俺「『ぴったりの財布』、一体どんな商品なんだ?」 老婆「それはお買いになった方だけが分かるのでございます」back

俺「『ぴったりの財布』、一体どんな商品なんだ?」 老婆「それはお買いになった方だけが分かるのでございます」


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1:
俺「老婆に乗せられるままに買ってしまったが、『ぴったり』とはどういう意味なんだろうか」
俺「お札とかカードを入れた感じ、サイズは普通にピッタリだが…」
俺「まぁ、ババアが商品を売るためにつけた適当なキャッチコピーだろ。気にする必要もないか」
俺「っと、そういえば帰りの晩飯を買っていかないといけないんだった。スーパーに行かねば」
スーパー
俺「えーと、ジャガイモとニンジンと玉ねぎと、カレーのルーと………」
店員「シャッセー。5643円になりますー」
俺「えーと」ゴソゴソ
俺「はい、5643円丁度ね。レシートはいらねーぞ底辺。」
店員「ありがとうございしたー」
俺「うす」
               
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2:
帰り道
俺「あべー、財布すっからかんだ。明日ピンサロ行く前に金おろさねーとな」テクテク
俺「家についた。ただいまー」
彼女「おかえりー。遅かったねー。」
彼女の名前は綾音。半年前から同居しているのだ
綾音「お買い物してきてくれた?」
俺「買ってきたぞー。お腹すいたから早く作って!」
綾音「わかったから騒がないの。もうっ」
ガチャガチャ カレー完成
俺「もぐもぐ。美味しいなぁ」
綾音「カレーは得意だからね。今日は1日どうだった?」
俺「んー、特にいつもと変わらず……あ、そういえば今日変なババアから財布を買ったんだ」
綾音「変なおばあさん?」
俺「うん。いかにも怪しいババアでさ。『ぴったりの財布』
だってさ」
綾音「ぴったりって何がぴったりなの?」
俺「それが分からないんだよ。買ったやつだけが分かるのでございます、だって」
綾音「ふーん。まぁでも財布として支障はないみたいだし、いいんじゃない?」
俺「うーん、、まぁね。ちょっと気になるけど」
翌日、俺はこの財布の効力を知ることになる
               
          
4:
翌日
俺「さーて朝っぱらからピンサロで一発抜くぞー」
風俗店員「いらっさせー。フリーweb割で5000円になりやーす」
俺「っべ!。金下ろしてくんの忘れた……ん?」ゴソゴソ
俺「あれ?金がある。(綾音が入れてくれたのか?)」
俺「(まっ、いいか)ほい、5000円な」
風俗店員「うぃっす。シートへどぞー」



               
          
7:
俺「チッ、あの女サービス悪すぎだろ。適当に仕事して金かせぎやがって。社会人舐めんじゃねーぞ。だからてめーらは底辺だってんだよクソが」
俺「あーあ。なんか腹いてーな。適当に飯でも食うか」
俺「小銭ねーかな。」ゴソゴソ
俺「おっ、丁度松屋で牛丼食う金があるぞ!やったぜ」
俺「ん、丁度……?そういえば、昨日の買い物も丁度お金が足りた…。さっきのピンサロも……」
俺「もしかしてこの財布、必要になるお金が丁度出てくる財布なんじゃないのか!?だとすれば俺は、なんでも買える財布を手に入れたことになるぞ!!」
俺「試してみよう。今、財布の中身は空っぽ。この状態で、アイスを買いに行ってみるぞ。」
店員「いらっしゃせー」
俺「アイスくださいな」ゴソゴソ
俺「(やっぱりお金が出てきてる!)はい、108円な。レシートはいらないぞ」
店員「ありがとざしたー」
俺「よっしゃー!!これでこの人生勝ったぞ!金で買えないものはない!!」
俺「取り敢えず、欲しかったもの全部買うぞーーー!PS4とかVRとか……」
そして俺は、欲しかったものを買いまくった



               
          
8:
翌月
俺「なんじゃこりゃーーーーー!!!!!!」
俺「お、俺の貯金残高がほぼ0円に……。な、なんで……」
俺「って、ま、まさか……。いや間違いない。。『ぴったりの財布』で出した金がそっくりそのまま口座から引かれていたんだ………」
俺「俺はただ無駄遣いをしていただけだったのか…………」
俺「ちくしょー!!!!綾音からだまし取った金を全部使っちまったじゃねーか!あのクソババア許さん」ダッダッダッ



               
          
9:
俺「やーっと見つけたぞババア!お前のせいで酷いことになったぞ!どうしてくれるんだ!!」
老婆「………」
俺「なんとか言えや!……ん?また何か売ってんのか」
俺「なになに、『ぴったりの日記帳』?………ババアどういう意味なんだ?」
老婆「『ぴったり』という意味でございます」
俺「チッ、アスペか?しかしまぁ、このババアはムカつくがこの不思議な商品になぜか惹かれるんだよなぁ」
俺「まぁ、買ってやるか。おいババア、お代はいくらだ?」
老婆「5万円になります」
俺「ごっ、5万だと!?高すぎる!こんな」
老婆「高いか安いかはお客様のお考え次第でございます」
俺「俺の考えでは高すぎる!ほら1万円な。貰ってくぞ」
老婆「………………」
               
          
10:
俺「さて、ぴったりの日記帳を手に入れたはいいが、どうやって使うんだ?慎重にやらないと財布の二の舞になっちまうからな」
俺「考えてみよう…。日記帳の使い方は、普通日記帳を書くことだ。それ以外はない。つまり日記帳を書くことで何か不思議なことが起きるということだ。
ただ、過去のことを書いてもそれは既に動かしようのない事実だから何にもならない。多分だが、未来についての書き込みをすればそれと同じことが起きるんじゃないか。よし、そうだと仮定してちょっと書いてみるか」
俺「今日の深夜。島田紳助がトランプに射殺され重体………っと」
俺「なかなか無茶な予定だが、果たしてどうなるのか…」



               
          
11:
翌日
綾音「俺くん、おはよー」
俺「ふわぁ。おはよー綾音。ちょっとニュースつけて」
綾音「んっ。」ピッ
TBS「沖縄で起きたイジメ事件ですが、あれは酷いですねー」ピッ
フジ「大谷がWBCに…」ピッ
テレ東「スキスキスキスキスキップー」ピッ
俺「ふーむ。どこの局も取り上げていないな。やっぱりダメだったか」
綾音「なにかあったの?」
俺「いや、なんでもない」
綾音「ふーん?」
綾音「それよりさ、今日はひま?」
俺「ん、まぁ暇かなぁ」
綾音「ほんとっ?それじゃあデートしようよ!」
綾音「今日は夕方に現場が終わるから、18時に待ち合わせしよっ」
俺「ん、あー了解ー」
綾音「約束ね!それじゃー私仕事行ってくるねー」
俺「おー」
俺「さて、『ぴったりの日記帳』昨日は失敗してしまったな。とは言え少し無茶がすぎた感も否めない。もうちょっと現実的な予定にしてみよう」
俺「1時間後、声優の水瀬いのりちゃんが訪ねてくる……っと」カキカキ
俺「前回のよりは現実感があると思うが…これもどうなんだろうな」
俺「まぁ、来なかったら改めてこの日記帳の使い方を考えてみるか…」
『ぴったりの日記帳』ピラリーン
               
          
13:
1時間後
ピンポーン
俺「っ!?ど、どちらさまですか?」
相手「あ、あの水瀬いのりと言います。なんかここに来ないといけない気がして……すいません…………」
俺「(ほ、本当にきた!!)そ、そうなんですか。」
いのり「へ、変なこと言ってますよね。ごめんなさい!もう帰りますね。」
俺「えっ!」
いのり「失礼しました」タッタッタ
俺「あっ、ちょっと!!………もう帰っちゃったよ」



               
          
15:
俺「まぁでも、日記帳に書いた『水瀬いのりが訪ねてくる』は実現されたわけか」
俺「前回の予定は何も起きず、今回の予定は実際に日記帳通りのことが起きた。この違いはなんなんだろうか。実現できそうな度合いなのか、それとも別の要因があるのか……」
俺「とりあえず、この日記帳の効力はわかった。あとはどう使いこなすかが問題だ。」
俺「とりあえず、俺に不利益のなさそうな予定をいくつか書き込んで傾向を調べてみよう」
俺「『トランプ政権崩壊』『島田紳助死亡』『100万円をもらう』『水瀬いのりちゃんとエッチをする』……っと」
俺「よし、これなら問題なさそうかな。」
俺「あとはどれが起きるのか楽しみに待つだけだ。」
俺「さて、もうやることがなくなったし、ソープにでも行くか〜」
『ぴったりの日記帳』ピラリーン
               
          
17:
俺「こんにちはー。やってますかー」
ソープ店員「おめでとうございまーす!!」パーン
俺「!? な、なに?」
ソープ店員「お客様はご来店1万人目のお客様でございます!」
俺「お、おお。そうなんだ。人気店だね」
ソープ店員「来客1万人目の特典としまして、100万円分の割引チケットを差し上げまーす!」
俺「や、やったー!これはツイてるぞ……って、ん?(100万円というとまさか……)」
ソープ店員「それでは、当店の一番人気の嬢がお待ちです!どうぞー!」
俺「考えるのは後だ!楽しむぞー!!」



               
          
18:
俺「ふぅ〜、中々良い嬢だったな。やっぱりピンサロじゃ十分に楽しめないな!しかもタダだったし」
俺「っとー、そうだ。さっき貰った割引チケット100万円分だが、これは日記帳に書いた100万円に当たるんだろうか?正直微妙なところだが、これは日記帳の力と考えていいだろう。」
俺「ということは、すでに一つは実現したな。あと3つはどうなるんだろうか」
俺「個人的には水瀬いのりちゃんとエッチが実現して欲しいのだが……イマイチまだ予想が付かん」
俺「まぁ別に急いでいるわけじゃない。ゆっくりと調べていこう。」
俺「さて、帰ってアニメでも見るかな〜っと」
               
          
19:
ワーガママミーラハー
俺「ブヒブヒ。水瀬いのりちゃんが声やってるキャラクター可愛いなぁ。」
俺「ヒロイン交代しろよな、これ」
ピンポーン
俺「チッ、いいとこなのに。無視しよ無視」
ピンポーン
俺「……」
ピンポーン
俺「うるせー!非常識なやつだな!」
俺「はい!なんですか!!」
いのり「あ、あの。たびたびすみません。水瀬いのりと申します」
俺「!?は、はい。(水瀬いのりちゃん!!とっ、ということは……)」
いのり「あの、突然ですみません。家に上げていただけませんでしょうか…」
俺「どうぞどうぞ!狭い家ですが」
いのり「失礼します…」
               
          
20:
俺「ところで、今日はどういったご用件でしょうか」
いのり「あ、あの、その…………」
俺「どうしたんですか?」
いのり「そっ、その、わたしとエッチして欲しいんですっ!」カァァ
俺「(っしゃ!!)と、突然ですね、、」
いのり「い、嫌ですよね。ごめんなさい……」
俺「嫌じゃない!嫌じゃないです!!ただちょっとビックリしただけで」
いのり「よかった…」
俺「そ、それじゃあ早。」
               
          
22:
俺「ちゅっ…」グィッ
いのり「あっ、……っ」
いのり「…んっ、むう」
ちゅううっ
俺「…んっ…ん、はむっ」
ちゅう、ちゅ、ちゅううう…
いのり「んむ…むっ、にゅう…」
いのり「…んっ…ん、んっ」 ギューッ
俺「ぷはっ。いのりの唾液、美味しい…」
いのり「や、やだ…。恥ずかしい……」
俺「…」ナデナデ



俺「ふぅ、、三回もやってしまった。気持ち良かったー」
いのり「わたしも、、良かったです…」
               
          
24:
ガチャガチャ
綾音「ただいまー。俺くん、いるのー?」
俺「やべっ。あいつ帰って来ちまった。」
いのり「えっ、あ、あっ」
綾音「俺くん!約束すっぽかしたでしょー!って、ちょ!な、なにこれ!!」
綾音「なんで女の人がいるの!それに、二人とも裸だし!!」
俺「いやまぁ、この人がエッチしたいって誘って来たからさ」
いのり「あ、そ、そのごめんなさい、彼女がいるなんて、、その知らなくて……」
綾音「ちょっと、、もうわけわかんない。」
綾音「とりあえず、あなたは一旦帰って…」
いのり「は、はい……ほんと、ごめんなさい。」
バタン
               
          
26:
俺「腹減ったしそろそろ飯にしよっか」
綾音「俺くん、いつからなの?いつから、あの人と浮気してたの?」
俺「いや、今日急にあの人が訪ねて来てさ、半ば無理やりやらされたんだよ」
綾音「そんな訳ないじゃん!なんで嘘つくの!!」
俺「俺が信じられないのか?嘘だと思うならあの人に聞いてみろよ」
綾音「俺くんのことは信じたい…信じてるけど……」
俺「とにかく!俺は悪くねーからな。飯もないなら寝るわ。ちょっと今日は疲れた」
綾音「………」
               
          
29:
この状況で飯にしよっかワロタ
               
          
30:
俺「さて、っと。若干面倒なことになったが、日記帳に書いた予定が二つ実現したな」
俺「ニュースサイトを見た感じでは、『トランプ政権崩壊』『島田紳助死亡』の二つは実現していない…」
俺「うーん。実現したのは『水瀬いのりが家にくる』『100万円をもらう』『水瀬いのりとエッチする』の3つだ。実現しなかったのは『島田紳助が射殺され重体』『トランプ政権崩壊』『島田紳助死亡』」
俺「実現したものの傾向としては、俺にとってプラスだということ。実現しなかったものは、プラスでもマイナスでもないことだ。現段階で考えるに、この日記帳は『俺に直接影響を与えるか否か』がポイントになっているのではないだろうか」
俺「トランプ政権が崩壊したって、紳助が死んだって俺には直接なんの関係もない。しかし、100万円も水瀬いのりちゃんとの接触も俺にとっては直接影響があった。」
俺「つまりこれは、俺の人生に直接影響があるものに対してだけ作用する日記帳なんだ!」
それからの俺は遊びに遊びまくった。
俺「今日は声優の花澤香菜ちゃんと竹達彩奈ちゃんと小倉唯ちゃんと4pするぞー」カキカキ
『ぴったりの日記帳』ピラリーン
俺「今日は島田紳助から全財産巻き上げてやるぞー」カキカキ
『ぴったりの日記帳』ピラリーン
               
          
31:
紳助になんの恨みがあるんだよ
               
          
32:
1年後
俺「うーんやりたいことも結構やりつくしちゃったなぁ」
俺「いろんな女とエッチしたし、金も使いきれないくらい巻き上げた」
俺「これだけなんでも出来ちゃうと、逆に何をすればいいのか困るなー」
俺「そうだ!久しぶりに貧乏人だった頃を思い出して、ピンサロにでも行ってくるか」
俺「綾音ー、ちょっと出かけてくるぞー」
綾音「うん…行ってらっしゃい……」
バタン
               
          
34:
綾音「はぁ、行っちゃった…。あれから、俺くんの気持ちがすごく遠くなっちゃった気がする」
綾音「もう、わたしのことなんて好きじゃないのかな……ん?」
綾音「これ、俺くんがいつも持ち歩いてる日記帳…?忘れていったのかな」
綾音「中、見ちゃお。」
1/10 三森すずこちゃんとエッチする
1/11 小松未可子ちゃんとエッチする
1/12 ゆいかおりとエッチする



2/3 水瀬いのりちゃんとエッチする
綾音「な、なに…これ……。日記帳だよね?? ってことは、これって……」
綾音「水瀬いのりって確か、この前の…。俺くん、昨日、あの人とエッチしたんだ。また、、」
綾音「………」
綾音「ムカつく……」
綾音「こんな日記帳、、捨ててやる!!!」バサッ



俺「ただいまー、疲れたからもう寝るわ」
綾音「うん……」
               
          
38:
翌日
俺「おーすおはよう」
綾音「俺くん、おはよう……」
俺「さーて今日は何しようかな〜」
綾音「俺くん、ひまなら今日…デートでも………」
俺「あーごめん、今日はちょっと用事があるんだ」
綾音「そ、そっか……なら、仕方ないね」
俺「おう、また今度な」
俺「さてさて、日記帳は〜っと」
俺「あれ?日記帳はどこやったっけか?」
綾音「あーあれ。要らないと思って捨てちゃった」
俺「はっ!!?何してくれんだ!!ゴミ箱か!?」
綾音「昨日、出したらもうゴミ焼却場だと思うよ」
俺「ふ、ふざけんな!!!あれがないと、あれがないとなぁ!!」
               
          
41:
その頃 ゴミ焼却場
ゴウンゴウンゴウンゴウン
『ぴったりの日記帳』
ゴウンゴウンゴウンゴウン
               
          
43:
俺「ぐわああああああああ!!!!!!!熱い!!熱い!!!身体が焼ける!!!!」
綾音「お、俺くん!どうしたの!?」
俺「があああああああ!!な、なんだ!!!!死、死ぬ!!!!!た、助け」
綾音「お、俺くんが燃えてる!!なんで!どうして!!!」
               
          
44:
ゴミ焼却場
ゴウンゴウンゴウンゴウン
               
          
46:
俺「あ、あ………」サラー
綾音「お、俺くんが燃えて無くなっちゃった」
綾音「…………」ボロボロ
綾音「お、俺くん…俺くん…………」
綾音「なんで…………」
『ぴったりの日記帳』
それは、書かれた内容と同じことが起きるだけではない。
その日記帳の最期、
燃やされ灰になる結末まで同じになってしまう日記帳だったのだ。
  〜完〜
               
          
61:
なんでそんなに島田紳助を殺そうとするんだw
まあ結末は予想通り
               
63:
あともう一つくらい話作ってから老婆の正体とか書いて終わってくれれば面白かった
               
               
65:
>>63
パクりというかオマージュ?パロディ?なんだから仕方がないだろ
                    
68:
>>65
ストーリーランド面白かったわ
デブ女のぴったりシリーズの話だなこれは
                    
          
7

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