【ガルパン】桂利奈ちゃんの特撮道です!back

【ガルパン】桂利奈ちゃんの特撮道です!


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3:
>>1週間ぶりのご無沙汰です。投下します。
2:
ある日の放課後...
うさぎさんチーム(紗希除く)「「「「「つかれたー!!!!!」」」」」
梓「帰りどうしよっか?」
あゆみ「なんか甘いの食べたいなあ……」
あや「あっ!久しぶりに74アイスよってかない?今だけ食べ放題3割引なんだって!」
優季「え?どの味にしようか絶対迷っちゃう?」
紗希「……きんつば味」
梓「桂利奈はどうする?」
桂利奈「……あ?ゴメンっ!今日だけはどうしても抜けない用事があるのっ!」
あや「えーなんかつきあいわるくなーい?」
優季「ひょっとしてぇ、彼氏さんとかできちゃったのぉ??」
桂利奈「違うっ!そんなんじゃないもん!」
あゆみ「なんかアヤシイ……」
梓「まあまあ、桂利奈にだってプライベートあるから……」
桂利奈「ホンットーにゴメンっ!今度みんなの分おごるから!じゃねー!!」スタスタ
紗希「……」オテテフリフリ
3:
@74アイスクリーム
梓「……そういえば最近の桂利奈、何だか忙しそうだよね」
あゆみ「なんか休み時間もずーっと無地のノートに何かしら書いてるよ、しかめっ面して」
あや「駄弁るタイミングないよね?、あたし桂利奈ちゃんの『シン・ゴヂラ』の感想早く聞きたいんだけど!あれってAVAの監督が撮ったんでしょ?!」
優季「桂利奈ってぇ、アニメも特撮もとっても詳しいもんねぇ?」
紗希「……ブログ、みつけた」スマホミセ
うさぎさんチーム「……え、
エエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!?!?!?!?!?!?!!?!?!?!?!?!?!?!?!
4:
あゆみ「え、ちょっと待って待って全然知らないんだけど!?」
あや「え、感想とかかいてあんの!?見して見して!」
優季「あやばっかりずぅるぅい?」
梓「ちょ、ちょっとみんな落ち着いて!紗希がLINEでアドレス送ってくれてるから!……えーっと、『現役女子高生!かりなのぶっちぎりオタク道!!』……?」
あゆみ「『現役女子高生』って自分で名乗るの、結構痛いよね……」
あや「あっ!『シン・ゴヂラ』の感想も書いてあるっ!」
5:
【ネタバレ注意!】「ゴヂラ」であって「怪獣」じゃない!?!?菅野監督が蘇らせた『シン・ゴヂラ』は全く新しい「ゴヂラ」論だった!!
(前略)
とにかく!今回のゴヂラはスゴイんです!!!
何がすごいって、ゴヂラが「怪獣」としてではなく、「大災害のメタファー」、そして「脅威的生命体」として描かれてるんですっっ!
まず「大災害のメタファー」!
今回、今までのゴヂラ映画のなかで会議のシーンが一番多いんですけど、(菅野カントクらしく、テンポがむっちゃいいからあきない!しかもBGMがAVAの「デン・デン・デン・ドンドン」!!燃えるー!!!)そのなかでゴヂラはいつも「巨大不明生物」として扱われています。これって、世界に「怪獣」って存在が全く知られていないってことなんですよ……オドロキ!
だから、街中は尋常じゃないくらいパニックで!しかも避難の警報とか誘導の仕方とかものっ凄いリアルなんですよ!(これって、私たちが震災をしってるから分かることなんですよね……)
主人公がゴヂラの通ったガレキの山の前で手をあわせているシーンがあるんですけど、これで「あ、死んでる人たくさんいるんだ……」ってなって背筋がピーンと伸びるんです。VSシリーズのときみたいな「ゴヂラやっちゃえー!」って感じになれなくて本当に怖い!そう、初代のときとおんなじ、「理由もなく都市を壊しにくる」ゴヂラなんです……
そして、「脅威的生命体」!
今回、なんとゴヂラは3回に渡って進化をとげますッ!この姿がめっちゃキモカワ!(蒲田くーん!体液ぶっかけてー!!www)
もちろんこれにも理由があって、このゴヂラは「今までみたこともない生命がどんどん進化していって最後には人間さえ超えてしまう」ってことを表してるんです!(その証拠が最後のしっぽのシーン!観づらかった人はもう一度観て!!)これはもう、今までさんざん好き勝手やってきた人類に対するカウンターなんです!
実は、これと似たことをやろうとしたのがあの平成ギャメラの鐘子監督が撮ったゴヂラ映画「GMK」なんです!ここではゴヂラを大戦で亡くなった霊が集まった形だとオカルトっぽく解釈してました。それをより科学的理由づけで実体のある形として提示したのがシン・ゴヂラだと私は思うんです。すっごいSF。映画の中で教授さんがいってたように、あのゴヂラは人類に課された脅威的生命体なんです!
そう、ゴヂラはもう「怪獣」ですらないんです!!
(……以下続く)
6:
梓「す、すごいね、これ……」
あゆみ「喋りはいつもの桂利奈なのに、知識と熱量がハンパない......」
優季「用語おおすぎてわかんなぁい......」
あや「私、『背中レーザーブワァーー!!ちょーカッコいい!』みたいなの想像してたんだけど......」ワナワナ
あゆみ「あ、でも『BGM燃えるー!』ってのはすっごくいつもの桂利奈っぽい!」
梓「あ、なんか最後に書いてあるよ!」
7:
??
(中略)
というわけで、菅野監督率いるスタッフの皆さんは最強のゴヂラ映画を作ってのけたワケです!スゴイ!
でも......VSシリーズから入って、「怪獣」としてのゴヂラが大好きだった桂利奈にとって、災害扱いされるシン・ゴヂラはなんだかかわいそうに見えてしまったのも事実なのです......ショボン
なので!私は私なりの怪獣論をここで叩きつけてやろうと思います!わたしだって、特撮愛じゃ菅野さんに負けてられませんよ?!ヤッテヤルゾ!
そのやり方は、近日公開します!乞うご期待!!
かりな
8:
あゆみ「『私なりの怪獣論』......?」
あや「なんか書いてたりするのかな?同人本にするとか?」
優季「フィギュアとか作っちゃったりしてぇ?」
梓「とにかく、なんで桂利奈があんなに忙しかったのか少し分かったね。準備をしているんだよ!」
あゆみ「そして私たちは、それを楽しみに待つと!」
一同「「「「うん!」」」」
紗希「......芸術の秋」
その晩、ウサギさんチームのLINEグループに、桂利奈からの久々の書き込みがあった。何だろうと訝しげに開いた一同は、その内容に驚愕することとなる。
大きく『シン・アライッペ 絵コンテ』と書かれた一冊の分厚いノートの写真
そして、桂利奈自身のメッセージ
「みんな!特撮映画作ろうよッ!」
9:
※続きます
14:
翌日@阪口桂利奈宅
桂利奈「今度の文化祭で、『シン・アライッペ』という映画をつくってみようと思いますッ!」
梓「ほんとにやる気なんだ……」
桂利奈「まずはみんな、これ読んでみて!」
絵コンテ・イメージボードドーン!
兎一同「」
あゆみ「……なにこれ分厚っ!」
あや「え、桂利奈ちゃんこれ一人で描いたの!?」
桂利奈「もちろんですっ!」フンス
優季「ありえなぁい……」
紗希「……」(熟読中)
15:
桂利奈(……あ、あいぃ?やっぱ突然過ぎてみんな引いちゃってるかな……)
梓「……桂利奈、これって何分くらいを想定してる?」
桂利奈「んーっと、一応30分くらい!」
あや「深夜アニメ1本分かあ……って、梓ちゃん乗り気!?」
優季「意外ぁい、一番慎重な方かと思ってたぁ……」
梓「だって、桂利奈が真っ先に私たちに提案してきてくれたんだから、それに応えなきゃ!」
桂利奈(梓ちゃん…………じじじいいいいいいいいいん)カンゲキ
あゆみ「梓って、そういうとこすっごくリーダーっぽいよね!私ものった!」
梓「えっ!?り、リーダーっぽいって…///」
あや「あたしも忘れちゃ困るぞ諸君!」
優季「あ?あたしもぉ?」
梓「紗希はどう?」
紗希「……」コクコク
桂利奈「み、み”ん”な”……あ”り”がと”お”お”お”お”」ボロナキ
16:
あや「……それにしても、撮影どうしようね?」
梓「そうだね、特撮ならセットを作るための予算も場所も必要だし……」
あゆみ「もちろんカメラもいるよねー」
優季「特殊メイクも欲しいしぃ……」
桂利奈「あ、それならもう撮り始めているよ!」ケロリ
兎一同「「「「「「え?!」」」」」」
桂利奈「前にお兄ちゃんからもらったお下がりのデジイチで撮ってるんだ!いい場所見つけたから一緒に行こう!」
兎一同(凄い行動力だ……)
紗希「……」コンテパラパラ
17:
@旧倉庫
あゆみ「こんな場所あったんだ……」
梓「ここ、無断で入っていいの……?」
あや「いいんじゃなーい?会長さんとかも知らなさそうだし?」
梓「いやいや憶測で語っちゃダメだって!!」
優季「やっぱり馬鹿だなぁ?あやは?」
あや「あー!また優季ちゃんに言われた?……ってなにこの青いの!?」
プルプル青形状ドーン!
18:
あゆみ「なんか透けてる……どんな感触なんだr」
桂利奈「あ、触らないで!それ寒天!」
兎一同「「「「「「か、寒天?」」」」」」
紗希「……」ゼリーモグモグ
19:
あゆみ「ねえ桂利奈、寒天敷き詰めて一体何になるの?」
あや「真ん中に船の模型が置いてあるけど?」
桂利奈「フフーン……上に登って見下ろしてみて!すぐ分かるよ!」
梓「上に登って…?」ハシゴトントン
梓「あ”っ!!!」
海だ!
紗希「……」ポーッ
20:
桂利奈「説明しようッ!初代ゴヂラやウルトラメンでおなじみの円矢監督は、かつて戦時中に作られた『羽合マレー沖海戦』で艦隊の進むさまを空撮なしで撮り上げたッ!」
桂利奈「資料もない中、写真のみで精巧な模型を作り上げた監督は、それをさらにリアルにみせるため、本物の水面より密度の細かい波を表現できる海の標本を発明した!それがこの寒天海なのだッ!!」
桂利奈「寒天ならきめ細かい波を作れるし、透明度も高い!それに、ほんのちょっとだけ白絵の具を塗れば、光の反射でキラキラ見えて、合成なしで波打ってるように見えるのだッ!!」
梓「凄い……!これなら飛行機なしで海の俯瞰画がとれる……!!」
あゆみ「きれい……!」
あや「今、背中に電流走ったんだけど……!」
優季「ゾクゾクきちゃぁう……」トキメキ
紗希「……」オメメキラキラ
21:
梓「ねえ、これ絶対にいい作品にしよう!こんな素敵な物、皆にすっごく見せてあげたいもん!!」
あゆみ「私、自分たちで映画を作れるって証明したい!」
あや「うん、女子高生なめんなー!って感じで!」
優季「わぁ、あやってだいたぁ?ん」
紗希「……!」コクコク
桂利奈「みんな……!」
桂利奈「……いよぉ?し!最高の怪獣映画、撮ったるぞ!!」
兎一同「「「「「「「おーーーーーーー!!!!!!」」」」」」」
あゆみ「……あ、でもビデオの場合、編集ってどうするの?」
桂利奈「……ハッ!?」
梓「か、考えてなかったんだね……」
桂利奈「あいぃ……」ウナダレ
22:
@PC室
麻子「……それで、なんでも直ぐにできそうな私のところへ相談に来たってわけか」
桂利奈「はい!?号操縦時に見せる先輩の明晰な判断力があれば、最高の編集ができるとおもうんです!」
麻子「まあアドビのプレミアとアフターエフェクツなら情報の授業の余った時間でいじくったことがあるからやり方は頭に入ってるが、タイム感覚とかは全く門外漢だぞ。そのあたりは大丈夫か?」
桂利奈「大丈夫です!すぐにでも作れるよう、絵コンテにカットコマごとの大凡の秒数は書いてあります!」
麻子「……ほう、すごいなこの書き込みは。だがもちろん無料ではやらないぞ。ただでさえ眠いというのに……」
桂利奈「あぅ……」
梓「それでしたら、ケーキバイキング2日おごりってのでどうでしょう?満足いかないようでしたら後日追加で…」
桂利奈(梓ちゃんナイスフォロー!)
梓(冷泉先輩が甘味好きって前に西住隊長に教えてもらったからね!)
麻子「……よし、乗った。撮影材料は手早く頼むぞ」
梓桂「「あ、ありがとうございますッ!」」
23:
梓(……こうして、私たちは桂利奈の立ち上げた怪獣映画企画に乗っかる形で、撮影を開始したのです。
 初めてみて分かったのが、桂利奈の特撮への造詣の深さと、吃驚するほどの完璧主義!
 壊していくミニチュアも物凄く精巧に作るし、撮影時の指示が細かい事細かいこと!
 桂利奈「このカメラ、あともう2センチ右にお願い!」
 桂利奈「戦闘機のピアノ線、上からだと目立つから下に付けてあとでひっくり返そ!」
 桂利奈「この爆薬の量じゃモクモク多すぎてアライッペが見えなくなっちゃう!」
 ……毎日がこんな調子で、優季やあやはすぐにバテてだけど、負けず嫌いのあゆみが喰らい付いてるのが印象的でした!
 
 紗希は、ずっと黙々とミニチュアや模型を作ってました。すっごく丁寧なのに作業が早くて、置く場所なくてこっちがスケジュール巻かなきゃいけないくらい!
24:
梓(キャスティングも決まりました。大体が戦車道メンバーの流用ですが、アライッペのなかに入るのはなんとこの人!)
 杏「いやぁ?、まさか会長職引退後にこんな大仕事が待っているとはねぇ?」
 
 桃「会長ォ、少しは仕事選んでくださいッ!」
 柚子「ももちゃん、もう杏ちゃんは会長じゃないから……」
 桂利奈「会長さん!今回のオファーお受けくださって、ありがとうございますッ!!桂利奈、カンゲキです!!!」
 杏「おお?西城秀樹のカレーCMかぁ、ナウいね?」
 桂利奈「宴会の時のあんこう怪人をみて、アライッペはこの人しか居ないって思って絵コンテを描きました!」
 杏「光栄だなぁ、大洗女子PRのためだったら私いっくらでも頑張っちゃうョ!」
 そしてプール撮影時……
 あや「あ、やばい!会長おぼれかかってる!すぐにt」
 桂利奈「いいからカメラ回して!」
 杏(え、マジ!?)ブクブク……
 梓(凄い……本当にもがくように蠢いて見える……人じゃないみたい……)
 桂利奈「はいカットォーッ!ごめんなさい会長さんッ!!どうしてもいい絵が撮りたくて……」ペコペコ
 杏「い、いやぁ、阪口ちゃん……流石にキツすぎ……」ゲホゲホ
25:
梓(ただ、そんな桂利奈にも、人間の演技付けが苦手という弱点がありました……)
 柚子「阪口さん、ここで悲鳴をあげるってあるけど、どんな感じかなあ?」
 
 桂利奈「ん?っと、見たことない怪物が出てきてビックリする感じで!」
 柚子「うーん、見たことがない怪物ってそもそもどう怖いんだろう…」
 桂利奈「あぅ……」
 
 梓「……小山先輩、前に中学の修学旅行で熊に出くわして怖かったて話をしてましたよね?」
 柚子「え?あぁ、うん。一緒にいたももちゃんがおしっこ漏らしちゃった時のことだよね?」
 梓「そうしたら、その熊が50倍ほどの大きさになって襲ってきたと考えてください」
 柚子「あ、なんとなく分かった気がする!ありがとう、澤さん!」
 桂利奈(すごい、梓ちゃん……!)キラキラマナザシ
梓(そんな流れで、なんと私がドラマパートの監督になってしまいました……!)
梓(桂利奈曰く、『梓ちゃんは現代の本田伊知郎監督だよッ!』とのことです。そんな自信ないのに……///) 
 
 
26:
梓(勿論トラブルだっていくらでも発生します。模型作りにお金が足りなかったり、スケジュールが押して撮影時間確保できなかったり……)
梓(こんな事件もありました、その日は西住隊長が見学に来ていたのですが、桂利奈が連日の撮影ですごく疲れていて、うまく指示を出せていない状況でした……)
 みほ「えっ、これ全部壊しちゃうの!?何だかもったいないね……」
 優季「紗希ががんばりましたからぁ」
 紗希「……///」テレテレ
 みほ「アライッペはどのあたりをこわすのかなあ?」
 あや「うーん、絵コンテでも指示ないし、テキトーにぶっつけ本番でやるんじゃないですかねアハハ」
 桂梓あゆ紗「……!」
梓(その瞬間、場の空気が凍りました)
梓(普段の桂利奈だったら『違うよあやちゃん!』と一喝していたでしょうし、私もふつふつと怒りが湧いてきました)
梓(でも、先に行動を起こしたのは……)
バシーン!! 
27:
 あや「あ、あゆみちゃん……?」ヒリヒリ
 あゆみ「あやのバカっ!それが映画を作る人間の言葉!?」
 あゆみ「桂利奈が一から考えてッ!紗希が模型作って!優季が衣装持ってきて!梓が演技付けて!戦車道の皆が手伝ってくれて!みんなで作品つくってるのにッ!」
 
 あゆみ「『テキトーにぶっつけ本番』だなんて……そんなのッ!そんなの皆にすっごく失礼だよッ!!」
 あや「そんな……私軽い気持ちで……」アタフタ
 梓「……あゆみの言うとおりだよ、あや」
 あや「……!」ガビーン
 梓「火薬の量、仕掛けた位置、カメラの位置、これら全部を計算して、桂利奈の考えた絵を再現するんだよ」
 梓「特撮だけじゃない。演技だって、もっと言えば戦車道だってそうだよ!行き当たりばったりで、うまくいくはずなんてない!」
 
 みほ(澤さん……)
 あや「ご、ごめ”ん”な”さ”あ”い”……余り”に”も”無責任で……」ボロナキ
 桂利奈「……あたしもゴメンッ!」
 梓(桂利奈……!?)
 桂利奈「疲れを言い訳にして、ちゃんと指示出せなくて……皆に迷惑かけちゃって……」
 桂利奈「本当は…私がしっかりしなきゃいけないのに……私が責任者なのに……」涙ボロボロ
 みほ「あ、あの、皆さん頭をあげてください……」オロオロ
28:
 紗希「……」テクテク
 
 肩ポン!
 
 桂利奈「……紗希ちゃん?」
 紗希「……大丈夫」
 
 桂利奈「さ、紗希ぢゃああああああああああん」ベソナキ
 優季「わたしもついてるからねぇ、桂利奈!」
 あや「本当にゴメン、桂利奈ぢゃあ”あ”あああん」
 
 あゆみ「桂利奈、私たち皆、チームだからね……!」
 梓「桂利奈……!」ダキッ
 桂利奈「グスッ……みんなあ!がんばろっ!」
 兎一同「「「「「「「おーーーーーーー!!!!!!」」」」」」」
 みほ(凄い……みんなプロ意識高くて、でも仲間思い……)
 みほ(どんな素敵な映画ができるんだろう……!)
梓(……とまあ、こんな恥ずかしい我々の姿を隊長に晒してしまったわけです)トホホ…
29:
梓(そして撮影が無事終わって編集に進んでいき……)
 麻子「流石にVFX処理が必要じゃないか?今の観客は目が肥えてるぞ」
 ??
 ケイ『I See ! それならまかせて!イチからCGは無理だけど、後加工や合成ならウチの映画部2軍が Personal Service でやってくれるわ!』
 
 桂利奈「ありがとうございますッ!」
 ??
 
 麻子「どうしても『大宇宙戦争』のマーチを使うのか?露骨すぎてパロディどころかパクリ扱いされるぞ」
 桂利奈「いえ!どうしてもそれじゃなきゃダメなんです!!!」
 麻子「……分かった。ただ音源は『百年記』のステレオ盤にするぞ。ソッチの方が『私たちの世代の映画』って感じが出るからな」
 桂利奈「あいっ!」
 ??
梓(……とうとう完成にまで漕ぎ着けたのです!)
30:
??
そしてそのころ…とある学園館にて
????「何……?あの”伝説の特撮マニア”こと阪口桂利奈が映画を撮っただと……?」
????「『シン・アライッペ』…?フッ、馬鹿め!パロディに走りおったか!!」
????「私の熱くも優雅な実験作、万年筆アニメに勝てるはずなどないのに…」
????「まあいい、見せてもらおうか…」
本島和美「 阪 口 桂 利 奈 の 実 力 と や ら を ッ !」ドーン!
?????「ルクリリ、ひとり言はいいから紅茶のおかわりをもらえるかしら?」
アッハイダージリンサマ!タダイマオモチシマス……
43:
>>30分ほど空けます
31:
※次回、最終回です
33:
本編が時間かかりそうなので...
※番外編
妙子「キャプテン!文化祭の季節です!私たちもPRしましょう!」
典子「おお、いいアイデアだ近藤!芸術の秋でもあるがスポーツの秋でもあるもんな!バレー部復活の契機を作るぞ!」
忍「キャプテン!こんな事もあろうかと、同級生の阪口さんからとびっきりのアイデアを貰ってきました!」
典子「おお、流石だ河西!どんなきっかけであれ、バレーに興味を持ってくれることはいいことだ!」
典子「なになに、『排球超人バリボーマン』(??高永浩平)......おお、ボールをお面にしたスーパーマンか!面白そうじゃないか!」
あけび「主役はキャプテンできまりですね!あっ、この『怪人スレンダー』なんかカッコいい体型の忍ちゃんにぴったり!」胸ドタプーン
妙子「流石阪口さん!忍ちゃんの特徴をつかんだ魅力ある悪役じゃないですか!この『お前らの胸にある希望のボールをむしり取ってやる!』とか最高の台詞です!」胸ドタプーン
典子「そうだな!ヒーローものもバレーも、一に根性二に根性!新入りにも河西と私のヒーロー対決を楽しんでもらって、根性でバレーに馴染んでもらおう!」
典あ妙「「「根性ーーーーーー!!!!!!!」」」
忍「...」
行くぞ、僕らのバリボーマン!がんばれ、僕らの忍ちゃん!我らがバレー部の明日はどっちだ!(続きません)
34:
※訂正(>>26)
×桂梓あゆ紗「……!」
○桂梓あゆ優紗「……!」
では、最終回を今しばらくお待ちください
36:
文化祭前日@阪口桂利奈宅
梓「……いよいよ明日だね!」
桂利奈「う”?緊張するぅぅぅぅぅ………」ブルブル
あゆみ「大丈夫だって桂利奈!絶対みんな楽しんでくれる!」
あや「あゆみちゃんのゆーとーり!あたしが観客だったら絶対はまるもんコレ!」
優季「完成前のだけどぉ、ラッシュ観ててぇ、ぞわぞわきちゃったぁ……」
紗希「……」コクコク
桂利奈「そうかな……上手く出来たかな!よっしゃあ首とったど!!」ガッツ
梓「い、いやまだ早い早い……」アセアセ
37:
梓「……あ、そういえば一つ聞きたかったんだけど」
桂利奈「ん?なになに?」
梓「桂利奈は今回、この映画でどういったものを目指したの?」
桂利奈「ド、ドウイッタモノ?」クビカシゲ
梓「ほら、テーマみたいな奴。本来ならば、撮影前に聞いておくべきだったかも……」
あや「あ、それ私も聞きたーい!」
桂利奈「なるほどー、うーん……強いて言うなら、シンゴヂのメイキングで菅野監督もいってたんだけど……」
一同「おおお……?」
桂利奈「とにかく!『面白い映画』!!」フンス
ズコー!!!!!!
紗希「……様式美」
38:
あゆみ「い、いやいやいくらなんでもざっくりし過ぎでしょう!」
優季「桂利奈ぁ、それって天丼ギャグぅ??」
梓「言い方が難しかったかなぁ……ほら、観終わったあとのお客さんをどうさせたいとかってある?」
桂利奈「あ?!それならすぐ思いつく!ちょっと待ってて!」トコトコ
あゆみ「なんかとりにいったよ……?」
桂利奈「はい!ヒントはこれ!」ドーン!
39:
あや「これは……『シン・ゴヂラ』のパンフレット?」
優季「なんかぁ、ぐちゃってなってるぅ……?」
梓「あ!ひょっとして、円矢監督みたいに『興奮して握りつぶした』!?」
桂利奈「梓ちゃんあたりっ!」ペカーッ
あゆみ「すごい!梓なんで分かったの!?」
梓「子供の頃に円矢監督の伝記で読んだことがあるの、『キングコンガ』を見たときに興奮してチラシを握りつぶしちゃって、それが特撮を極めるきっかけになったって……」
40:
桂利奈「その通り!そんな体験があの『ゴヂラ』を産んだのッ!」
桂利奈「あたしも、『シン・ゴヂラ』を観たときに興奮して思わずグチャってやっちゃったんだ!だから、今度は私たちがそんな凄いものを作って皆に楽しんで欲しいと思ったの!」
桂利奈「ブログでは色々書いたけど、元をたどれば根っこはそこ!皆に驚いて、楽しんでほしいの!」
あゆみ「純粋……!」カンゲキ
あや「桂利奈ちゃん……今のアンタ、輝いてるよ……!」
優季「惚れ惚れしちゃあう……」ウットリ
紗希「……」ウルウル
41:
梓「……桂利奈、その気持、絶対フィルムに刻まれていると思う!撮ってる時から皆のパワーが凄かったもん!」
梓「そうそう、あの冷泉先輩がね、編集の終わりにこんなこといってたの!」
??
麻子『最初は勉強以外の暇つぶしにと受けた仕事だが、やっていて妙にハマってしまった……私らしくもないな』
麻子『このフィルムに関わった奴ら、みんなそうなんじゃないか?一人の少女の熱い想いに、皆感染しているんだろう』
??
桂利奈「私……皆に持ちかけてよかった!」
桂利奈「ぃよーし!あたしたちの本気、見せたるぞー!!!!!!」
兎一同「「「「「「オオオオオオッッッッッッ!!!!!!」」」」」」
42:
文化祭当日@大洗学園艦
????「フフフ……とうとう来たぞっ!大洗!!」ドーン!
????「ここでいよいよあの阪口桂利奈の崩れっぷりを見届けることになるのか……」
????「そして何よりも今日は、まだ誰も見ぬ万年筆アニメ『愛の果てからやってきた使者』の作者の晴れ舞台……」
本島和美「そうっ!この私ッ!『本島和美』が大いなる羽ばたきを魅せる日なのよッッッッッッッ!」
??????「ルクリリ様ーッ!スゲエお祭りでお供できてワタクシサイッコーに幸せですわーッ!」
和美ことルクリリ「おだまりローズヒップッ!まずその名前で呼ぶなッッ!誰もあんたなんか連れてないわよッ!そもそもなんで来てんのよッ!?」
ローズヒップ「ダージリン様から『あの子は一人だと下品な口聞いてグロリアーナの品位が傷つくからあなたがお供しなさい』とジキジキに頼まれたのですわーッ!」
ルクリリ「あ”ん”の”紅茶ババア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”」ギリギリ
44:
あんこう映画祭@大洗学園艦ホール
20世紀FOXファンファーレトトモニ登場ッ!
杏「ほいほーい、皆さんお待たせー!」
柚子「『大洗女子学園存続記念・第1回あんこう映画祭』開幕でーす!」
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
桃「本映画祭は、我々を含む戦車道履修者並びに関係各位の尽力により存続が決定した本校が、皆々様に感謝の気持ちを表す意味で本校に在籍する生徒の魅力的な映像さk…」
<ガヤガヤモモチャンナガーイヒッコメー    
 モモチャンヨブナー!!!>
45:
柚子「ま、まあとりあえず、生徒の皆さんが作ってくださった映像を皆で楽しもうって企画です……」
杏「もちろんコンペも行うよー、優勝作には豪華な商品もあるッ!」
<ドーセマタホシイモデショー
杏「おーっとちょい待ち、今回はそれだけじゃないんだな?。河嶋!」
桃「はっ!干し芋も当然あるが、今回はそれに加えて、シネプレックス水戸での1週間記念上映権を進呈するッ!」
<マジ!? <チョーゴウカー!!
46:
杏「審査員は私たち元生徒会メンバー含め皆だよー!あとでアンケートとるから、皆最後まで楽しんでねー!」
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
??
あや「シネコンで上映だって!やばくない!?」
桂利奈「も、もしそんなことになったら……」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
梓「桂利奈、落ち着いて!まずはみんなに楽しんで観てもらうのが目標でしょ!」
桂利奈「う、うん!」
??
ルクリリ(シネプレックス水戸での上映か……私の名がより早く売れるな……)
ルクリリ(まずは1作目で映画祭のレベルが決まる……どんなのが出てくるのかしら……)
ローズヒップ「ルクリリ様ー、このアンコウ味ポップコーン超うめーですわ!」ガサガサボリボリ
ルクリリ「あ”ー!!ガサガサ音をたてないで頂戴ローズヒップ!!!あと匂う!!!!」イライラ
47:
柚子「ではまず1作目、バレー同好会製作、『排球超人バリボーマンV3』ですッ!どうぞ!」
<チガーウ、ドウコウカイジャナイゾー!
ルクリリ(ば、バリボーマンって!?しかもなんでV3!?!?!)
『バリボーマン、Vスリャアアアアアアアア!』ヒュンヒュンヒュン!
『♪しーろい、しろーおいー、白いボールのV3?』(歌唱・秋山ユカリ)
ルクリリ(うわっ、カットと雰囲気だけまんまあのOP!何故かチャリだけど!!)
典子こと1号『タエコ!今だ!V3に変身だ!!』
妙子こと3号『おのれ怪人スレンダー!家族を皆殺しにして!』
忍『文句はドクトル・ペーに言うんだな!お前らの胸にある希望のボールをむしり取ってやる!』
典子こと1号『わたしに胸はない!あるのは根性だ!!』
ルクリリ(OPで力尽きたのかアクションもくそもない三文芝居……ッ!)
ルクリリ(しかし……)
<ギャハハハ!<クダラネー
ルクリリ(ウケてる!?何故お前らこんなので笑えるんだ!?)
ルクリリ(パロディにしても余りにもおそまつなこんな作品で……ッ!)
<パンクデスワールクリリサマー!
<ヤッタゾカワニシウケテルゾ!
<モウドウニデモシテクダサイ……
48:
??
その後も上映は続き……
ルクリリ(にゃんにゃんを撮影しただけだのパンチパーマ作品集だのとくだらないのばかり続いた……)
ルクリリ(しかしッ!私の『愛使者』の晴れ舞台とッ!”あの”阪口桂利奈の作品だけはッ!)
ルクリリ(この目で見届けなければならないッ!)
ルクリリ(それまでの辛抱だ、本島和美……ッ!!)
柚子「では11作目、なんと聖グロリアーナからの参戦です!」
ルクリリ(キタっ!)
柚子「本島和美製作『愛の果てからやってきた使者』、薔薇ジリン製作『ツッコめクルセイダー!!』2本続けてどうぞ!」
ルクリリ(……は?)
ローズヒップ「キマシタワー!ワタクシとルクリリ様の作品が仲良くかかりますわー!!」
ルクリリ(てんめえいつの間に作ってた!?)
49:
『愛の果てからやってきた使者』
ルクリリ(時間がなくてBGMを入れられなかったけど、絵のタッチは完璧よ!)
ルクリリ(熱血と少女漫画の融合……!わざわざアニメ用紙を買いに行ったかいがあったわ……)
ルクリリ(嗚呼、みんな観て頂戴……!私の傑作を……)
シーン……
ルクリリ(……え?)
??
あや「なんかさー音もなくてありきたりでつまんないよねえ?」
梓「破綻はないんだけど……上手でも下手でもないデモリール見せられてるみたい」
桂利奈「ホノオ先生の描いたプ◯キュアを一生懸命真似しましたって感じがするねー。でも絵は上手だよ!」
紗希「……」ウトウト
??
(観客の冷淡な反応を観た瞬間、本島和美の中にあった創作者としての尊厳の塔がガラガラと音を立てて崩れ去っていった。あのバリボーマンにさえ負けたのだ。彼女はもはやただのルクリリでしかなくなり、その跡地にはちっぽけなプr「ちょっとお!何勝手にナレーションかぶせてんのよ!!
秋山「おっと失礼しました!自分、オッドボール三等軍曹こと、秋山y
ルクリリ「名前なんかどうでもいいから立ち去ってくださる!?」
秋山「ずいぶんと荒い気性の人ですねえ……あ、次の始まりましたよ」
ルクリリ「え!?」(最後のシーン、反応なかった……)
50:
『ツッコめクルセイダー!!』(へっぽこ手書き文字)
ローズヒップ『突撃しますわよーっとおーっとっとっとっと!』紅茶バシャ-
校舎にドンガラガッシャーーーーーーーン!!
ローズヒップ『ジコリマシタワ……』バタッ
ダージリン(声)『こんな格言を知ってる?目的と方針がなければ、努力も勇気も十分ではない』
オレンジペコ(声)『ジョン・フィッツジェラルド・ケネディですね……』
<サスガダーサマ! <ヒューヒュー!
ルクリリ(嘘だろ……ローズヒップのが笑いをとってる……)
ローズヒップ「サイコーですわ!ダージリン様に勧められて撮ってもらった甲斐がありましたわー!」
ルクリリ「あ”ん”の”紅茶ババア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”」ギリギリ
51:
ルクリリ(……まあいい、今日の本来の目的はまだ達成されていないわ)
ルクリリ(阪口桂利奈……あんたの「本気」の作品をこの目に焼き付けるッ!)
ルクリリ(そしてあわよくば……その不出来を私が嘲笑ってやるわッッ!)
ルクリリ(もちろん、素晴らしい出来なら諸手を上げて歓迎しよう……ッ!)
柚子「さあ、いよいよ最後の作品です!今映画祭の注目作、兎映画団製作、『シン・アライッペ』です!」
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!
??
桂利奈「や、やばいよぉ、とうとうだよおおおおお」((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
梓「桂利奈、大丈夫!絶対ウケる!」
桂利奈「あ、あいっ!」
??
ルクリリ(どうだ阪口桂利奈、作品を出す直前は身震いするだろう……)
ルクリリ(さて、宴の始まりだ……)
ルクリリ(見せてもらおうか、阪口桂利奈の実力とやらをッッッッッッッッッッッッ!)
52:
予告(♪EVABGM)
秋山(阪口桂利奈の作品を上から目線で待ち構えていたルクリリ!しかし、後に彼女は羨望と敗北の情念に押し流されることとなる!)
秋山(「私の負けだ、桂利奈!」その言葉の先にある、特撮映画の一つの希望とは、どんな姿なのか?)
秋山(次回、最終回後編、「世界の中心であいぃ!と叫んだ桂利奈」!)
秋山(さぁて、最後まで、サービスサービスゥ!)
54:
暗転……(ドーン……ドーン……)
ANKO(大洗女子ロゴ)SCOPE
  大洗女子学園映画
『兎映画団作品(青バック)』(ドーン……)
『シン・アライッペ』(唸り声)
『文部科学省ロゴ(文部科学省教育振興予算特別支出作品)』(ドーン……)
<オオ…… 
ルクリリ(ほう……やはりまずは旧東宝ロゴの再現と来たか)
ルクリリ(しかし、『シン・ゴヂラ』でも避けたSCOPE表記を何故……?)
55:
??
『大洗海岸付近に白色の巨大不明生物出現!繰り返す!巨大不明生物出現!』
会議室
防衛大臣『総理、緊急事態布告を出さない限り、自衛隊の防衛出動が出せません。御決d……』
辻廉太『いえ、お待ちください総理。自衛隊を出さなくとも、大洗には手段があります』
??
ルクリリ(ちょ、あれって……大学選抜戦のときにいた眼鏡のオジサマ……!?)
杏(出演と同時に予算も出してもらえれば、辻ちゃんの処分軽減の嘆願書を出してやってもいいって脅した甲斐があったねー)ホシイモモグモグ
ルクリリ(それで文科省ロゴが映倫の代わりに出てたわけか、ズルイぞ阪口桂利奈……!)
56:
??
大洗女子学園艦生徒会室
みほ『わ、私たちが対応するんですか……?』
杏『そういう事らしい。一応まだ依頼という形ではあるけどねー』
杏『憲法と政治処理の煩雑さを避けるために、自由に動かせる公立の教育機関を利用する。この国の役人らしい発想だよ……』
柚子『ひょっとして、大洗女子の存続意義を図るために、文科省が仕掛けたのかも……』
桃『無茶苦茶だ!それにしても急すぎるッ!』
みほ『……分かりました、引き受けます』
桃『西住ィッ!?』
みほ『……私は大洗に来て救われた節があります。いまここで私たちが守らなかったら、ずっと後悔するような気がするんです!だから……』
杏『……そういうと思った。有難う、西住ちゃん。全力で助けるから』
??
ルクリリ(こ、こうきたかァ阪口桂利奈……!自衛隊を出せない代わりに自分たちの戦車を使うルートにするとはッ……!)
ルクリリ(……よし、これなら私も思いついてたッ!まだ大丈夫……ッ!)
ローズヒップ「ルクリリ様ァ、ポップコーンが切れてしまいましたわァ……」ゲプ
ルクリリ「おだまりローズヒップッ!静かに映画を観るッ!!」
57:
??
(中断)
みほ『おそらく駆除はむずかしいので、ダメージを与えつつ、巨大不明生物を海に誘導し直します』
みほ『作戦名は「ばいばい作戦」としましょう!』
(中略)
ケイ『OK分かったわ!最近漸く導入したカールを持って行く!戦車道では使いたくなかったし、Best Timing ね!』
(中略)
典子『こちらアヒルさん、カバさんと湾岸にて待機中です!』
みほ『分かりました、巨大不明生物が現れたら、』
妙子『怪獣かあ、出来れば傷付たくないなあ』
カエサル『隊長からは丸いボールのようなものと聞いているが……』
忍『……そうか!バレーボールと同じようにアタックすれば一発で倒せるぞ!』
あけび『キャプテン!私たちとはっきゅんで打ち倒せる気がしてきました!』
典子『よし!西住隊長たちに負担がかからぬよう私たちで倒すぞ!』
<根性ー!
左衛門佐『あれで大丈夫か……?』
おりょう『ずいぶんと楽観的ぜよ』
エルヴィン『まあカポレットの戦いに出たわけではないしな……ん、なんか水平線から……』
カエサル『白い触手……?ま、まさかッ!』
ザパアアアアアアアッ!
久子『つ、遂に現れおった……ッ!』
??
ルクリリ(あれが……アライッペッ!)
ローズヒップ(……!!)ポップコーンポトリ
58:
??
バフッ!バフッ!
ゴゴゴゴ……
あけび『ほ、砲撃がきかない!』
妙子『あんなのはっきゅんじゃ無理ー!!』
カエサル『隊長!巨大不明生物出現!形態が報告と違う!繰り返す!形態が報告と違うッ!!』
ヴワッシャーン!ガシャガシャ!!<ピウッ!ピウピウッッ!!
沙織『み、みんな大丈夫!?』
みほ『カバさんアヒルさん!砲撃を中止して直ちに退却してください!!』
華『形態が違うって、どういう事でしょうか……』
優花里『おそらく進化したんです!上陸前に、爬虫類から両生類に転じるかのように!』
麻子『生態を超越した完全生物……!』
沙織『麻子なんか知ってんの!?』
麻子『おばあのいってたとおりだ……アイツはバケモノだ……!!』
<ピウピウッッ!!ピウピウッッ!!
??
ルクリリ(あの鳴き声……ゴヂラでもラデンでもない!ひょっとして……)
ローズヒップ「……ッ!」マジマジ
59:
??
ケイ『緊急事態よ!まってられないわ!Fire!!』
カール自走砲 <ドーン!
ニュルニュルッ!キャッチ!
ケイ『しょ、触手が伸びた!?』
ブンナゲッ! ドカーン!!
ケイ『Wh-----------------------------------y!?!?!?!?!?』タイサン!
(中略)
<ギャー!!! <ニゲテ-!! <ツブサレルー!!!
(逃げ惑う群衆)
愛里寿『……』タチスクミ
愛里寿『あれって……』
愛里寿『あなた……?』(手元にボコと何かもう一匹)
60:
(中略)
グシャー!バキバキッ!カワラガラガラー!
桂利奈『あれが……私の好きだった怪獣なの?』ブルブル
梓『桂利奈、よく見てて。あれが、本当の生き物の暴れる姿だよ……』
あや『あ、なんか止まった!』
大洗マリンタワー
触手ニュルニュルッ! マキツキー!
静止……
あゆみ『タワーが……曲がってる……』
??
ルクリリ(ちいさな生き物……タワー巻きつき……間違いないっ!)
ルクリリ(これは……『シン・ゴヂラ』のパロディなんかじゃないッ!!)
ルクリリ(初代『モズラ』のリメイクだッ!!!!!!)
ルクリリ「桂利奈ァァァァ!!!そういうことかァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
ローズヒップ「お黙りくださいルクリリ様っ!」
ルクリリ(!?)
61:
??
被災後の夕方の大洗
タワーに寄りかかり眠るアライッペ
みほ『なにも……っ、何も出来ませんでした……』
杏『西住ちゃんのせいじゃないよ……朝には自衛隊が来るけど、あとはどうなるか見守るしか……』
杏『どうした、ケイっ!』
ケイ『い、今いとこのカヨコからPhoneがあって……』
柚子『自衛隊攻撃でも効果がなければ核をおとすと国連が決めたって……!』
みほ『そんな…ッ!』
桃『う、うそでしょ、ゆずちゃああああああああああん……』
柚子『選択肢としてはあるのかも知れませんが、まさか選ぶなんて……!』
杏『……日本の片田舎で収めとこうってか、悔しくて涙も出てこないや』ホシイモブチッ!
62:
愛里寿(……!)トテトテッ
みほ『愛里寿ちゃん……!どうしてここに……?』
愛里寿『みほさん……ッ!あたしの……あたしのせいなのッ!!』ボロナキ
みほ『どうしてそんな……あっ!』
手元にアライッペの子供
杏『この子を探して大洗にきたってわけか……』
柚子『ということは、この子を返してあげれば……ッ!』
桃『でも、どうやってあいつをめざめさせるんですかァァァァ……』ウナダレ
携帯<♪ヤーッテヤルヤーッテヤル
みほ『……!もしもし?』
63:
麻子『西住さんか!?今おばあからあのカイブツの言い伝えを聞いた!』
麻子『あいつは「あらいっぺ」と言って、大洗一体の海の守護神らしいんだ』
麻子『もし人の手によって海に異常がおきたとき、その子どもが逃げるようにして出てきて、それを親が連れ戻すというのが風習になってるそうだ』
麻子『数百年前に現れたときは、代々伝わる紋章を旗に書いて見せておびき寄せたそうだ』
麻子『5年前の原発事故があったろう?あれの物質が流れ着いたか何らかで子どもが反応したのかも知れない。もちろんそれ以外の要素も考えられる』
みほ『麻子さん!今ちょうどその子どもがみつかったところ!連絡ありがとう!』
みほ『会長!今から戦車道メンバーを再度集めてもらっていいですか?』
64:
大洗女子学園艦生徒会室 ♪デン,デン,デン,デン,ドンドン!
みほ『皆さんお疲れの中再度集まっていただいて有難うございます!』
みほ『これより、朝までに例の巨大不明生物をここにいるその子供と共に海へ戻す作戦を決行します』
みほ『いちかばちかの大勝負になるとは思います。時間もあまりありません。しかし、修羅場を乗り越えてきた私たちなら出来るはずです!』
みほ『まずレオポンさんチームは、廃車寸前の車をかき集めてレストアし、爆薬とアンテナを詰める容量を作ってください!』
みほ『風紀委員の皆さんは、役所と連携して大洗一体の電源を確保できるよう、計画停電の呼びかけをお願いします!』
みほ『他の皆さんは、各家庭を回り電球とソケットを可能な限り回収してください!その後、工学科の皆さんの監修の下、一列に繋ぎます!』
みほ『その後、戦車を動かす際は適宜指示します!』
みほ『ただいまより、本作戦を「こいこい作戦」と命名します!皆さんの健闘を祈ります!』
全メンバー「「「「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」」」」」
杏『……毎回苦労かけるね、西住ちゃん』
みほ『いえ、これが今の私の「仕事」ですから』
65:
??
ルクリリ(電球に車だと……?一体何をはじめようというんだ、阪口桂利奈……!?)
66:
??
大洗マリンタワー前 02:00
みほ『レオポンさん、例の車は大丈夫ですか?』
ナカジマ『コンディションばっちり!取り付けたアンテナの具合もいいし、ツチヤがリモコンでドリフトできるってウズウズしてる!』
梓『隊長!ライトアップ班、準備完了です!』
そど子『ちゃんと停電周知と電力確保も計算通りよ!』
みほ『皆さん、有難うございます!』
みほ『それではこれより、「こいこい作戦」を開始します!行動始め!」
BGM(♪チャッチャッチャッチャララ~)
??
ルクリリ(こ、このBGMは!!!!!!)
67:
??
BGM(https://www.youtube.com/watch?v=GWznSupq42M

無人ポルシェ爆弾(ポルシェ911数台、廃車予定流用)
ブロロロロロロロロロロロロビューン!
バスノウエニガシャーン!
ドカンドカンドカン!
タイヤコロコロ……
アライッペ<ピウピウッッ!!ピウピウッッ!!
??
ルクリリ(ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!)
ルクリリ(『大宇宙戦争』のマーチッ!爆走してガラス割れまくりのクルマッッ!!)
ルクリリ(これはまさしく……菅野光明の学生時代の秀作『じょうぶなタイヤ』のアップデート版じゃないかァァァァァァァァ!!!!!)
ルクリリ(桂利奈……やめろォォォォォォォォ!!!!!)
ルクリリ(私より……私より面白いモノつくるんじゃねえええええええ!!!!!)
68:
??
みほ『全車命中!直ちに皆さんは砲撃して誘導をお願いします!』
キャタビラガラガラ…
ドーン!ドーン!
アライッペ<ピウピウッッ!
桂利奈『あっ!見えてきたよ!』
梓『アライッペ確認!紋章ライト、点灯!』
紋章ペカーッ!
度を落とすアライッペ……
杏『愛里寿ちゃん…あの子を』
愛里寿(……)スッ……
子アライッペ<ピウウ……
アライッペ<ピウピウッ……
??
ルクリリ(ああ……『モズラ』のクライマックスのオマージュだ……完璧すぎる……)
ローズヒップ(……!!)オメメキラキラ
69:
杏『身体に取り込んで……』
みほ『海へもどって行く……』
<ピウウ…… バシャバシャ…
麻子『……今回のあらいっペが、最後の来襲だとは思えん。また人類が過ちを犯すとき、警鐘として奴の子や親が……』
みほ『……愛里寿ちゃん?』
愛里寿(……)ボコを落とし、口を開けながら一筋の涙……
クレジット

??
シーン………
桂利奈(ど、どうだろう……)
パチ…パチパチ……
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ!
<ウオオオオ! <スゴイ! <コワカッタ… <ヤバイヤバイ!
あや「反応すごっ!」
優季「やばァい……///」
あゆみ「万雷の拍手……!」
梓「桂利奈、やったよ!!」
桂利奈「……」ボーゼン
ルクリリ(最後は『ET』っぽく友情の喪失と来たよ……)
ルクリリ(桂利奈、完璧だよ、私の負けだ………)マッシロ
 
70:
舞台袖
桃「この反応を見ると、優勝はほぼ決まり……?」
柚子「ですねェ」
杏「あたしを溺れさせてまですげえの作ったんだ、桂利奈ちゃんは本物だヨ」ニヒヒ
熱狂の場内
ローズヒップ「ウサギさんの皆様ー!ローズヒップがきましたわよー!」
桂利奈「あー!ローズヒップさんだ?!」
あゆみ(ローズヒップってだれ?)
梓(ほら、グロリアーナでクルセイダー乗ってた人!)
ローズヒップ「んも?サイッ!コーでしたわ『シンアライッペ』!ルクリリ様と語ろうとしたら真っ白になってやがりますのよ!」
あや(ルクリリさんに何が……?)
優季「ところでぇ、どぉんなところがよかったですかァ?」
ローズヒップ「アライッペが出てるところ全部ですわ!例えば……」ペチャクチャ
紗希「……」クイクイ
桂利奈「え、どうしたの紗希ちゃん?」
紗希「……」ローズヒップノテユビサシ
桂利奈(……あっ!)
パンフレットグシャア
 や っ た !
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