彼女達との思い出【後編】back

彼女達との思い出【後編】


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やるなあ
苦労の多い人生程楽しいよな
自分を成長させてくれ財産になる
246: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 10:36:32.28 ID:qkwP/u6z0
僕「・・・以上で、今回一連の不手際に関する当社の対策と、今後の展望の説明を終了させていただきます。本件におきまして、貴社様には多大なご迷惑をおかけいたしました。社員一同これからも頑張ってまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。」
僕はプレゼンを終え、静かに席に着いた。
顧客「・・・誠意は確かに承りました。本当にこの通りやっていただけるなら、今後も取引させていただきます。今日はご足労いただいてありがとうございました。」
僕「こちらこそ、貴重なお時間を弊社のために用意していただきまして、ありがとうございました。」
市村「だーから言ったでしょう?うちの若いもんは、しっかりしてるから、ちゃんと対策するって。」
顧客「市村さんは信用できないし、話が通じないからねぇwいい子拾ったじゃない。わかったよ。藤原君に免じてこれ以上大事にしませんよ。それでいい?」
市村「ああ。またよろしく頼むよ。」
僕「ご迷惑おかけしてるのにその態度は・・・まったく!すみません。あとできつくお灸を据えておきます・・・」
市村「プレゼン上手だな。驚いた」
僕「あの程度なら楽勝ですよw」
市村「あの顧客も横柄だからな。まあ、痛み分けでもよかったんだが。
僕「相手に譲歩せず、かつ相手が気持ちよく引けたんだし、これで良かったんじゃないですか?」
市村「そうだな。今日はお疲れさん。今回は疲れたろ。3連休もあるし、間を公休にするから1週間くらい休んでいいぞ。」
僕「ふー。今回はお言葉に甘えますよ。静養します。」
顧客も市村さんも、今回は引くに引けない感じになっていて、僕が間に入った。
客観的に見ても、顧客側に落ち度がありそうだった案件だ。
若い頃なら徹底的にやりあったかもだが、もう、そんな歳でもなかった。痛み分け。いかにお互いが気持ちよく矛を収めるか。それに終始した。
上手く対処できて、思わぬ休暇を貰った。
朋美「いらっしゃい。」
僕「おじゃまします。わお。女の子のお部屋って感じだね。綺麗。うちと大違いだ。」
朋美「本当に来るんだねw」
僕「そりゃそうさw」
僕は、ちょっとしたおつまみと炭酸水そして花束をお土産に持参した。
朋美「ビールでいい?」
僕「いや、車で来てるんだ。」
朋美「じゃあ、飲んだら、帰れなくなるのね?w」
僕「ちゃんと帰るよ。今日は、来ることが目的だっただけだから。下手にあがいたりもしないよ。」
朋美「意外と誠実なのね。」
僕「当たり前だろう。」
朋美「あのね・・・私は、女性なの。わかる?」
僕「うん。」
朋美「男性じゃないの。男性と女性。正直、悔しいけれど、何をやったって、女性は男性に勝てないの。それは、私がよく知ってる。」
僕「・・・・続けて?」
朋美「いざとなったら、私はあなたに抵抗する力はないの。あなたには失うものがなくても、私は、いくら抵抗しても、失うものがあるの。」
僕「なるほど。その通りだと思う。」
朋美「私は、そういうギラギラした世界で、女として、戦ってるの。今日だって、あなたを自分の部屋に入れてる。これは私にとって、凄く危険なことなの。」
僕「まあ、そうなるね。たとえば、僕が朋美を今、力ずくで襲ったとしても、きっと、朋美は僕を訴えることができない。」
朋美「そう。私はあなたを夜に、部屋に入れた。それでいて「まさか襲われるなんて想像してませんでした」なんて言い訳は通用しないことくらい知ってる。」
僕「世の中のことをよく理解していらっしゃる。」
朋美「部屋に入れると決めた以上は、私は準備をしてるし、ある程度の覚悟はしてるってこと。忘れないでね。」
僕「OK。」
つまり、襲われてもいいようにイロイロ女性としての準備はしてるから、恥をかかせないでねと言ってるんだろう。
僕「せっかく来たんだし、いろいろお話も聞かせてよ。仕事の事とか、プライベートの事とか。」
朋美「そうね。ご飯まだでしょ?ご飯作るね。誰かに作るのって久しぶりだから緊張するな。」
僕「手伝うよ。」
朋美「横柄な人だから、料理できないと思った」
僕「上手ではないけれど、作るのは好きだよ。」
実際、朋美の料理の腕前は、僕よりも下だった。
毎日仕事をしてるんだろう。不慣れだろうとは想像していた。それでも、一生懸命に作ってくれた。
朋美「結構時間かかっちゃったけど、出来た!」
僕「美味しそう!」
朋美「お世辞でもうれしいな。じゃあいただきましょうか。」
僕「ああ。いただきます。」
247: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 10:37:17.49 ID:qkwP/u6z0
僕「美味しくいただきました。ご馳走様でした。」
朋美「いつも思うけど、食べ方綺麗ね。」
僕「どんな料理でも、やっぱり食材は大切だし、いただきますとごちそう様の精神は大事にしないとね。実際、美味しかったよ。」
朋美「食は大事だものね。・・・うん。人の体は、食べたもので出来ているから。できるだけリラックスして、美味しく食べたいものね。」
僕「同感だね。やっぱり、誰かと一緒に食べる食事は、何倍も美味しいよ。」
朋美「・・・また、食べに来てくれる?」
僕「もちろん。食費くらい出すから、美味しい物作ろう。」
朋美「ちょっとうれしい。」
朋美「・・・ねえ。この前のお返事だけど。・・・私、あとさきを考えないことにした。」
僕「ん・・?ごめん。ちょっとわからない。どういう意味かな?」
朋美「私は藤原君のことをよく知らない。藤原君も私のことをよく知らない。でも、」
僕「あとさきを考えず、付き合ってもいいよと言ってくれてるのかな?」
朋美「・・・」
僕「・・・」
朋美「・・・うん。」
僕「・・・ありがとう。」
朋美「・・・・はぁ・・私、おかしいよね・・どうしてこうなっちゃったんだろう・・」
僕「まあ、気にしないで。成り行きに任せてみようLet it beの精神で。」
朋美「ん・・」
僕は、彼女にせがまれる形で、優しくキスをした。
僕「僕ね・・・明日から1週間、仕事休みなんだ。」
朋美「本当に・・・?奇遇・・・私も、少し遅い長期休暇よ・・・」
その日、僕は、それ以上のことはせず、帰宅した。
翌日、夜から彼女の家におじゃました。
そしてそのまま、1週間を彼女の家で過ごした。
248: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 11:00:31.91 ID:qkwP/u6z0
美味しく食事を食べ、美味しいお酒で乾杯し、夜も更けてきた。
朋美「念のため確認するけれど、」
僕「うん。」
朋美「・・・これから帰る気は・・・?」
僕「それでもいいけれど・・できればこのまま泊まっていきたい。」
朋美「・・・いいよ。わかった。」
僕「怖い?」
朋美「あのね・・・本当は、わたしは、一人で寝る方が怖いの。」
突然、彼女の携帯電話が震える。非通知だ。
朋美「まただ・・・」
彼女は、無言電話・差出人不詳の手紙等におびえる生活をしていた。思い当たる節は多すぎてわからないという。
僕「ああ。今まで相手にもしなかった誰かから、逆恨みされてるのかもしれないのか。」
朋美「そうかもしれないし、今までお付き合いした誰かかもしれない・・・」
朋美「あのね・・・私は、女性なの。わかる?」
この意味が、なんとなく理解できた。
僕「今日は大丈夫だよ。僕がついてるから。」
また、非通知が鳴る。
僕「貸して。」
朋美「・・・・え・・うん・・・」
ピッ
僕「・・・」
相手「・・・・ガリガリ(たぶん電話をガリガリやっている音)」
僕「キミ、誰かな?僕の彼女に、何か用?」
相手「(ガチャ)」
その日、もう電話はかかってこなかった。
僕は、朋美を抱き寄せると、深くキスをした。
朋美「ん・・・・」
彼女は、僕の舌と同じ動きを繰り返してくれた。全身を、優しく撫でる。押し倒す。
朋美「ねえ・・昨日付き合うって言ったばかり・・よ?」
僕「・・・準備してないってことかな・・?」
朋美「してるw」
僕「そんな気がしたw」
丁寧に、優しく脱がす。
とてもいい香りがした。
高級な下着。それを取ると、彼女の真っ白な裸体が露わになる。
僕「透き通るくらい白い」
朋美「ケアしてますから。」
肌は、きめ細かくすべすべだった。
少し触れただけで、興奮がMAXになるほどだった。
彼女もまた、同じように、全身をなでながら、僕の服を脱がしてくれた。
お互い、下の下着1枚になった。
彼女は俯いている。
薄暗い中でも、彼女の顔が真っ赤なのが分かる。
パンティにてをかけて、はぎ取る。
そのパンティは・・・
シミなんてレベルじゃなかった。絞ったらしたたり落ちるんじゃないかというくらいにぐしょぐしょに濡れていた。
僕「すご・・興奮してくれてたんだ。」
朋美「初めて・・・どうしたんだろう私。」
僕は、素直に言えた。初めてだった。
僕「あのね・・・実は僕・・・たたないしイカない人なんだ。」
朋美「・・・?本当?」
僕「うん・・・だから、奉仕はするけれど、挿れないから。」
朋美「んー、でもさ、」
彼女はトランクスを引き下ろす。そこには、はちきれそうになっているアレ
朋美「元気そうだけど。」
僕「そうだけど、いざとなるとね・・・」
朋美「うふふw大丈夫だよ!上手くいくと思うよ!」
僕「根拠ないなw」
朋美「え?あるよw」
えっ?
249: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 11:20:02.23 ID:qkwP/u6z0
朋美「私が付き合ってきた彼って、年上ばかりだよ。」
僕「うん。」
朋美「中には、2回りも違う人だっていた。」
僕「わお・・」
朋美「あのね、勃たない人は2種類あって、一つは体の病気。もう一つは心の病気。」
僕「まあ、そうだね。」
朋美「体が不健康な人は、勃たない。もともとダメだから、いっつも勃たない。藤原君は今ギンギンwだから違う。精神的なものだよ。克服すれば大丈夫だよ。」
僕「それが大変・・・」
僕は、彼女にのっかかりながら、優しく前進を舐めた。
朋美「ん・・・んんっ・・・んんん・・・ああっ・・・・気持ちいい・・・」
僕「すべすべだ。もっと・・・もっと触れていたい。」
朋美「肌のぬくもりっていいね。」
僕「ああ・・・気持ちいい・・・」
彼女は、アレをやさしくマッサージすると、彼女のアソコに誘導する。
僕「え?ちょ、無理だし、あとゴム」
朋美「ゴムなんて要らないよ、準備してるっていったでしょ。」
服用済みか・・・
僕「ゴムなしなんて、リスクもあるし、本当に若い頃にしかしたことないよ。」
朋美「あなたを信用することにした。あと、ゴム着けると勃たない人もいるよ。」
あてがった瞬間、やっぱり、しぼんだ。
ああ、やっぱりだめだ。
でも、彼女は気にすることなく、アレを、アソコに挿れた。
朋美「たぶん、動かしたら大きくなるよきっとw」
僕「ああ・・・あったかい。気持ちいい。動かしていい?」
朋美「かわいい。どうぞ。」
ストロークさせる。ゴムの時とは違う、リアルな温かさがアレをつつむ。
自然と、アレが大きくなる。ギンギンとまではいかないけれど、十分な硬さになった。
朋美「んっ・・・んっ・・・・んっ・・・んっんっんっ・・・」
気持ちいい。気持ちいい。優しい。柔らかい。
彼女は、僕の首に手をかけ。目を瞑って、気持ちよさそうにしていた。アソコは、彼女の愛液でびしょびしょになり、その高級そうなベッドのシーツは大きなシミになっていた。
僕「だめだ・・・気持ち良すぎて・・・あっ・・・」
朋美「あ、ちょっと・・・ああ・・・んっ・・・あっ・・・外に・・・出してって・・・言おうとしたのに・・・ん・・もういいや・・・好きにして・・・んっ・・・」
ドクッ・・ドクドク。。。
僕は、放心したように、彼女の中に出し尽くした。そのまま、まだストロークをしていた。
それくらい気持ち良かった。
何年振りかに、挿入で、イった。
250: 以下、
体の相性が合うと気持ちまで入るな
251: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 11:37:31.16 ID:qkwP/u6z0
明け方。
朋美「もう・・・まったく・・・あれほど「女は失うものがある」って言ったのに・・・避妊なんて、確実じゃないのよ・・?」
僕「はい・・その通りだけどさ・・・」
朋美「・・・なに?」
僕「それなら、どうしてそのままもう一回戦?シャワーも浴びずに寝た?」
朋美「・・・えへへ。」
シーツを洗濯し、お互い裸で、少し早いコーヒータイム。
朋美「気持ち良かったよ。」
僕「僕もだ。」
その日、2人は、どこへも出かけず、ただソファーで、抱き合って、過ごした。
朋美「休みが終わったら・・・激務。こんなゆっくりした時間なんて取れない。」
僕「そうか。」
朋美「あーあ。こんなに安らげるなら。仕事やめようかなー。」
僕「それはだめでしょ。わかってるだろうけど。今の僕は自分を養うことで精いっぱいですw」
朋美「・・・わかってるわよ、そんなこと。」
僕「・・・」
朋美「私の夢は、ごくごく平凡に、お嫁さんになること。そして、旦那さんに尽くすことなの。」
僕「意外だな。バリバリ働きたいのかと思ってた。」
朋美「理想の人が現れないから、働くんですー」
僕「まあ、そういう人生もあるだろう。」
朋美「達観してるのね。」
僕「人生の経験は一通りしてますので。」
朋美「そうですかー。」
僕「さ、今日は何もかも忘れてイチャイチャしましょう。」
朋美「うわ最低だこの人私のことを性のおもちゃとしか思ってない。」
僕「本当にそう思う?」
朋美「うふふ。そう思うw」
朋美は抱きついてきた。
すべすべの肌が、気持ち良かった。
愛の巣。
そう、まさに愛の巣だった。
この1週間。僕は、愛の巣にいた。
254: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 12:28:06.74 ID:qkwP/u6z0
朋美と付き合ってみて、いろいろ分かったことがある。
彼女は、向上心が強く、プライドが高い。
男性に対し、対抗意識が強すぎる。
理想が高い。
だからよくダメだしをされた。
人格否定のレベルのことも言われた。
そのくせ、夜は従順だった。
僕「あれれ?あれだけ僕をけなしておいて、アソコはぐっしょりですか・・・?w」
朋美「ああん・・意地悪言わないでよ・・早く!」
僕「どうしよっかなぁ。僕、ダメ人間なんだっけ?」
朋美「冗談よ!ごめんなさい!もう待てないよ私?えいっ!」
僕「おっと。躾がなってないな。後ろ向きなよ。」
朋美「・・・はい。」
僕は、後ろから、朋美の、別の穴を触る。
朋美「ちょっと・・・そこ違うよね・・・ああんっ・・・きたないからああっ・・あっ・・・もっと・・・」
僕「え?どこのこと?言ってみなよ。」
朋美「お・・・おしりの・・・あ・・あな・・・」
僕「それがどうした?・・・ん?」
朋美「ああん・・・あっ・・お尻の穴!!もっと!もっとお願いします!」
僕「じゃあそこ舐めたら終わりね?」
朋美「ちがっああああん・・・あっ・・・違う・・・あそこも・・挿れて・・・」
僕「あそこって・・どこ?」
朋美「意地悪・・・あっ・・あっ・・そこ・・・もっと付いて・・・私の!お〇んこに!突き刺してよ!これでいいんでしょ?こういえばいいんでしょ!」
僕「素直じゃんか。ほれほれ。んっ・・・あっ・・・ん・・きもち・・・あっ・・・」
朋美「あっあっあっ・・・ああああ・・・・あっ!!!!」
朋美は四つん這いのままビクビクっとのけぞり、ガクガクと震える。
素早くあれをひっこめ、朋美の透き通る肌にぶちまける。
朋美「ああ・・・すっきりした・・・」
僕「変態かよ・・・ああ・・気持ち良かった・・・」
朋美は、普段、虚勢を張って生きている。
その反動が、夜に現れていた。
彼女なりのバランスのとり方だったのだろう。
分かっていた。
こんな関係、長続きしないことくらい。
255: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 12:29:28.77 ID:qkwP/u6z0
別れは、いつも突然だ。
朋美「あのね。竜也。」
僕「ん?どうした。」
朋美「いままで黙っていたんだけど。」
僕「うん。」
朋美「私、異動の話があるの。飛行機じゃないと行けない場所。」
僕「そうか。・・・で、受けるんだろ?朋美はそういう子だから。」
朋美「やっぱり、分かる?」
僕「ああ。僕と朋美はよく似てる。僕の若い頃そっくりだ。」
朋美「同い年ですけど?w」
僕「まあねw」
朋美「じゃあ、私が今考えてること、分かるのね。」
僕「・・ああ。きっと今の僕なら、朋美と同じ結論が出せると思う。」
「「愛してるけれど、別れましょう。」」
僕は、遠距離の難しさ・無駄さをよく知っていた。
愛さえあれば遠距離くらいというのはまやかしだと思っている。
本当に愛しているなら、遠距離にはならない。
自分の護るものと、愛するものを天秤にかけ、護るものを取った結果が遠距離だ。
僕「気持ち良く送り出してやるよ。連絡はいつくれてもいい。」
朋美「ふう。心強いね。最高よ竜也。あなたは、・・・最高だった。あなたはもっと、先に行けると思う。お互い頑張りましょう。」
僕「僕はしがないサラリーマンだよ。」
朋美「私は知ってる。あなたは強い。あなたの輝ける場所で、輝いて。たとえその場所が、あなたのいうしがない場所だったとしてもね。」
僕「ありがとう。朋美も頑張りなよ。」
翌春、朋美は、旅立った。
今でも、たまに連絡を取る。
ここでしか書けない。その後、密かに体を重ねたこともある。
今、彼女は、当時と全く違う分野で成功し、活躍する。
その活躍が聞こえてくるたびに、当時のことを、懐かしく思い出す。
以前、特集記事を読んだことがある。
あの当時、とても悩むことがあった。その葛藤が、今の自分を作っていると。
彼女は独身だ。きっと今も、理想の男性を探しているんだろう。
256: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 13:50:47.87 ID:qkwP/u6z0
僕「え、もう一回お願いします。」
顧客「だから、現地で説明してきてくれ。」
僕「現地って・・・あの東南アジアの、あそこですか・・・?」
顧客「うん。早急に。対策が終わるまで。今からビザ申請してきて。許可降りたらすぐに行ってね。・・・最悪、1年くらいいるかもだから。」
僕「横暴すぎませんか?いえ、当社に責任があるのは重々承知ですが・・」
顧客「理不尽さを嘆きたいのはもっともだな。だが、客先のこともあるし。うちからも定期的に人をよこす。うちにとっても一大事なんだ。お互い協力して乗り切りたい。」
僕「・・・私の一存では決められませんので・・」
顧客「薄々気づいているだろう。市村さんの了解を取ってある。」
僕「・・・はぁ・・・ですよねぇ・・」
顧客「現地までは、うちの社員も同行する。向こうでは基本一人。通訳は付ける。」
僕「配慮、ありがとうございます。」
顧客「毎日、電話を入れてくれ。空港で、現地で使える携帯を借りていくといい。会社経費じゃないと破産するぞ。」
僕「了解いたしました。他には・・?」
顧客「フリカケだけは持って行け。あと風俗は安いぞ。病気なんて気にするなw」
僕「ええ・・・」
こうして、翌週には現地に着いた。
お客さんと一緒にホテル(豪華だった)にチェックイン
お客さん「少々高いが、他に泊まってはダメだ。日本人は狙われる。お店でもケチるなよ。金払いさえよければ、神様のように扱ってくれる。逆に渋ってると・・・痛い目に合うからな。」
僕「ご忠告ありがとうございます。」
通訳(堀北真希似、以下真希)
真希「通訳です。これから宜しくお願いします。」
僕「あ、ありがとうございます。通訳って、何時から何時までですか?」
真希「私は会社に出勤してるだけです。なので、出勤時間内なら、電話をしてもらえればそちらに出向いて通訳します。」
携帯番号を渡される。
僕「なるほどわかりました。」
真希「あ、お休みの時の観光案内や、夜のご飯のお手伝い程度でしたらお付き合いします。奢ってくだされば。」
僕「そうなんですね。じゃあ、お願いするかもしれません。最悪1年いろって言われてますから。」
真希「ええ・・大変ですね・・」
257: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 14:03:45.18 ID:qkwP/u6z0
真希は、学生だそうだ。昼はその会社で働き、夜に勉強する。勤勉家だった。
日本語に関係した仕事に就いて、ゆくゆくは日本で働きたいらしい。個人的には、現地で日本人相手に仕事をした方がいいとは思った。
彼女にはお世話になった。
いろんなお店や観光地を教えてくれた。
ただ、僕には少し眩しかった。清純だった。
真希「あの・・・藤原さんは・・・結婚してますか?」
僕「うん?してないよ。しがないサラリーマンですw。こうやって、東南アジアまで来て、クレーム要員に駆り出されるだけの。」
真希「そうなんですね・・・そうですか。結婚してないんですね・・良かった。」
僕「どういう意味?」
真希「いえいえ!なんでもないです!」
数か月が経過した。
現地の食事にも、慣れてきた。
携帯電話代は、恐ろしい額だった。
毎月、50万くらいかかっていた。
まあ、クレーム処理費用に比べれば、微々たるものだ。
僕がここにいなかったら、その10倍の金額が加算されるだろう。
真希「あの・・・藤原さん・・」
僕「はい。あ、ビールですか?どうぞ。」
真希「いえ、もういりません。あの・・・あ、いつもご飯ありがとうございます。助かってます。」
僕「学生さん、お金ないでしょ?こっちの食費なんて安いし、一人で食べなくてすんでるし、僕の方が感謝だよ。」
真希「・・・嬉しいです。あの・・」
僕「何かな?」
真希「メ、メールアドレス教えてください!」
僕「・・・」
真希「・・・」
僕「え?あ、うん。いいよ?」
真希「えへへ・・ありがとうございます!」
真希は、どこまでも純情だ。
258: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 14:24:00.76 ID:qkwP/u6z0
お客さん「うん。経過は順調なんだね。少し早く帰れるかもしれない。」
僕「是非そうしたいです・・お味噌汁が・・・飲みたい・・」
お客さん「まあ、そういうな。あ、今日、いいところに連れて行ってやるから。」
僕「想像できますが・・こっちに来てから行ったことないです。」
お客さん「もったいない!日本人って聞いただけで、上物が群がってくるぞ!」
僕「はぁ・・」
まあ、その場で会ってすぐコトに及ぶ店もあれば、適当に遊べる店もある。
僕は、適当に遊べるお店にしてもらった。どうせこっちで生挿入とかしたいと思わないし。
目の前には、キレイな子が並ぶ。
現地人ではない、隣の国から来た子達の店にした。
(杏似、以下杏)
杏「カタコトダケドイイ?」
僕「日本語が通じるだけでいいよw」
杏「ジャア、ナガクイルノネ」
僕「うん。あ、そうだ。良かったらさ、ご飯のおいしいお店とか教えてよ、最近、いろんなお店に飽きてきちゃって。」
杏「?ニホンジンニアワナイヨ?」
僕「行ってみたいなぁ。」
杏「イイヨ、バンゴウ」
アドレス交換した。
杏とは、たまに出かけた。見たことのない料理をたくさん食べた。
カエルも雷魚も。何かの頭なんかも食べた。
正直、イヤじゃなかった。
杏「チャント、デキタデデ、アツイのタベナイト、オナカニワルイヨ」
しかも、格安だ。値段交渉は、杏がしてくれる。
杏と歩いていれば、少なくとも、危険な思いはしなくて済んだ。
杏は、僕のホテルにも来ることはあった。
杏「キレイ!オフロハイリタイ!」
僕「いいけど、しないからな!」
杏「ナンデ?イイヨ?」
僕「杏は、ご飯も一緒にしてくれるし、出かけてくれるし、値段交渉もしてくれるし、それだけでいいよ。」
杏「・・・オミセニカヨッテクレルカラ、オカネイッパイモラッタ。」
僕「当たり前だろう。ちゃんとお店に寄ってからからならだれも文句言わないからな。」
杏「フジワラサンキテカラ、ホカノヒトノアイテシテナイ。」
僕「そっか。良かったな。」
杏「ダカラ、オレイ。」
杏は、一糸纏わぬ姿になる。
日本人とは違う、でもバランスのとれた体型。
抱きつかれるが、正直、怖い。リスクを考えてしまう。
僕「・・・だからいいよそういうのは。」
キスされる。気持ちいい。独特の味がした。
僕「お風呂は使っていいから。ゆっくり入ったら、気を付けて帰りな。」
杏「・・・ハイ。ワカッタ。」
杏とのローカルな関係は、現地から帰ってくるまで続いた。
259: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 14:37:28.73 ID:qkwP/u6z0
真希「藤原さん・・どういうことですか?」
僕「え?なんですか?」
真希「・・・昨日、誰とご飯食べましたか?」
僕「・・・ああ。杏っていう、隣の国出身の子かな?」
真希「・・どういうつもりですか?藤原さんも、他の日本人と同じなんですね。嫌いです。」
僕「え?」
真希「日本人は、いつも、優しい顔して、女を買っていきます。人でなし。」
僕「・・・妬いてくれてるのかな・・?」
真希「そんなんじゃないです。もう、仕事以外で話しかけないでください。」
真希は純情だ。
明らかに、杏に嫉妬していた。
僕「僕に、どうしろと?」
真希「・・・好きにすれば?」
僕「僕、普通の男だよ?」
真希「。。。そうですね。」
僕「こっちに何か月もいて、その間、仕事だけしてろと?」
真希「そうはいいませんけれど・・・」
僕「真希の前で失礼だけど、僕、現地に来てからずっとセックスレスだよ?」
真希の顔が赤くなる。
真希「そういう話は、ちょっと・・」
僕「いいや、ちゃんと聞いてくれよ。」
真希「・・・」
僕「じゃあ、どうすればいいわけ?僕の性処理は?誰がするの?自分で済ませればいいの?」
真希「えっと・・ごめんなさい。プライベートの事なのに・・」
僕「日本人っていうけどさ、人間だよ?急に海外に来てさ、ストレス溜めてさ、そのはけ口を女性に求めちゃいけない?」
真希「・・・・」
僕「ごめん・・言い過ぎた。真希に言うことじゃなかった。申し訳ありません。」
・・・
・・・
真希「あの・・」
僕「・・・」
真希「すみませんでした。」
僕「・・・はい。いいえ。また用がありましたら連絡します。」
真希「藤原さん・・あの・・」
僕「今日は、もう帰りますので」
真希「えっと・・」
僕「・・まだ何か?」
真希「・・・私じゃ・・・ダメですか・・?」
僕「・・・・え?」
260: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/24(土) 14:45:44.65 ID:qkwP/u6z0
真希「えっと。・・・その・・・先ほどの子とは、まだしてないということですよね?」
僕「ええ。関係は続けるつもりですけれど、あくまで案内役です。今後も、そういう性的なことはするつもりはありません。」
真希「誓えますか?今までもしていないし、これからもしないと。」
僕「・・・何なら呼びましょうか?杏を。」
真希「いえ・・はい。わかりました。信じます。」
僕「・・・それで?」
真希「じゃあ、その役目、私でも、いいんですよね?」
僕「えと・・・性処理のこと。。。?」
真希「・・・・」
僕「・・・」
真希「はい・・・」
僕「んー、えっと・・・それは申し訳ないというか・・」
真希「このまま行くと、誰かとするわけですよね?いつか。」
僕「・・・はい。たぶん。」
真希「嫌です。」
僕「ああ。そういうことね。」
真希「私には、自信がないです。それでも、藤原さんが誰かとするのはイヤです。」
僕「それならいっそ、自分が相手をすると?」
真希「・・・本当は・・・ちょっと・・それも・・怖いというか・・イヤです・・」
僕「なんだそりゃ。。じゃあ、気分が高まっちゃったら、真希を呼ぶからね?嫌なら拒否してね?」
真希「・・・はい・・・」
本当に意味が分からない。
意味が分からないが、現地に、性処理要員(仮)ができた。
262: 以下、
抜く為に読み始めたけどここまで面白いとは思わんかった
266: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/26(月) 14:42:59.33 ID:xt+A44zF0
真希「・・・あの」
僕「はい?」
僕と真希は、現地の日本料理屋さんに来ていた。
日本人がそれなりにいる都市には、日本料理店がある。
そこそこの味であるが、割高なのが難点だ。
蕎麦を啜りながら、僕は次の言葉を待った。
真希「えっと・・」
僕「ん?」
真希「この前の話ですけど・・・」
僕「(性処理の話?)」
真希「はい。」
僕「・・・気にし過ぎじゃないかな。過剰だよ」
真希「すみません。」
真希は、あの日以来、僕のことを意識しすぎている。
それは、本来の翻訳の仕事にまで支障が出ていた。
僕「はっきり言って、本来の仕事にまで支障に来たすのは迷惑です。」
真希「・・すみません。」
僕「やはり、例の話はなかったことにしましょう。」
真希「だめです!」
僕「ここお店ですよ?」
真希「あ、大きな声を出してすみません。」
僕「・・・」
真希「・・・」
僕「今日、僕のホテルに来る?」
真希「はい。そうします。」
真希は、ホテルについてきた。
その眼は厳しかった。
267: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/26(月) 15:00:48.35 ID:xt+A44zF0
彼女は、ホテルに入るなり、僕にしがみついてきた。
そのまま、ガチガチに硬直している。
僕は、彼女の頭をそっと引きはがす。
優しくキスをした。
彼女はずっと硬直したままだ。
僕「真希?」
真希「・・・」
僕は薄紫のブラウスのボタンを、一つずつ外した。
純白の下着と、控えめな胸が眩しい。
そっと手を入れる。
柔らかな感触。その突起も柔らかだ。
みるみる鳥肌が立ってくる。
相変わらず硬直している彼女。
真希「・・・」
僕「真希?」
真希「ごめんなさい・・」
僕「・・・」
真希「ごめんなさい・・」
僕「・・・もうわかったでしょう?真希には無理だよ。」
真希「ごめんなさい。無理でした。」
僕「じゃあ、もうやめよう。怖かったでしょう?」
真希「はい・・・ごめんなさい。」
彼女は、ごめんなさいを繰り返した。
服を直すように言う。
僕「性処理の話は無です。いいですか。」
真希「その場合、藤原さんは、他の人と・・・するんですか。」
僕「そうかもしれません。」
真希「嫌です。私・・・藤原さんのこと好きです。」
僕「でも、体の関係は無理と。」
真希「はい。」
僕「それってわがままじゃないですか。僕に我慢しろと?」
真希「遊びたいから女を買います、それを認めろというのもわがままです。」
僕「むちゃくちゃですよ。もともと、真希と僕は付き合ってるわけじゃないです。」
真希「付き合ってください」
僕「嫌です。僕はクレーム対応でイヤイヤここに来てるんです。その仕事に支障が出てるんです。」
真希「仕事の話をしないでください。」
僕「仕事に支障が出るくらいなら、別の通訳さんもいたはずですので代わってもらいます。」
真希「・・・そうやって、また別の通訳さんと仲良くなるんですか。また別の女を買うんですか。やっぱり日本人は最低。」
僕「もういいです。帰ってください。」
真希「・・・最低。日本人。帰る。」
真希とは、この日以来会話をしていない。
日本に帰る間際にメールをしたが、返信は来なかった。
268: 以下、
これは困った子だな
269: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/26(月) 15:16:40.32 ID:xt+A44zF0
僕が現地の生活に慣れ始めたころ、ふと、たか子のことを思い出した。
たかこは、大学サークル時代の友達で、サークル仲間同士で横浜に行って以来、たまにメールでやり取りしていた。
たしか、旦那さん(もう結婚していた)の仕事の関係で、この国に来ていたんじゃなかったっけ?という程度だった。
「久しぶり、たか子ちゃんって、東南アジアの〇〇って国に来てなかったっけ?」
「うん。そうだよ。なんで?」
「今仕事で、△△って都市に来てるんだ。」
「近い!私、隣町だよ!」
「え!そうなんだ!もしよかったら観光案内してよ。経費で落とすから!」
「いいよ!」
こうして僕は、たか子と会うことになった。
僕は現地の公共交通機関に乗ったことがないので、彼女から迎えに来てもらった。
僕が使ったことがあるのは、車のタクシーとバイクタクシーだけだ。
バイクタクシーは本当に危ない。舗装の悪い道を、逆走して、オーバースピードでカーブを曲がる。
当時は安かったから我慢して乗ったが、もう二度とのりたくない。
ホテルにまで来てくれたたか子。
すっかり現地になじんだという彼女は、現地人しか知らないという穴場スポットを案内してくれるという。
まさか、異国の地で、知人と再会できるとは思っていなかった。
旅での恥はかき捨てて。
僕は舞い上がっていた。
相手は人妻。
旧知の仲とはいえ、安易に2人で旅行などすべきじゃなかった。
272: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/27(火) 11:07:48.94 ID:hIq90TnF0
たか子は現地語も勉強しているらしく、達者だった。
彼女と旦那さんは同じ会社出身で、結婚と同時に彼女が寿退社。現地の支社に派遣となり、彼女も着いてきた。
平日、基本は自由時間。休日も旦那さんと出かけることもなく、気ままに過ごしているという。
現地に一緒についていく条件として、自由にさせてほしいと言ったそうだ。
まあ、家はハウスキーパーが掃除してくれるし、ご飯も基本は作ってもらえる人がいる。やることがないのも当然だ。
たか子「貴重品だけは鍵付きの部屋に保管してる」
まあそうなるよね。
たか子「こっちでは、窃盗は当たり前。気を付けないとダメだよ。」
僕「何が盗まれるの?」
たか子「家から盗まれる物。3位は服」
僕「ええ・・」
たか子「2位は食事類。パンとかおかずとか」
僕「ええ・・」
たか子「1位は電気。配線が増えてないか気を付けないとね」
僕「ええ・・・」
彼女は、日本人が欲しいもので、安全なもののリスト(現地の商品名)と、売ってる場所も教えてくれた。
たか子「類似商品はたくさんあるし、お店の人も日本人だとわかると偽物売ろうとしたりするから気を付けて、あ、藤原君が持ってるそれ、偽物だよ。」
彼女とは、仕事のない平日や、予定のない休日に数回会った。
真希はあくまで仕事の付き合い優先だし、杏は現地事情を知るうえで必要だが信用していなかった。
だから、たか子という存在はありがたかった。
ただ、2回目、3回目と会うと、だんだん事情が変わってきた。
まあ、あれだ。想像の通りの展開が待っていた。
たか子「・・ねえ・・その、」
僕「・・ん?」
公共交通機関の指定席を取り、2人並んで座っていると、おもむろにたか子が肩を寄せてきた。
たか子「藤原君って・・・風俗店・・・行くの?」
僕「おいおいwなんだ欲求不満か?w」
たか子「答えてよw」
僕「お客さんには紹介されるんだけど、病気とか怖いしw」
たか子「だよねw」
たか子「でも、男子って楽だよね。欲求不満になったら、そうやって行くところがあるから。」
僕「んー。まあ、人によってはそうだねぇ。」
たか子「女の子は、そうは行かない。だから、私は・・・」
僕「・・・」
彼女は、僕の手を握ってきた。
273: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/27(火) 11:34:15.22 ID:hIq90TnF0
朋美と別れて以来、僕は、また風俗店に行っていた。
そして、やはり、風俗店では挿入もダメだったし、手でもイけなかった。
たまたま朋美とは上手く行ったが、僕はやはりEDだった。
だから、たか子とはできる気がしなかった。
欲求不満の人妻。その日の彼女は、明らかに誘っている洋服だった。ボタンを外し、谷間を見せつけてくる。
僕が拒絶しないことをいいことに、僕の膝の上にかばんを乗せ、隠れて僕のアレをズボンの上からさすってきた。
僕「ちょっ。こら。んっ・・変な声でるやめてw」
たか子「ノリ気じゃん。市内案内してるんだから、私にも見返りを頂戴よw」
僕「人妻でしょあなたw」
たか子「いいのよ気にしないでよ。あいつはあいつできっとうまいことやってるんだから!」
結局なんだかんだと、僕のホテルまで入ってきた。
僕「んー、悪いけど、挿入しないからね?旦那さんに悪いし。訴えられたくないし。」
たか子「分かったよw私がその気にさせてあげる!」
ハメを外したいのは、男だけではないらしい。
いきなりディープなキスをしてくる彼女。僕はなすがままだ。
どうしよう。人妻が抱きついてきてキスしてきた。
どうしよう。どう乗り切ろう。
求められるまま、服を脱ぎ、脱がす。
今日のために用意したのか、新し目のセクシーな下着。
毎回思うが、勝負下着に意味はあるのだろうか?
下着を見た時点で、男がやることは決まっている。
パンティなんか、見る間もなくズボンと一緒に下したりする。
ああ、優子は薄い緑の艶のあるパンティだったな。
絵里奈は、濃い紫の時が逆に清潔感があった。
薄いピンクの女子、多かったな。
意外と、白の普通のがいいなぁ。
黒は最初刺激的だったけれど、逆に汚らわしく思うなぁ。
などといろいろ考えていたら、もうお互い何も着ていない状態になっていた。
たか子「抱きしめてくれるだけでもいいの。」
僕「?」
たか子「私は、外国で、旦那さんの作るグループだけに溶け込めるように頑張って、」
僕「うん。」
たか子「嫌われないようにいつもニコニコして、んっ」
僕「うん。」
たか子「ああん・・・気持ちいい・・んっ・・・もっとっ・・」
僕「ニコニコして・・・?」
たか子「日本人だから、んっ・・みんなに優しくして・・・あっ・・上品に振る舞って・・んんんんん・・」
たか子は、逃げたいんだ。
でも、逃げる場所がないんだ。
僕「この程度でいいなら・・相手するよ。・・・お世話になってるし」
たか子「うれしい・・・あっ・・・あっ・・そこいい・・・もっと・・・もっと!!」
彼女は乱れた。
乱れたまま、僕のアレを貪る。
久しぶりの感触で、ぞわぞわする。
でも、やっぱり、イかなかった。
僕「ちょっと痛くなってきたから、ここまでででいい?」
たか子「はぁ・・・はぁ・・・ありがとう。。ありがとう・・・んっ・・・」
シャワーを浴び、ホテルのタクシー乗り場まで送る。
たか子「また連絡していい?」
僕「ああ。まだまだこっちにいる予定だし、いろいろ教えてよ。」
たか子「・・・ありがとう。」
たか子との関係は、もう少しだけ、続いた。
274: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/27(火) 12:33:49.81 ID:hIq90TnF0
僕「申し訳ありませんが、とても心外です。もし訴えるんでしたら、私も訴え返します。」
男「そこまで言ってない。ちゃんと説明しろと言ってる。」
僕「どう考えても、私を責める気で呼び出してますよね?最初から決めてかかる方と、まともな話はできませんが。」
たか子「・・・」
その日が来た。
たか子の行動を怪しんだ旦那さんが、彼女の携帯をチェック。頻繁に連絡を取っている僕に直接連絡を入れ、呼びつけたのだ。
たか子「ごめんなさい。主人が信じてくれなくて。」
旦那「お前は黙ってろ。」
僕「それで、何が聞きたいんですか?僕はなんでも答えますよ。」
彼女は、黙ってくれという顔をしていた。
大丈夫。メールの文面にはお互い気を使ってる。クロの証拠もないはずだ。
旦那「たか子からお前の素性は聞いてるが、改めて聞こう。お前は誰だ。こいつが嘘ついてるかもしれん。正直に答えろ。」
僕はイライラした。
お前は、彼女の辛さをわかってるのか。
そして同情もした。
異国の地で働く男の大変さを、彼女は知らない。
僕「あなたが怒る気持ちもわかるつもりですよ。とりあえず、落ち着きませんか。これ、私の名刺です。よろしければ、お名刺頂戴できますか。」
旦那「・・・そうだな。わかった。」
かいつまんで、大学時代のサークルの紹介と、自分がこの国に来た理由を話す。
旦那「たか子から聞いた話と同だ。そこまでは信用してやう。」
僕「ありがとうございます。どうしますか?私から今回の経緯を話しますか?あなたからの質問に返す形でもいいですよ。それから、」
旦那「それから?」
僕「私もあなたも時間を割いて話をしてます。私もせっかくの休みの日を潰して、あなたの誤解を解くためだけにお金を使ってここに来て、特に面識もないあなたのために、したくもない話をしている。せめて上から目線の話し方をやめろ。」
旦那「・・・そうですね。頭を冷やします。思っていたような人とは違いますし、上からの言い方は悪かったです。」
僕「私も、敵意丸出しですみませんでした。喧嘩をしたくて来たわけではないんです。」
旦那「たか子、もういい。向こう行っててくれ。藤原君?と2人で話をしたい。」
僕「私もその方がいいと思います。」
彼女は少し不安そうに、部屋を出た。
275: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/27(火) 12:34:20.71 ID:hIq90TnF0
僕「単刀直入に言います。彼女と体の関係はありません。その証拠はありません。」
旦那「まあ、ないという証拠は出せませんよね・・」
僕「それと、言いにくいですが、彼女は欲求不満です。僕に求めてるんだろうなとは思います。」
旦那「・・・正直ですね・・そんな気はしました。」
僕「・・・僕は心細く、旧知の人が現地にいるとわかり、つい人妻なのに連絡をし、現地の情報を貰っていました。その点は反省しています。」
旦那「まったくですよ。連絡さえしなければ・・・」
僕「ですので、今日を持って、連絡をすることはないです。最近の彼女は、明らかに、その、性を匂わせていて、私もそこを気にしていましたので、ちょうどいい機会だと考えます。」
旦那「・・・なぜか、俺が負けた気分だよ。」
僕「それは違う。」
旦那「・・・」
僕「あの子、逃げ場が欲しいんだよ。息抜きの場が。今回は僕にその場所を求めたけど、僕がいなければ、他に探すだけだよ?」
旦那「俺はその受け皿じゃないんだな・・」
僕「僕じゃなかったら、あの子、不倫するところだったと思うよ。僕はここに来て半年もいないからあれだけど、現地で日本人が働くって大変なのはよくわかる。」
旦那「うん。毎日が大変だよ。現地の人は日本人と感覚が違う。明日急にいなくなる。やってないことをやったという。やれないことをやれるという。毎日が頭の痛いことだらけだよ。」
僕「あの子だって、同じでしょ。毎日が大変なんだよきっと。男が風俗で気ばらし出来ても、女はそうもいかない。」
旦那「・・・自分が心細いから、たか子を連れてきたけれど、たか子も苦労してるんだろうなとは思う。その罪悪感で、最近はあまり会話もないんだ。」
僕「・・・」
旦那「あなたと楽しそうにメールをやり取りをしてるのを見てしまって、嫉妬したんだ。小さい男だよ。」
僕「嫉妬する気持ちがあるなら、あの子をしっかり見た方がいいよ。僕が言えることじゃないけれど。」
旦那「たか子、悪かった。許してくれ。もとはと言えば、俺がお前をずっと放置してたのが悪いんだ。」
たか子「あなた・・・うん・・ぐすっ・・」
旦那「この際、お前と藤原君が関係を持ってたとしても、もういい。これは俺の罪だ。」
僕「だからしてないってw信じてくださいw」
旦那「そうだなw」
旦那「まあ。その、あれだ。もし、たか子が息抜きで彼とまた会いたいと言うなら、」
たか子「ごめんなさい。もう会いません。寂しかったんだと思う。」
僕「同意見です。さっきも旦那さんに言ったけれど、もう連絡しません。」
旦那「そうか・・・藤原君、いい機会になったと思う。なぜ俺はたか子を連れてきたのか。一緒にいたかっただけなのにな。愛してるよたか子」
僕「うわ他人のいる前で大胆」
たか子「私も愛してる」
僕「あーはいはい。じゃあもういいですね帰ります。たか子さんごめんね迷惑かけちゃって。いろいろ助かったよ。」
僕は、食事を勧められたが、拒否した。もういい。関わらないでおこう。
彼女は打算的な女だ。きっと、またいつか、同じことを誰かとするだろう。
この時はそう思っていた。
今、彼女は旦那さんと良好な関係を築いている。
旦那さんは帰国を希望し、念願かなって帰国。彼女の希望する地方に転勤し、穏やかな毎日を送っている。
もう連絡を取らないと言ったが、帰国してから年賀状が来るようになった。
2年目からは、返信という形でこちらからも年賀状を出している。
幸せそうで何よりだと思う。
276: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/27(火) 17:23:48.86 ID:hIq90TnF0
現地顧客「(通訳)長かったですね。」
僕「はい。当社の責任ですので当然です。」
現地顧客「(通訳)製品も安定しましたし、検査結果も問題ありません。これでOKです。」
僕「では、帰国してもいいですか。」
現地顧客「(通訳)はい。書類を用意します。飛行機と宿泊先の手配はどうなってますか」
僕「こちらの客先と打ち合わせて用意しますので大丈夫です。」
思ったより早く、OKの返事が出た。
1年もかかることはなかったが、半年は優に超えていた。
やった。
帰国できる。
帰国できるんだ。
日本顧客「お疲れ様。助かったよ。」
僕「いえ。うちの責任ですから・・」
日本顧客「そうだけれど、対処が早くて助かった。他のお客さんで1年とかあったから、覚悟してたんだ。」
僕「では、航空券の手配だけ一緒にお願いします。」
日本顧客「うん。了解。」
市村「お疲れさん。あと数日の辛抱だな。」
僕「ええ。ようやくのんびりできます。というかのんびりするんで、2週間ほど休みをください。くれないなら辞めます。」
市村「社長に言っとくよ。」
僕「お願いします。あ、領収書たまってますからね!」
市村「わかってるよ!」
懐かしい現地。
近所には顔なじみも増えた。
いつも行った日本料理屋。
暇な時、くだらない話に付き合ってくれたTシャツ屋さん。
個性的なカップラーメンばかり売ってるスーパー
偽物しかない飲料品店。
ここのとり料理屋さん、鳥インフルで店じまいしたな。
このお店は美味しかったな。
コーラは全世界共通だったな。
ここのマッサージ屋さん、高かったけどリラックスできた。
この裏通り、めっちゃ臭い。
この公衆トイレ、有料なのに汚かったな。
あ、よく電話で呼び出したタクシー、帰りに乗ろうかな。
このホテルに泊まるのもあと1日か。
汚れたYシャツ、尋常じゃない白さでクリーニングできたなぁ。
いろんな思い出がある。
できれば、仕事でもう来たくない。
さようなら。
こうして僕は、長いクレーム対応を終えた。
帰国したのは冬。
日本では国民的ドラマが始まって終了していたし、流行語も知らなかった。
曲も聞いたことがなかった。
ゆっくりしよう。
僕はもう30を超えていた。
277: 以下、
いい人生だ
いまのところは
278: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/28(水) 09:55:25.75 ID:AnKKNe/N0
2週間、休暇を貰った。
さて、何をしよう。
PCを作ることにした。
この時使っていたデスクトップは、前の会社の時代に友人が作ってくれたもの。OSも限界だった。
会社支給のラップトップも使っていたが、やはり勝手が悪い時代のものだった。
市内の電気街に行き、見積もりを貰う。
んー。久々に行く電気街。
この当時、メイドカフェなるものが流行り出していた。
そして、ネットでのゲームが流行し、韓国で死者が出るなど社会問題も発生していた。
電気街で大々的に謳われる「ネットゲーム」。
僕はふいに興味を持ち、PCをネットゲーム(以下ネトゲ)対応にしてもらった。
その頃は韓国や中国・日本でも盛んに新規ネトゲが乱立し、ネトゲ人口も凄かったと思う。
僕はPC一式を買い揃え、堅に電話した。
堅「どした?あ、帰国したんだよな!お疲れさん!」
僕「うん。久々に飲みたいw向こうじゃビールと怪しげなドリンクしか飲んでないw」
僕「というわけで、これからPCの組み立てを手伝ってくれ。」
堅「ええ・・酔った状態で・・?静電気とかちゃんと取らないとだし、動作確認やその後のOSのインストールとかいろいろ」
僕「まあ僕もある程度できるから頑張ろう?ね?」
玲奈には電話で謝っておいた。
僕「というわけで今日は僕のおうちでお泊りにするから。」
玲奈「あら本当?!じゃあ羽伸ばすね!明日も相手しておいてね!もう竜也先輩が海外に拘束されちゃってから、堅君どこにも遊びに行かないから困ってたの!」
僕「だそうです。」
堅「ですよねぇ。」
堅「このファン、青色LEDついてるけど?」
僕「かっこいいでしょ」
堅「ていうかこのタワー、LEDだらけですけど?」
僕「かっこいいでしょ」
堅「キーボードもピカピカ光ってるけど?」
僕「かっこいいでしょ」
凝り性な僕は、たぶん40万くらいかけてPCを新調した。
動作確認。BIOS設定。問題なし。
トラブルもなくPCが完成した。
過負荷試験。
電圧表示(そこまで付けた)。最大700w。うん。
温度は・・・45度。爆音でうるさい。
堅「作ったはいいけど、こんなマシン何に使うの。」
僕「今の所、特に予定はない。」
堅「ゲーム機だよねこれ」
僕「そうだね。シューティングゲームとか3D系のゲームをやってみようかなとは思ってる。」
堅「凝り性だから気をつけろよ。」
僕「ああ。そうだね。とりあえず寝よう。」
僕は2週間、ゲームをして過ごした。
281: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/28(水) 10:18:28.88 ID:AnKKNe/N0
元々、僕はゲームは好きだった。
家庭用ゲーム機を持っていたし、それをサウンドシステムに繋いでオフラインゲームを楽しむ時間もあった。
だから、オンラインゲーム自体には抵抗がなかった。
その圧倒的なグラフィックスと難易度に魅了されてしまった。
中でも、RPG好きな僕は、MMORPGという分野のゲームにはまった。オフラインでもレベルマックスにしないと気が済まない僕だ。
MMORPGの開発者曰く「マゾい仕様じゃないと、ユーザーは離れてしまう。」その通りなのかもしれない。
ちょうど、新規ベータテストのMMORPGがあり、僕はそれに登録し、遊ぶことにした。
タイトルは伏せる。
いろんなゲームに手を出すと、ダメ人間になるだろうと思っていたため、そのゲームだけインストールし、まあベータテストだけでもプレイしてみようという軽い気持ちだった。
ベータテスト終了。特典がもらえる。オープンテストに引き継がれるアイテム。それは正式サービス開始でも使用できるという。
正式サービスはまだ数か月先だ。
その数か月の間は、普通に仕事をし、夜はダラダラ過ごした。
待ちに待った正式サービス開始。そこから始まる世界にあれだけ嵌ってしまうとは、思いもしなかった。
自分が自由にできる場所。
自分が自由に過ごせるバーチャルな世界。
今の僕が求めていた、逃げ込める場所だったのかもしれない。
もちろん、仕事は最低限した。
もともと時間的拘束の少ない会社で、比較的自由に動ける身だったので、仕事に支障は出なかったと思う。
ただ、ネトゲに費やした時間は相当なもので、あれだけの時間があれば超難関国家資格も取れるんじゃないだろうかとは思った。
早朝に起きてネトゲ。出社。帰宅。深夜までネトゲ。こんな毎日。まあ飲みに行ったり旅行に行ったりもしたけれど。
どこまで書こうかと思ったけれど、せっかくなのでバーチャルな世界で起こった出来事と、そこで出会ったバーチャルな人達、そして、リアルに会った人達との交流も書こうと思う。
エロくない内容が殆ど。でも、たまにエロい交流もあったと思う。
ネットの世界に生きる。いや、ネットの世界に逃げる。
とある出来事が起こるまでの数年間、僕はネットの世界に生きていた。
279: 以下、
ゲームだけかい
280: 以下、

282: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/28(水) 10:24:12.67 ID:AnKKNe/N0
>>279
>>280
とにかく数日はもう何にもやる気が起きなくて、「帰国したら安全な日本でゴロゴロするんだ!」って感じ。
電気だけは事前に再開手続きしたけど、ガス水道も新聞もネットももろもろ手続きしないといけなかったし、あとは電話でいろんな人に連絡したり。
家の埃とかもすごいんだぜ・・・
あと、デリバリーが楽すぎてね・・・
283: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/28(水) 11:08:07.54 ID:AnKKNe/N0
そのネトゲは、PvP(プレイヤー同士の戦闘・プレイヤーを一方的に〇スのも)上等。延々と生産活動するのも良し、というものだった。
サービス開始したてとはいえ、トップのプレイヤー達は凄かった。
開始と同時に発売された課金武器や課金防具を買い、課金の経験値アップアイテムを買い、実装エリアをすぐクリアした。
僕はPCゲー自体初めてだったので、とりあえず生産に励んだ。付加効果のアイテムとか、防具や武器を作っていた。
道具を作る時には、いろいろなアイテムがいる。そのアイテムは、敵を倒したり、木を切ったり、畑を耕したりすると手に入る。
アイテムを加工して、別のアイテムを作る。作ったアイテムを組み合わせて加工して、また別のアイテムにする。
この繰り返しで、ようやく防具や武器ができる。何回も作るとレベルが上がって、成功率上昇やもっといいアイテムが作れるようになる。
また、特に武器はレアアイテムを組み合わせないと作れないものが多く、そのレアアイテムは敵を倒さないと手に入らない。
レアアイテムを落とす敵は、当然人気の狩場になるわけで、その狩場を巡ってプレイヤー同士の争いが起きる。なにせ、順番待ちなどない。
一応、同じ勢力同士は争えず、敵対勢力だと戦える仕様ではあったけれど、皆、複数のアカウントを持っていて、狩場を奪いたいときは敵対勢力のアカウントで襲いに行くから同じだ。
僕も当初はよく襲われたが、慣れてくると、撃退できるようになった。
また、武器ばっかり作っていたら、最大クランに入れてもらえた。それにより、レアアイテムの狩場を守ってもらえたり、代わりに武器作成の代行をしたりするようになった。
クランでは、ネット電話(スカイプ:以下スカ)でやり取りするのが当たり前。いちいちチャットは打たない。
リーダー「お疲れ様ー」
僕「お疲れ。まだ狩りの最中。」
リーダー「成果はどうです?」
僕「今日は2個も拾えましたよ。」
リーダー「凄いですねw」
狩り用キャラでレアアイテムを拾い、会社支給のPCで普通の生産活動をし、武器作成用キャラで武器を作る。習熟度の高いキャラが武器を作ると、数%の確率でボーナス付きの武器が作られる。これは非常に価値が高く、高値で取引される。というか、出回らない。課金武器よりはるかに高性能だからだ。
皆、レベル上げや対戦に熱中していたため、僕のような存在は重宝された。
僕はいつしか、そのネトゲで最も優れた武器職人になっていた。
284: テスト ◆71vVbFpf.c 2016/12/28(水) 11:30:30.06 ID:AnKKNe/N0
僕「うい。Wiki更新しといたよ。」
ユミ「お疲れ様ー。また最初にボーナス武器作れたね。凄い。」
僕「他にしてないからねwこうやってWiki追加するのも慣れちゃったよ。データ集め手伝ってくれてありがとう。」
ユミ「どういたしましてー」
ユミは、同じクランに所属する生産担当の子だ。
姉妹でネトゲをしていて、無職だという。20と聞いていた。
ユミ「これから一緒に狩りしませんか?」
僕「ごめんもうすぐ仕事。」
ユミ「あ、そんな時間ですね。またよろしくお願いしますね。」
僕「うん・・・あの、」
ユミ「はい?」
僕「ネトゲは楽しいけどさ・・・バイトだけでもした方がいいよ?うちのクラン、廃人多いけど、それでもみんな仕事だけはしてるからね?」
ユミ「・・・」
僕「みんな、リアルのことは話さないし、それでいいと思うけど、やっぱり気になるよ、僕は。」
ユミ「まあ、そうですけれどね・・・こうやって相手の顔を見なければ、普通に話せるんですけど・・・」
僕「だよねぇ。ま、考えておいてよ。」
ユミ「はーい。」
僕が他のクラメンと少し違ったのは、おせっかいだったということだ。
チャットを打つ。
僕「ただいま」
ユミ「あ、おかえりなさーい。」
僕「僕の部屋で何やってるのw」
ユミは、僕の(ネット上のキャラの)部屋で寛いでいた。
スカを立ち上げる。
ユミ「この前の話ですけど、」
僕「何?美味しいカプチーノの作り方?」
ユミ「いいえ!バイトの話です!」
僕「ああ、見つける気になった?」
ユミ「見つけました!アドバイスを参考に、工場のラインで働いてみます!」
僕「きついよ?」
ユミ「このネトゲのガチャを引くために頑張ります!」
僕「あはは!そんな動機でいいと思うよ!頑張って!」
ユミは、その日から、普通にバイトを頑張っていた。
万歩計をつけていて、毎日15000歩という。
僕「もう結構続いてるよね。どう?」
ユミ「みるみる痩せて、服がないですw」
僕「お金も使えるんだし、いいの買えば?」
ユミ「勇気ないですw」
僕「ん?僕で良ければ選ぶよ?」
ユミ「え?いいんですか?」
僕「うん。」
ユミ「え、あ、じゃあ、えっと、うーんと、どこ集合にします?」
僕「・・・」
ユミ「・・・・」
僕「えっ?」
ユミ「えっ?」
僕はネットで検索して「こんなんいんじゃない?」と言うつもりだったが、
ユミは一緒にお店に行ってくれると思ったらしい。今考えればそりゃそうだろう。
まあ、なんだかんだで、ユミと出かけることになった。
293: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/06(金) 11:33:39.40 ID:tuYsB/OP0
以前にも少しだけ記述したことがあるが、ネット上でのつながりで人と会ったことは何回もある。
殆どが、出会い系の掲示板やチャットサービスでだ。
出会い系も今はほとんどサクラだろうが、出始めの頃は業者も少なく、女性もかなりいた。
僕は出会ってすぐに会うことに抵抗があったため、当時は仲良くなった子とだけ会った。
出会い系で、じっくり話して盛り上がって、じゃあ会おうと言って会う子は、殆どが、顔のつくりや体系が標準以下の子だ。
僕はそういう子には顔のつくり・体型の良さを求めていなかったので気にしなかった。
世の中の怠惰な女は、決まってこう言う。
「人は、見た目じゃない。見た目で判断する男は、ただのお子ちゃまだ。」
断言するが、それは間違いだ。
顔のつくりや体型が標準以下でも、輝いている女性はごまんといる。
笑顔が綺麗だったり、自分の体形に合った服を、無理なく着こなしている。自分の仕事を誇りにしている子もいる。
自分に誇りを持って生きている子は、それが何らかの形で見た目に現れる。
綺麗な子も、いい体を持った子も、怠惰な生活をしていればそれは崩れる。維持するために、努力をしている。
服を気にせず、髪も整えず、肌を気にせず、対して仕事もせず、自己啓発もせず、世の男子に「見た目じゃない」などと言っている子は、ただの怠惰な女だ。
話を戻そう。
僕はユミと会うにあたって、量販店・専門店・デパートをいくつかピックアップしておいた。
とりあえずどこかのファミレスに入って、着たい服や興味のある服を聞き出だそう。話しはそれからだな。
とある町の地下街。僕はなじみの集合場所で携帯をいじる。
待ち合わせの時間は少し過ぎている。
ユミにメールを打つ。
「お疲れ様。場所分かりづらかったかな?」
「すみません。すぐ着けると思います。」
僕はすでに察していた。
ユミはもう来ているんだろう。だけど、声をかける勇気がない。
ふと、顔を伏せながら、何度も僕のそばを行き来する女の子が目に留まる。
もう4回は僕の横を通り過ぎている。白いニット帽とマスクが印象的だ。
「ひょっとして、白のニット帽とマスクしてる?近くを通って行ったから、ひょっとしたら気づいてないかなと思って」
遠目に、その子がメールをチェックしているのが見えた。
僕は携帯を眺め、それに気づかないふりをした。
「あ、そうです。どのあたりにいますか?」
「いや白のジャケット来て、黒のハットかぶって、赤い携帯持って柱に立ってるの僕だけでしょ(笑)」
「あ、今気づきました!行きます!」
数分後、また、横を素通りしようとする女の子。
僕「あの、ユミちゃんだよね?」
僕は、その女の子を呼び止める。
視線を合わせない。でも、その女の子は、口元がニヤけている。
ユミ「もー、なんでわかっちゃったんですか?」
やっぱり白いニットにマスクの子がユミだった。
僕とユミは、こうして、ネット上で出会って半年以上経ってから、初めて会った。
294: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/06(金) 12:37:31.15 ID:tuYsB/OP0
ユミは、可愛いというよりかは綺麗な顔立ちだった。ただ、笑顔がぎこちなかった。
初対面の人に会い、緊張しているようだった。
体型も、本人が気にするほど悪くなく、むしろ小柄で華奢な印象を受けた。
僕は、まず緊張を解くことから始めた。
僕「初めましてでいいのかな?竜也ですw」
ユミ「あ、はい。ユミです・・」
僕「立ち話もなんだし、ほらあそこに喫茶店見える?あそこ行こうか。のど乾いたし、何か飲もうよ。」
ユミ「・・・そうですね。お願いします。。」
一番奥の席に座る。
僕はホットコーヒ。ユミはココアを注文した。
僕「会って、印象どうだった?もっと変な人だと思った?」
ユミ「もう、とにかく、どんな人なのかわかんなかったから、ちょっと会うまでは怖かったです。」
僕「だよねぇ。よく会ってくれたね。ありがとうね。」
ユミ「いえ、こちらからお願いしたんだし、怖いとか失礼ですよね・・」
僕「でさ、結局リーダーの武器だけロストしてさw」
ユミ「あははwリーダーってそういう肝心な時だけ失敗するんですよねw」
僕「めっちゃ課金してもらって、恩返しのつもりが仇で返すというw」
ユミ「運ですよ運w私も無課金なのにレア武器貰っちゃったしw」
僕はとりあえずネトゲの話をふった。
いつもスカで話をしてるので、話し始めれば何ということはなかった。
僕「なんだ。ちゃんと喋ってもらえるし、よかった。印象悪くて引かれたのかと思ったよ。」
ユミ「すみません。人見知りなんです・・」
僕「いいよそんなの。個性みたいなもんだ。」
ユミ「竜也さんがいい人で良かったです!」
僕「いい人なのかどうかはわからないけれど、まあそれならよかったよ。これからどうする?服を見る予定だったけれど、ちょっとネットカフェによって、ネトゲしてこうか。」
ユミ「あ、いいですね!配置とか普段どうやってるのか見てみたい!」
ネットカフェのカップルシートで、ネトゲをインストールして立ち上げる。提携先なので、ネットカフェ限定のアイテムが貰えた。
僕「僕はいつもこんな配置。対戦はコントローラー使ってるから無理。生産ならできるけど。」
ユミ「わー。レアいっぱい持ってますね!さすが武器職人。私の倉庫なんて、普通の生産物がぎっしり。八百屋か問屋ですよ。」
僕「でも結構売れるでしょ?そういう人がいないと成り立たないんじゃ?」
ユミ「それはそうですけど、最近はBOT(不正ツール等で不正にキャラを大量に動かして活動するモノ)も多くて大変ですよ。」
僕「ああ。また退治しておかないとなぁ。」
少しだけお互いの中身を紹介し合って終了。
カップルシートで、これから先のことを話し合う。
僕「僕的には、デパートに寄って、服を見て、気に入ればそこで購入。気に入らなければ次って感じでいい?」
ユミ「お任せします!」
僕「頼りすぎ!」
ユミ「お任せします!」
僕「わかったよ!」
まず、デパートの売り場へ。
マネキンを見て、トレンドを確認する。
僕「もうさ、これ一式買えばいいんじゃないかと思うけれどさ・・あれだね。」
ユミ「えと・・・あの・・持ち合わせが・・」
僕「うん。わかってるよ。きっと予算より高いだろうなとは予想してた。僕がここに来たのは、マネキンを見に来たんだ。量販店か専門店に行くから、同じようなもので普段着れそうな値段のものを買おう。」
ユミ「なるほど!わかりました!でも、専門店は敷居が高いです・・」
僕「そう?まあそれもそうだね。じゃあ、量販店行こう。」
ユミ「はい!私、これとかあれとか、あんな組み合わせ可愛いと思いました!」
僕「OK。同じようなものが見つかるといいね。」
僕とユミは量販店に行き、買い物を続けた。
ユミ「竜也さんは買い物しないんですか?」
僕「ああ、買ったばかりだからね。」
ユミ「ちなみに、毎月いくらくらい洋服代で使うんですか?」
僕「季節によるけど、10〜15万くらいかな。」
ユミ「買いすぎ!」
僕「いいんだよ。自己投資と言う名の散財だよ。」
ユミ「結構買っちゃいました。」
僕「持つよ。良かったじゃん、いろいろ買えて。」
ユミ「ですねー。ありがとうございました。お礼にご飯奢ります!」
僕「ああ、奢られるの嫌いなんだ。いい休日だったよ。僕が奢るよ。」
ユミ「それじゃあ恩着せがましくなっちゃいます!」
僕「んー、じゃあ、晩御飯の後、時間がまだあったら飲み直すかコーヒーでもどう?そこなら奢ってもらう。」
ユミ「・・・わかりました。納得いかないですけど・・それでいいんでしたら。」
僕「うん?全然いいよ?社会人なめんなよ!」
ユミ「お金のありがたみが分かってるだけです!」
僕たちは服をロッカーに預け、食事に出かけた。
僕は基本的に相手に合わせない。美味しいと評判の焼き鳥屋に行った。
295: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/06(金) 13:20:50.90 ID:tuYsB/OP0
僕は生中。ユミはレモンハイを注文した。
ユミ「ここの砂肝、超美味しい!」
僕「オヤジかよ」
ユミ「オヤジの店をチョイスした竜也さんのせいです!」
僕「でも美味いだろ?僕も好きだよこのお店。皮の美味い店はだいたい美味い。あ、生中おかわり。」
ユミ「ペース早い!」
僕「焼き鳥なんだからしょうがないよ!」
ユミは上機嫌だった。
妹がいて、その子もネトゲしかしていなかったが、最近コンビニでバイトを始めたこと。
そして、僕がきっかけで働き出せて感謝していることも。
ユミ「私、ネトゲ大好きです!でも、最近、仕事も楽しくなってきました。痩せたら、周りの目がどんどん変わって行って・・毎日が楽しいんです!」
僕「そうかそうか。生まれ持った物は代えられないけれど、その笑顔が、少しでも多くの人に見せられるように願ってるよ。」
ユミ「・・・本当に、ありがとうございました。竜也さんのおかげです。」
僕「んなことはないよ。僕が言わなくても、きっと立ち直ってたよ。」
ユミ「・・・そんなことないですよ。このネトゲをやる前も、いくつもネトゲをプレイしてました。みんな、仕事したら負けだとか、世の中腐ってるとか、そう言ってました。わたしもそう思ってましたし。」
僕「世の中、上を見ても下を見ても、上には上がいる。下には下がいる。比較し出したらキリがないよ。ユミは、努力の大切さを知ってる人だよ。大丈夫。ネトゲ好きだって、ちゃんと働けるし、お金の大事さもわかってるし、きちんと社会復帰できるよ。」
飲み過ぎたようだ。
その日のビールは、なんだかいつもより美味しく感じられた。
ユミ「どうしよう。酔っ払っちゃった!」
僕「ちゃんと荷物持って帰ってよ?忘れないでよ?」
ユミ「分かってます!心配なら送って行ってください!」
僕「拒否!ちゃんと帰るように!」
ユミ「はい!・・・あの・・」
僕「ん?」
ユミ「また、スカしていいですよね?」
僕「ああ。もちろん。今日は楽しかったよ。」
ユミ「・・・私も。」
人の少ない、地下街の隅。
ユミは、思い切ったように、僕の手をぎゅっと握った。
ユミ「・・め、迷惑かもですけど・・また。。何かの時に会ってくれたり。。いいですか?」
僕「ん?お互い暇な時ならいいよ?」
ユミ「!あ・・はい・・そうですよね!いいですよね。ありがとうございます。じゃ、じゃあおやすみなさい!」
ユミはそう言うと、ダッシュで帰って行った。
僕「・・・若いねぇ・・」
僕はその足で、夜の街へ行く。
若い子は、何もかもが眩しい。
僕には、眩しすぎる。
この、夜の暗さが、ちょうどいい。
296: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/06(金) 13:46:12.27 ID:tuYsB/OP0
ふと思い出し、優香の店に顔を出した。
数年ぶりだった。
店にはお客さんが大勢いた。
優香はいなかった。
見知った顔があったので、その店員に聞いた。
僕「お久しぶり、ママは今日お休みなの?」
店員「え?いえ。ママさんはもうこのお店をやってないですよ。もともとオーナーは違う方で、ママさんはもうこのお店のオーナーとは別になって、別のお店を一人でやると聞きましたが、詳細はちょっと・・・」
よくあることだ。
この数年で、知っている店も随分と減った。
世の中はどんどん変わる。
自分だけが取り残されているようで、孤独を感じる。
その孤独に押しつぶされそうになるのを嫌い、また別の店で飲む。
そうやって、毎日が過ぎていく。
店員「お客様、そろそろ閉店ですが、宜しいですか?」
僕「ん?ああ。もうそんな時間か。また来るよ。おやすみ。」
店員「ありがとうございます。タクシー呼びましょうか?」
僕「そうだね。じゃあ、〇〇呼んで。チケット使えるから。」
店員「了解いたしました。少々お待ちください。」
ああ、憂鬱だ。
こんな毎日が、楽しいものか。
297: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/06(金) 14:40:08.49 ID:tuYsB/OP0
リーダー「よし!じゃあ忘年会決定!場所は竜也さんに任せます!」
僕「OK。駅前のカラオケでいい?男だけだし弾けようぜ!」
ユミ「ええ!女性参加できないんですか?!」
リーダー「すまんな。男だけだ。あれなら新年会でもやろうか。男女OKで!」
ユミ「わかりました!日程調整したいので、詳細が決まったら教えてくださいね!」
年末になり、カラオケでネトゲ仲間のみの忘年オフ会が開かれた。
100人単位のクランだったが、さすがに来られるのは10人くらいだった。
基本、みな社会人。現場解体から経営者までいた。楽しかった。
リーダー「っしゃああああああ!今日は飲むぞ!!!」
おもむろに、カラオケルームで全裸になるリーダー。
それと同時に脱ぎだす全員。アホである。
僕は脱がず、とりあえず全員分注文し、そのアルコールをカラオケルームの外で受け取るという役に徹した。
リーダー「すみませんね。こんな役やらせちゃって。」
僕「え?いいですよ楽しいしwこりゃ確かに女性禁止ですよねw」
リーダー「ええ。僕達、こういう場所でもないと弾けられないですから。」
真っ裸のアラフォーと、普通の格好のアラサーが、ビールを飲みながら会話をする奇妙な光景。
みな、現実逃避がしたいのかな。そういう意味では、同志なのだろう。
ひとしきり騒いで、二次会へ、そそくさと服を着る一行は、礼儀正しいのかそうでないのか不明だ。
二次会へ。適当に居酒屋にした。
さすがに服を脱がない。皆、一応良識があるようだった。
?「そういえば、竜也さんってユミちゃんと会ったんですよね?」
僕「うん。可愛い子だったよ。ちょっとコミュ障だけど。」
?「まじっすか。いいなぁ竜也さんモテそうですものねぇ。」
僕「あはは・・ネトゲにリアルは関係ないでしょ。対人強かったり課金してやる男の方がモテるんじゃないの。知らんけれど。」
リーダー「どうなんでしょうね。まあネトゲに出会いを求めてるわけじゃないですけれど、やっぱり可愛いなら見てみたいですよね。」
僕「新年会やれば、拝めるんじゃない?」
?「やりましょうよ新年会!他の女子も誘いましょう!」
僕「ほぼ主婦ですが?w」
?「人妻・・・ああ・・いい響き・・・」
?「だめだこいつ・・」
僕「じゃあ、声掛けして、女性が3人以上集まったら新年会ということで。」
リーダー「OK。会場は任せます。」
僕「はい。集まりやすい駅前で、昼間ですね。きっとカラオケw」
?「異議ないですよ!じゃあまた新年に!」
皆、いい人たちだった。
ネットでの繋がりが、リアルでも繋がった。
この繋がりは、僕がそのネトゲをやめるまで続いた。
298: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/06(金) 15:12:59.35 ID:tuYsB/OP0
新年になり、久々に堅・京介・玲奈・絵里奈と会った。
玲奈と絵里奈は、それぞれ身籠っていた。予定日は、そろって5月だそうだ。
玲奈「堅君はなんでもやってくれるから助かる。」
絵里奈「いいなぁ。私の旦那、暇さえあればパチばっかり、親の自覚あるのかしら。」
堅「上司に言われてるからな。『妊娠中にしでかしたことを、奥さんは一生恨むらしい』ってね」
僕「何それ怖い。」
玲奈「竜也先輩はどうなの?彼女は?」
僕「んー、そういうのはいいかな。子供は欲しいけれど・・・んー、誰かと結婚とか、無理な気がする。」
絵里奈「先輩は結婚しなくてもいいよ。いつまでもそのままでいてよ。」
僕「なんだそれは。」
京介「子供が生まれると、あっという間だよ。毎日、子育てと仕事。たまの休みだって子供の世話。そんな繰り返しだよ。お前は耐えられるのか?」
僕「無理w」
京介「ですよねぇw」
皆、家族を持ち、毎日を必死に生きてる。
僕はどうかな?
僕は、自由に行きたい。拘束されたくない。
仕事にも、他人にも、家族にも。
帰り道、絵里奈と一緒だった。
絵里奈「最近、歩くのしんどい。」
僕「妊婦さんも大変だ。どっかで一休みしようか。」
絵里奈「ありがとう。」
僕「つわりとかは?」
絵里奈「もう平気。アルコールだけは控えてる。何食べてもなんともないよ。」
僕「そっか。妊婦って意外と頑丈なんだなぁ」
絵里奈「妊婦になって気づくことも多いよ。妊婦は、社会に守られてるよ。本当に。」
僕「・・・絵里奈も母親かぁ。」
狂おしいほど欲しかった絵里奈。
でも、時が経って、そんな感情も薄れてしまった。
時の流れというのは、良くも悪くもすべてを洗い流してくれるものだ。
絵里奈を見て、昔とは違う感情が浮かぶ。
ああ、この子を見守りたい。
無事、出産してほしい。
絵里奈「旦那、出歩いてばっかり。嫌になっちゃう。」
僕「親の自覚、か。男なんて、子供が生まれないと父性が出ないっていうしなぁ。でも母親側からすると不満だよなぁ。」
絵里奈「うん・・・だから・・・」
僕「だから?」
絵里奈「何かあったり、不安な時は・・・頼っていい?」
僕「・・・」
絵里奈「・・・」
僕「・・・いいよ。なにしろ僕は、絵里奈にとっての」
絵里奈・僕「「お兄ちゃんだから。」」
帰り道、僕と絵里奈は、久しぶりのキスをした。
299: 以下、
うんうん
302: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/08(日) 02:00:46.12 ID:EtFyyc/s0
ネトゲのクランの新年オフ会は予定通り行われた。
女性は、ユミ、主婦2人、学生さん1人の4人だった。
なかなかどうして、4人とも悪くない恰好・顔だちだった。
主婦2人はいかにも欲求不満ですというオーラを醸し出していた。
なので、若干引き気味のユミと学生さんを差し置いて、男どもにグイグイ来ていた。
対して、男どもは僕を入れて8人。前回のメンツとあまり変わらなかった。
リーダーと数人は社交的だったが、4人ほどは女性と話すそぶりも見せず、自分たちの世界に入っていた。
カラオケルーム内は、酔っぱらった主婦2人と、それを持ち上げる3人の男。それを遠巻きに興奮しながら見る4人の男。
醒めた目で見る3人の男女という構図となった。
ユミ「なんか・・雰囲気怖いですね・・」
僕「う、うん。あの人達のストレス発散の場だからねぇ。」
学生さん(以下エリカ)「私、ちょっと苦手かもです・・」
僕「あー、じゃあ折角来たんだし、3人で抜ける?すぐ正面がファミレスなんだ。あっちで軽く何か食べよう。もし呼ばれてもこっちに帰ってこれるし。」
ユミ「抜けて大丈夫ですか?」
僕「別にいいだろ。主婦の色ボケなんぞに興味はない。」
ユミ「呼ばれたら、戻るんですよね?」
僕「そう言ってファミレス行くけど、戻らないよたぶんw」
ユミ「ひどいw」
エリカ「いえいえ、あの人達の方がひどいですよあの光景w」
人妻。
僕は、その醜態に、そしてそれを受け入れている輩に嫌悪感を抱いた。
僕「リーダー、ユミとエリカ連れて、あそこのファミレス行ってきます。あの子達にはそこの欲情女の刺激が強すぎる。ほかの男も、その方が思いっきり楽しめるでしょう。」
リーダー「んー?そうか?まあそうかもなw竜也さんは楽しまないの?w」
うるさい。
お前に何が分かる。
集団で、匿名で、秘密裏にしか弾けられないヤツに。
僕「・・・ああ。僕はそういうのは別に求めますので。楽しんでってください。何かあったら呼んでくださいね。」
僕はユミとエリカを連れて、ファミレスへと向かった。
エリカ「あの・・」
ユミ「どうしたの?エリカちゃん。」
エリカ「私、この都市に来たの初めてなんです。観光したいんですけれど、オススメの場所ってありますか?」
僕「ん?ああ、じゃあ、これからファミレスをやめて、3人で観光しようか。僕の地元だし、案内するよ。郷土料理もいろいろあるし、せっかく来たのにイヤな気持ちで帰ってほしくない。」
ユミ「いいんですか?エリカちゃんどうする?」
エリカ「ご迷惑じゃなければ、お願いします!」
僕「OK。じゃあ、車出すよ。」
ユミ「え?車ですか?電車バスでいいですよ!」
僕「学生さんいるからね。それに運転ならお酒飲めないし。安全だろ。」
ユミ「なんだかすみません・・」
僕「いいんだよ。ユミにもエリカにも、いつもお世話になってるしね。」
エリカ「どっちかというと私がお世話になってますけど・・・」
こうして、3人で市内観光をすることになった。
303: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/08(日) 02:36:09.08 ID:EtFyyc/s0
ユミ「竜也さん・・・凄いのに乗ってますね・・・左ハンドルじゃないですか!」
エリカ「真っ赤だし!」
僕「こういうのは見た目からなの!男のロマンなの!」
僕は直列6気筒のエンジンから出される心地よい振動を楽しみながら、ユミとエリカを市内案内した。
高に乗り、観光スポットの真横で降りる。
エリカ「あ、ここ有名なところですよね。」
僕「ああ。そうだね。地元民は来ないけど。だから、こういう機会でもないと入らない。行こうか。」
エリカ「はい!」
エリカとユミは、はしゃぎながら写メを撮っていた。そうやってみれば、どこにでもいる普通の女の子だ。
僕はそれを遠巻きに見ながら、近くのお店で名物を人数分用意してやる。
僕「ほれ。折角だから名物でもかじりながら行こう。」
ユミ「もぐもぐ。お、意外と美味しい。これ完全にただの観光ですね。」
エリカ「たしかオフ会だった気がしますけど、ネトゲの話してないです。」
僕「あー気にしない気にしない。ネトゲは家帰ってからやってればいいだろ。君達はそうやってはしゃいでた方が可愛いよ。」
エリカの顔が真っ赤になる。
ユミ「エリカちゃん、照れてカワイイww」
エリカ「もう、からかわないでください!」
僕「おうおう。可愛い可愛い。エリカちゃんは可愛いよ!」
ユミ「竜也さん!私は?私は?」
僕「可愛くない!」
ユミ「ひどい!」
僕「可愛いじゃなくて、美人だよユミは!」
ユミ「えっ・・・ちょっと。え、あの・・・」
エリカ「あー!照れてる照れてる!可愛いww」
ユミ「え、あはは・・・もう!早く行きましょ!」
なんだか、懐かしい。
昔はこうやって、付き合ってくれた彼女達をからかいながら、街の中を歩いたものだった。
栞里「えっと・・えへへ・・・ありがと。。」
優子「当たり前でしょ!私は可愛いんだから!」
祐希「なっ!そんなこと、ない!」
絵里奈「先輩も、カッコイイよ。」
涼子「・・・冗談でも、嬉しいです。」
菜々子さん「竜也さん、私の方が年上なんですけど!」
結衣「ありがとう。でも、そんなこと言って、恥ずかしくないの?」
めぐみ「・・・・くすっ。竜也君は、あったかいね。」
朋美「そうやって甘えさせてくれる、あなたが好き」
あの子達なら、こう言うのかな・・・
今頃、何してるのかな。
ユミ「竜也さん?どうしました?」
竜也「ああ。何でもないよ。よし、次はあの観光地行こう。まだ十分に間に合うから!」
エリカ「え?今からですか!行きたい!」
ユミ「よし!行こう!今日ははしゃごう!」
こうして、常識の範囲内で十分遊んだ僕らは、解散した。
帰宅後、僕達3人は、今在籍している最大クランを、抜けた。
305: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/09(月) 13:52:04.76 ID:NU/wupVb0
最大クランを抜けた僕ら3人は、別のクランに誘われた。
そこは、生産に特化したクランで、規模も最大級だった。なので、クラン規模の大きさによる恩恵も最大で、特に前クランと差はなかった。
また、別アカウントのキャラは、対人特化のクランに誘われた。
僕はそれから、対人と生産に明け暮れた。
対人クランは、トーナメント戦で常に優勝・準優勝のメンバーで構成されていて、対人のスキルは格段に上昇した。
僕の参加するグループも、毎週行われる団体戦で、上位3チームに入る強さになった。また、毎月行われる個人戦でも、ベスト10になら入れるようになった。
生産キャラは、年に1回行われるレア武器生産イベントで、TOPになった。
これにより、そのネトゲで自分しか持てない称号とアイテムももらった。
ふと我に返った。
ネトゲで、狩りをしに行くと、敵対勢力に出会っても、挨拶され、相手が場所を譲ってくれる。
「あ、こんにちは!ちょうど帰るところなので、よかったらどうぞ!」
狩りに行く際、PTを募集すると、すぐに集まる。
「竜也さんとPT組めるんですね!緊張します!」
「あ、その武器!初めて見ました!」
「やっぱり、火力全然違いますね!」
生産キャラを立ち上げると、様々な人からメールが入っている。
「武器の代行をお願いできませんか?作成前の報酬で〇〇(超レア)、成功の場合は成功報酬で〇〇(超レア)です。」
「今度イベントで〇〇するんですが、賞品で□□出せませんか?報酬は△△(莫大なネトゲ用通貨)です。」
違う。
そういうことがしたかったんじゃない。
僕は、自由に、きままに、好きな狩りをして、好きな武器を作って、この世界観を楽しみたいだけなんだ。
僕「あー。なんかネトゲ疲れる・・・」
ユミ「有名になりすぎましたねw私なんて気ままですよ。」
エリカ「ネトゲなんて、ただの遊びなんだし、好きなことだけすればいいんじゃないですか?」
そうだ。その通り。
僕は、その頃、考えていたことがあった。
そのネトゲも人気に陰りが出てきていた。強い人はどんどん強くなる。弱い子は弱いまま引退する。参加人数が減ってきているなと感じていた。
僕「あのさ・・・実は、ゲーム実況を考えてるんだけど。」
僕は、このネトゲを知ってもらおうと、とある動画サイトでゲーム実況をしてみようと思っていた。
今まで、攻略の実況などはアップされていたが、初心者用の動画はなかった。
なので、キャラ作成から無課金での楽しみ方・おすすめの方法などをまとめたものを作りたかったのだ。
ゲーム実況している子の知り合いはいたので、ノウハウはその子から教えてもらった。
かくして、僕のゲーム実況者としての生活が始まった。
306: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/09(月) 14:11:43.70 ID:NU/wupVb0
ゲーム実況と言っても、新規のアカウントを取得して、キャラ作成をして、チュートリアルをして、その後の基本的な動作方法やゲームの楽しみ方などを簡単に説明したものだ。顔なんて出すわけもなく、ゲーム画面と解説の地声が入るだけ。
30分の動画を20本くらい作成して、毎日アップした。
反響はそれなりにあった。
もうプレイしている人も、基本的なテクニックを知らない人が多く、重宝された。
また、その動画を見てプレイし始めましたという人もいて、そのキャラでINしていると声をかけられたり、動画のファンからそのキャラにプレゼントが提供されたりもした。
反響が大きかったので、その後も動画をアップし続けた。
週末はそのキャラでプレイして動画作成。平日は小分けして動画アップ。その後メインキャラでINして対人で遊んで生産キャラで生産。そんな毎日だった。
「動画観てますよー。生産で暇な時は、それ観ながらしてます!」
「今まで苦労してたあのクエスト、楽にこなせるようになりました!」
「こんな楽しみ方もあったんですねー」
「動画で言ってた通りですね。ゲームだけに逃げず、僕もニートをやめようと思います!バイトからですが頑張ります!」
自分の考えが理解された気がして、嬉しかった。
そんな毎日が過ぎた頃、あるイベントに声をかけられた。
ユミ「竜也さん、今度、そちらの都市で版権物の販売イベントがあるんですが、エリカちゃんと3人で行きませんか?」
僕「ん?ああ、あのイベントか。んー、ちょっと不安だなぁ。」
ユミ「私たちもです。。なので、一緒に来てもらえないですか?竜也さんがいれば安心していけます。」
僕「なるほどねぇ。どうしようかなぁ。」
ユミ「その場でしかゲットできないアイテムの暗証キーも貰えますよ!」
僕「よし行こうw」
僕は、ユミとエリカと3人で、販売イベントに行くことになった。
307: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/09(月) 14:42:33.04 ID:NU/wupVb0
イベントの会場に行くと、そのゲームのキャラに扮した子がいたり、漫画があったり、見知った顔があったり、知っているキャラ名の子がいたりして楽しかった。
僕より有名な人も何人かいて、相手も僕のことを知っていたりして、盛り上がった。
僕「あー、あの時、一緒にPT組みましたよね。強かったなぁ」
相手「竜也さんも、キャラメイク笑いましたよ。ネタの武器をよくもまああそこまで強化してボスに挑みましたよねw」
僕「ガチでやっても面白くないしねw」
相手「あれですよね?よくイベント開催してる方ですよね?」
僕「ああ、暇な時にやってるねぇ。楽しいでしょ」
相手「楽しいです。ユーザー主催のイベントがあると、なんか横の繋がりがある気がします。」
僕「確かに。せっかく楽しんでるゲームだし、皆と仲良くなりたいよねぇ。」
相手「あ、紹介したい人がいるんですけどいいですか?」
僕「ええ。いいですけれどどなたです?」
相手「竜也さんのファンですよ。実況もやってますよね?今日ここに来るって言う噂を耳にして、ぜひ会いたいって!」
僕「ええ・・リアルとバーチャルを区別付けないと・・・」
実際、僕の動画のファンという子は何人か来ていた。
ファン1「私のこと覚えてますか?以前、〇〇でPT組んだんですよ!」
僕「ああ、あの時の!(いや知らんし)、お久しぶりですね(誰だよ・・・)」
ファン2「今日、これから予定あるんですか?なかったらカラオケでも行きませんか?」
ファン3「いいですね!みんなで行きましょうよ!」
僕「あっと、今日は、友達と一緒に来てて・・・」
ユミ「あ、行きましょうよ!エリカもいいよね?」
エリカ「行きたい行きたい!」
僕「」
男子3人、女子8人。大所帯でカラオケに行くことになってしまった。
カラオケは、主にアニメソングが中心だった。
僕はよくわからなかったので、自分の知っているアーティストの曲を普通に歌った。
ユミも同じように、普通の曲を歌っていた。
皆、こういうイベントには参加するらしく、なんでも、こういうイベントの後はカラオケというのが定番らしい。
カラオケで、歌っている人以外にはスケッチブックが回り、そのスケッチブックに好きなキャラを描いて隣の人に回す。
最終的に出来上がったイラストを誰かが持ち帰ってスキャンして皆に配るらしい。
年齢も性別も関係なく和気あいあいと楽しむ姿は、少しだけほっこりした。
ファン1「竜也さんの声、やっぱり素敵ですね//実際もかっこよくて好きになっちゃいました!」
僕「あはは・・・(キモい子は声もキモいな・・)またネトゲであったらよろしくね。」
エリカ「竜也さん、そろそろ帰りましょうか。結構盛り上がっちゃいましたね。」
ユミ「本当だ。あまり時間ないですね。」
渡りに船とはまさにこのこと。
僕「本当だ。あ、カラオケ代は僕が持つので、今日はお開きでお願いします。また遊んでくださいね!」
僕は現地解散をした。
元の会場付近に駐車しておいた車に戻ろうとする。
僕「あ、2人はどうする?ご飯食べるなら連れてくよ。会場付近に車停めてるし。」
ユミ「お願いしますー。エリカちゃんは?」
エリカ「ご一緒しますー。」
3人で、地元の郷土料理のお店へ向かった。
308: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/09(月) 15:13:29.50 ID:NU/wupVb0
僕「じゃああれとこれと・・・あと何が要るかな?」
ユミ「生1つ!」
僕「おい。まあいいけど。」
エリカ「生2つで!」
僕「ちょ。」
僕「あー、じゃあ生3つで。今日は代行で帰る。せっかくだから飲もう」
一同「おー!」
エリカ「最初は、ネットで知り合った人と会うのって怖かったんです。」
僕「まあ、そうだよね。女性だし、余計に警戒心が強くないとね。」
ユミ「そうですよね。でも、会わなかったらエリカちゃんともここまで仲良くならなかったし、結果的には良かったな。」
エリカ「ユミちゃんとは、家も近くてたまに遊ぶんですよ。年齢も同じなんです。」
僕「お、いいね。学生さんと社会人の違いはあるけど、同い年かぁ。若いっていいねw」
ワイワイと話を続ける。
ユミ「今日は、帰るの止めて飲みます!宿はこれから適当に探します!」
エリカ「私も!竜也さんも付き合ってくださいね!」
僕「保護者として、酔っ払いを置いたままは帰れないからな。いいよ。最後まで付き合う!」
楽しく過ごした。
そして、忘れていた。
夜遅く、女の子2人が止まれるようなホテルなんて、この都市のこの駅周辺で確保できるわけがないことを。
ユミ「どうしよう。。。宿確保できないんですけど・・」
エリカ「漫喫ですかね・・・」
僕「さすがにそれはなぁ・・」
しょうがないな。でも・・
僕「ああ、まあ、うちになら泊めてもいいけど・・やっぱそれだといろいろ」
ユミ「ええ!いいんですか!ならそうします!」
僕「いいや?え?まずいだろ、いろいろあると」
エリカ「やった!帰りにコンビニ寄ってくださいね!」
僕「え?え?いいの?仮にも男の家だよ?」
酔っぱらった女子2人のパワーを見た気がした。
代行でとりあえずうちまで帰る。
車を置いて、近所のコンビニで買い物。
僕「あ、タオルとかは僕の家のやつ使えばいいから。歯ブラシくらいは買っておくれ」
エリカ「はい。あ、おつまみはありますか?」
僕「んー、スナックとかなら。余りもので良ければ適当に作るよ。ビールとワインなら売るほどある。」
ユミ「じゃあ、あまり買うものないですね。早く行きましょ!ネトゲやりましょ!飲みましょ!」
僕「廃人かよ・・いい?ちゃんとシャワーを浴びて、歯磨きくらいはちゃんとしてね!」
エリカ「分かってます!飲み直しましょう!」
本当にわかってるのかな・・・
309: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/09(月) 15:59:12.93 ID:NU/wupVb0
ユミ「わ!綺麗な所に住んでますね!外観からは想像できない作りですねここ!」
僕「ん?まあね。リノベーションしてある物件だから。」
エリカ「PC輝いてる!」
僕「あはは・・LED付け過ぎた。何飲む?スポーツドリンクとかでも」
エリカ「ビールで!」
僕「」
2人は僕の部屋に入るなり、ソファで寛いでテレビを観だした。最近の若い子は・・・
僕「ほれビール。ユミは?」
ユミ「あまり飲んだことないので、ワインがいいです!」
僕「赤?白?ロゼ?スパークリング?甘いの?苦いの?辛いの?スッキリしたの?」
ユミ「飲みやすくてすっきりしたのがいいです。」
僕「OK。じゃあ僕お勧めのロゼスパークリングで。おつまみも適当に作ってあげる」
エリカ「あ!いいな!じゃあ私も!」
僕「エリカにはビールやったろ。ほれポテチ!」
エリカ「あー!ユミちゃんの方が綺麗だからって、エコひいきだ!」
僕「うるさいwひいきして欲しかったら、それなりの見返りを要求する!」
エリカ「あ!セクハラだ!セクハラ!こんなイタイケな女子に、イヤラシイことを要求するなんて。。うう・・」
僕「で、この茶番はいつまで続くの?」
エリカ「あ、すみません・・ビールいただきます・・」
僕はキッチンに向かい、フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて温め、温めている間に冷蔵庫にあったイカ・アンチョビ・玉ねぎをみじん切りにする。
それをフライパンに入れて軽く炒める。最後にパセリを刻んで混ぜる。ペーストの完成。
次に、バケットをスライスして軽くトースターにかける。かけている間に、トマトを賽の目状にカット。オリーブオイル・ハーブソルトで和える。
焼きあがったトーストに軽くにんにくをこすり付け、スライスした半分にアンチョビペーストを、残りの半分にトマトを乗せる。出来上がりだ。
ユミ「おいしそう!手早い!」
僕「ん?キッチンまで来たのか。こんなのでごめんね。」
ユミ「とんでもない!食べていいですか?」
僕「あ、じゃあ待って。スパークリング開けるから。」
エリカをリビングに放置し、キッチンで飲みながら食べた。
僕「乾杯・・・・んー、やっぱり美味しい。」
ユミ「パンがサクサクで、トマトがジューシーで美味しい・・・もう一つも、大人な味付けでお酒によく合いますね・・美味しい・・・」
僕「こうやって、誰かに振る舞うのも久しぶりだな。嬉しいよ。」
ユミ「竜也さんて、変わった人ですね。・・・大人の魅力がいっぱいです。。」
僕「ネトゲやってますがw」
ユミ「そのギャップがまた・・・素敵というか・・」
ユミが横に来た。その体が、さらに近づいてくる。
僕はその肩をそっと引き寄せ、頬を寄せ、優しくキスをした。
ユミの息遣いが荒くなり、激しく舌を求めてくる。
若いなぁ。そんなことを思いながら。
僕は、その頭を抱えるようにして、少し長い時間、ユミとキスを続けた。
僕「さ、リビングに戻ろう。」
ユミ「・・・はい!」
エリカ「遅いんですけど・・・」
僕「リビングで寛いでる人が言うセリフですかね・・・ほれ、エリカも食べるだろ?」
エリカ「あ、いただきます・・サクサクジューシーで美味しい!」
僕「ほれ、グラス。スパークリングもどうぞ。」
エリカ「すっきりして美味しい・・」
ユミ「あー、くつろげますね・・ネトゲとか、今日はもういいです・・」
エリカ「えーせっかくだからやりましょうよ!」
僕「いややらなくてもいいけど。」
ユミ「ちょっと、眠くなる前にシャワーだけでも浴びてきます!」
僕「タオルとTシャツくらいなら貸すよ。洗面台横のボックスに入ってるから適当に使ってね」
ユミ「・・・お借りします。行ってきますね。」
僕「はいー。」
ユミ「のぞかないでくださいね!」
僕「ええ・・この歳になってまで、のぞきなんてしないよ・・・」
エリカ「・・・シャワーに行っちゃいましたね。」
僕「そだね。あのさ、」
エリカ「・・なんですか?」
僕「さっき、僕とユミがキスするの、コッソリ見てたろ?」
310: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/09(月) 16:39:25.82 ID:NU/wupVb0
エリカ「・・・」
否定はしなかった。
僕は、ユミとキスしている時、ドアが少し開いているのに気づいていた。
その隙間から、ゆらりゆらりと、影が動いていた。エリカは、キッチンに顔を出そうとしたが、僕とユミが長時間キスしているのを見てしまい、隠れてずっと様子をうかがっていたのだ。
僕「別に、キスくらいなら、経験あるでしょ?」
エリカ「・・・まあ、そうですね。一通りは経験してます。」
僕「びっくりした?」
エリカ「・・・」
沈黙は金か。
僕「エリカにもしたら、僕って、最低かな?」
エリカ「え?・・・えっと・・ユミと付き合ってるんじゃないんですか?」
僕「付き合ってないけど・・・あ、さらに最低かな僕。エリカくらいの年だとまだ純粋だものね・・・ごめんごめん」
エリカ「オトナなんですね、竜也さんは。まあ私は平気ですよ。別に。」
挑発してしまった。
若い子は、挑発に弱い子が、けっこういる。
僕「・・・ふうん。若い子はわかんないや。」
横に座ってみる。
ビクっと反応するが、それだけだった。
ぴったりと、肩を寄せてみる。
エリカは固まったまま、特に反応しない。
そのまま左手をエリカの肩に回す。ぐいっと正面へ引き寄せる。
エリカは、目を閉じた。
そのまま、特に感慨もなく、エリカとキスした。
僕は、この時、(風俗以外で)キスする生活から遠のいていた。
きっと、だれでもいいから温もりが欲しかったのだろう。
エリカは小柄だったが、やはり女性の体つきではあった。
ちょっと強めに抱きしめ、キスを繰り返した。
エリカは、なすがままだった。求めには応じてくれた。
そのお尻を触っても、胸元に手をすべり込ませても、抵抗はしなかった。
そのブラを外し、両手で揉みしだきながらキスしても、抵抗しなかった。
その小さな乳首を舌でなめても、抵抗しなかった。
ただ、声も出さなかった。息を殺して、そっと、僕をなでてくれるだけだった。
バタンっと、浴室のドアが開く音がした。
ユミがシャワーを終えて洗面所に出てきたのだろう。
これから体を拭いて、服を着たら戻ってくる。
僕は、ブラを戻し、服をもどした。
そして、ユミが戻る直前まで、エリカの唇を求めた。
エリカは、舌を絡めて、応じてくれた。
その下半身の茂みには少しだけお邪魔した。
あまり濡れている印象はなかった。
ユミ「あー、さっぱりした。あ、シャツ借りてます。トランクスもw」
僕「おいw羞恥心はないのかw」
ユミ「履きやすいですよこれw」
エリカ「あ、じゃあ私も・・シャワー浴びてきます。私もシャツと下も借ります・・」
僕「ええ・・もう・・好きにしてください・・・2人とも、下着洗濯したいならどうぞ・・朝には乾くよ・・・」
刺激的なような、刺激的でないような、不思議な時間は過ぎていく。
311: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/09(月) 17:26:45.12 ID:NU/wupVb0
ユミ「エリカちゃん、シャワーですね。」
僕「そうだね。」
ユミ「ということは、2人きりですねぇ・・・うふふw」
僕「酔っ払い」
彼女は、タガが外れたのか、僕に覆いかぶさってきた。
僕は、彼女の履いているトランクスをスッとおろす。
ユミ「えっ!ちょっと・・・wやだ・・・w」
僕「返せw」
ユミ「貸してくださいw」
僕「じゃあ、もう少ししたら貸してあげる。」
僕はトランクスを放り投げた。
ユミ「エリカちゃんが出てきたらどうするんですかw」
僕「あー、いいんじゃない出てきても。ネットの繋がりだし、影響ないよ。」
ユミ「ええw」
僕は、Tシャツの上から、その柔らかな胸を鷲掴みにする。
僕「意外とあるね。あれ?あれれ?ここ、固くなってるね?」
そのぽっちりとした左右の固めの突起をそれぞれ指でシャツの上からこする。
ユミ「ちょっと・・・あっ・・・ん・・・ん・・きもちいい・・・」
僕「見せて。」
彼女は、両手でシャツを抑え、抵抗した。
僕は彼女にキスし、舌を絡める。彼女は目を閉じ、気持ちよさそうにしていた。
どさくさに紛れて、シャツを捲り上げる。キスをやめ、耳を口に含む。
ユミ「んっ・・くすぐったい・・・やん・・・あっ・・んん・・気持ちいい・・・」
そのままうなじに唇を移動させ、優しくキスする。シャツを脱がす。
産まれたままの状態になった彼女は、なかなかの体つきだった。
その胸も、Dくらいありそうだった。乳首は少しだけ大き目だった。
遠慮なく揉む。その乳房に、臍に、腰にキスしながら舌を這わす。
ユミ「シャワー浴びたんですけど・・・んっ・・・やんっ・・・」
僕「じゃあやめる」
ユミ「止めないで・・・ください。」
僕「じゃあ、どうして欲しい?言ってみなよ」
ユミ「・・・もっと」
僕「もっと・・・何?」
ユミ「意地悪・・」
僕「ここかな・・・?」
僕は、中指を、彼女のアソコに挿入した。風呂上りからなのか、愛液がでているのか、すんなりと奥まで入る。
ユミ「んんんんっ・・・・ごめんなさい、久しぶりで・・ちょっと・・怖かった・・」
僕「そっか、ゆっくり行こう」
僕は今度、中指と薬指を、ゆっくり挿入した。やっぱり、スムーズに入る。
そのまま、舌をク〇トリスに持っていく。チロチロと、舐める。
正直に言おう。
彼女のアソコは、今までで一番、強烈な匂いだった。
僕は、悟られないよう、まだ残っていたスパークリングを一気に飲み干した。
そして、唇にキスする。
どうしよう・・
僕は、彼女の手を、僕のアレに誘導した。
彼女は、意図を理解し、アレをストロークしてくれた。
大きくなった瞬間、彼女のアソコにあてがった。
ユミ「あの・・」
きっと、ゴムのことを聞いているんだろう。
僕「持ってないよ。あんまり時間ないし。軽くね。」
意味不明な言い訳をする。
彼女が考えるまでもなく、僕は挿入した。
ユミ「んっ・・・あっ・・んっんっんっ・・・」
最初はふにゃっとしていた僕のアレも、彼女の中がトロトロで緩かったので、それほど大きくはならなかったがストロークするには問題ない程度にはなった。
僕は彼女の胸を鷲掴みにして、腰を振った。暖かな感触。久しぶりの行為だったせいか、一方的に絶頂に達した。
中には出すことなく、彼女の胸にかけた。最後はティッシュで拭いた。
何やってるんだろう僕。10も離れてる子に、一方的に果てる。
彼女にシャツとトランクスを履かせ、ディープなキスをしてごまかす。
彼女は、身を僕に預け、エリカが浴室から出てくるまでずっとキスしていた。
312: 以下、
出したいだけの時があるよな
313: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/10(火) 01:18:45.51 ID:rFf0XKu30
エリカが着替えて出てくるや否や、僕はシャワーを浴びた。
あの匂いを取りたかった。
関係を持ってしまったという達成感と、何とも言えない虚無感。
ああ、またやってしまった。
自分の欲のためだけに、ネットの繋がりにまで手を出してしまった。
シャワーを浴びている間、2人は何を話していたのかは知らない。
ただ、僕のことを話はしないだろう。漠然とそう思っていた。
そんな淡い期待は、一瞬ではじけ飛んだ。
エリカ・ユミ「竜也さーん、入りますね!」「失礼しまーす!」
僕「え?ちょっと?は?」
シャワーで髪を洗っている最中、良く見えない状態で、何と2人が入ってきた。
僕「何やってんの?!待って待って!」
ユミ「待ちませんよ!2人で仕返しすることにしました!」
エリカ「逆襲ですw観念してくださいw」
急いでシャワーヘッドをセットし、顔をぬぐう。
目の前には、何も着ていないユミとエリカ。
そんなに広くない浴室に、全裸の男女が3人。異様な光景だった。
男1女2の3Pに憧れる男子も多いだろう。
断言しよう。それはただの幻想だ。
1対1でもろくに女を満足させられないのに、2人の女を同時に相手などできるわけがない。
3人同時に気持ちよくなるなんて、よっぽど男がテクニシャンで絶倫じゃなければ成立しない。
僕はそれを十分に理解していたし、苦い思い出もある。
エリカ「あ!竜也さん!3Pとか思ったんでしょ!変態!違いますからね!」
僕「いや無理だし!もうさっきので体力ないし!・・って・・あ・・・」
エリカ「・・・ふーん、やっぱり、さっきユミと最後までしたんだ・・ユミは言葉を濁してたけど・・」
ユミ「エリカにもちょっかい出したんでしょ?!竜也さんにいいようにやられて悔しいんですー!仕返し仕返し!」
僕「な、何すんのさ・・」
ユミは僕を羽交い絞めにする。エリカの手には、洗面台に隠してあったローション。
エリカ「こんなの持ってたんですねー。うふふ。」
僕「え?ちょっと、どこから見つけてきたの?うそでしょ??」
何の躊躇いもなく、僕の体にドバドバと振りかける。ご褒美なのか拷問なのか。
もう一方の手には、洗面台に置いてあったバブルバス。
浴槽に蓋をして、それをドボドボと流し込んで、お湯をザバーっと出した。
エリカ「一度、泡風呂に入ってみたかったんですよねー」
僕「それはいいけど、ローションは関係ないだろ!」
エリカ「うわー、竜也さんヌルヌルwくすぐっちゃおうw」
ユミとエリカは、僕のヌルヌルの体をくすぐり始めた。
僕「ギャーやめてやめてwあっ・・・そこ気持ちいい・・ってちょっと、そんなとこさわっちゃ駄目だって・・・」
ユミ「さっき、私、舐められましたけど?女の子2人にアソコをヌルヌルされて、どんな気持ちですか?ん?でももうヤラせませんからね!」
エリカ「わー、変態!アソコ2人に撫でまわされて、気持ちよさそうにしてるww」
314: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/10(火) 01:24:29.66 ID:rFf0XKu30
僕「いや、そりゃ気持ちいいけど!ちょっと静かに・・」
エリカ「抵抗するならもっと大声出しますよ!警察きたらどう思うんでしょうね!」
僕「わかった!わかったから落ち着いてああん・・・そこおしり・・指で撫でないで・・・変な声出る・・・」
ユミがその声を塞ごうと、僕にキスをする。無理な体勢になったのか、足を滑らせる。
ユミ「きゃっ!痛ったい・・・!」
僕「だ、大丈夫?!いったん落ち着こう。あのね、ローションこんなに塗りたくったら。滑って危ないから。ちょっと洗い流そう。」
エリカ「はい・・・竜也さん、流しますけど、仕返しは続行ですよ?」
僕「お、おう。2人して恥ずかしくないのかねぇ・・・」
エリカ「どっちかっていうと、見られてる恥ずかしさより、そのギンギンなアソコのを見せつけられてる方が恥ずかしいですよw」
ジャアアアアア・・・・
洗い流している間も、2人の仕返し?は続く。
2人して、両側の耳をかじる。
僕「ちょ・・あっやめ・・・んっ・・」
ユミ「情けない声www」
エリカ「アソコビクビクしてるwwウケルwww」
僕「いやああああ見ないでええええ」
そうこうしてると、浴槽に泡風呂ができあがってきていた。
エリカ「お、いい感じ。さ、竜也さんは外で。私たち2人は中に入るので、私たちをそのスポンジで洗ってください。」
僕「ええ・・・なんでそんなこと」
ユミ「あー。泡泡できもちいい〜、竜也さんできないんですか?さっき私にあんなことしておいて」
僕「あーあーわかりました分かりました!やればいいんでしょやれば!はい二人とも!腕出して!」
僕はしょうがなく二人の腕をゴシゴシする。
こうなったらヤケだ。やりかえしてやる。
僕「あの、寒いので、交代で入らない?3人は流石に入れないから・・」
どさくさに紛れていい思いさせてもらおう。
エリカ「・・まあそうですね。じゃあ、私が先に出ます。って、ジロジロみないでください・・・」
僕「いいじゃん・・・今更隠すなって。」
ユミ「達也さん、入るなら入ってください!」
僕「はーい。じゃあ、全身くまなくゴシゴシさせていただきます!」
ユミ「うわぁ変態・・・んっ・・ちょっと・・揉まないで・・・」
僕のささやかな抵抗が始まった。
318: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/10(火) 23:45:23.91 ID:rFf0XKu30
浴槽から出たエリカは、急に恥ずかしくなったのか、浴室の明かりを消した。
僕「暗い!よく見えない!」
ユミ「んっ・・・くすぐったい・・・」
スベスベのおなか周りを撫で回す。薄暗い、しかも泡風呂の中までは見えない。見えない興奮。
僕「お客さん!気持ちいいですか!」
ユミ「ちょっと!そこまでやっちゃだめ・・・んっ・・やだ・・はぁ・・やんっ・・」
僕は、左手でユミの柔らかで弾力のある胸を。右手で華奢な首筋をなぞった。
エリカ「はいーアウト!それじゃ仕返しにならないでしょ!」
エリカのシルエットが近づき、僕の手を剥がす。
僕はそのエリカの腕を捕まえ、引き寄せてその指を舐めた。
エリカ「やっ・・ちょっと…くすぐったい・・・」
僕「じゃあユミとエリカ交代。」
ユミ「えー、もっと洗って!」
エリカ「ユミちゃんwエロいよw」
ユミ「だって気持ちいいし!暗いとなんか平気だしw」
エリカは有無を言わさず、ユミを引っ張り出す。
僕の上に、後ろ向きに乗っかるエリカ
ユミ「エリカちゃんw竜也さんとイチャイチャしたいだけでしょw」
僕「イチャイチャしませーん。手出ししませーん!」
エリカのチョップが飛んでくる
僕「痛いw」
エリカ「はい!ちゃんと奉仕する!さっき私にしたことを謝る!」
僕「はいはい。どうもすみませんでした。お背中ゴシゴシするので許してください!」
エリカ「素直でよろしい!・・・んっ・・・あ・・あれ・・?」
ユミ「エリカちゃん?何?」
エリカ「・・・大丈夫。竜也さんちゃんと・・んっゴシゴシ背中・・・あっ・・・」
エリカは無言になった。
僕は、右手を背中に乗せ、スポンジでゴシゴシした。
左手は・・・
背中を触り、そのまま、つーっと尾骶骨を優しく撫で、その下の、お尻の割れ目を通り、その穴周辺をなぞった。
僕「エリカさーん、気分はいかがですかー?」
エリカ「・・・」
僕の指は、お尻の穴から、さらに進み、アソコ周辺を、執拗に、グリグリと、弄りまくる。
エリカ「だ、大丈夫です・・・」
ユミ「何、大丈夫ってw」
僕「エリカさーん?どうしたの?」
わざとらしく聞く。
僕の左手は、エリカの左手を捕まえ、その手を、僕のアレに誘導する。
僕「もう少し続けますか―?」
エリカ「え・・あ、うん・・はい。」
ユミ「エリカちゃん?」
エリカの左手は、僕のアレをぎこちなく握りしめていた。
僕の左手は、エリカの乳房を包む。ギュッと揉み上げて、エリカを浮かす。
エリカ「あんっ・・優しく・・」
僕「こんな感じですか?」
浮かしたエリカのアソコを、左手で広げる。そして、僕のアレを、あてがった。
エリカは何が起こってるのか考えようとし、硬直していた。
その両脚を少し広げ、一気に挿入し、エリカの両肩を抑え、エリカを沈ませる。
ヌルン、と、根元まで入った。
319: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/10(火) 23:47:10.28 ID:rFf0XKu30
エリカ「えっ・・・え?んんんっ・・・あっ・・・」
僕「・・・どうしました?ん?」
エリカの異変に、ユミも気づいていた。
ユミ「エリカちゃん?あ!竜也さん!ちょっと、何やってるんですか!離れて!」
エリカ「・・・っ!ん・・・あんっ・・・」
ぐりっぐりっっと、エリカを沈める。エリカは身をよじらせると、また少し隙間が生まれる。それをまた、僕が沈めて、根元まで入れる。
ユミが近づいてきたので、ユミのほうを向いて、顔をユミ近づける。
ユミは魅せられたように、目を閉じる。ユミとキスする。
ユミ「んっ・・・」
僕はそうしてる間、エリカのク○トリスをギュッと押さえつける。
エリカ「んんんん!!・・いやっ!」
何かの波が来そうになり、逃れようとするエリカを逃さず、挿入したまま両手でその周辺を弄りまくり、最後に乳首をギュッとつまんでみた。
エリカは硬直し、アソコもギュッと縮んで一瞬ガクガクっとした。僕のアレははじき出された。
エリカ「・・・・はぁっ・・・んっ・・・もうやだ・・・」
ユミ「んはっ・・エリカ・・・」
ユミは、エリカが逝ったのに気付いたのだろう。それ以上は追及しなかった。
僕「えと・・・僕、ユミとさっきした時に出しちゃってるので、もう逝けないからその・・」
ユミ「それ何のいいわけですか・・」
エリカ「・・・竜也さんのエッチ・・・エッチ・・やだよもう・・はいもう竜也さん出てください!」
なんだか疲れた。
僕「もう疲れた・・・先に出るね・・」
ユミ「変態」
エリカ「変態」
僕「変態どもめ」
なんだろう。
浴室から上がった三人は、その後も飲みながら、キスしたり、おもちゃにされたり、したり。
非日常の出会いのせいか、いったん外れたタガが戻ることはなく、もう挿入は不可能な状態・雰囲気だったが、入り乱れながら、変な空気のまま、朝を迎えてしまった。
僕「眠い・・・寝るから、適当に帰ってね・・」
エリカ「そうします・・・早めに帰らないと・・」
ユミ「着替えなきゃ・・・ああ・・この格好楽だったのに着替えるの面倒・・」
2人は、身支度を整え、帰って行った。
その後、僕は、エリカと連絡を取ることはなかった。
エリカも、連絡をしてくることはなかった。
エリカは、ネトゲにINする機会が減っていき、いつのまにか、INしなくなった。
それが、彼女なりの結論なのだろう。
彼女はその後、別の地方に就職が決まり、普通に働いていると風の便りに聞いた。
320: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/10(火) 23:48:07.96 ID:rFf0XKu30
一方のユミであるが・・・
ユミ「こんにちは。」
僕「ああ。いらっしゃい。」
最初は週1回。うちでネトゲをして帰って行った。
気が付くと、うちで宿泊して行った。
2か月経つと、キャリーバッグでやってきた。
ユミ「しばらく住みます。」
僕「ええ・・バイトは?」
ユミ「辞めたので、こっちで探します。バイトか正規が決まるまで住まわせてください。」
僕「思い切ったね・・・」
ユミ「ダメですか?」
僕「ダメとは言わないけど・・・」
彼女は、我が家に転がり込んできた。
条件だけは付けた。
毎日、就職活動すること。
自分のことは自分ですること。
僕の私生活に文句を言わないこと。
働き口が見つかったら、いったん出ていくこと。
貯金ができたら、それまでの経費を払うこと。
もちろんお金は受け取った後に返す気だったが、まあ、けじめを付けさせたかった。
彼女は、派遣会社に登録していた。
また、ハローワークにも通った。
フリーペーパーともにらめっこしていた。
人とあまり会話せず、しかもそれなりのやりがいのある仕事。そんなものはなかなかない。
それでも、自分の生活費だけでもと、交通量調査やイベントの設営、事務作業の応援などの短期バイトをこなしていた。
前から言っているが、基本的に、頑張っている女性は魅力的である。
彼女は、頑張っていた。
ユミ「おかえりなさい。」
僕「ただいま。お、カレー?」
ユミ「うん。これなら失敗しないから。」
僕「いただきます。」
ユミ「いただきます。」
誰かと採る食事ほど美味しいものはない。
僕「今日はどうだった?」
ユミ「寒かった・・でも、5000円貰えたよ!」
僕「お、頑張ったね。そのバイトは今日だけ?」
ユミ「明日まで。また次探さなきゃ。」
僕「・・・がんばれ。ユミ」
ユミ「うん・・がんばる。ご飯食べたら狩りしようよ」
僕「ああ。息抜きしよう。」
彼女は、たまに体を求めてくる。
僕は、できる限りこたえてやる。
でも、どうしても、挿入はできなかった。
理由はわかってる。
生なんてもうできないし、正直、あのユミの匂いには慣れることができなかった。
もし、あの匂いに慣れることができたら。
もし、もっと打ち解けて、朋美の時のように、全てを受け入れあって、生きることができるって、確信できたら、
もし、自分が、何の抵抗もなく挿入できるようになって、果てるとこができたら。
その時は、僕は彼女に、こう言おうと決めていた。
『これからも一緒に暮らそう。結婚しよう』
321: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/10(火) 23:49:00.88 ID:rFf0XKu30
時間の経過というのは、良くも悪くもすべてを洗い流す。
洗い流すだけではない。次から次へと、何かを堆積させていく。
堆積物は、次第に増えていき、いつか、決壊する。
お互いの理想。お互いの願望が必ずしも叶えられるわけではない。
同棲すれば、衝突はどうしても発生する。
問題は、それを乗り越えられるだけの、双方の努力が維持できるかどうかだ。
残念ながら、僕には、そんな気持ちはもう、残っていなかった。
ユミ「・・なんで、最後まで、してくれないの?」
僕「んー、疲れてるからかな。もう寝よう」
ユミ「私のこと、飽きたの?」
僕「ん?そんなことないよ?」
ユミ「・・・・竜也さんは優しいし、ステキだと思うよ?でも、なんだろう、私のこと、信用してないよね?」
僕「・・・」
ユミ「一緒に暮らすって、こういうことなの?一緒にいて、楽しい?」
僕「・・・悪いけど、説教なんて聞きたくないんだ。一緒にいて気楽にいられないなら、帰ればいいと思うよ。」
ユミ「・・・それでいいの?」
僕「え?いいよ?」
良くないよ。
僕は、ユミのいい所、いっぱい知ってるよ。
コミュニケーション取るのが下手だけど、相手のことをしっかり見ようとする所も、
相手のいいところを、一生懸命探そうとすることも。
料理だって、一つ一つ丁寧に作ってることも。少ないバイト代をコツコツ貯めていることも。
妹思いなことも。人間関係に挫折して高校を中退しちゃって引き籠ってたけれど、とても優しくて頭がいいことも。
朝起きて、おはようを言う相手がいる。
ただいまが言える。
寝る前に、お休みが言える。
こんな幸せが、他にあるとでも?
ユミ「・・・わかった。来週、帰るね。」
僕「そうか。楽しかったよ。また気が向いたら遊びにいらっしゃい。あと、経費とかもういらないから。」
ユミ「そういう所、優しさは禁物だよ?こんな時まで優しくしないでよ。」
僕「・・・荷物まとめるのは手伝うから。あ、好きなもん持ってっていいよ」
ユミは、出て行った。
不思議なことに、ユミは出て行ったが、その後もネトゲでは普通に話をするし、同棲する前の2人と特に変わらないように接してくれた。
静寂に包まれる僕の部屋。
今まで気にもしなかった時計の音だけがこだまする。
ああ、また僕は、一人になったんだな。
こんな生活、意味があるんだろうか?
その冬、僕は、むなしさを抱きながら、過ごした。
325: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 00:40:02.22 ID:Kl5WxO9/0
昨日は泊まり込みでした。
宿泊先で少し書きましたが、眠くて消しました・・
ちょっと番外編というか、時系列から離した話題をひとつ。
326: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 00:54:42.34 ID:Kl5WxO9/0
僕としほ(SHIHO似)の話をしようと思う。
最初の出会いは、僕が社会人になりたての時代にまで遡る。
当時、僕は、まったく新しい土地で、0からのスタートを切ることになっていた。
希望と野望の塊だった。
ただ、不安もあった。
僕は、社会人として、ちゃんと生活できるんだろうか。
友人もできるだろうか。
遠距離恋愛に、耐えられるだろか。
初めての一人暮らし、最初に買ったのは、ラップトップのPCだった。
仕事は忙しかったが、帰宅後の少ない時間でPCを立ち上げ、ネットの世界に飛び込むことは楽しみの一つだった。
当時はSNSなんて一般的じゃない。
友達とのやりとりはもっぱらPCメールだった。
また、当時は出会い系のサイトが豊富にあり、サクラもそれほどいなかったと記憶している。
僕は、新しい出会いを求めて、出会い系に登録した。
当時でいう、メル友探しをした。
当時は、たくさんのメル友がいた。
主婦、年上、学生さん、男性、とにかく、様々な人とやり取りしていた。
そのうち、僕は、近所で会える人限定でメル友を募集しだした。
ひょっとして、いい思いができるかもしれない。
まあ、多分に下心があったが、とにかく、会社と学生時代の繋がり以外で、まったく別の出会いがほしかったのだと思う。
昔、栞里に言われた「あなたは変化を求める」というのが一番しっくりくる。
こうして、就職先の近所で、「すぐにでも会える人募集」とうたって募集し、応募してきたのが、しほだった。
327: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 01:22:31.70 ID:Kl5WxO9/0
彼女は、同い年と言っていた。後々、本当に同い年だと判明するが、そのエピソードは後術する。
何度かメールをやり取りして、じゃあ、今度お会いしましょうという話になった。
携帯の電話番号を教えあい、初めて電話をする。
僕「こんにちは。なんか電話も緊張しますね!」
しほ「そうですか?思ったよりも落ち着いた声なので、安心しました。」
僕「渋い声だって、よく言われます。」
しほ「ダンディーですねw」
僕「じゃあ、駅前のあのシンボルの前で待ち合わせですね。」
しほ「はい。宜しくお願いします。」
僕「こちらこそ、宜しくお願いしますね。」
僕は、できる限りおしゃれをして出かけた。
待ち合わせ場所に、定刻に現れたのは、白いジャケットにピンクのブラウス、白のスカートという、清楚な女性だった。
きっと、この日のために用意したんだろうなという衣装。髪の毛もサラサラで、綺麗な髪だなという印象が残っている。
しほ「あ、藤原さんですか?背高いですね!」
僕「しほさん?想像と違ってびっくりしました。」
しほ「くすっ。どんな想像してたんですか?」
僕「声のトーンから、可愛い系の子が来るのかと。」
しほ「あら。期待外れでゴメンナサイ・・」
僕「代わりに、綺麗な人が来ました(笑)」
しほ「えっ・・え?・・・あ、えー・・・あ、ありがとうございます・・」
僕「立ち話もあれなんで、どこか入ろう。」
しほ「そうですね。コーヒーでいいですか?」
僕「同い年だし、タメ口でいいよ?」
しほ「うん。そうね。よろしくね、藤原君。」
僕「あー、しほちゃんでいい?僕は竜也で。」
しほ「OKじゃあ、竜也君、いきましょうか。」
僕「はいー。」
彼女は、不思議な子だった。
自己主張を、一切言わない。
ただ、静かに、僕の話を聞いてくれる子だった。
僕が聞けば、答えてくれる。でも、自分からは話さない。
彼女は、バイオリニストだった。
音楽教室の先生をしていて、たまにリサイタルもしているとのことだった。
しほ「普段は子供たちとそのお父さんお母さんとくらいしか話さないので、出会いってなかなかないんだ。」
僕「なるほどねぇ。僕は音楽の才能はないから、憧れちゃうなぁ。」
しほ「小さい頃から演奏してるから、ただの惰性だよ。」
僕「僕は続けていることなんて持ってないから、やっぱり凄いことだよね。あ、今度観てみたいな。演奏してるとこ。」
しほ「え?いいよ?今度、あそこのホールでリサイタルだから、招待するよ。」
普通に生活していたら、絶対に接点のない彼女。
数字が支配する社会に生きている僕が、感性だけで生活している彼女から得るものは多かった。
328: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 01:54:52.71 ID:Kl5WxO9/0
僕は暇な時期、よく彼女と会った。
僕は当時、お客さんからいろいろなお土産を貰っていたが、食べきれなかったり使い切れないものは彼女にあげたり、家に招いて料理を振る舞ったりもしていた。
懇意にさせてもらっていたが、これといって、男女の仲になることもなかった。
よくわからないが、少なくとも、彼女からそういう性を臭わすような行動はなかったはずだ。僕もまた、彼女にそういった行動をした記憶がない。
お互いが暇な時に、お互いがしたいことが一致したら、同じ時間を共有する。そんな関係だった。
ドライブに行ったり、飲みに行ったり、うちに呼んで飲んだり、料理作ったり、リサイタルに顔出したり、花火を見に行ったり。
孤独を感じた時、長電話に付き合ってもらったこともある。
ある意味、心のよりどころでもあったと思う。
そんな彼女であったが、涼子と付き合い始めた頃から1年ほど、連絡がつかなくなった。
その頃、僕の仕事も充実していたため、しほのことまで頭に回らなかったが・・・
ただ、沢村さんが辞めてからの数ヶ月、僕が殺人的なスケジュールだった頃、しほに会いたかったのは事実だ。
誰でもいい。癒してほしい。そんな時、しほはいなかった。
菜々子さんが距離を縮めてきていた頃、しほとのやりとりは再開した。
僕「しばらくぶり。どうしてたの?」
しほ「んー、まあ、いろいろあったのさ。」
僕「ふーん。ま、いろいろあるよね。」
深くは聞かなかった。
僕が会社を去ることになり、最後に会ったのもしほだった。
しほ「これで会うのも最後なのかな?」
僕「うん。そうなるね。いままでありがろう。」
しほ「こちらこそ。楽しかったよ。ありがとう。」
僕「・・・」
しほ「・・・」
僕「そろそろ行こうかな。」
しほ「あ、待って。最後に、見てほしいものがあるの。・・・・言おうかどうか悩んだけど、すっきりしたいから言うね。」
しほは、連絡がつかなかった1年について、話し出した。
彼女は、1冊のアルバムを取り出した。
そこには、しほと、涼子が写っていた。
329: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 02:10:32.55 ID:Kl5WxO9/0
僕「・・・へ?あれ?しほと、・・・涼子?」
涼子としほは、確かに同い年だ。どういうことだ?
え?まさか・・・え?
しほ「えっとね・・・涼子ちゃんと私は、中学時代からの友達なの。」
僕「え・・・そんなことってあるんだ・・ってことは・・・え?」
しほ「竜也君と私って、メル友募集で知り合ったでしょ?で、涼子ちゃんは、竜也君にナンパされたんだよね?出会いはナンパだって聞いたよ。」
僕「あー・・あはは・・・正確に言うと、僕の友達が、涼子の友達をナンパしたんだけどね・・・」
しほ「そっかwまあ、とにかく、私は涼子ちゃんから『彼氏が出来た』って話を聞いたの。で、その相手が竜也君って聞いて、心臓が止まるかと思った。こんな偶然ってあるんだって。」
僕「じゃあ、それを気にして、しほは、僕と連絡を取らなかったんだね。納得。」
しほ「うん。その、私との関係は、誰にもバレたくないんだろうし、ほとぼりが冷めるまで・・・ね。」
僕「・・・涼子には、悪いことをしたと思ってる。恨まれるだろう。しほも、それを知ってて会ってくれてありがとう。」
しほ「え?涼子ちゃんと別れたのは聞いてたけど、理由までは聞いてないよ?『私が悪かった』って言ってたよ。」
涼子らしいや。
僕には、もったいない女だったなぁ。
とにもかくにも、しほとのやり取りは、ここで一旦終了した。
まさか、その後の繋がりがあるなんて、僕が地元に戻って来た頃は想像もしていなかった。
332: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 12:35:38.38 ID:oJFYbA1J0
しほ「来月、そっちでリサイタルがあるんだけれど、良かったらオススメのスポットや格安の宿なんかも教えてくれないかな?」
彼女からの連絡は、唐突だった。
数年ぶり。30に差し掛かろうとしている頃、唐突に連絡が来た。
僕「しほちゃん?!お久しぶり。んー、そうだね。いいよ。いつ来るの?」
しほ「来月の〇日。」
僕「・・・OK。予定開くから、会おうよ。久しぶりに話そう。」
しほ「いいの?」
僕「え?いいよ?」
彼女と、会うことになった。
僕は、地元では名の通った有名店に案内した。
しほ「あ、ここ知ってる!〇〇の元祖のお店だ!」
僕「お、良く知ってるね。高くないし、人気のお店だよ。こんちはー」
店員「あ、藤原君いらっしゃいー。お連れさんとだなんて珍しいわね、お二人様ご案内しまーす。」
しほ「馴染みなんだね。」
僕「昔ながらのお店って、通うと名前覚えてくれるから好き。」
しほ「長いんだね。常連さんってカッコイイw」
僕「まあ、学生時代から知ってるお店だから。」
名物が運ばれてくる。僕は、ウーロン茶で乾杯した。
彼女も僕も、飲むのは好きだ。でも、彼女は車で来ていたし、相手が飲まないなら僕も飲まない主義だ。
しほ「ビールでもいいのに。飲まないの?」
僕「しほが飲めないのに、僕だけ飲めないよw」
しほ「相変わらず律儀だね。」
僕「いいんだよ。飲むために来たんじゃないし。」
しほは、少し大人びた。昔はストレートの黒髪だった。
今は、明るい色に染め、すこしウェーブがかかったようなヘアスタイルだった。
僕は、逆に黒髪に戻していた。
昔のような服装でもない。柄物はもう着ない。白いシャツに青のジャケット。シンプルな格好になっていった。
しほ「相変わらずの着こなしだね。昔からそうだったね。」
僕「何が?」
しほ「竜也君て、昔から、写真とか見せてもらっても、すぐ見つけられる。一人だけ着こなしが違うんだ。」
僕「そう?背が高くてひょろっとしてるから見つけやすいんじゃ?」
しほ「そうじゃなくて、立ち位置とか、ワンポイントの色使いとか。」
僕「そんなもんかな。」
僕たちは、この数年間の穴を埋めるように、いろんな話をした。
彼女のご両親が亡くなったこと。
生徒さんたちのこと。
今の生活ぶり。
しほ「今日は楽しかった。ありがとうね。」
僕「こちらこそ。また来ることがあったら、会おう。」
しほ「うん。来年になりそうだけど、ちょくちょく来る機会がありそうなんだ。」
僕「そうか。嬉しいな、そうやって昔からの友人がきてくれるのは。」
しほ「そう言ってもらってうれしい。遅くなるといけないから、そろそろ帰るね。」
僕「ああ。またね。」
翌週、一人でまた、その店に行った
店員「あの綺麗な子、彼女?」
僕「ん?違うよ。昔からの友達。」
店員「あらいやだ。じゃあ、その前に連れて来た子が彼女?相変わらずやるわねぇ2股?」
僕「おばさんw人聞き悪い!前の子とは、すぐ別れちゃったんだ。」
店員「若いわねぇ。その前の、すっごい綺麗な子、私好きだったのに。。どうして結婚しなかったのよ?」
僕「ははは・・・いろいろあるんだよ。ねえ、おばさん。わかってると思うけど、誰かと一緒に来ても、『前の人は?』とか言わないでよ!」
店員「分かってるわよw商売柄、そういうことはよくあるんだから!」
店員のおばさんは、他のお客さんにばれないように、こっそりまかないをサービスで出してくれた。
それをつまみながら、ビールを飲む。
僕「・・・ふぅ。思い出の味、ねぇ。」
この広い、皆が一生懸命生きてる世の中で、僕のことを覚えていてくれる人がいる。
僕はそんな人がいることを確かめるために、常連客になるのかもしれない。
僕「おばさん、生おかわり」
店員「あいー。カウンターさん、生お願いしまーす!」
333: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 14:08:14.83 ID:oJFYbA1J0
次に彼女に会ったのは、僕がクレームで海外に拘束され、戻ってきてからだった。
しほ「大変だったね!」
僕「大変だったよ!おかげで、現地語いつくか覚えちゃったよ!」
しほ「どんなの覚えたの?」
僕「大丈夫です、ありがとう、メニューが見たい、いくらですか、タクシー呼んでください、ビール2本、愛してます」
しほ「最後w」
僕「実際さ、相手を口説くのって大変なわけじゃない?ビジネスは大丈夫。買いたい人と売りたい人が話をするから、多少不自由な言語でも成立するんだ。」
しほ「ああ、確かに。お買いものならまあ、言葉が通じなくても、身振り手振りでもなんとかなるもの。」
僕「そうそう。でもさ、現地の子を口説くのって大変よ?意味が通じないと、それで終わり。」
しほ「恋愛と戦争は、世の中の技術を向上させるのねw」
僕「そう!結局世の中を突き動かすのは欲望よ。」
僕は、彼女と家の近くのお寿司屋さんに来ていた。
大将「あと、何握る?」
僕「ああ、おつまみ。適当で。」
大将「あいよ。飲み物は焼酎でいい?」
僕「うん。この子にも。」
しほ「お湯4のお湯割りで」
大将「お、行ける口だね。竜也ちゃんのお連れさんだし、サービスしちゃうよ!」
女将「自分が一緒に飲みたいだけでしょ!まったく・・ごめんなさいね、この人、綺麗な女の人に弱いんです。」
このお寿司屋さんは、引っ越してから頻繁に通っている。
僕が引越し先に求める条件はいくつかある。
?歩ける範囲に、コーヒー屋さんがある。
?歩ける範囲に、カレー屋さんがある。
?歩ける範囲に、お酒のおいしいお店が2件以上ある。
?ファストフード店が近くにある。
?歩ける範囲に、レンタルビデオショップがある。
?15分以内に、どこかの高のインターがある。
?間取りが奇抜である。
僕が引越しを決めた理由の一つが、ここのお寿司屋さんだった。
大将「ほいっ。ヒラメのカルパッチョ。このあと、ホッケで面白い料理出してあげるから。」
しほ「ここお寿司屋さんですよね?ステキ!」
大将「このご時世、寿司だけ握っててもお客さんなんて来やしないよ。竜也ちゃんだって殆どお寿司注文しないじゃない。」
僕「だって大将の料理美味しいもの。調理方法も教えてくれるし、お酒は美味しいし、言うことないよ。」
常連1「お、竜也ちゃん、今日は綺麗な子連れてるねぇ。」
僕「はいはい。酔っ払いはあっちへどうぞ。今度また一緒に飲もうね。」
常連1「連れないなおいw女ができると、こうも違うもんかねぇ?」
僕「分かったから、ほら、あっちに行きなよ。」
しほ「いいの?常連さん、適当にあしらってるけど。」
僕「いいよ?あれ、あんな適当なおっさんに見えるけど、ここの地区の市会議員w」
しほ「ええwただの酔っ払いじゃんw」
常連1「聞こえてるぞw」
僕「ほら、先生!もうすぐ取り巻きが来るよ!今のうちにその大量のビール瓶隠しときなって!」
常連1「おお、もうそんな時間か!おいお前の瓶もよこせ。払っておくから!」
僕「うわワイロだ。」
常連1「お前はここの選挙権持ってないだろ!友人としての奢りだよ!」
334: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 14:08:44.67 ID:oJFYbA1J0
僕「さ、飲んだし帰ろうか。」
しほ「うん。ご馳走様でした。」
僕「ご馳走様でした。」
しほ「でもいいの本当に?」
僕「え?いいよ?」
しほ「竜也君の家に泊まることになるとは・・迷惑じゃないよね?」
僕「全然?安上がりだろ。」
彼女は、最初はどこかに泊まるつもりだったけれど、時期的に安い宿がなく、困っていた。
なので、うちで泊まってもらうことにした。
しほ「うわ!お店みたい!」
僕「片づけ、大変だったんだから!」
当時の僕の家には、スロット台、ダーツ、チェス、家庭用ゲーム機、PC、カラオケの機器もあった。
飲み物専用の冷蔵庫や、ワインセラー、コーヒーミル、エスプレッソマシンまで用意していた。ほぼ、自己満足で、快適な居住空間を求めたらこうなってしまった。
しほ「ここにいると、ダメ人間になるよこれw」
僕「はーい、ダメ人間がここにいます!」
しほ「・・・いいな、竜也君は、自由で。」
僕「そうかな。自由がすべてじゃないよ。ない物ねだりだと思うよ。」
しほ「私は、竜也君ほど収入もないし、この先への不安だって、いっぱいあるよ。」
僕「・・・」
彼女に、冷蔵庫から適当な飲み物を取ってやる。
それを、ごくり、ごくりと飲み干す。
しほ「・・・ふぅ。美味しい。」
僕「相変わらずの飲みっぷり。」
おもむろに、僕に、寄りかかってくる。
僕「・・・しほ?どうした?」
しほ「・・・」
僕はそっと、抱きしめた。
彼女は、目を閉じた。
僕と、彼女の唇が、重なった。
336: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 14:55:13.05 ID:oJFYbA1J0
彼女と出会って8年。
キスをしてしまった。
しほ「あのね。」
僕「ん?」
しほ「ここに来る前に、その、彼と別れて来たんだ。」
僕「なぜ別れたの?」
聞いても意味がない。理由など、分かっている。
しほ「・・・彼、私のことを好きって言ってくれる。結婚したいって言ってくれる。でも、何か違うっていつも思ってた。」
僕「・・・彼に不満でも?」
しほ「彼、収入は低いし、子供っぽいし、すぐ怒る。竜也君と大違い。」
僕「そういうもんかねぇ。」
しほ「分かってるよ。竜也君が、私のことを女性としてみてないことくらい。昔から知ってる。」
僕「んー、うん。まあ、そうなんだろうね。」
しほ「それでも、やっぱり、私は、昔から、あなたのことが好き。」
マリッジブルーかな?
いざ、結婚が具体的になると、急に不安に駆られる子は多い。
女性は、ひとつの恋に、すべてを放り出して突き進むことがある。
そこにつけこむ男もいる。
僕「驚いたな。そんな風に思ってたなんて。」
しほ「鈍すぎるんだよ・・好きじゃなかったら、部屋に泊まりに行くなんてこと絶対ないよ?好きじゃない人のために、わざわざ何回も呼び出されたりしないよ?」
僕「まあ、そうなんだろうけれど。んー、実感がわかない。」
しほ「竜也君は、私のこと、どう思ってる?どんな印象?」
どんな印象か。
難しい質問だった。
たしかに、悪い気はしない。好意を寄せてくれる人がいるっていうのは、生きる上での活力になる。
でも。。んー、結婚したいって言ってくれる人がいて、そこまで愛されている彼氏がいるのに、それを放ってノコノコ県外までやってくる子のことを好きかと言われると、それはない。
僕「答えは難しいんだけど、当然、僕だって、嫌いな子のために時間を割いたりはしないよ?僕にとって、しほはとてもまぶしい存在だったんだ。」
しほ「え?そうなの?」
僕「数字に生きてきた僕が、感性に生きてるしほと出会ってから、刺激を受けることは多かった。」
しほ「・・・うん」
僕「もちろん、しほのことは好きだよ。大切にしたい。でも、きっと、しほのいう『好き』と、僕のいう『好き』は違うと思う」
彼女は、ぎゅっと、しがみついてきた。
僕は、それを、受け止めることしかできない。
しほ「・・・それでも、抱きしめては、くれるんだ。」
僕「それはまあ、男ですから・・・w」
しほ「えへへ・・あったかい。」
僕「いい匂い。・・・あ、ダメなヤツだこれ。自制が効くうちに、離れて」
しほ「無理。ヤダ。あったかいもの。イヤなら拒絶してよ。」
こういう時、女性はズルい。
女性特有の、あたたかな感触・弾力。
ふわりと香る、柔らかな匂い。
僕「良くないよ、そういうの。情に流されても、たとえ今日、僕が誘惑に負けても、やっぱり僕の気持ちが変わることってないと思うんだ。大切にしてくれる子がいるんでしょ?裏切ることなんてないよ。」
しほ「なら、拒絶して。できないんでしょ?竜也君は、そういう人だもの。」
僕「ズルいな、しほ。女はずるいよ。」
しほ「今日くらい・・・甘えさせてよ。今日くらい・・・」
彼女が止まることは、ないようだ。
スルスルっと、服が擦れる音がして、彼女の上着が床に落ちる。僕は、せめてもの優しさで、明かりを落とした。
かすかなBGMだけが、聞こえる。
僕「せめて、シャワーだけでも浴びようよ。」
しほ「あ、逃げるんだ。」
僕「そうは言ってないだろう。・・・はぁ・・・」
本当にいいんだろうか。
悩んでいる間にも、彼女は一つ一つ、服を脱いでいく。
寒い季節だ。彼女の腕に触れると、寒いのか、少し鳥肌が立っている。
僕は、優しく抱きしめ、ベッドに横たえ、毛布をかけた。
僕は上着だね脱ぎ、その中に入った。
戸惑ったが、結局、彼女の誘惑と決意に、動かされた。
339: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 15:29:06.03 ID:oJFYbA1J0
毛布の中で、スカートとジーンズを脱がす。
彼女は、下着だけになった。
僕も、トランクスだけになった。
肌を重ねる。
しほ「・・・あったかい。」
僕「すべすべ。きもちいい。」
しほ「んっ・・・くすぐったい・・・んっ・・・ちゅっ。」
しばらく、抱き合いながら、キスした。
彼女は体制を入れ替え、僕の上に乗った。
肌をぴったりと付け、僕にキスし、両手で僕の頭をはさむ。
その足は、僕の足に絡んでくる。すべすべとした感触。柔らかで暖かな感触。すぐにそれが、じっとりと汗ばんでくる。
僕は、ブラを外す。ベージュの、清楚なものだった。
着やせというのだろうか。想像より大きな乳房が露わになる。
僕は、優しく触れた。
しほ「んっ・・好きなの?」
僕「男はみんな好きなんじゃないの?」
彼女は、その先端を、僕の顔の上に乗せる。
僕は揉みながら、舌を這わせる。
しほ「あ!・・ん・・・んっ・・・」
しばらく、僕はその胸を味わった。濃いめのピンクで、柔らかい乳首だった。
僕はそのまま、パンティをおろす。彼女も、トランクスを脱がせてくれた。
彼女は、毛布をかぶったまま、下の方へ移動していった。
柔らかな感触が、僕のアレ周辺を包む。
彼女は、自分の乳房で、僕のアレを包んだ。
340: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 16:01:11.55 ID:oJFYbA1J0
最初は、片方の乳房で、僕のアレにグリグリと押し付けてきた。
反応して大きくなったら、アレを少し咥えた。すっぽりと咥え、唾液で濡らし、口から離す。
一瞬、ひんやりとした。が、次の瞬間、双丘か僕のアレを挟む。
くちゅっ。くちゅっ。
少しだけイヤらしい音とともに、彼女は、その両乳房で、僕のアレを愛撫しだした。
久々の、柔らかい感触。それで逝くことはないが、気持ち良かった。
きっと、こうやっていても、僕は最後まではイかないだろう。
多少の罪悪感。
僕「・・・一緒に、シャワー浴びよう。」
しほ「え・・・?あ、うん。わかった。」
浴室へ行く。
僕「これ、試してみない?興味本位で買ったけど、使ったことないんだ。」
しほ「これ、何?」
僕「・・・ローションw」
しほ「一般に買えるんだw匂いってあるの?w」
僕「これは、ココナッツミルクの味らしいよw」
素っ裸のアラサー2人が、ローション片手にはしゃぐ姿は、今思えば滑稽である。
僕は、それを彼女に塗りたくる。
彼女も僕に塗りたくった。躊躇なく僕のアレを咥える。
僕「あ。ちょっs・・・んっあっ・・・」
しほ「んはっ・・・はぁ・・はぁ・・・甘い味がするw」
そういうと、手でヌルヌルなあれを手早くストロークさせた。気持ち良かった。
僕は背後にまわり、その豊満な胸を、ヌルヌルと揉みしだいた。
しほ「ん・・・くすぐったい・・ちょっと・・・ああん・・・あっ・・・・あああん・・・」
全身を使って、ねっとりと。
風俗嬢が、僕にするように、彼女にしてみた。
アソコにも遠慮なく、指を突っ込んだ。ヌルヌルとして、気持ち良かった。
シャワーは出しっぱなし。じゃないと、床が滑る。
しほ「あああああ・・・・あああっ・・あっ・・・きもち・・・あんっ・・・」
今まで感じたことのないヌルヌルに、彼女も興奮しているようだった。
僕は、その場の勢いに流され、興奮している彼女のアソコに、ヌルヌルになった僕のアレを入れてみた。
縮んだが、柔らかいまま、奥まですんなり入った。
しほ「ああん・・・え?ん?・・・あっ・・あっ・・あっ・・・あっあっあっ・・・んっんっんっ・・・」
柔らかなままだったが、背後から、彼女を突いた。
片手で彼女の腰をつかみ、もう片手で彼女のク〇トリスを責める。
しほ「ちょっと・・・待って・・・・あっあっあっ・・待ってって!あっあっんっんっ・・・あああん・・・逝っちゃうから・・止めて・・んんんっ・・・ああ!!!待って!ああああああああっ・・・・」
ビクンっ。ガクガク・・・あっけなかった。ギューっと子宮が収縮する。僕のアレは、子宮内にとどまったままだ。
しほ「待ってって言ったのに・・・」
僕「・・・気持ちいいんだから、しょうがないだろ。」
ガクガクする脚を、ヌルヌルと刺激する。
しほ「ん・・あんっ・・意地悪っ・・・んっ・・エッチ触らないで・・んっ」
執拗に、胸を揉む。そして、抜いて、シャワーをかける。
彼女は、こっちを向かない。
僕「怒ってるの?」
しほ「・・ううん・・私、何してるんだろう。自分勝手に逝っちゃって。」
僕「その・・僕、お酒飲んでるから勃たないし、逝かないから、こんなもんだよ?」
彼女はヨタヨタと僕に抱き着き、シャワーを浴び続けた。
そして、浴室から同時に出て、タオルで拭き、そのまま裸でベッドに入った。
僕「もう寝よう。」
しほ「・・・うん。おやすみなさい。」
目の前には、しほの豊満な胸と、その端正な唇。
しして、すべすべの肢体。
眠れるかな・・・
彼女は、僕を抱きしめてくれた。
そんな暖かな体に包まれて、僕は、眠りについた。
341: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/13(金) 17:21:34.93 ID:oJFYbA1J0
僕「おはよう。」
しほ「・・・おはよう。・・・早いんだね。」
僕「そう?コーヒー淹れる?」
しほ「・・・いい。」
彼女は、まだ起きず、裸のまま毛布にくるまってゴロゴロしていた。
僕は、その毛布をちょっとだけ剥す。
彼女の白い裸体が、すこしだけ垣間見える。
その艶やかな胸元に、視線がいく。
しほ「ダメ。・・これ以上は、もうダメ。」
僕「・・・そっか。わかったよ。」
僕は踵を返し、自分の珈琲を入れる。
トースターにパンを入れる。
しほ「・・・ねぇ。」
僕「ん?」
しほ「・・・私のこと、好き?」
僕「・・・ごめん。僕は、嘘だけはつけない。僕がどんなにひどい人間でも、やっぱり、誰かをだましたりはできない。」
しほ「あーあ。酷い男。私、魅力的だと思うんだけどなぁ。」
僕「うん。魅力的だと思うよ。でも僕は遠距離恋愛なんてこりごりだし、それに、正直、ここまで来ると、理想的な子が現れるまで、誰とも付き合いたくない。」
しほ「もったいないよ?私に限らず、出来るチャンスがあるのに、それでいいの?」
それでいいの?
いいわけがない。
でも、僕のアレは、回復の兆しがない。相手傷つけるだけじゃなく、自分が傷つくのはもう嫌だ。
だから、軽い関係でいたい。
僕「うん。乗り気じゃない。」
しほ「・・・しようって言ってくれれば、するよ?私。あなたが好きだから。この毛布を、今すぐ取って、あなたを受け入れるわよ?私。何の見返りも、あなたが望まないなら、何の見返りも求めないよ?」
僕「そうやって、自分を粗末にしないでほしい。帰ってくれ。」
帰ってくれ。
帰って。
これ以上、僕を苦しめないで。
僕は、もう、ギラギラした世界に行きたくない。
もう、傷つきたくない。
そりゃあ、酔っ払ったら、やっぱり、いろいろ欲も湧くけど。
今はもう、一人でいたい。
彼女は帰った。
それから、彼女からの連絡には返事をしなかった。
「今でも好き。」
「また会いたい。」
半年もすると、それも来なくなった。
それから1年。久々に連絡が来た。
結婚することにしたらしい。
前の彼氏と、ヨリを戻したそうだ。
それでいい。
今はもう、彼女と連絡を取る手段はない。
でもきっと、彼女は幸せに暮らしていると思う。
342: 以下、
複雑は心境だな
343: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/14(土) 22:52:33.07 ID:ietNf+Dm0
少し前から覚悟していた。
その日はやってきた。
重役の市村さんが、亡くなった。
体調を崩していたのは知っていたし、市村さんが会社を休んでいるときは僕が代役をしていた。
でも、亡くなる直前まで、やっぱり市村さんは会社に戻ってくると思っていた。
だから、実感は沸かなかった。
市村さんが亡くなっても、会社はなくならない。
誰かがその役割をする必要がある。
当然のように、僕がその後釜にされた。
実務的なものは僕がやっていたので、特に問題はない。
しかし、偏屈だったとはいえ、市村さんと僕では信用度が違う。
幸い、客先は僕でも問題ないと言ってくれた。
顧客「実質、君がやってたようなものじゃないか。引き続き、藤原君がやってくれればそれでいいよ」
うちの社長「そうですよね。了解いたしました。藤原、頼んだぞ」
僕「ご要望でしたら、そうさせていただきます。今後ともよろしくお願い申し上げます。」
葬儀は、斎場を貸し切って行われた。
何百という方が、別れを惜しんできてくれた。
にこやかな表情だった。
社長「給与は増やすから、市村さんのあとを頼むよ。」
僕「他の社員さんのこともありますが、私でいいんでしょうか。」
社長「正直、あの役割をほかの社員が引き受けるわけないよ。打診したけど拒否されたよw」
僕「ですよねぇ。私で務まりますかね?」
社長「君しか務まらないよ。勤務体制は定時は設けないから。必要がなければ、出社しない日もあっていい。携帯だけはつながるようにしていてくれ。」
僕「わかりました。まあ、顧客のほとんどは私の携帯にかけてきますので、確かに会社にいなくてもいいですが。」
社長「それでいいよ。負担をかけるが、その分給料は弾むから。これからも頼んだよ。」
僕「・・・はい。」
市村さん、あなたは、最後まで自由人でした。
僕が受けた影響は、少なくなかった。
反感を持ったこともあります。
それでも、あなたは、尊敬に値する、立派な方でした。
合掌。
顧客の方々は、僕を可愛がってくれた。
納期調整や新規の案件、トラブル、あいさつ回り、立上りの品質確認、市村さんがしていたことは多岐にわたる。
いつも僕が傍らにいたので、基本的には問題ない。
市村さんなら、きっとこう言うだろうな。
顧客「はっはっは。」
僕「どうされました?」
顧客「いや、市村さんと同じことを言うなと思って」
僕「そりゃそうですよ。僕に仕事を教えてくれたのは、市村さんですから。」
顧客「厄介な奴だなw若くて賢い市村さんか。怖い怖いw」
僕「そういわず、これからもごひいきにw」
僕が何かをしても、何もしなくても、時間は過ぎる。
そして、物事は進んでいく。
このままでいいのかな。
いけない。
それはわかってる。
栞里は結婚した。
優子は転職し、違う事業をしている。
祐希は順調にキャリアを積んでいる。
菜々子さんも結婚して退職したらしい。
結衣も一児の母だ。
絵里奈と玲奈は2人目を身籠っている。
僕は?
悶々と生きる。
悶々と過ぎる毎日。
そんな毎日の中、2011年、3月11日を迎えた。
344: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/14(土) 23:26:48.67 ID:ietNf+Dm0
僕はその日、東北地方にいた。
週末をそこで過ごし、日曜の便で帰るつもりだった。
とあるショッピングセンター。
そこで買い物をしていた。
今までに感じたことのない揺れだった。
すぐに停電した。
係員に誘導され、外に出る。
街には、たくさんの人がいた。皆、混乱していた。
歩いて、ホテルに帰った。
フロントも混乱していた。
とりあえず、部屋には入れた。
その時点では、携帯はつながらなかったが、ネットにはつなげた。
余震が続く。
怖くて、ツイッターを呟き続ける。
「また余震なう」
堅「大丈夫?」
京介「こっちも停電」
停電してるから、携帯の充電がもったいない。
予備電池も持っていたが、いざという時のために確保しておきたい。
それとは関係なく、夜になるとネットにもつながらなくなった。
ホテルはそんなに人もいなく、夜食も持っていたのでそれでしのいだ。
隣に泊まっていた人が、カセットコンロをなぜか持っていた。
ホテルにはミネラルウォーターと即席麺が確保してあり、宿泊客に配ってくれた。
しかし、電源がなく、お湯が沸かせないという。
隣の部屋の人が、なぜか持っていたカセットコンロでお湯を沸かし、皆にお湯を入れてあげていた。
暗い中、続く停電と余震。
当然、飛行機も飛ばないだろう。
隣の人「どうしましょうね」
僕「地元に帰りたいけれど・・道も通れないみたいだし、電車も飛行機もダメ。困ったなぁ。」
2人で話し合い、通ることのできるルートを考えた。
その人は、車で来ていた。
そして、僕の地元の近くに住んでいた。
ここから関東地方を通って帰るのは絶望的だ。
じゃあ思い切って山を通って日本海側に抜けて、大回りして北陸を通って帰ろうということになった。
僕「じゃあ、僕も乗せていってもらえるってことですか?」
隣の人「ええ。僕も一人だと心細いですし、運転交代しながら帰りましょう。早く帰りたいです。」
僕「わかりました。なにはともあれ、体力は大事です。しっかり寝てから、明日出ましょう。」
耳を塞ぎたくなるようなニュースが聞こえる車内。
お互いが仮眠を取りながら、安全な道を探し、1日かけて、帰省した。
特急のとまる駅まで送ってくれた人、本当にありがとうございました。
345: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/15(日) 01:12:16.90 ID:55n5oBot0
震災の出来事は、僕の価値観を変えるものだった。
僕「ネトゲをもうやめようと思う。」
ユミ「私も。これから資格を取って、働く。」
僕「やりたいことが出来たんだね。」
ユミ「私のおばあちゃん、被災したんだ。何もしてやれなかった。だから・・・介護職を目指す。」
僕「そうか。頑張って」
ユミ「私は、竜也さんのおかげで変われた。今までありがとうございました。もう、会えないけど、忘れない。」
僕は思いを断ち切るように、PCごと処分した。
ユミとはこの日を境に、連絡を取っていない。
家族が欲しい。あたたかな家庭を築きたい。
誰かと一緒にいたい。
子供が欲しい。
当時、婚活がブームだった。
僕は、婚活をするようになった。
いざ始めると、出会いというものは生まれるものだ。
取引先の同年代とともに、コンパが月1〜2回行われるようになった。
ジムにもまた通いだした。
元々好きだった料理も、教室に通いだした。
今までしていなかった貯金もしだした。
良く通っているバーに顔を出す。
(山口智子似、以下智子)
智子「結局、うまく行かなかったの?」
僕「うん。楽しかったんだけど、なんかこう、違うんだよね。」
智子「相手に、求めすぎだよ。それと、今の言葉、女の子に絶対言ってはいけない言葉だよ。」
僕「わかってるんだけどさ。相手に嘘つきたくないし。」
智子「・・・なぜ、今、韓流ドラマが流行ると思う?」
僕「ドラマは見ないから、よくわからないよ。」
智子「女子はね、夢が見たいのよ。すべてを投げ打って燃えるような恋がしたいの。複雑な事情なんて知らないの。ただ、純粋な純愛がしたいの。」
そんなものなのかな。
僕「あ、そうだ。これ。」
智子「・・・覚えてくれていたんだ。」
僕「もちろん。お誕生日おめでとう。」
智子は、そのバーの女性店員だ。
マスターの通うお店の常連さんで、マスターが目をつけて、新規に立ち上げるバーに引き抜いた。
竹を割ったような性格で、智子目当てで通う常連客もいる。
僕はそうでもなかったが、まあ、いつも話し相手になってくれるし、感謝の気持ちでワインを用意した。
智子の誕生年のビンテージワイン。
香り高く、熟成具合も申し分ない。まさに飲み頃のものだった。
マスター「お、いいワインだね。」
僕「智子ちゃんの誕生日だからね。持ち込んだ。一緒に乾杯しよう。」
智子「嬉しい・・・ありがとう。」
マスター「待って。グラスとアラカルト用意するから。」
早めに看板を下ろし、3人で乾杯する。
スモークサーモンとクリームチーズ、簡単なホットサンド。フリッター。
僕「いつもありがとう。乾杯」
マスター「美味い。ビンテージは久しぶりだ。まろやかに熟成されてるね。」
智子「初めての味。飲みやすい。・・・ありがとう。竜也さん、嬉しい。」
マスター「これめったに入らないヤツだから、ラベルだけでも取っておきな」
智子「うん。瓶が空いたら、水につけてラベル剥がしてラミネートする。」
僕「大げさだよ。」
智子「大切にしたいの。・・・こんなにうれしい誕生日、久しぶり。」
マスター「なあ、竜也。」
僕「どうしたの?」
マスター「結婚相手、智子じゃだめなのか?」
僕「んー、そりゃあ、マスターから見れば、いい子に見えるんだろうけど、僕から見る智子ちゃんはそうじゃないしなぁ。あくまで店員さんだから。」
マスター「智子、よく言ってるよ。お前から、店員としか見られてないって。それ以外の表情を見てみたいって。」
僕「・・・」
それから少しした後、智子から正式にお礼がしたいと連絡があった。
346: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/15(日) 01:27:47.40 ID:55n5oBot0
そのバーがお休みの日、僕と智子は、ドライブに出かけた。
智子は、終始上機嫌だった。
子供のように、はしゃいでいた。
僕の車には、堅や絵里奈の子供が乗った時に退屈しないよう、ぬいぐるみが隠してあるが、それを見つけ出し、パペットのように操っていた。
もし、自分が家庭を持って、子供が生まれたら、こんな風に、奥さんがあやしてくれたりするのかな。
その先にる、奥さんは、智子なのか?
違う。直感的に思う。
やっぱり、僕にとって、彼女はお気に入りのバーの店員さんであり、僕は彼女が好きなんじゃなく、そのバーの店員さんが好きなのだ。
帰り際、地元に戻って、車を僕の駐車場に止める。そのまま、タクシーで近くの焼肉屋さんへ。
僕「乾杯!やっぱビールだね!」
智子「あー!一杯目がおいしい!」
2人で、焼き肉を奪い合う。
楽しい。美味しい。
子供が生まれて、みんなで焼き肉に行って、こうやって肉を奪い合って、はしゃぐ。
その時に、僕の向かい側に座っているのは、智子なのか?
やっぱり、ちがう。
智子「ごちそうさまでした。」
僕「ごちそうさまでした。」
街を、少し歩いた。
腕が絡んでくる。
智子「・・・ねえ。」
僕「うん?」
智子「このマンション。」
僕「うん。どうしたの?」
智子「私、ここに住んでるの。・・・・上がっていってよ」
僕「・・・ああ。わかった。」
僕はまた、一人、女性を傷つけた。
348: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/15(日) 19:19:49.86 ID:55n5oBot0
僕は、HPに書いてあった場所に行く。
保険証を出し、アンケートを書く。
続いて問診。
僕は、決意をもって、その場所に来ていた。
ED治療。
僕は、もういやだった。
自分に自信がない。
行為のことで悩みたくない。
家庭が欲しいし、なにより自信がほしい。
常「達也君よ、男は愛人の一人や二人いないとダメだよ!」
寿司屋の大将「この前、その愛人に『役立たず』って言われたろうがw」
常「だからさ、バイアグラ買ったんだよ。中国製だけど!」
大将「やめとけって偽物はヤバイぞ!」
僕「」
恥ずかしい。
でも、恥ずかしいことなのかな?
いざ、一歩を踏み出すと、怖くはなかった。
医師「パートナーはいませんか?一緒に治療を受けることを強くお勧め致しますが。」
僕「特定のパートナーがいないから悩んでるんです・・」
医師は、淡々と治療方針を説明してくれた。
349: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/15(日) 19:39:18.01 ID:55n5oBot0
まず、体の病気なのか、心の病気なのか。
そのあたりを正確に把握するために、体の検査を受けた。
糖尿病や高血圧、つまるところ生活習慣病のチェック。
それから、アレ自体に不形成や不全がないか。触診もあった。
ED治療は、基本的に保険が効かない。
それでも、通うだけの価値があったのだろう。
機能的には何の問題もない。
つまり、心理的な要因によるEDであると結論付けられた。
医師「過労が発端の方も多いですよ。うまく体がコントロールできずに一回失敗して、以後、うまくいかない。そんな人は多いです。」
思い当たる節があった。
最初に失敗した時、僕は明らかに過労だった。
EDになったのは、体が発した危険信号だったのかもしれない。
医師「一般的な治療薬で、改善することが多いです。一度試してみてはいかがですか?現状、かなり重度のEDですよあなた。」
僕「自覚はあったんですが・・・いざ来るとなると、勇気が出なくて。」
医師「でも、あなたはその勇気を出した。だから、治療できる。EDは病気です。治療できるんです。改善する可能性は十分にあるんです。」
僕「・・・はい。勇気を出してよかったです。」
ごくごく知られている治療薬を処方してもらう。
高価なものだったが、それで僕の自信が取り戻せるなら。
僕は薬を懐に入れ、風俗店に行った。
350: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/15(日) 20:19:51.77 ID:55n5oBot0
ED治療。
以前から興味を持っていた。
正直、病院の前をウロウロしたこともある。
でも、一歩が踏み出せなかった。
いざ踏み出した一歩。
その1週間後には、僕は治療薬を手に入れている。
あっけないものだった。
嬢「いらっしゃいませ。よろしくお願いしますね。」
僕「あ、よろしくお願いします。うわ当たりだ顔小さい」
嬢「うふふ。さあどうぞ。」
嬢に手を引かれ。薄暗い階段を歩く。
僕「あのね、僕、ずっとEDだったんだ。今日、初めて薬を飲むの。今から飲んでもいい?」
嬢「まずお部屋にご案内して、そこでお水出しますから。それまで待ってくださいね。」
嬢「お薬を飲まれる方も多いですから。何かあってもすぐ救急車呼びますから大丈夫ですよ。」
僕「大丈夫なのかなそれって・・」
嬢「滅多なことはありませんよ。それだけ一般的に使われてる治療薬ってことです。」
お水をもらい、薬を飲む。少し談笑する。
おもむろに、嬢がアソコ刺激し、ズボンを下ろす。
僕のアレははちきれんばかりに反応する。
そして、いきなりそれを口に含む。
僕「んんん・・・ガチガチだ。」
嬢「ふふふ・・・元気だね。今日は、楽しめそうね!」
僕「ああ。最初から全開で!」
その日、僕は、久々に風俗で逝った。
嬢「はぁ・・・はぁ・・・激しかった・・・ね」
僕「ごめんね・・強引すぎたかな・・・」
嬢「ううん・・・はぁ・・はぁ・・・気持ちよかったなら・・・嬉しいです・・」
僕は、こうして、治療薬を手に入れた。
そして、薬と付き合うことで、EDに向き合うことができた。
351: 以下、
良かった良かった
352: 以下、
おお
353: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/15(日) 21:48:55.70 ID:55n5oBot0
よく晴れた日だった。
僕は、商店街を車で走っていた。
信号が赤になり、停車する。
ふと、少女に目が留まる。
歩道で、自転車を倒して、泣いていた。
周りには歩いている人もいるが、誰も声をかけない。
僕は交差点を通り越し、車をハザードを点けて停車する。
車を降り、少女に話しかける。
僕「どうしたの?」
少女「ヒック・・・うえーん・・・自転車が・・・動かない・・・」
見ると、チェーンが外れていた。
僕「あらら、おじさんが直してあげるね。ちょっと待って。」
車からタオルを持ち出す。
自転車は少し錆びていて、チェーンも固かった。
僕「ったく、親はちゃんとメンテナンスしてるのかな・・・よっと。」
チェーンに棒を差し込み、タオルで引っ張り、ペダルを回転させてはめ直す。
少女「・・・ありがとう!」
僕「ああ。ちょっと待ってな。今、オイルも入れてあげるから。あと、少しだけきれいに磨こうか。」
少女「うん!」
少し話をしながら、オイルでメンテナンスする。錆も、タオルで拭いておいた。
多少見栄えもよくなった。
タオルを片付け、少女にもう一回声をかけようとしたところで、背後から呼び止められた。
「おたく、何やってるの?」
呼び止めたのは、警官だった。
354: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/15(日) 23:23:17.48 ID:55n5oBot0
僕「え?え?何やってって、この子に」
警官「おたく、さっきからその子に話しかけてた?ちょっと通報があってね。どうしたの?お嬢ちゃん、この人、知り合い?」
少女「(ブンブンと首を振る)知らない人・・」
僕「ええ、確かに知らない子ですよ。でもあの」
警官「どんな事情か知らないけどね、そういうことをやめてもらえないかな。世の中、勘違いしちゃう人もいるからね?」
本当に嫌な世の中だ。
理不尽極まりない。
僕「警官が勘違いしたら、世も末ですよ。あなたたち、市民の味方でしょう?偏見を持たないでほしい。」
警官「まあ、怒りたいかもしれないけど、僕たちも通報が来たら動かないといけないからね?」
僕「それはそうでしょうね。ご苦労様、もう帰ってもいいですか?」
警官「一応、決まりなので、調べないといけないんですよ。身分を証明できるものないですか?」
本当にイライラする。
子供が助けを求めても、誰も見向きもしない。
そのくせ、誰かが手を差し伸べると、あっという間に取り囲まれる。
僕「は?僕が何かしました?その子、泣いてたんですよ?誰も助けないで放置されてたんですよ?声かけて助けたら通報?いい加減にしてください。」
警官「いいから、身分を証明できるものを。」
僕「その前に、この子、放置でいいの?」
警官「まあまあ、とにかく身分証明・・・」
僕「いい加減にしなさい!この子、どうしていいかわからずにオロオロしてるでしょ?まず開放させてあげてください。」
警官「あのねぇ、こっちも仕事なの。まずあなたが怪しくないことを確認するだけだから。ね?身分証出して?」
僕「拒否します。あなたと話す気になれない。」
少女「・・・(泣きそうにオロオロ)」
押し問答を続けることになってしまった。
女性「○○ちゃん!どうしたの!!」
少女「あ!おかあさん!!」
騒ぎになってしまい、それを見た通行人の誰かが、この少女のことを知っていたらしい。母親を連れてきた。
この少女は、近くの子のようだ。
とにかく、少女は安全になったわけだ。
僕「あ、お母さんですか、よかっ」
警官「あなたは話しかけないで!この子のお母さんですか?よかった。ちょっとこの男性に声をかけられてましてね!職務質問中ですので、あちらに下がっててください!」
もういい。
もういいや。
僕「その子が安泰ならもういいですよ。身分証出します。特にやましいことしてませんから。」
少女「ねえ、おかあさん、あのおじさん、助けてくれたんだけど・・・」
母親「あんたは黙ってなさい!、すみません、すぐ戻ります。この子を家に帰してきていいですか?すぐ近くですから!」
僕「あー、いい加減にしてほしいよ・・・自転車直しただけで、何でここまで大ごとにならなきゃならんのだ・・・」
警官「そういう話はいいから、ちょっと質問に答えて!」
人だかり。
さっきまで無関心だった輩が、攻撃対象を見つけ、集まる。
355: 以下、
確かにこんな事あるよな
歩道で自転車に乗ったおばあさんが転び起こして怪我を見てあげてたら通報
たまらん
356: 以下、
こういうのほんとうざいよな…
357: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/16(月) 09:16:21.76 ID:tVDj7JSq0
騒ぎの中、女性がおずおずと警官に声をかけてきた。
女性「あの・・・」
警官「はい?どうされました?」
女性「私、この目の前の喫茶店にいたんですけれど、こちらの男性は、自転車が壊れて泣いていた女の子をなだめて、自転車を直していましたよ?」
警官「それを見たの?間違いない?」
女性「ええ。間違いないです。何かあったら証言もしますよ?女の子泣いてたのに、誰も助けないで・・・かわいそうでしたから。私はちょうどその時手が離せなくて・・ですから、その男性が自転車を直しているのを見て、ホッとしてたんです。」
この女性、僕の行為を見ていたようだ。
よかった。目撃者がいるなら心強い。
警官「なるほど。我々も、疑ってかかってるわけじゃないんですよ?ただ、通報があると、ちゃんと調べないといけないわけで・・」
女性「分かってますけれど、あまりにその男性が不憫で・・・。あこの喫茶店に防犯カメラがありますから、ほらあそこ。あれに映ってるんじゃないですか?」
僕「あ、本当ですね。僕もここまで疑われて気分もよくないので、しっかり調べてほしいです。」
警官「いやいや。そこまでしなくても。わかりました。目撃者さんもいますので、簡単な聴取だけでいいですから。」
母親「・・・なんだかすみません・・せっかく助けていただいたみたいなのに、早とちりと言いますか・・・」
僕「いえ、お母さんはそれでいいと思います。世の中、確かに不安なことばかりですから。ただ・・」
母親「はい・・?」
僕「自転車、ちゃんとメンテナンスしないと、壊れちゃいますよ?お子さんを守る大事な乗り物ですから、たまにはチェックしてやってくださいね。旦那さんに言っておいてください。」
少女「おじさん、ありがとうね。」
少女は、ほっとしたようにそう言った。
母親の、お礼をしたいのでという誘いを断り、僕はその親子に帰ってもらった。
僕を助けてくれた女性と、警官2人、僕の4人で簡単な調書を取る。
女性「何かあるといけませんから!」
その女性と、連絡先を交換した。
警官「では、これで解散。お手間を取らせました。」
僕「いいえ。警察がしっかり仕事をすることが確認できてよかった。」
女性「では、さようなら。」
僕は車に乗り、その町を後にした。
まあ、みんな納得できたんだし、これでいいか。
あの女性、綺麗な人だったな。
また会いたい。
でも、連絡するのもなんだか下心丸見えだよなぁ。
358: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/16(月) 09:43:13.11 ID:tVDj7JSq0
次の週、同じ曜日、僕はまたその町を通った。
ああ、この場所だ。
僕は、近くのコインパーキングに駐車し、喫茶店に入った。
店員「いらっしゃいませ。お好きな席にどうぞ。」
僕は、店内を見渡す。
窓際に、見覚えのある女性がいた。
ああ、あの人だ。今週もいたんだ。
ひょっとしているかな?と思って、何気なく寄った喫茶店。
本当に会えるとは思わなかった。
僕「あ、こんにちは。」
女性「・・はい?あ、先週のwこんにちはw」
女性(永作博美似、以下博美)
僕「永作さん?でしたか。先日はありがとうございました。あ、ご一緒しても?」
博美「ええ。どうぞ。」
僕「知人がいたのでこの席にします。ホット1つ。」
店員「かしこまりました。」
僕は博美の斜め向かいに座り、かばんを横に置いた。
僕「近くを通ったので、休憩に寄りました。ひょっとして永作さんがいらっしゃらないかなと思いまして。本当にいてびっくりしました。」
博美「私、けっこうこの喫茶店にいますよ。営業をしておりまして、休憩したり、資料整理したり、電話したり。。あ、失礼。」
博美はそう言うと、スマホにかかってきた電話に応対した。
僕もその時間を利用して、客先と電話でやり取りする。
博美「すみません。あ、先週も、ちょうどお客さんと電話してたんです。女の子が泣いてて、声をかけようかと思ったんですけど、ちょっと電話したり折り返したりで。」
僕「そうだったんですね。でも自転車のチェーン直すとか、汚れちゃいますしね。躊躇しちゃいますよね。」
博美「それはいいわけですよ。現に、えっと、」
僕「藤原ですw」
博美「ああ、そうでしたね。藤原さんは、助けてたわけだし。」
博美は、このあたりで働く営業マンだった。
年齢を聞くのは野暮だったが、僕の数歳年下ということだった。
僕「あ、もう行かなきゃ。先日は本当に助かりました。ここの支払い、奢りますから!」
博美「いいんですか?じゃあ、遠慮なく。これで貸し借りなしってことで!」
僕「ははっ。了解です。あ、今度、良かったらお昼ご一緒しません?この近くならよく通りますから。」
博美「私、基本一人でご飯食べてるので、時間が合えばいいですよー。」
僕「じゃあ決まりね。アドレス交換しても?」
博美「はい。」
出会いだけはちょっとだけ特殊だったが、こうして、ランチを伴にし、気づけば、普段の出来事をメールでやり取りし、またランチを一緒に行き。
今度はディナーを一緒に食べ、会う回数が増え。
そうやって、何か月かが過ぎ、いつしか、2人でいることが当たり前になっていった。
359: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/16(月) 10:23:10.18 ID:tVDj7JSq0
博美は、不思議な人だった。
普段は食事なんてコンビニやおひとり様でラーメン。夜もだった。
博美「だから、藤原さんと一緒だと一人ではいけないところに行けて嬉しいんです。」
僕「全く同じ意見だよ。僕も一人暮らしが長いから、いつか行きたい・・・ってお店ばかり増えて。こうやって永作さんが付き合ってくれて嬉しい。」
永作「あの・・今度のお休み、もし、お暇でしたら・・〇〇に行きたいんですけれど・・一緒に行きませんか?」
僕「え?温泉地の?僕温泉大好きだから、行きたい。連れてくよ。」
永作「私も温泉大好きです。で、その近くに美味しいお店があるんです。」
僕「んー、あ・・えっと、ひょっとして、△△かな?フレンチの。」
永作「そうです!チェックしてたんですけど機会がなくて!」
僕「いいね。僕も行きたかったんだ。」
波長というんだろうか。
思考回路が似ている。いや、違う似ているんじゃない。全く同じだった。
僕「ねえ、永作さん。」
博美「はい。」
僕「僕達、こうやって一緒に食事をしたり、出かけたりすることが当たり前になってきましたが。」
博美「・・・はい。そうですね。」
博美の顔が真っ赤になった。
僕「正式に、お付き合いしませんか?」
博美「・・・私でいいんですか?」
僕「逆に聞きますけど、これだけ会っておいて、お付き合いしたくない理由ってなんですかね?」
博美「確かにそうですよね。えっと、私、最近仕事ばかりしてまして・・・その・・しばらく誰かとお付き合いしていなくて・・・こんな私でいいんですか?」
正直、モテる子なんだと思う。
不思議な子だった。十分魅力的で、女子力も高いのに、女子力を気にする子。
僕「だって、食の好みは全く同じで、行きたいところも同じで、生活レベルも同じで、感覚も同じで、生活帯も同じで、迷う余地すらないんですが。」
博美「それが不思議すぎて・・・藤原さん、無理してません?私は全く無理してませんが。」
僕「それが・・・全くの素なんですよね・・・」
僕は予感した。
この子と付き合う。
いや、この子と、結婚する。
博美「こ、こんな私でいいんでしたら・・・その・・よろしくお願いします・・」
ここはとある料亭。
仲居「・・・あの、次の料理をお出ししても?w」
僕「あ、すみません、お待たせしちゃいましたね。」
仲居「まあまあ、お二人さん、ご夫婦かと思ってましたわ。これも何かのご縁ですわ。お幸せにw」
博美「バッチリ聞かれてましたねw」
仲居「おほほ。おばちゃん、久々にドキドキしちゃいましたよw」
なんだかんだで、正式にお付き合いをすることになった。
360: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/16(月) 10:45:58.45 ID:tVDj7JSq0
僕「例えばさ、今、僕は、この道路を博美と歩いている。」
博美「うん。」
僕「今、向こうから、女性が歩いてきてる。そうすると、どうなる?」
博美「意味が分からない。何の話?」
向こうから歩いてきた女性は、特に何もなく、僕たちの横を通り過ぎていく。
僕「今、横を通り過ぎて行った。実は、これは当たり前じゃないんだ。」
博美「どういうことかしら。」
僕「僕が今、一人で歩いていたら、あの女性は、もっと端を歩いていた。」
博美「ああ、そういうことね。女性だから仕方ないね。」
僕「だからきっと僕は、もっと端を歩いて、あの女性が端を歩かなくても済むように気を使うんだ。」
博美「うんうん。竜也君ならそうしそうだね。」
あの日、少女の自転車を直した。
実は勇気のいる行動だった。
僕は男性で、痩せているが180cmある。街を歩くときは、端を通る。
目の前から一人の女性が来れば、道を変えたりもする。
子供連れやご年配の方が通る時も同じだ。
案の定、あの時も警察を呼ばれた。
夜間、普通に歩いていただけで、それなりに感覚の空いた距離にいた女性が走って逃げて行ったこともある。
僕は、それなりに気を使って生活をしていた。
電車だってそうだ。一人で乗る時は、女性の近くを避ける。
僕「だから、博美に感謝。僕は今、普通に道を歩ける。それだけでもうれしい。」
博美「そういう苦労もあるのね。生き辛い世の中だねw」
博美に、特別な恋愛感情は生まれなかった。まさに、同志という感じだ。
一緒にいて居心地がいい。
綺麗な顔立ち。颯爽とした立ち振る舞い。
スラリとした脚。割と大き目な胸。
僕「ねえ、明日お休みだよね?」
博美「・・・うん。」
僕「じゃあ、食事が終わったら、帰らなくてもいいよね?」
博美「ええ。大丈夫。一緒にいましょうか。」
博美が僕の腕をつかむ。
この日、僕と博美は、繁華街近くのホテルに泊まった。
361: 以下、
ウキウキだな
362: 以下、
楽しそうで何より
363: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/17(火) 00:34:13.35 ID:kjZlAAES0
博美との行為は、スキンシップに近かった。
愛情表現の延長上とは少し違う。
会話をするように、行為をする。
お互い、恥ずかしがったりもしない。初めての夜も、そうだった。
彼女は、惜しげもなくその裸体を見せた。
博美「んー、気持ちいい。」
僕「触られるの、好きなんだね。」
博美「うん。あったかい。」
そのヒンヤリとした手で、僕のアレを優しく包む。
口をすぼめながら、先端にキスをしてくれる。
すこしずつ、根本まで包み込む。
ゆっくりとしたストロークだった。
いったん口から出し、片手で優しく愛撫する。
その口は、玉を片方ずつ、丁寧に口に入れ、舌で弄ぶ。
僕「丁寧なんだね。気持ちいい」
博美「ここ?このあたりがいいの?」
彼女の体は、弾力あるものだった。
運動をしっかりとし、代謝のよい子は、引き締まっていて弾力がある。
形良い乳房。張りのある肌。
優子や朋美、奈々子さんも、弾力ある体だった。
逆に、涼子や絵里奈、ユミなんかは柔らかな体だった。
そんなことを考えながら、彼女を愛撫した。
全身を舐め、また、全身を舐められた。
宿泊したホテルはその地域では最上級のところで、夜景も楽しめた。
博美「うわー。きれいな夜景んっあっ・・・だねっんっんっ。」
彼女は窓ガラスに手をつき、夜景を見ながら、僕をバックから受け入れた。
アソコは小さめで、根本まで入れるのは少しだけ苦労した。
治療薬というのは凄い。行為の間中、しっかりと効果があった。
僕は、そのまま果てた。
彼女は、ゴムをはずし、液体にまみれた僕のアレを、丁寧に口でふき取ってくれた。
博美「うふふ。歯磨きしようか。」
僕「ああ。もう一回シャワーも一緒に浴びよう。」
博美「結構汗かいたねー。何か飲みたい。」
僕「たしかシャンパンが備え付けであった気がする。」
シャワーを浴び、シャンパンを注いで、談笑する。
博美「明日、どこ行こうか?」
僕「んー、のんびりできるところがいい。」
博美「じゃあ、□高原行きたい。ちょっと遠いかな?」
僕「いいよ。ちかくにワイナリーがあるはず。ついでに仕入れよう。」
ああ、この感じだ。
僕が子供を連れて、どこかに出かける。
きっと、はしゃぎすぎて寝ちゃう。
そんな子供を車に寝かせ、助手席の彼女にささやく。
お疲れさん。今日は楽しかった?そう。良かった。また出かけようね。
助手席にいるのは、博美の気がする。
364: 以下、
いい雰囲気だ
365: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/17(火) 11:20:38.36 ID:gqeJi9QR0
博美は、休みの日には僕に会いに来た。
そして僕の家に泊まる。
自宅で料理を作って持ってきてくれる日もあれば、僕が作る日もある。
彼女が来るようになって、僕の部屋の環境は変わって行った。
彼女は、暑がりで寒がり。なので、基本的に僕の家は冷房・暖房が常にかかる。
また、加湿器も部屋中に置かれた。空気清浄器もだ。
僕は食器に無頓着だったが、彼女はこだわりがあった。
気づけば、僕の家の食器棚は、彼女が持ち込んだ食器になった。
彼女と僕はこだわる個所がずれていた。
だから、お互いのこだわりには干渉しないことにした。
料理のスキルは同じくらいだ。
彼女は洋食が得意で、僕は和食が得意。
彼女の洋食は手が込んでいた。逆に、和食は簡単に作れるものが多い。
僕は洋食は手早く作れるものだけ。和食は手をかける。
博美「コンソメの基本は、この工程をじっくりと行うことなの。味が濁るから。」
僕「和の基本はこの工程。焦らないこと。じっくり行うこと。味が入らない。」
お互いがお互いを補っていた。
彼女と、本屋に出かけた。
雑誌を立ち読みする。
ふと、お互いの視線が、とある雑誌に注がれる。
結婚情報誌。
ああ、そうだよなぁ。
博美「これ買う?」
僕「そだね。」
博美は、目をキラキラさせ指輪の特集を見ていた。
僕「指輪が欲しいの?サイズいくつ?」
博美「うん?え?あー、じゃあ、今度一緒に行きましょうよ。私、自分で選びたい。気に入ったものが欲しいし。」
僕「いいよ。どこ行く?」
博美「いろいろ調べてからにするね。」
僕「なるほど。いろんなお店があるしね。」
今思えば、誰がどう見ても、博美はエンゲージリングの話をしている。
僕は、純粋に、博美は普通に指輪が欲しいのかと思っていた。だから、普通のジュエリーショップで、博美の好きなデザインの指輪を買うつもりでいた。
翌週
博美「でね。お母さんとも相談したんだけど、やっぱり単石のダイヤだと、〇〇とか、△△のブランドがオーソドックスだし・・・」
僕「あ、ああ、えー。うんうん。なるほどね。そうだよねぇ。そうか。そういうことか。有名どころだと、□□もいいんじゃない?ショールームも近いし。」
博美「え?ああ、最近できたみたいだね。行ってみましょうよ。」
僕は、最初の会話だけで悟った。
ああ、先週の話題、エンゲージリングのことだこれ。まあ、それならそれでもいいか。
ここから数か月、指輪探しが続いた。
並行して、式場選びが始まった。
366: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/17(火) 11:42:04.44 ID:gqeJi9QR0
とある夜。電話が鳴った。
登録されていない番号。
僕「はい。藤原です。」
朋美「お久しぶりです。朋美です。」
僕「え・・・え?ああ、朋美?ごめんごめん。過去にアドレスを整理しちゃってて、登録消えてたみたい。びっくりした。どうしたの?」
朋美「そんなもんだよ。過去の女の事なんてw」
久々に、朋美から連絡が来た。
朋美は、長くない時間ではあったけれど、情熱的に、お互いを求めあった、元彼女だ。
数年ぶりの連絡だ。
今の仕事のこと、当時のこと。話が弾んだ。
朋美「でね。来週、久々に地元に帰省するんだ。もしよかったら、食事でもいかが?」
僕「んー、食事くらいなら、いいよ。昔よく行った、あのフレンチにでも行く?」
朋美「懐かしい。いいよ。じゃあ、〇月〇日、19時くらいかな?例のフレンチで。予約はおまかせしてもいい?」
僕「了解。楽しみにしているよ。」
久々に会った朋美は、年齢を重ねて、深みが増した。
笑顔は、当時のままだった。
お互い、不健康ネタには事欠かない。
僕「もうさ、あの頃にスグ落ちた体脂肪が、今は1%も落ちないの。」
朋美「わかる!私もとうとう〇〇%超えちゃって!」
僕「限りなくアウトじゃんw」
話は弾み、あっという間に食事の時間が終わる。
僕「あ、結構な時間だね。」
朋美「そうね。・・・ねえ、もし時間があるなら、ファミレスでいいから時間つぶししない?」
僕「ん?いいよ。行こうか。」
僕は彼女を車に乗せ、ファミレスに向かった。
僕「あ、そうだ。貰ってほしいものがあるんだ。助手席の前の小物入れに入ってる。」
朋美「あら?この、ブランドの包みに入ってるもの?開けてもいいの?」
僕「うん。どうぞ。」
朋美「・・・これは?どうして?こんな高級な物、受け取れないよ。」
その包みの中には、とあるブランドの指輪が入っていた。
僕「ちがうんだ。その指輪は、僕らが付き合った頃、買ってあった。渡しそびれてたんだ。踏ん切りがつかなくて。」
朋美「・・・どういう意味?・・・私を、待ってくれていたの?」
僕「え?いやいや、ごめんそうじゃない。本当に、当時渡しそびれてたものを、本来の持ち主に返したいだけさ。」
指輪。小指にはめる、ピンキーリング。
朋美「・・・そっか。カワイイ。貰っていいなら、貰うね。」
ファミレスで、朋美が、いろんな話をしてくれた。
367: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/17(火) 12:05:52.44 ID:gqeJi9QR0
彼女は、会社を辞め、向こうで知り合ったパートナーと事業を起こしていた。
そして、事業は成功したものの、パートナーの裏切りに会い、別れた。事業は別のパートナーとしているそうだ。
この数年の間に、両親も他界。この日は、身辺整理も兼ねて帰省していたようだった。
朋美「結局、男運だけは皆無なのよね・・」
僕「あはは。理想が高いからな、朋美は。」
朋美「竜也は?最近どうなの?」
僕「んー、将来を見据えてる人はいるよ。このままいけば結婚だろうね。」
朋美「そっかぁ。いいなぁ。自分で離した男とはいえ、もったいないことしたなぁw」
僕「何言ってるんだか。きっと、僕は、別のタイミングで捨てられてただろうさ。朋美は、そういう子だよ。」
朋美「否定できない自分が悲しいw」
彼女は、少し沈黙し、切り出した。
朋美「・・・私、朝まで漫喫かどこかで時間つぶすから。もう帰ってくれていいよ?」
僕「え?宿とってないの?実家は?」
朋美「実家に、私の居る場所なんてもうないよ。宿も確保してない。明日の〇時の新幹線で帰るつもりだから、特に用意もしてないんだ。」
僕「もう、そういうことは早くいいなよ。もう深夜だよ?さすがに放っておけないよ。」
朋美「寝る場所だけでも、どこかで確保したいな。あ!でも、あなたの家には絶対上がらないから。」
僕「相変わらずの意味不明な主張だな。うちにおいで。ベッド貸してあげる。僕はソファで寝るから。」
朋美「独身の男の家なんて、危なくて泊まれません!」
僕「もう、そういう建前いいから。車に乗りな。行くよ?行かないなら、ここで置いてくからね。」
朋美「じゃあ置いて行って。」
僕「はいはい。相変わらずだね。会計はするから。好きにしなさい。じゃあね。」
僕は会計をし、車で帰る。
10分後、彼女から電話が入った。
朋美「ちょっと!本当に帰ることないでしょ!」
僕「え?帰るって言ったじゃん僕・・・」
朋美「薄情者!私、女だよ?」
僕「うるさい!じゃあ、最後にもう一回だけ言うよ?うちに泊まりな。泊まらないなら勝手に探せ。返事は?」
朋美「・・・意地張ってごめんなさい。お願いします・・・」
僕「最初からそういえばいいんだよ。そういうところ、直した方がいいよ。」
朋美「じゃあ、待ってます。。」
きっと、彼女は寂しかったのだろう。
女性が一人きりで生きていくには、今の都会は窮屈で、とても寂しいところだから。
368: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/17(火) 12:59:06.83 ID:gqeJi9QR0
朋美「絶対、覗かないでよ!」
僕「覗かないよ・・」
彼女は、僕の家でシャワーを浴びた。
僕は、その間、ブランデーをシングルでチビチビと飲みながら、冷蔵庫にあった残り物をつまみにする。
朋美「シャワー借りました。さっぱりした。ありがとう。」
僕「いいよ。あ、下着が気になるなら、洗濯機使っていいから。」
朋美「お借りします。ごめんね、突然来て、しかも気を使ってもらって。」
僕「今回だけね。次回はないからね。」
朋美「分かってますよーだ。」
僕はグラスに残ったブランデーを飲み干す。
朋美「竜也もシャワー浴びる?」
僕「ああ。そうする。適当に寛いでて。もう遅いから寝ててもいいよ。」
朋美「はーい。」
シャアアアアア
なんでこんなことになったんだろう。
中途半端な優しさは、相手を傷つける。
あれから、お互いに時間が経った。戻ることはない。
現に、戸惑っている自分がいる。もう他人なんだから、面倒を見なくてもよかった?
いやいや、女性を放っては置けない。
いやしかし。
でも、
うーん。
少し、長めのシャワー。
キュッ
ふぅ。
タオル片手に浴室から出る。
トランクス・Tシャツ・ジャージを身に纏い、リビングに戻る。
彼女は既に、僕のベッドに入ってスマホのチェックをしていた。
僕「あの」
朋美「なに?」
僕「なんで服着てないの?」
朋美「だって洗濯してるし、男の人の服なんて着れないし。お布団、気持ちいいよ?」
僕「なんだそれ・・・電気消すよ。僕はこのソファでで寝るから。」
朋美「竜也、起きてる?」
僕「うん。」
裸の女性が、僕のベッドで、寝ている。
時折、ベッドのシーツが擦れる音がする。少し大きめの息遣い。
それで寝ろという方が酷だ。
朋美「ごめんね。眠れないの。」
僕「そうか。せめて、静かにしていてくれ。」
朋美「ねえ・・安心させて・・・キスしてくれたら、寝るから。」
僕「あのね?僕も男なの。わかってるでしょ?裸で寝ておいて、キスしてっておねだりして、我慢しなさいって無理だから。早く寝てください。」
朋美「・・・わかってるよ・・でも、お願い。今日だけでいいから・・・甘えさせて。・・寂しい・・お願いだから。」
そう言うと、彼女は、何も着ていない姿のまま、僕の所に来て、その身を預けてきた。
有無を言わさず、僕のジャージをおろす。
僕の脚に、彼女の脚が絡まる。
ひんやりとした、濡れた感触。
彼女のアソコは濡れ、太ももにまで垂れていた。
369: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/17(火) 13:01:43.88 ID:gqeJi9QR0
僕「え・・ちょっと・・んっ・・・それは卑怯でしょ・・・」
朋美「久しぶりに甘えられるかもって想像しちゃったら・・・もう、我慢できない・・ごめん、ベッドもう汚しちゃってる・・・」
彼女を抱きかかえ、ベッドに移動。布団を捲ると。
シーツにはすでに大きなシミがあった。
彼女は、ベッドで、ずっと悶々としていたのだ。
僕「・・・いいの?」
朋美「そうじゃないの。してもいいよ?違うの!お願い・・・してください。」
全部脱がされた。
ねっとりと、舐めまわされた。アレは、グチョグチョになるまで吸われた。ゴムを用意しようとしたら、捨てられた。
朋美「要らないよ。全部中に出して。」
僕「いやさすがに」
朋美「良いって言ってるでしょ!その後なんて気にしないで!」
彼女の舌が、僕の口に入ってくる。呼吸ができない。
馬乗りになり、僕のアレを求める。ドロドロのアソコは何の抵抗もなく奥までずっぽり入ってしまう。
朋美「んっ!んっ!んっ!もっと!もっと!もっと!」
めちゃくちゃだった。
果ててもお構いなしだった。
彼女自身が逝っても、関係なかった。
ただ、お互いの液体だけが、シーツを汚す。
僕は、治療薬を途中で飲んだ。
最後にもう一回だけ、バックで果てた。
彼女は、明け方になり、予約してある新幹線の時間ぎりぎりになるまで、僕のアレを口に含んで離さなかった。
彼女と直接会ったのは、これが最後だった。
ふとしたきっかけで、今はSNSで繋がっている。
もう会うことはない。たまに連絡が来たりするが、ご機嫌伺い程度だ。
僕は、彼女が僕にそうであるように、彼女が幸せになることを心から願っている。
博美「あれ?シーツの柄変わった?」
僕「うん。前のは捨てた。」
博美「季節も変わるし、模様替えしない?って聞こうと思ってたから、変わっててびっくりしたw」
僕の心は、少しだけ痛かった。
370: 以下、
あぁ…
371: 以下、
バレてないよな
372: テスト ◆71vVbFpf.c 2017/01/17(火) 22:11:16.34 ID:M03eAZLE0
まあ、結納前で、正式に婚約してた頃じゃないのでという言い訳を。
もうちょっとお話を進めると、、言い訳の効かないこともしでかしてますが・・
374: 以下、

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