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【モバマス】周子「だめかな?」


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あたしはなすがままにPさんの胸板に耳をくっつけた。Pさんの鼓動が聞こえる。少し早いようにも思えるし、そうでもないようにも感じる。ただ、あたしの鼓動はけたたましいほど早鐘で、マシンガンを体の中でぶっぱなしてるようだったから、正常なリズムというのがどこなのか、わからない。
周子「Pさんはさ、優しすぎるんだよ」
あたしはゆっくりと、言い含めるように言った。
P「優しい?俺がか?」
周子「そう、優しい。あたしみたいないい加減な家出娘を家に上がり込ませて、おまけにあたしが帰りたいと思ったらいつでも帰れるように用意までしてくれて……ふつう、こんなんできへんよ?」
P「……俺にとっちゃ、これが普通なんだよ」
周子「せやから、優しいんやって。優しいから、誰にも親身になって接することが出来るし、みんなに慕われる」
Pさんは黙ったままだ。ちらっと顔を見ると居心地悪そうな顔をしている。優しいという評価が自分像と結びついていないのかもしれない。
周子「そんなPさんの元におるから、あたしもついつい甘えてしまったし、きっとその子も甘えてしまったんやと思うよ」
P「甘える?……俺に甘えることと、『ああいう』ことにどんな関係があるんだ」
あたしはPさんの声が思いのほか穏やかになっているのに気づいた。少し落ち着いてきたのかもしれない。
周子「きっとね、いろんなところでその子はPさんに甘えていたと思うんよ。そして同時にこうも思ったとおもう。『このままじゃ自分でなんにもできなくなる』ってね」
P「……その子は一人暮らししてるし、礼儀もきちんとしている。自分から大御所だろうが他事務所のアイドルだろうが挨拶に行くし、自立してないなんて思えなかったんだが」
周子「でもPさんって、プロデューサーやろ?」
P「そうだ」
周子「プロデューサーってさ……普通、そういう場面に一緒におるもんかな」
P「……いないな」
周子「朝さ、おべんと作っていくよね。それが一人や二人じゃない分作ってはるやろ?もちろん、あたしの分もあるんだけどさ」
P「……そうだな」
周子「不安になったんちゃうかな、その子。単身東京に出てきて、アイドルなるって意気込んだのはいいものの、なかなか成果は上がらん。Pさんは『いつか芽が出る』って言ってくれる。けども、そのPさんがこんなに優しかったら、『自分に気を使ってほんとのこと言えないだけなのか』なんて思ってもおかしくないやろ?」
P「……そう、なのかもしれないな」
周子「それに、Pさんはその子のこと、礼儀正しくて素敵な子だと思ってはったんやろ?そうそうPさんが嫌がることするかな。ま、あたしはその子と直接会ったことがないし、わかんないんだけどさ」
P「……そうだな」
Pさんはなんだか少し、すっきりした表情になっていた。
P「信じてみることにする」
前向きなその発言にあたしはうれしくなった。
周子「そうそう、悩みすぎてもしょうがないよ」
67: 以下、
周子「ところでさ、いつまであたしに抱き着いてんの?」
しばらく話し合ったあたしとPさんだが、互いに手を離したり、身を引いたりすることはなく、自然とくっついていた。以前からこうしていたかのようにも感じるし、ついさっきからのようにも感じられる。
P「抱き着くとは失礼なやつだ。これはそうだな、抱き着かせてやってるんだよ」
周子「なにそれ、変な意地はっちゃって……そんならこれでどう?」
あたしは自分の鼻先をPさんの体にこすりつけるように顔を揺らす。鼻先がシャツにこすれて何とも言えない感覚と同時に、果てしない恥ずかしさが襲ってきた。流石に調子に乗りすぎたのだ。
ちらりとPさんを見ると、Pさんも顔を赤らめていた。Pさんが動揺していることなんて滅多にない。一度裸を見られかけたけど、その時もほとんど無反応だったし。ええい、ままよ!
あたしが構わず鼻をこすりつけていると耐えかねたようにPさんが口を開いた。
P「もう十分だろ」
周子「まだまだ、半分も満足してないわ」
P「そもそもお前は俺の使用人だから、俺の言うこと聞けって。もう離れろ」
周子「……だめかな?」
あたしが顔を上げてPさんの顔を下から覗く。言ってしまってから、なんだか甘えるような言い方になっていて自分でも驚く。
P「……っ!ああぁぁぁあ!もう!」
周子「え?ひゃあ!?」
何を思ったか、Pさんはあたしを脇から抱きかかえて、勢いよく庭へと飛び出した。
68: 以下、
そしてそのまま裸足でぐるぐるとあたしごと回り始めた。
P「うおぉぉぉりゃあぁぁぁぁ!」
周子「ひゃあああ!」
P「ああぁぁぁ!」
周子「ああぁぁぁ!」
P「あぁぁ、は、はははは!」
周子「あは、はははは!」
いつまでそうやって回っていたかわからないけれど、いつの間にか楽しくなってきて、二人で笑いあって、Pさんが目を回して庭に寝っ転がって、あたしも寝っ転がって、また笑いあって……気づいた時には二人とも土だらけだった。
P「周子」
周子「なに、Pさん」
P「お前を、アイドルにする」
周子「……あいどる?あたしが?アイドルに?Pさんそれ、本気?」
P「本気も本気だ。お前をアイドルにする」
周子「え、それいつから考えてたん」
P「いま考え付いた」
周子「え、そんないい加減な。そもそもあたし家出中やし」
P「仕事ってこういうもんだ。さて」
周子「……?」
Pさんはその場で携帯電話を取り出すと、おもむろに電話をかけ始めた。
P「あ、もしもし塩見さんのお宅でしょうか」
周子「え!?」
P「お子さんを預からせていただいてるPですが……はい、先日もわざわざお土産をくださってありがとうございます。……あ、あの松見ました?あれ周子さんがやったんですよ。ええ、ええ……はいわかりました、今度そちらに周子ともどもお邪魔させていただきますので、はい、よろしくお願いします。それでは失礼します」
P「という訳で、行くぞ、京都」
周子「えぇ……なんかもう頭が追い付かんわ」
P「簡単に言えばお前がうちに転がり込んでから毎日塩見家と連絡とってたってこと。お前未成年だし。まあ、家出少女を保護するのはサンタ保護するより簡単だったよ」
周子「しかもなんか実家に帰る取り決め勝手にしてたし……」
P「もう何か月も経って満喫しただろ。お前の親父さん、肝冷やしてたぞ。風邪ひいたなんて言った時には口うるさくってなぁ。お前のおかゆの好みまで教えられたよ」
周子「……もう」
P「じゃ、親父さんにアイドルになる許可もらいにいくぞ」
周子「……へーい」
こうしてあたしは、京都の地に舞い戻ることになった。
69: 以下、
結果として、あたしはアイドルになることが許された。
さんざんおとんとPさんは怒鳴りあってたけど(一方的におとんが怒鳴っただけだけど)なんとか丸く収まったようだ。さいきんではなぜか、
塩見父「いやぁ、うちもいい後継者が見つかったな」
と言いながら酒を飲むのだった。深意は探らない方がいいだろう。
ただ、条件としてあたしは高校を卒業するまではせめて親元で、ということだった。
Pさんはいますぐアイドルにしたいのかと思いきや、その点に関してはむしろ賛成していて、「親孝行するんだぞ」なんて余計なことまで言い含めてさっさと東京へ帰ってしまった。あの裏切り者め。
?????????そしていくらかの時がすぎた某所にて?????????????
あたしはとある一軒家に忍び込むことにした。あたしの実家の二倍以上はある家の玄関に、ちょうどいい石畳みがある。今夜はあそこに失敬しよう。
……思ったより、というかめっちゃ寝づらいやんこれ。なんであのときすんなり寝れたんや。人間ってのも不思議なものである。
そんな風に石畳の上で寝ようと四苦八苦していると、
???「おい」
周子「……何奴」
???「こっちのセリフだ」
周子「三食昼寝布団付きの部屋を所望する」
???「対価は?」
周子「んじゃ、あたしがアイドルになるってことで」
周子「……だめかな?」
70: ◆2QfXBkV1Yr70 2016/12/19(月) 22:58:33.56 ID:gSkQAXaY0
相当期間が空いて文体むちゃくちゃですが、これで一応終わります。
とりつけるの忘れてましたね……一応スレ主です。
おまけとしてP視点も考えてはいたのですが…公表する前に似たようなのが毎週火曜夜十時に始まってしまったのでなんか悔しいのでたぶん書きません。
読んでいただきありがとうございました。
72: 以下、

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