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【2/3】一人旅をしたら色々な偶然が重なって人生が変わったお話


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7:
一人旅が好きなはずだった俺だけど、しばらくあの賑やかな中で過ごしたらさすがに少し寂しくなった
もうこのまま帰ろうかとさえ思うほどだった
なんだかんだでやっぱり楽しかったなーと思いながら大間へ向かう
道中、コンビニに寄って、助手席に置いてあった荷物を後部座席で移動させようとしたら何かを発見した
書き置きだった
2人が1枚の紙にお礼の言葉を書いていた
『ありがとう、ほんとに楽しかった。東京に遊びに来ることがあったら連絡ください』
みたいな内容だった
下の方に2人のLINE IDとメールアドレス
もう会えないと思っていたのでちょっと嬉しかったけど、俺は当時LINEを登録してなかったのでとりあえず置いておいた
68:
どの道多分会うことはないだろう
家に帰ったら連絡だけはしようと思って財布の中に畳んでしまっておいた
なんか寂しい気分で大間に向かっていたけど、これがまた遠い
青森に入ってしまえばすぐだろうと思っていたけどとんでもなかった
地図ちゃんと見れば良かった
いや、遠いと感じただけかもしれない
一人でずっと運転していると長く感じるのかもしれないね
これまではそれが普通で当たり前だったけど、今回の出来事でやっぱり数人で旅行するのもいいのかななんて思ったりした
そんなこんなで大間に到着
72:
そうだ、青森いこう。
76:
大間はやはり最北端を大々的にアピールしていて、観光案内所のような施設の横にマグロ一本釣りの石像があった
近くには店が多くあり、海産物をこれでもかと堪能出来る
これはどこの海際の観光地でも似たようなものだけど、石像の周りにはカモメが大量発生している
少し離れた場所にマグロ丼が食べられる有名店があったので、そこで昼飯を食べることにする
店の外には大漁旗が掲げられ、漁師の店をアピールしまくっていた
昼時の少し前なのでそれほど混雑もしておらず、さっと入れた
その直後くらいに人が押し寄せ、どうやら外に行列が出来ているみたいだ
運が良かった
ちなみに三色マグロ丼(大トロ、中トロ、赤身)の値段は確か3500円くらい
いや全くとんでもない
77:
正直に言うと、実は海産物にはあまり興味がないんだよね
だから実際に本場のお高い大トロを食べても特別美味いとは思わなかった
回転寿司のマグロと何が違うのかさっぱり分からん
でも不味いわけではない
その店の名誉の為に言っておくが、ただ単に俺が味覚オンチなだけだと思われる
店を出ると数十人にも及ぶ行列が完成していて、ほんと運が良かったと改めて思わされる
目的を達成した俺は大間を後にする
ここに来る道中で「仏ヶ浦 ○○km」という看板をいくつも見たので、たぶん名所だということでそこに向かう
何があるのかはさっぱり分からないけど、とりあえず行ってみる
これがいつもの一人旅
正直本当に一人だけの一人旅を文章にすると、とんでもなくつまらないと改めて思い知らされる
78:
特に何か起きる訳でもなく、会話するのは店の人くらい
今朝までの出来事が異常とも呼べる展開だっただけに、ここからしばらくは正直つまらないかもしれない
そのまま海沿いを仏ヶ浦に向かって車を進める
しばらくすると峠のような道に入り、すぐ下は崖という道をくねくねとひたすら進む
ちょっと怖かった
そんな感じの道がずっと続き、こんなとこに何があんだよ・・・って思い始めた頃に仏ヶ浦に到着
到着したところはどうやら駐車場のようで、そこから徒歩で約15分、山道を下ると仏ヶ浦に辿り着ける
ほぼ登山に近いくらいの山道で、帰り道、つまり登りのことを考えると行きたくなかったけどせっかくだから頑張る
少し湿った地面を進むと横向きの丸太を埋め込んだ階段が現れる
そのまま進むと板で足場を作った道が出てきて、その先には階段があった
その階段に差し掛かったところで、仏ヶ浦の全貌が見えてきた
79:
とんでもなくでかい岩がいっぱい
それが仏ヶ浦
ただし普通の岩ではなく、岩石が長い時間海蝕されて出来たようだ
これはちょっと俺の言葉のレパートリーからは説明することが出来ないので、興味があったらググッちゃってください
足元が苔でぬるんぬるんして滑りそうだったことははっきりと覚えている
来た道を引き返し、プチ登山のようなものを乗り越えて車で出発
ここから恐山へ向かう
恐山はちょっと楽しみにしてたとこの一つで、何よりも宿坊に泊まるので久々の布団でゆっくり寝れることが待ち遠しかった
来た道は戻らず、少し遠回りになるけど下北半島をぐるっと回って恐山へ行く予定
道中の峠は崖崩れを起こして片側通行になってるところがあったり、ガードレール無しで隣は崖という道もあった
ちょっと怖かった
80:
恐山に向かう道中で湧き水を発見した
ここも観光名所らしく、看板が置いてあった
恐山冷水と呼ばれ、1杯飲めば10年、2杯飲めば20年、3杯飲めば死ぬまで若返ると言われているらしい
俺はまだ死にたくなかったので、2杯に留めて6歳くらいまで若返っておいた
冷水を過ぎると、窓を閉めた車の中にいても硫黄の匂いが漂ってくる
有名なのかもしれないけど、恐山に温泉があるのは知らなかったことなのでちょっと焦った
山道を走り、林を過ぎると少し広いところに出る
そこには小さな橋があり、橋の傍には「三途の川」と書かれていた
どうやらこの先は地獄らしい
81:
ようやく地獄・・じゃない、霊場恐山に到着
思ってたよりも広い駐車場に大きな食堂と土産売り場、隣にはアイス
結構カジュアルな観光地だった
参拝料500円程度を払い、門をくぐる
真っ直ぐ本堂まで続く参道の両脇には灯篭が並べられている
見た感じ大きいけどわりと普通の寺って感じ
ただその先がさすがの恐山
本堂から左に抜けると、有名な恐山の景色が現れる
小さな石を積み重ねている、あの景色だ
賽の河原とでもいうんでしょうか
その石の山は至るところに存在し、むしろ道以外の所には全て石の山で敷き詰められてると言っても過言ではない
石の山の周りには小さな地蔵、そして定番の風車
中には「○○家」と書かれた石もあった
あちこちの岩場からは温泉の蒸気のようなものが吹き出していた
結構本格的な墓も存在し、気軽な観光地とはあまり呼べない空気が漂っていた
あ、でもとてもいい観光地です
82:
先に進むと○○地獄のような看板がいくつもあった
「順路→」みたいな看板もあったが、至るところにありすぎて素直に従っているとよく分からんことになる
砂浜のような場所の手前には、両脇に「希望の鐘」「鎮魂の鐘」と書かれた鐘がある地蔵様があった
これは東日本大震災の際に建てられたもので、追悼の意を表しているとのこと
その先の砂浜は極楽浜と言って、何もない、白い砂浜にキレイな湖だけの景色だ
前方を見れば極楽浜、振り返れば地獄
恐山は天国と地獄が存在する、あの世を表しているかのような場所だった
そのままぐるっと周って参道に帰ってくる
ちなみに参道の両脇には小さな横長の小屋があり、本堂に向かって左に2つ、右に1つ
この小屋は温泉になっていて、参拝者は誰でも入ることが出来る
左の2つの内、1つは男湯、もう1つは女湯、右側は男湯という形で別れている
どうせここで泊まるので、この外湯は後で入ろうということでここはスルー
83:
一度外に出て車まで荷物を取りに行く
荷物を持って恐山寺務所横の宿坊へ
宿坊と聞いたら古びた建物を勝手に想像していたけど、恐山の宿坊はとんでもなくキレイ
ホテルかと思うほどにしっかりした内装で、寺の中にある宿泊施設とはとても思えない
部屋に案内されると更に驚く
おそらくここは3?4人くらいがベストな感じの部屋で、とても広い
洗面台もちゃっかり二つ用意されているが、俺は一人だけ
広々としすぎている部屋に一人でいるとなんか色んな意味で切なくなり、夕食までは1時間程時間があったので先に温泉に入ることにする
宿坊の中にも内湯があり、大浴場になっている
2日連続温泉なんていう贅沢を味わいながら、濃い硫黄の温泉に浸かる
浴槽内には湯の花があり、けっこうぬるぬるして座ってるとケツが滑る
何度か後頭部から温泉に沈みそうになるのを堪えながら、たっぷりと温まらせて頂いた
84:
温泉から出てロビーでくつろいでいたら、すぐ傍で直立式の大きなエアコンが中々の温風を送ってくる
そこで俺は何かを閃き、エアコンに近付く
少し屈むとエアコンの送風口がちょうど俺の頭の位置にくる
そうです、俺はそこで髪を乾かすことにしたのです
ドライヤーと違って腕が疲れないし、熱くないので結構カラカラに乾きそう
何か知らんけど楽しくなって、エアコンに向かって一人で頭をわしゃわしゃしながら髪を乾かしていた
もしかしたら少し「あーー」とか声が出てたかもしれない
すると突然、後ろから女性の声がした
??「何してるんですか?」
85:
俺「!!!」
??「・・・・・」
俺「あ、えっと・・・髪を・・・ね、乾かして・・・」
俺「・・・・(すげー恥ずかしい」
??「そこでですか?w」
見た感じは年下で、有村架純によく似ていた
今思えばね、当時は存在を知らなかったから、ただただすごい可愛い人だと思った
ということでかすみと呼ぶことにする
どうやら風呂上りで、俺の少しあとに風呂からここに来たみたい
俺「あー・・うん、めっちゃ乾くんですよこれ」
かすみ「ふふっ、じゃあ私もやろうかなw」
隣のエアコンで同じことし始めた
かすみは少し背が低いので、普通に立ってるだけでちょうど送風口が頭の位置にくる
86:
かすみ「ほんとだ、すごいサラサラになりますねw」
俺「でしょ!(出来れば見られたくなかったけど」
かすみ「今日は一人で来たんですか?」
俺「ですよー」
かすみ「ですよね、ここに来る途中で冷水飲んでるの見ましたw」
俺「!?」
かすみ「私バスで来たんですけど、ちょうどその時に通ったんですよねw」
俺「あー・・・なるほど」
俺「そちらは友達と?」
かすみ「あ、私かすみっていいます」
俺「あ・・・俺(名前)です」
かすみ「私も一人なんですよねw」
俺「へー・・・って何で?一人旅ですか?」
かすみ「そんな感じですw」
87:
俺「一人旅でわざわざ恐山に?」
かすみ「ですね、何かちょっと来てみたかったんですよ」
俺「んーいいとこですよね、想像してたより何かキレイで清清しかったです」
かすみ「そうですよねー。俺さんはどこから来たんですか?」
俺「富山からです」
かすみ「えっ!ほんとですか!?私もですよ!」
俺「!!!」
俺「バスってことは・・電車か何かで?」
かすみ「はい、電車と新幹線で、下北駅からバスです」
俺「はー・・マジですか・・・」
かすみ「偶然ですねw」
かすみ「俺さんは車でずっと?」
俺「ですよー、途中寄り道は結構しましたけどねw」
まさかの同郷だった
そこから寄り道した話やかすみの道中の話をしていたら食事の時間になった
88:
夕食は席が決められていて、かすみとは別々になった
と言うか20人程いて、どこに座ったのか全然分からなかった
その後は部屋に戻り、すぐ後で住職の説法があるとのことで希望者だけ会場に集まった
住職は中々に面白い人で色々な話をした
恐山にはイタコはいないこと
幽霊は出ないこと
恐山で修行したという霊能力者なんて聞いたことない
温泉の硫黄の成分が強すぎるので、空気中の硫黄で電気製品がすぐ壊れること
やはり話し方が上手なので聞き入ってしまった
想像していた説法とは違い、落語のようなそんな空気だった
89:
ちなみに恐山にはイタコがいないことについて、覚えてる限りでお伝えしておく
間違って覚えてるところもあるかもしれないので、完全に鵜呑みにはしないで欲しい
厳密に言えば恐山という場所にはイタコはいる
ただし、恐山という枠の中にイタコは存在しない
つまり、イタコは恐山という場所を借りて商売をしているだけ
恐山はその場所を無償で貸し出しているだけ
いくら恐山に問い合わせてもイタコには繋がらないし、居場所も分からない
「イタコさんにお願いがある」という問い合わせが多いこと多いこと、と住職は愚痴ってました
あえて言えば、昔は連絡先くらいは知っていたそうだ
ただ、泥沼の遺産相続問題でイタコにお願いしたお客が、納得いかずに恐山に苦情を言ってきたそうな
そこで板挟みになって以来、恐山としてはイタコとの橋渡しすらしないことにした、と
更に言えばもう一つ、イタコとは相容れない理由が恐山にはあるとのこと
これは後で述べることにする
90:
次に幽霊は出ないことについて
これについては決して住職の強がりでも何でもない
見たという人は是非私に直接教えて欲しいと言っていた
何年もここにいて、夜中に何度か散歩したこともあるが、人魂一つ見たことがないと
幽霊というものがここに存在するのであれば、是非出てきて欲しい
たまーに聞く恐山での幽霊話なんて、もし仮にそれ目当てで来たお客さんをがっかりさせることになる
出るなら定期的に、最低でも1ヶ月に1・2回程度は出てもらわないと困る、と
そもそも恐山の本尊は地蔵菩薩
弱い霊も救って成仏させるという慈悲深い地蔵菩薩様がいるのに、成仏出来ない霊が彷徨うなどということはあってはならない
そして霊という存在自体、いるかいないかは証明は出来ない・・と言っていたが、これについては何か難しい話になったのでうまく言葉にできない
ちなみにイタコについてだが、弱い霊も成仏させてくれるという地蔵菩薩を本尊におく恐山
対して死んでしまった故人の魂を呼ぶとされるイタコ
成仏させる恐山、霊を現世に呼び戻すイタコ、どう考えてもこの二つが相容れることはないとのこと
他にも沢山話を聞いたけど、何となく覚えてはいても文章にして伝えることが出来ない
気になる人は恐山に泊まっちゃって説法聞いちゃってください
91:
説法も終わり、自由時間となったので部屋に戻る
ここで外湯の存在を思い出し、浴衣に着替えて外に向かう
外湯のある参道に出ると、少しの明かりを残して見事なまでに真っ暗
日の光が消えた寺というのは少々怖いものがあるが、住職を信じて外湯へ向かう
まずは参道から左側
かなり古い横長の小屋の戸を開けると、のれんも何もなく、いきなりの脱衣所
そして脱衣所と湯船との間に木の壁はあるものの、上部は胸くらいまでしかないので入ってすぐに湯船が見える
シャワーも何もなく湯治湯のような温泉なのでここで身体を洗うことはない
ちなみに湯船は2つあり、小さく、せいぜい4人が限度といった狭さで、既に合わせて3人程入浴中だった
湯船に入ると相変わらずの湯の花
ケツが滑る滑る
ただ狭い湯船なので、背中を壁につけて足を前に投げ出して身体を固定すれば滑ることはない
10分も入るとかなりしんどくなる熱さなので、5分程度で湯船の縁に腰掛け、少し涼む
これを2度程繰返して次に向かうことにする
92:
外に出ると、温まった身体に夜の冷えた空気がとても気持ちいい
なんと言ってもここは山の中なので空気もキレイ(硫黄臭いけど
続けて参道を横切り、もう一つの外湯へ入る
ここでもほとんど同じような感じだったけど、入ってすぐの脱衣所と湯船の間の壁の造りが違った
こちらは入ってすぐ両脇に脱衣所があり、正面に壁がある
先ほどのよりも少し高いけど、少し伸びれば余裕で湯船が見える
ただ、壁の両側が空いているので、その壁ももはやあってないようなもの
先に入ってるおっちゃんたちに見られながら着替えを済ます形となる
同じように温泉に入り、外に出て散歩する
気持ちいいけど湯ざめしない程度に散歩して戻ろうとすると、もう一つの外湯があることを思い出した
恐山の境内地図に載っていたが、参道沿いではなく、宿坊の裏手にぽつんとあるようだ
何を隠そう、そこは唯一の混浴だった
93:
正直、混浴は気が進まなかった
万が一鉢合わせたら恥ずかしいじゃないか
もっと言えば、男だけ集まってたら何か情けないじゃないか
混浴自体には興味はなかったけど、せっかく来たんだから全ての外湯には入っておきたかった
今はみんなが自由時間であり、外湯巡りをしている人も多かったので混浴に誰かがいる可能性は大いにある
そこで俺は早朝に混浴の外湯に入ることにして、宿坊に戻った
部屋に入ると俺はすぐに寝た
確か時間は9時くらいだったので、大体4時くらいに起きればちょうどいいだろうと思い、眠りにつく
ちなみに恐山宿坊には朝のお勤めがあり、それは6時から始まる
十分に間に合うので、ゆっくり浸かることを妄想しながらいつの間にか寝てた
布団で寝るのは久々だったしね、ほんとうにゆっくり寝れたと思う
94:
朝、目が覚めるとちょうど4時を過ぎた頃だった
これまたいい時間に目が覚めたと気分がよくなる
身支度を済ませ、しばらくぼーっとしてから外湯に向かう
5月と言えども、早朝の青森、そして山の中ということもあり結構肌寒かった
やや駆け足で宿坊の裏に回り、混浴の外湯を発見する
寒かったのでさっさと中に入り、5月なのにさみーなぁ・・とか独り言言いながら浴衣を脱いだ
浴衣だから脱ぐのはもう一瞬だよね
で、湯船に入ろうと目を向けると衝撃的な光景が目に入る
誰かいる
しかも女性?
俺「・・・・・・・・」
俺「あっ!すいません、後できます!」
急いで浴衣を着て外に出ようとする
??「いえ!どうぞ。気にしないでください」
俺「!!?」
95:
俺「いや、ちょっと・・・いいですよ、ゆっくり入っててください」
??「寒そうなんで気にしないでくださいw」
俺「じゃあ・・・すいません、失礼します」
湯船に向かうと、女性の顔がはっきり見えた
かすみでした
かすみ「おはようございます」
俺「おはようございます・・・」
湯船は2つあり、かすみは手前に入っていたので俺は奥の方に入る
俺「・・・・・」
かすみ「・・・・・」
俺「朝、早いんですね」
かすみ「あ、早朝なら誰もいないかなーと思って」
かすみ「せっかくだからこっちも入っておきたかったんですけど、夜だと結構人がいそうで恥ずかしくて」
かすみ「だから朝にしたんですけど、もしかして同じこと考えてましたねw」
俺「全くそのとおり・・・早朝なら誰もいないかなーと思ったけど同じこと考えてましたね」
96:
薄い白濁湯なのが救いだった
昨日の夕方に話した時と同じように話すことが出来て、なんとか普通に会話することが出来た
本当はダメなのかもしれないけど、2人ともタオルを湯船の中に入れて隠していたし、少し白濁なので目を凝らさなければ中は見えない
かすみ「俺さんはいつまで連休なんですか?」
俺「8日までかなー」
かすみ「へー、なんかちょっと連休ズレてる?んですね」
俺「そうだね、全員で一気に休むわけにはいかないから、少しズラして連休もらうんだよ」
かすみ「なるほど!私は12日くらいまで休むつもりですw」
俺「長いねw てか学生さん?」
かすみ「そうです、大学2年なんですよ」
また大学2年生
なんだろう、大学2年て旅に出たくなるお年頃なのかな?
でもあの2人に比べると落ち着いてると言うか、個人的にはすごく話しやすい印象だった
97:
俺「じゃ今日はこのまま青森とか観光する予定?」
かすみ「うーん、車だったら色々行けそうですけど、このまま帰ろうかなーと思ってます」
俺「え?でも12日まで休みなんでしょ?」
現在は5月5日
かすみ「そうですけど、うーん・・・」
俺「何かあるの?」
かすみ「いえ、予定とかはないんですけど、行きたいところがここだけだったので、帰ってゆっくりしようかなって」
俺「なるほどー、まぁゆっくり休むのも大事だよねw」
かすみ「俺さんはこのまま帰るんですか?」
俺「そうだね、こっからは帰るだけだけど、来た道戻るのも面白くないから日本海側から色々周って帰ろうかなと」
そんな感じの話をしながら、かすみは暑くなったのか湯船から出ようとしていた
98:
かすみ「じゃ、私そろそろ出ますね」
俺「うん、色々ありがとう」
かすみ「いえ、こちらこそ楽しかったです」
かすみ「・・・・」
俺「・・・あっ、ごめん」
俺はそのままの形だったので、かすみが湯船から出ようとすると視界に入る
それを気にしてかすみは出れなかったようで、俺は空気的にそこに気が付いてしまった
俺はかすみに背を向けると、かすみは小さく「すいません」と言って着替えを始めたようだ
かすみ「ではお先に行きますね」
俺「うん、俺ももう出るよー」
かすみ「あ、すいません、私出ないと上がれないですよね・・・失礼しますね」
ガラッと音がして、かすみは出て行った
99:
なんとなく息詰まった空気から開放されて俺は深く溜息をついた
俺も結構のぼせそうな感じだったので、そのまま湯船から出ると身体を拭いて浴衣を着る
外に出ようとガラッと戸を開けると
かすみ「あっ」
俺「!!」
外に出てすぐ横にかすみが待っていた
かすみ「良かったらちょっと散歩しませんか?」
俺「え?あ、ぜひぜひ!行きましょ」
昨日の夜と同じく、俺も正に散歩してから戻ろうと思っていた所だった
100:
談笑しながら、かすみと早朝の恐山を散歩する
本堂の奥は岩場になっているので、宿坊のサンダルで来ていた俺たちはそこで足止めとなった
本堂にお参りして、ゆっくりと参道を歩いて戻った
かすみ「気持ちいですねー」
俺「うん、朝はやっぱり空気いいね」
チラッと横を見ると、肩より少し長いストレートの黒髪を後ろで束ねたかすみが隣を歩く
浴衣から覗くうなじが綺麗で、ついつい見とれる
宿坊備え付けの巾着袋を両手で持ち、木製のサンダルで歩く姿は、可愛いというより美しいという表現がよく似合っていた
俺「あのさ・・・」
101:
かすみ「はい?」
俺「もしこのまま帰るんだったら、良かったら一緒に帰らない?・・かなー・・・って」
かすみ「えっ・・・」
なんかついつい言ってしまった
このままここで別れてしまうのがちょっと寂しかったんだ
かすみ「あ・・・でも・・・」
俺「無理にとは言わないけどさ、同じとこに帰るなら一緒にどうかなーと・・・」
かすみ「・・・・・」
俺「・・・あ、でもごめん、泊まるとこ多分車の中になるから・・・だめか、忘れてw」
かすみ「・・・・」
かすみ「俺さんがいいなら・・・」
102:
俺「!!!」
かすみ「いいですか?一緒に行って」
俺「や、でも泊まるとこが」
かすみ「大丈夫ですよ、そういうのは。さっきもそうですけど、なんか俺さんはそういうとこ大丈夫そうw」
かすみ「それに秋田の方から帰るんですよね?そっちもちょっと行ってみたいです」
どうやらかすみは混浴でのことで少し信頼してくれたらしい
後で聞くことになるけど、一人旅は今回が初めてで、思ったより寂しくなったんだそうだ
だからこのまま帰ろうとした所で誘ってくれてちょっと嬉しかったと
そして2人っきりになっても手を出さないところ、というかはっきり言って奥手な印象を受けたから大丈夫そうだと思ったと
つまり根性無し、所詮はDT
いやそこまでは言ってないけど、要するに一緒に寝ても大丈夫そうだということだった
103:
かすみ「よろしくお願いします(ペコッ」
俺「あ、あぁ・・・ほんとに?」
かすみ「はい」
俺「おー・・・よし、じゃ行こう!」
かすみ「何時くらいに出る予定ですか?」
俺「うーん、8時・・・か9時くらいかな?ご飯終わってからもう一回内湯に入ってこようかなって」
かすみ「なるほど、私もそうしますね!じゃあ8時くらいにロビー集合でいいですか?」
俺「そうだね、そうしよっか」
そのままロビーで別れて、お互いの部屋に向かった
お勤め前にかすみと再開し、そこから一緒に行動することになった
105:
お勤めは本堂内で行い、宿坊から少し外に出て廊下を歩いて中に入った
まぁ・・・普通にお経を聞いただけだったから何も言うことはない
ちなみに私は神も仏も全く信じていないけどこんなとこに来ている
その後は朝食だったが、相変わらず席は決まっているので別々に食事をとる
ちなみに夕食もだけど、精進料理のような感じでちょっと少なめ
朝食を終えて部屋に戻り、荷物を整理してから大浴場へ向かう
身体を洗って部屋に戻るまで、かすみと会うことはなかった
8時を過ぎた頃だったのでロビーに向かうと、かすみはもう座って待っていた
俺「ごめん、待たせたかな?」
かすみ「いえ、ほんとに今来たところなのでバッチリですw」
2人でチェックアウトして、かすみの荷物をトランクへ、そしてかすみは助手席に座る
106:
平泉での2人は後部座席だったので、助手席に人がいるとなんか緊張する
かすみ「改めて、よろしくお願いします(ペコッ」
俺「うん、こちらこそ」
俺「て言うかそんな敬語じゃなくてもいいよ?」
かすみ「ほんとですか?でも何か慣れないのでたまに敬語出ちゃうかもですw」
俺「無理にタメ口にしろってわけじゃないから、話しやすい方でw」
かすみ「じゃ、基本タメ口で、あんまり気にしないで話すことにしますねw」
そう言ったかすみは早敬語だった
107:
とりあえず目的地は秋田の男鹿半島
本州を横断するような形になるので、結構遠い
その途中、青森の弘前で桜が見頃だと聞いて、寄り道をすることにする
だが、思いのほか混みまくっていて車を停めるどころじゃなかった
かすみ「すごい混んでますね」
俺「そうだねー、これは車停められないかなぁ」
かすみ「窓から見えるのだけでも私は充分満足出来ましたけどねw」
俺「んー、しょうがないか、ここで時間使っちゃうと何も出来なくなっちゃうしね」
かすみ「秋田まで行く途中で停まれそうなとこあったら停まりませんか?」
俺「そうしよっか」
結局降りられる場所はなく、ほぼ渋滞のまま桜が咲いているエリアは終わってしまった
近い場所なのにその桜エリアを出るともうその先は葉桜になってしまってるんだね
108:
目的地の男鹿半島にある入道崎には正午前に到着
車から降りると結構強い風が吹いていた
かすみ「うわーすごい風ですね」
俺「だね、大丈夫?」
かすみさん、めっちゃ髪ばさばさなってる
かすみ「大丈夫ですw ちょっと行ってみませんか?」
俺「なんか灯台あるね」
かすみ「登ってみたいです!」
俺「行ってみよっかw」
109:
灯台を登るんだけど、螺旋階段でちょっと酔いかける
上に着いて外に出ると、下にいるときよりもすんごい風が吹いてる
高めの柵があるから大丈夫なんだけど、吹っ飛ばされそうなそんな感じ
かすみ「やばいですねw 前向けない・・・」
俺「大丈夫?俺ちょっと風避けなろうか」
かすみ「すいません、ちょっと後ろ隠れさせてくださいw」
そう言って俺の後ろに回りこむ
俺の上着の背中部分に右手を当て、裾の部分を左手で軽く摘むかすみ
かわいい
110:
駐車場の目の前にはお店が並んでいて、食事をとることが出来る
ここで昼飯をとることにして、レストランに入る
やはり海鮮系が多く、俺もかすみも海鮮丼を頼んだ
いくらや海老、うにが乗っていて、これは美味い
大間で食べたマグロ丼は正直特別美味いと思わなかったけど、これは美味い
一応言っておくと、個人的には味覚オンチだと思っているのであまり鵜呑みにしないで欲しいけど
ちなみにここでの会計は俺が出した
合計で5000円くらい
かすみは自分が出すって言ってたけど、ここに連れてきたのは俺なのでやや強引に出させてもらった
111:
入道崎を出発し、男鹿半島を進む
するとわりとすぐに男鹿水族館が現れる
ここも目的地の1つだったので、寄りたかった
俺「えーと、この先に水族館あるんだけど、寄っていいかな?」
かすみ「ほんとですか!?行きたいです!」
俺「よっしゃ、行こっか!」
かすみ「水族館好きなんですか?」
俺「んー、水族館てか動物が好きなんだよね。動物園もよく行くよ」
かすみ「私も好きです!かわいいですよねー」
俺「お、ほんとに?じゃ帰り道に動物園あるからそこも寄っていい?」
かすみ「行きたいです!w」
112:
男鹿水族館はほんとに海ギリギリみたいなとこにあり、岩肌に波が打ち寄せるのがすぐそこに見える
入り口の前にはたこ焼き屋やジェラートのような出店があったけど、さっき食べたばかりなのでスルー
ここの入場料も俺が払うことにして、有無を言わさず勝手に出させてもらった
入るとすぐに大きな水槽があり、眺めていると突然アナウンスが入る
『それではこれより、お魚さんのお食事タイムです!ダイバーさんにご注目ください!』
いまから?と思っていたらすぐにダイバーが現れた
かすみ「え、すごいタイミングですねw」
俺「いいタイミングだったねー」
かすみ「かわいいー」
113:
その水族館にはホッキョクグマがいて、なんか水族館にホッキョクグマがいるのはちょっと珍しいなって思った
動物園とかではよく見るけど、水族館でホッキョクグマが見れるとは思わなかったので嬉しい
かすみはイルカショーを見たがってたけど、残念ながらここにイルカはいなかった
館内はそんなに広くはなく、でも1000円というリーズナブルな価格としては非常に満足できる場所だった
立地としてもなかなか面白い場所にあって、館内から見える日本海の荒々しさも印象的だった
日本海を眺めながらかすみと話して、あまり遅くなるのも何なのでそろそろ出ることにした
ちなみに、ここまで読んで何となく分かるかもしれないけど
思いのほか長くなりすぎて正直疲れている部分がある
会話部分を覚えているところが少ないので、ただの感想だけになってしまいがちで申し訳ない
覚えている限りは会話部分を入れていこうと思います
そんなに面白い会話でもないかもしれないけどね
114:
かすみ「あの・・・」
俺「ん?」
外に出てすぐにかすみに呼び止められる
足を止めて少し下を向いて黙っている
かすみ「・・・・」
俺「どしたの?」
かすみ「えっと・・・」
俺「・・・何かあった?」
かすみ「・・・・」
俺「・・・・?」
かすみ「・・・たこ焼き、食べていいですか?」
115:
かすみ可愛いな
116:
俺「え?いいよ、そんなこと聞かなくてもw」
かすみ「すいません、さっき食べたばかりなのに・・・」
俺「足りなかった?」
かすみ「ううん、何かいい匂いで食べたくなっちゃってw」
俺「確かにねー、俺も食べよっかな」
かすみ「そうしましょ!良かった、なんか恥ずかしかったんですよねw」
俺「そんなこと気にしなくてもw じゃ買ってくるね」
かすみ「あ、ここは私が!ほんとに!大丈夫ですから待っててください!」
俺「あ、はい・・・」
すごい勢いで制止された
かわいい
117:
たこ焼きは6個入りだったが、2つオマケしてくれたみたいなので買うのは1つだけにしたそうだ
さすがかわいい子は何かと得が多い
小さな受け皿も貰ってきたみたいで、この子はほんとに気が利く
かすみ「おいひー(ハフハフ」
俺「(かわいい」
かすみ「あついですねw(ハフハフ」
俺「(かわいい」
かすみ「食べないんでふか?(ハフハフ」
俺「(かわいい」
俺「え、あ、もらうよw」
118:
たこ焼きを食べて駐車場に戻り、車を出した
この男鹿半島には温泉があるが、ここで温泉に入ると出る頃には夜になってしまう
男鹿半島は結構狭い道が多く、すぐ隣は崖や海になっていて少々怖いので、男鹿半島を出てから温泉を探すことにする
すると結構大きい公衆浴場のようなものがあり、そこに入ることにした
1階はレストラン、2階に風呂があるようだ
ここはもちろん男湯と女湯が分かれているので別々に入る
女湯はどうなっているのか知らないが、男湯の方は結構人がいておっちゃんの巣窟になっていた
正直ちょっと尻込みしてしまった
温泉に浸かって眺めているとサウナを発見したのでそこに向かう
ここには高温と低温の2種類のサウナがあって、俺は低温でゆっくりと入ることにした
119:
サウナには誰もいなかったので軽く横になってゆっくりと過ごした
20分程入っていたけど、結局誰もこなかった
色々なことを考えた
ここまで、一人旅をしたのは八戸から恐山までの間だけ
偶然にもヒッチハイクで2人と行動を共にし、恐山からはかすみと一緒に帰ることになった
かすみは俺が誘ったんだけど、普段ならこんなことしないんだよなぁ
ほんとに常に一人
水族館も動物園も基本的には一人で行く
誰かと行く方がむしろ珍しいくらいだった
それが今回の一人旅では行く先々で誰かと出会って行動を共にした
偶然とは言え、なかなかに刺激的な体験に、非現実感を感じてしまっていた
もしかしたらもう、一人旅をする度に思い出して寂しくなってしまうかもしれないな
そんなことを思いながら再度湯船に浸かり、温泉を出た
120:
温泉を出るとかすみがもう待っていて、椅子に座って待っていた
俺「お、早いね」
かすみ「そうですか?俺さん1時間半くらい入ってましたよw」
俺「え、あれ?まじで?ごめん待たせたかな」
どうやらゆっくりしすぎたみたいだった
そこでまたかすみと話して、外を見るとすっかり日が暮れてしまっていたので帰ることにした
外に出ようとすると、1階のレストランが目に入る
俺「・・・・(季節限定がある」
かすみ「・・・・」
俺「ここで食べてく?」
かすみ「同じこと思ってましたw」
121:
稲庭うどんというものがゴールデンウィーク期間に限定販売されていた
後で知ったけど、秋田の名産なんだってね
俺「俺は稲庭うどんにしよっかな」
かすみ「あ、私もです」
俺「おいしそうだよね」
かすみ「はい、て言うか季節限定ってのに弱くて・・・w」
俺「同じ!俺もどっちかっていうとその理由w」
かすみ「いいですよね!旅先だと特に、ご当地で季節限定だと・・・w」
俺「ほんとね、瞬殺されるよね」
122:
稲庭うどんは少し黄色い麺で、いい感じにコシがあってツルツルですごいおいしかった
冷やしを頼んだので、温泉で暑くなったこともあってかなり気持ちよく食べられた
温泉を出て少し走ると海沿いの道に出る
もう夜も更けてきたので寝床を探しながら走ると、海沿いの駐車場のようなところに公衆トイレがある場所を見つけた
今夜はここで車を停めて泊まることにする
かすみには少しの間外に出てもらい、シートを倒して準備をする
俺「大丈夫かな?ごめんね、こんなとこ連れてきてこんなとこ寝させて」
かすみ「大丈夫ですよ、なんかこういうのも新鮮でいいですね」
俺「毛布は何枚かあるから、寒かったら追加してね」
かすみ「はい、ありがとうございます」
俺「よし、じゃ寝よっか」
123:
かすみは車に乗り込み、俺は先にトイレを済ませに行く
やはりこういうところの公衆トイレはとてもキレイとは言えず、電気はついていても暗くて少々恐怖を感じる
海がすぐ近くにあることもあって空気は冷えていて、外灯もほぼないので真っ暗
車を停めているのは俺たちだけで、そんなに広くない駐車場だけど車は出来るだけトイレの近くに停めた
車に戻ると俺は運転席に乗り、少しシートを倒す
俺「これくらい倒しても大丈夫?」
かすみ「あ、はい・・・て言うかそっちで寝るんですか?」
俺「うん、そうそう」
俺「あ、ごめん、毛布取ってくれる?」
かすみ「・・・そこじゃ足伸ばせませんよ?」
俺「後ろもそんなに広くないから、あんまり変わらないよw」
かすみ「・・・・・」
かすみ「・・・こっちで寝てください」
俺「!!!??」
124:
かすみ「私がいなかったらいつも後ろで寝るんですよね?」
俺「まぁ・・・そうだけど」
かすみ「じゃあ私が助手席いきます」
俺「いや、それはダメだって。ちゃんと横になれないと疲れるよ?」
かすみ「ほら、やっぱり疲れるんじゃないですか!」
俺「・・・・(墓穴掘った」
かすみ「私がいるせいで俺さんがちゃんと寝れないのは申し訳ないので・・・」
かすみ「俺さんが後ろで寝るのは決定です!」
俺「・・・・・」
かすみは思ってたより強引と言うか、引っ張っていくタイプ?
でもしっかり気が利く子で、俺のこと考えて言ってくれてるんだろうなっていうのは伝わってきた
125:
かすみ「私が前行きますね」
俺「だからそれはダメだって。まだ明日も車で移動するんだし、ずっと座りっぱなしになってしんどいよ?」
かすみ「やっぱり俺さんが我慢しようとしてたんじゃないですか・・・」
俺「・・・・」
俺がバカなのか、かすみが上手いのか
俺は自分が我慢して運転席で寝ようとしてたことを白状させられるように見事に誘導されていた
かすみ「私も後ろでいいんですか?」
俺「いや、男と女だしさ、それはちょっとまずいんじゃないかな」
かすみ「じゃあ私が前?」
俺「それはダメ」
かすみ「もうー!」
俺「・・・・」
俺「やっぱ俺がこっちでいいよ」
かすみ「それはダメです!」
126:
お互いに譲らずに時間は経過する
かすみ「どうしますか?」
俺「俺が前で寝r」
かすみ「ダメです」
俺「・・・・・」
かすみ「もし隣で寝るの気にしてるなら、ほんと気にしなくて大丈夫ですよ」
俺「・・・・・」
かすみ「・・・ね!」
俺「・・・分かったよ、じゃ申し訳ないけど俺も後ろ行かせてもらうね」
かすみ「最初からそう言いましょうw」
127:
岩手で3人で寝たときみたいにくっつくことはなく、確かに2人だとそんなに狭くは感じなかった
お陰さまで俺は以前のように死人になるようなこともなく、ちゃんと寝れそうだ
ただ、横を見るとかすみがいる
めっちゃドキドキする
特にこれといって話したりすることもなく、少しだけ明日の予定を話してお互い眠りについた
優しい人なんだなって素直に思った
かすみ「・・さん、・・・俺さん」
俺「ん?(ムニャムニャ」
128:
かすみに起こされて目が覚めた
時間を見ると夜中の2時半?
俺「どしたの?」
かすみ「あの・・・」
俺「ん?」
かすみ「すいません、トイレついて来てもらっていいですか・・・?」
俺「え?あぁ・・・いいよ、そっか暗いもんね」
かすみ「すいません・・・」
外に出てトイレに行くと、かすみは女子トイレに入る前に一言
かすみ「絶対そこにいてくださいね?絶対ですよ?」
129:
俺「大丈夫、ここで待ってるよw」
俺は入り口のすぐ前、男子トイレと女子トイレが分かれているところで立って待っていた
まだ車は俺の車だけで、他の車は全く停まっていなかった
かすみ「俺さーん?」
俺「どしたのー?」
かすみ「ちゃんといるかなってw」
怖いのか、入って戸を閉める音が聞こえてすぐに声をかけてきた
かすみ「俺さーん?」
俺「大丈夫、いるからw」
かすみ「俺さーん?」
俺「はいはいw」
かわいい
130:
前半の二人には
かわいい
とか、書いてないにはかすみには書いてる。
水族館やらいろいろお金もだしてる。
これは。。。w
131:
かすみ「すいません、迷惑掛けて・・・」
俺「ううん、大丈夫、真っ暗だもんねー」
かすみ「こういうとこのトイレちょっと怖いですw」
俺「夜だとね、確かに一人だと不安かもね」
かすみ「ありがとうございました」
そう言ってまた2人で横になる
お互いにすぐに寝てしまったようだ
翌朝もまた、俺は「・・スーッ」と目が覚め、ピクリとも動かずに目が覚めた
お互いに内側を向いて寝ていたようで、目を開けた先にかすみの寝顔が見えた
かわいい
132:
3人で寝たときのように朝起きてもくっついてることもなく、起こさないようにそっと外に出た
ここには自販機がないので、恒例のコーヒータイムがないのが少し寂しい
すっかり明るくなっていて、夜には見えなかった海が見える
位置的に朝日を見ることは出来なかったけど、日の光が海に反射してキラキラしてる
バタンッ
かすみ「あ、おはようございます・・・わーきれいですね!」
海を眺めているとかすみが起きて出てきた
かすみ「うわー、こういうの、車中泊でもないと見れないですよね」
俺「そうだね、それも醍醐味みたいなもんかなぁ」
かすみ「なんかありがとうございます」
133:
俺「いやいや、こちらこそ」
かすみ「ううん、来てよかったです、誘ってくれてありがとうございます」
俺「なんかそう言ってもらえると嬉しいよ」
俺「寝るとこなんか車だし、正直迷惑だったかなーって思ってたから」
かすみ「ううん、ほんとに。楽しいです」
俺「それなら良かった、そろそろ行こっか?」
かすみ「あ、もうちょっと見ていっていいですか?」
俺「もちろん、ゆっくりしてこー」
俺は一旦車の中を整理して、海側に車の後ろがくるように動かした
そしてトランクを開けっぱなしにして、車に座るようにして2人で海を眺めた
少し肌寒かったので、お互いに毛布に包まりながら20分近く海を眺めて話していたと思う
引用元: ・去年のGWでの一人旅のお話・【3/3】一人旅をしたら色々な偶然が重なって人生が変わったお話※12:53 公開予定
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