佐久間まゆ「絶対に譲りません」渋谷凛「私だって」back

佐久間まゆ「絶対に譲りません」渋谷凛「私だって」


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1:
--------------------事務所--------------------
渋谷凛「……」ギロッ
佐久間まゆ「……」ジーッ
ガチャ
早坂美玲「おはよー……ってうわ、またか……」トコトコ
星輝子「フヒ……また……だな」
美玲「まったく……、そんで、ソファまで輝子は逃げてきてるんだな」
輝子「さ、さすがに……机のとこでやられると……な」
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2:
凛「まゆもわからず屋だね」
まゆ「その言葉、凛ちゃんにそっくりそのままお返ししますよぉ……?」
凛「確かに、まゆが人気アイドルであるって事実は認めるよ。でも、隣に立つのはまゆじゃなくて私の方が適任。言うまでもないよね?」
まゆ「あら、まゆのことを褒めてくれるんですねぇ。でも、凛ちゃんといる時より、まゆといる時の方が楽しそうだとは思いませんかぁ……?」
渋谷凛「……」
佐久間まゆ「……」
美玲「あいつらも、毎日毎日、よく飽きないな……」
輝子「いつも……お、同じようなことを言いあってる……」
美玲「で、肝心の本人は椅子に座ってダンマリか」
輝子「で、でも、どうせ後々……」
美玲「な、意見を聞かれて困るってパターンだもん」
輝子「あ、あの2人の間で……椅子に座るのは……それだけで疲れそう……フヒ……」
3:
美玲「で、今回の引き金は? 最初から見てたんだろ?」
輝子「た、たしか、次のオフに……どっちと遊びに行くか……」
美玲「その話題もオフの度にやってるだろ……。昨日はなんだっけ?」
輝子「どっちのクッキーが、美味しかったか……だったはず」
美玲「あー、そうだそうだ、凛のやつ、わざわざ卯月に教わりに行ったって聞いてビックリしたもんな」
輝子「わ、私も食べたが、なかなか美味しかったぞ」
美玲「そうだったなー。しかし、本人が煮え切らないのも問題だよなッ」
輝子「ま、まあ、難しいと思うけど……」
4:
凛「まゆはいつも私の邪魔をするよね」
まゆ「凛ちゃんこそ、まゆのお邪魔をして、楽しいですかぁ?」
凛「はあ……、話にならないね」
まゆ「お互いさまですねぇ」
凛「やっぱり、本人に聞くしかなさそうだね」
まゆ「そうですねぇ、まあ、まゆが選ばれることは明白だと思いますけど」
凛「そういうの、言ったあとで後悔することになるよ」
5:
凛「さて……、じゃあ、どっちと遊びに行きたい?」ジーッ
まゆ「正直に答えてくれていいんですよ?」ジーッ
凛「もちろん、私だよね?」
まゆ「もちろん、まゆですよねぇ?」
凛「ねえ」
まゆ「ねえ?」
6:
凛「乃々」
まゆ「乃々ちゃん」
森久保乃々「ひ、ひうっ!!!!! も、ももももりくぼは……え、えっと……」ビクビク
7:
美玲「あの『ひうっ!』っていうの、何百回聴いたかわかんないよな」
輝子「た、助けてあげたいけど……」
美玲「あそこに入ってノノを奪ってくるのか? 死にたいの?」
輝子「そ、そんな過激なことはされない……と思う」
美玲「そりゃいじめられてるなら助けなきゃだけど、過度な愛情だし……」
乃々「……」ジーッ
輝子「『助けて』って目が……」
美玲「ウチらもまだ死にたくないから、耐えてもらうしかないな……」
8:
凛「ほらまゆ、そんな怖い顔してるから乃々が怖がってるじゃん」
まゆ「まゆの目には、凛ちゃんが睨んでるから怖がっているように見えますねぇ」
凛「は?」
まゆ「どうかしましたか?」
乃々「あ、あの、お、落ち着いてほしいんですけど……」アワワワ
9:
凛「ほら、また困ってる。これ以上困らせるのは見過ごせないな」
まゆ「凛ちゃん、自分に向かって言ってるんですか? 鏡で見れば、自分の怖い目つきに気が付きますよぉ?」
凛「まゆこそ、その今にも呪いを掛けそうな表情をどうにかしたら?」
まゆ「乃々ちゃん……まゆの顔、怖いですかぁ……?」
凛「あ、ズルいよまゆ! 乃々、私の目つき、怖くないでしょ?」
乃々「え、ええ……!? え、えっと……、ふ、2人とも、とっても素敵なお顔で……あ、憧れます……」
凛「ふーん」ニヘラ
まゆ「……」ニヘラ
美玲「ああいうこと言うから……」
輝子「ふ、2人共、あの顔はテレビでは映せない……」
10:
凛「まあ、乃々が褒めたものを否定したくはないからね、この話題はおしまいにしよう」
まゆ「そうですね、凛ちゃんの、まさに凛々しい表情、まゆ嫌いじゃないですよぉ」
凛「ありがと、まゆも、魅力的な顔だと思うよ」
まゆ「うふふ……」
凛「ふふ」
美玲「あの2人、仲いいだろ」
乃々「では、後はお2人で……」イソイソ
凛&まゆ「待った」ガシッ
乃々「むーりぃ……」
輝子「息ピッタリだな……フヒ」
11:
凛「まあいいよ、そんなことより乃々、昨日のラジオ収録、楽しかったね」ドヤァ
まゆ「!? ふ、2人でですかぁ……? 聞いてませんでしすしよぉ……?」
美玲「まゆは動揺が露骨に出るよな」
輝子「表情は変わらないけど……ね」
まゆ「乃々ちゃん、どういうことですか……?」
乃々「ひうっ」
凛「嫉妬? 見苦しいね」フフッ
まゆ「ぐぬぬ……」
12:
凛「この前のラジオが好評だったみたいだからね」
まゆ「……」
凛「"2人だけ"でやったんだよ」
まゆ「……」
凛「乃々も、私とはずっと喋ってても大丈夫って言ってるし」
まゆ「……」
凛「これはちょっと差をつけちゃったかな」フフン
まゆ「……」
凛「まあ、まゆといても落ち着かないもんね」
まゆ「……」
まゆ「……グスッ」
凛(あっ)
美玲「あっ」
輝子「あ……」
13:
まゆ「……」
乃々「あ、あのっ……! も、もりくぼは、まゆさんといても安心するというか……。えっと……」
乃々「まゆさん、とっても優しいですし……、で、ですから、えっと、げ、元気出してほしいんですけど……」
凛「……」ドキドキ
美玲「……」ドキドキ
輝子「……」ドキドキ
まゆ「……はぁい」ニヘラ
美玲「ちょろすぎないか」
輝子「ボノノちゃんのセリフは……強いな……」
14:
乃々「凛さんも、あんなこと言うのは……、あんまり……よくないと思います……」
凛「ごめんねまゆ」ドゲザー
まゆ「いえいえ、いいんですよぉ」
凛「許してくれるんだ……。ふふ、まゆの優しさに嫉妬してたのは私の方だったのかもね」
まゆ「凛ちゃんも、本当は優しい人だってこと、まゆ知ってますよぉ……?」
凛「ふふっ」
まゆ「うふふ」
美玲「やっぱり仲いいだろ」
乃々「丸く収まったようなので……もりくぼはこのあたりで……」イソイソ
凛&まゆ「待った」ガシッ
乃々「むーりぃ……」
輝子「フヒ……天丼だ」
15:
まゆ「でもそんなことより乃々ちゃん、一昨日のアンダーザデスクでの撮影、楽しかったですよねぇ……?」
凛「え!? き、聞いてないよ? WHY!?」
美玲「凛もわかりやすいな」
輝子「いや……あれは……動揺なのか……?」
凛「乃々、どういうことなの?」
乃々「ひうっ」
まゆ「嫉妬は見苦しいですよ?」フフフ
凛「ぐぬぬ……!」
16:
まゆ「いつも、まゆ達の撮影は好評なんですよぉ……?」
凛「……」
まゆ「なんといっても、ユニットを組んでますから……」
凛「……」
まゆ「それだけ一緒にいられるんですよ?」
凛「……」
まゆ「これは、差がついてしまったかもしれませんねぇ」フフン
凛「……」
まゆ「まあ、凛ちゃんはユニットでもなんでもないわけですから、この気持ちは"一生"わからないかもしれません……」
凛「……」
凛「……」グスッ
まゆ(あっ……)
美玲「メンタル」
輝子「ふ、2人共、煽るのに……煽られると弱い……」
17:
凛「……」
乃々「え、えっと、り、凛さんはユニットは組んでないですけど、いつも気にかけてくれて、す、すごく嬉しいですし……、えっと……」
乃々「凛さんに勇気をもらうこともたくさんありますし……、その、えっと、げ、元気出してほしいんですけど……」
まゆ「……」ドキドキ
美玲「……」ドキドキ
輝子「……」ドキドキ
凛「……ふぅん」ニヘラ
美玲「似た者同士すぎるだろ」
輝子「確かに……」
18:
乃々「まゆさんも……ちょっと、言い過ぎなんじゃないかと……」
まゆ「凛ちゃんごめんなさい」ドゲザー
凛「ううん、気にしないで」
まゆ「凛ちゃんは優しいんですねぇ……、まゆ、恥ずかしいです……」
凛「気にしないで、まゆもちょっと焦っちゃっただけで、普段は優しいってこと、知ってるからさ」
まゆ「ありがとう……。うふふ……」
凛「ふふっ」
美玲「どうなってるんだあいつらの頭の中」
輝子「根は……いい人……」
乃々「じゃあ、もりくぼは」
凛&まゆ「待った」ガシッ
乃々「まだ逃げてないのにぃ……」
19:
凛「まだ、最大の議題が残ってるからね」
まゆ「ええ、次のオフに、どっちが一緒に遊ぶか……」
凛「こればかりは譲れないよ」
まゆ「まゆもですよぉ」
乃々「あ、あの……」
凛「どうしたの?」
まゆ「なんでも言っていいんですよ……?」
乃々「ええと……、もりくぼ的には……3人で遊びたいな……と」
凛「!」
まゆ「!」
20:
乃々「3人の方が楽しいですし……」
乃々「だ、ダメ……でしょうか……?」
凛「……」
まゆ「……」
凛「しょうがないなぁ」
まゆ「しょうがないですねぇ」
美玲「……この結末、何回目だっけ?」
輝子「多分……38回連続の38回目……」
美玲「もうちょい伸びそうだな」
輝子「目指せ……100回……! フヒ……」
美玲「ノノの心臓、もたないんじゃないか?」
21:
凛「じゃあ、私がお弁当を作ってくね」
まゆ「じゃあ、まゆがお弁当を作っていきますねぇ」
凛「は?」
まゆ「は?」
乃々「あわわわわ……」
美玲「この話題も見飽きたな」
輝子「いつも……じゃんけんになる」
美玲「確か、まゆがちょびっとだけ弱いんだよね」
輝子「そ、そう……」
22:
凛「今日はパーを出したい気分かな」
まゆ「そうやっていつも心理戦にもっていくんですから……」
凛「いくよ?」
まゆ「はい」
凛&まゆ「じゃーんーけー」
乃々「ま、待ってほしいんですけど……!」
凛「?」
まゆ「?」
美玲「……あれ?」
輝子「?」
23:
乃々「あの……えっと……」
凛「乃々、ゆっくりでいいよ」
乃々「は、はい、ありがとうございます……」
まゆ「どうかしましたか?」
乃々「じ、実は最近、料理を……ちょっと……べ、勉強……と言えるほどのものでもないんですけど……」
まゆ「へぇ……!」
乃々「いつも優しくしてくれる2人に、な、何か恩返しをしたいな……と思ったり思ってなかったりで……その……」
凛「私たちに……?」
乃々「こ、今回は、私がお弁当を作りたい……んですけど……」
乃々「ど、どうでしょうか……?」
美玲「こ、この流れは見たことないぞッ!?」
輝子「お、落ち着いて……。レアイベントを引いたゲーマーみたいになってるぞ……」
美玲「そのツッコミもどうかと思うけど」
24:
凛「生きててよかった」
まゆ「神に感謝」
乃々「へ、返答になってないんですけど……」
凛「楽しみで眠れないね」
まゆ「体調を崩しちゃダメですよ? 3人でというのが乃々ちゃんの希望なんですから」
凛「まゆこそ、しっかり体調を整えてきてね」
まゆ「では、必ず、その日に」トコトコ ガチャ
凛「うん、勝利をこの手に」トコトコ ガチャ
乃々「……」ポツーン
25:
美玲「ノノ! ……なんというか、お疲れ」
輝子「お、お疲れ様……」
乃々「あ、2人共……。あの……」
美玲「ん? どうしたんだ?」
乃々「凛さんとまゆさんの好物って、知ってますか……?」
美玲&輝子「健気……!!!!!」キュン
乃々「?」
おわり
26:
SSRまゆ&輝子を引いた記念
こういう雰囲気はあまり書かないので難しいですね
普段はもっとコメディ書いてます
過去作
橘ありす「教育実習フレデリカ?」
双葉杏「詳細病」
野々村そら「がーるず・びー・すまいる!!!」
渋谷凛「スポーツ選手を」本田未央「目指したい?」
などもよろしくお願いします
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