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[このすば!]この素晴らしいパーティーに10年後の彼らを!


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時の魔術師、と呼ばれていた大魔道士のチート持ち日本人がその昔いたらしい。
らしい、というのもエリスに最近聞いた話なので、俺も詳しいことは分からない。
で、その魔道士は10年後の自分と現在の自分を5分間入れ替える神器を持っていたんだとか。
どっかの守護者がそんなん持ってたな。
というのが初めに聞いた時の感想だ。
用途はイマイチだが、クリスからお願いされ、今回はその神器を回収することになった。
「帰ったぞ」
「おじゃましまーす」
ドアの開けられる音と共にダクネスがクリスを連れて帰ってきた。
「おかえり。いらさいクリス、で、お疲れさん。それが……10年砲?」
挨拶もほどほどに、俺はダクネスが手にしている円筒状のものを眺めながら聞く。
うん……どうみてもバズーカ砲なそれをダクネスが自慢げに見せびらかす。
「フフッ、あぁ、間違いないだろう。まさかダスティネス家に偽物を差し出してくるとは思えんしな」
既に貴族の手に渡っていた10年砲の回収には、また仮面を被る必要があるかと思ったが……
クリスの提案で、今回はダクネスに手伝って貰い、その神器を回収した。
頼られたのがよほど嬉しかったのか、普段は貴族の権力を行使する事を好まないダクネスだが、二つ返事で回収に行ってくれた。
なかなか可愛いところがあるじゃないか。
まぁ仮面を被る機会が無くなったのは残念な気もするけど……
2:以下、
「へぇ、ちょっと見せて」
「じょ、助手君!危ないから使ってはダメだよ!君は日本語が読めるから使えちゃうだろうけど……」
……そんな寸止めみたいなことを言われたらとても使ってみたくなる。
ダクネスから受け取った10年砲の側面にはご丁寧に使い方が書いてあった。
「どれどれ。……もう怒っちゃったもんね!といいながら引き金を引く……なめてんのか」
「いや!だから止めてよ!効果は分かっているけど安全かどうかは分からないから!」
「いやいやクリス、そもそも弾が無いと撃てないんじゃないか?だってこれどうみてもバズーカだし」
「弾?いや、魔道具なら魔力で使える物なんじゃないのか?」
3:以下、
「いや、いやいや。そんなにポコスカ撃てたら……いやそんなもんか?」
「いやいやいやいや!うるさいですよ!何回いや、って言うんですか!?」
3人揃って声のした方を見たら、めぐみんが足を組んで椅子に座っていた。
あとちょっとで見え……
「ない。いたのかめぐみん」
「気付かなかったぞ」
「あっ、めぐめん、お邪魔してるね」
またも3人揃っての反応にちょっとバツの悪そうな顔をするめぐみん。
本来そういう目にあうのはダクネスのポジションだからな。
確かにちょっとくるものなのかもしれない。
「ちょっと前に帰ってきたんですよ。でもみんな気づかないから様子を見てたんです」
お、いま足を組み替えたな。
黒いのがちょっと見えたからもういいかな。
めぐみんのふとももから目を離して再び手元の10年砲をいじりだす。
みればみるほどバズーカ。やっぱり撃ちたい。
「カズマ?いまどこを見てました?」
何故かドヤ顔のめぐみんが手元をワキワキ、口元をムニムニさせながらきいてきた。
結構、素質あるなコイツ。
なんの素質なのかはご想像におまかせしたい。
「めぐめんのふともも。俺達会ってから結構立つけど、お前の口リ枠はゆるがないな」
「こ、この男恥ずかしげもなく言いましたね!というより今ものすごいバカにしませんでした!?」
「なぁ、めぐみん。今ワザと見せてなかったか?」
「あ、あの……」
その声は後方、めぐみんの影からヌッと姿を表したのは……
「ゆ、ゆんゆん!いたのか!いらっしゃい!」
「お、おう!よくきたなゆんゆん!ゆっくりしていってくれ!」
「あれ?ゆんゆん、いくら知り合いとはいえ勝手に人の家に入るのはどうかと思いますよ?」
「アンタが連れて来たんでしょ!」
4:以下、
「あ、ははは……賑やかになってきたね。さぁ、そろそろ返して」
ゆんゆんとめぐみんが掴み合いを始めたのを見てクリスが俺の手元の10年砲をとりかえそうと手を伸ばしてきた。
俺はその手をヒラっとかわすと、めぐみんに発破をかける。
「なぁ!めぐみん!お前のその胸!10年後どうなってるか気にならないか!?」
ビクゥ!っとめぐみんの体が震えた。
釣れたみたいだ。
ゆんゆんを片手間にしながらこちらをジッと睨みつけてくる。
「あなたって人は……カズマは……気になりますか?」
なんで俺?とは思ったけど今回はとりあえず頷いとく。
5:以下、
俺はどうしても撃ってみたい。
どうなって10年後の姿になるのかすごい気になる。
つかお風呂中とかだったらどうなるんだろ!?
やばい。想像がとまらない。
「ちょ、ちょっと!だから危ないからダメだってば!」
クリスはいまだにとりあげようとしてくる。
バインドなど、スキルを使われたらあっさりとられてしまうだろう。
俺はめぐみんに照準を合わせると……
「いくぞー」
「どうぞ!覚悟を決めましょう!それが私とカズマの今後に関わるというなら!」
「お、おい。なんだか話が飛躍してないか?」
ちょっと何言ってるか分からないけど俺は引き金をしぼりつつ……
「こ、これ私巻き込まれたりしないよね?」
「もう怒っちゃったもんねー!」
引き金を引いた!
10:以下、
次に目を開いた時、俺は馴染みの白い部屋にいた。
……えっと、俺は死んじゃった感じなの?
えぇ……
あ、ありのまま起こったことを話すぜ……
俺はめぐみんに向けてバスーカを撃ったと思ってたがどうやら自分が死んじまったようだ。
な、なにを言ってるのかわからねぇと思うが俺もさっぱり分からねぇ……
こんなテンプレを本当の意味で使う日がくるとは思わなかった。
めぐみんや他のみんながこの場所に居ないと言うことは、死んだのは俺だけのようだ。
クリスは危ないと言っていたが、神器は確かに本物だとも言っていた。
恐らく10年砲には殺傷能力は無い思う。
……思いたい。
ちょっと……いやかなりダサいが、この際死因がバスーカの反動でのけぞって頭をぶつけて死にましたとかでもかまわないから!
だってバスーカで死んでたら絶対身体バラバラだって。
生き返れないじゃん。
最悪のケースが頭に浮かんで、思わず身震いする。
でも死んだのは俺だけだったから結果的には自業自得ってことで落ちるかな?
でも1歩間違えてたら仲間を殺すところだったわけで……仲間!
「あ、すいませんエリス様、俺が死んだあとどうなってます?」
項垂れていた頭を上げてエリスを探す。
が、俺が声をかけたエリスはそこには居なかった。
そういえば、いつもなら蘇生したから帰ってきなさいのアクアの声が聞こえてくる時間だが……それもない。
そして俺は……目の前には山のように積み上がった書類、手にはペンを持っていて机に座っている。
どう考えても書類仕事をしていたとしか考えられない。
書類は日本語で書かれていた。字体的に多分俺が書いたものだ。
トップには、今日の転生予定者一覧
……?続きは日本語ではなく、記号の様なものが続き、何がなんだかさっぱり分からない。
なんで俺は今日の転生予定者一覧なんてものを書いているんだろう?
あれ、もしかして……10年後へとんだのでは俺なのか?
11:以下、
10年砲が自分に効いていた。
これが今の状況を一番簡潔に説明できる。
普段とは状況が違うからなぁ……
まぁ5分っていうのが10年砲の効果時間だ。
なにはともあれ5分黙っていれば元に戻れるハズ。
俺は再び解読不能な「今日の転生予定者一覧」を眺めていると。
いきなり目の前が真っ暗になった。
それと同時に可愛い声が聞こえてきた。
「だーれだ?」
びっくりした。けど、俺の両目が声の主の両手で覆われているだけ、すぐ分かった。
つかなんだこの可愛いやりとり。
キュンキュンする。
もう声で分かるもん。
「何やってるんですかエリス様、キュン死するんでやめてください」
「んふ♪……?どうしたんです?そんなよそよそしい態度で。そんなことより貴方、随分懐かしい服を着ているんですね?」
ん?今なんて……
「すいません。もう一回言ってください」
「?よそよそしい態度で……」
「もうちょっと後」
「随分懐かしい服を……」
「その間!」
「貴方」
「んぶっ!!」
いけない。鼻血出るかと思った。
「!?」
突然鼻をおさえだした俺に、エリスも動揺したようだ。
あなた。
そう。その言葉が聞きたかった。
あなた。あなた……アレ?なんかこれ貴方って感じに聞こえてきたの気のせいじゃないよね?
そう……それは妻が夫を呼ぶ時のように……
「あ、貴方?大丈夫って……ええっ!?」
14:以下、
エリス「貴方……どうして、若くなって……る」
俺と初めて顔を合わせたエリスが凄まじい形相をしている。
そ、そんな顔もするんですね……!
カズマ「10年砲ってあったじゃないですか?それでポーンと……た、多分ですけど」
しどろもどろに解説する俺をチラチラみて何かを考え出すエリス。
うん。その悩ましい顔は素敵です。
エリス「な、なるほど。若いカズマさんですね。確かにそんな事もあったような。懐かしい……」
人差し指をあごにあて、片腕を胸の下に巻く「考える人」のポーズをとるエリスは、何か合点のいった顔をすると、早口にまくしたててきた。
エリス「過去から来た貴方に未来の事を教えるのはあまり良い事ではありません。しかしこれだけはもうお察ししているでしょうし、もはや決定事項なので伝えておきます。いいですか?カズマさん。私エリスは10年後の貴方の妻!嫁です!貴方の嫁は私です!!」
カズマ「あっ、はい。」
そのエリスの迫力に気圧されおもわず返事してしまった。
エリス様ってこんな人だったっけ?
俺の目に映る10年後のエリスは10年前とたいして変わらない容姿だ。
にしても、まさかエリス様ルートでエリスと結婚とは俺ってば凄いな。
神と結婚した訳か……神に仕える男。最高にかっこいい。
そしたら、必然的に俺は、めぐみんルートやらダクネスルートやらは蹴ったわけか。
……すまないな、お前ら俺に気があったんだろが、俺はエリス様と幸せにいきるぜ!
16:以下、
「ちょっと!何勝手なこと言ってんのよ!ウチのカズマさんを返しなさいな!」
それは、俺が蘇生された時みたいに、突然部屋に響いてきた。
よく聞く、駄女神の声だ……!
さすが、空気の読めない事には定評のある駄女神様だ。
エリス様ルートの確った俺の幻想をぶち破るなんて……修正してやるぅ!
カズマ「うるせぇーぞ駄女神!テメェその空気の読めない所は未来でも据え置き何だな!」
思わず怒鳴ると、後ろでエリスがわなわなと震えだし何かを言いたそうにしてきた
エリス「いえっ、あの、その、えと、あのですね!」
アクア「あぁー!!カズマったら10年も私より若いのに随分生意気ね!」
カズマ「お前ババァだろ。10年どころじゃねぇーだろ」
アクア「ババァじゃないわよ!この麗しい見た目で分かるでしょ!ピチピチよ!」
容姿の全く変わらないエリスを見るに、やはりアクアの容姿も対して変わってないのだろうか。
そうだとしたら、それって結構不気味というか……
つか麗しい見た目(笑)はこちらからだと確認できないんだが。
エリス「その……えと……」
後ろで尚もゴニョってるエリスは俺とアクアの仲裁をしたいのだろうか?
だがそんな必要は無い。
俺は嫁を守る……未来の夫の過去の姿!
カズマ「大丈夫ですよ、エリス様。」
ドヤ顔でエリスに向き直ると、その顔は真っ赤に染まっていた。
アクアに茶化されたのかそんなに頭にきたのだろうか。
ならば言ってやらねば。俺はアクアに再び口撃を始めようと……!
アクア「そもそもカズマさんは結婚してませんー!ほら謝って!この気高きアクア様に生意気な態度をとり楯突いた事を謝って!」
なん……だと……
19:以下、
結婚してない?
つまり、それは一体……
「ど、どういうことですか?」
俺の質問に、エリスは顔を真っ赤にしたまま、それは申し訳なさそうに。
「あのぅ……カズマさんは……周りに沢山良い方が居まして……その、私も焦ってるといいますか……あ、ゴメンナサイ……」
結婚していなかった。
ちょっとショックを受ける場面なのだろうか?それとも戦略的結婚に不快感を覚えるべきなのだろうか?
……どちらでもない。むしろこんなに慕われているのかと未来の自分に嫉妬……もおかしい話なので、なんとも言えない気分だ。
しかしさっきの、あのいかにも結婚してますみたいな雰囲気。
あれはどういうことだろう。
「さっきの貴方っていうのは……?」
「カズマさんがこちらで仕事をするときは、私も舞い上がっちゃうんです!」
ちょっと食い気味に被せてくるエリス
そのまま早口で続ける。
「だから、雰囲気で飲み込んでしまおうというか……その気になればというか……ああいうのはどうでした?」
少し頭を下げて、頬のキズをなぞりながら上目遣いで聞いてくるエリス。
既に俺は口説かれてる……?
エリスはもう吹っ切れたのか。そんな顔されちゃったら……!!
俺は……!
20:以下、
「最高でした。結婚しましょう。」
25:以下、
1行だけで書いて間違えて書き込んでしまった……
これがエリスの力……ミスった。
ポンと口から出てしまったプロポーズにエリスの反応をうかがうと
「あわわわわ」
なんかショートしてる。
以前に同じような事を言った時は、めぐみんとダクネスに告げ口してやるって言われただけなのに……!
未来の俺はそんな超絶イケメンになってるのか?
そ、その線は無いかな……
自分で言うのもアレだが、なんで俺はモテてるのだろう。
「ああっ!ちょっと!ダクネスーー!めぐみんーー!カズマさんが!若かりしカズマさんが胸パッドに取られちゃうわよー」
胸パッドってあんまりだろ……
チラっとエリスを伺うとサッと胸元を隠された。
「おいアクア!もしかしなくても胸パッドってエリス様のことか?敬虔なるエリス教徒の前でエリス様の悪口は言うな!」
「うぅぅ……胸パッドじゃないですって……」
すすり泣き出すエリス……
「お、おい!アクア!やめてやれよ……」
つかアイツらの声がここまで聞こえてきたのは初めてじゃねーか?
ダクネスの声はちょっと低くなってるのな
まさか声までエ口くなってるとは……なるほど。
「女神様の胸なんてどうでもいいのです。それより若かりしカズマ?きこえているんですよね?はやくこちらへ来るのです!」
……いや、身体の方は成長してるよ。きっと多分メイビー
女子にはある者もない者もいるもんな。変声期って。
「っ……」
「おい、今の沈黙はなんだ?その理由をきこうじゃないか。」
26:以下、
「ついでなので言っておきますが、私の身体はそれはもうすごく成長しています。それはもうバインバインです。」
「「「……っ」」」
俺以外の沈黙も聞こえた。
いや、沈黙が聞こえることはまず無いけど。
それでも息を呑むというか、緊張が伝わってきたというか……
「……もういいです。早く来てください。」
「なんだろうな……10年前の仲間に会えるとは不思議な気分だ。」
いつの間にか俺が来るものだとばかりに話をすすめる我がパーティーメンバー
でも10年後のアイツらってのもちょっと気になるな。
結婚して下さいとか言った手前どうかと思うが……
「あのー……エリス様?」
「あっ、ひゃい!今門をあけますから!」
あれ?もっと、こう、行かないで下さい的なことを言われるかと思ったけど……
そんな考えを悟ったのか、エリスは唇に手を当てると。
「未来で知り得た事は、過去に戻る際に忘れてもらいますね。」
そんな、ことを……
「そもそも冷静に考えれば……現代のカズマさんならともかく、過去のカズマさんに余計な事をしすぎました。タイムパラドックスの可能性も……ごめんなさいね」
そ、そんな怖いことを可愛い顔して言うなよぉ!
「えぇ!?忘れるってどういうようにです!?や、やだ、エリス様に犯られる!」
「変なこと言わないでください!痛くしませんよ!」
「カズマさんが!ヤングカズマさん貞操の危機よ!」
「「へぇーそうなんだ」」
まぁ今のはエリス様が悪いよな。うん。
「んもぅ……しょうがない人なんだから……」
27:以下、
エリスはニコニコしながら、未だ戦慄に震える俺の背を、門へとぐいぐい押していく。
そんな……忘れてしまったら……エリスに好かれていることも忘れてしまうじゃないか!
俺に結婚刷り込み作戦とか本当に、どんだけ慌ててたんだよ!
「ちょっ、エリス様!タンマ!ストップ!」
有無を言わせず背中をぐいぐい押すエリスへ首だけ振り向くと、そこには!
「じゃあ未来の仲間にあってきなよ!助手君!」
な、この場所でもクリスになれたのか!
10年後クリス……おおっ、これは…… !
本当にエリス様……最高だぜ!
「でも最後に………………」
身体のほとんどが門へと、光の中へと隠れてから「エリス様」が何か言った
「え!?いま何……」
俺が言い終える前に、ドンと付き押される形で、眩い光の中へ飛び込んだ!
33:以下、
気がつくと俺は見慣れた屋敷の中にいた。
エリス様は何を言おうとしたんだろう。
ちょっと気になるが、もう仕方ない。
くるりと屋敷を見回す。
「ほぅ……あまり変わってないんだな」
チラホラ見慣れない物が増えているが、まぁそれは後回しにしよう。
俺は何故かドヤ顔で仲良く並んでる3人を一瞥し、近くにあった椅子を手繰り寄せながら言った。
「はい。では、左の青髪の方から自己紹介お願いします」
まぁ聞かなくても分かるけど。こういうのは気分が大事だよね。うん。
「なんかすごい生意気ね。ほんとにカズマってこんなのだったっけ?」
「付き合ってあげましょうよアクア!今のうちに上下関係を教えておくのです!」
「うむ……まぁそういうことなら……」
口々言うが、まとまったようだ。
「しょうがないわねぇ……私はアクア!超優秀なアークプリーストよ!因みに未来のカズマは私に敬意を込めて様付で呼んでるわ!」
見た目は変わったが、イメチェンの程度だ。
エリス様同様、女神は歳のとり方がゆるやかなのだろうか?
長かった髪が肩くらいの長さに揃えられ、頭の輪っかは無くなっていた。
服装も、あの青を基調としたワンピースみたいなものではなく、普通の服をきている。
羽衣は身に付けてない。無くしたのだろうか?
相変わらず見た目だけは良いの評価だ。
「はい次ィ」
「なんでよー!若いくせに生意気よ!」
34:以下、
「オホン!私がダクネス。ちょ、超優秀なクルセイダーだ!……因みに未来のお前は私の事をこの雌豚が!と呼ぶ」
「お、おい嘘はやめてくれ……さい。つかそのどうしようもない性癖は変わんないんだ……です、ね」
思わず敬語になっちまったぜ……!
ダクネスは紛れも無い完璧なエ口ネスへと進化している。
さすがエ口担当。大人のエ口さが滲み出てる。
それはまずプロポーション。
18の時からダクネスの体は完成されているとは思っていたが……こ、コイツからは無限の可能性を感じる!
「なんだ?たとえ、過去のお前といえど、へへへっこんなに良い体になりやがって!おら!俺様にご奉仕しろよ!……くらい言ってくれるものだと期待してたんだが……うぅん……この遠慮の無い体をまさぐるかのような視線……!たまらんな!」
おっと。みなさんクズを見てるような目ですね。
でもまぁ中身は対して変わってないということで……
「俺は正気にもどった。」
それはもうドギマギしたけど。でもなぁ……
因みに背も伸びたようだ。
さて次だ。
35:以下、
「我が名はめぐみん!爆裂魔法をいのままにあやつる究極のアークウィザード!……やがてカズマの嫁となる物!」
「んな!?」
「その手段、エリスもやってたわよ」
「「!?」」
「さすが女神様……やりますね」
「エリス様がこの男にそんなことをするわけ……!」
紅い目を爛々と輝かせながら口上したのはめぐみん。
見た目は……俺の身長が165cm。未来では分からんが、それより低い。
胸は……無い訳では無い。
が、その一応ついてますみたいな、圧倒的な存在感の無さは一体……うん、これ以上はやめよう。
「おい、未来の嫁だぞ?その残念な子をみるような目の意図を聞こうじゃないか」
アクアにツッこまれてたが、エリスに同じ手をくらったのでもう何とも思うまい。
嫁発言に先程から反応を見せていたダクネスとめぐみんがコソコソ話をはじめ、なにやら掴み合いを始めたが、アレは俺には関係ない。
ふと思ったが、未来の俺は誰と結婚するつもりなんだ?
もしかして結婚する相手がいないのか……?
いやでもエリス様の反応といいめぐみんといい、未来の俺には特定の相手と結婚したくない理由でもあるのだろうか?
結婚は重そう。まだフリーで遊んでたい、とかだな。
それくらいしか思いつかない。
ハーレムとかいう言葉が頭をチラついたが、それは即座に封印した。
妄想ならウハウハで終わるが、実際にハーレム何てわりと面倒くさそうだし、俺にそんな甲斐性は無い。
36:以下、
つか、本当に10年後の世界なんだな……
俺は27、ダクネスが29、めぐみんが25、アクアが不詳。
俺も結婚しないと辛い年齢だと思うんだが……
めぐみん25歳……?
あ!とんでも無いことに気づいちまった……!これが世に言う!
「合法口リ、か。すごいなめぐめん。合法口リなんてジャンル、現実ではなかなか成立しないんだぞ」
思わずといった調子で呟いた俺に、なにがどうなってるのか、ダクネスに馬乗りしているめぐみんが……
ダクネスのお尻をペンペンしてる。
軽いSMプレイみたいになってるし。
正直ドン引きだが、これが男の性なのか?
恍惚とした表情のダクネスから目が離せない……!
「なるほど。先程から私をナメていますね?もはや腕力ですら冒険者の貴方を超えたんです。表にでようではありませんか!」
未だペンペンしながら答えるめぐみん。
張り上げた声と同時にペンペンの方も一瞬だけバシッと気合が入った。
さすがにダクネスさんも服はきてるよ?
めぐみんも服の上から叩いてるんだよな……?
「んんっ!?……見られてる……見られてる……ハァ、ハァ……」
10年前も耐久する訓練とかいって屋敷の温度をガンガンに上げて氷のおあずけプレイみたいなのやってたけどさ……
いよいよ本格的にめぐみんが女王様に見えてきた。
俺の仲間はどうしたのだろうか?
確かに行商人のトコロテンスライムを無理矢理買い取ったり、名前をバカにされ近所の子供を泣かせたり、おたくの子が迷子でして……引き取りに来てくださいと連絡が来たり。
それはもうどうしようもないヤツらだったけどさ!
「おまえら10年で何があったんだよ!?」
37:以下、
ヤベェよ。ヤバイ。早く帰りたい。
もうこの光景忘れたい。
つか5分の制限時間はどうなってんだよ……!
「何って、めぐみんがソフトなSに目覚めただけよ」
アクアが、俺の渇いた叫びに律儀に答えてくれた。
くじけそうな胸を突き刺す……!
「アクア!変なこと言わないでください!この変態に付き合っているだけです!この変態に!もう!ダクネスのせいで若かりしカズマに引かれています!この雌豚がぁ!」
「ああん!?も、もういい!やめてくれ、これ以上はさすがにヤバイ!んん!めぐみん様ァァーー!!」
突き刺して貫通した。
もはや修復は不可能だ。
めぐみんはもうダメだ。
俺が生まれ変わるわと蘇生を否定する度に、体にイタズラをしたがるめぐみんだが、ある時、真っ赤な顔をしてバナナを俺の尻に突き立てようとしていたり、カズマさんのカズマさんを何かわからない液体でテラテラにしていたりと、ある意味ダクネスより直球な変態要素は確かにあった。
やはりおかしな性癖もちだったか……
頭のおかしい爆裂魔と変態脳筋クルセイダーとは疎遠になるべきだろう。
俺は察した。
そしてやっぱり。
「俺はエリス様と結婚するべきだな。これだけは魂に刻んで過去に帰ろう。」
……そう呟いたら、ワチャワチャしていた3人がジッとこちらを見てきた。
49:以下、
「な、なんだよ?」
思わず一歩下がる。
ガタン、と机に体が当たってそれ以上はさがれない。
話題をそらすようにして、とりあえず気になってることをきく。
「それより!俺はいつ元の時代に帰れんの!?」
「んー、確か10年砲でカズマを何回もとばしたのよね?」
「そうですね。70過ぎくらいまでカズマをとばしましたね」
恐ろしい回答だった。
何回もとばすって正気か。俺はおもちゃじゃないんだぞ!
「おい、どういうことだよ?」
「ん……10年後のカズマがきて、未来の事をいろいろ質問したんだ。だが、ひとつだけどうしても答えてくれない質問があってな」
「アンタが答えないなら10年後のアンタにきくわよ!って事で5分ギリギリに10年後のカズマを10年砲で20年後のカズマにしたのよ」
「あとはその繰り返しですね。結局どの年齢のカズマも口を割らなかったので、10年前に答えを知ることはできませんでした。なので、今も何十年後のカズマが若かりしカズマの元の時代にいるハズです」
「帰ってきたお前は記憶を無くしていたし……10年たったが、その答えは未だカズマのみ知るってトコだな」
50:以下、
なるほど。
下手人共の事は置いといて、過去に帰れない合点はいった。
同時代に同じ人間は存在できない的な話なんだろう。
つまり、70歳くらいの俺が来てから5分たてば俺は過去に帰れるハズだ。
「時間的にはあとどれくらいだ?」
「あなたが10年後にきてから何分たったか分からないけど……まぁあと20分もすれば帰れるんじゃないかしら」
アクアが教えてくれた。
あと20分か……何をして過ごそう。
俺の自室でも見に行ってみようかな。
「カズマさんどうしたの?トイレ?」
「ちげーよ!ちょっと10年後の俺の部屋みてくる!」
そうして俺は階段を上がった
目指すは自室。
自分の部屋なのになんかドキドキしてきた!
ゆっくりドアをあける。
一言で表せば、俺の部屋はずいぶんと変わっていた。
いたるところに「まだ日本にいたころ」見慣れていた物がたくさん置いてあった。
長い異世界生活で故郷が寂しくなったのだろうか。
ps3……?パソコン?本棚……
日本時代の俺の部屋にちょっと似ている。
「こ、これは……!」
51:以下、
本棚には、異世界転生で、読むのを諦めていたラノベやマンガ群が置いてあった。
俺が手に取ったのは、新訳インなんとかさん。
頑張って集めたみたいだが、歯抜けが結構ある。
オビには堂々完結!の文字が踊っていた。
おもわず何巻なのか確認し……
「し、新訳32巻!?だいぶ続いたんだな……」
読んでみたい気もするが、時間は限られてるし、まだいろいろと物色したい。
本を棚に戻して、これも新しく設置されたのであろうタンスをあける。
「日本刀……となんだこれ?鎧か?」
タンスをあけてほんのり油の匂いがした。
どうやら丁寧に管理しているらしい。
未来の俺は几帳面になってるのか?
今の俺は装備なんて適当にほっぽりだしてるんだが……
元の時代に帰ったら、ちゅんちゅん丸を磨いてやろうと思いつつ、日本刀の隣に置いてある、黒い物体を手に取る。
油の匂いがしたのは主にこいつのようだ。
「スナイパー、ライフル?」
FPSでよくみるそれとは大分形状が違うが、持ち手のすぐ横にハンドルのような金具がついてる。おそらくボルトアクションだろう。
光学機器のようなものも搭載されていた。
使い方がよく分からないし、弾がでたら怖いのでしまっておく。
考えてみれば弓より銃のほうが威力があるんだから、狙撃スキルにピッタリなのでは!?
よくみれば、拳銃のようなものも置いてあった。
弾も探してみる。が、でてきたのは空の薬莢のみだった。
火薬をつめて使うのだろうか?
52:以下、
コンコン、と控えめのノック。
俺は物色していた物を手に取りつつ答える
「どうぞー」
「何をやってるんですか?……あぁ、それは魔力を込めて使う飛び道具ですね。未来のカズマの主力武器ですよ」
入ってきたのはめぐみんだった。
「魔力を?火薬はいらないの?」
「多分いらないのでは?それはカズマが自分で作ったんですよ。ので、詳しい構造は私にもよくわかりません。」
頭いいな俺!ライフル作っちゃったか!
過去に帰ったら早考えてみよう。
……覚えていれば。
「今のカズマの趣味は、出身国の物を集めることですね。こちらの棚とか、ほら、見てください」
そういってみぐみんは、まだ俺があけて確認してない棚をあける。
そこには、美少女フィギュアや、ガン〇ラ、エアガンなどが置いてあった。
見境なく日本のおもちゃを集めていたようだ。俺の興味の無いものまで置いてある。
ライフルの発想はエアガンから得たのだろうか?
「んで、ここに置いてある、モーツァルト全曲集?の本を押すと……」
めぐみんがモーツァルト全曲集とわざわざこの世界の字で書いてある本を、押し込む。
すると……
ガチャ。と、どこからともなく音が聞こえてきた。
53:以下、
「では、若かりしカズマ。ベッドの下の取っ手を引っ張ってみて下さい」
「ん?こう?」
どうみても引っ張れる取っ手とは思えないが、引っ張ってみると、下から箱のようなものがスルスルでてきた。
つか、ベットの下に隠してある物って……!
「カズマはベットの下にえっちぃ本を隠しているのです。しかも、見つからないようギミックまで作って。恐らくそれもカズマの国の本でしょう?」
めぐみんがニヤニヤしながら言ってくる。
は、はずかしい!
たしかにみてみると、日本製のエ口本が置いてある。
つかDVDまで……まてよ!?
そこのパソコンで再生できるんじゃ……!?
「フフフ……カズマはたまに円盤状の物をパソコン?なる物入れ、魔力を込めて何かを見ているようです……ナニを見ているんでしょう?」
衝撃!!
な、なんてことだ!そんなことができるなんて……!
アレ?でもそれ正直ユメで間に合ってるというか……
「次です。こちらのパソコン?を付けます」
58:以下、
まだあるのか!
つかなんでコイツそんなこと知ってんだよ。
未来の俺なにやってんだよ!もっとうまくやれよ!
「この画面ではカズマの誕生日を打ち込んで……このバッハ全曲集をクリックします」
バッハ全曲集!
とあるファイルを開かれないよう細工をするためによくやってたな……「科学のレポート」とか凄くマジメそうな名前をつけて保存しておく。
……大抵はゲームだのアニメだののくだらないファイル群の中でマジメにみえるファイルになるため、逆に開かれてしまう不遇の策だ。
え?……まさか俺、未来でそんなことやってないよね?
ははは……あっ…(察し)
めぐみんは慣れた手つきでパソコンを操作し、次々とパスワードを打ち込んで、ファイルを開いていく。
「お、おい!仮にも俺のもんだろ!?お前勝手にいじるのはよくないって……」
未来の俺の名誉のため、めぐみんの静止にはいるのだが……
「なにを言ってるのです。もうそこのエッチな本で十分取り返しはつかないのでは?」
「うっ」
59:以下、
それを言われると痛い。
めぐみんがパソコンをカタカタやったままさらに続ける。
「いいですか?ここのパスワードは私の誕生日です。……この意味が分かるでしょうか?」
「わ、わかんないです」
ヤバイ。ホントに嫌な予感がする。
開かれたくないファイル群にわざわざパスワードをかけ、さらにその最後には人の誕生日ときた。
た、例えばめぐみんの……盗撮した画像とか……
さすがにそこまでくると犯罪だろ!つか趣味悪い!そもそも俺に犯罪を起こす度胸はない!!
だいたい、この世界で魔道カメラの画像を他の媒体に情報としてうつすことは……あっ!ここ10年後でした!
「な、なぁ!やめろって!謝るから!10年前のカズマが謝るから!許して!」
「はい。開きました。見てください」
開いたファイルには……
あっ……これは……犯……罪…………
60:以下、
「なんでカズマのパソコンに、私のアラレもない姿の写真があるんでしょう??」
「し、知らないです!俺は悪くない!俺は悪くないぞ!やったのは10年後の俺だ!この俺が裁かれる筋はない!」
「まぁ保存したのは私なんでカズマは本当に悪くないんですけどね」
「え?」
「カズマとちょっと大人な遊びをしたくてですね。二日ほど前にこういう風にして、みんなに言ってやると脅して、言われたくなければ……の王道展開で楽しませてもらいました。以来カズマが目を合わせてくれないんですよ」
こ、コイツただの痴女だ!
ビッチだ!
……ちょっと興奮する俺はもうダメなのだろうか?
しかし、コイツは俺をいぢめる為にわざわざ自分の写真を盗撮っぽく取ってそれを人のパソコンに保存して、何も知らない本人の目の前でその画像を見せ、コトをきかせたということだ。
「く、クズみんだ!俺に……触れるな!」
「そんなことはどうでもいいんですよ。私はこの時代のカズマに全然構ってもらえてなくて欲求不満なんですよね」
ゆらり……とこちらに振り向いて歩み寄ってくるめぐみん。
なんだろう、蛇に睨まれた蛙の気分というか……
「へ、へぇ……そ、そういやダクネスとアクアは?」
「ダクネスは夕飯を買いに行きましたね。アクアは……ダクネスを追いかけていきましたけど?」
つまり2人きり!?
めぐみんから距離をとろうとあとずさっていると、足が何かに当たった。
「おわっ!?」
ポフッ……と座ってしまったのはベッドの上だった。
61:以下、
「なんで近づいてくるんだ!不気味なんだよ!」
「なんでって……欲求不満だからですよ?言いませんでしたっけ?」
や、ヤられる!
この場合はどうなんだろう?
喜ぶべき場面なのだろうか?
「……ので、若いカズマで遊んじゃいます?」
「……っ!」
目の前までやってきためぐみんが俺の胸もとをトン、と押した。
結構勢いよく押されたようで抵抗できず、上半身が倒れ、視界が一気に天井にいった。
そのまま左手を掴まれ、一気に腰の上に乗ってきてマウントを取られた。
めぐみんに手玉にとれているようで面白くない。
右手は空いている。
俺は右手をめぐみんの首にあてる。
この体制、ハタから見れば俺がめぐみんの首をしめてるようにみえるんじゃ……
めぐみんがビクッと震えた
かつる!これでかつる!
勝利を確信した俺は高笑いと共に必殺を……!
62:以下、
「ふはは!くらえ!ドレインt……」
発動するまえにめぐみんの顔が近づいてきて……
「んん!?んんんんん!?」
キスされている、と認識したと同時に俺の口内に舌が……めぐみんの舌が侵入して這いずり回ってきて……ああっ、俺は……ん、負けない!
体がすごい反応してる。が、俺はドレインタッチを発動させ……られずに右手も取られ、押さつけられた。
めぐみんの舌といい勢いといい、エサを食べるライオンのようで……獰猛かつ執拗に……ベロベロと……吸われてる……口リに……
しゅ、しゅごい、力がはいんにゃ……
あぁ、目が回ってきた……
「プハッ……あぁ、可愛いですねカズマ!そんなに顔を真っ赤にして……女の子みたいな反応しちゃって!あぁゾクゾクします……?」
なんという……
俺もこれまでか……
これが、これが捕食される弱者ということなのか……
「けほっ、おえ、や、やめ」
足をバタバタさせてみる、子供の癇癪のようなその抵抗は意味をなさなかった。
両腕も振り払おうと力をこめるが、全く動かない。
上半身を起こそうと腹筋にも力をこめるが、まるでベットに縫い付けられているようで離れられない。
めぐみんの体重はそんなにないと思うんだが……
「ハァ、ハァ、フフッ 、フフフ……」
めぐみんの目が見たことないくらいに真っ赤に輝く。
大分トリップしてませんかね?
掴まれている両腕に力が入って……つかちょっと痛い!
本格的に恐怖を感じてきた!
「ああああ!誰か!たすk」
また貪られる。
押さえつけられる……ドSみんにいじめられる……!
69:以下、
ダメだ、もう疲れちゃったよ……
このままイチャイチャしても問題ない気がしてきた。
そう。俺は流れに身を任せる男。
ここはもう大人しくクタッとしよう。
抵抗はやめて、頂かれることにしようか。
なんという役得。思えば役得。
……だってドレインタッチ効かないし!
抵抗力なのか分からないが、触れてる場所を意識してはドレインタッチを先程から試みてる。
が、こっちに流れてくる物が全然無い。
俺のスキルレベルの問題もあるのかもしれないが……
性質は違うが、ウィズがアクアにドレインタッチをした際、アクアが抵抗した時と同じ事だと思う。
目の前が霞んできた当たりでめぐみんの顔が離れた。
それはもう尋常じゃない顔をしてる。
エサを目の前にしたライオンも美少女に擬人化すれば多分こんな感じの顔をしてると思う。
女って怖いなぁ……
めぐみんが俺の両腕を抑えたまま、足をつかって器用に俺のズボンをおろし始めた。
いつの間にかベルトが外れてるのは何故だろう?
ぎこちないけどすこしづつ下がっていく俺のズボン。
あぁ、マイサン。
君の初舞台だ。頑張ってくれ
ズボンを足元までさげ、最後まで脱がさずにめぐみんがこちらの目を見て言う。
「ホラ、脱いでくださいよ。ぱんつ」
もう抵抗しないと分かってるからだろうか、二ヘラと微笑を浮かべて。
じ、自分で脱げって……
70:以下、
「だってもう……こちらは十分ヤるきみたいですよ?」
「……!」
なにやってんだマイサン!
まだだろう!慌てるな!
なんという屈辱。
俺の上からめぐみんが体を退ける。
さぁ、どうぞと言わんばかりに。
俺は渋々トランクスに手をかけ……
手を……かけ……
「なぁめぐみん。その手に持っているものは何だ?」
どこからひっぱりだしたのだろう。
めぐみんがいつの間にか持っている、反りのある立派な「棒」をみて冷や汗。
嫌な予感が……序盤から役得だと思えなかったのは俺の本能が危機を告げていた?
「気にしないでください。カズマには適正がありますのですぐに気持ちよくなれますよ?」
それはもう輝かんばかりの笑顔でめぐみんが言った。
71:以下、
戦慄が走る。
全身で冷たい危機を感じた。
俺は……俺は!
そっちの卒業はいらないよ!
「させるかーっ!」
めぐみんを突き飛ばしてベッドの上から飛び降りる。
すぐに駆けだそうと足をだそうとするが何かが引っかかって……
「ッ!?」
その瞬間、ドアを目掛けていたわけだが、突然視界がガクッと下がる。
コケた!このタイミングで!?
足元をみると、途中まで脱がされかけていたズボンがちょうど足かせになっていた。
「あぁ!うあああああああっ!」
軽く発狂しながら脱ごうとする。
片足を引っこ抜いたところでめぐみんがゆっくりと起き上がり……
「慌てないで下さい……フフフフ」
目が……真っ赤に……
怯える俺はうまく立てなくて、めぐみんの方を向いたまま体を引きずるようにして腕の力で後方へ下がる。
めぐみんは、手に持っているものは物を弄びつつゆっくりと距離を詰めてくる。
「やだ!ソレは嫌だ!」
「大丈夫ですって!ホラ!ホラ!若いうちから慣れておくべきなのです!」
「やだ!止めろ!誰か助けてくれ!誰か!誰か……」
背中がドアと衝突する。
これ以上はさがれない。
逃げられない!
72:以下、
めぐみんの下半身が目の前に迫る。
グイッと身を屈めて俺と目線を合わせると……
ズボンを引き裂くようにして俺の下半身から取り払う。
もう脱がせるとかそういう優しさはない。
続いてトランクスに持ってくる手を、押さえ込むようにして俺が掴む。
「やめろ!あぁ!ふーっ!ふーっ!」
「なかなか抵抗しますね……あぁ!この調教する前!手篭めにするまでも楽しいんです!若いカズマは私からぱんつを奪われると、手持ちのモンスターを全てひん死にさせてしまったトレーナーのように目の前が真っ暗になるんです!そしてなす術なく私に体を委ねる事になりそれはもう」
「なんでそんな具体的な例がでてくるんだ!ポケ〇ンとか知らないだろお前!いいから離せよ!やめろ!このビッチ!変態!強〇魔!」
「やっぱりコレは嫌なんですね……1度だけでいいんです!先っちょだけ!」
「やめろ、やめてくれ……あぁぁ……」
恐怖で涙が出てきた……
めぐみんがガチ泣きしだした俺をみて言う。
「そそりますね。泣き落としは効きません。むしろ逆効果ですよ?」
誰か……タスケテ……
73:以下、
半ば諦めかけたその時、突然背中を支えていた物がフッと消えた。
部屋のドアが開かれたのだ。
後ろに倒れ込んだ俺の目に入ったのは。
同じく紅い眼をしたお姉さん……
そして、すらっと伸びた足に……そのしっかりとした根本、白くてどこか上品な感じさえも漂うぱんつ……
この人は……!
「「え?」」
めぐみんの声とお姉さんの声が重なる。
俺は頭をフル回転させ、今の光景をバッチリと脳内メモリに保存しつつ、少し、いやとっても惜しい、もっと眺めていたい光景だったが、めぐみんを突き飛ばし、体を投げ出すようにして部屋から脱出する。
そしてお姉さんの足元にすがって助けを乞う。
「助けてくれ!め、めぐみんが!やられる!俺が!あああ!」
何言ったのかサッパリ分かんなかった。
言われた方もなんなのかサッパリみたい。
とにかく突然現れたお姉さんは、俺のガチ泣き顔とめぐみんを見て……
いや、めぐみんの持っているものをみて大体の検討はついたようだ。
「だ、大丈夫ですよ、カズマくん……」
「え!?ち、違うのです!これは冗談といいますか、その、えっと!」
お姉さんは俺の盾になるように身を寄せ、頭に手を置いて抱きしめてくれる。
安心を感じた俺はおもわず涙がぶり返してきた。
「ううっ……うぅ……」
「!?ガチ泣きじゃない……めぐみんは何を……!まぁ検討はついてるけど」
「だから違いますって!ね?若かりしカズマ!私達は遊んでいただけで……」
「話は部屋で聞くわよ?ね?ちょっと待ってて下さいね、カズマくん」
「あ!?いや、ちょっ、ま……待ってくださいゆんゆん!」
お姉さんは俺から離れると部屋に入っていき……
2、3、言葉を交わすと、続いてめぐみんの悲鳴が屋敷中に響いた。
86:以下、
「めぐみんは、自分の欲望を抑えた方がいいわよ」
「ごめんなさい、カズマ。その童貞は過去の私のものでしたね」
「ホントに反省してるの……?」
お姉さんに折檻されて、部屋から出てきためぐみんは、形だけの謝罪をする。
……俺はピンチを救ってくれたお姉さんに礼を言う。
「えっと、ありがとうございます。これから尊敬している人物は?って聞かれたら紅魔族のお姉さんだって答えます。」
「や、やめてください。それは何かの新しいイジメ……?というより同じようなやりとりを昔にもしたような……」
このお姉さんは誰なんだろう。
さっき下から見上げた時はピキーン!っていうNTのSEが頭に響いたけど、今改めて見ると、ん?誰?
俺の知り合いではあるのだろうけど……というかんじ。
流石に誰ですか?と聞くのはどうかと思ったのでめぐみんをチラッと見る。
この人はーっと説明してくれるかと思ったが、舌で唇をペロッと艶めかしく舐める仕草を見せつけてくるだけだった。
背筋がゾクッとした。
そんなサービス求めてねーよ!
87:以下、
「10年前のカズマくんかぁ、懐かしいな」
お姉さんが俺を見て呟く。
めぐみんもそれに続いて
「この未熟でチョロそうなのがそそりますよね。生意気なので調教してめぐみん様とか呼ばせたいです」
オイ。
「アンタいい加減にしなさいよ」
冷めきった声でのツッコミ!
お姉さんは右手を手刀のようにしてめぐみんに向ける。
「ふえぇ!助けてください!カズマ!この女が私をいじめようとしてきます!ぐへへ」
「うわぁ!お前は来んな!こっち来んな!」
めぐみんがセリフとは裏腹に明らかな下心でこちらににじり寄ってきた。
セクハラしようとする俺と同じ顔をしてる。
危機を感じたのでお姉さんを盾にする。
女の人を盾にするってどうなんだろう?
あっ、でも俺ダクネスとか盾にしてたなぁ……
なんというか……この気持ちは……罪悪感?
「ハァ、そんなに目の敵にしなくてもいいじゃないですか……久しぶりですね、あるえ?」
キッとお姉さんに睨まれてつまらなそうにため息を吐いためぐみんが、お姉さんをしっかりと見据えて言った。
「ええっ!?めぐみん!?」
あるえ?
あぁ!そういや痛いラノベ作家志望みたいな子が紅魔の里にいたなぁ!
街が……燃えてる……の子だ!
あの一件以来こっそりと俺とめぐみんの官能小説みたいなのを俺宛の郵便として送ってくる娘だ!
丁寧に差出人と宛先の欄を「古き友人からよき友へ」とか誤魔化してるやつ!
古き友人からよき友へってなんか日本語おかしくね?
気づけば手紙友達で、小説と一緒に次はいつ里に来る?みんなとまた来てね!みたいな普通の手紙も書いていた。
送られてくる度に採点しては、手紙を返していた。
80点、ヤンデレは得意ではないが、ヤンとデレの割合が2:8くらいで読みやすかった。
病みすぎて無いけど、自分を抑えられなくなって他の女の子とイチャイチャしていた俺を、部屋に呼びつけてからの逆レの下りは最高だった。
嫌がる俺を黙らせるためにわざわざ策をねっていたところがーー
とかなんとか。
夢の材料によく利用させてもらっている。
先程似たような似てないようなシチュで喰われかけた気が……それは置いといて。
88:以下、
このお姉さんがあるえだから、俺のことをカズマくんと呼ぶわけか。
紅魔族の知り合いは……あるえも含めて何人かは今でも連絡をとっている。
あれ?違和感。何か足りない気がする。
1番大切な子が抜けてる気が……
「わたし!私だよ!というかめぐみん、さっき私の名前を呼んだじゃない!ひどいよ!」
お姉さんがあるえと呼ばれて猛抗議する。
「え?先程もあるえと呼びましたが?それよりも、よくカズマと手紙のやりとりをしていましたよね?私知ってるんですからね?なんですかあのハレンチな文章は!!ねぇ?カズマ!?」
!?
なんでコイツ知ってんだ!?
いつから気づいて……もしかしてさっきのヤツも手紙の内容をマネしてるのか?
「あ、あるえの手紙の内容って……!」
お姉さんが自分を呼称して真っ赤な顔で言う。
気分的には、封印していた「漆黒のノート」を何者かに見つけられた中二男子のそれと多分同じだと思う。
いや、それよりレベルが高いかも……
「私とカズマがくんずほぐr」
「ぬわーっ!やめろ!俺は知らないぞ!そそそ、そんな話は知らん!なぁ、あるえ!?」
俺も恥ずかしくなって思わず叫んだ。
俺に名前を呼ばれた彼女は、ビクッと震えると……この世の終わりでも見てきたかのような表情で固まってしまった。
俺の出したつもりの助け舟は、まごうことの無い特注の泥製だっというわけだ。(Ch〇na製より粗悪)
こちらに背を向け、お姉さんが俯きながら少しうわずったこえで言う。
「そうやって、また意地悪するんですか……?」
「え?意地悪って……何が?」
また?とは。ちょっと様子が変だ。
10年の間であるえの手紙の内容をバラすようなことをしたのだろうか?
それはありえないとおもうけど……
そもそも俺は10年前の人間だからあまり多くのことを会話の前提にしないで欲しい。
めぐみんは何故だかニヤニヤしてるし……
89:以下、
お姉さんはガバッとこちらに振り返ると、うつむいたまま、ドカドカと力強い足取りで俺に向かってくる。
思わずあとずさりしてしまうが、俺を退がらせまいとめぐみんが背中を押した。
「え?ちょっ」
お姉さんが目の前に。すっごく近いんですけど。
お姉さんは両手で俺の肩を勢いよく掴むと俯いていた顔をあげた。
「ええ!?そんな泣くほ……ど……?」
んん?
俺は初めて気づいた。
そこには忘れちゃいけない人がいた?
「本当に分かりませんか?カズマくん!」
「き、君の名は!」
「……」
「あるえ……」
お姉さんの目元の雫が頬を伝う。
伝った分を補充するかのように涙が溢れてきて……
「……じゃないな。うん。」
よくみたら違うわ。
そもそもあるえとは片手で足りるくらいしか会ったことないや!テヘッ!
ちょっと話に齟齬があったと理解した俺は真剣に目の前の美女がだれなのかを……
「……ぐすっ……」
「……」
「あっ、ゆんゆんか!」
「忘れられたかと……ぅぅ……」
「ブフォッwwwwwwヒーッ!www」
「!?」
めぐみんが吹き出した。
ブフォッってお前。女の笑い方じゃないだろそれ。
いやーよく見たらゆんゆんだわこのお姉さん。
回答にいたるまでたっぷり5分はかかったがまぁ仕方ない。
こんなに美人になるとは……年下だっていうこともあったからあまり意識したこと無かったけど……うほぉ!その目尻に涙を溜めながらほんのりと頬を赤く染めている……その表情!いやはや。
私カズマ、思わずまえかがみです。
おっとこいつは違う。名前が似てるけど中の人が違うな。
「私だと分かるまで随分時間がかかったじゃないですかカズマくん……1度は子供を作ろうねと言い合った仲なのに!」
「それこそ、あるえの小説を間に受けた、ゆんゆんの言い出した事だったじゃねーか!俺は構わないよ!?めぐみんよりは良い」
さっきの出来事ありきの、割と本音の入った一言だった。
「!?」
「フフッ」
今度はお姉さん改めゆんゆんがささやかに嘲笑した。
この幕下で彼女達になんの戦いがあったのかは知らないが、めぐみんが床に手をつけて小声で「くっ……!」とか呟いてるからゆんゆんの勝ちらしい。
90:以下、
伏せるめぐみんの耳元にしゃがんでゆんゆんが何か耳打ちする。
未だに顔は火照って赤いままだった。
「あの時の事は1度にカウントされてないんだけど、ね?」
「え!?ななな!なんと!?」
「フフッ!フフフ!私の勝ちよめぐみん!」
「勝ち負けなんてどうでもいいのです!今のは!?今のはどういうことですか!?わ、私の男をー」
「さぁ?どういうことかしらね?」
おぉ……
何の話をしていたのかさっぱり聞こえなかったが、ゆんゆんにすがって抗議するめぐみんというのは非常に珍しい光景に見える。
「おーい!帰ったぞー!なんだ?誰もいないのか?」
「ううん、いるわよダクネス。きっとさっきあったゆんゆんも合わせて二階で楽しく遊んでいるに違いないわ!混ざってくる!」
「まて!あっ……この荷物を持って行って欲しかった……」
どうやら買い物組が帰ってきたらしい。
101:以下、
「ゆんゆんは結婚してんの?」
アクアとダクネスとめぐみんは3人揃って夕食を用意していた。
手持ち沙汰になった俺とゆんゆんは、暖炉の前で談笑していた。
ゆんゆん曰く10年後も暖炉の前は、アクアと取り合いをしているらしい。
アクアさんがちょっと羨ましいです。と言っていたが、あんなののどこがいいんだろう?
因みにオレをカズマくんと呼ぶようになったのは、俺がそうしてくれと頼んだからだとか。
それから話は恋愛方面へ。
ミツルギはハーレム要員の2人では無く、地方の村娘と結婚したとか、ギルドの看板娘、ルナが結婚できないのをこじらせてギルドのクエストボードに誰か結婚してくれとパーティー募集のノリで貼った紙がボロボロになったけど音沙汰ないらしいとか、ゆんゆんの知り合いの不良冒険者が……同性…と…結婚したとか。
最後のは聞き流したが、話の流れから俺が疑問を持つのは当然だろう?
だが、俺の質問に笑顔を引き攣らせたゆんゆんは、逆に……と前置きした上で
「カズマくんは結婚する気あるんですか?」
俺が知っているゆんゆんのおどおどした感じではなく、突き刺すような……射止めるように聞いてきた。
102:以下、
その発言は……というよりこの話題は間違いなく地雷だった。
台所から立て続けにバリィン!と皿の割れる音が。
続いて熱っ!とかぎゃあ!とか悲鳴が。
バリィン!の連鎖と悲鳴の次にドタドタと足音、そして3人がやってきた。
「それは気になりますね」
「あぁ、私もぜひ聞きたい」
「私も気になるわ!」
矢継ぎ早にきいてくる。
そして揃って真顔だった。
結婚する気とか……そりゃあしたい、のかな?
けどこの異様な雰囲気は一体……?
気づけば4人は俺を取り囲むようにして立っていた。
ゴロ寝しながらゆんゆんとダベっていた訳だが、おもわず飛び跳ね、正座になる。
じょ、冗談は言えない空気!
「あ、あるよ?誰もが持ってるだろ。家庭を築きたいっていうの」
未来の俺は知らないけど、と付け足した。
アカン、言った直後から言ってしまったことを後悔するこの感じは一体……?
「うむ。ならば私と手っ取り早く結婚して貴族になろう。もう籍だけ偽装してるのが限界なのだ」
ダクネスがそんな事を真顔で……
「はぁっ!?」
とびっくらこいたのは俺。
お前結婚してなかったのかよ……!貴族だろ!
てっきり王子のジャティス(?)だのアルダープの息子だのと結婚しているものかと!
103:以下、
「何を言っているのですダクネス。カズマは割と終盤まで私ルートだったじゃないですか。魔王を屠った後からカズマが放浪としだして、何だかフワフワの関係になりましたけど、正規ルートは私です。私とカズマが結婚するべきなのです!」
と早口で言い切ったのはめぐみん。
え?今魔王とか言ったか?
10年後には魔王倒してんの?うそォ!?
「え?魔王ってー」
「プークスクス!何言ってるの二人共!ここは1番麗しい元女神、アクア様と結婚するに決まっているじゃない!私、カズマさんとか皆と一緒にいるために、わざわざ女神を辞めたんですからね!責任とってよねカズマ!」
俺の発言を上書きしたのはアクア。
水色の衣を纏っていないのは本当の意味で元なんたらになったからと言うのか!
お前……そこまでしてキャラを捨てなくても!
ってそうじゃない!
え?ダクネスとめぐみんはそこはかとなく俺のことを好きだと匂わしているのは10年前からだけど、アクアにもその気が!?
もうわかんねぇよ!どうなってんだ!?
「ちょっと待ってくれ!一体どうなってr」
「私も!わ、私は……!私だって!カズマくんと……1回……夜を……ゴニョゴニョ……」
やはり俺の発言はかき消された。
場がピシィッ!と凍ったのを確かに感じた。いてつく波動マジぱない。
……ゆんゆんの発言もかなりパない。
1回!?1回って何!?
え?マジで?マジで言ってんの??
ゆ、ゆんゆんとはたまげた……
いや意外というか!
104:以下、
「そ、それならば私だって……何回か……」
「…………私も……何回か…………」
「私も…………」
口々にとんでもないことを言い出す!
俺ヤバイじゃん!何股だよ!
これは……本当に刺されるんじゃ……
「そ、それでもカズマはまだ誰とも結婚しているわけじゃ無いですからね!結婚後は認めませんがそれまでの行いは追求しません!ここは寛大な私と!」
「言われてみればそうだが……まぁお咎め無しなのか?でも付き合ったわけでは……ぶつぶつ……」
「1回!?1回だけなのは私だけ!?」
「私は別にカズマを独り占めしたいとか思わないから、結婚した後でもかまわないわよ!」
「何を!?」
最後のアクアにはツッこまざる(?)を得なかった。
そもそも、10年前の俺に求婚しても……
「あの、今の俺に言っても……過去に帰ると記憶は無くなるし……」
「「「!!!」」」
105:以下、
全員初めて気づいた!みたいな顔をした。
ゆんゆんはともかく、お前ら3人はエリスのくだり知ってるだろ。
同じことをするんじゃない!
「仕方ありません。ならば、若かりしカズマは誰が好きなのですか?」
「は?」
「ここであなたが好きだといった人が、帰ってきたカズマと結婚する事にしましょう」
めぐみんの発言の後に、4人でガヤガヤと会議をはじめる。
とんでもない事を提案したなぁオイ。
でも、誰が好きって……
めぐみんとはいい感じだし、ダクネスともいい感じだし……いい感じ……?
俺は2人が好きなのか?
でもめぐみんには好きって言ったしなぁ……
だが、ひとつ確定していることはある。
「アクアは好きじゃないな。うん。」
コイツだけにはそういった感情を持ち合わせたことがない。
「ぐぬぬぬぬぬ……」
犬歯を剥き出しにするアクアが、めぐみんとダクネスにどうどう、と宥められる。
すると、ゆんゆんが俺の前に来て
「わ、私は……!?」
おどおどした感じで聞いてきた。
うん。このコミュ症っぽい反応が1番しっくりくる。
さっきのはなんだったんだろう。
「ゆんゆんはー……わかんないや。嫌いじゃないよ」
素直に思ったことを口にする。
それを聞いたゆんゆんの反応は、犬歯を剥き出しにするくらいわかりやすい、背を向けて体育座りだったけど。
106:以下、
「ならば、私か?めぐみんか?どっちと結婚したいんだ!?」
「そう言われてもなぁ」
見た目ならかなりレベルが高い2人だが、その実態を知ってる俺から見るとどうしてもコイツらと結婚ってのは踏み切れない感じがある。
いや、見た目なら間違いなく俺とは釣り合わないレベルを持っているよ?(大事なことなので2回言いました)
これは素直にそう思う。(3回目の念押し)
何人もと関係を持ってる未来の俺はともかく、今のピュアな俺は……!
うーん。と考え込んでいると、なんだか外野が騒がしくなってきた。
「お、おいカズマの体が透けてきてるぞ……」
「これはそろそろ元の時代に帰るということでしょうね」
「大事な事が聞けてないんだが!」
「今吐かせるんですよ!オラ!とっとと吐いてラクになっちゃいましょう!」
慌てる2人が透けかけの体をがくがくゆさぶる!
「この子捕まえてれば帰れないんじゃないかしら!」
「あ!ちょっ!アクアさんそこはかとなくずるい!」
アクアが後ろから羽交い締めっぽく抱きしめてくる。
お、おぅ……コイツも女だったんだな!
「言わなきゃいけない使命感!あててんのよ!……あれ?何か失礼な事を思われている気がするんですケド」
「あ!わたしも!」
107:以下、
未だに俺の体をゆする2人を押しのけて、ゆんゆんが前方から迫ってくる。
が、
「でしゃばらないでくださいゆんゆん!あなたのターンは終わっているのです!」
「そうだな!私なんて対して喋ってないんだ!ここはゆずるべきではないだろうか!なぁめぐみん!」
「させない!やらせはしない!」
俺をほっぽりだしてみんなでバトルロワイヤル的な争奪戦が始まった。
「はぁぁぁッ!」
「あぁん!今のは良かった!良かったぞ!!もっと来い!」
「この間にカズマくんを捕まえ……」
「させないわよ地味っ子!」
「じ、じみ!?」
4人が勝手に盛り上がっていくなかで俺がポツリ。
「う?ん。やっぱおしとやかな感じがいいよな。正統ヒロイン的な」
4人が同時にこちらに振り向く!
合わせて8つの眼光が重なる!
「つまり……」
「「「だれ?」なんだ?」ですか?」なのかしら?」
そして声も重なった。
俺はふと自分の右手に目を落とす。
輪郭がボヤけて光を纏っている。
なんとなく察する。
もうお別れだ。
最後に宣言しておこう!
……俺が結婚したいのは、そう!
「????……?!」
「え!?聞こえないぞ!!」
「ああ!透けてます!もうほとんど透けてますよ!」
「ダメです!触れません!!」
「え、ちょっ、あ、さようならぁぁーーー!」
ちゃんと聞こえただろうか?
口をパクパクしている彼女達の声はもう聞こえない。
慌てふためいた彼女達は、最後には揃って、笑顔で手を振っていた。
俺も、苦笑を浮かべながら手を振った。
そして、視界が暗くなり、誰かと何かをやり取りして、意識が落ちた。
114:以下、
「……んぅ……あれ?」
俺は何をやって……?
「あ、帰ってきましたね」
「え?ゆんゆん……?何が……」
体をおこすと、見慣れた屋敷の居間だった。
なんというか、さっきまで何をしていたのかさっぱり記憶が無い。
気づかないうちに眠っていた?
でもさっきから感じるこの、何かを落としてしまった喪失感というか……違和感は……?
俺の前には、寝てしまう前(?)のメンバーがずらっと並んでいた。
なんだろう。俺1人だけ座ってるから説教されてる気分になる。
「俺は……何を?」
俺の問いにゆんゆんがこたえる。
「10年後に行ってたんですよ。10年砲で。」
10年砲……あぁ、めぐみんに撃って、それから……
「俺が10年後に?でもめぐみんに……つか、その記憶が……」
無い。
115:以下、
「そうですね。なんでも未来の事を知ってしまったら、過去に帰った時、大きく未来を変えてしまう恐れがあるから、10年後の人達に消されたみたいですよ。入れ替わりでこちらにやってきた未来のカズマさんが言ってました。帰ってきた俺に記憶は無いから、何を聞いても無駄だって」
俺の疑問を察したのか、淡々と答えるゆんゆん。
あれかな?この光を見れば忘れちゃうみたいな……
あれ?カズマさん?
「ゆんゆんって俺のことをカズマさんって呼んでたっけ?」
「え?は、はい。そうですけど……」
「あれー?そんなだったっけ?もっとこう、親しかったというか……」
「えっ、えっ!?カズマさん、だと嫌ですか?」
「うーん。周りがみんなカズマって呼ぶからかな?……まぁいいや。気にしないで」
「え、ちょっ、私も!私もカズマさんのことをカズマって呼んでいいんですか!?」
「いいも何も、好きに呼んでくれて構わないけど……」
「やった!これで私たち、せ、正式なと、とも……」
何がそんなに嬉しいんだろうか?
あれかな?……ゆんゆんの事だから友達と呼べる人が増えた!とか?
か、可哀想な子!
そんなゆんゆんをめぐみんがひっぱたいた。
酷いなオイ
それでもめぐみんに何かを言いたそうに顔を赤く染めているゆんゆんを温かい目で眺めていると、クリスが声をかけてきた。
116:以下、
「やぁ、おかえり。未来はどうだった?」
いいも何も、何も覚えてないんですけど。
そんな抗議的な俺の目を見て、クリスが笑みを浮かべつつ近寄ってくる。
子供のナイショ話みたいに俺の耳に口元を寄せて言った。
「フフフ、知ってるさ。でも皆は知らないでは納得しないだろうけどね……」
ちょっと冷たさのある声でクリスが耳元で呟く……
え?なんですか……?俺なにかやったかな……?
「??なにを……」
と言いかけたところで、今まで会話に参加しなかった3人が
「ヒヤヒヤしました。オリジナルのカズマです」
「よく帰ってきたわねカズマ!」
「帰ったも何も……つかめぐみんに撃ったつもりなのになんで俺に効果が?」
「どうやら使った者に効果をもたらす魔道具らしい。突然に年をとったカズマがあらわれたからな。それはびっくりしたぞ」
「へぇ……じゃあお前らが使えば10年後のお前らに会えるのか……」
「記憶が無いだけで会ってはいるんでしょうけどね」
「ところでカズマ聞きたいことがあるの!」
「未来のことは何も覚えてないぞ?」
「知ってます。そのへんの事情は把握しています」
「私たちは、今のカズマさんでも答えられる事を聞きたいの!」
「な、なんだよ改まって……」
117:以下、
聞く?
何をさ!
なんだか嫌な予感がしてきた。
というか全く同じくだりをやった気がするのは何故……?
「助手くんも隅におけないねぇ。私もこの状況を飲み込むのはちょっと戸惑ったよ。まぁそういう兆しがあったよね。わかってたけどさ」
やはり、クリスは冷たい声で言う。
「つ、付き合うのは1人だけなのが正しいと思います……!」
頬を染めたゆんゆんがおずおずと言う。
付き合う……!?
待ってくれ、俺は誰とも付き合ってないし童貞だし!
「何の話だ!あらぬ疑いをかけられてる気がするんだが……」
「別に疑ってないですよ。でもいい加減、カズマには答えを出してもらおうかと思ったのです」
「答え……?」
「お前は……随分気の多い男だからな。私たちもそろそろ我慢出来ないというか……まぁ、この際だ。ハッキリと優劣を付けてもらおうか」
何だこのとてつもない修羅場感。
だがいい加減、彼女達の言わんとする事が分かってきた。
「大丈夫よカズマ!どんな結果であろうと、私達はこれからも、ずっと同じパーティーメンバーよ!……で、誰が1番好きなの?私は怒らないわよ!例えこの麗しいアクア様に惚れてしまっていても!」
アクアの声が場をサーっと抜ける。
どうもコイツは、俺の出す答えにのみ、興味があるらしい。
みんなと違ってどこか他人事で、この状況を楽しんでいるな、と思った。
118:以下、
だが、これが本題だ。
確かに、誰とも付き合ったねぇし!と、フラフラとしていた自覚はある。
よもやこんな形で向き合うとは思いもしなかったが。
コイツらとも結構長い。
でも誰が好きとか言われてもなぁ……
ただ心に決めたというか、この人にしたいと願ったというか、どこか漠然とした希望がある。
誰なのか分からないからなんとも言えないけど……
めぐみんなのか、アクアなのか、ダクネスなのか。
それとももっと特別な人なのか。
……
……次の瞬間、この沈黙をやぶったのは
バッコーン!!
……凄まじい破壊音だった。
もくもくとたつ煙から姿をあらわしたのは
「お兄様!!」
「あ!アイリス!?どうして!!というかどうして!?」
壁をぶち破って入ってきたの!?
マイラブリーシスター、アイリス。
なんと大胆なフレームインだろう。
クレアと白スーツも連れずに1人でやってきたのだろか?付き人の姿は見えない。
肩で息をしながら、ズカズカと土足で家にはいってきた。
「私が呼んだんですよ。これから、妹とパーティーメンバー、どちらが格上なのかハッキリさせますから。と。」
「私は信じていますよ、お兄様……」
アイリスは信じてると言いながら、前にアルバーレで買って渡した指輪をチラッと見せ付けてきた。
脅しているのか?お兄ちゃんちょっと内心複雑よ?
119:以下、
「さぁ……観念しろカズマ」
「日頃のバチをあてましょう。今日から更生するのです。主に私にベタベタする感じで。」
「ちょっとめぐみんさん!ただの友達がベタベタするなんて……!」
「なにおう!?まぁこれからカズマに吐いてもらいますからね!そのあとの負け惜しみならいくらでも聞いてあげますよ! 」
「や、やるんですか!?王族は強いんですよ!」
「お、王族の強さは関係ないんじゃ……あ、いや何でも無いです……」
「はは。女癖が悪いのは関心できないなぁ。その結果がどうなったら……前に警告したことあるよね?助手くん?」
救いは無いのか……!?
これが……デットエンド……
調子に乗ってフラグたてまくった末路か……?
俺は逃走スキルを使おうと
「クリス!頼む!逃げられたら捕まえられん!」
「はいよ!スキルバインド!」
「んな!?」
「バインド!」
クリスに捕まった!
やめろよ!スキルバインド何てされたらただの一般人とそう変わらねぇじゃねぇか!!
「なにすんだよ!ここまでしなくても……」
「ダメですよカズマさん。女神は頼まれればすぐ関係をもっちゃうような男を許しません」
耳元でエリス口調で言う!
近寄ってきたのはこの為か!
120:以下、
「まだ童貞なんだが……!まって怖い!エリス様怖いから……!つかなんですかエリス様がそんなに怒って……!」
「と、友達の伴侶が悪い者にひっかかってはダメでしょう?」
「ちょっ、それどういう意味だ……!」
うぅ……万事休す。
みんなの視線が告げる……早く言えと。
そもそもここで部外者の名前をだしたら……あ、いや……もっと。
近くにいた。
「な、なんだよみんな!何だかんだ言って俺のこと好きだったのかよ!いやー!モテる男は辛いね!!」
……でも言うのが恥ずかしくてその場しのぎの適当なことを言ってしまった…どうでる?
……「私は別に……」とはゆんゆん。
ほかの奴らは…………不発!?
あのアクアでさえも何も言い返してこないとは……!
うーん!ええい、ままよ!
「……分かった、言うよ……」
みんなが息を呑む。
俺はたっぷり時間をかけて……
吹っ切れた方がいいなこれ。
「俺が…好きなのは!エリス様だょょょん!!」
もうヤケクソだ!
「うひゃあ!?」
「こ、この男!この状況でまだ適当な事を言ってますよ!」
「はあっ!?確かにあの子も見た目はいいけど胸パッドよ!?」
「お、おい!というよりクリスは何故そこまで驚いて……?」
「エリス様って実在するんですか?あれ?そういえば最近では数年に1度エリス祭で降臨するとか何とか……」
「お、お兄様……!」
おっ?拘束が緩まったぞ?
この調子でクリスを恥ずかしがらせば逃走できるんじゃ……?
というより今すぐ逃走したい。
は!ず!か!し!い!
121:以下、
「そうだよ!死んだ時に優しくしてもらってるよ!天使だよあの人は!王道ヒロインだよ!お前らそんな資質はあるか!?ええ!?駄女神に爆裂狂にドM変態に可愛い妹!あとぼっち!!」
いまおれすごいかおまっか!
あひゃひゃひゃ
「か、可愛い……ふわぁぁぁ」
「あ、アイリス!?か、顔が……あ、いえ、カズマ!私も可愛いじゃないですか!」
「ぼ、ぼっち……」
「変態とは何だ!変態、とは……くそ、こんなに知り合いが揃ってる中でよくもドMだとバラしてくれたな……も、もひかしたらこのまま町のみんなに知れ渡って……出会い頭にドMだと罵倒される日が来るのか……?ふへへ……」
「ああーっ!言ったわね!クソニートの分際で駄女神ってまた言ったわね!!」
「エリス様さいこう!!万歳!!!かわいい!ふぅぅぅ!!けっこんして!!」
「あわわわわ」
きた!クリスが混乱してバインドが緩まった!
俺は緩まった縄を取り払うとそのまま目の前にいたダクネスに投げつけ、
「バインド!」
「そして町の屈強な男達に……んな!?く、クリス!なぜスキルの解除を!?」
「わわわ……へ?あ、しまった!」
もう遅い!
俺はダクネスを横へ押しやって端っこでめぐみんがそれをキャッチしたのを見やると、さっきアイリスが開けた穴まで駆ける!
「い、行かせませんよ!通りたいなら可愛い妹を倒して行くのです!お兄ちゃん!!」
くっ!
そこでお兄ちゃんと言うか!
「まっさきに私にバインドをかけなかったのがダメね!かけたところでブレイクスペルがありますけどね!どうやってクリスの両方のバインドを抜けたのかは分からないけど……アクア様も通してあげないわ!」
122:以下、

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星野源

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