千歌「あっ、曜ちゃんと梨子ちゃんが喧嘩してる。ははーん、さては」back

千歌「あっ、曜ちゃんと梨子ちゃんが喧嘩してる。ははーん、さては」


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千歌「私を巡って争ってるんだな」
千歌「曜ちゃんが梨子ちゃんに嫉妬してたこと、私知ってるよ。鞠莉さんから聞いたもん」
 曜「ウガー!」
梨子「ウオー!」
千歌「凄い迫力だね。私に原因があるんだし、止めに行かなきゃ」
千歌「二人とも待ってー!私を巡って争うのは止めてー!」
千歌「ふたりとも落ち着いてー!」
2:
 曜「あっ、千歌ちゃん」
梨子「いい所に来たわ」
千歌「二人ともどうしたの?凄い剣幕で喧嘩してたんだけど」
 曜「うん、いい機会だし、千歌ちゃんに決めてもらおう」
梨子「そうね。いい加減、白黒つけるべきだわ」
千歌「な、何の話?」
千歌(なーんて。きっとどちらか選べって言ってくるんだろうな)
千歌(全く、三人で仲良くしようという発想がないなんて)
千歌(あ、その発想をさせない私が罪なのか)
3:
 曜「聞いてよ千歌ちゃん。梨子ちゃんたら、おかしいんだよ?」
梨子「何ですって?曜ちゃんの方こそ分からず屋よ」
 曜「何をー?」
梨子「きぃー!」
千歌「まぁまぁ」
千歌「で、何を揉めてたの?」
千歌(分かってて聞いちゃうなんて、私って残酷だなぁ)
千歌(くすっ)
6:
 曜「あのね、私なんかより梨子ちゃんの方が可愛くて綺麗でしょ?」
梨子「ほら、おかしい事言ってるでしょ?曜ちゃんの方が私よりずっと素敵なのに」
千歌「ん?」
千歌(え?この二人今、何言ったの?)
 曜「いーや、絶対に梨子ちゃんの方が可愛い!」
梨子「いーえ、曜ちゃんたら曜ちゃん」
千歌「……」
千歌「そんな事で揉めてたの?」
 曜「そうだけど」
梨子「そんな事じゃないわ。大事なことよ」
千歌「……」イラッ
7:
 曜「そういえば千歌ちゃん、駆けて来る時、何か言ってなかった?」
梨子「聞き取れなかったの。もう一度言ってくれる?」
千歌「何でもない」プイッ
 曜「ふーん。まぁどうでもいいや」
千歌(どうでもいい!?)ブチブチ
梨子「答えを聞かないとね。私より曜ちゃんの方が可愛いよね?」
千歌「それこそどうでもいいんだけど」
千歌(はっ。待てよ)
千歌(今二人は、身を引き合っている最中なのでは)
10:
 曜「いや、これはどうでも良くないでしょ。梨子ちゃんは自分の美しさを自覚すべきだよ」
梨子「曜ちゃんの方こそ、自分の可愛さを認めるべきだわ」
千歌「ねー。ふたりともさー」
 曜「何?」
梨子「何?」
千歌「私のこと好きなの?」
 曜「うん」
梨子「うん」
12:
千歌「それで、曜ちゃんと梨子ちゃんのどっちが私に相応しいか」
千歌「そういう議題で互いに身を引き合ってるの?」
 曜「え?」
梨子「は?」
 曜「いや、身を引くって?」
梨子「意味分からないわ。千歌ちゃんは私達二人と仲良くすれば良いじゃない」
千歌「……」
千歌「あ、そう」
13:
千歌「じゃあさ」
千歌「二人はお互いのこと、好きなの?それで可愛いとか言い合ってるの?」
 曜「!?///」
梨子「!?///」
 曜「そんなの、言うことじゃないっていうか///」
梨子「言うまでもない、って感じよね///」
千歌「……」イラァ
16:
 曜「でも言っちゃう。好きじゃなくて、大好き!」
梨子「何をー!私の方こそ、曜ちゃんが大大好き」
 曜「なら私は梨子ちゃんが大大大好きだし!」
梨子「だったら私は大大大大s」
千歌「もういいから静かにして」イライラ
18:
千歌「はぁ。もう嫌」
 曜「どうしたの?さっきからイライラして?」
梨子「かと思ったら落ち込んだり。何かあったの?」
千歌「そっちこそ、どうしたの?急に気持ち悪い掛け合いしたりして」
千歌「そういえば音ノ木坂巡礼の帰り道あたりから仲良くなってたよね」
千歌「まさか交際でも始めたの?」
 曜「///」コクッ
梨子「///」コクコク
千歌「へー、そう。そうなんだぁ。おめでとぉ、知らなかったなぁ」ビキビキ
20:
 曜「まぁ正式に付き合い始めたのは最近だからね」
梨子「でもお互い、初めて見た時から気にはなっていたのよね」
千歌「へー。だったら初めて見た時から付き合えば良かったのに」
千歌(そうしてくれれば、ここまで惨めな思いをせずに済んだのに)
千歌「それがどうして最近になって付き合いだしたの?」
 曜「いや、私は初見で落ちたし、攻で落としに行こうかと思ったけど、ちょっと事情があって、ね」
梨子「私も初めて見た時、あまりの美しさに驚いたものよ」
千歌(私と再見して驚いた訳じゃなかったんだ……)
21:
千歌(私は昔から曜ちゃんに憧れていたし、梨子ちゃんには恋心も抱いたんだけどな)
千歌(二人とも、遠くなっちゃったな)ぐすっ
 曜「ち、千歌ちゃん!?」
梨子「どうしたの?急に涙ぐんで。何処か痛いの?」
千歌(心が痛いよ)
千歌「んーん、平気。で、曜ちゃん。事情って何?」
 曜「そ、それは。千歌ちゃんと知り合いっぽかったし」
千歌(私が梨子ちゃんの事好きだと思って、それで遠慮したんだね)
千歌(大正解だよ)ギリッ
22:
千歌「で、梨子ちゃんは?梨子ちゃんはどうして、すぐに曜ちゃんと付き合おうとしなかったの?」
梨子「私も、曜ちゃんが千歌ちゃんと仲良しに見えたから。それに」チラ
 曜「うん、なかなかね、タイミングがね」チラ
梨子「ええ、二人きりになるタイミングをお互い計りかねたっていうか」
千歌(ああ、そういう事か)
千歌「へー。そりゃ随分と空気の読めない人が居たんだねぇ」
千歌「私も心当たりあるなぁ、その幼馴染の人」
 曜「!?」
梨子「!?」
23:
 曜「あっいや。千歌ちゃんのせいじゃないよ?」アセアセ
梨子「え、ええ。そう、千歌ちゃんだけのせいじゃないの」アセッ
千歌「いーよ、どーせ私が邪魔だったって伝わったから」
千歌「そんな邪魔者の話なんかもういいよ。それより聞かせて?」
千歌「二人とも、お互いの何処に惚れたの?」
千歌「相手の何処がそんなに好きなの?」
千歌(私の何処がそんなに駄目だったの?)
千歌(容姿?容姿?容姿?ねえ!容姿なの!?)
26:
 曜「いっぱいあるよ。まず、端整で気品を漂わせた凛とした顔」
梨子「いっぱいあるわ。そうね、海月みたいな透明感を持った可愛らしい顔」
 曜「凛とした顔とは対照的な、可愛らしく乙女な性格。ロマンティックだよね」
梨子「可愛らしい顔からは想像できない、筋肉質に引き締まった肉体」
 曜「髪だって好きだよ。ストレートのセミロングなんて、憧れちゃうな」
梨子「曜ちゃんは毛先にウェーブのかかったショートボブが可愛いのよね」
 曜「梨子ちゃんの、控えめなんだけど真面目で芯の通った内面も魅力的だよね」
梨子「曜ちゃんだって。明るくって元気いっぱいで、とっても気が利くわ」
千歌「ああ……そう」
27:
 曜「特技も凄いよね。ピアノで全国レベルなんだって」
 曜「繊細な指使いが凄く綺麗で、弾いてる姿には見惚れちゃった」
梨子「曜ちゃんこそ、飛び込みでナショナルチーム級じゃない」
梨子「美しいフォームで、3回転半もして。驚いちゃった」
千歌「もういいから」
 曜「趣味も可愛いよね。絵描きだって。私も可愛く描いて貰っちゃったよ」
梨子「何言ってるの?曜ちゃんだって、衣装をデザインから裁縫まで手がけてるじゃない」
千歌「もういい……」
29:
 曜「梨子ちゃんのアドバイスがあってこそだよ。サンドイッチの差し入れも美味しかったな」
梨子「料理なら、曜ちゃんの方が得意じゃない?海の家でも驚いちゃった」
 曜「いやー、私なんて井の中の蛙だよ。梨子ちゃんの手料理を食べて思い知ったね」
梨子「蛙!?とんでもない!曜ちゃんはイルカみたいに可愛らしいわ」
千歌「やめて……」ポロポロ
 曜「えー、梨子ちゃんの方が可愛いって、私何回も言ってるのに」
梨子「いーえ、曜ちゃんです。ここは譲らないわ」
千歌「お願いだからもうやめて!!」ダンッ ゴスッ
 曜「!?」ビクッ
梨子「!?」ビクッ
30:
千歌「聞きたくない。もう聞きたくないよう」ゴスッゴスッ
 曜「ど、どうしたの?急に大声出して泣き出したりして」
梨子「自分を殴るのも良くないわ。大体、訊いてきたのは千歌ちゃんじゃない」
千歌「二人とも、私のことが」
千歌(駄目っ。言葉が奔流のように溢れて止まらないよう)
千歌「好きなんだって、ずっと思ってた。二人に求愛されてるんだって」
千歌「なのに、なのに」
千歌「私、馬鹿みたい!」
 曜「え?」
梨子「は?」
33:
 曜「取り敢えず千歌ちゃん。顔上げて?」
梨子「涙も拭いて?教えてあげるわ」
 曜「梨子ちゃん、もうちょっと寄ってー。ほい」ウィーン ピピッ
梨子「今度は曜ちゃんね。うん、そんな感じね。」ウォーン ピシャッ
千歌(ツーショットの写メ撮られた。何する気なの?)
 曜「いい?この画像。この左の綺麗な子が梨子ちゃん」
 曜「で、こっちの名状しがたいのが千歌ちゃん」
梨子「今度はこっちの画像ね。右にいる可愛い子が曜ちゃんよ」
梨子「残酷だけど、千歌ちゃんはこっちなの」
千歌「……」
34:
 曜「いやまぁ、分かってくれるよね?」
梨子「というか、察してくれないと困るんだけど」
千歌「ああ分かったよ。こうでしょ?」
千歌「私みたいな醜女が、曜ちゃんや梨子ちゃんみたいな美人に好かれる訳ない」
千歌「なのに何を勘違いしてんだこのブスは、って言いたいんでしょ!?」
 曜「いやっ、いやいやいや。そこまで自虐的になることないって」
梨子「ええ。もっとオブラートに包むべきよ。その方が自分のためよ」
千歌「そういうのいいよ!もう!」ダンッ
35:
千歌「っていうか、曜ちゃん、私に親しげだったよね?あれは何なの?」
千歌「まさか、私こんな有能なのに美醜の差別なく取り扱ってますよー」
千歌「ブスにも親切ですよー、っていうアピールで私と仲良くしてくれてたの!?」
 曜「うっ。そ、そんな訳じゃ」ドキーン
千歌(図星って顔だ)ビキビキ
千歌「鞠莉さんに相談してたのは?私と梨子ちゃんの仲に嫉妬したからじゃないの?」
千歌「あの晩、私の事を抱きしめながら泣いてたよね?あれは何だったの?」
 曜「ああいや。あの時は本気で悩んでたよ?千歌ちゃんも梨子ちゃんが好きなのかなーって」
千歌(千歌ちゃんも、か)
37:
 曜「それでまぁ、実際に敗北は敗北だし。負けたのはショックだったていうか」
千歌(違う、そうじゃない)
千歌「私如きに優劣付けられたから屈辱だったんでしょ?」
 曜「うっ」
千歌(ほら)
千歌「そうだよね。曜ちゃんはずっと優劣付けて、選り取り見取りする側だった」
千歌「それがずっと見下し続けてきた私如きに逆に品定めされて、それで落ち込んだんだ」
千歌(あの後私を抱きしめたのは、ただの哀れみだったんだ)ギリッ
40:
梨子「ちょっと!私の曜ちゃんを虐めるのはやめて!」
千歌「え?」ギロッ
梨子「!」ビクッ
千歌「梨子ちゃんはさー。言い逃れできないと思うんだけどなー」
千歌「私のことを大好きだって、言ってたよね?言っちゃったよね?」
千歌「私覚えてるよ、堤防の上で告白されたこと。なのに惚けて曜ちゃんと付き合う気なの?」
梨子「誤解よ!あれは友情表現なの!その、恩返し、というか」
千歌「嘘!!嘘!!絶対に駄目!!言った通りに、私と付き合ってもらうから!!」ジダンダ
41:
梨子「千歌ちゃん……お友達として大好きって意味なの。分かってくれる?」
千歌「駄目。そんな言い逃れは聞かないから」
梨子「ごめんね、東京だと友情表現の一環なの。普通に女の子同士で大好きって言うから」
梨子「千歌ちゃんには親切にしてもらったから、友情表現のハイエンドで大好きって表現したの」
千歌「……その論理なら、曜ちゃんが大好きっていうのも友情表現だよね?」
梨子「ごめんね、そっちはLIKEじゃなくてLOVEなの」
梨子「ごめんね」
42:
千歌「駄目駄目、そんな恣意的な線引認められないよ」
 曜「ねぇ、千歌ちゃん。千歌ちゃんも梨子ちゃんが大好きなの?」
 曜「だから駄々を捏ねてるんだよね。でも、これだけは言わせてもらう。過去に何があったとしても」
 曜「梨子ちゃんは渡さないよ」キリッ
梨子「曜ちゃん///」ドキーン
千歌「はぁっ?つまり何?二人とも私を勘違いさせてただけなんだ」
千歌「一人は良い人アピールの為に!もう一人はその場のノリで!」ぐすっ
43:
千歌「私、曜ちゃんのこと、ずっと親切な幼馴染だと思ってた!」
千歌「なのに実際は、ずっと私を見下してきてたんだ!」
 曜「千歌ちゃん……」
千歌「私、梨子ちゃんのこと、ずっと大好きのままだよ?今だって……」
千歌「なのに梨子ちゃんは、その場のノリで大好きって言って、ブスを弄んでたんだ!」
梨子「千歌ちゃん……」
千歌「この際だから、二人ともはっきり言ってよ。綺麗事とか全部抜きにして」
千歌「二人とも、私の事をどう思ってるの!?」
44:
 曜「不安になりすぎだよ」
梨子「人間として大事に思ってる」
 曜「気持ちは分かるよ」
梨子「ハブられるんじゃないかって不安なんだよね?」
 曜「ゲームじゃないんだから三人の仲は変わらないって」
46:
千歌「!?」
千歌「そう、そんな風に思ってたの」ワナワナ
千歌「息もぴったりだったね、本当お似合いだよ」
千歌「もう嫌っ!」
 曜「千歌ちゃん!」
梨子「落ち着いて!」
千歌「嫌ったら嫌!」
千歌「うわああああん!!!!」
 曜「……」
梨子「……」
47:

千歌(とは言っても、田舎だからバス同じだし)
千歌(あんなに大泣きしちゃって、気不味いなぁ。それに)チラ
 曜「梨子ちゃーん」イチャイチャ
梨子「曜ちゃーん」チュッチュッ
千歌(同じ車内でイチャ付いてるし)ハァ
アナウンス「次は三津郵便局前ー」
千歌(まぁいいや。どうせここで私と梨子ちゃんは降りるんだ)
48:
千歌(そうしたら、梨子ちゃんに心変わりしてくれないか泣きついてみよう)
千歌(きっと梨子ちゃんは曜ちゃんに騙されてるに決まってるよ)
千歌(曜ちゃんって沼津の子達との悪い噂が絶えないし)
千歌(ある事ない事、色々と吹き込んでやる)グッ
千歌(そうだ、私は隣り合った部屋という立地条件を利用できるんだ)
千歌(絶対に、梨子ちゃんは渡さないんだから)
キキィッ
49:
梨子「エスコートするわ。手を繋いで歩こっか」
 曜「えへへ。梨子ちゃんの部屋って初めてだから楽しみ」
千歌「って、何で曜ちゃんも降りるの!?曜ちゃんの家はまだ先の停留所でしょ!?」
 曜「何でって。梨子ちゃんの部屋にお泊りするからだけど」
梨子「もう、ちゃっかりお泊りセットまで学校に持ってきてるんだから」
 曜「ぶっちゃけ、十千万のアメニティを分けてくれると楽なんだけどなー」
千歌「ふざけないでよ、うちは出張ラブホじゃないんだ」
50:
 曜「あれー?千歌ちゃんなんか怒ってないー?」
梨子「怒ってるら。大方、曜ちゃんが気に障ること言ったんだら」
梨子「じゃなきゃ、千歌っ家(ち)って私っ家(ち)に近いから、貸してくれてもいいらー」
千歌(うわっ、バカにしてるでしょ、このクソトンキン)イラッ
千歌(今なら、好き勝手に関西弁を使われてる関西人の気持ちが分かるよ)
千歌(セイントスノーの前で「なまら」を連発してた自分だって失礼だったんだ)
51:
 曜「うわっ、似てるー。ヤバイー、マジうちらにそっくりー」
梨子「でしょ?曜ちゃんがこっちの子と話す所見て、真似てみたの」
千歌(それでも梨子ちゃんが嫌いになれない私が居る)
 曜「あ、真似してくれたんだー」
梨子「好きな人の真似ってしたくなるものだよ」
千歌(それに、嫉妬してる私が居る)
千歌(梨子ちゃん、私の真似じゃなくて、曜ちゃんの真似なんだね)
54:
梨子「じゃあねー、千歌ちゃん。曜ちゃんはこっちよ」
 曜「了解であります!」ヨーソロー
千歌「うん。ばいばい」
千歌(はぁ、私だってまだ梨子ちゃんの部屋に入ったことないのに)ショボン
千歌「ただいまー」
千歌(そして、今後入ることもないのか)
千歌(それに。曜ちゃんの悪口を吹き込む機会もお預けか)
56:

そして就寝時間
千歌(りこちゃんの部屋の電気も消えたし、私も寝よ)パチッ
千歌(はぁ、お風呂とか一緒に入ったりしたのかなぁ)
千歌(梨子ちゃんは私のものなのに)
千歌(曜ちゃんだって、幼馴染でずっと私の事を想ってくれてたと信じてたのに)
千歌(はぁ、嫌になっちゃう)
アンアン ヒャン リコチャーン ヨウチャーン
千歌(ん?この声は!?)
58:
 曜「梨子ちゃん、大好きっ!あっんっひゃっはっ」
梨子「私、も、好き、アイラブヨウ!んっんっひっひっふー」
千歌「!?」
千歌(そうか。こんなに部屋が近いから。喘ぎ声が聞こえてくるんだ!)
千歌(二人とも、声が大きい!)
 曜「んっんっ」
梨子「ひぐっああっ」
千歌(嫌っ。聞きたくないっ聞きたくないようっ)バッ
60:
梨子「好きだよ、曜ちゃん、んんっ」
千歌(私の梨子ちゃんが他の子とエッチしてるなんて!!嫌っ嫌っ)
梨子「イくっ!凄っあっイっちゃうっ」
 曜「あはっ、いいよっかわいいっんっ」
千歌(しかも、ずっと仲良しだと思ってた曜ちゃんに寝盗られたんだ!!)
梨子「あはぁっ!ね!もっと、もっと」
千歌(やだ、やだ。やめて、やめて)
61:
梨子「んぐっ凄っああっ」ハァハァ
千歌(耳を塞いで布団を被ってるのに、梨子ちゃんの喘ぎ声だけは聞こえてくる!!)
梨子「んはぁっ曜ちゃっああっ」ゼェゼェ
千歌(嫌っ嫌っ止めてっ)
梨子「曜ちゃぁん」アンアン
千歌(駄目駄目駄目、嫌嫌嫌、おかしくなりそう、気が狂いそうだよ!!)
64:
梨子「ようちゃん、だいすきっ」イクイク
千歌「だからっ、止めてったらあ!!!!!」
千歌(そっちの声が聞こえるんだ!私の声だって聞こえてるんでしょ!?)
梨子「曜ちゃん、好きだよぉ」
千歌「止めってっお願いだからぁっ!!!!」
千歌(止まない、音が止まらないよ!!!こんなの、狂う……)
千歌(手で塞いだってダメだ。何か、耳栓、耳栓、あっ、鉛筆あったんだ)
千歌「……」ギュッ
ジョリジョリ
66:
 曜「梨子ちゃん、激しすぎ、イキ過ぎ、敏感なんだから」カワイー
梨子「もぉ、曜ちゃんの事しか考えられないもんっ」アンッ
千歌(だから、私の声なんて届いてないんだね……)
梨子「ようちゃん、だいすきぃ」アンアンイクイク
 曜「梨子ちゃん、さっきからそればっか」アハハ
千歌(私はそれもう 二 度 と 聞きたくない)
千歌「うわああああああああ!!!!!」
ザクッザクッザクッ
千歌「あああああああ!!!!!」
ザクッザクッザクッ
67:
みと姉「ちょっと、真夜中よ!何事なの!?」
ガラッ
みと姉「!?えっ、千歌っ?ちょっとアンタ何してんの!」
千歌「ああああああああああ!!!!!!!」
ザクッザクッザクッ
ドバッドバッドバッ
みと姉「!?」
ガシッギュッ
みと姉「止めなさい!ちょっと、しま姉!千歌が大変なの!」
70:
みと姉「救急車!誰か、救急車!あ、しま姉!千歌が、千歌がぁっ!」
千歌「あああああああ!!!!!!!!!」ジタバタ
しま姉「こんな夜中に何……ってこれ何!?」
みと姉「しま姉!千歌が……」
千歌「あああああ!!!!!!」バタバタ
しま姉「そんな、何でこんな……」
千歌「あああああああ!!!!!!」
ピーポーピーポー
72:

渡辺曜です。
なんか千歌ちゃんが大変らしいです。
なんでもあの晩、先の尖った鋭利な鉛筆で、何度も自分の耳の穴を刺したんだって。
お姉さん達によると、シーツも血塗れで真っ赤だったとか。
ひえー、怖いねー。なんでそんな事したんだろう。
そういえば、あの晩。隣の部屋から何か声が聞こえたような気もしたけど。
梨子ちゃんの喘ぎ声が大きすぎて、良く聞こえなかったや。
ピアノだけじゃなくって、合唱のサポートもしてたみたいだね。
千歌ちゃんは命に別状はなくて良かったけど、折角出た答えが言えないや。
私と梨子ちゃん、どっちがより魅力的か。
せっかく決着が付いたのにな。
落ち着いたら千歌ちゃんは転校するそうです。残念だなぁ、なーんて。
73:

桜内梨子です。
千歌ちゃんの事件は痛ましいわ。
あっ、こら曜ちゃん。曜ちゃんだって、声大きかったでしょ。
曜ちゃんは水泳部で肺を鍛えていたものね。私もピアノだけじゃなく、合唱のサポートもしたわ。
でも、そうじゃなくても、聞こえなかったかな。
あの晩、曜ちゃんとの行為で頭がいっぱいで、真っ白だったもの。
あ、そうだ。私と曜ちゃんが喧嘩してた件の答えだけどね。
75:
 曜「一番綺麗なのが梨子ちゃんで」
梨子「一番可愛いのが曜ちゃん!」
という事で決着したの。
この回答を千歌ちゃんにも聞かせたかったんだけどな。
耳聞こえないし、もうすぐ転校するんだよね。
じゃあ、LINEあたりで送ろうかな。手紙も古風でいいかも。
あ、併用の時間差作戦でいこうかな。
千歌ちゃん、祝福してくれるかな。
76:

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