渋谷凛「彼を知り己を知れば百戦殆うからず……」back

渋谷凛「彼を知り己を知れば百戦殆うからず……」


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渋谷凛「ねぇ、プロデューサー。今週末オフだよね?何か予定あるの?」
モバP「ん??……なんで?」
凛「私もオフだからさ、偶にはプロデューサーの家に遊びに行こうかなって」
モバP「またおかしなことを……」
凛「だってオフが一緒な時ってなかなか無いし……」
モバP「いや、なんで俺ん家なんだよ。もっと自分の立場に責任を持っ」
凛「言わせないでよ……そんな事……もう、馬鹿……」グリグリ
モバP「説教をメスの言動でキャンセルすなや」
凛「それで、どうなの?予定は?」
モバP「その前に、人の話は聞こうな?」
新田美波「プロデューサーさん、週末の事で……っと、ごめんなさい。お話し中でしたか」
モバP「いや、大丈夫。どした?」
美波「あの……夜はプロデューサーの家がいいと……」
モバP「あぁ……了解」
凛「……オフじゃないの?」
モバP「いや、オフだよ?予定はあるけど」
凛「……何するの?」
モバP「何って……」チラ
美波「……?」
----------------------------------------------------------------------------
3: 以下、
モバP「美波と俺ん家で……あ、言わせないでよ……そんな事……もう、馬鹿……」
美波「!?」
凛「は?は?はぁ!?美波っ!?はぁ!??」
美波「……」
モバP「ははっ、冗」
美波「プロデューサーさんがそんな事考えてたなんて……あ、でもでも、別に嫌な訳ではなくてっ、女の子には色々準備が……んもぅ……プロデューサーさんの馬鹿……」
モバP「……おっと、被せてくるか」
凛「どういう事なの!?ねぇ!!」
モバP「いや、冗談……」
美波「プロデューサーさんの家……ゆくゆくは合鍵とか……やだ、私ったら……でも……」
モバP「……あれ?美波?」
美波「あ、あの……これからは、プライベートでは名前で呼んでいいですか……?」
モバP「えっと」
美波「P……さん……ふふ、PさんPさん……ドキドキしちゃいます」
モバP「ちょ」
美波「あ、これだけは言っとかないと。大好きです……Pさん」
凛「!?」
モバP「……」
美波「……」
モバP「…………」
美波「…………」
モバP「……変な冗談を言った俺が悪かったです。ごめんなさい」
美波「…………。女の子には冗談で言って欲しくないことって多々あるんですからね?」
モバP「はい。以後気を付けます」
美波「ふぅ……。それじゃあ罰として、ホントにプロデューサーさんのお家にでも行きましょうか」
モバ「え!?」
美波「ふふふ。冗談です」
4: 以下、
モバP「……だよね?そんなん罰じゃなくてご褒美だもんね?」
美波「も?、またそうやって……ふふ」
モバP「ははは……って、凛?」
凛「……い」
モバ・美波「「い?」」
凛「イチャイチャすんにゃあ!!結局何!?何なの!?二人だけの世界に入らないでよっ!全然ついていけてないんだけどっ!!プロデューサーはホントに週末美波としけこむの!?美波はそれを受け入れて、これ幸いと同棲まで持ち込む気なの!?冗談とか言ってたけど冗談とは思えない淫の気を感じたんだけど!?なんか、からかわれたからプロデューサーを困らせる茶番を演じましたって体だけど、そこはかとなく本気の想いが出てたからね!?だって、滲み出てたもの!淫の気が!淫の気がっ!!」
美波「い、淫?凛ちゃん、落ち着いて?凄い早口で何が何だか……」
凛「何が何だかは私のセリフっ!美波は何なの!?淫の者っ!?」
美波「……プロデューサーさ?ん」
モバP「……キャラ崩壊ってレベルじゃねぇな」
凛「も゛おぉぉ!!あ゛あ゛あ゛!!」ダンダン
モバP「落ち着いたか?」
凛「……うん。ごめん……少し前にちひろさんからのドリンク飲んだからかな?テンションがちょっとおかしくなっちゃった」
美波「……ちょっと?」
6: 以下、
凛「う゛んっ!……それで、週末の夜プロデューサーの家で何なの?これだけはスルー出来ないんだけど」
モバP「社長の誕生日会の話だよ。美波はその伝言。だろ?」
美波「はい。大人組が結構行くみたいですけど、大丈夫なんですか?」
モバP「あぁ、正確にはその誕生日会の後の二次会だから、一部の社員だけなんだよ。社長の家でもてなして貰おうと思ってたのに……くそぅ……」
美波「ふふ。主役は社長なんですから、そんな事言っちゃダメですよ?」
モバP「ですよねー」
凛「……ていうか、その社長の誕生日会の所為で私がプロデューサーの家に行けないんだけど」
モバP「こらこら。誕生日会があろうがなかろうが、俺ん家には来させんって」
凛「……」
モバP「睨んでもダメー。けど、俺ん家かぁ……片づけ面倒くせぇ」
美波「……私が手伝いましょうか?なんて」
凛「!」
7: 以下、
モバP「気持ちだけ受け取っとくよ。少々汚くても俺ん家を指定した社長の責任ってことで」
美波「怒られますよ??目上の人を迎え入れるんですから、ちゃんとしとかないと」
モバP「そんなメチャクチャ汚い訳じゃないし、社長もその日は無礼講で構わんって言ってるからダイジョブダイジョブ」
美波「……上司の言う無礼講ってただの罠だと思いますけど」
モバP「……ヤなこと言うなよ。なぁ、凛?」
凛「……」
モバP「……凛?どうした?なんか考えこんでるようだけど」
凛「……ん。ごめん、ちょっといい事思いついたから……じゃなくて、急用を思い出したから行ってくる」スタタ
モバP「あ、おい、行くってどこへ……」
美波「突っ込み所満載のセリフでしたね」
モバP「……なんか面倒くさい事になる予感がするんだけど」
美波「……その時は出来るだけ助けになれるよう頑張ります」
モバP「……ホントいい子ね美波ちゃんは」
美波「いえいえ……」
―――――――――
――――――
―――
8: 以下、
凛「おはよう、プロデューサー」
モバP「おー、おはよー……」
凛「二日酔い?誕生日会、楽しかったみたいだね」
モバP「そうだなー。ある意味楽しかったな……」
凛「ある意味?」
モバP「カラオケも出来る会場だったんだけど、菜々さんと瑞樹さんがデュエットしてな……」
凛「菜々さんが大人組に入ってることに突っ込みたいけど……そのデュエットが面白かったの?」
モバP「いや、まあ……Wind Climbing?風にあそばれてって曲を歌ってな。……真に迫る表情で」
凛「そ、そうなんだ」
モバP「歌い出しも相まって、なんか笑ってはいけない?みたいな空気になっちゃって……」
凛「よくわかんないけど、楽しかったんなら良かったね。っと……、私、打ち合わせがあるからもう行くよ」
モバP「打ち合わせ?そんなのあったっけ?」
凛「765さんの番組でちょっと。それじゃプロデューサー、二日酔いだからってあんまりだらけないようにね」スタタ
モバP「ちょ……打ち合わせを聞いてないプロデューサーってどうなんだ……」
千川ちひろ「おはようございまーす。……なにヘコんでるんです?」
モバP「いえ……。おはようございます……」
ちひろ「一発でハイになれる魔法のお水がここにありますが、どうします?」
モバP「どうもしませんよ……」
ちひろ「お買い得なのに」
9: 以下、
トゥルル
ちひろ「あら、内線。……はい、アイドル部署です。……はい、はい……失礼します。プロデューサーさん、社長からのお呼び出しでーす」
モバP「えぇ……なんだろ……」
ちひろ「昨日なんかやらかしたんじゃ?」
モバP「やっぱり無礼講は罠だったのか……」
ちひろ「まぁ、ファイトですよファイト」
モバP「適当だなぁ……はぁ、行ってきます……」
モバP「ただいまでーす」
ちひろ「あら?意外と元気ですね。何だったんです?」
モバP「説教っちゃ説教だったんですけど、部屋が汚かったからもう少しちゃんとしろと」
ちひろ「あー、確かに片付いてるとは言い難い状態でしたもんね。いくら忙しいからって無精すぎますよ」
モバP「言葉もないっス。それで、今度のオフに合わせて社長がダ○キンのお掃除サービスを頼んでくれたんですよ」
ちひろ「へー、社長も面倒見いいですね」
モバP「正直かなり助かりますよ。感謝感謝です」
ちひろ「……なーんか、裏がありそうな匂いがしますけど」
モバP「餌をあげて頑張らそうって魂胆でしょ。それなら望むとこですよ!期待には応えたいですからね」
ちひろ「……まあ、そうですね。では、景気づけに一本っ!」
モバP「あ、いらないです」
ちひろ「お買い得なのに……」
―――――――――
――――――
―――
10: 以下、
ティンロン ティンロン
モバP「ん……んんっ……なんだ、こんな朝早く……あぁ、そう言えばダス○ン今日だったか……ふわぁ……」
ティンロン ティンロン ティンロン ティンロン
モバP「はいはい、そんな連打せんでも……。は?い、お待たせしました?」
女1『あ、おはようございます。ダスキ○です。お掃除サービスに参りました』
モバP「ご苦労様です、今開けますね」
女1『……どうも』スタタ
女2『あ、待って』タタ
女3『え!?階段で行くんですか!?』タタ
モバP(……帽子被っててよく見えなかったけど、なんか既視感ある見た目と声だったな)
ティンロン
モバP「はやっ!ここ五階だぞ!?」
ティンロン ティンロン
モバP「あー、はいはい、今行きま?す。……どうも、今日はよろしくお願」ガチャ
女1「うん。じゃあ早」
モバP「……」バタン
11: 以下、
ティティティティティロン
モバP「……なにしてんの?凛」ガチャ
凛「……ダ○キンです。お掃除サービスに参りました」スス
モバP「何言ってんの?何入ろうとしてんの?」サ
凛「ダスキ○だから……お掃除サービスです」スス
モバP「いや、だから」サ
凛「……」
モバP「……」
凛「ダス○ンですっ!」ダッ
モバP「渋谷凛だろうがっ!」ガッ
凛「っ!っっ!!」ググッ
モバP「おまっ!なにその力っ!くぬっ!!」ググッ
天海春香「ふぅふぅ……。やっと追いついたと思ったら、手四つでの熱い力比べが……」
美波「はぁはぁ……。これ一応ドッキリ企画ですよね?応対の瞬間を撮れてないですけど成立するんでしょうか」
春香「それは……」
モバP「え!?天海さん!?それに美波!?カメラまでっ!!何して……ぬぉぉ!凛っ!空気読めっ!!」ググッ
凛「??っ!!」ググッ
春香「十分ビックリしてるみたいだから大丈夫っ!じゃあ、突撃ですよ!突撃っ!!」スタタ
美波「は、はは……すいません、プロデューサーさん。横失礼します」スス
モバP「ちょちょ!なんで!?なになに!?何コレ!?っり、りん……離して……あぁ、カメラマンまで……」
凛「……意外と手、おっきいね」ギュムギュム
モバP「君はホント何なのよ……」
―――
12: 以下、
モバP「で、これは一体どういう事なんですか?」
春香「突撃隣のプロデューサー!という新企画ですっ!マンネリ防止を検討していた我が番組に、渋谷の凛ちゃんが企画を持ち込んで来てくれて、新しい風を吹き込んでくれました!」
モバP「……うそー」
春香「それがホントなんですねー。何でもドッキリというバラエティー企画を建前にして、プロデューサーという存在がどんな生態をしているかファンの皆さんに知ってもらおうって狙いがあるんだとか」
モバP「……っていう建前で、己が知りたいからっていう超個人的な理由ですよ?あれ」
春香「……すんごい物色してますね。私達としては面白ければなんでもアリの精神なんで問題はないですけど!」
モバP「私に対しての問題を考慮してもらいたいのですが……」
春香「そこは、凛ちゃん曰く『社長と他事務所が絡んだ企画だからプロデューサーは折れると思う。フォロー役に美波をキャスティングすればなお良し』と」
モバP「えぇ……反論できないけど……」
春香「そうですか!オッケー頂きましたー!撮影再開しましょ?う!!笑顔でいきましょう、笑顔でっ!!」
モバP「よ、容赦ねぇ……」
美波「あの……プロデューサーさん。ごめんなさい、固く口止めされてて……」
モバP「いや、仕方ないよ。社長まで巻き込んでたらな……」
美波「……約束通り、出来るだけ助けになれるよう頑張ります」
モバP「お願いします……」
13: 以下、
春香「……はい!という訳で、346プロのプロデューサーさん宅に突撃しましたよー!ちょっと手違いで、『業者が実は担当アイドル!ババーン!!』なドッキリの瞬間は撮影出来なかったけど、その分家探しをされるハラハラ感を味わってもらいましょう!」
モバP「あの……すでにうちの渋谷がわさわさとしてるんですが」
春香「あー、撮影前に栄養ドリンク飲んでからテンションが若干狂ってましたからね……と、冷蔵庫はっけーん!何が入ってるのかな?」パカ
モバP「そのバラエティー慣れしてる適当さはいいんですけど、いきなり冷蔵庫を開けてきますか。渋谷さんを止めに行きづらい豪胆さですね。新田さん、私はどうすればいいんでしょう?」
美波「えっと、はは……。私が凛ちゃんのところに行ってきます」スタタ
モバP「渋谷さんに今後栄養ドリンクは禁止と伝えてって、天海さん!それ俺……私が大事にとっておいたプリン!」
春香「ん?!まさかおみたまプリンとご対面できるとは!はむっ、ん??!!おいし?!!」
モバP「ああっ!!そんな一気に……!ちょっと、天海さんっ!!」
春香「はいはい、しょーがないですねぇ。はい、あ?ん」ス
モバP「……あ?」
春香「はむっ。ふふふ、アイドルと関節キスなんて、そう易々と出来るものじゃないんですよ?」
モバP「……。いや、わかってましたけどね?私もプロデューサーの端くれですから?でも、こう……予想以上にキますね」
春香「はぐはぐはぐっ!……え?なんですか?」
モバP「ふ、ふふ……。いえ、美味しかったですか?」
春香「はい、ご馳走様でした!ん?……キッチンはバラエティー的に面白味が無いですね。次行きましょ、次!」スタタ
モバP「くぅ……芸人的な切り替えの早さっ!止める暇がないっ!!」タタ
14: 以下、
春香「あれ?二人が見当たりませんね?」
モバP「え?……ベッドルームの扉が開いてる……」
春香「二人共攻めますね。でも、カメラの前じゃないと意味ないよー!凛ちゃん、美波ちゃんっ!!」タッ
モバP「くっ!やっぱり動き出しが早いっ……!」
凛「……」
美波「……」
春香「おーい。二人共真剣に何見てるの?」
美波「……え?あ!すいません。卒業アルバムを見つけちゃいまして……」
モバP「げっ!そう言えば、引っ越しの時おかんが忍び込ませてたの忘れてたな」
春香「忍び込ませてた?」
モバP「一人暮らしで寂しくなったら見なさいっていう、なんとも言えない理由で……」
春香「へぇ?。どれどれ……凛ちゃん、プロデューサーさん見つけた?」
凛「うん。この端に写ってるよ」
春香「おっと、まさかの思い出の写真ゾーン!しかも後ろ姿!……ホントにプロデューサーさんなんですか?」
モバP「いや、どうでしょう……。ちょっとわからないです」
凛「絶対プロデューサーだよ。ね?美波」
美波「うん。これはプロデューサーさんかな」
春香「凄い自信……。その自信はなんなんでしょう」
凛・美波「「愛だよ(です)」」
モバP「カットで!今の一連のやり取りカットでっ!!」
春香「超反応ですね。大丈夫ですよ、師弟愛ってことで!」
モバP「駄目ですって!適当なこと言わないで下さいよ!」
春香「えへへ。冗談ですよ、冗談。……はい!それでは、若かりしプロデューサーさんを拝見!凛ちゃん、ちょっといいかな?」
15: 以下、
モバP(編集点を作ってくれたか……。にしても、美波まで……)ジィ
美波(ぁぅ……。ゴメンナサイ……)
春香「あの……凛ちゃん?」
凛「……」
モバP(凛の暴走を抑えられるのは俺だけじゃ厳しいから、ホントお願い……)ジィ
美波(はい!もう、自分を見失いません!)ジ
春香「熱いアイコンタクトを交わしてるとこすいませんが、卒アルを抱え込んで見てる凛ちゃんを何とかしてくれませんか?」
美波「っ!……あ、あいこんたくとなんてしてませんよ?」
春香「……うん。なぜか美波ちゃんがポンコツ化してるのでプロデューサーさんお願いします」
モバP「……はい」
美波「ぁぅぅ……」
モバP「渋谷さん、収録が進まないのでその本をこちらに」
凛「……」チラ
モバP「……貰いますよ」ス
凛「……」サッ
モバP「……」
凛「……」
モバP「……隠されましたね。もう次行きましょう、次」
16: 以下、
春香「見せたくないからって、そんな流さないでくださいよ。凛ちゃ?ん?犬じゃないんだから隠さないで皆で見よ?プロデューサーさんの好きだった子とか気にならない?」
凛「何してるの、プロデューサー。早く教えて」サッ
春香「うおぅ。春香さんもびっくりの豹変っぷり!」
モバP「私もびっくりですよ……。えっと、好きな人?……そういった子は特に居なかった」
春香「あ、そういうのいいんで。居ないはずがないんで」
モバP(ぐっ……美波っ!)チラ
美波「どの方なんです?」
モバP(ちくしょうっ!)
凛「はよう」
モバP「っっ……あぁ、もう……。この子ですよ……」
春香「ほうっ!どことなく春香さんに似てますね!」
モバP「似てませんね」
春香「即答ですね!」
モバP「はははっ!」
春香「あははっ!」
モバP「それじゃ次に行きましょ」
春香「ぶっちゃけ美波ちゃんに似てますね!」
モバP「ちくしょう!」
凛「……」
美波「わ、私ですか……フフ」
春香「この流れでぶっこませて頂きます!ベッド脇に放置されてたコレ!!」サッ
17: 以下、
新田美波ファースト写真集 美波ちゃん頑張ってます!必見ですよ、必見っ!!天海春香
春香「春香さんが帯コメントを書かせて貰ったこの写真集!セクシーショットも沢山ある訳ですが……ベッド脇っ!!意味深っ!!」
美波「や、やだ……プロデューサーさんってば……もう……」
凛「……」バフッ
春香「おや?凛ちゃんが布団に包まっちゃいましたね。どうしたのかな?」
モバP「……うん。もう、カメラ前だとか他事務所の子だからとか知らねぇ!変に取り繕わねぇぞ!!」
春香「お?お?やりますか?受けて立ちますよ!シュッシュッ!!」
モバP「アイドルが下品な下ネタを言うんじゃありません!君、一応清純派アイドルなんだから」
春香「え、あ、そこ?いや……ごもっとも……。……ん?一応?」
モバP「それから担当アイドルなんだから献本の一冊や二冊あるわ!凛のもな!!」
凛「ホント!?」ガバッ
モバP「うおっ!ビックリした。ホントだって。ていうか、ベッドから降りなさい」
凛「……でも、好きな人は美波似でベッド脇……」
モバP「部屋の汚さ見たら分かるだろ。偶々ベッド脇に転がってただけ。あと、あの子、そんなに美波に似てないだろ」
春香「え?じゃあ誰に似てるんですか?」
モバP「美優さん……って、何言わせてんの!?」
春香「んふふ……いいですね?。私も三船さん大好きですよ?」
モバP「くっ!!助けて美波……!」
美波「私じゃない……。凛ちゃん、横お邪魔するね」
凛「ん」
凛・美波「「……」」グルグル
春香「なぜか美波ちゃんも布団に包まっちゃいましたね」
モバP「助けてくれるって言ったのにっ」
18: 以下、
春香「ん?……もうひと笑い欲しいですね。そうだ!ベッド脇じゃなくて、ベッド下が王道ですよね!」ガサガサ
モバP「だから、そういう下ネタはやめなさいっ!」
春香「お?なんか発見!」
モバP「無視すんなっ!」
春香「よいしょ」ニュ
L.M.B.Gプライベート写真集 数量限定プレミア本 世代交代を感じる……双海亜美・真美
春香「うっそだろ……おい……」
モバP「いやいや、さっき言ったように担当アイドルだからね?」
春香「そう……ですよね。ベッド下にあったのも偶々ですよね。ベッドの下……」
モバP「含みを持たせるのやめてもらえる?意味が出てきちゃうから」
春香「わかってますわかってます。一人暮らしなんだから隠す必要はないですもんね」
モバP「うん……って違う違う!一人暮らしだろうが何だろうが隠す必要は無いって!」
春香「ええ、ええ……わかってますわかってます。そんな必死にならなくてもわかってます」
モバP「こ、この……!これ、何言ってもドツボに嵌っていくパターンじゃねぇか!!」
春香「そんな事ありませんって。ただ、L.M.B.Gの子達を愛してるだけってわかってます」
モバP「否定しづらいだろっ!!適格に追い詰めんなやっ!!」
春香「そうでしょうそうでしょう。愛は否定出来ませんもんね」
モバP「ぬ゛あ゛あ゛あ゛!!も゛お゛ぉぉ!!!」
春香「世界の中心で愛を叫びたいのかな?」
モバP「うるせぇ!!!」
―――――――――
――――――
―――
19: 以下、
三船美優「あ、あの……凛ちゃん?何か用でも……そんなに見つめられると、落ち着かないというか……」
凛「……気にしないで。彼を知り己を知れば百戦殆うからずから、敵を知り己を知れば百戦殆うからずに方針転換しただけだから」
美優「それ同じ意味……。えっと……私、何か凛ちゃんの気に障る様なことしたかな……」
凛「ん?ん。美優さんは何もしてないし、何も悪くないよ。でも敵だから」
美優「て、敵……」
凛「勘違いしないでね。美優さんのことは好きだから」
美優「ぅぅ……どういうことか、もう……」
モバP「ただいま帰りました」
美波「お疲れ様です」
美優「あ、Pさん、美波ちゃん!お帰りなさい!」スス
モバP「え、ええ。どうしたんです?そんな怯えるように……」
美優「いえ……」
凛「……なるほど。涙目で気を引くっと……」
モバP「……お前、何したの?」
凛「何もしてないよ。それで765さんとの協議どうだったの?」
20: 以下、
モバP「あぁ。結局お蔵入りだよ。使えるとこなさ過ぎ。お前らにしても、天海さんにしてもはっちゃけ過ぎ」
凛「ふ?ん」
モバP「ふ?んって、お前の企画なのにその反応はどうよ」
凛「残念だけど気にしてたら次の一歩を踏み出せないから。……それより、美優さん。いつまでプロデューサーの影に隠れてるの?」
美優「そ、その……美波ちゃんも、何故か見つめてくるから……」
美波「……」
モバP「美波?」
美波「……私と美優さんって似てませんか?」
モバP「え?」
美波「姉妹と言ってもいいほどに」
美優「え、えっと……」
モバP「まぁ、似てるといえば似てるけど」
美波「ですよね?なら、美優さんに似てるという事は私にも似てるという事ですよね」
モバP「……あぁ。もういいじゃん、その話は。お蔵入りになった理由の一つでもあるんだし」
美波「駄目です。大切な事です」
モバP「えぇ……」
凛「……美波。プロデューサーは見た目で人の価値を測るほど愚かじゃないよ」
美波「うん。でも、英医学雑誌に、男性は愚かという研究報告が掲載されたことがあるから一応……ね?」
凛「むぅ……」
21: 以下、
美優「???」
モバP「あー、ほっといていいですよ。この前の収録が尾を引いてるだけですから」
美優「そう……ですか。その収録で私に関することがあったんですか?」
モバP「えぇ、俺の卒業アルバムを見られた流れで、学生の頃好きだった人を教えろって圧をかけられまして」
美優「好きだった人……」
モバP「それで、その子のことを美優さんに似てるって、つい言ってしまったんですよ」
美優「!」
モバP「そんな訳で、しばらく二人にちょっかいかけられるかもしれませんが、適当に流しといてください。俺からもよく言っとくんで」
美優「……」
モバP「……美優さん?」
美優「期待してもいいんですか……?」
モバP「え?何を?」
美優「Pさんの恋人になること……」
モバP「は!?え!?ええ!?」
美優「……ふふ、冗談です。Pさんは外見だけで人の良し悪しを決める人ではないですもの……」
モバP「もぅ……心臓に悪いですよ……」
美優「……そう、外見だけでは。……どんな方だったのか、気になります……ね……」
モバP「あ、あの……?」
22: 以下、
美波「やっぱり、そうですよね」ニュ
モバP「うぉ!急にどうした?」
凛「内面が大事だからね。美優さんごめん。敵は別にいたよ」
美優「え?……え?」
凛「任せて。段取りはもうわかってるから」
美優「何の……」
凛「美波、手伝ってくれる?」
美波「もちろん」
凛「よし!じゃあ、早取り掛かろう」
美波「了解!」
モバP「お、おい、さっきから何を……まさか、また……」
凛「次の一歩を踏み出すんだよ。それじゃあね」スタタ
美波「お先に失礼します!」スタタ
美優「……次の一歩」
モバP「……あの、美優さん。一つご相談が」
美優「……え?」
―――――――――
――――――
―――
23: 以下、
ティンロン ティンロン
モバP「……。はい、お待たせしました」
男『おはようございます。ダスキ○です。お掃除サービスに参りました』
モバP「ご苦労様です。開けますね」
男『ありがとうございます。すぐ伺います』
モバP「……」
ティンロン
美優「はい……」ガチャ
春香「ホントにダ○キンだと思いました?残念!春香さんどえぇえええ!?」
凛「どうしたの……え!?」
美波「凄い叫び声が……。っ……嘘……」
春香「あ、あの……、突撃隣のプロデューサー、初恋の子はどんな子?知らない?なら、会いに行こうって企画でして……その……」
美優「……お疲れ様です」
春香「あ、はい……お疲れさまです……」
凛「な……な……」
美波「そんな……」
24: 以下、
モバP「……」ニュ
春香・凛・美波「「「!!!」」」
モバP「ふはっ……ふはははははっ!!三人共ナイスリアクション!!」
春香・凛・美波「「「!!?!?」」」
春香「も、もしかして……」
モバP「そう!うちの二人があからさまな動きをしてたからね!逆に引っ掛けてやろうかと、一芝居打ってみました!」
凛・美波「「」」
モバP「社長からまたお掃除サービスの話がきて確信したんだ。そこで、765さんに協力を依頼!実はダ○キン役兼カメラマンの男性は……」
765P「よ!みんないい顔だったぞ!!」
春香「あぁ!!プロデューサーさん!!」
765P「いやー、帽子被ってるからって全然気付くそぶりないんだもんなぁ。ひどいなぁ」
春香「酷いのはどっちですか!業界の闇に触れちゃったかもってバクバクだったんですよ!!」
モバP「ははは、業界の闇は言い過ぎだよ」
凛「……じゃあ、嘘なんだよね」
美波「美優さんも、仕掛人……なんですよね」
モバP「当然。そうじゃないと成り立たんだろ」
凛「だよね……」
美波「びっくりした……」
美優「……ふふ」
25: 以下、
モバP「美優さん、ご協力感謝です!ありがとうございました!」
美優「いえ……凛ちゃんの言ってた次の一歩を踏み出すチャンスだと思ったので……」
モバP「……次の一歩?」
美優「なんでもありません。……ごめんね?凛ちゃん、美波ちゃん」
凛「うん」
美波「大丈夫ですよ、美優さん」
美優「……よかった」
春香「……あれ!?春香さんには!?」
美優「あぁ!!春香ちゃんもごめんね?」
春香「まったく!まったくもうですよ!!」
モバP「んはは!!」
美優「ふふ」
765P「それじゃ、三人共最後は笑顔で……ドッキリ大成功っ!」
春香「イエイっ!」
凛「もう……」
美波「やられちゃいましたね」
26: 以下、
春香「ちょっと!一人でイエイって恥ずかしいよ!?凛ちゃん!美波ちゃんっ!!」
凛「……え?あぁ……」スッ
美波「……はは」スッ
春香「こらぁ!一歩引くなぁ!!」
765P「くくっ……。はい、オッケーでーす!皆さんお疲れ様でしたー!」
「「「お疲れ様でしたー!!」」」
春香「あっ!もう!!……お疲れ様でした!!」
765P「ははは。それじゃ、これ制作に回しておきますね」
モバP「すいません。よろしくお願いします」
765P「いえいえ、本当はオフのとこお疲れ様でした。それじゃ、失礼しますね。よし、お前ら!ロケバスに乗り込めー!!」
春香・凛・美波「「「はーい」」」
モバP「二人共気をつけてな!お疲れ!!」
凛「うん。また明日ね」
美波「お疲れ様でした」
モバP「ふぅ……。上手くいって良かった」
美優「ふふ、そうですね。お茶でも入れましょうか?」
モバP「あ、お願いします。……ん?」
美優「………………………………………………うふふ」
27: 以下、
春香「ん?!まさかの逆ドッキリだったね!!」
美波「う?……自分の行動が見透かされるのって結構恥ずかしいですね……」
凛「うん……ん?」
美波「どうしたの?」
凛「美優さんは?」
美波「……あれ?」
春香「今回別行動だったから現地解散だったんじゃないの?」
凛「そう……だよね」
美波「タクシーで帰ったのかな?」
春香「もしくは、そのままプロデューサーさんの家に留まってイチャコラ……なんてね!」
凛・美波「「!」」
春香「な、なんてねー……」
765P「そういえば、帰り際……すんごいナチュラルに家の中に入ってったな、三船さん」
春香「プ、プロデューサーさん!!」
凛・美波「「」」
765P「あ……いっけね☆」
           ハッピーエンド
31: 以下、
しぶりん、敗北しか知らない
36: 以下、
わろた

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Re:ゼロから始める異世界生活10 (MF文庫J)
KADOKAWA 長月 達平,大塚 真一郎 2016-10-25
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