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千歌「カラノワレモノ」


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エタらせたので書き直し
オリキャラいます
2:
私は高海千歌、中学三年生の女の子です。
今日は私の学校のバレー部が試合ということで友達の曜ちゃんと一緒に応援に来ています。
1セット目を取られてもう後がないけど、大丈夫かな....
タッタッタッ
お手洗いから戻ってみると曜ちゃんの顔は曇っていた。
千歌「曜ちゃん、どう?」
曜「うーん、この点差だと厳しいかも」
千歌「そっか....」
ピー
千歌「あっ...」
曜「マッチポイントだ....」
4:
「みんな諦めないで!」
「一本一本!!」
千歌「頑張れー!」
曜「ここ防いでー!」
相手からのサーブが打ち込まれる
レシーブしてトス、そしてスパイク!
でもボールは相手に取られてしまう
相手も綺麗なトスをあげる....あぁっ!
ダァン!
ピッ、ピッー
終了のホイッスルが鳴り響く
曜「あー、惜しい...」
千歌「負けちゃったね...」
5:
曜「準優勝....か」
千歌「惜しかったね...」
あっ、一人コートで座り込んじゃってる....
確か1セット目のセットポイントでサーブミスしちゃった子だ....たぶん二年生かな?
「ずいません、わだじっ....!」
「ほら....早く整列するよ」
整列を促してるのはキャプテンの瑠璃ちゃん、私の同級生の友達。
今日試合を見に来たのはあの子を応援する気持ちが強かったからだ。
「「「ありがとうございました!!」」」
パチパチパチパチ
千歌「どうする?このあと会いに行く?」
曜「えっ」
千歌「えっ?」
6:
曜「.....千歌ちゃん?」
千歌「えっ....だって一応来たから声かけた方が」
曜「.....様子だけ見に行ってみよう」
千歌「....うん?」
試合会場の体育館裏、選手たちの荷物置き場に部員達はいた
千歌「あっ、いたっ」
「うわああああああん!」
「あともうちょっとだったのに!!」
「あああああああ!!」
部員達がそこでは泣いていた。
みんな、泣いている....
さっきまで後輩を慰めていた瑠璃ちゃんでさえ今まで見たことがないくらいに泣きじゃくっている
千歌「あっ....」
曜「千歌ちゃん」
グッ
駆け寄ろうとしたのを曜ちゃんに止められた
7:
曜「千歌ちゃん、今の私たちにできることなんて何もないよ」
千歌「でも....」
曜「千歌ちゃん!」
千歌「うん....」
私たちはその場所を後にした.....
8:
そのまま曜ちゃんと別れて私は家に帰った。
家に帰ると美渡姉が居間でくつろいでいた。
美渡「お帰りー、どうだった?」
千歌「んー、負けちゃった」
美渡「そっかぁ、今年は強いって聞いてたんだけどなあ」
千歌「しょうがないよ、相手は全国にも行くようなところらしいし」
美渡「あーあそこね、わたしの代もあそこが優勝してたなあ」
千歌「そうなんだ」
美渡「監督さんが鬼のように厳しいらしいからねぇ、確かここ10年でも一回ぐらいしか優勝逃したこと無いんじゃないかな?」
千歌「そんなにっ!?」
美渡「うんうん、だって天下のあそこが負けたって地方新聞で大々的に取り上げられてた覚えあるし」
千歌「そんなに強いんだ....」
9:
千歌「......ちょっと出掛けてくるね」
美渡「また?」
千歌「大丈夫、そこの浜辺に行ってくるだけだから」
美渡「んー、いってら」
千歌「うん」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
波の音が心地いい
日も沈み始めて、全てがオレンジ色に染まる
私はこの時間の、この場所がけっこう気に入ってる
12:
今日の試合を思い返してみる
どう見ても相手校の方が格上だった
体格も、技術も、コンビネーションも
素人目の私から見ても、それは明らかだった
サーブミスして泣いた子がサーブを失敗しなくても負けていたと思う
私はつい、あの子達の前では絶対に言えない、喉の隅っこに引っ掛かっていた言葉を口に出してしまう
千歌「負けるのがわかってて、どうしてあんなにみんな泣いてたんだろう....」
14:
最低だ
自分でもそう思う
でも、負けるのがわかってて、それでも挑むのは何でなんだろう
そういう思いを私は抱いてしまっていた。
私はいつもそうだった
曜ちゃんに水泳部に誘われた時も
自分なんかが勝てるワケがない
たくさん練習して辛い想いをするよりも、こうしてフラっと海に立ち寄って泳いで楽しめればそれで満足じゃないかと
そういった考えが巡ってしまって、私は曜ちゃんの誘いを断ってしまった....
15:
千歌「本当にバカチカだ私....」
そう自分を卑下する言葉を口に出してみるけど何も変わらない
あるのは波の音と沈む夕日だけ
千歌「そろそろ戻ろうかな....」
大分長いことここにいたからそろそろ戻ろうとした
その時
千歌「っ...」
何かが光に反射するのが見えた
16:
千歌「何だろうあれ....」
確かめに靴を脱いで海の中へ足を踏み入れる
ザバザバと歩き、光った場所へと向かう
千歌「....なーんだ」
光の原因はただのビンだった
海に投棄されたのがここまで流れ着いたのだろう
仕方ないので私はビンを拾い上げる
旅館のお客様が浜辺に来たりするので浜辺のゴミは積極的に拾ったりしてる
もちろん、私自身もこの内浦の海が好きなのでゴミを放っておけないというのもあるけど....
17:
拾い上げたビンを、ふと夕日に当ててみる
千歌「おっ、これはこれは....」
ビンに入った海水も相まってビンが綺麗に光っている
幻想的な光景に思わず感嘆せずにはいられなかった
千歌「....うーん」
何か捨てるのは惜しい
このビンのお陰で素敵な光景も見れたワケだし....
千歌「よし、キミは合格だっ」
私の部屋に残しておこう
私の部屋、その内こういったガラクタで埋め尽くされるんじゃないかーーーそんなちょっとした不安を抱えながらも私は家へと戻った
18:
部屋に戻り早飾ってみる
千歌「うーん、やっぱり光が差してないとイマイチ」
あと...
千歌「このビンひびが入ってるじゃん....」
ビンにはひびも入っていた
花瓶代わりに使おうとも思っていたけど止めておいた方が良さそうだ
.....早拾ってきたことを後悔しかけている
千歌「まあ、でも持ってきちゃったワケだし...」
一応置いておくことにしておこう
美渡「千歌ー」
千歌「はーいっ」
美渡姉に呼ばれて下に降りる
その時にはもう私は試合のことなんてさっぱり忘れてしまっていた
19:
季節は瞬く間に過ぎていって....
今は秋
中学最後の夏休みの余韻に浸りながらも、学校のみんなは受験に慌てはじめている...
当の私も例外ではないので...
千歌「うーん....」
模試の問題に頭を悩ませていた。
第一この『??のときの○○の心情について以下の選択肢から最も適切な物を選べ』ってどういうこと!?
他人が書いた小説のキャラクターの心情なんて私がわかるわけないじゃん!!
20:
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
千歌「あ"??」
全然解けた気がしない...
これは後々お母さんや先生に怒られるパターンだ....
曜「千歌ちゃーん、模試どうだっ...うわっ...」
千歌「曜ちゃん、聞かないでおくれ....」
曜「うん、聞かないでもわかった....かな」
千歌「シクシク...このままじゃわたしゃ浦の星なんて夢のまた夢だよ...」
曜「ア、アハハ...」
曜ちゃんが苦笑いをしていると...
瑠璃「いやー、もうホント無理、ダメ、ヤバい」
二人目の犠牲者がやって来た。
21:
瑠璃「数学とかさー、何の意味があるのさ、電卓で十分でしょ」
千歌「そうだそうだー、社会もさー、日本の歴史なんて知るかー!」
瑠璃「織田信長がなんぼのもんじゃーい」
千歌「墾田永年私財法がなんじゃーい」
曜「いや、それは人名じゃないから...」
模試が終わりみんな帰ってしまった中、私たち3人はそんなゆるゆるなトークをしていた。
曜「あっ、ごめん私そろそろ行かなきゃ」
千歌「プール?」
曜「そう、大会もまだあるし」
瑠璃「頑張ってね」
曜「うん、ありがと。また明日」
曜ちゃんと短く挨拶を交わし、曜ちゃんは飛び込みの練習のためにプールへと向かって行った。
22:
千歌「凄いよね、曜ちゃん」
瑠璃「そうだねぇ、上手く行けば全国大会だもんね」
千歌「その時は一緒に応援しに行こうよ!」
瑠璃「...んー、無理かもしれない」
千歌「え、どうして?」
瑠璃「千歌達には言ってなかったけど、私さ、都内の○○高校行くつもりなんだ。そこ入学前から練習に参加させられるらしいから春前に遊んだりするのも難しいかなって」
千歌「えぇ、本当に!?」
その高校は私でも聞いたことがある。バレーの強豪校として有名なところだ。
千歌「バレー....続けるの?」
瑠璃「うん...やっぱり私はバレーが好きだからさ...」
千歌「そっか....」
瑠璃「うん....」
千歌「......」
瑠璃「......」
少しばかりの静寂が流れた...
23:
千歌「でも、強豪校なんて凄いね、練習凄いハードなんじゃない?」
瑠璃「うん、でもその分強くなれるならやりがいはあるよ」
千歌「レギュラーになるのも大変だね」
瑠璃「うん、二軍まであるみたい」
千歌「二軍!?そんなに部員数いるんだ」
瑠璃「強豪校だからね」
千歌「うーん....」
それだけ頑張ってもレギュラーどころか、ベンチにも入れない可能性だって低くない
そういう場所なんだ....
これはポロっと出てしまった言葉
だからこそ本心から出てしまった言葉
千歌「私には考えられないなぁ....」
24:
空気が凍ったのを、肌で感じ取れた
瑠璃「千歌....どういうこと?」
千歌「.....えっ」
瑠璃「考えられないって『千歌が強豪校に行くこと』?それとも、『私が強豪校に行くこと』?」
千歌「えっ、ごめん....何で怒ってるの?」
瑠璃「答えて」
千歌「....それはもちろん私なんかがそんなところ入ったらすぐ辞めちゃうだろうなって...」
瑠璃「......」
嘘を言うな
無言の視線が、私にそう訴えかけていた
千歌「......ごめん、本当は少しだけ瑠璃ちゃんのことを理解できないって気持ちも、あるよ」
25:
瑠璃「.....なんで?」
千歌「だってさ、そんな凄いところだよ、きっと毎日朝から練習して、先輩にはこき使われて、それでもレギュラーになれるかわからない、そんな場所へ行く気持ちなんてわからないよ」
瑠璃「そっか....」
千歌「私、瑠璃ちゃん達の大会、観に行ったよ?最後の試合、相手のチーム凄い強かったじゃん!?それでも何で頑張るの!?」
瑠璃「っ、それは...」
千歌「みんな泣いてた!!それだけ本気でやってきて、それでもやっぱり強豪校は強くて、勝てなくて!!」
駄目だ、それ以上は言っちゃいけない。
でも、溢れ出す。
ヒビの入ったビンから水が漏れ出すように。
千歌「努力しても勝てないことがわかってるなら、最初から努力しない方がずっといいじゃん!!」
26:
瑠璃「.....そっか」
千歌「っ....何が?」
瑠璃「千歌は....そうなんだ」
千歌「っっ、だから何がっ!?」
瑠璃「私がバレーをやる理由はさ、好きだからだよ。それ以上でも、以下でもないよ」
千歌「でもっ」
瑠璃「うん、努力しても報われない時もある。後悔する時もあるよ」
千歌「だったら....なんで....」
瑠璃「そういう時、ふと色々思い出すんだよ、仲間と一緒に頑張って練習した日々、それが実って仲間と上手く連携が繋がって綺麗にスパイクが決まったりした時のこと....」
瑠璃「そういうのを思い出していくうちに『あぁ、やっぱり私はバレーが好きなんだなぁ』って気付くの、それでもっと上手くなりたいって思って、また立ち上がるの」
千歌「そんなの、ぜんっぜんわからないっ!わかりたくもないよ...」
瑠璃「だから、なんだね...」
千歌「っ....何が?」
瑠璃「千歌は空っぽなんだよ」
27:
瑠璃「夢中になれるものに出会ったことがない、だから私たちの気持ちがわからない」
千歌「そ、そんなことない...」
瑠璃「だから、努力しようという気になれない」
千歌「違うっ!!」
瑠璃「千歌....」
千歌「私にも...私にだってあるよ....何か、そう何かが...」
瑠璃「曖昧な時点でそれは誇れるものじゃないよ」
千歌「っ....」
私は何も言い返せなかった....
28:
瑠璃「....私、帰るね」
瑠璃ちゃんが鞄を持って出口へ向かう
千歌「ま、待って!!」
待って、まだ私にも好きな物が、誇れる物があるはずたから
もうちょっと待ってもらえれば、きっと答えられるはずだから
だからっ
瑠璃「っ....」
千歌「えっ」
瑠璃ちゃんの顔は涙で濡れていた
瑠璃「....ごめん」
訳もわからず、私はただ立ち尽くしていた
瑠璃「....何か見付かるといいね、千歌が好きなもの」
そう言って彼女は教室から去って言った
29:
教室には私独りぼっち
教室内の音は消え、聞こえるのは外の運動部の部員達の声
千歌「わ、私も帰ろうかな...」
誰もいないのに、帰ることを告げていた。
千歌「あーあ、これから瑠璃ちゃんと顔合わせるの辛いかもなあ」
なるべく気取らないように、声を出す
そうして、さっきのことをなるべく考えないようにする
千歌「よーし、まずは受験頑張らなきゃだね、家に帰って勉強しなきゃっ」
私の声は震えていた
不思議と涙は出なかった
30:
家に帰っても、もちろん勉強をするわけでもなく、私はベッドに寝ころがっていた。
何も考えたくない
でも、さっきの会話が頭の中で再生される
瑠璃『千歌は....そうなんだ』
千歌「っ....」
私はおもむろに棚の整理を始めた。
とにかく何かして気を紛らわせたかった。
千歌「.....これ確か」
私は棚から空のビンを見付けた
そう、あの大会を観に行った日に見付けたヒビの入ったビンだった
瑠璃『千歌は空っぽなんだよ』
千歌「.....ああ、そっか」
なんでこんな物に惹かれたのか、ようやくわかった
これは、私なんだ
31:
空っぽで何も入っていない
何か入ってもヒビからすぐに漏れ出てしまう
何も残らない
好きな物も、好きな友達も、何もかも
空っぽだ
空の割れ物だ
32:
千歌「....泣けない訳だ」
だって、本当のことだから
悔しいとも思えないから
あの子は泣いた
自分が好きで、頑張ってきたものがそれでも叶わなくて、悔しくて
自分の好きな物を貶されたから、自分が好きだった人を傷つけたから
だから、あの子は泣けた
私は泣けなかった
好きな物なんて、私にはないから
千歌「っ....」
ふと、両手で顔を覆ってみる
端から見たら泣いているように見えるかもしれない
でも、泣いてない
だって空っぽだから
33:
ああ
泣きたいなあ
笑いたいなあ
それが空っぽの言葉でも
こんな空っぽな私でも、泣いてみたいんだ
千歌「うぐっ...あ"、あああああ!」
下手くそな泣きマネを私はずっと続けていた
37:
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
千歌・曜「わああ?♪」
曜「やっぱり凄いね、東京!」
千歌「うんっ!」
曜「ほらっ、千歌ちゃんっ見て見て!」
千歌「えっ、ちょっと待ってよ?」
何かに夢中になりたくて
メイド「どうぞ♪」
千歌「えっ、あっ....」
何かに全力になりたくて
千歌・メイド「きゃあっ!!」
メイド「チラシが!」
千歌「あ、私行きます!」
脇目も振らずに走りたくて
千歌「っ、待って待って!」
でも、何をやっていいかわからなくって
千歌「ふぅ....ってあっ、また突風!?」
燻っていた私の全てを
千歌「っ....ふぅ、これで....ああっ!!」
吹き飛ばし、舞い降りた
千歌「これって....」
それが....
38:

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