三浦「マジムカつくし」結衣「どしたの、優美子?」back

三浦「マジムカつくし」結衣「どしたの、優美子?」


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2:
三浦「マジでムカつくし!」
結衣「どしたの、優美子?」
三浦「なんか、ウチの高校の裏サイトみたいなヤツで、隼人がボロクソ言われてるらしいし!!」
結衣「へ!?なんで??隼人くん、人気者じゃん???」
三浦「だしょ!?てか何がムカつくって、なんも知らないバカが、勝手にあーしとかに同情したりしてるらしいし!!」
結衣「優美子、なんか同情されるようなことあったっけ・・・?」
3:
三浦「ほら、マラソンで優勝したとき、隼人があーしと一色の名前呼んだじゃん?あれが、ホントはあーしに興味ないのにあーしのこと繋ぎとめるためにやった、とか言われてんだって!!」
結衣「は?なんで隼人くんがそんなことするの??」
三浦「隼人はあーし使って、他の女近寄らせないようにしてるとか言われてた。そんで、あーしがかわいそうだって」
結衣「ふーん。よくわかんないけど、それで優美子は隼人くんに怒ってんだ・・・」
三浦「はあ!?結衣、あんたまで何言ってるし!!あーしが隼人に怒るわけないっしょ!?むしろ、あーしが頑張れば他の女近寄らせないようにできるとか、超チャンスだし!」
結衣「おー、さすが優美子。あたしじゃそこまで考えられないや」
4:
三浦「ふふん。伊達にめんどくさくてモテるオトコに惚れてないし。てか、あの隼人にそこまで信頼されてるとか、あーしヤバいっしょ!?」
結衣「まーねー。優美子、はっきり言ってめちゃくちゃ頼りになるから」
三浦「そうっしょ!?だからあーしは、隼人に納得してんのにさ、なんか馬鹿な連中が勝手にほざいて、あーしのこと可哀想とか言ってくれちゃってるわけ!!」
結衣「なるほどね?。やっとだいたいお話がわかったや。そりゃ優美子、怒るよね」
三浦「でさ、最初は隼人のこと狙ってる女どもが一発逆転狙ってそんなこと言いだしたんだと思ったら、どうも、言ってんの男どもらしいんだよね」
結衣「そうなの!?」
5:
三浦「たぶんさ、モテない勘違いキモ野郎どもが勝手にあーしの気持ち代弁して、自分は優しい男アピールしてんじゃないかと思ってんだ」
結衣「あ?。でもなんか、そういうのってカッコ悪いね。てかキモいかも」
三浦「マジキモイ。てか、モテないキモ男なんかにさ、隼人の考えとかわかるわけなくない?ポジション全然違うし。まして女子とほとんどしゃべったこともないクセに、女子の気持ちわかってるみたいな態度が腹立つわ」
結衣「確かにねー。優美子、全然傷ついてないもんね」
三浦「そりゃ、ちょっとは落ち込むこともあるけど、そんなキモ野郎どもに心配される筋合いはないし!てか、例え隼人が嫌なやつで嘘つきでも、ネットとかで隼人の悪口とか書きまくるモテないキモ男どもよりは1億倍くらいいいし!!」
結衣「うん、それは絶対そうだね。しかも、なんかそういう人たちって、何の取り得もないのに、勝手に隼人くんより自分のが上、とか思ってそう・・・」
6:
三浦「隼人ほどの上玉そうそういないっての!てか結婚とか考えてるわけじゃあるまいしさ、高校生のうちくらい、ちょっと面倒くさくてもカッコいい人と一緒にいたい、とか考えるの普通じゃん?そういう女子の気持ちとか全然わかんないくせに、隼人の悪口言って、なんか自分のが上みたいな感じ出してるヤツとか、絶対付き合いたくないっしょ!!」
結衣「あたしは、その、ヒッキーとなら結婚しても・・・」
三浦「結衣がヒキオがいい、って思うのわかる気がする。アイツ、あーしが隼人のことで悩んでたときさ、隼人のこと『めんどくさい男だ』とか言いながら、黙ってあーしのこと応援してくれたじゃん?あんとき、あ、こいつマジでいい奴なんだな、って思った」
結衣「ちょっと優美子!ヒッキーはダメだからね!!」
三浦「そういうんじゃないって。ただ、男の友達ってこういう感じかな、とか思っただけ。下心とかそういうの感じないってかさ。ネットで悪口言ってるゴミとかだと、そこで『葉山は止めとけ』とか間抜けなアドバイス言いそうじゃん?そうじゃなくて、あーしの意思を尊重して、黙って応援だけしてくれるみたいな」
7:
結衣「うんうん、ヒッキーはそういうとこあるねっ!自分の考えはしっかり持ってるけど、いちいちそれを押しつけない、ってゆうかさ。まあ、めんどくさいだけかもしんないけど」
三浦「それでもいいし。要は、大してこっちの気持ちとか隼人の考えとかわかってもいないのに、あーだこーだ主張してくるやつがウザい、ってだけだから。ヒキオだったらそういうのなくて、なんか友達として楽そう、みたいな風に思っただけ」
姫菜「ふたりとも、遅くなってゴメン」
結衣「あ、姫菜」
三浦「遅いし、海老名。で、もう用事は終わったん?」
姫菜「うん、だいじょうぶ。それで、随分盛り上がってたみたいだけど、何の話?」
14:
姫菜「うん、だいじょうぶ。それで、随分盛り上がってたみたいだけど、何の話?」
結衣「あ、うん、それがさ・・・」(説明中)
姫菜「・・・それねえ。私もムカついてた」
結衣「姫菜も!?」
三浦「なんで海老名がムカついてんの?」
姫菜「修学旅行の件、あったでしょ?あれでね、なんか、ああいうのは自分たちのグループで解決すべきで、奉仕部に持ち込んだ隼人くんが悪い、みたいに言われててさ」
15:
三浦「はあ!?なにそれ??てか、隼人が持ち込んだの、それ?」
姫菜「私もよくわからないんだけどさ。なんか、そう思いこんでる人は多いみたい。でもね、そんなことはどうでもいいんだ」
結衣「そうなの?」
姫菜「それを結衣とか雪ノ下さんとか、ヒキタニくんに言われるならまだ納得するよ?でもさ、何にも協力してもらってない、関係ない人たちから『グループの問題なんだからグループで』とか言われると、なんか普通にムカついちゃって」
結衣「あたしは戸部っちが持ちこんできたとき積極的に受けちゃったほうだからあんま言えないけど・・・でも、ヒッキーもゆきのんも、隼人くんとか姫菜に怒ってないよ?」
16:
姫菜「でもさ、なんか空気悪くなったりしてたじゃん。それに、結衣のことも悪く言われてるよ、何の考えもなしに結衣が引き受けたせいで、ヒキタニくんが嘘告白するハメになったのに、人の気持ち考えてって言ったとか」
結衣「うぇ!?そうなの!?てか、なんでみんなそんなに詳しいの!??」
三浦「結衣、そこらへんはあんま、つっこむなし。たださ、あーしらのグループのことはあーしらで解決すべきとか、そいつらは何様なん?」
姫菜「それは知らないけどさ。たぶん、男女でグループとか組んだことない人たちだと思うよ。だからきっと、グループには鉄の掟があって、その秩序維持のために他人の力を借りちゃいけない、みたいな勝手なルールを妄想してるんだよ」
三浦「それは普通に余計なお世話だし。なら、あんたらはそういうグループ作って頑張れば、とか思うわ。あーしは絶対に参加しないけど。てか参加する女子いないっしょ」
17:
姫菜「てゆうか大げさだよね、話が。そりゃさ、私もこのグループなくなったらさみしいなあ、とは思うけど、割と些細なことで分裂しちゃうのも高校生の男女グループの特徴みたいなもんだと思うと、結構割り切れる部分もあるんだよねー、今更だけど」
結衣「う?ん。あたしは、奉仕部なくなったらさみしいかな・・・。でも5年後とか10年後とかにゆきのんとかヒッキーと会って、そういうことあったよね?、とかなったらそれはそれで素敵かも」
三浦「あーしもだいたいそんな感じ。それで隼人とか結衣とかを悪く言うとか、どんだけつまんない青春送ってんの、って思うし」
姫菜「そこだよね。例えば隼人くんがさ、私とか優美子とか結衣のこと騙して、援助交際の元締めとして大活躍、儲けたお金でドラッグに手を出して校内で捌いてました、とかならわかるんだけどさ。告白と告白阻止の板挟みにあって他人を頼ったくらいで極悪人扱いされちゃうとか、普段、どんな倫理観で生活してんのかな、って思うよ」
三浦「海老名・・・例えがまあまあエグいし」
結衣「あ、あははは・・・」
19:
姫菜「とにかくさ、別にキモい男の子たちが何を言おうと隼人くんは私たちのともだちだし、高校生にしては頼れる男子だと思うんだよね。優美子が好きになるのもわかるし、他の女の子たちが憧れるのも普通だよ」
三浦「それさえわかってればいいし。てかギャンギャン騒いでるキモ男どもは、モテる隼人を妬んでないで、自分もモテる男になれるよう努力すればいいっしょ。まあ、ネットに悪口書きこんでる時点で絶対そんな時代は来ないとは思うけど」
結衣「は?、ヒッキーがそういうことする人じゃなくてよかった」
姫菜「そうそう。結衣だって関係ない人に色々言われたところで、ヒキタニくん自身が全然怒ってないんだから大丈夫だよ。どうせそんな人たち、最初から結衣が好きになるような男子じゃないんだから、関係ないしね」
結衣「ん?、あたしはそこまでは割り切れないけど・・・でもわかった。たしかに、あたしが好きになる人はネットで悪口かいて威張ってるような人じゃないもんね」
20:
三浦「そうそう、どうせあーしらとは一生関わりあいになることのないタイプだから、腹は立つけど、ほっとくっしょ。せいぜい、ネットで『自分はホントはモテる』とか証明できない自慢でもして悦に浸ってればいいし。女子から見れば、書いてある内容だけでモテない男子なのすぐわかるけど」
姫菜「二人とも元気でたみたいだし、どっかで遊んで帰ろっか?」
三浦「なら、隼人たちが部活終わるの待って、みんなで遊びにいくし」
結衣「あたしは奉仕部行ってくるね。なんかお話してたら、無性にヒッキーの顔みたくなっちゃった」
姫菜「いいよー。結衣も自分の恋、がんばってね!」
三浦「あーしも結衣も、まだまだこれからだし!!」
41:
葉山「二人とも、今日はやけに機嫌が悪いね。どうしたんだい?」
戸部「優美子、そういうときはパアーっと歌うっしょ!」
三浦「戸部、うるさい」
戸部「優美子、マジきちーっしょ!!」
姫菜「うん、とべっち、悪いけど黙ってて?」
戸部「・・・ガチできちーっしょ」
42:
葉山「で、なにがあったんだ、優美子?」
三浦「・・・隼人に聞かせたい話じゃないし」
姫菜「でも優美子、いっそ隼人くんにも聞いてもらった方がスッキリするかもよ?」
葉山「なんの話かわからないけど、二人が困ってることがあるなら相談にのるよ」
三浦「はやと・・・」
43:
姫菜「優美子が言いにくいみたいだから、わたしから言っちゃうね。実はさ・・・」
(説明中)
葉山「なんだ、そんなことか。俺は別に気にしてないよ。すべての人に好かれるなんて、到底無理な話だからね」
三浦「でも・・・」
葉山「俺は、優美子や姫菜、結衣や戸部たちがわかってくれていれば、それで十分さ」
三浦「はやと・・・かっこいい・・・」
44:
姫菜「でもさ、隼人くんはそうやって許しちゃうけど、まだわたしは納得できないことがあるんだよねえ」
葉山「な、なんだい、姫菜」
姫菜「例えばさ、あの千葉村の小学生助けた一件、覚えてる?あれもさ、なんか隼人くんは役立たずで、ヒキタニくんのアイディアが神、みたいに言われててさ」
三浦「なにそれ!?てか、あーしらの行動、どんだけ筒抜けなん?」
45:
姫菜「ゆみこ!それは突っ込まない約束だって自分で言ってたでしょ!?」
三浦「あ、そーだった。で、なんで隼人が役立たず扱いされるし」
姫菜「なんかね、結局隼人くんの出した話し合いみたいな提案は、根本的な解決になってないって。それに比べてヒキタニくんのアイディアは問題を解決はできてないけど解消したし、人間関係の本質を捉えてる、みたいな?」
三浦「あーしはヒキオのアイディアもどうかと思ったけど・・・。まあ、それであの小学生の子が救われたってんならいいんじゃん?」
姫菜「ところが、そうでもないんだよね。結局は彼女、クリスマスイベントの時も一人ぼっちでさ。それに気が付いたヒキタニくんもまた、自分のやったことは場をひっかきまわしただけで意味はなかったんじゃないか、って落ち込んでたんだ」
葉山「・・・姫菜、どうしてそんなに詳しいんだい?」
46:
姫菜「あの場ではね、わたしもヒキタニくんのアイディアの方がいいと思ったし、隼人くんの話し合いじゃ何も解決しないな、とは思ったよ。でもね、本人が後で失敗を認めてるアイディアをさ、神の所業みたいに讃えるのは、ちょっとね・・・」
三浦「それはむしろ、ヒキオがかわいそうだし」
姫菜「それより隼人くんのことだよ。確かにわたしから見れば不十分なアイディアだったけどさ、考えが浅いっていう指摘は少し違うかな。わかりやすく言うと、経験不足じゃない?そりゃ、雪ノ下さんのことで小学生のときに失敗したことを繰り返した、って言われちゃうと隼人くんもつらいとこだけどさ、それにしたって隼人くん、まだ高校二年生だからね?」
三浦「まあ、隼人がなんでもできちゃうから、勝手に責任を重くしてるってのはわからないでもないけど」
葉山「それより、なんでもかんでも知っている姫菜が怖いよ、俺は」
47:
姫菜「期待に応える、って意味ではね、あの場で小学生のいじめ問題に切り込む、って時点で十分なんだよね。普通、ただのボランティアで参加して、そこまでアクティブに行動できる人なんていないでしょ。隼人くんを悪く言ってる人たちなんてさ、リアルな話、いじめ問題においてもっとも唾棄すべき傍観者ポジションだよ、絶対!」
葉山「だ、唾棄・・・」
三浦「それはわかるし!偉そうに隼人のやったことにケチつける割には、絶対自分がその立場だったら行動起こすどころか見て見ぬフリするような連中っしょ!そんでよく、隼人の考えが浅いとか言えると思うし。まさか、見て見ぬフリする方が助けようとするよりカッコイイ、とか思ってんじゃん!?」
姫菜「それはあり得るね。いわゆるアレだよ、募金活動とかで芸能人が寄付するのを見てさ、これは売名だ?とか騒ぐくせに、自分は一銭も出さないみたいな。斜に構えてるのがカッコイイ、とか勘違いしてるのって、モテない男の子に共通した特徴だよね」
48:
三浦「女から見れば、売名だろうが考えが浅かろうが、まず動ける男の方が魅力的だし。人のやることに文句だけつけて、自分はなんにもしないで斜に構えるとか、あーしなら絶対好きにならない」
姫菜「うんうん。なんでああいうのがカッコイイと思えるのかすらわからないよね、女子から見れば。すごくダサいよ、自分もやればできるけどいまはやらない?とか言いながら一生やらずに終わる人って」
戸部「隼人くん、俺、今から被災地のボランティア行ってくるっしょ!」
葉山「と、戸部!?」
49:
三浦「そもそも、ボランティアの高校生に小学生のいじめ問題解決させるとか、大人はなにやってんの、ってツッコミはありなん?」
姫菜「う?ん、それは言いっこなしにしよ、優美子。なんていうか、わたしたちの周囲に起こる出来事には大人は干渉しちゃいけない、みたいなルールがあるから」
三浦「なに、そのルール?」
姫菜「それを説明するのは、完全な禁則事項だねえ。ただ、その定められたルールの中で、隼人くんの行動は十分に評価できるものだった、とわたしは思ってるかな」
葉山「・・・完全に評価をしてくれるわけではないんだな」
姫菜「それは難しいかな?。状況をちゃんとわかってない、というのは事実だし。でもね、わたしが評価してるのはそこじゃないんだ、隼人くん」
50:
三浦「なんだ、そっちを先に聞かせろし」
姫菜「ヒキタニくんのアイディアの有用性を認めてさ、ちゃんと協力したでしょ?あれ、隼人くんが協力を言いださなければ、優美子もとべっちも絶対、やらなかったと思うんだよね。自分のアイディアにこだわらず、良いものを取り入れていこう、みたいな柔軟性は経営者向きでいい考え方といえるんじゃないかな」
三浦「確かに。ヒキオのメチャクチャなアイディアにあーしらが協力したのは、隼人が賛成したからかも。あんとき、あーしら別にヒキオと仲良くなかったし、なんなら雪ノ下さんにムカついてたくらいだし」
姫菜「そういうこと。どんなに優れたアイディアだって、実行できなければ意味ないからね。あの場面は、隼人くんのそういう度量の広さが見えたと思うよ。ヒキタニくんとのチームワークっていうのかな、二人の相性は抜群、みたいな・・・愚腐腐腐腐」
三浦「海老名、擬態しろし。でもまあ、あそこで隼人が自分のが正しい、とか言ってヒキオの考え馬鹿にするような真似してたら、もしかしたら幻滅したかも」
葉山「ははは、それはよかったよ・・・」
51:
三浦「む?、ほっとこうと思ったけど、やっぱり隼人の悪口止めたいし」
葉山「優美子、あまり無茶はしないでくれよ。相手が男だとなると、さすがに心配だよ」
三浦「はやと・・・」
姫菜「盛り上がってるところ悪いけど、それは難しいかもね。あ、悪口止めるのが、って話ね」
三浦「なんでだし!?」
52:
姫菜「一番困っちゃうのは、書いてる本人たちがさ、自分たちに正義があるって思ってることなんだよねー」
三浦「ネットに隼人の悪口書くことのどこが正しいし!」
姫菜「まあ、それを言っちゃあおしまいなんだけどさ。自分では何も行動しない、そうした経験もない人たちが、隼人くんのしたことを悪く言っておいて正しいことをしてると思ってるとか、ちょっと怖いよね」
三浦「怖いってかキモイ」
姫菜「そう、それが普通の感覚。だけどね、そういう人たちからすると、そうやってキモイとか言っちゃうことも、優美子の性格が悪い、みたいに変換されちゃうと思うんだ」
53:
三浦「マジで!?てか、はっきりいってどーでもいいけど、なんであーしが隼人の悪口いう奴らに優しく声を掛けてやんなきゃいけないって話になるん?」
姫菜「そこで話が戻るんだよ、優美子。つまり、その人たちは、隼人くんが悪で、自分たちが正義だと思ってるから。友だち、っていうか優美子からしたら好きな人を悪く言われて怒るのは当然なんだけど、元はといえば隼人くんが悪いんだから、彼を悪く言う自分たちにキモイとか言うのは性格悪い、みたいな理屈になってるんだよ」
三浦「海老名!?す、好きな・・・とか言うなし」
姫菜「隼人くん?いまの、聞いてないよね?」
葉山「もちろんだ。でも、優美子の気持ちは嬉しいよ」
三浦「がっちり聞いてんじゃん!?ま、まあ、そのことは今はいいし」
54:
姫菜「とにかく、自分たちをキモ男扱いする女子は性格が悪い、と考えるみたい。それって、なんで女子からキモいって言われるのかがわからないからだよね。それで自覚がないのか困る、っていう話になるんだよ」
三浦「扱い、じゃなくて普通にキモい。逆に隼人の悪口書きこむようなヤツのどこにカッコよさがあるのかを教えて欲しいくらいだし」
姫菜「そこはもう、幻想の世界だろうね。隼人くんみたいなモテる男子の事をあえて悪くいう人をカッコいい、と思う女の子なんて地球上に存在しないし、むしろ自分がモテないからって必死すぎ、と評価するのがごく一般的なんだけど、そういう人の中では、自分の事を理解してくれない性格の悪い女、ってことになっちゃうのかもしれないね」
三浦「ま、さっきも言ったけど、それはあーし、どうでもいいわ。自分と接点のない男どものことなんて関係ないし。たぶん、そういう男らと付き合うことは一生ないっしょ」
55:
姫菜「うん。間違っても、優美子に直接声をかけられるようなタイプではないから、心配はいらないと思うよ」
葉山「・・・それでも俺は、優美子が悪く言われるのをみるのはおもしろくないよ」
三浦「はやと・・・」
姫菜「隼人くん、少しイラッとしてきたから、その展開はもうやめてほしいかな」
葉山「す、すまない」
三浦「海老名、顔がガチで怖いし」
76:
姫菜「それでね、隼人くん。わたし、少し考えたんだけど、この際、隼人くんから無駄なスペックを省いていこうと思うんだ」
三浦「海老名、まったく意味不明なんだけど」
姫菜「要するにさ、隼人くんへの悪口は、ほとんど難癖に近いわけだよね。わたしたちから見ればモテない男子の僻みそのものみたいな難癖をつけられちゃうのはさ、結局、隼人くんの無駄なスペックが僻みを生んでるせいだと思うんだ」
三浦「ごめん海老名。丁寧に説明されても全然わかんなかった」
77:
姫菜「例えばね。文化祭のとき、相模さんが実行委員長として何の役にも立たなかった挙句、ヒキタニくんにその罪を押し付けた、ってことあったじゃない?」
葉山「ああ、それは・・・」
三浦「そうなん?あーしはヒキオが相模に屋上で酷いこと言った、ってことしか知らないけど?」
姫菜「まあその辺はだいたいで聞いてよ、優美子。でね、この件についてもさ、そもそも隼人くんが相模さんを文実に推薦したのが悪い、みたいな声があるわけ。もうこれってさ、日本の歴史に燦然と輝く間抜けな政党第一位とも言われるあの党が良く言ってる、任命責任ガー、ってやつだよね」
三浦「政治のことはよくわかんないし」
葉山「うーん、どうだろう。確かに、彼女の能力を考えずに推薦した俺が悪いと言われれば・・・」
78:
姫菜「隼人くん、いまはそういう反省はいいんだよ。でね、そういういちゃもんつけてる人に限って、普段は平気でその政党のこと馬鹿にしちゃったりするわけよ」
三浦「だから、政治のことはよくわかんないって」
姫菜「そう?割とわかりやすい例えだと思ったんだけどな。とにかく、さっきまでの話も含めて、隼人くんへの文句はくだらない難癖とかいちゃもんが多い、って話だよ」
葉山「それと、俺のスペックがどうこう、というのはどう関係するんだい?」
79:
姫菜「だから、難癖の原因は基本的に僻みなわけだから、少し僻まれにくいようになろうよ、って話」
結衣「お?い、みんな。遅くなってゴメン。姫菜、言われたやつプリントしてきたよ」
姫菜「ありがと、結衣」
三浦「結衣、なんだし、その紙?」
結衣「なんかわかんないけど、姫菜が作った隼人くんのスペック一覧表だって」
姫菜「そう。これを見ながら、みんなで隼人くんから余計なスペックを削っていこう!」
結衣「お?!」
80:
三浦「いまいちテンションについていけないし」
葉山「お、俺もやるのかい?」
姫菜「隼人くんは、わたしたちが削っていいかどうか聞くから、それを判断してくれればいいって。さすがに、自分じゃなにが無駄なんだかわかんないでしょ?」
三浦「隼人に無駄なスペックなんてないし!隼人は全部あっての隼人だし!」
葉山「ゆ、ゆみこ・・・」
81:
姫菜「はーい。そういうのいまいいから、ってさっき言ったよね?」
三浦「ヒッ!海老名、謝るから、その顔、二度とすんなし」
結衣「ひょえ?、姫菜って、そんな怖い顔もできるんだねえ」
姫菜「ふふ、これもひとつの女の武器だよ。まだ結衣には必要ないかな?」
葉山「それより姫菜、この紙に書いてあることって、どうやって調べたんだい?」
姫菜「それでは、第一回隼人くんの無駄なスペックを削ろう会議をはじめまーす」
三浦「海老名、隼人のこと無視すんなし」
82:
結衣「はーい」
姫菜「由比ヶ浜さん、どうぞ」
結衣「ヒッキーが国語学年三位なのって、上にゆきのんと隼人くんがいるからだよね?ヒッキーは本もたくさん読んでるし文章書くのも上手だから、ヒッキーが国語学年二位でいいと思いますっ!!」
姫菜「なるほど、一理あるね」
三浦「あんの!?」
83:
姫菜「大ありだよ、優美子。隼人くんの数あるスペックの中で、国語学年二位って、ヒキタニくんとの比較対象でしか役に立ってないじゃない?オール一位の雪ノ下さんはいいとしてさ、隼人くんまでオール二位である必要、あんまりないと思うんだ」
結衣「うんうん。国語だけヒッキーに譲ってもさ、後は全部二位だから、結局全体では二位なわけでしょ?だったら別に、国語くらいヒッキーにくれてもいいじゃん」
三浦「・・・最初はわけわかんない話かと思ったけど、それはアリだし。国語だけはヒキオより下、みたいなところでバランスとれば、案外隼人に可愛げみたいなのがでてくる、ってゆうか」
葉山「ゆ、優美子!?」
姫菜「ようやく優美子もわかってきたみたいね。隼人くんはとにかく、ヒキタニくんを応援している人たちからの不支持を集めがちだから、対ヒキタニくんに特化したスペックを思いきって削ってしまうのはいい作戦だと思うよ」
84:
葉山「いや、そうはいうけど、あくまで試験の結果なわけだから・・・」
姫菜「はい!それでは会議の結果、総武高校の国語学年二位は、隼人くんではなくヒキタニくんにすることを決定しました?」
結衣「わぁ?い!えへへ、あとでヒッキーに褒めてもらえるかな・・・。もし褒めてもらえたら、ゆきのんにも頼んで、一位も譲ってもらおっかな・・・」
姫菜「結衣。それは欲張りすぎだよ。あと、ヒキタニくんにそういうの伝えるのもダメ。彼、ズルするの得意と見せかけて、そうやって手に入れた称号とかあんまり喜ばなさそうなタイプだから」
結衣「わかった、ゴメン・・・」
85:
三浦「結衣、そんなんで落ち込むなし。いまはあくまで隼人が悪口言われないようにするための会議なんだから。ヒキオのことは、時間があればまた考えてやるし」
結衣「うん、ありがと、優美子」
姫菜「じゃあ次、わたしからね。運動神経抜群、っていうのはいいんだけどさ、サッカーで大学推薦入学できる、みたいなレベルは別にいらなくない?」
結衣「へぇ?、隼人くん、そんなにサッカー上手なんだ」
姫菜「サッカーうまいとか、部長として人望あるとかはいいよ?でもさ、サッカー推薦で大学行けるって、総武高校みたいな進学校でどんだけ、みたいな感じになるじゃん」
86:
三浦「まあね。あーしも隼人が全国大会出たら嬉しいとか思ってたけど、千葉はめちゃくちゃ強い学校あるし、はっきりいって無理目だしね」
葉山「確かに、うちの高校のサッカー部はそんなに強くはないからね。ただ、推薦うんぬんは俺にもわからないよ」
姫菜「これはあくまで、テニス部部長T君の評価だからさ。公式スペックと呼ぶには微妙なところでもあるんだけど、だからこそ、バッサリ削ろうよ」
結衣「さんせー!だって隼人くん頭いいし、だったらサッカー推薦に頼ることなんてまずないじゃん?それなのにサッカー推薦でも行けるって、サッカーだけをがんばってる人たちにもしつれいだよっ!」
葉山「いや、俺に怒られても困るんだけどな、結衣」
三浦「わかったし。結衣と姫菜のいうことにも納得できたから、隼人がサッカー推薦で大学いけるって話はなしでもいいし」
葉山「結局、俺の意見はまったく聞いてくれないんだな、三人とも」
87:
三浦「そんなら、あーしからもいい?」
姫菜「はい、三浦さん、どうぞ」
葉山「優美子、頼むからお手柔らかにな」
三浦「隼人、弁護士になるために文系進むわけじゃん?だったら、母方の実家が開業医、ってのもう、いらなくない?」
葉山「ええっ!?」
88:
姫菜「う?ん、これは慎重な審議が必要だよ。なんせ、隼人くんの文理選択問題は、結構引っ張った話だしさ。そういう意味では、隼人くんの根幹に関わるテーマだもん」
葉山「姫菜が慎重に審議したい理由がもうひとつ納得できないな・・・」
結衣「でもさ、弁護士さんだってお金持ちなんでしょ?なら、わざわざお医者さんまでやることなくない?だったら隼人くんのお母さん、お医者さんと結婚すれば良かったじゃん」
葉山「いや、俺にそう言われてもね」
三浦「あーしとしては、ぶっちゃけ、結婚とかじゃなくてもハードル高すぎるし。なんかちょっと遊びにいっても、あんな頭悪そうな子と付き合っちゃいけません、とか言われそうで嫌になるし」
葉山「そういうことは言わないよ。いや、俺が言わせないさ」
89:
姫菜「ん?、そこは隼人くん、ちょっと説得力に欠けちゃうな。なんていうか、親の言いなり、みたいなのは隼人くんのチャームポイントのひとつだからさ」
葉山「さんざん意見を無視しておいて、急に拾うんだね・・・」
三浦「とにかく、父親弁護士だけでもハードル高いんだから、母方実家が開業医、って話はやめてほしいし!」
姫菜「優美子の願いは切実だね・・・。よし、わかったよ!でも、ただスペックから取り外すってのもなんだから、医療ミスとかで問題になって、潰れたことにしよう!」
葉山「ええっ!!そ、そんな事実はないよ」
90:
結衣「あっ!それで弁護士さんのおとうさんが頑張って、病院側はあんま悪くないことにしてうまく誤魔化したんだね!!」
姫菜「いいね、それ採用」
葉山「実家を丸ごとブラックにするのは勘弁してくれないか・・・」
三浦「でもこれで、あーしはますます隼人に親近感わいてきたし。そういう実家の黒い部分を乗り越えて、それでも隼人は明るく生きてます、みたいな。隼人、かっこいい・・・」
葉山「優美子、ねつ造した事実を元にされても、さすがに喜べないよ」
101:
結衣「これで、隼人くんも悪口言われなくなるかな?」
姫菜「ううん。一番大事なところが手つかずだよ。結衣、隼人くんが悪口言われる理由、なんだった?」
結衣「ええと・・・なんだっけ?」
三浦「隼人の悪口はアホらしい難癖が多くて、それはモテる隼人を僻んでるから、とか言ってなかった?」
姫菜「そう、それ。つまり、モテない男子たちから見れば、なんであんなやつが女にモテるんだ、みたいなところが一番気に入らないってわけ。ごちゃごちゃと理屈並べたところで、本音はそれしかないんだよ、女子に全くモテない男子諸君からしてみれば」
102:
結衣「うわぁ?、それはちょっと、カッコ悪いかも」
三浦「カッコ悪いってかキモい」
姫菜「それも、いかにも冷静に分析してます?、自分は善意の第三者です?、みたいな空気を出していれば出しているほどキモカッコ悪いよね。そういうのってバレバレだからさ。まあ、それはこの際どうでもいいんだ」
三浦「でも、隼人がモテるのは仕方なくない?それを削るとか言われても、あーしだって困るんだけど」
葉山「実家の家業を勝手にひとつ潰したことにも、もっと困って欲しかったよ」
103:
姫菜「じゃあ結衣。隼人くんが女子にモテる理由って何だと思う?」
結衣「へ!?そ、そりゃ、イケメンで、頭もよくて、運動もできて、みんなに優しくて、とかじゃない?」
三浦「うん。特に気づかいできて優しい、ってのは女子にもてるポイントだし。イケメンでも偉そうなやつとか、好き嫌い分かれることあるから」
姫菜「二人ともいい線はついてるんだけど、結構重要なのが抜けてるな?。わたしが思うに、隼人くんが学校中の女子からモテまくってるのは、ずばり、決まった彼女がいないからだよ!」
結衣「あ?うん。確かに、いくら優美子とかいろはちゃんとかと仲良しだって言っても、まだチャンスあるかも、とか思ってるコは多いしね」
104:
三浦「姫菜。まさか、隼人に彼女つくれ、とかいうん?」
姫菜「結論を急いじゃいけないよ、優美子。私が言いたいのは、モテるのに特定の彼女作らない、という隼人くんのスタンスに無理がありすぎるんじゃないの、ってこと!」
葉山「いや、それは・・・」
結衣「でもさ、なんか決まった彼女作らない、バレンタインにもチョコ受け取らない、みたいなのが、みんなへの気づかいにもなってるんじゃなかったっけ?」
姫菜「その波風立てないスタンス自体は悪くないと思うんだけどね。ただ、どこぞの女子アイドルグループじゃあるまいしさ、おしゃれしてみんなに気をつかって、なんなら並の高校生以上にちゃんとモテるための努力はしてるのに、それで彼女は作りませんってのはちょっと、ひどくない?」
105:
三浦「それが隼人の自然体なんだから仕方なくないじゃん」
姫菜「全部が自然体ならね。でも、髪の毛金髪にしたりさ、女子に気軽に話しかけたりさ、おしゃれな伊達眼鏡かけてみたりさ、女子にモテるための努力を全くしてないってのは無理があるでしょ。それでみんなにCD買わせる目的があるんならともかくさ」
結衣「・・・優美子の前じゃいいにくいけど、それは、隼人くんに好きな人がいて、その子に振り向いてもらうための努力なんじゃん?」
姫菜「だとしたらさ、あまりにもわかってなくない?隼人くんの想い人候補の姉妹、見た目とか他の女子にキャーキャー言われてるとかをステイタスに思うどころか、つば吐きかけるくらい嫌いっぽいよ」
葉山「つ、つばを・・・?」
三浦「なんかムカつくから、あんまそこ掘り下げんなし、海老名。で、結局どうすればいいのかって結論話して」
106:
姫菜「さすがにね、ここでちゃんと恋人作れって話につなげたいわけじゃないんだ。ただ隼人くん、このスペック表にも乗ってない、重要なことが聞きたいんだけどさ。ずばり、隼人くんって、非童貞?」
葉山「ええっ!?」
結衣「ちょ、姫菜、それって・・・」
三浦「・・・海老名、いい質問だし。ぶっちゃけ、隼人くらいカッコよくて、校内トップカーストのトップみたいな人間が童貞じゃ、あーしらの格も落ちるってもんだし。高校生の平均とかは知んないけど、どうみても隼人は非童貞っぽいじゃん?別に代わる代わる女抱いてますってんじゃなくてもいいけど、そこははっきりしたいとこだし」
葉山「いや、それは・・・」
107:
姫菜「うん、そこでそういう煮え切らない態度とることはわかってたよ、隼人くん。でもね?わたしたち女子に処女性が求められるのはある程度仕方ないとして、隼人くんに童貞性なんて求められてないんだよ。はっきりいって誰得?って感じの特徴だよね」
結衣「う?ん、あたしは自分でそうバラしちゃってるから別にいいけどさ・・・。でも、姫菜はともかく、優美子にもそういうのって求められるの?」
三浦「結衣、なんかその言い方、すごくあーしに失礼だし」
姫菜「女子からするとアホらしい話なんだけど、特に未経験男子にとって処女ってステータスは絶対みたいなところあるから。どう考えてもチャンスない相手に対しても、もしかしたら自分が最初の男になれるかも、みたいな夢を見ちゃうもんなんだよ」
葉山「なんだか、あまり聞きたくない話になってきたな・・・」
108:
姫菜「ということで、隼人くんは非童貞、ということにしましょう!相手は、まあいろいろ差しさわりあるから決めるのやめとこ?なんせ、20歳の美人女子大生にまで処女性求める男の人が結構いるみたいだからさ」
結衣「でもさ、それだと、その、まだ経験してない男子から見たらおもしろくないスペックってことにならないの?」
姫菜「ううん、むしろ、隼人くんみたいな人が童貞だ、とか言い張るほうが白々しいくらいだよ。モテるのに童貞、とかなるとさ、モテない人たちからすれば『俺がその立場だったらやりまくってやんのによ?』みたいな意味不明なヘイト集めちゃうから」
三浦「いまいち納得いかないとこもあるけど、姫菜のいうことには一理あるし。あーしも別にいい。女は別に、男の最初とかこだわんないし、むしろ、経験者の方が安心できるって考えるのが普通だし」
姫菜「だよね?。男は最初に、女は最後になりたがる、って名言あるくらいだからね。まあ優美子は、隼人くんの最後の女になれるよう頑張ってよ」
葉山「三人とも、俺がいる場所でよくもそこまで赤裸々女子会トークができるね・・・」
109:
姫菜「よし、これで隼人くん向上計画は一旦、終了だね。あとはこれをみんなにPRして、様子を見てみようよ」
結衣「うん、わかった!」
三浦「ね、ねえ海老名。隼人が正式に非童貞ってことが決まったところで、その、あーしが隼人に、みたいなのはありなん?別にあーし、とりあえず遊びでもいいから、みたいな覚悟は余裕であるんだけど?」
姫菜「う?ん、難しいところだけど、それはお墨付きまではあげられないかな。隼人くんが誰かわからない人と経験済みっていうのと、優美子を抱いちゃいました、っていうのは全く別の話だからさ。優美子本人が良くても、周りが許さないみたいな?」
葉山「姫菜はなんで、俺の意見を聞かずに決定を下せるんだい?」
結衣「周りって、隼人くんのこと好きな女子とかってこと?」
姫菜「違うって。隼人くんのこと悪くいってる男子は、同時になぜか、優美子にも処女性を求めちゃうって話、さっきしたじゃない?優美子が遊ばれるのもオッケーと割り切ってて、とにかく隼人くんに初めてをあげたいとか思ってても、それをやった瞬間に鬼畜の所業みたく言われちゃうんだってば!」
110:
三浦「う?、なんであーしの気持ち無視してまで、そんな連中に気を使わなきゃいけないし!!もっと普通の女子校生の気持ちくらい考えてほしいし!!」
姫菜「そこはもう、お話の最初に戻っちゃうよ。今回のメインテーマは、あくまで隼人くんがこれ以上悪口言われないようにするためのものなんだから」
結衣「そんな慌てることないって、優美子!隼人くんのスペックが修正されたことで、悪口とかが減ったらさ、そういうチャンスも来るかもしんないじゃん?」
三浦「わかったし。今日はそれで納得する」
葉山「俺はネットの悪口よりも三人の方がよほど恐ろしかったけど・・・でも、ありがとな、優美子、姫菜、結衣。いろいろ納得いかないことはあったけどさ、三人が俺のために一生懸命考えてくれたっていうのは、素直に嬉しいよ」
111:
三浦「はやと・・・」
姫菜「うん、ここでお礼言えちゃうところこそリア充の王・隼人くんだねっ!」
結衣「えへへ。あたしもヒッキー国語二位とかにもできたしさ、お互いさまだよ!」
112:
葉山隼人スペック修正結果報告
・ 葉山隼人は総武高校での試験成績は総合二位だが、国語だけは比企谷八幡に次いで三位。
・ 葉山隼人は運動神経抜群でサッカー部のエースだが、到底大学推薦などできるレベルにはない。ちなみに総武高校サッカー部は超のつくほど弱小。
・ 葉山隼人の父親は弁護士。母方の実家はかつて開業医だったが、重大な医療ミスを引き起こした影響で廃業。
 ただし、父親の人脈を駆使した弁護活動により、家名自体は甚大な被害を受けていない。
・ 葉山隼人は非童貞。相手は不明だが、少なくとも雪ノ下姉妹や三浦優美子ではない。
113:
三浦「これで明日から、あーしの大好きな隼人の悪口が減ることを願うし」
姫菜「優美子!そういうこと言うとまた、モテない君たちからの悪評集めちゃうんだってば!基本はすべて僻みなんだからっ!」
結衣「まあまあ。明日からは、新しい隼人くんの姿に期待だねっ!」
葉山「ははは、できるだけがんばってみるよ」
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