川内「昼戦で敵を殲滅しそこねたよー!」提督「と、いうことは」back

川内「昼戦で敵を殲滅しそこねたよー!」提督「と、いうことは」


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1:
川内「ということは?」ウキウキ
提督『ということは……!』
川内「ということは……!?」ワクワク
提督『ということは!!』
川内「ということはっ!!!」ウッキウッキ
提督『ヒャッハー夜戦だー! 追撃を許可するぅぅぅぅ!!!!!』
川内「ヒャッハー!! 待ちに待った夜戦だぁぁぁぁ!!!!」
神通「……」
那珂「……」
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4:
提督「……」カキカキ
川内「……」メモメモ
提督「お、日が沈んだな」
川内「あ、本当だ。夜はいいよねー、夜はさ」
提督「それじゃあ川内……?」
川内「ふふ、いいよ提督。さ、私と夜戦しよ……?」クス
ズガァン!! ドガガーン!!!
川内「やっほーい突撃ー! 撃て撃てー!」
提督『フーハハハ! まったくサーモン沖海戦は地獄だぜー!』
神通「……」
那珂「……」
5:
川内「やーせーん!」
提督「あ、そーれやーせーん!」
川内「やーせーん……んっ、んく、ごきゅ、ぷはーっ!」
提督「いいぞー! いい飲みっぷりだぞ川内ー!」ヤンヤヤンヤ
川内「あっはっはっは! ねー提督ー! このまま朝まで、私と夜戦しよー!?」ヘベレケ
提督「ぎゃっはっはっは! その挑戦受けた! 俺の夜戦はマジ半端ねえぞお!!」グデグデ
夕張「5500トン級が一隻と人間が一人、ホントにうるさくて困ってるんですけど……」
神通「……」
那珂「あー……那珂ちゃんスマイルに免じて許してあげてっ☆」キャハッ
夕張「……」シラー
神通「すいませんすいませんすいません、本当に申し訳ありません」ペコペコ
6:
川内「いやあ昨日は神通に怒られちゃったねー」
提督「怒らせると怖いなー神通は。さすがは華の二水戦だわ」
那珂「あんまり夜戦夜戦うるさいのはよくないって那珂ちゃん思うなっ♪」
川内「えー。でも夜戦好きだしー」
提督「夜戦楽しいしー」
那珂「……万が一意味深な方にとられちゃったら、川内ちゃんが恥ずかしい思いするんだよ?」
川内「……?」クビ
提督「……?」カシゲ
那珂「えっ」
7:
川内「意味深な方ってなに?」キョトン
提督「夜戦は夜戦、夜に戦うってことじゃんか。他に意味なんてないだろ?」キョトン
那珂「……」
川内「ねえ那珂、那珂はなにか知ってるの?」
提督「こと夜戦について俺らが知らない秘密があったなんてな……那珂、教えてくれよ」
那珂「……」
川内「那珂ー?」
提督「那珂ちゃーん?」
8:
那珂「…………な」
川内「な?」
提督「なな?」
那珂「那珂ちゃんアイドルだからわっかりっませーん!!」ピュー
川内「あっ逃げた」
提督「まあアイドルならしょうがないか」
川内「そうだねアイドルならしょうがないね」
提督「でも気になるなぁ」
川内「なんなんだろうね意味深って」
9:
川内「まあいいや。ところで提督さぁ」
提督「どしたー?」
川内「本部からなにか届いてますよ?」
提督「どれどれ? なんだこれ、ゴテゴテと長ったらしい文章ばっかでよくわかんねーな」
川内「あれ、さらになんか箱も入ってる」
提督「箱? なになに……ああこれのことかな」ペラ
提督「『練度を極限まで高めた艦に装着することで、艦娘のさらなる能力を引き出すことができます』」
川内「んん? つまりどういうこと?」
11:
提督「一部スペックの即時向上、練度の限界突破、燃費の良化……ほう、ほほう!」
川内「なんかいいこと書いてあったー?」
提督「いいこともいいことだ。この箱に入ってる、ええっと、指輪だな」パカ
提督「これを着けるとスーパーにパワーアップできる上、弾薬を節約できるんだってよ!」
川内「弾薬!?」ガタッ
提督「そうだ! 弾薬だ!」
川内「ということは……?」
提督「ということは……!」
12:
「「今まで以上に夜戦やりたい放題だー!! ヒャッハァァァァ!!!」」
13:
提督「そうと決まれば早装備だ! 川内!」
川内「合点承知! あ、どの指に着ければいいの?」
提督「いいよ別にどこでも! 早く早く!」
川内「じゃあここでいっか」スチャ
川内「……うわはは! なんかキタ! キタキタキター!!」ギュイーン
提督「キタか川内!」
川内「キタよこれ! イイ感じ! すっごいイイ感じ!」ピョンピョン
提督「よっしゃー!」ピョンピョン
15:
川内「ところでこれ、なんで指輪なんだろうね? せっかくだから夜戦装備とかにしてくれればいいのにさー」
提督「さあな、よくわかんね。大本営も意味なく色気づいてんなぁ」
提督「こんな長ったらしい資料、要点以外読む気にもなんねーし」ゴミバコポイ
川内「ふーん、まあどうでもいっか。それより提督!」
提督「おうよ川内!」
川内「夜戦だ夜戦だ!」
提督「ワッショイワッショイ!」
二人「「早出撃だぁぁぁぁぁ!!!!」」
ドタドタドタドタ
神通「……」
16:
神通「と、いうことがあったんです……」
那珂「……」
陸奥「……え? あの二人、そんなノリでケッコンカッコカリ済ませちゃったの!?」ガーン
神通「はい」ガックリ
那珂「那珂ちゃんアイドルだからわかんないけど、あの二人、夜戦のもいっこの方の意味、わかってなかったよー……那珂ちゃんもアイドルだからわかんないけど」グッタリ
神通「川内姉さんの、というかお二人の行く末が、心配で心配でたまりません……ああ、胃が痛い」キリキリ
陸奥(うーん。これはどうやら、お姉さんが一肌脱いであげなきゃいけないみたいね)
17:
陸奥「提督、入るわよ?」
提督「よう、陸奥か」カキカキ
陸奥「あら、川内もちゃんとお仕事してるのね」
川内「ひどいなぁ陸奥さん。私だって昼間はちゃーんと秘書艦やってるよ?」メモメモ
陸奥「夜になったら言わずもがなってわけね」クスクス
川内「そりゃーもう!」
提督「夜になったら夜戦だからな!」
陸奥「はいはい、夜って単語だけで鼻息荒げないの。ほんっと似た者夫婦なんだから」
二人「「ん……?」」
18:
陸奥「どうかした?」
川内「あ、いや」
提督「なんか今、夫婦がどうとか聞こえたから」
陸奥「そんなこと言ったかしら?」シレッ
川内「……気のせいだったかな」
陸奥「そうよ、気のせいよ」
提督「それにしちゃあやけにはっきり聞こえたような……」ブツブツ
陸奥「それとも、なーに? そんな空耳がうっかり聞こえちゃうほどに……」
陸奥「二人とも普段から、お互いをそういう風に意識してる、ってことなのかしら?」クス
19:
提督「……」
川内「……」
提督(夫婦? 俺が、川内と?)
川内(夫婦? 私が、提督と?)
提督「……」
川内「……」
提督「っ///」ボン
川内「ひゃぁっ///」ボン
陸奥「……」ニヤリ
20:
陸奥「ま、空耳の話なんてどうでもいいわよね」
提督「そ、そうだな。どうでもいいな///」アセアセ
川内「そ、そうだね。気のせいに決まってるよね///」アセアセ
陸奥「ところで提督。最近横須賀の街で、治安が乱れてるって噂を聞いたんだけど」
提督「……なに? 俺は聞いてないぞ?」
陸奥「軍のお固い情報網には、ちょっとかかりにくい類の噂かもね」
陸奥「いわゆる一つの火遊びというかぁ……夜戦絡みの治安悪化、なのよ」クス
二人「「」」ガタガタッ
21:
川内「どういうことなの陸奥さんッ!?」キラキラ
提督「市街地で夜戦だなんて大問題じゃないか! い、今すぐに出動しないと!」キラキラ
陸奥「はいはい座って座って。あなたたちが考えてる方の夜戦じゃないから」
川内「え?」
提督「なんじゃそら。こないだ那珂も言ってたけど、なんの話なんだ?」
陸奥「夜戦っていうのは一種の比喩よ。夜に男女がやることのね」
川内「だからそれはなん」
陸奥「セックスよ」
23:
提督「……は?」
川内「……い?」
陸奥「だから、セックス。性交渉」
提督「……」
川内「……」
陸奥「夜戦って言葉はこの辺では、というか鎮守府周辺界隈では、セックスの暗喩として扱われることがあるのよ」
提督「……」
川内「……」
陸奥「あれ、もしかして知らなかった?」
24:
「「ええええええええっえええええええええぇえぇぇええええええええええぇぇぇぇええぇぇぇええぇぇっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!?????????///////////////」」
25:
川内『提督ー! 夜戦しよ夜戦! 私と夜戦しよっ?』
提督『よし来た! 夜戦するぞ川内!』
川内『いいよね夜戦……戦の華だよね夜戦……』
提督『いいな……なんていうか、夜戦の指揮を執ってると、生きてるって実感が湧くんだ……』
川内『えっへへ、提督! 今夜は二人っきりで夜戦(酒盛り)だからね♪』
提督『いいぜ、とことんまで付き合ってやる! 朝まで寝かせない(飲ませ続ける)から覚悟しとけよー?』
川内「……」
提督「……」
26:
川内「ひえええぇええぇえぇえぇえええええぇえ///」ジタバタ
提督「うわあああぁぁぁああぁあぁぁあぁああ///」ジタバタ
川内「ちちち、違うんだよ提督!?///」アタフタ
提督「ごごご、誤解だ川内!!///」アタフタ
川内「わ、私そんな、ふし、ふしだらな、意味でっ、ひ、ちが、ひゃああああっ……///」ヘタァ
提督「たた、確かに俺、お前のことは嫌いじゃないというかその、ぶっちゃけ好……ああああああああなに言ってんだ俺はあああああああああああああ!!!!!///」ガンガンガン
ワーワーギャーギャー
陸奥(計画通り……ま、お姉さんにかかればこんなものよ♪)
48:
川内「水雷戦隊、出撃します!」∠(`・д・´)
提督「よし、行ってこい!」∠(`・д・´)
川内「提督ー! 絶対アレしてよね、約束よ!」
提督「ああ、アレだな!」
綾波「『アレ』とはなんのことでしょうか?」
二人「「そりゃあもちろん夜せ……」」
『セックスよ』
二人「「……」」
綾波「? いかがなさいましたか、お二人とも?」
二人「「っ!///」」ボンッ
綾波「!?」
49:
スガーン バゴーン
敷波「あーあ、仕留めきれなかった。まーいっか別に」
川内「提督提督、大チャンスだよ!」
提督『よっしゃあ! 全艦追撃用意!』
川内「よしきた! さあ、私と夜……」
『セックスよ』
川内「……っ///」プルプル
提督『……きょ、今日は無理せず撤退すっか///』プルプル
敷波「!?」
50:
カーカー
提督「日が沈むな……」
川内「だねー……」
提督「一日も終わりだな……」
川内「だねー……」
提督「……」
川内「……」
『夜戦=セックスよ』
提督(『夜』って単語が恥ずかしくて使えねぇ……///)
川内(なのに夜が来ちゃう……! やばいやばいやばいこれどうしよ///)
51:
神通「な、なんだかお二人が、目に見えて大人しくなりましたけれど……?」
那珂「すごいねむっちゃん! いったいなにしたのっ!?」
陸奥「ちょっとした豆知識を教えてあげただけよ」
神通「豆知識?」
陸奥「『夜戦したい』は『セックスしたい』だってこと」
神通「」
那珂「」
52:
陸奥「あの二人も子供じゃないからね。きっかけさえあげちゃえば後は簡単よ」クス
神通「は、はあ///」
那珂「あーあーきこえなーい! 那珂ちゃんそんな言葉知ーらなーい!」
陸奥「まあ、転がり出した先でだいぶ甘酸っぱいことにはなってるんだけどね」
陸奥「どうしよっかなー。もうちょっと背中押してあげてもいいかも?」
神通「……いえ。これ以上、陸奥さんのお手を煩わせるわけには参りません」キッ
陸奥「あらそう?」
那珂「じ、神通ちゃーん……?」オソルオソル
53:
神通「川内型軽巡二番艦の名にかけて……」
神通「栄光の第二水雷戦隊旗艦の名にかけて……」
神通「愛する姉のヴァージンロードは、この神通が切り開きます……!」
那珂「神通ちゃんの顔つきが改二仕様になってるぅぅぅ!!」ガーン
陸奥「さっすがぁ。帝国海軍武闘派筆頭は伊達じゃないわね♪」
神通「探照灯照射、突撃します……! 那珂ちゃん、続いて!」
那珂「那珂ちゃんもっ!?」ガガーン
陸奥「はーい、がんばってねー」ヒラヒラ
54:
川内「ふわあぁあ」
川内(なんか最近よく寝れないなぁ)ゴシゴシ
川内(陸奥さんがあんなこと言うからよ。結局横須賀の治安うんぬんも誤報だったらしいし)
川内(夜戦も全然できないし……提督……)
川内「……」
川内(はっ! いやいやいや、これはその、提督と夜戦したいとかそういうことじゃなくて!)
川内(確かに夜戦はしたいんだけどそういうアレじゃなくて私はただ純粋な意味で夜戦を)
川内(あああああああなんなのなにこれなんでこんなに顔が熱いのー!///)モジモジ
55:
川内「すー、はー……と、とりあえず執務室行かなきゃ」
タッタッタッ
川内「ん?」
青葉「川内さん川内さん! おはよう! ございます!」
川内「青葉さんじゃん。どうしたの?」
青葉「いやーどうも恐縮です。ちょっとお話を伺いたくて」ニコッ
川内「話? 私に? なんかあったっけ?」
青葉「またまたそんな、とぼけちゃってぇ」ニヤニヤ
56:
川内「む。別にとぼけてなんかないよ」
青葉「そうですかー?」
川内「そうだって」ムスッ
青葉「そうかそうですか。青葉の口からそれを言わせちゃいますか」
川内「言うだけならご自由にどーぞ。別に私に後ろ暗いところなんて」
青葉「この度は司令官とのごケッコン、おめでとうございます!!」
川内「ぶふうううううっっっっ!?!?!?」
57:
青葉「いやーめでたいなー! 鎮守府は朝からこの話題で持ちきりですよ!」
川内「なっ、なな、なななな///」
青葉「隠してたつもりみたいだけど、とうとうネタが上がっちゃったね川内さーん?」
川内「かっ、隠してなんて! っていうか、てて、提督と結婚とか、意味がわかんないし!///」
青葉「これを見てもそんなことが言えるのかなぁ?」ドサッ
川内「……なにこの紙束。『練度を極限まで高めた艦に装着することで、艦娘のさらなる能力を引き出すことができます』?」
川内(こないだ提督のとこで読んだ奴じゃん)
青葉「ゴミ出しをしていた鳳翔さんが発見したのを、さらに青葉が発見しちゃったのです!」
川内(またこの人は余計なものばっか目撃して……!)
58:
青葉「いやね、執務室のゴミ箱に丸めて捨てられていたようなんですけどねっ」
青葉「ゴミ出しする段になってなんの手違いか、この分厚い書類の束がドサッと! ドサッと落ちてしまったらしいんです!」
川内「どういう手違い!?」ガーン
神通「二水戦に不可能はありません……」コソコソ
那珂「那珂ちゃんほぼ四水戦だから不可能はあるんだけどな……」コソコソ
神通「那珂ちゃんだってやや二水戦です。やればできますよ」
那珂「うう、ゴミ漁りとかアイドルのお仕事じゃないよぉ……」シクシク
59:
川内「っていうか、なんでこの紙切れが見つかると結婚なんて話……に……」ハッ
川内「け、『ケッコンカッコカリ』システムぅ!?」
青葉「いやぁ大本営も洒落たことしますよねっ」
川内「えっ、ちょ、なにこれ! わ、私こんなの知らない!」
青葉「結構前から鎮守府では噂になってたよ?」
川内「えええええええ!?」
神通「姉さん夜戦にしか興味ないから……」
那珂「提督もねー……」
60:
青葉「艦娘の間でも誰がお相手になるのか、あるいはもう誰かがなったのか、議論の的だったんだけどね」
青葉「ま、その指に光ってるものを見ちゃえば、もう一目瞭然ですよね」ニヤニヤ
川内「はっ!」バッ
青葉「今さら隠してもムダムダ! 青葉もう撮っちゃいました!」パシャ
川内「だっ、ちが、違うんだって!///」 
青葉「またまた、照れなくたっていいじゃないですかぁ」
川内「だからこれは別に、そういうのじゃなくてぇ!///」
青葉「だいたい指輪なんて着けてなくても、みんなとーっくにわかってましたよ?」
川内「……え?」
61:
カーカー
提督「なあ神通。今日は川内の姿を見なかったんだけど」
神通「……提督、もう夕暮れですよ?」
提督「あ、うん」
神通「秘書艦の川内姉さんが顔を出さないというのに、どうして今まで聞いてくださらなかったのですか……?」
提督「え? いや、特に理由とかは」
神通「私、提督はもうご存知だとばかり思っていました……」
提督「……なんかあったのか?」
62:
神通「姉さんは高熱に中てられて、今朝から医務室で寝込んでいます」
提督「なっ」ガタッ
神通「お見舞いに行かれますか?」
提督「当たり前だろ! ドックじゃなくて、医務室だな!?」
神通「はい」
提督「少し空ける!」
神通「はい」
ガチャ バタンッ!!
神通「……」ニコ
63:
提督(くそ! くそ! バカか俺はッ!)
提督(ちょっと気まずいからって、川内が顔を見せないのを幸いとばかりに日和ってやがった!!)
提督(川内……熱……? そんな素振りあったか? 思い出せねえ)
提督(……そっか。俺、最近アイツの顔、まともに見れてないんだ)
提督(バカだ。ますますバカだ。ちょっと恥ずいくらいで一番側にいた、いてくれた奴の一大事にも気付かないなんて)
提督(川内。川内、川内、川内。無事でいてくれ)
提督(俺、お前がいないとダメなんだ。お前がいなくなったら嫌なんだ)
提督(だから……だから……!)
64:
バァン!!
提督「川内ッ!!」
那珂「しー。うるさくしちゃダメだよ? 川内ちゃん起きちゃうからね」
川内「……」
提督「な、那珂? あ、いや、悪い」バタン…
那珂「看病交代の時間かなぁ?」
提督「看病……ああ、そうだ。交代するよ那珂」
那珂「はーい。那珂ちゃんの次は提督に看病してもらえるなんて、川内ちゃんってば幸せ者だなぁ」ニコニコ
65:
提督「お疲れさん。後は俺に任せてくれ」
那珂「うん、任せるね……提督?」
提督「なんだ?」
那珂「優しくしてあげてね?」
提督「当たり前だろ、病人だぜ?」
那珂「ん、信じてるね。それじゃあ那珂ちゃん、退室しますっ☆」ビシ
ガチャ バタン カチッ
提督「川内はいい妹を持ったなぁ…………ん? 『カチッ』?」
66:
ピンポンパンポーン
提督「こ、今度はなんだ?」
霧島『マイクチェック、マイクチェック……よし。これより全艦に通達します』
提督(なんだ霧島か。俺が執務室を空けた件かな?)
霧島『ただいまより提督が――』
提督(あ、やっぱそうだ)
霧島『川内さんとの特別夜戦演習に入られます』
提督「ぶふうううううううううっっっっ!?!?!?」
67:
霧島『場所は伏せますが、お二人にとって非常に大事な営みが行われますので、全艦くれぐれも邪魔しないように』
霧島『間違っても医務室付近へデバガメになど行かないようにしましょう』
提督「あ、あいつなに言ってんだ! こんな放送止めさせないと!」ガチャ
提督「……ん?」ガチャガチャ
提督「んんんんん?」ガチャガチャガチャ!
提督「あ、かねえっ! 外から鍵閉められてやがる!」
川内「すー……すー……」
提督「ま、まさか……この状況は……ッ!!」
68:
「神通ぅぅーーー!! 那珂ぁぁぁーーー!!! 謀ったなああああああああああああああ!!!!!!」
69:
神通「川内姉さんの幸せのためならば、この神通は鬼にもなります……」ゴゴゴゴ
陸奥「やってることただのタチ悪いドッキリだけどね」
神通「那珂ちゃんがこういうことに精通していて助かりました……」
那珂「えへへっ! なにしろ那珂ちゃん、ドッキリの経験値が違うから☆」
神通「すごいです那珂ちゃん」ナデナデ
那珂「あはっ♪ もっと那珂ちゃんを褒めてもいいんだよー!」
陸奥(ドッキリの経験値が豊富なアイドル……あっ)
80:
提督「……」ジー
川内「すー……くー……」
提督「……」
川内「んっ」ゴロン
提督「!」
川内「……くぅ」
提督「」ホッ
川内「すー……すー……」
提督「……」
81:
提督(ってなにをたっぷりと寝顔眺めてんだ変態か俺はぁぁあああああぁあぁあ!!!!)ガンガンガン
提督(くそっ! 今までまったく意識してこなかったけど……)
川内「んん……」
提督(こいつかわいい。やべえかわいい)
提督(キリッとした顔やバカ笑いしてる顔ばっか見てきたから、全然気付かなかった)
提督(こいつ、黙ってると、普通にかわいいっ……!)モンモン
川内「……」
提督(……とりあえず、看病しねーと。寝苦しくはなさそうだから、症状は収まってんのかな)
82:
提督(っていうかこれ、多分川内だからだな)
提督(艦娘はみんな美人ばっかだ。今までは、ふーん、で? って感じだったけど)
提督(普通に美人だったりかわいい子ばっかだったり。俺が特別意識してなかっただけでそうなんだ)
提督(川内はその中にあって、普通に美人で、かわいい)
提督(川内だけが飛び抜けてるわけじゃあ、決してない)
川内「すぅ、くぅ」
提督(なのに……くそ。川内だけだ、こんな気分になるのって)
83:
提督(神通と那珂は全部わかってたんだろうな)
提督(で、今のこの状況ってのは)
川内「んん?……ん……」ゴロン
提督「そういう、ことなんだろうな」
川内「っ……」
『夜戦って言葉はこの辺では、というか鎮守府周辺界隈では――』
川内「……」
提督「」ゴクリ
84:
提督(川内は美人でかわいくて、でもそれだけじゃなくて)
提督(すごく気が合って、一緒にいると楽しくて、いつまででも一緒にいたくて)
提督(そんな川内が、今目の前で、無防備な姿晒してて)
川内「……」
提督(なんでバレたんだかわかんねーけど、妹たちも公認で)
提督(どころか鎮守府ぐるみで嵌められて、眼前にお膳を据えられて)
川内「……」
提督(ここでなにもしないってのは、むしろ男としてどーよって話で)
85:
提督「……」
川内「……」
提督「……」ソー
川内「……」
提督「……川内」
川内「……」
提督「俺……俺は……川内……」
川内「……」
提督「川内……ッ!」
86:
「――やっぱダメだ、こんなの」
87:
提督「……」スクッ
提督(出てく。出ていくぞ俺は。ドアぶち破ってでも出てってやる)
提督(こんなの違う。こんなんじゃないだろ)
提督(俺が、違うっ俺の、俺は、俺のしたいことは……!)
川内「……そっか。やっぱ、ダメなんだ」
提督「っ!?」
88:
川内「ごめんね提督。騙すようなことしてさ」
提督「おっ、ま、いつから起きてっ」
川内「……最初っから」
提督「さい、しょ? 最初って、あの?」
川内「提督が医務室に入ってきたところから」
提督「……」ポカン
川内「ほんと、ごめんね?」
提督「……」
提督(うわあああああああああああああっぁああああああああ恥ずかしいぃっぃいいいいぃぃいいい!!!!!)ジタバタ
89:
川内「て、提督?」
提督(ぜ、全部見られて、っつーか知られてたぁぁ……!)
提督(バカみたいにドア吹っ飛ばして入ってきたこととか、寝顔見て悶々してたこととか、全部全部全部……!)
提督(うわああああああダメだやべえこれ俺どうすりゃいいのマジで死にてええええええ!!!!)
川内「提督!」
提督「うわっほい!」ビク
川内「あ、あの、だいじょぶ? なんか顔が赤かったり青かったり緑がかってたりしてたけど……」
提督(だいじょぶだったら驚きだっつうのあああああああああっっ)
90:
川内「落ち着いた?」
提督「……とりあえずは。なあ川内」
川内「……」
提督「俺の聞きたいこと、わかってるよな?」
川内「……」コクリ
提督「なんで、こんなことした?」
川内「……」
提督「ああいや、怒ってるとかじゃねーから。純粋に、なんでこんなことしたのか知りたいだけだから」
提督「というかこれ、経緯からして妹たちのセッティングか?」
91:
川内「……あの子たちのせいにはしたくないな」
提督(ということは、発案自体はあいつらか)
川内「私がね。自分の意思で、提督の気持ちを確かめたかったの」
提督「お、俺の気持ち?」ドキッ
川内「これ見て」ドサッ
提督「……なんだこの紙束。どっかで見たな」
川内「『ケッコンカッコカリ』」
提督「はあ?」
92:
川内「ほら、これについての仕様説明書だよ」キラン
提督「ああ、前に渡したパワーアップアイテムか」
川内「『結婚指輪』なんだって」
提督「はああ?」
川内「察してよ。実は提督、そこまでバカじゃないでしょ? 私ちゃんと知ってるよ」
提督「なんだよその言い草は………………………………あ」
川内「……」
提督「……」ダラダラ
川内「わかったみたいだね」
93:
川内「鎮守府では結構前から噂になってたんだって」
川内「それで、ちょっと前から指輪を付けてる私と、この書類が偶然出てきたことで、証拠は勢揃い」
提督「……」ダラダラ
川内「でもね。みんな知ってたんだって」
提督「え?」
川内「……」
『だいたい指輪なんて着けてなくても、みんなとーっくにわかってましたよ?』
『司令官はぜーったい、川内さんを選ぶだろうってこと』
『だって見てればわかっちゃいますもんっ』
94:
川内「みんな、わかってたんだって」
川内「みんなはそういう目で、私たちのこと見てたんだって」
提督「……」
川内「ねえ提督」
提督「どうした」
川内「私がこの指輪をもらった時のこと、覚えてる?」
提督「……」
『あ、どの指に着ければいいの?』
『いいよ別にどこでも! 早く早く!』
提督(我ながらこれは、いくらなんでもひどすぎるだろ……)ズーン
95:
川内「どこでもいいって、提督言った」
提督「い、いやその、あの時は知らなかったわけで」アセアセ
川内「それで私は、この指に嵌めた」スチャ
提督「……!」
川内「思い返せば私、あの時からもう『そう』だったんだ」
提督「……」
川内「無意識に、左の薬指を選ぶ程度には――『そう』だったんだよ?」ニコ
96:
川内「あはは、なんかおかしな話だよね?」
川内「みんながみんな、私と提督は『そう』だと思ってて」
川内「私自身、提督のことを『そう』思ってて」
提督「……」
川内「なのに一方で、私だけが知ってることがあって」
川内「提督にはそんなつもり全然なくて、なんも知らなくて」
川内「指輪にも深い意味なんてなくて。単なるパワーアップアイテムで!」
提督「……」
97:
川内「バカだよね? 滑稽だよね? こんな夜戦バカが、なに高望みしてるんだろ?」
提督「……違う」
川内「違わない! だって提督、なんもしてくれなかった!」
川内「女としての魅力なんてなにも感じなかったでしょ?」
川内「しょうがないよね。だって私はガサツでバカで、戦うしか能がない兵器(どうぐ)なんだから!!」
提督「違う」
川内「だからやめたんでしょ!? だからああ言ったんでしょ!?」
『やっぱダメだ、こんなの』
川内「やっぱり私みたいなのじゃ、ダメなんでしょ!?」
98:
「違うっつってんだろうがッッ!!!!」
99:
川内「……!」
提督「いいか聞け。とりあえず聞け。俺の話を黙って聞け」
川内「は、い?」
提督「あのな、物事には順番ってあるだろ」
川内「……」
提督「なし崩しが嫌なんだよ俺は。あんなんじゃ嫌だったんだよ俺は。それだけなんだよ」
川内「え……?」
提督「川内! いいから聞け! 耳の穴かっぽじってよく聞いとけ!!!」
川内「は、はいっ!」
提督「……」スゥゥゥ
100:
ギュッ。
「好きだ、川内。俺の嫁さんになってくれ」
101:
提督「なんかこれ以上、気の利いた台詞とか出てこねえけど」
川内「……」
提督「好きだ。とにかく好きだ。川内、好きだ」
川内「……ほんとに?」
提督「ほんとに」
川内「……どこが?」
提督「そういうのよくわからん。全部だ」
川内「……どのくらい?」
提督「っ///」
川内「あ、あはは。今の今までカッコつけてたくせに、なに急に赤くなってるのよっ///」
102:
提督「……」
川内「はっは?ん? さ、さては提督、私とや……や、や、やっ///」
提督「夜戦したい」
川内「へぁっ?」
提督「夜戦したいぐらい、好きだ」
川内「ひゃ、ああ?///」ヘタァ
提督「さ、さっきだって必死で我慢してたんだぞ俺は!」
提督「狸寝入りしてるお前、すっげー色っぽくてかわいかったんだからな!」ガシッ
川内「っ」ビク
提督「あ……わ、わりぃっ///」バッ
103:
川内「わ……悪くないっ。このまんまでいい///」ギュ
提督「っ!」ギュー
川内「えへへ///」ギュー
提督「……ホント、ごめんな。書類もロクに読めないバカで」
川内「ふふっ。バカでいいよ。知ってるもん」クス
提督「お前さっき俺のことバカじゃないって」
川内「それはそれ、これはこれ。それに……私だってバカだよ。夜戦バカだよ?」
提督「ん、知ってる」
川内「私たちさ、バカなりに二人、慣れない書類仕事も、大好きな夜戦も、支え合って攻略してきたじゃん」
提督「……川内」ギュ
104:
川内「あー……バクバクいってる。私、今、心臓がヤバイ喜んでる。夜戦に行く時よりドキドキしてる」
提督「そりゃ光栄だ」
川内「でしょー?」クスクス
提督「……あんなムードもクソもない形で指輪渡しちまったけど」
提督「改めて、川内。俺とケッコンしてくれ」
川内「……」イソイソ
提督「……なにしてんだ?」
川内「女の人が求婚されたら、さ。三つ指揃えて、こうやって返すのが礼儀でしょ?」
106:
「ふつつか者ですが、よろしくお願いいたします」
107:
提督「……」
川内「……」
提督「……」
川内「ちょ、ちょっと。なんか言ってよ。恥ずかしいじゃん///」
提督「……せ」
川内「せ?」
提督「川内=チャンカワイイヤッター!」ガバッ
川内「ひゃああああああああっっ!?!?//////」
108:
提督「川内。夜戦だ」
川内「んえっ!?」
提督「なあ川内。もういいよな。我慢しないぞ! いいよな!?」
川内「……」
提督「……」
川内「……」
提督「……」
川内「……うん///」コクリ
110:
   _______
        /  \
  / ,.. -‐‐- 、  \
  }∠,..艦__これ_ \    \
   /.:.:.:./ \|\:.:.:.\\   ,
 ,′i:/n  n\i:.:.:.:.i‘,  }
.  i:人| U  U  l:.:.:Λ:‘,/
 <人(       ,':.:./__):.∠ニZ
 /:.个: . __▽__ ,./:∠:._{>o<}
    {:.:.:‘,( ) ( )__L/´  /:.:.| 
  人:.:.:.: (・x ・l ト--{〉  ノi:.:./ 
 `¨¨´|  |___,.{ 、_,.ノ
     |  |  \
     |  |___ __/
   /  | |_|
  ⊂ノ⊂ノ 」.|
 機器にエラーが発生した為、
 ここから先の映像は録画されておりません。
116:
神通「監視カメラの電源を落としました。録画映像は……」
陸奥「お蔵入り?」
神通「いいえ。披露宴まで大事に保管しておきましょう」ニコ
那珂「那珂ちゃん時々神通ちゃんのことが怖い」ガクブル
陸奥「提督が最初のアレで夜戦入ってたら、どうする気だったのよ?」
神通「提督ならそんなことはなさらないと信じていましたけれど……その時は、その時です」
那珂「那珂ちゃんは提督のこと、100%信じてたよ☆」
陸奥「ま、最終的には我夜戦に突入したんだけどねー」
那珂「……」
神通「それでは霧島さん、放送をお願いします……医務室以外に」
霧島『了解しました』ピンポンパンポーン
120:
『あー、マイクチェック、マイクチェック……よし』
『全艦に通達。提督と川内さんの特別演習が、無事完遂されました』
『明日はお二人を見かけ次第、こう声をかけてからかっ……祝福してさしあげましょう』
『ごケッコン、おめでとうございます――とね♪』
艦!
141:
〈女子力〉
川内「書類一枚上がりましたー」
提督「はいよー」
川内「さてお次は……」
提督「……」ジー
川内「どうしたの提督? なんか間違えてた?」
提督「お前、結構字ぃ綺麗だよな」
川内「ん? ああ、書道は軍属の嗜みだからね」
提督「……」←字ヘッタクソ
142:
提督「いっただきまーす!」
川内「召し上がれー」
提督「ハムハムハフハフッ!! んーっ、うめー!」
川内「もう、そんな急いで食べなくたっていいのにさー」ニコニコ
提督「川内の肉じゃがはこのじゃがいもがなぁ、んぐっ、つゆがホント絶妙に染みててさぁ」バクバク
提督「この団子なに? なんか不思議な舌触りがするぞ……」モグモグ
川内「鰯を骨ごとすり潰して作った揚げ団子だよ。栄養もたっぷり」
提督「ほー……クセになるな、これ」ヒョイパク
川内「ね、おいしい?」
提督「ん! うまい!」
川内「えっへへ、よかったぁ」ニコ
143:
提督「ごちそうさん」ケフッ
川内「おそまつさまでした」
提督「思ったんだけどさー」
川内「んー?」
提督「お前のどこが、戦うしか能のないバカでガサツな女なわけ?」
川内「へ?」
提督「いや、バカっつったら確かに夜戦バカなんだけどさ」
144:
提督「でもさ、俺の嫁さんはこんなにイイ女じゃんか。最高の嫁さんじゃんか」
提督「字が綺麗で、苦手なはずの書類仕事も(夜戦スイッチさえ入らなきゃ)ちゃんと手伝ってくれて」
提督「料理上手で、俺の健康にもちゃんと気ぃ遣ってくれて」
提督「かわいいし、脚なげーし、意外に乳もあっ……」
川内「……」
提督「はっ!」
川内「あ、う、あ、ひゃう///」プルプル
提督(あああああああしまったあああああつい考えなしに恥っっっずいことペラペラとおおおおおおおおおお!!!!//////)ジタバタ
145:
提督(食後の幸福感からか、つい思ってることがポロッと……)
提督「あ、あー、川内? い、今のはその」
川内「提督は」
提督「え」
川内「提督は、私をお嫁さんにしてよかった? 満足してる?」ウルウル
提督「……今言ったことが全部だ。ちょー満足してる」
川内「……」プイ
提督「? どーした、そっぽ向いて」
146:
川内「み、見ないで」
提督「なんで」
川内「いいからぁ」
提督「いや、せめて理由ぐらいはだな」
川内「……顔」
提督「顔?」
川内「す、すっごい今、ニヤケちゃってて。幸せすぎて、元に戻んなくなっちゃって」ニヨニヨ
提督「……」
147:
川内「だ、だから……見ないでぇ///」
提督「……」
川内「///」
提督「……」
提督(これは、アレか。秋雲が言うところのアレだよな)
川内「み、見ないでって言ってるのにぃ……///」グスッ
提督(俺の嫁がこんなにかわいいわけがない)
艦!
149:
〈夜戦バカップル〉
川内「提督ー」
提督「なーにー」
川内「やーせーんー」
提督「……書類片付いたらな」
川内「やーだー! 我慢でーきーなーいー! 夜戦したいー!」ジタバタ
提督「そりゃあ俺だってしてーよ! でもしょうがないだろ!?」
151:
川内「やーせーんー! しーたーいー!」
提督「大声でやめろよな。恥ずかしいだろ」
川内「……ば、バカっ。そういう捉え方する方が恥ずかしいんじゃんか///」
提督「お前だって顔赤いじゃんか」
川内「こ、これは来たる夜戦への期待に紅潮してるだけだし///」
提督「……そういう言い回しが恥ずいつってんだろ///」
川内「だっ! だから、そういうんじゃないもんっ!」ポカポカ
154:
提督「いって、このやろやったな!」ワシワシ
川内「きゃーもー! あはは、髪の毛やめてよー!」ポカポカ
提督「誰がやめるかこの……おっ、と、とと」トサッ
川内「きゃっ」
提督「わっ、悪い! 怪我ないか?」
川内「……あはっ♪ まだお昼だよぉ?」
提督「……おいおい、なに言ってんだバカ」ギュッ
川内「いっつも夜戦ばっかだと疲れるよね。うん、わかるよ♪」ギュー
155:
提督「なにがわかってんだか」
川内「いつもおつかれさま、って言ってるの」ナデナデ
提督「誰が疲れさせてると思ってんだー」ワシワシ
川内「私だね」
提督「お前だな」
川内「……私だけだよね」
提督「お前だけだよ」ギュッ
川内「えへへ」ポワポワ
艦!
231:
〈なんでもいいからお前らとっとと爆発四散しろや〉
川内「……したい」
提督「うん、したいな夜戦。今からでも出撃すっか?」
川内「キスしたい」
提督「キス島か、いいな。夜戦まで行かないかもしんねーけど。レベリングが必要なのはどいつだったかなー」
川内「ちゅーしたい」
提督「ちゅーな、なるほどな。じゃあ榛名と58と駆逐艦を何隻か連れ……えっ」
チュッ
232:
提督「……」
川内「……」
提督「……きゅ、急になに?///」
川内「なんか急にしたくなっちゃった」モジモジ
提督「酔って……る、わけじゃないみたいだな」
川内「スイッチ入ったのかなー?」
提督「夜戦スイッチあるのは知ってたけど、こんなのもあるのかよ……///」
川内「んへへ。甘えん坊スイッチでーす」ギュッ
233:
提督「対処に困るスイッチ改修しやがって」
川内「女の子は時々ねー、意味もなく好きな人に甘えたくなっちゃうのー♪」
提督「……そういうのって男女差別じゃね」
川内「お?」
チュッ
提督「……男の子にだって、甘えたい時はあるんだよ///」プイ
川内「……えへ、いいよ。思う存分、ちゅっちゅしていちゃいちゃ、しよ?」
艦!
234:
〈アイエエエエエ!?〉
提督「お前の改二衣装、忍者っぽいよな」
川内「ふっふふ。夜の闇を往く者といえば、なんといっても忍者だからね」
提督「……どっちかっつーと、隠密行動は潜水艦の方が」
川内「なんか言ったー?」シャキーン
提督「いやなんでも。だから魚雷を逆手に構えるのやめろ」
川内「カッコイイ?」シャキーン
提督「カッコイイのは認める!」
235:
川内「でしょー忍者カッコイイでしょー?」ニコニコ
提督「いいよなぁ……男のロマンだよなぁ……!」
川内「忍者はカッコイイ!」
提督「異論は認められない。いいね?」
川内「あっははは! それじゃあそろそろ出撃しよっか!」
提督「よーし! 水雷戦隊、出撃翌用意……」
陸奥「でもくの一って敵に捕まって[ピーーー][ピーーー][ピーーー]されてるイメージあるわよね」
二人「「ぶふうううううううっっっっ!?!?!?」」
236:
陸奥「あ。ゴメンなさいね、つい」
提督「ぶっ、ごほっ」
川内「けほ、けほっ!」
陸奥「どうか気にしないでちょうだい。単なる通りすがりのひとりごとだから、ね?」
提督「……」モンモン
川内「……」モワモワ
提督「うわあああぁああああぁぁあああ///」ガンガンガン
川内「ぴゃあああああああっ……///」ヘナヘナヘナ
陸奥「あら、あらあら。二人ともナニを想像しちゃったのかしらねー?」クスクス
艦!
237:
〈賢いマフラーの使い方・その1〉
陸奥「よっし、と。あらかた片付いたわね」
川内「……」ズーン
神通「ね、姉さん。昼戦だけで終わったからってそんなに落ち込まなくても……」
那珂「川内ちゃん川内ちゃん、汗すごいけど大丈夫?」
川内「んー? あー、このぐらいだいじょぶだよ」フキフキ
綾波「マフラーを外してはいかがでしょうか? この辺りの海域では必要ないと思いますよ?」
川内「あー……いいよ、別に」
綾波「そんな、もし熱中症にでもなったら」
238:
提督『おいおい、そこは戦場だぞ? 無駄口叩かず全艦進撃だ』
綾波「も、申し訳ありません。でも司令官、奥様の身にもしものことがあったら」
提督『……だ、大丈夫。本当に大丈夫なんだよ、綾波』
綾波「は、はあ」
川内「そ、そうそう大丈夫だから! マフラーを外すとなにか不都合があるとかじゃないから!」アセアセ
提督『ホント、マジで問題ないから! マフラーでなにか隠してるとかじゃないから! そのへん俺が請け負うから!』アセアセ
綾波「そうまで仰るのでしたら……」
提督『よ、よし! それでは第一艦隊、進め!///』
川内「おー!///」
241:
綾波「やっぱり川内さん、お顔が赤いような……? みなさんはなにかご存知ありませんか?」
神通「……えっと」
那珂「……あーっと」
陸奥「ぷっ、ふふふっ。む、虫にでも刺されたんじゃない?」クスクス
綾波「む、虫ですか!? 南方でそれは危険じゃあ」アワアワ
陸奥「ふふ、だいじょーぶ。鎮守府にしかいない虫だから」
綾波「鎮守府に虫……ですか?」キョトン
陸奥「そ。川内にしか興味のない、おっきくて夜戦の大好きな虫さんよ♪」
艦!
243:
提督「お前にしちゃあ珍しく、ちゃんと着こんできたのにな」
川内「ふ、冬の間はさ、演習相手への挨拶やめにしない……?」ガクブル
提督「ダメ」
川内「うう、ケチ。提督は寒さに強くていいよね」
提督「夜の海だってそれなり以上に冷えるだろ……」
川内「私、夜戦中は常時コンバット・ハイだから」フンス
提督「ま、俺は普通に体温高い方なのかもな」
川内「……」ピト
提督「お、おい」
川内「……本当だ。あったかい」ニコ
244:
提督「……」
川内「んー」スリスリ
提督「気ぃすんだ?」
川内「まだー」スリスリ
提督「……」
川内「あ、そうだ」
提督「ん?」
川内「これあるじゃん、これ」シュルシュル
提督「マフラー? お前ずっと着けてるけど、寒い寒いうるさいじゃんか」
245:
川内「提督着けてないよね」
提督「コートありゃあ十分だからな」
川内「で、私は着けてるよね」
提督「? だから?」
川内「あーっと、ね? つ、つまりだよ……?」モジモジ
提督「………………まさか」
川内「あ、あはは! さっすが提督察しがいいなー!」
提督「おま、街中だぞ!? 鎮守府のお膝元だぞ!? マジで言ってんのかそれ!?」
川内「……ダメ?」ウルウル
提督「……くっ///」
246:
ザワ…ザワ…
川内「あー、あったかい……」ホワホワ
提督「……恥ずくて死にそうだ」
川内「わ、私たちの評判もさ、割とすでに手遅れだったしさ、いいんじゃないかなっ?」
提督「慰めになってねーし! もしもこんなとこ、陸奥か青葉に見られたら」
パシャッ
青葉「……」
提督「……」
川内「……」
248:
青葉「大スクープ! 大スクゥゥゥゥプ!!!」ダッ
提督「青葉ぁぁぁーーーーっ!! ちょっと待てやお前、ぐえ」
川内「だ、ダメだよ提督っ、ちゃんと歩幅合わせないと、んぐっ」
青葉「見ちゃいました! 青葉見ちゃいましたよみなさーん!」
青葉「我らが司令官夫婦がなんと! なんと!! なんと!!!」
青葉「民草行き交う横須賀の街のど真ん中で――」
青葉「まさかの二人マフラーあああああああぁぁぁぁ!!!! あまぁぁぁぁぁぁぁいいっっ!!!!!」
提督「声がでかあぁぁいっっ!!!」
249:
川内「あーあ……青葉さん、あっという間に見えなくなっちゃった」
提督「はぁぁ……ま、しょうがないか」
提督「どっちみち街中でこんなことしたんだ。遅かれ早かれ誰かの耳には入ってただろうな」
川内「ん」
提督「なるべくゆっくり帰ろうぜ。公開処刑される前に心の準備がしたい」
川内「ん」ピト
提督「……」
川内「……どうせ、バレちゃってるんだしさ。思いっきりくっつこ?」
提督「……それもそうだな」ピト
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