青葉「なになに、なにが聞きたいんですか?」提督「青葉のこと」back

青葉「なになに、なにが聞きたいんですか?」提督「青葉のこと」


続き・詳細・画像をみる

2:
青葉「……」ボロッ
提督「青葉!」
青葉「あ、司令官! 青葉ただいま帰投しました!」ビシッ
提督「ああ、うん、よく戻った。挨拶なんていいから、早くドックに入りなさい」
青葉「んへへ。ちょぉっと深入りしすぎちゃったかなー」
提督「……俺としては、あまり無理はしてほしくないんだけどな」
4:
青葉「でもでも、司令官! 敵泊地の情報を持ち帰りましたよ!」
提督「それは……ご苦労だった。ありがとう青葉」
青葉「んっふふ?。索敵も砲撃も雷撃も、青葉にお任せっ♪」
提督「しかし、だ。そのために君ばかりが傷付くのを見るのは、正直気持ちのいいものじゃあないな」
青葉「……」
提督「少しは自重を覚えなさい、青葉。艦隊の子たちも君を心配して……」
6:
青葉「間違ったことを、間違ったまま鵜呑みにして」
提督「?」
青葉「そのせいで誰かを傷付けるのは――もう、たくさんです」
提督「……青葉」
青葉「……それに、ほら! 青葉は怪我するのも治すのも慣れっこですから!」ニコッ
提督「……」
青葉「なにせ青葉は『ソロモンの狼』! ちょっとやそっとじゃ沈みませんよー?」フンス
7:
提督「わかった。わかったよ。とにかく今は、傷を治すことに専念しなさい」
青葉「はーい。青葉取材、じゃなかった、入渠してきまーす♪」
タッタッタッ
提督「……」
提督「……」
提督「……はあ」
8:
チュンチュンチュン
提督「はあ……」
ガチャ
青葉「司令官、おはようございます! 青葉朝のご挨拶に……あれ?」
提督「……」ボー
9:
青葉「なになに、どうかしたの? 元気ありませんよ、司令官?」
提督「んー、ああ……おはよう、青葉」
青葉「恐縮です、おはようございまっす!」ニコー
提督「……」
青葉「あらあら、なんだか重症みたい。なにかお悩みですか、司令官?」
提督「悩み……悩み、かぁ」
10:
青葉「司令官のメンタルケアも秘書艦の職務の内ですっ。青葉でよければ、なんでも聞いてあげちゃいますよ?」ニコ
提督「……」
青葉「あ! 別にこれは出歯亀根性とか、明日の鎮守府新聞の一面は決まりだー、とかそういう野次馬精神から出たものじゃあないよ? ただただ純粋に、青葉が司令官の力になってあげたいからで……」ワタワタ
提督「はあ……」ポー
青葉「……もしかして、恋のお悩み、とかだったりします?」
提督「……」
青葉「……」
提督「かもなぁ」
青葉「なななななななんとぉ!?」ビックリ
11:
提督「まあ、多分だけど、そういうことなんだろうなぁ、これは」ポー
青葉「あわわわわ本当ですかマジですか!? いやでも確かに鎮守府には可愛い子いっぱいいますもんね、そういうことがない方がむしろ不自然ですよねっ!」ワクワク
提督「……」
青葉「で?」
提督「ん?」
青葉「またまたとぼけちゃってぇ! 誰なんですか、司令官の片恋慕のお相手はっ?」ウキウキ
13:
提督「まだ片恋慕と決まったわけじゃあないだろう」
青葉「では両想いだと?」ズイッ
提督「……」
青葉「んっふふ?、青葉の目はごまかせないよっ。そうですかそうですか、司令官は絶賛片思い中、っと」メモメモ
提督「おいおい、やっぱり記事にする気満々じゃあないか」クスクス
青葉「いえいえ。これはあくまで青葉の個人的なメモですからっ」
提督「そっか。ならいいか」
青葉(いいんだ……)
14:
青葉「それで? お相手のお名前は?」
提督「やだよ、言いたくない。恥ずかしいじゃあないか」
青葉「どうしても?」
提督「どうしても」
青葉「青葉がなんでもしてあげる、って言っても?」ニヤ
提督「……ちょっとそれは心が揺らぐな」
青葉「おっおっ?」
提督「でもダメ」ニッコリ
青葉「ずこー」
15:
青葉「まったくもう、口がかたいなぁ」ブーブー
提督「軍人だからな」
青葉「嫌ですねぇ、軍人って生き物は」ブーブー
提督「俺司令部が誇る最高機密さ。おいそれとは漏らせないよ」
青葉「ヒントを! せめてなにかヒントをください!」
提督「うーん。ま、それぐらいならいいかな……」
青葉「やたっ」ピョン
16:
提督「まずその人は、とても元気がいい」
青葉「ふむふむ」メモメモ
青葉(元気がいいと言えば、まずは駆逐艦の子かな?)
提督「次にその人は、とても好奇心旺盛だ」
青葉(元気がよくて好奇心旺盛な駆逐……卯月ちゃんとか? ちょっと違うか)メモメモ
提督「最後のヒント。その人は、一見そうとはわからないけど、実はとっても健気なんだ」
青葉「本当は健気、と……うむむ、難しいですねぇ」メモメモ
17:
提督「まあ、細かいことをいろいろ言ったけどさ」
青葉「?」
提督「結局は、ただただ好きなんだよな。理屈じゃなくて、ただその人が好きなんだ」
青葉「……」
提督「……軍人が部下にかける言葉では決してないけれど」
提督「傷付いて、ほしくないんだ。そのぐらい、大事なんだ」
青葉「そう、なんですか」
提督「ああ」ニコ
青葉「」チクッ
青葉(? なんだろ、今の。なんか胸が……)
18:
提督「やれやれ、ちょっと喋りすぎたかな。記事のネタにはもう十分だろう? そろそろ仕事に」
青葉「……記事には、しませんよ」ボソ
提督「え?」
青葉「司令官!」ガタッ
提督「うおぅ。な、なんだ急に?」
青葉「青葉にっ、協力できること! ありませんか!?」
19:
提督「……」
青葉「司令官の恋路、ぜひ青葉にも応援させてください!」
提督「……」
青葉「お願いします!」
提督「……じゃあ、そうだな」
青葉「!」
提督「アンケート、お願いしようかな」
青葉「アンケー、ト?」キョトン
20:
提督「知りたいことが、さ。いっぱいあるんだ」
青葉「その、好き……な人、の、ことでですか?」
提督「そう。それを青葉に調べて……取材してもらいたい」
青葉「取材ですかっ。取材なら」
提督「青葉にお任せ、だよな」ニコ
青葉「はい!」ニコ
提督「でも、それが誰だか今バレちゃうのは、ちょっと恥ずかしいから」
青葉「なるほどなるほど、話が見えてきましたよぉ?」
21:
提督「いっそ鎮守府の艦娘全員に、アンケートという形で聞いてみてくれ」
青葉「これなら司令官は、誰が本命なのかをバラすことなく情報を手に入れられる、と」
提督「そういうこと」ニコ
青葉「なるほど了解しました、そういうことなら青葉にお任せです! それでは早質問事項を……」
提督「念押ししておくけど、対象は全員だぞ、全員。青葉もだから」
青葉「へ、青葉もですか? どうして?」キョトン
22:
提督「だって、青葉だけ対象外だったら不自然じゃあないか」
青葉「ふうむ?」
提督「こんなことで本命に気取られてもつまらないだろう?」
青葉「うーん、なるほど。それじゃあ調査の本当の目的に関しては、秘密ということで?」
提督「……君が黙っていられるならな」
青葉「……てへっ♪」ペロ
提督「はいはい可愛い可愛い。ま、衣笠たちぐらいには喋ってもいいさ。そのぐらい許さないとあちこちで触れ回りそうだし……」
23:
提督「……じゃ、アンケートの中身はそういう感じで。任せたよ青葉」
青葉「青葉、任されちゃいました!」フンス
提督「……」
青葉「司令官、期待しててくださいね。青葉が必ず、いい情報を持って帰りますからっ」ニコー
提督「……」
青葉「よーし、がんばるぞー!」オー
提督「………………いなぁ」
青葉「え?」
提督「なんでもない」ニッコリ
24:
青葉「……ということなんです! いや?いったい誰なんでしょうね、司令官の想い人って!」ウキウキ
衣笠「……」
古鷹「……」
加古「……」
青葉「三人とも、どうかしましたか?」
衣笠「なんでもない」ニッコリ
古鷹「なんでもない」ニッコリ
加古「なんでもない」ニッコリ
25:
青葉「? 変なの。まーいっか、それより青葉は明日から取材です!」
青葉「取材取材取材の嵐! くぅー、燃えてきたぁー!」
アオバガンバッチャウゾー!
衣笠「……提督が最後になんて言ったか」ヒソ
古鷹「うん。手に取るようにわかるね」ボソ
加古「奇遇だな、あたしもだよ」ゴニョ
26:
青葉「おっまかせおっまかせ青葉におっまかせ?♪」ルンルン
衣笠「……」
古鷹「……」
加古「……」
三人(((青葉は本当に可愛いなぁ)))ホッコリ
51:
チュンチュンチュン
青葉「司令官司令官!」ガチャ
提督「おはよう青葉」
青葉「はい、おはようございます!」ビシッ
提督「機嫌がいいな。なにかいいことでもあったのか?」
青葉「ふふふっ、喜んでください司令官。アンケートの集計が完了しました!」ジャーン
提督「おお」
52:
青葉「詳細な結果はこちらに」つファイル
提督「ありがとう」つ
青葉「ちょっとまどろっこしかったけど、たまにはこういうのも楽しいですねー」
提督「それはよかった」
青葉「その甲斐あってか、敵(ほんめい)はまだこちらに気付いてないみたいですしっ」フンス
提督「……ああ。確かに、気付いてないな」ニッコリ
青葉「?」
53:
提督「早見せてもらうぞ。まずは第一の質問」
青葉「『休日に遊びに出かけるならどこ?』」
提督「ふうむ……艦娘は全体的にアウトドア派だな」ペラペラ
青葉「特に、海に行きたがる子が多いですねー。普段からあれだけ行ってるのに、ちょっと意外かも」
提督「青葉は海が嫌いか?」
青葉「まさか! 青葉は人がいっぱいいて、活気のあるところが好きですよっ」ニコー
青葉「今は冬ですけど、真夏の海水浴場なんか最高ですね。今の季節ならー……スケートとか行ってみたいかな?」
提督「ふーん」
54:
提督「第二の質問。『料理は和洋中、どれが好き?』」
青葉「最大派閥はやっぱり和食ですけど、事前の予想よりはバラけた感がありますねー」
提督「洋食好きも相当数いるなぁ」ペラペラ
青葉「変わったところではタイ料理が好きな子なんかもいましたっ」
提督「青葉はなにが好き?」
青葉「青葉ですか? 最近のマイブームはカレーです。噂に聞く比叡さんカレー、記者として一度は食べてみたいですねぇ……」
提督「ふーん」
55:
提督「三つ目。『好きなTVドラマ・映画のジャンル』」
青葉「清々しいぐらい堂々とデートコース辿ってますねー。司令官はどんなのが好きですか?」
提督「俺さ、今年の大河はともかくとして、去年の大河は全部見たんだよ」
青葉「青葉も見ましたよ。後半政治闘争ばっかりなのがちょっと残念だったけど、個人的には面白かったです」
提督「有岡から本能寺あたりがやっぱピークだったよなー」
青葉「『御運が開けましたな』よかった!」
提督「なー。あそこほんとすき」
56:
提督「『好きな歌手、好きな歌謡曲は?』」
青葉「ここでカモフラージュを挟んでくるのが心憎いっ」
提督「赤城の『天城越え』は一聴の価値があるな……」ペラ
青葉「青葉メモによると、一航戦はお二人とも歌がお上手らしいです!」
提督「ちなみに青葉は持ち歌とかあるのか?」
青葉「『亜麻色の髪の乙女』には、青葉ちょっと自信がありますよ?」フンス
提督「いいなそれ、今度聞かせておくれよ」
青葉「えへへー、いいですよっ」ニコ
57:
青葉「『愛読書、あるいは好きな本のジャンル』」
提督「マンガが一番多いのは鎮守府としてどうなんだ……青葉は?」 
青葉「海野十三先生の『火星兵団』ですっ」
提督「そう来るか」
青葉「『寒いのと暑いの、どっちが苦手』……これ、どういう意図の質問なんですか?」
提督「深い意味はないよ。青葉は?」
青葉「青葉は寒い方が苦手かな。どっちかといえば、ですけど」
提督「ふーん……」
58:
青葉「ふーぅ。これで最後ですね」
提督「『今一番欲しいもの』、か……どれどれ」ペラペラ
青葉「こればっかりは人それぞれ、としか言いようがないかなぁ」
提督「こういうのは駆逐勢を見るのが楽しいんだ。父親気分になれる」
青葉「あー。暁ちゃんの『お洒落なティーカップ』とか、微笑ましくなっちゃいますね」クス
提督「清霜は案の定『戦艦』だぞ。こりゃどういう意味で捉えればいいんだ?」クックッ
青葉「ふふふ」
提督「みんな日頃から頑張ってくれてるからな。俺の力の及ぶ限り、叶えてやりたいもんだ」
青葉「……」ニコニコ
59:
提督「うん、うん。なるほどなぁ」ペラッ
青葉「……それで、司令官?」
提督「うん?」
青葉「本命さんの欲しがってるものは、わかりましたかぁ?」ニヨニヨ
提督「……」
青葉「っていうか、そろそろ教えてくれてもいいんじゃないかなーって青葉思ったりするんですけど、そこのところどうなんでしょうっ?」ズイッ
60:
提督「……とりあえず、欲しいもの一覧に『指輪』はなかったよな」
青葉「あ……」
提督「おいおい、そんな『マズった』みたいな顔しなくていいぞ。片恋慕なのは自分でわかってるんだからな」クス
提督「むしろ、向こうが欲しいと言う前に渡してみせるのが、男の甲斐性ってものだ」
青葉「そ、そうなんだ。そういうものなんですか……」
提督「そういうものなんだよ」ニコ
青葉「はあ」
61:
提督「ところで青葉。青葉はなにが欲しいんだ?」
青葉「へ?」
提督「女性が喜ぶ贈り物なんて、たくさん知ってるに越したことはないからな。青葉の意見も聞かせておくれ」
青葉「あっ、そういうこと……そうですねー、青葉はねー」ウーン
提督「……」ジー
青葉「カメラ……は、今使ってるのに愛着あるから、もらってもちょっと困るかなぁ」
提督「……」ホッ
62:
青葉「うーん、そうだなぁ……ペン、ですかね?」
提督「ペン。万年筆とか?」
青葉「そうそう、そんな感じ。せっかくの贈り物なら、長く使えるものがいいと思いますよっ♪」
提督「……ふーん。なるほど、参考になったよ」
青葉「ということはっ!」ズイッ
提督「うおぅ」
青葉「いよいよ準備は万端ですね! さ、さ、お相手の方をデートに誘いましょうっ?」ウキウキ
提督「……」
63:
青葉「さあさあさあさあ!」グイグイ
提督「まあ、待った待った、焦らない。それもあるけど、その前に……」
青葉「その前に?」
提督「青葉。君に、今回のことのお礼がしたいんだ。今度の休日、一緒に出かけないか?」
青葉「……へ?」
提督「……駄目、か?」
青葉「……」
提督「……」
65:
青葉「……はっはーん。青葉読めちゃいましたよ、司令官の魂胆が」ニヤリ
提督「」ピク
青葉「……」
提督「……」
青葉「……予行演習ですね?」
提督「……」
青葉「もーおー、人が悪いんですから、司令官ってばぁ。本番の前に一度、青葉で練習しておきたいんでしょう?」ニコニコ
提督「……」
66:
青葉「だいじょぶだいじょぶ、ぜーんぶ青葉に任せてくださいっ」フンス
提督「……」
青葉「索敵も演習も支援砲撃も、青葉にお任せ、でーすよっ♪」
提督「……まあ、うん。そういうことに、しておこうか」ボソ
青葉「え?」
提督「いや。お楽しみは本番に取っておく、ということさ。青葉も楽しみにしていてくれよ?」ニッコリ
青葉「もちろんたっぷり楽しませて、あいえ、見守らせていただきますともっ」
青葉「ですから司令官、本番ではがんばってくださいね!」ニコ
提督「……」ニコニコ
69:
青葉「……というわけで、司令官とアイビキカッコカリをすることになりましたー!」
衣笠「……」
古鷹「……」
加古「……」
衣笠「ごめん青葉、ちょっとこっちだけで話させて」
青葉「? 別にいいけど?」キョトン
71:
衣笠(楽しそうな顔しちゃって、まったくもう)クス
衣笠「オホン。私が思うに、青葉が気付いてればその場で……だったんじゃないかな」
加古「気付かれなくてもその場で……すればいいじゃん。見てる方としたらフラストレーション溜まるわー」
古鷹「むしろ提督、自分からフラストレーションを溜めにいってる節があるんだよね……そう思わない、衣笠?」
衣笠「……」
加古「なにそれ、どういう意味だよ?」
古鷹「なんていったらいいのかな……この『タメ』というか、『間』を楽しんでる感じ、かな?」
加古「???」
73:
衣笠「……話を聞くに、提督は次で決める気よね」
加古「まあ、そうだろうなぁ。そうじゃなかったらあたしゃ怒るよ」
古鷹「つまり……そこで……」ゴニョゴニョ
加古「え゛っ」
衣笠「それだけで済んだらいいんだけど。でも、もしかしたら……」ゴニョゴニョ
加古「ええええええええええええっっっっ!?!?!?///」
青葉「なになに、どうかしたのっ!?」ズイッ
74:
衣笠「……」
古鷹「……」
加古「///」
青葉「……なんで加古さんだけ顔が赤いの?」キョトン
衣笠「青葉」ニッコリ
青葉「はい?」
古鷹「今度のデート、いろいろ大変だろうけど、がんばってね」ニッコリ
青葉「それはもう! 青葉、司令官のためにがんばっちゃいますよー!」ニコニコ
加古「……無事に帰ってこいよ、青葉ァ……」ボソ
104:
>>79
は?(威圧)
>>89
ニワカ知識でカッコつけるもんじゃありませんね……
ありがとうございます、勉強になりました
>>100
満 艦 飾 マ コ
>>102
メタルウルフモンへのワープ進化くるおしいほどすき
今回アホみたいに長いです、ご注意ください
105:
青葉「うー……つめたっ」スリスリ
青葉「はー、ふー、はふーっ。うぅ?手が?冷たいよ?」スリスリスリスリ
提督「……」
青葉「あ、司令官! 恐縮でふおはようごじゃいます!」ブルブル
提督「……おはよう。参ったな、まさか負けるとは思わなかった」ガックリ
青葉「負け?」
提督「俺だって早く来たつもりだったんだ。待ち合わせ1時間前だぞ?」
106:
青葉「いやーお恥ずかしいです。なんかワクワクしちゃって寝れなくて」
提督「遠足前日の小学生か」
青葉「4時間前に起きて、2時間前には着いちゃいました!」
提督「まあ、こんな時間に来た俺の言えたことでもないけどさ」
青葉「そうそう、お互い、様、でふよぉ」カタカタ
提督「……ずいぶんとまた、寒そうだな」
青葉「手袋、忘れひゃいまして。あはは、青葉うっかり」テヘッ
提督「取りに戻ればよかっただろ? 時間はたっぷりあったんだから」
107:
青葉「だって……」
提督「だってじゃないよ。風邪引くぞ」
青葉「……だって、入れ違いになるの、嫌だったんだもん。ここから離れて、なにかの手違いで会えなくなっちゃったら、嫌ですもん」
提督「……」
青葉「……」
提督「わざとやってんじゃねーだろうなオイあーちくしょう青葉かわいすぎるよ青葉」
青葉「え?」
提督「なんでもない」ニッコリ
108:
提督「じゃ、さっさとあったかいとこ行こうか」
青葉「はいっ!」
提督「ほら、手出して」
青葉「手?」
提督「手袋片っぽ、貸すから」
青葉「え、でもそれじゃあ、司令官が」
提督「で、空いたもう片方は」ギュッ
青葉「……」ギュッ
提督「な?」ニコ
109:
青葉「……」
提督「……」
青葉「ぶっちゃけちょっとキザすぎて、女の子は引くと思いますっ」ニコ
提督「お願いやめて心が痛い。正直やってから後悔しました許してください」
青葉「……」ニコニコ
提督「あー恥ずかし……とりあえず行こう。もうさっさと行っちゃおう」ソソクサ
青葉「……」
青葉(あ、これ、なんだろ……なんだか胸がポカポカする……)ギュッ
110:
提督「よーし、じゃあ手ぇ放すぞー」
青葉「い、いつでもどうぞ……わっ、と、ととと!」フラフラピタッ
提督「なんだ、そこで転ばないのか。青葉はお約束がわかってないなぁ」
青葉「スケートなら常日頃からやってるもんっ。ととっ」フラッ
提督「その割には苦労してるじゃんか」
青葉「うう。水上と氷上じゃ勝手が違うんですよー」ムスー
提督「……じゃあ、その。手袋の問題もあるし」
青葉「?」
提督「しばらく、手をつないだまま滑ろっか?」
青葉「……はいっ!」ニコー
111:
青葉「ん?、おいひ?! スパイスがバチッ、と音を立てて舌を弾きましたっ」ホワワーン
提督「うん、こりゃ美味いわ。世の中海軍カレーだけがすべてじゃないな」モグ
青葉「日本のカレーとはちょっと違いますよね?」パクパク
提督「かといってインドカレーとも違うな。これがイギリスカレーか……?」
青葉「ウチには英国出身がいませんもんねー。ちょっと鎮守府では食べられない味かも?」パックンチョ
提督「また来ようか、ここ。メニュー開拓したい」モグモグ
青葉「青葉賛成でっす!」
112:
提督「いやぁラッキーだったな。『永○の0』のリバイバルしてて」
青葉「月並みだけど、いい映画でしたね?」
提督「職業柄、ここでなにかしら真面目な感想を述べるべきなんだろうけど」
青葉「航空隊のあの二人を見た時、青葉思っちゃいました」
二人『あ、官兵衛と善助だ』
提督「……」
青葉「……」
提督「だよなー、思ったよなー!」ヤンヤ
青葉「なんかこう、意味もなくニヤッ、と来るものありましたよねー!」ヤンヤ
113:
青葉「こ、こういうのはちょっと、青葉には似合いませんよぉ……///」モジモジ
提督「……」
青葉「こういう夜会用というか、パーティドレスの類は、それこそ本命さんに贈るものであって……司令官?」
提督「……綺麗だ」ボー
青葉「ふゃん!?///」
提督「髪、下ろすと、そんな風になるんだな。うん、その……ヤバイぐらい、青葉、綺麗だ」ボー
青葉「お、お世辞はいいですってばぁ!///」ワタワタ
提督「なに言ってんだお世辞なんかじゃ……」ハッ
115:
提督「……とにかく。俺の秘書艦として、そういうのを一着持ってても無駄にはならないから」
青葉「でも値段が、これ結構……」
提督「経費で落とすから大丈夫」ニッコリ
青葉「あ、なんだ。そういうことできるんだ。よかった」ホッ
提督(※できません)
青葉「そういうことなら、青葉ありがたくいただいちゃいますねー♪」クルクルー
提督「……」ニコニコ
117:
青葉「結構いい時間になっちゃいましたね」
提督「カラオケと本屋はまたの機会に、だな。最後に文具店に寄っていこうか」
青葉「万年筆!」ピョン
提督(実は俺一本も持ってないんだよな。勝手が全然わからん)
青葉「いやー、物書きの憧れですよね万年筆っ。持ってるだけでワンランク上の記者になれる気がします!」ウキウキ
提督「それはどうだろなぁ」クス
118:
青葉「うわぁ、結構種類あるんだなぁ。目移りしちゃいますねー」キョロキョロ
提督「こういう時は店員に聞くのが一番。すいませーん」
店員「はい、いかがされましたか?」
提督「彼女に万年筆を贈りたいんですが」
店員「ありがとうございます。彼女さんは万年筆、初めてですか?」
青葉「ぶっ」ゲホゴホ
提督「…………だそういう意味の彼女じゃないんですよ」ニッコリ
店員(今『そういう』の前になにか聞こえたような)
119:
店員「大変失礼いたしました。それで、万年筆をお手入れされた経験などは?」
青葉「んっ、んふ、けほっ。あ、ありません」
店員「お仕事でご使用なさいますか?」
青葉「仕事……じゃあないですけど、個人的な趣味で結構使うと思いますっ」
店員「でしたらなおさら、実際にお手にとって、具合を確かめてみるのがよろしいかと」
青葉「恐縮ですっ、ありがとうございます!」
120:
提督「やっぱり、合う合わないとかあるんですか」
店員「というより、ペン先一つとっても用途によって様々なんですよ」
青葉「手帳に書き込むならこのぐらいがいいのかな……?」ウーン
店員「もちろん万年筆が、贈り物として素晴らしい品物であることは間違いありません」
店員「ですがお買い上げの際には、やはり実際に手に取っていただくのが一番ですね」
提督「……」ホッ
青葉(『なんかカッコイイから』なんて理由で欲しがったニワカで恐縮です……)タラリ
121:
店員「お買い上げありがとうございました」ペコ
提督「こちらこそ、勉強になりました」
店員「……基本的に万年筆というのは、使いこんでいるうちに、お客様一人一人の手に馴染んでいくものなんです」
青葉「……」
店員「世界にただ一つ、あなただけの素敵な万年筆に、育ててあげてください」ニコ
青葉「……はい」ニコ
店員「またのお越しを、お待ちしております」
122:
カーカー
提督「うんうん。いい夕焼け、いい景観だ。まさに最高のロケーションだな」
青葉「デートの〆としては最高ですねっ。あっ、あそこに鎮守府が見えますよ! 青葉見ちゃいました!」キャッキャッ
提督「……今日は、楽しかったか?」
青葉「……もちろん。すっごくすっごく、すっごーく、楽しかったですよ?」ニコッ
提督「それはよかった」ニコ
123:
青葉「つないだ手が、あったかくて」ギュッ
提督「……」ニコニコ
青葉「もらったプレゼントは、一生もので」
提督「……」ニコニコ
青葉「青葉今、とっても胸がポカポカですっ♪」
提督「……」ニコニコ
青葉「これだけ上手く行ったなら――本番でももう、なんの心配もいりませんね!」ニコー
提督「……」
124:
青葉「? 司令官、どうかしたんですか?」
提督「……青葉。ちょっと一言、言いたいことがあるんだ。聞いてくれるか」
青葉「え、あ、はい。どぞどぞ」
「君がその万年筆を使っているところを、ずっと君の隣で見ていたい」
青葉「うん、いいですよ?」キョトン
提督「……」
青葉「……あのー?」
125:
提督「まあ、そうだよな。そうなるよな」
青葉「???」チンプンカンプン
提督「こうなることはわかってた。もちろんわかってた。覚悟完了してた。というわけで第二段階。はい青葉」
青葉「はい?」
提督「目ぇつむってちょうだい」
青葉「こうですか?」パチ
提督「……」
青葉「あのー、司令官? これがいったいなん」
126:
提督「……」
青葉「…………………………え?」
127:
提督「……」
青葉「あ、の」
提督「……」
青葉「い、いいいま、しし、しれーかん、なにををっ」
提督「……」
青葉「くっ……くちび、る、あおば、の、くち、びっ、に」
提督「……」
青葉「ちゅ、ちゅちゅちゅちゅ、ちゅ……!///」ワナワナ
128:
提督「今から本音ぶちまけます」
青葉「へ?」
提督「青葉可愛い」
青葉「!?」
提督「可愛い。青葉は本当に可愛い。青葉ほんと大好き」
青葉「へっ、いや、ちょっと!? 青葉別に可愛くなんか」
提督「可愛い」キッパリ
青葉「???っ!!///」
129:
青葉「で、でもでも」
提督「青葉が本命じゃない、なんて一言も言ってない」
青葉「……!」
提督「これが予行演習だなんて、俺は一度も認めてない」
青葉「えっでも『そういうことにしておく』って」
提督「認めてません」ニッコリ
青葉「あっはい……」
130:
青葉「いや、でも、やっぱり。そんな素振りなかったじゃないですかっ」
提督「本当に?」
青葉「え」
提督「よーく思い出してみなさい、青葉。本当に、一度たりとも、俺はそんな素振りを見せなかったのか?」
青葉「……」
ポクポクポクポク チーン
提督「な?」ニッコリ
青葉「」ダラダラダラダラ
131:
提督「……俺にとっては、これが本番だった。最初だけど、最後にするつもりのない、本番だったんだよ、青葉」
青葉「……っ///」カァ
提督「赤くなってる青葉も可愛い」
青葉「あ、あの、青葉が悪かったですから、どうかこのあたりで許ひ、許して……///」
提督「青葉はなにも悪くない。ただ可愛いのみ」
青葉「あうぅっ!///」
提督「可愛い。ギュッてしたい。押し倒したい。後ろから抱きしめて髪の毛に顔つっこみたい。揉みしだきたい。キスしたい。いやそれはもうしたんだけど。でももっとしたい」
青葉「あ、あわ、あわわわわわわ///」プシュー
提督「……」
132:
「嫁にしたい」
135:
青葉「……」
提督「左手、出してもらえるか?」
青葉「……今日、プレゼント、三つ目になっちゃいますよ?」
提督「いいんだよ、減るもんじゃなし」
青葉「青葉、司令官が思ってるほど、可愛くないですよ?」
提督「それはない」キッパリ
青葉「……」スッ
提督「受け取って……くれるのか?」
137:
青葉「……」
提督「……」
青葉「……」
提督「……」
シーーーーーーン
青葉「///」コクリ
提督「っ、しゃああああ!!!」グッ
青葉「あ、青葉今にも死んじゃいそうです……///」プシュープスプス
138:
提督「あーよかった。緊張した。フられたら死のうかと思った。我慢した甲斐があった。そのおかげで青葉がいつにもまして超可愛かった」ホクホク
青葉「……もしかして司令官って、ずっとそういうこと考えてたんですか?」ジトー
提督「もちろん。毎日毎日、寝ても覚めても『青葉可愛い』って心中密かにつぶやいてたぞ」ニカッ
青葉「うわー……変態さんだー……」
提督「男はみんな変態なのさ」
青葉「青葉特派員、衝撃の真実ぅ?に辿り着いちゃいました……はああ、はぅ///」モジモジ
141:
提督「じゃ、そろそろ行くか」
青葉「あ……はい。そうですね、帰りましょっか」
青葉(そっか、衣笠たちが言ってたのってこういうことだったんだ……うわぁ、どんな顔して帰ればいいんだろ……///)モンモン
提督「いや、まだ帰らないけど?」シレッ
青葉「え? だ、だったらどこに」
提督「あそこ」
青葉「あそこって……」クルッ
142:
『 ホ テ ル ハ ン グ ド キ ャ ッ ト 』
青葉「」
144:
青葉「」
提督「キスはした。ギュッてした。でもまだしてないことがたくさんある。やりたいことがたくさんある」
提督「押し倒したい。後ろから抱きしめて髪の毛に顔つっこみたい。揉みしだきたい」
提督「……青葉を、目茶苦茶にしたい」ズイ
青葉「……っひ。や、まって、あおばこころのじゅんびが、まだ、まだできてなっ」
提督「というわけだから、のりこめー」ニコニコ
青葉「ひゃっ、あ、や、あ、ああ……!」ズルズル…(青葉が引きずられる音)
145:
「ひゃああああああああああおたすけええええええぇぇぇぇ????!!!!//////」
   _______
        /  \
  / ,.. -‐‐- 、  \
  }∠,..艦__これ_ \    \
   /.:.:.:./ \|\:.:.:.\\   ,
 ,′i:/n  n\i:.:.:.:.i‘,  }
.  i:人| U  U  l:.:.:Λ:‘,/
 <人(       ,':.:./__):.∠ニZ
 /:.个: . __▽__ ,./:∠:._{>o<} < お ま た せ
    {:.:.:‘,( ) ( )__L/´  /:.:.| 
  人:.:.:.: (・x ・l ト--{〉  ノi:.:./ 
 `¨¨´|  |___,.{ 、_,.ノ
     |  |  \
     |  |___ __/
   /  | |_|
  ⊂ノ⊂ノ 」.|
 通信エラーが発生した為、
 お手数ですが、オンラインゲームトップより
 ゲームの再開をお願いいたします。
14

続き・詳細・画像をみる


「性の喜びを知りやがって!!」

【茨城】「もう1回運動会やれ」 校長に包丁突き付ける 容疑の夫婦を逮捕 子供が運動会に出られず? 日立市

主人の同僚がうちでの宅飲みに2カ月の赤子を連れてこようとしてる。赤子を連れてくるなんて非常識

ルビィ「Aqours」善子「釣りガール部」花丸「第2話」

【死ね】麻央ブログ「助けてーーーー」 海老蔵ブログ「おれがたすけるーーーー」

贔屓目は否定できないが、うちの犬は本当に賢かった。

「もう1回運動会やれ」 校長に包丁突き付け脅迫した夫婦を逮捕

何が魅力?名物・名所が全く浮かんでこない都道府県ランキング

ツイッターで大絶賛の無能な男をボコボコにする漫画wwwwwww

【画像】デスノ全巻収録本を単行本と比較すると驚きの圧縮率なんだが

PS4版「スカイリム」「フォールアウト4」MODとPS4proに対応へ!

この美女の ”女友達” のルックスが衝撃的すぎる・・・(画像)

back 過去ログ 削除依頼&連絡先