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真姫「音ノ木坂七不思議」


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落としてしまったので立て直し
誤字の部分を直して最初から投稿しなおします
2:
私の名前は西木野真姫 音ノ木坂学院に通う高校1年生
趣味は写真と天体観測とピアノってところかしら
そんな私が、放課後の教室で一人でとある実験をしていた
学校で流行っているこっくりさん系占い「ちゅんちゅんさん」をしていた
もちろん私はそんなものを信じてはいないのだが、興味はあったのだ
もちろん友達に煽られたから、ムキになってやっているわけではない
真姫「ちゅんちゅんさん、ちゅんちゅんさん。お出で下さいましたら鳥居までおいでください」
真姫(くるわけないのよこんなの......)
真姫「ちゅんちゅんさん、ちゅんちゅんさん。お出で下さいましたら鳥居までおいでください」
真姫「.....(しかも十円の代わりのマカロン使うなんて、意味わかんない)」
3:
真姫「ちゅんちゅんさん、ちゅんちゅんさん。お出で下さいましたら鳥居までおいでください」
スススス.......
真姫「!!(勝手にマカロンが鳥居に....!)」
真姫「ちゅんちゅんさん、質問をしてもよろしいでしょうか?」
マカロン(はい)
真姫(とは言っても....なにを聞こうかしら....そうだ)
真姫「えっと、音ノ木坂学園に伝わる『七不思議』についてご存じですか?」
真姫(オカルト同好会がビラを貼っていて少し気になっていたのよね、オカルトなんて非現実的だと思っていたけど....まあ今現在進行形でオカルト体験中だしね)
スススス....
マカロン( や め ろ ち ゅ ん ) 
真姫「え?どういうこと?『七不思議』についてご存じないのですか?」
スススススススス.....
マカロン( の ろ わ れ ろ ち ゅ ん )
真姫「!!」
4:
真姫「これってどういう......」
???「真姫ちゃん!!」
真姫「!!......凛.....」ビクッ!
凛「どうしたの?さっきから何度も呼んでるのに」
真姫「いや、別に......」
凛「ん?.....あーーー!真姫ちゃん一人でちゅんちゅんさん、やってたんでしょ!!」
真姫「あ、これは、その」
凛「凛が真姫ちゃんに話した時には「なにそれ、そんなの子供だましじゃない」って言って馬鹿にしてた癖に」
真姫「そ、それは、あっ!!」
凛「な、なに?どうしたにゃ」
真姫(ちゅんちゅんさんの途中でマカロンから指を離してしまった.....)
真姫(呪われるのかしら?......)
( の ろ わ れ ろ ち ゅ ん )
凛「ねぇ!どうしたの真姫ちゃん!?」
真姫「..................」
5:
真姫「いえ、何でもないわ」
凛「大丈夫?真姫ちゃん」
真姫「大丈夫よ」
凛「そっか....じゃあ、凛も日直終わったから一緒に帰るにゃー」
真姫「そうね、そういえば花陽は?」
凛「かよちんはなんか、アイドル研究部とかいうとこの部長さんと秋葉原に行っちゃった」
真姫「そう...じゃあ帰りましょうか」
7:
真姫「あれ?こんな早い時間から昇降口閉まってたかしら?」
凛「というか、扉が開かないよ!!え、なんで?」
真姫「そんな訳が.....開かない、鍵がかかってるのかしら」
凛「どうして?いつもはこんな時間に鍵はかかってないのに....」
真姫(....まさかね)
凛「どうしよ、真姫ちゃん!どうしよう!完全下校時間過ぎちゃうよ」
真姫「慌てないの、校内に先生がまだ残ってると思うから開けてもらいましょう」
凛「そ、そうだね!怒られないかな?....」
真姫「日直で遅くなったって言えば大丈夫よ、さっさと行くわよ凛」
凛「あ、真姫ちゃん置いて行かないでほしいにゃーーー」
8:
真姫「おかしい...職員室は鍵がかかってるし、先生達の姿が見えない」
凛「体育館とか別校舎に繋がる渡り廊下もなんか防火扉が閉まってて通行止めだったにゃ」
真姫「状況が異常ね、ほら携帯が圏外よ」
凛「そんなぁ、凛もう帰りたいよぉ.....暗くなってきてるし....」
真姫「な、泣かないでよ、最悪窓ガラスを椅子とかで叩き割れば!」
凛「無駄だよ....凛知ってるよ、この学校ガラスが特殊強化ガラスになってるって」
真姫「なんでそんな無駄なところにお金かけてんのよ!この学校は!!」
凛「なんでも理事長が去年、変えたらしいにゃ」
9:
真姫「この学校の将来が不安になってきたわ」
凛「真姫ちゃん落ち込んでないで、早く先生を探さないと」
真姫「窓もなぜか開かなくなってるわね、窓からの脱出は無理ね」
凛「ん?図書室がまだ電気がついてるよ!」
真姫「先生がいればいいんだけど」
ガララララ
???「......ブツブツブツブツブツブツブツ.....」
がララララ
真姫「失礼しましたー」
凛「真姫ちゃんなんで閉めんの!?」
真姫「なんか髪の長い女が数珠持ってブツブツ言ってんのよ中で、やばいやつよ」
???「誰や!!」
真姫「ひい!」
凛「あー希ちゃんにゃー」
10:
希「うちの名前は東條希、オカルト同好会部長をやってますー」
真姫「あぁ....あの校内のよく見かけるビラは貴方の仕業だったんですね」
希「まぁ、部長が唯一の部員の弱小同好会だけどね」
凛「あれ?海未ちゃんは部員じゃなかったのかにゃ?」
希「あー海未ちゃんはこの間たまたまお手伝いしてもらってただけなんよ、海未ちゃんは弓道部所属してるからね」
真姫「そんな世間話はどうでもいいのよ。その、学校の様子がおかしいんですけど何か知らないですか?」
希「うーん、何から話したらいいかなぁ...まあ、簡単言えば呪いやね」
凛「呪い?」
希「そう、だから学校が異空間してしまってるんだよね。だから学校からは出られないんよ」
希「それにうちや凛ちゃんはたまたま波長があったからなのかこの場にいるけど、ここにくるまで他の先生達や生徒は誰一人見かけなかったし」
凛「なんか映画みたいだね。じゃあ真姫ちゃんはなんで?」
希「えっと真姫ちゃんって呼べばいいのかな?真姫ちゃんからすごく負のオーラを感じるんやけど、なんか心当たりないかな?多分それが原因」
真姫「呪いとかオカルトは信じてないんですけど実は.......」
11:
希「それはやったらダメなやつだよ、完全に呪われてるよ」
真姫「そんな非科学的な!って言いたいけど....状況が状況だから信じるしかなさそうですね」
希「それにやったタイミングも悪かったね。夕方とかは逢魔時って言うてな、昔から不吉な時間なんだよね、しかも今日は仏滅やし」
凛「凛は完全に真姫ちゃんに巻き込まれたにゃ....」
希「ほとんど真姫ちゃんが悪いけど、きっかけを作ったの凛ちゃんなんだから真姫ちゃんを責めちゃだめだよ?」
真姫「どうすれば呪いが解けるんですか?さっきみたいに呪文みたいなのを唱えればいいんですか?」
希「うーん、おそらく推測だけどちゅんちゅん様で七不思議のことを聞いたんやろ?元々七不思議自体も負の力があったんよ、だから校内での目撃例も最近あがっていたし....おそらく七不思議を倒す、成仏させんと脱出は不可能だと思うんよ」
凛「七不思議って希ちゃんがビラ貼ってたやつ?」
希「あれはダミー、本当の七不思議とは違うよ」
真姫「え?なんでそんなことをしたんですか」
希「本当の七不思議が広まりそうだったからね、面白半分で調査して危ない目にあわせない為にね、何個も違う七不思議があったら信憑性が薄れてごまかせるかと思ってね」
12:
希「図書室にいたのも、七不思議について調べていたんよ」
真姫「なるほど....えっと、希先輩!じゃあ七不思議について教えていただけないでしょうか?」
希「希でええよ、真姫ちゃん♪」
真姫「でも、先輩ですよね?」
希「困った時はお互いさまやし、これもなにかの縁ってことで」
真姫「.....では、希先輩がもしかして七不思議が退治できるとかってパターンですか?」
希「できなくはないかもしれないけど、七不思議を召喚したのは真姫ちゃんやから退治できるのは基本真姫ちゃんだけだと思う」
希「ちなみにここに来たのも、さっき七不思議の一つと会ったからなんよ」
凛「ちなみにどんな七不思議にあったの?」
希「通称『保健室の患者』ってやつ」
13:
希「今日授業をサボって保健室で寝てたら目が覚めてな、いつのまにか隣のベッドに誰かいたの最初は誰か具合でも悪くなって来たのかなと思って気にしてしないでいたの」
希「カーテンが引かれてから姿は見えなかったんだけど、隣のベットからブツブツなんか聞こえてな、体調が相当すぐれないかと思って心配になって声かけたんよ」
希「携帯を見たら時間も5時を過ぎてたし、うちもそろそろ帰ろうかと思ってね、気になって一応カーテン開けて様子を見たの」
希「そしたらな『...ちゃん....ちゃん....ちゃん....』って誰かを呼ぶ男が寝てたの」
凛「え!でもうちは女子高だよね?なんで男の人が」
真姫「10年くらい前まで、何年か共学だったってママから聞いたことがあるわ」
凛「ママ?」
真姫「お母さん!!」
希「でね、しばらくびっくりして固まってたらな声が大きなってきてな、その男の顔がだんだんこっちを向きはじめたの」
希「しかもうちまで勝手に口が『...ちゃん...ちゃん』ってつぶやいてるんよ、これはやばいと思って一目散に逃げ出してきたんよ」
希「あのままいたら、うちも患者になるところだったかも」
凛「患者?」
希「うーん簡単に言えばゾンビみたいなものかな?捕まったら『...ちゃん....ちゃん....』ってしか喋れなくなってしまうんらしいんよ噂によると」
希「元は受験に失敗していじめられた男子生徒が自殺した霊らしいんよ、遺書もあったらしいんだけどいじめてた子達が校舎にバラバラに隠したらしいんよ」
真姫「なんで隠したのよ?.....いじめてたのが発覚するのが怖かったのかしら」
希「噂によると自殺を最初に発見したのはいじめてた子達でパニックになって隠したらしいんよ、まあその子達も行方不明なのか転校になってしまって隠し場所も不明になってしまっているってお話」
14:
希「遺書は実は持ってるんよ、逃げる時に保健室で拾ったの」
凛「じゃあ、それで解決するよね?遺書を渡してあげればいいんでしょ?」
希「ダメ...あと遺書は3枚綴りであと2枚あるんよ、だからそれを調べに図書室にきたの」
真姫「なるほど、ちなみに目星とかはついているんですか?」
希「生徒会室と音楽室だね、多分.....」
真姫「多分って.....しかもなんでその部屋なんですか?」
希「いじめてた男子生徒達は生徒会員と保健委員と吹奏楽部員だったらしいからね、当時の新聞部員の記録に書かれていたよ」
凛「希ちゃん何でも知ってるんだね、すごいにゃ」
真姫「自分達が学校でいつもいる場所に一時的に隠したのね」
希「真姫ちゃんこの遺書渡しとくね、成仏させられるのは多分真姫ちゃんだけだから」
真姫「わかったわ....でも本当にあるんでしょうか?そこに」
希「信じないと解決できるもんもできなくなるよ」
真姫「そうですね....じゃあ行ってくるわ希先輩、凛をお願いします」
15:
凛「凛も行くよ!!真姫ちゃん一人じゃ危ないよ」
真姫「大丈夫よ、それに凛をこれ以上危険な目に合わせたくないし」
凛「で、でも!」
希「うちからも言っとくわ、凛ちゃんはできれば行かないほうがいいと思う。凛ちゃんはうちの見立てだと霊に弱い体質みたいだし、行っても足でまといになるだけや」
凛「そんな....でも真姫ちゃんが」
真姫「危なくなったら、ここにまた戻ってくるから待ってて」
凛「わかったよ....絶対一緒に帰るんだからね!かよちんと三人で絶対またラーメン屋にいくんだからね!」
真姫「わかったわ、じゃあ行ってくるわ」
希「気をつけてなー」
ガララララララ ドン!
???「きゃあ!」
真姫「痛っ!」
16:
???「いたた....さっきからなんなのよ?本当に」
希「あ、エリチ会長さん」
真姫「もう、びっくりしたじゃない...って生徒会長?」
絵里「あ!東條さん!!またあなたの仕業なのかしら!!」
希「え!?今日はうちじゃない!今日はなんもいたずらしとらんよ....というか会長さんも巻き込まれてしまったかぁ....」
絵里「じゃあなにこの手紙は!!こんな遺書みたいな意味わかんない手紙あなたくらいしか書かないでしょ!それに玄関は閉まってるし!校舎の中はどんどん暗くなってくるし!」
希「どうどう、落ち着いて落ち着いて」
凛「遺書?....あ!もしかしてこれって」
希「おぉ!幸先いいなあ、あと1枚やね」
真姫「さすが生徒会長ね」
凛「本当にね」
絵里「ちょっと!なんなのよさっきから、ちゃんと私の話を聞きなさいよーーー!!」
17:
先輩と凛に絵里会長を任せて最後の1枚を探しにいくことにした私
どうやら絵里会長は暗いのが怖いらしく探索についてくるとは言ってこなかった
そのことを希さんにからかわれていた
案の定、図書室を出ると校舎の中は真っ暗になっていた
携帯を見ると時刻は7時近くを回っていた
真姫「音楽室ね....やっぱり夜の校舎は不気味ね」
真姫(携帯があってよかったわ、ライト代わりになるし)
真姫「ついたわ、生徒会長のあのかんじだと案外あっさり見つかりそうね」
ガラララララ
図書室
希「あ!」
凛「どうしたの希ちゃん?」
希「音楽室にも七不思議はあったんだった.....」
希「エリチ会長凛ちゃんをお願い!」
絵里「え?ちょっと東條さん!?」
18:
真姫「これくらい私にかかれば余裕よ」
???「すごいねーおねえちゃん、ピアノじょうずー」
真姫「単刀直入に言うわよ、あなた七不思議よね」
???「ななふしぎ?わたしは6さいだよ」
真姫「いや、歳じゃなくて.....」
音楽室に入ると遺書はあっさり見つかったのだが、謎の幼女に捕まってしまった
扉はやっぱり開かない、この子も七不思議なのかしら
やたらピアノの演奏をせがんでくるので、さっきから演奏してるのだ
幼女「おねえちゃん、あのね、わたしね、これからピアノのコンクールがあるの」
真姫「そうなの?」
幼女「でもね、おとうさんが1ばんじゃなきゃいみがないっていうの....わたしさいきんうまくできなくてねこわいの....」
真姫「.......(ちっちゃいころの私と似てるわね....)」
19:
ガララララ
希「真姫ちゃん!!」
真姫「あ、希先輩どうしたんですか?って外からは開くのね」
幼女「いっぱいえんそうしてくれてありがとう、おねえちゃん」
真姫「お礼なんていらないわ、あなたがやりたいことを頑張って続けていけばいいわ」
幼女「うん!!おねえちゃんみたいになるようにピアノがんばる」
希(真姫ちゃんが誰かと喋ってる?姿は見えんけど......)
真姫「なれるわよ、きっと....それにわたしだってきっと」
幼女「おねえちゃん!パーティはまだまだおわらないけどがんばってね、またねバイバイ!」
真姫「または勘弁してほしいわね....バイバイ」
希「うわ!!まぶし!真姫ちゃんが光ってる!?」
20:
希「なるほどね、友好的な七不思議もいるもんだね」
真姫「さぁ?たまたまわたしがピアノをひけたからってだけかもしれませんし」
希「まぁ、これで『音楽室のドッペルチャイルド』は解決やね」
真姫「なにそれ、あれそんな名前だったんですか?」
希「噂だと幼少期の自分が具現化するって話だったんだけど(そして幼少期の嫌な思い出を呼び起こして悪さをするはずだったんだけど)助太刀も不要だったね」
真姫「あぁ...だから私とやたら似てたのね、お心遣いありがとうございます。」
希(まぁ、人の過去をあれこれ聞くのもよくないか......)
希「とにかく無事でよかった、遺書はあった?」
真姫「見つけました、保健室にこのまま向います」
希「そっか、じゃあ保健室終わったら図書室に戻ってきてね」
真姫「わかりました」
絵里「..................」
凛「...................」
絵里&凛(沈黙が気まずい.........希ちゃん【東條さん】早く戻ってきて!!)
22:
患者「....ちゃん....ちゃん...ちゃん......」
真姫(これが例の患者ね、たしかに不気味だわ)
真姫「ほら、貴方の遺書よ、さっさと成仏しなさいよ」
患者「!!」
真姫「遺書、つい勝手に読んでしまったわごめんなさい....」  
真姫「私はね医者の娘だから命は大事だと思う、でも私は貴方を責める権利はない......だからせめて安らかに成仏しなさいよ」
真姫「実は私だってつい最近まで貴方と一緒でね、友達なんていなかったのよ、だから貴方が孤独だった気持ちは少しわかる」
患者「....ちゃん....ちゃん....ちゃん...」
真姫「だからね、貴方が成仏しても私はちゃんと貴方のことを覚えててあげるから...全く、感謝しなさいよね」
患者「....ちゃん...ちゃん...まきちゃん」
真姫「え、なんで私の名前しってるのよ」
患者「まきちゃん」
真姫「な、何よ」
患者「まきちゃん」
真姫「だから何よ?」
患者「ありがとう」
真姫「どういたしまして」
そして患者は光に包まれて消えていった...無事成仏したのだろうか
いつかは私も将来は本当の患者を持つことになるのだろうか
ただ消えていった私の最初の患者のあの笑顔は忘れないだろう
真姫(この状況に慣れてきている私も、中々よね)
23:
真姫「戻ったわ」
凛「真姫ちゃんお帰り!」 
真姫「時間がもったいないわ、どんどん片づけるわ」
希「なら次の七不思議やね、被服室のめいどさんってのが調べがついたよ」
真姫「なんか、イロモノみたいね....さっそく教えてくれますか?」
希「じゃあ、読むね...被服室のめいどさん」
24:
 
昔、この学校に片足が〇自由な女の子がいました
その女の子がめいどさん
めいどさんは足が〇自由な為よく車椅子で学校にきていました
めいどさんは手先が器用だったので被服室で一人でよく手芸とかをしていました
でもそんなめいどさんにも数は少ないけど、親友が一人いました
運動部の元気な女の子
彼女は誰にでも分け隔てなく接していた、もちろん足が〇自由なめいどさんにも
めいどさんは、同情のように自分に接してくる周りが嫌になっていたのでそれが嬉しかった
そんなある日、めいどさんに足の手術の話が舞い込んだ
25:
そんなある日、めいどさんに足の手術の話が舞い込んだ
どうやら地元の名医がめいどさんの手術を受けたらしい
めいどさんは「歩ける!!」と喜びの半面、初めて受ける手術の恐怖に苛まれていました
そんな迷っている時、誕生日を迎えためいどさん
運動部の女の子から誕生日プレゼントをもらいました
何年振りかわからない、友達からプレゼントもらっためいどさん
中身はかわいいメイド服だった
26:
女の子「ねえ、手術して歩けるようになったらさ....1日だけわたしのメイドさんになってよ」
女の子「それが来年の私の誕生日プレゼントだからね!!私、待ってるからね!」
ちょっと変な誕生日プレゼントだけど、彼女らしいとめいどさんは喜びました
この誕生日の出来事がきっかけで手術を受ける決心しためいどさん
そこからめいどさんの入院、そしてリハビリの日々が始まった
27:
 
女の子の約束を果たす為に、必死でリハビリをしてなんとか歩けるようになっためいどさん
めいどさん「退院するまで手紙や連絡は無しって約束、やっぱり寂しかったなあ」
そんな彼女がやっと歩けるようになり、半年以上振りに学校に行くと学校に彼女がいなかった
自分は留年してしまったが、学年は上がっても卒業はまだだったはずなの彼女がどこにもいない
めいどさんは探した、教室、中庭、体育館、いつも放課後よく会っていた被服室...でもどこにもいない
仕方がないので先生に聞いてみても言葉をにごして教えてくれなかった
めいどさん「なんでいないの?どこに行っちゃったの?」
放課後、彼女が所属していた運動部に行ってみることにした
そこなら彼女のことを誰かが知ってるかもしれない
めいどさん「なんで...誰もいないの」
グラウンドにはいくつもの運動部が練習をしていたが、彼女の所属していた部活だけ練習をしていない
めいどさん「あのーちょっといいですか?」
このままだといつまでたってもわからずじまいなので、近くにいた違う運動部の子を捕まえて聞いてみることにした
その子も最初はにごす感じで中々教えてくれなかったが、めいどさんの必死さに負けてようやく教えてくれた
めいどさん「え.....そんな......」
 
28:
次の日からめいどさんは学校に行かなくなってしまった
めいどさんの大好きだった彼女はもういなかったのだ
めいどさん「うそつき.....うそつき.....」
彼女はもうこの世界にいないのだ
過剰なオーバーワークによる体調不良、それを隠しての日々の猛練習
彼女の体はボロボロだった
ただ彼女には優勝を目指すことしか見えていなかったらしい
そして大会に臨んだ
大会には優勝したが優勝が決まった瞬間、彼女は倒れ二度と目を覚ますことはなかった
部は廃部になった
32:
 
希「最終的にめいどさんは結局その女の子が忘れられず、彼女との思い出深い被服室で後を追ってしまうんよ」
希「プレゼントされたメイド服を着てね」
凛「なんか少しかわいそうなお話だね」
希「それからは悪霊になって被服室にくる子を自分の世界に誘って閉じ込めれてしまうらしいんよ」
希「もちろん閉じ込められる世界はこっちの世界じゃなくて、あっちの世界ね」
絵里(東條さんには説明は受けたけど、いまいち悪霊とか超常現象とかまだ信じきれないのよね....)
希「めいどさんの名前は見た目のメイド服とあっちの世界、ようは冥土とかかってるんよ」
真姫「呼び名はかろうじて洒落にはなっているかもしれないけど、捕まったら洒落にはならないわ
 
33:
絵里「ねぇ水を差すようで悪いけど、この手の話ってなんで被害者がいなくなるのに噂が広まるの?」
絵里「仮にそのめいどさんがいるとしてなんでその存在を知ってるの?捕まったらむこうの世界に連れてかれるんでしょ?行方不明で騒ぎにはなるかもしれないけどめいどさんの仕業なんてわからないじゃない」
希「さすがはかしこい会長さんやね、実は助かった子達がいるらしいんよ。その子達がきっかけで噂が一時期広まったん」
希「まぁ実際には何人がめいどさんの犠牲になってるかもわからんし、もしかしたらその子以外にも助かってるかもしれないけどね」
真姫「どうしてその子は助かったんですか?霊能力とかでもあったんですか?」
希「どうなんやろ、その子達は調理部で部活後に先生達に黙って肝試してをしてめいどさんに襲われたらしいからね」
希「その頃は昔、被服室でメイド服をきた生徒が自殺した程度の噂だったらしいからね」
希「その子達はパニックになって持ってるもんとかその場にあったもん投げまくってたらめいどさんが急に苦しみだして隙を見て逃げ出すことに成功したって訳や」
凛「うーん、でもなんで急に苦しんだんだろう?それがわかれば簡単に倒せそうにゃ」
絵里「うーん、その子達が調理部なんでしょ?もしかしてフォークとかナイフとかは持ってたのかしら?」
凛「え、なんで?じゃなかった、なんでそんなことを?幽霊には物理攻撃はきかない気がするんですけど」
絵里「たしか西洋の方ではね『silver bullet』ようは銀で作られた弾丸は悪魔とかを撃退できると言われているの」
絵里「もし彼女らが、銀のフォークとかナイフを投げつけたならなんとなく逃げられた理由も納得できるわ」
絵里「これなら弾丸じゃないから純銀のものじゃなかったから退治までは至らなかったって無理やりだけど結びつけられるしね」
34:
希「オカルトはあんま信じてないくせに結構詳しいやん、エリチ会長さん♪」
絵里「もう茶化さないの東條さん、私だってまだ半信半疑だけどこうやって帰れないんだから信じるしかないじゃない」
絵里「ちなみにメイド服はもともと英国辺りが発祥だったりするらしいわ」
希「日本人の幽霊だけどメイド服着てるから西洋の幽霊のタイプになってるんかなぁ」
凛「なんかタイプとか弱点とかゲームみたいにゃー」
真姫「弱点がわかったんですから細かいことはいいじゃないですか」
凛「でも銀の物なんて持ってないにゃ凛は...とういうか普通は持ってないものだよぉ」
絵里「それなら心配いらないわ、私のを貸してあげるわ」スッ
絵里「昔、おばあさまからいただいた十字架のネックレスよ、大きくはないけど純銀製のはずよ」
希(なんで生徒会長が学校に純銀のネックレスを持ってきてんのかは突っ込むのはやめとこ)
絵里「西洋式の幽霊なら銀と十字架で効果倍増よ」
35:
凛「そうだ!真姫ちゃんじゃあついでに杭とかニンニクとかはどうかにゃ?」
凛「凛、今日ラーメン屋さん行こうと思って刻みニンニクなら持ってるよ」
絵里「いや、吸血鬼退治にいく訳じゃないんだから役にたたないでしょ」
凛「そっか、じゃなかった...そうですよね、凛、間違えちゃいました」
絵里「星空さん慣れないなら無理に敬語をつかわなくていいわよ、あと学校にニンニクを持ってくるのは女子高生としてどうかと思うわよ」
希「..............」
凛「....わかったにゃ!絵里ちゃん先輩」
絵里「いきなりフランクになったわね」
36:
真姫「さてと、被服室についたわ」
真姫「このネックレス、効果あればいいんだけど」
ガララララ
めいどさん「おかえりなさいませお嬢様♪」
真姫(見た目は普通の女の子ね、むしろかわいいほうじゃない)
真姫「あら、ずいぶん友好的なかんじね...なら成仏してくれないかしら」
めいどさん「オコトワリシマス」
真姫「なんか馬鹿にしてない?貴方」
めいどさん「別にー?それにいきなり成仏しろとかそっちがワタシを馬鹿にしてると思うなー」
真姫「たしかに、でも一応私は本当のお嬢様みたいなもんよ、メイドなら大人しく言うことを聞いてほしいわね」
めいどさん「へえ....お嬢様なんだ.......ほしいなぁ...かわいいし」
真姫「!!」ゾクッ
真姫(雰囲気が急に変わった?...)
めいどさん「ねえ、あなたのこと気に入っちゃったかも」
めいどさん「決めた、あなたをワタシのお人形さんにしてあげるね♪」
38:
真姫「私を人形にするって....なに言ってのよ、あなた」
めいどさん「そのままの言葉通りだよ、ワタシだけの着せ替え人形さん」
めいどさん「ワタシね、お裁縫とっても上手になったからかわいい服着せてあげるからね」
真姫「簡単になると思って?これを見なさい」スッ 
めいどさん「え?ちょっと待って、それってまさか...」
真姫「あらその慌てよう、正解だったかしら」
めいどさん「なんでそれを、やめて...こっちにかざさないで...うぅ....」
真姫「生徒会長のおかげね、苦しみたくないなら早く成仏したほうが身のためよ」
めいどさん「幽霊なん...だから、身なんてもともとないよ」
真姫「まだ無駄口が叩けるようね、ならもっと近づいてかざしてやるわ」
めいどさん「うぅ....苦しいよぉ...やめてよぉ...」
真姫「さあ、降参したほうが苦しまずn」ガシッ! 
 
 
めいどさん「そんなもん効くわけねーじゃん、バーカ」
真姫「え?」
39:
 
めいどさん「ワタシの演技上手だった?捕まっちゃったね」
真姫「なっ!これが弱点じゃ...」
めいどさん「演技だよ演技、他に弱点はあるけど教えてあげないー」
真姫「離しなさいよ!!」
めいどさん「だーめ...っていうかさ負けたんだから大人しくしろよ」
真姫「あーもう貴方なんなの、そのメイドはキャラなの?素は言葉遣いが」
めいどさん「うーん...ちょっとうるさいかなぁ、でもそろそろ効いてくるはずだね」
真姫「何を言って、っ.....なにこれ、頭が」
めいどさん「あ、効いてきたみたいだねー」
真姫(頭がボーッとしてきた....なに こ.. .れ ... )
真姫「あな、た..なにをし..........」
真姫「............................」
 
 
めいどさん「はい!新しいお人形のできあがりーー」 
40:
絵里「ねえ、やっぱり....あの子を一人で行かせたのは危険だったんじゃないの?」
凛「でも、七不思議の退治は真姫ちゃんじゃないとできないって希ちゃんが」
絵里「でもさっきあの子が音楽室に行った時、慌てて東條さん出ていったじゃない?今回はなんで行かなかったの?」
希「それはあの時はサポートに行っただけで、退治に行ったわけじゃないし」
絵里「ならなんで今回はサポートに行かなかったのよ?めいどさんってやばい奴じゃないの?」
希「それは凛ちゃんや絵里会長様をお守りするためになぁ」
絵里「でも、さっきは私達を置いて行ったわよね?血相かいて」
凛「どうしたにゃ?絵里ちゃん」
絵里「星空さん、あなたさすがにフランクになり過ぎじゃない?」
凛「星空さんじゃなくて凛と呼んでほしいにゃー」
希「凛ちゃんは一回その人に慣れるとめっちゃなつくからなー....まあ人によるけど」
絵里「まぁいいわ....その呼び方でこれ以上話しても話が脱線するし、東條さん」
希「なーに?会長さん」
絵里「あなた嘘ついてるでしょ」
41:
希「えーなに言うとるん会長さん、嘘ってなんの嘘?」
絵里「退治よ、あれを最低でも貴方も退治ができるやつなんでしょ、下手したら私や星空さんだってできるかもしれない」
凛「絵里ちゃーん凛って呼んでほしいにゃー、あとそれ本当?」
絵里「えぇ...多分ね、そうじゃなかったらあの場面あの子...西木野さんを助けに行かないでしょ?慌てて」
絵里「自分の優しさのせいでばれちゃったわね、一体どういうつもりだったの」
希「.....あーやってしまったわーー流石絵里会長やね」
絵里「やっぱりねどうせ西木野さんも感付いてたでしょ、その感じだと」
希「やっぱりうち隠し事下手なんかなぁ、それとも会長が目ざといだけか」
絵里「怒るわよ」
凛「一体どうゆうこと?」
42:
 
凛「えーー!凛達も退治できたのぉーー!!」
希「騙しててごめんね.....」
凛「なんで!!だったら真姫ちゃんが一人で危険な目に必要がなかったよ!凛も一緒に行ったよ!!」
希「万が一の為の保険と...真姫ちゃんの為だったの...ごめん」
凛「真姫ちゃんの為ってなに!凛、そんなに頭よくないからちゃんと説明して!」 
絵里「皆を巻き込んだことを西木野さん...いえ真姫さんは気にしてた、真姫だけに!」ドヤッ 
 
希「.................」
凛「.................」
絵里「ちょっと!少しでも場を和ませようしてあげたのにその反応はないんじゃないの!?」
希「やっぱり真姫ちゃん皆を巻き込んだことを気にしててね、音楽室に行ったときにばれても一人で行かせてって頼まれたんよ」
凛「真姫ちゃんがそう言ったらなら信じるよ、あと保険って何?」
絵里「東條さん?...凛!!あなたあんなにさっきまで親しげにしてた癖に無視するんじゃないわよ!」 
43:
 
希「ようは、仮に4人で行ったとして対抗手段が間違ってたらどうする?必ずここの記事や噂やうちらの推測が合ってるとは限らない」
希「もし間違っていたらピンチになったり、最悪4人仲良くゲームオーバーや」
凛「なるほどね、なら2人1組でもいいんじゃないの?1人になる必要は」
希「相手に油断させるため...1人なら警戒をとくかもしれないし、余裕かまして自分に不都合なことをべらべらしゃべるかもしれんしな」
絵里「まぁ、よく漫画とか映画でも『冥土の土産に一つ教えてやろう』って見かけるし案外いい考えかもね」
凛「めいどさんだけに?」
絵里「もうそれはいいの!!」 
 
 
ジリリリリリリリリ!!
凛「え、なに?目覚まし?」
希「うちの携帯のアラームや、あともう一つ黙ってたことがあるの」
絵里「何よ?まさかそれはまだ教えられないとか言うんじゃないでしょうね」
希「いやいやさすがにもう隠し事はなしや、実はね」 
 
 
 
希「うちらの携帯、圏外だけど実は電話できるんよ」 
 
44:
めいどさん「あなたのお名前はなんていうの?」
真姫「........真姫.........」
めいどさん「へぇ、マキちゃんっていうのね、かわいいお名前ね」
真姫「...................」
めいどさん「マキちゃんはたしかお嬢様なんだよね、じゃあお洋服はドレスがいいかな?」
真姫「...................」
めいどさん「......まだ仲間がいたのね...マキちゃん」 
 
ガラララ!!
凛「真姫ちゃん!!」
希「やっぱり捕まってしまってたか」
絵里「西木野さん、助けにきたわ!」 
めいどさん「はぁ....ぞろぞろと邪魔ものがきたか...イライラするなー」 
 
 
46:
凛「真姫ちゃん!」
真姫「..............」
絵里「なんか様子がおかしいわね」
希「そうやね...そこのメイドさん真姫ちゃんになにしたん?」
めいどさん「別にーあーめんどくさいなぁ、マキちゃんやっちゃって」
真姫「.....はい..........」
凛「え?真姫ちゃん?なんで凛の首をしめようとしt」
希「凛ちゃん!危ない!真姫ちゃんはたぶん操られてる!」
絵里「凛!西木野さん!離しなさい!...なんて力なの凛!東條さん!私がこの子を抑えてくからあなた達はあいつを!」
凛「絵里ちゃんありがとー凛、怒ったからね...容赦しないからねこのトサカ頭!」
めいどさん「は?誰に向かって言ってんだよ?見た目が男女みたいな癖に」
希「なんか、えらい口が悪いメイドさんやな、まぁいいわ...こののぞみんが退治してやろうじゃないか」 
凛「トサカ頭だからとさかにきちゃったのかなー?あ、でも三歩歩いたら忘れるか」
 
希「こっちもこっちで中々だったわ、ていうかただの低俗な悪口の言い合いやん」 
 
47:
凛「そい!」ブンッ!
めいどさん「え?な、なに?」
凛「当たっても幽霊だから貫通しちゃうにゃー、希ちゃん」
希「うーん、しかもこれは外れやねー」
めいどさん「ちょっと!なんで鶏肉投げてるの!」
希「ほい」ヒュ!
めいどさん「今度はナイフにフォーク!?」
凛「希ちゃんも外れだねぇ、次は何を投げつけようかなぁ?」ガサゴソ
めいどさん「なによ!そのリュックサック達は!」
希「んー?あなたの弱点が銀や十字架やないとは知ってるからねー、記事に書いてあったものをかたっぱしから調理室から持ってきたんよ」
凛「えい!えい!」パリン!パリン!
凛「お皿も外れにゃー」
めいどさん「学校の備品をなんだと思ってるのよ!!割れてるわよ」
希「それはそこにいる生徒会長様がなんとかしてくると思う」
絵里「え?っていうか早くしてよ!予想以上に人を抑えるの大変、なんだから!....」
48:
凛「鬼は外ー」
めいどさん「今度は豆!?」
希「魔を滅するって言われる豆もだめかぁ...お米もまいてみようかな、豆より効果薄いけど」
凛「白米で遊んだらかよちんが怒りそうだにゃー、かよちんがいなくてよかった....」
めいどさん「お前らいい加減にしろよ.....まぁそろそろゲームオーバーだけどね」
希「それはどういう意味.....」
めいどさん「さぁね?あなた達がマキちゃんと違って私の弱点の間違いに気づいてかは気になるけどもうどうでもいいわ」
めいどさん「まぁ、あなた達二人はいらないかな?あの金髪の女の子は少しほしいかなぁ」
希「何を言って、うん?あれ?....」
凛「希ちゃん!どうしたの?」
希「力が抜けてく?....体に力が.....入らなく」
めいどさん「やっと効いてきたみたいね、でもそっちの金髪の女の子と男女はまだ効いてないわね...まぁ時間の問題かしら」
凛「...............」ブンッ!
めいどさん「ちょっと!包丁を無言で投げるのやめてよね!」
凛「........っち.....」 
49:
 
凛「あーもうめんどくさいからまとめて投げよっと...よいしょっと」ザーッ
めいどさん「ひっ!なんでそれが」
凛「うん?その反応はこの中のどれかが当たりっぽいね」
めいどさん「なんでそんなもんまで持ってるのよ!」
希「見る限り調味料ばっか....塩にオリーブオイル、お酒、醤油にさっきのにんにくにタバスコやね...」
凛「ふふふーなら凛が料理してやるにゃー」
めいどさん「待って、マキちゃんは返すから!!その瓶を開けるのはやめて!死ぬ、死んじゃうから!」
凛「瓶?あぁこれが弱点なんだね、そっかにんにくが嫌いなんだね」
凛「それにお前はもう元々死んでるにゃ、ささっと成仏しろ」ぱかっ
めいどさん「ああああああああああああああああああああああああ!!」 
 
50:
 
真姫「......ここは...」
希「あ、真姫ちゃんが目が覚ましたよ!」
絵里「どうやら元にもどったみたいね」
凛「真姫ちゃーん!!心配したんだよ!」
真姫「凛!痛いわよ....っていうかにんにく臭いわよ貴方、なにしたのよ一体」
希「まぁ色々あったんよ、色々とね」
絵里「凛が倒したのよ、めいどさんをね」
真姫「そっか...わたし失敗したのね...助かったわ、ありがと」
希(まぁ、凛ちゃんが笑顔でノリノリでめいどさんに、にんにくをぶちまけて泣かせながら無理矢理成仏させたとは言うまい)
絵里(凛って意外と怖いのね、あんまり怒らせないようにしよっと)
希(めいどさんが「最後にあの子に会いたいって」言っても「成仏すりゃあの世で会えるだろ」って一蹴したし....)
希「と、とりあえず3つ目の七不思議は完了やね」
凛「これからは凛達も一緒だからスピード解決にゃー」
 
52:
めいどさん「待って!!」
希「え?」
真姫「嘘!?まだ成仏してなかったの?」
凛「しつこいやつだにゃー、凛にそんなにやられたいの?」スッ
めいどさん「待ってって言ってるじゃない!にんにくを構えないで!」
絵里「何?私達結構急いでるの、まだ4つあなたみたいなのを相手しないといけないの」
めいどさん「完全には成仏できなかったの...というか私の友達も七不思議になってるみたいでその子の念とワタシの念が絡み合ってお互いに引っ張りあっちゃってるの....だから成仏できなかったみたい」
めいどさん「って言っても、そこの凛って子にボコボコにされてワタシも成仏しかけてるからさっきみたいな力はもうなくなちゃってるけどね」
凛「えへへ」
希「なってるみたいって...なんでそんなことがわかるん?」
めいどさん「ちゅんちゅんさんが教えてくれたのよ」
凛「ますます嘘くさいにゃ」
めいどさん「信じたくないならそれはそれでいいわ、ワタシもあの子も成仏できない、あなた達も元の世界に戻れないってだけだし」
めいどさん「この際だから言っておくけど、ワタシ達の力が強くなってるのもちゅんちゅんさんが負のエネルギーを7つに分けて、七不思議達に分け与えたから具現化したみたいなってるの」
めいどさん「まぁ、他の七不思議がなにかまではワタシ達自身はお互いに知らないけどね...だからあの子がどの七不思議になってるかまではわからない」
真姫「2人セットじゃないと成仏できないってことね...面倒ね」 
53:
絵里「...東條さん、あとの4つの七不思議は何?」
めいどさん「え、信じてくれるの?」
絵里「信じるもなにも何かやらなきゃ先には進まないのだから仕方ないじゃない」
凛「それもそうだね」
希「えっと、残りは異次元鏡と屋上の女生徒、走る人体模型と剣道場の落ち武者やね」
真姫「なんか後半に一つだけ時代感があったような」
絵里「ってことはおそらくその女の子は屋上ね」
めいどさん「私はこの場所から離れなれないの...まぁ地縛霊みたいなもんだからね、だからあの子にこの手紙を渡してほしいの」
真姫「遺書に手紙、なんか紙に縁がるわね」
希「でも『神』には縁がなかったなー」
凛「希ちゃんうまいにゃー」
絵里「ちょっと!私の時と反応違くない!?」
真姫「ほら凛も希先輩もふざけない、会長も凛達みたいに漫才してないで早く屋上に行きますよ」 
56:
 
絵里「ねぇ!?なんでさっきから私達廊下を必死になって走ってんの?」
凛「絵里ちゃん見えなかった?人体模型が廊下の端からこっちに向かってきたからだよ」
真姫「わたし、肉体派じゃ...ないからきついんだけど...」
希「うちもこのままだとばててしまう.....」
真姫「一旦どこかの....教室に隠れ、て休みたい...」
絵里「二人は運動不足ね、情けない」
凛「そもそも希ちゃんが中々被服室から出てこないからだよ」
希「ごめん...色々とやることがあっ、たんよ...」
絵里「言い争いは後、図書室が逆方向の今あいつの弱点もわからない...とにかく逃げるわよ!」 
 
57:
多分時間を空ければ投稿できるから適当にやってみます
58:
凛「つくづく凛達って運がないのかな?」
絵里「そうね、逃げた末に逃げ込んだ場所が」
凛 絵里「剣道場だなんて!!」 
真姫「しかもドアが開かなくなってるし」 
絵里「それよりもここ暗過ぎよ....で、電気はつかないのかしら」 
希「でも落ち武者も姿が見えないね」 
???「落ち武者とは失敬な、私はたしかに武者ではあったが落ち武者ではない」
希「おぉ!それは失礼しました、すみませ.....ん?」
???「この園田、戦には負けたことはない!!」 
凛「なんかこの人海未ちゃんに似てるにゃー」
59:
 
 
園田「ふむ...あなた達が私を具現化した者ですか」
凛「でも武者というよりは見た目は海未ちゃんが髪の毛をゆって和服来てるだけみたいだよ」
園田「あぁこの格好ですか...私だっていつも戦闘態勢ってわけではありません、それにこの時代は戦などはないのでしょう?なら恰好もこれが無難かと」
絵里「やけに現代慣れしてるわね、貴方」
園田「私は力が弱いですが一応地縛霊です、毎日ここにいれば多少なりともこの時代の流れやこの世界がわかります」
希「なら話が早くすみそうだね...うちら、貴方を含めた七不思議に捕まって学校から出られないんです...それで成仏してくれないですか?」
園田「それはできない相談ですね、やっと不完全ながらも肉体を手に入れたのです...簡単には成仏をするわけには」
真姫「でも!貴方が成仏しないと皆帰れないの!私が勝手なことをしてこんなことになったの...お願い!」
園田「うーん....ならこうしましょう」 
 
真姫「何?何かすればいいの?」
園田「私と剣で勝負です、私に一太刀あびせることができれば言うことを聞いてあげましょう」
 
 
61:
 
真姫「剣っていうから刀かと思ったら、剣道なのね」
園田「私もそんな簡単には殺生はしたくありません、ましてやこんな平和そうな時代に血なまぐさいことは似合わないでしょ?」
真姫「そこまで気遣いができるのなら成仏してよ...」
園田「それとこれは別です、久々に本物の刀ではやりませんが刀を持つ...中々気分が高揚しますね」
真姫「刀って竹刀じゃない...貴方、防具は?」
園田「一太刀をあびれば負けなんです、なら防具も不要かと」
真姫「それもそうね」
園田「それに貴方達は私とでは剣道のレベルが違います、一人5分あげます...5分以内にあなた達四人の誰かが私に一太刀あびせれば勝ちとしましょう」
園田「さすがの私も連続で戦い続ければ、疲れるかもしれません...作戦はご自由に、ただし武器は竹刀以外使用禁止、拳法や空手などの素手の攻撃は禁止です」
真姫「ようは相手との接触は竹刀以外禁止ってことね」
園田「そうです」
真姫「なるほどね....じゃあ皆、先鋒は私がいくわね...運動能力的に一番期待できないし」
凛「真姫ちゃんーー頑張ってーー!!」
希「真姫ちゃん無理しないでね」
絵里「さて....園田さんのお手並み拝見ね」 
62:
 
園田「ふふ、鈍いのですね」
真姫「え、なんで当たらないのよ!?」ブン!ブン!
絵里「さすが武者、武士って言ったところかしら」
希「そうやね、真姫ちゃんの攻撃を最低限の動きで避けてる....」
園田「攻撃はこうやってやるんですよ!面!」
真姫「きゃあ!」
凛「海未ちゃんめちゃくちゃ強いにゃー」
絵里「西木野さんには悪いけど、ここは相手の動きを見て攻略の糸口を探しましょう」
希「お、エリチ会長ノリノリやん」
絵里「ほんと、いちいち貴方は茶化さないの....それに毎回毎回会長呼びはやめて」
希「じゃあーエリチ....で」 
63:
真姫「ごめんなさい、一撃どころかボコボコにされてしまいました」
絵里「気にしなくていいわ、あれは強すぎよ」
凛「次は凛がいくよ!前ね何回か本物の海未ちゃんと剣道したことあるんだよ、だからいけるかも」
絵里「本物というかあれは幽霊でその生きている海未さん?とは別物よ」
希「でも、現実世界の海未ちゃんは弓道に剣道とか色々やってるらしいから、この中だとその海未ちゃんと対戦したことがある凛ちゃんがいい線いくかもしれないね」
真姫「自分が負けといてあれだけど、私がこれだけ手も足も出なかったから...もしかしたら相手は皆この程度のレベルって勘違いしてくれてるかもしれない」
絵里「なるほど....」
真姫「凛、最初は下手くそな振りして油断させて一気に決めれば勝機はあるかもしれないわ....頼んだわよ」 
 
園田「何をこそこそしてるんですか、早くしないと私の体力も回復してしまいますよ」
希「体力って...汗一つかいてないのによう言うよ」
絵里「幽霊なんだからそもそも汗とかもかくのかしら?」
凛「はーい!凛がいくよー!」 
64:
凛「さぁ、海未ちゃん凛と勝負!」
園田「先程から貴方はうみ?ちゃんと呼んでいますが、私は園田です...それに私は....まぁいいです、始めましょう」
凛「さぁ勝負!勝負にゃ!」
園田「貴女きちんと防具をつけてないじゃないですか、つけてください」
凛「だって動きづらいし、重いんだもん....このアームガードとお腹の防具で充分だよ」
園田「はぁ、怪我をしてもしらないですからね?」
凛「いざー勝負!」
希「凛ちゃんノリノリやん」
65:
 
凛「よ、ほ...たぁーー!」
園田「ふむ、たしかに防具を着てないからかもしれませんが、動きはさっきの赤髪の方よりはいい動きをしてますね」
真姫「真姫よ」
園田「失礼しました、しかしそれでも私には攻撃をあてることはできませんよ」
希「やっぱり手ごわいなぁ」
凛「はぁ...はぁ....当たらないにゃ.....」
絵里(意外と凛って演技がうまいのかしら......)
真姫(軽く何キロか走っても息すら切れない癖によくやるわ)
園田「あと残り1分です、どうやらこの戦いも私の勝ちのようですね」 
 
凛「........それはどうかな?」
 
園田「な!......」 
 
67:
園田「っ!.........急に動きが!」
凛「どんどんスピードをあげてくよーーー」
園田「っく!.....体勢が....」
絵里「見て!さっきまで避けきれたのに、竹刀でガードし始めたわ」
希「凛ちゃん!きめちゃえーー!」
凛「えい!えい!」
凛「これで止めにゃー」
園田「.....甘いですね」
凛「え?」
 
68:
園田「その動きの早さ素晴らしいですが、力が足りませんね」
凛「し、竹刀が......動かない」
園田「たぁ!」
凛「うわぁ!竹刀が吹っ飛んだにゃ!」
園田「時間切れです、惜しかったですね」 
   
希「そんな....」
真姫「凛でもだめなんて....」
凛「くたびれたにゃー」ゴロン
絵里「凛!床で寝ないの、お行儀悪いわよ」
凛「あついよーー」パタパタ
絵里「道着を崩さないの、胸元見えてるわよ」
凛「気にしないからいいにゃー」パタパタ
69:
園田「な、ななななな」
希「ん?」
園田「なんて恰好をしてるんですか!早く直しなさい!」
凛「むー海未ちゃんまでわかったよ...よいしょっと」
園田「もっとはだけてるじゃないですか!は、破廉恥です!」
凛「女の子同士なんだから別にそんなに気にしなくていいのに」
絵里「..........」
園田「全く....さぁ、次はどちらですか?金髪の貴方ですか?」
希「エリチファイトーー」
絵里「園田さん1つ提案があるの」
園田「何ですか?」
絵里「次を最後の勝負にするわ」
70:
真姫「最後って、会長と希先輩が二人残ってるじゃないですか」
絵里「次は2人で挑戦するわ、この中で身体能力が1番高い凛が勝てなかった園田さんに東條さんはもちろん私も1人ではとても敵わない」
園田「ふむ......ですがこの勝負に負けたらあなた達は終わるんですよ?いいのですか?」
絵里「もちろん、それに2対1になるから時間は3分でいいわ」
園田「自信があるようですね...まぁいいでしょう」
希「エリチ会長!うち剣道できないよ!勝つならうちを捨て駒にして、2回に分けたほうが」
絵里「私を信じなさい、勝つわよ2人で」
真姫(会長は何を考えてるのかしら、何か策でも.....)
絵里「あと私達も凛と同じように防具はいらないわ、面とかはいらないわ」
真姫(真面目に剣道着を来た私は一体.......)
71:
希「プレッシャー辛いわぁ」
絵里「いつもの貴方らしくないわね」
園田「準備はいいですか?はじめますよ」
絵里「ごめんね.....」
希「ええよ、精一杯ぶつかって勝ちにいこう!なんか秘策あるんでしょ?」
絵里「まぁね、東條さん期待してるわよ」
希「希でええよ、エリチ」
絵里「希...ごめんね」
希「だからいいよって、それで秘策ってなに?」
絵里「ごめんね」
希「?」
園田「では今から3分間最終戦開始です!」
 
73:
凛「やっぱり海未ちゃんすごいよ、2人相手に余裕そうだよ」
真姫「そうね、てっきりなんか奥の手があるのかと思ったら普通に戦ってるわね....」
希「だめだ、攻撃がまともに通らない....どうしよう」
絵里「...........」
園田「さっきまでの自信はどこにいったのですか、もう残り1分を切りましたよ」
希「っく........」
凛「絵里ちゃんさっきから黙りっぱなしだよ?どうしたんだろ?」
絵里「希」
希「何?さっきから黙ってばっかだけど、どうしたの?」
絵里「ごめんなさい!!」
希「え?」 
 
 
74:
絵里「やぁ!」スルッ
希「......え?」
凛「え?」
真姫「は?」
園田「」
希「いやぁああぁぁああ!!!」
絵里「隙あり!もらったわ!」バシン!
園田「」
絵里「これで一本よ!私達の勝ちね!」
希「...っ、何してくれんてのよ!!このエロシア女!!」
絵里「だから何度も謝ったじゃない!でもおかげで私達の勝ちよ!」
希「そういう問題じゃない!!」
園田「」
凛「海未ちゃん、まだ固まってるにゃー」ツンツン
真姫「凛!遊んでないで希先輩を抑えるの手伝ってよ!!」
75:
 
 
園田「全く貴方は....そんな手を使うなんて破廉恥です!」
絵里「ほっぺが痛いわ......」
真姫「希先輩と園田さんに片頬ずつビンタされれば、そりゃ痛いですよ」
希「ふん!うちは怒ったからね!」
絵里「さっきからずっと怒ってるじゃない.....」
希「何?」
真姫「何で火に油をそそいでるんですか会長は」
凛「でもおかげで凛達の勝ちだよー!これで3つ目クリアにゃ」
希「うちの裸を犠牲にしてな」
真姫「まさかあんな手を使うなんてね...それが効く園田さんも園田さんだけど」
絵里「私の推測通りだったわね、園田さんは女性に耐性がなかったのね」 
 
園田「うぅ......」 
 
76:
 
凛「でも何で絵里ちゃんは園田さんの弱点に気づいたの?凛は全然気づかなかったよ」
真姫「多分、凛の道着の着崩しの辺りね...最初はただの身だしなみにうるさいだけだと思ったけど、今考えてみたらたしかに引っかかるわね」
絵里「えぇ、それに『武者』なのに見た目は女性...それも引っかかっていたのよ」
真姫「たしかにそうね、勝手なイメージかも知れないけど『武者』と言えば男性のイメージしかないわ」
絵里「それに戦にも負けたことがないってことは実際に戦場にも出ている、だから園田さんは男性かも知れないとも思ったわ」
真姫「それはさすがにないでしょ....」
園田「私は女性です...今ならそう言えます」
凛「今ってどういうこと?」
園田「私が実際生きていた時代の時は...私は性別を偽って男性として生きていました」
真姫「何かの本で読んだことがあるわね、実は有名な武将が女性だったかもしれないって話...まぁそれはフィクションだったけどね」
絵里「事実は小説より奇なりね」
 
 
78:
 
園田「私の代の園田家は世継ぎの男性が生まれる前に先代が亡くなってしまったんです、それで先代が亡くなる前に最後に生まれた私を男性として育てたのです」
凛「え?なんで?海未ちゃんは女の子だったんでしょ?」
園田「世継ぎ争いをさける為です、事実を知っていたのは母と姉達だけです....結果私自身が世継ぎを残すことができませんでしたけどね」
真姫「成程ね、じゃあ園田家は....」
園田「いえ滅んでませんよ、姉が婿をとったので今も血は絶えてないと思います....遺言で相続指名もしましたし」
凛(多分、海未ちゃんの家が子孫なんだろうなー同じ園田だし...とういうか見た目が似すぎだにゃ)
絵里「希ー許してよーー.....」
希「綾瀬さん、話しかけないでくれますか?」
絵里「あの場面はあれをするしかなかったのよ、ごめんなさい許して....」
希「だったら!自分でやればいいじゃん!!なんで私を使うの!?」
絵里「だって私が自分でやったら露出狂みたいじゃない.....」
希「だったら人にやっていいの!?」
凛(こっちはまだ喧嘩してるにゃー、希ちゃん激おこだよ...というか希ちゃん標準語になってるにゃー)
 
79:
園田「負けは負けです、潔く消えましょう」
凛「海未ちゃん.....なんか寂しいよ」
真姫「凛、園田さんは貴方の知ってる海未さんじゃないんだからそんな寂しそうににしないの」
園田「凛...でしたよね?貴方にこれをあげましょう」
凛「これは竹刀?」
園田「少ないですが私の霊力を込めました、これからの戦いの護身用にでも使ってください」
凛「海未ちゃん....」
園田「ですから私の名前は海未ではありません...凛、貴方はいい筋をしてます...きっとこれを使いこなせるでしょう」
園田「残りの七不思議が私のように甘いとは限りません、仲間が窮地になった時は貴方が救ってあげてください」
 
絵里(私が勝ったんだから私にくれてもいいのに....って言ったら希に怒られそうだから黙っとこ)
希「エリチ!聞いてるの!?」
絵里「あ、はい、聞いてます!!」 
 
80:
 
真姫「さて、とりあえず次はあの人体模型よね....どう対処すればいいのかしら」
園田「人体模型?」
凛「凛達ね人体模型に追いかけられてここに流れついたの」
絵里「でも実は、あの人体模型一昨年から行方不明のはずなのよ...先生達も必死に探してたわ」
真姫「人体模型って意外と高いのよね.....盗まれたのかしら」
絵里「わからないわ...でもかなり古かったはずよ、それで高いからすぐには買いなおせなくて今は人体模型はないのよ」
希「エリチーーまだお話しは終わってないよ?」
絵里「あ、はい、ごめんなさい」 
 
園田「その件については心当たりがあるかもしれません」
凛「本当?海未ちゃん!」
園田「えぇ...ここの部員かはわかりませんが、この剣道場で喋っていたのです『人体模型を壊してしまって隠した』と」
真姫「その話、詳しく聞かせてください」
81:
 
真姫「成程ね....ってことはその教室にあるかもしれないわね、人体模型」
園田「私はこの場を離れることができないのでその場所にそれがあるかはわからないですね」
希「それはきっと付喪神やね」
凛「付喪神?」
真姫(機嫌直ってる?)
希「簡単に言うと古いものには霊体が宿ってるかもしれないってこと、物は大切にしないとね」
園田「おや、時間のようですね、私は消えるとしましょう」
凛「海未ちゃんまたねーー」
真姫「いや、またねはだめでしょ」
園田「それでは御機嫌よう」スゥー
真姫「剣道場の灯りが消えた...成仏したみたいね」
絵里「また真っ暗に!!...もういや....」 
 
82:
絵里「何で私が囮なのよーーーー!」
凛「凛だって、絵里ちゃんに巻き込まれて一緒に囮やってるんだから文句はなしだよ!!」
絵里「の?ぞ?みーー!!後で覚えてなさいよーー!!」
凛「黙って走るにゃーー!!」
絵里「早すぎよ!あの人体模型!!距離が中々離せない!」 
 
希「行ったみたいやね、真姫ちゃんいこっか」
真姫「二人とも大丈夫かしら」
希「凛ちゃんならこの中で一番体力あるし、綾瀬さんもうちらよりは体力とか運動神経とかもいいでしょ」
真姫「まだ怒ってるの?」
希「どうやろ?」
真姫(呼び方が綾瀬さんって時点で怒ってるようにしか聞こえないけど...)
84:
真姫「ここの教室ね.....」
希「園田さんの話通りにあればいいんだけど」
真姫「とりあえず入りましょう」
希「そうだね、入ろっか」
 
絵里「凛!!このままだと埒があかないわ!戦いましょう!!」
凛「でも希ちゃん曰く神様でしょ?それにこっちが悪いことしたのに傷つけるのはいくらなんでもかわいそうだよ!」
絵里「???っ!じゃあ二手に一旦別れましょう!攪乱するのよ!」
凛「わかったにゃ!でも一人で危なくない?」
絵里「このままだとどっちにしても二人とも体力が尽きておしまいよ、希達が上手くやるまで逃げ切るわよ」
凛「了解!!合流地点は?」
絵里「そうね....図書室で合流よ!!」
85:
希「こんなところに隠してあったのね...あきれるなぁ...」
真姫「でもこれ壊れてないわね....ただ崩れてバラバラになってるだけね」
希「なら元通りに直せばいいね、でもえらく汚れるなぁ」
真姫「どうせなら綺麗にしてあげましょう...私達じゃないけどこんな姿にしてしまったのが今の状況を作ってる原因な訳だし」
希「そうだね、今綺麗に直してあげるからねーー」
真姫(凛達は大丈夫かしら....)
凛「何で凛の方を追いかけてくるにゃー!!」
絵里(凛の方に行ったわね...悪いけど少し休憩させてもらおうかしら...)
絵里「汗もかいちゃったし、トイレで顔でも洗いますか.....暗いけど...」 
 
86:
絵里「ふぅ....全く希のせいで、そもそも私は巻き込まれて協力してあげてるのにこの仕打ちはあんまりよね」
絵里「まぁさっきの件は私が悪かったけど...でも一応生徒会長だし、学校の皆を助けるのは私の義務よね、仕方ないじゃない...」
絵里「....ライトが暗いせいか、鏡に映った自分がいつもより疲れた自分に見えるわね」
???「はぁい!青春してる!?」
絵里「え」
???「ゲームをしましょう」
絵里「誰!?え?鏡の中の私!?何?」
鏡の中の絵里「貴女は皆にどう見られてたのかしらねぇーー...気になるでしょ?」
絵里「え、一体どういうことなの?貴方は...って嫌っ!!なにするの!?」
鏡の中の絵里「しばらく貴方は鏡の中で大人しくしてなさい」 
87:
 
希「さてと、完成したね人体模型」
真姫「特になにもおこらないわね」
希「そうだね...あ、元の場所に戻さないとだめなんじゃないの?」
真姫「なるほど....なら生物室に戻せばいいのね、少し遠いわね」
希「仕方ないよ、現状直しても何もおきないならそうするしかないよ」
真姫「そうね....運悪く人体模型に会わなければいいんだけど」
希「凛ちゃん達がきっとうまくやってくれてるよ、信じるしかないよ」
真姫「そうね、よいしょっと...いきましょうか」
希「そうだね...うん、廊下には誰もいなそう、いこっか」 
 
絵里「ねぇ」
希「!!なんだエリチかぁ、ビックリさせないでよ...ライトもつけないでさっきのお返しのつもり?」
絵里「ふふふ、ドッキリ大成功ね」
真姫「............」
希「そういえば凛ちゃんは?まさか置いて逃げてきたの!?」 
 
88:
絵里「そんな訳ないでしょ....作戦で二手に分かれたのよ、なにかあったり終わった時は図書室で合流予定になってるわ」
真姫「そうだったのね、凛が無事ならいいけど」
希「なら急がないと真姫ちゃん急いで運ぼう!」
絵里「なら私はあいつが近くにこないか警戒しとくわ、最悪囮になるから二人はその時は隠れるか逃げるか上手くやりすごして」
真姫「わかったわ」
希「真姫ちゃんは足を持って、うちは頭側持つから」
真姫「慎重にねまたバラバラになったら洒落にならないわ」
希「真姫ちゃん」
真姫「何?」
希「やっと敬語気味じゃなくなってきたね、うちちょっと嬉しい」
真姫「.........馬鹿な事言ってないでいくわよ」
希「ちょ!ゆっくり、ゆっくり!また壊れちゃうよ!」
凛「凛は何で夜中の学校で持久走をしなきゃいけないのにゃーー!早くなんとかして欲しいよー!」
89:
凛「もう!凛怒ったよ!海未ちゃんから貰ったこの竹刀で成敗してやるにゃ!」
凛「神様だかなんだか知らないけど、人を怖がらせたり傷つけるのはダメなことだよ」
凛「凛もこれから貴方を傷つけるかもしれないけど、それはもうお互い様ってことで勝負にゃ!」
凛「えい!」ブンッ!!
凛「あれ?......」スカッ!スカッ!
凛「..........」
凛「.....っ!逃げるが勝ちにゃーーー!!」
凛「海未ちゃんがくれてこの竹刀役立たずだよーー!!」
真姫「無事についたわね」
希「早く元の場所戻そっか」
90:
希「うわ、中真っ暗やん...流石に薄気味悪いなぁ」
真姫「中が見づらくて運びづらいわね」
希「エリチーうちら両手ふさがってるから、ライトつけてー」
絵里「了解よ」カチッ
希「えーっとたしか....この辺の元々おいてあったかな」
真姫「じゃあ、ここに置きましょう」
希「!!人体模型が光った!!」
真姫「どうやら正解みたいだったようね」
絵里「でも人体模型が光るなんてやっぱり不気味ね」
凛「はぁ...はぁ、さすがに凛ももう限界っ!!.....」
凛「ごめんね皆、凛はここまでみたい....」ピタッ!
凛「....覚悟決めたよ!かかってこいにゃ!」クルリ!
凛「あれ?.....いなくなってる......」
凛「なんか、すごい恥ずかしいにゃ......」
92:
絵里「なんか思ったよりあっけなかったわね」
真姫「あっけないほうが楽でいいですよ....」
希「ただこの子は元の場所に戻りたかっただけみたいだね、解決してよかったよかった」
 
凛「よくないにゃーーー!!」
希「お!凛ちゃん無事だったんだね」
凛「絵里ちゃん!凛ずーーっとあの人体模型から逃げてたんだよ!!図書室にもいなかったし!探したんだよ!」
絵里「あぁ、ごめんなさい...途中で希達に会ってね、護衛してたのよ」
凛「むうぅぅ.......」
絵里「不貞腐れないの....もう凛ったら汗たくさんかいてるじゃない....」
絵里「タオル貸してあげるから、トイレで顔でも洗ってきなさいよ」
凛「誤魔化さないで!」
93:
凛「帰ったらラーメン奢りだからね」
絵里「わかった、わかった、帰れたら奢ってあげるわ」
希「エリチ、うちの焼肉の奢りも忘れないでね?」
絵里「何言ってんのよ希、そんな約束してないでしょ....」
希「む!さっき約束したじゃん!うち、また怒るよ?」
絵里「じ、冗談よ?怒らないで希、焼肉よね!もちろん行くから」
希「....本当に意地悪なんだかポンコツなんだかしっかりしてよ生徒会長さん」
絵里「面目ない.....」
凛「ん?絵里ちゃんもトイレ一緒に行くの?」
絵里「一人じゃ怖いでしょ?だから付き添ってあげる」
凛「あ、でも.....わかったにゃ、一緒にいこう」
凛(絵里ちゃん...トイレ行きたいけど一人じゃ怖いから、凛をだしにしたんだろうけど、いじったら可哀想だから黙っとこ)
真姫「............」
94:
真姫「............」
希「真姫ちゃんどうしたの?怖い顔して」
真姫「いえ、希先輩がいつのまに絵里会長と焼肉の約束してたのかと思いまして、抜け目ないですね」
希「あぁ、あれは剣道場で一騒動あった時に約束したの、何?真姫ちゃんも焼肉食べたかったの?一緒に行く?」
真姫「考えておきます、あとライトを持ってそこに立ってもらえますか?」
希「ん?いいけど何で?ここでいいの?」
真姫「ちょっと確かめたいことがあって、ありがとうございます」
希「ちょ!真姫ちゃんライトあてないでよ!眩しいよ!」
95:
凛「ん?ライトつけないの絵里ちゃん?暗くない?」
絵里「え、あぁまたうっかりしてたわ、疲れてるのね私....」
凛「凛はもっと疲れたよー、絵里ちゃんのせいで」
絵里「だからさっき謝ったじゃない...」
凛「あれ?ここのトイレじゃないの?」
絵里「さっき入ったらここのトイレ故障中だったのよ、ちょっと遠いけど違うトイレに行きましょう」
凛「うん、わかった」
100:
真姫「やっぱりね、希先輩行きましょう」
希「え?どこに?」
真姫「凛達のところよ」
希「ん?真姫ちゃんもトイレ?」
真姫「そうです、急ぎましょう」
希「一人じゃ怖いなら、さっき凛ちゃん達といけばよかったのに」
真姫「先輩『異次元鏡』です、そう言えばわかりますよね?」
希「まさか!!」
101:
絵里「着いたわね」
凛「凛、後で着替えようかな?ちょっと汗臭くなっちゃたかも」
絵里「そうね、あとでゆっくり着替えればいいわ」
絵里「さぁ、入りましょう」グイグイ
凛「わわわ、絵里ちゃんそんなに押さないでよ!そんなに怖いの?」
真姫「凛!!」
凛「あ、真姫ちゃんにゃ!真姫ちゃんもトイレ?」
絵里「............」
真姫「ええ、あと忘れ物よ...こっちに来て」
凛「凛、何か忘れ物したかな?....」
真姫「.......」グイッ!
凛「うわぁ!真姫ちゃんどうしたの?いきなり凛を手を引っ張って」
真姫「貴女は何者なの?絵里会長」
103:
絵里「え?何者って、私は私だけど......」
凛「いきなりどうしたの?真姫ちゃん?」
真姫「この絵里先輩はおそらく七不思議よ!だから貴方を助けにきたのよ」
凛「ええええ!!絵里ちゃんって七不思議だったの!?」
真姫「そうじゃなくて、この絵里会長が偽物で七不思議って意味よ」
凛「あぁ...そういうことかぁ...てっきり絵里ちゃん自体が元々七不思議かと勘違いしちゃったにゃ」
凛「ならさっきまでいた絵里ちゃんは本物だったってこと?」
真姫「そうね、どのタイミングで入れ替わったはわからないけど」
凛「なら本物の絵里ちゃんはどこにいるんだろう?」
真姫「わからない...でもこいつがどこにいるか知ってるはずよ」
絵里「何よ!!さっきから黙って聞いてればいきなり現れて失礼じゃないの!?」
105:
絵里「それに私の事を言うなら、貴方だってどうかしら?」
真姫「....どういう意味よ」
絵里「希はどうしたのよ、貴方と一緒だったはずよね?」
凛「たしかに希ちゃんがいないにゃ」
真姫「それは今別れて貴方達を探してからよ」
絵里「....どうだか、希を消して次は私達の番かしら?七不思議さん」
真姫「!!それは貴方でしょ!?」
凛「凛、なんか頭がこんがらがってきたにゃ...真姫ちゃん...絵里ちゃん...」
絵里「そこまで言うなら証拠でも出しなさいよ!根拠がない言いがかりは見苦しいわよ」
真姫「............」
106:
絵里「何よ、黙ってないで何か言いなさいよ」
絵里「それとも、やっぱりただの根拠のない言いがかりだったのかしら?」
凛「真姫ちゃん?」
真姫「....あるわよ、これが証拠よ」ブンッ!
絵里「っ!いきなり危ないじゃない!」パシッ!
絵里「ってこれはゴムボール?....これが証拠なの?意味がわからないのだけど」
真姫「凛、絵里会長は今どっちの手でキャッチした?」
凛「え?えっと右手にゃ」
真姫「絵里会長は左利きのはず、なんで右手で取ったのかしら」
絵里「っ!たまたまよ!いきなりボールなんか投げられたら普通驚くじゃない!」
真姫「驚いたら普通利き腕を使うのが自然じゃないかしら?」
絵里「そんなのこじつけよ!!凛、西木野さんは私を嵌めようとしてるわ!」
凛「うーん...真姫ちゃんちょっと根拠に薄いにゃー、凛そもそも絵里ちゃんの利き腕知らないし....」
真姫「そう...でもね、他にも証拠というか根拠はあるのよ」
107:
真姫「1つは絵里会長は暗闇が苦手なはず、なのにさっきからライトをつけずに行動をしていることを見かけているわ....これはおかしいと思うわ」
絵里「こんな暗闇に何時間もいればさすがに慣れるわよ」
真姫「希先輩の話によると、絵里先輩は何分も暗闇に耐えることはできないはずよ何年も前からね、そんな状態の人がそんな簡単に慣れるかしら?」
絵里「凛はその話を聞いたの?」
凛「ううん、聞いてないよ凛は」
絵里「希がいなくて、貴方しか知らない話は証拠としては薄いわね...凛も聞いてない話だし」
真姫「なるほど、そう...認めないのね」
絵里「えぇ、認めないわ、根拠が薄いわ」
真姫「そう、ならこれは言い逃れできないでしょ!!」ピカッ!
絵里「っ!眩しい!!」
真姫「やっぱり....凛、絵里会長をよく見てみなさい」
凛「ん?.....え、これって」
真姫「絵里会長....貴方、なんで影がないのよ」
108:
真姫「正直に言うと、私は絵里会長の利き腕なんて知らないのよ」
凛「え?でもさっき真姫ちゃん...」
真姫「ただの時間稼ぎよ、絵里会長の影が本当にあるかってね確認したかったのよ、ついでにでまかせの利き腕の話であわよくば失言でも出てくれればと思ってね」
絵里「....貴方、中々意地悪ね」
真姫「あら、絵里会長と入れ替わって成りすましていた貴方が言う台詞かしら?」
絵里「........」
真姫「さぁ、貴方の負けよ!絵里会長を返しなさい!!」
113:
一方この世界の本物の絵里は
絵里「うーん....ここは...教室?...」
絵里「!!そうだ!私、もう一人の私に鏡の中に引き込まれて、気を失って....ここは鏡の中の世界かしら」
絵里「お、お化けがたくさん出たりとかしないわよね....でもこの世界は今昼間みたいね、少し安心するわね....」
ガチャ
絵里「!!」
希「あーエリチここにおったんやね、探したんよ?」
絵里「あぁ、ごめんなさい....」
絵里(咄嗟のことで普通に反応しちゃったけど、あれ希よね?...なんかいつもより柔らかいというか雰囲気がなんか少し違うわね)
真姫「あ、エリー見つかったのね、希」
希「うん、エリチも来たし、皆呼んでそろそろミーティングしよっか?」
真姫「わかったわ、じゃあ皆を呼んでくるわね」
絵里(え?あれ西木野さんよね?私、今エリーって呼ばれた?というか希も呼び捨てだったしどういうことなの?)
114:
絵里(どうやらこの世界は私がいた世界とは違うみたいね)
絵里(私を含めてこの部活?のメンバーは9人ね、何人かは見かけたことがある程度の子もいるけど...正直会話が上手くできるか心配だわ、名前はなんとなくわかったけど)
海未「絵里はここの振り付けはどう思いますか?」
絵里「え?私?」
真姫「私?ってこの中で1番エリーがダンスに精通してるんだから当たり前じゃない...」
凛「凛は皆が楽しく踊れればそれでいいにゃ」
絵里(凛はそんなに変わってないわね、というか私が昔バレエをしてたことがこの世界ではバレてる!?)
海未「何かいい案はないでしょうか?絵里」
絵里(この海未って呼ばれてる子、多分希と凛の知り合いの剣道部の子よね?...さっきの園田さんにすごく似てるわ、凛が間違って呼ぶのもわかる気がするわ)
絵里(というか、いきなり知らない創作ダンスみたいな踊りのアドバイスなんか無理よ...どうしよう)
絵里「ちょっと考えさせて」
116:
絵里(とりあえず、この世界の私は生徒会長をしながらスクールアイドルとかいうのをこの8人とやってるみたいね)
絵里(でも豪華なメンバーね、地元の老舗の和菓子屋の看板娘の穂乃果さんに理事長の娘のことりさん、あと弓道部と剣道部を掛け持ちしながらやってる園田さん...)
絵里(あとアイドル研究部の部長の矢澤さん、あと凛と仲がいい花陽さんでいいのよね?とっても優しそうでかわいらしい子ね、あとは西木野さんと凛と希の8人...)
穂乃果「絵里ちゃん?どうしたのさっきからぼーっとしてるみたいだけど?」
絵里「え?ごめんなさい、昨日つい夜更かししちゃてね...少し寝不足なの」
ことり「無理しないでね?」
絵里「そうね、ありがとう...今日は早く寝るわね」
絵里(皆仲がいいわね、それに優しい...でも部活なのに先輩と後輩の概念がないのかしら?皆、友達同士達みたいな感じね)
絵里(希にこっそり聞いてみましょう、皆の前でボロがでるよりはましよね?)
絵里「ねぇ、希」コソコソ
希「うん?どうしたん?エリチ」
絵里「ねぇ、今更なんだけどなんでこの部活って先輩に敬語とか使ってないのかしら、何か理由があるの?」
希「え?」
117:
希「エリチ本当に大丈夫なん?」
絵里「え、なんで?」
希「だって先輩禁止って提案したの、エリチやん」
絵里「あ、あははは...そうだったわね、私完全に寝ぼけてるみたいね...」
絵里(やらかしたーーー!!っていうかなにやってんのよ私、生徒会長なのに先輩と後輩の概念をなくすなんて)
希「エリチ、昔みたいに難しい顔してるよ?なんかあったん?」
絵里「そんなに難しい顔してた?って昔もそんな顔してたかしら...」
希「うん、うちらがまだ二人で生徒会やってた頃みたい...なんか皆と距離を置いてるというか....」
絵里「そ、そんなことはないわよ!」
絵里(なんかこの希鋭いわね...あとこの世界の希は一緒に生徒会やってたのね)
希「本当?また生徒会長だから、皆の手本にならなくちゃいけないとか責任があるからとか...だから好きな事を我慢しなくちゃいけないとか思ってない?」
絵里「!!えぇ....そんなことはないわ...」
希「............」
119:
希「エリチ...今、エリチがどんな事で悩んでるかはうちにはわからないけど、エリチは変わった!そのおかげで皆もあんなにまとまったし、仲もよくなった」
絵里「そう思ってくれてれば嬉しいわね」
希「特に真姫ちゃん、真姫ちゃんがあそこまで上級生...まぁ特にうちとエリチに心を開いて仲良くなれたのはエリチのおかげだし」
絵里「そんな希だって、色々やってくれたじゃない」
絵里(上手く話を合わせないと.....)
希「あの子、中々素直になれなかったからね...つい壁を作ってたからなぁ、本当によかった!先輩禁止なんていい考えよう思いついたもんよ」
絵里「..........」
絵里(私も少し変わってみようかしら?この世界の私を真似するわけじゃないけど下級生とも交流を深めようかしら....私の世界の西木野さんとも仲良くなれるかしら?)
絵里「ねぇ、のぞ....!!」
希「」
絵里「え?なにこれ?」
120:
絵里「希?どうしたのよ!急に黙って、またいつもの悪戯なの?ねぇ希!」
希「」
絵里「っ!...凛!!ま、真姫!!」
凛「」
真姫「」
絵里「何よこれ.....皆返事をしてよ!!」
絵里「......時間がまるで止まってるみたいに皆固まって動かない...もう!一体何なの!?」
???「ゲームが終わったのよ」
絵里「貴女は.....」
絵里(鏡)「はぁい、向こうの世界の私」
128:
絵里「ゲームって....私、何もしてないんだけど」
絵里(鏡)「ゲームをしてたのは私と貴方の3人のお仲間達よ、あなたは景品ってことろかしら」
絵里「景品って!!ふざけないで!早く元の世界に戻しなさいよ」
絵里(鏡)「安心して、ゲームは貴方達の勝ちよ、真姫にしてやられたわ」
絵里「よかった....なら、これで元の世界に戻れるわ....」
絵里(鏡)「色々と運もよかったわね、貴方...真姫達を仲間にしていたのもそうだし、今回繋がった世界が私と私の世界でね...感謝したほうがいいかもね」
絵里「真姫...いや西木野さんには感謝するけど、こんなことをする貴方に感謝する義理はないのだけど」
絵里(鏡)「そんな怖い顔しないでよ、というか自分に怒られる体験って中々できない経験よね」
絵里「茶化さないで、一体どういう意味なの?感謝って」
絵里(鏡)「平行世界、パラレルワールドってのは一つじゃないのよ」
129:
絵里(鏡)「もし仮の話よ、繋がった世界が嫌な世界だったらどうする?」
絵里「嫌な世界?」
絵里(鏡)「言い方がわかりづらかったわね、そうね...もし今の貴方の世界で貴方の大切な物、大切な人を失った世界だとしましょう...でも鏡の向こうの世界にはその物、その人がいる.....貴方はどう思うかしらね」
絵里「!!それは...でもそれは自分が元々いた世界ではなく、違う世界よね?なら意味がないというか虚しくならないのかしら」
絵里(鏡)「どうかしら?人間追い詰められたらどうなるかわからないわよ?私を含めて」
絵里(鏡)「あの時こうすればよかったなんて誰もが一回は思うはずよ、自分が苦しい中、不意に鏡を見たら鏡の中では仲間達と楽しそうに笑う自分がいたらその自分と変わりたいと強く思うと思うわ」
絵里「...........」
絵里(鏡)「仮にそんな世界の私が今回現れていたらどうなっていたかしらね....もっと必死になって貴方を演じるはずだから...仮に誰も気づかなければ貴方は完全に入れ替わってその自分がいた苦しい世界で過ごすことになる」
絵里(鏡)「だからこの鏡はすごく諸刃の剣なのよね、色んな世界に行ける分、たくさんの楽しい世界の繋がれば辛くて苦しい世界にも繋がる可能性もある」
絵里(鏡)「まぁ、これは貴方の世界からやってきたちゅんちゅん様とかいう人の受け売りなんだけどね」
133:
絵里「またちゅんちゅん様.....」
絵里(鏡)「簡単に言えばね、私が伝えたかったことはね...今を大事をしてほしいの」
絵里(鏡)「貴方の周りにいる人を大事にして....意外と皆ふざけてるようで頼りになるのよ?」
絵里(鏡)「まぁ貴方の世界では希と真姫と凛しかいなかったけど....ここにいるメンバー皆は、私の仲間でありライバルでもあり親友なの、だから向こうの世界でも皆と仲良くして」
絵里「違う世界の私とはいえ、ここまで私に言わせるなんてきっといいメンバー達なのね」
絵里(鏡)「えぇ、最高の皆よ」
絵里「わかったわ、考えてみるわ」
絵里(鏡)「孤高の生徒会長もいいけど、やっぱり皆と楽しく青春を過ごしたほうが絶対にいいから」
絵里「孤高の生徒会長って.....」
絵里(鏡)「だって私がそうだったんだから....でも変わったの皆と出会って」
134:
絵里「!!体が....透けてく....」
絵里(鏡)「時間のようね」
絵里「え?帰れるのよね...私?」
絵里(鏡)「大丈夫よ、真姫によろしくね」
絵里「西木野さん?」
絵里(鏡)「戻ったら真姫って呼んであげたら?貴方を必死に返せって言ってたわ」
絵里「..........」
絵里(鏡)「じゃあね、もう一人の私」
135:
絵里「ここは...さっきのトイレ?....」
絵里「.....どうやら戻ってきたみたいね、相変わらず真っ暗じゃない...早く明かりを」
真姫「絵里会長!!」
凛「絵里ちゃん!!」
絵里「!!....二人とも....どうやら迷惑かけたようね、ごめんなさい」
凛「そんなの気にしなくて大丈夫にゃ!皆助け合っていこうよ」
真姫「本...物よね?」ピカー
絵里「ちょっと、眩しいじゃない!!」
真姫「影がある...今度は本物のようね」
凛「よかったにゃ」
絵里「えっと.......その..」
凛 真姫「?」
絵里「凛....それと.....真姫ありがとね」
136:
希(一体どうなってるんや.......)
絵里「ねぇ真姫、エリーって愛称で呼んでよ、私はマッキーって呼ぶから」
真姫「ちょっと、それはいきなり飛躍しすぎじゃないですか?」
絵里「あらマッキー、敬語は禁止よ?」
凛「そうにゃ!先輩禁止だよ」
真姫「えー.....」
希(何これ?え?エリチどうしたん?これが偽物のエリチ?というか皆と馴染みすぎ!!)
真姫「......エリ―......」
希(ちょっと真姫ちゃん!うちにはまだ呼び捨てで呼んでくれてないのにエリチにはするの!?)
凛「あ、真姫ちゃん照れてるにゃー顔が真っ赤だよ?」
真姫「っ!うるさい!」ベシッ!
凛「痛いにゃー.....」
希(うちすっごく蚊帳の外やん.......楽しそうだなぁ....)
138:
絵里「拗ねないでよー希」
希「別にーーー拗ねてないしーー」
凛(拗ねてるにゃ)
真姫(拗ねてるわね)
絵里(どう見ても拗ねてるじゃない)
希「うちだって必死になってエリチ達を探したのになーー」
絵里(向こうの世界の希に比べるとこっちの希は少し子供っぽいわね)
真姫「拗ねないでくださいよ、希先輩......」
希「希!希って呼んで!!あと敬語禁止!!」
141:
希「??♪」
絵里(やっと機嫌が直ったみたいね....全く、子供か!)
真姫「ちょっと、希先輩抱き着かないでくださいよ!」
希「む、の!ぞ!み!」
真姫「わかったわよ、希」
希「のぞみんって呼んでもいいんだよ?」
真姫「それはいいわ、希」
希「むー、つれないなぁ真姫ちゃんは」
絵里「ねぇ、希ってこんな子だったっけ?入れ替わってないわよね?私みたいに」コソコソ
凛「凛はこっちの希ちゃんも好きだよー」
142:
真姫「じゃあ、皆も無事揃ったことだし屋上に行きましょう」
凛「やっとあと1つだね」
希「エリチ、何でうちにライトあててんの?」
絵里「あ、ごめんなさい...ぼーっとしてたわ、疲れてるのかしら」
希「あと1つなんだからファイトや!」
絵里「そうね」
絵里(影はあったから本物みたいね.....全く子供っぽいんだから)
真姫「そういえば....その竹刀は何か役に立ったの?」
凛「ううん...さっき人体模型と戦おうとした時ね、この竹刀がね霊体的なものに当たらないのかよくわかんないけど、全く役に立たなったにゃ」
凛「使い道が全くわからないよ、これ」
希「帰ったらエリチの奢りで皆で焼肉パーティ♪」
絵里「!?」
143:
真姫「さて、屋上ね....ここに来るのもなんか久しぶりね、鍵は開いてるみたいね....よかった」
凛「そうだね、前までは真姫ちゃんここによく一人でいたもんね」
真姫「凛!貴方は一言余計なのよ!....って希と絵里は何してんのよ?」
絵里「聞いてよ真姫!!希が帰ったら4人で焼肉パーティするって言うのよ」
真姫「?別にいいんじゃないの?」
絵里「だって全額私の奢りって言うのよ!無理よ!!」
真姫「あぁ....そういうことね、希!絵里をいじめないの!」
希「あははは、冗談だよ冗談...つい、からかいたくなちゃって」
真姫「全く子供みたいなんだから.....」
希「うちらはまだ子供やん?」
真姫「人の揚げ足をとらないの!」
凛(なんか皆仲良くなれて、凛は嬉しいな...かよちん達とも皆、仲良くなれたらいいなー)
145:
真姫「さて....屋上には着いたけど、その例の女の子はどこかしら」
希「お、例と霊をかけたの真姫ちゃん?」
真姫「.......空が夜とはいえ、真っ暗ね....でも街の灯りは見えるわね」
凛「星が一つも見えないにゃ.....」
希「スルーしないで!!」
絵里「よく見て、空が曇ってるのは学校の上だけよ」
真姫「いかにも学校が呪われてます的な感じね.....」
希「ねぇってば!!」
凛「希ちゃん、漫才してる場合じゃないにゃ」
希「あ、はい.....」
146:
凛「あ!真姫ちゃんあそこの端っこに座ってるのがそうかな?」
真姫「そうみたいね....膝を抱えてうずくまってるわね」
絵里「何か怖いんだけど....というか話しかけづらいわね」
希「何言ってるのエリチ、怖いって今更すぎやん」
絵里「だって最後の七不思議よ...ラスボスってことでしょ?絶対に何かあるわよ」
希「ラスボスって、ゲームじゃないんだから」
真姫「あのめいどさんの友達なんでしょ?希の話だと元気いっぱいの女の子みたいだけど...」
凛「どう見ても元気いっぱいに見えないよ?」
絵里「いや自縛霊とかになって、元気な幽霊がいたらそれはそれでなんか怖いわよ」
希「とりあえず手紙を渡してみようよ」
147:
真姫「ねぇ、貴方....えっと貴方の友達から手紙で預かっているんだけど」
女生徒「.............」
真姫「ねぇ、聞こえてるかしら」
凛「おーい、聞こえてるのー?」ツンツン
絵里「実態化はしてるみたいね....寝てるのかしら?」
凛「ねぇってば!!」ブンブン!
真姫「ちょっと!凛!!」
女生徒「...ゆさぶらないで....」
希「あ、狸寝入りしてたなこの子」
女生徒「最初から寝てないし.....」
真姫「なら、無視しないでよ」
女生徒「................」
148:
真姫「ねぇ、貴方の友達から手紙を預かってるのよ...それを渡しにきたのよ」
女生徒「.....誰から?」
真姫(誰って、あの子の名前なんか知らないわよ...)
希「名前はわからんけど、メイド服をきた可愛らしい女の子だよー」
女生徒「....メイド服.....っ!!いらない!!読みたくない!!」
絵里「え、なんでよ?」
女生徒「どうでもいいでしょ!!いいから帰ってよ!!」
真姫「どうでもいいわけないでしょ!?貴方の友達から手紙なのよ?受け取りなさいよ!!」
女生徒「いらないって言ってるでしょ!?何なのよ貴方達は!!早くどっかにいってよ!!」
希「聞く耳を持たずやね....」
凛(あれ?海未ちゃんの竹刀が光ってる?....)
149:
真姫「困ったわね....」
絵里「あの子があんなんじゃ、どうしようもないわね....」
希「かと言って、あの子をこのままにしてもうち達が帰れなくなるだけだし....」
真姫「あんなに拒否するなんて、何かあるのかしら?」
絵里「多分ね...めいどさんの話を出したら態度が急に変わったとこをみると....」
希「めいどさんに負い目でも感じてるのかもしれない...実際、彼女が悪霊したのもあの子が原因の1つだしね」
真姫「かと言ってめいどさんをここに連れてくることもできないし....」
希「....しかたない、ここはうちが」
凛「ここは任せてください」
真姫「凛?」
凛「................」
希「凛ちゃん?」
150:
女生徒「何?また来たの?しつこいなぁ.....」
凛「...............」
女生徒「いいからもう放っておいてよ!!しつこいのよ!!」
凛「........軟弱者が...」ボソッ
女生徒「何?あの子の手紙なら受け取らないから!!はやくどっか行って!!」
凛「貴方は.....貴方は最低です!!」バシッ!!
女生徒「痛っ!!何!?なんなのこの子!?」
絵里「凛!!何してるの!?」
女生徒「ちょっと!!いきなり竹刀で叩いてきたんだけど!この子!早くどっかに連れていってよ!」
凛「うるさい、黙って凛の話を聞きなさい!」
真姫「あれ....凛よね?」
希「うん....そのはずだけど......」
152:
凛「全く見ていて情けないですにゃ、大切な友からの手紙を拒否するなんて」
女生徒「貴方には関係ないでしょ!!」
凛「関係あります!貴方が成仏してくれないと凛達は元の世界に戻れません、だから早く手紙を読んであげてください」
女生徒「何よそれ!読むも読まないも私の勝手でしょ?私宛の手紙なんだから!」
凛「まぁたしかに一理ありますね....でも読むんですにゃ」
凛「その手紙には彼女から貴方へのメッセージが込められてるんです!彼女の思いを踏みにじるのですか?」
女生徒「そんなの....貴方に彼女と私の何がわかるのよ!!」
凛「そんなの凛にはわかりません、貴方を怨んで死んだ友達からの手紙を読む気持ちなんて凛にはわかりませんにゃ」
女生徒「そこまでわかってるのなら分かるでしょ!?私の気持ちが!私を馬鹿にしてんの!?」
凛「凛にはわからないにゃ...だって馬鹿なんですから!でもね友達を...大好きな友達のことを大事にしない奴は大馬鹿者にゃ!!」
絵里「貴方.....凛よね?...一体どうしたの?言ってることも喋り方も滅茶苦茶よ」
凛「絵里ちゃん...ちょっと凛はこの子と取り込み中にゃ、ちょっと黙っててくれませんか?」
絵里「あ、はい......」
155:
凛「手紙を読む前に言いたくはなかったですけど、彼女は最後に貴方に会いたいって言ってたにゃ」
女生徒「っ!!...どうせ私への怨みでも言いたかったんでしょ?約束しといと勝手にいなくなった私が憎いんでしょ!?」
凛「それはどうかな?」
女生徒「どういう意味よ、だってあの子は...あの子は!私がいなくなって後を追ってこんなことになったのよ!怨んでるに決まってるじゃない!」
凛「うん、多分始めはそうだったと思う...でも死んでも怨むってことはそれだけ貴方の事が好きだってことだよね?愛情の裏返しが憎しみになってただけにゃ」
凛「だから自縛霊になった、だから悪霊になってしまった....でも今は成仏したがっている....それは憎しみが消えたからにゃ」
希(いや....成仏を無理矢理させたのは凛ちゃんやん)
絵里(今に凛に突っ込んだら怒られそうだから黙っとこ....)
女生徒「..........」
凛「友達と喧嘩したら謝って仲直りをする!当たり前のことにゃ!しかも相手から仲直りのきっかけを貰っておいて貴方は逃げるんですか?」
凛「逃げてばかりでは前に進みことは永遠にできませんよ!!」
156:
凛「それに貴方は知らないかもしれないですが、貴方のその友達は悪霊化して人を襲っていたんですよ?」
凛「これ以上彼女に現世で罪を重ねさせるんですか?」
女生徒「だってそんなの私は知らないし...関係は」
凛「ある!!まだそうやってグダグダ屁理屈をこねるんですかにゃ?どうやら気合がまだ足りないようですね....」スッ
女生徒「!!ちょっと!また竹刀!?ぼ、暴力反対!!」
凛「ならこれを早く読んで欲しいにゃ!さもないと.....」
女生徒「ヒッ!!わかった、わかったよ!!読むよ!」
真姫(最終的には実力行使なのね....ま、いっか)
158:
真姫「はい、これが手紙よ」
女生徒「.................」
希「うちらは少し離れよっか......手紙をゆっくり読ましてあげようよ」
絵里「そうね、凛、真姫行くわよ」
凛「はい、そうですね」
真姫「凛、いつまでその喋り方を続けるの?」
凛「真姫ちゃん、一体何のことですかにゃ?」
真姫「..........」
絵里「凛...........」
凛「?」
159:
女生徒「ねぇ!....これって本当にあの子の手紙だよね?本当に本当だよね?」
希「そうだよ、あの子から預かったから間違いないよ」
女生徒「筆跡も似てるけど、真似して書いたわけじゃないよね?」
真姫「というかあの子の筆跡なんて誰もわからないわよ」
女生徒「そっか........」
絵里「どうしたのよ?何か変なことでも書いてあったの?」
女生徒「あの子に会いたい....謝りたい...ごめんね、ごめんね...」ポロポロ
真姫「え!泣いてる...?」
絵里「どうやら、想いが通じたみたいね.....」
凛「....会いたいなら凛がささっと成仏させてあげますよ」スッ
希「ちょっと待って!もう凛ちゃんは物騒すぎ!ここはうちに任せて?」
希「真姫ちゃん、ちょっと携帯貸して?」
160:
真姫「携帯?いいけど何をするの?」
希「まぁまぁ、ちょっと待ってて」
希「あ、もしもし?」
絵里「え?携帯って使えたの?たしか圏外のはず....」
凛「凛の携帯は圏外のままにゃ」
絵里「私のも圏外だわ....希は一体誰と話してるの?」
希「うん、今変わるねー.....はい」
女生徒「え?私?」
希「うん、出てみて?」
女生徒「?.....もしもし?...」
めいどさん「あ、やっと出たー!久しぶり××ちゃん!!」
女生徒「!?え?〇〇ちゃん!?」
161:
絵里「希、一体どういうこと?携帯はたしか使えなかったはずよね」
希「前も言ったやん、圏外でも通話ができるって」
絵里「えぇ、それは聞いたわ...それで妹の携帯にかけたりしたけど繋がらなかったわよ!だからてっきり冗談かと」
凛「凛もかよちんにかけましたけど、そうだったからそう思いましたにゃ」
真姫「希...言い方がわかりづらいわよ、二人とも通話って言っても私達同士、つまりこの4人の携帯ならおそらく通話ができるって話よ」
絵里「そうだったのね....ならちゃんと早く教えてよ!」
希「あはははは....申し訳ない」
真姫「なるほどね...被服室出る時遅れてきたのは自分の携帯をめいどさんに渡していたからだったのね....」
希「ご名答ーー!!役に立ってよかった」
希「ちなみにめいどさんと真姫ちゃんの会話も携帯で聞いてました、途中まで」
絵里「だからあの時イヤホンしてたのね....音楽でも聞いて呑気にリラックスしてるかと思ったら...意外と抜け目ないのね」
希「もーーっと褒めてくれてもいいんだよ?」
絵里「調子にのらないの!」チョップ!
希「痛っ!むぅ...エリチは手厳しいなぁ...」
162:
凛「ふぅ...疲れたにゃー」
真姫「あら、凛さっきの変な喋り方はもうやめたの?」
凛「うん、もう大丈夫そうだしね」
絵里「そういえばさっきまでの凛、少し園田さんに似てたわね...雰囲気とか」
希「あ!たしかにそう言われれば...」
凛「えへへへ...バレちゃったか...実はねさっきまでね海未ちゃんの力を借りていたの」
真姫「まさかその竹刀?」
凛「うん!ほら!海未ちゃんがこの竹刀に霊力を込めたって言ってたでしょ?さっき竹刀が光ってね、持って念じたらあぁなってたの」
希「スピリチュアルやな....」
絵里「まぁいいわ....凛のおかげで今こうやって電話をするまでもってこれたんだから、お手柄よ凛」
凛「えへへへ、照れるにゃー」
165:
女生徒「ありがとう、おかげで仲直りできたよ」
希「いえいえ、これで無事成仏できそう?」
女生徒「えぇ...しかもどうやら魂はここにあるけど、私の肉体の方はもう転生してるみたい」
女生徒「しかも私とあの子の肉体はどうやら現世でも友達みたい!来世でも友達だったなんて...本当に仲直りできてよかった!!しかも二人ともこの学校の生徒なんて運命だね!!」
絵里「死後の世界ってあるのね......転生もあるのね」
真姫「いや、ここは深く考えたら負けよ...それに必ずこうなるって確証はないわけだし」
女生徒「あの子は悪さをしちゃったから、向こうではしばらくは一緒いられないけど....今度こそは私、ちゃんと待つから!!」
凛「うんうん、よかったにゃ」
女生徒「ヒッ!!」
凛「え?」
女生徒「あ、ご、ごめんなさい!!早く消えますから!?失礼しましたーー」スゥーー
凛「え?」
真姫(凛............)
希(めいどさんが何か言ったんかな?)
166:
凛「何か最後納得できなかったけど、これでおしまいだね!!」
絵里「えぇ...これでやっと帰れるわ...疲れた」
希「そうやなーー帰ろっか?」
真姫「でも雲が晴れてないわ....元々曇りだったてこと?」
???「七不思議の除霊お疲れちゅん」
真姫「え?誰!?」
絵里「何?また新手!?キリがないわね!」
希「七不思議だけじゃなかったん?」
???「ちょっと待つちゅん、私は争いに来たんじゃないちゅん」
凛「ちゅんちゅんうるさいにゃ」
167:
真姫「ちゅんちゅんって....まさか!」
ちゅんちゅん様「そうちゅん!私がちゅんちゅん様ちゅん」
凛「ちゅんがなんか、げしゅたるとほーかい?しそうだにゃ」
ちゅんちゅん様「ちゅん....まぁいいちゅん、よく見事七不思議を成仏させたちゅん」
絵里「なら早く私達を帰してよ!!」
ちゅんちゅん様「慌てなくても帰すちゅん....でも元はそっちが悪いちゅん!」
真姫「そ、それは.....」
ちゅんちゅん様「まぁそれはまだ許さないちゅんけど、とりあえず家にはちゃんと帰してあげるちゅん」
希「何だ、許してくれないのかい」
ちゅんちゅん様「だって、そのせいで力が暴走してこんな事態になったんだから当然ちゅん」
ちゅんちゅん様「見事、七不思議を倒した貴方達に頼みがあるちゅん」
168:
真姫「何よ?...どうせ拒否権は無いんでしょ?」
ちゅんちゅん様「実は暴走の力が学校外にも流れてしまったちゅん.....」
絵里「え?それって.....」
希「音ノ木坂全体が!....」
ちゅんちゅん様「でもここみたいに一か所に溜まってるってことじゃないからすぐには何も起きないちゅん」
絵里「そう、ならとりあえず一安心ね...」
ちゅんちゅん様「でもいずれは今回みたいな怪奇現象が起きるかもしれないちゅん...だから貴方達には責任を取ってほしいちゅん」
凛「そんなの貴方が悪いだけじゃん!凛達には関係ないにゃ!」
ちゅんちゅん様「暴走したのはその子のせいだちゅん!」
真姫「....わかったわ、でもこの3人を巻き込むのはやめて!私が勝手に巻き込んでしまったのだから」
凛「真姫ちゃん......」
ちゅんちゅん様「まぁ貴方の力だけでちゃんと解決してくるなら構わないちゅん」
真姫「ちゃんとやるわ....私が責任とるわ」
絵里「真姫!そんなの認めないわ!!」
169:
希「そうやね...ここまで苦楽を共にした仲間やん?うちらは...頼ってくれてもいいなだよ?」
凛「そうにゃ!凛も真姫ちゃんのお手伝いするにゃ」
真姫「皆......でも.....」
絵里「学校を守るのは生徒会長の仕事、生徒のことを守るのも生徒会長の仕事、なら生徒が通ったり住んでたりするこの街を守るのも生徒会長の仕事の一つじゃないかしら?」
希「えらいスケールの大きい生徒会やね...ならうちは副会長でもしようかなぁー」
真姫「二人とも.......」
凛「真姫ちゃん諦めるにゃ....希ちゃんーー!!凛は会計やりたいにゃ」
希「凛ちゃんが会計は駄目でしょ...うーん庶務やな凛ちゃんは」
凛「えーーーなんか地味にゃ....」
希「真姫ちゃんが書記会計やね」
真姫「何で皆ノリノリなのよ........」
170:
ちゅんちゅん様「話がまとまったみたいちゅんね、ならよろしく頼むちゅん」
ちゅんちゅん様「霊力はそんなに強くないからもって来年の春までちゅん」
絵里「意外と長いのね.....」
凛「ちょうど一年くらいにゃー」
真姫「皆いいの?.....今ならまだ」
絵里「真?姫?!こういう時は素直に先輩を頼りなさい?」
希「あれ?エリチ先輩禁止じゃなかったけ?」
絵里「もう!せっかく格好いいことを言ったのに水を差さないでよ!」
凛「自分でそれ言っちゃだめだよーー」
真姫「...........ありがと、皆」
171:
ちゅんちゅん様「今度こそ決まったみたいちゅんね」
ちゅんちゅん様「なら私はもう消えるちゅん....今からこの学校を元に戻すちゅん、そこで大人しくしてれば元の世界ちゅん」
真姫「学校が光ってく!!.....」
凛「眩しいにゃーーー」
希「あーー!!うちの携帯、被服室に置きっぱなしだーーー!!」
絵里「ちょっと!どこいくの!?」
希「被服室や」
絵里「もう帰れるんだから大人しくしてなさい!」
希「うちの携帯ーーー!!」
こうして私達の不思議な体験した1日は終わった
172:
数日後
絵里「納得できないわ.......」
真姫「まだ言ってるの?仕方ないじゃない...生徒会は役員が他にいるんだから」
希「そうそう、エリチは諦めが悪いなぁ」
凛「でも、まさか凛達がオカルト同好会に入るなんてね」
希「おかげ様で部費もアップや、ありがたやありがたや」
真姫「でも1番驚いたのは.......」
ちゅんちゅん様「希ちゃんーーバッテリーがきれかけてるちゅん....充電してほしいちゅん」
希「おぉ!ごめんなー今充電するからなー」
凛「希ちゃんの携帯に....」
絵里「ちゅんちゅん様が入ってしまったことね」
173:

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