死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『鬼門を開く方法』『カン、カン』back

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『鬼門を開く方法』『カン、カン』


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2:
カジリ
知り合いの話。
彼のお婆さんの実家の村が、まだ土葬をしていた時代のこと。
家で不幸があり葬儀の準備をしていると、隣村から親戚がやってきた。
親戚は家人に、隣村でカジリが出たと伝えたのだという。
カジリというのは文字通り齧る化け物で、死体を掘り起こして食べるのだそうだ。
どんなに墓の番をしても、夜の間に棺桶の中から死体は消え失せ、朝には食い散ら
かされた死体が、村外れに投げ棄てられていたという。
死体を食べられてしまった家には、災いが起こるといわれていた。
カジリは経文や仏具が苦手とされていたという。
しばらくの間、その村で埋葬された死体は、身体中に墨で経文が書かれていた。
お婆さんがまだ幼い頃、彼女のお婆さんから聞かせてもらった話だそうだ。
671:
少年と祖母
今年33歳になるが、もう30年近く前の俺が幼稚園に通ってた頃の話です。
昔はお寺さんが幼稚園を経営してるケースが多くて、俺が通ってた所もそうだった。
今にして思うと、園の横は納骨堂だったし、その隣は古い墓地だった。
夕方、幼稚園の遊具で遊んでいた。外には俺一人だった。
室内には何人も人がいたんだと思う。でもそのときは、何故か俺一人だった。
ジャングルジムの上に人が座っていた。男の子だった。
黒の半ズボンに、黒い金ボタンの上着を着ていた。裸足だった。
坊主頭で、小学生くらいだったんだろうか。すぐ自分より2つ3つ年上の子だと分かった。
その子はじっと俺の方を見ていた。
特に怖いとか、ビックリした記憶は残って無い。ただ、何故か無性に寂しくなったのを覚えている。
672:
その子は黙ってジャングルジムから下りると、納骨堂の横を通って墓地の方へ歩いて行った。
俺はその子の後について行った。
墓地と言っても、園の隣で見慣れた景色だったし、日頃かくれんぼをして遊ぶ場所だったので、
特に怖いとは思わなかった。
その子を目で追ってたつもりだったが、
何故か今思い出そうとしても、その時の光景が思い出せない。
だがその時見た、苔の生えた小さな墓だけは鮮明に脳裏に焼きついている。
古い墓地によくある巨木が夕日を遮っていたので、辺りは薄暗かった。
その薄暗さを意識した瞬間、すごく怖くなって走って園に戻った。
時間にして1?2分の出来事だったんだろうが、今思うとすごい長い時間だった様な気がしてならない。
673:
しばらくして、祖母が迎えに来てくれた。
今思うと、祖母が迎えに来てくれたのは、その時が最初で最後だった。
何故かその時、祖母の顔を見た瞬間の安堵感を覚えている。
そして祖母は、墓の方を物悲しい顔でしばらく見ていた後、
「○○ちゃん(俺)。何も心配せんでよか・・・ばあちゃんがちゃんとしてやっけんね」
と、俺の顔をまじまじと見ながら言った。
二人で手を繋いで家に帰った。
途中、駄菓子屋の前を通りかかった時、俺は無性に寄り道したかったが、
「今日はあかん!今日はあかん!早よ帰らんばあかん!」と祖母にたしなめられた。
674:
祖母が死んだのは、その日の深夜だった。
何故か俺には、祖母の死が記憶としてハッキリ残っていない。
葬儀で親戚やら知人やらが家に大挙して、慌しかったのは覚えているが、
祖母が死んだ悲しさが、今でも全く記憶から消えている。
翌年、俺は小学生になった。
小学校も幼稚園と道を挟んで隣接していたが、俺はその後、一切近寄らなかった。
正確に言えば近寄れなかった。
意識すると頭の中に、苔にまみれたあの小さな墓が浮かからだ。
675:
中学2年になった時、町内のボランティアで、再び幼稚園のあるその寺を訪れることになった。
墓地は整備され、古い無縁仏や墓石は撤去されて、以前の面影は残っていなかった。
幼稚園も新築され、当時とは全く景色が変わっていた。
寺の本堂が改築されるらしく、古い荷物やらゴミやらの掃除がボランティアの仕事だった。
住職が、何十年ものあいだ寺に持ち込まれた物を整理している。
その中に遺影が何十枚もあった。俺と友人は、それを外に運び出すよう言われた。
黄ばんだ新聞紙に包まれた遺影の中に、一枚だけ裸の遺影があった。
俺はその遺影を手に取って見た瞬間、全身の血が凍った。
あの時みた少年の遺影だった。
そして、その少年の背後から、
その少年の首をこの世の物とは思えない形相で絞めている、祖母の顔が写っていた。
俺は気を失い、目がさめた時は病院だった。
父も母も、恐怖で顔が尋常ではなかった。
677:
後に、写真は住職が供養して、焼却処分したと聞いた。
父が住職に聞いた話では、その少年は戦時中、土地の地主が養子に引き取った子で、
かなりの冷遇を受けた後、病死したらしかった。
祖母は若い頃、その地主の家で手伝いをしていたらしく、かなりその子を可愛がっていたそうです。
その少年は多分、俺を連れて行く為に現れたんだろうと、住職は言っていたそうです。
祖母はそれをさせまいとして、その結果があの写真だったのだろうと言っていました。
その後、すぐ引っ越したのですが、今でも思い出します。
93:
以前不動産板で見掛けた話長文苦手なヤツはスルーしてくれ
事故物件
25 :名無し不動さん:2007/08/13(月) 20:09:07 ID:rw3DnDZg
地元で結構有名な物件なのですが、5階建てで地区15?17年ぐらいの3DKの
マンションで7,8年前でしょうか303号で30代後半の水商売の女が自殺しました。
原因や自殺の方法はわかりませんが大家がその後、風呂場を改装したというのを
聞いたので、風呂で手首でも切ったのでしょう。
まもなく302号が引っ越していき、304号も越していきました。
その後うちの会社で304に客付けしたのですが、
そこの奥さんが半年もしないうちに亡くなってしまいました(多分偶然だと思いますが)。
変な噂はあっという間に広まります。夜人影が見えるだの、3階にはいると死ぬだの、
とうとう3階に入居者がいなくなってしまいました。馬鹿な話です。大家大迷惑。
26 :名無し不動さん:2007/08/13(月) 20:09:56 ID:rw3DnDZg
しかしここからがなかなか面白いのですが近所のすし屋の新米がすしとうなぎの
白焼きの出前を受けて、届けたそうです。チャイムを押すと女性の声で「はーい」
と返事があり部屋の前で待っていたがなかなか出てこない。
痺れを切らして「すみませーん」と声をかけるとすりガラスのすぐ向こうに女の姿がある。
新米君は変なとこきちゃったなーと思いつつその場ですし屋に電話したそうです。
94:
27 :名無し不動さん:2007/08/13(月) 20:10:36 ID:rw3DnDZg
大将にその状況と場所を伝えるとすぐに戻って来いといわれすし屋に帰ったそうです。
そうですその部屋は問題の303号。
すし屋の大将はそのビルの3階に人がいないのは当然知っていましたが、
出前の場所なんか詳しく聞かないので新米君の話を聞いてゾッとして呼び戻したそうです。
すしと白焼きの組み合わせも生前その女がよく出前で取っていたそうです。
当時私も20代前半で若かったのも手伝って、よせばいいのに新米君ともう一人連れを連れ
3人で深夜303にはいってみようということにしてしまったのでした。
(当時事務所に3階のかぎが幾つかあったのです)
28 :名無し不動さん:2007/08/13(月) 20:11:39 ID:rw3DnDZg
すし屋で盛り上がった日の二日後、新米君の仕事上がりを待って深夜1時に
3人(私と連れ、そして新米君)でマンションに向かいました。
うちの会社では鍵の管理などあってないようなものなので鍵の持ち出しも楽勝です。
一応、懐中電灯を1つ、霊は鉛が苦手だというのがつれの自論で、彼が用意してきた
鉛の板を細長くきった短剣風のもの、(こんなことばかりやってる奴だった)
そして逃げるとき財布などを落とすとアツイのでそういうものはすべて車において臨戦態勢で望みました。
97:
29 :名無し不動さん:2007/08/13(月) 20:12:30 ID:rw3DnDZg
このマンションは5階建てですがエレベーターがありません
(今は5階建てなんかだと必ずエレベーターをつけなくちゃいけないんですが
古い建物にはないものが結構あった)
階段をのぼって3階に出ました。3階フロアはたまに怖いもの見たさの奴らが
冷やかしに来ていたようですがさほど荒れてはいませんでした。
階段際の壁についている電灯のほかには明かりはありません。
30 :名無し不動さん:2007/08/14(火) 17:10:44 ID:xsrPkcMR
新米君は出前のときのリアルな体験を思い出してしまったらしく
かなり及び腰になっています。
私も夜中に見る303のドアのすぐ向こうに女がいるのでは、と思うと
かなり近づくのに抵抗がありました。
3人でやばいよ、やばいよ、とかいいながら303号の前まで来ました。
つれが「この覗き穴から向こうから覗いてたらこええな」なんていうものですから、
もう3人とも覗き穴付近をまともに見れません。
98:
31 :名無し不動さん:2007/08/14(火) 17:11:45 ID:xsrPkcMR
とりあえず気を取り直してチャイムを押してみることにしました。誰が押すかでもめました。
2人は当然言い出しっぺで不動産業者の私が押すべきだと言い張ったのですが、
どうしても嫌だったので、霊に遭遇するためには新米君が出前したときと同じように
チャイムを押して声をかけるべきだ、と言ったあとで
うあーこえーこといっちゃったー
と後悔するようなことを提案してしまったのでした。
これには二人も反論できなかったらしく、新米君にすべてが任されることになりました。
意を決してとうとうチャイムを押しました。
‘ピン・ポーン‘・・・無人のフロアにチャイムの音が響きます・・・変化なし。
32 :名無し不動さん:2007/08/14(火) 17:12:45 ID:xsrPkcMR
つれにつつかれて新米君が口を開きます
・・・***でーす・・出前をー・・・
とても小さな声。
んなもん聞こえるかと3人とも思いましたがそれ以上要求しませんでした。
しばらくしても何も起こりません。
3人ともほっとしつつ次の段階、ここからが本番、鍵を開けて中に入るのです。
当然それは私の役目、逃げるわけにはいきません。
ポケットから鍵を探り出し鍵穴に近づけそこで二人に目で確認すると、
二人とも力強くうなずきました。
ああコイツラとは長い付き合いになりそうな気がする・・・
と考えながら鍵を挿し込み・・カチャリ・・と開錠し鍵を引き抜きました。
99:
33 :名無し不動さん:2007/08/14(火) 17:13:51 ID:xsrPkcMR
ノブに手をかけドアを軽く少しだけ開こうとしたら動きません。
どうやら長い間開けていなかったため縁が錆びているようです。
厄介なことになりました。結構な力を入れて開けないとなりません。
ぐっとドアを引くとズズッとドアが開くようです、
ぐいっと引くとドアが開きましたが直後に‘ガシャン‘とすごい音とともにドアが引っかかりました。
「ひっ・・チ・チェーンかかってる・・・」
なんとドアの内側からチェーンがかかっていたのです!もう十分でした。
私たちは口も聞かずに階段を駆け下りると、車に乗りその場を離れました。
鍵を閉めてくるのを忘れましたがどうでもよかったです。
34 :名無し不動さん:2007/08/14(火) 17:14:46 ID:xsrPkcMR
新米君は翌日熱が出てすし屋を休んでしまったようです。
私はもうその物件を斡旋するのはさすがにいやになり
その後一度も行っていませんが、ほかの業者が3階に
何人か外人を入れたという噂を聞きました。 
後からすし屋で聞いた話ですがあの後もすしと白焼きの
出前の注文が2回ほどあったそうです。
あの部屋から・・・
542 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/06/14(土) 17:25
いたずら
中学生の頃、受験勉強で早起きをしていた私は、ふと、ストレス解消に新聞配達の人に
いたづらをしてやろうと思いつき、新聞が玄関ドアのポストに入った瞬間、
ドアの内側から思いっきり新聞を引き抜き、相手の反応を楽しんでいました。
毎日やると向こうも慣れてしまうので、たまにやるのです。
そして、おじさん?の「うわあっ・・」というびびった声に笑いをこらえていました。
ある日、久しぶりにやってみようと思い、いつものようにドアの内側で待ちかまえていると、
新聞がポストに投入される気配が・・・。 新聞が顔を見せた瞬間、「よし、今だ」と思いっきり
新聞を引き抜いたところ、「ぎゃあっ」という外からの悲鳴のあと、新聞は血まみれ、外では
新聞配達人の罵声とドアを蹴飛ばす音、両親は起きだすし大変な事になっていました。
私は、新聞配達の人の指を新聞と一緒にポストの中に引きずり込んでしまい、
ポストの金具で肉を削り取ってしまったのです。
ごめん、怖くなかったね。
でも私はこのいたづらの後始末でたいへん怖い思いをしました。
88:
笑顔
ついさっき、もしかすると今もかもしれない話
私は今、母と弟と同じ部屋で寝ています
二人は既に寝ていました
電気は、完全に消すのではなく、豆球?(淡いオレンジの光)の状態です
和室で、位置関係は
ふ|  |
す| 母 弟 私 |か
ま|  |べ
こんな感じです
さっきまで私は壁の方を向いて寝ながら、怖い話のサイトや洒落怖を見ていました
夜中に見ると余計怖いwなんて思っていました
そしてふと、寝返りを打って母と弟の方に向いたんです
心臓が止まるかと思いました
89:
二人とも顔がこちらに向いてました
別にそれは変じゃない
ですが、二人とも
目が開いていて、
笑顔なんです
小声で弟の名前を呼ぶけれども返事はない、
というか寝息が聞こえる
なのに、笑顔で私を見ている。
無言で微動だにしないまま。
笑顔、と言っても口角が不自然にニヤッと上がっていて、まるで仮面が張り付いているみたいでした
弟だけだったら、妙な寝相って事にできるけどなあ
弟の向こうで、母親も寝息をたてたまま歪んだ笑顔で私を見つめてるしなあ
90:
どーしよーかなー
なんて、冷静に考えようと努めました
怖くてたまりませんが、私が何らかの反応を見せて、もしソレが話したら。
とにかくそれが怖かった
家族に見えるけどこれは家族じゃない
一体ナニなんでしょう
私はそっと布団に潜り込み、壁の方を向きました
そして今、布団に全身潜って震えながらこれを打っています
今この瞬間も、母と弟は目を開けて、笑顔で私を見つめているのでしょうか
もう寝返りを打つ勇気はありません
こんな時間まで起きてなきゃよかった
夜中に洒落怖なんか見るんじゃなかった
そうしなきゃ、家族の形をしたものにここまで恐怖を感じなくてすんだはず
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
背後が怖くて仕方ありません
やかに、何もなかったと思って寝ようと思います
おやすみなさい
466 :sage :03/07/02 02:04
旅館の求人
丁度2年くらい前のことです。旅行にいきたいのでバイトを探してた時の事です。
暑い日が続いてて汗をかきながら求人をめくっては電話してました。
ところが、何故かどこもかしこも駄目,駄目駄目。
擦り切れた畳の上に大の字に寝転がり、適当に集めた求人雑誌を
ペラペラと悪態をつきながらめくってたんです。
不景気だな、、、節電の為、夜まで電気は落としています。
暗い部屋に落ちそうでおちない夕日がさしこんでいます。
窓枠に遮られた部分だけがまるで暗い十字架のような影を
畳に落としていました。 、、遠くで電車の音が響きます。
目をつむると違う部屋から夕餉の香りがしてきます。
「カップラーメンあったな、、」私は体をだるそうに起こし
散らかった求人雑誌をかたずけました。ふと、、偶然開いたの
でしょうかページがめくれていました。
467 :sage :03/07/02 02:04
そこには某県(ふせておきます)の旅館がバイトを募集しているものでした。
その場所はまさに私が旅行に行ってみたいと思ってた所でした。
条件は夏の期間だけのもので時給はあまり、、というか全然高くありません
でしたが、住みこみで食事つき、というところに強く惹かれました。
ずっとカップメンしか食べてません。まかない料理でも手作りの
ものが食べれて、しかも行きたかった場所。
私はすぐに電話しました。
「、、はい。ありがとうございます!○○旅館です。」
「あ、すみません。求人広告を見た者ですが、まだ募集してますでしょうか?」
「え、少々お待ち下さい。・・・・・・・・・・・・・・・・・・ザ、、、ザ、、ザザ、、、
・・い、・・・そう・・・・だ・・・・・・・・」
受けつけは若そうな女性でした。
電話の向こう側で低い声の男と(おそらくは宿の主人?)小声で会話をしていました。
私はドキドキしながらなぜか正座なんかしちゃったりして、、待ってました。
やがて受話器をにぎる気配がしました。
「はい。お電話変わりました。えと、、、バイトですか?」
「はい。××求人でここのことをしりまして、是非お願いしたいのですが」
「あー、、ありがとうございます。こちらこそお願いしたいです。いつからこれますか?」
「いつでも私は構いません」「じゃ、明日からでもお願いします。すみませんお名前は?」
「神尾(仮名)です」「神尾君ね。はやくいらっしゃい、、、」
468 :sage :03/07/02 02:04
とんとん拍子だった。運が良かった。。私は電話の用件などを
忘れないように録音するようにしている。再度電話を再生しながら必要事項をメモっていく。
住みこみなので持っていくもののなかに保険証なども必要とのことだったのでそれもメモする。
その宿の求人のページを見ると白黒で宿の写真が写っていた。
こじんまりとしているが自然にかこまれた良さそうな場所だ。
私は急にバイトが決まり、しかも行きたかった場所だということもあってホっとした。
しかし何かおかしい。私は鼻歌を歌いながらカップメンを作った。
何か鼻歌もおかしく感じる。日はいつのまにかとっぷりと暮れ、
あけっぱなしの窓から湿気の多い生温かい風が入ってくる。
私はカップメンをすすりながら、なにがおかしいのか気付いた。
条件は良く、お金を稼ぎながら旅行も味わえる。女の子もいるようだ。
旅館なら出会いもあるかもしれない。だが、何かおかしい。
暗闇に窓のガラスが鏡になっている。その暗い窓に私の顔がうつっていた。
なぜか、まったく嬉しくなかった。。理由はわからないが
私は激しく落ちこんでいた。
窓にうつった年をとったかのような生気のない自分の顔を見つめつづけた。
469 :sage :03/07/02 02:06
次の日、私は酷い頭痛に目覚めた。激しく嗚咽する。風邪、、か?
私はふらふらしながら歯を磨いた。歯茎から血が滴った。
鏡で顔を見る。ギョッとした。目のしたにはくっきりと墨で書いたような
クマが出来ており、顔色は真っ白。、、、まるで、、、。
バイトやめようか、、とも思ったが、すでに準備は夜のうちに整えている。
しかし、、気がのらない。そのとき電話がなった。
「おはようございます。○○旅館のものですが、神尾さんでしょうか?」
「はい。今準備して出るところです。」
「わかりましたー。体調が悪いのですか?失礼ですが声が、、」
「あ、すみません、寝起きなので」
「無理なさらずに。こちらについたらまずは温泉などつかって頂いて構いませんよ。
初日はゆっくりとしててください。そこまで忙しくはありませんので。」
「あ、、だいじょうぶです。でも、、ありがとうございます。」
電話をきって家を出る。あんなに親切で優しい電話。ありがたかった。
しかし、電話をきってから今度は寒気がしてきた。ドアをあけると眩暈がした。
「と、、とりあえず、旅館までつけば、、、」
私はとおる人が振りかえるほどフラフラと駅へ向かった。
やがて雨が降り出した。
傘をもってきてない私は駅まで傘なしで濡れながらいくことになった。
激しい咳が出る。「、、旅館で休みたい、、、、」
私はびしょぬれで駅に辿りつき、切符を買った。そのとき自分の手を見て驚いた。。
カサカサになっている。濡れているが肌がひび割れている。まるで
老人のように。「やばい病気か、、?旅館まで無事つければいいけど、、」
470 :sage :03/07/02 02:06
私は手すりにすがるようにして足を支えて階段を上った。何度も休みながら。
電車が来るまで時間があった。私はベンチに倒れるように座りこみ
苦しい息をした。。ぜー、、、ぜー、、、声が枯れている。
手足が痺れている。波のように頭痛が押し寄せる。ごほごほ!咳をすると
足元に血が散らばった。私はハンカチで口を拭った。血がベットリ。。
私は霞む目でホームを見ていた。
「はやく、、旅館へ、、、」
やがて電車が轟音をたててホームにすべりこんでき、ドアが開いた。
乗り降りする人々を見ながら、私はようやく腰を上げた。腰痛がすごい。
フラフラと乗降口に向かう。体中が痛む。あの電車にのれば、、、、
そして乗降口に手をかけたとき、車中から鬼のような顔をした老婆が突進してきた。
どしん!私はふっとばされホームに転がった。老婆もよろけたが
再度襲ってきた。私は老婆と取っ組み合いの喧嘩を始めた。
悲しいかな、相手は老婆なのに私の手には力がなかった。
「やめろ!やめてくれ!俺はあの電車にのらないといけないんだ!」
「なぜじゃ!?なぜじゃ!?」
老婆は私にまたがり顔をわしづかみにして地面に抑えつけながら聞いた。
「りょ、、旅館にいけなくなってしまう!」
やがて駅員たちがかけつけ私たちは引き離された。
電車は行ってしまっていた。私は立ち上がることも出来ず、人だかりの
中心で座りこんでいた。やがて引き離された老婆が息をととのえながら言った。
「おぬしは引かれておる。危なかった。」そして老婆は去っていった。
471 :sage :03/07/02 02:06
私は駅員と2?3応答をしたがすぐに帰された。
駅を出て仕方なく家に戻る。
すると体の調子が良くなってきた。声も戻ってきた。
鏡を見ると血色がいい。
私は不思議に思いながらも家に帰った。
荷物を下ろし、タバコを吸う。
落ちついてからやはり断わろうと旅館の
電話番号をおした。すると無感情な軽い声が帰ってきた。
「この電話番号は現在使われておりません、、」
押しなおす
「この電話番号は現在使われておりません、、」
私は混乱した。まさにこの番号で今朝電話が掛かってきたのだ。
おかしいおかしいおかしい。。。
私は通話記録をとっていたのを思い出した。
最初まで巻き戻す。
、、、、、、、、、キュルキュルキュル、、、、、  ガチャ
再生
「ザ、、、ザザ、、、、、、、、はい。ありがとうございます。○○旅館です。」
あれ、、?私は悪寒を感じた。若い女性だったはずなのに、声がまるで
低い男性のような声になっている。
473 :sage :03/07/02 02:11
「あ、すみません。求人広告を見た者ですが、まだ募集してますでしょうか?」
「え、少々お待ち下さい。・・・・・・・・・・・・・・・・・・ザ、、、ザ、、ザザ、、、
・・い、・・・そう・・・・だ・・・・・・・・」
ん??
私はそこで何が話し合われてるのか聞こえた。
巻き戻し、音声を大きくする。
「え、少々お待ち下さい。・・・・・・・・・・・・・・・・・・ザ、、、ザ、、ザザ、、、
・・い、・・・そう・・・・だ・・・・・・・・」
巻き戻す。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ザ、、、ザ、、ザザ、、、
、、むい、、、、こご、そう・・・・だ・・・・・・・・」
巻き戻す。
「さむい、、、こごえそうだ」
子供の声が入っている。さらにその後ろで大勢の人間が唸っている声が聞こえる。
うわぁ!!私は汗が滴った。。
電話から離れる。すると通話記録がそのまま流れる。
「あー、、ありがとうございます。こちらこそお願いしたいです。いつから
これますか?」
「いつでも私は構いません」、、、
記憶にある会話。しかし、私はおじさんと話をしていたはずだ。
そこから流れる声は地面の下から響くような老人の声だった。
「神尾くんね、、はやくいらっしゃい」
474 :sage :03/07/02 02:11
そこで通話が途切れる。私の体中に冷や汗がながれおちる。
外は土砂降りの雨である。金縛りにあったように動けなかったが
私はようやく落ちついてきた。すると、そのまま通話記録が流れた。
今朝、掛かってきた分だ。
しかし、話し声は私のものだけだった。
、、、、、、
「死ね死ね死ね死ね死ね」
「はい。今準備して出るところです。」
「死ね死ね死ね死ね死ね」
「あ、すみません、寝起きなので」
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」
「あ、、だいじょうぶです。でも、、ありがとうございます。」
私は電話の電源ごとひきぬいた。
かわいた喉を鳴らす。な、、、、なんだ、、、なんだこれ、、
なんだよ!? どうなってんだ??
475 :sage :03/07/02 02:12
私はそのとき手に求人ガイドを握っていた。
震えながらそのページを探す。
すると何かおかしい。  、、ん?
手が震える。。そのページはあった。
綺麗なはずなのにその旅館の1ページだけしわしわでなにか
シミが大きく広がり少しはじが焦げている。どうみてもそこだけが
古い紙質なのです。まるで数十年前の古雑誌のようでした。
そしてそこには全焼して燃え落ちた旅館が写っていました。
そこに記事が書いてありました。
死者30数名。台所から出火したもよう。
旅館の主人と思われる焼死体が台所でみつかったことから
料理の際に炎を出したと思われる。
泊まりに来ていた宿泊客達が逃げ遅れて炎にまかれて焼死。
これ、、なんだ。。求人じゃない。。
私は声もだせずにいた。求人雑誌が風にめくれている。
私は痺れた頭で石のように動けなかった。
そのときふいに雨足が弱くなった。。一瞬の静寂が私を包んだ。
電話がなっている
919:
嫉妬深い彼女
異常に嫉妬深い彼女に別れ話を持ちかけた。
やさしい人だったが、妙にネガティブでさびしがり屋だった。
本格的に付き合いだして、はじめて彼女の異常さに気付いた。
俺の携帯がなるたびに、誰からなのか何の話だったか、執拗に問い詰める。
休日には、必ず自分と一緒にいるように強制。
やむをえない仕事などの理由で一緒にいられない時は、それこそ十分おきに連絡が来る。
とにかく俺の行動のすべてを管理したがった。
また、自分以外の女性と俺が会話するのを一切認めない。近所の人に挨拶もさせない。
レストランとかでも、店員が女性のときは必ず彼女が注文をとった。
仲のよかった姉が急に連絡してこなくなったのも、彼女がさまざまな嫌がらせをしていたからだと知った。
さすがにやばいと思って、彼女の実家に相談してみたが、
「うちの子は、前の男にふられてからだんだんおかしくなった。
あなたと付き合うようになって(あれでも)だいぶ落ち着いた。
少々変なところもあるが、かわいそうだから見逃してほしい」
言外に、これ以上娘がおかしくなるようなことをするな(分かれるな)といってきた。
警察にいる友人にも相談してみたが、警察は色恋沙汰には、死人でも出ない限り関わろうとしないらしい。
920:
しかし、さすがにこれ以上面倒も見切れない。話し合うにも言葉が尽きた。
これ以上一緒にいると俺が狂う。
彼女のマンションに行き、できる限り穏やかに遠回りに別れ話を持ち出してみた。
とたんに人とは思えぬ形相で、めちゃくちゃに俺につかみかかる彼女。
必死で抑えつつ説得を試みるも、執拗に俺の眼球を引っかこうとするさまに恐怖をおぼえ突き飛ばす。
思いっきり転んだ彼女は、飛び起きながら台所に走りこむ。
今までに感じたこともない悪寒を覚え、彼女が台所にいるうちに、靴を残して彼女の部屋を飛び出した。
エレベーターをそわそわしながら待ってると、彼女がドアをぶち破るように部屋から出てきた。
裸足で、手には包丁を持っている。それだけ確認して、来ないエレベーターを見限り階段に走る。
マンションの階段を転がり落ちるようなスピードで駆け下りるが、追いすがる彼女の声を引き離せない。
一階正面ゲートから駐車場に着くより早く彼女が追いついてくる。
必死で走っている耳に彼女の荒い息が聞こえてくる。
逃げ切れないと判断して、ぎりぎりまで彼女が追いすがってきたところで、急にしゃがみこんで足を払った。
彼女は俺につまづく形で、勢いよく顔面からアスファルトに突っ込む。
包丁を落としたので、柄を蹴って遠くに飛ばした。
彼女が起き上がるより早く自分の車に駆け寄りながら、ポケットを探りカギを取り出す。
カギを開けてドアを開け中に滑り込むのをほとんど同時にやってのけ、エンジンをかける。
バックして方向転換。駐車場の外に向かってアクセルを踏もうとしたとき、運転席ががばっと開いた。
921:
息を吸った弾みに、「ひいっ」とかぼそい情けない悲鳴がこぼれる。彼女を正視できない。
ゴミ処理用の焼却炉を稼動中にのぞいて、
猛烈な熱気に顔を背けたことがあるが、今の彼女はあれに似ている。
ほとんど反射的にアクセルを踏み込んで車を走らせた。
彼女はドアにつかまって併走しながら俺の名前を絶叫していたが、
スピードが上がってついに手を離した。
爪がはがれたようで、運転席側のドアの内には血の線が残った。
夜の街を制限無視で走りながら、俺は泣きじゃくっていた。
その日のうちに荷物をまとめて実家に逃げ込んだが、その日から二度と彼女を見ることはなかった。
彼女からも彼女の実家からもまったく音沙汰がないので、自殺でもしたのかとおびえていたが、
件の友人がさりげなく見てきたところ、何事もなく普通に暮らしていたという。
時間がたって楽観的になった俺は、また自分のアパートに帰った。
夕食でも作ろうと冷蔵庫を開けると、小包が出てきた。
いやな予感がしたが開けてみると、中からは手紙らしい封筒と、
あの日マンションにおいてきた靴が、短冊状にずたずたにされた物がでてきた。
それを見たとたん、あの日の恐怖がよみがえった。
心臓が急に暴れだし、口の中がが干上っていやな味がしてきた。
ひゅーひゅーと荒い呼吸をなだめながら、恐る恐る同封されていた封筒を開けてみる。
予想した手紙ではなく、硬い花びらのようなものが手のひらに散らばった。
それが根元からはがれた十枚の爪だとわかったとたんに、声を上げて手の平から払い落とす。
慌てて友人に連絡を取ろうとするが、家の電話機が動かない。よく見ると電話線がちぎられていた。
喉から変なうめき声をもらしながら、充電中の携帯を手にとるのと同時に着信。彼女から。
さっきの爪の時のように、携帯を放り出してへたり込んだ。
腰が抜けて座り込んでいる俺の後ろから、玄関の鍵を開けてドアを開く音がした。
 「早くでてよ」
138:
隔離病院
昔母から聞いた話
知り合いのおばあちゃんが、体の調子がおかしいということで病院に行き
何やら検査とかしてて、すぐ終わるはずが長引いて結局そのまま入院した。
当時は肺結核とか多かったから隔離っての?
サナトリウムみたいなところに入院したんだと。
そんなに悪かったのか、とおったまげて
ある日皆で見舞いに行ったとき。
なんかの拍子にそのばあちゃんと少女だった母以外の皆が
別の話に夢中になってて、ぽつんと取り残されたようになった。
母が「おばあちゃん、大丈夫?」と聞いたところ、ポツリと
「全然大丈夫じゃないよ・・・」との答え。
続けて「ここは何かおかしいのよ。検査といいながら
紙に延々と同じ言葉書かされるし、頭に変なものかぶせられて
少しでも動くと怒られるし、薬はとても多くて飲むのが大変だし。」
少女だった母にはその異様さが伝わるわけも無く、
ふうん? 程度で終わってしまっていた。
そのままさらに2ヶ月ほど入院していたそうだが
ある日ひょっこり退院することになった。
退院したばあちゃんを見て母は衝撃を受けた。
140:
口が開きっぱなしでよだれがだらだら、
体は小刻みに震え車椅子、
「きてきてられられますおられますおられますらりらりられ・・・」
とやたらラ行の多い、意味不明の言葉を繰り返す。
(どうでもいいが美味しんぼのマジキチ岡星思い出した)
しゃんと背筋を伸ばして身だしなみに気を使っていた当時の姿は微塵も無かった。
どう見てもこれ退院できる状況じゃないだろと思いはしたが、
医者の言うことだからと自宅療養? 結局完治していない?
引き取ることになった。
その10日後くらいにあっさりと逝った。
スライス盤? みたいなよく切れるでかい円盤状のカッターに自ら飛び込んだのだ。
夫であるじいさんが造船作業員だったから
その工場に入り込んで、勝手に機械を動かしたらしいとかなんとか。
その病院も今はすでに無く、当時を知るものも全員鬼籍に入ってしまっているので
もはや真相は闇の中、なわけで。
ただ、あの後何年かして母がふと気になって、当時の電話番号帳? 
(職業別と人名別の二つあったが両方調べたといってる)や住所録?
を確認したが、どこにもそんな病院の名前は載っていなかったそうだ。
148 :こんなんでよかったら :2001/07/04(水) 02:57
留守番電話
たしか伊集院が話してたネタなんだけど
まだ出てないと思うから、書いてみます。
既出だったらなじってくれ(笑)
数年前、友人Kの彼女が事故で亡くくなりました。
周りから見ても、K達は凄く仲が良くて
そろそろ結婚か?なんて言われてる時のことです。
その死に方というのが、Kの彼女が会社の帰りに
Kの家による旨を、公衆電話からKの家の留守電に
入れている時に、その公衆電話にトラックが突っ込むという悲惨な物でした。
だからKの留守番電話には「あ、私。今から行くから待っててね」
という彼女の声の後に、タイヤのスキール音。
そして彼女の悲鳴。公衆電話の破壊される音。
彼女の事故の一部始終が、克明に録音されてしまっていたのです。
149 :こんなんでよかったら :2001/07/04(水) 02:58
それからのKは仕事も辞め、外出もせず
見ているのが辛いほどにやせ衰えていきました。
しかし、私達は懸命にKを励まし続け
その甲斐もあってかKも何とか
「俺がこんなんじゃ、あいつも悲しむに違いない」
と立ち直りはじめたのです。
そして数日後、やはり彼女との思い出が多すぎる今の部屋は
Kにとって辛すぎるらしく、Kが引越しをするということになり
仲間皆で引越しを手伝うことになりました。
朝から始めた引越し作業も、夕方近くになり
何とか大方のものを運び出し終え、あと少しとなった時のことです。
突然、友人がはずしていた電話機からあの時の留守電の音声が・・・。
「あ、私。今から行くから待っててね」と・・・。
それを聞いたKは真っ青になり、またふさぎ込んでしまいました。
私は留守電をはずしていた友人を外に連れ出し
「なぜ気をつけないんだ!」となじりました。
しかしその友人は、ぼそっとこう言うのです。
「ありえないよ・・・だってコンセントつながってなかった。
 いやそれどころか、テープは先に取り出しておいたのに・・・」
43:
お狐様
これは私が、いや、正確には母が半年前から9月の終わりごろまでに経験した話。長いです。
今年の7月某日、もろもろの事情で、私は結婚を前に実家へ一度帰省するため
アパートから引越しすることになりました。
父は仕事の繁忙期でこれませんでしたが、母が有給をもらって、代わりに来てくれました。
母は去年から体の調子が芳しくなかったのですが、とにかく外で遊ぶのが大好きな人で、
今年の5月にトルコ旅行なんぞに行くような、本当に活力あふれる虚弱体質の人です。
さらにいうなら何もないような場所でよく転ぶ、おっちょこちょいな人でもあります。
荷造りのときも10センチの段差しかないアパートの玄関で派手にスッ転んでました。
44:
私のアパートがあった某所は海と山に囲まれた比較的のどかな場所
(相手の家の地域)で、高を走らせればすぐにK野やおI勢さんにいけるような立地の場所でした。
そんな場所ですから、旅行好きで観光大好きな母親が行動を起さないはずもなく。
「M(私)さん!お母さんちょっとK野古道めぐりいきたい!」
ちょっとK野古道めぐりってアンタねぇ、なんて思いもしましたが、言い出したら聞かない人ですし、
行かない!なんて私がごねて後からネチネチ文句言われるのもイヤだしなぁ、
という思いもあり、とてもすごく遠回りですが引越しの
荷物(クロネコさんの単身パックからあぶれ出た荷物)をひっさげて、
K野古道とN智大社、周辺のお社へ行くことになりました。
旅なれた母はあれよあれよと言う間に宿を確保し、いきたい社と
観光スポットをググって決め、出だし快調に出発しました。
45:
母は特定疾患の関係で少々膝を傷めていましたが、山岳用の杖を駆使して
N智の滝とN智大社をすべて回り(私は翌日筋肉痛で泣きました)
N智大社すぐしたのK野古道の看板(?)のところで記念撮影をしてからお宿へ行きました。
メインの道路からはずれたところにあるその宿、いや、宿というよりホテルに近い感じでしたけれど、
とにかく泊まる予定の場所はリアス式港のすぐ横をせり出た感じに立っている古めのお宿でした。
本来なら16時にはチェックインできる予定でしたが、N智大社の階段を
下りるのにおもったより時間を食ってしまったのでついたのは18時をまわっていました。
7月ですからちょうど夕暮れで、山間に沈む夕日が赤々と綺麗でした。
案内された宿は本当にオーシャンビューで、2人で泊まるにはちょっともったいないような、
トイレとお風呂のついた和式のお部屋でした。
46:
ここでかなりテンションのあがった私と母は、お泊り荷物セットの片付けもそこそこに写真を撮り始めました。
とにかく部屋のいたるところを私はとり、母は窓から見える景色をしきりに撮っていました。
ちょうど夕日が完全に沈み込んで、母が夕日と海の写真を「綺麗綺麗!!」と
キャイキャイいいながら撮っていたときです。
突然ピタッと不自然に、母は喋るのをやめました。
不審におもって「どうしたの?」と声をかけると、母は突然カーテンをシャッと閉めました。
無言で反対側のカーテンもシャッとしめて、母はニコッと笑いました。
「ん?ああ、ちょっとはしゃぎ疲れちゃったから、温泉いこうとおもって!」
47:
母にしては奇妙な笑い方だった気がしますが、まあ確かに歩きつかれたことも
ありましたし、一応曲がりなりにも虚弱体質な母を思えばそうなんだろう、と
そのときは納得して一緒に温泉へ浸かりにいき、布団も敷いて就寝の運びとなったのですが。
電気も消してさあ寝るぞ!となったところで母が突然
「Mさん、ちょっとあなたのバックかしてくれない?」
「なんで?」
「添い寝するから」
意味がわかりませんでした。
けれども母はしきりに私のバックと添い寝したがってましたので、まあ、
そういうこともあるかもしれない、と無理やり私自身を納得させて、
私のバッグを母に貸し与えて就寝しました。
49:
その晩、私は付属してるお風呂場のほうから変な気配を感じて、薄目を開けました。
私はあんまり霊感のあるほうではないのですけれど、そこに何かいるとか、気配を読む(?)
ことが稀にあるので「あー、何かいるんだなぁ、まあ古そうなお宿だし、いても可笑しくないよね」と
特に怖がりもせず結論付け、一応母の方を確認しようと寝返りを打ちました。
母は私のバックを何か大切な宝石箱でも守るような形で横抱きに抱え込み、
私のほうを向いて(左半身を天井に向けて)寝ていました。
何かおかしい、どうしたんだろうこの母は。
そもそも何で私のバックなんか抱えるなんて言い出したんだろう、と
このときになってようやく考え出しました。
50:
母が抱きしめている私のバックは外行き用の小さめのバックで
(母から言わせれば「ずた袋」だそうですが)母の友人の小物屋さんから
母が買い、私にくれた物でした。
特に何かいわれがあるとかいうものではありません。
中に入ってるものも特にこれといったものは入っていません。
お財布にお化粧品とスケジュール帳と、実家の方でいつもお世話になっている
天狗様のお守りとおI勢さまの鈴守りとN智大社で買ったお守りとN智の滝の杯しか・・・。
そこまで考えてから、母はもしかして、この大量のお守りに用があったのかもしれない、
と思い至りました。
それから、そういえば母がこの部屋に持ってきた荷物には、
母がいつも持ち歩いているお守りの類が一切なかったということも思い出しました。
53:
何かあったことは明白なのですが、霊的な対処法に疎い私には何もすることが
思いつかず、とりあえず明日も早いだろうからそのまま寝ることにしました。
朝起きて一番に、昨日感じた変な気配のことと、何があったのかを聞きました。
母は苦く笑いながら「写真撮ってたときに」と口を開きました。
「完全に日の沈んだ後、海を撮ったの。そしたら、ギャアアアアアアアアア!!って
なんか、動物が絞め殺されるような、地を這うような変な声が聞こえちゃって、
なんか怖くなって。お母さんのお守り全部車の中に置いて来ちゃってたから、Mさんの借りちゃった」
54:
思い出すと鳥肌が立つ、といって、母は私に腕を見せてくれました。
紛うことなきチキン肌がそこにありました。
その時撮った写真は怖くてデータが消せない、とのことだったのでそのままに
してありますが、何のことはない真っ暗な水面の写真です。
特に何か写っているということはありませんでした。
このときに、その写真を払うか何かすれば、もしかしたらあるいは、
何か変わっていたのかもしれません。
けれど私も母も、このときは、まさかこんな大事になるなんておもっても見なかったのです。
55:
少し怖い体験をしましたが、日も完全に昇って朝飯を食べてしまえば
もうすでにその話題は笑い話になってしまい、
私たちは一路N智大社周辺のお社様めぐりへと向かいました。
といっても、今日は実家に帰らないといけないのでどうしても母が行きたがった
女性の神様が祭られているお社へ赴きました。
併設してお狐様も祭られていたので、何かとお狐様には
いつも助けてもらっているので挨拶もかねてそちらも行きました。
56:
女性の神様が祭られているお社は、早い時間だったからなのか神主さんも
巫女さんも居らず、お守り処もしまってましたが、とにかく中へ入りお参りへ行ってきました。
真っ白い石がしきつめれた不思議なところで、お供えされた色とりどりの花が綺麗な空間でした。
そこでお御籤を引くと母は大吉で「大病は治る」と書かれてました。
(ちなみに私は末吉で、騒ぐんじゃない。もっとしっかりしろ。とお叱りを受けました・・・)
きっと特定疾患のことだな、とおもって「よかったねー!」といいながら一路実家へ向かい、
無事実家へたどり着くことができました。
実家に帰ってきて2日後、勤め先の病院で母が倒れました。
57:
左足の膝から下が2倍以上に膨れ上がり、歩くことはおろか、立ち上がることすら
出来なくなってしまったのです。
病名は蜂巣炎、それも早期発見したのにもかかわらずの劇症で、即日入院してしまいました。
入院して次の日、父と私は主治医に呼び出されました。
「K(母)さんのことですが、あまり芳しくありません・・・。原因がわからないんです」
「え・・・あの、病原菌とか、検査結果は・・・」
「出てきた膿をシャーレで培養してみましたけど・・・死滅したものばかりでした。
ちなみに、Kさんは最近転んだり傷をつくったりしませんでしたか?」
いわれて、そういえば引越しの手伝いに来たときに玄関でスッ転んでたっけ、と思い至りました。
59:
きっとそれだとおもって主治医にいうと「恐らくそのときできた傷口から病原体
が入り込んだのでしょう。病原体は不明ですが」とのことでした。
それから入院の日程が未定なことや、これからの治療法などを話し、
最後に、先生は大変言いづらそうな顔で言いました。
「このまま劇症が続くようなら、左足を切断します」
めったに泣かない父が、泣きました。
60:
その横で私はあの女性の神様が祭られているお社で母が引いた、
あのお御籤を思い出していました。
「大病は治る」そう書いてあるのを思い出したんです。
妙な確信の元に父を慰めた私は主治医に、その切断の話しは母にするのか、と聞きました。
すると主治医は苦笑いをしながら「したんですけど」となにやら歯切れの悪い言い回しをしました。
「現実味のない話ですから、アレなんでしょうけど、
Kさん「あ、そうなんですか?まあでもたぶん大丈夫です」なんていうんですよ・・・」
あ、これは、母も「治る」という妙な確信をもってるな、と。
61:
実際に、母はあれだけの劇症にもかかわらず、左足を切断せずにすみました。
まあ、発症した箇所がまるで火にあぶられて焦げて炭になった肉のようになってしまいましたが。
けれども病状は平行線をたどり、3週間の入院が1ヶ月に伸び、
2ヶ月に伸び・・・夏だった気候は、とうとう秋(といっても残暑厳しい秋でしたが)になってしまいました。
その間にもいろいろと原因となってる菌の解析は進んでいましたが、
どうにもこうにも決定打がなく、原因不明のまま。
どれが効いているのかもわからない抗生剤を3種類、24時間点滴する生活が続いていました。
いくら母が虚弱体質といっても、どうにもおかしい状態が続いたある日。
「なんかねえ、どうにもあれさぁ、"繋がってる"感じがあるんだよ」
62:
と、入院生活にめちゃくちゃ飽き飽きしていた母が愚痴でもこぼすかのようにつぶやきました。
曰く、例のあのキモチワルイ叫び声の主と限りなく細い糸で繋がってる感じがする、と。
なんとなく私もあのキモチワルイ叫び声の主が一連の原因なんじゃないかなあ、
とはおもっていたので「ああ、そっかあ」と頷きました。
頷いたところで、知り合いに霊的な対処法に強い人なんていないし
(強い人は身内にいますが、払えない人なので)どうすることもできないのですけれど。
考え抜いた末に、私は私自身が最強だと思っているのお守りを持っていくことにしました。
何かとお世話になっているお狐様を母の病室に持っていくことにしたのです。
64:
といってもこのお狐様、社に入っているようなお狐様ではなく
(ちなみに屋敷守としてのお狐様も家にはいますが、今回はその方ではないです)
私が物心つくころから20ウン年間大事にしている、亡くなった祖母から貰った狐のぬいぐるみなんですが。
このお狐様関連のお話はまあまあ結構あるのですが、それはまた機会があったときにでも。
とにかくその日、お狐様に「母さんが良くなりますように」とよくよくお願いしてから
お狐様をバックの中に入れて、母の病室に行き、徐にお狐様を取り出して「はい」と
母の左ひざの上に(布団の上から)乗せました。
母は「その子持ってきたの?」となにやら苦笑していました。
どうやら母は天狗様のほうを持ってくるのだと思っていたらしいです。
65:
(ちなみに天狗様のお面をお借りしてくることも考えましたが
私は背が低くて神棚に祭ってある面に手が届かなかったのであきらめたという経緯があります)
なんやかんや世間話をしてる中ずっとお狐様を乗せておき、そろそろ帰ろうと
思い立って、お狐様を持ち上げた瞬間に、ゴロゴロゴロドォオオオンっていう感じで、
雷が落ち鳴り響きました。
びっくりして窓の外を見ましたが、雲ひとつない快晴です。
「・・・あれ?いま、雷落ちた?」
67:
よね?と母を振り返りましたが、母はキョトンとして。
「え?別に?何いってんの?」
確かにあの時私はゴロゴロゴロという地響きのような音と、バリバリバリとも
ドォオオンともピシャアアアンとも聞こえるような、
あの雷がものすごい近くに落ちたときの音を聞いたというのに。
腑に落ちないながらも、まあ、たぶん、きっと気のせい。ということにして、
お狐様を胸抱え込んでお狐様の頭を2,3回撫でてからバックにしまいこんで帰宅しました。
68:
その日から、母の平行線をたどっていた病状が急に回復へと向かい
(主治医も舌を巻くような回復っぷりで、もしかしたらこのまま一生
車椅子生活かもなんていわれていたのに、1週間後には病院内をさっさ
か歩けるまでになってしまいました)、10月に自宅療養へ移行、
11月には見事職場復帰を果たしてしまいました。
ちなみに母の感じていた"繋がり"ですが、
回復へと向かい始めたあたりから感じなくなったとのことでした。
やっぱりあの私の聞いた雷の音のようなものが関係しているのかなあ、
なんて思っているのですが、母は信じてくれません。
あと発症した箇所がまるで火にあぶられて焦げて炭になった肉のようになった
のは、母に大吉をくれた女性の神様が、清めて焼いてくれたんじゃないのかなぁ、
なんておもっています。(火を司る神様にも近しい方でしたし)
69:
そんなわけで一連の騒動は幕を閉じ、
いろんな方々に守ってもらったらしい母も今は隣の寝室でのん気に鼾をかいて寝ています。
ちなみに原因となった例のキモチワルイ声の主ですが、未だわからずじまいです。
実は私のとった部屋の写真に真っ黒いゴリラのようなサルのような形の変な
モノが写りこんでいたので、もしかしたらソレが声の主かもしれませんね。
ホントに長くてスイマセンでした・・・。あとあんまり怖くなくてごめんなさい。
78:
>>43
面白かったです。
最後の一文にゾクッとしました。
74:
読みやすいし、面白かった。wktkした。
かーちゃん治って良かったね!
また気が向いたときに狐様の他の話や、天狗様の話も聞きたいです。
ぬいぐるみとお面なのがイイ(・∀・)
71:
すごく読みやすくて怖かった。
76:
>>71
ありがとうです(・ω・`*)
お狐様と天狗様のお話はそれほど怖いものでもないので
(いやたぶん人様からしたら怖い話もあるんでしょうが、如何せん私は
守られている立場の人間らしいので、怖い思いをあまりしたことがないのです)
機会があったらお話しますね?
313 :本当にあった怖い名無し:2006/01/06(金) 22:50:24 ID:GOF23V3BO
謎の海洋生物
九州にあるH港って港に(名前とか伏せた方がいいのかな)、中学のときの美術の授業のスケッチで行った。
友達と自分は二人で、たまたま泊まっていた船の絵を描いていた。
ふと目の前の海を見たときに、不自然に海の色が黒いところがあった。
「あれ何?」
自分が友達に話し掛けると、友達は突然立ち上がってそこに石を投げつけた。
黒い所はゆっくりとこちらに近づいてきた。意外にでかかった。
「鮫?鮫っぽいね」
そのときは自分も友人も、なんで鮫がいるんだろう、くらいにしか思ってなかった。
しかし黒い所がこちらに近づくにつれ、段々恐くなってきた。
そのときは単純に、鮫に殺されることの恐怖しかなかった。
自分達は、とりあえず先生を呼んだ方がいいかと思い、立ち上がった。
315 :本当にあった怖い名無し:2006/01/06(金) 23:06:24 ID:GOF23V3BO
すると、黒い所がバシャッと跳ねて、生臭い臭い(汚い犬みたいな)がしてきた。
あまりに強烈だっため、自分も友達もびっくりして黒い所を見つめた。
ゆっくりとそこから、黒緑色のワニみたいな顔が出てきた。
目は白く濁っていたが、小さな黒目は確認できた。
自分は目の前にいる物が鮫じゃなかったことに戸惑い、
さらに得体の知れない動物がいることに、
激しく恐怖に陥った。正直チビったかもしれない。
その謎の動物はワニのような顔で、頭に枝(角?)が数本刺さっていて、異様な臭気を発していた。
三十秒ほど固まっていた自分は、まさかこいつが竜じゃないか、と思いはじめた。
しばらくすると、その得体の知れない竜みたいなやつは、ゆっくりと海の中に消えていった。
当時この話は、誰に言っても信じてもらえなかったんだが、
そのことがあった年に、石を投げた友達の祖母が一人(めちゃめちゃ元気だったのに)、
自分の祖父が二人とも亡くなって、ちらほら信じてくれるやつも出てきた。
自分にとっては極限まで恐かった話。
318 :315:
本当に竜だったのか何だったのかはわからないけど、今も恐くてあの港には二度と行けそうにない。
っていうか、あれ以来一度も海に行ってない。
誘われても体調が悪いって断ってる。(竜が恐いとは言えないし)
次会ったら殺されそうで…
320 :本当にあった怖い名無し:2006/01/06(金) 23:34:07 ID:gvf0ynaa0
興味深い話だな。大きさはどれ位だったの?
321 :本当にあった怖い名無し:2006/01/07(土) 00:20:41 ID:+5CP0qTnO
>>320
黒い影みたいな部分はかなりでかかったけど、けっこう曖昧。
鯨とかがあのくらいなのかなあ?
出てきたワニみたいな頭は、人の頭の二倍くらい。
けっこう近距離で見たから、これは間違いないと思う。
500:
覗き穴
大学生の男は古いアパートで一人暮らしをしていた。
男の部屋の壁には、小さな穴が開いており、そこから隣の部屋の様子がのぞき見ることができた。
隣の入居者は若い女性。
女性はのぞき穴の存在に気付いていないらしく、男はこれ幸いとばかりにのぞき行為を続けていた。
そして、ある日の事。
夜中の3時をまわった頃、男はドスドスという物音で目を覚ました。
何事かと思えば、隣の部屋から聞こえてくる物音だった。
もしかして男でも連れ込んだか?と思い、喜び勇んでのぞき穴を覗く。
隣の部屋も電気を消しており、詳しい様子をうかがい知る事はできなかったが、
人影が二体あることは確認できた。
これは間違いない、と男は興奮したが、すぐに様子がおかしいことに気付いた。
502:
男と思われる大きな人影が動くばかりで、女性のほうは全く身動きしていないのだ。
暗がりに目が慣れてくると、男が女性を殴りつけているということが分かった。
女性は猿ぐつわを噛まされているらしく、微かに「うっ」という声を漏らすだけで悲鳴をあげられなかった。
終には呻き声も聞こえなくなった。
すると男の人影は隣の部屋から出て行った。
強盗だ!
男は警察に通報しようと思い、電話の受話器に手を掛けたところで動きを止めた。
もし通報すれば自分がのぞきをしていたことがばれてしまう。
自分の保身のために、男は通報を思いとどまった。
一週間としないうちにアパートに警察が押しかけてきた。
やはり隣の女性は殺されていたらしい。
当然、警察はのぞき穴の存在を発見し、何か見なかったかと男に聞いた。
男は「壁の穴なんて気付かなかった。その日もなにがあったか気付かなかった」と言った。
他にもいくつか質問されたが、警察は男のことを疑っている様子は無かった。
殺人の瞬間を目撃したことは忘れられなかったが、
通報しなかった事への罪悪感はすぐに薄れていった。
事件から二週間たっても、犯人は依然として捕まらなかった。
503:
そして、ある日の事。
夜中の3時をまわった頃、男は再びドスドスという物音で目を覚ました。
しかし、隣の部屋は事件以降、新たな入居者は入っていないはずだった。
それでも、その物音は間違いなく隣の部屋から聞こえてくる。
恐る恐るのぞき穴をのぞいて見たが、動くものの気配は無い。
気のせいか、と思い穴から離れようとした瞬間、
狭い穴の視界を埋め尽くすように、かっと見開かれた血走った目が現れた。
男はがっちりと目を合わせたまま、驚きのあまり身動きが取れなかった。
そして、かすれた女の声で一言、
「見てたでしょ」
450 :449:
復讐
以前すんでたとこで、2年くらい前にあった話なんだけど、
子供とお母さんが横断歩道を渡ってて、ひき逃げされた。
その横断歩道は歩行者が少ないってんで、普段は車道の信号は点滅なのね。
そんで、ボタン押して待ってたら車道の信号が赤になって、横断歩道の信号が青になる。
だけど、その点滅信号ってめったに赤になることなんてないから、
点滅になれた車がよく事故おこしてたんだよね。
そんで、そのひき逃げ事件もおこった。お母さんとその子供も即死だったらしい。
暗くなったばかりのころに、もの凄いスピードでひかれたらしくて、
お母さんは頭が割れて脳ミソが飛び散ってて、頭がグチャグチャ。
なんでも、顎から上が取れちゃったみたいになってたらしい。
子供(3才くらいだったかな?)も車の下に入り込んでしまって、
後輪に頭を踏まれて頭が潰れた状態だったそう。
後で事故現場行ったら、横断歩道の白いとこに血の跡すごい残ってた。
その後、親子をひいた車が見つかったんだけど盗難車で、結局犯人は見つからなかった。
それが7?8年前の話。オレが高校生のころ。
その後。オレは他の県の大学に行った。
卒業してから、また実家に戻って地元に就職した。
ちょうどそのころに、当時だと5?6年前か、昔あったひき逃げの犯人が捕まったって聞いた。
どうして犯人がわかったのかはわからないけど。
犯人はオレの4つくらい上の男で、メッチャ近所のチンピラだった。
そういえば見た事あるかもしれないってくらいの。
ひき逃げがあった信号は、そのころはもう押しボタン式ではなく、ちゃんと普通に変わるようにされてた。
まぁ広い直線の道だし、交差点ではないといえど、最初からこうするべきだろ、って感じだったんだけど。
母親に話を聞いたら、
「もう○○さん(ひき逃げ犯)結婚して子供もいるのに、奥さんとお子さんがかわいそうだねぇ・・・」
ってことだった。
その後。その奥さんと子供も何度か見かけた。
すごいキレイな奥さんで、普通にいいな?って思った覚えがある。
451 :449:
地元に帰ってから半年くらいたって、
ようやく仕事もなれたってくらいの時、また例の横断歩道で事故があった。
その横断歩道は職場からまぁまぁ近くて、事故がおこったのはすぐ耳に入ってきた。
野次馬に行きたかった(不謹慎?)けど、仕事ほっぽりだしていくにはちょっと
距離があったんで、遠くからパトカーや救急車の赤いランプだけ見てた。
会社の上司が、信号が押しボタン式をやめてからは珍しいなって言っていて、
昔のひき逃げ事件を思い出した。
家に帰るとイキナリ母親が、「今日事故があったの知ってる!?」って言ってきた。
「あのひき逃げ横断歩道だろ?会社からパトカーとか見たよ」って言ったら、
「ひかれたの・・・○○さんの奥さんとお子さんなんだよ!」って。
・・・そのときはちょっとゾッとした。
「・・・死んだの?」って聞いたら、母親はだまってうなづいた。
母親も子供もどちらも死んでしまったらしい。そしてやっぱりひき逃げ。
「もしかしたら犯人は、昔ひき逃げされた母子のオヤジなんじゃないの?」とか言ってた。
ゾッとした反面、明日会社で話そうとか、話のネタが出来た(不謹慎?)くらいにしか思ってなかった。
案の定次の日は、オレが話す前からその話でもちきりだった。
その時に、昔ひき殺された母子のオヤジは、その後引っ越してしまったと聞いた。
仕事から帰ると、オヤジが仕事先から家に電話してきた。
なんでも、オヤジの知り合いが、昨日の事故の犯人だということがわかったらしい。
つきあいのあった人なので、ちょっと仲間内で集まって、
警察に行ってみるから遅くなるという内容の電話だった。
オレもオフクロも夜遅く迄起きてた。やっぱり話が聞きたくて。
オヤジが帰って来てから話を聞いて、オレは心底ゾッとした。
453 :449:
警察では面会もさせてもらえず、警察もなにも話してくれなかったらしいが、
その人(今回のひき逃げ犯)と仲のいい人が、
その人が出頭(ある意味の自首だったらしい)する前に聞いた話では、
その人はその日、友人と夕食を食べて帰宅途中だったらしい。
車の運転中に軽いめまいを覚えたが、大丈夫だろうと車を走らせていた。
が、目をさますと自分の部屋で、仕事着姿のまま寝ていたらしい。
酒は申し訳程度にしか飲んでないのに、おかしいなと思い、
時計をみたら仕事が始まっている時間だった。
慌てて身支度して、車に乗ろうと外にでると、
いつもバックで駐車するのに、その日は前から突っ込んで駐車していた。
フロントを見て驚た。
割れたフロントガラス、へこんだボンネット、その上血しぶきと肉片が、至る所に付着していた。
慌てたその人は、必死で前日のことを思いだそうとし、
友人に電話し、考えた末に、警察に出頭したということらしい。
鑑識の結果、○○の妻と子供をひいたのは
その人の車に間違い無いという結果になり、緊急逮捕されたそうだ。
そこまで話した後、オヤジは警官から聞いた話をしてくれた。
○○の妻と子供の遺体の状況の話だった。
母は頭が割れ、顎から上がとれて離れた所に吹っ飛んでたらしい。
そして、子供は車の下に入り込んで、タイヤで頭を踏まれ頭がつぶれていた。
・・・5年前の事件と同じだ。
家族4人(弟がいます)でシーンとなった。すげーゾッとした。
その後。事件の経過を、またオヤジがその人に聞いて来た。
なんでも、ハンドルにも血痕が付着しており、その血が誰の物かわからず困っているということだった。
その血痕は、ちょうど血まみれの手で、ハンドルを握ったような形になっていたそうだ。
その後、横断歩道で幽霊を見たという話や、
前回のひき逃げ犯の男が精神に異常をきたして病院にいる等、
いろいろ噂を聞いたが、それらは本当かどうか分からない。
ただ、近所でキレイな奥さんと、その子供を見ることはなくなった。
本当にあの人達が、そんな悲惨な死に方をしたのだと思うととても怖い。
昔。悲惨な殺され方をした母子が、復讐をしたのだろうか?
今でも職場に通うのにその横断歩道を車で横切るが、いつも思う。
もういいだろ、復讐終わっただろ?だからオレの車は使わないでくれ、って。
47:
加奈
先日中学校の同窓会があり、当時の俺のクラスではタブー化された話が話題になりました。
携帯なので何度かに分けてお付き合い下さい。
中学校で同じクラスだった加奈(仮)と言う子が居た。活発で勉強も良く出来る可愛い系の子だった。まあ俺の初恋の人だった。
三年の夏休みに学校の図書室に行った時、偶然にも調べ物をしていた加奈が居た。
図書室には俺と加奈しか居なかった為、進路について話したり雑談したりしながらお互い自分の作業をした。
俺はクラスの友達には言ってなかったが親の仕事の
関係で東京の高校に行く事になっていたので加奈にそう打ち明けた。
「そうなんだ、寂しくなるね」加奈は少し悲しそうな顔をして俺を見た。
好きな子にそんな顔されて多分舞い上がると言うか逆上せてしまったんだと思う。
その場で告白してしまった・・・。
結果ははぐらかされてしまったが、東京に行っても手紙しようね的な仲までは進展した。
夕方になり、途中まで一緒に帰宅。とその帰り道、
加奈が忘れ物をしてしまったと言い一人で学校へ戻る事に。
別れ際、加奈が言う。
「弘ちゃん(俺・仮)の事、私も好きだよ」
本当に嬉しかった。今にも踊りだしそうなくらい浮かれて俺は帰宅した。
これが加奈と交わした最後の言葉になるとは思いもしなかった。
48:
昨日の話からして今日も図書室に行けば会えそうだったので朝から学校へ向かう。
途中で駐在と県警のパトカーが停まっていたが特に気にもとめず学校に向かう。
図書室に加奈の姿は無く、俺は一日図書室で加奈を待っていたがやはり来なかった。
それからほぼ毎日学校へ行くも加奈には会えなかった。
夏休みが終わり、新学期が始まったが加奈は居ない。
担任が帰りにクラスの皆に話があると全員残された。話の内容は要約するとこんな感じ。
加奈は病気になり、県外の病院に入院した。
ご両親はクラスの皆には見舞いに来て欲しくないので病院名とかは言わないで欲しい、との事らしい。
クラス全員が動揺し担任に見舞いに行かせて欲しいと言ったが担任はダメと一点張り。
そんなこんなで数日たった日の放課後、こんな噂が出た。
加奈は夏休み、不良数人に拉致されレイプされたという噂。
精神的に非常にヤバく学校に来られないらしい。
そんな話、信じられなかった。目の前が真っ暗になった。
しかし噂の立った元が別のクラスの女子、駐在の娘である事がわかり話は真実味が増す。
俺は何度も加奈の自宅に行き、話を聞かせて欲しいと懇願するも父親に門前で追い返された。
そして加奈は学校に来ないまま卒業式を迎え、俺は東京の高校に通う事になった。
49:
高校に通い新しい生活がはじまると加奈の事は次第に薄らいで行った。
それでも加奈と最後に話した内容は時々夢に出た。
高校三年の時に中学時代の友人から加奈の訃報を聞いた。
自殺だったそうだ。自宅で首を吊ったらしい。
俺はその日の内に飛行機に乗り加奈の通夜に出た。
地元でも名家だった加奈の家だが、参列者は少なかった。
受け付けで名簿に名前を書くと係の人に焼香が終わったら親族の部屋に行くように言われた。
涙が溢れたが、なんとか焼香を終え、親族の部屋へ。
部屋には加奈の親父さんと年の離れた姉さんが居た。
そこで俺に語られた事は耳を疑うような悲しく恐ろしい話だった。
憔悴した親父さんの話。
加奈は俺と図書室で会った日の帰りに偶然車で来ていた
不良四人に絡まれ車に乗せられ朝方までレイプされたらしい。
家に戻ってきた時は全裸で身も心もボロボロの状態だった。言動もおかしくケタケタと笑っていた。
噂が立つといけないので県外の病院にて治療を受けた。
精神的なストレスにより痴呆のようになってしまい、さらに検査の結果妊娠も判明。
堕ろそうとしても「これは弘ちゃんの子!」と泣き叫び手に負えず
結局堕胎出来ない時期まで来てしまった。
50:
結局男の子を出産し、名前は「弘」になった。加奈がそう呼び続けていたので・・・。
加奈は出産後、自宅に戻し奥座敷で療養していた。
この頃はすでに母親も気がふれてしまい入院してしまった。
加奈の面倒は親父さんが見ていたが加奈は子供返りしており、まともな会話は出来なかった。
時々、我に帰ったような素振りを見せたがその都度自殺未遂を繰り返し、
施設に入院させようとした矢先、とうとう首を吊ってしまった。
赤ちゃんはお姉さん夫妻が引き取ったがダウン症らしい・・・
親父さんも話が終わると泣き崩れてしまい、
お姉さんは俺にこんな話をしてしまい申し訳無かったと言い俺を返した。
俺はあの日一緒に学校まで引き返さなかった自分を呪う気持ちと涙しか出なかった。
だが、話はこれで終わらない。
これより数年に渡り俺の身の周りに不可思議な事が起こるようになったんだ。
53:
その後、大学へ進む為に勉強に励む俺。
深夜ラジオをつけると不意に聞こえてくる女の声。
ラジオのDJの声に混じり「弘ちゃん、苦しいよ」と声が聞こえる。
ベッドで寝てると金縛りとともに聞こえる赤ちゃんの泣き声。
ふと二階自室の窓を見ると女の姿があったり、携帯アラームが誤作動したり。
こんな事が数か月続き、俺もダウン。
寺に行き坊さんに祓って貰うが、気休めにしかならないと言われる。
大学は失敗、予備校に通いはじめそこで知り合った女の子を好きになり付き合う。
が、彼女にも影響が出た。寝てると女の泣き声が毎晩のように聞こえ、
付き合うどころでは無くなってしまい別れる。
家は不審火が二回、霊障らしき音なんかは四六時中。
さすがに参ってしまい一度加奈の墓参りに行くことにした。
線香を供え、手を併せ加奈の冥福を祈る。
その時、住職がやって来て俺にこう言った。
君はこのままでは連れて行かれるかも知れない。
東京の○川市にある○○寺の○○さんを尋ねなさい。きっと力になってくれるから。
と言ってくれた。
翌日東京に戻り紹介された寺を尋ねる。
初老の坊さんが俺を見るやいなやかなり強引に手を引いて本堂へ連れていかれた。
そこで作務衣みたいなのに着替えさせられ頭を剃られ、経を読み上げる。
いきなりの展開にビビりながらも坊さんが真剣なので
それほど事態は深刻なのだと悟り言われるままにする。
一日目は昼から夜の9時位までずっとそこでお経をあげてもらう。
夜は簡素な食事を頂き、今夜は本堂より一歩も出るなと言われた。
56:
夜中、二時位だと思うが本堂の戸が突如ドンドンと叩かれる。
仏像が揺れる程尋常じゃない叩き方で外から赤ん坊の泣き声まで聞こえる。
恐くてガタガタ震え布団をかぶって去るのを待った。
4時頃までそれは続き、5時に坊さんが来てくれた。
俺は夜中の事を尋ねたが、真剣な顔で何か考え込み何も教えてくれなかった。
6時頃、夏休みだからか近所の子がラジオ体操に来て坊さんと参加する。
ありえないくらい日常の空気で少しほっとした・・・。
午前中境内の掃除を手伝い、本堂を水拭きする。
午後から読経を受け、また夜が来た。
坊さんに何があっても戸を開けてはならない。例え泣き縋られても決して開けるなと言われる。
眠りについたと同時に昨晩と同じようにドンドンと音がはじまった。
暫らくするとドサっと何か崩れるような音がして聞き覚えのある声が聞こえた。
『なんで弘ちゃん開けてくれないの?』
加奈だ・・・・。確かに加奈の声がする。
膝がガクガク震え心臓がバクバクいってるのがわかる。
『あけてよ・・さむいよ・・』
耳を塞ぐが聞こえる声。気がどうにかなりそうだった。
朝が近づくにつれ、声は聞こえなくなった。
昨日と同じく5時頃に坊さんが来てくれた。
緊張から解放されたが恐怖のあまり恥ずかしながら小便もらしてた・・・。
62:
で、一週間お寺で世話になり最後の夜はもう加奈らしきモノは来なくなった。
もう命までは取られまいと判断したのか、坊さんの許しが出て帰ることに。
坊さんの話
弘君にわかりやすく言うととても強力な怨霊に取りつかれていた。
あのまま放置していたら確実に数か月で連れて行かれた。
今後は影響は少なくなるだろうけど、成仏までは行かなかった。
お守りを肌身離さず持っている事、家と部屋の四隅に
粗塩を盛り入って来れないようにする事、何かあったらすぐに来る事。
こうしてその後、約8年はほとんど霊障はあらわれなかった。
で、冒頭にあった中学の同窓会に続く。
加奈の通夜以来だった同級生と合い酒を酌み交わしたのだけど、自然と加奈の話になった。
この話、レイプの件を含め地元ではタブーとなっていたのだけど加奈の両親は離婚、
名家だった家も売りに出され今では違う人が住んでいるとの事。
お姉さん夫妻は仕事の関係で子供を連れ東京に出てきているとの事。
凄く嫌な予感がしたんだけど、皆には俺にあった事は
言わないでおいたのでへぇー、と話を合わせるくらいにしてた。
この最中、居酒屋の照明が不意に落ちた。
霊だとかの話はしていないので停電した位にしか皆は思わなかっただろうが、
俺には誰の仕業かすぐにわかった。
65:
その晩はホテルに泊り、翌朝親戚の家に挨拶に行き午後には東京へ戻ってきた。
今は家を出て一人暮らしなんだけど、駅を降りて家路に向かう途中、
強烈な違和感というか立ちくらみがしてガードレールに掴まり座り込んだ・・・。
理由はすぐにわかった。
道路の反対側に親子連れが歩いているんだ。
加奈の姉さんと旦那。その間に遠目でもダウン症とわかる子供。その子が俺を指指してるんだ・・・・。
幸い、座り込んだおかげで姉さん夫妻には俺は見えていないと思う。
行き過ぎるのを確認すると家に向かい歩く。かなりフラフラする。家に着くなり嘔吐。耳鳴りがする。
あー、俺もおかしくなったかな・・・。と、本気で思った。
この大都会でなんちゅう偶然なんだと。考えただけで頭が痛くなってきた。
俺何か悪い事したかな?何か恨まれる事したのかな?
それから毎日そんな事考えています。
霊障はあまり?ないけどあの子が指を俺に向かって指していたのは絶対偶然じゃない気がする。
目も確かに合ったし、ダウン症からかも知れないが笑っていた。
この連鎖を打ち切る為にも明日にでもお世話になった寺に行くつもりです。
長々すみませんでした。
質問なんですが、小さい頃から霊については信じているほうなので、
加奈の事はあり得なくない話なのですが、血も繋がってない、
会った事もない子が俺を認識するような・・・
こんな事ってあり得ますかね・・・・・。
816:
北関東最凶の心霊スポット
今から2年ほど前の話です。
霊現象とか関係ないですし、皆さんの話に比べると全然小粒なのですが
俺にとっては洒落にならない話だったので、箸休め程度に聞いていただけると幸いです。
地名をはっきり書きすぎると簡単に場所特定されてしまいますので、
若干のフェイクが有ることをお許しください。
俺と馬鹿な友達数人は、夏になるとコンビニなんかで売ってる「●●心霊マップ」
みたいな本をナビに、きもだめし目的で心霊スポット巡りをよくやってました。
俺の地元は某有名な霊山の麓で、超有名な寺や神社が建ち並ぶ山間の小さな町です。
場所柄関東圏内では有数の、心霊スポットの宝庫ともいえるでしょう。
心霊マップには、近場にある自殺の名所の滝からちょっと車で遠出すればいける
幽霊が招くつり橋、事故死した女が佇むトンネルなど色々な場所が書かれていました。
818:
山間の田舎、都会と違って夜に碌な娯楽などはありません。
俺たちはそのうちに、行ける所は全部行き尽くしてしまい(俺は霊感のかけらもありません、
友達もないのでどの場所でも一度も霊体験をしたことはないです)次どこ行こうか?と
話していた時にある一人の友人(A君とします)が言ったのです。
「俺ネットでそういう場所集めて紹介してるブログ知ってる。北関東も割といっぱいあった気がする」
彼はよく内容までは読んでいなかったので、あらためて俺がそのブログを検索して、
次の心霊スポットを探す役目を引き受けました。
そのブログは簡単に見つかりました。
東京在住の管理人が、東京を中心に関東から東北まで色々な心霊スポットに
実際に出向き、写真と感想を掲載しているブログでした。
それによると、北関東で最も邪悪な冷気が渦巻いている場所、というものがあり
俺は「すげえwwww久々に面白い場所いけそうwww」と逸る気持ちを抑えながら
リンク先をクリックしました。
タイトルだけでもおどろおどろしいものでした。
血に染まる川、事故死者の怨念渦巻く●●沢の? 
確かこんな感じだったと思います。
819:
HP管理人はその町に車で行ったのですが、近付くにつれて車は車検からかえって
きたばかりなのにエンストしまくり、エンジンかふかしっぱなしになってしまう等のトラブル続出。
頭も痛くなってきて「自分はこの霊場に招かれていない客なんだ』と実感したそうです。
それをみて俺は「思い込みでそうなっちゃう奴もいるんだなー自称霊媒体質ってやつかw」
と半ば馬鹿にして読んでいました。
しかし、ブログのその記事についているレスをみるとHPの常連らしき何人かも
「自分もそこに向かった時、ひどい耳鳴りがした」だの「某有名な橋をこえたときに
余所者は帰れ、って地の底から響くような低い声が聞こえた」だの、書いていました。
おいおい本当かよありえねーよ、そう思いながら読み進めていくとどこか、所々ひっかかるのです。
東京からその呪いの心霊スポットに向かう管理人の目線が普段俺がよくみている場所をみているようで・・・。
そういえば、俺の実家から歩いて1分もしない場所に俺が生まれるずっと前に
列車事故があって大勢の人が亡くなった川があったな、と。そこで俺はようやく気が付きました。
この管理人が向かっている北関東最凶最悪の心霊スポットが俺の地元だってことに。
確かに列車事故で一度に大勢の方が亡くなりました、その前にも祭りの日に沢山の
子供達がよくわからない事故死を遂げたこともありました。
今の地名が、元々あまりよくない文字でそれを良い同じ読み方の漢字にかえたらしいことも知っています
(たとえば鬼、という文字を同じ読み方で穏仁、にかえる みたいな)
820:
しかし20数年生きてきて一度も心霊現象なんかに遭遇した事はありません。
バカじゃね、そんなのあるわけねぇじゃんと思いながら、だんだん俺は苛立ってきました。
丁度「ひぐらしのなく頃に」が流行りはじめた頃だったので、管理人さんは地元の
人間を不審な振る舞いを大袈裟に表現していました。
自分が通ると、それまで談笑していた老婆達が表情のない顔でじっと黙って観察するとか。
そりゃ東京者にはわからないかもしれないが、俺らの町では他からきた
お客さんは誰も彼も関係なく凝視対象です。悪気があってのことじゃないんです。
そして管理人さんの記事は一通りその沢を紹介した後で、最後にもっとも霊気が強く
近付くだけでも危険な場所、という事で1枚の写真を掲載しておわっていました。
数件の隣組と共に思い切り俺の実家が写ってました。
821:
当時の俺には、俺んちが北関東最凶の心霊スポット認定されてかなりの
衝撃でした。コメント欄にも、しらねー奴から「みただけで寒気がした」とか
「この場所に怨念が渦巻いているのが雰囲気から伝わってきます、管理人様
体調を崩したりとかしてませんか?」とかかいてあって軽くヘコみました。
「この小屋で何か惨劇があったのは間違いないですね」とか。
ありえねえ、それは俺んちの鶏とウズラ小屋だっつの。
今はもうそのブログはアクセスしても、ありません(閉鎖だと思いますがもしかしたら引越ししたのかも?)
全然怖くない話ですみません、俺にとっての洒落にならない話でした。
ここまで読んでくださった方どうもありがとうございました。
270 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/21 23:11
カン、カン
幼い頃に体験した、とても恐ろしい出来事について話します。
その当時私は小学生で、妹、姉、母親と一緒に、
どこにでもあるような小さいアパートに住んでいました。
夜になったら、いつも畳の部屋で、家族揃って枕を並べて寝ていました。
ある夜、母親が体調を崩し、母に頼まれて私が消灯をすることになったのです。
洗面所と居間の電気を消し、テレビ等も消して、それから畳の部屋に行き、
母に家中の電気を全て消した事を伝えてから、自分も布団に潜りました。
横では既に妹が寝ています。
普段よりずっと早い就寝だったので、
その時私はなかなか眠れず、しばらくの間ぼーっと天井を眺めていました。
すると突然。静まり返った部屋で、「カン、カン」という変な音が響いだのです。
私は布団からガバッと起き、暗い部屋を見回しました。しかし、そこには何もない。
カン、カン
少しして、さっきと同じ音がまた聞こえました。どうやら居間の方から鳴ったようです。
隣にいた姉が、「今の聞こえた?」と訊いてきました。空耳などではなかったようです。
もう一度部屋の中を見渡してみましたが、妹と母が寝ているだけで、部屋には何もありません。
271 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/21 23:14
おかしい・・・確かに金属のような音で、それもかなり近くで聞こえた。
姉もさっきの音が気になったらしく、「居間を見てみる」と言いました。
私も姉と一緒に寝室から出て、真っ暗な居間の中に入りました。
そしてキッチンの近くから、そっと居間を見ました。
そこで私達は見てしまったのです。
居間の中央にあるテーブル。いつも私達が食事を取ったり団欒したりするところ。
そのテーブルの上に、人が座っているのです。
こちらに背を向けているので、顔までは判りません。
でも、腰の辺りまで伸びている長い髪の毛、ほっそりとした体格、
身につけている白い浴衣のような着物から、女であるということは判りました。
私はぞっとして姉の方を見ました。姉は私の視線には少しも気付かず、その女に見入っていました。
その女は真っ暗な居間の中で、背筋をまっすぐに伸ばしたまま、
テーブルの上で正座をしているようで、ぴくりとも動きません。
私は恐ろしさのあまり、足をガクガク震わせていました。
声を出してはいけない、もし出せば恐ろしい事になる。
その女はこちらには全く振り向く気配もなく、ただ正座をしながら、
私達にその白い背中を向けているだけだった。
私はとうとう耐え切れず、「わぁーーーーーっ!!」と大声で何か叫びながら寝室に飛び込んだ。
母を叩き起こし、「居間に人がいる!」と泣き喚いた。
「どうしたの、こんな夜中に」そういう母を引っ張って、居間に連れていった。
居間の明りを付けると、姉がテーブルの側に立っていた。
さっきの女はどこにも居ません。テーブルの上も、きちんと片付けられていて何もありません。
しかし、そこにいた姉の目は虚ろでした。今でもはっきりと、その時の姉の表情を覚えています。
私と違って、彼女は何かに怯えている様子は微塵もなく、テーブルの上だけをじっと見ていたのです。
275 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/21 23:16
母が姉に何があったのか尋ねてみたところ、「あそこに女の人がいた」とだけ言いました。
母は不思議そうな顔をしてテーブルを見ていましたが、「早く寝なさい」と言って、3人で寝室に戻りました。
私は布団の中で考えました。アレを見て叫び、寝室に行って母を起こして、居間に連れてきたちょっとの間、
姉は居間でずっとアレを見ていたんだろうか?
姉の様子は普通じゃなかった。何か恐ろしいものを見たのでは?そう思っていました。
そして次の日、姉に尋ねてみたのです。
「お姉ちゃん、昨日のことなんだけど・・・」
そう訊いても、姉は何も答えません。下を向いて、沈黙するばかり。
私はしつこく質問しました。
すると姉は、小さな声でぼそっとつぶやきました。
「あんたが大きな声を出したから・・・」
それ以来、姉は私に対して冷たくなりました。
話し掛ければいつも明るく反応してくれていたのに、無視される事が多くなりました。
そして、あの時の事を再び口にすることはありませんでした。
あの時、私の発した大声で、あの女はたぶん、姉の方を振り向いたのです。
姉は女と目が合ってしまったんだ。きっと、想像出来ない程恐ろしいものを見てしまったのだ。
そう確信していましたが、時が経つにつれて、次第にそのことも忘れていきました。
276 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/21 23:17
中学校に上がって受験生になった私は、毎日決まって自分の部屋で勉強するようになりました。
姉は県外の高校に進学し、寮で生活して、家に帰ってくることは滅多にありませんでした。
ある夜、遅くまで机に向かっていると、扉の方からノックとは違う、何かの音が聞こえました。
カン、カン
かなり微かな音です。金属っぽい音。
それが何なのか思い出した私は、全身にどっと冷や汗が吹き出ました。
これはアレだ。小さい頃に母が風邪をひいて、私が代わって消灯をした時の・・・
カン、カン
また鳴りました。扉の向こうから、さっきと全く同じ金属音。
私はいよいよ怖くなり、妹の部屋の壁を叩いて、「ちょっと、起きて!」と叫びました。
しかし、妹はもう寝てしまっているのか、何の反応もありません。母は最近ずっと早寝している。
とすれば、家の中でこの音に気付いているのは私だけ・・・。
独りだけ取り残されたような気分になりました。
そしてもう1度あの音が。
カン、カン
私はついに、その音がどこで鳴っているのか分かってしまいました。
そっと部屋の扉を開けました。真っ暗な短い廊下の、向こう側にある居間。
そこは、カーテンから漏れる青白い外の光で、ぼんやりと照らし出されていた。
279 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/21 23:19
キッチンの側から居間を覗くと、テーブルの上にあの女がいた。
幼い頃、姉と共に見た記憶が急に蘇ってきました。
あの時と同じ姿で、女は白い着物を着て、すらっとした背筋をピンと立て、
テーブルの上できちんと正座し、その後姿だけを私に見せていました。
カン、カン
今度は、はっきりとその女から聞こえました。
その時、私は声を出してしまいました。
何と言ったかは覚えていませんが、またも声を出してしまったのです。
すると、女は私を振り返りました。
女の顔と向き合った瞬間、私はもう気がおかしくなりそうでした。
その女の両目には、ちょうど目の中にぴったり収まる大きさの、鉄釘が刺さっていた。
よく見ると、両手には鈍器のようなものが握られている。
そして口だけで笑いながらこう言った。
「あなたも・・・あなた達家族もお終いね。ふふふ」
次の日、気がつくと、私は自分の部屋のベッドで寝ていました。
私は少しして、昨日何があったのか思い出し、
母に、居間で寝ていた私を部屋まで運んでくれたのか、と聞いてみましたが、何のことだと言うのです。
妹に聞いても同じで、「どーせ寝ぼけてたんでしょーが」とけらけら笑われた。
しかも、私が部屋の壁を叩いた時には、妹は既に熟睡してたとのことでした。
そんなはずない。
私は確かに居間でアレを見て、そこで意識を失ったはずです。
誰かが居間で倒れてる私を見つけて、ベッドに運んだとしか考えられない。
でも改めて思い出そうとしても、頭がモヤモヤしていました。
ただ、最後のあのおぞましい表情と、ニヤリと笑った口から出た言葉ははっきり覚えていた。
私と、家族がお終いだと。
474 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/22 23:33
異変はその日のうちに起こりました。
私が夕方頃、学校から帰ってきて、玄関のドアを開けた時です。
いつもなら居間には母がいて、キッチンで夕食を作っているはずであるのに、居間の方は真っ暗でした。
電気が消えています。
「お母さん、どこにいるのー?」
私は玄関からそう言いましたが、家の中はしんと静まりかえって、まるで人の気配がしません。
カギは開いているのに・・・掛け忘れて買い物にでも行ったのだろうか。
のんきな母なので、たまにこういう事もあるのです。
やれやれと思いながら、靴を脱いで家に上がろうとしたその瞬間、
カン、カン
居間の方で何かの音がしました。
私は全身の血という血が、一気に凍りついたような気がしました。
数年前と、そして昨日と全く同じあの音。
ダメだ。これ以上ここに居てはいけない。恐怖への本能が理性をかき消しました。
ドアを乱暴に開け、無我夢中でアパートの階段を駆け下りました。
一体、何があったのだろうか?お母さんは何処にいるの?妹は?
家族の事を考えて、さっきの音を何とかして忘れようとしました。
これ以上アレの事を考えていると、気が狂ってしまいそうだったのです。
すっかり暗くなった路地を走りに走った挙句、私は近くのスーパーに来ていました。
「お母さん、きっと買い物してるよね」と一人で呟き、切れた息を取り戻しながら中に入りました。
時間帯が時間帯なので、店の中に人はあまりいなかった。
私と同じくらいの中学生らしき人もいれば、夕食の材料を調達しに来たと見える、主婦っぽい人もいた。
その至って通常の光景を見て、少しだけ気分が落ち着いてきたので、私は先ほど家で起こった事を考えました。
475 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/22 23:35
真っ暗な居間、開いていたカギ、そしてあの金属音。
家の中には誰もいなかったはず。アレ以外は。
私が玄関先で母を呼んだ時の、あの家の異様な静けさ。
あの状態で人なんかいるはずがない・・・
でも、もし居たら?私は玄関までしか入っていないので、ちゃんと中を見ていない。
ただ電気が消えていただけ。
もしかすると母は、どこかの部屋で寝ていて、私の声に気付かなかっただけかもしれない。
何とかして確かめたい。そう思い、私は家に電話を掛けてみることにしたのです。
スーパーの脇にある公衆電話。
お金を入れて、震える指で慎重に番号を押していきました。
受話器を持つ手の震えが止まりません。
1回、2回、3回・・・・コール音が頭の奥まで響いてきます。
「ガチャ」
誰かが電話を取りました。私は息を呑んだ。耐え難い瞬間。
「もしもし、どなたですか」
その声は母だった。その穏やかな声を聞いて、私は少しほっとしました・・・
「もしもし、お母さん?」
「あら、どうしたの。今日は随分と遅いじゃない。何かあったの?」
私の手は再び震え始めました。手だけじゃない。
足もガクガク震え出して、立っているのがやっとだった。
あまりにもおかしいです。いくら冷静さを失っていた私でも、この異常には気付きました。
「なんで・・・お母さ・・・」
「え?なんでって何が・・・ちょっと、大丈夫?本当にどうしたの?」
お母さんが今、こうやって電話に出れるはずはない。私の家には、居間にしか電話がないのです。
さっき居間にいたのはお母さんではなく、あのバケモノだったのに。
なのにどうして、この人は平然と電話に出ているのだろう。
それに、今日は随分と遅いじゃないと、まるで最初から今までずっと家にいたかのような言い方。
私は、電話の向こうで何気なく私と話をしている人物が、得体の知れないもののようにしか思えなかった。
そして、乾ききった口から、何とかしぼって出した声がこれだった。
「あなたは、誰なの?」
「え?誰って・・・」
少しの間を置いて、返事が聞こえた。
「あなたのお母さんよ。ふふふ」
481 :しねしね団:02/08/22 23:47
>>270
ところで、その日は君はアパートに帰ったのかい?
484 :270:
>>481
次の日、姉と一緒に戻りました。
その後の話もあるのですが、やや蛇足気味になるんでやめときます。
470:
カン、カンその後
以前このスレで『カン、カン』という話を投稿した者です。
あれから8年近くもの月日が経ちました。
またも恐ろしい出来事がありましたので、皆様にお伝えします。
拙い文章であることに加え、前回の話を読んでいない方には
少々伝わりにくいかもしれませんが、ご了承下さい。
現在、私の実家のアパートには母と妹が住んでおり、
2つ上の姉は実家からだいぶ離れた場所で就職し、私は隣県の大学に通いつつ一人暮らしをしています。
父は単身赴任で、8年前と変わらず全国を転々としています。
去年の冬、久しぶりに実家から連絡があり、母から「家に戻ってきなさい」と声を掛けられました。
私はとにかく家に帰るのが嫌で、せっかくの休日をあのおぞましい場所で過ごしてたまるものかと思い、
母の誘いを毎年頑なに断っていました。
しかし、今年は滅多に戻ることのない姉と父が帰ってくることもあり、母の怒声にも押され、
卒論を間近に控えつつも、しぶしぶ帰省することにしました。
恐ろしい目にあった家に再び戻ることにも、抵抗は十分にあったんですが、
実はそれよりも怖いことがありました。
母には申し訳ないことなのですが、母と対面するのが何よりも怖かったのです。
かつて母と電話越しで会話をした時、母が明らかにおかしな様子だったのを、今でも覚えています。
母の声なのに、母じゃないモノと会話をしていたあの瞬間。今でも忘れられません。
…とはいえ、全ては過去のこと。
アレを見た後でも、私の身の周りでは特におかしな事はなく、
幸運なことに、家族の中で病気をしたりケガしたりする人もいませんでした。
姉も妹も元気そうにしてるし、母も父も、ここ8年で変わったことはないようです。
もはやあの「家族がお終い」という呪いの言葉だけではなく、
白い着物姿の女を見たことさえも夢だったのではないか、と思い始めていたところでした。
耳にこびりついているあのイヤな音だって、いつかきっと忘れるに違いありません。
絶対に大丈夫!!と自分に強く言い聞かせ、私は実家に向かいました。
帰省を避けていた本当の理由を母に悟られないよう、
せめて実家にいる間は明るく振舞おうと心に決めていました。
471:
家に帰った私はほっとしました。
父も母も、妹も姉も元気そうで、久しぶりに帰省した私を見て、
卒業は大丈夫なのか、彼氏はできたのか、などと、お約束のお節介を焼くのでした。
あれほど気にしていた母も変わった様子はなく、ホテルの清掃業のパートで日々忙しいとの事でした。
しかし姉に話しかけることだけは気まずく、躊躇われました。
その理由は、8年前のあの出来事があってから、姉は私のことを、今日まで徹底的に無視し続けたからです。
幼い時、あの真っ暗な居間で、私が大声で叫んだことが絶交のきっかけに違いなく、
私に対する姉の冷たさは、尋常なものではありませんでした。
そんな姉が実家で発した言葉に、私は耳を疑いました。
「あんたのこと、ずっと無視しててごめん」
まさか、かれこれ8年も無視されていた姉から、謝罪の言葉があるとは思わなかった。
「私こそごめんなさい。でも、突然どうしたの?もしかして、何かあった?」
驚きのあまり、聞かない方がよい事まで聞いてしまったような気がしました。
姉はどこかぎこちない表情を浮かべましたが、
昔使っていた姉と私の共用部屋に私を招いて、話をしてくれました。
「あたしのうちでね、あの音が聞こえた」
あの音、という言葉を聞いただけで、私は何かひんやりとしたものが背筋を伝うのを感じました。
姉はそんな私の様子を見てから、話を続けました。
「あの日、仕事から帰ってきたのが夜9時頃。
で、部屋でテレビ観てたんだけど、風呂場のほうでカン、カンって。
ちっちゃい頃、あんたと一緒にその音を聞いたことがあったから、すぐに分かったよ。これはやばいって。
近くに同僚が住んでたから、ソッコーで家を出て、その友達のところに行ったの。
その友達んちで話をしてたら、また風呂場のほうからカン、カンって。おかしな鉄の音だった。
友達も私もパニックになって、部屋を出て警察を呼んだ。
結局風呂場には何も無かったし、一応部屋も調べてもらったけど何もなかった」
472:
姉の話は、8年前の忌まわしい記憶を完全に蘇らせました。
あの時の出来事は今でも忘れられません。
真っ暗な居間。テーブルに座る女。「カン、カン」という金属音。振り向く女。おぞましい顔。
何の前触れもなく聞こえるあの音は、自分をしばらく極度の金属音恐怖症にさせるほどおぞましいものでした。
音楽が流れる場所では、カウベルや鈴のような音が鳴らないかヒヤヒヤし、
台所のフライパンや鍋の発する金属音に耳を塞いで怯え、
遠方に向かうときは、踏み切りのある道路を避けねば移動もままならない…。
ただ姉の話には、8年前とはいくつか違う点がありました。
白い着物姿の女を見ていなければ、声も聞いていない。
聞こえたのはカン、カンという不気味な音だけ。しかも、場所は風呂場。
私は、居間のテーブルの上にアレが正座している姿は知っているが、風呂場だなんて…。
本当にアレだったんだろうか…そう姉に問い掛けようとした時、
突然姉はぼろぼろと涙をこぼし始め、泣き出した。
私はうろたえながらも、「まだアレだって決まった訳じゃ…」と姉をなだめようとしました。
すると姉は泣き顔のまま私の顔を睨み、
「あんた、お母さんのこと、美香(妹の名前)から聞いてないの?」と、凄みのある声で迫ってきました。
お母さんのこと?妹から?話の方向が見えず当惑しました。
今さっきだって、母の作ったおいしいビーフシチューをいただいたばかりだった。
母の様子に何もおかしいことなんてなかったし、妹も普段通りだったように見えた。
焦りを隠せない私に向かって、姉は涙を拭いながら言いました。
「時々、夜中に家をこっそり出ていくんだって。詳しいことは美香に聞いて」
ただならぬ姉の話を聞いて、私はすぐ妹の部屋に行き、問い質しました。
「お母さんが夜に外に出てるって、どういう事?」
「ああ、おねえに聞いたんだね。本当なんだよ。何なら一緒に見る?」
475:
その夜、私は妹の部屋に入れてもらい、妹のベッドの隣に布団を敷き、
ぼんやりと天井を眺めながら、時間が経つのを待ちました。
妹の話では、母が家を出る時間は大体決まっていて、
1時過ぎ頃に家を出て、10分程度で帰ってくるとの事でした。
最初、母の外出に気付いた妹は、気分転換がてら外にタバコを
吸いに行っているものと思ったらしく、特に気に留めずそのまま寝ていたらしい。
しかし、雪が降るほどに寒くなってからも母の外出は続いた。
そのことを母に聞くと、「何のこと?」という反応。
とぼけている様子もなく、自分が深夜に外出していること自体、全く自覚がなさそうだというのだ。
不審に思った妹は、母の後をこっそりつけたのでした。
「そろそろだよ」
妹が言うと、私は耳を澄ませた。すると間もなく、ドアを一枚隔てた廊下側で、何やら人の気配がした。
ガサ、ガサ、と玄関の辺りで物音が聞こえた。おそらくブーツを履いているのだろうと思った。
そして、キイ、という音とともにコッコッコッ、という足音。間違いなく今、外に出た。
私と妹は顔を見合わせ、なるべく音を立てないようにドアを静かに開け、忍足で玄関に行った。
鍵は掛かっていなかった。妹は注意深くドアノブを握り、そっとドアを開けた。
真っ暗な路地。街灯と月明かりだけが頼りだった。
母はどこに行ったんだと妹に聞くと、驚いたことにすぐ近くにいるという。
嫌な予感がじわじわとしていた。
家から100mほど進んだところ、路地を照らす街灯の下に母はいた。
母は、電柱の周りをぐるぐる回っていた。
散歩のようにゆったりと歩くようなペースではなく、かなりいはや歩き。
あるいは、駆け足のようなものすごいスピードで、ぐるぐるぐるぐる回っていた。
昼間に見せてくれていたような、朗らかで優しげな表情は今やどこにもなく、
遠目に見ても、般若のような鬼の形相にしか見えなかった。
あまりの恐ろしさに呆然としていると、妹は「もう帰ろう」と促すと同時に、
「たぶん、あと10分くらい続くから、あれ」と付け加えた。
ものすごく怖かった。母の異常な姿を目の当たりにして、私はようやく事の重大さに気付き始めた。
「あなたも、あなた達家族もお終いね」
今頃になって、あの女のおぞましい言葉が、頭の中で繰り返されました。
476:
妹よりも一足早く家に帰ってきた私は、居間の電気をつけようと壁を探りました。
大体この辺にスイッチがあったのに…そう思いながら手探りしていると、
指先に角ばったプラスチックの感触が伝わった。
それとほぼ同時に、真っ暗な空間で、「カン、カン」という音が響き渡った。
あっ、と思った時にはすでに遅く、私は壁のスイッチを押してしまっていました。
白い光で照らし出される居間。強い光に目が慣れず、私は反射的に目を細めた。
テーブルの上には、白い着物を着た女が座っていた。
こちら側に背を向けているので、顔までは分からなかった。
現実感がまるでなく、冷静な思考が出来ませんでした。
テーブルの上に女が正座しているだけでも異常なのに、
点灯したばかりの室内灯に明順応しきれていない私の目には、居間の空間全体が奇妙なものに映りました。
嫌な汗がどっと吹き出ているのを、体に張り付く衣服で感じていました。
何分、いや何秒そうしていたか分かりませんが、
私の指が再びパチンとスイッチを押すと、居間は真っ暗な闇に飲まれ、何も見えなくなりました。
そしてちょうどその時、玄関からガチャリとドアの開く音が。…妹か。
しかし私の視線は、再び闇に包まれた居間のほうに釘付けで、
テーブルの上には、まだあの女がいるような気がしていました。
その一方で、玄関ではガサ、ガサ、という靴を脱ぐような音に続いて、
木造の床に体重が掛かるときに鳴る、ギッ、ギッ、という独特の軋み音が。
私は、廊下のほうを振り向くことが出来ませんでした。
妹に決まっているはずなのに、そっちのほうを見れない。
いや、何となく分かっていた。
気配というか、勘というか、あやふやなものだったけど、後ろから近付いているのはおそらく妹ではなかった。
形容し難いほどおぞましい感覚が、ギッ、ギッ、という軋み音とともに強くなっていく気がした。
そして、真っ暗な居間の真ん中、テーブルが置いてある辺りで、「カン、カン」という金属音が鳴った。
意識が遠のく寸前、私のすぐ後ろにいた人物の手に、ガッと肩を掴まれたのを確かに感じた。
477:
因みに、その翌日、私は姉の部屋で寝ていたそうです。(姉が起こしてくれました)
姉も妹も、あの真っ暗な居間で、私の肩を掴んだということは一切ないと断言しており、
しかも、妹が帰ってきた時には、母はまだ帰宅していなかったそうです。
靴だけでなく、母の寝室も確認したから絶対に確かだ、との事でした。
妹曰く、母の異常な行動は今でも続いているようです。
「精神科にも相談したし、うちでお祓いだってしてもらった。通報されたこともあるからね」
後で聞いた話だが、妹はすでに姉から詳しい話を聞かされており、父には内緒で色々やっていたらしい。
だがいずれも徒労に終わった。
母の異常な行動を見れば、効果がないのは一目瞭然だった。
そして、私にはもう分かっていた。あの女のせいだ。
姉の家で鳴った音だって、あの夜の母の恐ろしい姿だって、全部あの女が原因なんだ。
そう思うと怒りがこみ上げてくる。
でも、怒り以上に、あの女が恐ろしくてたまらない。
なるべく早いうちに父に打ち明け、アパートを引き払うことを検討しています。
35:
鬼門を開ける方法
本当に、人生が嫌になったらこれを試してください。
1:秋葉原駅から日比谷線に乗り、茅場町駅で降りてホームを八丁堀方面に行くと、
鉄格子の下に塩がおかれてるので、それを足で蹴散らしてください
2:そのまま東西線に乗り換え、高田馬場駅で降りてホームを西武新宿線乗り換え方面に行くと、
鉄格子の下に塩がおかれているので、それを足で蹴散らしてください
3:そのままもう一度東西線で茅場町駅で降りて改札をくぐり、
4a出口の階段の下に米を10粒たらしてください
4:そのまま日比谷線の茅場町駅に乗り、築地駅で降りてホームを築地本願寺方面に行くと
鉄格子の下に塩がおかれているので、それを足で蹴散らしてください
5:そのまま日比谷線に乗り、目を閉じてあなたが一番したいことを
考えながら手を組んでそのまま乗っていてください。
49:
仕事終わりで暇だから、ちょっと35を実践してみるテスト
てか、本当に塩があってビビッタ。これマジで何の塩?おせーて


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