曜「梨子ちゃんのノートに自作のレズ小説が書いてあった……」back

曜「梨子ちゃんのノートに自作のレズ小説が書いてあった……」


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曜(悪気があったわけじゃない)
曜(教室に忘れ物をとりにきたときに床に落ちてるノートを拾って、誰のかなって捲ってみたら)
曜(思いっきり梨子ちゃんの字で、レズ小説が書いてあった……)
曜「ど、どうしようこれ……」
曜(どうしたもこうしたもないんだけど……幸い私1人しかいないんだしこらは見なかったことにしてこっそり梨子ちゃんの机に戻して)
梨子「 見 た わ ね ? 」
曜「!?」ビクッ!
2:
曜「り、梨子ちゃん……?」
梨子「その反応……やっぱり見たのね……!」
曜「い、いやっ……見てないよ!何も見てないって!」ズザッ
梨子「じゃあなんで後ずさってるの!!」
曜「そ、それは……その……」
梨子「……ううっ」ウルッ
曜「!?」
梨子「うわああああああああああああああん!!!やっぱり見たんじゃないいいいいいいいい!!!」
曜「え、ちょ、梨子ちゃん!?」
7:
梨子「見られちゃったよおおおおおお!!!もう生きていけないいいいいい!!!」
曜「り、梨子ちゃん落ち着いて!」
梨子「落ち着いてられないよ!!どうせ私のこと気持ち悪いって思ってるんでしょ!!??」
曜「思ってないよ!!そんなこと思ってないから!!」
梨子「え……?じゃあもしかして、曜ちゃんもレズなの……?」
曜「なんでそうなるの!?」
梨子「やっぱり違うんじゃないいいいい!!!ドン引いてるじゃないいいい!!!」
曜「えっと、いや、私はそういう気はないだけで、別に個人の嗜好を否定する気はないっていうか……」
梨子「嘘!どうせ私のこと、Aqours全員を狙ってる肉食レズだと思ってるクセに!!レズの巣窟音ノ木坂から派遣されてきて校内全レズ化を目論むクレイジーサイコレズだと思ってるクセに!!」
曜「思ってないよ!?そこまでは本当に思ってなかったよ!?」
9:
梨子「もうだめええええ!!これ以上この学校にいられないいいいいい!!!」
曜「だ、大丈夫だよ!私誰にも言わないから!絶対!約束!」
梨子「…….ほ、ほんとに?」ウルウル
曜「うん!ほんとほんと!私は何も見てないよ!ねっ?」
梨子「…….………………それだけじゃだめ」
曜「へっ?」
梨子「…….曜ちゃん」キッ
曜「な、なに?」
梨子「それ、もっと読んで」
曜「何言ってるの!?」
11:
梨子「他の誰に知られなくても、曜ちゃんに知られちゃったことには変わりないもん!このままじゃ曜ちゃんに気持ち悪いって思われたままだもん!」
曜「いや、だったらもっと読ませるのは逆効果でしょ!?」
梨子「曜ちゃんにもこの素晴らしさを理解してもらえば解決じゃない!」
曜「いや、やだよ!私はそういう気はないよ!」
梨子「大丈夫よ!曜ちゃん絶対才能ある!潜在的なレズ力を感じるもの!間違いないわ!」
曜「全く嬉しくないよ!?ていうかレズ力ってなにさ!?」
梨子「お願い!!騙されたと思って読んでみて!!そうじゃなきゃ私もう学校いられない!!」
曜「そ、そんなこと言われても……」
12:
曜(ど、どうしよう……とりあえず一刻も早く解放されたいんだけど……)
曜(ここまで必死な梨子ちゃんから逃げられる気しないよ……そもそも発端は、私がノートを見たからだし……)
曜「わ、わかったよ」
梨子「え?」
曜「読むよ、このノート!それなら梨子ちゃん不安じゃなくなるんでしょ?」
梨子「よ、曜ちゃん……」ウルッ
曜「ほら、だから泣かないで?大丈夫だから」
梨子「う、うん……!ありがとう曜ちゃん!本当に!」
曜「いやいや、お安い御用だよ!」
13:
曜(なんか変なことになってきちゃったけど……)
曜(私がこれを読めば、悲しんでる友達を救えるんだもん!なら読むしかない!ヨーソロー!)
曜「えーと、じゃあどこから読めばいい?」
梨子「……じゃあ、20ページ目から読んでみて。最初に付箋が貼ってあるところよ」
曜「ほいほーいっと……どれどれ……」ペラペラ
『Aqoursの秘密?はなまルビィ編?』
曜「ちょっとまって」
14:
梨子「?どうかした?」
曜「どうかしたよ!!なにこれ!?何で花丸ちゃんとルビィちゃん!?」
梨子「身近な人でカップリング妄想するのは当たり前でしょ!」
曜「当たり前じゃないよ!?部活の後輩がモチーフのレズ小説なんて読みづらいことこの上ないよ!ていうかこれ、表現からして全員分書いてるでしょ!!」
梨子「だ、だって仕方ないじゃない!Aqoursみんな可愛いし、やたら仲良いからいろいろ想像できちゃうの!!」
曜「普段からみんなのことそんな目で見てたの!?」
梨子「い、いいから!読んでよノート!!」
曜「わ、わかったよ……既に嫌な予感しかしないけど……」ペラ
16:
Aqoursの秘密?はなまルビィ編?
放課後の図書室。ルビィは花丸と部屋の隅に座り込み、わずかに差してくる日を浴びながら互いに体重を預け合っていた。
触れた肩から伝わる温もりと、微かに香る髪の匂いがどこかくすぐったい。照れくさい気持ちを隠そうと目をつむる。
「……お日様あったかいずらね。ルビィちゃん」
「そうだね……。なんだか眠くなっちゃいそう」
嘘だ。本当は、すぐそばに感じる花丸の存在に鼓動が早まるばかりだった。
それを何とかバレないように必死になって、でも余裕がないのは自分だけなんだとわかって、少し寂しさを感じてしまう。
身勝手なことを考えている自覚はある。そんな自分に嫌気が刺すのはいつものことで、結局自分から離れてしまうこともまたいつものことで。
「る、ルビィ、そろそろ帰るね」
本当はもっと一緒にいたい。けれどこの感情が伝わってしまう前にと、立ち上がってその場から去ろうとした。
「……えっ」
その手を、花丸が握ってきた。
18:
思わず振り返る。花丸は、ルビィの目をまっすぐ見つめていた。その瞳は微かに潤んでいて、心臓がさらに強く跳ねる。
「行っちゃうの……?」
花丸の唇から紡ぎ出されたその言葉に。眼差しに。全てにルビィは釘付けになった。逃げ出したいという感情を遥かに凌ぐ、どうしようもない気持ちが渦巻く。
手をギュッと握り返す。自分の思いが、一方通行ではないことを確かめたかった。怖くても、そこだけは譲れない。
「花丸ちゃん……」
しっかりと見つめ返し、名前を呼ぶ。怖い。手が震える。喉が掠れる。身体が熱い。不安で不安でたまらない。でも。それでも。
花丸の口が綻ぶ。さらに力を込めて握ってくる。花丸の全てが、ルビィの心を溶かしていく。
「マルは、ルビィちゃんとずっと一緒にいたいな」
19:
その言葉で、崩れた。不安なんてかなぐり捨てて、ルビィは全力で花丸を抱きしめた。非力な腕で、それでも絶対に離さないように。
「えへへ……苦しいずら、ルビィちゃん」
花丸の手がルビィの頭を撫でる。心地よいけれど、違う。他にしてほしいことが、したいことがある。
再び花丸の目を見つめる。恥ずかしくて泣きそうになるけど、それでも必死にこの激情を伝える。
花丸の目も次第に熱を帯びていく。もう2人の間に言葉はなかった。ただただ互いの視線に惹かれ合い、どちらからともなくゆっくりと顔を近づける。
繋いだままの手に一層の力が入る。聞こえてしまいそうな鼓動。混ざり合う吐息。それら全てに酔いしれながら眼を閉じ、そして…………
21:
曜「だめえええええええええ!!!」バタン!!
梨子「え、ちょ、なんで閉じちゃうのよ!?」
曜「だめだよこんなの!!こ、こんなえ、エッチなの……!」
梨子「いやいや全然エッチじゃないでしょう!まだキスすらしてないじゃない!」
曜「そ、そうだけど……でもこの2人はだめ!すっごいいけないことしてる気分になるもん!!」
梨子「つまり曜ちゃんはそれを読んで興奮したと……」
曜「そういうことじゃないよ!!なんていうか、その……わかるでしょ!?」
22:
梨子「まあ、言いたいことはわからなくもないけれど……じゃあわかったわ、別の話を読みましょう!」
曜「まだ読むの!?」
梨子「当たり前よ!曜ちゃんにはしっかりと読んでもらわなくっちゃ!」
曜「ええー……もうお腹いっぱいなんだけど……」
梨子「いいから!ほら、次は二番目の付箋のところを開いて?」
曜「もー……わかったよー」ペラペラ
25:
Aqoursの秘密?かなよし編?
「凄かったわ!あんな景色、天界でも見たことないわ!あの深淵の先にはきっとレヴィアタンがいるのね!」
制服に着替え終わったばかりの善子は、果南の部屋で興奮気味に言った。
「いやー、そのレ……なんとかがいるかはわからないけど、気に入ってもらえて何よりだよ」
ベッドに腰掛けている果南が優しく微笑み返してくる。善子がこんな体験ができたのは、ひとえに彼女のおかげだった。
そもそものきっかけは、善子が3日前に、千歌達からダイビングについての話を聞いたこと。
インドア派な善子はダイビングの経験などあるはずもなく、だからこそ惹かれた。透き通った水中。空から射す光。海の音。善子の興味をひくには充分すぎる要素たった。
そして善子は果南に頼み込み、ダイビングを体験することとなったのだ。
26:
「ありがとうね、果南ちゃん。忘れられない思い出ができたわ!」
何度目かわからないお礼を言う。果南は「はいはい」っと少し呆れ気味に返した。
果南はまるで妹を見るような眼差しで、余裕があって、善子には何故かそのことが少し気に入らなかった。そのせいか、こんなことを言っていた。
「フフッ……よくぞこの堕天使ヨハネを深淵まで導いてくれました。見返りとして、この堕天使が貴方の望みを何でも叶えてあげましょう!」
渾身の決めポーズと一緒に果南に放つ。しかし果南は相変わらずで、
「いやー、善子に叶えられるレベルの望みってのも難しいねー」
「んなっ」
今のはカチンときた。2歳しか違わないのにこの仕打ち。毎度毎度馬鹿にされっぱなしじゃあたまらない。
27:
立ち上がり、果南の隣に移動し、ベッドに座る。手にそっと触れてみると、果南は珍しく驚いたような顔をした。更に追い討ちをかけるべく耳元に顔を寄せ、
「あら、なんだっていいのよ……?果南がしてほしいこと、なんでも」
と囁いた。
「??っ」
果南の顔が一瞬で真っ赤に染まる。果南のこんな表情を見るのは初めてで、善子は自分の攻撃の成功を確信し、満足する。
「あははっ!果南ちゃんったら、顔真っ赤にしちゃって!」
28:
耐えきれずに爆笑した。果南の恨めしそうな視線が心地よい。一気に形勢逆転した善子は、果南に意地悪く笑いかける。
「あれー?果南ちゃんったら、一体何を想像したの?まったくもう、やらし……」
ドサッと。言葉を遮るかのように不意に襲ってきた衝撃に、善子の身体はベッドに倒された。
(え……?)
倒れた善子に覆いかぶさるように、果南が見つめてくる。あまりに真剣な眼差しに、動悸が激しくなるのを感じた。
まずい、何でもいいから喋らないと。その一心でおどけたように言う。
「も、もしかして、ヨハネの魅力にやられちゃった?ま、まあ気持ちはわかるわよ!やっぱりヨハネって罪な子よね!」
「うん、そうだよ」
「へっ」
しかし果南は、真剣な態度を崩さなかった。
29:
「ねえ善子。何で私が、せっかくの休日なのに、善子の急なお願いに二つ返事でオッケーしたと思う?」
果南の表情は少し和らいでいた。しかし、それは安心できるようなものではなく、むしろ善子を誘い込もうとするかのような、妖しい微笑み。
「な、なんでって……先輩として、後輩の頼みをきこうとしてくれた……」
「不正解」
果南は微笑みを崩さないまま、善子の頬を優しく撫でてきた。
「善子は可愛いよ。白い肌も、綺麗な髪も、自分のこと堕天使って呼ぶところも、全部」
ツーっと、首筋に指をなぞらせてくる。そのくすぐったさに身体が強張る。指はやがて鎖骨に到達し、さらに下へと、ゆっくり、ゆっくり伸びていく。
32:
「んっ……ちょ、だめっ……」
耐えきれず、果南の肩を掴んで引き剥がそうとする。が、果南はびくともしなかった。
(え、ちょ、力強……)
「ん?何逃げようとしてるの?善子が言ったんじゃない、何してもいいって」
必死に力を込めていた手を、いとも容易く果南に取られた。手首を掴まれ、そのまま完全にベッドに組み伏せられる。
掴まれている手首が痛い。こんな果南を見るのは初めてだった。怖い。怖くて逃げ出したい。
35:
だというのに、善子は果南から目を離すことができなかった。ほんの少し開かれている唇が、まだ少し濡れている髪が、やけに艶やかに感じる。
「果南、ちゃん……」
無意識の間に、抵抗する力を弱めていた。この感覚は何だろう。怖くてたまらないのに、それでも惹かれずにはいられない。自分は、何を期待しているのか。
「ん。いい子」
果南はそう囁きながら、善子の首元にゆっくりと顔を埋めてきた。はっきりと感じる唇の感触に、身体が痺れる。くすぐったいだけじゃない、初めて知る感覚。身体の火照りが一層ひどくなる。
「ぁんっ……か、なんちゃ……」
「好きだよ、善子。誰よりも……」
ぎゅっと、果南に抱きしめられる。抵抗するなど、既に善子の頭にはなかった。応じるが如く非力な腕を果南の背中にまわし……
37:
曜「やっぱだめえええええええええ!!!」バタン!!
梨子「ちょ、なんでまた閉じちゃうの!?まだ途中じゃない!!」
曜「これはだめでしょ!!もうこれしようとしてるじゃん!!」
梨子「ん?しようとって何を?」
曜「そっそれは……って、何言わせようとしてるのさ!」
梨子「えーだってー、曜ちゃんが何を言ってるのかわからないんですもの」
曜「そんな堂々と嘘つかないでよ!!と、とにかく、これもだめ!!これ以上読めないよ!!」
39:
梨子「わ、わかったわよ……じゃあ次は、3番目の付箋からで」
曜「なんでこの流れでさらに読ませようとするの!?」
梨子「いや、他の話ならいいかなって」
曜「都合よく捉えないでよ!もう私限界近いよ!」
梨子「まあまあ、次の話はきっと大丈夫だから。騙されたと思って読んでみて」
曜「……ほんとかなぁ」
梨子「ほらほら、早く」
曜「……はあ、仕方ない」ペラペラ
43:
Aqoursの秘密?マリダイ編?
「どういうことですの?」
深夜。鞠莉の部屋に乗り込んだダイヤは、開口一番に言った。
アポ無しでやってきたというのに、鞠莉は驚いた様子を見せることなく、ダイヤを見て微笑んでいる。来るのがわかっていた、とでも言っているかのようだった。
「あら、何のこと?」
「とぼけないでください。あなたが知らないはずありませんわ」
キッと睨みつけながら食ってかかる。しかしその視線を浴びても、鞠莉の余裕は崩れなかった。
45:
「もちろん、検討はついてるわ。ルビィのことでしょう?」
鞠莉の言う通り、ダイヤの要件はそれだった。今日帰ってきたルビィが、今にも倒れそうなほど青ざめた顔をしていたので問い詰めたところ、ルビィはこう言った。
図書室で花丸とキスしているところを、鞠莉に見られた、と。
処分は追って通達する、とも。
打ち明けた直後、ルビィが泣き崩れてしまったのでそれ以上は聞けなかった。だが、ルビィの様子からして、恐らくしていたことはキスだけではなかったのだろう。そうとすれば、良くて停学。下手すれば退学も有り得る。
ルビィを宥めたあと、電話もせずに全力でここに来た。ルビィに対する呆れなのか、鞠莉に対する怒りなのか。はっきりしない感情が渦巻いている。鞠莉に強く当たりながらも、自分が主張すべきことが不透明である自覚があった。
46:
そして鞠莉は、そんなダイヤの内心を見透かしてるかのように微笑し、言葉を続ける。
「確かに、ルビィと花丸の行為を目撃したのは私よ。処分は明日にでも言い渡すつもり。でも、そうだとして、ダイヤは私に何を言いに来たのかしら?」
「なっ、……何って、それは」
「問題を起こしたのはルビィと花丸よ。ダイヤは一体、これにどう関係しているというのかしら?」
痛いところを突かれた。ダイヤ自身、自分のしていることこ不合理さを頭では理解している。それ故に、鞠莉を説き伏せる言葉など持ってはいない。
「わ、私達は姉妹ですわ!妹の不始末ならば、姉であるこの私が……」
「責任をとるとでも言うつもりかしら?……面白いジョークだわ」
取って付けた反論は、即座に切り捨てられる。
47:
「sisterだから何だというの?あなた達はまだ高校生なの。本人でもないダイヤが、一体どうやって責任をとるつもりなのかしら。保護者にでもなったつもりなの?」
もはや反論のしようがなかった。拳を握りしめ必死に頭を回しても、何も浮かんでこない。鞠莉の言っていることが正しいと、ダイヤ自身が認めてしまっている。
「要件はそれだけかしら?だったら帰ってもらえるかしら。仕事が残ってるの」
冷たく鞠莉が言い放つ。ここで引き下がってはだめだ。何か、何かを言わなければ、ルビィがどうなってしまうかわからない。
しかし鞠莉の言う通り、責任をとるなんてことはできやしない。ならば、どうするべきなのか。
どうするも何もない。ダイヤには、打開策が一つだけある。決して使いたくはないその一手は、しかしルビィのために使わざるを得ない状況だった。
「……鞠莉さん」
簡単な話だった。責任をとれないなら、個人的な頼みとして聞いて貰えばいい。
「……お願いします。私に出来ることならばどんな条件でも謹んでお受けしますわ。だから、ルビィと花丸さんの処分を見送ってください」
ただし、自らを犠牲にして。
49:
深く頭を下げる。もうそれしか手はなかった。たとえ自分がどんなことになろうとも。
「顔を上げなさい、ダイヤ」
鞠莉の声が、先ほどよりも近くから聞こえた。顔を上げると、いつの間にか鞠莉はダイヤのすぐ目の前まで歩み寄ってきていた。
思わずあとずさるが、すぐに閉じた扉にぶつかった。自分を犠牲にと決めたはずなのに、退路を断たれたことによって鼓動と激しさが増す。
「excellent. よくわかってるじゃない」
鞠莉は妖しく微笑み、バンッ!とダイヤの顔のすぐ横に手をついてきた。身体がさらに強張るのを感じた。
「ねえ、ダイヤ?前あなたにこうやってやられたとき、私結構ドキッとしたのよ?あのときのダイヤ、素敵だったわ」
艶かしい唇が言葉を紡ぐ。その様がはっきり見えるほど、鞠莉の顔は近くにあった。
50:
「あのときから、こうやってダイヤにしてみたかったの。あのダイヤのこわぁい顔をどうやって崩そうかって、そればかり考えていたわ」
鞠莉の指先がダイヤの頬を撫でる。指はやがて唇に到達し、ゾワリとした感覚がダイヤを襲う。
動揺を悟られまいと、強気な表情を何とか保とうとして鞠莉の目を見返す。しかし鞠莉は、笑みを強くするだけだった。
「いい目よ、ダイヤ。それでこそ、私のダイヤだわ」
嬉しそうに言うと、鞠莉は強引に唇を重ねてきた。
「っ!?」
51:
突然すぎる出来事に目を見張る。引き剥がそうとするが、至近距離にある鞠莉の目は、「抵抗したら取引は不成立だ」と語っていた。何とか身体が動きそうになるのを抑える。
初めて味わう鞠莉の唇はほどよく厚みがあり、ダイヤのそれを柔らかく包んだ。息継ぎの為に一瞬開くと、今度は強引に舌を浸入させてくる。
「んっ……ちゅっ……っはぁ……」
意図的に唾液を多くしているのか、艶かしい水温が部屋に響く。なすすべもなく、口内が鞠莉に蹂躙される。鞠莉が望む反応をしないようにと思っても、身体は火照り、疼き、快感がダイヤを蝕む。
「っあ……!」
不意に、さらに強い快感が走った。鞠莉の手は、いつの間にかダイヤの胸に触れていた。鞠莉には触られ慣れているはずなのに、普段とはまるで違う感覚が襲ってくる。
52:
「あら、いつもはこんなに可愛い反応してくれないのに。今日はどうしたのかしらね?」
唇を離した鞠莉が、耳元で囁いてくる。妖艶な響きの声に、更に身体が反応するのを体感した。
「っ……な、んの、ことですの……。私は、そのようなこと……」
何とか自分を保とうと、精一杯強がってみせる。心は負けないようにと、自分に言い聞かせる。
しかし、そんなダイヤを嘲笑うかのように、鞠莉は言った。
「ねえダイヤ。あなたは何のために今耐えているの?」
脚に手の感触を感じる。鞠莉の手が、今度はダイヤの太腿を這っていく感触に耐えながら、鞠莉の言葉を反芻する。
(何のためにって、それは……)
「ルビィの為でしょう?これはあなたの意思ではなく、ルビィを守るために、仕方なくされていることでしょう?」
手がスカートの中に浸入して来る。ダイヤの内腿を、しかしギリギリ下着には触れないように、ゆっくりと撫でてくる。
53:
「だったら、あなたがここで抵抗する理由なんてないじゃない。ダイヤは嫌だけど仕方なくこんな目にあっているの。なら、大人しく私の言うことを聞くのが正しいと思わない?」
(ルビィの、ため……)
自分の意思じゃない。これは、ルビィのために仕方なくやっていること。だったら、この快感に溺れたとしても、それは。
「だからダイヤ、このまま溺れてしまいなさい。それが一番正しい選択なのよ。大丈夫、怖くないわ」
言葉とともに、耳を噛まれる。指が股関節のあたりを撫でてくる。身体の熱が、収まらない。
もうダメだった。ダイヤはもう、この感覚に抗う術など持ち合わせてはいなかった。
「一緒に気持ちよくなりましょう?ダイヤ」
その言葉で、全てが終わった。
せめてもの抵抗として鞠莉の肩を掴んでいたダイヤの手から力が抜け、ぶらりと落ちた……
55:
曜「嘘つきいいいいいいいいいいい!!!」バタンッ!
梨子「ああっ!?また!」
曜「梨子ちゃんの嘘つき!アウトじゃん!さっきのよりアウトになってるじゃん!」
梨子「そ、そうでもないかなーって……ほら、鞠莉さんとかって日常的にダイヤさんの胸さわったりしてるし……」
曜「これ完全に意味合い違うじゃん!年齢制限つくやつじゃん!」
56:
梨子「ほ、ほら、キスはあったけどまだ最後の一線は越えていないし」
曜「越える寸前じゃん!ていうか絶対数ページ後には越えるでしょこれ!」
梨子「……んー、どうだったかなー。そうだ、続きを読めばわかるかも!」
曜「もう読まないよ!梨子ちゃんには悪いけどもう読めない!」
梨子「そ、そんなこと言わないで!!お願い!もうちょっとだけ!もうちょっとだけでいいから!」
曜「だからもう限界だよ!!ほんとに、これ以上は無理!!私帰る!!」ダッ!!
梨子「ああっ!まって曜ちゃん!曜ちゃ????ん!!」
57:
?渡辺家?
ダダダダダッ!!!バタン!ガチャッ!
曜「はぁ……はぁ……はぁ……」
曜(全力で帰ってきてしまった……)
曜(しかも、勢いで梨子ちゃんのノート持って帰ってきちゃった)
曜「明日からどんな顔すれば……」
曜(いや、もちろん言いふらしたりはしないけど、これを読んだ後だと今まで通りに接せられる自信がないよ……って)
59:
曜「あれっ」
曜(よく見たら4枚目の付箋がある……ってことはつまり……)
曜「いやいや、さすがにもう読まないよ……もう……」
曜(でも、今の所Aqoursの6人が出てて……ていうことは……)
曜「…………」ゴクリ
曜(ち、ちょっとだけ……ちょっとだけ確認するだけだから……)ペラッ
曜「えーっと……!」
曜「こ、これは……!」
Aqoursの秘密?ようちか編?
61:
?桜内家?
prrrrrrr!!
梨子「電話……って、曜ちゃん!」
梨子(明日からどうしようと悩んでいたら、向こうから電話がかかってきた)
梨子(やっぱり引かれちゃったよね……怖い……けど)
梨子「ちゃ、ちゃんと話さなきゃ」
梨子(とりあえず謝って……あとはもうどうにかするしか)
梨子「……えいっ!」ピッ
62:
曜『も、もしもし梨子ちゃん?私だよ。夜遅くにごめんね』
梨子「い、いや、大丈夫……だけど……」
曜『今日いきなり帰っちゃってごめんね……それで、その……あんなことした後だからすごく言いづらいんだけど……』
梨子「な、なに?どうしたの?」
曜『えっと、聞きたいことというか、お願いというか……梨子ちゃん、あの、他にも、あ、ああいうの書いてたりするの……?』
梨子「……へっ?」
64:
曜『もしよかったらなんだけど……他のも、読ませてほしいなー……とか、思ったり』
66:

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