果南「梨子とお泊り」back

果南「梨子とお泊り」


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かなりこのようななにか
果南「ちょっと、ちょっと鞠莉!?いるんでしょ!?」ドンドン
梨子「………」
果南「これ監禁だよ!?わかってる!?」
果南「鞠莉!?鞠莉!」ドンドンドン
シーン
梨子「あ…あの……」
果南「あはは……どうしよっか…?」
4:
すこしまえ
梨子「え?試泊ですか?」
鞠莉「yes!今度最上階の何室かをハネムーン仕様のお部屋にして売ろうと思うの」
鞠莉「それで試泊をいろんな人にお願いしてるんだけど……どう?一番良い部屋用意するよ?」
梨子「それは大変嬉しいんですけど……うーん」
果南「どうしたの?」
梨子(鞠莉さんの事だし何か裏がありそうだけど……)チラッ
鞠莉「キャハッ♪」
梨子(絶対何かある…!)
6:
梨子「遠慮しておきます」ニコッ
鞠莉「そう?ザンネン。じゃあ果南は?」
果南「そうだね………たまにはいいかも」
梨子「えっ…」
鞠莉「じゃあ決まりね♪梨子も泊まらなくていいから遊びに来てよ♪」
鞠莉「ほら、これが部屋の内装ね」スマホ
梨子「わぁ…綺麗…」
鞠莉「ふふっ♪放課後そのままHOTELにLet's goだからね♪」
8:
そして
鞠莉「はい、この部屋だよ」ガチャ
果南「わぁー……広い……」
梨子「すごい……」
鞠莉「今日はこのフロアに誰も泊まらない予定。完全貸し切りよ」
果南「いいの?こんな部屋をタダで……」
鞠莉「NoProblem!そのかわり、たっぷりいい思い出作ってよね?」
果南「う、うん…?」
9:
梨子「わぁーベッド大きい……」
梨子「海も観えるしお姫様みたいな気分。……私は泊まらないけど」
鞠莉「ほら、果南。梨子が呼んでるよ?」
果南「ん?梨子呼んだー?」テクテク
梨子「え?何がですか?」
果南「いや、鞠莉が……って鞠莉?」
梨子「いない…」
10:
果南「もぉー。鞠莉ってば自分勝手なんだから」
梨子「………あれ?」
果南「どうしたの?」
梨子「いえ………ドアノブがついてないような……」
果南「………はい?」
11:
果南「ホントだ……」
梨子「これ…内側から開けられないんじゃ…」
果南「もしかして……これって…」
梨子「監禁…?」
12:
回想終わり
梨子「はぁ………」タイソウズワリ
梨子(わかっていたのに鞠莉さんの罠にかかっちゃうなんて……)
果南「ダメ。内線つながらない。携帯もカバンごとなくなっちゃってるし」
梨子「………」
果南「梨子?大丈夫?」
梨子「………はい」
果南「…………ほら、梨子。こっち来て」グイ
14:
梨子「ちょ、ちょっと……!?」
果南「ふふ。ほら、いい景色だよ。夕焼けが綺麗だね」
梨子「そ、そうですけど……」
果南「ねぇ梨子?鞠莉の思惑通りになっちゃうのは少し不本意だけど」
果南「このまま泊まっちゃおうか?」
梨子「え……?」
果南「こんな経験滅多にないよ?」
16:
梨子「でも家族に連絡入れてないし…」
果南「きっと鞠莉の事だから家の人にはすでに連絡済みだと思うよ」
梨子「着替えとか用意してないですし…」
果南「私も持ってきてないって。鞠莉に借りようかなって思ってたし」
梨子「で、でも……」
果南「梨子は私とじゃイヤ?」
梨子「やっ……嫌じゃないです!むしろ果南さんとが……」
果南「ん?」
梨子「ななななんでもないですっ!///」
果南「ふふ、梨子顔紅い」
梨子「???っ///」タッ
果南「あ、梨子?どこいくの?」
17:
20分後
梨子「…………///」
果南「ねぇ、梨子。いつまで枕に顔埋めてるつもり?」
梨子「夕焼け、夕焼けのせいなんですっ///」
果南「わかってるって。それよりもさ、あっちの部屋浴室なんだけど、すごかったよ」
梨子「…………?」
果南「テレビでしか見たことないような豪華なの」
果南「着替えもあったし、ふたりでも入れそうだから一緒に入ろ?」
梨子「………!?」
18:
────
果南「良いお湯だったね」
梨子「…………///」コクン
果南「お風呂もシャンプーもすごくいい匂いだったし」スンスン
梨子「か、果南さんっ…!?」バッ
果南「ふふっ、ごめん♪」
梨子「も、もぅ………///」
ガチャ
21:
梨子「あれ…いい匂い」
果南「料理だ」
梨子「私たちが入ってる間に用意されたみたいですね」
果南「少し期待してたけど、すごい……」
梨子「ですね……」ゴクリ
果南「あ、そうだ。冷蔵庫の中に飲み物入ってたから持ってくるね」
梨子「お願いします。……あれ?手紙?」
22:
梨子「………」ピラッ
「ハーイ?
 これを読んでるのは梨子?それとも果南かな?まぁどっちでもいいわ。
 まずは、こんな形で閉じ込めちゃってごめんね。
 実はこれにはふかーい理由があるの。
 だってふたりとも全然進展しないんだもん?
 早くくっついちゃいなよ?」
梨子「」ピクッ
23:
「雰囲気のいい空間で密室で誰にも邪魔されない。だったらやる事といえば……わかるでしょ?
 たくさんの思い出、作っちゃって?
 いい報告を期待してるわ
 追伸.私からのプレゼント?
 机の下から2番目の引き出しに夜の営みをよりエキサイティングに
梨子「……!///」グシャ
24:
ガチャ
果南「ええと………ミネラルウォーターと缶ジュースが数個か」
果南「ラベルが貼ってないけど、何のジュースなんだろ?」カシュ
果南「ん……?」
果南「ごく………これお酒だ」
果南「もう、鞠莉ってば何用意してるの」
25:
果南「ごめん梨子。お水だけどいい?」
梨子「……///」
果南「梨子?どうしたの?」
梨子「ひゃっ…!?な、なんでもっ、なんでもないですっ!?///」
果南「???」
26:
────
梨子「…………」
果南「すー…すー……」
梨子(……眠れない)
梨子(隣に果南さんがいるって考えると……もおぉぉ…///)
梨子(ダメよ。桜内梨子。無心、無心になるの。しっかりと目を閉じて呼吸を整えて……)
果南「うぅん……」モゾモゾ
梨子(…………むりぃ…///)
27:
梨子「………少し風に当たりましょう」ムクッ
テクテク
ガチャ
梨子「はぁ………」
梨子「…………」
梨子(どうしよう…動悸が治まらない…)
梨子「…眠れるかな?」
28:
果南「眠れないの?」
梨子「果南さん……ごめんなさい。起こてしまって…」
果南「ううん大丈夫。私も眠れなかったしさ」
梨子「えっ…?」
果南「実はずっと目を瞑ってただけだったんだ」
果南「ふふ、このまま朝まで話しちゃう?」
29:
梨子「それも…いいかもですね」
果南「あ、見て。流れ星」
梨子「えっ?」
果南「って消えちゃったね」
梨子「…………」
果南「梨子?」
梨子「星…きれい…」
30:
果南「梨子は星を眺めたりしないの?」
梨子「そうですね。こっちに越してからは夜空を眺めるなんて事なかったので…」
梨子「でも、東京よりたくさんの星が見える…とてもきれいです」
果南「……ねぇ梨子。うちにさ、天体望遠鏡があるんだ」
果南「小学生の時からお小遣いをコツコツ貯金して一昨年買ったやつ」
果南「よかったら今度うちに来てよ。一緒に星見よ?」
梨子「……いいんですか?」
果南「ふふ、もちろん」
31:
梨子「是非…お願いします」
果南「じゃあ決まりだね。今度連絡するよ」
梨子「はいっ」
ユビキリ
梨子「…………あ」
果南「梨子?」
梨子「風に当たってたら冷えちゃって……お手洗いに行ってきます」
果南「うん、いっておいで」
梨子「す、すみません。すぐ戻ります」タッ
果南「…………やった♪」
32:
ジャー
ガチャ
梨子「…………よし♪」グッ
梨子「ふふ、果南さんと約束しちゃった♪」
梨子「楽しみだなぁ……」テクテク
梨子「あ、飲み物」ガチャ
梨子「これにしよっと…」カシュ
33:
果南「………」ボー
梨子「かなんしゃん…」
果南「おかえり梨子。………梨子?」
梨子「じゅーすぅ…もってきましぃ………///」ポー
果南「ちょ、梨子それお酒!」
梨子「かにゃんしゃんが…しゃんにん……あははっ……しゃわせぇ…」フラッ
果南「梨子っ!?」
34:
梨子「すー……すー……」
果南「……寝てる」
果南「もぉ、梨子ってば。よっと…」
梨子「うぅん……かな……さ…」
果南「………くすっ」
35:
果南「よいしょ……」
梨子「すー……すー…」
果南「これでよし。っと」
果南「……………」
果南「ごめん。梨子」ギュ
果南(梨子に断りなく、勝手に抱きしめて……でもこれ…すごく落ち着く…)
果南(梨子……り…こ………)
果南「……………」
36:
よくあさ
果南「鞠莉?何か言う事あるでしょ?」
鞠莉「ええ、あるわ」
梨子「じゃあ言ってください」
鞠莉「本当に反省してるわ」
鞠莉「………どうして空調をこっそり暖房に切り替えなかったのかを!」
果南「はぁ…?」
37:
鞠莉「じんわりと滲む汗。次第にふたりは一枚、また一枚と服を脱いで……」
鞠莉「思いついたのが今朝だったのが悔やむところね」
果南「まーりー?」
鞠莉「あはは…It's a joke」
鞠莉「あ、でもマリーも少し怒ってるんだよ?」
梨子「はい……?」
鞠莉「どーしてなにも進展してないのっ!?」
38:
鞠莉「dinnerの時に私が置いたletter読んだのどっち?果南?それとも梨子?」
梨子「……!」ピクッ
果南「手紙?梨子知ってる?」
梨子「う、ううん。知らない」
鞠莉「嘘よ。ちゃんと置いたもの。手紙の内容は──── 」
梨子「わあああっ!」バッ
鞠莉「むー、むーっ」モゴモゴ
梨子「//////」フルフル
果南「り…梨子?」
39:
梨子「なんでもないんですっ!なんでもっ!」
果南「いや…なんでもないようには見えないんだけど……」
鞠莉「ふはっ…ちょ、ちょっと梨子。違う。誤解だって」
梨子「あんな内容書いておいて、何が誤解なんですか…?」
鞠莉「だーかーらー。たくさん思い出作ってって書いたのに、ご飯食べてすぐ寝ちゃうなんて、わざわざドアを特注して盗聴までしてた身からしたら……はっ!?」
梨子「盗聴……していたんですか?」ゴゴゴ
鞠莉「あ…あはは…It's a joke…」
40:

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