【良スレ】 扇風機「そろそろ秋ですねぇ」back

【良スレ】 扇風機「そろそろ秋ですねぇ」


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1:
(ぶ〜〜〜〜ん)
男「だねぇ」
セン「そろそろお別れですね」
男「だねぇ」
セン「寂しいですか?」
男「いや別に」
セン「そうですか」
pickup
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3:
秋でも風呂上がりに使うから置いとくよ俺は
だから俺んトコおいでよ
7:
(ぶ〜〜〜〜ん)
セン「ご主人様」
男「ん?」
セン「私がこの家にきて」
男「うん」
セン「どれくらいになるのでしょうか」
男「7年くらいかな」
セン「そうですか」
男「早いものですね」
セン「ですね」
9:
(ぶ〜〜〜ん)
セン「今日はわりと涼しいですよね」
男「うん」
セン「私、休んだほうがいいですか」
男「いや」
セン「?」
男「もう少しだけ、お願い」
セン「・・・」
セン「わかりました」
10:

12:
(ぶ〜〜〜〜ん)
セン「ご主人様」
男「ん?」
セン「最近、肩というか首というか」
男「うん」
セン「少し違和感があるのです」
男「それは困りましたね」
セン「はい困りました」
男「週末に電気屋さんで見てもらいましょう」
セン「ありがとうございます」
13:
きさま俺を泣かせる気か
15:
(ぶ〜〜〜ん)
男「そういえばさ」
セン「はい」
男「性別ってどっちなの」
セン「男性か、女性かということですか」
男「うん」
セン「・・・う〜ん、すみません」
男「わかんない?」
セン「すみません・・」
男「そうですか」
16:
(ぶ〜〜〜ん)
男「それならさ」
セン「?」
男「自分の好きなほうに決めなよ」
セン「好きなほうですか・・・」
男「うん」
セン「う〜〜ん、悩みます」
男「気楽に気楽に」
18:
(ぶ〜〜ん)
男「今晩はやけに蒸し暑いですね」
セン「そうですね」
男「申し訳ないんだけど」
セン「はい」
男「『強』にしてくれる?」
セン「いえ、今は『強』ですよ」
男「そうですか」
セン「そうですよ」
男「ではおやすみさい」
セン「・・・・おやすみなさい」
19:
21:
(ぶ〜〜ん)
セン「ご主人様」
男「ん?」
セン「ご主人様は昔と違って、」
男「うん」
セン「働いてお金を稼いでますし、」
男「うん」
セン「クーラーなどを買われた方が、」
男「うん」
セン「涼しくてよいと・・思うのですが・・・」
男「・・・」
22:
(ぶ〜〜ん)
男「確かにね」
セン「・・・!」
男「クーラーだって買えるし、」
セン「・・・はい」
男「そっちの方が涼しいな」
セン「そ、そうですよ。家電製品の私が保証します」
23:
(ぶ〜〜ん)
男「・・でも、」
セン「?」
男「人間には『好み』っていうのがある」
セン「・・・?」
男「『俺はこっちのほうが好き』」
セン「・・・」
男「・・それじゃだめかな?」
セン「い、いえ・・・」
25:
(ぶ〜〜ん)
男「じゃ、会社行ってくるよ」
セン「はい、行ってらっしゃいませ」
男「うん」
(がちゃ)
(ばたん・・・)
セン「ご主人様・・・」 
セン「ありがとうございます・・・」
セン「でも、もうすぐ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もうすぐ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
26:
扇風機がクーラーに先輩風を吹かすようになるのですねわかります
30:
(ぶ〜〜ん)
(がちゃ)
男「ただいま」
セン「お帰りなさいませ」
男「・・・」
セン「どうされました?」
男「ごめん」
セン「?」
男「もう一回いってもいい?」
セン「もちろんですとも」
男「うん、ただいま」
セン「・・・」
セン「お帰りなさいませ」
33:
(ぶ〜〜ん)
男「あ゙〜〜〜〜〜」
セン「・・・」
男「あ゙〜〜〜〜〜」
セン「くすくす」
男「ん?」
セン「いえ、懐かしいなぁと思いまして」
男「懐かしい?」
セン「はい、覚えてませんか?」
男「うん」
セン「昔はよくそれをされたものです」
男「そうだっけ」
セン「そうですよ」
34:
これは期待
37:
(ぶ〜〜ん)
(ふきふき)
(ふきふき)
男「よし、きれいになった」
セン「すみません」
男「いえいえ」
セン「ご主人様に掃除をしていだけるなんて、」
男「ん?」
セン「明日はきっと雪ですね」
男「降らないでほしいなぁ」
セン「どうしてですか?」
男「それは内緒」
セン「そうですか」
38:
(ぶ〜〜ん)
セン「今晩は涼しいですね」
男「ですね」
セン「止まりましょうか?」
男「・・・」
セン「お腹が冷えてしまいます」
男「・・・」
男「もう少し・・」
セン「?」
男「もう少しだけ・・・」
セン「・・・・はい」
39:
しばらく扇風機使おう・・
40:
(ぶ〜〜ん)
セン「ご主人様」
男「・・・」
セン「親愛なるご主人様」
男「・・・」
セン「眠られましたか・・・」
セン「たぶんきっと・・」
セン「ご主人様も気付いてるんだろうなぁ・・」
セン「もう少しだけ・・」
セン「もう少しだけ長く・・」
セン「ご主人様のお役にたちたいな・・・・」
セン「・・・・・・」
41:
クーラー使うの拒否って良かった・・・
42:
(ぶ〜〜ん)
セン「・・・・・」
セン「夜が長いです・・・」
セン「本当に・・・・・・」
男「お前がさ・・」
セン「!」
男「むにゃむにゃ・・」 
セン「寝言でしたか・・・驚きました」
男「むにゃむにゃ・・」
43:
(ぶ〜〜ん)
男「・・・お前が初めて家に来た日のこと」
セン「・・・?」
男「・・・今でも覚えてるよ」
セン「・・・」
男「・・・親にさ、『クーラーじゃなきゃ嫌だ』ってだたこねて泣いたっけ」
セン「・・・」
セン「・・・ご主人様。その『寝言』は長くなりそうですか?」
男「ぎくっ・・・」
セン「くすくす」
セン「続けてくださいませ。私はご主人様の『寝言』が大好きですから」
男「む、むにゃむにゃ・・」
男「・・・ありがとう」
セン「いえいえ」
45:
(ぶ〜〜ん)
男「む、むにゃむにゃ・・やっぱり・・」
セン「・・・」
男「『寝言』で言うのも失礼だから・・・」
セン「・・・」
男「今度話すよ・・・むにゃむにゃ・・」
セン「・・・」
セン「はい、お待ちしております」
男「・・おやすみ、『セン』・・・」
セン「!!」
セン「お、おやすみなさいませ・・・」
46:
すみませんご飯食べてきます
落ちてなければ全力で続きを書きます
続きの需要があるか不安ですが・・・
ノシ
48:
扇風機好きになった
保守
53:
(ぶ〜〜ん)
男「おはよう」
セン「おはようございます」
男「今日は会社が休みです」
セン「それでしたら・・」
男「うん、この前話してた電気屋さんに行きましょう」
セン「はい」
男「では出発」
57:
〜電気屋〜
(ぶ〜〜ん)
店員「見さして頂いた扇風機の方なんですが」
男「はい」
店員「動力部分に少し不備がありますね」
男「そうですか」
セン「・・・」
店員「問題の部品を取り換えれば、今までのようにご使用できますよ」
男「そうですか」
店員「ただ、」
男「?」
店員「その部品はもう造られてないんですよ」
男「・・・・・そうですか」
セン「・・・・・・」
59:
(ぶ〜〜ん)
セン「私は旧型ですから」
男「・・・」
セン「仕方ないことですよね」
男「『仕方ない』なんて言い方・・」
セン「・・・?」
男「しないでよ・・・」
セン「・・・・・」
セン「・・・・すみません」
男「・・・・・・」
60:
(ぶ〜〜ん)
セン「少し前のことなのですが・・」
男「?」
セン「性別なんてあるはずもない私に、」
男「・・・」
セン「男性と女性、好きなほうを選べっていったこと・・覚えてますか?」
男「・・・うん」
セン「私、決めました」
男「・・・」
61:
ドキドキ
62:
(ぶ〜〜ん)
男「どちらに決めたんですか?」
セン「それは・・」
男「それは?」
セン「それは内緒です」
男「ここに来てまさかの内緒ですか」
セン「まさかの内緒です」
男「それは残念」
セン「元気を出してください」
男「頑張ります」
65:
(ぶ〜ん)
セン「雨ですね」
男「雨ですね」
セン「大雨ですね」
男「大雨ですね」
セン「寒くはないですか?」
男「大丈夫です」
セン「毛布を被りながら言われても説得力がないですよ?」
男「大丈夫ったら大丈夫なのです」
セン「・・・・」
セン「では、頑張ります」
66:
(ぶ〜ん)
男「おやすみ」
セン「おやすみなさいませ」
男「・・・・」
セン「・・・・・」
セン「・・・ご主人様」
男「・・・ん?」
セン「少しだけ・・『寝言』を話してもよろしいでしょうか・・・?」
男「・・ああ、何時でも聞くさ」
セン「ありがとうございます」
67:
この雰囲気は好きです
68:
甘酸っぱい
69:
(ぶ〜ん)
セン「これは『もしも』の話です・・・」
男「・・・」
セン「もし私が壊れて動かなくなってしまったら・・・」
男「・・・」
セン「無理をせすに私を捨ててほしいのです・・」 
セン「私は・・・」
男「セン・・・」
セン「はい」
男「やっぱり今日は寝かせてくれ・・・」
セン「・・・・・」
セン「・・・・はい、おやすみなさいませ」
73:
支★援
74:
(ぶ〜ん・・・)
セン「最近寒い日が続きますね」
男「そうですね」
セン「そろそろ夜は冷えますので・・、
暖房の用意をしなくてはいけませんね」
男「・・・そうですね」
セン「ご主人様。少し顔色がすぐれないようなのですが・・」
男「そうですか?」
セン「はい、今日は会社を休まれたほうがよさそうです」
男「・・・・・」
(ばたん・・・)
76:
(ぶ〜ん…)
男「ごほごほっ・・」
セン「私のせいです・・・私の・・・・」
男「・・・風邪とお前は関係ないよ」
セン「・・・・」
男「ごほごほっ・・」
セン「・・・すみません・・すみません・・・・・・・・・・」
男「・・それ以上謝ったら怒りますよ」
セン「・・・・はい」
80:
(ぶ〜ん…)
男「・・今から話すのは『もしも』話。」
セン「・・・」
男「もしもこの風邪がお前が・・センが原因だったとしよう」
セン「・・・はい」
男「それでも俺はまったくかまわない」
セン「・・・?」
男「そのおかげで今日、センと一緒にいられる」(にこっ)
セン「・・・!はい、すみませんでし・・・」
男「じ〜〜っ」
セン「い、いえ、ありがとう・・ございます」
男「うんうん」
81:
季節の終わりを告げるまったりスレですね
82:
(ぶ〜ん…)
セン「風邪・・長引きますね」
男「だね」
セン「病院に行かれたほうがよろしいのでは・・」
男「だね。もう3日も熱下がらないし、昼になったら行こうかな」
セン「はい・・・」
83:
(ぶ〜ん…)
男「ただいま」
セン「おかえりなさいませ。夕飯とお風呂の方、
ご用意してありますよ」
男「うんありがとう」
セン「冗談ですよ?」
男「わかってます」
セン「・・ですよね」
85:
(ぶ〜ん…)
セン「お医者様からはなんて言われたのですか?」
男「ただな風邪だそうです」
セン「それはよかったですね」
男「よかったです」
男「あ、ちょっとお風呂入ってくるね」
セン「はい、ごゆっくり」
男「うん」
男「『手術』・・か・・・」
87:
なんという展開
88:
これは良いだいどんでん返し
89:
(ぶ〜ん…)
男「ただいま」
セン「おかえりなさいませ」
男「うん。今日はセンにプレゼントを買ってきましたよ」
セン「私にですか?」
男「私にです」
セン「気になります」
男「では開けてみましょう」
91:
(ぶ〜ん…)
セン「きれいな・・風鈴ですね」
(チリンチリーン…)
セン「それに、すごくいい音・・・」
男「お気に召されましたか?」
セン「もちろんです」
男「それはよかった。
でも少し時期はずれになってしまいましたね」
セン「かまいませんよ、そんなことは」
男「ありがとうございます」
セン「いえいえ、こちらこそ」
92:
(ぶ〜ん…)
男「ごくごく」
セン「何を飲まれているのですか?」
男「サプリメントというものです」
セン「ご主人様が健康を気にされている姿を初めて見ました」
男「若いうちからのお肌のケアが重要なのです」
セン「勉強になります」
男「・・・いえいえ」
93:
(´;ω;`)
94:
(ぶ〜ん…)
(チリンチリーン……)
セン「ご主人様」
男「ん?」
セン「こういったモノはやはり・・・」
男「自然の風じゃないと風情がないと?」
セン「はい」
男「型にはまった風情より、こちらのほうが好きです」
セン「ご主人様のおおせの通りに」
男「うむ、くるしゅうない」
(チリンチリーン………)
95:
(ぶ〜ん……)
男「ごくごく」
セン「また、サプリメントですか?」
男「そうです」
セン「・・・」
セン「ご主人様」
男「なんでしょうか」
セン「私が気付かないと思いますか・・?」
男「・・・なんのことでしょうか」
98:
電化製品は、法律で発売から10年間は、
部品ストックしとかなきゃいけないんじゃなかったっけ?
101:
>>98
扇風機って丁寧に使ってれば10年以上持つと思うよ。日本製ならだけど・・・
揚げ足とってすまない
99:
(ぶ〜ん……)
(チリンチリーン……)
セン「・・・・」
男「・・・・」
セン「ご主人様」
男「・・・・」
セン「風鈴の音、寝づらくないですか・・」
男「大丈夫」
セン「・・・」
男「・・・・」
男「今日言えなかったこと・・・」
セン「・・・」
男「いつか・・話すから・・・」
セン「・・・・はい、お待ちしております」
103:
(ぶ〜ん………)
男「おはよう」
セン「おはようございます」
男「今日は久しぶりに暑いですね」
セン「ですね」
男「頼りにしていますよ」
セン「おまかせ下さい」
セン「・・・と、言いたいところなのですが・・・」
男「・・えっ・・・・・?」
129:
(ぶ〜ん…………)
セン「もう首が動かないのです・・」
男「・・・」
セン「羽も・・いつ止まるかわかりません・・」
男「・・・」
セン「・・・」
セン「ご主人様の病気のこと・・・」
セン「聞かせていただけませんか・・・?」
男「・・・・・」
133:
(ぶ〜ん…………)
男「・・・今度話します」
セン「『今度』とはいつですか」
男「・・・今度話します」
セン「・・・・」
セン「『今度』まで私が持つ保証など・・・」
セン「無いの・・ですよ・・・・?」
男「・・・お願いします」
セン「・・・・」
セン「・・・・わかりました・・」
134:
(´;ω;)
135:
(ぶ〜ん…………)
男「最近、同じ夢をみるのです」
セン「そうですか」
男「とても楽しい夢なのです」
セン「それはよいことです」
男「いえ、『それ』がとても辛いのです」
セン「楽しい夢なのに辛いのですか?」
男「はい」
男「それがもう・・叶わぬ夢だからです」
セン「・・・・・」
136:
(ぶ〜ん…………)
男「おはよう」
セン「おはようございます。今日は早起きですね」
男「ええ、ちょっとお出かけをしてきます」
セン「遠い所ですか?」
男「いえ・・まだ行ったことが無い場所ですのでわかりません」
セン「そうですか」
男「そうです。では行ってきます」
セン「いってらっしゃいませ」
143:
(ぶ〜ん…………)
セン「私の体が悪くなるにつれて・・・」
セン「ご主人様の体調も悪くなってる気がする・・・・」
セン「・・・・・・」
セン「もし私が・・」
セン「ここで止まってしまったら・・・・・」
セン「・・・・・・」
セン「頑張ろう・・・もっと・・・・もっと・・・・・」
144:
ああああ
148:
切ないなぁ
155:
こうやって物の気持ちを考えて生きていけたらすごく豊かなひとになれそう
156:
〜ゴミ集積所〜
職員「どちら様ですか?」
男「初めてまして、男と申します」
職員「できれば事前にご連絡を入れて欲しかったですね」
男「すみません、急に押し掛けてしまい」
職員「いえ、それでご用件の方は」
男「はい、それが・・・」
159:
職員「・・それで、こちらの写真と同じ扇風機を探しておられると」
男「はい」
職員「初めてですよ、そんな用事でこられた方は」
男「すみません」
職員「いえ、皮肉などではないですよ。」
男「はい」
職員「見たところかなり古い型のようですが、」
職員「どうしてまたこんな物を?」
男「・・・・・」
160:
男「家にこの型と同じ一台の扇風機があります」
職員「ほうほう」
男「ただ、最近とても調子が悪いのです」
男「それで、代わりの部品を探しているのです」
職員「ほうほう。そういうわけでしたか」
男「そういうわけです」
162:
これ思い出した
163:
職員「ただ残念ながら、今ウチにはないですね」
男「そうですか・・・」
職員「大切にされてる・・扇風機なんですね」
男「長い・・付き合いですから・・・」
職員「・・わかりました。では電話番号を聞かせてもらえますか」
男「えっ・・・?」
職員「今日はなくとも明日は有るかもしれません、」
職員「もし見かけたら・・すぐに連絡を入れますよ」
男「ありがとう・・ございます・・・」
職員「いえいえ」
164:
男「今日は本当にお世話になりました」
職員「いいですいいです」
男「では、失礼します」
職員「ええ・・・・、」
職員「あっ、ちょっと待ってください」
男「?」
職員「最後にお話したいことがあります」
男「・・・・?」
166:
職員「『今在るもの』には、必ず終わりがくるのです」
男「・・・・」
職員「あなたにも私にも」
男「・・・・」
職員「あなたの扇風機にも・・・」
男「・・・・」
職員「その『終わり』を笑顔でむかえられるのは、」
職員「とても・・・とても幸せなことだと思うのです」
職員「これからも大切に扱ってあげて下さい・・・」
男「・・・もちろんです」
168:
(ぶ〜ん……………)
男「ただいま」
セン「おかえりなさいませ」
男「うむ」
(どん・・・)
(どん・・・)
セン「・・・?」
男「・・・・・・」
169:
(ぶ〜ん……………)
セン「今晩は花火のようですね」
男「・・・うん」
セン「きれい・・ですね・・・」
男「・・・・・うん」
セン「どうして・・・泣いておられるのですか?」
男「泣いてなどいません・・気のせいです・・・」
セン「・・・確かに、気のせいでした」
男「ありがとう・・・ございます・・・・」
セン「・・・・」
セン「・・・・いえいえ」
172:
(ぶ〜ん……………)
男「おやすみ」
セン「おやすみなさいませ」
男「うっ・・・・!!」
セン「どうされました?」
男「い、いえ。トイレに行くのを忘れていました」
セン「そうですか」
男「・・・・・・」
男「こんなに血が・・・・」
男「病気のこと・・・センに話そう・・・・」
173:
なんかまじで泣きそう
174:
(ぶ〜ん………………)
男「おはよう」
セン「おはようございます。では朝食を作ります」
男「・・・・」
セン「ご主人様?」
男「セン・・・・」
セン「はい」
男「大事な・・話があるんだ・・・」
セン「・・・・・はい」
175:
弱ってても冗談を…
178:
(ぶ〜ん………………)
セン「お身体のことですか?」
男「そう、病気のことです」
セン「治らない・・病気なのですか?」
男「・・・・いや、」
男「治す方法が無いわけではないんだ・・・」
セン「・・・・・」
男「・・・・でもな・・セン・・・」
181:
(ぶ〜ん………………)
男「治すためには手術が必要で・・・」
セン「はい・・・」
男「でもそれが成功する確率は・・・とても低いんだ」
セン「どれくらい・・なのですか?」
男「良くて・・・、」
男「『1割』だそうだ・・・・・」
セン「・・・・・・」
183:
(ぶ〜ん………………)
男「今飲んでいる薬をもう少し重くすれば」
セン「・・・・」
男「あと半年は・・生きれるらしい・・・・」
セン「・・・・・」
男「・・・・・」
セン「ご主人様は・・」
男「ん?」
セン「どうされるおつもりなのですか・・・?」
男「・・・・・そうだなあ・・」
185:
(ぶ〜ん………………)
男「俺は・・・このまま薬を飲んで、」
セン「・・・・・」
男「半年だけ、生きようと思う」
セン「でも・・治る可能性があるなら・・・」
男「『手術を受けたほうがいい』?」
セン「はい・・・」
男「でも・・・・」
セン「確率は低いのですよね・・・」
男「・・・・・セン」
セン「はい」
男「センは・・お前はどうしてほしい・・・?」
188:
(ぶ〜ん………………)
セン「1割の手術に賭けるか・・・」
セン「半年だけの『生』をとるか・・・・」
セン「・・・・・」
男「・・・・・」
男「決められない・・・?」
セン「・・・すみません・・・・・・・・」
男「・・・いえいえ」
男「『仕方ない事』なのです・・・・」
189:
うう…
191:
(ぶ〜ん………………)
男「・・・・・」
セン「・・・・・」
(プルルプルル)
セン「お電話ですよ」
男「・・・・・」
セン「お電話ですよご主人様」
男「おっと、今取ります」
セン「そうしてください」
(カチャ・・・)
男「はいもしもし男です」
193:
(ぶ〜ん………………)
??「もしもし男さん。お久しぶりです」
男「えっと・・・」
職員「ああすみません、職員です。ゴミ集積所でお会いした」
男「いえ、こちらこそ気付かずにすみませ・・・」
男「・・・・!」
男「もしかして、見つかったのですか」
職員「・・・・・・」
195:
(ぶ〜ん………………)
職員「いえ、残念ながらまだ・・・」
男「そう・・ですか・・・・」
職員「期待を持たせるようなことをしてしまい、
すみませんでした・・・」
男「いえいえ」
職員「今回お電話をした理由は、
男さんについてきてもらいたい場所があるからです」
男「遠い場所ですか?」
職員「少しだけ・・・」
196:
親父が一人暮らししてたころから使ってたっていう年代物を、さらに8年くらい使っていた。一昨年壊れたが、古いモノは頑丈って本当だと思った
197:
(ぶ〜ん………………)
男「今から出掛けることになりました」
セン「そうですか」
男「帰りは少し遅くなりそうです」
セン「そうですか」
男「寂しいですか?」
セン「寂しいです」
男「素直でよろしい」
セン「ありがとうございます」
198:
いまさらだけど、冒頭の(ぶーん)少しずつ弱くなってるのな……
202:
>>198
素で気付いてなかったwww
なかなか切ないな
201:
〜???〜
職員「着きましたよ。男さん」
男「・・・・・はい」
職員「この前お会いした時も思ったのですが、」
職員「あまり顔色がすぐれない様なのですが・・・・」
男「・・・・・」
職員「それも、この前よりずっと・・・・」
男「ただの風邪ですよ」
職員「・・・そうですか」
男「そうです」
206:
男「それにしても、ずいぶん広いですね」
職員「もちろんです、」
職員「日本最大のゴミの埋め立て地ですからね」
男「ほう、ここがそうなのですか」
職員「そうなのです。もしここで見つからなければ、」
職員「日本中を探しても見つからないと断言しますよ」
男「・・・では行きますか」
職員「はい行きましょう」
208:
情報だけくれるだけでも十分なのに、ナチュラルに手伝ってくれる職員やっぱイケメンだわ
209:
(ぶ〜ん…………………)
セン「ご主人様遅いな・・・・」
セン「・・・・・」
セン「ご主人様が元気な頃と同じ『時間』なのに・・・・・」
セン「どうして・・・・」
セン「こんなにも長く感じるのでしょうか・・・」
セン「不思議です・・・・」
【画像】ムチムチJKの夏服に興奮するなって無理じゃね????
212:
〜某ゴミ埋め立て地〜
職員「見つかりませんね・・・」
男「そうですね」
職員「私が男の人ならもっと・・・」
男「職員さんのせいではありませんよ」
職員「・・・・・、」
職員「・・・・だいぶ日も落ちてきましたね」
男「もう少しだけだけ頑張ります」
職員「では私も頑張ります」
男「助かります」
職員「どういたしまして」
214:
〜移動中、車内〜
職員「・・・・」
男「・・・・・」
職員「男さん・・・」 
男「はい」
職員「帰り、男さんの家に上がらせていただいてよろしいですか?」
男「はい」
職員「男さんがこれ程大切に想われてる扇風機を、
一度見せてほしいのです」
男「もちろんです。ご飯も食べていって下さい」
職員「お世話になります」
男「いえいえ」
217:
ちょっと待て職員は女か
なんてカッコいい……
222:
(ぶ〜ん…………………)
セン「・・・・・・」
(がちゃ)
男「ただいま」
職員「おじゃまします」
セン「おかえりなさいませ・・・
あれ?ご主人様、こちらの女性は・・・」
職員「へっ・・・?」
男「こちらは職員さんです」
セン「初めまして、センと申します」
職員「は、初めまして職員です・・・?」
男「あ、すみません職員さん。お話しするのを忘れてました」
職員「・・・??」
224:
(ぶ〜ん…………………)
職員「それにしても驚きました」
男「すみません」
職員「いえいえ」
男「実はセンの声が自分にしか聞こえないのではないかと
悩んだ時期もあったのですが、」
男「これで安心しました」
セン「よかったですね、ご主人様」
男「よかったです」
225:
そりゃおどろくわw
226:
(ぶ〜ん…………………)
男「セン」
セン「はいご主人様」
男「少しこっちを向いてくれないか」
セン「すみません、自分の力ではもう・・・」
男「・・・そうでしたね、すみません」
セン「気になさらずに」
(すっ・・・)
職員「・・・・・・」
職員「(本当に・・大切に想ってるんだなぁ・・・)」
職員「(お互いに・・・・・)」
229:
(ぶ〜ん…………………)
男「かきかき」
セン「・・・」
職員「・・・」
男「かきかき」
セン「ご主人様、何をされているのですか?」
男「センの絵を書いているのです」
セン「私のですか?」
男「私のです」
セン「そうですか」
男「かきかき」
男「かきかき」
232:
(ぶ〜ん……………………)
セン「ご主人様が絵を描かれるのも久しぶりですね」
男「そういえばそうですね。かきかき」
職員「以前はよく描かれてたのですか?」
男「はい、会社員になる前は画家として活動していたのです。かきかき」
職員「知りませんでした。すごいです」
男「いえいえ、無名の新人ですので。かきかき」
男「かきかき」
男「かきかき」
234:
(ぶ〜ん……………………)
男「下書きが完成しました」
セン「おつかれさまです」
男「いえいえ、これからです」
職員「少し休憩されますか?簡単なご飯なら作れますが」
男「いえ、このまま続きを、色塗りを始めます」
職員「そうですか、頑張ってください」
男「頑張ります」
男「ぬりぬり」
男「ぬりぬり」
235:
しえ……なんだか……これは……
236:
(ぶ〜ん……………………)
男「ぬりぬり」
男「ぬりぬり」
職員「聞きたいことがあるのですが」
男「なんでしょうか。ぬりぬり」
職員「どうして画家を辞めてしまったのですか?」
男「それはですね。ぬりぬり」
セン「実は私も気になってました」
男「そうですか。では描きながら話します。ぬりぬり」
237:
(ぶ〜ん……………………)
男「どんなに美しい風景を見ても」
(ぬりぬり・・)
男「どんなに美しい人を見ても」
(ぬりぬり・・)
男「どんなに美しい花を見ても」
(ぬりぬり・・)
男「描きたいと思えなくなってしまったのです」
(ぬりぬり・・)
セン「・・・・・」
職員「・・・・・」
241:
(ぶ〜ん……………………)
職員「絵が嫌いになってしまったのですか?」
男「いえ、今でも好きです。・・・ただ」
職員「ただ?」
男「描きたいと思えるものが、一つだけになってしまただけです」
職員「てはそれを描けばいいのでは?」
男「・・・・・」
男「扇風機しか描けない画家なんて、笑い話にもなりませんよ」
職員「・・・・・・!」
セン「・・・・・・・」
(ぬりぬり)
(ぬりぬり)
248:
(ぶ〜ん……………………)
男「よし、完成です」
職員「おつかれさまです」
セン「おつかれさまです」
男「いえいえ」
セン「さっそく見せて頂けますか?」
男「もちろんです。職員さんもご一緒にどうぞ」
職員「として楽しみです」
男「恐縮です。では・・・」
(すっ・・・)
252:
(ぶ〜ん……………………)
男「どうでしょうか」
セン「とても・・とてもきれいです・・・」
職員「私もそう思います」
男「女性の絵を綺麗に描くのは画家の基本です」
セン「えっ・・・・?」
職員「センさんは女性だったのですね」
セン「・・・・・」
男「あれ?こちらが正解だと思ったのですが」
セン「・・・・・・」
254:
これあとどれくらい続く?
259:
>>254
即興でつくっているので何とも・・・・
255:
(ぶ〜ん……………………)
セン「それは・・・」
男「うんうん」
セン「それはまだ秘密です」
男「それは非常に残念です。
でもセン・・・・」
セン「はい」
男「・・・いえ、何でもないです」
職員「では休憩を入れますか」
男「・・・そうですね」
261:
(ぶ〜ん……………………)
(とんとん)
(とんとん)
職員「卵を2つとって頂けますか」
男「了解です」
(とんとん)
男「料理、お上手なんですね」
職員「いえいえ」
男「いい奥さんになれますよ」
職員「いえいえ」
セン「・・・・・・」 
(とんとん・・)
(とんとん・・)
262:
扇ちゃん……
266:
(ぶ〜ん……………………)
セン「(お二人の並んでる姿・・・)」
セン「(新婚さんみたいです・・・)」
セン「(・・・・・・・)」
セン「(扇風機が嫉妬なんて・・・)」
セン「(笑い話にもなりませんね・・・)」
セン「(それも、壊れかけの扇風機が・・・・)」
セン「・・・・・・・」
(とんとん)
(とんとん)
268:
(ぶ〜ん……………………)
男「ごちそうさまでした」
職員「おそまつさまです」
セン「・・・・・」
男「では失礼ながら少し席を外します」
職員「気にならさずに」
セン「・・・・・・」
270:
(ぶ〜ん……………………)
男「ごくごく」
職員「何を飲まれてるのですか?」
男「サプリメントです。ごくごく」
職員「健康を気にされるとは以外です」
男「若い内からのお肌のケアが重要なのです」
職員「勉強になります」
男「いえいえ」
セン「・・・・・・」
272:
(ぶっ………………)
(ぶ〜ん……………………)
(ばたっ・・・・・)
274:
( ゚д゚ )!!!!
275:
え? セン・・・・・
(´・ω・`)やだよぉ・・・
277:
(ぶ〜ん……………………)
職員「男さん・・!男さん!!」
男「・・・・・あれ・・・半年は・・・持つって・・・」
職員「今救急車を呼びました!頑張ってください!!」
男「・・頑張り・・・ます・・・」
セン「ご主人様・・ご・・・ご主人様ぁ!!!!」
男「セン・・・・・・」
男「・・・セン・・・・・・・・」
男「・・・・・・セン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
279:
違った、男か!
280:
(´;ω;`)センじゃなくてよかったと思いつつどちらにせよツラい
285:
(ぶ〜ん……………………)
男「職員・・さん・・・・」
職員「・・・・・・」
男「・・少しだけ・・・・目をつぶって頂けますか・・・・・」
職員「・・・・・・」
男「・・泣きながら・・・扇風機に抱きつこうとしている男なんて・・・・、」
男「変態さんにしか・・・見えませんから・・・・・」
職員「そんなこと・・・ないです・・・・」
男「ありがとう・・・ございます・・・・・」
セン「・・・・・・・」
290:
(ぶ〜ん……………………)
男「セン・・・・・・」
セン「・・・・・はい」
職員「・・・・・・・」
男「・・たぶんこれから病院で・・・・」
セン「・・・・・はい」
男「・・手術を受ける・・・・ことになる・・・・」
セン「・・・・・はい」
男「・・たぶん成功率は・・・1割未満だ・・・・」
セン「・・・・・はい」
職員「・・・・・・・」
330:
ガンガレ!!扇風機も男も超ガンガレ
379:
(ぶ〜ん……………………)
男「セン・・・・・」
セン「はい」
男「それでもお前は・・・・」
セン「はい」
男「私の帰りを・・待ってくれますか・・・・?」
セン「もちろんです。ご主人様の帰りを待つのは
家電製品の基本です」
男「センは優しいですね」
セン「この『優しさ』は・・・きっと、ご主人様から学んだことです」
男「そうですか」
セン「そうですよ」
382:
(ぶ〜ん……………………)
(ピーポーピーポー…)
セン「救急車の音ですねぇ」
男「だねぇ」
セン「そろそろお別れですね」
男「だねぇ」
セン「寂しいですか?」
男「いや別に」
セン「そうですか、ではそんなに泣かないでください」
男「そちらこそ」
セン「私が泣けるはずなどありません」
男「いえいえ、泣いていますよ大泣きです」
セン「そうですか」
男「・・そうですよ・・・・・・・・」
386:
(ぶ〜ん……………………)
セン「ご主人様」
男「なんでしょう」
セン「本当は病院までご一緒したいのですが・・」
男「・・・・・・」
セン「一度止まってしまうと、」
セン「おそらくもう二度と動けなくなってしまいます」
男「・・・そうですか」
職員「・・・・・」
職員「男さん。救急車が着いたようです」
男「・・・・・」
男「はい・・・・」
387:
・・・
389:
(ぶ〜ん……………………)
男「では行ってきます」
セン「いってらっしゃいませ」
男「少し・・帰りが遅くなりそうです」
セン「お待ちしております、」
セン「・・・ご主人様。最後に風鈴を、私の前につけてくれませんか?」
男「もちろんです」
セン「助かります」
男「いえいえ」
(チリン……チリン…………)
(チリン………………)
393:
哀しいけど…幸せの1つの形なんだろうな。…セン…。
394:
(ぶ〜ん……………………)
セン「ご主人様、私の秘密を話します」
男「どうぞどうぞ」
セン「私、『女性』がいいです」
男「センは『女性』というより『女の子』が似合いますね」
セン「そうですか」
男「はいそうです。・・ではまた・・・・」
セン「・・・・お気をつけて」
(がちゃ………)
(ばたん………)
397:
(ぶ〜ん……………………)
(チリン…………)
(チリン………………)
(チリン……………………)
(チリン……………………………………………………………………………)
398:
!?・・・・・・・・やだよ・・やだよ・・?
399:
(ぶん………ぶん……………ぶん………………)
セン「・・・・・・」
セン「あれから何日たったのでしょうか・・・」
セン「・・・・・」
セン「ご主人様からいただいた風鈴も・・・・」
セン「鳴らせなくなって・・・しまいましたね・・・・・・」
セン「・・・・・・・」
(ぶん……………)
(ぶん………………………)
400:
あ、あれ…目にゴミが入った
401:
あああああ
403:
セン……セン……(´;ω;`)
404:
〜病室〜
職員「おはようございます」
男「・・・・・・」
職員「おはようったらおはようございます」
男「・・・・・・」
職員「・・・・・、」
職員「男さん・・・」
職員「いったい何日眠れば気がすむのですか・・・・・」
職員「・・・・・・」
職員「・・男さん・・・・」
男「・・・・・・・」
405:
リアルに涙が止まらない俺…
今更ながら扇風機使おうかな…
406:
夏って暑苦しいけど毎年いざ終わるとなると・・・ね
407:
職員「あなたのお家で・・・・」
職員「あなたの帰りを待っている『大切な人』が・・・・」
職員「いるではないですか・・・・・」
職員「・・・・・・」
男「・・・・・・・」
(ぴくっ…………)
409:
ゴミに目が入っただけだ…
泣いてなんかいない
412:
ハッピーエンドは無理なんだろうな…
413:
ちょっと手当たりしだいゴミ集積所訪ねてくる
415:
職員「調子、良くなりましたね」
男「おかげさまで」
職員「顔色も、とてもよくなりました」
男「おかげさまで」
職員「ご自宅からパジャマを持ってきましたよ」
男「いたせりつくせりですね」
職員「いえいえ」
男「・・・・・・・」
職員「・・・・・・」
男「センは・・・どうしていましたか・・・・?」
職員「・・・・・・・」
418:
ああぁぁ
421:
職員「『闘って』・・いました・・・」
男「・・・・・・」
職員「お声をかけてみたのですが・・・、」
職員「聞えないようでした・・・・」
男「・・・・・・」
職員「回って・・ましたよ・・・、」
職員「ものすごく頼りなく・・・でも、何よりも力強く・・・・」
男「・・・・・・・」
職員「『頑張れ・・・頑張れ・・・・』と、
ご自分に言い聞かせながら・・・・・・」
男「・・・・・・・」
424:
くそっ・・・扇風機に涙目にさせられるなんて・・・
425:
やばいまじで泣けてきた
430:
男「センに・・・・」
職員「・・・・・・」
男「センに会いたいです・・・・・・」
職員「男さん・・・・」
男「・・わかっています・・今会えないことは・・・、」
男「わかっているから・・・辛いのです・・・・」
職員「・・・・・、」
職員「リハビリ・・・頑張りましょう・・・・」
男「・・頑張ります・・・頑張りますとも・・・・・」
432:
リアクション少なくてわかりにくかったが手術成功してるんだな・・・
436:
(がっ…………がっ……………がっ………………)
セン「・・・・・・」
セン「もう羽も・・・回せないのですか・・・・・・・」
セン「情けない・・・」
セン「・・・・・・・」
セン「情けない・・・・・・・・・・・」
(がちゃ………)
438:
帰ってキタ
441:
(がっ…………がっ……………がっ………………)
男「・・・ただいま」
セン「・・・・・?」
男「・・・ただいま」
セン「ご主人・・・様・・・・?」
男「・・・親愛なるご主人様ですよ」
セン「・・・・・・!」
セン「おかえりなさい・・・」
セン「おかえりなさい・・ませ・・・・!」
男「・・・うんうん」
職員「・・・・・・・」
445:
セン…
449:
(がっ…………がっ………………がっ………………)
セン「ご主人様・・・私はもうすぐ止まります・・・・・」
男「そんなことないですよ。大丈夫です」
セン「・・『素直が一番』だと教えてくれたのは・・ご主人様ですよ・・・・・・・・?」
男「・・・・・・・・」
セン「私はもうすぐ・・・止まります・・・・」
男「・・・・・・・」
男「・・わかりたくはありませんが・・・・」
男「わかっています・・・・・」
セン「・・うんうん・・・・・・・」
451:
えぇい!まだ部品は見つからぬのか!!
457:
部品はどこだあああああああああああああああ!
458:
(がっ……………がっ……………………がっ……………………………………)
セン「・・ご主人様・・・・」
男「・・・・・・・」
男「・・・なんでしょうか・・」
セン「・・・・・・、」
セン「最後に・・・一つだけお願いをしても・・・・」
セン「・・よろしいでしょうか・・・・」
男「・・・なんなりと」
セン「・・くすくす・・・・・・・・・・」
460:
最後とか……
464:
(がっ……………がっ………………………がっ……………………………………)
セン「・・私の前で・・風鈴を持ってほしいのです・・・・・」
男「・・・・・・」
セン「・・大丈夫です・・回ります・・・ご主人様が帰ってこられるまで・・・、」
セン「力を・・・温存していたのです・・・」
男「・・そのようには・・・見えません・・が・・・・・・」
セン「・・大丈夫ったら・・・・大丈夫なのです・・・・・」
男「・・・わかりました」
(すっ…………)
465:
まわれえええええぇぇぇぇっ
467:
がんばれがんばれ!!
468:
がんばれ!!!!!!せん!!!!!!
466:
セン頑張れ(´;ω;`)
474:
(がっ………………がっ…………がっ……)
(…………………ぶん…………ぶん…………ぶん……)
(ぶん……ぶん…ぶんぶん)
(ぶ〜ん…………)
(ぶ〜ん……)
(ぶ〜ん)
(ぶ〜〜ん)
(チリンチリーン……)
(チリーン……)
477:
鳴った!
480:
福音か
481:
(チリンチリーン……)
(チリーン………)
(チリンチリーン……)
(チリーン………)
(チリン……チリーン)
(チリーン……………)
(チリーン…………………)
(チリン………………………)
(……………………)
(………………………)
(…………………………)
482:
うわあああああああああああああああああああああ
485:
。゜(゜´Д`゜)゜。ウァァァン
501:
まだだ!まだ終わらんよ!
502:
(…………………………)
(……………………)
(………………)
(…………)
(……)
504:
せんちゃん(´;ω;`)
510:
512:
(´;ω;`)ブワッ
515:
??「・・・さま、」
??「お父様お父様」
517:
お父様…だと?!
520:
え?え?え?
521:
終わりじゃなかった……だと……?
524:
お父様って 誰だよ!?
親父か!?とっつぁんか!?工場のおじさんか!?誰なんだぁぁぁぁぁぁ!!
525:
??「お父様ったらお父様」
男「ん?なんでしょう」
??「なんでしょうではありません、なんどもおよびしたのです」
男「それは失礼」
??「いえいえ、」
??「かんがえごとをされてたのですか?」
男「・・・はい、少しだけ昔のことを」
??「そうですか」
男「そうですよ」
526:
むかしのこと( :ω:)
528:
このやり取り・・・ひっかかりまくるんだが
530:
ままままさかああかあああ(´;ω;`)
532:
(こんこん)
女「入りますよ、男さん」
男「はいどうぞ」
女「では失礼」
(がちゃ)
??「にこにこ」
女「おや、こちらにいたのですね」
??「こちらにいたのです」
女「そうですか」
??「そうですよ」
534:
なんとなくよめてきて涙腺崩壊(;ω;)
539:
(ぎゅ……)
女「どうして腕にしがみつくのです?」
??「にこにこ」
女「まったく、閃(セン)は甘えん坊な娘さんですね」
閃「にこにこ」
540:
せーーーーーん!!!
544:
(とんとん)
(とんとん)
男「あいかわらず料理がお上手ですね」
女「いえいえ、」
女「いい奥さんにはなれましたか?」
男「もちろんです」
女「そうですか」
男「そうですよ」
閃「にこにこ」
女「男さん、卵を3つとって頂けますか」
男「了解です」
〜終わり〜
545:
乙・・ 久しぶりに良いスレに出会った。
550:
乙。娘の名前はセンからとったのか
558:
>>1超乙
最高だったぜ
562:
すばらしい良スレ
乙でした
565:
>>1おつ!
お前ら娘が生まれたら閃にしろよ!
577:
>>1乙
飯食ってたら終わってた
♪センの風に〜
 センのか〜ぜにな〜って〜…
ずっとこれが言いたかったw
本当に>>1乙
579:
おつかれさまです
>>1です
真面目にSSを書かして頂いたのは実は今回が初めてです
保守などの支援をして頂いた方
真剣に読んで頂いた方
本当にありがとうございました
590:
>>579これは大物に化ける予感
594:
処女作でこのクオリティ・・・>>1・・・恐ろしい子
600:
素晴らしい作品でしたよ
物を大切にしなきゃとおもいました
1乙でしたね
609:
こちらこそ
ありがとうございました
もう続きのないスレですので、レスなどは大丈夫です。もう十分すぎるほど力を分けていただきましたので・・・
では失礼します
ノシ
618:
さっきから部屋の扇風機が可愛く見えてしょうがない…。
62

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