【ガルパン】カチューシャ「ウォッカ飲んでみんな酔っ払っちゃったわ!」back

【ガルパン】カチューシャ「ウォッカ飲んでみんな酔っ払っちゃったわ!」


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――青森県某所、小さな宴会場
カチューシャ「さて、我々プラウダは昨日のエキシビジョンマッチで見事黒森峰を相手に勝利を収めたわ」
ノンナ「全国大会大洗戦での敗戦のトラウマを相手に追体験させ冷静さを失わせるカチューシャの戦術、見事でした」
カチューシャ「これも頼れる同志諸君の尽力あってのことよ。その働きに敬意を払い、ここに宴会を開催するわ」
カチューシャ「あと宴会の開催に一役買ってくれたアンツィオ高校の面々にも感謝するわ」
ペパロニ「まいどっす?」
アンチョビ「その代わり、約束どおり募金の件よろしく頼むぞ」
カチューシャ「わかってるわよ。さて、挨拶もこのくらいにして……ノンナ!」
ノンナ「はい。偉大なる同志カチューシャの慈悲に乾杯」
一同「「「ウラアアアア!!!」」」
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2: 以下、
カルパッチョ「みなさん、たくさん召し上がってくださいね?」
ニーナ「うわぁイタ飯てんこもりに、お寿司もあるべ!」
アリーナ「どれ食おうか迷っちまうな!」
ペパロニ「ノンアルコールウォッカもついであるっすよ?。じゃんじゃん飲んじゃってね?」
クラーラ「お一ついただきます。シェフも一口いかがですか?」
ペパロニ「ほんとっすか? じゃあお言葉に甘えて」
ノンナ「カチューシャも何か召し上がりますか?」
カチューシャ「ノンナが好きなものを選んできて。私はそこのテレビの前でアニメ見ながら待ってるから」
ノンナ「そうですか。では私が選んでそちらまで運んで参ります」
カチューシャ(アンツィオの面々もよく働いてくれてるじゃない。今度うちの校内で屋台を出させてやってもいいかも)
3: 以下、
――厨房
アンチョビ「ひゃ?プラウダの連中予想以上に食欲旺盛だな。おーい、料理ができ次第じゃんじゃん盛っていってくれ」
アンツィオ生徒A「はーいドゥーチェ!」
アンチョビ「あとピロシキはまだできないのかって苦情も来てるんだけど」
アンツィオ生徒B「作ってますけどなにせ普段ロシア料理なんてほぼ出さないから手間取っちゃって……」
アンチョビ「大丈夫か? さっきレシピ本渡しただろう?」
アンツィオ生徒C「それが……漢字が難しくて読めないんですぅ…」
アンチョビ「しょうがないなぁ。私が手伝うからちょっと待ってろ」
アンチョビ「ん? なんでさっき出したはずのノンアルコールウォッカの瓶がここにあるんだ? 全部未開封だし」
アンツィオ生徒D「さあ?」
アンツィオ生徒E「あ、それさっき自分がペパロニ副隊長に言われて置いたんですけど」
アンチョビ「なんだと? ならさっきペパロニが出してたウォッカは一体――あれ?」
4: 以下、
アンチョビ「こ、この空瓶はまさか……」ガチャガチャ
アンツィオ生徒D「どうしたんですかドゥーチェ。ゴミ箱から瓶なんか引っ張り出して」
アンツィオ生徒E「それもしかしてロシア語ですか?」
アンツィオ生徒F「えードゥーチェってロシア語読めたんですか! さすがですねー!」
アンチョビ「静かに。ロシア語は読めないが、どれがアルコール濃度の記載かくらいならだいたいわかる…」
アンツィオ生徒F「つまりどういうことですか?」
アンチョビ「ペパロニが出したウォッカはこれだ。しかもこれはノンアルコールじゃない……濃度40%の本物だ」
アンツィオ生徒F「へーそうだったんですか――」
アンツィオ生徒一同「「「えええーーーーーーっっ!!!」」」」
5: 以下、
ボコ(テレビ)『やってやーるやってやーるやーってやるぜ♪』
カチューシャ(何これ。ミホーシャがはまってるってマホーシャが言ってたから見てみたけど……全然面白くないわ)
ドドドドド… ガラッ
アンチョビ「カチューシャはいるか!?」
カチューシャ「ちょっと誰に向かって口利いてんのよ。あなたは今日私たちに雇われてる料理長なのよ」
アンチョビ「そんなことはどうでもいい。とにかく大変なんだ。今すぐみんなにウォッカを飲むのを止めさせてくれ」
カチューシャ「どうしたのよ?」
アンチョビ「実はかくかくしかじかで…」
カチューシャ「なんですって! 私たちに出したウォッカが本物!? 何してくれてるのよ!」
アンチョビ「本当に申し訳ない。とにかく早く止めないと……おーいペパロニ! ――あ」
6: 以下、
ペパロニ「から?あげ?おいしく作るなら??♪ モミモミ?♪」モミモミ ヒョイッ
クラーラ「ハラショー!」
ニーナ「すんげぇなぁ。こりゃたまげたな」
アリーナ「これが本物の大道芸人さんの実力ってやつべか?」
ニーナ「おらたづも負けてられねえべ! いぐべ!」
アリーナ「んだ! みんなもいぐべ!」
プラウダ生徒A「おめぇら! 一年がなんか出し物すんべ!」
プラウダ生徒B「お手並み拝見だなぁ」
プラウダ生徒C「舞台に注目だべぇ」
カチューシャ「あ、ああ……」
アンチョビ「既に手遅れだったか……案の定ペパロニまで完全に出来上がってる」
カチューシャ「そうよ、ノンナは? ノンナはどこにいるのよ! ――あ」
7: 以下、
ノンナ(舞台上)「こんにちは?赤ちゃん♪ あなた?の?笑顔?♪」
プラウダ生徒D「んあああ!? ノンナ副隊長が見たことねえたまげた笑顔で歌ってるべ!」
プラウダ生徒E「胸に抱いてるあの赤ちゃん人形はなんだべ?」
プラウダ生徒F「なんか見たことある髪型だな」
プラウダ生徒G「使い込んだ形跡があるし、きっと私物なんだべ」
カチューシャ「」
アンチョビ「と、とにかく私は被害の拡大を防ぐべくペパロニを回収してくるとしよう」アセアセ
ノンナ「こんにちは?赤ちゃん♪ ときどきはママと?ほら二人だけの素敵な世界を?♪」
プラウダ生徒D「ひゃー! そこの歌詞をそんな風に改変してすまうべか! 背筋がゾクゾクするべ」
プラウダ生徒E「んだ。人形を愛おしげに撫でる姿さえヤンデレ感半端ねえ。さすがブリザードのノンナだべ」
8: 以下、
ペパロニ「あ?、ねえさ?ん。唐揚げどうっすか?」ヒック
アンチョビ「あーあーもうこんなにベロベロになって……ほら、水だ。飲め」
ペパロニ「や?ねえさん超やさしいっすね?。がはははは……うぅぅ」シュン
アンチョビ「ん? 急にどうした」
ペパロニ「私思うんすよ。姐さんは優しくて立派な人れすけど、いつまでもその優しさに甘えてちゃだめらって」
アンチョビ「ペパロニ……」
ペパロニ「らって姐さんもうあと半年で卒業しちゃうんれすよ。いやっすよ姐さん寂しいっす……うわぁぁぁん」
アンチョビ「ちょっ、泣くなよ。別に会えなくなるわけじゃないだろう」ウルッ
ペパロニ「でも……でも……」
アンチョビ「わかったわかった。よしよし」トントン
アンチョビ(ペパロニのやつ、酒の影響で普段抑えていた感情が溢れ出してるのか)
9: 以下、
ワァー パチパチパチ
ノンナ「ダスビダーニャ」ペコリ
プラウダ生徒D「さっすが副隊長だべ! きれがだだ歌声だったべな!」
プラウダ生徒E「お、次は一年の番だべ」
ニーナ・アリーナ・KV-2砲手・KV-2操縦手「(ペコリ)」
♪?(イントロ)?♪
プラウダ生徒F「聞いたことのある曲だべな」
プラウダ生徒G「S○EEDのWhi○e ○oveだべ」
ニーナ・アリーナ・KV-2砲手・KV-2操縦手「「は?て?す?ね?え?♪」」
プラウダ生徒A「いいぞ?かわいいべ?」
プラウダ生徒B「しかも案外うまい」
プラウダ生徒C「真ん中の二人しかほどんど歌ってねぇどごも含めて再現度高いべな」
カチューシャ(歌詞が訛ってることについてはどうして誰も突っ込まないのよ)
10: 以下、
ペパロニ「私いつもドジばっかで……姐さんの高校最後の大会も私のせいで負けて……」
アンチョビ(しかし後輩の悩みを受け止めるのが隊長の務めだ。そもそも泣いてる子を放っておけないしな)
アンチョビ「……確かにそうかもしれない。だがいつも言っているように、人間誰にだってミスはあるさ」
ペパロニ「姐さん……」
アンチョビ(よし。ここは総帥としてビシッと決めて元気づけてやろう)キリッ
ニーナ「てんすがぁ???けぇだ出逢いはぁ???♪」
アンチョビ「ペパロニ、お前への私の信頼は揺るがない。だから――」
アリーナ「えいぃぃ????えんさ輝き続もっっけるぅぅぅ???♪」
アンチョビ「だからそんなに気にすブフゥッ!」プルプル
ペパロニ「……姐さん?」
11: 以下、
ニーナ・アリーナ「あん?だ?のためさ生きてあべ??たい??♪」
プラウダ生徒一同「「「ハラショーー!!!」」」パチパチパチー
アンチョビ「あー、酷い目に遭った」
カチューシャ「こっちはおかげさまで酷い状況が絶賛進行中なんだけど」
アンチョビ「真面目なテンションのときにあんな歌聞かされて笑わない奴の方がどうかしてる」
カチューシャ「知らないわよそんなの。文句があるならあなたが早くなんとかしなさいよ」
アンチョビ「とりあえずペパロニを厨房に連れ帰った。代わりに別の隊員に水を配らせてる」
カチューシャ「当面はそれでみんなの酔いが醒めるのを地道に待つしかないわけね」
アンチョビ「しかし泣く子も黙るプラウダならウォッカに耐性のある隊員が一人くらいいてもいいんじゃないか?」
カチューシャ「あのねぇ、いくらなんでもそんな子いるわけないでしょ。みんな未成年なのよ」
クラーラ「お呼びですか?」
カチューシャ「わっ、出た!」
12: 以下、
クラーラ「おかげさまでいち早く酔いから醒めました。しかしこうしてみると酷いどんちゃん騒ぎですね」
アンチョビ「さすが本場の人は違うなあ。うちもイタリアとの交換留学を検討するよう学校に進言しようかな」
カチューシャ「クラーラ、あなたまさか以前にも何度かウォッカを飲んだことが……」
クラーラ「カチューシャ様、世の中にはマンモスと一緒に眠ったままにすべき謎があるものですよ」ニコニコ
カチューシャ「……」ゾクッ
アンチョビ「それよりうちのもう一人の副隊長を知らないか? さっきから姿が見えないんだが…」
クラーラ「そういえばそうですね。私が酔う前にはお姿を拝見したはずですが…」
アンチョビ「ちょっとその辺を探してみるか」
クラーラ「私もお手伝いします」
カチューシャ「頼んだわよ。私はちょっとトイレに行ってくるわ」
13: 以下、
――舞台袖
KV-2砲手「おらたづ、ウケたべか?」
KV-2操縦手「んだ! 大成功だべ!」
ニーナ「これでおらたづもスーパーアイドルだな」
アリーナ「ん? 背後がきや殺気を感じるべ」
ノンナ「……」オオオオオ…
合唱会などの学校行事で後輩が先輩より活躍してはならないという暗黙のルールは現実でもよく見られるものである。
いくらソ連っぽいとはいえプラウダ高校も日本の学校なので、普段ならニーナたちも空気を呼んで行動しただろう。
しかし今の彼女たちは、酔って正確な判断力を失っている上に気が大きくなっており
おっかない先輩ノンナに対してもむしろ好戦的な態度を取ってしまうのであった。
14: 以下、
KV-2砲手「ノンナ副隊長なんで怒ってるべか?」
ニーナ「決まってるべ。自分よりおらたづの方がウケてたことが気に食わねんだべ」
KV-2操縦手「ばっかおめ声でけえぞ聞こえるべ」
ニーナ「だいたいんなおっかねぇ人形さ抱いて歌ったきやドン引きすっべな」
ノンナ「」プッツン ツカツカツカ
アリーナ「やべえ、こっち来た!」
ノンナは携えていた人形の髪の毛を頭部から引き剥がすと、それをニーナの頭に被せた。
ノンナ「思わぬ上物が手に入りましたね」ニッコリ
ニーナ「ひっ」
状況を理解したニーナの全身に冷気が走る。みんな逃げろ――。
しかし声を出そうとした途端、他の三人はノンナの指先一つで崩れ落ち、夢の世界へ旅立っていた。
15: 以下、
――一方その頃、トイレのカチューシャは
カチューシャ(はあ……事故とはいえ高校生が集団で飲酒とかさすがに問題よねー)
カチューシャ(けど貸切状態の田舎の宴会場で起きた出来事だし、情報さえ漏れなければどうにか…)
カチューシャ(幸いシェフも清掃員もこちらで雇った高校生だしね)
???「うっうっ……うぇぇん……」メソメソ
カチューシャ「な、何!? 隣の個室から女のすすり泣く声が」ガクブル
カチューシャ(落ち着くのよ私。お化けのわけないじゃない。きっと酔って泣き上戸になったうちの隊員の誰かよ)
???「あ……いよぉ……。あ……いよぉ……」
カチューシャ(え? 「開かないよ」って言ってる?)
???「…かぁちゃぁん……あ……いよぉ……」
カチューシャ(「お母ちゃん開かないよ」って、これ完全に有名なアレじゃない)
16: 以下、
???「…かぁちゃん……あ……いよぉ……」シクシク
カチューシャ「いやあ助けてノンナ――って今は無理なんだった。どうしよう」
カチューシャ「ここは意を決して外に出て通り過ぎるしかなさそうね…」ガチャ ソワソワ
???「!! …かぁちゃん……きてくれたのね……!」ガチャ
カチューシャ「ひっ!? こっちに来る!!」
隣の個室から飛び出してきたのは、長い髪をふり乱した白装束の女だった。
カルパッチョ「たかちゃああああああん!!」
カチューシャ「ぎゃああああああああああああああ!!」ジョワアアア…
17: 以下、
――数分後、廊下
アンチョビ「カルパッチョ!」ダッ
カチューシャ「私が見つけたの。トイレでスマホ握りしめながら会いたい会いたいって震えてたわ」
カルパッチョ「たかちゃん……会いたいよぉ……」
クラーラ「まさに今どきの女子高生って感じですね」
カチューシャ「酔っ払ってなきゃね」
アンチョビ「見つけてくれて感謝する。ところであんたはなんで制服からパンツァーコスチュームに着替えたんだ?」
カチューシャ「そ、それは……こっちの事情よ」アセアセ
クラーラ(カチューシャ様の濡れた衣服は私が回収させていただきました。悪く思わないでください、同志ノンナ)
アンチョビ「そうだ。宴会場が大変なことになってるんだ。早く来てくれ」
18: 以下、
――宴会場
ノンナ「声も体も指も髪も寝顔も心もおねしょも食べこぼしさえも全部?♪」
プラウダ生徒一同「「キャアアアアア」」ブンッブンッ(※ヘドバン)
カチューシャ「何よこれ。さっきより酷くなってるじゃない」
アンチョビ「うーんやっぱりアルコール40%の酔いを醒ますには一筋縄ではいかないか」
カチューシャ「ん? なんか金髪の子が舞台の壁に磔になってるんだけど」
アンチョビ「ああ。あれは確かKV-2装填手の子だ。いつの間にかカツラを被らされてあの状態に…」
アンチョビ「そんなことよりカチューシャ、やはりこの惨状を止められるのはあんたしかいないんじゃないか」
カチューシャ「ふざけないでよ! 今私が入っていったところでニーナの隣にもう一人傀儡が転がるだけだわ」
クラーラ「仕方ありませんね…」スッ
カチューシャ「ちょっ、クラーラ! それは……///」
19: 以下、
ノンナ「ハッ……この香りは」クンクン
クラーラ「同志ノンナ、これをよく見なさい。あなたが心から欲しているものは、我が手中にあります(ロシア語)」
ノンナ「同志クラーラ。どちらでそれを?(ロシア語)」
クラーラ「あなたが偽物にうつつを抜かしている間、私がカチューシャ様の粗相のお世話を致しました(ロシア語)」
クラーラ「こちらはその際に私が交換した、正真正銘カチューシャ様の使用済みの下着です(ロシア語)」
ノンナ「ば、馬鹿な……いくら別室とはいえ、カチューシャのおもらしに私が気づかないはずが…(ロシア語)」
クラーラ「無理もないでしょう。あなたは酒に酔い正常な判断力と感性を喪失していたのですから(ロシア語)」
ノンナ「ぐっ……反論できませんが、かといってこのまま引き下がるわけにもいきませんね(ロシア語)」
クラーラ「望むところです(ロシア語)」
ノンナ車乗員「あらら、ついにあの二人が決着をつけるときが来たのね…」
クラーラ車乗員「しかし決着の末に勝者が手にするものがカチューシャ隊長のおもらしパンツって…」
カチューシャ車乗員「ぶっちゃけドン引きだわ。おかげで酔いも醒めちゃった」
20: 以下、
アンチョビ「よかったじゃないか。隊員たちのテンションがどんどん下がっていくぞ」
カチューシャ「よくないわよ! 私がさっきおもらししたことがみんなにバレちゃったじゃない!」
クラーラ「同志ノンナ、我々が最も憂慮せねばならないことが何であるか、おわかりですか(ロシア語)」
ノンナ「もちろんです。目的を見失ったとき、人はしばしば己の価値にさえ疑いを持ちます(ロシア語)」
クラーラ「ならば今の我々が第一に優先すべきは――」
ノンナ「ただ一つ――」
カチューシャ「ちょ、ちょっとあなたたち……少し抑えて」
ノンナ「……」ヒュンッ
クラーラ「……」ヒュンッ
カチューシャ「え、消えた?」
22: 以下、
次に視界に現れたとき、ノンナとクラーラはそれぞれ宴会場の隅にいた清掃員二人に飛び蹴りを喰らわせていた。
清掃員A・清掃員B「「」」ボコー
カチューシャ「ちょっと二人とも、それは今日私が雇ったアンツィオの生徒で――」
アンチョビ「いいや。うちはシェフとして雇われただけで清掃員としてのオファーは来なかったぞ?」
カチューシャ「え? じゃあこの二人は一体……」
清掃員A(細見)「」
清掃員B(寺本)「」
カチューシャ「あーっ! こいつら知波単の菓子パン頭とカメラ女じゃない!」
ノンナ「細見さんの衣服からレコーダーを、寺本さんの衣服からカメラをそれぞれ回収しました」
クラーラ「おそらく今日の宴会で起きた出来事が一部始終記録されているかと…」
アンチョビ「そういえば知波単は大学選抜戦以来、ゲリラ戦と奇襲戦法に目覚めたんだったっけ?」
ノンナ「相手の精神的な弱点を突く戦法はまさに昨日我々が黒森峰を相手に披露した戦術に他なりません」
クラーラ「きっとこのような手段に出たのも我々への尊敬の念があったからでしょう。大目に見てあげてください」
23: 以下、
細見「こたびのご無礼、誠に申し訳ございませんでした」
寺本「不肖寺本、腹を切る覚悟でおります」
クラーラ「本物のHARAKIRIですか。ちょっと見てみたいですね」
カチューシャ「クラーラ…」
クラーラ「冗談です♪」
ノンナ「――では映像と音声データの破壊をもってお二人を無罪放免といたします」
ノンナ「お二人はこちらでゲストとして我々と共にアンツィオのみなさんのお料理を召し上がった……よろしいですね?」
細見「心得ております。我々は何も見ていないし、聞いてもいません」
寺本「パンツとかウォッカとか歌とか、何も存じ上げません」
ノンナ「結構です。我々としても手荒な真似はしたくありませんからね」ニッコリ
アンチョビ(シラフでこの笑顔は怖すぎる……我々も気をつけないと)
24: 以下、
ノンナ「さて、色々ありましたが気を取り直して宴会を再開しましょうか」
クラーラ「そうですね。ピロシキも出来上がったようですし、アンツィオと知波単のみなさんも会場にお連れしましょう」
アンチョビ「いやーめでたしめでたしだな!」
カチューシャ「……」ムスッ
ノンナ「元気出してくださいカチューシャ」
カチューシャ「うぅ……データは消せても、みんなの頭に残った私のパンツの記憶は消せないじゃない…」
ノンナ「仕方がありません。あれは誰しもを魅了してやまない輝く黄金のようなものですから」
カチューシャ「知らないわよそんなの! 辱められた私の気持ちどうしてくれるのよ!」
???「そうです。個人の心に刻まれた気持ちに対する責任は取るべきです!」
ノンナ「おや、この声は」
ニーナ「ノンナ副隊長、責任取ってけろ!」
ニーナ「副隊長はとんでもねえもんを盗んでいきました……おらの心だべ///」モジモジ
ノンナ「」
25: 以下、
ニーナ「たとえ代用品としての偽りの愛でも構わねえ。ハートを射抜かれたおらの気持ちはもう止まらねえんだ!」
ニーナ「副隊長……いいえ、ノンナさん。おらと二人でうっておいしいりんご作りましょう!」
アンチョビ「あー、この子まだ酔っ払ってたんだ」
クラーラ「あらあら妬けちゃいますね。どうしますか同志ノンナ」
ノンナ「カチューシャ、助けてください」
カチューシャ「い・や・よ」プイッ
ニーナ「ノンナさぁーん、待ってけろぉー!」ダッ
ノンナ「同志ニーナ、それ以上追ってくるとシベリア送り25ルーブルですよ」ダッ
ニーナ「ノンナさんから受けるおしおきならどんなのでも大歓迎だべ///」ダダダ
細見「プラウダ高校……噂どおりの恐ろしい学校だったであります」
寺本「我々はその真髄に触れながらも無事生還することができました。大戦果であると自負します」
おわり
26: 以下、
あとがき
このSSはフィクションです。未成年者の飲酒は法律により禁止されています。絶対に真似しないでください。
津軽弁はネット上の変換機とかを使って書いてます。ゆえにお見苦しい点がありますことをお詫びいたします。
あと「カチューシャちゃんのパンツになりたい」よりも「ニーナちゃんの腹巻になりたい」の方がより変態度が強い気がします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
29: 以下、

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