渋谷凛「ふーん、あんた達がまゆのファン?」back

渋谷凛「ふーん、あんた達がまゆのファン?」


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凛「いい顔してるね」 ワアアア!
凛「改めまして、佐久間まゆバースデートークショーへようこそ!」
凛「このイベントの進行は私、渋谷凛でお送りします」
凛「あ、分かってますよ? 今日は9月6日でまゆの誕生日は本当は明日だって」
凛「明日ねー……色々事情があるので察してください」
凛「まあ、話はあとにして早登場してもらいましょう」
凛「みんないくよ、せーの!」
『まゆちゃーん!!』
佐久間まゆ「はぁーい!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441541506
2: 以下、
まゆ「お兄ちゃん、こんにちはぁ。佐久間まゆでぇす♪」キャピッ
まゆ「今日はぁ、まゆのお誕生日のためにこぉーんなに集まってくれて、とっても嬉しい♪」キャピキャピッ
まゆ「みんなと楽しいバースデーパーティーを過ごせるように、頑張りままゆ?♪」キャピピピピッ
まゆ「……っ!」ダッ
凛「あーっ、まゆ逃げないで! 可愛かったよ! 可愛かったから!!」
凛「み、みんなも可愛かったよね!?」
『可愛かった?!!』
凛「ほら、ね! だからステージに戻ってきて!」
まゆ「うう……」トボトボ
3: 以下、
まゆ「こんなこと言いたくないけど、誕生日イベントですよ? しかも私の」
まゆ「なんで公開処刑されないといけないんですか……」
凛「えーと、今日が妹の日だからって台本に」
まゆ「誰がこんな台本書いたんですかねぇ……」
凛「たしか構成作家の道玄坂さん」
まゆ「覚えておきます……」
凛「あ、そうそう。さっき『お兄ちゃん』って言ったけど、女性ファンもいるみたい」 イルヨー
まゆ「わあ、同性のファンもいるって、本当に嬉しいです。ありがとうございます」
凛「じゃ、お姉ちゃんにも挨拶しないとね」
まゆ「はうっ」 ワハハハ ガンバッテー
4: 以下、
まゆ「え、えっと……」
まゆ「貴重なお姉ちゃんのためにも、頑張りままゆ♪」キャピッ
凛「その頑張りままゆって流行らせたいの?」
まゆ「いえ、特にそういうわけでは……そもそも今日の台本で初めて見た言葉ですし」
凛「でも応用で色々使えそう。いただきままゆとか、ただいままゆとか」
まゆ「うーん、そういう強烈なキャラ付けはちょっと……」
凛「そう? じゃあまずは誕生日なので……」
凛「愛梨特製ミックスベリーケーキ!」
まゆ「わあ、すご?い! 後で愛梨さんにお礼言わないと」
まゆ「ブルーベリーと……これはラズベリー? 赤と青が綺麗ですね」
5: 以下、
凛「えっ、私とまゆみたい?」
まゆ「ああ……凛ちゃんのイメージカラーといえば蒼ですし、私は赤系統が多いですよね」
凛「なるほど。さすが愛梨だね」
まゆ「愛梨さんは……計算じゃなくて『なんとなく』で最適解を選ぶ気がしますねぇ」
まゆ「特にケーキ作りについては知識も経験も豊富でしょうから」
凛「言われてみれば確かに」
まゆ「いただきます……ん?、美味しい!」
凛(良い笑顔)
まゆ「凛ちゃんもどうぞ。はい、あーん」 イイナー
凛「あ、あーん……うん、甘酸っぱくて後味も爽やか。お店で売れるレベルだね」
6: 以下、
まゆ「でもこの大きさは、私1人じゃ食べきれないですねぇ」
凛「残りは持って帰って食べれば?」
まゆ「いえ、出来れば会場の皆さんにも食べてもらおうかなって」
凛「まゆのために作られたケーキなんだから、まゆが全部食べて良いんだよ?」
まゆ「もちろんそれでも良いんですけど、嬉しい事はなるべく大勢で共有したいんですよ」
凛(まゆは本当に良い子だなぁ)
まゆ「さっき『いいなー』って声も出たじゃないですか」
まゆ「さすがに全員で分けるには小さいですけど、せめて何人か……」
凛「あっ、スタッフさんから提案が」
凛「ケーキを8等分して、私、まゆ、お客さん6人で分けるのはどうでしょうか?」 オオー
7: 以下、
まゆ「それ良いですね」
凛「私もまゆと同格に扱われていいのかな……」
まゆ「良いんじゃないですか? 私の大切なお友達ですから」
凛「あらたまって言われると照れる……」
まゆ「お客さん6人はどうやって決めます?」
凛「えーと、まゆとジャンケンして勝った人ということで」



凛「――それでは、勝ち残った6人の皆さん、私達と一緒にケーキを食べましょう」
凛「ステージに上ってください」 イイナー ウラヤマシイー
8: 以下、
まゆ「はい、どうぞ……あっ、ごめんなさい。それ私の食べかけです」
まゆ「いえ、良くないです! ちゃんと手を付けてないのがありますから!」
凛「直接口を付けてるわけじゃないんだし気にしなくても……」
まゆ「それでも、食べかけなんて失礼じゃないですか」
凛「むしろファンにとっては、まゆの食べかけのほうが嬉しいんじゃない?」
まゆ「ええぇー……」
凛「まゆがどうしてもって言うなら交換してもいいけど、その代わり……」
まゆ「その代わり?」
凛「『お兄ちゃん、あーん』ってしてあげる」
まゆ「!?」
9: 以下、
凛「この場の6人全員に」
まゆ「しかも全員!?」
凛「それくらい良いでしょ? 6/1000の確率で勝ち残った方達なんだから」
ナイス ハンダン!! サイコウカヨ!
まゆ(『じゃあ私の食べかけ食べて良いです』って言ったら、それはそれで文句が出そう……)
まゆ「うーん、分かりました。でも時間の都合もあるから最初の一口だけですよ」 ヤッター



まゆ「お兄ちゃん、あーん。うふ、あとは自分で食べてくださいね」 アリガトー
まゆ(次で最後ですね)
10: 以下、
まゆ「お姉ちゃん、あーん。……どうしたの、凛ちゃん」
凛「いや、私は最初にやってもらったから……」
凛「お客さん達6人に、って言ったと思うんだけど」
まゆ「あっ! うっかりしてました……」 ワハハハ



凛「――さて、ケーキも食べ終わったことだし次にいこうか」
まゆ「何するんですか?」
凛「会場の皆さんにあらかじめ、誕生日に関する質問を書いてもらってるので」
凛「それをボックスから引いて答えてもらいます」
凛「もしどうしても答えられない質問だった場合は」
凛「罰ゲームボックスから1枚引いて指示されたことをしてもらいます」
11: 以下、
凛「というわけで、『みんなの質問に答えままゆ♪ 罰ゲームもあるよ』のコーナー!」 ワアアア!
まゆ「あっ、はい。ボックスが2つ出てきましたね」
まゆ「じゃあ早引きます」
まゆ「良かった、これは答えられますね」
まゆ「『今までもらったプレゼントで一番高価だったものは?』です」
まゆ「でも急に言われると……えーと」
凛「物品に限らなければこのイベントじゃない? たぶん何十万ってお金が動いてるだろうし」
まゆ「生々しいです」 ワハハハ
12: 以下、
まゆ「一番高価だったものは、パパに買ってもらったピアスです」
凛「今つけてるやつ?」
まゆ「いえ、これは初めてのお給料で買ったもので」
まゆ「パパに買ってもらったのは、誕生石のサファイアのものなんですよ」
凛「サファイア……あの深い蒼が良いよね」
まゆ「私のはピンクサファイアなんですけど」
凛「う、裏切り者……っ」
まゆ「ええっ、それだけで!?」 ワハハハ
13: 以下、
まゆ「次の質問を……」
まゆ『346プロのアイドルで誕生日を覚えてる人は何人いますか?』
まゆ「さすがに全員は覚えてないですね」
まゆ「実際にパーティーなどでお祝いしたり、特徴的な日付の人は覚えてると思いますけど」
凛「具体的に誰が何日か言える?」
まゆ「えっと、1/1茄子さんと歌鈴ちゃん、2/22みくちゃん、7/31ありすちゃん……」
まゆ「12/16美穂ちゃん、12/24イヴさん、2/19こずえちゃん……」
凛「私の誕生日は?」
まゆ「いつでしたっけ……」
凛「つい先月だよ!?」
まゆ「うふふ、冗談。ちゃんと覚えてますよ」
まゆ「8/10でしょう? 忘れるわけないじゃないですか」
凛「そ、そう。なら良いけど」
まゆ(ホッとしてる凛ちゃんかわいい)
14: 以下、
まゆ「では次の質問です」
まゆ「あっ、これは……」
凛「どうしたの? 答えられない内容?」
まゆ「ではないですけど、斜め上の質問です……」
まゆ『子供が生まれたらどんな名前をつけますか?』
まゆ「誕生日っていうか誕生そのものですよ」 ワハハハ
凛「でもゲームの主人公の名前決める感覚でさ、子供の名前妄想すること無い?」
まゆ「妄想ではないですけど、素敵な名前見かけると参考にしたいなぁって思いますね」
まゆ「例えば……桃華ちゃんとか。華やかで可愛らしいお名前ですよね」
凛「実際どんな名前を付けるか、今から考えてるわけではないんだ?」
まゆ「そうですねぇ、旦那様とよく相談して考えると思います」
15: 以下、
まゆ「次は……えっ」
――――――――――――――――――――――
明日(誕生日当日)は誰と過ごしますか?
――――――――――――――――――――――
まゆ「これは……」
まゆ(プロデューサーさん……なんですけど)
まゆ「答えられないです……」
凛「どんな質問だったの?」
凛「どれどれ……あーそうだね、これは答えられないね……」
凛「じゃあ罰ゲーム引いて」
まゆ「はい……」
まゆ『凛ちゃんにくすぐられる(5分間)』
凛「あー……罰ゲームだからね、うん、仕方ない。覚悟決めてもらおうか」
16: 以下、
凛「ちなみにくすぐりには強い方?」
まゆ「弱いと思います……お手柔らかにお願いしますねぇ?」
凛(つまり思いっきりやれという意味だね)
凛「うん、分かった」コチョコチョ
まゆ「ンンッ……あ、はんっ……! くふぅっ……ん、うぅ」
まゆ「り、凛ちゃんっ……お手柔らかにって……あひっ! い、言いましたよねぇ……!?」
まゆ「あはっ、あはぁ……や、やめてぇ……あ、あんっ!」
まゆ「そこぉ、よ、弱いのぉ……! 本当に、んふっ……くううっ」
まゆ「らめぇぇ……っ!!」



まゆ「はあっ……はあっ……」グッタリ
凛「まゆ、大丈夫?」
まゆ「全然……大丈夫じゃないですっ……」
凛(喘ぎ声が大変けしからんえろさだった)
17: 以下、



凛「残念ながら、そろそろお別れの時間です」
まゆ「あっという間でしたね。でもとっても楽しかったです」
まゆ「では最後に少しお知らせです。私の出演するライブが――」
凛「あ、それ言わなくて良いから」
まゆ「えっ? でも……」
凛「今日初出しの情報は無いし、わざわざまゆの誕生日をお祝いに来てくれる人達なんだから」
凛「出演情報なんてとっくの昔に知ってるよ。そうでしょ?」 ソウダー
凛「だからその浮いた時間で、私達皆からHappy Birthday to Youを贈ります」
まゆ「この反応は……もしかして会場の皆さん、最初から知ってたんですか?」
凛「うん。まゆに気付かれないよう、こっそりと周知しておいたんだ」
18: 以下、
凛「まゆ、誕生日おめでとう。私が今日まで走ってこれたのは、まゆっていう大切な……」
凛「ちょ、ちょっと。まだ歌ってないのに、泣くの早いよっ」
まゆ「だって……本当に嬉しくて」
まゆ「こんなに多くの人達に支えられてアイドルやってるんだって、改めて感じて……」
まゆ「ふええ、ぐすっ」
凛「ああ、もう……よしよし」ナデナデ
凛「さっきどこまで言ったっけ……まあいいか」
凛「気持ちは歌に込めるから、受け取ってくれる?」
まゆ「……はいっ!」
19: 以下、



神谷奈緒「もしもし、凛。まゆのイベント終わった?」
凛「うん、今会場出たところ」
奈緒「そっか。……加蓮と話してたんだけどさ」
凛「なに?」
奈緒「まゆと凛は、同じ人を好きなのにどうしてそんなに仲良いんだ?」
凛「……最初はギクシャクしてたよ?」
凛「でも、同じ人を好きだからこそ共感できる苦労とかあって、いつの間にか打ち解けたんだと思う」
奈緒「ああ……2人の担当プロデューサー鈍感そうだよな」
凛「本当に……苦労するんだよ」
凛「私の誕生日のときも、せっかくまゆが2人きりにしてくれたのに……」
20: 以下、
奈緒「あー、分かった分かった。何回も聞いてるから」
奈緒「ケーキまだ残ってるから早く加蓮の家に来いよ」
凛「え……こっちでも食べたんだけど」
北条加蓮「凛ひどーい! 私よりまゆの方が良いっていうのー!?」
加蓮「昨日のパーティーも来てくれなかったしー!」
凛「だって仕事だったから……!」
奈緒「分かったろ? 結構荒れてるんだよ、早く来てくれ」
凛「ふふ、分かった。加蓮をなだめておいて」
21: 以下、
凛「……ところで奈緒、今日がなんの日か知ってる?」
奈緒「今日? いや、特に知らないけど」
凛「妹の日なんだって。それに絡めて、イベントでまゆが妹キャラをやったんだけど……」
奈緒「へぇ?、まゆなら似合いそうだな」
凛「そりゃあもう……キュート属性の本領発揮だったよ」
凛「ケーキをあーんってしてくれてさ。天使かと思った。いや、紛れも無く天使だった」
奈緒「お、おう」
凛「来年は加蓮とまゆの合同イベントにして、2人に妹キャラやらせようと思ってるんだ」
奈緒「気が早いなオイ」
22: 以下、



まゆ「プロデューサーさん、お待たせしました」
まゆ「はい、今までで一番楽しいイベントでした」
まゆ「ふふっ、もしかしてやきもちですか?」
まゆ「もちろん……プロデューサーさんと過ごす時間は何より楽しくて幸せですけど」
まゆ「でもファンの方達とプロデューサーさんは、色んな意味で全然違いますから」
まゆ「比べることは出来ないですよ。どっちも一番です」
まゆ「それはそうと、今からまゆだけのプロデューサーさん……」
まゆ「プロデューサーさんだけのまゆ、ですよ?」
まゆ「覚悟してくださいね?」
まゆ「お兄ちゃんにたぁ?っぷり甘えままゆ♪ うふふっ、な?んて」
23: 以下、

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