雪乃「すれ違いにはご注意を」back

雪乃「すれ違いにはご注意を」


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2:
奉仕部 部室
結衣「うーん……」
いろは「結衣先輩、どうしました?」
結衣「最近ね、疲れ?なのかなぁ。肩こりがひどくて」
いろは「……あーなるほどですね」
八幡(そりゃそんだけ立派なもんぶら下げてれば肩も凝るわな。雪ノ下がたまたま居なくて良かった。あいつの血涙なんて見たくないぞ俺は)ペラリ
いろは「先輩? 思考がエロいですよ?」
八幡「おい勝手に人の思考を読もうとするな。そんなこと……なんも考えてないぞ」
結衣「思考がエロい……?ちょっとヒッキー? まさかまた変なこと考えてるんじゃ」
八幡「誤解だ誤解。つーか最近お前ら当たり強くない?」
いろは「先輩がいけないんでしょ? あんなこと、しておいて」
結衣「そうそう。あんなことしておいて」
結衣(あたしはアレだけど、いろはちゃんの場合はちょっと羨ましいんだけどなー。ヒッキーに可愛いとか、あ、愛してるとか言われたら……あたしどうなっちゃうんだろ?)
3:
妄想世界
八幡『結衣。世界で一番、愛してる』
4:
現実
結衣「……///」
結衣(何想像してるんだろあたし。ていうかヒッキーのキャラじゃないやこれ。もっとこう、捻くれてないと)ブンブン
八幡「由比ヶ浜、どうしたボーっとして」
結衣「な、なんでもない! なんでもないからぁ!!」
八幡「そうか」
いろは「結衣先輩、もしひどいならマッサージしましょうか?」
結衣「えっ、いいの?」
いろは「もちろんですよー。いつもお世話になってますから! それにわたし、こう見えてマッサージ得意なんですよ」
八幡(うわぁ取り入るのうまいなーこいつ。ホントどこでも生きていけそう)
結衣「じゃあ、悪いけどお願いしちゃおうかな?」
いろは「はい! じゃあマッサージしにくいのでブレザー脱いで下さい」
結衣「うん。んしょっと……」
5:
八幡「…………」
八幡(ブレザー脱いでるだけ、ブレザー脱いでるだけ、ブレザー脱いでるだけ。でも、やっぱり……立派だ)
いろは「はい、では失礼しまーす」
結衣「んっ」
いろは「…………」グッ
八幡「…………」ペラリ
結衣「んっ……はぁ」
いろは「…………」グイグイ
八幡「…………」ペラ
結衣「うんっ、あっ」
いろは「…………」グッグッ
八幡「…………」ゴソ
結衣「あ、そこっ、いいっ」
いろは「…………」グイッ
八幡「…………」パシャ
結衣「あうっ、やぁ……」
八幡(……こいつ)
いろは(……結衣先輩)
いろは&八幡(無駄にエロい!)
その後、一色から由比ヶ浜へのマッサージはつつがなく終了し、雪ノ下も遅れて部室に到着。何事も無く今日という日を終えることが出来た。だが俺は、この後に起こる悲劇を、この時点ではまったく想像できていなかったのである。
6:
翌日 奉仕部 部室
雪乃「…………」ペラ
結衣「はぁ……」
雪乃「どうしたの由比ヶ浜さん? 溜息ついて肩なんか押さえて、痛むの?」
結衣「そうなんだよーゆきのん。最近肩凝りがすごくてね。昨日もゆきのん来る前にマッサージしてもらったんだけど」
雪乃「……」ピクリ
結衣「ゆきのん?」
雪乃「なんでも、ないわ」
結衣(ゆきのん、辛そうな顔してる……。何かあったのかな?)
結衣「ゆきのん、何でも言ってね? あたしは力になりたいと思ってるから」
8:
雪乃「……ありがとう由比ヶ浜さん。でもね、多分無理よ」
結衣「そんなことないよ!」
雪乃「……由比ヶ浜さん」
結衣「……なに?」
雪乃「この世界はね、残酷なの」
結衣「そう、なんだ?」
結衣(最近ゆきのんが何言ってるのかよく分からないよ)
雪乃「…………」
結衣「…………」
雪乃「この話は置いておきましょうか」
結衣「そうだね。それにしても、ヒッキー遅いね」
9:
雪乃「聞いていないの? 比企谷くんは今日遅れてくるそうよ」
結衣「えっ、聞いてない聞いてない。なんか用事?」
雪乃「平塚先生に呼び出しくらったとか、たまたま昼に会った時に言っていたわ」
結衣「そっかー。てか、なんでゆきのんだけに言うし。同じクラスなんだからあたしにも言えばいいのに」
雪乃「彼のことだから、私に伝えておけば充分と判断したんでしょう。あまり深く考えることはないわ」
結衣「……そうだよね」
雪乃「ええ」
結衣「じゃあ、今はふたりっきりだね。ゆきのーん!!」
雪乃「暑苦しいから今すぐ離れなさい」
結衣「なんか辛辣!?」
雪乃「あら、辛辣なんて知ってるのね。偉いわ由比ヶ浜さん」
結衣「うわーーーーんゆきのんがなんかヒドイよー」
雪乃(ごめんなさい。でも、私だって、私だって肩くらい凝るもの。……由比ヶ浜さんと理由は違うでしょうけど)ズーン
10:
雪乃「……そういえば彼ではないけれど、由比ヶ浜さんは大丈夫なの?」
結衣「へっ、あたし?」
雪乃「先週、今日は三浦さんと海老名さんと遊びにいくって言ってなかった?」
結衣「…………」
雪乃「…………」
結衣「やばいかも」
雪乃「はぁ。行ってきなさい。今は依頼もないし」
結衣「ごめん!! 無理そうだったら戻って来るから!!」ガタ
雪乃「無理しなくてもいいのよ?」
結衣「大丈夫。それに……」
雪乃「?」
11:
結衣(今ゆきのんとヒッキーをふたりきりにするのは、嫌な予感がするから!)
雪乃「由比ヶ浜さん?」
結衣「気にしないで。じゃあホントごめんね、ちょっと行ってくる!」ガラリ
雪乃「行ってらっしゃい」
雪乃「…………」
雪乃「ひとりだと、退屈ね」ペラ
雪乃「なんだか、とても眠いわ」
×  ×  ×
13:
八幡(荷物運びくらい他のやつにやらせて欲しいもんだ。俺は便利屋じゃないってのに)
八幡「うす」
雪乃「……あら、やっときたのね。もう用事は終わったの?」
(いけない。眠ってしまうところだったわ)
八幡「ああ。用事っていってもただの荷物運びだったが」
雪乃「荷物運び?」
八幡「新年度で職員室内でも配置転換があるんだと。それでな」
雪乃「そう。それはお疲れ様。お茶はいかが?」
八幡「貰おうか。それと由比ヶ浜は? 俺より先に来てるはずだろ?」
雪乃「三浦さん達との用事を忘れていたみたいで、慌てて出て行ったわ。戻って来るかも、とは言っていたけれど」
八幡「ほーん。なるほどね」
雪乃「はい、どうぞ」コト
八幡「ああサンキュ」
14:
八幡(ということは、雪ノ下とふたりきりか)
雪乃「比企谷くん」
八幡「何だ?」
雪乃「ふたりきりだからって邪な考えを持たないことね」
八幡「……なんだよ邪な考えって」
雪乃「最近色々あったでしょう。由比ヶ浜さん然り、一色さん然り」
八幡「それはそうだが。あれの大半は俺悪くないぞ?」
八幡(一色の件に関してはあいつの一方的な思い込みだったわけだし)
雪乃「まあ実際のところ、あなたにそんな度胸があるとは思えないけれど」
八幡「そう思うんならわざわざ牽制しなくて良くない? つーかお前ならそんな勘違いしないだろ?」
雪乃「当然よ」
八幡「そういうことだ。大人しく読書でもしてようぜ。そうすれば間違いも起きない」
雪乃「ええ。そうしましょうか」
×  ×  ×
15:
八幡「…………」ペラ
雪乃「…………」ペラ
八幡(静かだ……。由比ヶ浜がいないだけでこんなに違うのか。集中出来ていいけど)ペラ
八幡「……ん」
(この挿絵は……)
雪乃「どうしたの?」
八幡「ああいや、何でもない何でもない」
雪乃「そう」ペラ
八幡(言えるわけないだろ。読んでるラノベに、アレな挿絵が出てきたなんて)
八幡(……巨乳だな)
16:
八幡ワールド
結衣『んっ』
結衣『んっ……はぁ』
結衣『うんっ、あっ』
結衣『あ、そこっ、いいっ』
結衣『あうっ、やぁ……』
17:
現実
八幡(な ぜ 昨日のシーンが再生される)ムク
八幡(ムクじゃねーよおい。いかんいかん心頭滅却心頭滅却。耐えろマイサン)
八幡(やはり俺の中で巨乳=エロい=由比ヶ浜なのか)
八幡(うっ、頭が)
八幡(脳裏に浮かぶのは、つい数日前の、あの日のことでした)
18:
ガハマさんの自撮り画像(イメージ)
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org451268.jpg_gy7NwVBvvaKRDQg8uc6F/www.dotup.org451268.jpg
20:
八幡(…………あの画像は消した。だけど)
八幡(心のフィルターに、焼き付いて離れないのだ)ムクリ
八幡(…………起立した。起立してしまった。別に俺が起立したわけではないし、ナニがとは言わない)
八幡(これは、ばれたらシャレにならん)
八幡(とりあえず、脚組んで誤魔化そう)
雪乃「…………」
雪乃(どうしたのかしら。先ほどから落ち着きがないわね)チラリ
八幡「…………」
雪乃(あら、比企谷くんたら。今まで気が付いてなかったのかしら?後頭部に)
雪乃(寝 癖が 立っているわ)
21:
雪乃(仕方ないわね。教えてあげましょうか)
雪乃「比企谷くん?」
八幡「……な、何だ」
(このタイミングで話しかけないでくれ)
雪乃「それ(寝癖)立ってるの、気が付かなかったの?」
八幡「なっ!」
八幡(勃ってるの気が付かなかった、だと?)
八幡「……なんのことだ?」
雪乃「だから、それよ」チラ
八幡「それ?」
八幡(ああ、わかったぞ。どうせこういうオチだろ?危ない危ない。危うく勘違いするところだった)
八幡(シャツの 襟が 立ってた とかそういうオチだろ)スッ
23:
雪乃「どうしたの? 襟を気にして」
八幡「あれ、ウソ?」
八幡(立って、ない……!じゃあ、一体)
八幡「なあ……、じゃあナニが勃ってるんだ?」
八幡(はっ、これじゃセクハラじゃねーか!)
雪乃「それは……」ピク
雪乃(いけない。さきほどからずっと堪えてきたけど欠伸が……)
八幡「雪ノ下?」
雪乃「(欠伸をして)……ごめんなさい、ちょっと」
八幡(口元を手で隠して、俺から顔を背けた……だと)
八幡(これが意味すること。それは……)
24:
八幡ワールド
雪乃『……ごめんなさい、ちょっと私の口からは言えないわ』
25:
現実
八幡(バ レ て い る)
八幡(いや、バカな。冷静になれ。机も挟んで死角になってるし、脚も組んでるのに)
八幡(しかし、雪ノ下の態度を見るにバレてるとしか……)
雪乃「比企谷くん。黙っているということは、ご理解いただけたかしら?」
八幡「えっとだな……ん?」
雪乃「?」←欠伸をして若干涙目
八幡(う、ウソだろ。泣いてる? 俺のせいで、雪ノ下を泣かせた?)
八幡「雪ノ下、泣いてるのか……?」
雪乃「え? ああ、気にしないで。すぐおさまるから」
八幡「悪い。俺のせいだ」
八幡(俺が、勃ったせいで)
雪乃「別にあなたのせいではないわ。気にしないことね」
八幡「……そうか」
八幡(こいつ、案外優しいな。もっとこういうことに対して怒ると思ったけど。生理現象に関しては寛容なのかしら?)
雪乃(私が欠伸をしただけなのだから、比企谷くんは悪くないわ)
26:
八幡「…………」
雪乃「…………」
八幡「とにかく、早くなんとかするから」
雪乃「そうしてちょうだい」
八幡「…………」
雪乃「…………」
八幡「…………」
雪乃「…………」
八幡「…………」
雪乃「……それ(寝癖)、直さないの?」
八幡「ああ、少し待ってればすぐ元に戻るはずだから」
雪乃「待ってれば勝手に直るものなの?」
八幡「まあほとんどの場合はな」
雪乃「そう……便利なのね」
27:
雪乃(じゃあ、なぜ放課後まで直らなかったのかしら?)
八幡「そうでもない。予測できないタイミングで勝手に勃ったりして困ることもある」
雪乃「……勝手に(寝癖が)立つの?」
八幡「おう。授業中とかだとヒヤヒヤするぞ」
雪乃「それは大変ね」
雪乃(授業中に?居眠りで、ということかしら?)
八幡「(男子なら)誰しもが通る道だからなぁ」
雪乃「私は今まであまり見たことがないけれど」
八幡「結構多いと思うぞ?」
八幡(国際教養科は女子が多いからな。まあ、たまたま見ても反応に困るだけか)
雪乃「そう……」
八幡「…………」
雪乃「待つ意外に直す方法はないの?」
(色々あると思うのだけれど)
29:
八幡「へっ?あるにはあるが……、お前、こういう話平気なの?」
雪乃「別に気にしないわ」
八幡「意外だな……じゃあ、あとは、抜く、とか?」
八幡(まさか雪ノ下と下ネタを話す日がくるとは)
雪乃「抜く?」
雪乃(寝癖が付いた髪を抜くということ?)
雪乃「それは、痛くないの?」
八幡「いや、めちゃくちゃ気持ちいいぞ」
雪乃「えっ?」
八幡「えっ?」
雪乃「(髪を抜くのが)き、気持ち良いの?」
八幡「(自慰が)気持ち良いけど?」
雪乃「そうかしら? まったく想像できないわ」
30:
八幡「まあ確かに(女のお前には)難しいか。こう、すっきりしてな。悟りを開くと言うか、そんな境地に至るというか」
雪乃「……それだと、抜きすぎで禿げが進行しないかしら?」
八幡「そんな話もたまに聞くが、どうなんだろうな? 抜かないと(オナ禁すると)髪に良いとかなんとかとも言うけど」
雪乃「(髪は)そもそも、抜かないにこしたことはないと思うわ」
八幡「それもそうだな」
八幡(抜きすぎるのも良くないっていうし。それにしても雪ノ下のやつ普通に話してるな。実はアレなの? むっつりスケベ?)
雪乃「それと」
八幡「ん?」
雪乃「ちゃんと(髪の)ケアはしているの? そうなる(寝癖が立つ)のは、日頃のケアの適当さが原因とも考えられるわ」
八幡「ケア? そんなのあるのか」
雪乃「ちゃんとしないとダメなのよ。(髪が)傷む原因になるから」
32:
八幡「ほう。例えば?」
雪乃「まずは濡れた状態で放置するのは良くないから、しっかりと乾かすこと」
八幡「濡れた? ああ、その点は多分大丈夫だと思う」
八幡(終わったあとのナニはしっかり拭いてるし)
雪乃「そう? 殊勝な心がけね」
八幡「あとは?」
雪乃「あとはやり方ね。あまり(髪を)ごしごし擦ってはダメ。タオルで優しく、根元を乾かすようにしないと傷みの原因になるわ」
八幡「根元? (ナニの)先端じゃなくて?」
雪乃「先端よりも、根元をしっかり乾かすことが重要なの。いざ(寝癖が)立ってしまった時もそう。先端をどうこうするのは間違いで、根元からしっかり押さえてあげないと」
八幡「…………」
雪乃「なに?」
八幡「……お前、やたら詳しいな」
雪乃「これくらい一般常識の範疇よ」ファサ
八幡(そんな事実知りたくなかった!)
八幡(つーかここまで来るとむっつりスケベ通り越しちゃってないか? )
33:
八幡「…………」ピョロン
雪乃「…………」
雪乃(気になる。とても気になるわ。一度気になってしまうと中々目が離せない)
雪乃「ねぇ」
八幡「何だ?」
雪乃「もしよければ、私が直してあげましょうか」
八幡「はぁ!?」
雪乃「…………」ビクリ
八幡「あ、すまん、ついびっくりして」
雪乃「い、いえ。でもそんなに驚くことかしら?」
八幡「普通驚くだろ? お前がそんなこと言うと思わなかったし」
八幡(雪ノ下が、抜いてくれるなんて。……そんなビッチみたいなこと)
34:
八幡ワールド
雪乃『比企谷くん、気持ち良い?』アハーン
35:
現実
雪乃「あなた、私をなんだと思っているの?」
八幡「っ! いや、だって、ねぇ……」
八幡(そんなこと、頼めるわけねぇだろ)
雪乃「…………」
八幡「…………」
雪乃「普段は中々素直に言えないけれど。ふたりきりの今なら言える」
八幡「?」
雪乃「私だって、あなたに感謝してる部分はある。それを恩返ししたいというのは、いけないことかしら?」
八幡「感謝される謂れはねーよ」
雪乃「でも……」
八幡「いいから。大丈夫だから」
雪乃「……いいわ」ガタ
八幡「おい、何する気だ」
雪乃「勝手に直させて貰うのよ」
八幡「や、やめろ! 今近づくのはマズイ」
雪乃「黙りなさい」
36:
八幡「…………」
雪乃「…………」
八幡(覚悟を、決める、か?)
八幡「……どうすればいい?」
雪乃「まずは(寝癖の根元を)濡らしたいのだけれど」
八幡「……わかった」
雪乃「ちょっと比企谷くん?」
八幡「何だ。やっと覚悟決めたのに」
雪乃「……なぜ、ベルトに手を掛けているのかしら?」
八幡「…………」
雪乃「…………」
八幡(そうか)
八幡(雪ノ下は脱がさない派か……)
37:
八幡(清純そうな見た目で、とんだビッチってことだ)
雪乃「?」
八幡(確かに脱ぐと誰か来た時に困るからな。しかし無駄に慣れてるのがわかると、心が痛む。何故だ?)
八幡(いや、なんとなくだが俺はこれを知っている。とても、とても大切な気持ちだ)
雪乃(彼は一体何を見ているのかしら)
八幡「…………」
雪乃「…………」
八幡「…………」ゴソゴソ
雪乃「……比企谷くん?」
八幡「どうした?」
雪乃「なぜ、無言でチャックを下ろしているのかしら?」
八幡「…………」
雪乃「…………」
39:
八幡「え、だってお前が」
雪乃「私が?」
八幡「お前が、その、これを濡らしたいって」
雪乃「何を言っているのかわからないわ。あなたのそんな粗末なもの、見たくないのだけれど」
八幡「えっ」
雪乃「は?」
八幡「…………」
雪乃「…………」
八幡「いや、お前がさっき抜いてくれるって」
雪乃「抜いてくれる? ただ私は寝癖を直してあげようと思っただけよ」
八幡「えっ」
雪乃「…………」
41:
八幡「…………」
雪乃「…………」
ポクポクポクチーン
雪乃「……比企谷くん」
八幡「何だ?」
雪乃「正座」
八幡「え?」
雪乃「正座」
八幡「はい」
雪乃「説明しなさい」
八幡「はい」
(その笑顔は怖いです雪ノ下さん)
×  ×  ×
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