絵里「私のとなり……」back

絵里「私のとなり……」


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1:
希「絵里ち、キスしよか。」
絵里「…なに言ってるのよ。」
絵里「穂乃果たちに生徒会の仕事が大変そうだから手伝ってあげるっ」
絵里「…何て言っておいて、その私たちがふざけてどうするの?」
希「分かってるってー、でもいいやん!少しだけ…な?誰もいないし♪」
絵里「しつこいっ」ピシッ
希「あうっ!…イテテ…なにもチョップしないでも…」
絵里「希がいけないんじゃない」
希「だって…絵里ちの真剣な顔が、すーっごく魅力的で素敵やったし…」
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2:
希「それに…前から言ってるやん?絵里ちのこと、好きって♪」
絵里「……」
絵里「はぁ…希、ちょっと手を出して」
希「?いいけど…」
絵里「ちゅっ」
希「ほぇ!?」
絵里「これは、希がしっかり働くようにの呪いだから…っ」プイッ
希「……いいっ!!」
絵里「えっ!?」
希「お姫様になったみたいでめっちゃ嬉しいっ」
絵里「…そう、ならちゃんと働いてくれるわよね?」
希「もちろんっ」
絵里「それじゃ、私はこの資料の事で先生と話してくるわ」
希「はーい、いってらっしゃい♪」
3:
ガチャ
絵里「……」
絵里(わわわわたし…手にキ、キス…なんて……っ!)
絵里(大丈夫かしら…いいっ!!なんて言っていたし…引かれてないわよね……うぅ…顔が熱い…///)
絵里「はっ!はやく先生のところに行かないーーっ!?」
にこ「絵里ーっ」ダキッ
絵里「きゃっ!」
4:
絵里「……にこ、何してるの?」
にこ「……」ギュー
絵里「ねぇ、聞いてる?」
にこ「……」ギューー
絵里「……いい加減にしないと、怒るわよ?」
にこ「うるさいわねーっ、今エリニウムをチャージしてるんだから静かにしててっ」ギューーー
絵里「え、エリ…ニウム?」
にこ「そう♪こうやって絵里をギューってしてると、すごく幸せな気持ちになって元気になれる…」
にこ「それがエリニウムってわけ!」ギューッ
絵里「ごめん、ちょっと意味が分からないわ…」
にこ「とにかく!ちょっとそのままじっとしててっ」ギュー
絵里「…それで、そのチャージっていうのはどれぐらいで終わるの?」
にこ「んー…絵里が私を選んでくれるまで…とか?」ニコッ
絵里「ふざけてないで、そろそろ離れてっ」グイー
にこ「いーやー!」
5:
絵里「どうしても離れないって言うなら…あれ、やるわよ?」
にこ「ま、まさか…っ」
絵里「ふぅー」
にこ「っ!?ふにぁ?…耳に息かけるのは…はんそくよ?…」ヘタリ
絵里「それじゃあ私、先生のところに行くから気を付けて帰りなさいよー」ダッ
にこ「ちょ、ちょっと待ちなさいっ…て、もういない!?」
タッタッタッタッ……
絵里「…ハァハァ…」
絵里(まったく、にこったらいきなり抱き付くんだもの……)
絵里(あ?…ドキドキが止まらないわ///)
絵里(こんな状態で先生の話、ちゃんと聞けるかしら…困ったわ……)
ガラッ
絵里「失礼します…」
6:
ガラッ
絵里「失礼しました」
絵里(ふぅー…意外と時間かかっちゃった…もう外も真っ暗だし……)
希「絵里ち、お疲れさんっ」
絵里「希…!」
絵里「もう帰ってると思ってた…どうしたの?」
希「絵里ちのこと待ってたんに決まってるやん」
絵里「え!?」
希「…って、言いたいところやけど…うちもちょうど今終わったところなんよー」
絵里「なんだそうだったのね…」
希「ん?どうしたん?絵里ち、なんだか不満げな顔してるけど…」
絵里「そ、そんなことないわよっ」
希「ふーん♪なるほどね?」ニヤニヤ
絵里「なによ、ニヤニヤして…」
希「いや?、なんもないよ?」ニヤニヤ
希「ただ、やっぱり絵里ちは可愛いなって思ってなー」ニヤニヤ
絵里「へ、変なこと言ってないで、もう暗いしはやく帰えるわよ!」
希「はーい♪」
7:
絵里「夜になると、一段と冷えるわね…」
希「そうやね…」
にこ「えーりーっ!」
絵里「にこっ!?」
にこ「まったく遅いわよっ、待ちくたびれちゃったじゃない!……う?さむい?」ブルブル
希「やっほー♪」ヒョコ
にこ「げ…っ希!?」
にこ「なんであんたがここにいるのよっ」
希「にこっちこそ、こんな時間まで何してるん?」
にこ「私は絵里の事を待っーー」
希「う・ち・の、絵里ちに何か用なん?」
にこ「なっ!なにがうちの絵里ちよっ」
にこ「絵里はわ・た・しの絵里なんだから!」
絵里「ちょ、ちょっと二人とも…?」
希「あー……にこっちの保護者的な意味ってこと?」
にこ「違うわよっ」
8:
にこ「希こそ、うちのってどういう意味よ…」
希「それは…///」
にこ「……」ジトー
希「こい…び…と……///」ボソ
にこ「聞こえないんですけど?」
希「恋人っ!……何度も言わせんといてよ…にこっちも意地が悪いなあ///」
にこ「……あきれた、寝言は寝てから言いなさいよねっ」
希「くっ、にこっちもなかなか言うようになったやん…」
にこ「ふんっ!ホルスタインは黙って、乳でも搾られてればいいのよっ」プイッ
希「……あれ?、ここの壁からにこっちの声がするなあ」コンコン
希「あっ…これ壁じゃなくて、にこっちの胸やんっ」
にこ「うぐ……ま、まぁいいわ、何と言われても絵里のとなりが似合うのは私しかいないから」
希「いやいや、うちがとなりの方がお似合いやと思うけどなあ……身長的にもっ」
にこ「分かってないわねー、大きければいいってもんでもないのよ……胸の脂肪も身長もね」
にこ・希「むむむーっ」
9:
絵里「二人とも……やめなさいっ!」ビシッ ビシッ
希「ひゃんっ!」
にこ「あうっ!」
絵里「にこ、希…周りを見て」
にこ・希「?」キョロキョロ
アレニコセンパイトノゾミセンパイダヨネ
ナニカイイアッテルミタイ
ケンカカナー
絵里「いくらもう暗いと言っても、部活動のある子達はまだいるのよ?」
にこ「希が悪いんだからねっ」コソコソ
希「にこっちの方こそ…」コソコソ
絵里「とにかくっ、こういうのはもうやめてもらえる?」
絵里「私の方が恥ずかしくて死にそうよ…」
にこ「…じゃあ、絵里がはっきりさせて?」
絵里「え?」
にこ「私と希…どっちが絵里の彼女にふさわしいか、はっきりさせてっ」
絵里「きゅ、急にそんなこと言われても…」
希「それには…うちも賛成かな」
絵里「希まで…」
10:
にこ「だから…デートしよ?」
絵里「……今なんて?」
にこ「デートよっ、デート!」
絵里「ちょっと待って…え?なんでそうなるの!?」
希「うちらとデートして、良かった方を選んでもらうってことやろ?」
にこ「そう、どっちが絵里に相応しいか……勝負よっ」
希「いいやん、敗けへんよ?」
にこ「臨むところだわ」
にこ「そうと決まれば早い方がいいわね…絵里、明日予定空いてる?」
絵里「明日?…特に予定はないけど…」
希「明後日は?」
絵里「その日は亜里沙と買い物に行く予定が…」
希「んー…じゃあ、明日の日中はにこっちに譲ってあげるっ」
にこ「日中?」
希「それでうちは…夕方からっていうのでどうやろ?」
にこ「なるほど…それでいいわ!」
にこ「それじゃあ絵里、明日10時に〇?ランドで待ち合わせねっ」
希「うちは17時に駅で待ってるから、それに合わせて帰ってきてなあ」
にこ「希には負けないわよ?」
希「うちも、にこっちには負けへんよ?」
にこ・希(早く帰って明日の準備しないと…!)
にこ・希「それじゃあ絵里(ち)また明日っ」ダッ
絵里「……」ポツーン
絵里「え、えぇ!?ちょっと待っーー」
11:
絵里「って、にこ遅い…」
にこ「だーれだっ♪」ダキッ
絵里「!?」
絵里「…これって、普通は目を隠すものよね?」
にこ「どう?ドキッとした?」ウワメ
絵里「ま、まぁいろんな意味でね…」
にこ「エリニウム??っ」ギュー
絵里「もうそれはいいからっ」
絵里「それにしても…なんで〇?ランドなの?」
にこ「ふふふ、よくぞ聞いてくれたわね…」
にこ「これよっ」ピラッ
12:
絵里「カップル限定サービスデー?」
にこ「そう、今日カップルは…入場無料なの!」
絵里「え?でも私たち…」
にこ「さ、行くわよーっ」ガシッ
絵里「ちょ、ちょっと!そんなにくっつかれると歩きづらいわ」
にこ「いーのっ!今日は私たち恋人どうしなんだから♪」
スタッフ「いらっしゃいませー」
にこ「これ、お願いします」
スタッフ「…これは…カップル限定になりますが…」
にこ「カップルですが?」
スタッフ「…お二人は友達どうしでは…」
にこ「カップルです。」
スタッフ「いや…その……」
にこ「カップルです。なにか?」ニコッ
スタッフ「は、はいっ!こちらカップル特別入場券でございますっ」
にこ「ありがとうございまーす」
にこ「じゃあ行こっ?」
絵里「……」
にこ「私たち、恋人どうしに見られてるのね!なんだか…照れちゃう?///」
絵里「そ、そうね…」
絵里(ハラショー…すごい殺気だったわ……)
13:
にこ「ねぇねぇ!まずはどこ行く?」
絵里「んー、そうね…あれなんていいんじゃないかしら?」
にこ「メリーゴーランド!?」
絵里「私、絶叫系あまり得意じゃないから…」
にこ「じゃあとりあえず乗ってみる?」
??♪グルグルー
にこ「なんか…この歳になって乗ると…」
絵里「恥ずかしさと、虚しさだけが残る…」
にこ「さ、さあ気を取り直して次はあそこっ」ユビサシ
絵里「いやっ!!」
にこ「〇?ランドに来たらあそこにはいかないと…」
絵里「私がお化けとかダメなの知ってるでしょ!?」
にこ「大丈夫よー、なんたって私がついてるんだからっ」
にこ「ほら、行くわよ!」グイー
絵里「いーやーっ」
14:
スタッフ「それでは、次の方どうぞー」
絵里「ねぇにこ、私から離れないで?…絶対よ?」ガタブル
にこ「もー…仕方ないわねー♪」
にこ「私がちゃんと守ってあげるからっ」
絵里「にこだけが頼りなんだからね…」ギュッ
にこ「そんなにくっつかれると歩きづらいじゃないー♪」
絵里「真似しないで…」ウルウル
にこ(涙目になってる…可愛すぎなんですけどっ! )
にこ「それじゃあ…行くよ?」
絵里「…うん」ギューッ
ギィィー……バタンッ
絵里「……っ!?」ビクッ
にこ「大丈夫よっ、ただ入口がしまっただけだから…ね?」
絵里「そ、そうね…」
ガタガタッ
絵里「キャーーッ!」
にこ「だ、大丈夫大丈夫…」
バンッ
絵里「ひぃっ!」
にこ「…ダイジョーブヨー…」
ザッ…ザッ…ザッ……タスケテェェ…
にこ・絵里「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ダッ
15:
にこ「怖かったぁ…」ゼェーゼェー…
絵里「…もう、私耐えられない…」ハァハァ…
にこ「そもそも、絵里が大声だすから余計に怖かったのよ」
絵里「にこなんか、私が守るなんか言っておいて…一目散に逃げてたじゃないっ」
にこ・絵里「………」
絵里「…ぷっ」
にこ「なによ、何がおかしいの?」
絵里「うふふ…ごめんなさい今まで恋人っていうのを意識しすぎてたみたい…」
絵里「せっかくにこに誘ってもらったんだもの…楽しまなくちゃ損よねっ」
にこ「絵里…っ」
絵里「今日は楽しむわよ♪ほら、行きましょ?」
にこ「よーっし!私が完璧にエスコートしてあげるっ」
絵里「あ、それと…この腕組んで歩くのだけど…」
にこ「…やっぱり…いや?」
絵里「ううん、こうやって二人で寄り添って歩いてると、暖かいなーって…だから…」
にこ「まぁ、絵里がいやって言っても離れるつもりはないけどねっ」ギュー
絵里「そう…なら私もっ」ギュー
にこ「えへへ♪じゃ行こっ」
絵里「えぇ♪」
16:
にこ「だいぶ日も落ちてきたわね…」
絵里「乗れるのは…そうね、あと一つぐらいかしら…」
ピンポンパンポーン
アナウンス「まもなく観覧車にて、カップル限定運転がはじまります。特別入場券をお持ちの方は、観覧車乗り場までお越しください。」
絵里「カップル限定運転?」
にこ「ふふふ…ついに来たわね…さ、行くわよーっ」
絵里「え…ちょ、ちょっとどういうこと!?」
にこ「いいからいいからっ♪」
17:
スタッフ「入場券の確認をさせていただきます。」
にこ「はい♪」
スタッフ「はい。それでは足元にお気をつけてお乗りください。」
にこ「はーい!さぁ絵里、乗った乗ったー♪」グイグイ
絵里「わ、分かったから押さないでっ」
スタッフ「ドア閉めまーす。」
バタンッ
にこ「はい、このアイマスクつけて?」
絵里「…分かったわ、こうなったらとことん付き合ってあげる」
にこ「ありがとうっ、じゃあ私がいーよって言うまで外しちゃダメだからね?」
絵里「はいはい」
絵里(いきなり、アイマスク着けてなんて何かしら…)
にこ「そろそろね…」
ガコンッ
18:
絵里「えっ!?なんの音?…停まったみたいだけど…」
にこ「外していーよっ♪」
絵里「……」スッ
絵里「ハラショー…!キレイな夕焼け…」
絵里「息を飲むほどの美しさって、まさにこのことね…」
にこ「でしょ?本当はこれをどーしても絵里に見せたくて、今日ここに誘ったのっ」
絵里「私のためにそこまで…うれしいわ♪」
にこ「あたりまえじゃない!好きな人を喜ばせるためならこれぐらいっ」
絵里「……」ジー
にこ「な、なに?私の顔…何かついてる?」
絵里「うふふ…そうね、取ってあげるからこっちきて?」
にこ「うんっ…よいしょっと…」
絵里「目をつぶって?」
にこ「え?うん…」
絵里「今日はありがと…ちゅっ」
にこ「んっ…!?///」
にこ「ぷはぁっ…あっ……えぇ!?///」
絵里「…そのー…あれよ…今日のお礼…かな?///」
19:
にこ「…ずるい…」ボソッ
絵里「え?」
にこ「ずるいわよっ、この完璧なロケーションで私からしようと思ってたのに…不意打ちなんて…///」
絵里「ごめんなさいね♪」
にこ「するいっずるいっずるいっ!」
にこ「こうなったら…私からも…っ!ちゅ?…」
絵里「だーめっ」ピトッ
にこ「うっ…指を当ててくるなんて…これはこれでなんかいいじゃない…」
絵里「じゃあ、今日はこれで我慢してもらえるかしら?」
にこ「…仕方ないわねー」
にこ「ま、これで選ばれさえすればイチャつき放題なわけだし?」
絵里「そ、そうね…」
20:
ガコンッ ガチャ
スタッフ「はい。お疲れさまでしたー」
にこ「あ…終わっちゃった…全然景色見れなかったーっ」
絵里「うふふ…じゃあ、そろそろ帰りましょう?」
にこ「…はーい」
絵里「ほら、また腕組んであげるから、そんなに拗ねないのっ…ね?」
にこ「えへへ…暖かい♪」
21:
ガタンゴトン プシュー
絵里「それじゃあ、希が待ってるから…私はここで降りるわね…気をつけて帰りなさいよ?」
にこ「はーい、またね♪」フリフリー
絵里「またね♪」フリフリー
プシュー ガタンゴトン
絵里「ふぅー…」
絵里(楽しくってついはしゃぎ過ぎちゃったな…)
希「えーりーちーっ」ダキッ
絵里「きゃっ!」
22:
絵里「希…ビックリしたじゃないっ」
希「ごめん、やっと絵里ちに会えたからうれしくってー」
絵里「まったくもう…」
希「じゃあ、行こかー」
絵里「どこに行くの?」
希「日中、にこっちに引っ張り回されて疲れたやろ?」
絵里「まぁ、そうね…」
希「やっぱりねー…だから、目的地はうちの部屋♪」
絵里「希の部屋?」
希「そ!ゆっくりのんびり休んでもらおうと思ってなあ」
絵里「なるほど、それはありがたいわ♪」
希「やろ?それじゃあ、しゅっぱーつ!」
23:
テクテクテク
絵里「さすがに暗くなると一段と冷えるわね…」
希「そうやね…って絵里ち、手袋ないの?」
絵里「え?手袋?してる……ない!?」
絵里「あれ?ない…ポケットにもないっ」
希「もしかして…」
絵里「…電車のなかに落としてきちゃったみたい…」シュン
希「んー……あっ!」
希「まぁまぁ、これ貸してあげるから元気だして?」
絵里「手袋…の左手?」
絵里「ダメよ…これじゃ希の手が冷えちゃうじゃないっ」
希「大丈夫♪」
絵里「それってどういう…」
希「絵里ち、右手貸してー」
絵里「いいけど…」スッ
希「そしたら、絵里ちの指の間にうちの指を挟んでいって…ぎゅっ」
希「はい!恋人つなぎの完成っ♪」
絵里「っ!これ…結構照れるわね…///」
24:
絵里「で、でもこれじゃまだ寒いから…やっぱり、手袋返すわ…」
希「ふふふ、絵里ちはあまいなあ…えいっ!」ズボッ
絵里「ちょ、ちょっと!///」
希「手袋貸してあげたんやし、ポケットぐらい貸してくれてもいいやん?」
絵里「え…ま、まぁいいけど…///」
希「えへへ…あったかい♪」
絵里「まったく、希には敵わないわ……あれ?」
希「ん?どうしたの?」
絵里「雪…っ」
希「わー…ほんとやねっ」
絵里「どうりで寒いわけね…」
希「ささ、早く部屋で暖まろ?」
絵里「えぇ」
25:
カチッ ガチャ
希「ただいまー、うー寒い…」
絵里「雪も本降りになってきたわね、おじゃまします」
希「絵里ちはお風呂先に入ってきて?うちはその間に、料理の仕上げしとくからー」
絵里「それは何だかわるいわ…何かあれば手伝うわよ?」
希「いーのいーの、今日は絵里ちに休んでもらうって言うたやろ?」
絵里「そう…なら甘えさせてもらおうかしら」
希「はいはーい、いってらしっしゃーい」フリフリ―
希(さーって…どう口実作って覗こうかなー♪)
絵里「あ、希…」
希「なに?」
絵里「覗いたり入ってきたりしたら、私帰るからね?」
希「わ、分かってるってー」
希「……わしわしも?」
絵里「ダメよ。」
希「…ごゆっくりどうぞー…」
絵里「ありがとっ♪」
26:
ザバーッ…
絵里(くぅ?…温かいわ?)
絵里(お風呂に入れてくれて、ご飯も準備してくれて…至れり尽くせりって感じね…)
バッ
絵里「ーーっ!?」
絵里「えっ!?な、なに?停電?」
希「絵里ちー、大丈夫?」
絵里「希…!」
希「外の大雪の影響かな、停電しちゃったみたいなんよ…危ないから動かんといてな?」
絵里「わ、分かったわ…」
希「怖い?」
絵里「うん…」
希「それじゃあー……」ヌギヌギ
ガチャ
絵里「…え?」
ザバーッ
希「ふぅ?あったまる?♪あ、絵里ちの肌めっちゃすべすべやんっ」
絵里「の、希っ!?///」
27:
希「なに?」
絵里「な、何で?入ってきたら帰るって……///」
希「いやー、絵里ちが怖いって言うから一緒にいてあげようかなあって♪」
絵里「確かに言ったし、気持ちはうれしいけど…さすがに恥ずかしいわ…///」
希「でも、もう怖くないやろ?」
絵里「あ…ホント、怖くない…かも…」
希「なら、このままいてもいい?」
絵里「……うん///」
希「ありがと♪」
28:
希「ところで今日は、にこっちと何してきたん?」
絵里「え?あぁ、〇?ランドに行ってきたの」
希「へぇーそうなんやー、それでそれで?」
絵里「それでね、にこったらーー」
絵里「ーーってことがあって、私ったらついはしゃぎ過ぎちゃって…でも楽しかったわ♪」
希「ホントに楽しかったんやねー…」
絵里「だうしたの?なんか元気がないみたいたい…」
絵里「ってごめん、私ったら自分の話ばっかり……よりによってにこの事だし……」
希「ううん。聞いたのはうちやしいいんよ…いいんやけど……」
希「ちょっとだけ…妬いちゃうな……」ボソッ
絵里「希…」
絵里「それじゃあ、今度は希の話を聞かせて?」
希「え、うち?」
絵里「私は話したんだから…次は希の番でしょ?今日はなにをしていたの?」
希「えーっと…うちは朝起きてーー」
希「ーーそれで、絵里ちを迎えにいったんよ」
絵里「そうだったの、これは希の手料理…期待しちゃうわね♪」
希「うちのパワー、いーっぱい注入したから、疲れなんてどっか行っちゃうよ?」
絵里「希のスピリチュアルパワーは効果絶大だものね」
希「もちろんっ、だけど…今日はそれだけじゃないんやなあ」
絵里「え?何をいれたのかしら…」
希「すばりっ、ラブパワー!」
絵里「ラブ…パワー……うふふ、それは楽しみね♪」
希「あーっ!今絵里ちちょっとバカにーー」
パッ
絵里「電気…ついたみたいね…」
希「じゃあ…ご飯にしよか?」
絵里「そうね♪」
29:
絵里「ごちそうさまでした」
希「お粗末さまでした♪」
絵里「ホントすっごく美味しかったわ♪」
希「もう、さっきからそればっかりやん」ニコニコ
絵里「希はきっと、いい奥さんになるわねっ」
希「お!絢瀬 希かあ……いいやんっ♪」
絵里「…いや、そう言うことじゃなくて……」
希「じょーだん♪」
絵里「まったく……ふわぁ??…」
希「もう眠い?」
絵里「ごめんなさい…今日は色々ありすぎて疲れちゃったみたい…」
希「まぁムリもないね…じゃあもう寝よか」
絵里「え!?いいの?」
希「確かにちょっと早いけど、絵里ちに無理はさせたくないからなあ」
希「さぁーって、うちも洗い物は明日にして寝ーちゃおっ」
絵里「うふふ、やっぱりいい奥さんになりそう」
希「ありがと♪」
30:
希「それじゃあ、絵里ちはベッドを使って?うちは床で寝るからー」
絵里「私が床でいいわよ?」
希「いいの!絵里ちはベッドを使ってくださいっ」
絵里「はい…」
希「うんしょ…よいしょ……」シキシキ
絵里「希、やっぱり……」
希「いーのっ!」
絵里「いや、違うの…」
希「絵里ち?」
絵里「その…えーっと…こっちで…寝るなんてのはどうかしら……///」ポンポン
希「それって……一緒に寝るってこと!?」
絵里「……うん///」
希「さんせーいっ!!」ピョーン ボフッ
絵里「きゃっ、そんなに勢いよく来なくても…」
希「えへへ…だって嬉しかったんやもん♪」
絵里「……///」
絵里「さ、もう寝るからねっ」
希「おやすみー♪」
31:
絵里「……」
希「……」
希「もう寝た?」
絵里「…そういうのいいから。」
希「はーい…」
絵里「……」
希「……」
絵里「…ねぇ、希?」
希「……」スースー
絵里「えっ!ホントに寝ちゃったの?」
希「……」スースー
絵里「まさか、ホントに寝ちゃうなんて……」
絵里(希もなんだかんだ言って疲れてたみたいね…)
絵里(私のために色々してくれてたみたいだし……)
希「……」スースー
絵里「…希、今日はありがとね…ちゅっ」
希「んっ……」スースー
絵里(うふふ…二人のせいで私も、なんだか大胆になっちゃったみたい…)
絵里「おやすみ♪」
希「……」スースー
絵里「……」スースー
希「……寝ちゃったみたいやね」
希(本当ならうちからもしたいところやけど…)
希(今日のところは寝かしてあげよかな)
希「おやすみ…絵里ち♪」
32:
絵里「あの先生と話してると長くなっちゃうのよね…」
絵里「ってもう真っ暗じゃない…二人とももう帰っちゃてるだろうし、今日は一人かな…」
にこ・希「えーり(ち)!」
絵里「にこ!希!なんでいるの?」
希「一緒に帰ろうかなあって待ってたんよー」
にこ「それに、この前のどっちを選ぶかって話もまだ終わってないしねっ」
希「そーそー!」
にこ「私か…」
希「うちか…」
にこ・希「さぁ、絵里(ち)!」
絵里「うふふ♪」
にこ・希「え?」
絵里「いや、私って意外と欲張りなんだなってね」
にこ「それって…」
希「どういう…」
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