シャロ「うちにお風呂が来た」back

シャロ「うちにお風呂が来た」


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2:
シャロ「千夜大変よ!!」スパァンッ
千夜「あらまあどうしたの?」
シャロ「うちにお風呂ができるみたいなの!」
千夜「お、お風呂?まさかシャロちゃんバイトで疲れて幻聴でも……」
シャロ「疲れてないわよ!私も嘘なんじゃないかって思ったんだけど、工事する業者さんが下見に来てたし」
千夜「嘘なんじゃないかって、シャロちゃん自分で頼んだんじゃないの?」
シャロ「違うわ、親が勝手に注文したの」
千夜「シャロちゃんのご両親が?出稼ぎ中になぜお風呂なんて買ったのかしら」
シャロ「聞いたんだけどね、毎日千夜んとこにお風呂借りるのはいい加減迷惑だろうからだって」
3:
千夜「そんなのうちは全然いいのに……でもよかったわね、自分の好きな時に入れるじゃない!」
シャロ「そうね、ありがとう。完成まで三週間以上かかるみたいだけど……」
千夜「随分大掛かりなのね。ところで家のどこに作るの?不思議な間取りになっちゃいそうだけど」
シャロ「それがね、家を増築してお風呂のスペースを作るみたいなの」
千夜「そ、そんなに気合い入ってるの?」
シャロ「そうみたい」
千夜「あら……でもそうしたら、工事終わるまでシャロちゃんはどこに住めば」
シャロ「……そのことについてなんだけど、千夜」
千夜「うん」
シャロ「どうかお願いします……!」ペコリ
千夜「……ふふ、頭なんか下げなくたっていいのに。寧ろこっちからうちに住んでって頼みたいくらいだわ♪」
4:
シャロ「あ、ありがとう!ごめんね、こっちで勝手に話進んじゃって……」
千夜「気にしないで。もうずっと住んじゃう?」
シャロ「気持ちは有り難いけど、お風呂の苦労も報われないだろうから遠慮するわ」
千夜「むーっ」
シャロ「えっと……おばあちゃんにもお願いしに行きたいんだけど、今家にいる?」
千夜「おばあちゃんには私から言っておくから心配しなくていいわ。シャロちゃんは自分の荷物運んできてね」
シャロ「うん……本当、迷惑かけてごめんね」
千夜「気にしなくていいのよ……シャロちゃんは優しいわね、よしよし」ナデナデ
シャロ「こっ、子供扱いしないでよ!荷物取ってくる!」///
千夜「うふふ……おばあちゃーん、ちょっとお願いがあるんだけどー!」
5:
──────────────────────
────────────────
──────────
千夜「物は少ないけど、好きに模様替えしていいからね」
シャロ「うん、ありがと」
千夜「じゃあおやすみなさい」
シャロ「おやすみ」
スーッ
シャロ「……んしょ」ポフッ
シャロ「……」
シャロ(普段使わない布団ってやっぱりちょっと落ち着かないなぁ……)
コンコン
シャロ「ん?はーい」
千夜「ねぇシャロちゃん……同じ部屋で寝ちゃダメ?」
6:
シャロ「は……」
シャロ「すっ……好きにしたらっ」
千夜「そうさせてもらうわ♪じゃお布団持ってくるから」
シャロ「ちょ、ちょっと」
千夜「なに?」
シャロ「ここでも……いいんだけど」パサ
千夜「え」
シャロ「別に千夜が嫌ならいいんだけど!私は気にしないってだけで」///
千夜「じゃおじゃましちゃおうかしら……」スス
シャロ「う、うん」///
7:
千夜「久しぶりね、こうやって寝るの」
シャロ「そうね……あの頃はこんな狭くなかったけど」
千夜「いつの間にかこんなにおっきくなっちゃって……」ホロリ
シャロ「誰視点なのよあんた……」
千夜「冗談よ。おやすみなさい、シャロちゃん」
シャロ「おやすみ、千夜……」
千夜シャロ(……えへへ)
8:
──翌晩──
千夜「おやすみなさい」
シャロ「うん、おやすみ」
スーッ
千夜「……」
コンコン
千夜「はーい」
シャロ「……」
千夜「どうしたの?」
シャロ「一緒に寝ても……いい」
千夜「まあ♪甘えんぼさんね、シャロちゃんは」
シャロ「だから子供扱いすんな!」///
9:
千夜「おいでー」ポンポン
シャロ「……おじゃまします」
千夜「ふふっ」
シャロ「……おちつく」
千夜「この布団?」
シャロ「うん、この布団も」
千夜「ふふ、昔はよく泊まりに来てくれたからかしら」
シャロ「そういえばそうだったね……」
千夜「うふふ……おやすみ、シャロちゃん」
シャロ「うん……おやすみ、千夜」
 
10:
───この調子で三週間───
シャロ「遂に完成したわね」
千夜「ええ。早く中見ましょ?」
シャロ「うん、開けていいわよ」
千夜「あっダメよ、最初はシャロちゃんが開けなきゃ」
シャロ「そう?じゃ、じゃあ……」
ドア『ようこそ』ガチャッ
千夜「まあ素敵!結構広いのね」
シャロ「お風呂が……お風呂がうちにある……」
千夜「よかったわね、シャロちゃん!」
シャロ「うん!」
11:
シャロ「あ、そうだ……ねぇ、今日入りに来ない?一緒に入ろうよ」
千夜「お風呂のお誘い?シャロちゃんたらだいたーん」キャ-
シャロ「そういうんじゃないわよ!まったくもう……」///
千夜「うふふ。ところで、使い方わかるの?自動で沸かしてくれるのよね」
シャロ「そうらしいけど全然わからないわ」
千夜「じゃあお勉強しなくちゃ!さぁシャロちゃん説明書読むわよ」
シャロ「普段の勉強もそれくらいやる気出してくれればいいのに……はいはい」
12:
──────────────────────
────────────────
──────────
カポ-ン
シャロ「はぁーぁ……」
千夜「いい湯ね……」
シャロ「ただのお湯なのに新鮮……お利口なのねこのお風呂」
千夜「湯加減なら私も負けてないわ」
シャロ「知ってるわよ」
千夜「あら?」
シャロ「なに」
千夜「シャロちゃん今ちょっとデレた?」
シャロ「デレてないわよ……」
13:
千夜「まあいつもデレデレだからいいけど♪」ピトッ
シャロ「ちょ、何よ……!それに普段からデレてないし」///
千夜「えぇー、つめたいわ」
シャロ「デレデレの方が好きなの?」
千夜「それも好きよ」
シャロ「ふぅん……」
千夜「……ツンツンしてるシャロちゃんも好きよ」
シャロ「うるさい、そんなこと聞いてないしっ!」///
千夜「ウフフ。ねぇ、気に入った?このお風呂」
14:
シャロ「そりゃもちろんよ。これだけ広いし」
千夜「そう……よかったわね、シャロちゃん」
シャロ「うん……うん?」
千夜「……」
シャロ「ちょ、ちょっと千夜?なんで元気ないのよ」
千夜「ううん、なんでもないわ。ずっと入ってたいな……って」
シャロ「そう?逆上せない程度にね」
千夜「うん……」
シャロ「……」
千夜「……」シュン…
シャロ「やっぱ元気なさそうに見えるけど。言いたくないこと?」
15:
千夜「……言いたくないわ」
シャロ「ふーん……あっそ。なら別に聞かないけど」
千夜「……」
シャロ「……教えてくれないんなら罰ゲームするから」
千夜「罰ゲーム?シャロちゃんの罰ゲームって……おもりと一緒に大阪湾に沈められるとか?」
シャロ「私を何だと思ってんのよ……そうじゃないわ」
シャロ「えと……聞き逃すんじゃないわよ」
シャロ「あ、明日もうちのお風呂に入りに来なさいっ」///
千夜「えっ……明日も?」
シャロ「な、なによ。そんなに嫌?」
16:
千夜「……ううん、そうじゃなくてね。なんだかシャロちゃんに心を読まれたみたいだなーって」
シャロ「別に読んでなんかないわよ。……私の欲求を言ったまでで」
千夜「もしかしてシャロちゃんも同じこと思ってくれてた?なんて」
シャロ「……寂しくて当たり前でしょ、悪い」///
千夜「あらシャロちゃんの方から寂しいだなんて!」
シャロ「なっ……!」
千夜「デレたわね!!」
シャロ「……うるさい」チャプ
千夜「……シャロちゃん」
シャロ「なに」
17:
千夜「いい湯ね♪」ニコッ
シャロ「……そうね」///
 
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