モバP「凛っていい匂いするよな」back

モバP「凛っていい匂いするよな」


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1:
凛「」ススッ
P「無言で距離をとるなよ」
凛「えぇ……だって半分セクハラだよ、今の」
P「そうかもしれんが……ほら、俺と凛の仲じゃないか」
凛「親しき仲にも礼儀ありって、学校で習わなかった?」
P「うっ……まさか高校生にそんなことを言われるとは」
凛「プロデューサーって、絶対授業とか真面目に聞いてなかったタイプだよね」
P「失礼な。凛こそあれだ、気が乗らない時は屋上でサボ凛してるタイプだろ」
凛「うちの学校屋上開いてないし」
P「じゃあ開いてたらサボ凛するのか」
凛「しないよ。不良じゃん、それ」
P「そうか。意外と真面目なマジ凛だったんだな」
凛「人の名前で遊ぶのやめてくれる?」
P「かわりに凛は俺の名前で遊んでもいいぞ」
凛「ふーん」
凛「エロデューサー」
P「ひねりのない直球すぎるだろ。もう少しブレーキングボールにしよう」
凛「アイアムファストボールオンリー、オーケー?」
P「やっぱり授業真面目に受けてないだろ」
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2:
P「わかった。ならこうしよう」
P「こういうのは互いにフェアなら問題ない。だから凛が俺の匂いを嗅げば解決だ」
凛「私が……プロデューサーの……匂いを?」
P「ああ」
凛「………」
凛「やだよ絶対臭いよセクハラだよ」
P「失礼な! ちゃんと香水を使ってるぞ」
凛「だったら香水の匂い嗅ぐからいいよ。いちいちプロデューサーを経由する必要ないし」
P「それじゃ本末転倒じゃないか」
3:
ガチャリ
ありす「おはようございます」
凛「あ、ちょうどよかった。ありす、私のかわりに嗅いでくれない?」
ありす「……はい?」
ありす「はあ。Pさんの匂いを、ですか」
ありす「しかし、くだらないことで言い争いしてるんですね。お二人とも」
P「ぐさっ」
凛「胸に刺さる……」
P「薄いのに?」
凛「プロデューサーは頭が薄いよね」
P「貴様触れてはならんことを」
ありす「言ってるそばからこれですか……」
4:
ありす「嗅いでもいいですけど、少しだけですよ」
P「ありすは素直でいい子だなあ」
凛「私も素直に拒絶してるだけなんだけど」
ありす「………」クンクン
P「どうだ? 別に臭くないだろう?」
ありす「………」チョイチョイ
凛「ん? どうしたの、手招きして」
ありす「なんだか香水の匂いが強すぎるような気が」ヒソヒソ
凛「ああ、それってあれじゃない? 体臭をごまかすためについつい香水をつけすぎちゃう感じ」ヒソヒソ
ありす「なるほど。そうなるとPさんのもともとの匂いは……あっ」ヒソヒソ
凛「きっと香水で隠してる下には………」ヒソヒソ
P「ひそひそ話で陰口叩くのやめてくれ。傷つく」
凛「陰口じゃないよ。本人から見える範囲で言ってるから」
P「小学生の言い訳か!」
5:
ガチャリ
泉「おはようございます……なにしてるの?」
P「凛にいじめられてる」
凛「プロデューサーにセクハラされてる」
泉「……よくわからないけど、いつものように馬鹿をやっていることだけは把握しました」
8:
泉「ふむふむ」カタカタ
泉「プログラミングの結果、今回はプロデューサーに非があるという結論が出たわ」
凛「勝訴」
P「ばんなそかな」
ありす「(何をプログラミングしたんだろう)」
凛「理論派な泉の意見は参考になるね」
泉「それほどでも」
泉「でも……凛さんは、プロデューサー相手だとなんだか子どもっぽくなりますね」
ありす「それは私も思っていました」
凛「ん……まあ、プロデューサーが小学生レベルだから、それに合わせちゃうというか」
P「それはもしかして、俺のことが好きだということか?」
凛「ほら、すぐこうやって冗談言う人だし」
泉「なるほど」
ありす「凛さんも大変ですね」
P「凛の評価と引き換えに、俺の評価がどんどん下がっている気がする」
9:
凛「みかんあるけど、食べる?」
ありす「いただきます」
泉「私も」
凛「はい、どうぞ」
ありす「冬はこたつでみかんという風習がありますが、なぜなんでしょう」
泉「さあ……はっきりとした理由は明らかになっていないようだけど」
凛「昔からのお決まりなんだろうね。それが今までずっと文化として続いてる感じ」
泉「単なるロジック以上のものがありそう……それはそうと、凛さん皮剥くの上手ですね」
ありす「片手でスムーズに剥いてます」
凛「ん、そうかな。慣れれば普通だと思うけど」
P「………ふむ」
P「なんだか、こうして見てると仲良し三姉妹みたいだな」
凛「三?」
泉「姉妹?」
ありす「ですか?」
10:
P「うん。雰囲気も似てるしな」
P「ありすが末っ子で、泉が上のお姉さんだ」
凛「ちょっと待って。学年的に私が長女のはずなんだけど」
P「泉のほうが頭もスタイルもいいし」
凛「む……それを言われると否定できない」
泉「そ、そんなことは……」
ありす「泉さんって、夏場は制服の胸元をかなり開いてますよね」
凛「自分のスタイルに自信があるんだろうね」
泉「あ、あれは違うの! 友達にそうしたほうがいいよって言われてなんとなくしただけで、あとは涼しいのも事実だったし」
凛「羨ましいね。泉お姉ちゃんは」
ありす「まったくです」
泉「な、なぜ冷たい視線を向けるんです……」
11:
泉「そ、そうよ。間をとってありすちゃんを長女にすればいいんです!」
ありす「えっ」
凛「なるほど」
凛「ありすお姉ちゃん」
泉「ありす姉さん」
ありす「お、お姉ちゃん……悪くない響きかも」テレリ
凛「お姉ちゃん」
ありす「はいはい、なんでしょう」ニコニコ
凛「ジュース買ってきて」
泉「私ポテトチップスで」
ありす「お姉ちゃんパシリにされてませんか?」
P「お前達、本当に息ぴったりだな。漫才トリオみたいだ」
ありす「むむ……こうなれば」
ありす「P、お姉ちゃんからの命令です。ジュースとポテチを買ってきなさい」
P「あれ? 俺弟にされてる?」
ありす「この際近くにいる人も巻き込んでいきます」
凛「プロデューサーが末っ子の弟か」
泉「年齢逆転ゲームってところかしら」
12:
P「俺が末っ子……待てよ」
P「ということは、お姉ちゃんに甘えても当然ってことだよな」
P「凛おねーちゃん、甘えさせてくれ」
凛「私やらないよ。泉お姉ちゃんやりなよ」
泉「私やらないよ。ありす姉さんやって」
P「押しつけ合うのやめろよ。なんか悲しくなるだろ、弟嫌われすぎだろ」
ありす「弟だからダメなんじゃないですか? 同性の妹なら」
P「妹?」
凛「じゃあP子だね」
P「お黙りなさい!」
泉「モノマネうまい……」
13:
P「で、結局弟の俺はお姉ちゃんにスルーされる定めなのか」
凛「私は甘やかさないよ」
泉「私も」
ありす「………」
ありす「(正直、いつもなでなでされているぶん、Pさんを思い切り甘やかしたいかも……)」ソワソワ
凛「………」チラ
凛「まあ、一番うえのありすお姉ちゃんに頼めばいいんじゃない?」
泉「そうね。ありす姉さんにお願いすれば?」
ありす「えっ……」
ありす「(こ、これは……二人が私を気遣って出したパス!)」
P「ありす?」
ありす「し、仕方ないですね。ここは私が弟の願いを叶えてあげます」
P「え、いいのか? 軽い冗談のつもりだったんだが」
ありす「いいから来てください。ほら、膝が空いています」ポンポン
P「わ、わかった」
14:
凛「さて。私達はコンビニに行こうか」
泉「ジュースとポテチ買わないと」
ガチャ、バタン
ありす「(ありがとうございます、姉さんたち)」
ありす「ほら、弟くん。お姉さんが膝枕をしてあげます。ついでに耳掃除もしましょう」
P「な、なんか本格的だな……せっかくだし、頼もうかな」
ありす「ふふっ♪」
15:
IN コンビニ
凛「ありすは恥ずかしがり屋だから、お膳立てしてあげないとなかなか動けないんだよね」
泉「ですね。プロデューサーのこと大好きなの、バレバレなのに」
凛「今頃、耳掃除でもしてるんじゃないかな……今日はコーラにしよう」
泉「ポテチ、ポテチ……うーん。どの味にしよう……」
凛「うすしおにしたら?」
泉「どうしてですか?」
凛「プロデューサーが好きじゃない味だから。つまみ食いされなくなるよ」
泉「なるほど。それはいいですね」ニヤリ
泉「でも、プロデューサーも仕事中は真面目なのに……どうしてあんなに子供っぽいんだろう」
凛「少年の心を失わないことが、若いアイドルと接するプロデューサーという職業に必要なんだってさ」
凛「若い目線から見ることで、大人が気づきにくい点を知りやすくなるって」
泉「……なるほど。意外と考えているんですね」
凛「ま、全部建前だろうけどね。ニヤニヤしながら言ってたし」
泉「……感心して損しました」ハア
18:
凛「あ、そうだ。チョコレート買っておこう」
泉「凛さんはチョコレート好きですね」
凛「うん。でもこれはプロデューサー用だよ」
泉「頼まれてたんですか?」
凛「ううん。けど多分、そろそろ甘い物食べたい気分になってそうだから」
凛「帰ってから言われるより、今買っておいたほうがいいでしょ」
泉「ふうん……」
凛「なに?」
泉「いえ。プロデューサーのこと、よくわかってるんだな、と」
凛「それはまあ、事務所のアイドルの中だと一番あの人と付き合い長いし……なにその顔」
泉「いえいえ」
泉「お似合いだと思いますよ、凛姉さん♪」
凛「ね、姉さんって。さっきまで私のほうが妹って設定だったでしょ」
泉「年齢逆転タイムは終了です」
泉「ほら、行きましょう姉さん。ありすちゃんにも何か買っておかないと」スタスタ
凛「姉さん、か……まあ、悪くないかな」フッ
19:
凛「ただいま」
泉「今戻りました……あれ?」
P「zzz」グッスリ
ありす「耳掃除をしているうちに眠ってしまって……そろそろ膝が疲れてきました」
泉「熟睡ね……」
凛「なんだかんだ、いっぱい仕事してるから。疲れてたんだろうね」
ありす「どうしましょうか。膝がしんどいのですが、起こすのも悪いような」
凛「いいんだよ。起こして」
凛「ほらプロデューサー、ちょっとだけ起きなよ」ペシペシ
P「……ん? りん……?」
凛「寝るんなら仮眠室使いなよ。ほら、立って」
P「あぁ……わかった」ウトウト
凛「なんか危なっかしいから私が連れて行ってあげる」
P「おー……ありがとう」ヨロヨロ
20:
泉「………」
ありす「………」
泉・ありす「……お母さん?」
ありす「凛さんって……えっと、あれです。姉御肌なところありますよね」
泉「だね」
泉「あ、そうそう。イチゴのエクレア買ってきたけど、食べる?」
ありす「いただきます」
泉「即答ね……はい、どうぞ」
22:
ありす「……あの、泉さん」
泉「なに?」
ありす「私でも、プログラミングってできますか」
泉「プログラミング? そうね……ダンスや歌と同じで、練習すれば誰でもできるようになるわ」
泉「ある程度は、だけど」
ありす「そうですか」
泉「興味があるの?」
ありす「……泉さんがいろいろやっているのを見ていると、少しだけ」
泉「ふふ、そう。なら少し触ってみる? お姉さんが教えてあげるわ」
ありす「……はい。お願いします、泉お姉さん」
泉「わかったわ。下の兄弟は大事にしないとね」フフッ
23:
凛「ただいま――」
ありす「えっと、これをこうして……あ、画面が」
泉「『Hello, World!』。うん、ちゃんとできたわね」
泉「えらいえらい」ナデナデ
ありす「あ、ありがとうございます……」
凛「………」
凛「よくわからないけど、私も撫でておいたほうがいい?」
泉「ぜひどうぞ」
ありす「なっ……ちょっと、私の頭はおもちゃじゃ」
凛「なでなで」
ありす「あうぅ……」
泉「ふふっ♪」
おしまい
26:
終わりです。お付き合いいただきありがとうございます
正統進化系と言われてるわりにはありすと泉が絡むSSってあまり多くないような、そんなこともないような
微デレなしぶりんのSS(過去作宣伝)
モバP「今日もよく頑張ったな」ナデナデ 渋谷凛「こ、子ども扱いしないでよ」アセアセ(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446556160/)
渋谷凛「クリスマスプレゼントの定番って、なんだと思う?」(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1449047883/)
ありすの進化系の表見て思ったんですが、あれだけルートが多いとイーブイじゃなくて希望皇ホープじゃないと足りなくないですか
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