提督「俺はなんてダメ提督なんだ……」 秋津洲「まーた始まったかも」back

提督「俺はなんてダメ提督なんだ……」 秋津洲「まーた始まったかも」


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秋津洲(やっと帰ってきたと思ったら……よっぽどこってり絞られたかも?)
提督「うぅ……」
秋津洲「とりあえずコート脱いでこっち渡すかも。部屋で着るものじゃないでしょー」
提督「あれだけ万全の準備をして臨んでも未だに2?4攻略できないし……」
秋津洲「どんなに頑張っても結果が出ないことなんて勝負事じゃザラかも。練度は上がってるんだから、切り替えて次また頑張ればいいかも」
提督「艦娘からの信頼もないし……」
秋津洲「信頼なんて目に見えないもの気にしてもしょうがないかも。皆仕事はちゃんとこなしてくれるんだからそれでいいんじゃない?」
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2: 以下、
提督「秋津洲以外秘書艦にすらなってくれないし……」
秋津洲「そこはむしろこの秋津洲がやってあげてる事に存分に感謝すべきかも!」
提督「ロクな死に方できないに決まってる……」
秋津洲「ジャンヌダルクだって死に様は人生全否定されてエンチャットファイアかも。人生万事塞翁が馬だってば」
提督「とにかく俺はダメだ……ダメなんだ……」
秋津洲「あーもーブツブツうっさいかも!いいからさっさとご飯食べる!せっかく作ったのに冷めちゃうでしょ!」
提督「す、すまん……いただきます」
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秋津洲「どーぞ、召し上がれ。ノンアル要るかもー?」
提督「……ください。アサヒで」
秋津洲「了解かもー」
提督「いただきます」
モグモグ・・・
提督「……美味い」
秋津洲「でしょ?秋津洲流ロールキャベツは伊達じゃないかも!」
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提督「…………本当に……美味いよ……美味過ぎて目から変な汗が出てきた……」
秋津洲「……ヤな事あったかも?」
提督「他の奴に比べて全然結果出てないって、仲が良かった後輩の前で思いっきり罵られて……」
秋津洲「あー」
提督「そんでその後輩に『もうちょっとしっかりした方がいいんじゃないですか』って……冷めた眼差しで……」
秋津洲「うっわ何そのセリフ絶対言われたくないかも!あたしならその場で即アーアーキコエナーイモードに入るかも」
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提督「でも事実だし……もうちょっとしっかりしないとダメだよな……俺……」
秋津洲「それは気にし過ぎ。しっかりしようと思った次の日から完璧にしっかりできるんならこの世にだらしない人間なんていないかも」
秋津洲「弱みの改善を意識するのは大事だけど、囚われ過ぎると苦しくなるだけだよー?」
提督「秋津洲……でも俺、もうなんか人間的に根本的な能力が足りてない気がして……」
秋津洲「ほほう?」
提督「だからもうどうしようもないんじゃないかって……」
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秋津洲「あたし今年に入って鎮守府の敷地外で艦娘証落としたの3回目。もはや個人情報駄々漏れってレベルじゃないかも」
秋津洲「出撃に関しては言わずもがな、大破せずに帰ってこれた回数の方が少ないかも」
秋津洲「秘書艦業務で遠征のメンバー組んでたら戦艦混ぜちゃって遠征艦隊責任者の電ちゃんに真顔で説教されるとか日常茶飯事かも!」
秋津洲「更に言うなら艦娘間で投票し合う『こいつ鎮守府に要らないんじゃね?』なる陰湿ランキングがあるんだけど」
秋津洲「そこで5期連続トップを独走してるのは何を隠そうこの秋津洲かも!」
提督「…………」
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秋津洲「で?根本的な能力がどうしたの?」
提督「……その…………ロールキャベツのおかわり、あるかな」
秋津洲「任せて!いっぱい食べて、お腹満たすと気持ちも晴れるかも!」
提督「……いつもごめんな。お前だって疲れてるのに、こんな話の相手させて……」
秋津洲「それは言わない約束かも。あたし、提督と一緒に居るの楽しいよ?」
提督「秋津洲……」
秋津洲「おかわり、温めてくるねっ。テレビでも見て待ってるといいかも?」
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提督「ごちそうさまでした」
秋津洲「お粗末さまでした。食器洗っておくからこっちに渡して欲しいかも」
提督「手伝うよ、いつもやってもらってばかりだし」
秋津洲「ん?……それじゃあ半分こするかも!」
秋津洲「二人でやればいつもより楽しいし、終わったら一緒にのんべんだらりと過ごすかもー。ね、提督!」
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提督「……そうだな。今日はそうしよう……そのためにもまずはこの皿をキレイにしないとな」
秋津洲「ところでその霧吹きの中身は洗剤じゃなくてオリーブオイルかも」
提督「なんと!?」
秋津洲「もう、慣れない事するからかもー。……ふふっ」
提督「どうすればいいんだこれ……洗い落とすのか……?」
秋津洲「ちょっと待って!そのお皿は置いておいて、提督はそっちの洗剤使って他の食器を洗っておいてほしいかも」
提督「あ、ああ……でもどうするんだ?」
秋津洲「ふっふっふ、ひーみつっ!」
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秋津洲「さーて洗い物も終わったし、後は約束通りのんべんだらりと過ごすかも?」
提督「ところで秋津洲、その皿の上の奴はなんなんだ?」
秋津洲「コレ?大福!こし餡でちょっぴり塩が効いてて、あたし的にお気に入りのデザートかも!」
秋津洲「これを、オリーブオイルが吹きかけられたお皿に滑らせて食べるの。おいしいよ!」
提督「う、うまい……のか……?いやでも大福にオリーブオイル……?」
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秋津洲「百聞は一見にしかず、御託はいいから口開けるかもー。はい、あーん」
提督「あー……」
モグモグ・・・
提督「……凄いな、ちゃんと美味い。意外だ……」
秋津洲「でしょでしょ?あたしだって伊達や酔狂で安い給料はたいてスイーツを買い漁ってるわけじゃないかも!」
提督「ハハハ……お菓子好きだもんな」
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秋津洲「……ね、提督」
提督「ん?」
秋津洲「元気、出た?」
提督「……ああ。秋津洲のおかげだよ」
秋津洲「そっか。えへへ、秘蔵の大福を開けた甲斐があったかも!」
提督「本当に、俺は助けられてばっかりだな……何か、俺からも出来る事はないかな」
秋津洲「うーん……あたしも普段の失敗とかいっぱい庇ってもらってるから別に気にしなくていいんだけど……これを逃す手はないかも」
秋津洲「それじゃあ耳掃除でもしてもらおっかな。耳かきを持てーい!これは上官による至上命令かも!」
提督「かしこまりました、上官殿」
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秋津洲「むふふ、膝枕で耳掃除してもらいながら一口サイズのお菓子をつまみ、テレビを眺める……これぞ至福かも」
提督「痛むところや痒い所はございませんか」
秋津洲「極楽極楽、苦しゅうないかも?」
提督(……本当にリラックスしてるな)
提督「後はここを取れば…………よし、終わったよ」
秋津洲「ありがとっ。ん??????っ、提督の耳掃除が受けれるのは秘書艦の貴重な特権かも!」
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提督「それじゃあ布団敷こうか」
秋津洲「あ、いい事思いついた!提督、今日はお風呂入った後に一緒の布団で寝るかも!」
提督「いや待て秋津洲流石にそれは……」
秋津洲「……ダメ?」
提督「う……」
秋津洲「今日は寒いし……ね?」
提督「うぅ……」
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秋津洲「うわーい!提督と一緒のお布団かもー!今日は大艇ちゃんも一緒に寝ようね!」
提督(結局押し通されてしまった……)
秋津洲「んふふ、今のうちに提督にあたしの匂いつけておくかも!頭ぐりぐり?」
提督(くすぐったい……)
秋津洲「大艇ちゃんの匂いもつけとく?」
提督「それは遠慮しておく」
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提督「電気消すぞー」
秋津洲「オッケーかもー」
提督「……」
秋津洲「……提督」
提督「ん?」
秋津洲「あたしが着任して、失敗ばっかりで……まだ誰にも頼れなくて独りで泣いてた時。提督があたしに言ってくれた事、覚えてる?」
提督「…………なんだっけ」
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秋津洲「『皆は色々好き勝手言っているけど……弱いとか使えないとかどうでもいい。俺は君と一緒にいたい』」
提督「あー……言ったなそんなこと……こっ恥ずかしい」
秋津洲「人が落ち込んでるのに赤面しながら告白まがいのセリフ吐かれたあの一瞬は『コイツ大艇ちゃんで撲殺してやろうか』とさえ思ったかも」
秋津洲「でも……あれ、嬉しかったよ。なんでか分からないけど……胸に刺さってたものが抜けた感じだった」
秋津洲「たぶんあの時のあたしが一番欲しかった言葉があれだったのかも」
秋津洲「『強い』とか『使える』とかじゃなくて……ここにいてもいい、って言われたかった。あなたはそれを言ってくれた」
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秋津洲「だからあたしは提督が大好き。どんなに失敗しようが、何人から恨まれようが……ずっとずっと大好きのままでいるかも」
秋津洲「たとえいつか野垂れ死ぬ事になったとしても……あなたと一緒に居られるなら、それだけであたしは満足かも」
秋津洲「二人でぎゅーってしあえば冬の夜にフランダースしても寒くないしね!見てごらん大艇ちゃん、しばふの絵かも……」
提督「秋津洲……そこはしずまじゃないのか」
秋津洲「細かい事はいいの!」
秋津洲「……ともかく。周りがどうなろうが何と言われようが、提督は提督の心のリズムに従って、提督の人生を歩けばいいだけかも」
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提督「もし、このまま結果を出せないままなら……俺、提督を辞める事になるのに?」
秋津洲「その時はあたしも艦娘やめるー。ここまで連れ添ったんだから、今更一人になるってチョイスはないかも」
秋津洲「鎮守府追い出されたら二人で耳かきの店でもやろっか。スゴ腕の店主と可愛い看板娘のコンビで大繁盛間違いなしかも!」
提督「……そうだな。そうなったらそうしよう」
秋津洲「うん。だからね、今は……」
提督「今の俺は、とりあえずこの鎮守府の提督だから。そういう立場として……やれるだけの事はやってみるよ」
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秋津洲「……ふぁ?あ!ようやく前向きな言葉が引き出せたかも」
提督「おいおい、今までのは全部フリか?」
秋津洲「秋津洲流華麗なる誘導術かも。引っかかるのも無理はないかも?」
秋津洲「それより私今とっても眠いかも。腕枕してほしいかもー」
提督「お安い御用だ。……お休み、秋津洲」
秋津洲「お休みなさい、提督。明日も、明後日も、その次の日も……ずっと、一緒に……Zzz……」
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――翌日朝・廊下
提督「えーと、この後の予定は……」
提督(ん?あの後ろ姿は……電と秋津洲?)
電「で、何か言い訳はあるのです?」
秋津洲「無い……かもです」
電「……よく聞くのです秋津洲さん」
秋津洲「ハ、ハイカモ」
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電「着任当初は一月に五回。それからしばらくして三回に減りました。その後また増えたりもしましたが、今は一月に一回あるかないか」
電「未だに無くならないのは問題ですけど、それでも秋津洲さんなりに努力してるのは電も分かるのです」
電「だから電はもう怒らないのです。言う事があるとすれば、更にミスの頻度を減らせるようにこれからも頑張ってください……程度なのです」
秋津洲「そ、それじゃあその……懲罰は無しの方向で……いいかも?」
電「それとこれとは話が別なのです。鎮守府という組織の中ではやっぱりミスは処罰の対象なのです」
秋津洲「あうぅ……」
23: 以下、
電「でも秋津洲さんのお給金は下がり過ぎてこれ以上減給できないのです。そこで……」
電「遠征から帰投した全艦の艤装の手入れを命じるのです!ぴっかぴかにするのですーっ!」
秋津洲「り、了解かもーっ!」
提督(あいつ……)
提督「……おーーーーーーーーーーーーーいっ!秋津洲ーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
秋津洲「この声は……て、提督!?どこ!?」
24: 以下、
電「あ、あそこ。廊下に居るのです。司令官さーん?どうしたのですいきなり大声だし」
提督「大好きだからなーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
電「」
秋津洲「あ……」
秋津洲「あたしもーーーーーーーーーーーーーー!大好きかもーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
提督「今日も一緒に頑張ろうなーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
秋津洲「うん!これから艤装のお手入れ、頑張るかもーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
提督「仕事終わったら一緒にご飯食べようなーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
秋津洲「今日も一緒の布団で寝るかもーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
電「はぁ……一生やってろ、なのです」
25: 以下、
終わりなのです
28: 以下、
乙かも!
やっぱり秋津洲は可愛いかも!
29: 以下、

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