ココア「チノちゃん私のこと覚えてないの!?」back

ココア「チノちゃん私のこと覚えてないの!?」


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1:
チノ「あれ、ここはどこでしょうか?何で私はこんな所に、、誘拐されてたりして…。早く逃げなければ!」 スタスタ
ココア「チノちゃんおはよ!今日は私の方が早起きだったね!」
チノ「だ、誰ですか?」ガクブル
ココア「もー、そんな冗談言わないの!」
チノ「え? とりあえずお邪魔しました!」スタスタ
4:
ココア「チノちゃん!どこに行くの!待ってよ!」スタスタ
チノ「私は一体どこで何をしていたのでしょうか…。どこをどう歩けばいいのか。」
ココア「チノちゃん!どうしたの?」ギュー
チノ「う、うわーー!やめてください、離してください!」ブルブル
ココア「尋常じゃない断り方…チノちゃん私のこと覚えてる?」
チノ「し、知りません!なんなんですか!」
ココア「お姉ちゃんだよ!チノちゃんのお姉ちゃん!」
6:
チノ「え…?私の、お姉ちゃん?」
ココア「本当に何も覚えてないの?」
チノ「はい…。」
ココア「まあ本当はチノちゃんの家の喫茶店で泊まり込みさせて貰ってる高校生だけどね。でもお姉ちゃんだと思っていいんだよ!」
チノ「は、はぁ。」
ココア「そんなことより、病院に行かなくちゃ!」
ココアはチノの手を握り病院へ…
7:
木組総合病院…
医師「若年性の所謂認知症という奴ですかね。」
ココア「そんな…。」
チノ「…。」
医師「まあ発症したのが今朝ですし何らかの衝撃がありましたらフラッシュバックして思い出すかも知れません。とりあえずは進行を食い止める薬を出すので様子を見ましょう。」
ココチノ「ありがとうございました。」
2人は木組総合病院を後にした…
10:
ラビットハウス
ココア「チノちゃん、自分の名前分かる?」
チノ「香風 チノです。名前は分かりますがどんな学校へ言って友達はどんな人だったか、この店の常連さんなどはさっぱりです。」
ココア「そっか、チョットずつでいいから思い出そうね!今は喫茶店休みだから!(リゼちゃんにも伝えておかないと)」
チノ「そうですか、なら良かったです。」
ココア「今日は薬を飲んでゆっくり休もう。お部屋で寝ててね!」
チノ「はい。」ガチャン
携帯を取り出すココア
ココア「えーと、チノちゃんが若年性の認知症になっちゃったみたい、色々手助けしてくれると嬉しいな。と!」ピッ?
ココアはリゼにメールを送信した。
12:
リゼ宅…
リゼ「ココアからメールか、珍しいな。」ピロロ?
リゼ「何だと!チノが!でも今すぐ向かうと余計チノを混乱させてしまうし、明日の昼にでも行くとメールしておくか。」ピッ?
13:
そして夜11時半のラビットハウス…
ココア「タカヒロさんは海外出張で連絡が取れないしここは私が頑張らなきゃ!チノちゃん寝てるかな。」カチャ
チノ「Zzz…」
ココア「うん、大丈夫みたいだね!私もそろそろ寝ようかな。チノちゃんより早起きしなきゃ。」
しばらくして…
ココア「Zzz…んー、あれ?」
喫茶店のホールの方からガサガサ音が聞こえる。
ココア「チノちゃんかもしれない!こんな時間にどうしたんだろ?」スタスタ
チノ「早く買い物に行かなくては…」
ココア「チノちゃん、こんな夜にどこ行くの!?」
チノ「買い物ですよ。コーヒー豆が切れていたので…。」
ココア「もう夜中の12時だよ!お店なんて開いてないしコーヒー前は昨日電話注文したでしょ!」
チノ「そうでしたっけ…。」
ココア「今日はもう寝よう?ね?」
2人は一緒に寝ることにした
15:
朝…
ココア「チノちゃん、まだ寝てるか。朝食用意しておかなくちゃ。」
ココアは作り置きしておいたサンドイッチと目玉焼きとスープを2人分用意した。
ココア「チノちゃん、治ってないかな…。」
タッタッタッ
チノ「あ、おはようございます。作ってくれたんですか?」
ココア「そうだよ!チノちゃんの為にお姉ちゃん頑張ったからね!」
チノ「ありがとうございます。ではいただきます。」
ココア「うん!」
2人は朝食を食べ終えて片付けをしていると丁度リゼが到着した。
リゼ「おはよう、2人とも!」
16:
チノ「あ、お客さん…ですか?」
ココア「ううん、リゼちゃんっていうバイト仲間でもあり友達でもあるんだよ。」
リゼ「なるほど、こんな調子か。今朝ごはん終わったところか?」
ココア「そうだよ、食欲はあるみたい。」
リゼ「そうか…。チノ、私のこと覚えてないのか?」
チノ「すみません…。覚えてないです。」ポロポロ
リゼ「あぁ、泣かなくてもいいぞ!大丈夫だ!そのうち思い出すさ!」ナデナデ
ココア「あ、リゼちゃん私の妹を取らないで!」
リゼ「今はそんなこと言ってる場合じゃないだろ?」
ココア「違うの、先生がね、何かしらの衝撃があると思い出すかもしれないって言ってたから昔みたいにしたら思い出すかなーって…。」
リゼ「そうだったのか…ココアなりにも考えてるんだな。とりあえず当分の間は店を閉めないとな」
ココア「そうだね。」
17:
チノは2人が話している間に冷蔵庫を開けて中を漁っている。
ココア「チノちゃんどうしたの?何か飲みたい?」
チノ「いえ、昨日ここにサンドイッチがあったので朝ごはんに食べようかと…。ないですね。」
リゼ「…。」
ココア「チノちゃん…。」
チノ「どうしましたか?」
ココア「さっき食べたばかりだよ、チノちゃん…。ほら、そこのお皿まだ水がついてるでしょ?これサンドイッチを乗せて食べたお皿なんだよ。さっき洗ったじゃん!」
チノ「そうでしたっけ?」
ココア「そうだよ!一緒に食べたでしょ!私が目玉焼きもスープも作ってあげたじゃん!」ガシッ
ココアは涙目でチノの肩を掴み訴えた。
リゼ「やめろ、ココア!チノだってわざと知らないふりをしてるんじゃないんだ。かわいそうだろ。」バシッ
リゼがココアの手を払いのけた。
ココア「ごめんね、チノちゃん。」
チノ「私の方こそ、すみません。」
19:
リゼ「そうだ、甘兎庵に行こう!チノ、和菓子喫茶で何か軽いものでも食べるか!おごるぞ!」
チノ「悪いですよ、奢られるなんて。」
リゼ「いいって、気にするな!ココアも来るだろ?」
ココア「私は少し休ませてくれないかな…。」
リゼ「そ、そうか。じゃあ行くか、チノ!昼前なら人も少ないだろうし。」
2人はラビットハウスを出て甘兎庵に向かい到着した。
千夜「あら、いらっしゃい。チノちゃん、リゼちゃん。」
リゼ「チノ、ここでまっててくれ。チョット千夜と話してくる。」
チノ「は、はぁ。」
リゼ「ーーということがあったんだ。」
千夜「まあ、それは大変ね。私の事も覚えてないのかしら?聞いてみましょ?」
リゼ「そうだな、チノ…ってどこだ?」
甘兎庵の玄関にいたはずのチノが居なかった。
リゼ「チノ!どこだ!」
リゼは甘兎庵を飛び出し外の左右を見た。すると20mほど先にチノがフラフラしながら歩いている。
タッタッタッ
リゼ「おい、チノ!待っててくれと言ったじゃないか。」
チノ「覚えてないです、それにもう疲れたので帰りたいです。」
リゼ「仕方ないな、千夜にはあとで謝っておくか。分かった、ラビットハウスまであんないするよ。」
チノ「すみません、ありがとうございます。」
21:
リゼはラビットハウスにチノを送り届けココアも迎え入れた。
ココア「ごめんね、迷惑かけて…。」
リゼ「いいって、仕方ないさ。何か手伝う事はあるか?」
ココア「うんん、今日はもう大丈夫だよ。」
リゼ「かなり疲れてるみたいだが大丈夫か?」
ココア「平気平気」ゲッソリ
リゼ「じゃあまた明日来るよ。」
ココア「じゃあチノちゃん、お昼寝しよっか!」
チノ「私はこれから買い物に行こうと…。」
ココア「いい加減にしてよ!」バシッ
チノ「痛いッ!」
ココア「ご、ごめんね、チノちゃん!痛かったよね、本当にダメなお姉ちゃんでごめんね。」ウルウル
チノ「も、もう寝ます。」スタスタ
ココア「私何やってるんだろう…。」
24:
夕方…
ココアは自室で夕日をボーッと眺めていた。
ココア「チノちゃんが元に戻るか居なくなれば私はどんだけ楽になるだろうか…。」
ココア「どうせもう治らないよね、チノちゃんを殺しても私は悪くないよね、私頑張ったもんね。」
ココアの目からは完全に光は無くなっており手にはナイフを握っていた。
ココア「チノちゃん、まだ寝てるかな。永久に起きなければいいのに。」スタスタ
チノ自室
チノ「Zzz…」
ココア「寝ているときは昔と同じなのにな…。」
26:
ココア「私はチノちゃんの介護頑張ったよね。みんな褒めてくれるよね?千夜ちゃんだってリゼちゃんだってシャロちゃんだって褒めてくれるよね?」
チノ「Zzz…」
ココア「もう、疲れたよ。チノちゃんごめんね、ダメなお姉ちゃんで。こんなダメなお姉ちゃんだけど恨まないでね。」
チノ「Zzz…」
ココア「じゃあね、チノちゃん。お仕事もみんなでプールに行ったこともキャンプに行ったことも楽しかったよ!」ウルウル
ココアがナイフを大きく振りかぶった。その時…
チノ「…コ、ココアお姉ちゃん……Zzz…」
ココア「!」
ココア「私、何やってるんだろう…。ごめんねチノちゃん!こんな事二度としないから許してね!本当にごめんね…ウッ…」グスン
27:
夜…
ココア「今日はシチューを作ろう!チノちゃんが私に一番最初に作ってくれた料理なんだよ!」
チノ「そうだったんですか…。よく覚えてますね。」
ココア「当たり前だよ、妹の手つくりだもん。」
5分後…
ココア「完成したね!」
チノ「食べましょうか。お腹すきました。」
ココア「うん、お昼ご飯も食べてないもんね!」
モグモグ
ココア「何だかお腹いっぱいになったら眠くなってきたなぁ…ちょっとだけ寝てもいいよね。」
チノ「…さん!ココアさん!起きてください、片付けが残ってますよ!」
ココア「チノちゃんが…久々に私の名前を……でももう眠いよ…。」ウトウト
チノ「さん!ココアさん!起きてください!いつまで寝てるんですか!」
ココア「んー…チノちゃん?」
チノ「何で少し泣いてるんですか?早くしないと学校遅れますよ!朝ごはんできてるんで食べてください。」
ココア「あれは、夢だったのか。」
チノ「着替えたらすぐに来てくださいね、全くココアさんは…」スタスタ
ココア「チノちゃん、私の事忘れないでー!」ギュー
チノ「く、苦しいです。離れてください。」
ココア「えへへ、、あ、急がなきゃ!(こんな楽しい毎日が続きますように…。)」
2

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