海未「Loveで接近」back

海未「Loveで接近」


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ー2月のある日ー
絵里「みんな、おはよう!」ガチャ
海未「はあぁぁぁ?……」
絵里「ちょっと海未、今日初めて会う挨拶でそれはないでしょう」
海未「あ、絵里。おはようございます、すみません、少しこの時期はそれほどいいことがなくて…」
絵里「海未がここまで鬱々してるってことは余程のことなのね…」
海未「…というか絵里もじゃないんですか?」
絵里「え?あぁ、もしかして…」
海未「?ぁれんたいん…です」
5:
絵里「やっぱり…」
海未「私、去年が初めてだったのですが…朝、教室へ入って机の中に既に何か入っているようなのでみると…おしゃれな包装のされた箱や袋がぎっしり詰まっていたんです」
海未「最初は嫌がらせだと思ったのですが…休み時間になると一度も話したこともない人達が訪ねてくるんです」
海未「その人たちが単に受け取ってください、とだけ言って渡してきたものも机の中にあったものと同じようなものだったのですが…」
海未「放課後になって、弓道の練習中にも訪ねてくるので、ろくに練習もできなくて…部長も止めないどころか、他の部員まで渡してくる始末ですし」
海未「帰り際になってわかったんです、今日は2月14日、バレンタインなのだと」
海未「もしかしたら私の認識が間違ってるのかと思って、帰りにことりに聞いてみたんです。そうしたら…」
6:
ことり『え?普通だよ、バレンタインに女の子が女の子にチョコあげるなんて。友チョコって聞いたことあるでしょ?』
海未『で、でも、話したこともないどころか、面識すらない方にもいただいたのですが…』
ことり『それは、まあ、……つまりそういうことだよ。それもまた【普通】だよ』
海未『普通、ですか…』
ことり『うん、普通。疑うなら穂乃果ちゃんにでも聞けばいいよ、そういう漫画ならたくさんもってるはずだから』
ことり『…それと、海未ちゃんみたいな人はホワイトデーにお返ししちゃいけません。』
海未『それは流石に…失礼では』
7:
ことり『海未ちゃん、今日いくつ貰った?20は超えてるよね?それを一人一人に返せる?』
海未『そ、それは…』
ことり『中には、名前も書かずに渡した人もいる。それに海未ちゃんが特定できる人だけにお返しをしたら…どうなるかわかるよね?』
海未『どうなるのですか?』
ことり『…………』
ことり『…最悪死にます』
海未『死…!?』
ことり『だから、安易にお返しはしないように。もしするとすらなら、一人だけにしてね』
海未『わかりました、肝に銘じます』
ことり『…それじゃあ、ここで別れるから…また明日ね、海未ちゃん』ポン
海未『ことり、これは?……って、行ってしまいました』
8:
海未「それでその後、穂乃果から漫画を借りて読んだところには、後輩が先輩に対して渡すことが多いということなどが書かれていたので、去年はほぼ同学年からもらっていたので、今年はもっと多くなるのでは。と思ったのです」
海未「それと、絵里も後輩に人気だという噂は流れています。3年生の絵里なら、どうするつもりなのか、とも思ったのですが…」
海未「って絵里、聞いているのですか?」
絵里「ん?ああ、ごめんなさい。今日の海未ちゃんは饒舌だなって、ちょっとビックリしてた」
海未「な…!?人の話をちゃんと聞いていたのですか!?」
絵里「聞いてたわよ、きちんと。私もあったわ、2年生の頃は生徒会長になって、生徒会室にまでおしかける人も居て、流石にその時は怒ったけれど…」
絵里「今年はもう自由登校に入って入るけれど…私が毎日学校にいることは知られている。だからと言ってμ'sの練習を休むことはできないから避けることもできないわね」
9:
絵里「彼女たちも大切な時期だと察してくれているはずだから、練習の支障になるようなことはないでしょうけど…まあ海未にかんしては…ご愁傷さまね」
海未「そ、そんなぁ…」ヘナヘナ
絵里「ことりの言う『普通』、普通って言い方もどうかと思うけれど、女子高っていう特殊な環境では少なくとも不思議なことではないわ」
絵里「……そうだ海未、今度練習が休みの時にでもウチに来ない?」
海未「え?構いませんが、どうして突然…」
絵里「私たちもチョコを作るのよ、そして適当な包装をして、バレンタイン当日に思わせぶりな表情でもしてそれをチラつかせる」
絵里「それを見た私たちにチョコをあげる機会を伺ってる人たちは思うはずだわ
『ああ、海未ちゃん先輩には既に心に決めた想い人がいらっしゃるのね、わたくしは身を引きますわ』
ってね」
10:
海未「誰ですか今の…いやでも、それは流石に…気持ちを無下にするのも……」
海未「………いえ、いいですよ。では、次の休みに絵里の家に伺います」
絵里「ほんとに…?ハラショー!まさかOKしてくれるだなんて思わなかったわ!それじゃあ道具とか材料は私が用意してるから、待ってるわね」
海未「ありがとうございます、さて、そろそろみんなも来る頃です、準備をしましょうか………」
ー次の休みの日ー
ピンポォォォーーン
絵里『はーい、どなたですかー』
海未「そ、園田海未といいます!絵里さんの学友の……
絵里「しってるわ」ガチャ
海未「え、絵里!普通に開けてくださいよ」
11:
絵里「ふふっ、ごめんなさいね、今日は亜里沙も雪穂ちゃんと遊びに行ってるし、私しかいないわ。さあ上がって」
海未「お邪魔します…」
絵里「そういえば、海未はここへ来るのは二回目…だったかしら」
海未「はい、以前亜里沙へお呼ばれした時ですね」
絵里「私の両親はロシアで共働きしてるから、東京へ戻ってくる時もあまりないわ、だから、ほとんど亜里沙と二人暮らし」
海未「……寂しくは、ないのですか?」
絵里「それほどね、両親に会えないよりも、むしろおばあさまに会えないことが悲しいわ」
12:
絵里「けれどこのご時世サザエさん的な家族構成…大家族っていうのかしら、はそれほどあるわけじゃないしね、そこはみんな同じ」
海未「年下の私がいうことではないのかもしれませんが、しっかりしていますね、絵里は」
絵里「妹がいるってところもあるかもしれないけれどね、あの子はいろんな面で私よりしっかりしてるから」
絵里「…さあ、あなたと話していると飽きないけれど、そろそろ今日の目的に移りましょうか」
海未「はい、本当に何も持ってきませんでしたが大丈夫でしたか?」
絵里「大丈夫よ、型抜きやラッピングまで用意してあるわ」
絵里「チョコレートは私が個人的に買い溜めしてたのを使いましょう。どうも買いたくなるのよね」
13:
海未「…そもそも市販のチョコを溶かしてもう一度固めるってどうなのでしょうか…真姫もそんなことを言っていた気がしますが…」
絵里「だからと言ってカカオ豆から取ってくるわけにもいかないでしょう、こういうのは大方雰囲気よ」
絵里「…というか海未、チョコレート作りの経験は?」
海未「殆どないですね、ことりが作っているのをたまに見るくらいでしょうか、何事も覚えておこうと思って今日来たというところもあります」
絵里「そう、それじゃあ簡単なトリュフチョコとブラウニーでも作りましょうか」
絵里「それじゃあ、チョコを細かく刻みましょう」
海未「はいっ、がんばります!」
15:
トントントントントン
絵里「手際がいいのね、よく料理はするの?」
海未「母から大人になったときのために色々教わったりすることはあります、自分から作るという機会はあまりありませんが…」
絵里「嫁修行ってわけね、海未ならきっといいお嫁さんになれるわ、なんなら私が貰いたいくらい…? 」
海未「な、なにを言ってるんですか____」
海未「それなら絵里が私のところへ嫁に来てください!」
絵里「えっ!?」ドキリ
16:
絵里「え、そ、それは…その…嬉しいのだけれど…///」モジモジ
絵里(えぇ!?てっきりいつもみたいに恥ずかしがってくれると思ったのにこういう返しするの!?やっぱりこれって、こたえなきゃいけないのかな、私が、海未のお嫁さんに…)
海未「……冗談ですよ」クスクス
絵里「なっ…!?もう!あまりからかわないの///」
海未「すみません、絵里にはいつもこんな感じでからかわれていますから…せめてもの仕返しということで」クスクス
絵里「さ、さあ次のステップに移りましょう!」アセアセ
絵里「余分に多く作ったから、だいたい半分くらいの量にわけて、先にブラウニーから作りましょう」
17:
絵里「まずチョコを湯せんで溶かさないといけないから、その間に卵を溶いておきましょう」
海未「わかりました」
シャカシャカシャカシャカシャカ…
絵里「…なんでかしらね、海未と卵って妙に似合うのよね」
海未「なにをわけのわからないことを…あぁ、でも母の教えとか関係なく、チャーハンを作るのは得意ですよ」
18:
絵里「海未がチャーハン…」
海未『チャーハン作りますよ!!』
海未『あっ!?』パラパラ
海未『がーん、ですね…』シュン
海未『バレて…いませんよね?』サッサッ
海未『できました!』キラキラ
絵里(かわいすぎでしょ)
19:
海未「えり!ちょっと絵里!聞いていますか!?」
絵里「え?ああ、ごめん、意識が向こう行ってたわ」
海未「チョコがもう溶けていますよ、次はどうするのですか?」
絵里「え、ええっと、次は溶いた卵をチョコのなかに入れてかき混ぜるわ、泡立て器は今回は面倒だから電動のものを使いましょう」
ヴィイイイイイイイイイイイン…
海未「…絵里の好きなものは、チョコレートでしたっけ」
絵里「あら、覚えててくれていたのね、うれしいわ? 」
海未「絵里のことならなんでも知りたいですし、覚えておきたいですから」
絵里「…ん?」
20:
海未「いいえなんでも。…確かにチョコレートはたくさん好きな人がいますよね、私は和菓子を食べることが多いのですが、たまに食べると気分も高揚して幸せになります」
絵里「そうなのよ!チョコっていいわよね、一口食べただけで口のなかで甘みが広がって、とっても幸せな気分になって…気持ちよくなっちゃう? 」クネクネ
海未「コマーシャルに出演できそうな宣伝ですが、その言い方は結構アブナイですよ…」
海未「…さて、上白糖と薄力粉も入れましたし、次はどうしましょう」
絵里「あとはもう簡単ね、くるみを入れて型へ流してオーブンで焼くだけ。その間にトリュフも作ってしまいましょう」
ブーーーーーーンチッカブーーーーーーンカッチブーーー…
海未「…ねえ絵里、さっき、何事も経験ということで今日は来たという風に言いましたが」
絵里「うん?」
21:
海未「その、ほんとは…絵里と一緒に、二人きりで居たかっただけ…なのかもしれません」スッ
絵里「えっ…」
絵里(そういうと海未は一歩だけ私に近づいた、でもその一歩が今は大きくて、肩が触れ合うくらいだ)
絵里(今まで互いにキッチンの方を向いて話していたのに、急に綺麗な瞳がこちらを向く、私も反射でそちらを向いてしまい、もう視線を逸らすことはできない)
絵里(オーブンの温度自動調節の音が何回聞こえただろうか、そのまま私もこの子も動けなくなっていた)
絵里(ああ、この子の髪の匂いかしら、すごくいい匂いがする…もう、このまま委ねちゃってもいいのかな)
22:
絵里(私は糸が切れたように彼女に顔を近づける、彼女も瞳をそっと閉じてソレを待っているようだ)
絵里(彼女の吐息が顔にかかるほど近づいていよいよ私も…
ガタンッ!!
うみえり「!!?」ビクッ
絵里(あ…離れちゃった…)
絵里「ゆ、ゆゆゆ、郵便かしら!?もう、びっくりさせるんだから…あ、あはははは…」
海未「ま、全くですね!急いでいるのはわかりますが、もう少し静かに入れて欲しいものです!そうしたら私………///」ボフン
絵里(自分の発言に自爆して漫画のように海未の顔が真っ赤になってしまった、多分、私も海未のことは言えないけれど)
23:
絵里「そ、そそそろそろトリュフの方も作っていきましょうか!?」
海未「そ、そうですね!わ?うれしいな?海未おかし作るの大好きです?!」
絵里「かわいい」
海未「えっ!?///」ボフン
絵里「あっ//」ボフン
絵里(もうお互いに顔真っ赤ね、トマト農園だわ)
24:
絵里「…さあ張り切っていきましょう!?刻んだチョコに温めておいた生クリームを流して泡立て器でかき混ぜて」
海未「は、はい!」
ヴィイイイイイイイイイイイン…
絵里(この時間…)
うみえり(気まずすぎる…!)
海未「で、できました…!!」
25:
絵里「上手に作れたわねー、私このガナッシュの段階が一番好きなのよね??」
海未「ほ、本当に美味しそうですね!!顔をうずめたいくらいです!?」
絵里「ちょやめなさい」
海未「こ、これを少しおいて冷やすんですよn……きゃっ!?」
絵里「っ!?海未!?」
絵里(突然海未が躓いて体勢を崩した、私は支えようと海未を正面から支える)
絵里「っっ!!」
絵里(その際、海未のもっていたガナッシュがほんの少しだけ溢れ、私の腿の部分にかかってしまった)
26:
海未「え、絵里、すみません…不注意でした」
絵里「いいのよ、泡立て器のコンセントが引っかかるのはよくあることだわ、あなたにケガがないだけでよかったわよ」
海未「でも…中身を少しこぼして…って絵里!?こぼしたのがかかったのですか!?」
絵里「うん?ああ気にしないでエプロン着るのが面倒だったし、家でミニスカ履いてたからちょっとかかっちゃっただけ」
海未「そうではなく…!熱かったでしょう?やけどしていませんか?」
絵里「ううん、本当に少しだけだから全然、最初だけびっくりしたかな」
海未「でも……絵里、そのままでいてくださいね」
絵里「え、海未…?」
29:
絵里(そういうと海未は私の前に屈んだ、私は驚いて、キッチンに寄りかかるかたちになってしまった)
海未「…失礼します」
絵里「え、ちょ、海未」
絵里(海未はそう言うと屈んだままで、或いは逃げられないようにするためか、私の腰〔というよりお尻〕に手を回し私のチョコレートのついた部分に顔を近づけました)
海未「……んっ」ペロッ
絵里「ひっ? 」ビクッ
海未「んっ……ちゅ…んふっ……」ペロペロ
絵里「ちょっとうみぃ…んっ? なにやってるの…///」ハァハァ
31:
海未「ぷぁっ…だって、もしあの時絵里にもっとチョコがかかっていれば、ひどい火傷を負っていたのかも知れないんですよ?…だから私…」
絵里(謝罪のつもりの服従とでも言いたいのかしら、海未、これはただの愛撫よ)
海未「れろっ……んむ…ぁ…ん…」ペロペロ
絵里「んぁ…? ちょ、ちょっと、もういい、いいから…」ビクビク
海未「んっ……いえ、しかし、それでは私の気が済みません…」
絵里「あなたのことは知らないけど、私の気は済んでるのよ。ほら、さっさとやめて立ち上がりなさい」
海未「…はい」シュン
絵里「あのね海未、もしものことなんて考えてもしょうがないでしょう?私が健康でいることを喜びなさいよ」
海未「はい…」シュン
32:
絵里「…それに、仮に怪我をしても、その時はあなたの責任でずっと私の面倒を見てもらうわ」
海未「絵里…!」パァ
絵里「じゃあこの話は終わり、こんなことしてる間にチョコも冷えてきたわ、さっさと作ってしまいましょう」
海未「はいっ!」
ー45分後ー
絵里「よぅし!これでブラウニーとトリュフ、それと余りで作った生チョコの完成ね!」
海未「お菓子作りは難しいものかと思っていたのですが…案外単純なんですね」
絵里「まあ、今回はほぼチョコしか使ってないからね、ことりが作るようなマカロンを作ろうとすれば、もっと手間がかかるんじゃないかしら」
33:
絵里「さて、あとはこれをラッピングするだけね!」
海未「…絵里、今更なのですが…これはチョコを渡されるのを回避するためのものなんですよね?」
絵里「ん?ええ、そうだったわね」
海未「だった、って……それだけなら別にラッピングだけ持つだけでもよかったのでは?」
絵里「まあ、それは…雰囲気よ。それにいつまでも渡される側に甘んじてもしょうがないでしょう?私たち女の子よ?」
海未「まあ……いいですけど」
海未「というかラッピングなんでこんなにあるんですか…箱型と袋型に各色何色か…って」
絵里「無駄に買いたくなるのよ、こういうの買ってくると亜里沙が喜ぶし…」
34:
海未「妹思いなんですね、お姉ちゃん」ニッコリ
絵里「あなたにそう呼ばれるとヘンな感じがするわ…」
絵里「さて、私はどうしようかな、……決めた、青い箱形のにしましょう」
海未「私は…水色の袋型にしましょうか」
絵里「決まりね、それじゃあ今日はお開きにしましょうか、わざわざ付き合ってくれてありがとうね、海未」
海未「いえ、私も色々楽しかったです、ありがとうございました」
海未「…絵里、もしよかったらこれからもこうして遊びに来ても構いませんか?」
絵里「…ええ、もちろん!海未ならいつでも大歓迎よ!」
海未「あ、ありがとうございます!…それではまた、明日。御機嫌よう」
絵里「ええ、ごきげんよう」
42:
ーヴァレンタインー
海未(ああ、とうとうこの日がやってきました)
海未(とりあえず、机のなかにあらかじめ入っている分は仕方がないとして、直接渡しにくるのをどうするかですね)
海未(憂いのある顔をしてチョコを大切そうに持てばよいのでしょうか)
海未(まあ、とりあえずやってみましょう)
海未「おはようございま____!!!」
海未「な、なんですかこれはぁ!?」
穂乃果「もう海未ちゃん!先に行くなんて酷いよ!声もかけてくれなかったしってなにこれ、プレゼントの、山?」
海未「ほ、穂乃果、これ…どうしましょう…」
穂乃果「あ、そっか。今日バレンタインデーか…海未ちゃん、ファイトだよっ!」スタスタ
海未「そ、そんなぁ?」
43:
海未(まさか机の中はおろか机の上にこんなに積み立てられるほど置かれているとは…予想以上でした)
海未(ですがこれであとは直接訪ねる人しかいないはず、そしてその人たちにはこのチョコである程度防ぐことができるはずです!)
ー休み時間ー
海未(休み時間になったら露骨にチョコをとりだし意味深なため息でもつく!これでどうです!?)ハァー
生徒A「園田さん!これ、受け取ってください!」
海未「」
海未(今のは…たまたま相手が悪かっただけですよね?)
44:
ー次の休み時間ー
生徒B「海未先輩!」
海未「えぇ……」
ーさらに休み時間ー
生徒C「園田センパイ!!」
海未「なぜなのです…」
ー昼休みー
ソノダサン! センパイ! ンミチャン!! ウミセンパイー!
海未(な、なぜ!?なぜこうなるのですか!?自分で言うのもなんですが、私は完全に恋する乙女になりきっていたはずです!なにがダメだというのですか!)
海未(とりあえず教室に居ては格好の的です、出ましょう)スタタ
45:
海未(人目のつかないところに逃げたいですが…部室へ行きましょうか、いやしかし彼女らもわかるでしょう。ですが教室にいるよりは…)タッタッタ
「????」テクテク
ドンッ
「ったぁ?……」
海未「っっ……す、すみません!急いでいたもので…」
「急いでても廊下は走っちゃいけないことくらい小学生でも知ってるわよ…って海未?」
海未「ま、真姫ですか?」
46:
真姫「真姫よ、珍しいわね、海未がこんな焦ってるなんて…」
海未「す、すみません、諸事情ありまして…」
真姫「まあ、大方色んな人に言い寄られてるんでしょうけど」
海未「な…!?知っていたのですか!?」
真姫「いいえ、でも、クラスの様子がいつもより落ち着かなくて休み時間の3分に一回は園田さんだの海未先輩だの聞こえるから、つまりそういうことなんだろうなって」
海未「あ、あはは…その通り、です…」
真姫「それで海未はヘタレて逃げてるって感じかしら?」
海未「ヘタレるって…そうかも…しれませんけど」
真姫「…ねぇ、よかったら私今から音楽室に行くけど、海未も来る?私以外はほとんど来ることはないし、曲の打ち合わせもやっておこうと思ったから」
海未「構わないのですか?ぜひお願いします!」
47:
ー音楽室ー
真姫「それにしても、すごい人気ね。うちのクラス、つまり一年生は40人いるけど、半分ないし3分の1はあなたにチョコを渡すんじゃないかしら」
海未「そ、そんなぁ…!ムリですぅ??!!」
真姫「そうはいっても、あなたスクールアイドルでしょ?今のこの状況と似たようなものじゃない」
海未「アイドルで感じるそれとは微妙に違うんですよ!空気というか雰囲気というか…どうもその眼差しとか対応とかに耐えられなくて…」
真姫「んふふふっ海未って結構自意識過剰だったりするのかしら…いや、それとも本当に王子様みたいな生活を送っているのかもね」クスクス
真姫「…ねえ海未、もし今から私が他の一年生があなたにしていることをしたらどう思う?」
海未「え、それはどういう…」
真姫「こういうことよ」スッ
海未「!!」
48:
真姫「ねえ海未、私、前からあなたのこと……」スッ
海未「だ、だめです真姫!そんなの………」アタフタ
真姫「くっくく……」
海未「ま、真姫……?」
真姫「あっははははは!!海未って本当に面白いわ!」クスクス
海未「ま、真姫!騙しましたね///!?」
真姫「騙してはないわよ、それはキチンと海未にあげるし、あなたを大切な友達だと思っているわ」
真姫「ただ、それはいつもお世話になってるμ'sに対してのお礼の気持ちにみんなに一つずつあげるつもりだったってだけ」
49:
真姫「…それにしても、だめです?だなんて、あなたを尊敬してる一年生たちが聞いたらどうなるのかしらね」クスクス
海未「あ、あまり歳上をからかうんじゃありません!」
真姫「あら、μ'sでは先輩禁止でしょ?それを抜きにしても生まれた日がひと月しか違わないのに歳上面だなんて…ねぇ?海未センパイ?」
海未「も、もう!怒りますよ!」
真姫「ふふっ、とこんな話してたらなにもできずに昼休みが終わっちゃったわ」
海未「あ、ほんとですね、真姫、ありがとうございました」
真姫「どういたしまして、こちらも楽しませてもらったわ、これから人がたくさん押し寄せてくるかもしれないけど…まあがんばんなさい」
海未「善処します…それでは、また放課後に」
50:
ー放課後ー
海未「……絵里」
絵里「あら海未こんにちは? どうだった?快適なバレンタインを過ごせたかしら」
海未「…それについて話したいことがあるので、あとで残ってもらっていいでしょうか」
絵里「ええ、いいわよ」
53:
ー練習後ー
絵里「…で、海未、話って?」
海未「全然ダメじゃないですか!会う人会う人に声をかけられチョコを渡されましたよ!」
絵里「あ?やっぱり?」
海未「やっぱり!?いまやっぱりと仰いましたね!?知ってて言ったのですか!?」
絵里「んー、まあ6、7割くらいはこうなるんじゃないかなって…ね」
絵里「ねえ海未、そもそもね、あなたみたいに人気のある人は、どんなにライバルが多くても、あなた自身に好きな人が居ても、思いを伝えたいと思われるものよ」
絵里「好きな人がはっきりしてるならともかく、チョコをチラつかせるだけで抑止できるだなんてそんなことあるはずがないじゃない」
54:
海未「…じゃあなんであの時誘ったんですか」
絵里「半分に海未が本当に乗ってくるとは思わなかったこと、もう半分に…」
絵里「海未と同じように、私もあなたと一緒に居たかっただけ、かしら」
海未「っっ」ドキ
海未「ま、まあいいでしょう、それともう一つ…」
海未「絵里、手を出してください」
絵里「え?」スッ
海未「これを…」ギュッ
55:
絵里「え?これって、この前作ったチョコじゃない」
海未「あげます」
絵里「え、あげるって…」
海未「…そういうことです///」
絵里「…………」ポカーン
海未「あの、絵里?」
絵里「あ、いや、ごめんなさい、ビックリしてた、考えることは一緒なんだなって…」
海未「え、それって…」
絵里「うん、私もなの…///」スッ
56:
絵里「…ねぇ海未、わたし……」
海未「ま、待って!今日は、私から言わせてください…//」
絵里「…うん」
海未「あの、絵里…私ずっとあなたのことをお慕いしておりました…すき……です」
絵里「うん、私もあなたのことが好き、愛しているわ」
海未「あ、あいしてるだなんて…そんな///」ボフンッ
絵里「ねぇ、これで私たち、両想いってことよね?」
海未「み、みたいですね…なにか随分前からそんな感じもしていましたが…」
57:
絵里「ふふっ…私もよ。……あ、そうだ、ねえ海未、これ食べてもいい?」
海未「はい、構いませんよ。とはいっても絵里と一緒に作ったものなので新鮮味はないでしょうけど」
絵里「いいえ、好きな子と一緒に作った好きな食べ物、おいしくないはずがないわ」
海未「そんなこと面と向かって言われると照れちゃいます…///」
海未「って絵里、食べないのですか?溶けてしまいますよ?」
絵里「うーん、そうね、もう手に結構付いちゃったわ」ネットリ
海未「ああもう…まっててくださいね、いまハンカチを……」
絵里「ううん、これでいいの」
海未「え?」
58:
絵里「海未、この前私にガナッシュかけちゃったわよね?」
海未「その節はその…ごめんなさい」シュン
絵里「そこじゃなくて、そのあとよ、あの時海未がしてくれたこと、そのまましてあげる…? 」
海未「え、絵里…?なにを…」
絵里「綺麗な顔ね…肌も白くて…吸い込まれそうだわ」ツー
海未「ひぅっ!?」ピクッ
絵里「ふふっ、海未の顔にチョコ付けちゃった…? 」
海未「な、何するんですかえり____
59:
絵里「んっ…ちゅ? 」ペロッ
海未「ひゃあっ!?」ビクン
絵里「んふっ? ちゅ……んくっ? 」ペロペロ
絵里「…ぷはっ…ごちそうさまでした? ごめんね海未、ほっぺだったから気持ち悪かったかしら?」
海未「…ふぇ?」トローン
絵里「っ!」ドキリ
海未「あ、すみません絵里…? 絵里の舌がおかしな感触で…私、癖になってしまいそうでした…? 」
絵里「そ、そう…//それならよかったわ…//」
60:
海未「あの、絵里…? よかったら、口にも…? 」
絵里「もう…欲張りな海未ちゃんね…? 」チュ
海未「んっ? んちゅう…? 」チュッチュッ
海未「れろぉ……? んちゅっ……」チュルル
絵里「っ!?んみ……!?んふぅ? 」
絵里(ウソ…舌入れられてるの?まさか海未からこんなことしてくるだなんて…)
61:
海未「ぇり……? はぁ…む…? 」フリッフリッ
絵里(あ…腰動いてる…これって、シテ欲しいってことよね…)
海未「ぷはっ……えり、わたしもう我慢できないです、ですから…? 」クチュ
絵里「…いいの?一応告白して間もないんだけど……」
海未「はい、今日という日を、今という瞬間をあなたと最高の時にしたいんです…だめですか?」ウルウル
絵里「…いいえ、そんなわけないわ。私も今日を一番の思い出にしたい」クチュ
海未「ぁ………? 」
62:

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