千歌「曜ちゃんとルビィちゃんでユニットを結成したよ!」back

千歌「曜ちゃんとルビィちゃんでユニットを結成したよ!」


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千歌「第一回!Aquoursのユニット別会議、始めるよー!」
ルビィ・曜「いえーい!」
3:
千歌「思えば長かった……μ'sに憧れて、あの音乃木坂出身の梨子ちゃんをあの手この手で勧誘して、なんやかんやで念願の9人が集まって、とうとうシングルを出したよ……」
ルビィ「うんうん……頑張ったね…千歌ちゃん……」
曜「しつこいって言われるぐらい、すごい執念を発揮してたよね」
千歌「えっへんっ!」
曜「褒めてないし」
千歌「こうしてμ'sと同じスクールアイドルになれた!けど私たちはまだまだ駆け出しの弱小グループ!CD出すだけじゃなくてユニット活動も通じて、私たちの存在を世間のみんなにガンガンとアピールしていかないとね!」
4:
ルビィ「はぅぁ……男の人とお話しないといけない日がすぐそこに…」
曜「よしよし…ルビィちゃんの場合目を合わせるところから始めないとね」
ルビィ「ぅぅ……がんばる……」
千歌「練習していこうね!ルビィちゃん!」
ルビィ「千歌ちゃん…!」
千歌「ファンの前では胸を張って!笑顔を絶やさず!明るく元気な声で!でしょ!思い出して!ファンミーティングで見た生μ'sを!」
ルビィ「ファンミーティング…うん!!」
ルビィ「やっぱりムリ…ルビィ…千歌ちゃんの後ろに隠れて震えてるね……」
千歌「それでどうやってファンの皆にアピールするつもり!」
ルビィ「台詞は録音しておいて…顔は映像化したときに載せて……」
千歌「映像じゃダメなのー!」
ルビィ「なら看板にルビィの顔を張っておいて……」
千歌「ルビィちゃーん?」
ルビィ「ひぃっ…」
5:
曜「そう言う千歌ちゃんはできるの?」
千歌「できるよ!やったことないけど、なんとかなる!はじめましての挨拶だってやってのけたもん!」
曜「ほーう。大した自信」
ルビィ「さすが千歌ちゃん!千歌っち先輩!お手本を見せてください!」
千歌「いいよー?どんとこいさ!」
千歌「あー!みなさん!…えーっと、こ…こんにちはー……かな?」
ルビィ「千歌ちゃん…!もっとハキハキと…!」
千歌「こ、こんちはー!たかみかですー!よろー!」
ルビィ「言葉がテキトーになってるよぉ…千歌ちゃんはギャルキャラじゃないから言葉を省略しない方が…!」
千歌「こんにちはー!高海千歌でーす!あー…それでですねー!これからですねー!よーそろーですねー!」
ルビィ「カットですー!引き伸ばしが丸わかりだよ!」
曜「それだけじゃない!私の決め台詞取らないでよ!」
6:
千歌「えーん…ふたりとも厳しいー。よし、次こそ!」
千歌「コンニチハーッ!!!タカミ゛ッッイ゛イ゛イ゛イ゛……舌噛んどぁ…」
曜「だいじょうぶ!?」
ルビィ「はわわわわ!?」
千歌「ダメだったあ……いけると思ったのになー……あちちっ」
ルビィ「ごめんね…わたしが変にそそのかしたから…」
千歌「ううん、千歌が自爆しただけだもん。ルビィちゃんはわるくないよ」
ルビィ「うぅ……やっぱりルビィは何をしてもダメだぁ……」
千歌「なに言ってるの!ルビィちゃんの大きな功績があるじゃん!ダイヤちゃんがスクールアイドルを始めてくれたのは、ルビィちゃんが最後に泣き落としたからだよ!」
ルビィ「ああ…そっか…」
千歌「ルビィちゃんはその才能を伸ばすべき!」
ルビィ「うん…ルビィがんばるっ」
曜「おーい…ルビィちゃんを悪女にする気かー…」
千歌「たくましく育たなきゃね?」
曜「ソレ絶対ちがうしっ!」
7:
ルビィ「あー…お姉ちゃんだったらかっこよくトークできるんだろうなあ」
千歌「ダイヤちゃんなら間違いなく余裕だね」
曜「生徒会長の挨拶のとき、堂々としてて声も通ってたよね」
ルビィ「はぁ…どうしてお姉ちゃんとルビィでここまで違うんだろう…同じ家で育って、お姉ちゃんは何でもそつなくこなして、ルビィはドジで弱虫で…」
千歌「大丈夫!姉に勝る妹なんていないんだよ!」
ルビィ「だから困ってるんだよ…」
千歌「開き直ると楽だよ!お姉ちゃんにべったべたに甘えちゃえばいいよ!それで今日千歌はお姉ちゃんたちに家の仕事を押し付けてこれたもん!」
ルビィ「えー…」
曜「いや働きなよ」
8:
千歌「だってユニットを組んで最初の会議だよ!おめでたいの!一人だけ家の仕事があるから休みまーす、なんて悔しくて言えないよ!」
曜「あのねぇ…日程を変えてもらえば良かったじゃん」
千歌「それはー…うっかり仕事を任されてるのを忘れてたから」
曜「梨子ちゃんが聞いたら失望されるよ?千歌ちゃんの一見頼もしいところを尊敬してるのに」
千歌「それはマズイ……曜ちゃん、ルビィちゃん。内緒ね?」
曜「赦していいと思う?」
ルビィ「ルビィは…わかんない」
千歌「次からは気を付けますーっ!」
曜「ほんとにダイジョウブかなあ」
9:
曜「そうそう。考えたんだけど、ルビィちゃんのちょっと失敗しやすいところとか引っ込み思案なところも、ルビィちゃんの個性だと思えば悪いものでもないんじゃない?ルビィちゃんは愛されキャラって感じするよ」
ルビィ「こんな個性いらないよぅ…」
曜「そりゃそうだよねー…言った後に気づいた。ごめん」
千歌「こうなったらダイヤちゃんのトークのやり方を盗み見て学ぶしか…」
曜「ふつうに訊きに行けばいいんじゃない?」
千歌「……あっ、それもそっか!曜ちゃん頭いい!」
曜(だいじょうぶかなぁ、このユニット……)
ルビィ「はぁ…お姉ちゃんだったら上手に挨拶できるよねー…」
千歌「家のお客さん相手の社交儀礼ならおちゃのこさいさいなのに。いらっしゃいませー。何名様でございますかー」
曜「だいたい定型句だもんね」
千歌「ところがどっこい。お土産を売るにはアドリブが必須なの。そして私の本領はお客さんにお土産を買ってもらうときに発揮するんだよ」
10:
曜「へー。さっきはサボってばかりなこと言ってたのにちゃんと仕事してるじゃん」
千歌「買ってもらえばその分売上が伸びて、わたしのお小遣いが増えるしね!」
曜「黒い…!」
ルビィ「お小遣いは大切だよ」
千歌「ちなみにお姉ちゃんたちも同じ条件だから、財布の固いお客さんのハートを三人で陥落させに行くこともあるよ!」
曜「できればそんな裏事情は聞きたくなかったな……」
千歌「お客さ?ん♪こちらにございますお菓子がお気になられますか?♪でしたらちょうどここに試食の分を切りそろえておりますよ?♪ささっ、パクッといっちゃいましょう♪どうぞどうぞ?♪^^」
曜「イイ笑顔なのに黒い欲望が透けて見える!怖いよ!」
ルビィ「ルビィは裏があるって知ってても買っちゃうかなー、えへへ」
ルビィ「そっかぁ。トークとは違うけど、千歌ちゃんは接客でお話するのに慣れてるんだね。見習っていかないと!」
千歌「いや?それほどでも?」
曜(ルビィちゃんが千歌ちゃんの悪いところを着実に吸収していく…)
11:
ルビィ「でもルビィはマイクに向かって話すだけでも失敗するし……」
千歌「うーん…困ったね…私も慣れてないし…」
ルビィ「はぁ……もしお姉ちゃんならきっと挨拶だって…」
ルビィ「初めましてっ。わたしくが黒澤家長女、黒澤ダイヤです。このたびはお忙しい中、わたくしたちのためにお集まりいただき真に感謝いたします。続いてこちらが高海千歌さん、そちらが渡辺曜さんですわ」
千歌・曜「 」
ルビィ「ってキビキビと…はぁ…。アイドルならお姉ちゃんと渡り合えるかも、て思ってたけどやっぱりダメかも……」
千歌「あの…ルビィちゃん?」
曜「今の調子で挨拶すれば……」
ルビィ「ぁぁ…もしかしたらお姉ちゃんのことだから…挨拶のときでも、ルビィにキツく当たるかも……たぶん、こう」
ルビィ「わたくしの不肖の妹がファンの皆様に醜態を晒してしまい、申し訳ございません。ご不満はさぞございますでしょう。ですがここは妹の代わりに姉であるこのダイヤがお受けし、謹んでお詫びを申し上げます」
ルビィ「って!うあーん!どうしていつもルビィに冷たいの!たしかにルビィはダメダメだけど、ドジしても千歌ちゃんや丸ちゃんみたいにクスッて笑ってくれてもいいのに!」
千歌「おーい…」
曜「帰ってこーい…」
ルビィ「はあ?どうしてこの程度のこともできないの、貴女は?信じられないわね。そんなことで私のライバルになれると思ってるのかしら?ライバルどころか、幾つになっても私の手を焼かせるつもり?」
ルビィ「ってこの前も言われたし…ぐすんっ…冷たいよぉお姉ちゃん……」
曜(叱咤激励にしか聞こえないんだよなあ…)
12:
千歌「ルビィちゃん!その調子でトークの練習してみようよ!」
ルビィ「ふえ…その調子って…泣きながら話すの?」
千歌「ちがうちがう!ダイヤちゃんの話し言葉を真似ればいける!ルビィちゃんなら絶対いける!」
ルビィ「おねえちゃんの…?でもルビィ…物真似したことないよ…?」
千歌「今やってたじゃん!」
ルビィ「えっ…そうだっけ?」
曜「無自覚だったの?」
千歌「さっき『はー。どうしてこんな程度もできないのアナタはー!信じられなーいわねー!このダイヤの足元にも及ばないのよー!』ってやってたよ!あんな感じ!」
曜「いやセリフ変わってるし」
千歌「だいたい合ってるでしょ!」
ルビィ「やってたっけ……曜ちゃん?」
曜「ばっちり。千歌ちゃんの言ってることはウソだけど」
千歌「だからだいたい合ってるってば!」
曜「はいはい」
14:
ルビィ「うぅ…そう言うならやってみる……」
千歌「わくわく」
ルビィ「うー…えーっと…どのお姉ちゃんを真似れば……あー…うー…」
ルビィ「ち…ちかさん…?わたくしの妹をふぁあsdふぁsふぁsd…………」
ルビィ「やっぱりダメー…」
千歌「あれれ…?」
曜「(意識的にはできないのね……テストしてみようか……)ルビィちゃん。アイドルに関する知識ならダイヤさんに負けてないよ。自分がダメダメだって決めるには早いんじゃない?」
千歌「ん?」
ルビィ「そ、そうかな?」
曜「うん」
ルビィ「そっか。えへへ?」
千歌「でもこないだダイヤちゃんとμ'sの話で盛り上がったよ?」
ルビィ「えっ」
15:
千歌「なんでも、スクールアイドルを始めるようになってからスクールアイドルのことを勉強してるらしいけど」
ルビィ「ええ!?」
曜「私はダイヤさんからμ'sについて教わることもある」
ルビィ「そ…そんな……」
曜「あっ、でもルビィちゃんの方がたくさん知ってると思うよ。安心して?」
ルビィ「あぅぅ……お姉ちゃんのことだからあっという間にアイドルの知識量でもルビィを抜いちゃうよ……」
千歌「一理ある……あっ、ごめ」
ルビィ「うええええん!やっぱりぃぃぃ!」
千歌「ちがうの!今のは言葉のアヤで!」
ルビィ「ぐすっ……きっとルビィのことなんていつでも踏み越えられるんだ…。そのうち」
ルビィ「あら?何年もアイドルに憧れていたと言うわりに、アイドルの世界に触れて一ヶ月にも満たない私よりμ'sのことを知らないって、一体どういうこと?呆れた。日頃精進しないから何事も中途半端に終えるのよ」
ルビィ「なんて言われるんだー…ルビィのアイデンティティがぁ…」
千歌「あわあわあわ……あ!ルビィちゃんのアイデンティティならちゃんとあるよ!ドジっ子なとこ!」
ルビィ「うわーーーーーん!千歌ちゃんのバカー!」
千歌「あー!ごめんごめん!千歌がバカなのはほんとうだから言わないで!」
曜(やっぱり無自覚なら真似できるのか…)
16:
千歌「なんか…このユニット、一番危うい気がするんだけど。能力的な意味で」
曜(あれ、私も危うい要因に含まれてる?)
ルビィ「ごめんなさい…」
千歌「ううん…ルビィちゃんだけの問題じゃないから…」
千歌「梨子ちゃん・ヨハネちゃん・マリーちゃんのユニットは、梨子ちゃんはともかく他の二人が歌唱もトークもダンスもいけるでしょ。」
千歌「花丸ちゃん・果南ちゃん・ダイヤちゃんのユニットは歌唱が上手なメンツが固まってるし、果南ちゃんとダイヤちゃんはダンスが上手いし、きっとトークはダイヤちゃんが中心になればスムーズに進むでしょ」
千歌「それに対して私たちって歌もダンスもトークも中途半端……」
曜「ちょっと待って!私の威信にかけて言わせてもらうけど、どれも平均ぐらいできる自信あるよ!」
千歌「え?曜ちゃんが?」
曜「少なくとも千歌よりはどれも出来るっ」
千歌「うそだー。曜ちゃんって衣装を着てるとしょっちゅうスカートの開き具合を気にしてるじゃん」
曜「ギクッ」
17:
ルビィ「競泳用水着を着なれてるのに不思議だね、て千歌ちゃんと話したことあったね」
曜「だって…衣装がムダに可愛い服し、スカートから足を覗かせるとなんだか恥ずかしいし…」
千歌「梨子ちゃんも衣装を初めて見たときは照れてたけど、意外に慣れるの早かったよね?」
ルビィ「すぐに着こなしてたよ」
千歌「それに比べて曜ちゃんは」
曜「性格的に合わないんだからしかたないでしょ!デビューシングルのPVのときは結構ムリしたんだから!」
千歌「きっとトークすることになっても衣装を着てすることもあると思うなー」
曜「うえ…マジ……」
ルビィ「スクールアイドルのトーク番組を録画してあるよ。曜ちゃん、良かったら今度観よう?」
千歌「どのアイドル?」
ルビィ「A-RISE!」
千歌「おお!μ'sが台頭する前の強豪校の!観たい観たい!」
ルビィ「いっしょに観よ!」
曜「わかった…私もまだまだ力不足だった…」
ルビィ「やっぱり曜ちゃんも私たちと仲間なんだね。ちょっとホッとした」
曜「うれしくない…ちくしょう」
18:
千歌「あーん!何でもいいからトークの練習しとけばよかったー」
曜「上位のスクールアイドルともなると忙しいみたいだしね」
千歌「歌にダンス、トークにラジオ放送、ファンサービス。私たちも存在をアピールし続けないとはいっても、これ全部こなすのは大変…」
千歌「うごー…キツイよー…」
ルビィ「トーク…ラジオ…」
曜「普段通りに喋っていいならまだ楽だけど、アイドルを意識すると…恥ずかしいね」
曜(うーん……このユニットはたしかに危うい。アイドルとしての能力じゃなくてユニット活動が成り立つかっていう意味で)
曜(千歌ちゃんは突っ込みどころ満載のネタ量産型特急列車だし、ルビィちゃんは千歌ちゃんと組むと漫才コンビにしか見えないし)
曜(ここはブレーキ役の私が踏ん張らないと!)
19:
ルビィ「男の人を相手にしないといけないと思うと…はぅあっ」
曜「うじうじ悩んでると苦しいだけだよ。男の人と話す練習していけば慣れるって」
ルビィ「だといいけど…ルビィにできるかな…」
曜「なんなら私が練習に付き合ってあげるから。ね?」
ルビィ「曜ちゃん…うん!曜ちゃんも衣装に慣れて行こうね!」
曜「うっ…よし!ともに頑張ろう!」
千歌「そういうことなら提案があるよ!」
ルビィ「ていあん?」
曜「ははは…ろくでもなさそう」
千歌「ルビィちゃんと曜ちゃんが衣装を着て、私の代わりにうちの旅館で接客すればry」
曜「まるでさっきの反省してない!」
20:
別室で、別のユニット
梨子(はあ…………)
梨子(なんでだろう……千歌ちゃんと曜ちゃんがそばに居ない活動って落ち着かない……)
梨子(千歌ちゃんはまるで妹みたいでかわいい。スクールアイドルになるまでにたくさん振り回されたけど、そんな元気な千歌ちゃんに勇気づけられてきたな)
梨子(曜ちゃんはかっこいい。千歌ちゃんの暴走から私を助けてくれた、て言ったら千歌ちゃんに申し訳ないけど。いろいろ親切にしてくれたなあ)
梨子(千歌ちゃんと曜ちゃん。どっちかだけでも同じユニットで組めたら良かったのに……って思ったら今のユニットに失礼だけどね)
21:
梨子(デビューシングルのときは、妹みたいでかわいくて優しいルビィちゃんや、花丸ちゃんの助けもあって、作曲と作詞と衣装について惜しみなく協力できたと思う)
梨子(けれど今は千歌ちゃんも曜ちゃんも、ルビィちゃんも花丸ちゃんもいない)
梨子(……少し、寂しい)
梨子(ぼうっと一人で考え事をするのは絵画で慣れてる。けれど今はこんなことしてたらいけないのにな…。マジメに参加してないって千歌ちゃんや曜ちゃんに思われて失望されたらどうしよう)
梨子(困ったな…私は強く言える性格ではないのに…)
梨子(すごく疎外感を覚える……)
22:
鞠莉「時代はやっぱりサタン教じゃない?」
善子「それは世界がまだこのヨハネの魅力に気づいてないからよ。神様も嫉妬するヨハネの美貌を一目すれば、あーっというまにチャームにかかっちゃうんだから」
鞠莉「ワーオ。ヨハネちゃんを信仰するとどんなご利益があるの?」
善子「それはもちろん、永遠にヨハネのリトルデーモンとして仕えることができるのよ!これ以上のご利益は有り得ないわ!」
鞠莉「リトルデーモンって?」
善子「ふっふーん。それはね、ヨハネに服従を誓った小アクマたちのことよ!あなたも私のリトルデーモンにならない?!」
鞠莉「ごめんなさ?い。わたしはとっくにサタン様の僕なの」
善子「なんですって!」
23:
善子「こんなところにライバルがいたなんて!」
鞠莉「でも安心して。サタン様は同じ悪魔としてヨハネちゃんを迎え入れるおつもりよ?」
善子「いいえ!同じアクマだというならヨハネの傘下に入ってこそよ!」
鞠莉「あら?、聞き分けの悪い子。手荒な真似はしたくなかったのに」
善子「フフフッ…いいわ、マリー!どっちがより魅惑のアクマか決着つけましょう!」
鞠莉「望むところ!」
善子「とりゃー!」
鞠莉「やーっ!はーっ!」
梨子(ユニット会議……いつ始まるんだろう)
24:
曜「えー、ずいぶんと雑談してしまったから会議は手早く行こう」
ルビィ「うん。あっ千歌ちゃん、そこのポッキーとってほしい」
千歌「ほいっどうぞ。最初は何するんだっけ?」
曜「ユニットで歌う曲の方向性を決めるよ。おお、千歌のお餅うまっ」
千歌「この三人で歌う曲かあ」
ルビィ「明るくてキラキラした曲が良いなぁ」
曜「わたしは元気ハツラツ!太平洋へ全前進!飛び出せー!みたいなの希望」
千歌「太平洋かー。曜ちゃんちのフェリーに乗ってるときに歌いたくなる曲、てイメージ?」
曜「いいね。その案いただき」
25:
ルビィ「でも不安だな。千歌ちゃんと曜ちゃんはぴったりだけど、ルビィは真逆な性格だもん……」
千歌「そこがいけるかもよ?ギャップ萌えってやつで。およっ?じゃがりこ切れた」
ルビィ「ちょっとムリがあるような…」
曜「もしくはルビィちゃんの目指す自分像を込めた曲、ていうことにしてみない?千歌っち、そこのマカロン残ってる?」
千歌「うん、はいっ」
ルビィ「なりたい自分かぁ。うん。良いかも。曜ちゃん、苺マシュマロいただいていい?」
曜「はいよー」
26:
曜「まとめると、海で歌いたくなるような元気な歌。うん。じつにシンプル」
曜「早くも会議の最初のお題が終わりそうだよ」
千歌「なに言ってるの。2曲分は考えないと」
曜「そういえばそうだったね。ジュース、ジュース」
梨子「へえ…こっちはお菓子をほおばりながらおしゃべりしてるんだ……」
曜「ゲホッ!」
千歌「やっほー梨子ちゃん。会議はもう終わった?」
梨子「いいえ……」
千歌「それともお菓子ほしくなった?持っていく?」
ルビィ「ち、千歌ちゃん…そういう雰囲気じゃなさそうだよ…」
千歌「そうなの?」
梨子「ううんイイの…楽しそうでなにより……じゃあね…」
曜「待って梨子ちゃん!これでもちゃんと会議してるよ!さっきも一曲目の方針を決めたんだから!ね、二人とも!」
千歌「さらさら?っと決まったよね」
ルビィ「これから二曲目について話そうと思ってたの」
梨子「あら…そうだったの…」
27:
曜「どうしたの?相談にのるよ?ていうか他の二人は?」
梨子「……曜ちゃん」
千歌「えっ、そんなに深刻なこと?」
梨子「じつは私のユニット…空中分解しそう……」
曜・千歌・ルビィ「えー!?」
28:
善子「ごめんなさい…」
鞠莉「悪ふざけしてごめんなさい」
梨子「ふう…ちゃんと会議してね?」
曜「高校生にもなって戦闘ごっこって…」
ルビィ「机を並べてリングまで作ってる……」
千歌「二人とも汗だらっだらじゃん…どれだけ暴れたの…」
善子「マリーが強いから仕方なかったのよ!サタンの力を借りるだけの人間のくせに、このヨハネの不幸力と張り合えるなんて大したものね!」
鞠莉「ヨハネの力、甘くみていたわ…サタン様に捧げた心がいったい何度奪われかけたことかしら」
曜「全然反省してないっ!」
善子・鞠莉「……」
29:
梨子「困ったな……」
曜「うーん…梨子ちゃん。もしこの二人がまた悪ふざけを始めたらすぐ呼んで。私がお仕置きする」
梨子「う、うん。ありがとう」
善子「人間のお仕置き??ムダよ。ヨハネはアクマだから煉獄の炎くらい持ってこないと効果がry」
曜「アイアンクローって知ってる?」にっこり
善子「ひぃっ」
梨子「ヨハネちゃん。もう、悪ふざけしない?」
善子「う…わかったわよ」
梨子「よしよし、良い子良い子」ナデナデ
善子「ヨ…ヨハネの頭を撫でたら向こう一年は不幸になるんだからー!」
30:
梨子「曜ちゃん、助けてくれてありがとう」
曜「いいって。困ったときは助ける、て転校初日からの約束でしょ」
梨子「律儀に守ってくれるから嬉しいの」
千歌「むぅっ。曜ちゃんばっかり梨子ちゃんに良い顔してずるい」
曜「本来ならリーダーがメンバーを諌めるべきなんだけどねー」
千歌「グサッ」
梨子「千歌ちゃんも来てくれてありがとうね?あんな状況だったから千歌ちゃんとお話できるだけでもうれしいよ」
千歌「ほんと!やった!」
梨子「ルビィちゃんもありがとう。いてくれるだけで癒されるよ」
ルビィ「えっへへ♪」
曜(ルビィのそれは誉めてるの…?)
31:
千歌「とりあえず……机を元に戻そうか」
曜「善子ちゃんと鞠莉さんだけじゃ大変だし、私たちも手伝うかな」
善子「えー…もうクタクタで動きたくなあい…」
鞠莉「同感……」
曜「元凶が何を言ってるのさ……リーダー、出番だよ」
千歌「うっ……いざ注意するとなると緊張する…」
32:
善子「千歌あぁ…ヨハネはお菓子があれば力が戻るのぉ…」
鞠莉「もう少し休ませてほしいわあ」
千歌「ぬー……」
梨子(わくわく)
千歌「……二人とも…えと……」
ルビィ「がんばって……」
千歌「片付けたらお菓子食べてダベろう!」
曜「餌付けかい!」
梨子「あらら…」
善子「しかたないわね!アクマとの約束は反故にしたら恐ろしいんだから!」
鞠莉「よしっ、がんばろうかな」
曜「二人とも調子イイね!おい!」
33:
梨子「仕方ないね…。ルビィちゃんのところにお菓子余ってる?私たちのグループもお菓子をつまんで会議したいと思う」
ルビィ「あ、はい!取ってくるね!」
梨子「じゃあ一緒に行こうか」
ルビィ「うんっ」
曜「はぁー…千歌ちゃんにはまだまだリーダーの威厳が足りないねー…」
千歌「だって千歌は悔しいけどいじられキャラだもん!曜ちゃんみたいな腕力ないし!ダイヤちゃんみたいな威圧感も与えられないし!壁の一発にヒビでも入れられるくらいじゃないといじられキャラから脱却できる気しない!」
曜「私とダイヤさんを暴力女みたいに言うな!」
34:
曜「はい。ごたごたがあったけど会議の続き行くよー」
千歌「2曲目の方針かあ。なにか希望ある?」
ルビィ「一曲目の方でルビィの希望を使っちゃった」
曜「私も」
千歌「早くもネタが尽きた……」
ルビィ「うーん……」
曜「アイドルソングだったらどういうのが定番なの?」
千歌「間違いなくラブソングでしょ」
ルビィ「わぁ…恋愛したことないよ……」
35:
曜「ラブソングね。ふーん…」
千歌「その顔はもしかして…曜ちゃん!」
曜「いや恋愛したことないよ?」
千歌「だよねー…」
ルビィ「早くも会議が暗礁に乗り上げたよ…」
曜「そういう千歌ちゃんは恋愛したことは?」
千歌「あるように見える?ポリポリ、きのこの山おいし」
曜「だよね」
ルビィ「恋愛経験無いのにラブソング歌っちゃったら笑われるよね…」
千歌「アイドルソングの定番…恋愛の他になにかあったかな」
ルビィ「むしろ恋愛の他を探す方が大変じゃないかな…」
千歌「うーん…ダメだー!全滅滅!」
36:
千歌「こういうときはμ'sのPVを観てアイディアを広げるよ!」
ルビィ「わあ…持って来てたんだ!」
千歌「こんなこともあろうかと思って持ってきたの?」
曜「千歌のスクールバッグがパンパンになる奇跡が起きたと思ったら…勉強道具が詰まってるわけじゃないのね」
千歌「あはは、そんなこと起こるわけないない」
曜「おいっ」
37:
曜「…ウェイトレス!?」
千歌「かわいいでしょー!ウェイトレスの衣装!」
曜「へえ…スクールアイドル、というより東京の人って何でもアリだね」
ルビィ「μ'sの活動拠点の傍にある秋葉原っていう街は、ほんとうに何でも揃ってるって話だよ。きっとこういう衣装の素材も秋葉原で買ってきてるんだと思う」
曜「秋葉原ね。一度Aqoursの皆で観光してみるのも悪くないかもね」
千歌「アキバを…!」
ルビィ「観光…!」
曜「でもまずはAqoursの知名度を上げることに専念した方が良いよ」
千歌「えー!すぐに行きたい!次の日曜にも!」
ルビィ「探してるグッズが山ほどあるんです!お願い!」
曜「だーめっ。行くんだったらあくまでスクールアイドル活動に必要なものを探すのが目的になるの。千歌は論外」
千歌「ぶぅっ」
ルビィ「ショボン」
38:
曜(しかし…はぁー…本当にウェイトレスで踊るんだね…ウェイトレスっていうには可愛すぎるけど…さすが伝説と言われるだけあるスクールアイドル。恥ずかしい格好でも堂々と踊ってる…)
曜(もしAqoursもでこういう服で踊るなら……、やっぱ梨子ちゃんが似合うな…)
千歌「ウェイトレス衣装着てみたいねー」
ルビィ「うん!」
曜(千歌ちゃんとルビィちゃんが着たら、…似合うというか、子供っぽいや。クスクス)
千歌「この三人の中で一番ウェイトレスが似合うのって、曜ちゃんかな」
曜「はっ!?」
39:
ルビィ「わかる!曜ちゃんはスタイル良いもん!」
曜「いぃイヤイヤ!考え直して!私はただ筋肉がついてるだけで、あんな女の子全開な衣装は似合わないって!」
千歌「あはは、照れてる照れてるっ」
曜「照れてない!」
ルビィ「だいじょうぶですよ、最初は恥ずかしくても慣れていけば。ね?」
曜「そっくりそのまま言いかえしてあげるよ!!」
千歌「脚だってこんなにむちむちでイイ感じなのにもったいないよ?」スリスリ
曜「うひゃんっ!!ばか、ばかバカばか!バカ千歌!///」
ルビィ「千歌ちゃんずるい…私も触る…」
曜「させないよ!?」
ルビィ「あうっ」
千歌「これは絶対にウェイトレスの衣装を使う曲を考えないといけないね!」
ルビィ「ルビィ、頑張る!」
曜「はぁ…はぁ…これ以上悪ふざけしたら怒るよ」
千歌「けちぃ」
ルビィ「うぅ…」
40:
曜「結局、μ'sのPVを観ても成果無しっと」
ルビィ「どうしよう。二曲目のコンセプト」
千歌「はあ…μ'sはラブソングまで出してるんだよねえ……」
ルビィ「伝説のアイドルともなると、恋愛経験も豊富なんだろうね…」
曜「そんなものかねえ」
千歌「でもやっぱりラブソングは外せないよねー…」
ルビィ「困ったなぁ…」
曜「ふうん。それなら良い手があるよ」
千歌「ほんと!!」
ルビィ「教えて!!」
曜「どんだけ切羽詰ってんの…」
曜「単純な話。それぞれの両親の馴れ初めを訊いてくればいいんじゃないの?」
千歌「……失望した!」
曜「なんでよ!?」
千歌「自分で経験してこそでしょ!そうでなきゃμ'sみたいな感動的なラブソングは仕上がらない!」
41:
曜(そもそもμ'sのメンバーに恋愛経験があるとどうしてわかる…。いやあれだけのラブソングをリリースしてるんだから無い方が不自然か)
ルビィ「うちは家の都合で縁組が決まるから自由恋愛ができないんだ…」
曜「うわあ。さすが黒澤家」
ルビィ「まあ、ルビィは跡継ぎじゃないから関係ないけどね」
曜「ダイヤさんの方は大変なわけね…」
千歌「ふむふむ。それは悲恋が招く悲劇が起きそうな設定だね」
曜「えー…ダイヤさんってそんなキャラかな」
ルビィ「ルビィから見ても恋愛に興味があるのか微妙…」
千歌「そこはほら、じ?つ?は?、て展開で」
曜「あのダイヤさんがねえ……」
ルビィ「家の仕事に生きるって感じだしなぁ…美人なのに残念」
千歌「ダメかー」
曜「待てよ。千歌ちゃん。そういう風に想像していけばいいんじゃないの」
千歌「えっ?」
曜「だからラブソング」
42:
ルビィ「私たちみたいな恋愛未経験な人が作ったラブソングを恋愛経験のある人が見たら、絶対笑われそう…」
曜「そのときはそのときだって。さっきのウェイトレス衣装だってμ's以外のスクールアイドルが着てたら笑っちゃう自信あるよ。ウェイトレス服にしてはかわいすぎるもん」
千歌「そこが良いのに」
ルビィ「ね?」
曜「そういうこと。一見笑っちゃいそうなものでも需要はあるし、工夫すれば万人受けするよ。そう思わない?」
千歌「そう言われるとやらなきゃ勿体無い気も…」
ルビィ「ほんとに…?」
43:
曜「とにかく他に案が無い以上、うじうじ悩んでもしょうがないしやってみよう」
千歌「……やっちゃう?」
ルビィ「千歌ちゃんが良ければ…」
曜「決まった?」
千歌「よし!やるよ!やるからにはまるで恋愛したことがある人みたいな深い恋愛を歌いたい!」
曜「また無駄にハードル上げるねー…」
千歌「というわけで曜ちゃん!どういう恋愛にするか考えてきといてね!」
曜「はい……はっ!?なんで私が!」
千歌「言いだしっぺの法則でしょ?」
曜「せこい!絶対ムリ!」
ルビィ「千歌ちゃん…そういうのは花丸ちゃんに任せた方が良いと思う。私たちより恋愛小説も読んでるから頼りになるよ」
千歌「花丸ちゃん様様だねー」
曜「ふぅ…助かった…」
44:
曜「二曲ともコンセプトが決まったね。二曲目はラブソング。一曲目と違って世界観が曖昧だから、花丸ちゃんと相談しながら決めていこう」
曜「ではこれで第一回ユニット会議を終了します」
千歌・ルビィ「おつかれさまー」
千歌「楽しかったね!」
ルビィ「うん!9人のときとはまた違った、貴重な体験だった」
曜「二人に存外振り回されて疲れた…」
ルビィ「曜ちゃん。よかったらお茶を…ルビィの飲みかけだけど」
曜「ありがとう…いただくね……」
梨子「曜ちゃん……」
曜「あ、梨子ちゃん。おつかれ」
梨子「私もジュースが余ってしまって、勿体無いので飲んで…」
曜「ありがとう」
梨子「ううん。さっき助けてもらったからほんのお礼にね?」
45:
千歌「おつかれさまー!千歌たちも今終わったところだよ!」
善子「マリーとは上手い酒(葡萄ジュース)が飲めそうね」
鞠莉「ヨハネちゃんとは一度夜を明かして話したいものだわ」
千歌「一気に仲良くなったね、あの二人」
梨子「仲良過ぎです……はふぅ」
ルビィ「お菓子食べて元気出そう?はいっ」
梨子「ルビィちゃんはほんとに良い子ね……好きよ」ナデナデ
ルビィ「ん?っ♪」
曜「もしかしてまたユニット会議ができなくなった?」
梨子「ううん…逆。曲のコンセプトを話してたら二人が盛り上がって、だんだんと置いてけぼりになっていって、そのまま二人だけで作り込んでた…。二人の対話を聴いてるだけで何もすることがなくなって申し訳ないなあ、て。フフッ、極端ね」
曜「…あまり過激なコンセプトは却下するよ」
46:
梨子「そこが不安ね……。悪魔とか、この世の宗教の紛争をどうだって言ってたけど、いったいどういう曲になったのか…」
曜「その時点で止めようよ!」
梨子「うん…そうするのがベストだろうけど。でも二人がちゃんと話し合ってくれたことには変わりないから」
曜「…言っとくけど梨子ちゃんも悪魔とか紛争とか歌うはめになるよ?」
梨子「あっ…!」
梨子「ねえヨハネちゃん!マリーさん!やっぱりもう一度話し合おう!というより私にもわかるような曲にしてほしいの!」
曜「……梨子ちゃん大丈夫かなぁ」
千歌「いざとなったら曜ちゃん、任せた!」
曜「そこは自分の胸を張りなよ、リーダー」
47:
ルビィ「お姉ちゃんたちのグループはまだかな?」
千歌「そういえば」
曜「ユニット会議に設けた時間いっぱいを使うならまだ10分残ってるよ」
ルビィ「そっか。じゃあゆっくりお菓子でもつまんでおしゃべりしてようかな」
千歌「いや、もっと面白いことがあるよ」
ルビィ「千歌ちゃん?」
千歌「覗きに行く!」
ルビィ「おおっ」
曜「覗き、て果南ちゃんたちのところ?」
千歌「興味ない?」
ルビィ「ある!」
曜「そうだねー、梨子ちゃんのところを覗いたも同然だし、果南ちゃんとこもいっちょ行ってみますか!」
千歌・ルビィ「おー!」
梨子「ん?」
48:
梨子「そこが果南さんとダイヤさんと花丸ちゃんのユニットの会議場だね…」
善子「ヨハネの天敵にしてこの学校を統べる神たるダイヤの弱点を探るチャンスね」
鞠莉「ヨハネちゃんの敵なら見過ごすわけにはいかないわ」
曜「そこの二人、ダイヤさんにチクるぞー?」
善子「う、うらぎり者!」
千歌「…静かだね」
ルビィ「会議をしてる様子ではないね」
曜「教室の中にいないのかな?」
千歌「覗いてみよう」
49:
花丸「アーアーアーアーアーアーアー」
果南「アーアーアーアーァーアーアー」
ダイヤ「アーアーアーアーアーアーアー」
アー
 アー
 アー
千歌「あ、居る居る」
梨子「ボイストレーニング中ですね」
千歌「今日って歌の練習するんだっけ?」
曜「いや」
梨子「自主練のようだね」
50:
ルビィ「「三人とも綺麗な声だねぇ……」
千歌「うんっ」
曜「お菓子食べてジュース飲んでる場合じゃなかったようだね、リーダー殿。あっははっ」
千歌「ぶぅ。いいんだもん。これが私たちのペースなんだから」
ルビィ「うんうん」
梨子「ウフフ、そんな調子ではダイヤさんからお咎めを受けるよ?」
善子「何かダイヤの弱点はないの?」
鞠莉「うーん…見つからないわあ」
曜「まだ言ってるんかい!」
千歌「ちょっと曜ちゃん、シーッ、シーッ」
善子「曜も手伝ってくれれば我がリトルデーモンのry」
曜「いーらーなーい!」
ダイヤ「あら?」
善子「うげぇ!」
51:
果南「ははーん。私たちが真剣に会議してる間、みんなはゆるゆるとお喋りしてたわけかー」
曜「やるべきことはやったから大目に見てよ」
果南「いいんじゃない?私もじーっと椅子に座ってるのダルいからお菓子食べたかったわ?」
ダイヤ「やる気が無いなら最初から来ないでくれる?」
善子「ちゃんと会議したわよ!レッサーデーモンが泣いて煮えるような白熱した議論をマリーと交わしたわ!」
ダイヤ「ああもういい、貴女と話していると頭が痛くなる」
鞠莉「まーまーダイヤちゃん。あんまり眉をひそめてると皺になっちゃうぞ♪」
ダイヤ「ならあなたがこの電波少女をしつけなさいよ。最上学年でしょう?」
善子「も?ブリブリ怒っちゃって!ヨハネの美貌に嫉妬してるのね?そうでしょう?」
ダイヤ「黙らっしゃい!」
善子「ひぃっ!」
52:
ルビィ「丸ちゃん、お茶どうぞ」
花丸「ありがとう」
千歌「曲のコンセプトを決めるの早かったの?」
花丸「うん。ダイヤさんがテキパキと話を進めてくれて、オラ、助かった」
梨子「現役の生徒会長だものね」
千歌「千歌もダイヤちゃんぐらいテキパキと会議を進行したいなー」
梨子「人には向き不向きがあると思うよ?」
千歌「それって私にはムリって言いたいの…」
ルビィ「ねえ丸ちゃん…丸ちゃんは恋愛したことある?」
梨子(恋愛…?)
花丸「ないけど、どうして?」
ルビィ「あははー、やっぱり」
千歌「じつはねえ花丸ちゃん。私たちのユニットはラブソングを歌うことになって」
梨子「ラブソング…!?」
53:
ルビィ「うん。μ'sに憧れてるならラブソングも出すべきだ、て話に纏まったの」
花丸「ラブソング…おお、そんなアイデアがあったんだ!」
千歌「でもメンバーの中で誰も恋愛したことないから想像するしかなくって」
ルビィ「想像するなら、読書家の丸ちゃんの力を借りれば心強いって話になったの」
梨子「なんだ、そういうことね……」
花丸「ふんふん…わかった。やってみるズラ!」
ルビィ「やった!」
千歌「とびっきり深い恋愛をよろしくね!」
花丸「は、はいっ」
ルビィ「ハードル上げなくていいよぉ」
54:
果南「千歌ー!下校時刻が迫ってるよ!」
千歌「はーい!」
ダイヤ「いい加減になさい!よしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこ!!!」
善子「ヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネヨハネ!!!」
ダイヤ「よしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこ!!よしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこよしこ!!」
善子「ヨハネヨハネ…はぁ…はぁ…ヨハネー!ヨハネー!」
鞠莉「はいはーい、二人とも口チャックね?」
ダイヤ・善子「むがっ!」
梨子(はあ…善子ちゃんと鞠莉さんがあの調子だと、私のユニットは大丈夫なのかな…)
梨子(…あ、そういえば)
曜「梨子ちゃん」
梨子「あっ、はい」
曜「また困ったことがあったら訊ねてきてよ」
梨子「…うん!」
55:
梨子「ところで曜ちゃんのところのユニット名をまだ聞いてなかったの。何に決めた?」
曜「ユニット名……あ、忘れてた」
梨子「あらら?最初に決めるものだけど」
曜「いっけない…最初にユニット別のトークについて盛り上がってたから忘れてた」
梨子「トーク?良いな。きっと曜ちゃんのところは盛り上がるのでしょうね」
曜「ところがそう上手くはいかないんだねー」
梨子「そうなの?」
曜「アイドルを意識するとどうも、それぞれテンパっちゃって」
梨子「わかるかも」
曜「これから練習していけば慣れていくと思うけどね?千歌ちゃんの大好きなμ'sのトークを参考にしながら」
梨子「うん…でも」
梨子「私は三人がいつもみたいに話してるだけでも面白いと思う」
曜「そう?」
56:
梨子「はっきりとした根拠はないけど、そんな気がする。三人とも相性が良さそうだもの」
曜「んー…言われればそんな気もしてくる」
梨子「ね?」
曜「千歌ちゃんがボケ役でルビィちゃんが便乗ボケ役で、私が唯一の突っ込み役。うん、漫才なら完璧!」
梨子「う、うん。そうだね…(そういうことが言いたかったわけではないけど…)」
57:
曜「なにはともあれ、あとでユニット名を千歌ちゃんとルビィちゃんとで話し合わないとか。私たちのユニットは居残りしないといけない」
梨子「じゃあ私、話が終わるまで待ってるね」
曜「先に帰っていいよ。バス一本逃がすと随分待つから」
梨子「ううん、いいの。好きで待つんだもの」
曜「梨子ちゃんが良いなら良いけど…本当に待つよ?都会の方って3分置きくらいで電車やバスが来るんでしょ?こんな田舎から見たら冗談みたいにせっかちだ!て思うよ」
梨子「平気っ。待ち時間は曜ちゃんとお話してればあっと言う間に過ぎていくよ」
曜「あははっ、梨子ちゃんを退屈させないように頑張るよ」
梨子「うん。期待してるね♪」
曜「よし。そういうことなら梨子ちゃんもユニット会議に付き合ってよ」
梨子「別のユニットだけどいいの?」
曜「お茶とお菓子でおもてなしするよ。それとも一人でぽつんと待ってる?」
梨子「そういう聞き方はイジワルです。フフフッ」
58:
千歌「…お二人さん、仲良いですねーっ」
曜「おっとゴメン、ゴメン」
梨子「ごめんなさい。解散の挨拶の前に」
千歌「ぶぅ。こんなでも私、リーダーなのにぃ」
曜「ああ、リーダーさん。解散した後に私たちのユニットは残らないといけなくなったから、よろしく」
千歌「なんで!?」
ルビィ「ルビィも…?」
ダイヤ「それはまたどうして?」
ルビィ「お姉ちゃん…」
59:
曜「私たちのユニット名を決めるのすっかり忘れてたんだよねー…。ごめんダイヤさん!もう少しルビィちゃんを借ります!」
千歌「あー!うっかりしてた!ユニット名きめてないじゃん!どうして忘れてたんだろ!」
ルビィ「あわわわ…」チラッ
ダイヤ「……。はあ……仕方ないわ。今はどこぞの電波少女のせいで怒る気力も無いし。次からは気を付けてくださいな」
曜「ハッ!」 <(
ダイヤ「ルビィ?曜さんに迷惑かけて私の顔を潰すんじゃないわよ?帰りは寄り道せず直帰しなさい。お菓子を買い食いしても誤魔化せないわよ?あとどうでもいい怪我を負って家の者に要らない世話を焼かせないように。わかった?」
ルビィ「あぅ…うん」
ダイヤ「わたくしの目を見て言いなさい!」
ルビィ「うんっ…!」
ダイヤ「…ふんっ」
曜「ふーっ…緊張したー」
千歌「決めた!私たちのユニットは曜ちゃんがリーダーね!」
曜「リーダーの役目から逃げるな!」
60:
ルビィ「ひぃぃ……こわかったよぅ」
花丸「ルビィちゃん、お疲れ様のマカロンあげる」
ルビィ「はむはむ……ん?甘?い♪」
花丸「ルビィちゃんが残るならオラも残るつもりだ。一緒に帰ろう」
ルビィ「ありがとー」
千歌「じゃあじゃあ!ユニットで話し合ってる間待ってるのも苦痛でしょ?花丸ちゃんもユニット名を考えてくれる?」
花丸「はい。微力だけどお手伝いします」
梨子「千歌ちゃん。私も残ることにしたから一緒に頑張ろう?」
千歌「助かるよー!」
ルビィ「梨子ちゃん!ありがとう!」
61:
ダイヤ「……」
鞠莉「お姉ちゃんも残りたいなら残ってあげればいいのにね♪」
ダイヤ「は?わたくしはルビィと違って家でもやることが山積みなのよ」
鞠莉「残りたいってところは否定しないの??」
ダイヤ「はあ。揚げ足に構うほど暇じゃないわっ」
果南「千歌も家の仕事があるはずだけどね。多分またお姉さんたちに押し付けてきたのかな」
ダイヤ「あら?千歌さんを引き合いに出してわたくしに残れと言うつもり?」
果南「さあ?どうだろう」
ダイヤ「ふうん。お言葉だけど、そうするよりも平等に解決する良い手があるわ。千歌さんを強引に連れ出して家の方に突きだした方が学生として健全だと思わない?私も千歌さんも家の仕事に従事すれば平等だわ。なんでしたら私がその役を担ってよろしくてよ?」
果南「はははっ、それは怖い。口出しするのやめとこっと」
ダイヤ「賢明な判断ね、ウフフフ」
果南「おや、ダイヤさんに褒めてもらえるとは光栄だね」
ダイヤ「当然のことよ。なんていったって黒澤家の長女のありがたい言葉ですからね」
果南「はははっ、はははっ、ははははっ、ははははははははっ」
ダイヤ「フフフフフフフフッ…ウフフフフフフフフフフフフッ」
ルビィ「千歌ちゃん…お姉ちゃんたちから怖いオーラを感じるよ…」ギュッ
千歌「怖い?微笑み合ってるだけでしょ?」
ルビィ「えぇぇ……」
梨子「ルビィちゃん…千歌ちゃん…あっちに逃げてよっか…」ギュッ
ルビィ「梨子ちゃん…ギュッ」
千歌「?」
曜(果南ちゃんは千歌ちゃんの危機には鬼にもなるんだよなー…)
62:
ヨハネ「花丸!これを見て!」
花丸「絵?」
ヨハネ「これはね?、私たちのユニットのイメージよ!私たちのユニットは神様が嫉妬と憤怒の矛先になるくらい、甘美で蠱惑的なアクマの軍団になったの!はぁん…我ながら美しい絵ねぇ……?」
花丸「すごく前衛的だ……もうすこし纏まりを意識したらわかりやすい絵になると思うんだ」
ヨハネ「だってメモだもの。清書は家でやるわ」
ヨハネ「それよりヨハネはアクマであって堕天使なの!この箇所を見て!白く眩い羽が黒く淀んでいく美しさがわかる?」
ヨハネ「あぁん?この黒に染まりゆく白羽こそ、生まれながらに神様の嫉妬を買ったヨハネの象徴?ヨハネは同胞のサタンとリトルデーモン候補の梨子と手を組んでこの世界を魅了しry」
曜「はいはーい、善子ちゃんの話はいつまでも終わらないからそこまでねー」
ヨハネ「今大事なとこなのに!」
花丸「ほっ…」
63:
曜「それではリーダー。号令よろしく」
千歌「はーい!」
千歌「前振りはめんどいから省略!今日の活動はこれまでー!帰る人も残る人もみんな、おつかれさまー!」
曜「最後くらいしっかり締めてよ!」
64:

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