【閲覧注意】マリ「恐い怖い」back

【閲覧注意】マリ「恐い怖い」


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ここからどうなるのか
78: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 01:30:34 ID:DsEUI78U
それから半年も経たない内に神父様は亡くなっちゃったんだ
死因は心筋梗塞
悲しかったよ
教会の関係者の人達もいっぱいきてさ
でも、神父様の葬儀は教会で関係者以外立ち入り禁止で行われて私は入る事が出来なかった。
79: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 01:32:07 ID:DsEUI78U
町中の皆が参加したかったのに。
だから、こっそり入って土葬される前に見に行こうと思ったんだ
夜に教会に忍びこんだのは良いけどまだ、シスターも教会の関係者の人もいたから宣教台の所に隠れたのね
したら話が聞こえてきたの
80: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 01:33:11 ID:DsEUI78U
「彼は誰からも尊敬に足る人物だった・・このような姿は見せられぬ」
「ええ。だからこそ彼の死を尊厳あるものにしなくては行けません。わかりますね、シスター?」
「・・・はい」
「エクソシストの末路は悲惨だ。彼を持ってしてもその運命には逆らえなかった。だがこれは・・」
「司教様、では神父様の魂は・・・?」
「・・・残念だが救われる事はないだろう」
「そんなっ」
「・・・このような苦悶をしたお顔で召されるなんて最後に何を見たというのだ?」
81: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 01:34:48 ID:DsEUI78U
「分かりません・・あの絶叫が今でも私の耳から離れなくて・・・」
「シスター、君は少し休みなさい。後は私達が処理をしよう」
「はい・・」
「何にせよ、君はこの町を離れなさい。恐らく此処にいては君も近い将来同じ目に合う」
どゆこと?神父様に何があったの?
エクソシストの末路?同じ目にあう?
82: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 01:36:11 ID:DsEUI78U
私はちらっと宣教台の板の隙間から見た
神父様は棺桶には入っていなかった。
椅子に座ったまま放置されていた。
顔を見ることは出来なかったけど
見なくて良かったんだと思う
神父様の体は真っ黒だった
衣服は破れ、体は引っ掻き傷がいっぱいで
指はあり得ない方向に曲がっていた。
まるで火炙りにされて拷問されたような姿で
83: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 01:37:27 ID:DsEUI78U
そして、何人かが椅子を持ち上げて運んでいった。
残されたのはシスター一人
私はガクガク震えながら早く早く教会から出ようと必死に機会を伺ってた
84: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 01:38:32 ID:DsEUI78U
「懺悔します・・」
シスターの声だった。隙間から見るとキリストの像に膝をついてた
「私はあの日、何も見ず、聞こえないふりをしていました」
「激しい折檻で意識が朦朧として勘違いをしているだけだと・・見間違えたんだと」
「神父様が・・あの男に何度も何度も何度も何度も金槌を降り下ろしてはいないと」
「笑っていた、神父様はあの男に邪悪な笑みを浮かべて殴っていたなんて信じたくなかったのです・・!」
「だから、皆には言えなかった!あの男は既に焼身自殺していたなんて神父様の嘘を!」
「神父様が納屋に火をつける姿なんて見てないっと!」
「あれはっ私を助ける為にしたんだと!優しくて温かい神父様が・・・うわああああっ!!」
85: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 01:40:15 ID:DsEUI78U
シスターは泣いていた。
私にはこれ以上分からなかった
誰が正しくて間違っていたのかも
シスターの過去も詳しくは知らないし神父様の罪も私は知らない
知らないことばかりだから
だからこそ、知ってはいけないのかもね
翌週、シスターは自殺した
町の皆は理由は知らない。
きっと私以外誰も知る事はないだろう。
マリ「ーーーーおしまい!」
87: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 08:18:42 ID:QfKIa7aQ
マリ「どっだった?」
アスカ「・・普通に怖いじゃない。アンタいつもはそーゆキャラじゃないくせに!」
綾波「油断してた・・」
マヤ「と、途中まで凄い良い話だったのに」
カヲル「ふぅ」
青葉「やばい・・思った以上にレベル高いぞ」
リツコ「勘弁して欲しいわね」
マリ「にゃにこの言われよう」シクシク
シンジ「でも怖かったけどマリは話すの上手だね。引き込まれたよ」
ゲンドウ「・・・」
マリ「わんこくんはやさしー♪お姉さんと結婚しよ!」
シンジ「へ!?」
88: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 08:52:09 ID:hBolngFU
アスカ「コネメガネ。アンタマジでほんっともう殴っていい?」
蝋燭の火が消える。
冬月「さて」
シンジ「次はアスカだね」
マリ「姫がんばれ!」
綾波「わくわく」
ゲンドウ「・・・良い流れだ。期待している」
日向「どんな話だろ。楽しみですね葛城三佐」
ミサト「アスカかぁ。アスカってば子供っぽいとこあるからあの二人に比べたら微妙じゃないかしら」
90: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 12:32:58 ID:YdVi9eYU
アスカ「(ここでめちゃくちゃ怖い話してシンジをビビらせまくれば・・)」ジッー
シンジ「?」
ポワーン
『アスカ・・・怖くて一人じゃ眠れないよ。一緒にねてくれる?』
ポワーンポワーン
『アスカって優しいんだね・・・それに良い匂い』
ポワーンポワーンポワーン
『ねぇもっと近づいてもさ、いいかな』
ポワーンポワーンポワーンワンモア
『アスカ・・・キスしよっか』
キュピピピピピイイイン
アスカ「スパアァァキングっ!!」
91: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 12:46:58 ID:4oIb8GwY
冬月「!?」
綾波「?」
カヲル「えっ」
マリ「す、すぱーきんぐ!?」
シンジ「きゅ、急にどうしたの」
アスカ「うっさい!!話すわよ!」
加持「気合い入ってるな、アスカ」
リツコ「何を考えてるのかしら」
アスカ「これは7月にヒカリの実家に遊びいった時に体験した話」
ゲンドウ「・・・ヒカリ?」
シンジ「僕たちの中学の同級生だよ、父さん」
93: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 18:56:34 ID:GJrR/kwM
蝋燭に火がつけられる
アスカ「その日は夏の割には涼しい日だった」
92: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/03(月) 15:31:51 ID:zv1hLH0c
「縁日に行こうって話になったのよ」
94: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/04(火) 08:15:05 ID:hiPx17hE
『おきつねさん』
「わあ、アスカ似合う似合う」
「ほんっでめんごいごどやぁ」
「あったりまえでしょ。私はアスカ様だもの」
私はヒカリの実家
○×県△△△町に遊びに来ていた。
家族で来る予定が急な仕事で親が来れなくなり私が誘われたってわけ
95: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/04(火) 08:16:12 ID:hiPx17hE
「ヒカリも似合ってるわよ。ヤマトナデシコって感じ!」
「そ、そうかな・・///」
「あすかちゃん。ヒカリはほら、胸がちっせえさげよぉ」
「おばあちゃん!!」
ヒカリのディー・オーマは凄い良い人で外人で初対面の私にも分け隔てなく接してくれたわ
え?ディー・オーマはお婆ちゃんって意味よ。ドイツ語で
・・ファースト。アンタ今なんちゃってドイツ人って言ったでしょ
覚えてなさい。後でぼこぼこにしてやるから!
・・話に戻るわ
96: 以下、
これは期待
日本の田舎の怪談はこわいものが多いしなぁ
クネクネ的な話もききたい
97: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/07(金) 06:16:26 ID:d.y76JBc
浴衣も着せてもらった。初めて着たけど可愛くていいわね、あれ
んで、私たちが縁日に行こうとした矢先だった
「おばあちゃんいってくるね」
「浴衣ありがと!」
「んだばきぃづけてな。おきつねさんばあったらふりむぐなな」
おきつねさん?
「もう。おばあちゃんったらそんなのいる訳ないでしょ」
「んねぇわっけおなごさくんなだ。今日はおきつねさんの命日だんげ」
「わかったわかった!とにかく行ってくるから」
ヒカリと私ははやく遊びに行きたくて仕方なかった。
98: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/07(金) 06:19:02 ID:d.y76JBc
家を出て私とヒカリは世間話をしながら神社にむかったわ
学校のことや好きな音楽の話とかたわいもない話
「誘ってくれてありがとねヒカリ」
「そんなの私もアスカと来たかったから全然いいよ」
「えーほんとはあのジャージバカと来たかったんじゃないの?」
「そっそっ、そんなことないもん///!」
「あははは♪」
私はお婆ちゃんが言ってたおきつねさんの話を思い出しの
99: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/07(金) 06:19:36 ID:d.y76JBc
「そーいえばおつきねさんってなんなの?」
「ああ、あれはねここらの地域で伝わってる昔話だよ」
「昔話?」
「うん。昔、ここいらで悪事を働いてた鬼がいたんだって」
「ある日、鬼は村で一番の美人の娘を差し出せって村長に要求した。村長は困って村で祀ってるお稲荷様にお願いしたの」
「鬼を退治して下さいってね」
「それでお稲荷様から遣わされたおきつねさんが鬼を退治したって話」
100: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 22:51:26 ID:7tinwTaw
「ありきたりな話ね。それにおきつねさんに何で振り向いちゃダメなわけ?」
「えーっと、確かおきつねさんが鬼を退治した時に鬼に呪いをかけられて」
「呪い?」
「うん」
「見た人が廃人になっちゃうくらい醜い顔なんだってさ」
「はぁ?」
馬鹿馬鹿しい。
「あくまで昔話だからね」
「ふーん。そんなもんなんだ」
101: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 22:52:17 ID:7tinwTaw
そこで気づいたのよ
やけに静かだなって。いくら田舎でも民家はあるしここまで誰ともすれ違わないなんておかしいじゃない
それに今日は縁日よ?いつもより賑わっててもいいのに
「ねぇ、ヒカリ。さっきから妙に静かじゃ」
ぐいっとヒカリから袖を引っ張られたわ
必死に口パクで下を向けって合図しながら
「・・・・ッ」
ようやくその意味に気づいた
102: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 22:54:27 ID:7tinwTaw
明らかにバカでかい人間が前から私たちに歩いて来るのがね
背の高い人で通用するレベルのデカさじゃない。
しかも、近づいてきて分かったんだけど指がね、3本しかないし
親指と中指と小指
103: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 22:55:28 ID:7tinwTaw
歩き方も内股で歩くって感じじゃないの
内側に不自然に折られて歩いてるような・・・無理やり内股で歩いてる感じ
べちゃ、べちゃ
って変な音もしてるし。
104: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 22:56:15 ID:7tinwTaw
ヒカリは私より前を歩いてたから先に気づいたんだと思う
私は直感だったけどこいつがおきつねさんだって確信したわ
だから、下を向いたままやり過ごしたの
あの時の通りすぎるまでの時間はほんっと長く感じたわ
べちゃ、べちゃ
あの音が遠ざかった瞬間、早歩きでその場から離れた
浴衣着てるし下駄だったから走れなかったから
105: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 23:09:05 ID:/hLFAibU
ひとまず離れて落ち着いてきたし立ち止まったのよ
「アスカ・・さっきのってお、おきつねさんなのかな?」
「わ、わかんないわよ!」
「でも普通じゃなかったよね?」
「・・手も歩き方もおかしかったわ」
「私もね遠くから変な人が来たなっては思ったの。だからアスカにも伝えなきゃって」
「ありがと・・・ヒカリが気づいてくれなきゃまずかったかもね」
106: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 23:10:36 ID:/hLFAibU
べちゃべちゃ、べちゃ
焦ったわ。今度は後ろからあの音が聞こえてきたのよ
しかも
『おとよぉ』
ゾッとするような呼び声もおまけでね
107: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 23:22:01 ID:94LR0mVk
浴衣とか下駄だとかもうどうでも良かった。
ただ、逃げなきゃって二人で走ったのよ
全力疾走よ
でも、直ぐ後ろから聞こえてくるの
『おとよぉにげなじゅう』
べちゃべちゃべちゃ、べちゃ
『おとよぉにげなじゅう』
べちゃべちゃべちゃ、べちゃ
同じことを何度も言いながら
それでもとりあえず走った
神社に近づけばいっぱい人もいるはずだから
何とかなるだろうって
108: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 23:23:17 ID:94LR0mVk
私は神社の場所知らないからヒカリの後ろについて行ってたんだけど
「あっ!?」
前を走ってたヒカリが転んじゃったの
『おぉおぉぉどよぉおお』
その拍子に声が変わったのよ
これはヤバイってこのままじゃヒカリが大変な事になるって思って
使徒より恐いものなんてないって自分に言い聞かせて
振り向いちゃったの
109: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 23:42:46 ID:rZwUXr7M
そいつはうつ伏せに転んだヒカリの直ぐ後ろにいた
でかい体をくねらせながら
口がね、耳まで裂けてたの
狐・・っていうよりイメージ的には口裂け女みたいに
しかも綺麗な裂け目なんかじゃない
刃物で切られたような歪な裂け方で
110: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 23:44:25 ID:rZwUXr7M
一番異様だったのは
鼻から上が狐のお面を被ってたのよ
お面に隠された左目だけがぐるぐるって動いて
右目の所には釘みたいなのが刺さってたわ。
血走った左目で私を見てた
111: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/09(日) 23:46:41 ID:rZwUXr7M
もう、正直怖くて怖くて仕方なかったのよ
涙が急に出てきて止まらないし
黙ってても何にもなんないから
「ヒカリにさわんなぁっ!!」
って叫んじゃったわ
もうどうにでもなれって感じだった
そうしたら目の前に瞬間移動したみたく立ってたの
そして、私の顔を覗きこみながら
『おとよぉばおめだちげぇ。おとよぉばもっぢぐされだめめだぁ』
『おとよぉばおめだちげぇ。おとよぉばもっぢぐされだめめだぁ』
『おとよぉおおどごだぁ』
それだけ言うとそいつはどっかに行っちゃった。
114: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/10(月) 08:29:46 ID:ajnT5mJI
私とヒカリは逃げるように何回もすっ転びながらヒカリの実家まで走ったわ
浴衣が汚れるのも気にしないでね
ただ、ヒカリの実家の玄関から
「あんれ?あすかぢゃんどヒカリ。どぉーすたのそのかっこ!縁日は?」
お婆ちゃんがでてきた瞬間二人で大泣きした
安心して怖くて
ただ、泣いたわ
115: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/10(月) 08:32:02 ID:ajnT5mJI
ヒカリと二人でお風呂に入った後、事の顛末を全部お婆ちゃんに話したの
「ほっかぁ・・あすかちゃんどヒカリはおきつねさんどあっだんだなぁ」
「ねぇお婆ちゃん・・おきつねさんって一体なんなの?」
「・・・」
「ヒカリはおきつねさんのむがし話ばしっでっべ?」
「うん」
「・・・ヒカリどあすかちゃんには話どくが」
116: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/10(月) 15:28:07 ID:CdcJEqCI
そう言って話してくれたお婆ちゃんのおきつねさんの昔話はヒカリの知っていた話とは大分違っていた
お婆ちゃんはこの話をヒカリの曾祖母
つまり、お婆ちゃんのお母さんから聞いたらしい
昔は親に絶対服従の時代。
親が決めた婚約者との結婚が当たり前だった
117: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/10(月) 15:29:22 ID:CdcJEqCI
本人の意思や恋愛感情など関係ない
それは豪農の一人娘であっても
娘の名前はお豊
雪のように白い肌に美しい肢体
紅く濡れた唇と整った顔立ち
誰もが恋をする美貌の持ち主だった
その美しさに反してお豊の性格は最悪だったという
我が儘で強欲
嫉妬深く野心家
とにかく意地の悪い女だった
お豊が16になった頃、両親から隣村の村長の息子との縁談を設けられた
118: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/10(月) 15:43:22 ID:sI2Is4AI
ただ、お豊は田舎臭く顔もぱっとしない村長の息子とは結婚なんてするつもりはない
金持ちで格好よく、そんな相応しい男がいる!
そう信じていた
だが、親が決めた縁談を断る訳にはいかない
119: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/10(月) 15:44:44 ID:sI2Is4AI
そこでお豊は考えた。
村長の息子を殺してしまおうと
それも自分の手を汚さず誰かに殺させようと画策した
お豊が目をつけたのが村で一番の嫌われ者の青年
吾助だった
吾助は身の丈が3メートルもある大男
口角がいつも吊り上がっており不自然に笑う顔
気持ちの悪い容姿だったという
そんな吾助を村人達は嫌い、鬼の子だとかお稲荷さまに祟られた忌み子と村八分にしていた
120: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/10(月) 18:28:09 ID:BbmkqeF.
現代の医学からすれば巨人症やマルファン症候群等の障害を患っていたのかもしれない
だが、それを考慮するには時代が早すぎた
病名もない時代に生まれた吾助は差別の対象にぴったりだったのだ
だが、その容姿から想像出来ないほど吾助は優しく真面目な男で畑を耕し誰に迷惑をかける事もない慎ましい暮らしを送っていた
122: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/10(月) 20:54:08 ID:hYiYhz6I
お豊は吾助に近づきその美貌と巧みな話術で吾助を虜にした
自分は嫌われている
誰からも好かれる事はない
そう思って生きてきた吾助なはどんなに幸せな事だったのか
すっかりその気になった吾助にいよいよお豊は
「吾助さんや私とお前さんが一緒になるには隣の村長の息子が邪魔なのよ」
「あの男を殺しておくれ」
「そして私とお前さんで駆け落ちしましょう」
123: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/10(月) 20:55:46 ID:hYiYhz6I
心優しい吾助は悩んだ
「吾助さん・・・」
しかし、惚れた女の涙と息子の悪い噂をお豊から聞かされていた吾助は遂に決心する
勿論、悪い噂などない。
お豊の嘘だった
124: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/11(火) 19:48:32 ID:fGQBhp22
とうとう吾助は村長の息子を鍬で殴り殺してしまう
そして、駆け落ちを約束した晩に吾助を待っていたのは愛した女ではなく
「この化物め!」
「よくもお豊を脅して隣の村の村長の息子を殺しやがったな」
「今まで我慢して村に置いててやったのに!恩を仇で返しやがって」
自分に憎悪の目を向けた村人達であった
お豊は何処にもいない。
必死に弁明をする吾助の言葉には誰も耳を貸さず
いくら大男の吾助にも多勢に無勢。
捕まってそれはそれは酷い仕打ちを受けた
125: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/11(火) 19:50:36 ID:fGQBhp22
「そんなに笑いたいならずっと笑わせてやる」
ろくに研いでもいない包丁で口の端から耳まで切り裂かれ
「目も潰してやれ」
錆びた釘を右目に打ち込まれ
「二度と歩けないようにしてやる」
こん棒で両手両足を叩き折られた
それでも吾助はお豊を信じた
126: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/11(火) 19:51:44 ID:fGQBhp22
何かの間違いだと
お豊が自分を騙す訳がない
しかし、その願いも虚しく
「あらあら。とても醜い顔」
うす笑いを浮かべたお豊が現れ
「これで顔をお隠しになっておくれ」
半分に割れた狐のお面を無理矢理吾助に被せた
二度と取れないようにと皮膚を糸で縫い付けて
127: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/11(火) 19:53:43 ID:fGQBhp22
愛した女に騙され裏切られた事を理解した吾助は叫んだ
「うおおぉおおどょおおおぁっ!!!」
吾助の叫び声は村中に響き渡ったそうだ
「のりょっでやりゅうううっおばえだぜぇぃんゅのりょっでやるうううううっっ!!!」
切れた口から血を流しながら絶命するその瞬間まで吾助は呪詛を叫び続けた
128: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/11(火) 19:55:01 ID:fGQBhp22
それからだ
この村に生まれてくる子供は奇形児しか生まれず
田畑は枯れ村人が突然死する事が頻繁に起きたのだ
皆、口々に噂した。これは吾助の呪いだと
ある日、旅の坊さんが村を訪れた
村人は藁にもすがる思いで坊さんに事情を全て話した
事情を知った坊さんは自分を豪農の家まで案内をして欲しいと言った
「この祟りは治まるのでしょうか?」
「このままでは永久に続くでしょう」
129: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/11(火) 19:56:20 ID:fGQBhp22
「じゃあどうすれば」
「まず、供養に吾助さんのお墓を立てなさい。そして吾助さんの命日には稲荷神の稲荷神社を奉り必ず供物を供えなさい」
「それで治まるのですね!?」
「全てが治まる訳ではありません。長い時間をかけて成仏して貰う他ないでしょう」
「それほど業が深いのです。念仏もお祓いも意味はなさないでしょうね」
「だから娘さんは残念ですが諦めなさい」
「血肉、腸、魂がここまで囚われてしまっていては・・」
「はっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは」
坊さんが見たお豊は舌をだらり、とたらし
涎を滴ながら狂ったように笑っていた
四つん這いの姿は正に狐そのものだったという
130: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/11(火) 19:59:24 ID:NBXFRsc2
しかし、供養のかいあってか時間が経つにつれ呪いも弱まった。
田畑は元に戻り、元気な赤ん坊が生まれ不可解な死もなくなる
ただ、吾助の命日にお面を被った化け物が
『おとよぉ』
と呼びながら現れ
女子に声をかけ、振り向いた者を狐憑きのようにしてしまう
131: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/11(火) 20:01:21 ID:NBXFRsc2
その風貌から畏怖の念を込めて
人はおきつねさんと呼んだ
「ーーーーんだからふりむぐなっていうんだ」
「きっどあすかちゃんのヒカリば助けよどしだやさしい気持ちばおきつねさんさもつだわったんだべねぇ」
「おっがぁがらなきいだ時はわしもほんっでこえがったわぁ」
「どれ、なんもくっでねえべ?今がら飯用意すっさげ」
そう言ってお婆ちゃんは台所に行ったわ
132: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/11(火) 20:04:10 ID:NBXFRsc2
「アスカ」
「ん」
「おきつねさんって・・可哀想な人だったんだね」
「そうね」
「いつか成仏できるといいなぁ」
「するわよ・・いつかね」
133: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/11(火) 20:05:31 ID:NBXFRsc2
いや、きっとしないだろう
おきつねさんを見た私には断言できる
これからも晴れることのない憎悪を抱いてこの世をさ迷い
果たされない復讐をしようと現れ続ける
夜空には星が散らばりまるで宝石のように光っている
遠くからは太鼓の音が穏やかに聴こえてくる
『おとよぉ』
おきつねさんが誰かを呼ぶ声が聞こえた気がした
アスカ「ーーー終わりよ」
134: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/12(水) 13:30:46 ID:5v3gYU2s
綾波「ちょっと哀しい話ね」
シンジ「報われないというか」
ミサト「でも怖かったわ!やればできる子だって信じてたわよ」
ゲンドウ「おきつねさんか・・興味深い」
アスカ「ふっふっふっ。これが実力ってやつね」
リツコ「貴女達、どれだけ怪奇現象にあってるの」
マヤ「某有名探偵少年並みの遭遇率ですね・・」
青葉「うわぁ、またプレッシャーだよ」
アスカ「どうよバカシンジ!」
シンジ「うーん」
アスカ「・・・」ドキドキ
シンジ「アスカって優しいよね。委員長を助けようと振り返るなんてほんとすごいよ」ニコ
135: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/15(土) 22:41:32 ID:4ByoDbuY
アスカ「あっ・・あったり前でしょ!そんなの・・・バカシンジとは違うのよ///」
ミサト「わっかりやすー・・」
マヤ「顔真っ赤にして照れてますねアスカ」
アスカ「(予想とはちょっと違ったけど・・・まっいっか♪)」
綾波「」
綾波「早く蝋燭の火を消してくれる?なんちゃってドイツ人」
アスカ「・・・は?」
綾波「次私。・・あ、日本語分からないのね」
綾波「えっと・・・グーテンモーゲン?」
アスカ「ぶっ殺すわよこのくそがきゃあああああ!!」
アスカオチツキナサイ!
・・・ケンカハヨクナブッゲラ!?
キャーシレイノサングラスガ!!
136: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/16(日) 09:33:55 ID:Lsl4b4Rk
綾波「話すわ」
アスカ「さっさっと話なさいよ。このリアル市松人形」
綾波「・・・五月蝿い。レッドモンキーガール」
アスカ「ああ!?」
シンジ「あ、アスカと綾波もう喧嘩はダメだよ」
マリ「大人げにゃいにゃあ」ピトォ
137: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/16(日) 09:34:26 ID:Lsl4b4Rk
綾波「・・・さっきから思ってたけどメガネは碇君に近すぎる。ちょっと離れた方がいいわ」
アスカ「何ニヤニヤして鼻の下伸ばしてんのよスケベ!」
シンジ「えぇー!?」
マリ「わんこくぅん・・二人がこわーい」ダキ
シンジ「わっわっ!ちょっと近すぎですよマリさん///」
綾波「」イラ
アスカ「」イラ
カヲル「ふふ。シンジくんの照れてる姿もいいね」
リツコ「痴話喧嘩はいいから早く話なさい」
143: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/23(日) 23:47:06 ID:LGyLbQZU
綾波「・・・」
蝋燭が消える
144: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/23(日) 23:49:04 ID:LGyLbQZU
『夢』
私の話は実態験じゃない。
本に書いてあった短いお話
ーーーーええ、大丈夫。赤毛猿にも解りやすく話してあげるから安心して
ーーーー・・・痛い。・・碇君がそう言うなら我慢する
145: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/23(日) 23:50:55 ID:LGyLbQZU
夢を見る
同じ夢を何度も見る
空を見上げる私を覗く人々
動かない体
皆、騒いでいる
最後に泣いた子供が私に近づき何か呟く
その言葉を聞き取れぬ内に目が覚める
昔の人は夢を神様のお告げと言っていたが
これはなんなのだ?
146: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/23(日) 23:52:33 ID:LGyLbQZU
次第に夢はより鮮明になっていく
色がつき臭いが
喧騒と泣き声が聴こえ見えるようなった
私は疲れているのだろうか
ある日、仕事の帰りに横断歩道を渡ろうと信号が変わるのを待っていると
赤信号を子供が走って渡ろうとした
ダンプカーがブレーキを踏むが間に合わないだろう
147: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/23(日) 23:54:20 ID:LGyLbQZU
私は子供を助けようと飛び出す
そして凄まじい衝撃が襲った。
全てがスローモーションに動いていく
走馬灯が頭を駆け巡り、自分が助からない事を理解した
悟った
空を見上げる私を覗く人々
泣き声と喧騒
あの夢は私の未来を予知していたのだ。
148: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/23(日) 23:58:46 ID:LGyLbQZU
ただ、夢と違う事が一つある
泣きながら私に何かを呟く子供が血塗れで私の隣で横たわっている事だ
そして意識が消えゆく瞬間、確かに聞いた
「ちゃんと助けろよ」
綾波「ーーーーおわり」
149: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/24(月) 08:10:06 ID:oDRTpvqg
アスカ「短いわねー」
リツコ「あら、私は良かったわ。簡潔でだらだらせずまとめられた内容じゃない」
日向「なんてゆうか・・話の間とか声のトーンも良かったですよね」
マリ「前の私たちが長かったからさっぱりしてて良い感じだったにゃ!」
シンジ「うん。綾波の声って綺麗だからよく聴こえてくるし」
綾波「・・・///」
綾波「・・・」クルッ
150: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/24(月) 08:18:21 ID:GlV8CILE
アスカ「な、なによ」
綾波「・・・」ジッー
アスカ「こっち見んな!」
綾波「」ドヤ
アスカ「あ、あんたそんなに褒められて嬉しかったのね」
綾波「」ドヤ
綾波「」ドヤヤ
アスカ「・・とりあえず嬉しいのわかったからそのドヤ顔やめなさいよ。踏みつけたくなってきたから」イラ
152: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/27(木) 08:48:16 ID:/Yl69NNE
ゲンドウ「 ・・・」ソワソワ
シンジ「綾波とアスカ喧嘩はダメだってば」
冬月「(碇の奴め。シンジ君と全く会話出来とらんぞ)」
冬月「(このままでは職権乱用で用意させた特典の温泉旅行宿泊券で親子の絆を深めよう作戦も失敗に終わる)」
冬月「(急遽、旅館の予約からチケットの手配までした私の苦労を無駄にするつもりか貴様)」
冬月「(助け船でもだしてやるか・・)」
153: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/27(木) 09:14:24 ID:RPVk2QXw
冬月「あー皆すまん。そう言えばどんな特典なのか説明しとらんかったな」
冬月「特典は温泉旅行の宿泊券だ」
ミサト「えっ」
日向「ま、マジですか!?」
シンジ「そんな高級な特典だったんだ・・」
アスカ「ちょっ!?そんな大事なこと何で今ごろ言うのよ!」
マリ「ほんとだー!先話した私ら不利じゃんか」
綾波「やり直しを要求します。もっと怖い話をするんでさっきの怪談はなかった事にして下さいお願いします」
カヲル「必死だね」
154: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/27(木) 09:20:18 ID:oqrO8WBA
冬月「そこは安心してくれ」
冬月「チケットはチルドレン達の事を配慮して保護者同伴を兼ねて3人分ある」
冬月「だから君たちは選ばれなくても2人だけ特典を当てた大人に指名して貰えれば行けるという訳だ」
冬月「逆に君達は保護者を一人指定しなければいけないがね」
マリ「おぉー」
冬月「勿論、当てた大人が必ず子供達を指名しろとは言わん」
155: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/27(木) 09:21:33 ID:oqrO8WBA
冬月「個人的に活用するのも構わん」
冬月「・・構わんが!子供達と旅行に行くのも良い経験になると思わんかね?」クワッ
冬月「ネルフの職員としてだけではなく素顔で子供達と接するのは将来にきっと役立つ筈だ」
冬月「よく考えて!特典を貰った者は有効活用して欲しい」
リツコ「露骨な脅しね」
ミサト「あれじゃ誘わなかったら何されるかわかったもんじゃないわ」
冬月「・・・シンジ君は温泉は好きかね?」
シンジ「僕ですか?好きですけど」
冬月「!」
156: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/27(木) 09:32:25 ID:Ath2AQSc
冬月「(碇、今だ!シンジ君と話すチャンスだぞ)」メデアイズ!
ゲンドウ「(冬月先生・・ありがとうございます)」メデバチバチ
ゲンドウ「・・シ、シンジ!」
シンジ「ど、どうしたの父さん?」
ゲンドウ「私も温泉が好きだ」
シンジ「そ、そうなんだ。父さんが温泉好きってなんか意外だね」
ゲンドウ「ユイとはよく行った」
シンジ「母さんと?」
ゲンドウ「ああ。二人で草津のーーー」
冬月「(・・手のかかる奴だ
)」
157: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/27(木) 09:39:55 ID:/QBq/y42
マヤ「司令とシンジくんいい雰囲気だよね」
青葉「普段、会話してるとこ見たとこないから新鮮だしな」
日向「あっちは殺気立ってるぞ・・」
マリ「リョウジさ特典の宿泊券なんだけど貰えたら私とわんこくん指名してくれるよね?」コソコソ
加持「裏工作かマリ。あんまり関心しないぞ」
マリ「ねぇー葛城三佐ぁー。ユーロ支部にいたときねーリョウジがオペレーターの女の人にねぇー」
加持「はははは♪マリは交渉が上手だなぁ・・分かったからちょっと葛城がいない所で話さないかっ!!?」
マリ「さっすがリョウジ♪話がわかるにゃー」ニカッ
158: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/28(金) 07:15:21 ID:NCqyJH4U
アスカ「ミサト」
ミサト「はいはい。どうせシンちゃんと旅行行きたいって話でしょ」
アスカ「べ、別にバカシンジだって一言も言ってないでしょ」
ミサト「んじゃ私がシンちゃんとレイを指名しちゃってもいいんだ」
アスカ「それはダメ!バカシンジはスケベだから私が一緒についてって監視してやらなくちゃダメなの!」
ミサト「言ってること無茶苦茶よアスカ」
159: ◆xzVC2T93Yc 2014/03/28(金) 07:16:44 ID:NCqyJH4U
ミサト「大体、私が貰えるとは限らないでしょ?」
アスカ「(・・・ミサトのやつ、やる気悪いわね。こうなったら)」
アスカ「・・・エビチュ一ヶ月分の小遣いの譲渡」
ミサト「」ピクッ
ミサト「い、いや大の大人がそんなので」ピクッピクッ
アスカ「・・・二ヶ月分」
ミサト「最近、3人で遠出もしてないしいい機会だから私とアスカとシンちゃんで旅行もいいわよね。絶対特典ゲットするわ!」
アスカ「さっすがミサト」シレッ
166: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/08(火) 07:13:05 ID:JIIqdnSY
綾波「赤木博士」
リツコ「・・レイ。私に頼むのはお門違いじゃないかしら」
綾波「赤木博士」
リツコ「他を当たりなさい」
綾波「赤木博士」
リツコ「・・・そんな顔をしても駄目なものは駄目よ」
167: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/08(火) 07:14:16 ID:JIIqdnSY
綾波「赤木博士」
リツコ「話聞いて」
綾波「赤木博士」
リツコ「だから」
綾波「赤木博士」
リツコ「・・・」
綾波「赤木博」
リツコ「分かったわよ!」
リツコ「だから人の顔を下から死んだ魚のような目で覗くのは止めなさい!」
綾波「・・・ぶい」ヤッタネレイチャン!
168: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/08(火) 07:24:55 ID:dkqw7p8g
青葉「し、熾烈な争いが起きてる」
日向「なんだかんだでチルドレンにはあの3人も甘いからな」
マヤ「いいなぁ・・私も温泉旅行行きたいのに」
ワーワー
ギャーギャー
カヲル「ふふふ。空気?僕って空気?」ポツーン
169: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/08(火) 08:31:04 ID:11tBGgtA
冬月「ーーーさて、仕切り直して次は」
カヲル「僕だね。大分、待たされた気がするよ」
シンジ「カヲルくんの怪談って怖そうじゃない?」
マリ「えー・・どうせ上野駅13番線の男子トイレとかの話じゃにゃいのー」
アスカ「ああ、納得だわ」
レイ「日頃から物色してるらしいから」
マリ「怪談が猥談になるっつー感じ?」
アスカ「引くわー・・同姓愛を否定する訳じゃないけど」
レイ「流石の私でも吐き気を催す程の邪悪さを感じ得ない」
カヲル「ははは。そろそろ怒るよ?」ピキピキ
170: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/09(水) 08:11:32 ID:R51nhWjk
そして、灯る
カヲル「僕が話す怪談は知り合いの体験談なんだ」
レイ「知り合いって青いツナギを着たお兄さん?」
マリ「うほ」
カヲル「・・・女性だよ。年上のね」
アスカ「その人ってショタコン?」
カヲル「」
シンジ「アスカってばカヲルくんに失礼だよ」
カヲル「シンジくん・・僕の心のオアシスは君だけだよ」シクシク
171: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/09(水) 09:34:29 ID:De3ya9cg
『どうしようもない』
「幽霊ってどう思う?」
どこにでもあるファミリーレストラン
彼女は唐突に・・・
・・・ちょっとそこの3人を黙らせてくれるかなシンジくん
・・・ありがとう。一々、話が途切れたら面倒だからね
そう、唐突に聞いてきたんだ
「幽霊?」
「うん。ってか怨念とか呪いとか怪奇現象全般」
172: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/09(水) 12:44:01 ID:XfCNCSYU
「幽霊の定義は死んだ者が成仏できず姿を現れたり」
「人間の肉体が死んでも魂 のほうが死なずにさ迷う」
「現世に未練が残る者っていうのが通説だよね」
「そう。大体そんな感じ」
「幽霊なんて曖昧で不確定な要素が強すぎるから抽象的な意見が多いんじゃないかな」
彼女がコーヒーを口に運ぶ
そして
「あ、すいませーん。ドリンクバー一つ追加で」
話を振ってきたかと思えば店員に注文を頼む
マイペースで何を考えているか分からない不思議な人だった
親しくなった今でも僕は彼女の素性も普段何をしているのかも知らない
「何でドリンクバーを追加注文したんだい?」
173: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/09(水) 12:57:20 ID:LN5WAWFI
「んー」
「アタシはね幽霊の存在を信じてるよ・・いや、信じてるってより実感してる」
「実感?」
そして淡々と彼女は話す
「よくさぁネットの都市伝説とかでお坊さんが解決したり田舎のお爺ちゃんが何とかしてくれる話ってあるでしょ?」
「あんなの嘘ぱっち」
「解決策なんてないんだから」
「ちょっと待って。それって幽霊を信じていないんじゃない?」
「まあまあ、童貞くん話は最後まで聞きなよ。早漏は嫌われるよ」
174: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/09(水) 18:28:18 ID:YiUBNq1g
酷い言い草だ
「さっきさドリンクバー追加した理由聞いたよね?」
ああ、そういえば
「うん」
「アタシの隣にいるから」
いるって・・
「何がかな?」
「幽霊っぽい何かが」
「・・・」
返答に困る答えだった
175: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/10(木) 08:05:47 ID:oA4cVPKs
「他に比較対象がないから特定出来ないし幽霊ってことにしてる」
「つまり、取り憑かれてるとかって話?」
「うーん・・」
そして彼女は話す
いつ頃からかは覚えていない。
気がつけば自分の隣にソレは居たらしい
176: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/10(木) 08:17:10 ID:L1Eo5i6.
危害を加える訳じゃない
ただ、傍で離れず見つめるらしい。
最初は気持ち悪く住職、霊能力者、カウンセラーなど様々な手段で追い払おうと試したが
どれも無駄にお金が消えていくばかりだった
そして諦めて今に至るらしいけど・・・
177: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/10(木) 08:25:23 ID:pr.LUNZc
「こいつさお菓子とかジュース好きなんだよ」
「買っといたおやつとかこいつが食べて全部なくなったこともあるもん」
「座敷わらしみたいだね」
「それならどんなに良かったか・・」
はっきり言って荒唐無稽で信じていなかった
どこか騙されてるって気がしないでもない
からかわれてると疑ってしまう
「見てるだけって言ったけど案外苦痛なんだよ?」
「彼氏といる時も傍でずっと見られててさ・・落ち着いてえっちも出来やしない」
本当にマイペースであっけらかんとしてとんでもない事を中学生に口走る人だ
178: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/10(木) 15:27:26 ID:uMhgvVA6
「・・・」
「あーその顔信じてないでしょ」
「いや、うん・・だっていきなりこんな事言われても」
「君って中学生の癖にどこか達観してるから見えるとおもったんだけどなー」
「期待に添えなくて申し訳無いね」
一つ興味が湧いた
「どんな顔をしてるんだい?」
「んー」
「アタシの隣見て違和感とか感じない?」
「こうぼんやり、さ」
「見えてこない?」
180: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/14(月) 06:29:21 ID:1SQoAvEY
「何も」
「やっぱダメかぁ」
いないモノを見るという行為自体矛盾している
「まぁ見えない方がいいか」
「・・・?」
「見たら吐くレベルで気持ち悪いよ」
それは見せようとした人が言う言葉ではない
「解決策がないから私はもしかしたら一生こいつと付き合って生きていかないといけないかもね」
その時、一瞬だけ真剣な表情で呟く
「どうしようもないもの」
思い詰めたようなそんな印象を受けた
181: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/14(月) 07:20:46 ID:ljt.gVLY
何て声をかけたらいいか分からない
「・・・さーて。今日はお姉さんが奢ってあげるよ」
そう言って伝票を取りレジへと行ってしまう
何気無しに
彼女の隣にあるコップを見ると確かに無くなっていた
オレンジジュースが注がれていた筈
しかし、残っているのは水滴だけ
彼女はずっと珈琲を飲んでいた
182: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/14(月) 07:23:46 ID:s9zvEcLg
「・・・あ」
声を掛けようとしたが躊躇ってしまった
だって彼女の後ろを着いて歩く何かが見えたのだから
形容し難い
どう説明すればいいか解らない
ナニカがいた
183: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/14(月) 08:11:55 ID:wUC2b.3k
それからも彼女との交流は続いている
ただ、困った事がある。
僕にもソイツが見えるようになってしまったことだ
彼女にはそのことを言っていない
しかし
本当は気づいているんじゃないだろうか?
僕が見えていることに
頻繁に増えた遊びの誘いがそれを物語る
でも、それも仕方ないか
だって
どうしようもない
カヲル「ーーー終わりだよ」
184: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/14(月) 08:20:41 ID:ICsJvx.U
シンジ「・・・怖かったね」
アスカ「えっ、アンタまだその女と遊んだりしてるの?」
カヲル「うん」
マリ「それヤバくない?」
ミサト「護衛とかつけよっか・・・?」
加持「何かあってからじゃ遅いしな」
カヲル「いや、大丈夫さ」
カヲル「だって」
カヲル「ソイツは今僕の隣にいるから」
マヤ「・・・・え?」
185: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/14(月) 08:31:40 ID:s9zvEcLg
綾波「・・・」ガシッ
アスカ「ファ、ファーストしがみつかないでよ」
綾波「怖くないわ。これは寒いからそう寒いから決してビビった訳ではない」ガッシリ
アスカ「なら爪たてないでよ!痛い痛い!」
カヲル「・・・ふふ、冗談だよ。からかわれた仕返しさ」
綾波「だと思った。ホモは腹黒くて意地が悪い」シレッ
アスカ「・・・アンタの方が腹黒いわ」
187: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/14(月) 19:21:01 ID:67cJI2R6
冬月「次は俺か」
マリ「副司令は伊達に歳を取ってないから期待度高いねわんこくん」
シンジ「失礼だよ・・あといつまで僕にしがみついてるの?」
マリ「だってホモの話が怖かったからさぁ」
マリ「わんこくんだってかよわい乙女に抱きつかれてうれしいっしょ?」ニヘヘ
シンジ「・・・」
シンジ「うん、嬉しいよ」ニコッ
マリ「ほえ!?」
マリ「(よ、予想外の返しだった///)」ドキドキ
189: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/16(水) 07:13:11 ID:1eOpNBJw
アスカ「あざとい女って嫌われると思わない?ファースト」
綾波「激しく同意」
アスカ「媚び売るなんて女としてのプライドがないんじゃないかって疑うわぁ」
綾波「そう。セカンドの言う通り」
マリ「負け犬の遠吠えがきこえるにゃー」
マリ「わんわんってね」ププッ
アスカ「鼻っ柱折ってあげましょうかしらこの偽装中学生」
綾波「なるほど。牛乳だから偽装牛肉問題という訳ね」
綾波「こっちは年齢詐称だけど」
マリ「おい、表でろ」
190: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/16(水) 08:03:28 ID:1eOpNBJw
シンジ「だから喧嘩はだめだって!」オロオロ
カヲル「仲が良いのやら悪いのやら」
冬月「・・・ふむ」
冬月「丁度良い。男女の関係にまつわる話をするか」
蝋燭に灯された火がゆらゆらと揺れる
191: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/16(水) 08:27:08 ID:.CFlN/Eo
『復讐』
俺がまだ二十歳の時の話だ
大学生だった俺には仲の良い友人がいた
人当たりが良く聡明
甘いマスクに柔らかい物腰
正に非の打ち所がない完璧を絵に描いたような奴だったよ
将来も有望視されててな
異性が放っておく訳がない
よくある話だがそういう男の例に漏れず女癖は悪かった
毎日違う女性を連れて歩いてる姿には呆れるよりも逆に尊敬の念を覚えたよ
192: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/16(水) 08:27:44 ID:.CFlN/Eo
俺はよく言ったもんだ
「いつか刺されるぞ」
とな
193: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/16(水) 13:09:21 ID:QfRX9uV.
「それもいいかもな」
冗談っぽくあいつはいつもそう言い返した
だが
そんな生活が長続きする訳がない
最悪の事態を招いてしまう
桜が散り始めた頃だった
194: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/16(水) 13:10:38 ID:QfRX9uV.
「自殺した」
顔面蒼白になって俺にそう言った友人は泣き崩れてしまった
聞くと自殺した女性は他大学に通っていたらしい
一度だけ関係を持った
しつこかったから酷く罵った
涙声で友人は告白する
お前が悪い
俺はそう言えなかったよ
泣き崩れる友人の姿を見たら罵る事も叱咤してやる事も出来なかった
195: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/16(水) 18:18:15 ID:iWmIVrlo
それからあいつは変わった
女遊びを止めて女性を避けるようになったんだ
トラウマになってたんだろう
だが時間の流れは傷を癒す
一人の女性と真剣に交際を始める。綺麗で家庭的な女性だった
何度か俺も会った事がある
196: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/16(水) 18:21:22 ID:oqGkE0Bk
「彼女は自分の全てだ」
口癖のようによく言っていたよ
しかし
そんな幸せも長くは続かなかった
何故なら友人が自殺したからだ
焼身自殺
遺書に一言
ごめんなさい
と書き殴って
198: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/18(金) 08:27:53 ID:ra3gQK0o
意味が分からない
何故、自殺なんてした?
俺はどうしても納得がいかなかった
友人の恋人を問い詰めた
冷静になんていられない
「あいつが自殺した理由を少しでも心当たりがあったら教えて欲しい」
ぶしつけでデリカシーのない質問
何も友人が自殺して憤りを感じているのは自分だけじゃない
恋人だった彼女なら尚更だろう
だがな
「ああ、私ですよ」
今でも思い出すと背筋がゾッとするよ
彼女の嘲るように笑った顔
200: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/18(金) 22:13:54 ID:/8Im97RI
「だって」
「姉さんを殺した癖にのうのうと生きているなんて・・・」
「許せないもの」
彼女は友人が自殺に追い込んだあの子の妹だった
幼い時に両親を亡くした彼女達は身寄りもなく施設に預けられた
当時の児童福祉施設は現代の施設とは違い荒んでいた
201: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/18(金) 22:15:37 ID:/8Im97RI
衛生面の劣悪差
職員不足
周囲の差別的な視線
・・君らにはあまり実感が湧かない話だろうがね
妹の彼女は後に裕福な家庭に引き取られたが・・姉は施設に残った
それには理由があった
どちらか一人を引き取るという条件
姉は妹の為に身を引いたんだ
203: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/21(月) 07:01:11 ID:MYPXfBP2
例え離れ離れになろうと姉妹の絆を失われない
姉は妹の幸せを望み
妹は姉との再会を誓う
そして月日は流れ
遂に妹は姉との再会を果たす
204: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/21(月) 07:02:49 ID:MYPXfBP2
ただし
自殺した姉と
頭が良くて大学も奨学生として入学したのに
綺麗で優しくて家庭的な素敵な人だったよ
恨まれるような人じゃない。誠実な女性だ
姉の死を皆、哀しんでいた
なのに・・なぜ?
涙も渇れ絶望の波に飲まれ失意の底に沈む
しかし
ある日、警察から一通の手紙を渡される
自分宛に書かれた遺書
警察は事件性はないと判断し唯一の肉親である彼女に渡した
206: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/25(金) 08:28:01 ID:FFzDWQvc
「ぜんぶぜんぶぜーんぶ!書かれてました!姉が愛した男の名前と自殺した理由が・・そして私に向けた謝罪の言葉が!」
「たった一人の家族だった。私は姉さんとまた・・二人で・・・」
「なのに!それなのに!」
「だからあの男に近づいたんですよ!あいつは私を姉さんの妹だって知らずに私に向かって言うんです愛してるとか幸せだよって」
「吐き気がしますよねでもがまんして我慢してガマンして」
「初めて私を抱いた夜に言ってやったんです」
「姉さんはお前を愛してたって」
「私が姉さんの妹だと知るとあいつは目を見開いて泣いて土下座して謝った」
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
「許すかよバァァァアアアカ!!」
208: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/25(金) 20:58:24 ID:SNFz4RTU
「それからずっと姉さんの服を着て姉さんと同じ化粧品を使って姉さんの髪飾りをつけて姉さんの話し方で姉さんの笑った顔で」
「四六時中ただ愛してるって言ってあげたんです」
「そうしたら・・ふふ」
「死んだんですよッ!!頭からあはは灯油を・・ぷぷっ。被って火をつけて!!」
「ばったんばったん踊りながら呻きながらきゃははははは!死んだんです!!」
「ざまぁあああみろって面白くておかしくて・・私何度も何度も笑っちゃいましたよ」
「今でもいひひ。お、おもいだすとです、ね・・・だ、駄目お腹がよじ・・・ひひひひひひひひ」
あはははははひひひひいひひひひきゃははははははははははははははははははははははははは
醜悪
その言葉に尽きる
209: 以下、
このセリフを冬月が言ってると思うと
210: 以下、
>>209
そこはほら
ネルフの技術力で再現VTRが
212: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/26(土) 08:22:54 ID:LAYfy/K2
彼女は被害者だ
しかし
被害者であり加害者でもある
・・・この話を聞いた君達には分かるだろう?
愛は尊く美しい
故に
危うく捻れてしまう。
表があるように裏があり
深淵から覗く化け物がこっちを見ている事を忘れてはいけない
愛という簑に隠された復讐という名前の化け物にな
冬月「ーーー終わりだ」
213: 以下、
いままでのなかじゃ一番怖ぇ
214: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/28(月) 07:12:51 ID:QtEbBhm2
冬月「仲違いして言い争うよりもお互い正直に話し合い相手の気持ちを知る・・」
冬月「それは喧嘩の原因になるかもしれん。だがそれを恐れていてはいかん」
冬月「人間関係にとって大切な事だと俺は思うよ」
アスカ「・・・」
綾波「・・・」
マリ「・・・」
加持「流石、副司令。あの三人が大人しく聞いてるぞ」
リツコ「教育者として見習うべきよね。特にミサト」
ミサト「なんで私?ねぇなんで名指しなの?ねぇ」
アスカ「・・・そうね。やっぱり正直になるのが一番よ」
綾波「確かに」
マリ「言わなきゃ伝わらないしさ。・・・うん!」
215: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/28(月) 08:22:20 ID:FaVIDR9M
アスカ「コネメガネ」
綾波「セカンド」
マリ「レイちゃん」
セーノ
アスカ「アンタのことビッチの癖に語尾ににゃーとかつけてなに必死に可愛いアピールしてんの?その顔で中学生(笑)はないでしょ。年誤魔化してんじゃねーよババア。見てて痛々しいからほんっとやめて。人間やめてとか思っててゴメン」
綾波「貴女がドイツ語で喋る度にエセドイツ人とか心の中で馬鹿にしてた。だってあの発音はないでしょう。あと貴女って自分が一番可愛いとか思ってるんだろうけどいい加減その腐ったジャガイモのような思考回路を何とかして欲しい。正直でごめんなさい」
マリ「無口キャラで読書好きって何番煎じだよ。今時もうそんなのいないし。どうせキャラ作りに熱心なオタクなんでしょ?ってか髪の色がまずあり得ないわー。何その蛍光色みたいな水色。黒に染め直して出直してこいにゃあって感じ。あ、傷ついてたらごめんね」
216: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/28(月) 09:31:43 ID:tPqqed3w
アスカ「・・・」ニコニコ
綾波「・・・」ニコニコ
マリ「・・・」ニコニコ
ダレガババアダコラァァァ!!
クサッタジャガイモハアンタデショー! !
・・・ケイコウショクハイイスギ。オクジョウニイキマショウ。ヒサビサニキレチマッタヨ
ギャーギャー
ワーワー
シンジ「・・・」
日向「これは酷い」
マヤ「け、喧嘩するほど仲がいい?」
青葉「フォローが虚しいな」
冬月「・・・はぁ」
217: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/28(月) 12:53:52 ID:n6pJ8bqg
ゆらりゆらり
火がゆらり
リツコ「やれやれ・・私ね」
綾波「期待しています赤木博士。あの腐れ眼鏡やパチモンドイツ人が泣いて失禁するような怪談をお願いします」ボロ
マリ「腐れはお前だ。ネクラ」ボロ
アスカ「パチモン言うな。腹黒」ボロ
シンジ「三人ともやめなって。ね?」
ゲンドウ「・・・もう喧嘩は駄目だぞ」
綾波「ちっ」
アスカ「ふん」
マリ「ぺっ」
218: 以下、
ヒロインズの争いが凄いことになってる
220: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/28(月) 20:19:14 ID:P1g8jVNk
冬月「(・・余計な事をしてしまった)」
ミサト「レーイー。期待しない方がいいわよ」
リツコ「は?」
ミサト「だってリツコって大学んときは私や加持くんと一緒にいる以外ほとんど一人だったし」
リツコ「・・・」
ミサト「どーせ高校も中学も勉強ばっかで友達もいなかっただろうし」
リツコ「・・・・」ピキッ
221: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/28(月) 20:21:02 ID:P1g8jVNk
ミサト「怪談なんてナンセンスよ」キリッ
ミサト「なーんて言ってぼっちだったに違いないわ」アハハ
リツコ「・・・・・」ピキッピキッ
リツコ「レイ」クル
綾波「はい」
リツコ「少なくともあのビア樽メタボの怪談よりはきっと怖い話をしてあげるわ」ニコ
223: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/30(水) 08:08:10 ID:T4y8Utzw
『畏魎ノ箱』
呪物の怪談よ。
荒唐無稽で非化学的な話かもしれないけどーー
・・五月蝿いわよミサト
・・少し黙って聞いていなさい
ーー確かに根拠も理論もあったもんじゃない
でも
実在した呪物に纏わる怪談
有名な都市伝説のコトリバコの話と類似しているわ
用意する箱の大きさは横320?縦480?
段ボールの箱ぐらいの木箱よ
224: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/30(水) 08:09:36 ID:T4y8Utzw
そして
そこに容れるのは
豚の血
鳩の血
猫の手足
兎の耳
犬の目
枇杷の花
100?の硫黄
人型の藁人形
呪いたい相手の爪か髪
そして相手が写っている写真
225: ◆xzVC2T93Yc 2014/04/30(水) 08:26:00 ID:ockghO9I
これらの供物を用意できたなら後は燃やす
薄明の時刻に枯葉を箱の前に敷き詰め火をつける
燃え始めたら一心に呪いたい相手への呪詛を呟く
心の中でも口に出しても構わないわ
それを箱が燃え尽きるまで続けるだけよ
すると
箱の中に入れてあった写真だけが不思議な事に灰の中に残っている
そうすれば成功よ
これが畏魎ノ箱の作り方
・・前置きが長かったわね
ここからは畏魎ノ箱を実際に試した友人の体験談よ
227: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/01(木) 07:23:37 ID:3lmQLQJg
高校時代に仲の良い友人がいたの
同じ母子家庭で境遇も立場も理解しあえる間柄だった
彼女は父親を憎んでいたわ
自分と母を捨て若い女に浮気した父親を
「リツコちゃん。畏魎ノ箱って知ってる?」
「知らないわ」
彼女がどこからか畏魎ノ箱の噂を聞きそのやり方まで調べていたの
「あいつに・・絶対復讐してやるんだ」
「・・・」
何度止めても聞かなかった
228: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/01(木) 08:16:02 ID:IerZ7.QU
学校も休んで来なくなってしまったわ
どんなに連絡しても返事は反ってこない
自宅まで行ってもいない
心配する日ばかりが続いてく
でも連絡が途絶えて二週間が過ぎたある日
彼女から電話がきたの
畏魎ノ箱を作った、と
興奮してたわ。
『これであいつに復讐ができたよ!私やったんだよ!』
「そう・・よかったわね」
『写真がね!焼けてなくてもうさ!びっくりしてさ!』
229: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/01(木) 08:17:43 ID:IerZ7.QU
余程、嬉しかったんだと思うわ
「うん、うん」
決して褒められた事じゃないにしろ、ね
これで彼女も過去を恨む事をやめて新しく前を向いて歩いていける
そう安心してた
けど
230: 以下、
?!
231: 以下、
あーこういう系の話ゾワゾワくる
恐い続き期待
232: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/01(木) 12:58:38 ID:HLqT/mG2
『でも髪や爪は用意出来なかったから・・自分の爪を使ったんだ。上手くいくか心配だったけど』
彼女は手順を違えていた
「大丈夫なの?手順が違ったら意味がないんじゃ」
『大丈夫だよ。だって間違えたらリスクがあるなんて聞いてないし』
「写真はどうなったの?」
『今から見るの。ちょっと待ってね・・』
『・・・・・』
『・・・なにこれ』
彼女がぼそりと呟いた後、電話が切れた
かけ直してもかけ直してもかけ直してもかけ直しても
繋がる事はなかったわ
235: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/07(水) 07:18:29 ID:2kKTrid2
それから彼女とは疎遠になったの
「ご家族の都合で暫く休学する」
担任の先生からホームルームで聞かされた
私は悲しかった
何故、一言も相談してくれないのだろう?
何故、友人の私を頼ってはくれないのだろう?
裏切られた気がしてたのね・・・
数年後になるけど
私は彼女に会いにいったの
236: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/07(水) 08:16:34 ID:NlpDFSPw
きっかけは一通の手紙
『私に直接会って話したい事がある
都合が良い日で構わないから 』
汚い字で書き殴ったような文章
再会に指定された住所は病院だった。
翌日、直ぐに彼女に会いに行ったわ
そして待っていたのは
「ひ、ひさしぶりりリツコちゃゃん」
「ずずずっとれれ連絡ももしなないででいななななくなっちゃちゃっててごごめん」
変わり果てた友人だった
237: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/07(水) 08:24:13 ID:wQL0F3zU
車椅子に座り
目隠しをするように包帯を眼前に巻いて
手足を拘束された姿
痩せ細り
右耳ががなかった
ぽっかりと開いた口腔の中の舌は異様に短く
昔の面影すらない。
238: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/07(水) 17:26:52 ID:fHdABIvQ
「○○さん。じゃあ私は行くから何かあったら直ぐにそのボタンを押して下さいね」
握られたナースコール
看護婦・・今は看護士さんね
唖然とする私を一瞥し軽い会釈をして行ってしまった
「・・ししし舌ががきれってきれっててるかららあうまぁく喋れれなないの」
「こここじゃあれれだだから中庭わわいこうう・・」
「くく車椅子すおしててくれれるる?」
239: 以下、
怖えーよ(泣)
240: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/08(木) 00:11:31 ID:AbLyWvTg
中庭につくと自分の車椅子にかけてある袋から
一枚の写真を取り出して見て欲しいと私に言ったの
「こ、これっ・・!?」
取り出した写真には父親と母親と友人の三人が映っていた
けどね、全員の顔が捻れていたの
特に酷いのは友人で原形が判別出来ないくらい捻れて
て・・
「・・わわたたしは失敗しちゃゃっあたんあ」
辿々しく話す彼女の喋った内容をまとめてみるとこうなった
241: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/08(木) 08:13:20 ID:/NTX2HR6
あの儀式の後、身の回りに不自然な出来事や不幸に見舞われた。
母親の交通事故
幻聴や幻視
鏡に映る異形の怪物
そいつは傍にいて母親の顔も他人の顔も化け物に視えてくる
だから目に包帯を巻いた
おぞましく自分を呼ぶ声に昼夜問わず苛まれる
だから右耳を潰し切った
身体中が燃え上がるような痒みと痛みに襲われる
自傷行為をしない為に拘束された。
242: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/08(木) 08:27:21 ID:0M5lqbKM
食べ物からは腐った肉と汚物を混ぜ合わせた味がして嘔吐してしまう
だから味覚を感じなくなるように舌を切った。
自分の爪と髪を代用し
三人の写真を供物として使ったのが原因だと友人は言った
このままでは自殺してしまうと母親から病院に入院させられた
重度の精神疾患患者として
それが顛末
243: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/09(金) 06:59:15 ID:2FcDOLXU
「りりりリツコちゃゃんののいっっったとおりりだったた」
「てて手順んんをを間違ええたたたらいけけないいんんだったた・・」
まさか
まさかだったわ
畏魎ノ箱なんて学校で流行ったありふれた都市伝説みたいなものだったのよ?
それが現実に厄になって友人を苦しめているなんて・・
244: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/09(金) 07:07:36 ID:PWZsTykQ
でも
はっきりいって信じてなかったわ
今の友人の姿を見てもそれが本当に畏魎ノ箱のせいなのかも怪しんでた
写真だってただ感光して歪んだように映っただけかもしれない
妄想と現実の区別がつかなくなってしまっただけ
哀れで虚しい幻想に囚われたんだ、と
245: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/09(金) 08:18:05 ID:2FcDOLXU
「だけけけどね」
「今度どどこそそそ大丈夫ぶぶぶぶぶ」
「大丈夫って何が大丈夫なの?」
「りりりりリツコちゃゃんににお願いいいがああるんんだ」
予想もしていなかった一言
「いい畏魎ううノの箱ここをねつくっててほしいんんだ」
「え」
「わわわわたしこんななんだからららぁ」
「今度こそそそそそせせせ成功さぁせええぅするうの。すす、ればぜんんぶ元通りりにななるかから」
「○○・・」
247: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/14(水) 07:18:51 ID:cz5AnIbg
「おおおねぇぇがあああいぃっ」
そんな事出来るわけがない
自業自得だ。
友達にこんな事を頼む子じゃなかったのに
私が知っていた友人はそこにはいない。
虚妄に憑かれた女がいるだけだ
彼女の願いを断り続けた
「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」
「○○。わかってくれた?」
「・・・・」
風が吹く
「・・・・」
248: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/14(水) 08:01:55 ID:XGhWeHQw
唐突だったわ
「やれ」
はっきりと聞こえた。
口ごもることも呂律が回らなくなることもない
249: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/14(水) 08:13:27 ID:F6X9M3tc
命令口調の雑音が混じった男性の声色
明らかに友人じゃない。
周囲には私と友人しかいないのに
「・・・・・」
友人は喋らない。
またも強い風が吹き
巻かれた包帯が緩み彼女の眼が露になる。
見てしまった
暗く暗く黒い瞳に光はなく鏡を映すように私を反射させている
彼女の瞳の中の私の背後に立つ
何かの手を
細く赤黒く猛禽のような手
ぶくぶくに火傷の水ぶくれのように膨れた手
250: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/14(水) 08:22:25 ID:avnEVXgI
酷い獣臭もしてきた
腐った肉の匂い
ざわりざわりと体が悪寒で震える
「うふふうふふふふふふ」
・・・・その後は直ぐにナースコールのボタンを押したわ
彼女から引ったくるように奪ってね
振り返る事なく病院から逃げたわ。
これが私の経験した科学じゃ説明がつかない話。
ああ、そうだったわ
蛇足になるけど
251: 以下、
鳥肌パネエ…
252: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/14(水) 12:08:08 ID:7ppJxOeI
彼女の父親は浮気なんてしてないわ。
物心つく前に交通事故で他界してたの
母親は嘘をついたのよ
幼かった彼女に死んだと言えなくて浮気したと
たった一つの嘘がこんなことになるとは思わなかったんでしょ
最初から成功する筈がないのに
呪いたい相手は居なかったんだから
ーー誰から聞いたって?
彼女の母親よ。
253: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/14(水) 12:22:48 ID:Q3oQ8Rhs
私が会いに行ったから
・・何でかしらね?
今となっては当時、自分が何でそこまでしたのか理解出来ない
けど
ロジックじゃないの
リツコ「・・・こんな所かしら」
254: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/14(水) 15:31:44 ID:3U3KT.8I
カヲル「これは・・」
青葉「寒気がしてきた」
加持「(・・本気でチケット取りにきてるな)」
シンジ「リツコさんの話、すごい怖かったです」
リツコ「あら。そんなことないわシンジ君」
リツコ「ぼっちで根暗で金髪黒眉毛で科学オタでパソコンと研究ぐらいしか取り柄のない私の話よりもミサトなんかはよっぽど恐い怪談を話すんだから。ミサトの話の方がきっと凄いに決まってるわよ」チラッ
ミサト「(リ、リツコこの野郎・・!)」グヌヌ
マヤ「葛城三佐の顔が凄いんですけど・・」
255: 以下、
ハードルがどんどん高くなってきてるw
256: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/15(木) 07:15:49 ID:WrIG9d/o
ゲンドウ「冬月」
冬月「なんだ」
ゲンドウ「殺伐としてきたのは気のせいか?」
冬月「気のせいだ」
ゲンドウ「冬月」
冬月「なんだ」
ゲンドウ「段々と怪談のハードルが上がってきているのも気のせいか?」
冬月「気のせいだ」
ゲンドウ「・・・そうか」
綾波「赤木博士、私は信じてました。博士ならやってくれると」
リツコ「・・・」
綾波「こんな時・・どんな顔したらいいか分からないんです」
リツコ「ほくそ笑めばいいと思うわ」
綾波「ほくそ・・笑む?」
257: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/15(木) 08:08:10 ID:s4pBr/eM
リツコ「そうよ。勝ち誇りたい相手にするの」
リツコ「こんな風に」フン
綾波「わかりました」フン
リツコ「」フン
綾波「」フン
ミサト「むかつくううぅ!!」
アスカ「むきいいいいぃ!!」
マリ「蹴っ飛ばしてぇぇぇ!!」
258: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/15(木) 08:16:11 ID:6RW2N2ZI
ぽたりぽたり蝋落ちて
冬月「次は伊吹二尉だ」
マヤ「ああ・・きちゃった」
日向「あまり気負うなよ」
カヲル「うん。気楽にいったらいいんじゃないかな」
シンジ「遊びですしね」
リツコ「そうよマヤ」
マヤ「そ、そうですよね!」
マヤ「それじゃ話します」
259: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/15(木) 08:25:42 ID:vkOFzyH2
アスカ「(マヤはノーマークでいいわね)」ジッー
綾波「(伊吹二尉は問題ない)」ジッー
マリ「(大丈夫だよねー。マヤは)」ジッー
青葉「この三人だけ考えてる事が違う気がする」
加持「同感だ」
260: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/16(金) 17:17:22 ID:CRNr8KcA
『金髪の理由』
えっと・・この話は友人の体験談なんです。
あんまり怖くないかもしれませんがいいですよね・・?
ーーはい。じゃあ・・・
ーー聞いたまま全部話します
がたんごとん
がたんごとん
規則正しく揺れる人で賑わう電車の中。
当時、小学三年生だった私は夏休みを利用して祖母の実家に一人で遊びに向かっていた。
不安もあったが初めて一人で遠出をすることに私はわくわくして仕方なかった
261: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/16(金) 17:18:05 ID:CRNr8KcA
「親とはぐれたんか?」
隣に座っているお兄さんが私に聞く。
物珍しくキョロキョロ周りを眺めていた私を迷子と勘違いしたのかもしれない。
262: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/16(金) 17:18:48 ID:CRNr8KcA
「ち、ちがいます」
「ほうか」
私は内心びくびくしてた。
金髪で耳にじゃらじゃらとついたピアス
目付きも鋭くがっしりとした体型
不良だ
分かりやすいくらい威圧的な人だった
264: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:23:15 ID:8G/Lcn9Y
縮こまり萎縮してしまう
早く降りないかな
子供心にそう思っていた。
目的の駅まではまだまだ時間がかかる。
うとうとして寝てしまった。
ーーーー
ーーー
ーー

265: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:24:20 ID:8G/Lcn9Y
時間がどれだけ経ったかは分からない。
突然の大きな震動とで私は目を醒ました。
そして眩い光に包まれる
「きゃ!」
「・・・・」
「あ、ごめんなさい」
目を開ける
驚いた拍子に金髪のお兄さんに抱きついてしまっていた。
「あれ・・ここは・・?」
266: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:26:21 ID:8G/Lcn9Y
寝惚けているのだろうか
電車は空を走っていた。
窓から覗くと空に轢かれたレールが見える
遥か下に地上の町
どこまでも広がる晴天
「え?え?」
現実味のな不可思議な風景だった。
267: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:27:28 ID:8G/Lcn9Y
まるで夢のような・・
だが意識ははっきりしているし夢にしては鮮明過ぎる
『次は天津国駅。天津国駅でございます』
アナウンスが流れる
天津国?
268: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:28:52 ID:8G/Lcn9Y
電車が停車する
空に浮かぶ駅。
質素な駅。
ドアが開き人がどんどん下りていく。
下りた方がいいのか迷っていると
「ここは下りんでええんじゃ」
269: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:30:02 ID:8G/Lcn9Y
ぶっきらぼうに隣の金髪のお兄さんが言う
「でも」
「よく見ぃ。まだ下りん人がおるやん。お前どこの駅で下りん?」
「○○○駅です」
「だったらまだまだ先じゃ。俺もお前も」
そうこうしてる内にドアが閉まり発車する。
270: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:31:06 ID:8G/Lcn9Y
大分下りて人は少なくなった。
電車はどんどん進む
すると
真っ黒の穴に電車が潜る。
抜けた先には
図鑑でしか見たことのない宇宙のような景色が広がっていた。
「わぁ・・」
綺麗で思わず感嘆の声が漏れる。
不思議な事に白鳥が飛んでいる
271: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:32:16 ID:8G/Lcn9Y
「綺麗よねぇ」
「うん!」
知らない女の人が私に話し掛けてきた。
少し派手だけど美人なお姉さんだった
「なんや。きさん」
「あら。話しかけちゃダメだったかしら?」
「妹さんはこんなに可愛いのにお兄さんの方は随分と無愛想ね」
妹じゃありません
「こいつは妹じゃなか」
「あはは。やっぱり?道理で似てないと思った」
272: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:33:47 ID:8G/Lcn9Y
「・・・」
「ふふ」
快活に笑うお姉さんにつられて私も笑う。
「私も隣に座っていいかしら?」
「勝手に座れ」
「貴方の隣じゃないわ。この子のよ」
「・・・」
お兄さんは不満そうながらも席をずらす
薄々感じていたが
金髪のお兄さんは悪い人じゃなさそうだった。
見た目だけで判断してたかもしれない
273: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:35:00 ID:8G/Lcn9Y
「私は△△っていうの。あなたのお名前は?」
「□◇です」
「珍しい名前ねぇ。それで貴方は?」
「・・・×××」
「ありきたりな名前ねぇ」
「うっさいわ」
お姉さんとお兄さんと私
三人で色んな事を話した。
私の学校の事やお姉さんの仕事の話。
お兄さんは黙って聴いてたり頷いたりしてた。
会って間もないのに楽しくて愉しくて嬉しかった。
274: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:36:53 ID:8G/Lcn9Y
兄弟のいない私にお姉ちゃんとお兄ちゃんが出来たみたいで。
『次は常世駅。常世駅でございます』
またアナウンスが流れる
「常世駅って不思議な名前・・」
「・・夢なのに夢じゃないみたい」
「・・・」
「・・・そう、ね。ここは夢じゃないわよ」
275: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:38:00 ID:8G/Lcn9Y
「だってこんなの見たことないよ?」
「世界には□◇が知らないような事がいっぱいあるもの!」
「そうなの?」
「そうよ。ね?」
「・・・ああ。そうやね」
「へぇー」
何だかはぐらかされた気がした。
そうこうしてる内に駅に着いた。
276: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/19(月) 18:39:25 ID:8G/Lcn9Y
半透明の透き通るような色彩の小さな駅
周囲には流れ星が雨のように落ちて
白鳥が止まっている。
また何人もの人が下りていく。
車内には私とお兄さんとお姉さんだけになってしまった
277: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/21(水) 08:42:30 ID:4HyuEIkw
色々な駅を過ぎた
魚が泳ぐ海の中にある駅
怪獣みたいなのが周囲を歩いている駅
ゴミ山の悪臭がする駅
お菓子の駅
虹が一面にかかっている駅
白黒な駅
赤い川が流れ針が一面に敷き詰めれている駅
囁くような声だけが聞こえてくる駅
森の中にある澄んだ空気の駅
駅に着く度に人が下りていく。
278: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/21(水) 08:44:38 ID:4HyuEIkw
不思議な事に空腹にもならずトイレにも行きたくならない。
長い時間を三人で一緒にいた。
唐突にその瞬間は訪れた。
『次は逢魔ヶ刻。 次は逢魔ヶ刻駅でございます』
279: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/21(水) 08:47:12 ID:4HyuEIkw
「・・っと。もう着いちゃうか」
「え!?お姉さんはここで下りちゃうの?」
「うん。ここがお姉さんの終着駅だから」
「・・・ほうか」
「・・・さみしい」
「ほら、二人ともそんな顔しないの」
「きっとまた何時か会えるわよ」
紅い蝶々がひらひらと飛ぶ
夕焼けが遥か彼方で沈もうとしていた
蛙の泣き声が響いている
そして停車する
何の代わり映えしない田舎の無人駅
「・・・二人ともばいばい」
280: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/21(水) 09:18:58 ID:n0RskkMQ
「お姉さん!」
「ちゃんとその子を送ってあげなさいよ」
「おう」
「ふふふ」
「じゃあまたね」
お姉さんは素敵な笑顔で別れを告げた
私は手を振る
応えるようにお姉さんも返してくれた
どんどん小さく遠く離れても
お姉さんの姿が見えなくなっても私は振り続けた
281: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/21(水) 12:53:05 ID:nLzdsxzc
「二人だけになっちゃった」
「そやな」
「・・・」
「・・・なんじゃ」
「・・・手握ってもいい?」
「・・・」
お兄さんは無言で私の手を握ってくれた。
大きくてごつごつしてた
それからも
電車は止まる事なく走り続ける。
282: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/21(水) 12:55:13 ID:nLzdsxzc
幾分過ぎて
淡い緑の光が雪のように宙に舞う景色が広がった
暗闇の中にぽわりぽわりと漂っている
蛍が飛ぶように
『次は三途橋。三途橋駅でございます』
「・・□◇。俺はあの駅で下りんといけん」
お兄さんが私に言う。
283: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/21(水) 17:14:06 ID:MIlRh2fs
「じゃあ私も下りる」
「駄目じゃ」
「下りる」
「駄目なんじゃ」
「下りるもん」
「駄目じゃゆーとるやろ」
「・・嫌」
「怒るぞ?」
「・・・ぃや!」
電車が止まる。
284: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/23(金) 15:23:19 ID:IbabTGDQ
「よう聞きぃ」
お兄さんは真剣な顔で私の肩を掴み言った。
「お前を待ってくれとる人達がおる。その人達を悲しません為にも行かなきゃいけんのじゃ」
「でも・・!」
「行くんや。この先もずっとお前さんは行かなきゃ行けん」
「俺やあいつの分も」
「ひっぐ・・ぁ」
私は泣いた
お兄さんが下りる。
ドアが隔てる距離が近いのに遠く感じる
285: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/23(金) 15:25:31 ID:IbabTGDQ
「また・・会えるよね?」
「ああ」
「俺もあいつも待っとるよ。ずっとな」
ぐしゃぐしゃと私の頭を撫でる
ドアが閉まり電車が発車する
最後に見たお兄さんは微笑んでいた
私はずっとずっと手を振る
見えなくなっても
ーーー
ーー

電車は何処にも止まる事なく走り続けた
286: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/23(金) 15:28:16 ID:IbabTGDQ
私を乗せたまま
そしてアナウンスが流れる
『次は終点。終点の現し駅。現し駅でございます』
・・ 現し駅?
『お下りの際は忘れ物がございませんようお願い致します』
白い光が電車を包んでいく
真っ白に真っ白に
視界が染まっていった
288: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/28(水) 08:11:22 ID:wDKNdpbs
最初に見たのは天井
そして聴こえてきたのは両親の泣き声
慌ただしく動く白い衣服を着た男の人と女の人
ぴっぴっぴっと
機械音が一定のリズムで鳴っている。
「□◇っ!ああ!お母さんよ!」
「あ、れ・・・?ここは・・・」
「ううっ・・!っ・・!!」
「・・・?」
289: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/28(水) 08:24:18 ID:yh8u9N2Y
ここは病院だった。
「一ヶ月も寝たきりだったのよ」
母から聞いた話ではトンネル内での落盤事故で私は生き埋めになっていたそうだ
救助された私は意識不明のでいつ目が覚めるかも分からない植物人間状態だったらしい
「正に奇跡です」
担当医はそう言った。
それじゃあれは全部夢・・?
あの電車での出来事は全て夢だったっていうの・・
鮮明に記憶に残っている。
匂いも感触も
お兄さんもお姉さんも
290: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/28(水) 12:23:52 ID:5gPkIxi6
生存者は私一人だけ。
そして私が生き残れたのには理由があった。
「若いお兄さんがあなたを助けてくれたのよ」
「お、兄さん・・・?」
崩れた岩や潰れた車内から私を守るように覆い被さっていた。
だから私は外傷は殆どなくて済んだらしい
そのお兄さんも私と同じくこの病院に搬送されたが昨日に亡くなってしまった
そのお兄さんの名前は
×××
あのお兄さんの名前だった
291: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/28(水) 12:42:07 ID:notcbpu.
「あ・・・ああ!」
お兄さんは私を・・ずっと助けてくれてたんだ
自分を犠牲にしてまで見ず知らずの私の為に・・
涙が止まらなかった
全て理解した
あの夢は
夢なんかじゃなかった
292: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/28(水) 18:54:40 ID:3VOE1ofk
ーーー
ーー

「そっからは色々と取材とか凄くて慌ただしかったなー」
「・・これって作り話とかじゃないの?」
「失礼な」
「当時の新聞や雑誌にも取り上げられたんだから。何なら調べてみる?」
「そこまでしなくてもいいよ」
半信半疑だけど彼女の
懐かしむような
寂しそうな
そんな顔で語る姿を見ていたからこれ以上しつこく聞くのも野暮だと思った
「お兄さんの写真もお姉さんの写真も・・新聞に載ってたんだよ。寸分違わなかった」
293: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/28(水) 18:56:37 ID:3VOE1ofk
今度は
「だからね、私は誰に何と言われようと金髪をやめないよ」
「よぼよぼのお婆ちゃんになってもさ」
「非常識かもしれない。バカって言われてもそりゃ仕方ないかも」
「でも」
「憧れだから」
眩しい笑顔で彼女は答えた。
当時、高校のクラスメートだった友人はその髪で上級生や職員から散々いびられてたわ
染め直さない理由はこれだった
294: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/28(水) 18:57:59 ID:3VOE1ofk
「マヤちゃん」
「私ね・・将来は世界中を飛び回って子供達を助ける仕事がしたいなぁ」
赤の他人の自分の為に命を省みず助けてくれたお兄さんのように、と付け加えた
それから数ヶ月後、彼女は学校を退学した
夢を叶えに行ってくる
そう私に言い残して
これで話は終わりで・・
・・・え、それから友人はどうなったのかですか?
295: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/28(水) 19:00:32 ID:3VOE1ofk
ふふふ
夢を叶えて世界中を飛びまわってますよ
長い金髪を靡かせて
見ず知らずの子供達を助ける為に
マヤ「・・・これでおしまいです」
296: 以下、
ええ話しや…
297: 以下、
マヤちゃんgj
299: 以下、
金髪兄貴gj(敬礼
300: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/29(木) 08:25:14 ID:2Q2X1hAQ
シンジ「凄い良い話です」グスン
カヲル「感動で胸が打たれたよ」
冬月「素晴らしい。道徳観に富んだ話だ」
青葉「・・ちくしょう。目が潤んできやがった」
日向「この後に普通に怪談を話すのかよ俺・・」
リツコ「宮沢賢治の銀河鉄道の夜に似てるわね。良い話には変わらないけど」
シクシク
シクシク
加持「・・葛城?」
葛城「うぁ・・うぇぇ!ぐす・・!い゛い゛はな゛じだわぁ!!」ゴウキュウ
301: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/29(木) 09:47:22 ID:gbQJj8mE
リツコ「滅茶苦茶に泣いてるわねミサト」
冬月「・・こっちも凄いぞ」チラッ
アスカ「ちょっ・・マジでマヤちょっ・・ほんともう・・・」ポロポロ
カヲル「泣いてるの?」
アスカ「ち、違うわよ!これはっ・・ 涙腺から分泌される体液で!がっ眼球を保護する為に流れただけだから!」グシグシ
カヲル「いやそれ泣いてるよね」
302: 以下、
ミサトとアスカがカワユス
304: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/29(木) 19:51:00 ID:OUkz3p9A
綾波「・・・」ポロポロ
綾波「・・・・」ハラハラ
綾波「・・・・・」ポタポタ
綾波「・・・・・・」グスングスン
冬月「(声を押し殺して無表情で涙を流すとは・・)」
青葉「(先生に怒られて泣いてるみたいに見える)」
リツコ「・・ほらレイ」ハンカチ
綾波「・・・ありがとうございます赤木博士」
綾波「っ」ハナカミチーン
リツコ「・・・レイ。それあなたにあげるわ」
305: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/29(木) 20:09:59 ID:RYZ2L5HY
加持「アスカもレイも感動してるが」チラ
日向「はい。一番凄いのは・・」チラ
シンジ「ちょ、マリさん!落ち着いて!」
マリ「うわあああああああああああああああああん!!!」ビェェェン
マリ「ひっ・・く!・・もぅ!こ・・・んなのって!!お兄さんがぁあああ!!」ゴウキュー
シンジ「ほら、落ち着こう」セナカサスサス
マリ「う゛ん・・・」
マリ「ぐす・・ごんなに泣いたのって・・・百万回死ん゛だネゴいらいだよぉ・・・」グシグシ
マヤ「(意外とこの三人って涙脆いのね・・)」
306: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/29(木) 20:11:13 ID:RYZ2L5HY
ゲンドウ「・・・伊吹二尉」ギロリ
マヤ「は、はい」ビクゥ
ゲンドウ「・・素晴らしい話だった。冬のボーナスは期待したまえ」
マヤ「ほえ!?」
冬月「・・・」
冬月「(碇、俺は見たぞ。話終える直前にお前も泣いてたのを)」
308: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/30(金) 08:22:17 ID:bZdgusVw
さらりさらり燭はらり
日向「次自分ですね」
マリ「・・感動系はもう勘弁してほしいにゃー」
アスカ「そうね」ウンウン
綾波「同感」
日向「はは・・あれの後じゃそんなの話せないよ」
日向「定番なコテコテの怪談でも話すとしようかな」
309: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/30(金) 08:23:42 ID:bZdgusVw
加持「お、いいねぇ」
ミサト「日向くーん・・あんましハードル上げないでよー」
青葉「切実ですね」
シンジ「楽しみです」ワクワク
ゲンドウ「期待している」
日向「あんまり期待しないでくださいよ」
日向「それじゃ話します」
310: ◆xzVC2T93Yc 2014/05/30(金) 12:44:26 ID:wxfDqzoY
『ビデオテープ』
ーーー皆さんは有名なリ○グっていうホラー映画はご存知ですか?
ーーーはい。この話は丁度、あの映画が流行った時期の話なんです
当時、俺は映画に嵌まっててレンタルビデオ屋に入り浸ってたんです
店員とも仲良くなってある一本のビデオを貸してくれたんですよ
「これマジでヤバイっすから」
わくわくして家に帰って早見ました
312: ◆xzVC2T93Yc 2014/06/02(月) 08:24:05 ID:tt1.iZ7I
ザーザー
ザーザー
ザーザー
五分ぐらい砂嵐が続いた後でしたね
『・・・・』
白いワンピースを着た髪の長い女がぬぼーっと廃墟の前に突っ立ってるんです
「あー・・またこんなのか」
がっかりしました。
この手の貞○もどきの映像って腐るほどあったんです
また数分して
手を伸ばしてカメラの方にゆっくりと歩いてきたんですけど・・
313: ◆xzVC2T93Yc 2014/06/02(月) 12:41:27 ID:RkS.qYvc
これがまた素人目でも分かるくらいぎこちなくて演技臭い
『あ゛ぁー・・///』
唸り声にも照れが混じって上ずっている
「酷いなぁ」
カメラも手ブレが凄くて萎える
最後に画面いっぱいに女がアップして終わりだった
「はぁ・・期待して損した」
314: ◆xzVC2T93Yc 2014/06/03(火) 08:19:14 ID:TsnyldIw
恐らくあのバイトとバイト仲間で撮った自作ビデオなんだろう
「ったく。返す時なんて言ってやろうかな」
デッキからビデオを取りだそうとした瞬間でした
『ああああ゛ああ゛』
不気味な唸り声が聴こえてきたんです
さっきのとは全然違う。異質で背筋が凍るような声でした。
ただ、画面は砂嵐のままで何も映っていない
『ああああああああああああああああああああああああああああああ゛』
声だけが聴こえるんです
315: ◆xzVC2T93Yc 2014/06/03(火) 08:25:40 ID:Z/A4vDnY
最初は聴いてたんですけど段々、怖くなってきてビデオを止めたんですよ
なのに
『ああああああああ゛あああ゛゛あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ』
声だけが聴こえてくるんです。
テレビの電源も急いで消しました
ビデオデッキのプラグもコンセントから引っこ抜きました
でも
唸る声はどんどん大きくなって耳を両手で塞いでも止まないんです
316: ◆xzVC2T93Yc 2014/06/04(水) 08:19:14 ID:TKmQUzRI
「なんなんだよ!?」
おさまれおさまれー!・・って心の中で叫んでました。
永遠に続くのかって感じた程でしたよ
ですが
急にしーんってなったんです
おそるおそる耳から手を離して安堵した次の瞬間でした
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ゛あああああああああああああああああああしあああねあああああしあねあああああああああああああああああああああしああああねああああしああああねあああああああああああああああ゛゛」
耳元で大きく鳴り響いたんです
317: 以下、
(こいつ脳内に直接!?)
318: 以下、

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