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【エヴァンゲリオン】シンジ「なんでアスカ、怒ったんだろ・・・」
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1:
―ネルフ―
シンジ「僕は・・・嫌だっただけなのに・・・」
シンジ「だから断っただけなのに・・・」
シンジ「なんでなんだろ・・・」
シンジ「・・・ねぇ、綾波はどう思う?」
レイ「・・・どうして私にそんなこと聞くの?」
シンジ「綾波しか・・・こういうこと話せる人・・・いないから・・・」
4:
レイ「葛城三佐じゃダメなの?」
シンジ「ミサトさんは・・・ミサトさんに話しても、きっと茶化されるだけなんだ」
シンジ「多分真剣には聞いてくれないんだ・・・」
レイ「そう」
シンジ「ねぇ、綾波はアスカがどうして怒ったのかわかる?」
レイ「・・・わからない」
シンジ「そっか・・・そうだよね、他人の考えてることなんて・・・わかるはず、ないよね・・・」
6:
レイ「・・・ごめんなさい」
シンジ「いや、いいんだ。僕こそごめん・・・こんなこと聞いて」
レイ「いいの。私が悪いんだから」
シンジ「・・・」
レイ「じゃあ私、先帰るから」
シンジ「あっ・・・うん・・・じゃあね」
シンジ「・・・」
7:
シンジ(はぁ・・・家に帰りたくないなぁ・・・)
シンジ(アスカ・・・)
―綾波宅―
レイ「・・・・・・」
レイ(弐号機パイロットの娘、どうしてそんなことを・・・)
レイ(碇くんと・・・ひとつになりたかった・・・?)
レイ(・・・わからない・・・)
8:
レイ(キス・・・愛情の証・・・ひとつになりたい気持ち・・・)
レイ(それが彼女の願い・・・)
レイ(でも・・・私も碇くんと・・・・・・)
―ミサト宅―
シンジ「ただいま・・・」
アスカ「あら、遅かったわね」
シンジ「あっ・・・アスカが早いんだよ」
9:
アスカ「そうねー、アンタみたいなノロマとは違うからね」
アスカ「で、なんかしてたの?」
シンジ「・・・綾波と、話してて、それで・・・」
アスカ「・・・あんた、ほんとファーストとは仲いいわね」
アスカ「好きなの?あいつのこと」
シンジ「そんなんじゃ、ないよ・・・」
アスカ「どうだかねー」
シンジ「・・・」
10:
アスカ「・・・ねぇ」
シンジ「何?」
アスカ「私とキスするの、そんなに嫌だった?」
シンジ「・・・」
アスカ「・・・まっ、嫌ならそれでいいけどー」
アスカ「あの時のも暇つぶしにやろうと思ってただけだしね」
アスカ「まぁアンタに断られるとは思ってなかったからちょーっとムカついたけど」
アスカ「私は加持さんにしか興味無いんだし」
13:
アスカ「別にアンタが気にする必要、ないのよ」
シンジ「気にして、ないよ・・・」
アスカ「・・・そっ」
アスカ「じゃあご飯できるまで部屋にいるから」
アスカ「あっ、ミサトは帰り遅いから食べてくるって」
シンジ「うん・・・わかった」
シンジ(・・・やっぱり僕はどうでもよかったんだ)
14:
―アスカの部屋―
アスカ「・・・はぁ・・・」
アスカ(・・・シンジ・・・どうして・・・?)
アスカ(私じゃだめなの?ファーストのほうがいいの?)
アスカ(なんでアイツなの?なんで私じゃないの?)
アスカ(なんで私を見てくれないの?なんで私を見てくれないの?)
アスカ(なんで私の事を誰も見てくれないの?こんなに頑張ってきたのに・・・)
アスカ(こんなに頑張ってきたのに・・・こんなに頑張ってるのに・・・!)
16:
アスカ(なんで私を拒絶するの?私、悪いことなんてしてないのに)
アスカ(私は悪くないのに・・・!私は悪くないのに・・・!)
アスカ(私を見てよ・・・私を見てよ・・・私を見てよ・・・!)
アスカ(私を助けてよ・・・私を抱きしめてよ・・・私を愛してよ・・・!)
アスカ(・・・加持さんはミサトにとられちゃった)
アスカ(ううん、違う・・・加持さんは私の事なんか見てなかったのよ・・・)
アスカ(初めからどうでもよかったのよ・・・ただの子供だったのよ・・・)
18:
アスカ(でも、エヴァに乗ってるからかまってくれる、笑ってくれる、優しくしてくれる・・・)
アスカ(みんな、みんなそうなのよ・・・エヴァに乗らなきゃ・・・エヴァに乗らない私は・・・)
アスカ(エヴァに乗らない私には、価値なんてないのよ・・・)
アスカ(でもアイツなら・・・シンジなら私を見てくれる、私をわかってくれる)
アスカ(私を抱きしめてくれる、私を受け入れてくれる・・・エヴァパイロットだからじゃなくて)
アスカ(一人の異性として・・・そう、思ってた・・・思ってたのに・・・・・・!)
アスカ(アイツは私を拒絶した・・・かたくなに拒んだ・・・)
21:
アスカ(キスしようって・・・私を受け入れてほしかったのに・・・)
アスカ(ただそれだけなのに・・・・・・!)
アスカ(・・・どうしたらいいの・・・?どうしたら・・・ママ・・・・・・)
―――
――
―
―キッチン―
シンジ「はぁ・・・」
シンジ(・・・今日はアスカの好きなハンバーグにしようかな・・・)
シンジ(・・・アスカは、やっぱりアスカは僕のことなんてどうでもいいんだ・・・)
25:
シンジ(アスカは・・・加持さん以外の男には興味ないんだ・・・)
シンジ(あの時のだって・・・きっと加持さんがミサトさんと一緒だって知ったから・・・)
シンジ(それで嫉妬して、僕を代わりにしたんだ・・・きっと僕のことは見てなかったんだ・・・)
シンジ(だから怒ったのはきっと・・・僕が役割を果たさなかったからなんだ・・・)
シンジ(でも、僕が加地さんの代わりになんてなるはずないんだ・・・)
シンジ(僕はダメなんだ・・・僕はダメなんだよ・・・)
シンジ(そうだよ・・・僕の事を見てるわけないよ・・・誰も・・・・・・)
26:
シンジ(エヴァがなきゃ僕にはなにもないんだ・・・なにも・・・)
シンジ(アスカもそう思ってるんだ・・・エヴァのない僕は無価値なんだって)
シンジ(だから僕をバカにするんだ・・・エヴァに乗ること以外なにもできないから)
シンジ(アスカはいいよ・・・頭もいいし、顔もいいし、行動力もあるし、自分に自信持ってるし)
シンジ(エヴァがなくても、アスカには価値があるんだ・・・人に必要とされるんだ・・・!)
シンジ(でも僕は・・・僕はっ・・・・・・!!)
シンジ(・・・どうしたらいいんだ、僕は・・・・・・)
―――
――
28:
―ダイニング―
シンジ「アスカー、ご飯できたよー」
アスカ「・・・」
シンジ「アスカー?」
アスカ「・・・いま行くー・・・」
アスカ「・・・ん?ハッ、ハンバーグだ!!」
シンジ「うん。最近作ってなかったし・・・材料も揃ってたしね」
29:
アスカ「旨そう・・・」
シンジ「・・・じゃあ食べよっか」
「いただきまーす」「いただきます」
アスカ「・・・・・・」モグモグ
シンジ「・・・・・・」モグモグ
シンジ「アスカ・・・なんか元気ないね」
アスカ「っ・・・・・・今日はお、女の子の日なのよ!!」
32:
アスカ(って、なに言ってんのよ私・・・気持ち悪い・・・)
シンジ「あっ・・・ごめん・・・」
シンジ(生理だったのか・・・)
アスカ「ま?たそうやってすぐ謝る!よくないわよ、そういうの!」
シンジ「ごめん・・・」
アスカ「・・・まぁいいわ」
シンジ「・・・ハンバーグ、どうかな?」
アスカ「まぁまぁね」
シンジ「そっか・・・よかった」
35:
アスカ「まぁまぁで喜ぶなんて、あんたバカァ?」
アスカ「こういうコメントはね、『旨い!』とか『おいしい!』とか言われて初めて喜ぶもんなのよ!」
アスカ「『まぁまぁね』で素直に喜ぶなんて、自分に自信が持てない証拠よ!!」
アスカ「シンジの料理はおいしいんだから、もっと自信持ちなさいよ!!」
シンジ「・・・てことはおいしかったの?」
アスカ「あっ・・・・・・う、うん・・・」
シンジ「ありがとう・・・!」
38:
アスカ「ふんっ・・・これぐらいのことで喜ぶなんて、ほんとにバカなんだから・・・」
シンジ(・・・やっぱりアスカに誉められると、嘘でも嬉しいな・・・)
アスカ(・・・やっぱりシンジにほんとの自分は見せられない・・・)
アスカ(弱いのね、私・・・・・・)
―――
――
―
ミサト「たっだいまー!」
シンジ「おかえりなさい」
40:
アスカ「おかえり、ミサト。じゃ、私もう寝るから」
ミサト「おやすみなさい」
アスカ「おやすみー・・・ふあぁぁ・・・」
ミサト「シンジ君も早く寝ちゃいなさいね、明日も学校でしょ」
シンジ「はい、お皿洗いが済んだら寝ますんで」
ミサト「悪いわね、いつも」
シンジ「いえ、ミサトさんはいつも忙しいですから・・・」
41:
ミサト「シンちゃん・・・ほんとにありがとうねぇ?!!」
シンジ「わっ・・・だだ抱きつかないで下さいよぉ、ミサトさん!」
ミサト「いいじゃな?い、スキンシップよスキンシップ!」
シンジ(はわわわわ・・・む、胸が・・・やわ、らかい・・・)
アスカ(・・・私には見せない表情、私にはしない態度・・・)
アスカ(・・・私もああいうことすればいいのかなぁ・・・)
42:
―翌日・ネルフ―
アスカ「さーてと、シンクロテストも終わったし帰りますかねー」
アスカ「シンジ!帰るわよ」
シンジ「あ、うん・・・」
アスカ「なによ、私と帰るのが不満そうね・・・」
シンジ「いや、違うんだ!そういうことじゃなくて・・・」
アスカ「じゃあどういうことなのかしら?はっきりしなさいよ!」
44:
シンジ「その・・・綾波と少し話がしたくて・・・」
シンジ「今日、全然話してないし・・・・・・」
アスカ「っ・・・そう、わかったわ・・・」
シンジ「あ、いや、ほんの少しだから・・・すぐ済むから・・・多分・・・」
アスカ「・・・じゃあ、待ってるわ」
シンジ「ごめん・・・」
アスカ(・・・やっぱり私よりファーストなのね・・・)
アスカ(なんでなのよっ・・・!なんで私だけを見てくれないのよ・・・!)
―――
――
46:
シンジ「綾波っ」
レイ「碇くん、なに?」
シンジ「あの・・・さぁ・・・」
レイ「弐号機パイロットのこと?」
シンジ「うん、そうなんだ・・・僕・・・アスカが怒った理由がわかった気がするんだ」
レイ「そう」
シンジ「だから、綾波には一応伝えておこうって思って・・・」
47:
シンジ「アスカは・・・僕の事が嫌いなんだ・・・だから・・・」
シンジ「あの時も僕が断ったから・・・素直にいうことをきかなかったから怒ったんだ」
レイ「そうなの」
シンジ「多分・・・」
レイ「・・・碇くんは、彼女の事・・・どう思うの?」
シンジ「どう思うって・・・」
レイ「好き?」
49:
シンジ「よく・・・わからない」
シンジ「でも、アスカといると・・・なんだか心が温かくなる時もあるっていうか・・・」
シンジ「・・・まぁ一緒にいて嫌な時もあるけど、ね・・・」
シンジ「好きかどうかは・・・わからないんだ、ほんとに・・・」
レイ「・・・」
レイ「じゃあ・・・」
50:
――
アスカ「遅い・・・」
アスカ(なにやってんのよバカシンジのやつ!もう・・・はやくしなさいよまったく!!)
アスカ(あの2人が長話するとは思えないけど・・・なんか心がムカムカする・・・)
アスカ(さっさとあのバカ連れて帰りたいのにぃ?!!)
アスカ(はぁ・・・もう我慢できない!シンジは私だけ見てればいいのよ!!)
52:
――
レイ「じゃあ、碇くんは・・・」
レイ「私の事、好き?」
シンジ「えっ!?・・・と・・・」
レイ「私は好き」
シンジ「・・・ほんとに・・・?」
レイ「私、冗談は言わないもの」
シンジ「・・・」
54:
レイ「私も、碇くんといると心が温かくなる・・・ぽかぽかするの」
レイ「碇くんは、私といてぽかぽかしない?」
シンジ「ぼ、くは・・・その・・・」
レイ「やっぱり、弐号機パイロットのほうが好き?」
シンジ「・・・・・・」
シンジ「いや、綾波の方が好きだよ」
56:
シンジ「確かにアスカといると楽しい時もあるんだ」
シンジ「でも、つらい時のほうが多いんだ」
シンジ「だって、アスカは僕の事が嫌いなんだもの」
シンジ「僕は少なくともアスカの事、嫌いじゃないのに・・・」
シンジ「・・・でもうれしいよ、綾波」
シンジ「僕、人に好きだって言われたの・・・初めてだし・・・」
レイ「私も、人に好きって言ったの・・・初めて」
58:
シンジ「綾波・・・」
レイ「ねぇ、碇くん」
レイ「キス・・・してほしいの」
シンジ「えっ、でも・・・急すぎない・・・?」
レイ「キスは、愛情の証。ひとつになりたい気持ちがあらわれたものだから」
レイ「私は今したい」
シンジ「でも、いいの・・・?」
60:
レイ「いいの。私はあなたのものだから」
シンジ「じゃ、あ・・・やります」
レイ「きて」
――
アスカ(確か休憩スペースにファーストはよくいるわよね)
アスカ(あっ、いたいた)
アスカ(ん・・・?なんか近寄りがたい雰囲気・・・)
61:
アスカ(えっ・・・バカシンジなにアイツの肩に手なんかかけて・・・)
アスカ(ええ、ちょ、ちか、近い、近いわよ!はぁ?んん?何やってんのよ!!)
アスカ(・・・・・・・・・・・・あいつには・・・・・・するんだ・・・・・・)
アスカ(そっか・・・やっぱりファーストのことが・・・)
アスカ(私じゃだめなのね・・・)
――
シンジ「はっあ・・・」
レイ「・・・ありがとう」
62:
シンジ「こっ、こっちこそ・・・」
シンジ「・・・あっ、アスカ待たせてるんだった・・・」
シンジ「ごめん、もう行かなきゃ・・・」
レイ「ううん、いいの」
レイ「また明日、しましょう?」
シンジ「・・・うんっ!」
シンジ「じゃあ綾波!また明日」
63:
レイ「また・・・明日・・・」
レイ「・・・」
レイ(熱い・・・胸の鼓動が激しい)
レイ(人を好きになるって・・・こういうことなのね・・・)
――
アスカ「遅い!!」
シンジ「ごめんアスカ!」
65:
アスカ「お詫びに私の命令1つ聞きなさいよ!」
シンジ「ええ?っ・・・やだよぉ・・・」
アスカ「レディーを待たせておいてその態度は何よ!!」
シンジ「ううっ・・・ごめん・・・」
アスカ「じゃあ、家に着いてから命令を下すから!わかったわね!!」
シンジ「はい・・・」
シンジ(アスカになに命令されるんだろ・・・考えただけでも恐ろしいな・・・)
アスカ「・・・」
67:
―ミサト宅―
シンジ「・・・で、命令って・・・・・・?」
アスカ「・・・・・・」
シンジ「・・・アスカ?」
アスカ「・・・ハグ」
シンジ「はぐ?」
アスカ「抱きしめてってことよ!バカ!」
71:
シンジ「えぇっ、いい、の・・・?」
アスカ「はやくしなさいよ・・・」
シンジ「じゃあ・・・いくよ」
シンジ(綾波とあんなことした後に別の女の子を抱きしめるっていうのは・・・)
シンジ(なんか罪悪感あるな・・・・・・)
シンジ「こっ、んな感じ?かな・・・」
シンジ(アスカ・・・温かいな・・・)
72:
アスカ「・・・もっと」
アスカ「もっと強く・・・」
シンジ「うん・・・・・・」
アスカ「・・・あんた、緊張しすぎじゃない?」
シンジ「だって!こ、んな・・・近いし・・・アスカと・・・」
アスカ「・・・恐いの?」
シンジ「恐くなんか、ないよ・・・!」
74:
アスカ(´;ω;`)
75:
アスカ「やっぱりファーストのほうが心地いいのかしら?」
シンジ「えっ?なんのことだよ」
アスカ「とぼけないで」
シンジ「・・・・・・」
アスカ「私さっき見たのよ、あんたたちがキスしてるところ」
シンジ「えっ・・・そ・・・」
アスカ「まさかあんたからするとはねぇ」
76:
シンジ「あれは・・・綾波が誘ったんだよ!」
アスカ「誘われたらするんだ」
アスカ「私のキスは断ったくせに」
シンジ「だって・・・アスカは・・・」
アスカ「なによ」
シンジ「・・・」
アスカ「黙ってたらわかんないでしょ」
81:
アスカ「いいわよ。怒らないから、話して」
シンジ「・・・アスカは、僕の事嫌いなんだろ・・・」
シンジ「この前のだって・・・加地さんがミサトさんと一緒にいたから・・・」
シンジ「だから・・・」
アスカ「・・・私が嫉妬した、とでも?」
シンジ「・・・そうだよ!それで僕で心の埋め合わせをしようと思ったんだろ!」
シンジ「僕が近くにいたから・・・!誰でもよかったんだろ!!」
シンジ「僕なんてどうでもよかったんだろっ!!」
82:
アスカ「・・・違うわよ」
アスカ「あんたじゃなきゃダメだったのよ」
アスカ「私をちゃんと見てくれてるのはあんただけだったもの」
シンジ「アスカ・・・?」
アスカ「でも・・・そうじゃなかった」
アスカ「あんたも結局私を受け入れてくれなかった・・・」
アスカ「あんたはっ・・・ファーストにっ・・・・・・っう・・・」
83:
シンジ「・・・・・・」
シンジ(アスカ・・・泣いてるの・・・?)
シンジ(こんなとき、どうすればいいんだ・・・)
シンジ(・・・アスカは、僕の事を嫌いじゃなかったんだ・・・)
シンジ(ほんとは繋がってたんだ・・・なのに、僕は・・・)
シンジ(慰めの言葉も見つからない・・・愛してるなんて言えない・・・)
シンジ(抱きしめるしかないのか・・・それしかできないんだ、今の僕には・・・)
85:
アスカ「ぐすっ・・・ねぇ・・・」
シンジ「なに・・・?」
アスカ「キス、してよ・・・」
シンジ「え、でも・・・」
アスカ「今だけでいいから・・・ファーストのことは忘れて・・・」
アスカ「お願いだから・・・」
アスカ「今は私だけを見て・・・・・・」
86:
シンジ「・・・・・・」
アスカ「シンジ・・・」
シンジ「・・・わかった・・・」
アスカ「・・・ありがとう」
―――
――
―
―翌日―
シンジ「アスカー、早く起きないと遅刻しちゃうよー」
アスカ「いま起きるー」
88:
シンジ「ご飯できてるからねー」
アスカ「ありがとー」
ミサト「・・・アスカが感謝するなんて、珍しいこともあるのねー」
シンジ「今日は機嫌でもいいんじゃないんですか?」
ミサト「うーん、でも昨日からやけに素直というか・・・」
ミサト「もしかしてぇ?、2人きりの間になにかあったのかしら??」
シンジ「そそんなことないですよっ!」
89:
ミサト「ぷぷぷっ。も?っシンちゃんったら、わっかりやすいんだからぁ?」
シンジ「えぇ?・・・」
アスカ「おはよ、ミサト。シンジっ」
シンジ「あ、おはよ」
アスカ「2人でなに話してたのー?」
シンジ「えっ、そ、それは」
ミサト「素直なことはいいことっていう話よ」
90:
アスカ「なにそれ、つまんなそっ」
ミサト「そんなことないわよー、ね?シンちゃんっ」
シンジ「うっ・・・はい・・・」
アスカ「・・・なんか怪しいわね・・・」
アスカ(・・・素直なことはいいこと、ね・・・)
アスカ(たしかにそうかもしれない・・・素直だと心地いいもの・・・)
アスカ(今にみてなさいよファースト!シンジは絶対に私のものにするんだから!!)
92:
アスカ(そのためにはまずアイツより早くキスの先を・・・・・・)
シンジ「どうしたのアスカ?顔赤いよ?」
アスカ「?っ!なんでもないわよ!!バカ!!」
シンジ「えぇ?・・・」
ミサト「いいわね?若いって」
シンジ(・・・なんでアスカ、怒ったんだろ・・・)
終劇
97:
チルドレンはみんな報われるべき
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