【R-18】少女勇者「エッチな事をしないとレベルがあがらない呪い…?」【後日譚 番外編+最終話】back

【R-18】少女勇者「エッチな事をしないとレベルがあがらない呪い…?」【後日譚 番外編+最終話】


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乙です。
グレイス、大変そうだなぁ。
781: 以下、

さすがにグレースは抱かなかったか…
784: 以下、
信じて送り出した愛娘は見事・・・ヒーラパパどんまい♪
799: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:06:33.92 ID:03CBJ3A9o
後日譚最終話<丘の家>
獣の商人「忘れもんあらへんか?」
勇者「うん、全部積み込んだよ」
僧侶「また遊びにきても良いですか」
獣の商人「そんなんいつでも大歓迎や! またおいで」
魔女「師匠お元気で」
獣の商人「マナはんも風邪ひいたりせんようにな」
勇者「はーい気をつけまーす」
獣の商人「ユッカはんは風邪ひかへんやろ」
勇者「え…?」
傭兵「バカはなんとやらだ」
勇者「ひっどいなー。ボクだって風邪くらいひくよ!」
傭兵「それじゃマオ。世話になった」
獣の商人「あ、そうそうソルはんご所望のお薬はこれでええか?」
傭兵「は?」
800: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:10:20.64 ID:03CBJ3A9o
獣の商人「はー?やあらへん。なにとぼけとるんや」
獣の商人「いるんやろ? 滋養強壮に効くお薬」
傭兵「あ。そういや頼んでたな…」
僧侶「そ、ソル様…?」
魔女「……がんばる気? むふ、いいけど」
勇者「…? …?? うわ、えっちなお薬ってこと?? さいてー」
傭兵「あ、いや…マオ、そういうのはもっとこっそりだな…」
獣の商人「まけといたるわ」
ズシッ
傭兵「うお…前にもらった量より多いぞ」
獣の商人「朝昼晩がんばってや。 お と う さ ん」
獣の商人「次来たときみんなお腹おっきなってたらどうしよー」
僧侶「あはは……ねぇ?」
勇者「うう…うん」
傭兵「ちょっ、来いッ!」ガシッ
獣の商人「にゃっ」
801: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:15:31.67 ID:03CBJ3A9o
獣の商人「ああーん犯されるー」ズルズル
傭兵「それだけは安心しろ」
獣の商人「なんやねん」
傭兵「実は…いや、お前に相談することじゃないかもしれないが」
獣の商人「んー? 言うてみ。なんでも相談のるで」
傭兵「……耳かせ」
獣の商人「ほい」
傭兵(でっけー耳だな……毛がくすぐってぇな)
傭兵「―――…というわけで」
獣の商人「はぁ、はぁ…なるほどなぁ」
獣の商人「魔力があらへんせいで子ども出来へんのか! 傑作やな!」
傭兵「なに笑ってんだ…笑いごとじゃねぇぞ…」
獣の商人「そうやなぁ…オスとしては難儀なことやな」
獣の商人「ただの機能不全なら、ビンビンに効くお薬ならなんぼでもあるのになぁ」
802: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:20:50.41 ID:03CBJ3A9o
傭兵「理屈もいまいちわからん…」
獣の商人「そんなん簡単やん」
獣の商人「メスの卵は魔力の膜に守られてるんや。といっても人によってその量はさまざまで」
獣の商人「一般人ならうすーい魔力の膜やから、簡単に精子は突破できるんやけど」
傭兵「けど?」
獣の商人「あの子らやと…そりゃもう一筋縄では行かんやろな」
獣の商人「それに加えてあんたに魔力がないってことは」
獣の商人「槍も剣ももたずに城の防壁を突破しようとするようなもんや」
傭兵「……」
獣の商人「なんぼ出兵しても無駄死にやな」
傭兵「うぉぉ…く、くそぉぉ…」
獣の商人「仮にユッカはんに魔力をもろても、あの子らを孕ますに足る量かどうか…」
獣の商人「試練やな」
傭兵「あぁ…」
803: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:27:50.75 ID:03CBJ3A9o
傭兵「魔力を得る薬なんて都合のいいものはないんだよな…」
獣の商人「10を20に高める薬ならあっても、0を10にする薬はあらへん」
獣の商人「ウチだって長年生きてきて…長年ちゃうけど生きてきてあんたみたいなんはじめてや」
獣の商人「珍しいこっちゃで。こんなに元気やのにな!」バシバシッ
傭兵「……でも、数撃ちゃあたるかもしれないよな」
獣の商人「へ?」
傭兵「魔力がその精子にとっての剣や槍だとして、素手じゃ防壁を突破できない道理はない」
獣の商人「なにいうとるんや…脳みそまで筋肉に支配されてるんか?」
傭兵「マオ、サンキュー。すこし前向きになれたぜ」
傭兵「防壁も…殴り続ければいつかは壊れる。この世に不滅のものなんてない」
傭兵「きっと俺の精子たちもいつかはたどりつけるはずだ…!」
獣の商人(月経あるから無駄やで…)
獣の商人(しかしこの男なら…一日で突破もありえるかもしれへんな…)
獣の商人(ユッカはんたちの体がもてば…)
勇者「ねーまだー?」
傭兵「お、おう今行く!」
804: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:32:17.56 ID:03CBJ3A9o
獣の商人「ほんならまたね」
獣の商人「こんど来る時は、そっちの珍しいもん持ってきてや!」
勇者「うん。バイバイマオにゃん」
獣の商人「さいなら〜」フリフリ
魔女「エアブラスターの準備できた。いつでも飛べる」
勇者「スレイプニル、行くよ」
勇者「紅蓮鳥合身だ!」
▼勇者は燃え盛る炎の鳥を呼び出した。
獣の商人「おお、なんやそれ! かっこええな!」
馬「ヒヒン……」
勇者「なにイヤそうな顔してるの!」
馬「ヒヒン…ヒヒン…」
勇者「?」
獣の商人「ふむふむ。あー、その子高所恐怖症らしいわ」
勇者「え…! もうっ、そういうことは先に言ってよ!」
馬「ヒヒン…」
傭兵「すまん」
805: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:36:40.24 ID:03CBJ3A9o
勇者「じゃああとはゆっくり走ってかえろうか」
魔女「うん。あとすこし」
僧侶「ごめんなさいスレイプニルちゃん」ナデナデ
馬「ヒヒン!」
獣の商人「怖かったけど主人の役にたてて嬉しい言うてるわ」
勇者「いい子だね」ナデナデ
魔女「いい子」ナデナデ
傭兵「…」
獣の商人「嫉妬してんの? うちがなでなでしたるやん」
傭兵「してない。いくぞ。乗れよー」
勇者「ばいばーい!」
獣の商人「元気でなー」
バザを出発した俺達は残り少ない陸路を行く。
数日馬を走らせて、マナと出会った深い霧のたちこめる森へとたどりついた。
806: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:40:42.85 ID:03CBJ3A9o
勇者「懐かしい?」
魔女「うん…おじいちゃん元気かな」
勇者「先生にちゃんと挨拶しなきゃね」
勇者「ほら…前にあったとき、ボク全然おぼえてなかったから…」
勇者「先生あんなにお世話になったのにさ」
僧侶「大魔導師様、いまもあのお家にいらっしゃるのでしょうか?」
魔女「森を出た近くの町に住むって言ってた気がする」
魔女「もう歳だから、生活が便利な場所のほうが私もいいと思う」
勇者「じゃあ森はささっと抜けちゃおー!」
僧侶「そうですね…何度きても雰囲気が怖いですし」
勇者「あはは。最初はマナのことわからなかったから、森の魔女に魂とられちゃうって怯えてたんだよ」
僧侶「もうっ、ユッカ様ぁ」
魔女「すこし御者台のほういってくる」
勇者「うん」
807: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:45:50.18 ID:03CBJ3A9o
カチャ ガラリ
魔女「…」
傭兵「どうした。中でおしゃべりしてていいぞ」
魔女「この辺り狼が出るから、魔除けしておかなきゃ」
魔女「…火の玉」ボウッ
傭兵「…! それは……」
その火の玉ははじめてこの森に訪れた時に俺が戦ったものと同じ色。
しかし、あの時のようにふわふわと自律して揺れたり動きまわったりすることはない。
もう、中には何も入っていないのだ。
マナは持っていたすべての魂を解き放って、天に還したのだから。
魔女「…」フルフル
魔女「いないよ」
傭兵「…あぁ。気にすんな!」クシャクシャ
魔女「ん…んぅ、髪の毛乱れる。これからおじいちゃんに会うから、整えたのに」
傭兵「お前のじいさん元気してるかなー」
808: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:51:08.45 ID:03CBJ3A9o
道をマナがよく覚えていたおかげであっという間に深い森を抜け、
日がおちる前に俺たちは近くの小さな町にたどりついた。
傭兵「よっし、さっそく聞き込みだな。んじゃちょっと待ってろ」
魔女「…! 私がいく」
傭兵「お?」
魔女「おじいちゃんは私が探したい。聞いてくる」タッタッ
傭兵「おお…こけるなよ」
勇者「マナが自分から知らない人に話しかけにいくなんて珍しいね」
傭兵「そうだな」
僧侶「ドレインが無くなったおかげでしょうか。人に近づくのをあまり怖がらなくなりましたね」
傭兵「それだけじゃないさ。マナはこの旅でずいぶんと明るくなった」
勇者「うん! さ、ボクらも行こう」
僧侶「はい」
809: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:55:33.77 ID:03CBJ3A9o
酒場の店主「あぁ、森から来たじいさんか。その人ならうちによく飲みに来る」
魔女「お酒ダメっていったのに…」
酒場の店主「いまは町の診療所にいるよ」
魔女「! なにかあったの?」
酒場の店主「あぁいや、健康を損ねているわけじゃなくてな」
酒場の店主「魔法が使えるしかなりの博識だから、町医者の手伝いをしてくれてるんだよ」
魔女「そう……」
傭兵「見つかってよかったな。早会いに行こうぜ」
酒場の店主「あんたたち知り合いか? ひょっとして…」
魔女「私のおじいちゃん」
酒場の店主「あぁやっぱり君がお孫さんか。いつもうれしそうに君の話をしてくれたよ」
酒場の店主「会いに行っておやり」
魔女「うん。ありがとう」
810: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 22:59:26.57 ID:03CBJ3A9o
【診療所】
魔女「……どきどきする」
傭兵「早く入れよ」
魔女「待って…心の準備ができてない。髪の毛へんじゃない?」
傭兵「なんでだよ。お前のじいさんだろ。普通にしとけ」
勇者「じゃあボクがおさきに……ってうそうそ、睨まないでよ」
僧侶「うふふ、マナちゃん照れくさいのですよね」
魔女「うん…緊張…。すごく緊張する」
傭兵「わかんねぇなぁ」
僧侶「私も先のこと考えると緊張してきました」
傭兵「…?」
マナは手を擦りあわせてなにやらぶつぶつと小さな声で繰り返し唱えたあと、
俺の手をひいて診療所の扉をくぐった。
811: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 23:04:17.44 ID:03CBJ3A9o
カチャ…
魔導師「入って来なさい」
魔女「…」ソー
魔導師「やはりマナ達か…くるころだとおもっておったぞ」
魔女「…! おじいちゃん…」
魔導師「お帰り、よくがんばったのぅ」
魔女「おじいちゃんっ」ギュ
魔導師「うむ…言わずともわかる…ずいぶんと穏やかな色の魔力を放つようになった」
魔導師「おやおや、お前を苦しめていたアレも、どこへ行ったのか」
魔女「…おじいちゃん」スリスリ
魔導師「はて、こんなに甘えん坊だったかのぅ」
勇者「えへへ。先生、しばらくそうさせておいてあげてよ」
魔導師「…ユッカか。その様子じゃとどうやら、すべての戒めから解き放たれたようじゃな」
魔導師「すまなかった…おぬしの記憶が戻ったとき、わしは合わす顔がないとおもっておった」
魔導師「じゃが、愛しい孫がもうひとりもどってきたようで…嬉しいもんじゃな」
812: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 23:10:04.46 ID:03CBJ3A9o
勇者「先生のことなかなか思い出せなくてごめんなさい」
勇者「それと…ボクとマナのことを護ってくれてありがとう…先生」
勇者「ずっとそう言いたかったんだ」
魔導師「いいんじゃよ。すべてはわしら大人たちが悪いのじゃ」
魔導師「ユッカには苦労をかけたな」
勇者「…ううん」ギュ
魔導師「ホーリィの娘も無事じゃったか」
僧侶「ご無沙汰しております。この通り、みんな無事に目的を果たしました」
魔導師「まことに信じがたく、喜ばしいことじゃ」
魔導師「誰一人欠けること無く…ようやった」
僧侶「ソル様がみんなを一つまとめて、旅をひっぱってくれたおかげです」
僧侶「私達だけだとどうなってたか…あはは」
魔導師「入ってこんのか」
勇者「ソル早くおいでよ。さっきまで意気揚々としてたくせにさー、照れちゃってるのはキミのほうじゃん」
傭兵「う…じいさん。元気そうだな」
813: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 23:15:59.30 ID:03CBJ3A9o
魔導師「おぬしたちが帰ってくるまで死に切れんて」
魔導師「ソルも元気そうでなによりじゃ」
傭兵「あぁ。何度も死にかけたけどな…」
勇者「ほんとほんと! 大変な旅だったんだからぁ」
魔導師「うむ。夕飯でもとりながらみんなの冒険譚ををゆっくり聞かせてもらおうか」
魔女「…」スリスリ
魔女「…! その前に、おじいちゃんに大事な報告がある。これ1番最初にする」
魔導師「なんじゃ?」
魔女「…ソル。ここ隣座って」クイッ
傭兵「ん?」
魔女「……」ドキドキ
魔女「おじいちゃん。ソルは私の恋人。私、この人と結婚します」
魔導師「!?!?」
傭兵「…!? なに!」
魔女「あなたが驚くのはおかしい」ベシベシ
傭兵「そ、そうだが…まさかの不意打ちでな」
814: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/23(月) 23:23:15.60 ID:03CBJ3A9o
魔女「私この人が好き」
魔女「もうお付き合いはずっと前からしてる。だから結婚したい」
魔導師「……け、け…」
魔女「…お願いします。元気なあかちゃんいっぱい産む」
魔導師「……あかちゃ…!?」
傭兵「…っ! ちょ、ちょっと待てマナ。そういうのはな」
魔女「…何」
傭兵「男の方がするもんだ。お前は隣に座って黙って頷いてろ」
傭兵「ふー………じいさん。折り入って頼みがある」
傭兵「マナを…この子を俺にくれ。必ず幸せにする」
傭兵「俺はマナが…好きなんだ」
魔導師「……」ブクブク
魔女「おじいちゃん…? 聞いてる?」
魔導師「…」グラリ ドサ…
魔女「!!」
勇者「あ゙ーー先生〜〜〜っ!」
僧侶「きゃーーっお医者様よばなくっちゃ!」
魔女「ヒーラが診て!!」
僧侶「大魔導師様しっかりしてください〜〜」
傭兵「そらそうなるわ…」
後日譚最終話<丘の家>つづく
 
 
825: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 21:43:56.52 ID:S5XOpFkco
後日譚最終話<丘の家>つづき
魔導師「…」ムクリ
魔導師「恐ろしい夢をみた……」
勇者「なぁに?」
魔導師「マナが帰ってきたとおもったら、男連れで結婚したいと言い出した」
魔導師「なんとその相手の男が、ワシの顔見知りの生意気な小僧でな…」
魔導師「あぁぁ…夢で良かった……?」
勇者「何言ってるの?」
魔女「夢じゃない」
傭兵「寝ぼけてんじゃねーぞじいさん」
魔導師「!!?」
勇者「あぁ危ないよ。また倒れちゃう」
僧侶「横になって。ゆっくり頭をおろしてくださいね」
魔導師「な…な…」
魔女「おじいちゃん、ちゃんと聞いて。私は真剣」
魔導師「…」ブルブル
僧侶「とりあえず今夜は安静にしてください。私たちは退室しましょう」
勇者「そうだね。おやすみなさい先生。明日またお話しにくるね」
魔導師「あ、あぁ…」
826: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 21:49:29.92 ID:S5XOpFkco
傭兵「先行ってろ」
勇者「えー?」
僧侶「近くの宿屋にお部屋をとっておきますね」
傭兵「おう。ほらマナも行け」
魔女「…うん。おじいちゃんと話する気?」
傭兵「そんなとこだ」
魔女「…がんばって!」
傭兵(気が早い気がするが本題に加えて結婚の話もすすめておかなきゃいけないな……)
魔導師「なんじゃ。顔もみたくない」
傭兵「そういうな。いい歳召してガキじゃあるまいし」
魔導師「マナはまだ幼子じゃ」
傭兵「…あんたに言ったんだよ。それにマナだってもう15だ」
傭兵「そりゃ…大人と言い切れる歳じゃないが、マナは十分大人になったよ」
魔導師「大人にしたのか!?!?」
傭兵「ち、ちが…そういう意味じゃなくて! 旅を通して心が成長したってこった!」
827: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 21:54:29.51 ID:S5XOpFkco
魔導師「……確かに、ずいぶん雰囲気がかわった」
魔導師「マナを連れだしてくれたおぬしやユッカ達のおかげか」
傭兵「いろいろあったがマナが一緒にいて楽しい旅だった」
魔導師「そうか、あの子が役に立てたか」
傭兵「…具体的になにがあったかは、明日ユッカやマナから聞くといい」
傭兵「正直、あのふたりの絆からしたら俺なんて蚊帳の外だ」
魔導師「では、おぬしは一体何用で残ったのじゃ」
魔導師「言っておくが結婚の話は…ごほっごほっ」
傭兵「大丈夫か?」
魔導師「うむ…近頃、体がいうことを聞かぬ」
魔導師「魔導を極めようとも、歳には勝てんな」
魔導師「所詮ワシも1人の人間ということじゃ」
傭兵「…あんたはこれからどうする」
828: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:02:22.90 ID:S5XOpFkco
魔導師「この町でひっそりと朽ちて行くつもりだ」
傭兵「マナと一緒に国へは戻らないのか」
魔導師「帰る場所などありゃせんよ」
魔導師「ワシは軟禁されていたマナを秘密裏に連れだした重罪人」
魔導師「時が経ち、いまとなっては追手らは放たれてはおらんが、今更国へおめおめと戻ることはできん」
傭兵「だが、マナは間違いなく世界の平和に貢献した」
傭兵「あの時虐げた奴らを、見返すことだって出来るはずだ」
傭兵「それにこれ以上あの子に対して不当な扱いは、グレイスなら絶対にしやしない」
魔導師「グレイス…そうか、あの小娘がいまは治めているのだったな」
魔導師「時が移り変わるのは早いことだ」
傭兵「しっていたのか…」
魔導師「あの国においてワシがしらんことなどない」
傭兵「だからこそだ! これから人の住む世界は変わって行く」
傭兵「魔族領との境界線はいまやなくなり、共存の道を歩める兆しが微かながらに見えた」
傭兵「激動の時代にどうかあんたの知恵と経験を貸して欲しい」
829: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:09:30.30 ID:S5XOpFkco
魔導師「おぬしが頭をさげるとはな」
傭兵「俺の戦いはまだ終わっていない」
傭兵「もう二度とユッカたちが剣をとらなくていい日が来るまで、俺は戦い続ける」
傭兵「誰も失わない平和な世界を作りたい」
魔導師「……変わらんな」
魔導師「そんな剣のように真っ直ぐなおぬしじゃから、ワシはマナを託したのじゃよ」
魔導師「なのに貴様とくれば…! ごほっ、ごほっ」
傭兵「マナに対しての俺の気持ちは真剣だ。遊びでやってんじゃない」
魔導師「じゃがせめてワシが逝くまで…まだマナには早過ぎる。ワシの目が黒い内は誰にも…」
傭兵「ダメだ!」
魔導師「なに! なぜに小僧がワシにダメだという権利がある」
傭兵「あんたはマナの親だろう」
傭兵「だったらマナの晴れ姿を見る前に逝っちゃだめだ」
魔導師「晴れ姿…?」
830: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:15:32.18 ID:S5XOpFkco
傭兵「逝くならせめてマナの幸せを見届けてから逝け」
傭兵「それがマナを引き取ったあんたの最期の務めだ」
魔導師「ソルよ…おぬしは…」
傭兵「マナはきっと、大好きおじいちゃんに見守られながら式を挙げたいと思っている」
傭兵「あんたのいない式なんてあいつが悲しむ」
傭兵「普段あんな仏頂面だが、頭のなかは案外乙女でかわいいんだ」
魔導師「よく見ているのだな…」
魔導師「あの子が心を開いた理由がわかった気がした…」
傭兵「俺に任せろ。マナは幸せにする」
魔導師「おぉ……なんという力強い言葉…」
傭兵「ユッカとヒーラちゃんもだ…必ずみんな幸せにしてみせる」
魔導師「…は?」
傭兵「あ…」
魔導師「貴様いまなんと申した?」
傭兵「…また明日な! ちゃんと毛布かぶって寝ろよな!」 ダッ
魔導師「またんか!」
831: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:20:15.65 ID:S5XOpFkco
【宿屋】
傭兵「ふー、つい口を滑らしちまった」
傭兵「…クソ、結局話したいこと半分も話せなかったな。まぁいいか」
傭兵「じいさんが国に帰るのを嫌がろうと、マナに説得させりゃ一発だろう」
傭兵「もう寝てるかな?」
カチャ…
魔女「……」もぞもぞ
傭兵(いた)
魔女「ん…んぅ……、んっ」
 ちゅく ちゅく ちゅく
 ちゅく ちゅく ちゅく…
魔女「ぁ…ぁ…♥ んぅ…ッ」
傭兵「……」
傭兵(またやってるよ…このエロ娘…)
傭兵(気づいてないようだし少し脅かしてやるか)
 
832: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:25:46.14 ID:S5XOpFkco
魔女「ん…、もうちょっと…んっ、んぅ」
魔女「はぁ…ん…」
 ちゅくちゅく ちゅくちゅく
魔女「んっ、んっ、んっ♥ イクっ、うう…」
傭兵「どこに行くんだ」
魔女「っ!!」ビクッ
傭兵「おやぁ、マナちゃん下すっぽんぽんでなにしてんだ」
魔女「あ、こ、これは…っ…見てた?」
傭兵「どこへ行ってもオナニーばっかりして、じいさんが聞いたらまた卒倒するぜ」
魔女「だ、だめ話しちゃダメ」
傭兵「俺は口が軽いからなぁ、ついポロッと言っちゃうかもなぁ」
魔女「ダメ、内緒! 絶対ダメ」
傭兵「クク、焦っちゃって。乙女の秘め事を他人に言うわけないだろぉ」
魔女「うう……あなたの冗談は時々を度を越すから嫌い」
傭兵「例えば?」
魔女「……おしっこ飲む」
833: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:31:02.15 ID:S5XOpFkco
傭兵「冗談でやってるわけじゃない」
傭兵「マナのはほんとにおいしいんだ」
魔女「嘘」
傭兵「ほんとだぜ?」
魔女「きょ、今日はすませたから…無理」
傭兵「ちょっとくらい残ってるんじゃないか?」
俺はずけずけとベッドに潜り込み、マナに覆いかぶさるようにして細い両足首を持って左右に大きく開いた。
魔女「…!」
魔女「こ、この体勢はダメ」
傭兵「マナのここよく見える。一人遊びしてたからだいぶ濡れてるな」
湿っぽい秘所に顔を寄せ、ぴっちりと閉じられた恥裂に舌を這わせる。
マナの愛液はほぼ無味無臭だ。
魔女「…! なめるのだめ」
傭兵「マナのここほぐれてておいしいよ。舌挿れるぞ」
魔女「…っ、んんぅっ♥」
834: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:35:55.67 ID:S5XOpFkco
 ちゅぷ ちゅぷ
 ちゅぷ ちゅぷ
ゆっくりと舌を小さな穴に差し込み、中から溢れてくる粘液を舐めとって飲み干した。
縦にならんだ綺麗な3つの穴がひくついて、なんだか物欲しそうにしているように見える。
色白なマナは恥部やお尻の穴まで色素が薄い。
魔族の娘はみなこうなのだろうか。
傭兵「雪みたいだな」
魔女「そこでしゃべらないで」
傭兵「マナ。そろそろこっち挿れていい?」
魔女「…まって、その前に…」ブルルッ
傭兵「どうした。まさか…クク」
魔女「あなたに…刺激されたせいで…したくなっちゃった…」
傭兵「何を」
魔女「…お、おしっこ…行く」
俺は再び舌を差し出して、マナの恥部にかぶりつく。
割れ目を舌先で器用にこじあけて、マナの濃厚な体液が排泄される穴を探り当てた。
魔女「んんんぅっ♥」
魔女「そこなめるとこじゃない」
835: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:40:24.50 ID:S5XOpFkco
傭兵「ほら出していいぞ…すっきりしような」
魔女「あっ、あっ♥ ん…」
魔女「ごめ、なさ…我慢、できなっ…んんぅ」
 ぴゅるるっ ぴゅるるる
コップ一杯に満たない量のマナの黄金水が俺の口内を潤す。
いまや親しみ深いといえるその甘美な味わいに俺は舌鼓をうった。
傭兵「んぐ、んぐ」
魔女「……っ」ポカポカ
傭兵「ぷは…ばかやろー。頭叩いたらこぼれるだろ」
魔女「…うう。人の気も知らないで」
傭兵「さて、続きしようか」
魔女「……」
傭兵「しないのか? こんなに濡らしてて、さっきも中途半端で終わって悶々としてるだろ?」
魔女「…す、する」
836: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:44:31.99 ID:S5XOpFkco
マナは羞恥に顔を赤く染めながら、俺にセックスを懇願した。
自ら秘裂を左右にゆっくりと開き、俺の剛直を迎え入れる。
 ぬち…ぬち…
魔女「ん…んぐ」
傭兵「痛い?」
魔女「平気…一気に奥までいい」
俺はマナのおしりやふとももを優しく手のひらでなでて、十分にリラックスさせてから
ペニスを狭い性器一気に突き入れた。
魔女「…♥」
魔女「あぁ、ふ…ぁぁ…奥ぅ…奥まで来た♥」
傭兵「今日は結構楽に入ったな」
魔女「…う、うん。だって、ずっとほぐしてたから」
傭兵「…? あぁ。お前、俺とこれするために念入りに準備してたのか」
魔女「う……うん。悪い…?」
傭兵「可愛いやつだな。なんだーそっかそっか、俺とスムーズにセックスするためか」
837: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:49:42.01 ID:S5XOpFkco
魔女「一緒のベッドになりそうな日は……一応してる」
魔女「あなたにあんまり苦労かけたくないし…がっかりされたくないから」
傭兵「ま、マナ…」
魔女「んん!? な、なんかまたおっきくなった…♥」
傭兵「お前そんなヤラしーこと言うなよ」
魔女「やらしい…? でも、旦那の夜の相手は妻の責務」
魔女「きもちよくなって…ね」ニコ
傭兵(あぁ…マナ、お前にこんな健気な一面があったなんて)
傭兵(いままでただの思春期の自慰狂いだとおもっていてすまん)
魔女「はやく」
マナにねだれて、ゆっくりと腰を動かしはじめた。
この小さな膣内は男根を気持ちよくするための器官としては未発達で、感触はつるんとしている。
それでも以前にくらべると、わずかながらにざらつきはじめたような気がしていた。
胸もこころなしかふっくらとしはじめて、ふれると柔らかい。
傭兵(成長期だな)
838: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:56:13.83 ID:S5XOpFkco
マナの両親の姿はしらないが、腹違いらしき兄であるレヴァンは上背があるし、
案外マナはスラっとしたスタイルの美女になるのかもしれない。
傭兵(となれば、このあどけないマナを抱けるのはいまのうちか…)
魔女「…? もっと激しくしていいけど」
傭兵「まだもう少しの間スローペースにしておこう」
魔女「…」コク
魔女「こうして、密着してると…幸せ」
魔女「あなたのおちんちんの熱さと硬さ…よくわかる」
傭兵「…マナ」
魔女「今また、中でびくってなった。フフ」
傭兵「なんだかマナがマナじゃないみたいだ」
魔女「どうして?」
傭兵「ぶっきらぼうじゃない」
魔女「だって…楽しくエッチしたい」
魔女「いいたい事とか、感情を押し殺しても…損する」
魔女「私もこれから、あなたみたいに感情的に生きてみたい」
839: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 22:59:55.87 ID:S5XOpFkco
傭兵「じゃあいっぱいかわいい声でおねだりしてくれるか?」
魔女「…うん。する」
傭兵「エッチな声だしてくれる?」
魔女「…だす♥」
傭兵「エロい顔は?」
魔女「…あなたの望むことなら全部」
魔女「…旦那様♥」ニコリ
マナの笑顔で理性の糸がぷつんときれて、俺の腰使いはにわかに激しくなった。
亀頭で狭い肉の筒をこじあけて、奥まで差し込んで、そして一気に引き抜く。
大きなカリがゴリゴリと幼い膣内を引っ掻き回して、マナは快感に酔いしれていた。
 じゅぷん じゅぷん じゅぷん
 じゅぷん じゅぷん じゅぷん
魔女「…あんっ、あっ、んんぁ♥」
魔女「好きっ、好き…ッ♥」
魔女「もっとエッチしてほしい…もっとエッチにして、音いっぱいたてて」
魔女「あなたのおちんちん、ずっと感じていたいっ」
840: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 23:05:09.96 ID:S5XOpFkco
 じゅぷん じゅぷん じゅぷん
 じゅぷん じゅぷん じゅぷん
魔女「んんぅ〜〜っ♥」
魔女「ソルっ…もっと来て。奥いっぱい突いて」
魔女「ああぁ、はっ、はぁ…っ、あ゙ああ♥」
だんだんとマナの声に余裕がなくなってくる。
激しい息遣いでコレの責めに応えながら、ぎゅんぎゅんと幼い膣をしめつけた。
傭兵「…マナ、1回出していいか」
魔女「うんっ♥ ほしい…あなたの精子…♥」
魔女「一滴もこぼしちゃだめ…全部ほしい♥」
傭兵「…っ、う、あぁぁ」
 ずちゅんッ―――
魔女「…っ! ふぁぁぁぁあ♥♥♥」
頭が真っ白になり、マナの中でペニスが大きくびくんと跳ねる。
大量の精液があふれだし、中を満たしていく。
マナはおなじくして絶頂し、ビクンと背筋をそらしたあと、嬉しそうに俺の精液を小さな子宮でうけとめていた。
841: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 23:10:58.47 ID:S5XOpFkco
傭兵「はぁ…ハァ…」
魔女「…今日もいっぱい♥」
傭兵「入りきらなかったな」
案の定、マナの子どもサイズの子宮にはおさまりきらず、お互いの結合部からぶちゅぶちゅと泡立って白い液体が溢れてくる。
もう見慣れた光景ではあるが、今日はそれが一段と淫靡に思えた。
傭兵「……やっちまった」
魔女「…2回戦♥」
傭兵「やるのか? 明日朝からじいさんと会うのに」
魔女「勃ってる。あなただってまたこんなに大きくしているのに、したくないわけがない」
傭兵「わかった。けど寝坊するなよ?」
魔女「…♥ 朝までエッチしてへとへとになるくらいラブラブなら、おじいちゃんも認めてくれる」
魔女「…でしょ?」
傭兵「…フ、かもな」
その晩、俺は魔導師のじいさんに告げた誓いの言葉を思い返しながら、
マナが疲れ果てるまで細く幼い体を抱き続けた。
後日譚最終話<丘の家>つづく
 
842: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/24(火) 23:11:59.36 ID:S5XOpFkco
更新終わり
次回明日か明後日
おまけ?(ユッカ設定絵)
http://i.imgur.com/KIvHB9G.jpg
843: 以下、
ひゃああああああああああ(オシッコジョー
真面目に絵を頑張ろうと思わされるわ
844: 以下、
乙ですー
マナの飲尿プレイはすっかりお約束だなぁ。
ユッカの胸、小ぶりだけど意外とあるのね。
845: 以下、
乙です
マナのおしっこはある種の条件反射やな
ユッカは腰から下はかなり軽装ですね
籠手はあるけど盾は無しか
848: 以下、
>>842
こんな娘とセックスしまくりとか妬むわ
笑顔がめちゃかわです
頭の葉っぱみたいな奴何だろう
849: 以下、
>>848
太陽の兜でしょ
>>2の装備品に書いてある
話の中でもちょっとだけ触れられてるよ
850: 以下、
ああなるほど!
855: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 22:06:37.26 ID:47vY9tEFo
後日譚最終話<丘の家>つづき
<翌日>
傭兵「で、例の話は考えてくれたのか?」
魔導師「う、ううむ…」
魔女「おじいちゃん」
魔導師「……わかった。小僧の言うとおりにしよう」
傭兵「本当か! よぉし」
魔女「結婚していい? ありがとうおじいちゃん」
魔導師「ち、ちがうわいっ! その件はまだ保留じゃ!」
魔導師「ワシにも心の準備をさせてくれ。それにおぬしらの旅はまだおわってなかろう」
魔導師「大事な話はすべてが終わってから…ということにしてくれんかのぅ…」
勇者「じゃあなんの話…?」
魔導師「こやつの要請を受けて、太陽の国へと戻ることにした」
魔女「本当? またおじいちゃんと一緒に暮らせる?」
魔導師「うむ。いますぐではないがの」
856: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 22:12:35.08 ID:47vY9tEFo
勇者「わぁー良かったねマナ!」
僧侶「マナちゃんずっとおじい様の事気にかけてましたもんね」
魔女「うん。私の大事な家族…」
傭兵「だってよ。なんで一緒に来ないんだ。1人くらいならギリギリ乗れるぜ」
傭兵「なんならもう一台荷馬車を借りてもいい」
魔導師「すまんが、まだこの町で診なきゃならん患者たちがおっての」
魔導師「仕事を放り出して行くわけにはいかん。わしとてこの町で世話になった身じゃからな」
傭兵「そうか。わかった。なら俺たち先は一足先に帰国させてもらう」
魔導師「うむ」
傭兵「心配しなくてもグレイスに話は通しておいてやる」
傭兵「といっても、ただの傭兵となったいまの俺にはなんの権限もないから話を聞き入れてもらえるかはわからねーけどな」
魔導師「…いろいろと迷惑をかけてすまんな」
魔導師「特におぬしには感謝している」
傭兵「気にすんな! 俺とあんたはあの日から一蓮托生って奴だ」
魔導師「共犯者ともいうがのぅ」
857: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 22:18:11.69 ID:47vY9tEFo
傭兵「それじゃ仕度するか」
魔導師「おっとそうじゃマナ」
魔女「何」
魔導師「……なんじゃ、ええと……ゴホン、小僧と仲良くするんじゃぞ」
魔女「してる」
魔導師「う、うむ…ならばよいが」
魔女「昨晩も――むぐ、んんっ」
傭兵(しー! しー!)
魔女「…いっぱい愛し――合っ、むぐう、離して」
傭兵「…ハハ、なんでもない。この通り仲良しだから心配すんな」
魔女「…」コクコク
魔導師(本当にまかせて大丈夫かのう…)
魔導師(それにこっちの2人とも結婚するなどと…本気なのか)
魔導師(まぁ…あとは若いもの同士にまかせればよい)
魔導師(ワシはマナの幸せそうな姿が見れただけで幸せじゃよ)
858: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 22:24:41.85 ID:47vY9tEFo
【王都へ続く街道】
勇者「ねーソル」
傭兵「なんだ」
勇者「ボクも村についたら早おじいちゃんにソルのこと紹介するからね」
傭兵「う…」
勇者「ねー、挨拶ちゃんとしてよ? ふざけちゃヤだからね?」
勇者「オレはユッカのこと愛してます! って言うんだよ? えへへへへ、困っちゃうなぁソルったらもう」
傭兵(想像を絶する気まずい空間になりそうだ…)
傭兵(ユッカのじいさんはマナの爺さんとは比べ物にならないくらい頑固で偏屈だからな…)
僧侶「私もっ、お父様にご報告しなければなりません」
傭兵「ゔぅっ…」
傭兵(ハードルが高すぎる…)
僧侶「ですよね!? ソル様!」
傭兵(…謎の吐き気が……馬車酔いであってほしい…)
859: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 22:30:01.08 ID:47vY9tEFo
勇者「結婚式どこでするの」
傭兵「考えてない。相手の出方次第だ」
僧侶「ハネムーンはどこへ行きましょうか」
傭兵「考えてない。金ない」
魔女「指輪かって」
傭兵「金ない!」
勇者「もうっ! 真剣に考えてるの?」
傭兵「普通は一生に一度きりの重責が同時に3つだぞ…」
僧侶「うふふふ」ニコニコ
傭兵「俺にどうしろというんだ…」
勇者「なんだか心配だなぁ。あんまり先延ばしにしないでよね?」
傭兵「善処する。が、しばらくはみんな結婚も忘れるくらい忙しい日々になるんじゃないか」
傭兵「特にユッカやヒーラちゃんはお役目がたくさん残ってるだろう」
勇者「そっかぁ…はぁーあ、旅が終わってもやることあるんだよね」
860: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 22:36:42.62 ID:47vY9tEFo
僧侶「そう考えると帰るのが少し億劫になってきますね…」
勇者「ほんとほんと、気ままな旅って最高だったんだねぇ」
傭兵「もうなかなかこんな機会には恵まれないだろうな」
勇者「ソルのお父さんは一生旅に生きているのかな?」
傭兵「いま生きてるかどうかもわからねぇな」
傭兵「けど、奔放な人間なんだろう」
傭兵「ニクスから話を聞いた時はあまりの身勝手さに憤りもしたが」
傭兵「俺があいつの立場なら、自由という名の誘惑を断ち切れるかどうか正直わからないな」
勇者「ボクも! ずっとみんなで旅していたいよね」
僧侶「不便な暮らしでしたけど、楽しかったですね」
魔女「うん。楽しい……こんなこと初めて」
傭兵「そりゃ良かった」
861: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 22:43:12.01 ID:47vY9tEFo
それから数日馬車をはしらせ、俺たち一行はいよいよ太陽の国へと差し掛かった。
傭兵「見えてきたな。麓のほうを見てみろ」
勇者「わっ、あれ城下町!?」
傭兵「そうか、こっちから見るのはお前は初めてか?」
勇者「行きは絶対に振り向かないって決めてたから!」
勇者「こうして見ると結構おっきい町なんだね」
傭兵「それでもバザやグリモワのほうがずっと大きい」
勇者「うんうん。あーどうしよ、腰のあたりがぞわぞわするよぉ」
僧侶「いよいよですね。いよいよですね! ドキドキしてきました」
魔女「太陽の国…すごく久しぶり」
傭兵「さて、まずはグレイスのもとへ一直線だな」
傭兵「多分俺たちの話は国中に伝わってるだろうし、街中でつかまったら長引くぞ…」
勇者「うん! 最初に陛下に報告しなきゃね!」
862: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 22:49:19.28 ID:47vY9tEFo
【太陽の国・城下町】
僧侶「なんだか街中の雰囲気がいつもと違いますね」
勇者「お祭りしてる…のかな?」
僧侶「こんな時期にお祭りなんてなかったんですけどねぇ」
魔女「…賑やか。楽しそう」
傭兵「…入るぞ」
番兵A「旅のものか。ようこそ。ここはグレイス王の治める太陽の国だ」
番兵B「身分を確認する。入国手続はこちらで」
傭兵「…ん、よぉ。元気してたか」
番兵A「…! あ、あなたはソル隊長…! ようこそお戻りくださいました!!」
番兵B「誰だ?」
番兵A「馬鹿野郎しらねぇのか! ほら、勇者様御一行と我らが守備隊の英雄、伝説の騎士ソル殿だ」
傭兵「で、伝説…?」
863: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 22:54:24.29 ID:47vY9tEFo
番兵A「どうぞお通りください。我ら一同、勇者様方のお帰りを首を長くして待っておりました」
番兵B「ご無礼を働いてしまい大変申しわけございません!」
番兵B「うおおおお!」
傭兵「き、気にすんな…それよりここであまり目立ちたくない」
勇者「ねぇ早くはいろ」ヒョコ
番兵B「うおおおお! 本当に勇者様方の凱旋だあああああ!」
傭兵「あぁ…」
町人A「え、勇者様?」
町人B「あれが? 噂はほんとだったのか」
 ざわざわ…
 ざわざわ…
老人「おお勇者様…ひとめだけでも…」
傭兵「まずいな…人が集まってきた…」
864: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 23:00:43.08 ID:47vY9tEFo
衛兵「何事だ!」
番兵A「我らが勇者様が帰還なされました!」
衛兵「なに! これは急いで陛下にご報告をせねば! 伝令ー!」
傭兵「騒ぎをでかくするなっ! どいつもこいつも…」
勇者「あはは…いつのまにか有名人になっちゃったね」
僧侶「どうしましょう…」
次第に周囲には見物人のひとだかりができてしまい、
俺たちの荷馬車は取り囲まれて身動き一つとれなくなってしまった。
衛兵「ええい下がれ! 勇者様の荷馬車であるぞ」
老人「勇者様…ありがたやありがたや…」
町人「勇者様ー!」
町人「キャー騎士様ー!」
衛兵「下がれ!」
魔女「…どうするの。動けない」
傭兵「このままじゃらちがあかねぇな」
865: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 23:06:28.37 ID:47vY9tEFo
勇者「そうだ! みんな、荷台の屋根の上に出て」
傭兵「なにする気だ。余計目立つぞこのまま中にいろ」
勇者「ううん。ボクにまかせて」
ユッカに言われるがままに俺たち4人は屋根に登った。
すでに王宮へ向かう道は人でうめつくされている、これでは通行はままならない。
鼓膜がさけそうになるほどの大歓声が周囲から飛び交った。
傭兵(そんなたいしたことしてないんだけどな…)
俺とヒーラちゃんが顔を見合わせ途方に暮れているところを、
ユッカは得意気にこほんと咳払いをして、何かを唱え始めた。
勇者「紅蓮鳥! 召喚!」
傭兵「うおわっ!」
 ざわざわ…
突然現れた真っ赤な炎の塊に周囲はどよめく。
勇者「これにのってひとっ飛びだよ」
866: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 23:11:14.66 ID:47vY9tEFo
町人「すげぇ…炎が鳥の形に……」
町人「うおおお勇者様ー!」
町人「ヒーラちゃん俺に微笑みかけてくれー」
町人「騎士様ーっ!」
勇者「みんなー、またあとで会いに来るよ! それまでお祭り楽しんでてね!」
勇者「行くよ!」
傭兵「ほんとに大丈夫なんだろうな…! このサイズで4人乗っても落ちないか!?」
勇者「ちょっとくらいなら平気だよ。がんばる!」
僧侶「緊急事態ですししかたないですよね」
勇者「衛兵さん、スレイプニルをよろしくおねがいします」
傭兵「その馬のことだ。十分に労ってやってくれ」
衛兵「はっ!」
867: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 23:16:15.31 ID:47vY9tEFo
【王宮・中庭】
王「なにやら外が騒がしいな」
王「みな羽目を外しすぎているようだな…やはり祭りはソル達が帰ってきてからの開催にすべきだったか…」
王「無事の頼りに浮かれていたのは私だったというわけか」
王「…一体いつ帰ってくることやら」
 バサッ バサッ
王「…? 鳥?」
傭兵「落ちてる! 落ちてるぞアホ! そこに着陸しろ!」
勇者「あ゙ああああごめんなさーい!」
僧侶「きゃーーーっ。マナちゃんなんとかしてくださいー」
魔女「エアブラスターは馬車に取り付けたまま。絶望」
傭兵「ふざけ…っ、ああああっ!」
 ベシャッ
868: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/26(木) 23:21:39.14 ID:47vY9tEFo
勇者「いたたた…」
僧侶「うう…」
魔女「セーフ。いい緩衝材があった」
傭兵「…重いから全員降りろ」
勇者「ソルー…ごめんごめん。ぺしゃんこになってない?」
傭兵「ったく…下が芝生で助かった。中庭に降りたのはナイス判断だったな」
僧侶「うふふ。こんな姿誰かに見られてたらかっこわるいですよね」
王「……お前たち」
傭兵「…! ぐ、グレ――」
勇者「王様!」
僧侶「ひゃう!?」
王「……ふ、まさか空から戻ってくるとは思わなかったよ」
傭兵「よ、よぉ…帰ってきたぜ」
王「そうやって、お前はいつも私を驚かせるのだな」
王「…お帰り。心より諸君らの帰還を待っていたよ」
勇者「はい! 勇者ユッカ、ただいまもどりました!」
後日譚最終話<丘の家>つづく
 
877: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/27(金) 22:22:01.89 ID:3Q8/iLZ5o
遅れたので本編明日更新。今日はおまけのみでスマソ
おまけ?(ヒーラ設定絵)
878: 以下、

ヒーラ可愛すぎる!
879: 以下、
さすがヒーラちゃんは大正義で大天使・・・
保存しました乙乙
880: 以下、
乙!
ボタンが外れそうなぐらいにボリューミな胸だ…
髪の編み込みがかわいらしくて惚れる。
881: 以下、
>>877
本当にありがとう
…ありがとう
嬉し過ぎてちびっちゃう
883: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 22:05:59.97 ID:7yTUYL3ho
後日譚最終話<丘の家>つづき
中庭から謁見の間へと移り、やや物々しい周囲の空気の中で俺たちは旅の報告を始めた。
ユッカの要領を得ない脱線だらけの話にグレイスは真剣に耳を傾け、時々マナのことを物憂げに見つめていた。
傭兵「…報告は以上だ」
勇者「以上です」
王「では、魔王の脅威は完全に取り除かれたのだな」
傭兵「あぁ」
傭兵「魔族領は事実上崩壊、彼の地には新しい国がたった」
王「新しい国? 魔族のか?」
傭兵「話すと長くなるが…」
王「…まぁ旅の報告は今日のところはここまでで良い。お前たちはさぞや疲れているだろう」
王「長旅ご苦労であった。ゆっくり旅の疲れを癒やせ」
王「勇者達を丁重にもてなせ。宴の準備をはじめろ」
大臣「はは」
884: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 22:13:12.44 ID:7yTUYL3ho
勇者「宴だって! おいしいもの食べられるかな!?」
王「あぁ。ユッカの好きなものを好きなだけ食べるといい」
勇者「わぁいありがとうございます陛下! 魔力使っておなかペコペコなんだ」
大臣「ささ勇者様ヒーラ様、こちらへ」
勇者「マナもいい?」
大臣「しかしその娘は…」チラ
貴族「魔族の娘という話では…」
 ざわざわ
勇者「……」
王「もちろんだ。彼女の活躍により世界の危機は救われたと、私は今の話で十分に理解した」
王「出自など一切問わない。なにより、我が姪の大切な友であるからな」
王「祝いの席で無粋な真似はならん。よいな皆の者」
傭兵(グレイス…)
大臣「なんという寛大さ。かしこまりました。ささ、どうぞご一緒ください」
魔女「……」コク
勇者「えへへ。行こ」
885: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 22:18:25.81 ID:7yTUYL3ho
 ・  ・  ・
傭兵「あーもう食えん」
僧侶「お腹一杯です」
魔女「おいしかった」
給仕係「おやおやまだまだありますよ。若いものが情けない」
勇者「うぷ…いくら大好物でも食べ過ぎるときらいになっちゃうよ」
傭兵「しかしやっぱこの味だよなぁ。懐かしい気分だ」
王「旅での食事はどうだった。いろんな場所を訪れただろう」
勇者「どこもおいしかったよね。馬車で走ってるあいだもヒーラが毎日つくってくれたし」
勇者「ボクはたくさんおいしいもの食べれて幸せだったよ」
僧侶「うふふありがとうございます」
王「ヒーラを付き添わせて正解だったな」
僧侶「そんな、元はといえば私から無理を承知でお願いしたことです」
バタン!
王「! 何事だ騒々しい…」
大神官「これは失礼…はぁ、ハァ…今しがた職務を終えて、娘の帰還の報を聞き…走ってきたもので…」
僧侶「お父様…!」
886: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 22:22:46.79 ID:7yTUYL3ho
大神官「ヒーラ! よく無事で戻ってきた…私の胸に飛び込んでおいで」
僧侶「あ、はい…ただいま戻りました。汗だくなので結構です…」
勇者「ヒーラパパお久しぶりです。げぷ」
大神官「はぁ…ハァ…ゼェ、ゼェ…」
傭兵「水飲む?」
大神官「ごほ…勇者様、ヒーラが大変お世話になりました」
勇者「そんなことないよ。むしろボクがヒーラのお世話になっちゃったくらいだよ」
傭兵「そうそう終始ヒーラちゃんに甘えっぱなし」
勇者「ソルもじゃん」
傭兵「うるせぇ」
大神官「さぁヒーラ、ウチへ帰ろう。ママもお前の帰りを心待ちにしているぞ」
僧侶「えっ、えっ…ちょっとお父様…いま陛下と会食中です…」チラ
傭兵「今夜はうちに戻りな。一人娘を旅立たせて、家族は心配でたまらなかっただろう」
王「そうだな。特にホーリィは心配症で、日に日にやつれていく姿が見ていられなかった」
大神官「では娘をつれかえってよろしいですか陛下!」
王「かまわん。家族の団らんより大切なモノはない」
887: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 22:30:19.35 ID:7yTUYL3ho
大神官「ということだヒーラ。今夜は我が家で過ごそう」
僧侶「…えへへ、ではそうします」
僧侶「みなさまおやすみなさい」
勇者「バイバイヒーラ。またあしたね」
魔女「おやすみ」
勇者「あー。ボクも早くおじいちゃんに会いたくなってきたなぁ」
傭兵「明日報告の続きが終わったら会いにいこう」
王「すでに辺境の村には早馬を送って通達してある」
王「司祭もユッカの帰りをたのしみにしているだろう」
王「今夜は3人には客室を用意する。このまま王宮に泊まっていくといい」
傭兵「おう。悪いな。俺はいまんとこ行くアテがないんで宿代が浮いて助かるぜ」
王「行く宛か……近々お前の処遇を考えねばならんな」
大臣「でしたら、守備隊へ復帰させてはいかがですか」
大臣「無論2度と爵位を与えることはできませぬが…彼の戦力は部隊に必要不可欠」
貴族「行く宛がないなら私の番兵でもやらんかね? 報酬は軍の倍出す」
王「まぁ待て。この場で勧誘はするな。本人の意思も追々確認させてもらう」
888: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 22:36:11.35 ID:7yTUYL3ho
王「今日はこれにて散会とする」
貴族「それでは我らは失礼いたします。ソル、話は考えておいてくれ」
大臣「隊に復帰すれば指揮もあがるだろう。頼んだぞ」
傭兵「…」
魔女「ふぁぁ…食べ過ぎて眠い」
王「風呂に入ったらすぐに眠るといい」
勇者「ねぇねぇ陛下。ボクが昔使ってた部屋まだある?」
王「ユッカの部屋かい? あぁ、そのまま残してある。ベッドのシーツは取り替えねばならんな」
勇者「じゃあボクそこがいい! マナも一緒に!」
王「わかった。そうしよう」
傭兵「お前よくグレイスに対してわがままな事言えるな。王様だぞ王様」
勇者「わがままだったかな……」
王「気にするな。かわいい姪の頼みごとくらいなんでも聞いてやる」
勇者「うんうん身内だし!」
傭兵「お前ほんとユッカには甘いよな」
魔女「あなたもだけど」
889: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 22:40:43.69 ID:7yTUYL3ho
勇者「っていうかソルだっておかしいじゃん!」
傭兵「何が」
魔女「一国の王に対して友達口調はおかしい…と思う」
大臣「ごもっともですな」
大臣「そもそもこやつは礼儀を知らん。陛下の元騎士とはいえ、いまやただの傭兵。弁えるがよい」
傭兵「おっさん堅いこと言うなよ。俺とグレイスの仲知ってんだろ?」バシバシ
大臣「……」
王「……もう治りそうもないので私はとうに諦めているよ」
 
 ・ ・ ・
魔女「あなたは一緒に寝ないの?」
傭兵「さすがにベッドが小さすぎる」
傭兵「それに…ここじゃあんまそういうこと出来ないだろ。バレたらつまみ出されそうだ」
魔女「わかった。残念だけど…今度また抱いてほしい♥」
勇者「おやすみソル。村に戻ったら…いっぱいエッチしてね♥」
傭兵「……2人して誘うのやめろ」
勇者「あはは、押し倒されちゃう前に寝ちゃおーっと」
パタン
傭兵「…ったく。旅が終わってもあいつは何もかわんねぇな」
傭兵「…そうか、終わったんだよな」
890: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 22:45:30.47 ID:7yTUYL3ho
【王の部屋】
兵士「これは隊長。こんな夜更けに陛下に御用ですか」
傭兵「…元、隊長だ。この部屋今はお前らが警護してるのか」
兵士「はい。誰も通すなと厳命されておりますが、ソル元隊長殿だけは通して良いとも承っております」
傭兵「そうか。じゃあ入るけど…ほんとにいいのか?」
兵士「そのおつもりでいらしたのでは…」
傭兵「なら遠慮なく」
ガチャ バタン
王「!」
傭兵「よ。まだ起きてたか」
王「あ、あぁ…お前からの報告書に目を通していた」
傭兵「こんな夜更けまで熱心だな。肌荒れるぞ」
王「お前の言っていた、新しく生まれた国とやらも気になってな」
傭兵「うまくまとめられているといいが…文章作成は苦手でな」
891: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 22:50:13.44 ID:7yTUYL3ho
傭兵「忙しいなら帰るか」
王「…まて! せっかく来た客人をもてなさないわけにはいかない」
傭兵「客人か…なんだか妙な気分だな。そういや騎士時代にあまりここに入ることもなかった気がする」
王「これから一杯どうだ。そこの戸棚のを開けよう」
傭兵「これすっげぇ高いんじゃねぇのか。もっとふさわしい場があるだろうに」
王「お前が帰ってきたら開けようと思っていた年代物だ」
傭兵「なんだ気がきくな。じゃあお言葉に甘えて、いただかせてもらう」
王「親友との再会に乾杯」
傭兵「乾杯! ……んく、んく、っぷはぁー!」
王「エール酒じゃあるまいし…もう少し慎ましく飲めないのか」
傭兵「うまいなこれ! もう一杯もらえるか?」
王「あ、あぁ! 今夜は好きなだけ飲め…ふふ」
892: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 22:56:08.05 ID:7yTUYL3ho
傭兵「こうしてふたりきりになるのも久しぶりだな」
王「あぁ、共に過ごした時代を思い出す」
王「ソル。今回お前にとって実りの多い旅だったか?」
傭兵「…まぁな。いまから俺の言うことに驚いて変な声だすなよ?」
王「いまさら何を驚くことがある。お前には昔から驚かされてばっかりだ」
傭兵(俺もお前には死ぬほど驚かされたことあるけどな…)
傭兵「実はな、この旅をとおして俺のルーツがわかった…」
王「ルーツ? つまり出自ということか?」
王「良かったではないか。自分が何者なのか知ることができたのだろう」
傭兵「それがよ…俺とお前…従兄妹かもしれない」
王「……何だと? 私と、お前が?」
王「ではソルは叔父上の子…ということか?」
傭兵「父親の名前はグレン。母親はニクスという」
王「グレン…!」
傭兵「魔族領に近い辺鄙な山奥でどうやら俺は生まれたようだ」
王「……」
傭兵「しかも母親は鳥だ」
王「…?! げほっ、げほっ…なんだと!? すまん…私とあろうことが」ゴシゴシ
893: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 23:01:25.69 ID:7yTUYL3ho
傭兵「参ったぜ。俺もいまだに信じられねぇ」
傭兵「けどこの与えられた力は本物だ。これのおかげで俺は九死に一生を得た」
傭兵「俺は…俺の力は、生まれながらに血統に恵まれていただけだ」
王「……」
傭兵「それでも、真の勇者となったユッカの前では霞むほどのちっぽけな力だ」
王「ソル、お前は確かに自分のちからで戦ってきたよ。私はこの目で幾度と無くお前の姿を見てきた」
傭兵「すべてを失っても諦めず、わずかな希望を頼りに己を磨き続けた」
王「このたくさんの傷を誇ってよい」
隣にこしかけていたグレイスは俺にやんわりともたれかかり、腕の傷をなでた。
風呂あがりの石鹸のいい匂いが長い髪の毛からふわりと漂ってくる。
傭兵「お、おいグレイス…」
王「いまは…グレースだ…お前と2人きりの時だけだ」ピタ
傭兵(ち、近い…こんなことする奴だったか?)
王「ん…すまないな」
王「どうやら少し度数が強かったみたいだ…」
894: ◆PPpHYmcfWQaa 2015/11/28(土) 23:11:06.78 ID:7yTUYL3ho
傭兵「ちょっと離れようか。水飲め」
王「…んく。ソル、次は私の話を聞いてくれないか」
傭兵「なんだ?」
王「私も20も半ばだ、近頃大臣達から早く后をとって跡取りを作れとつっつかれていてな」
傭兵「…無理じゃん」
グレースは言わずもがな女だ。
しかし王家の都合で男として育てられ、男装したまま生きてきた。
いまさら女性だったとカミングアウトすれば国が揺らぐことになるだろう。
王「昔はそんなことずっと先の話だとおもっていたが…時が経つのはあっという間だな」
傭兵「ど、どうするんだ?」
王「后に名乗りをあげる娘は数多いる。私はこれでも人気があるからな」
傭兵(そりゃこのルックスの王様がいたらな…女はキャーキャー言うだろうよ…)
王「跡取りはユッカに任せるとして、私は…ひとまず男として女と結婚すべきだろうか?」
傭兵「ゔ…」
王「頼むー、一緒に考えてくれ〜〜」ギュ
傭兵「あぁぁー、俺がしるかー! 酔っ払い過ぎだぞお前!」
後日譚最終話<丘の家>つづく
 
899: 以下、

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