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初めてのバイト先がとんでもない所だった


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読んでまっせ、はよしや、おもろいで
64: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 18:57:59.96 ID:WyyYX4B50
面白くなってまいりました
65: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 19:00:23.32 ID:Jnfzpbqe0
なんかほんとみんなありがとう!
翌日、店の前に行くと社長が車をスタンバイして待っててくれてた。
私服の社長はなんだか見なれなくて、少し違和感を覚えた。
なんかテレビ会社のプロデューサーみたいな格好だったと思うww
社長「うい!」
俺「おはようございます!」
社長「ほな行くか」
車で揺られること10分、某柔らか銀行に。
適当に機種を見繕ってもらって、あっさりと契約。
俺「なんかほんとに申し訳ないです…」
社長「なぜお礼が出ない」
俺「いや、あの」
社長「お・れ・い」
俺「ありがとうございます!」
こえーよ、社長。
昼飯も食ってくか、ってことで近所のファミレスへ。
適当に頼んで料理を待ってるときだった。
社長「俺、ガキいなくてさ」
社長が誰に言うこともなく、そうつぶやいた。
72: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 19:07:06.17 ID:Jnfzpbqe0
社長「いやー、俺の精子がないんやってww笑えるやろwwww」
なにも答えられずにいる俺をよそに、社長は淡々と話していく。
社長「いまさらどうにかなるって話ちゃうし、ええんやけどな。
 最近お前がバイトに来てからガキができたみたいでさww
 やばい、ちょっと重いかwwww」
俺「や、よく分らないですけど、悪い気はしないです」
社長「wwwwじゃあこれからお前は俺の店の奴隷だwwバイトじゃなくて奴隷なww」
そう言って社長はげらげら笑った。
飯をつつきながら、今度は俺が家の話をした。
母親がどうしようもない人間だということ。
家に居づらいということ。
社長はただうなずきながら、すべてを聞いてくれていた。
68: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 19:02:17.10 ID:AoNKqhAg0
養子縁組み!養子縁組み!!
67: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 19:01:12.64 ID:Ng/UY2HG0
めっちゃ良い人達じゃん?
80: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 19:14:48.90 ID:kpzMkD/V0
なんかいいバイト先だな
82: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 19:18:32.42 ID:Jnfzpbqe0
社長「よし、帰るぞ奴隷1号ww」
俺「その呼び方だけはどうにかならんですか」
終始ご機嫌な社長を傍目に、店を出て社長に家まで送りとどけてもらった。
こんなに楽しい1日は初めてで、ほっこりしたのも初めてで、家に帰ってからもにやにやしっぱなしだった。
そして手に入れた携帯の電話帳に入った最初の連絡先は社長だった。
社長、とだけある電話帳を見てぞっとしたのは言うまでもない。
また翌日から、またバイト漬けの日々。
基本的にうちは月曜日が定休日なんだけど、携帯を契約してもらった次の日出勤するやいなや、
A「奴隷…」
あんたが言うと怖いからやめてくれ。
社長「すまんww広めたwwww」
あんんたって人は…。
この日から職場で俺の呼び名が奴隷になったのは言うまでもない。
84: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 19:31:54.33 ID:Jnfzpbqe0
バイトを始めてから1カ月たった。
基本的にうちは、25日締めの月末払いで、その日は待ちに待った給料日でした。
バイト自体にもだいぶ慣れていて、その日の仕事を片付けると、女将さんから呼ばれた。
女将「はい、これお給料!」
俺「あ、ありがとうございます!」
女将「また来月も頑張ってねww」
そう言われ渡された封筒をみると、表に大きく「奴隷様」と書いてあった。
すごく複雑な気持ちになった。
同時にAさん、Bさんともに給料をもらっていて、比べ物にならないほどの給料袋の分厚さだった。
社長「おー、給料か!」
俺「はい、ありがとうございます」
社長「飼いならすためや、これくらいの投資はしゃーないww」
奴隷というか、飼い犬状態じゃねーか。
社長「おーい、A、B!」
急にAさんとBさんを呼び出す社長。
AさんとBさんを見ると親指でグッドサインを出しておられる。
社長「よし、1000円出せ」
俺「は、はあ…」
社長「じゃあ表で待ってろww」
そう言って客席に座らされて、しばらく待たせる俺。
87: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 19:38:35.37 ID:Jnfzpbqe0
客席で待たされること30分弱。
女将さんと他愛もない話をしていると、社長と職人さんたちが厨房から出てきた。
社長「ほら、1ヶ月記念日やww」
そう言って座っている机に並べられる懐石料理。
1ヶ月働いたんだから分かる、この店で1番高い懐石料理だった。
当然1000円なんかで食える代物じゃない。
俺「え?」
社長「なんも言わんと食うたらええww」
B「手抜きで作ったったさかいww」
A「はぁ、俺の給料…」
Aさん、あんたって人は…。
155: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:17:35.17 ID:i/9hKrS20
>>87から泣きっぱなしだよう(;ω;)良い話だあ
89: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 19:44:43.97 ID:Jnfzpbqe0
俺「い、いただきます…!」
すごく食べづらかった。
社長さんが横でつついてくるからでもなく、Bさんが憎まれ口を言うからでもなく
Aさんが懐石の値段の内訳を言ってくるからでもなかった。
ただ美味しくて、心づかいがどうしようもなく嬉しくて、嗚咽が邪魔したから。
社長「人の作った料理で『うぇうぇ』言ってんちゃうぞww」
俺「ずびばでん…」
A「泣き顔、いつもに増してぶさいくやな…」
分かった、Aさんはささやき戦術の達人だ。
99: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:01:57.23 ID:BeeJT2OW0
いい人たちだな
100: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:02:34.22 ID:fBdegE2jO
AさんとBさんは例えると誰になるんだ?
104: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:06:05.16 ID:UJID2dQ9I
いい話…グスッ
106: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:11:07.59 ID:Jnfzpbqe0
結局終始鼻水だらだら、涙だらだらで家に帰ることに。
帰ってから給料袋の中身をみると、もちろん時給×時間分なんだけど驚くほど入っていて、手が震えたのを覚えてる。
俺「はい、これ」
母親「給料日やったんや」
母親は特にリアクションを示すわけもなく、ただ俺から2万円を受け取った。
それに対して俺も憤りを感じることもなく、自室に戻ってから一人暮らしの算段を始めた。
決めたこと5万円は貯金しようということ。
携帯代を差し引いても多少は自分に使えるお金も残ることに目途も立った。
上手くいけば半年もしないうちに一人暮らしが始められることに、早くも希望を感じていた。
108: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:12:12.13 ID:BeeJT2OW0
いいね
109: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:12:13.24 ID:cnLZmKEG0
もう住み込み奴隷になっちゃいなよ。
111: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:19:41.80 ID:Jnfzpbqe0
>>100
難しい…
Aさんはほんとに普通の人、Bさんは温水さんを強面にした感じかなー。
給料日という大きなモチベーションを得た俺は一層仕事に精が出るようになった。
この頃には、少しずつ社長やAさんBさんに頼まれたことがこなせるようになっていき、そして頼まれることも増えてきた。
またそれが嬉しくて仕事に励むようになった。
そんなある日、昼の営業時間が終わって店で休憩してると社長さんと女将さんの怒号が事務所から聞こえてきた。
女将「あんたは頭固いねん!!」
社長「誰に口きいとんじゃ、おどれは!!」
どこのヤーさんですか、あなたたちは。
AさんもBさんも自宅に帰っていて、今職場にいるのは俺だけ。
社長「ごらぁ!奴隷!!」
これは飛び火してきそうな予感。
112: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:25:38.03 ID:Ng/UY2HG0
ここでまさかのお呼び出しw
115: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:26:33.48 ID:Jnfzpbqe0
俺「は、はひぃ!!」
てんぱりながら駆け足で事務所へ向かう。
女将「厨房を走らない!!」
ああ、出た対岸の火事が飛び火したやつだ。
社長「今はそんなん関係あらへんやないか!」
女将「はぁ?!」
社長「なんやこら!」
あ、あの俺を呼んだ意味はなんなんですかねぇ。
俺「あの、俺を呼んだ意味は…」
社長「口からこぼれただけじゃ、ひっこんどれ!」
口からこぼれたものが、どなり声になるんですね。
もうどうでもいいやってなって厨房に戻る。
相変わらず怒号が飛び交う中、会話を聞いているとなんとなく話の全貌が見えてきた。
121: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:33:46.82 ID:Jnfzpbqe0
どうも女将さんは新しいバイトの子がほしいもよう。
お客さんのお世話を1人でするのはそろそろしんどくなってきたとのこと。
社長さんはお前は店の経営のことを考えてものを言ってくれと。
女将「あんたがパチンコやめたら、新しい子の給料も払えるわ!」
社長「お前が無駄遣いやめたら考えたるわ!」
女将「それにあんたは1くんが来てから、楽しそうやんけ!」
社長「それのなにが悪いねん」
女将「わたしにもお気に入りの女の子がほしい!」
なんだ、ただの夫婦喧嘩じゃないか。
ここで社長さんが折れたのか、なにも言わずに厨房に入ってくる。
社長「もうあいつには何話してもあかんわ」
俺「ははははh…」
社長「俺が折れたらな、いつ離婚してもおかしいないわ」
そう思うならもっと手前で折れることはできないのだろうか。
124: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:43:50.27 ID:Jnfzpbqe0
まぁ、夜の営業時間はとてつもなくぎくしゃくしていた。
AさんBさんは何食わぬ顔で通常運行、社長さんは俺に女将さんの悪口を聞こえるように言ってくる。
逆に女将さんはやたらと俺を呼びつけて仕事を押し付ける。
来客も少なかったはずなのに、ある意味1番疲れた日なのかもしれない。
営業時間が終わって、店じまいをしながら女将さんと話していた。
女将「なんか今日はごめんねww」
俺「いや、まぁだいぶ慣れました」
女将「あんたもなんか逞しくなったねww」
俺「そんな…」
女将「ほんまね、わたしが折れなあの人と離婚してまうやろうからねww」
お ま え も か。
夫婦そろって同じこと言ってんじゃ、世話ないわ。
俺「そ、そうですね、女将さんが折れてるから上手くいってるんですよ」
女将「でしょーwwさすが1くん、分かってるわーwwww」
いやぁ、俺ってばなんて策士。
女将「よし、バイトの募集かけてみよう!ww」
やっぱり折れてないやないかい!
133: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:54:48.06 ID:Jnfzpbqe0
そんなこんながありつつ1週間後のある日、昼休憩をしていると来客を知らせるチャイムが。
割と営業時間外にもお客さんが来て、オードブルや夕食の注文してきたりするのでそれかと思い店の表まで出てみる。
俺「いらっしゃいませー」
おとなしそうで、若い女の子が立っていた。
女「あ、あの」
俺「はい…?」
若い子が来るような店でもないし、たぶん不信感全開で相手していたと思う。
女「今日は面接を受けにきました…」
俺「…あぁ! ちょっと待っててくださいね!」
事務所に戻って、女将さんに新しいバイトの子が来たことを伝える。
女将さんは嬉しそうな顔をして一目散に客席に向かっていった。
134: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 20:55:50.75 ID:JCuhtjEx0
女の子ktkr
142: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:01:18.99 ID:Jnfzpbqe0
女の子の印象はとにかく、おとなしそうで普通の子だった。
おそらく高校生くらいで、なぜか少し羨ましくも感じた。
表からは女将さんの笑い声が聞こえてきて、相変わらずだなぁと思っていた。
事務所で寝転びながら一服している社長に
俺「社長、面接行かんでええんですか?」
社長「認めへんー」
俺「子供ですか」
社長「奴隷が社長になんちゅう口きいてんねん!」
なんでこんな気がたってんだよ。
俺「ほら」
社長「しゃあないなー、あー、めんどくさ」
散々悪態をつきながら社長は事務所を出ていった。
結局この人も折れてなかったのである。
することもなくて暇だなぁと雑誌を読んでいると、社長が早くも戻ってきた。
もしや落としたのか…?
社長「おい、奴隷」
俺「…はい?」
社長「いやぁ、若い女の子ええなあww」
最低だ、あんた。
144: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:03:33.03 ID:ICko9N8z0
社長wっwww
145: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:04:12.13 ID:l5ruPYNl0
こういうとこいいなぁ
149: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:10:32.91 ID:Jnfzpbqe0
俺「へー」
社長「なんやそのケダモノを見るような目は」
俺「さぁ?」
社長「お前最近、態度でかなってないか?」
ちょっと怖くなってきたので厨房に逃げることにした。
しばらくすると女将さんが女の子を連れて厨房に入ってきた。
女将「あ、奴…じゃなくて、1くんww」
俺「あのねぇ…」
女の子「?」
いい加減、人権問題で訴えるぞ。
女将「明後日から働いてくれるKちゃんね!」
女の子「Kです!よろしくお願いします!」
Kちゃんは深く俺におじぎをして、顔をあげて俺に笑顔を見せた。
あ…若い女の子いい!
俺「は、はい!こちらこそ!!」
社長「いやぁ、下心怖いわー!ww」
しゃ、社長め…。
151: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:12:36.86 ID:AmxPo9910
A兄貴の女への扱いが気になる
154: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:15:13.09 ID:Jnfzpbqe0
俺と同じでKちゃんもその日は、それだけで帰っていった。
この日の夜の営業時間にAさんBさんにも、新しい子が入ってくることが伝わった。
B「また足手まといが増えるんか…」
もうほんとごめんなさい。
A「…女?」
なんでちょっと嬉しそうなんだよ。
そんなAさん、この日はやたらと絡んでくる。
A「おい」
俺「はい?」
A「新しい子、見たんか?」
俺「ええ、はい」
A「…女?」
なんで今度は照れくさそうなんだよ。
ちょっと意地悪してみたくなった。
俺「さぁ?男だったらいいですねww」
A「…ちっ」
そんな分かりやすく舌打ちします?
160: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:28:34.55 ID:Jnfzpbqe0
翌々日、Kちゃん初出勤の日。
Kちゃんは学生ということで、夕方からの出勤だった。
K「おはようございます!」
事務所から颯爽と現れたKちゃん。
長い黒髪を後ろで束ねて、面接のときに見たときより凛として見えた。
社長「おう!今日から頼むなーww」
B「おはよー」
A「お、おはよ!」
A、あんただけは絶対に許さんぞ。
ちなみにこの日も俺が挨拶しても無視だったからね!
さっそく女将さんがひきつれて、仕事のノウハウを教えにかかった。
A「おい」
俺「はい?」
A「女やないか…ww」
あ、嬉しそう。
むしろにやけてんじゃねえか。
この日はなんだかとてもいい雰囲気で厨房が回っていた。
おそるべし若い女の子の力。
162: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:34:39.51 ID:Jnfzpbqe0
仕事も終わり、店じまいをしていた。
これが人が1人増えるだけで、すさまじく早く終わる。
単純にKちゃんの要領がいいのもあったと思うけどね。
K「あ、あの!」
俺「はい?」
洗った食器を拭いているとKちゃんに勢いよく声をかけられた。
K「ど、どれい…!」
なぜか恥ずかしそうな顔をして、俺の名を呼ぶKちゃん。
正しくは名前でも何でもなく、ただの人権問題である。
俺「え?」
K「ご、ごめんなさい!!」
顔を真っ赤にしてどこかに行ってしまったKちゃん。
俺はなぜ彼女から奴隷呼ばわりされたのかも分からず、とりあえず店しまいを続けることに。
女将「こらぁ、奴隷!!」
客席のほうから聞こえる女将さんの怒号。
なんで俺が怒られてんだ。
163: 忍法帖【Lv=19,xxxPT】(1+0:
Kちゃんかわゆす
164: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:37:00.17 ID:S8JwqSdC0
Kちゃんください(キリッ
166: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:37:16.45 ID:98yOlhEn0
>>164
今の嫁なんじゃね?
167: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:39:19.11 ID:S8JwqSdC0
>>166
やっぱそういうアレ?…orz
168: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:40:32.28 ID:Jnfzpbqe0
俺「はひぃ!」
急いで客席に向かう。
女将「あんたねえ、せっかくのKちゃんの努力を無駄にしたんやな!」
なんのことですか。
K「いや、ほんとに1さんは悪くry」
女将「黙っとって!」
あぁ、飛び火した。
奴隷呼ばわりされたけど、これには素直にKちゃんに同情した。
この職場に来たことを。
俺「あの、なにを怒ってry」
女将「わたしがKちゃんにあんたを奴隷呼ばわりすれば、打ち解けられるよって言ってあげたの!」
俺「は?」
女将「Kちゃんがあんたと打ち解けたいって言うから!」
な、なんちゅう切り込み方…。
俺「普通に話していたら打ち解けますから…」
女将「最初っからそう言うてよ!」
じゃあ聞いてくださいよ!
なんてやり取りを女将さんとしていると、横でKちゃんがくすくす笑っていた。
女将さんには理不尽な怒られ方をしたけど、Kちゃんが笑ってくれて少し嬉しかった。
174: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:47:11.93 ID:Jnfzpbqe0
社長が女将さんと喧嘩する理由が少しわかったような気がした。
店も閉め、帰ろうと自転車に乗った。
ちなみに店から家まで自転車で10分くらいで、Kちゃんも自転車だった。
俺「じゃあお疲れさまでした」
K「お疲れさまでした!」
家に帰ろうとすると、後ろからKちゃんがついてくる。
なんぞ。
後ろを振り返る、Kちゃんと目が合う。
K「家の方向、一緒みたいです…ww」
俺「そ、そうなんですか」
一緒に帰りましょう、なんて言えるわけもなく俺が少し前を走っていた。
K「あ、あの!」
俺「はい?」
振り返るとKちゃんは自転車から降りていた。
K「せ、せっかくなんで一緒に帰りません?」
俺「そ、ソッスネ」
変な緊張のせいか裏声になったことを覚えてる。
175: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:48:31.97 ID:fBdegE2jO
さっそくフラグが立っただと…!?
179: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:52:39.14 ID:98yOlhEn0
青春羨ましすぎる(´;ω;`)
188: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 22:04:19.71 ID:ywDOHRNmP
>>179
青春て久しぶりに聞いたは
180: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:54:51.44 ID:Jnfzpbqe0
Kちゃんの歩幅は俺に比べると狭くて、合わせて歩くと少し窮屈に思えた。
K「面白い職場ですよねww」
俺「まぁ…」
K「1さんはもう長いんですか?」
俺「いや、俺もつい先月から」
K「えー、見えないなぁ!そう言えば、いくつなんですか?」
俺「15ですけど…」
K「わ、わかっ!」
Kちゃんは芸人もびっくりするくらい、びっくりしたリアクションをしてみせた。
ていうか、Kちゃんも高校生じゃないのか?
俺「Kちゃんは…?」
K「1回生、大学です!」
なんと3つも上だったもよう。
職場の近所に大学があって、どうやらそこの学生さんらしく、下宿しているらしい。
181: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 21:59:45.26 ID:ICko9N8z0
ぱんつ脱いだ
182: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 22:00:25.53 ID:m+jxRfno0
おもろい
186: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 22:03:54.34 ID:Jnfzpbqe0
K「じゃあここで!今日はお疲れさまでした」
俺「お疲れさまでした!」
そう言ってKちゃんと別れた場所は、2階建てのアパートの前で。
ほんとに大学生なんだなあと思うと、やけに遠い存在に感じた。
次の日からも相変わらずな感じで、ただKちゃんがメキメキ仕事を覚えていくのが印象的だった。
その週末、夜のピークも終わってKちゃんと社長が作ってくれたまかないを食べている時だった。
社長「おう、奴隷、K!」
俺「はい?」
社長「お前らこの後、暇か?」
俺,K「特には…」
社長「よしww仕事終わったら親睦会するで!」
なんだかよくわからないまま、社長に連れ出されることが決まったよう。
ちなみに基本的に社長の休日の過ごし方は、パチ屋に行くか釣りに行くかゴルフに行くか。
だから日曜の夜から連れ出されるのは珍しかった。
191: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 22:10:23.58 ID:Jnfzpbqe0
完全に仕事が終わったのは11時前だった。
事務所で待っている社長に声をかけると、さっそく出かけるぞ、とのこと。
女将さんは行ってらっしゃい、と見送ってくれた。
俺「どこ行くんですか?」
社長「ん?奴隷部屋」
K「なにそれ怖い」
そうですか、Kちゃんからも奴隷認定されたもよう。
車に揺られて10分ちょい。
見えるのは見なれたカラオケ。
俺「え?」
社長「しゃww歌うぞー!ww」
K「よし!」
なぜかやる気満々な2人。
俺はと言えば、カラオケほど苦手なものはないという具合。
人前で歌うとか恥ずかしくてできねーよ。
受付にて、さも当たり前のように会員カードを出す社長。
社長「フリータイムで」
若いな、おい。
194: 忍法帖【Lv=11,xxxPT】(1+0:
羨ましい環境だなぁ
195: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 22:19:25.24 ID:Jnfzpbqe0
部屋に入り、まず社長がしきる。
社長「まず掛けからな!ww」
まず、の意味がわからん。
社長「1人3曲、持ち歌を歌う。その曲の中で1番特典高かったやつが5000円、次が3000円、けつはなしなww」
K「ふっふっふっww」
もうこれは負けるな、と財布の中を確認した俺。
社長「最初から負けること考えて掛けごと出来るか、あほたれww」
結果?結果はというとですね、それはハイレベルな戦いでしたよ。
Kちゃん→ジュディマリのそばかす
社長→虎舞竜のロード
ともに90点オーバー。
俺→宇宙戦艦ヤマト。
忘れもしない96点にて1位。
俺の掛けごとの原点は、もしかしたらここなのかもしれない。
198: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 22:22:02.24 ID:Ng/UY2HG0
96点すげー!
199: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 22:22:56.15 ID:Zr74tpvjO
初セクロスの描写は詳しくお願いします
207: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/09(日) 22:31:44.73 ID:Jnfzpbqe0
自分で奴隷って名乗るってどーよ。
どうかクソコテとののしらないでくださいいいい。
結局5000円を社長から巻き上げ、Kちゃんも3000円をもらってた。
なんだかんだで明け方まで歌い通して、俺はと言えば喉ガラガラ、社長とKちゃんはまだまだ元気。
店を出た後、朝飯食って帰るぞということで某牛丼チェーンへ。
たらふく食わせてもらって、それぞれ帰路へ。
社長「ほなお疲れー!楽しかったわww」
K「こちらこそありがとうございました!」
俺「おつかれさまでした!」
解散してKちゃんと帰ろうとしていた時だった。
社長「おい、奴隷の分際で変な気を起すなよww」
どーゆー意味や、それは。
K「きゃっ、こわいww」
あんたも便乗しないの。
209: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 22:33:12.34 ID:BeeJT2OW0
Kちゃんも馴染んでていいなww
210: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 22:33:22.76 ID:ICko9N8z0
各馬一斉にパンツを脱ぎました
220: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/09(日) 22:42:56.38 ID:Jnfzpbqe0
俺「じゃあ。おやすみなさい」
K「またね!おやすみ!」
Kちゃんを送り届けたあと、俺も帰宅した。
ベッドに倒れこむとそのまま眠りについた。
その後も社長とKちゃんとでカラオケに行くことは恒例行事に。
だいたい月1くらいで暇を合わせて行くことになってますww
少しはしょるけど、バイトを始めて半年がたった頃。
その日はえらく社長がしんどそうで、どうやら風邪っぽかった。
8時には店を閉めるから、片付けを頼むということだった。
社長「晩飯はお前が作れ」
俺「了解です」
社長「俺の包丁好きに使ってええからな。ほなあとは任せるわ」
俺「お大事に…」
そう言って社長は奥へはけていった。
AさんもBさんもそれに合わせて帰り支度を始めた。
ん?待てよ、包丁を好きに使っていいだと?
普段触らせてくれすらもしないのに、ほんとにいいのか?
225: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/09(日) 22:48:19.32 ID:Jnfzpbqe0
少しくどいけど、職人さんにとって包丁とはとても大事なものなのです。
俺も何度か仕方なく触る機会があって、社長の包丁を触ったんだけど、割とガチで怒られました。
茫然とする俺に女将さんが声をかけてきた。
女将「どないしたん?」
俺「どないしましょ…」
女将「は?」
俺「晩飯、俺が作れって…」
女将「へー、珍しい。いや、そうでもないかww」
俺「へ?」
女将「とにかくKちゃんの分も頼んだでww」
それだけ言い残して女将さんは自分の仕事に戻っていった。
とりあえずある食材で野菜炒めを作ってみた俺。
包丁を握る手が震えて、隣で見てるKちゃんがハラハラしていたように思う。
227: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/09(日) 22:53:55.43 ID:Jnfzpbqe0
できた野菜炒めをおかずにKちゃんとご飯を食べていた。
K「うーん、やっぱり社長には勝てへんねww」
俺「当たり前でしょ…」
K「でも美味しいよ!」
よくよく考えれば、俺自身、自分以外にご飯を作ったのは初めてでそれを褒めてもらえてうれしかった。
俺「ありがとうございます!」
K「まだまだ修行が必要だね?ww」
俺「精進します」
そういうとKちゃんはいつものように柔らかい笑顔を見せてくれた。
このころにはKちゃんとすっかり打ち解けれていたように思う。
女将さんも俺の作った野菜炒めをそこそこに褒めてくれて、見えない程度にガッツポーズをした。
232: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/09(日) 23:01:21.93 ID:Jnfzpbqe0
翌日、社長も食べたのか散々ダメだしされながらも、元気になった社長が心なしか嬉しそうだった。
社長「そういやお前あれや、事務所の机見てこい」
俺「え?」
社長「はよ」
なんのことかさっぱり分からず、事務所の机を見ると何枚かちらしが置いてあった。
よく見ると物件のちらしで、手頃な値段の物件には大きく丸がしてあった。
それを眺めていると後ろから社長が
社長「お前、一人暮らししたいんやろ?ここ、俺の知り合いも居るし、悪いようにはならんよ」
俺「いや、嬉しいんですけど、なんで…」
社長「奴隷の面倒見るのが社長の仕事やろww金がないんやったら知らんww保証人のサインはしたる!」
俺「お金のほうは、はい…」
社長「お前金使わんもんなあwwほな次の月曜物件見に行くか!一応母ちゃんに話しとけよ」
それだけ言うと社長はそそくさと仕事に戻っていった。
233: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 23:02:37.70 ID:Ng/UY2HG0
>>232
社長テライケメンw
ほんとに良い人だなぁ
234: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 23:03:08.81 ID:ICko9N8z0
ええ奴隷商人やん(TT)
237: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 23:05:59.62 ID:sCkpLje60
こういう人情ってまだあるんだな・・・
240: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 23:10:44.45 ID:J7w1aYmn0
俺も奴隷になりたい
Kちゃんの
243: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 23:13:34.26 ID:6SUXXC7n0
>>240
それで時給750円とか最高すぎる
248: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 23:29:11.43 ID:1msOoGGfP
Kちゃんは誰似なの?
257: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/09(日) 23:51:05.81 ID:l7ZMzPa3O
今日は寒いんだから早くしてくれないと風邪ひいちゃう
259: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/09(日) 23:56:38.47 ID:Jnfzpbqe0
ごめんなさい…荒れるだろうなと思いつつ、そのままで風呂あびてました。
保証人の件ですが、社長に詳しくは聞けてないんで予想ですけど、おそらくコネです。
不動産屋も特になにも言わなかったことを考えたら、割とそこまで厳しいものではないのかと…。
>>248
誰だろなぁ…もとかりや?さんに似てると思われます。
>>257
頼む、パンツははいててくれ。
263: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 00:06:18.97 ID:iCQ0O04D0
その日、仕事を終えて家に帰ると母親をいるのを確認して話をつけに向かう。
俺「なぁ」
母親「なに?」
ただいま、お帰り、なんて会話うちには存在してませんでした。
俺「一人暮らしするわ」
母親「…あんたアホやろww」
しばらく考えたあと母親はそう言って嘲笑した。
俺「なにが?」
母親「普通に考えて、保証人は?うちはそんなんならへんでww」
俺「バイト先の社長さんがなってry」
そこまで言うと母親は急にファビョりだした。
母親「あんた調子に乗ってるやろ!」
俺「もうええわ」
母親「そうやって逃げるんか!」
もうラチがあかないと思い、リビングを出た。
どうせこの家とも母親とももう少しの付き合いだと思えば、特になにも感じなかった。
267: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 00:13:09.80 ID:iCQ0O04D0
ただ自室に戻ると、結局最後までこうなるのか、という思いがあふれてどうしようもない気持ちになってきた。
最後まで分かりあうことも、譲り合うこともなかったんだと。
次の日、出勤すると社長が真っ先に声をかけてきてくれた。
社長「話したんか?」
俺「まぁ…」
社長「そうか…まぁ、世の中どうにもならんこともあるわな」
俺「そうですね…」
なにも言わずとも社長は理解してくれたみたいでありがたかった。
社長「でもあれやぞ、15歳の一人暮らしは夢があってええぞおww」
やっぱり社長は社長だった。
272: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 00:19:31.41 ID:UFWQv5cZO
>>267
社長わろたwwww
273: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 00:20:14.54 ID:iCQ0O04D0
その日のまかないを食べている時、Kちゃんに一人暮らしをすることになったのを報告。
K「まじか!今度お邪魔してしんぜようww」
俺「え」
K「嫌なのかよ」
俺「そうじゃなくて…」
無邪気に笑うKちゃんが可愛くて、社長の夢があるという言葉も理解できた気がした。
K「引越しの日、教えてよ!手伝いに行くからさ」
俺「はい、ありがとうございます」
なんて話をしながら一人暮らしに夢を膨らませていた。
274: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 00:21:20.66 ID:80xj5v6j0
僕の股間も膨れました
276: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 00:22:15.60 ID:R+msMCAQ0
>>274
奇遇だな、俺もだ
277: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 00:22:27.36 ID:/rfVvniP0
>>274
すごく…小さいです///
280: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 00:32:37.24 ID:iCQ0O04D0
そしてその週の月曜日、俺は社長と物件巡りをしておりました。
あーでもない、こーでもないと社長が一人で言っているのに、若い社員の人は困っておられました。
確か4件目か5件目の物件だった。
割と店からも近くて、なお家賃もそこそこな物件に行きつき、そこに決めることに。
なによりテレビ、冷蔵庫、洗濯機がついていたのが魅力的だったww
そうなれば話もとんとん拍子に進んで入居も無理言って、来週にできるようにしてもらった。
敷金礼金も無事払えて、とりあえず店に戻ることになった。
社長「そーいやお前家具、家電は買うとして家から持っていくもんは?」
俺「いや、割とマジで服しかないです」
社長「うはwwしゃれっ気0やないかwwww」
俺「社長と違って浪費癖がないんです」
社長「奴隷の分際で…wwww」
そうなれば家具と家電も見に行くかってなって、いろんな店をはしごした。
取り置きしてもらったり、大きいものは来週に配達を頼んだりと忙しかったのを覚えてる。
288: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 00:38:20.44 ID:iCQ0O04D0
正直お金が足りなくて、社長に前借させてもらった。
俺「すんません、ちょっと足りないです…」
社長「だろうなww」
俺「いくつかキャンセルいれてきます」
社長「あほかお前はww出世払いでええよwwちなみにお前は奴隷のまま出世せんけどなww」
そう言って社長はいつものようにげらげら笑った。
絶対に奴隷からジョブチェンジしてやると決めた瞬間だった。
そんなこんなで家具家電もある程度買い終わり、店に帰る途中だった。
社長「そういやさー」
俺「はい?」
社長「俺も母子家庭やったんやぞ!」
そう社長が話し出した。
289: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 00:39:10.44 ID:TaidSa1k0
ほう
293: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 00:40:59.18 ID:evYfjMGj0
これは神スレ
294: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 00:47:42.74 ID:iCQ0O04D0
俺「そうなんですか?」
社長「おー、気づけば親父とお袋は仲悪くて、気づけば離婚して母親に引き取られとったww」
案外、社長が俺にちょっかいを出してきたり、俺に理解を示したりしてくれるのは
こういうところにあるのかもしれないと思った。
社長「母親は普通やったんやけどさ、俺がどないしようもなくてさww
 高校やめて家飛び出して、ふらふらしとったら母親が倒れて、時間がないことも知って」
社長「だからいつまでもろくでなしでも居れんし、お前似たような感じで弟子入りして
 やっと独立できるくらいになった23のときに母親はお陀仏だww」
社長「もう後悔しかないよなwwでも母親もう裏切りたくないからどんだけ辛くても店を続けてこれた。
 だからなんや、お前も最後にもう一回くらい母ちゃんと話しとけ。
 後悔は引きずって生きていくもんやないからな」
そう社長は言うと、なぜか俺の頭をげんこつでたたいた。
俺「いてっ」
社長「こうやって本気でぶつかっていくねんでww
 あ、手は出したらあかんぞww」
なんとなく社長の言いたいことは分かった。
そして今まで自分自身も母親から逃げてきたんだと思い知らされた。
307: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 01:02:42.84 ID:iCQ0O04D0
社長には感謝してもしきれないほどの感謝をしつつ家に帰った。
母親はまだ帰ってきてなくて、仕方なく晩飯を作って待つことに。
社長がまかないを作るのを見て覚えただけの料理だったけど、そこそこのものが食卓に並んだ。
母親と飯食うのなんて何年ぶりだろうと思いながらも、待っていると意外に普通に時間に帰ってきた。
俺「ちょっとええか?」
聞こえたのか聞こえてないのかスルーされた。
俺「無視すんなや」
母親「なに?」
俺「とりあえず飯作ってみたから食べてみて…」
母親「食べてきたからいらん」
俺「そっか…」
仕方ない仕方ない、と自分に言い聞かせつつもショックじゃなかったと言えば嘘になる。
俺「話あるんやけどさ…」
母親「一人暮らしの話ならしいひんからな」
俺「今日は折れへんから、逃げへんから」
母親「しつこいわ!」
このままいけば、おそらくいつものように終わってしまうだろう。
でもそれだけは避けたくてなんとかしたくて必死だった。
312: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 01:08:50.94 ID:iCQ0O04D0
俺「なにがそんな気にくわんの?」
母親「全部、あんたの全部。
 昔はわたしに好かれようと取り繕うのも、今もお金を入れていい気になってるのも全部!」
ああ、もうどうしようもならなんだと実感してしまった。
社長には申し訳ないけど、ある意味ここまで言われるとすっきりした。
俺「ならそれでええ。
 来週出ていく、そのときだけ行ってらっしゃいってだけ言ってくれん?」
母親「知らんわそんなもん」
最後の最後まで突っぱねられた。
そのあとは母親は大きな音を立てて家を出て行った。
俺は1人分には作りすぎた飯をかきこむようにして食べたよ。
もうどうしようもないくらいに不味かった。
気づいたのは飯って大勢で楽しく食うから美味いだってこと。
316: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 01:13:07.99 ID:ApOcTWEI0
うわあ…悲しすぎる…
俺のかーちゃんがともななのが幸せなことだと実感した
318: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 01:15:54.04 ID:ApOcTWEI0
>>316
×ともななの
○まともなの
317: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 01:15:51.27 ID:iCQ0O04D0
なぜか鼻水だらだら、嗚咽鳴りやまぬ状態で社長に電話をかけていた。
社長「おい、どうし…」
俺「ごべんなざい…!」
社長「なんや急にwwどないしたんや。
 待ったるから落ち着いてから話せ、な?」
しばらく鼻をかんだり、せき込んだりしてから電話を取り直す。
俺「ごめんなさい…」
社長「15にもなって情けないwwww」
俺「結局分かりあえんかったです。でもある意味すっきりしました」
社長「ほんまか…まぁ奴隷にしたら頑張ったんやないかww」
社長はそれだけ言うとあとは他愛もない話を1時間弱くらいしてくれた。
酒を飲んでいるのか、おんなじ話を行ったり来たりしてたけど、それがたまらなくうれしかった。
322: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 01:26:08.61 ID:iCQ0O04D0
翌日、社長のもとに行ってお礼を言うと社長は「なんのことやww」と素知らぬふり。
Aさんは俺の腫れたまぶたを見てほくそ笑む、Bさんは女に振られたんだと茶化してくる。
なんだか相変わらずだなあと思うと、ものすごくほっとした。
さて翌週、やってきました引越しの当日。
家を出る前にこれでもかってでかい声で「行ってきます!」って言ったった。
母親は家にはいなくて、もちろん返事なんてあるわけないんだけどね。
ボストンバック1つに入る荷物をまとめて店に向かう。
店に着くと社長と女将さん、AさんBさん、そしてKちゃんまでいた。
多くね?
俺「あの、これは…」
社長「みんな暇人やねんてwwww」
A「あーあ、競馬…」
B「腰痛いのに…」
K「学校サボったったww」
もうどうしようもない人たちだなっと思うと、にやにやが止まらなかった。
323: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 01:27:26.80 ID:R+msMCAQ0
>>322
皆が良い人すぎて泣いた
324: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 01:27:39.25 ID:YiPGbQy30
都合良すぎるわ、深夜アニメの見過ぎだろ
327: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 01:32:38.44 ID:Vy5VvzqJ0
>>324
むしろアニメ化すれば良いのでは?
325: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 01:28:03.42 ID:evYfjMGj0
やべぇよ・・・涙が・・・
331: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 01:39:45.45 ID:Df8VsA7UO
割烹料理屋の奴隷な彼
でアニメ化
330: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 01:33:25.30 ID:iCQ0O04D0
俺と社長がカギを取りに行って、Aさん、Bさんは取り置きの家具を取りに行ってくれることに、
Kちゃんと女将さんは日用品の買い出しに行ってくれた。
こんだけの人数がいれば、本当に早くに引越しは終わってしまって、夕方頃にはすべて配置も終わって出来上がってしまった。
俺「本当に今日はありがとうございました!」
社長「いまさらwwよし今日は引越し祝いするぞww」
社長の一言でみんな疲れているはずなのに、店に戻ってオードブルやら懐石やらを作り始める。
もちろん俺も右に左に上に下にこき使われて、それは豪勢な夕飯が完成した。
またそれを家まで運び入れた頃には、もう夕飯時を少し過ぎた頃でした。
332: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 01:41:28.65 ID:iCQ0O04D0
家に戻ると、もうそれはどんちゃん騒ぎ。
一応お隣さんには挨拶に行って断りを入れておいた。
入居初日から通報とかシャレにならないからねww
風呂場でビールかけしたり、伊勢海老が宙に舞ってたり、もうそれはすごかった。
雰囲気というか勢いというか、飲まされたり吸わされたりしたのはここだけの話。
ある程度食い終わって、そろそろお開きかと思っていたころだった。
Kちゃん「明後日の誕生日会をしたいと思います!」
あ、そういえば明後日って俺の誕生日だったわ。
祝われることも少なかったしすっかり忘れてた。
AさんBさんはヨソウガイデスといった顔をしておられる。
女将さんが冷蔵庫からケーキを取りだしてきて、ラッピングもされてないことを見ると手作りだった。
みんなにバースディソング歌ってもらって、明後日したかったけど忙しいから今日にした、と言われて
もうどうしようもない気持ちになって、生まれて初めて幸せで泣いた。
333: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 01:43:27.98 ID:axAkSXUU0
家族みたいでいいな
342: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 01:52:19.15 ID:iCQ0O04DI
誕生日会までしてもらって、AさんBさん、Kちゃんは明日が早いということで帰っていった。
女将さんも家の用事があるからということで一緒に帰路へ。
社長はまだちびちび飲みながら、色々と話していた。
社長「なあ、1」
珍しく名前で呼ばれて驚いた。
俺「はい?」
社長「お前、この仕事続けるつもりか?」
俺「できることなら」
社長「いや、そうやなくて、やりたいかやりたくないかや」
俺「やりがいも感じてますし、やりたいですね」
珍しく社長がまじなトーンで話していたので、若干緊張していた。
社長「弟子入りってわけやないけど、社員として働かんか?
もちろん最初は薄給やで?今と比べて3万上がったらええとこや」
俺「そんな‥俺でええんですか?」
社長「お前やから、や、あほたれww」
ここまで言うと社長はイタズラっぽく笑った。
350: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 02:05:10.13 ID:iCQ0O04DI
俺「奴隷ですけど、よろしくお願いします」
社長「自分で名乗るなww」
そのあともしばらく話して、社長も明日に備えて帰っていった。
後片付けに追われたのは言うまでもない。
もうね風呂場から漂うビールの匂いが1番手こずったww
翌日、出勤すると社長の調理場の隣の小さなスペースに綺麗なまな板と使いこなされた包丁が置いてあった。
俺「おはよーございます!」
社長「おう!これからあれが奴隷の調理場やww
まあ、誕生日プレゼントみたいなもんやww」
俺「あ、ありがとうございます!!」
社長「しばらくは使わさんけどなww」
それでも自分の持ち場が出来たことが嬉しくて
なんというか初めて自室をもらえた小学生と同じような気持ちだと思う。
351: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 02:08:40.80 ID:vf/48jmb0
まれに見る良スレ
352: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 02:14:14.18 ID:iCQ0O04DI
案外、マイ調理場を使う時は早くにやってきた。
むしろその日のうちにやってきた。
仕事が片付き、社長が賄いを作るタイミングの時。
社長「今日からお前が作れww見ててやるから!」
俺「は、はい!」
A「Kちゃん、大丈夫やろか‥」
おい、Aよ、それはどういう意味だ。
もう最初は包丁の使い方から教えてもらった。
やたらその日はキャベツのみじん切りが多かったww
回数を重ねるに連れて、だしの使い方、味付けの仕方、盛り付けのやり方。
揚げ物のコツ、生ものの扱い方、賄いを通して本当にいろんなことを教えてもらった。
日に日にKちゃんが賄いを見る顔が変わって、驚き感動しているのが目に見えるくらいに分かった。
354: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 02:19:45.72 ID:NvOW5uOQ0
なんか腹減ってきた
357: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 02:23:38.82 ID:iCQ0O04DI
年末年始は忘年会、新年会で忙しくて、ほんとに目が回っていた。
毎日のように何十人単位でお客さんが来て、それを捌いてから賄い作りながら社長に技術的なことを教えてもらう。
そのせいで社長もKちゃんも女将さんも帰るのが12時を過ぎるのに、誰一人笑いながら付き合ってくれた。
ちなみに年末、31日まで仕出しに追われて仕事が終わったのは19時を回った頃だった。
Kちゃんもこの日まで地元に帰らず出勤していた。
仕事も片付き、店を出る頃には8時を回っていた。
社長「おう、奴隷、K!」
俺「はい?」
社長「お年玉や!これで美味いもん食べてこいやww」
そう言って社長から諭吉さんを受け取る。
ほんとにこの人は太っ腹すぎる、ほんとのお腹もそうだけど。
俺,K「ありがとうございます!」
社長にお礼を言いながら、良いお年を、とみんなで声を掛け合いながらKちゃんと帰路についた。
365: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 02:34:09.63 ID:iCQ0O04DI
俺「どうしましょっか、これ」
K「うーん、使っちゃいますかww」
そう言ったkちゃんに釣れられ近所のイオンへ。
野菜や肉、お菓子やジュースをこれでもかというくらいに買い込んだKちゃん。
K「鍋しよう!しかもすき焼き!ww」
俺「年越し鍋てきな?」
K「なんか聞こえた気がしたけど空耳かな?」
ひ、ひどくないですか?
買い込んだ食材を二人で持ちながら、俺の家へ。
流れで俺の家になったけど、Kちゃんが家にくるのは引っ越しのとき以来。
K「さあ、なにが転がってるかなww」
そう言って俺が鍵を開けるやいなや、部屋に突撃していったKちゃん。
俺が遅れて部屋にはいると、
K「相変わらず殺風景ww」
むしろ引っ越しのときからなにも変わってない。
375: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 02:44:32.32 ID:iCQ0O04DI
時間も時間だったんですき焼きのタレぶち込んで、薄めてそこに食材をぶち込む。
あとはこたつに入りながら、卵に絡めて食べれば死角はなかった。
こたつの中でちょいちょい当たるKちゃんの足にどきどきしてたww
K「年越しを1さんとするとは‥」
そりゃ不満しかないわな、分かります。
俺「彼氏の1人も作らんからですよ」
まあ、居たらいたでショックなんですけどね。
K「1さんに言われたくないww」
ごもっとも。
ていうか、完璧に脈なしじゃないか。
俺「俺は好きな人が居るからまだマシです」
K「わ、わたしもいるもん!」
俺「へー」
K「なにその嘘つきを見るような目は」
軽くにらみ合いになっていると、さっきから激しく足を蹴られる。
ちょいちょい爪が刺さって痛い。
俺「痛いんですけど」
K「好きな子、教えろ奴隷」
やばい、ちょっとご褒美かもしれない。
378: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 02:48:14.47 ID:KAOSPS+y0
あれ、この流れ・・・
381: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 02:53:28.82 ID:R+msMCAQ0
ええのう、ええのう…
あんちゃん、わしもこんな事したいよぉ
383: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 02:54:08.63 ID:iCQ0O04DI
俺「奴隷呼ばわりされて誰が言うか」
K「お、お願い‥?」
上目遣いを駆使してきたKちゃん。
なかなかの策士である。
俺「ビッチ」
K「は?!まだ処女だし!」
自爆してやんの。
別に処女厨でもないけど、なんとなく嬉しかったのは言うまでもない。
俺「そうですね、」
K「奴隷にいじめられる陵辱‥」
俺「ガチで凹んだ感じですか?」
K「どうでもいいから好きな人教えて!」
なんでこの人はこんなに必死なんだと思いながらも
もうどうにでもなれということで遠回しに言ってみることに。
俺「わざわざうちに奴隷2号として働きにきた人です。
Aさんに気に入られてやたら絡まれてる人です。
女将さんの秘蔵っ子です」
ここまで言ってKちゃんを見てみると、しばらく考えている素振りを見せる。
ここまで言って他に可能性を探る必要はあるのだろうか。
K「あっ!」
おう、だいぶ時間かかったな。
385: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 02:55:42.45 ID:SSMRScVF0
キタ――---(゚∀゚)----――!!
388: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 02:57:03.46 ID:LbdNzrrM0
(^ω^)ぶっ
398: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 03:02:30.51 ID:iCQ0O04DI
K「Bさんと見せかけて‥わ、わた、し?」
Bさんに見せかける意味あんのか。
俺「そうですよ!悪いですか?」
K「逆ギレ?意味分からん!」
俺「Kちゃんはどないやねん!」
K「絶対言わない!」
ここまで言って、急にあることが思い浮かんで笑えてきた。
Kちゃんも気づいたのか釣られるように笑い出した。
俺「まるで社長と女将さんやww」
K「間違いないww」
ひとしきり笑い終わったあとKちゃんが切り出した。
K「わたしは奴隷1号のこと好きだよww」
急にそんなこと言い出すものだから心臓が止まるかと思った。
テレビからは除夜の鐘が鳴っていて、俺の早くなる鼓動とは対比しているようだった。
400: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 03:03:13.00 ID:/zP4KmLP0
K「精神的に成長しないものは馬鹿だ」
403: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 03:05:32.17 ID:IH/sQ1+HP
>>400
そのKは男だろw
408: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 03:10:56.77 ID:iCQ0O04DI
俺「え、あ、あの」
K「あー、お子ちゃまには刺激が強すぎたかな?ww」
俺「あ、Kちゃん嫌いやわ」
K「両想いが分かった途端、振られたパティーん?」
俺「付き合いましょうか」
K「職場恋愛とかやだぁww昼ドラみたいww」
やだぁ、とか言うKちゃんが楽しそうなのは言うまでもない。
またKちゃんがこざかしく足で俺の足を蹴ってくる。
K「やだ‥ぬめぬめ」
あ、忘れてた。
俺ってば緊張すれば手汗と足汗やばいんだよね。
俺「濡れやすいんです」
K「ケダモノ、くたばれww」
そう言ってKちゃんに小突かれながら年明けを迎えた。
413: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 03:17:16.82 ID:3TelSAjd0
うらやま幸せになりやがれ
412: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 03:15:30.28 ID:R+msMCAQ0
ねぇ、何で僕は童貞なの(´・ω・`)
414: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 03:18:15.66 ID:iCQ0O04DI
気づけば二人ともコタツで寝てたみたいで、朝起きるとKちゃんが置き手紙を残して帰っていた。
K「あけおめ!とりあえず実家帰ってくるね。
また4日に店で会いましょう!好きだぞ、このヤロー!」
朝から超絶ニヤニヤタイムの始まりである。
しかしそれの終わりはあっけなく終わりを告げる。
8時過ぎになった携帯。
社長からだった。
俺「あけまry」
社長「10分で用意しろ!」
それだけ言われて切られた。
なぜあの人はこうも全てが唐突なのか。
417: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 03:20:37.08 ID:SdFH9as+O
羨ましいぞコノヤロー
431: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 03:38:02.28 ID:iCQ0O04DI
寝る人はおやすみなさい!
お付き合い、ありがとう。
ほんとに10分足らずで着た社長。
相変わらずプロデューサースタイル。
こだわりでもあるのかな、この格好。
とりあえず連れていかれた場所は初詣で賑わう神社。
賑わうと言っても規模自体は小さいし、少し待つだけで参拝できた。
お賽銭を入れて、お願いを唱える。
社長「今日も勝てますように‥」
あんた声に出てるよ。
しかも一日単位じゃなくて一年単位でお願いしてください。
俺はといえばこの幸せが続くようにとかありきたりなお願いをしてた。
社長「よし、ほな次行くで!」
社長に連れられて次に向かったのは走り慣れた道。
そうパチ屋である。
この時点で9時前なのに、もう並んでる人が10数人。
心なしかみんなの顔が晴れ晴れとしているように見えた。
439: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 03:47:31.02 ID:iCQ0O04DI
結局開店の10時になる頃には並びも50人くらいになり、抽選の結果俺が3番、社長が21番という結果に。
社長「おー、神よ‥」
残念そうに空を見上げる社長。
あなた仏教ですよね?
俺はうち慣れたって言ったら怒られるんだろうけどエヴァのまごころへ。
社長はパチンコの島へ。
俺も社長も順調に出玉を増やし続け、帰る頃には二人で20万オーバーの勝ち。
正月にも出るもんなんだと感心した。
二人でほくほくしながら帰る途中、上機嫌の社長。
社長「よし、飲み屋行くでww」
俺「居酒屋?キャバクラ?」
社長「ここでキャバクラやない意味が分からんww」
俺「あ、ごめんなさい」
ここでKちゃんの顔が浮かんだ俺はものすごく純情な子であろう。
445: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 03:54:20.42 ID:iCQ0O04DI
社長「付き合い悪いのう、奴隷の分際で」
俺「いや、彼女が‥」
社長「そんなも‥え?お前に彼女?奴隷やぞ、お前」
さすがにそれは酷くないか。
俺「はい、つい昨日日付が変わる前に」
社長「お前クビや」
新年早々社長からクビを切られた俺。
社長「つまり、俺のお年玉を使ってナニしたんやろ?!」
俺「俺は社長と違ってそんな手は早くないです」
社長「誰がやりチンぞ、おんどりゃあ!」
俺「普通にKちゃんとお年玉で鍋して付き合うことになったんですってば」
社長「あれやろ、鍋だけに突っつきあったんやろ?」
もうだめだ、この人なにいっても無駄だ。
447: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 03:57:35.06 ID:R+msMCAQ0
>>445
>社長「あれやろ、鍋だけに突っつきあったんやろ?」
社長おもろいな
450: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 04:01:02.35 ID:iCQ0O04DI
俺「もうええです」
社長「おい、拗ねんなやwwちょっとからかっただけやないかww」
俺「そーですかー」
社長「おまwwただ嬉しい反面、息子と娘が付き合うみたいで変な感覚やわww」
そう言うと社長は照れ臭そうに笑った。
社長「しゃあないな、ほな普通に飯いこかww」
仕方なさそうに俺をちょっと良さげな飯屋に連れていってくれた社長。
終始Kちゃんとの話で盛り上がってました。
社長「俺も若い子と付き合いたいなあww」
俺「聞きましたよ、社長が◯店の◯ちゃんと歩いてるの見たって話」
カマかけたった。
社長「え、まじで?」
俺の方こそ、「え、まじで?」
454: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 04:08:01.07 ID:iCQ0O04DI
社長「まあ、喧嘩は多いにするべきやでww」
あんたら夫婦はやりすぎだけどな。
社長「ただ仕事中にそれを引きずったらあかん」
思いっきりあんたらが喧嘩したあとギクシャクするけども。
社長「あとは、そうやな。
身内に手ぇ出したんやから、最後までしっかり責任とれよ」
この言葉だけはすごくズシンときた。
俺「はい」
社長「近親相姦奴隷野郎めww」
もはやただの悪口でしかない。
そんなこんな話をしながら、がっつり食べてそれぞれ帰路についた。
457: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 04:20:28.60 ID:iCQ0O04DI
正月3が日は休みだったんだけど、ほんとに仕事がないとすることがないのに気づかされた。
部屋に片付けるほどのものもなく、1人でパチ屋に行こうとも思わない。
ふと母親のことが頭をよぎったけれどすぐに取っ払った。
気がつけば結局食材を買い込んで、いくつか料理を作っていた。
そんな3が日を過ごしながら、4日を迎え職場での新しい1年が始まった。
相変わらずなAさんBさんだったけど「今年もよろしく」の言葉がとても嬉しかった。
昼時にはちらほら地元のお客さんが来てくれたが、夜は暇で暇で。
女将さん曰く、夜が忙しくなるのは1週間たってからだという。
kちゃんも定時に出勤してきたものの、暇そうにしていて、社長から聞いたのか女将さんから突かれていた。
俺はKちゃんとのことを直接女将さんから突かれることはなかった。
が、この月末、俺の給料袋にはくっきりと「社内恋愛者」と書いてあった。
461: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 04:25:53.17 ID:Z4qL8NTo0
社内恋愛いいな
464: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 04:31:14.75 ID:iCQ0O04DI
確かにタバコを吸う料理人はどうかと思う。
けど、なんていうのかな、結局はそれぞれなんじゃないのかな。
意識の高い人は、タバコなんてもってのほかだと思う。
俺から見た料理人の世界なんてすごく狭いし
すごく恵まれた環境でしか包丁握ってないから分からないけど
それでも社長が経営する店が成り立ってるんだからいいんじゃないかと。
客の需要に社長が正しい供給をしている。
だからまた需要がうまれる、それが地域に根付いてやってきてるわけだし。
そこにタバコ吸ってようが吸ってまいが、どっちでもいいんでない?
と、まあ論点が変わった気もしますが。
マジレスしてみたりしつつ、眠たくなるまでまた書いて行きますね!
466: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 04:33:39.71 ID:R+msMCAQ0
奴隷さん、はやく書いてくれないと僕ちん風邪ひいちゃうよ?
470: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 04:39:15.22 ID:iCQ0O04DI
>>466
頼むからあったかい格好して!
468: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 04:37:09.98 ID:iCQ0O04DI
Kちゃんと付き合うことになったものの、1月いっぱいはほんとに忙しくてそれどころじゃなかった。
やっと客足が落ち着き出した頃には、今度はKちゃんのテストが始まろうかという時期。
それでも店でほぼ毎日顔を合わせて、冗談言い合ってる関係で満足していた。
ただ1人を除いて。
A「おかしい、こんなことは許されない‥」
後々知ったんだけど、Aさん妻子持ち。
だけれども時たま見せる冷たい目が割と本気なんじゃないかと思わせた。
実際に社長にも相談したりもした。
社長「あいつは根暗やから気にすんな!ww」
なんか違う気がするんだけどなあ‥。
471: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 04:39:31.87 ID:R+msMCAQ0
Aさん怖いな
479: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 04:47:41.80 ID:iCQ0O04DI
そんなこんなでKちゃんのテストも終わり、春休みへ。
店も落ち着きを見せ、暇な日暇な日忙しい日をループするように。
そんなある日、土曜日のことだった。
社長「明日から月曜まで連休なwwKと好きなとこ行ってこいww」
俺「ほんまですか!」
社長「ゴムいるなら言えよ?ww」
完全になめられてる。
その日の夜、帰り道にKちゃんを遊びに誘う。
俺「この週末、どっか遠く行きません?」
K「駆け落ち?!ww」
俺「やっぱええです」
K「冗談だようww」
このあとちょちょいと話し合った結果、なぜかKちゃんの地元へ行くことに。
483: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 04:55:54.44 ID:iCQ0O04DI
突貫工事で決まった「K,s地元ツアー」←命名Kちゃん。
翌日の朝早くから電車で揺られること、はや3時間。
そこからバスを1時間待って、バスに揺られて30分強。
俺の地元が都会だとは言わない。
ただ割とドープな田舎に彼女は住んでおられた。
K「よし、ついた!こっからまた歩くよ?ww」
俺「お、おう」
途中、Kちゃんの行ってた学校とか教えてもらいながら歩く、ただただ歩く。
K「よし、ついた!ww」
満足げに立ち止まったKちゃん。
目の前に立つのは一軒家。
ナニコレドウイウコト?
485: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 04:59:27.92 ID:R+msMCAQ0
>>483
ほうほう
487: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 05:01:22.64 ID:iCQ0O04DI
俺「あ、あのこれは‥」
K「たっだいまー!!」
待たんかコラ。
家の奥からお帰りーとたくさんの声が聞こえる。
K「連れてきたよ!」
K母「あらまあww」
俺「ど、どうも、こんにちは!」
Kの母ちゃんであろう人に挨拶をしていると、小さい男の子が走り回る。
えらく年の離れた兄弟かと思えば、Kちゃんの姉の子供だそうです。
なんだか状況が飲み込めないまま、Kちゃんに言われるがままに家に上げてもらった。
489: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 05:07:33.44 ID:iCQ0O04DI
リビングに顔を出すと、まあ、それは賑やかだった。
K父、K母、K祖母、K姉、K姉旦那、K姉息子。
こういうの初めてだったからだいぶ戸惑ってたと思う。
K母「わざわざ遠いところありがとねえww」
K姉「思ったより普通だww」
K姉旦那「こら!」
K姉息子「ね?、遊ぼうよ!!」
そして無言でリビングのソファに腕を組んで座っておられるK父。
いろいろとカオスすぎて吐き気を催してた。
それでもとりあえず昼飯時だったのもあり、みんなでご飯を食べることに。
飯食うのが狭いと感じるのって素敵なことなんだな。
490: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 05:08:39.13 ID:R+msMCAQ0
ふむふむ
491: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 05:08:57.74 ID:sFoGGAwd0
こ、これは…
492: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 05:13:59.49 ID:iCQ0O04DI
K父「食べる前に!」
K父の声にビクついた。
そりゃそうだ、だってまだちゃんとした挨拶だってしてない。
K父「お前は誰だ」
心の準備が出来てなかった俺としたらこのはどこだと聞きたい。
俺「Kさんとお付き合いさせていただいている1です。
この度は、仕事が休みということもあり、挨拶に伺わせていただきました」
K父「仕事?」
俺「ええ、現在板前の修行中です」
周りからはへー!と声が漏れる。
実情はといえばただの奴隷なんだZE☆
K父「若いのにしっかりしてんだなあ‥
俺が16の時なんてそんなしゃべれなかったよww
なめてかかってすまないねww」
急にK父の態度が軟化して、驚くほど肩の力が抜けるとともに緊張がとけた。
495: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 05:18:33.08 ID:3HN8zi7Q0
>>492
>お前は誰だ
俺なら泣いちゃうレベル
497: 奴隷 ◆2L68aBs.CQ 投稿日:2012/12/10(月) 05:22:04.56 ID:iCQ0O04DI
そのあとは子供の遊び相手させられたり、まだ雪が積もっていてKちゃんと雪合戦したww
俺の地元はほとんど雪が降らなくて、降っても積もることなんてなかったから
リアルな積雪を見たことなかったから、正直バスを降りた頃から雪を触りたくて仕方なかったww
夕飯もご馳走になり、お風呂までいただいて
寝る場所はKちゃんの部屋に布団をしいてくれていた。
Kちゃんの部屋でなにするわけもなく二人でゴロゴロしていた。
K「今日は急にごめんねww」
俺「こういうのは前もって言って欲しいですね」
K「ご、ごめん‥」
俺「でも雪合戦できたんで許しますww」
K「子供かwwww」
そんな話をしながら寝ることに。
寝る前に隣の部屋からベットがきしむ音がしたのは気のせいだと思いたい。
K姉夫婦よ、頼むぜ‥。
515: 名も無き被検体774号+ 投稿日:2012/12/10(月) 07:50:52.53 ID:n8/ippfLO
創作でもなんでもいいんだけどあんまり泣かすんじゃないよ
さてと会社へ行く用意…
あっ俺ニートだったわ
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