伊織「何読んでるの?」響「ん?物語シリーズだぞ」back

伊織「何読んでるの?」響「ん?物語シリーズだぞ」


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1:
伊織「物語シリーズ?」
響「そう、物語シリーズ。まぁ正確に言うなら猫物語(白)なんだけどな…」
伊織「西尾維新の?」
響「西尾維新の」
2:
伊織「あんた読んだことなかったの?」
響「自分、気に入った本は何回も読み直すタイプなんだ」
伊織「ふぅん…」
4:
響「なんだよ…?」
伊織「だって…ラノベでしょ?それ」
響「だからなんだよ?」
伊織「いや、カバーもしたからね、原作もアニメも見させてもらったけど…私には合わなかったわね…」
響「ふぅん」
5:
伊織「なーんか、この人の作品って回りくどいって言うか延々会話してるだけって言うか…深いこと言おうとしてるけどペラッペラの中2病みたいな文章だし…」
響「…」
6:
伊織「大体、これ小説でやる意味あるわけ?私が普段から読んでるシェイクスピアとかドストエフスキー…シリーズものなら有名どころでシャーロックホームズとかならまだしも…」
響「伊織」
伊織「ん?」
響「座りなさい」
7:
伊織「は?なんで…」
響「伊織!」
伊織「!?」
響「…いいから座るんだ」
伊織「は、はい…」
12:
響「伊織、高級フレンチとマックのハンバーガー、美味いのはどっちだ?」
伊織「は?そりゃ高級フレンチに決まってるんじゃない?」
13:
響「そうだな、ならもうマックのハンバーガーなんてこの世にいらないじゃないか、みんな高級フレンチを食べたらいい」
伊織「いやいや、そんなわけないでしょ、ハンバーガー食べたい時だってあるじゃない。どっちが優れてるとかじゃないでしょ?」
14:
響「そうだ、それと一緒なんだ。伊織が言ってることはそれと一緒なんだぞ?」
伊織「そうかしら?」
響「そうだぞ!例えば今自分が読んでるここを見てみろ」
伊織「どれよ…ってえ!?これって…」
15:
響「そうだ、さっき伊織が言ってたシャーロックホームズの一節を引用してるんだ」
伊織「ちょっ…ちょっと待ちなさいよ!私だってカバーするからにはって思って読んだけどこんなシーンなかったわよ?」
響「それは伊織が化物語しか読んでないからだぞ、これはその続編、猫物語(白)だからな」
16:
伊織「でも、あの化物語を読むような層がこれを読めるとは…」
響「うん、だから読めなくてもいいんだ」
伊織「は?どういうこと?」
17:
響「この猫物語(白)ではな、主人公って言うか語り手…地の文が阿良々木くんから羽川さんに代わるんだ」
伊織「羽川って…あの何でも知ってる娘?」
響「何でもは知らないぞ、知ってることだけだ」
伊織「そういうのいいから、で?それがどうしたのよ?」
18:
響「それまで語り手だった阿良々木くんってのはな、進学校の落ちこぼれで友達の少ない男子だったんだ、それに対して羽川さんは進学校のトップの女子。全然違うだろ?」
伊織「確かにそうね…」
響「伊織が仮に2人に会ったとして羽川さんに対してはちゃんとするだろうけど阿良々木くんに会ったら蹴りつけるだろ?」
伊織「私をどんなやつだと思ってるのよ!」
19:
響「まぁ、それは極端にしても対応が変わるのは事実だろ?」
伊織「ま、まぁそれはそうなるでしょうね」
響「同じ人と会っても人によって受ける印象が違うんだ、この後前作までのキャラと出会うけど、みんな全然阿良々木くんと対応が違うんだ、そこがただの小説みたいにそのキャラの一面だけじゃなくて他の面も見れてる気がして面白いんだ」
伊織「な、なるほど…」
20:
響「2人は頭の良さも違うからな、羽川さんにとっては『これが読者にとっては一番わかりやすい説明だろう』って思ってるんだ、このシーンは阿良々木が見ていた…つまり今まで読者が見ていた世界ってのが必ずしも正しいわけではないってのを表現してるんだ」
伊織「へぇ…意外と奥が深いのね」
21:
響「…って自分は思ってる」
伊織「は?」
22:
伊織「え?え?え?どういうこと?これだけ長いこと語ったのは全部あんたの想像なわけ?」
響「そうだぞ」
伊織「はぁぁぁぁあ!?ちょっと何だったのよ!あの時間!」
23:
響「でも、伊織『なるほど…』って思っただろ?」
伊織「それはまぁ…」
響「この人の作品はそれを楽しむんだ、伊織は思わせぶりでペラッペラって言ったけど自分が考えた説を話したら面白く感じただろ?」
伊織「まぁ…多少は…」
25:
響「思わせぶりなぶん、そこを自分で想像することができるんだ。高級フレンチにマヨネーズぶっかけたら怒られるけどハンバーガーには何かけようが自由だろ?
さっき自分が語ったみたいに語り合うのも楽しいぞ?『自分、ハンバーガーにはマヨネーズ付けて食べる』って言ったら『へぇ、合うかも』って返すみたいなもんだ」
伊織「なるほど…」
26:
響「さっき伊織は『中2病っぽい』って言ったけどそれに浸るのもまた楽しみ方の一つだ、伊織がカップラーメンを安物だと知りつつも珍しいから目を輝かせながら食べてたのと一緒だ」
伊織「あ、あれは忘れなさいよぉ!」
27:
響「中2病っぽいのも、ペラッペラなのも、会話ばっかりなのもわかってるんだ。だってそれが楽しいんだから。『あなたハンバーガー好きなの?ハンバーガーなんて、安くて早くて友達とわいわい食べれるだけじゃない?』って言ってるのと同じなんだ」
伊織「まぁそんなこと言われても『そうだけど?』としか言えないわね…」
29:
響「そうだろ?とりあえず、そう思ってもっかい読んでみてよ、自分全巻持ってるから貸すぞ?」
伊織「え?でも今読んでるんじゃ…」
響「自分、布教用にもう一冊ずつ持ち歩いてるんだ」
伊織「全巻ってめっちゃあるじゃない!?バッカじゃないの!?」
30:
その日の夜
伊織「ふぅ…お風呂も入ったし、後は寝るだ…あ、そうか、あれがあったのよね」
伊織「どれどれ?」
31:
ペラッ
伊織「…なるほどね、響の言うことにも一理あったかもね、読まず嫌いで視野が狭くなってたかもしれない」
ペラッ
伊織「ま、まぁ読めないこともないわね」
32:
ペラッ
伊織「…」
ペラッ
伊織「!?」
ペラッ
伊織「はぁぁ…へぇ…」
33:
ペラッ
伊織「もう1冊読み終わっちゃったわ…」
伊織「ま、まぁまだ時間あるしね…」
34:
ペラッ
伊織「…いやいやいやいや、何よ…歯磨きって…」
ペラッ
伊織「え?何?この妹…」
35:

ペラッ
伊織「は!?この巻の語り手こいつなの!?」
ペラッ
伊織「…なんだ、根っから悪いやつでも…いや、どうだか…」
37:
ペラッ
伊織「いや!いつまで目覚まし時計の話してんのよ!」

伊織「ふぅ…あら?もうないの?オフシーズンはまだ一冊だけなのね…ってもうこんな時間!?」
伊織「マズイわね…これは…あんだけ言った手前…どうしようかしら…」
38:
翌日
伊織「おはよう」
響「あ、伊織、はいさーい!どうだ?読んでくれたか?」
伊織「えぇ、ありがとう、全部返すわね」
39:
響「えぇぇぇ!?全部読んだの!?」
伊織「えぇ、読んだわよ」
響「はは?ん、伊織ったら相当はまったなぁ??」
伊織「そ、そんなわけないじゃない!内容が薄くて頭空っぽで読めるから早かっただけよ!」
響「まぁそれがいいところなんだけどな」
40:
響「なぁ?素直になれよ?い?ろ?り?」
伊織「人をロリトリオの1人みたいに呼ばないでちょうだい!私の名前は水瀬伊織よ!…ってあっ!」
響「めちゃくちゃハマってるじゃないか」
41:
伊織「あ、あの…これは…」
響「別に恥ずかしくないぞ?みんなそんな感じだし」
伊織「は?みんな?」
42:
バァン
亜美「とぉー!」
真美「やー!」
伊織「ちょ、ちょっとあんたたち!危ないでしょ!?亜美!真美!」
43:
亜美「ノンノンノン」
真美「真美たちは昨日までの真美たちではないのだぁ!」
伊織「は?それってどういう…」
真美「双海だぜー!」
亜美「双海だよー!」
44:
亜美真美「「2人合わせて765プロのビューティシスターズ!」」
伊織「…」
真美「765プロクイズ!」
亜美「クイズ!」
伊織「いや、もういいわよ!」
45:
伊織「大体なんで苗字なのよ!?」
真美「だってそっちの方が語呂がいいし…」
亜美「因みに亜美たちがビューティシスターズを名乗っているのはどっちも名前に『美』が入ってるからだよ」
伊織「それは大体察しがつくわよ!」
46:
響「今日はどうしたんだ?」
真美「ひびきんにこれ返そうと思って、はい、偽物語(上)」
亜美「そのかわりに偽物語(下)貸してー!」
47:
響「ん、いいぞ、はい」
真美「わーい!」
亜美「ありがとー!」
伊織「めちゃくちゃハマってるじゃない…」
49:
美希「響ー?借りてた傷物語返すの!」
響「お、ありがとう、面白かった?」
美希「うん、もう本当になんて言うか…ぱないの!」
伊織「あんたそれが言いたかっただけでしょ!」
52:
亜美「もー、いおりんうるさいよー」
真美「『?なの』はミキミキの口癖じゃーん、考えすぎだよー」
伊織「いや、でも…」
美希「次は鬼物語貸してほしいの!」
伊織「いや、やっぱり意識してるじゃない!」
53:
響「もう、伊織うるさいぞ?何かいいことでもあったのか?」
伊織「あんたたち本当腹立つわね!」
亜美「もう止めようよ、これ以上いおりんを追い詰めると蛇神になっちゃうよぉ」
真美「おでこだけにね!」
伊織「カバーしたこととおでこは関係ないわよ!大体あの娘は隠したがってたじゃない!」
54:
亜美「おーでこーだYO!」
伊織「副音声ネタまでやるんじゃないわよ!誰がわかるってのよ!」
千早「それくらいにしなさい、亜美、真美」
亜美「千早お姉ちゃん!」
真美「どうしたの?」
千早「私も我那覇さんに本を返しにきたのよ、はい、我那覇さん、ありがとう」
55:
響「あぁ、そういえば千早にも恋物語貸してたのか…どういたしまして」
美希「ねーねー、千早さんは誰が好き?」
真美「なんかモノマネやってよぉ!」
56:
千早「ふふふ、私はモノマネなんてしないわよ」ポロッ
亜美「あ、千早お姉ちゃん、消しゴム落ちたよ?はい」
千早「あら、ありがとう。でもあなたたちもやっぱりまだまだ子供ね、好きなキャラクターのモノマネだなんて…ふふふ」ポロッ
真美「うあうあー!もう!バカにしないでよぉ、千早お姉ちゃん!それとボールペン落ちたよ?はい」
57:
千早「あら?ごめんなさい。でも亜美と真美はともかく美希まで…」ポロッ
美希「むぅ?、ミキはまだまだ子供でいいの!それと千早さんホッチキス落としてるの、はい」
千早「あら?また?ありが…」
伊織「あんた、どの口で言ってんのよ!」
58:
伊織「あんた、どの口で言ってんのよ!」
千早「え?」
伊織「まだポケットから消しゴムとかボールペンが出てくるのはわかるわよ!でもホッチキスが出てきたらもう確定じゃない!」
59:
千早「何を言ってるの?水瀬さん、これはただ高槻さんを狙う変態どもに罰を与えるために…」
伊織「怖い怖い怖い怖い!!あんたヤンデレ要素まで受け継いでるじゃない!」
60:
小鳥「あの?響ちゃーん」
響「あ、ピヨ子も返しにきてくれたのか?」
小鳥「えぇ、はい、花物語、ありがと。それにしても楽しそうなことしてるじゃない…」
61:
美希「小鳥もお気に入りのキャラいるの?」
小鳥「ふふふ、よくぞ聞いてくれたわね…オタク歴2×年…キャラのなりきりはまず…」
バサァッ
全員「!?」
小鳥「衣装からよ!」
62:
亜美「制服に…」
真美「スパッツ…」
響「うわぁ…」
美希「キッツいの…」
小鳥「音無小鳥だ!765プロのエロど…」
伊織「言わせないわよ!」スバァン
小鳥「ピヨォォ…」
63:
貴音「全く、みな自分をしっかりと持ちなさい」
伊織「貴音!?」
貴音「好きなものの真似をするのは楽しいでしょう、大いに結構です…しかし、我々もアイドルならば真似するのではなく、真似をされる側に立たなければならないのではないでしょうか?」
65:
千早「四条さん…」
美希「そっか…そうだよね…」
響「貴音の言うとおりだぞ…」
亜美「亜美たちが間違ってたよ…」
66:
小鳥「わ、私は事務員だからセーフ…」
真美「アラサーだからアウトだよ…」
小鳥「ピヨォォ!?」
伊織「あんたは真似されるというか見本になれるように頑張りなさいよ…」
67:
響「じゃあレッスンにでも行ってこようか…」
千早「そうね」
亜美「亜美たちが真似される側にならなきゃね!」
真美「そうと決まれば!」
美希「行ってくるの!」
68:
バタン
伊織「ふぅ、やっと終わったわね」
小鳥「まだよ、伊織ちゃん、後日談というか今回のオチがまだついてないわ」
伊織「あんたは何を聞いてたのよ!?」
69:
貴音「オチですか…それは困りましたね、何も考えておりません…」
伊織「いや、貴音もそんなに真剣に悩まなくても…」
貴音「…と私はきめ顔でもうしあげました」
伊織「…」
終わり
7

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