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麻子「そど子に寝坊させる」


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1:
校門前
そど子「冷泉さん、また遅刻!?」
麻子「……」
そど子「全国大会優勝の約束として今までの遅刻データを消されたからって気が緩み過ぎなんじゃないの!?」
麻子「……」
そど子「3年の進級は大丈夫だとしても、また前みたいなペースで遅刻されたら卒業に響くわよ!」
麻子「……」
そど子「……何とか言ったらどうなのよ」
麻子「……朝からお前の声は耳に悪い、そど子」
そど子「失礼にも程があるわよあなた!? それから私の名前は園みどり子!!」
6:
麻子「これからは気をつける……じゃあなそど子」
そど子「ちょっと!! まだ話は終わってないわよ!」
そど子「あーもー!! 大会期間中は朝練も来てたのに気が緩むとこれなんだからー!!」
優花里「あっ。校門を見てください、冷泉殿とそど子殿です」
沙織「まーたいつもの漫才やってるね。付き合わされるそど子さんが可哀想」
みほ「あはは、ある意味この学校の日常だね」
7:

麻子「……」ポケ-
沙織「ほら、もう昼なんだからいい加減活動して!」
優花里「お昼ご飯食べないんですかぁ?」
麻子「食べる、食べるさ…。食事という行動を優先すると睡眠欲は僅かに緩和される」
麻子「しかし…」
華「しかし?」
麻子「食べ終わると消化の為に血液が移動して……結局眠くなる」
沙織「もー! それじゃずっと眠いままじゃん?!!」ヤダモ-!
みほ「あ、あはは…」
8:
コミカライズは読んでないから被ってたらごめん
華「でも心配ですね。最近の冷泉さんは全盛期の遅刻具合です」
優花里「『一週間5遅刻は当たり前、一週間4欠席も』
『一回の遅刻で単位が3つ落ちる』
『あまりに遅刻し過ぎるから特別に数日間学校で寝泊まりが許可された』
『その数日間全てを遅刻』
『校門の風紀委員の説教を流暢な寝言で寝ながら対応』
『グッとガッツポーズの寝相の日は5限くらいに登校』などなど…」
優花里「まことしやかに語り継がれている全盛期伝説ですね!」
みほ「そ、そんな伝説が……!?」
麻子「ある訳ないだろ。ほとんど沙織が流したデマだ」
沙織「こんな酷い噂が流行れば生活を見直すかと思ったんだけどなー」
9:
麻子「その程度で私の心が折れるものか」
華「鋼の心ですねぇ」
優花里「まるで戦車です!」
麻子「私が考えるにハッキリ言って皆の方が異常だ」
みほ「異常…私たちが?」
沙織「学園史上最高の天才と同時に最悪の遅刻魔である異常の塊の麻子が何言ってんの」
麻子「そもそもだ、人間は朝に活動できるように作られていない」
優花里「えーと…、朝に起きて働いている人もいるからこの世界は回っているのでは…?」
麻子「だからこそ異常だ」
麻子「この世界は『朝型人間』などという異常極まりない変人達によって支配され、あたかも朝に起きることが普通であるという風に演出されている」
11:
華「ずいぶんな言い様ですね…」
麻子「本来は私のような朝にぐっすりと寝て夜に活動する『夜型人間』が正常であるはず」
麻子「原始人の時代から、危険は闇夜に紛れてやってくると相場が決まっている。危険な動物、変態変質者、おばけ…」
麻子「つまり危険に備えて夜に隙を見せないように活動して、安全な朝に寝る。これこそ完璧な生活リズムだ」
麻子「だが我々『夜型人間』のこの主張は憎き『朝型人間』によって根底の人格ごと否定されてきた」
麻子「我々は『朝型』に迫害差別され無理矢理『朝型』に改造されたり、謂れなき罪で単位を取り上げられたりして責め苦を受けているんだ」
麻子「なんて嫌な世の中だ……、全ては朝型人間の陰謀だったんだ……」
みほ「何だか麻子さん、いつもより饒舌……」
優花里「遅刻を認めてくれない人への憎悪が噴出しているのかもしれませんね」
13:
沙織「お門違いも甚だしいよ……。こんなのおばあちゃんに聞かれたらすごく怒鳴られちゃうよ」
麻子「どうすれば……朝型人間は大多数……我々が勝つためには…」ブツブツ
華「一体何を持って『勝ち』とするのでしょうか…?」
優花里「どういう戦いが繰り広げられるのか皆目見当も付きませんね」
沙織「もー呆れた。ただの現実逃避だよ。ほっといて早くごはん食べちゃお」
みほ「起きる方法を考えずに遅刻してもいい方法を考えるなんて、何だか麻子さんらしいね」アハハ
14:
麻子「…………そうだ」ハッ
優花里「おや、どうやら何か思いついたご様子です」
沙織「今度の屁理屈は何?」
麻子「……こっちに引き込めばいい」
華「引き込む……ですか?」
優花里「引く……? 牽引車でも扱うのですか?」
麻子「そんな大掛かりな物は必要ない」
麻子「そど子に寝坊させる」
16:
ーーー
放課後
桃「それでは解散!」
カエサル「最近、左衛門佐の命中率上がってきてないか」
エルヴィン「さしずめシモヘイヘといったところだ」
おりょう「いやいや那須与一ぜよ」
左衛門佐「ふふふ、特訓の成果が出てきたか」
一年「疲れたー! すっごく疲れたー! でも楽しかったー!」
典子「よし、私達はすぐにバレー訓練に行くぞ! 根性ー!」
あけび忍妙子「「「おおーー!」」」
自動車部「レオポンの整備だ?!」
ねこにゃー「あぁ?無線じゃなくてチャットでやりとりしたい…」
ぴよたん「クリックしか鍛えてこなかったから砲弾を持ち上げるのが辛い…」
ももがー「やっぱりゲームとは違うねー」
17:
ワイワイガヤガヤ…
そど子「ふぅ……、これで今日の戦車道は終わりっと」
そど子「風紀委員の方で何か連絡事項はない?」
ゴモヨ「大丈夫よ、そど子」
パゾ美「こちらも大丈夫」
そど子「ならよし! さ、風紀委員は風紀委員らしく模範的にやかに下校するわよ」
ゴモヨパゾ美「「うん」」
麻子「そうだな」ガシッ
19:
そど子「それじゃ下校中の生徒の風紀にも目を光らせながら……」
そど子「…………」
麻子「私は帰りにアイスを買いたい」グイグイ
そど子「……冷泉さん?」
麻子「どうした、そど子」グイグイ
そど子「……何で私と腕を組んでるの」
麻子「これから一緒に下校するからだ、そーどー子ー」グイ-
そど子「どうしてあなたと下校しなきゃいけないのよ!? あとそど子って呼ばないで!」
そど子「は、離しなさい!!」ジタバタ
麻子「大人しくしろ風紀委員だろ、そど子」グググ…
20:
ゴモヨ「そど子……いつの間に冷泉さんとそんな関係に……!」
パゾ美「知らなかった……」
そど子「そんな訳ないでしょ! 」
そど子「ちょっと引っ張らないで…! 力つよっ! 何で夕方から覚醒してんのよ!」
麻子「グズグズするな下校だ、下校」
ズルズルズル…
ゴモヨパゾ美「「さようならー」」
そど子「助けなさいよー!!」キ-!
優花里「冷泉殿、本当にそど子殿と一緒に帰ってしまいましたね」
みほ「一体どうなっちゃうんだろ…」
沙織「まさか本当に実行するなんて…」
22:
???
みほ「そど子さんに遅刻…!?」
麻子「朝型人間の首領とも言えるそど子をこちら側の世界に引き込む」
麻子「うまくいけばアイツも夜型化、そうでなくとも私の立場を経験すれば考え方が変わるかもしれない」
華「つまり、遅刻に対して甘く見るようになるかもしれないってことですか」
優花里「正気ですか!? 相手はあの鬼の風紀委員のそど子殿ですよー!」
みほ「どう考えても遅刻する姿が想像出来ないよね」
沙織「不可能に近いでしょ。そもそも遅刻させるってどうやるつもりなの」
麻子「アイツの家に侵入して生活リズムを乱しまくる」
華「それはつまり、そど子さんと一夜を共にするという意味ですか」
みほ「は、華さん、なんか言い方が……」
23:
麻子「そうだ。私と同じ生活を無理矢理にでもさせれば夜型人間に早変わりだ」
優花里「すごい自信です?!」
沙織「うわ、迷惑の極み……」
沙織「どうせ、そど子さんに叩き起こされて引きずられながら登校するのがオチだよ」
優花里「そしてその反動で放課後まで居眠りしてしまって…」
華「またそど子さんに叱られる、と」
みほ「あはは、想像できちゃうね」
麻子「いや、私はやってみせる。全国の苦渋を飲んできた夜型人間の為にも革命だ」
沙織「っていうかそど子さんの家に入れてもらえるの、そもそも?」
麻子「そこは戦術と腕だな」キリッ
優花里「西住殿の決め台詞です!」
みほ「ここで使っちゃうんだ……」アハハ…
24:
???
ホラ、サッサトアルケ>
ナンナノヨ、モー!!>
華「上手くいきますでしょうか……」
優花里「冷泉殿の健闘を祈るしかありません!」
沙織「いや祈らなくていいから……」
みほ「明日が少し気になるね」
25:
ーーー
通学路
麻子(そど子を連れ出すことは完了した)
麻子(次の関門はコイツの家に潜入することだな)
そど子「いい加減離してってば!」
麻子「何をそんなに嫌がる。友人との登下校など学生生活の在り来たりな一場面だろ」
そど子「いつからあなたと友達に……!」
麻子「違うのか? 共に決勝で戦っただろ」キョトン
そど子「そ、そりゃ、確かに、そう考えられるかもしれないけど……!」
そど子「急すぎるのよ! 今日に限ってなんでこんな!」
麻子(私に疑惑を持っているな。このままじゃ素直に家に入れてくれないか……)
麻子(ならば…)
26:
麻子「すまん、どうしても2人きりになりたくてな」
そど子「は?」
麻子「そど子にしか話せない相談事があるんだ」
そど子「真剣な話……?」
麻子「ああ」
そど子「……」
そど子「そこに74アイスがあるから入るわ。そこで聞く」
麻子「いいのか」
そど子「学生の悩み事を解決するのも風紀委員の仕事よ」
麻子「助かる」
麻子(仕事熱心なものだ。この機を利用させてもらおう)
27:
ーーー
74アイス
客席
そど子「……で? どういう用件なの」
麻子「単刀直入に言おう」
麻子「泊めてくれ」
そど子「ぶっふぇ!?」ゲホゲホ
麻子「鼻からアイスが垂れてるぞ、妙な体質だな」
そど子「咽せたからよ! 何であなたを泊めなきゃいけないの! 訳を説明しなさい!」
麻子「実はな……本格的に遅刻癖を直そうと思っている」
そど子「…………えッ!?」ガタッ!!
麻子「なんだそのツチノコを見つけたような顔は」
そど子「あなたから一生聞けないであろう言葉を聞いたからよ」
28:
そど子「へー、ついにあなたも真人間になろうというのね。風紀委員としてその心意気は賞賛するわ」
そど子「でもそれと私の家に泊まるのとどういう関係が?」
麻子「ここしばらく何とか朝に起きようとさまざまな手を試したが……(真っ赤な嘘)」
麻子「結果はご覧の有様だ」
そど子「3日連続の大遅刻ね」
麻子「そこで考えた。毎朝規則正しく起きることの出来る人間に師事し……」
麻子「生活リズムを根底から変える……!」
そど子「それで私に白羽の矢が立った訳ね」
麻子「そど子は全学生の中で最も早く登校するらしいな」
そど子「まあね、自慢じゃないけど風紀委員として当然よ」
麻子「是非、泊まらしてくれ。そして遅刻を直してくれ。この通りだ」
そど子(あの冷泉さんが私にお願い事なんて……それもこんなに真剣に……)
そど子(本気で変わりたいのね……)
30:
そど子「……」
そど子「いいわ、風紀委員園みどり子、責任をもってあなたの遅刻癖を治してあげようじゃない!」
麻子「お、おぉ?…! そど子ぉ?」ガバッ
そど子「ちょっと引っ付かないで! アイスが服に付くわ!」
じたばた…
麻子(……ふっ、第一関門クリア)
麻子(誰が生活リズムを正す物か。逆にお前をこっち側のリズムに取り組んでやる)
31:
ーーーーー
ーーー

そど子ルーム
ガチャッ
麻子「邪魔をする」
そど子「待ちなさい! 靴をちゃんと揃えるのよ!」
麻子「面倒だ」
そど子「ああ、もう勝手に! あっ、帰ってきたら手洗いうがい!」
麻子「いちいちうるさいな……」
そど子「郷に入りては郷に従え、よ!」
麻子「まるで小さいおばぁだ……」ボソッ
32:
ーーー
麻子「一人暮らしなんだな」
そど子「学園艦の生徒で親元を離れてるのは珍しくないでしょ」
麻子(こっちのほうが助かる。親がいると計画に支障が出るかもしれんからな)
麻子「それにしても……几帳面を絵にしたような部屋だな」
麻子「整っているというかシンプル過ぎて面白味がないというか……」
そど子「何か文句でもあるの」
麻子「おお、冷蔵庫の中までご丁寧に整理整頓を……」ガチャッ
そど子「勝手に開けないで!!」
麻子「服も馬鹿丁寧に揃えてる」ガチャッ
そど子「タンスも禁止!」
33:
そど子「テレビでも見てじっとしといて。私は晩ご飯作るから」
麻子「私はコンビニ弁当でも良かったのに」
そど子「そんな食生活だから寝坊するの! 健康的な生活は健康的な食生活からよ!」
麻子「たまに沙織が作ってくれる時以外は基本的に外食かカップラーメンだな」
そど子「あなたいつか生活習慣病で死ぬわよ……」
34:
ーーー
そど子「はい、完成」
コトッ
麻子「美味いものだな……」モグモグ
そど子「当たり前でしょ。風紀委員はあらゆる生徒の模範となるんだから!」フフン!
麻子「だが個性のない味だな。見分けの付かない風紀委員を体言しているかのようだ」
そど子「何ですって!?」
麻子「もう少し小さく切り分けろ、大口開けて食べるのは疲れる。塩も少ない」パッパッパ
そど子「失礼連発しすぎよ!! どうして他人の家でそこまで傲慢に振る舞えるの!?」
麻子「だが美味いのは事実だ。ごちそうさま」ゲフッ
そど子「っ……。なんだかんだ言って全部食べるのね」
35:
麻子「当然だ。食材と調理師への礼だ」
そど子「…………ふん! 食器下げるわよ」
麻子「顔がニヤケてるぞ、そど子」
そど子「ニヤケてない!!」
麻子「そうだ、食器は私が洗う」
そど子「えっ……」
麻子「料理は任せっきりだったからな。お前は休んでろ」
そど子「…………当然よ、当然! 私だけに働かせるなんてありえないわ!」
そど子「しっかり洗いなさいよ! 私は……その、お風呂の用意してくる」タッ
麻子「了解」
37:
ーーー
風呂場
ジャブジャブ
そど子(なんなのよ、今日の冷泉さんは! 調子狂いまくりだわ!)
そど子(……そういえば冷泉さんとこんなに一緒に過ごしたのって初めてね)
そど子(なんだか、家事を分担してまるで同棲でもしてるみたい……)
そど子(って何考えてんの!? 冷泉さんのせいで思考がおかしくなってるわ!)
そど子(とにかく今日の私の仕事は、冷泉さんを朝起きる事の出来る真人間にすること!)
そど子(それ以外の余計な考えは排除よ排除!)
38:
ーーーーー
ーーー

その後2人とも順番に風呂を済ませ…
そど子「パジャマがぴったりで良かったわ」
麻子「カモさん柄……」
そど子「悪い?」
麻子(意外に自分のチーム気に入ってるのか)
そど子「それじゃ寝るわよ。予備の布団がクローゼットにあるからそれを床に引いて……」
麻子「は?」
そど子「……何?」
麻子「今、寝るといったか?」
そど子「ええ」
麻子「なぜ」
そど子「なぜ、『なぜ』なのよ」
39:
麻子「まだ夜の22時だぞ……?」
そど子「私は基本的にこの時間に就寝、遅くても23時よ」
麻子「小学2年生か……?」
そど子「ちなみに毎朝5時起きよ」
麻子「おじいちゃん……か……!?」クラッ
ぼふん!
そど子「ちょっとそっちは私のベッド! あなたのはこっち!!」
麻子(予想はしていたがまさかここまで早寝早起きの化け物だったとは……)
麻子(しかし、ここからが本当の戦い……。私の計画の正念場でもある……!)
41:
そど子「もう、遅刻したくないんでしょ! ならこの時間に寝るのが一番よ!」
麻子「……ちょっと待ってくれ。まだ寝るつもりはなかったんだ」
そど子「どういう意味?」
麻子「もちろん、遅刻しないように努力はするが、今日はせっかく2人で一緒なんだ」
麻子「戦車道の自主練習でもしないか?」
そど子「自主練習? 私とあなたで?」
麻子「ああ、その後に寝ればいい」
そど子「このワンルームでどうやってやるのよ」
麻子「ちゃんとそれを見越して専門の道具を持ってきた」
42:
そど子「……」
そど子(……戦車道も立派な勉学の一つ。それの練習は別に風紀は違反していない)
そど子(冷泉さんも急に早い時間(冷泉さんにとって)には眠れないだろうし……)
そど子(1時間やって23時には必ず就寝ということで……)
そど子「いいわ、1時間だけね。それで道具って?」
麻子「これだ」
ガチャガチャッ
テレレーン♪
そど子「って、ビデオゲームじゃない!?」
麻子「お母さんみたいな呼び方だな」ビデオゲームッテ…
そど子「うるさい!」
43:
麻子「戦車ゲームだ。面白いぞ」
そど子「ちょっと、まさか遊ぶ気? 却下よこんなの練習でも何でもないじゃない」
麻子「これがやって見るとなかなかリアルで実際の戦車道のイメージトレーニングにも
なるんだ」
麻子「強豪校の選手は皆このゲーム所持しているという噂だ」
麻子(秋山さんの受け売りだがな)
そど子「本当に……?」
麻子「疑うのならば実際に体験する方が早い」
GAME START
ピコン!
そど子「はぁ……、本当に1時間だけよ」
麻子「ああ」
44:
麻子(大馬鹿者だな、そど子……。そのコントローラーを握った時点でお前の命運は尽きた)
ピコピコピコ…
そど子「風紀委員がこんな玩具に興じるなんて、ゴモヨ達に見られたらなんて言われるかしら……」
麻子(お前のようなド真面目はな、そど子。初めはゲームなんて下らないというスタンスで……)
ピコピコピコ…
そど子「へぇ……思ったより現実に忠実なのね……」
そど子「あっ、うちのチームの戦車!」
麻子(徐々に意外に悪くないと思い始めて……)
45:
ピコピコ!
そど子「ちょっと逃げ回るんじゃないわよ! 弾が当たらないでしょ!」
麻子(気づいたら熱中し……)
ピコピコピコ!!
そど子「わ、私がこんなにボロ負けするなんてあり得ない! もう一回よ、もう一回!!」
麻子(負けが続くと勝つまでプレイするようになって……)
ちゅどーん!
そど子「やった! やったわ!」
そど子「冷泉さん、見た!? これが風紀委員の本当の力よ!」キャッキャッ!
麻子「参った参ったー(棒)」
46:
麻子「ところでそど子、寝なくていいのか?」
そど子「はっ、そういえば時間を忘れていたわ」
そど子「熱中すると時間が短く感じるわね、もう23時?」
麻子「2時だ」
そど子「」
麻子(この有様になる)ニヤッ
48:
そど子「な、な、な??!?!?」
麻子「落ち着け」
そど子「落ち着けると思ってるの!? この風紀委員である私が! ゲームで夜更かし!?」
そど子「あり得ない??!! 不良じゃないのー!?」
麻子「2時は私にとってまだまだ活動時間だ」
そど子「だからいっつも遅刻するのよあなたは!!」
そど子「今から寝たとして睡眠時間は3時間! こんな中途半端に寝るくらいなら徹夜する……? いやいや絶対そっちの方が風紀的にも健康的にも不味いわ!」
そど子「これもあなたのせいよ冷泉さん! 何が、遅刻を治したい、よ!」
49:
麻子「いや、私もそれは本心だったんだ…」
麻子「だが、そど子と遊…練習してるとつい楽しくて……」シュン…
そど子「…………ッ」
そど子(そ、そうよ、冷泉さんは悪気はないわ…。悪いのは弱い心を持っていた私……)
そど子「ご、ごめんなさい冷泉さん、あまりのショックでどうかしてたわ」
麻子「構わない、その気持ちは分かる」
麻子(ちょろいなコイツ)
そど子「お互い辛いけど今から寝て頑張って起きるわよ」
麻子「私も努力しよう」
麻子(これでそど子の生活リズムを一時的に乱すことができた)
麻子(あとは最後の仕上げだ)
50:
麻子「そど子、キッチンを貸してくれ」
そど子「へっ?」
麻子「すぐに終わる。せめてもの私からの償いだ」
ーーーーー
ーーー

麻子「待たせたな」
コトッ
そど子「牛乳……それもホット」
麻子「寝る前にホットミルクを飲むと、寝つきがいいらしい」
そど子「……あなたなりに遅刻しない方法を調べてたのね」
51:
麻子「今日は騒がせてすまない。私なりの贖罪だ」
そど子「冷泉さん……」
麻子(お前の冷蔵庫にあった牛乳だがな)
そど子「冷泉さん……」
そど子「……」
すっ
ぐびっ
ごくごくごく…
そど子「ぷはっ。ごちそうさま、悪くない味よ」
そど子「冷泉さん、あなたは風紀委員の名の下に責任を持って起こすわ。安心してちょうだい」ニッ
麻子「心強いな」フフフ
52:
麻子「あと口に白ヒゲできてるぞ」
そど子「っ! 今拭こうと思ってたの!」ゴシゴシ!
そど子「ほら、早く寝るわよ!」ズンズン
麻子「そうだな、フフフ……」
そど子「いつまでもニヤケてつんじゃないわよ! 白ヒゲくらい何よ! 牛乳飲んだら誰だって……!」
そど子「って……あ……れ……?」フラッ
そど子「こんなに……夜更かししたのなんて、初めてだからかしら……。なんだか急に眠気が……」フラフラッ
麻子「おおー、それはいかんなー(棒) さあ、早くベッドへ行かないとー(棒)」
そど子「そう……ね……、それが……いいわ…ね……」
ドサッ……
55:
そど子「……スー……スー……」zzz
麻子「ふっ、馬鹿な奴め。あのホットミルクに睡眠剤が入ってるとも知らずにがぶ飲みなんてな」
麻子「にしてもすごいなこの秋山さん秘蔵の『様々な国の工作員諜報員御用達の超協力睡眠剤』の効力は」
  優花里『何の役にも立たないかもしれませんが一応持って行ってください』
  麻子『すごいピンポイントで役立ちそうな物を用意してくれてるんだな』
麻子「……そもそも何でこんなもの持ってるんだ、秋山さんは。どういうルートで手に入れたんだ」
麻子「まあそこは私の考えることではない。それよりも……」
そど子「スー……5日連続遅刻なんてありえない……むにゃむにゃ……」zzz
麻子「ついに私の計画が最終段階まできたことのほうが重要だ」
57:
麻子「ふふふ、まさかこんなに無防備なそど子の姿を拝める日が来るとはな」
麻子「鬼の風紀委員だか何だか知らないが、眠ってしまえばただの変声おかっぱ……」
麻子「恨むなよそど子。これもお前を遅刻させてこっち側の夜型に引き込む為だ」
麻子「夜更かしの上に睡眠剤。よほどのことが無い限り遅刻は確実だが、相手はあのそど子だ」
麻子「気持ちの悪い執念で起きるかもしれない」
麻子「よって最後の仕上げとして、確実にこいつを寝過ごさせる為の工作を行う」
麻子「まずは目覚ましの機能を完全に殺すために電池抜きだ」カパッ
58:
麻子「これでよし……、ってなんだこれは……? そど子のベッドに不自然な膨らみが……」
麻子「固いぞ……? これはまさか……!?」ゴツゴツ
バッ!
麻子「!! シーツの下に隠れていたがこれは大量の目覚まし時計……!」
麻子「こ、こいつからは絶対に遅刻をしないという鉄の意思と鋼の強さを感じる……」
麻子「というか最早ホラーだ。極まった風紀はサイコパスへと繋がるのか」
麻子「ええい、これもすべて電池抜きにしてやるっ」ポイポイポイポイ
麻子「無駄な汗をかいた気分だ……、さて次は」
59:
麻子「こいつのスマホに侵入だ。そど子のことだから用意周到にタイマーをセットしているだろうな」スッ
麻子「ん、ロック画面に通知が来てるぞ」
麻子「『ガールズ&パンツァー戦車道大作戦!』……?」
麻子「おお、これはつい最近、待望のリリースがなされたばかりのあのハートフル戦車道アニメ『ガールズ&パンツァー』のスマホアプリじゃないか」
麻子「事前登録をしていた人間はあの聖グロリアーナの戦車道隊長であるダージリンが貰えるらしいぞ」
麻子「そして今ならリリース記念のログインボーナスなどお得な情報もあるようじゃないか」
麻子「風紀委員だとかゲームなんて下らないだとか言っておきながらダウンロードしているなんてな」
麻子「…………」
麻子「今何か見えざる力によって無理矢理しゃべらされたような気がする……」
60:
麻子「それはそうとロック解除だ。少しキツいが4桁の番号ならこいつに関係ありそうな数字を片っ端からぶち込んだなら2時間もあれば……」
『32桁のパスワードを入力してください』
麻子「ふん!」ブン!
ゴン!!
そど子「ふにゃっ!?」ガゴッ
麻子「おっと、思わず放り投げてしまった。起きてないよな?」
そど子「ぼ、暴力なんて規則違反……むにゃむにゃ……」zzz
麻子「大丈夫そうだな。固い頭だとは思っていたが文字通りとは」
麻子「そして馬鹿かコイツは。32桁のパスワードなんて生真面目にもほどがある」
麻子「入力している間の時間で5、6発は余裕で装填出来るぞ」
麻子「そうだ、ロック画面から電源OFFにすればいいじゃないか、これで解決だ」ポチッ
61:
麻子「よし、これで起きてしまう心配はない」
麻子「しかし、念には念を。仮に登校可能な時間に起きてしまったら意地でもここに留まらせて遅刻をさせる」
麻子「よって次は脱出路を塞ぐ」
麻子「ふうぅぬ……! 部屋の家具を移動させて……!」ゴゴゴゴ…
麻子「よし、ドアも窓も出来る限り塞いだ。これでちょっとやそっとではこの部屋から出ることは出来ない」
麻子「かなり動いたし汗かいてきたな……」パタパタ
麻子「誰も見てないしかまわん。脱いでしまえ」上着バサッ
63:
そど子「うぅ……ん……」zzz
麻子「ここまでしてしまえばそど子の遅刻は確定だな」フッ
麻子「風紀委員が遅刻なんてしてしまえば信用ガタ落ちだろう。おそらく相当失望される」
麻子「我ら夜型人間の苦難を味わえ。そしてこれからもっと私に甘くなれ」
麻子「ふわぁ……私も寝るとするか。昼以降に起きたときのそど子の顔が楽しみだ」
麻子「さてこれが本当に最後の仕上げだ。このロープでそど子をぐるぐる巻きの簀巻きにしてベッドから起きれないようにしてやろう……」フラッ
麻子「んぅ……いっぱい動いたしスタミナが切れたか……? 眠い……」フラフラ
麻子「まだそど子を縛ってない……、いや、もういいか……? どうせここまでしたなら起きれまい……」フラフラ…
麻子「……寝……る」クラクラバタン…
麻子「スピー……スピー……」zzz
そど子「そど子って呼ばないで……むにゃ…」zzz
64:
ーーーーー
ーーー

12:
そど子「…………ハッ!?」
ガバッ!!
そど子「い、今何時……!? なんで目覚ましなってないの!?」
そど子「昨日、冷泉さんからホットミルク貰ったあたりから記憶が……いや、それよりも!」
そど子「まさかこの私が遅刻!? ありえない……っ!」プルプル…
麻子「うぅ……うるさいそど子……」ムニャッ
そど子「冷泉さん!? 何で私のベッドに……、いやそれよりも起きてっ……!!」
麻子「もう1時間……」←ほぼ全裸+縄でぐるぐる巻き
そど子「」
65:
.
ぎゃあああああぁぁぁーーーッ!!
そど子「な、な、な、何これ!? 何でそんな不純な格好してるのよこの子!!」
そど子(ってちょっと待ってよ……考えたくないけど……まさか……もしかして)
『……私、襲っちゃった!?』
そど子「あ、ありえないありえない!! 私は清く正しい風紀委員! そんな不純異性交遊……いや、同性だからOK……? な訳ない!!」
66:
そど子「こんなのって……! ってことは私は冷泉さんを襲うほど好きだったの!? そういうことなの!?」
そど子「冷泉さんの服がはだけてるのも縄でぐるぐるなのも、不自然な家具の配置も……」
 麻子『しょ、正気かそど子……、私たちは女同士……!』
 そど子『もう我慢できないのよ……冷泉さんっ!』
 バッ!
 麻子『ああっ、脱がすな……!』
 麻子『い、いやだ、こんなの……!』ダッ
 そど子『逃がさないわ』ゲシッ
 バターン!
 麻子『た、タンスや冷蔵庫などのモロモロの家具で逃げ道が……』
67:
 そど子『大人しくこっちにきなさい』
 麻子『た、助けてくれ沙織ぃ……』ガタガタ
 そど子『こんな時に他の子の名前を出すなんて。やっぱりあなたのような不真面目な生徒にはキツくしないといけないのかしら』シュルシュル…
 麻子『な、縄……? ま、まさか……』
 そど子『大丈夫、ちゃんと私の決めた規則を守れるなら痛くはしないし解いてあげるわ』
 麻子『いや……、せ、せめて初めてはもっと普通に……』
 そど子『さあ、特別折檻よ!!』
 麻子『っ……ぁぁッ……!』
そど子「こんなことがあったってことなのぉーーー!?」
そど子「お、落ち着くのよ、みどり子。昨日の夜の記憶が全くないんだから、まだそうと決まってはないわ……」
68:
そど子「そう、記憶がないんだから……」
そど子(…………)
そど子(………も、)
そど子(もしも本当だったら昨日はどんな感じだったのかしら……?)
そど子「って何考えてるの私ーーーっ!?」
麻子「……うるさすぎる。目が覚めてしまった」ムクリ…
そど子「れ、冷泉さん」
そど子(そ、そうだわ、冷泉さんの反応を見て見極めればいいのよ)
そど子(もしも私が昨日……その、不純なことをしたのならば、冷泉さんもいつも通りに私が接する訳がないはずよ!)
69:
麻子「おお、起きてたかそど子」
そど子「お、おはよう…… そ、それよりも冷泉さん……」
そど子「こ、この有様のことなんだけど……」ドキドキ
麻子「ん?」
麻子(ああ、なるほど、盛大に寝坊してしまって放心状態なんだな)
麻子(ここは一つ、絶望を与えてやるか)
麻子「いやぁ、風紀委員ともあろう者がやらかしてしまったなぁ、そど子」ニヤニヤ
そど子「ッ!!」
そど子(や、やっぱり私、『ヤらかしちゃった』の!?)
70:
麻子「中々大変だったぞ。(家具を動かしたりして)たっぷり汗をかいたし筋肉痛だな」ニヤニヤ
そど子「や、やっぱりそんなに激しく……!?」アワワ
麻子(ふふふ、こいつのこんな顔を見れるとは気分がいい)
そど子(い、いやちょっと待って……! どうしてこの子はこの状況でニヤついてるの……?)
そど子(普通、襲われた後にここまで余裕なのはありえないわ! ……知らないけども)
そど子(もしかしてこれは冷泉さんの茶番じゃないの……?)
そど子「…………」
麻子(ん? だんまりになってしまった)
麻子(遅刻してしまった自分を責めているのか? こいつは無遅刻無欠席などというものに拘ってそうだからな)
麻子(少し可哀想になってきたな……)
麻子(仕方ない、少し慰めてやるか)
71:
麻子「そう自分を責めるな、そど子」
そど子「えっ……?」
麻子「私は正直嬉しいぞ、同じこっち側(夜型人間)になってくれたんだからな」
そど子(こ、こっち側!? こっち側って……!)
  『こっち側(同性愛)』!?!?
そど子(ってこと!?)
そど子(冷泉さんは女の子が好きだったの!? それに嬉しいってまさか……)
  麻子『その、お前も女の子が恋愛対象だったなんてな……! でも良かった……、初めてが、……好きな相手で』
そど子(ってこと!?)
72:
麻子「もう私たちは(夜型という絆で結ばれた)家族みたいなものだからな」
そど子「恋人すっ飛ばして家族!?」
麻子「恋人……?」
そど子「で、でもこんなのダメよ……! 風紀委員なのにこんな……!」
そど子(ご、強姦まがいのことなんて……!)
麻子「まあ白状してしまうがお前は悪くないぞ」
そど子「へっ?」
麻子「こっち側に来て欲しくてな」
麻子「私が(お前が寝るように)誘導したんだ」
そど子「まさかの誘い受け!?」
麻子(さっきから何か噛み合わないなこいつ。まだ寝ぼけてるのか)
73:
そど子「じゃ、じゃあ罪にはならない……? 合意の上? でも倫理上どうなの? 食べちゃった醜い私の心が……」ブツブツ
麻子「よく分からないが相当ショックだったようだな。少しそっとしてやるか」
ピンポーン…
麻子「ん?」
インターホン「そど子? どうしたの無断欠席なんて。皆心配してるよ?」
インターホン「まさか病気で寝込んでるとか……」
麻子「この声は……風紀委員のゴモヨおパゾ美か」
麻子「そど子を心配してわざわざ昼休みに訪ねてきたのか。ご苦労なもんだ」
麻子「おい、お仲間が呼んでるぞ」
そど子「女の子同士ってどうなの……でも海外では普通って聞くし……」ブツブツ
麻子「ダメだな、心ここにあらずだ」
麻子「仕方ない代理で出てやるか」
74:
ガチャッ
ゴモヨ「もう、心配したのよ。電話にも出ない……し……」
パゾ美「……れ、冷泉さん?」
麻子「おはよう……もう昼だったか?」
ゴモヨ「ど、どうしてそど子の家に……?」
麻子「寝食を共にした」←ほぼ全裸+縄
ゴモパゾ「「」」
麻子「そして昨日の夜に色々あってすっかり仲良く寝坊だ」←ほぼ全裸+縄
ゴモパゾ「「」」
麻子「悪いがそど子は完全にこっち側の人間になってしまった」←ほぼ全裸+縄
ゴモパゾ「「」」
75:
麻子(ふっ、仲間が夜型人間の軍門に下ったと聞いて唖然としているな)
ゴモヨ「そ、そんな……あのそど子と冷泉さんが……!」ガタガタ
パゾ美「まさかそんな……!」ガタガタ
麻子「ふふふ」
ゴモパゾ「「恋人関係な上にSMプレイを楽しむ仲だったなんてッ!!」」
麻子「ああ、そうだ。私たちはもう同じ夜型……」
麻子「…………は?」
76:
ゴモヨ「少しビックリしちゃったけど私たち決してあなた達を否定したりしないわ」
パゾ美「今回の遅刻は目を瞑るね。私たちからの祝福だと思って」
麻子「お、おいちょっと待て……何か重大な齟齬が生じているぞ……!」
ゴモヨ「それじゃあね、お二人さんごゆっくり……」スタスタ
パゾ美「楽しみ過ぎてまた遅刻しないでね」スタスタ
麻子「ま、待てってば……。その馬鹿みたいな誤解を学校に持ち帰るな……!」
麻子「……ハッ! まさかこの服装のせいで……!? というか何だこの格好、いつの間に……!」←今頃気づいた
77:
麻子「そ、そど子、大変だ……! 学校に行くぞ、あのお前の風紀クローンを止めないと変な噂が……!!」
そど子「……聞いていたわよ、好き勝手言ってくれたわね」
麻子「ふわっ!? いつのまに真後ろに……」
麻子「聞いていたのなら話は早い……、早く行かないと……!」
ぎゅっ…
そど子「……」
麻子「……」
麻子「……あ、あの、そ、そど子、さん?」
そど子「何よ」
78:
麻子「な、何故抱きついている、の、でしょうか……」
そど子「今更敬語使わなくていいわ、気持ち悪い」
そど子「それと、みどり子って呼んで。ちゃんと名前で」
麻子(な、何だ、いったい何を言っているんだこいつは……)
そど子「私……、決めたわ」
麻子「えっ?」
そど子「昨日のこと、責任取る」
麻子「…………は?」
79:
ーーーーーー
ーーー

数日後
学校
杏「今日の練習は終わりだよ?、皆おつかれ?」
ワイワイガヤガヤ……
沙織「ねえねえ、今日カフェ寄っていかない? 最近お洒落なメニューが増えてね!」
華「美味しいものですか? いいですね」
優花里「その後は戦車道ショップにいきませんか!」
みほ「いいね、楽しそう!」
麻子「わ、私も連れて行ってくれ……!」ガバッ
優花里「うひゃぁっ!? れ、冷泉殿……!」
華「ま、まるでゾンビのようですわ……」
80:
みほ「今日、朝からこんな感じだよね……、大丈夫?」
沙織「というより、そど子さんの家に泊まってからずっとこの調子じゃん」
麻子「頼むから連れて行ってくれ……、いや匿ってくれるだけでも……」
そど子「冷泉さん!」
麻子「ひぃっ!?」ビクッ
優花里「噂をすればそど子殿です」
そど子「さあ、早く帰るわよ!」
麻子「か、帰るってどこに……」
そど子「私の部屋に決まってるじゃない」
麻子「き、今日消費期限の切れる物が家にあるんだ……だからは今日は自分の家に……」
そど子「そう、なら私が料理してあげるわ。あなたの部屋に行きましょ。当然泊まるわよ」
麻子「そんな……逃げられない……」
81:
そど子「さ、下校よ。寄り道なんかしてるといつまでも遅刻癖は直らないわ」ガシッ
麻子「う、腕を組むな引っ張るな、やめてくれ……」グググ
麻子「皆……助け……!」
ズルズルズル…
四人「……」
沙織「やっぱり……」
華「あの二人が……」
優花里「付き合ってるという噂は……」
みほ「本当だったんだ……」
沙織「そど子さんを遅刻させるつもりが、何でこんなことになってるのよ……」
82:
そど子「ほら、ちゃきちゃき歩くの!」
そど子「私……ちゃんと、あの日のことはちゃんと責任を持つわ」
そど子「でも……あなたも私をそっち側に引きこんだんだから……ちゃんと責任取っりなさいよね!」
麻子「こ、こんなはずでは……」
麻子「もう遅刻なんてしないから……誰か……頼むからそど子を元に戻してくれぇっ!」
そど子「そど子じゃなくてみどり子!!」
終わり
8

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