桃次郎「俺は桃太郎兄さんの引き立て役じゃねえ!」back

桃次郎「俺は桃太郎兄さんの引き立て役じゃねえ!」


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1:
むかしむかしあるところに、桃太郎という勇敢な若者がいました。
といっても、これはおそらくみなさんご存じでしょう。
しかし、桃太郎には桃次郎という弟ともいうべき存在がいたことは、
残念ながらほとんど知られておりません。
3:
桃次郎もまた、桃から生まれた少年でした。
ただし、その桃はまだ熟れていなかったのか、緑色でした。
赤子「おぎゃあ、おぎゃあ……」
おじいさん「うーむ、元気な男の子じゃ。この子は桃次郎と名づけよう」
おばあさん「そうしましょう、おじいさん」
4:
さて、桃太郎がかの有名な鬼退治に行くことになった時、
もちろん桃次郎もお供させてくれとせがみました。
桃次郎「兄さん、俺も連れてってくれ! 俺も兄さんの役に立ちたいんだ!」
桃太郎「……」
5:
しかし、桃太郎は弟にこういいました。
桃太郎「桃次郎よ、お前は俺より背は高いが、体は細く、なによりまだ未熟だ」
桃太郎「悪いが、鬼退治には連れていけない」
桃次郎「そんな……」
桃次郎は食い下がりましたが、両親ともいえるおじいさんとおばあさんの説得もあり、
鬼退治への同行をしぶしぶ諦めました。
6:
それから、みごと犬、猿、雉の家来たちとともに鬼退治を成功させた桃太郎は、
いちやく人々の英雄となりました。
村人「桃太郎、バンザーイ!」
村娘「桃太郎さん、バンザーイ!」
子供「桃太郎のおにいさん、バンザーイ!」
桃次郎「……」
それが桃次郎には面白くありませんでした。
桃次郎は、兄は自分に手柄を奪われるのを恐れて、同行を許さなかったのでは、
とすら思っていました。
7:
桃次郎は一念発起して、桃太郎に勝るとも劣らない鍛錬を始めます。
刀を振り、岩を持ち上げ、山を駆け抜け、川を泳ぎ、海へ潜りました。
桃次郎(俺は……兄さんを超える!)
桃次郎(兄さんよりも強くなってやるんだぁっ!)
8:
やがて、桃次郎は見違えるように強くなりました。
ほとんどの能力が兄と並び、特に跳躍力に関しては兄をも上回るほどになりました。
桃次郎「やった……俺の方が兄さんよりも高く跳べる!」
ただし、走ってる最中に急に体を停止させる、という動作に関しては兄よりも苦手でした。
9:
しかし、強さでは並んでも、人々からの評価にさほど変化はありませんでした。
「桃太郎さん!」 「今日もかっこいいですね!」 「桃太郎さま!」
桃太郎「一ヶ所にこんなに大勢が集まったら危ないよ。ほら、散った、散った」
桃次郎「……」
桃次郎がどんなに努力しても、ちやほやされるのは、いつも桃太郎の方だったのです。
10:
こんな日々に嫌気が差した桃次郎はついに――
桃次郎「なんでみんな、桃太郎、桃太郎と、兄さんばっかり……」
桃次郎「俺は桃太郎兄さんの引き立て役じゃねえ!」
桃次郎「だったら……兄さんの存在を消してやる!」
桃次郎「兄さんを消せば、俺が主役になれるはず!」
兄である桃太郎の抹殺を決意してしまいます。
11:
ある日のこと、桃太郎は町の宴会に呼ばれていました。
町人「ささ、どうぞ、一杯」
桃太郎「ありがとう」
桃次郎も一応招待されてはいましたが、理由をつけて参加をしませんでした。
なぜなら、桃次郎はこの宴会で酔っ払った桃太郎を闇討ちするつもりでいたからです。
桃次郎は屋敷の外から、こっそりと宴会の様子を覗いていました。
桃次郎(兄さん、最後の酒をせいぜい楽しんでおくがいいさ……)
12:
宴もたけなわになってきた頃、誰かがこういいました。
「しっかし、桃次郎さんは桃太郎さんに比べて華がないよねえ」
「ほんとほんと。なんていうか地味で、脇役っぽいしさ……」
「強くなってはいるけど、どうしても兄と比べちゃうと、ねぇ……」
「桃太郎さんも、もう少しかっこいい弟が欲しかったんじゃないのかい?」
外にいた桃次郎は、彼らの言葉に傷つき、怒りました。
しかし、心のどこかで彼らの言葉は正しいとも認識していました。
桃次郎(俺が兄さんに勝てないと誰よりも分かってるのは、結局、俺自身だったか……)
桃次郎はうつむいてしまいました。
13:
その時でした。
桃太郎「やめろっ!!!」
ビクッ!
桃太郎「あいつの……桃次郎の強さ、凄さは俺が誰よりもよく知っている!」
桃太郎「桃次郎は……俺よりもすごい男なんだ!」
桃太郎「もし、今後あいつを馬鹿にするようなことをしたら、俺は絶対に許さん!」
桃太郎「分かったな!」
桃太郎の喝で、宴会場は静まり返ってしまいました。
しかし、桃太郎に後悔したような様子はありません。
むしろ、当然のことをいったまでといった風に、堂々と酒を飲み続けました。
14:
これを見ていた桃次郎は、涙が止まりませんでした。
桃次郎「兄さん……」
自分のことなど眼中にないと思っていた兄が、せっかくの宴会を台無しにしてまで、
自分のために怒ってくれたのですから。
15:
気がつくと、桃次郎は宴会に乱入していました。
そして、驚く酔客たちをかき分けて、桃太郎の前で膝をつきました。
桃次郎「兄さん!」
桃太郎「桃次郎……!? どうしてここに? 今日は用事があるって――」
桃次郎「正直に告白しよう」
桃次郎「俺は自分が主役になるため、兄さんを亡き者にしようと考えていた」
桃太郎「……」
桃次郎「しかし……やはり主役は兄さんにこそ相応しい。俺は主役の器じゃない」
桃次郎「だから俺は……“永遠の二番手”でいい」
桃次郎「兄さん、これからも輝き続けてくれ! 俺のためにも!」
この告白と誓いに、宴会場にいた誰もが涙を流したと言い伝えられています。
16:
その後、桃次郎は桃太郎の引き立て役――“永遠の二番手”として、活躍を続けました。
しかし、桃次郎のこの転身は、かえって彼自身をも輝かせる結果となりました。
桃次郎の名声は、時として桃太郎を超えることも多くなり、
特に、ある大きな屋敷における幽霊退治は、桃次郎最大の武勇伝となったのです。
現代において、桃次郎の存在を知っている人間はほとんどおりませんが、
彼の人生は間違いなく、兄・桃太郎と同じぐらい輝きに満ちたものであったといえます。
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