後輩「先輩…なんで私を避けるんですか…?」先輩「え、いや避けてないけど」back

後輩「先輩…なんで私を避けるんですか…?」先輩「え、いや避けてないけど」


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1:
後輩「だったら、なんで私の好意を受け取ってくれないんですか?」
先輩「それは…」
後輩「私が、こんなに愛しているのに…」
先輩「そんなこと言われてもな」
後輩「どうして?どうして?」
後輩「私のこと…お嫌いですか?」
先輩「いや、そんなことない…まぁ、ぶっちゃけ好きだけど…」
後輩「だったら…」
3:
先輩「私、女だからね!?」
後輩「愛に性別は関係ない…」
先輩「いやいや、あるよ…十分ある」
後輩「じゃあ、無理やりに…」フッフッフ
先輩「身の危険を感じますので…」
先輩「失礼しまーす!!」ダッダッダ
後輩「あ、待ってください!!」タッタッタ
先輩「はぁはぁ…ココまで来れば」
5:
後輩「私在る所に先輩あり…」
先輩「わぁ!!?」
先輩「驚かさないでよ…」
後輩「ごめんなさい、先輩」シュン
先輩「いや、まあ気にしなくていいけど…」
後輩「じゃあ、責任とって…」フフフ
先輩「落ち着けぃ!」バシッ
後輩「あひぃ?先輩もっと…」
先輩「うわぁ…」ゾクッ
後輩「冗談ですよ」///
8:
先輩「それで、後輩ちゃんは一体なにをしたいの?」
後輩「そうですね…私は先輩と愛の巣を作れれば十分です」///
先輩「そうですか…」
後輩「どうですか?先輩」
先輩「まあ、アレだよね…却下だよね…当然として」
後輩「私は…先輩をこんなにも愛してるのに…先輩は…」
先輩「うん、性別をね…考えて…お願いだから」
後輩「だったら…先輩…彼氏を作ってください…」
先輩「へっ!?」///
先輩「なっなっなぜそうなる!!?」
後輩「そしたら、私…諦めます」
9:
先輩「(う?ん…後輩の道を正すためにも…)」
先輩「(でも、今好きな人とかいないしな…どうしよ)」
後輩「先輩?」
先輩「そうねぇ…難しいわ」
後輩「ですよね?だから、私と」
先輩「それは無い」
後輩「先輩がシビアですぅ…」
先輩「いや、だって…今直面してる問題はまず性別だから」
後輩「わかってますよ…それくらいは」
10:
先輩「てか、何?後輩ちゃんはアレなの…レズなの?」
後輩「はい」
先輩「即答っすか…」
先輩「(だったら、道正すうんぬんじゃなくなったわ…)」
先輩「もう、仕方ないわ…」
後輩「何がですか?」
先輩「え、ああ…こっちの話」
先輩「あのさ、後輩ちゃん」
後輩「何ですか?」
11:
先輩「これ聞くの失礼かもしれないけど…」
先輩「後輩ちゃん…学校でいじめられてたりしないよね?」
後輩「はい、もちろん」
後輩「も、もしかして心配してくれたんですか!?」
先輩「え…いや、まあ」
後輩「うれしいです」///
先輩「(う?ん…見た目はかわいいのに…)」
後輩「どうしました?」ニコニコ
12:
先輩「後輩ちゃん」
後輩「なんですか?」
先輩「後輩ちゃんって…本当にレズなの?」
後輩「と言いますと?」
先輩「いや、こういうのはもっとこう…隠すんじゃないかなぁ?って思って」
先輩「ここまで、オープンなのも…ちょっとおかしいかなって」
後輩「そうですか…」
後輩「実は私…」
13:
後輩「自分を偽らないように生きてるんですよ」
先輩「そ、そうですか…」
後輩「だから、こんなにもオープンなんです…」
先輩「なんか、無理してるように見えるの…後輩ちゃん」
後輩「む、無理なんてしませんよ?」
先輩「いいのよ、別に…無理しなくても、話せなくても…」
先輩「ただ、相談くらいは乗ってあげれるから」
後輩「…」
14:
後輩「まあ、その…男性恐怖症って奴ですかね…」
先輩「!」
後輩「私…その、男性の方が苦手で…」
後輩「まともに恋愛できないくらい…だったらいっそのこと」
後輩「女の子を好きになればいいのだって結論に至ったわけですよ!!」
先輩「そ、その結論に至る理由がよくわかんないけど…」
先輩「な、なんで男性恐怖症なの?」
後輩「それは、家庭の事情って奴ですよ」
先輩「あ、ごめんね…後輩ちゃん」
後輩「え、いやいや、別に気にしてませんから」
15:
先輩「だったら…治そう!!」
後輩「え?」
先輩「その、男性恐怖症を!!」
後輩「え…いや、無理ですよ…私だって努力したんですよ…?」
後輩「でも、やっぱり怖いものは怖いですし…」
先輩「大丈夫!!私がついてるわ!!」
先輩「大船に乗ったつもりで!!」
後輩「せ、先輩?」ウルウル
後輩「わかりました!先輩、私…やってみます!!」
16:
先輩「って大見得切ったけど…どうしよう」
先輩「(う?ん…やっぱり最初は…)」
先輩「どうよ、これ」
後輩「なんですか…それ」
先輩「男装よ?」
後輩「いや…男装ですかね…それ」
先輩「そうね…男装よ」
後輩「…」
先輩「さ、触れる?」
後輩「…」サワッ
先輩「あ、大丈夫みたいね…」
後輩「はい…なんとも感じませんですが…」
先輩「アレ…失敗だった?」
後輩「はい、すみませんが」
17:
先輩「だったら、発想の転換!!」
女装男子「おい、先輩さん…何させてんすか」
先輩「これは、私の後輩の男子くん!」
後輩「は、はぁ…」
先輩「男子、こちらが、私の後輩の後輩ちゃん」
女装男子「どうもっす…」
女装男子「何?俺嫌われてんの?」
先輩「そうね…そうとも言えるわ」
女装男子「なんだそれ、ショックでかすぎだろ…初対面だぞ…」
20:
先輩「大丈夫よ…だって、あなた初対面でいきなり女装で出てきてるし」
女装男子「そういえばそうだった…」ハァ
女装男子「で?これどういうことっすか?」
先輩「まあ、簡単な話…後輩ちゃんと握手をしてみてってことかな?」
後輩「え!?先輩…いきなりそれは…」
女装男子「え…俺嫌われすぎじゃね?なにかしたっけ…?」
先輩「あ、そういえば説明がまだだったな…」
女装男子「いきなり女装されるわ…女子から嫌われるわさんざんすぎだろ」
先輩「聞いてるのか?男子」
女装男子「聞いてますよ…それで?なんですか」
21:
先輩「後輩は男性恐怖症なんだ」
女装男子「え…ああ?だからか」
女装男子「全部つじつまあったな…」
先輩「だろ」
女装男子「それで、握手ねぇ…」
女装男子「そっちのペースでいいからとりあえずは」スッ
女装男子「握手…」
後輩「…」ビクビク
先輩「…」
女装男子「…」
後輩「…」ビクビク
先輩「…」
22:
先輩「こ、後輩?無理にとは言わないよ?」
女装男子「なぁ…先輩、後輩さんってどれくらいの男性恐怖症なんだ?」
先輩「え…ああ、聞いてなかったな」
先輩「どれくらいなんだ?」
後輩「無理すると…気を失いそうになる程度…」
女装男子「え…それマズくね?」
先輩「や、やばいな…」
後輩「まだ、大丈夫…女装効果…」
先輩「おお、すごい!女装効果…」
女装男子「泣きたい…」
23:
後輩「…」ギュッ
女装男子「お、おお…」ギュッ
後輩「…」
先輩「こ、後輩?」
後輩「だ、大丈夫…」
女装男子「お、おお…頑張ったな」
後輩「こんなことに付き合わせてごめんなさい…」
女装男子「あ、いや…別に気にするな…」
女装男子「おい、先輩、俺もう帰るからな」
先輩「ああ、付き合わせて悪かった」
女装男子「もう、いいよそれは」スタスタ
後輩「いい人ですね…」
先輩「ああ、悪い奴じゃない」
先輩「私の大切な後輩だ」
24:
後輩「大切…ですか」
先輩「さぁ…次は!」
先輩「いよいよ、本番だな」
後輩「え?」
先輩「ココまで来れば…あとは…」
後輩「…」
男子「…」
先輩「どれくらい…近づけるか?」
男子「え…また俺?」
先輩「うん、今度は女装してないバージョン」
男子「まあ、前回よりはマシか」
25:
男子「じゃあ、近づいていくぞ…」
後輩「う…うん…」
男子「…」ススーッ
後輩「…」
男子「…」スタスタ
後輩「…っ」
先輩「だ、大丈夫か?」
後輩「まだ…だ…大丈夫…」
男子「(なんか、悪いことしてる気分だ…)」
26:
男子「…」
後輩「…」
先輩「おお、じゃあ、次は触ってみろ!!男子から」
男子「俺からかよ!」
後輩「…っ」
男子「だ、大丈夫か?」
後輩「なんとか…」
男子「む、無理はするなよ…」
男子「気絶とか…」
後輩「だ…だ…大丈夫」バタッ
男子「後輩さん!!?」
先輩「後輩!!」
27:
後輩「う…ん?」
後輩「ここは…」
先輩「あ、目が覚めたか…」
男子「…だ、大丈夫ですか…後輩さん」
後輩「えっと…ごめんなさい、私迷惑掛けたみたいみたいで…」ペコッ
先輩「いや、今回は私が悪い…後輩、ごめん」
男子「いや、元はといえば…俺が」
先輩「違う、お前はいっさい悪くないんだ、もちろん後輩も」
後輩「でも、私が…私がこんなんだから…」
先輩「無理は禁物ってことだ…次からはもう少し慎重に行くよ…」
男子「まだ、続けれるか?後輩さん」
後輩「うん、先輩もやる気だし!私も頑張るよ」
男子「だったら良いけど…」
28:
男子「…先輩、ちょっといいですか?」
先輩「なんだ?男子」
男子「後輩さんの男性恐怖症の理由ってなんですか?」
先輩「え…家庭の事情らしいが…」
男子「家庭の事情か」
先輩「どうした?」
男子「いや、だったら…どんな家庭だったんだろうな…と思いまして」
先輩「それは…」
男子「まあ、理由はあるんだろうけどさ…」
男子「あそこまでって相当なことですよね…」
先輩「それは…そうだな」
29:
男子「まあ、後輩さんにとっては思い出したくも無い記憶だろうし」
男子「あんまり、詮索するのは良くないですよね」
先輩「…そうだな」
男子「だったら、力にはなってあげましょうかね…」
先輩「助かるよ…男子」
男子「いいえ…まあ、先輩に振り回されるのなんて慣れっこです」
先輩「言うようになったな」
先輩「そろそろ、戻るか」
男子「そうですね」
30:
男子「やっぱりいきなり触るのは難易度高いんだよ!」
先輩「そうだな…だったら…やっぱり後輩から触ってもらう形で」
男子「いや、大して変わんないだろ!」
後輩「でも、そっちの方が…」
男子「そ、そうか?だったら」
後輩「…」ソーッ
男子「…」
後輩「…」ゴクッ
先輩「…」ドキドキ
31:
後輩「…」ギュッ
男子「さ、触れた…」
後輩「…」ニコッ
先輩「やった!やった!!!」
後輩「な、なんとか…ここまでできました」
先輩「ああ!!」
後輩「それで…私…気付きました」
先輩「ん?何にだ?」
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