貧乏少女「うそ…また干してた下着盗られてる…」back

貧乏少女「うそ…また干してた下着盗られてる…」


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1:
少女「ひどい…あれ一枚390円もしたのに」
少女「こんなボロアパートのベランダじゃ簡単に泥棒さんに入られちゃうんだろうな…」
少女「…気を取り直して晩御飯をたべよう。おかずはバイト先で買った半額のかき揚げだよ(油が回っている)」
少女「お父さんお母さん、いただきます」
両親の遺影「…」
少女「ぱくぱく…もぐもぐ……」
少女「ぱくぱく……もぐもぐ……」ポロポロ
3:
少女「今月はあとつかえるお金809円かぁ…」
少女「お給料日までなんとかなりそうでよかった」
少女「よぉしこれだけあれば贅沢しちゃお!」
<銭湯>
少女「おばちゃん、おとなひとり」
番台「あいよ270円ね。またお風呂壊れたのかい?」
少女「い、いえ…まぁ気分転換で」
番台「ゆっくりしていってちょうだいね」
少女(言えない…そもそもアパートにお風呂すらないなんて…)
9:
少女「はぁーきもちいい…一週間ぶりかなぁ」
少女「いつもは濡らしたタオルでふくだけだもんなぁ…」
少女「シャンプーうれしいなあ」
風呂屋(クラスメート)「あ、やっほー。来てたんだ」
風呂屋「ごめんねーちょっと床掃除させてね」シャカシャカ
少女「こんばんは…」
風呂屋「どう、うちのお風呂」
少女「とってもきもちいいよ」
風呂屋「よかったー友達価格でやすくしとくからいつでもきてよねー。牛乳もかってねー」
風呂屋「ついでにあたしも入ってこっと!」ヌギッ
10:
風呂屋「あんたさぁ、ちゃんと食べてる?」
風呂屋(そのボディは一体何歳児なのさ…)
少女「え? う、うん…」
少女「今日は晩御飯たべたよ!」
風呂屋「今日”は”?」
少女「あ、ううん今日も!」
風呂屋「…家庭の事情は良く知らないけど、たしかバイトしてるんだよね?」
少女「うん…学校おわったあとに」
風呂屋「あーそれで心身疲れきっててご飯食べる気力もなくてすぐ寝ちゃうとか!?」
少女「そ、そうそう! ほんと働くってたいへんだよね!」
風呂屋「疲れは全部うちで取っていきなー」ザプザプ
15:
 
 ・ ・ ・ 
風呂屋「はいよ。牛乳」
少女「え…で、でも手持ちにお金が無くて」
風呂屋「あはは。なにさ、あたしからのサービスだってば!」
風呂屋「ぐいっとね」
少女「いただきます…ありがとう」ゴクゴク
風呂屋(これで少しは大きくなれるといいけど…)
少女「おいしかった。またね」
風呂屋「ばいばーい! また学校でねー」
少女「う゛う…わたし冷たい牛乳飲んだら100%おなかこわす…」
19:
【翌朝】
少女「あぁまた朝がきてしまった」
少女「学校午前中授業ならたのしいのになぁ…」
少女「お弁当どうしよう。給食にもどりたいなぁ…あ、でも給食費払えないや…はは」
少女「…また白米弁当…なにか彩りがほしい」
少女「でも貧しいアイルランドの人はジャガイモしか食べられないって言うし、私はすごく恵まれている気がする…」
少女「晩御飯のおかずちょこっとだけでも残しておいたら良かったなあ」
少女「冷蔵庫確認…なし。麦茶もなくなってる…買わなきゃ…水でいいか」
少女「今日はしかたない…はあ」
少女「いってきまーす」
遺影「…」ニコニコ
22:
<クラスルーム>
少女(休憩時間に話す友達はいない)
少女(時間をつぶす道具もない)
少女(だから予習復習をするしかやることがない)カリカリ
少年A「なぁ、あいついつも勉強しててえらいな!! なぁ!?」
少年B「静かにしとけよ」
少年A「いつもあれくらい勉強しないと学一なんて取れないんだな!」
少年B「きっと家でもガリ勉なんだろうな…」
少年A「今度勉強おしえてもらおっかな! なぁ!」
少年B「お前はうるさくするし迷惑だと思うぞ」
少年A「聞いてみなきゃわかんねーよ!」
25:
 
少年A「な、なあ!」
少女「!」ビクッ
少女「ひゃ、ひゃい…」
少年A「急に話しかけてごめん。あのさ、俺今度の期末テストの国語が不安でさ、よければ」
少女「うん…はい、ノート。でしょ?」
少年A「い、いやっ、違う! そういうわけじゃなくて」
女子A「ね?貧子! さっきの世界史のノートとった?」
女子B「きゃは、ちょっと借りてくねー。明日にはコピって返すから?」バッ
少女「…」
少年A「う…俺は、その」
少女「はい。五限までに返してね」スッ
29:
 
 ・ ・
 
少年A「くそうっ、何故かノートを借りてしまった」
少年B「どうしたかったんだよ」
少年A「ああ畜生俺のばかっ! ひとこと『勉強おしえて☆』って言うだけなのに!」
少年B「喋ったこともない女子にマンツーマン頼むのは結構ハードル高いと思うぞ…」
少年B「つうか俺が教えてやるぞ? 常に学年二位を維持する秀才の俺が」クイッ
少年A「あ、だいじょうぶ」
少女(はじめて男子にノート貸してって言われた…)
少女(しかもクラスで明るくて人気者のA君…ど、どど、どうしよ)
少女(あとでまた返しにくるんだよね!? 絶対かえしてくれるよね!?)
少女(そのときまたお話しちゃうのかな!??)
少女(ああああどうしよなんで貸しちゃったんだぁ!!!)
31:
 
【昼やすみ】
少女(どうしよう…さすがに今日のこのお弁当をここで開くわけにはいかない)
 女子A「ぎゃはは、あんたひとり戦時かよ!」
 女子B「マジウケる。貧子って家で虐待でもされてんのぉ!?」
 女子C「ちょっとぉかわいそうじゃ?ん。貧子はご飯だけたべるのがすきなんだってばぁ?」
 クスクス…
少女(ってなる…)ブルブル
少女(天気良いし中庭に行こう…きっとそこなら誰もいないはず)
<中庭>
少女「アベックがいた…まぁいっか。どうせ関わりないし。遠目でみるくらい」
少女「お弁当の彩りになる……」グスッ
32:
少女「そうだ。この生えてる葉を…一枚」ブチッ
少女「えへへ…ちょっと豪華になった、かも。これは食べないけど」
少女「いただきまーす」
少年A「あ、いたいた!」
少女「うあっ!?」
少年A「探したぜ。ノート返そうとおもったらどこにもいなくってさぁ」
少年A「まさかこんなとこで弁当なんて、いやぁでも陽があたってシャレてていい感じだなぁ」
少年A「なぁ! 俺もここで食べていい?」
少女「え!? え!? で、でもお友達いるんじゃ…メガネの…」
少年A「?? 友達でしょ、俺達?」
少女「…く、クラスメート」
少年A「まぁ気にすんなって。いただきまーす」
33:
少年A「ところで、変わった弁当だな」
少女「ひっ」ビクッ
少女「み、みないで…」
少年A「その葉っぱみたいなの何? 大葉?」
少女「え…う、うん。最近ハマってて」
少女(すぐ隣に生えてる葉っぱなのになんで気づかないの!)
少年A「へー。それで足りるんだなぁ女子って。不思議だわー」ジロジロ
少女「…っ」
少年A「俺はそれの3倍くらい食わなきゃ腹ペコで部活で死んじゃうから」
少年A「でも昼にがっつり食うと眠くなっちゃうんだよなぁ」
少女「そう…なんだ…午後の授業いつもウトウトしてるよね」
少年A「げ、バレてる!?」
少女「後ろからみてると、頭が前後に揺れてる」
少年A「えーよく見てんなぁ」
少女「…っ! そ、そういうわけじゃ…ないけど」モニョモニョ
34:
少年A「あ、そうだ。なぁちょっと国語で教えて欲しいとこあるんだけど」パラッ
少女「えっ」
少年A「ここココ。なんでこういう解釈になるんだ?」
少女「え、えっとね…っ」
少女(こ、こんなに隣同士くっついて…A君はずかしくないのかな!)
少年A「どうした? 喉乾いた? お茶いる?」
少年A「ほら」
少女「いやそうじゃなくて…いただきます」ゴクゴク
少年A「で、ここなんだけど」
少女「あ、うんそれはね――――」
38:
 
 
 ・ ・ ・ 
少年A「じゃあ俺グラウンドでソフトボールするから先にもどるわ! サンキューな! ためになった」
少女「う、うん…ばいばい」
少女「うわっ。ついに男子と長時間(5分)しゃべってしまった…」
少女「どうしよう…お茶までもらっちゃったし…あ、あ、あわわよく考えたらあれ英君が使った水筒のコップだよね!?」
少女「男子ってああいうこと平気でしちゃうの!?」
少女(まだドキドキしてる…別に、好きなわけじゃないのに)
少女(でもお弁当みられた…)ガクッ
40:
 
<校庭>
少年B「お前どこいってたんだよ。早く守備につけ」クイッ
少年A「えははは」ニヤニヤ
少年B「どうした? 気持ち悪い」
少年A「それがさぁ、中庭でちょっとね。5分限りのロマンスがね」
少年B「まさか、彼女となにかあったのか! 早いぞ!」
少年A「一緒に昼飯くっちまったぜ! はっはははは!」
少年B「…だけか?」
少年A「だけで悪かったな! いいだろ別にお前には関係ねぇ!」
少年B「ストーカーはほどほどにしとけよ。絶対不気味がられてるから」
少年A「ストーカーじゃねぇよ! ほんとはノート返しに行っただけだい!」
41:
【夕方】<スーパーマーケット>
少女「今日から三日間はにんじんとジャガイモが安い…つまり」
少女「カレー(肉なし)のサイクルがやってきたか…」
少女「私の食生活はスーパーの特売と連動している……」
少女「この芋おっきいな…これでこっちのとおんなじ29円なんて」
少女「えへへ…ラッキー」ゴソゴソ
少年B「……」
45:
少女「あ、すいませんどきます」ペコ
少年B「ぬ! 誰かと思えば、学一さんじゃないか」
少女「あ…メガネの」
少年B「かごの中身から察するに今夜はカレーか。俺もそうしておくか…特売だしな」
少女「……」
少年B「ほう、この人参…形が良い…素晴らしいカロテンが含まれているだろう」ゴソゴソ
少女「メガネ君は貧乏なの?」
少年B「は?」
46:
 
少年B「貧川さん。肉は買わなくていいのか。牛肉はあっちだ」
少女「肉…。に、肉は家にいっぱいあるから」
少年B「そうか」
少年B「じゃあな」
少女「うん」
少女(あの人はクラス一緒になってもう2年目なのに全然話盛り上がらないなぁ…)
少女(英君といると楽しいのに)
少女「はっ! また英君のこと考えてる…」フルフル
少女「一応…牛肉の値段みていこう」
 <<特化!100g158円!>>
少女「ふざけるのはよせ」
51:
少女「あぁでもお肉たべたい…お肉…」
少女「お肉なんて…どれだけたべてないことか」
店員「えー、ただいまウインナーの試食を行っております。ぜひ一度ご賞味ください」
店員「お客様、ウインナーいかがですか?」
少女「!」
少女「いいんですか」
店員「はい、どうぞ」ニコッ
少女(ああ、聖母だ…)
少女「はむ…もぐもぐ」
54:
少女「ウインナーってこんなにおいしいんですよね…」ジワッ
店員「え…」
少女「加工食品のくせに…ごちそうさま」
店員「あの、ただいま2袋398のお買い得となっておりますがいかがでしょうか」
少女「あ、結構です」スタスタ
少女(1袋4本しか入ってないくせに)
59:
 
少女「貧乏人をばかにしてる。やっぱり加工食品なんてダメ!」
少女「さて、買うものはこれで全部かな…」
少女「これだけ買ってだいたい300円くらいかなぁ、えへへ」
少女「私って買い物上手だ。いいお嫁さんになれる…よね?」
少女「レジ行こ」
少女「ふふふ、今日はたまりにたまったポイントで買っちゃおーっと」
少女「なんてたって財布の中身がきびしいしなー」
少女「2年間こつこつためてきたポイントちゃん…一体いくらになってることやら」
少女「普段よく来るスーパーじゃないからあんまりかなぁ…えへへそれでも500ポイントくらいあったりして」
64:
店員「343円のお買い上げでございます」
少女「あ、あの…支払いは全部ポイントで!」
少女(快感!!)
店員「かしこまりました少々おまちください」ピッピッ
店員「…先月で280ポイント失効してますね。40ポイント残ってますので40円分ひいておきますね」
少女「う゛え゛え!?」
店員「303円のお買い上げでございます」
少女(そんなーーー)ブワッ
店員「お客様?」
少女「た、足りるかな…」カチャカチャ
66:
 
<部屋>
少女「はぁ…今週は幸せ手帳のポイントの上げ下げが激しい」カキカキ
  
 トイレの電球が切れた  -5 
 390円のパンツを盗まれた -20
 久しぶりにお風呂に入った +15
 牛乳をおごってもらった!!+5
 A君と一緒にお昼を食べた!+8
 スーパーのポイントを失効 -10
少女「うわ…ちょっとマイナス」
少女「いつになったら幸せが訪れるんだろう…」
少女「ネガティブすぎるのかなあ。なんだいこんな手帳!」ポイッ パサ
少女「気持ちを切り替えてカレーつくろう!」
少女「あ、間違えて中辛のルー買ってるや…」  -5
69:
 ・ ・ ・
少女「あひっ、か、かりゃ…こんなのたべられないよぉ」
少女「…水、水…」
少女「う、水道水はできればのみたくないけど、しかたない」ゴクゴク
少女「ふー…辛すぎ…」
少女「でも食べなきゃもったいない…」
少女「はむ…あひっぃいい」
少女「あひっ、か、かりゃ…こんなのたべられないよぉ」※繰り返し
74:
 
少女「ごちそうさまでした…」ウプ
少女(水でお腹ふくれちゃった…)
少女「次は甘口を買う甘口を買う甘口を買う、絶対に間違えるな、甘口甘口を…」
少女「のこったルーどうしよう…」
少女「牛乳入れたらすこしはマシになるけど…一本138円以上するし…」
少女「お隣さん帰ってきたら食べるかな?」
75:
 
少女「でもかえってくるのいつも遅いし…夜に部屋訪れるのも嫌だな」
少女「メモ貼って部屋の前に鍋ごと置いとこう…」そーっ ゴトン
 
 『お仕事おつかれさまです。中身はカレーです。
 作りすぎて余ったので食べてください。203号』
少女「完璧。助け合いの精神」
少女「えへへ。お鍋もどってくるときには中身がすき焼きにかわってたらいいなぁ」
少女「はぁ…お肉食べたかった」
少女「ポイント失効してたせいで思わぬ打撃だったから、またしばらく節約かぁ」
少女「パンツも新しいの買わなきゃいけないのにぃ…」
少女「バイトのシフト増やしたいのに、高校生は夜勤ダメだっていうし…どうしたらいいの」
79:
 
【昼休み】<教室>
少女(結局今日も白米弁当で来てしまった)
少女(やだなぁもうこれ。私だけ疎開先だよ)
少女(どこで食べよう…中庭だとまた見つかっちゃう)
少女(ううん、もう私に用なんてないから…探しもしないよね、ははは…自意識過剰だよ)
少女(みんな一緒に食べる人がいていいなぁ)
少女(私も、入学してすぐに友達作りがんばっとけば…いまごろ)
少女(でもいろんなことあったし、しかたないよね)
少年A「よ! ひ、ひるめしくわねぇ…?」
少女「ひ!」ビクッ
82:
 
少女「どうして…いつも一緒のメガネ君は…?」
少年A「俺今日…ひとりだからさ」
 -数分前
 少年B「あ、英。今日俺食堂だから」スタスタ
 
 少年A「おいっ! まてよ! お前弁当派だろ!!」
 少年B「適当に相手さがせ。誰とでも食えるだろ」クイッ
 
 少年A「なんだよそれ!」
 
少年A「つーわけでさ、いいだろ?」
少女「え。えっと…」
女子達「うそ。英君が貧子と?」ヒソヒソ
女子達「どういうこと…英君…冗談でしょ」ヒソヒソ
女子達「ありえなくない?」
90:
少女(英君の前で弁当の蓋を取るのが辛い)
少女(まるで恥部をさらしている気分…)パカッ
少女「いただきます」
少年A「なんだよ貧川。まじでダイエットしてんの?」
少年A「お前ただでさえちっこいんだからもっと食えよ」
少女「う、うん…そうだね」
少女(うわー英君のお弁当…いいなぁ。おかず色々)
少年A「これ食うか?」
少女「肉巻きポテト!」
少年A「お、おう…ほら」
少女「いいの……? 単価高いのに」
少年A「…? 食っていいけど、まだもうひとつあるし」
98:
少女「おいしい…」
少年A「そうか…冷凍だけどな」
少女「しっかりお肉の味がする…」
少年A「おう…当たり前だろ? おもしろいやつだな貧川って!」
少女「え、えへへ…」
少年A「よし、じゃあ他にも感想きかせてくれよ」
少女「え…悪いよ。英君部活あるし…いっぱい食べなきゃ」
少年A「気にすんなよ。貧川ってなんか餌付けしたくなるんだよな」
少女(餌付け…)
111:
 ・ ・ ・
少女(楽しかった。人とご飯をたべるのってこんなに楽しいの)カリカリ
少年B「で、だ。貧川とどうなった」
少年A「げっ! なんで知ってんの」
少年B「クラスの女子の噂が耳に入ってな」
少年A「俺が誰と食おうと勝手なのにな」
少年B(俺もそう思うがな、どうも彼女らは違うらしい)
少年A「じゃ、俺寝るから黒板よろしく! zzz」
少年B「特進科でそれをする勇気は認めてやろう」
117:
【夕方・バイト先】
店長「ちょっと貧川さん。ぼーっとしてない」
少女「え…すみません」
店長「しっかりしてよね」
店長「わざわざ高校生を雇ってあげてるんだから、相応に働きなさい」
少女「はい…」
店長「で、今度期末テストなんだっけ? どうせまたシフトあけるんでしょ」
店長「はぁ???」
少女「……あけません。シフト通りでます」
123:
 
店長「そういうわけにもいかないじゃん」
店長「学生は学業が本文でしょ。テスト期間中にシフトガンガンいれてると」
店長「あたしの世間体がわるいから!」
少女「はい…すいません…」
店長「んじゃ。ここの一週間全部休みね。かわりにシフト入ってくれる先輩探しときなよ」
少女「え…」
店長「は? あたしがシフト調整なんでしなきゃなんないの」
店長「忙しいんだからそっちで最低限の人数折り合いつけなさい」
少女「…はい」
130:
【家】
ガチャ
少女「…疲れた」
少女「私の身分で働けるだけ感謝しなきゃ…」
少女「お給料日さえくれば嫌なことは全部わすれる…」
少女「テストかぁ…がんばらなきゃ」
少女「まぁどうせ勉強しかやることないけど…」
少女「この部屋にもテレビがあれば賑やかになるのかなぁ」
少女「確か家電量販店の広告が…」ゴソゴソ
少女「ふむ…いまどきはこんな家電もあるんだ。便利だね」
少女「………あれもほしいこれもほしい」ビリッ
137:
ゴンゴン
<ねーいんの???
少女「…! は、はいいま開けます」
ガチャ
お隣さん「あははは鍋家の前においてあったよ?。ヒック」
少女「……」
少女「あの、それ…食べて欲しくて」
お隣さん「え、うーんじゃあもらおっかなぁ」
彼氏「え、この子エミちゃんの知り合い? 超マブいね」
149:
 
お隣さん「でしょでしょ? なんでこの歳でひとりぐらししてんのって?」
彼氏「え、一人暮らしなんだ? それやばくね」
彼氏「つかエミのアパート超ボロくね」
お隣さん「あははは、だってあたしお金ためてるから。ここ超家賃安いし?」
お隣さん「んでもうすぐ目標の額たまるからでていくんよー」
少女「え、そうなんですか…」
お隣さん「うん。じゃお鍋洗って返すから?ごちになりまーす」
彼氏「…まじここ女の子がひとりで暮らす家じゃなくね?」
お隣さん「はぁあたしも女の子なんですけどー?」
彼氏「超パネェよ」
160:
 
少女(その晩はうるさくて眠れなかった)
少女(壁うすすぎで全部聞こえた…)
少女「はぁ…お隣さんいなくなるんだ…」
少女「お酒臭くて変な人だけど。それはそれで少しさみしいかも」
少女「私の周りの人はみんな離れていく…」
遺影「……」
少女「英くん…来年は同じクラスにいられるのかな」
168:
<テスト前短縮期間>
少女(いまこそバイトの稼ぎどきなのに…)
少女(午前中授業なんてさ…午後からすごく暇…)
少女(特進科なんだから6限までやってくれたらいいのに)
少年A「……」
少女(なんか頭かかえてる…)
少年A「……」
少女(声かけてみようかな)
女子A「英君どうしたの?」キャイキャイ
少年A「それがさぁ、テスト勉強がぜんっぜんはかどらなくてさ」
172:
少年A「やべぇよ…俺前の中間悪かったから…」
少年A「期末で逆転しなきゃならねーのに」
少年B「逆転するまでもなく来年は総合科にサヨナラだな」
少年A「やめろおお!!」
少年A「やっぱ特進科ってレベルたけえわ…なんでお前らこれついていけるんだよ」
女子A「じゃああたしがおしえてあげようかな?? うふふふ」
女子A「ほらみて、ノートすっごい綺麗にまとめてるんだよ」
少女(私には関係ない…)
175:
少年A「これ、貧川の字か」
少年B「は?」
女子A「え?? な、なにいってんの」
少年A「いやぁ、だってこの微妙な癖、貧川に似てるなーっておもって」
少年B「お前よくわかるな」
少年A「そ、そりゃわかるだろ」
女子A「あ、あたし! 今日約束あるんだった! ごっめーん英君。また今度ね」
少年A「おーう」
182:
少女「……あの、さよなら」コソコソ
少年A「なぁ貧川!」
少女「…!」ビクッ
少年A「暇だったら図書館でもいかね?」
少女「え…う、うん…暇…をつくれないことはないけど」
少年A「つーわけで勉強会といこうぜ」
少年B「すまないが英。俺は遠慮させてもらう」
少年A「あ、そうなの?」
少年B「なぜなら! 俺と貧川は1年時から主席の座をかけて争うライバルだからだ!」
少年B「貧川! 次こそは俺が学一を取る! 覚悟しておけ」
188:
少年A「なんだあいつ」
少女「メガネ君とはずっと1位と2位の間柄」
少年A「すげぇな! お前一度もあいつに負けたこと無いのか! 知ってるけど!」
少女「う、うん…けど別に勝負とか…してるわけじゃないし」
少女「いつもどおりするだけ」
少年A「さっすが最優秀特待生! いうことが違うな」
少年A「いいよなぁ、なにもかも免除されてるんだろ」
少女「…う、うん」
少女(だって特待生の枠はずれると学校いられなくなるから…)
少年A「ってことは、お前に教えてもらったら俺も上位層に入れるかも!?」
少女「それは…がんばりしだい」
少年A「図書館いこうぜ!」
195:
【町の図書館】
少女「図書室だとおもってたけど…図書館だったんだ」
少年A「おう。だって学校でやってるとほら………な?」
少年A「自習室が開放されてるから借りようぜ」
少女「…? うん」
少年A(やべぇな…いざこう向かい合って勉強ってなると)
少年A(緊張するぅ)
少年A(貧川ってなにかんがえてっかいまいちわかんねぇし…)チラ
少女(英くんと勉強…なんでこうなったのか不思議)チラ
少年A「…!」
少年A「…っ」
198:
少年A(やっぱかわいいよな)
少年A(なんか近くにいると良い(?)匂いもするし…)
少年A「な、なぁ貧川!」
少女「何…」
少年A「……ここの品詞分解おしえて」
少女「うん…ここはね――」
風呂屋(あいつらって付き合ってたんだ。へー以外)ペラッ
200:
少年A「今日はサンキューな」
少女「うん。私も人におしえたら、理解が深まった気がする」
少年A「じゃあ俺もお役に立てたようで」
少女「…さようなら」
少年A「お、おう」
少年A「あのさ、貧川」
少女「?」
少年A「俺、期末で絶対良い点とるよ! だから来年も…一緒のクラスに…」
少年A「なれるといいな!」
少女「…がんばってね」
203:
 
【家】
少女「…」ダダダッ
ぼふっ
少女「え、英君と…ふたりきりで勉強した…」
少女「ど、どうしよう…こんなことってあるの」
少女「???っ」ばたばた
少女「にやにやしちゃう…絶対いま変な顔してる…止まらないよ」
グー
少女「緊張がとけて一気にお腹空いてきちゃった」
少女「冷蔵庫……なし」ガクッ
205:
 
少女「今月はもうあと数日しのげば大丈夫」
少女「夏休みにはいればシフト増やせる」
少女「いつもよりお金の自由はきくようになるはず」
少女「なにたべよう…」
少女「英君都の思い出だけじゃお腹はいっぱいにならないよ…」
少女「胸はいっぱいだけど…えへへ」ペタン
ゴンゴンゴン
少女「!」
< あたし??鍋かえす??
少女「ほんとにすき焼き(風煮込み)になった!」
209:
<テスト返し>
少年A「う、うおおお!! 70点!?」
少年A「みろよ! うへぉぅ!? 70点だぜ!?」
少年A「赤点回避が目標だったのに…すげぇ…すげぇよ俺」
少年B「……」つ97点
少年A「やめろよ」
女子達「よろこぶ英君かわいー」
少年A「なぁ貧川! やったよ! へい!」
少女「…」
少年A「ひ、貧川…?」
215:
少年B「らしくないミスをしたようだな」
少女「……うん」
少年B「…貧川、この勝負俺の勝――」
少女「完璧だとおもってた小論文が2点ひかれた」つ98点
少年A「!」
少年B「チッ……わずかに及ばなかったか」
少年A「え、俺70点で喜んだのなんなのってなるからやめろよ…」
少女「がんばったね」
少年B「お前にしては上出来じゃないか」
少年A「やめろよぉ…」
220:
女子A「チッ…最近さ、貧子と英君仲良くない?」
女子B「まじなんなのー」
女子C「あんな根暗チビ疎開児童の何がいいのって」
女子A「もしかして英君って趣味わるかったり?」
女子B「ねぇねぇ、一片さー」ボソボソ
女子A「あ、それまじナイスアイデア」
235:
女子C「でもちょっとやりすぎじゃない?」
女子A「そう? あたしらのアイドル強奪罪にしては軽くね?」
女子B「でしょ! これで貧子も」
風呂屋「……」ジー
女子A「…! な、なによ」
風呂屋「別に…」
風呂屋「毎日お風呂入ってるきれい好きでも、心の汚れはなかなか洗い流せないんだなぁって」
女子A「は? あんた何よ」
風呂屋「ま、そういうお疲れな人にこそ来て欲しいんだけどね。はいうちのサービス券」
風呂屋「テストの疲れを癒やしにおいで」
241:
女子A「なんなのよ。いらないし。銭湯なんていかないから」
風呂屋「広くてきもちいいよー。風呂あがりの牛乳はおいしいしさー」
女子A「なにこいつ…まじ変な子」
女子B「つか話聞かれたくね」ボソボソ
女子A「…ッ。もういいカラオケ行こ!」
女子C「はーい」
風呂屋「おせっかいだったかな?」
男子B「あぁ、十分すぎるほどにな」
風呂屋「げ、見てた?」
249:
少年B「まさか肩入れするなんてな」
少年B「お前と貧川はなにかあるのか?」
風呂屋「べっつにぃ。ただのうちの常連さんだよ」
少年B「常連…? いまどき銭湯通いなんて珍しい奴だな」
風呂屋「は? あたしの家バカにしてるの」
少年B「い、いやそういうわけでは…失言だった忘れてくれ」
風呂屋「あんたも一度おいで、はいサービス券」
少年B「家に風呂はある」クイッ
風呂屋「そういう話じゃないわけさ?」
風呂屋「なんだいそんなにユニットバスが好きかい」
258:
少年B「俺だけさそわれてもな。英でもさそうか」
風呂屋「うんうん。裸のおつきあいってやつだね」
少年B「おい英」
少年A「なに? なんか呼んだか?」
少年B「今夜俺と銭湯にいかないか…?」
少年A「……いや、いいわ…」
少年B「そうか…少し興味がわいたのだがな」
少年A「なににだよ…」
少女(もしかしてメガネくんって英君のこと好きなのかな?)
266:
少年A「でさ、この後みんなでカラオケいかね!?」
少女「…!」
少年A「そうだ、桶さんも来いよ」
風呂屋「え? あたしも? いやーいいよ別に」
少年A「み、みんなで行ったほうが楽しいだろ」
少年B(この反応…さては英お前)
少年B(貧川を誘いたいがさすがに密室で2人きりは恥ずかしいということだな)
少年B(俺たちをダシにしようというのか!)
少年A「なぁぁお前は来るだろ。銭湯つきあってやるからよ」ゆさゆさ
少年B「いいだろう」
風呂屋「ふーんじゃああたしも行こうかな」
少年A「まじ!? やりぃ」
少女「……」おずおず
少女(お金ないなんて言い出しづらい)
273:
少女(ついてきてしまった終わりだ無銭カラオケだ逮捕される)
少女(ツケとかできるのかな…それとも3人のうちの誰かに借りる…か)
少女(でもお金の貸し借りなんてダメ…絶対ダメ)
風呂屋「歌わないの? 曲いれようよ」
少女「歌…教科書のしかわからない」
風呂屋「え? なんて? ちょっと英君達うるさいよ」
少年A「???♪」
少年B「やはりこういうことをやらせるとお前はピカイチだな」クイッ
276:
少年A「ほら次貧川の番だぜ…って曲いれてねーじゃん!」
少年A「なんかいれろよー」
少女「う、うん…」
少女(どうしよう…歌える曲…)ペラッ ペラッ
風呂屋「あたしロックいれようかな」
少年A「はやくぅ」
少女「う、う…これにしよう。前に習ったはず」
?♪ ?♪
少年A「お、なんか聞いたことあるような」
少女「春高樓の……花の宴ー…」
少女「めぐる盃…かげさーしてぇ…」
少年A(なんだっけこれ)
277:
少女「千代の松が枝ー…わーけいーでしー」
少女「昔の光ー…今いずこ…」
少年A「お、おお!」
風呂屋「なんて反応すりゃいいのさ」ペチペチ
少年B「ほう、滝廉太郎か。さすが学一の選びそうなチョイスだな」
少年A「そうかぁ?」
少年A(変な曲だけど貧川の声かわいいな…ずっと聞いていたい)
少女(案外たのしいかもしれない)
少女「?♪ ?♪」
280:
 ・ ・ ・
少年A「え? 財布わすれた?」
少女「う、うん…ごめん家に置きっぱなしだと思う」
少女(正確にはもってるけど中身がほとんど入っていない…)
少年A「まじか! じゃあ俺今日貧川の分だしとくよ」
少女「え、それは悪い…ちゃんと今度返す」
少年A「気にすんなって! 70点の礼も兼ねてさ!」
少年A「お前のおかげで助かった!」ポンポン
少女「…う、うん…それは良かった」
291:
 
少女「ありがとう」
少年A「気にすんな! いい歌声だったよ。楽しかったしまたいこうぜ」
症状「うん!」
風呂屋(いいね。そういう自然な一言)
風呂屋「ねーあたしの歌どうよ。いけてた?」
少年B「もうすこしシャウトを抑えたほうがいい。素人がものまねをしても周りの人間にとっては聞き苦しい」
風呂屋(ダメだこりゃ)
304:
 
【自室】
少女「えへへ…今週は幸せ手帳かくのたのしい」
  
 英くんと勉強した     +30
 テストで1位をとれた  +5
 みんなでカラオケに行った  +15
 シフトの関係で店長に怒られた-10
 給料日!!   +20
少女「来週からバイトがんばろう…またカラオケにいく…お金はないね、うん」
少女「だってわずかな貯金つくるので精一杯だもん…」
遺影「……」
少女「がんばるよ」
307:
 
少女「え、シフト…削減ですか」
店長「うん。夏の間は大学生とるから」
少女「で、でも私入れます…」
店長「っていっても夏休みあんたの学校短いでしょ?」
店長「つーわけで、はいこれあんたの今月のシフト表」
少女「……」
店長「そんな顔しなさんな。バイトなんていくらでもあるでしょ」
少女「それ…今月で首ってことですか」
店長「……ま、世間はそう甘くないのよ」
店長「うちだって働き盛りがほしいわけ」
312:
 
【公園】
少女「……」ショボン
少女(お金どうしよう…せめて高校生の間は働きたかったのに)
ぷらぷら
少女(こんなにお金の宛がないんじゃ夏休みすらまともに生活できないよ)
少女(バイト探さなきゃ…こうしちゃいられない)
電話1「ごめんなさい高校生は」
電話2「進学校ですよね…申し訳ない」
電話3「もう来年受験でしょ? さすがに今からとるのはねぇ…」
319:
 
少女「…」
お隣「あれ、隣の子じゃん」
彼氏「ういーっす」
お隣「珍しいね。この時間っていつも学校かバイトじゃなかった?」
少女「こんばんは」
 ・ ・ ・
お隣「へー、お金困ってんだ」
彼氏「だよなぁ。そうだとおもったぜあんなとこで暮らしてるもんよ」
326:
少女「なにかないですか…どこ電話してもだめで」
お隣「んー…なくはないけど…ねぇ?」
彼氏「いやぁミキ。さすがに無理だって。超ぱねぇよ」
少女「どんなにパネェ仕事でもいいです」
彼氏「えーー」
彼氏「俺責任とれねっぞ?」
お隣「んー、まぁ気に入ってくれる人はいるんじゃない?」
彼氏「確かに見ようによっては超マブいけどよ」
彼氏「ウチの店年齢にかんしちゃきびしいからなぁ」
少女「やっぱり高校生はバイトなんて無理ですよね…」
334:
彼氏「……じゃあほんとのほんとに金に困ったらここに電話してみな」カキカキ
彼氏「でも…もう少し探したほうがいいとおもうぞ」
彼氏「ほら…せめてその制服脱げる日がくるまでとか…な?」
少女「……高校出られるかもわからないです」
彼氏「切羽詰まってんなぁ」
お隣「ねぇ、ちょっとくらい面倒みてあげようよぉ」
少女「い、いえ…これを紹介してもらえただけで十分です」
少女「もうしばらく自力でがんばります」
少女「ありがとうございました」
彼氏「お、おう…」
336:
少年A「あの後ろ姿…おーい貧川ぁ!」
少女「!」
少年A「よぉ奇遇!」
少年A「よい夏休みをお過ごしで?」
少女「…」
少年A「いまのお兄さんたち知り合い?」
少女「…べ、別に」
少年A「なんかしょげた顔してんな」
少女「そうかな…わかるの?」
少年A「だんだんわかるようになってきたって!」
337:
少女「英くん買い物帰り?」
少年A「おう」
少女「偉いんだね」
少年A「そうか?」
グー
少女「…!」
少年A「なんか食ってく? こっから結構ちかいけど」
少女「い、いい…家におじゃまするなんて」
少女(最近銭湯はいってないし…夏だから私絶対臭うよ)
341:
少年A「まぁ誰もいないからよってけよ」
少年A「ほら貧川」
少女「う、うん…じゃあ少しだけ。玄関まで」
少年A「なんでだよ! 変なやつ!」
 ・ ・ ・
少女(一軒家なんだ…いいな)
ガチャ
少年A「たっだいまー」
少女「え、おうち誰もいないって…」
少年A「いやなんとなく。くせになってて。ほらあがれよ」
348:
少年A「おっと、先に冷蔵庫いれとかねーと」
少女「何いっぱい買ったの」
少年A「えっとなぁ」ガサガサ
少年A「肉巻きポテトとか! 弁当のおかず系多い!」
少女「……冷凍食品ばっかりだね」
少年A「だって俺料理できねーもん」
少女「でも…おつかいなんでしょ?」
少年A「じゃあちょっと用事あるからここで待ってて」
少女「え、うん…」
少年A「どれにすっかな…これとこの饅頭でいいか」ヒュイ
少女「…?」
352:
 
少女「…トイレいきたい」
少女「勝手にだけど貸してもらおう…」
少女「広くて良い家だなぁ…いいなぁ英君」
少女「私も……昔は」
少女「う、漏れちゃう…トイレどこだろう」
少女「この部屋かな?」
カチャ…
チーン…―――
少年A「……」
少年A「……あぁ貧川、せっかくだから挨拶してく?」
少年A「俺の父さんと母さん」
357:
遺影「……」
少女「えっ……」
少年A「母さん、クラスメートの貧川っていうんだ」
少年A「あーえっと、勉強がすごい得意なんだよ」
少女「英君…ご両親を…」
少年A「もう結構経つから気にすんな」
少年A「よっし、飯食うか! 晩飯くってく? よな?」
少女「…うん」
362:
少女「あの、お、おトイレ…貸してほしい」
少年A「そっち」
少女「ど、どっち!」もじもじ
少年A「…あれーどっちだっけなぁ」
少女「バカ!」
少女(ただでさえびっくりしてちょっと緩んだのに…ッ)
少女(漏らしたら帰れなくなっちゃうよぉ)
少年A「悪い悪い。こっちだ」
365:
 ・ ・ ・
少年A「いやぁ久しぶりに楽しい晩飯だった」
少年A「サンキュー貧川」
少女「ごちそうさま…ほんとに食べてよかったの?」
少年A「おう」
少女「ねぇいつもさ…」
少年A「ん?」
少女「ううん…なんでもない」
少女(英君は寂しくならないのかな…どうして毎日楽しく明るくすごせるんだろう)
369:
 
【スーパー】
少年B「む。終業式以来だな」
少女「あ…メガネ君」
少年B「そのメガネ君という無個性な呼び方も大概にしてもらいたい」
少女「…」
少年B「今日はやけにかごの中がさみしいな」
少年B「いつもは特売となるとここぞとばかりに買い込んでいたようにみえたが?」
少女「お金が…ないから」
少年B(なにか事情があるようだが、無必要に掘り下げられても迷惑か)
371:
 
少年B「バイトを首になる?」
少女「うん」
少年B「バイトをしていることすら知らなかったぞ」
少女「ちょっと離れたスーパーで…がんばってたんだけど」
少女「高校生だし、もうすぐ受験勉強控えてるっていわれて」
少女「…クビ」
少年B「なるほど。貧川ほどの逸材を手放すとは、損得勘定のできない無能な上司なようだな」
少女「…」
少年B「次の宛はあるのか」
少女「…一応」
372:
少年B「無いんだな」
少女「…! あ、あるから」
少年B「……む。それならいいが」
少年B「そういえば、先日英の家に行ったそうだな」
少女「うん…広かった」
少年B「他にどう思った」
少女「え……その、言って良いのか」
少年B「当然だが俺は英のことはなんでもしっている」
少女「そうなんだ」
少年B「長い付き合いだからな」
378:
少女「お母さんたち…亡くしたみたいで」
少年B「もう結構前のことになる。しばらくは近所の伯父さん夫婦に預けられていたが」
少年B「高校生になって一人暮らしをするといって家にもどってきた」
少女「すごいよね」
少年B「そんなあいつも尊敬する人物が一人いる」
少女「だれ?」
少年B「今度あった時に直接きくといいさ」
少年B「それはそうと、バイトに困っているのだったな」
少年B「もし決まらずに、困ったことになったらここにかけてみるといい」
少女「ここは?」
少年B「暮らしのホットラインセンター…とでも言うべきか」
少年B「さらばだ学一。来季は負けん」
381:
【その夜】
少女「また知らない番号が増えた…」
少女「バイト…きまらなさそうだし」
少女「人は生きてくだけでもお金はかかる…」
少女「よし。いい加減腹を決めよう」
少女「どんなバイトだってやってやる!」
少女「どっちにかけようかな…」
?ミキの彼氏を信じる
?メガネくんを信じる
397:
?ミキの彼氏を信じる
?メガネくんを信じる
じゃあ>>400
400:
2
410:
少女「ホットラインセンター…きっとプロの人がなにか良い助言をしてくれるはず」
少女「…」prrrr
少女「出ない…」
少女「こういうのって普通すぐ出るもんなんじゃ…」
少女「もう一度かけてみよう」prrrr
「はい。どちらさま」
少女「あ、あのっ、私…人生に行き詰まってて」
「はぁ?誰だよ」 
412:
あっ…
418:
少女「あの…生活支援とか…してくれるって」
少女「食べるものもなくて…困ってるんです」
「……だから誰なんだよ」
少女「貧川と申します」
「え、貧川? なんでっ…うわ」ガタガタバタン
「ほんとに貧川の声だよな!?」
少女「え? え?」
少女「英君……?」
少女(あれ!? あれ!? なんで英くんの家につながってるの)
「なんで…番号しってたっけ」
423:
少女「あの…これ…メガネ君にたまたま会った時に聞いて」
少女(なんでメガネくん嘘ついたの…間違えて書いちゃった…?)
「…まぁそりゃいいんだけど。こうして電気できるのうれしいし」
「それより貧川」
少女「…!」ドキ
「お前、なんか変なこと口走ってなかったか」
「生活支援がとか…なんとか」
少女「あう…それはっ」
「いまから、うちくるか?」
426:
 ・ ・ ・
少女(来ちゃったし…)
少年A「よぉ! あがれあがれ!」
少女「こんばんは…おじゃまします」
少年A「晩飯くった?」
少女「まだ…何の予定もなかった」
少年A「そっか! じゃあちょうどいいや」
少年A「冷食なんか余ってるぞ」
少女(ずっと冷凍食品ばっかりなのかな…)
431:
 
【事情説明後】
少年A「そっかぁ。お前も苦労してるんだよな」
少女「…」こくり
少年A「俺たち、案外似た者同士?」
少女「私は英君みたいに明るくいきられないよ」
少女「毎日が精一杯だもん」
少年A「そ、そうか…なんか、悪いな」
少女「おっきいお家あるし…お金もあまってるんでしょ」
少年A「親が残してくれた金がまぁまぁ」
少年A「えっと確か通帳がね」パラパラ
少年A「……ゲッ」
少女「…?」
433:
少年A「あっちゃぁ…」
少女「どうしたの」
少年A「…」パチ
少女「なんで急に電気消すの!?」
少年A「せ、節約…しなきゃなーって…ははは」
少女「…英君、あんまり深く考えてないでしょ」
少年A「…あ、あぁ」
少女「…節約生活下手なんだね」
435:
 
少年A「これじゃあと何年もつかってとこだな…」
少年A「すまん父さん母さん」
prrrr!
少年A「な、なんだい! こんな時に」
少年A「はいもしもし」
「こちら暮らしのホットラインセンター」
「お前の荒んだ生活の最適解を見つけ出した」
「いまは利害関係でもいい。お互い野垂れ死なないように利用しあえばいい」
少年A「お前っ! なんだこの電話」
「友の健康被害を黙ってみてはいられんのでな」
「ちなみに貧川は激安カレーが得意料理だ」
少年A「はぁ?」
443:
「おっとくれぐれも、まっとうに生活するんだぞ」
「夏休みがあけてお前たちが金髪ピアスになってでもしたらさすがに寝こむかもしれん」
少年A「な、なにいって…俺になにしろって言うんだ」
「お前が一番貧川の心の底をわかってやれる」
「首席争いを続けたライバルの俺ではなく」
「脳タリンのぶんざいで貧川にあこがれて、わざわざ普通科から特進科までストーカーしたお前なら、な」
少年A「でかい声でそれいうのやめろ! 聞こえるだろっ!」
少女「…?」
「ははは! 1年間お前の指導に時間をついやしたせいで、俺は一度も貧川に勝てていないのだ!」
「責任はとってもらうぞ」
445:
ツーツー
少年A「……」
少女「何の電話だったの」
少年A「なぁ貧川」
少女「な、なに…」
少年A「お前、節約上手なんだってな」
少女「う、うん…?」
少年A「その…俺に……」
少年A「生き方を教えてくれないか」
少女「…! わ、私でよければ」
少女「英くんになんだっておしえてあげる」
461:
 
少年A「しばらく一緒に暮らそう」
少年A「もう誰もいない広い家は、うんざりなんだ」
少女「…うん。そうだね。私の部屋はせまかったけど。くす」
少女「よろしくお願いします」
少年A「お世話になります…」
少年A「……ん? 逆か?」
少女「逆だね。私がこの家のお世話になるんだよね」
少女「ありがとう、英くん」
 ・ ・ ・
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