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真姫「絵を描くわ」
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1:
真姫「絵描くのが趣味よ」
真姫「最近ね」
真姫「絵を描くことは、楽しいわ」
真姫「とても楽しいことだわ」
真姫「その絵を見た人はどうなのかしら」
真姫「どんな感情なのかしら」
真姫「うん」
彼女は、早行動に出た
5:
穂乃果「?」
穂乃果「どうしたの、真姫ちゃん」
真姫「あのね、この絵を、見て欲しいんだけど」
彼女が見せたのは、お花畑
色とりどりの花が咲き乱れる、綺麗なお花畑だが、
しかしそこには、格差がある
右半分は、鮮やかで明るくて、楽しげで、ピンと背を張った花たち
左半分には、鈍く暗く、どこか淋しげで俯いた花たち
穂乃果「うーん…悲しい感じだなぁ。なんでこのお花さんは淋しそうなんだろう。暗い色のお花さんだって、私、好きだよ」
真姫「悲しい感じ、ね。ありがとう」
彼女は、他の人の感想を一刻も早く求めたい
と、ばかりに、「穂乃果」に対し素っ気ない態度をり
去って行く
穂乃果「むぅ…折角答えて上げたのにぃ…」
6:
海未「絵、ですか」
真姫「どう思う?」
真姫「どんな感情を抱く?」
海未「美しい」
海未「ですかね」
「海未」は瞬時に答える
「海未」はその絵を見た瞬間にそう感じたのだ
海未「なんというか、言葉で表すのは難しいですね。見た瞬間の感情を言ったまでです」
「海未」の言葉には、一つの虚もない
真姫「美しい、ね。ありがとう」
海未「いえ」
彼女は早々に去る
7:
希「絵?どれどれ?」
絵里「私も見るわ」
絵里・希「ふむ」
希「えりち、どんな感じ?」
絵里「多分あなたと一緒よ、希」
絵里・希「愛しさ」
絵里「やっぱりね、そういう顔だったもの」
希「なんやろ、俯いた花たちに元気をあげたいというか、抱きしめてあげたいというか」
絵里「愛おしいのよね、この花たち」
真姫「ほぅ…、ありがとう」
彼女は去る
こういう意見もあるのかと、少し面白みを感じていた
8:
凛「悲しいにゃー…」
真姫「なるほど」
花陽「うん、悲しいね」
真姫「なるほど」
にこ「美しいじゃない…」
真姫「なるほど」
ことり「助けてあげたいなぁ…」
真姫「なるほど」
真姫「なるほど…」
9:
彼女は想像した
この絵の中の世界は、悲しく、美しく、愛おしさに溢れている
…なんと風情があることか
とんでもなく綺麗な景色だ
そこに楽しいという感情があったなら、何故かそこまで美しくなくなると
彼女はそう感じた
私の世界は
楽しく、悲しく、美しく、愛おしい
全てが揃っている
故に、求めてしまう
何か一つ、欠落した方がいいんじゃないか
その欠落するものは、皆に聞こう
皆は何て言うだろうか
10:
穂乃果「また?」
穂乃果「この世界から、一つ感情が無くなるなら?」
穂乃果「無くなるとすれば、悲しみかな」
穂乃果「悲しいのは、辛いんだよ」
真姫「ありがとう」
真姫「ちょっといいかしら、海未」
彼女は全員に聞いた
全員が、悲しみと言った
11:
ならば欠落させてしまおう
彼女はそう思った
そして早行動に移った
真姫「必要なのは…」
彼女は作り始めた
それは、悲しいという感情を無くす薬
誰も成し遂げたことがない
やろうとしないだけだろうか
真姫「…よし、できたわ」
しかし彼女は作り上げた
執念と、その知性の賜物
真姫「これを全世界に…いやまずは自分からよ」
彼女は、実験台に自分を選んだ
13:
数日後
花陽「あ!危ない!!!」
キィィィー‼︎
ドン!
花陽「あ…あ…猫ちゃんが…轢かれた…」
花陽「うぅ…」シクシク
真姫「花陽、なんで泣いてるのよ。動物なんていつか死ぬわ。それがたまたま、花陽の目の前で起きただけじゃない。なんで泣いてるの?」
花陽「真姫…ちゃん?本気で、言ってるの?」シクシク
真姫「え?え?」オロオロ
真姫(ああ、そうだった)
彼女は、気づいた
ああ今自分には、悲しみの感情が無いのだと
そして思った
悲しみのあることが、なんと不便だろうと
目の前で、悲しいと思うことが起こるたび、眼から涙を流し、その場で立ち止まり…
煩わしいことだと
悲しみの無い世界を
みんなに見せてあげたいと
21:
真姫「野良猫って、どこにいるのかしら」
彼女は今
猫を探している
真姫「…あっちの方もいってみましょう」
真姫「見つけた!」
真姫「マタタビでおびよせて…はいゲット!」
呆気なく捕らえられた猫は、これから自分の身に起こることなど知る由もない
それ故に、彼女に対して、ゴロゴロと甘えの音を出している
人間に慣れているのだろう
真姫「よーし、学校に行きましょう」
猫をカバンにしまい
学校へ向かう
早朝での出来事だった
22:
キーンコーン…
凛「にゃぁぁぁぁぁお昼だにゃぁぁぁあ!!!」
花陽「凛ちゃん、お腹空いてたんだね」
真姫「ふふ、食いしんぼうさんね」
可愛らしい会話だ
一見、何の変哲もないこの会話だが
彼女は感じ取っていた
真姫(花陽、私を軽蔑してる)
真姫(悲しみを持った人間に、昨日の出来事はよっぽどか)
そしてすぐに考えついた
真姫(花陽にも、薬を)
凛「おっ弁当♪」
花陽「今日はおにぎり!美味しそう?」
凛「かよちんいっつもオニギリでしょ!ふふふ」
真姫(おにぎりか。作った薬は凄く小さいから食べても違和感が無いけれど、入れるのが困難ね)
真姫(タイミングを見計らって…)
凛「ねーかよちーん、見て見て!」
花陽「なになに??」
真姫(今!)ササッ
真姫(…気づかれてないわね)
安堵
そして
花陽「次はこのおにぎり?!いただきまーす」
パクッ
真姫「ふふ」
凛「どうかしたにゃ真姫ちゃん」
真姫「いえ」
真姫「凛は可愛いなって」
27:
海未「はい、ストレッチをしてください」
1-2-3....
海未「これで終わりです。お疲れ様でした」
海未「気をつけて帰ってくださいね」
凛「真姫ちゃんかよちん帰るにゃー!」
真姫「ええ、行きましょ」
花陽「待ってよ?!」
彼女達は、帰路に着く
凛「いやー疲れたにゃ」
真姫「最近、ハードよね」
花陽「上手くなるためだもん!がんばろ!」
凛「かよちんは偉いにゃ?!」
真姫「あ、そうそう偉いといえば、この間ね…」
普遍的な会話をしながら歩いていく
そして、赤信号の横断歩道で立ち止まる
28:
彼女は徐に、鞄から猫を出した
真姫「じゃーん!!!!猫ちゃん!!」
凛「…えぇ!?マジック!?ずっとカバンに入ってたの!?ええ!?」
花陽「授業中、音なんてしなかったよ!?」
真姫「ふふん、カバンは防音加工してあるの」
凛「触らせて!」
猫「にゃ?ん♪」
凛「わぁ?かわいい…//」
真姫「凛、猫ちゃん、貸して?」
凛「はい、どーぞ!」
真姫「…」
彼女は、ソフトボールを投げるピッチャーのようなフォームをとった
猫はなにも知らない
真姫「えいっ」
ポイッ
ドン
凛「え」
29:
真姫「ふぅー…」
真姫「あ、じいや、ちょっといいかしら?」
執事「なんでしょう?お嬢様」
真姫「猫、轢いてくれない?
執事「…え?」
執事「あの…もう一度おっしゃっていただければ…」
真姫「だから、猫を轢いてよって」
執事「…お嬢様、今晩は早く寝てください。疲れているのですよ。何やら、研究のようなものもしていましたし…」
真姫「はぁ…」
彼女は、箪笥から何かを取り出してきた
真姫「これ、飲んで」
執事「お嬢様?それはなんでしょう?」
真姫「飲んで!!!」ガン!!!
急かすように机を叩く
執事「!はい…」
ゴクリ
真姫(…即効性のテストよ)
真姫「じいや、いいかしら」
執事「はい、では詳細をお聞かせください…なぜ、断っていたのか不思議ですな…」
真姫(早い…)
真姫「えっとね…じいやはここで待機していて…それで私が…」
前夜の出来事だった
30:
凛「う、うそ…なんで?猫ちゃんが…あ、あ、真姫ちゃんも、なんで?どうして?」
凛「うぅ…」ポロポロ
凛「うううぅ…」シクシク
真姫「花陽、見て」
真姫「あなたは昨日、あんな風だったのよ」
真姫「どう?どう思う?」
花陽「…凛ちゃんが、なんで泣いてるのか」
花陽「悲しんでるのか、わからない」
花陽「私はこれを見て泣いてたの?」
花陽「馬鹿、みたい」
真姫「そうよね、うんそうよ」
真姫「悲しむなんて、馬鹿のすることよ」
彼女は気づいていなかった
気づく術もなかった
あの薬を飲んだことによって、確かに彼女から悲しみが消えた
が、もう一つ、大切なものが消えていたのだ
それは思いやる心
凛「真姫ちゃん…どうして…かよちんもどうして…」シクシク
凛「2人は何も感じないの!?真姫ちゃんは何で投げたの!?分からないよ!!!」
凛「うぇぇ…」シクシク
真姫「…いつまで泣いてるのよ…」
真姫「行きましょう、花陽」
つまるところ、愛情だった
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