真姫「続く幸せ」back

真姫「続く幸せ」


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2:
いつもの練習、いつもの授業。
平凡だけど刺激のあるこの世界。
私は今を楽しめている。
ただ、ほんの少し新たな刺激を求めることもある。
3:
いつもの道。
比較的車の通りは少ないが道の整備はしっかりとされている。
歩道には街路樹があり、見守ってくれている。
いつも通るこの道が私は好きだ。
季節によって変わる樹木の葉。
変わることのない行き交う人。
毎日少し違っているこの道が好きだった。
4:
私はその道にいた。
いつの間にか目の前には一台の車が止まっていた。
………ガードレールがあるのにどうやって道の真ん中に?
体に触れる空気が変わった気がした。
アリスのように不思議な世界に迷い込んだのだろうか?
だけど、どこか懐かしさを感じた。
5:
いつも歩く道へそのまま向かう。
7月らしい燦々とした日が差す空からは白の粒が降ってきていた。
その粒はゆっくりと綿毛のように落ちてくる。
落ちてきた粒は私の頬に触れ自然と溶けた。
夏なのに雪…?
6:
さらに進むと紅葉が道を赤く彩る。
進むほど赤くなる道はぬかるみを生んでいた。
紅葉が足にまとわりつく。
そのまま足を掴まれたかのように転んでしまう。
『わっ』
咄嗟に手が出てしまいぬかるみに沈む。
紅葉が身体を纏う。
その紅葉は心地の良い温かみを持っていた。
気付くと私はぬかるみに身を委ね、沈みつつあった。
7:
沈んでいく私。
何かにのまれていくような、そんな感じだった。
『楽しそうじゃない』
ぼそっと一言呟く
私の心に不安の気持ちはなかった。
それどころか好奇心で満ち溢れていた。
波に揺れるように私は身を任せ、そのまま静かに瞼を閉じた。
8:
目を開くと学校の教室にいた。
壁は赤と黄色で塗られ禍々しさを放っている。
外には桜が咲き、その花びらを落としている。
『始業式…か…』
ぼそっと言葉を漏らす。
周りの席には黒い影が座っている。
当時の私にはその程度にしか見えていなかったのだろう。
9:
外はぐるぐると太陽と月が登ったり沈んだりしている。
それを見ていると黒い影が私に話しかけてきた。
『花見でもしてるのかにゃ?』
いたずらっぽく話しかけてきた黒い影。
10:
『自分を見てるだけよ』
普段あの子をからかう様に嘘をついてみる。
あの時と同じように。
『こっち向いてよ?ねぇねぇ?』
いつもと変わらない彼女、姿は闇で本当に彼女かは分からない。
ただ、その声はとても安心感があった。
11:
『できればその大声をやめてくれるかしら?』
『しょうがないにゃ?…』
本当にいつもと変わらない。
『にゃー?』
猫の泣き真似をしつつ顔色を窺う黒い影の彼女。
私には顔は見えないけれど、この影が誰かはわかっている。
12:
『顔をジロジロ見ないでくれる?』
そう言ってもやめない黒い影。
するとぼそっと一言。
『化粧してるにゃ…』
凛が私の顔を初めてのぞき込んだあの時、驚かれたんだった。
高校一年生で化粧してるなんてすごいにゃー…って。
そんなにすごいことかしら…?
軽いため息をつき、私は頬杖をついたまま瞼を閉じた。
13:
『手伝いでいいんです!どうかお願いします!』
目を開くとそこにはまた黒い影。
『1度だけでいいのです…』
私はいつの間にか音楽室のピアノの前にいた。
周りの壁は赤と青でまた塗られている。
目の前の黒い影は顔の前で手を合わせ私にお願いをしている。
あの時の私は……何をしてあげたかしら。
14:
また外の太陽と月が何度も交代し始める。
部屋が明るく照らされたり真っ暗になったり。
何回も何回もグルグルと。
ルーレットのように回り続ける太陽と月は徐々にペースを落としていきそのままピタッと太陽が止まる。
先程まで目の前にいた黒い影は離れた扉の前まで移動していた。
15:
『ルーツ…ですか?』
黒い影は頭を抱えていた。
いつからポエム…いや独創的な歌詞制作に勤しんでいたのかを質問した時のことだ。
…今この黒い影は自らの黒歴史といえることを後輩にほじくり返されているのだ。
16:
『ただ…その…えーっと……』
『すぐに答えは出さなくていいの、ただ気になっただけだから』
『決して答えが思い浮かばないわけではないのですが…その…』
『照れ臭くて言えないって感じ?』
うつむく黒い影。
黒い影だけど顔を真っ赤にしているのが記憶から感じる。
その時の私はついつい口角が上がっていた。
心が暖かくなるほっこりとした気持ち。
これが、ずっと続けばいいのに。
17:
瞼を閉じ、開く。
目の前の景色が変わっていた。
今まで見ていた世界とは一転して、いつもの平凡な世界。
傍には凛と海未がいる。
燦々と照らす日差しはわたし達の肌をジリジリと焼いていく。
18:
「ねぇねぇ真姫ちゃん!」
「どうしたの凛?」
「…大好き!」
「なっ、何よ突然!」
「なんとなくいいたくなっただけ?」
「…ワタシモ…」
「ん?なにか言った?」
「なんでもないわよ!ほら早く行くわよ!」
「……私も真姫のこと好きですよ」
「な、なっ!?どうしたのよ海未…」
「今思った事をそのまま口に出しただけですが…」
微笑む2人。
きっと私にも望んでいる…のよね?
19:
私はとても幸せ。
私が心に隠してる、うれしいきもち。
きもちが表に出せない訳じゃないの。
越える事のできない心のダムに塞き止められてるだけ…ってこれパクリじゃない…
うしなうことの無いこの気持ち。
まだ注がれる気持ちにダムも限界。
うれしいしとっても幸せ。
20:
だからこそ、この溢れた気持ちを伝えなきゃいけなかった。
私も好きだって
21:
いつもの練習、いつもの授業。
平凡だけど刺激のあったこの世界。
私はあの時を楽しめていた。
22:
おわり
23:

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