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こころ「真姫お姉様、こころは大人になりました」


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?西木野総合病院、真姫の執務室?
真姫「なに言ってるのよ、まだまだ子供でしょ?」
こころ「もうあの時のにこお姉様と同じ17になりましたっ!」
真姫「…にこちゃんは関係ないでしょ、私から見れば十分子供よ」
こころ「真姫お姉様はにこお姉様の事がまだ忘れられないんですよね…」
真姫「だから、にこちゃんは関係n…
こころ「嘘!、じゃあ何でこうして私と会ってくれるんですか!似てるからですよね!?私がにこお姉様に!!」
3:
真姫「……」
こころ「あの日たまたま昔のお姉様と同じ髪型で歩いて突然声をかけられてびっくりしました」
こころ「私の他にもお姉様の面影のある女の子に声をかけていたんですか…?」
真姫「そんな事しなわよ、それじゃまるで変態よ」
真姫「でも認めるわ、貴女ににこちゃんを重ねていた事は」
こころ「お姉様は貴女を捨ててアイドルになる夢を選びました、そんな酷い人をまだ思っているんですか?」
真姫「失礼ね、捨てられて無いわよ、そもそも付き合ってももらえなかったもの」
こころ「…なら、私とお付き合いしてくだい、好きです真姫お姉様」
6:
こころ「私はにこお姉様の代わりでも構いません、真姫お姉様の言う事ならなんでも聞きます」
真姫「駄目よ、大切な仲間であり私が愛した人の妹に変な事出来ないわ」
こころ「じゃあ何で声をかけてくれたんですかっ、貴女があの時私に声をかけてくれなかったらこんな気持ち、思い出さなくて済んだのにっ…!」
真姫「…ごめんなさいね」
こころ「あやまらないで下さい!」ギュ
もう何も聞きたくない、この人に愛されたい、この人に抱きしめて欲しい、ただそれだけで衝動的に抱き着いた
7:
真姫「!」
白衣に着いた消毒液の匂いと真姫お姉様の匂いと身体の温かさが余計に気持ちを逆なでる
真姫「…」ナデナデ
やっぱり抱きしめてはくれない、それでもただ頭を撫でられただけでこんなにも嬉しくなる自分が嫌になる
私はこの人に慰められるだけの存在になりたいわけじゃない、私だけを見て欲しい愛されたい求めて欲しい
どうする、どうすればいい、思いも伝えてしまった、もう会ってもらえないかもしれない、どうやったら振り向いてもらえる、どうしてこの人は私に声をかけてくれた…
そう、答えは簡単だ
9:
こころ「…真姫ちゃんってばいつまで撫でてるのよぉ?」
真姫「?!?!」ビクッ
こころ「にこそろそろ抱きしめて欲しいんだけどなぁ」
真姫「にこ…ちゃん…」
真姫「…こころちゃん、ふざけるのはやめて、怒るわよ?」
こころ「え?なに言ってるのかにこわかんなーい☆」
真姫「…いい加減にしないとっ」
10:
こころ「…真姫、あんたはどうしたいの?」
真姫「…っ!」ビクッ
こころ「にこはここに居るわ、あんたがしたかった事、して欲しかった事何でも言ってみなさい叶えてあげるわ」
真姫「…あ、私は別に…///」カミノケクルクル
それは何だか懐かしい姿だった、高校生の頃よくうちに遊びに来ていた真姫お姉様がよく見せていた姿、恥ずかしくて素直になれない恋する乙女の姿、私には見せない姿
こころ「あんたは相変わらずねぇ、そんなんで医者なんか務まるのか心配だわ」
真姫「に、にこちゃんに言われたく無いわよっ///」
真姫「…っ?!」
14:
こころ「なに驚いてるのよ、ほらさっさと言いなさいよ、どうして欲しいの?」
真姫「…あ、わ、私は…///」
こころ「キス?それともハグ?」
真姫「…キスして欲しい…の…」
こころ「そ、じゃあ座ってくれる、あんたのが背高いんだから」
真姫「わ、分かったわ///」
いつもの冷静な真姫お姉様からは想像できない素直で新鮮な反応
15:
真姫「…これでいいの?///」
そう言って恥ずかしそうに私を見上げる真姫お姉様の顔はあの頃憧れたお姉様だった
こころ「は、恥ずかしいから目は閉じなさいよっ///」
真姫「う、うん///」
こころ「い、いくわよ///」
そして少し緊張して震えるお姉様と口づけを交わす、私も震えていたかも知れない
何でだろう、嬉しいはずなのに、あんなに憧れたお姉様とキスしてるはずなのに…
16:
目を開けると驚いた様な顔をしているお姉様
どうしたんだろう
こころ「真姫…?、どうしたの」
真姫「こころちゃん…」
何も言わず私の名前だけ呼んで私を抱き締めてくれた
真姫「ごめん、ごめんね」
頬が濡れてる、私泣いてたんだ…
気がつくと何だか急に悲しくなってきて、お姉様に抱かれたままたくさん泣いた
17:
……
真姫「はい、コーヒーしか無いけど」
こころ「あ、ありがとうございます…」
あの後泣き続ける私を抱き締めていたせいでお姉様のシャツと下着が駄目になってしまった、着替えがあるから気にするなって言ってくれたけど…
勢いでとんでもない事をしてしまった、絶対に嫌われた、真姫お姉様の思い出と気持ちを土足で踏み荒らしたのだ
18:
ころまき「あ、あの」
真姫「あ、そっちからどうぞ」
こころ「い、いえ、お姉様からお願いしますっ!」
真姫「そう、…ごめなさいね、あんな事してどうかしてたわ、いくら姿が似てるからってこころちゃんはにこちゃんじゃないのにね…」
こころ「いえ!さっきのは私が悪いんです!真姫お姉様の気持ちを知っていてあんな事したから…ごめなさい!」
こころ「許してもらえるとは思ってません…」
19:
真姫「あやまらないで、貴女ににこちゃんを重ねていたのは私の身勝手だから、それにねお陰で吹っ切れたのよ?」
こころ「えっ?」
真姫「さっきの必死な貴女はいつかにこちゃんに告白した自分の姿を思い出したわ」
こころ「…」
真姫「私も必死に食い下がったんだけどね、にこちゃんの意思は固かったわ、夢を夢で終わらせない為に中途半端な事は出来ないって」
真姫「今では良い思い出よ、そのお陰でお互いの夢は叶ったんだもの」
真姫「でももう少し、私もこころちゃんくらい本気になれたら少しは違ってたかもね」
20:
真姫「最後にせめてキスして欲しいってせがんだの…」
こころ「!」
真姫「まぁ、してくれなかったけどね、だからかしら、さっきこころちゃんがしてくれて何だかスッキリしたの、私はあそこで立ち止まってたのね」
こころ「…でも私の事、嫌いになりましたよね、お姉様の気持ちを踏みにじって実の姉まで利用して…」グスッ
真姫「ほら、泣かないで可愛い顔がだいなしよ」ギュ
こころ「!?///」
また服を濡らしたちゃう、それにそんなに優しくされたら私諦めきれない…
21:
真姫「私の事は気にしないで、むしろお陰でスッキリしたのよ、貴女の事が愛おしくなるくらいに」
こころ「……えっ?」
真姫「…今さら言っても信じてもらえないかも知れないからそこは信じてもらえる様にこれから努力するわ///」
こころ「…本当ですか?……にこお姉様に似てるからじゃないんですか…?」
現金なものだ本当は飛んで喜びたいのに、さっきは代わりでも良いって言ったのに、やっぱり本当の私を見てもらいたい愛してもらいたいから
真姫「ええ、だからもうこのリボンは必要ないわ」
そう言ってお姉様はツインテールを結っていたリボンを優しく解いてくれる、そのまま真姫さんと初めてのキスを交わした
22:
終わりです
25:

良いここまきだった
26:

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