男「篝火あったけー」back

男「篝火あったけー」


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1:
〜山中 夕方〜
男「(…彼女がいた期間…3日間)」プライスレス
パチパチ…
男「(ああ…きっとロ○ドランの不○人達も、こんな風に…)」
男「篝火あったけー」
─ごめんね?イケメン先輩、ずっと前から好きだったから─
男「知らねーよ!ンなことよぉぉぉ!!」
男「…」
男「(叫ぶのはイイ…何かスッキリする…)」
男「(…そうだ。そう、イイじゃないか。幸せになれるんなら…)」
男「(俺は紳士だ…そう、俺は…一人の、紳士…そう、一人の…)」
─あ、ダメよ///男がまだ…─
男「一人の怒れる、修羅なのだ──」
男「おあぁぁぁぁぁ!!」ガンッ ガンッ
ガササッ
男「!」
男「誰だ!?」
ウサギ「」ビクビク
男「…なんだ狸か」
ウサギ「」ズルッ
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・【R-18】兄「女装してたら弟に告白された」【胸糞注意】
・男「俺のち○こはこの世で最も強い」
・ヴォルデモート「ポッターを倒して俺様が勝った」
・魔法使い「勇者さんは、私の命の恩人ですから」勇者「いいえ」
・【閲覧注意】貞子「俺!!お前の事好きだぜ!!ビデオ見てくれたから!!」
3:
ウサギ「」ミミー! ミミー!
男「(心做しか、耳をアピールしているように見える…)」
男「…何でもいいや」
ウサギ「」
男「森へお帰り。この先はお前の世界じゃないのよ?」
ウサギ「…」
男「ああ、『お前が帰れ』ってか?」
ウサギ「…」
男「何だその『動物に話しかけるとか…友達ゼロっすか?』みたいな顔は」
ウサギ「」ブンブン
男「…何か食うか?」
ウサギ「!」
男「こんな事もあろうかと、大根の葉を常備している」スッ
ウサギ「…」オズオズ…
パクッ
ウサギ「」ハムハムハム
男「本当に腹減ってたのか…うん?」スッ
ウサギ「」ビクッ
男「取って食やしないよ、おいで。これは…血?怪我してんのか」
ウサギ「…」
男「食物連鎖の下っ端は辛ぇーな…」ビリッ
フキフキ クルクル キュッ
ウサギ「…」
4:
〜夜〜
パチパチ…
男「(暖かい…色々と…)」グリグリ
男「お、血も止まったな」
ウサギ「」スリスリ
男「なぁ…お前、もう少しだけ一緒に…って言葉解んねーよな」ハハ…
ウサギ「…」
男「(情けねぇ。何やってんだ俺は…)」
男「起きたら居なくなってんだろーな…」ナデナデ
ウサギ「…」
男「…何か奇抜な髪型の人も、『人は所詮一人だよ』って言ってたしな」
ウサギ「」スリスリ
男「…寝るべ」ゴソゴソ
ウサギ「…」
男「ああ、テントの下は開けとくからな?好きな時に帰れよ?」
ゴロン
男「…パト○ッシュ…何だかとても眠いんだ…」
ウサギ「…」
男「」グーグー
ウサギ「」スリスリ
5:
〜翌朝〜
男「う…」パチッ
男「(連休も今日で終わり…明日から学校か…)」
スリスリ
男「んん?」
ウサギ「…」
男「お、おお…居たのか」
ウサギ「」スリスリ
男「大根の葉、食うか?」スッ
ウサギ「」ハムハムハム
ゴソゴソ
男「う〜…朝は冷えるな〜」カチカチ ボッ
パチ…パチ…
男「(コーヒーでも淹れてウインナー焼くか)」
ウサギ「」トットット
男「お、そうかそうか。ウサギは寂しいと死んじゃうもんな」ハハハ
パチパチ…
〜昼〜
男「…帰りたくないな」
ウサギ「…」
男「やっと春が来たと思ったら修羅だもんよ」ハァ…
男「宮沢賢治に謝れってんだ」グリグリ
ウサギ「…」スリスリ
男「…ありがとよ。愚痴に付き合ってくれて」
バシャッ
男「…そろそろ帰るわ」
ウサギ「…」
6:
〜翌朝(月曜) 教室〜
ガララ…
男「おはよーさん」
友「さようならリア充!こんにちは独身!」
男「…お前何か嬉しそうだな」
友「いやいやいや…」
ボク子「お帰り!気分転換出来たかな?」
男「おう。山はイイぞ」
ボク子「今度ボクも連れてってよ」
男「おう。3人で行くか」
ガララ…
元カノ「あ…」
男「おお…おはよう」
ボク子「…」
男「…どうよ?仲良くやってるか?」
元カノ「え?そりゃ勿論…」ハッ
男「気にすんなよ?人間自分には嘘つけねぇんだから」
元カノ「うん。じゃあ」
男「ああ」
友「…紳士スな〜」
男「まぁな」
ボク子「…」
男「ちょっとトイレ」ガタッ
友「いてらー」
ガララ…
7:
〜男子トイレ〜
男「達○の…嘘つきぃー!!」ガクーン orz
男「(フザけんな!)」ガンッ
男「(俺はそこまで人間出来ちゃいねーんだよ!)」ガンッ ガンッ
男「…」ハァハァ…
〜昼休み〜
友「ヤキソバパン間に合ったわ〜」
男「…」チッ
ボク子「まぁまぁ、次があるよ」
男「友よ、お前は真に美味い購買のパンを知らない」
友「何…だと…?」
男「あまりにも売れないために改良を重ねられ、事実驚くほど美味くなったが…」ガサガサ
男「以前の評判から敬遠され、まだあまり広まっていない至高のパン…」
男「それがコレだ」スッ
友「そ、それは…ハバネロパン!」
男「さて、ガッつくとするか」ビリッ
友「ま、待て!」
男「…」ニヤッ
ボク子「(あ〜…)」
20:
〜教室〜
先生(歴史)「うん?男」
男「はい」
先生(歴史)「友はどうした?」
男「食中りで保健室行きました」
先生(歴史)「何だ?拾い食いでもしたのか?」
男「俺は止めたんですけどね…『退かぬ!媚びぬ!省みぬ!』とか言って…」
先生(歴史)「しょうがない奴だな」ハハハ
男「まったくです」
ボク子「」ハァ…
〜放課後 帰路〜
友「酷い目にあったぜ…」
男「元気そうで何よりだ」
友「アレで美味くなったってのかよ…」
男「は?」
友「改良されたんだろ?」
男「何が?」
友「ハバネロパン」
男「ブッwフw」
友「テ、テメェまさか!」
男「まぁまぁ、次があるさ」ポンポン
マテコラァァ ハハハハハ
ボク子「(帰らないのかな…)」
〜物陰〜
?「…」
21:
〜自宅 夜〜
男「ただいま…っと」バタン ガチャリ
男「(…つっても誰も居ないんだが)」
スタスタ
男「(高校生が毎日カップ麺ってどうなんだろうな?)」
ジョボボボ…
男「(とは言え、親の遺した金はどうも使いづらい)」
男「(バイトの許可も下りないし…)」フゥ…
男「(ま、なるようになるか)」ピッ
イヤー カワイイワンチャンデスネェ デショウ?
男「(ペットねぇ…)」
男「そう言えば…」ハッ
男「(あのウサギ、元気でやってるんだろうか…?)」
男「(連れて帰…いや、家族や仲間もいるだろうし…)」ウーン…
ピピッ
男「お、出来た出来た」ペリペリ
男「(また今度行ってみるか)」ズルズル
22:
〜水曜 朝〜
日直「気を付けー、礼!」
オハヨーゴザイマース
担任「はい、おはよう」
日直「着席!」
ガタタッ
担任「さて、今日の連絡事項だが…」
全員「…」
担任「無い」
プギャー
担任「ありがとう。だが実はある」
担任「入りなさい」パンパン
ガララ…
娘「…」オズオズ
ウオォォォォ! ダンシーウルサーイ
担任「はいはいはい!」パンパンパン
…ザワ…ザワ…
担任「まったく…はい、じゃあ自己紹介だ」
娘「娘、です。皆さん、宜しくお願いします…」ペコリ
ヒーハー! ヨロシクアイシュウゥゥ! ウルサーイ!
担任「席はあそこな」
娘「あの…」
担任「うん?」
娘「出来れば、男さんの隣が…」
担任「男の隣?何だ?知り合いか?」
娘「は、はい…」
…ザワ…ザワ…
23:
ボク子「…」ジー…
男「いや知らんぞ?」
担任「つっても男の左は壁、右は…ボク子か。おーいボク子、いいか?」
ボク子「中身移すの、面倒臭いなー…なんて…」
担任「そんくらいいいだろ?」
ボク子「はあ…」シブシブ…
ガサゴソ… スタスタスタ…
ストン
娘「あの…宜しく、お願いします…」
男「お、おう…」
ボク子「」ハァ…
担任「うはっ!甘酸っぺぇ!w」
ボク子「」ギロッ
担任「ゴホン、ま、皆仲良くしてやってくれ。以上だ」
日直「起立!」
ガタタッ
日直「気を付けー、礼!」
担任「ん。じゃあな」
ガララ…
ワァッ
女子A「何処から来たのー?」
女子B「趣味は?あ、お昼一緒にどう?」
女子C「男君と知り合い?」
ワイワイ ガヤガヤ
男「転校生あるあるだな」
友「お前はこっち」グイッ
35:
〜屋上〜
男「だから違うってのに…」
友「何が違う!何故違う!」クワッ
男「」
友「この憎しみの目と心と!毎晩上下運動に勤しむ右手しか持たぬ者達の世界で!」
ボク子「(うわぁ…)///」
友「何を信じ!何故信じる!?」ブワワッ
男「だから…」
ボク子「名前、知ってたみたいだけど…?」
男「ンなモン、クラス名簿とか
ガチャ
ボク子「あ」
娘「見付けました…」ホッ
男「さあ!どーんと言ってやれ!」
娘「は、はい!///」ダッ
男「人違いでしたと
ドーン
男「ぐえッ!」
娘「///」ヒシッ
ボク子「」
友「」
36:
〜放課後 喫茶店〜
男「会ったことがある…と?」
娘「は、はい…」
男「ワリぃ、本当に覚えてない…」
娘「それは…仕方ないですね…」
男「ずーっと昔とか?」
娘「いつか、思い出してくれれば…」ニコッ
ボク子「内緒なの?」
娘「はい。今は」
友「それ、実は俺だったりしない?///」
娘「いいえ」
友「(即答…)」ガクッ orz
男「せめてヒントをくれ」
娘「ヒント…ですか」ウーン…
男「何か思い出すきっかけになるような…」
娘「はい///」ダキッ スリスリ
男「」
ボク子「」
友「」
37:
〜帰路〜
友「っと、俺はここでバイビーだな」
男「ああ」
ボク子「また明日ー」
娘「さようなら」
友「バイバイキーン!」ブンブン
…ヘーソーナンダ ハイ キョウハヒエルナー…
ボク子「じゃ、ボクはここで」
男「おう」
娘「さようなら」
ボク子「また明日ー!」ブンブン
スタスタ…
男「…」ウーン…
娘「焦って思い出さなくてもいいですよ」クスクス
男「?」
娘「…ち、違いました?」
男「いやなに、晩飯のカップ麺は何にしようかと…」
娘「」
男「ああ、勿論そっちの件も頭の片隅には置いてるぞ」
娘「は、はあ…(片隅…)」
38:
〜公園前〜
娘「じゃあ、私はここで」
男「家、この近くか?」
娘「え、ええ、まあ…」
男「んーじゃ、また明日」
娘「はい。また明日」ニコッ
〜自宅 夜〜
男「(公園の近くとなると…あのデカいマンションか)」ジョボボ…
男「(良いトコ住んでんなぁオイ)」
男「(んー…しかし…)」
─いつか、思い出してくれれば…─
男「…」
男「……」ウーン…
ピピッ
男「まいーや。あとあと」ペリペリ
ズーッ ズルズル
男「うまうま(…考えるのは明日でいいか)」フーフー
ズルズル ハフハフ
男「(明日…?明日何かあったっけ?)」
ズルズル
男「(ああそうだ。明日はシーフードにしよう)」ウンウン
ズルズル
54:
〜翌朝〜
男「…」フゥ…
男「(気分が重い…まだ切り替えられないな)」
男「…」ムカムカ
男「(いやいや、ダメだダメだ…)」
男「…例え死んでも、俺は女は蹴らん」キリッ
男「(…でもその眉毛はどうかと思う)」
チンポーン
男「?」
スタスタ
男「はいはい」ガチャ
娘「おはようございます」ニコッ
男「おお、おはよう。よく分かったな」
娘「!」
男「…?」
娘「…!」ウーン… ハッ
娘「昨日、方向を…あとは表札で…」
男「なるほど」
娘「ですです///」コクコク
男「まあ入ってくれ。準備がまだだ」
娘「い、いいんですか!///」
男「お、おう。男の一人暮らしだから散らかってるが…」
娘「じゃ、じゃあ…///」
男「(そんなに喜ぶ事かね…?)」
55:
〜通学路〜
男「朝は寒ぃな〜…」
娘「12月も半ばですからね」
タッタッタッ
ボク子「おっはよー!」
男「これが若さか…」
娘「」
ボク子「好きだねぇ…」ハァ…
アーダコーダ
友「うーす…」ノソノソ
男「おお、これが正しい師走の朝だな」
友「朝の冷え込みは辛い…布団から出たくない」
男「…解る」
ボク子「年寄りくさいな〜…」
娘「要するに、寒いんですね?」
男「まあ…」
娘「なら…///」ガシッ
男「」
ボク子「」
娘「///」スリスリ
友「俺と組も!ねぇ俺と腕組も!」
男「ヤだよ、ホモかよ」
友「テメェじゃねぇ!!」ブワワッ
56:
男「待て友よ、お前は一つ勘違いをしている」
友「どんな?」
男「これ、大して暖かくないぞ?」
友「」
ボク子「どれどれ///」ヒシッ
男「な?」
ボク子「うーん…よく判んないからもうちょっと///」
男「しかも非常に歩き難い」
友「…呪われろ」
〜教室〜
イケメン先輩(以後イケメン)「ってワケよ」
元カノ「そーなんだ」ケラケラ
イケメン「笑えるだろ?w」
キャッキャッ
友「…」チラッ
男「大丈夫だ。問題無い」キリッ
ボク子「よしよし、ボクの胸を貸してあげよう」
男「残念だがお前には貸すほどの胸は無い」
ボク子「うぐっ」グサッ
娘「え、えっと…///」オズオズ…
男「冗談だから真に受けるなよ?」
娘「あ…はい」
57:
キャッキャッ
イケメン「ん〜?」
元カノ「先輩?どしたの?」
イケメン「…あんな子いたか?」
元カノ「転校生ね。ね、そんな事より…」
イケメン「ん?ああ、はいはい…」チラチラ
元カノ「…」
〜昼休み〜
ボク子「今日はパンだー!」
男「一緒に行くか」
友「娘ちゃんは?」
娘「待ってます」
ボク子「すぐ戻ってくるからねー」
娘「はい」ニコッ
〜廊下〜
ボク子「(パンかぁ…)」クスクス
男「お、どうした?」
ボク子「ちょっと思い出してた」
友「あ〜…」
65:
〜回想 1年前〜
ドンッ
男「あ痛!」
ボク子「ご、ごめんね!ボク、急いでたから…」
友「んん?僕?」
ボク子「や、やっぱり、変…?」
男「いやそんな事はどーでもいいが…」
ボク子「(そんな事…?)」
男「そんなに急いでどこ行くんだ?名も知らぬ同級生よ」
ボク子「パン」
男「なら俺らと一緒だな」
友「姫、ご一緒しませう」
男「『殿』じゃないのか?」
友「いや『ボク』っつっても…」
ボク子「ごめんね?皆の分だから、急がないと…」
男「皆の分?」
友「それって…」
ボク子「ボ、ボク、パン買いに行くの好きだから!」
男「これは…」ヒソヒソ
友「ああ…」ヒソ…
男「渡りに船だな」
友「………は?」
男「じゃ、俺らの分も頼むわ」
ボク子「」
友「最低か!」
66:
男「…?」
友「まぁ、流石に解ってるだろうし、場を和ますために言ったんだろうけどな?」ヒソヒソ
友「こりゃイジメかも…」ヒソ…
男「何だと!そうだったのか!」
ボク子「」ビクッ
友「」
男「だが、万が一と言うこともある…本当にパン買いに行くのが好きだったらどうする?」ヒソヒソ
友「い、いやそんな…」ヒソ…
男「確かめてみるか?」ヒソ
友「デリケートな問題だから…慎重に、遠回しにな。うん」ヒソヒソ
ボク子「あ、あのー…」
男「なあ」
ボク子「何?」
友「(頼むぞ、男…!)」
男「お前イジメられてんの?」
ボク子「」
友「どぉしてぇぇぇ!!」ブワワッ
67:
ボク子「…」
男「パシリってやつか?」
友「お、おい男!」
男「お友達の輪からハブられたくないからンな事やってんのか?」
ボク子「……さい」
男「あ〜?聞こえんな!?」
ボク子「うるさい!」ブンッ
バシィッ
男「ハン…」つ友
友「何で…?」ヒリヒリ
ボク子「ボクは…ボクはねぇっ!?」
男「」
友「」
プギャー
ボク子「何が可笑しい!!」
男「」
友「」
プギャー
ボク子「この…ッ!」ブンッ
バシィッ
男「…気は済んだか?」つ友
友「…普通、黙って自分がブたれるシーンじゃないんスかね?」ヒリヒリ
ボク子「何も…!何も知らないクセに!」
男「知らぬさ!」
ボク子「!」
男「所詮人は己の知る事しか知らぬ!」
ボク子「…ぅ」
友「(吹いちゃダメだw…吹いちゃダメだw)」
68:
男「まだ苦しみたいか!」
ボク子「な…」
男「いつかは…やがていつかはと!そんな甘い毒に踊らされ…!」
ボク子「…」
男「一体どれ程のパンを買い続けてきた!?」
ボク子「…」ジワッ
友「(腹筋w腹筋が…!w)」
ボク子「…ど…たら、グスッ、いい…よぉ」グスッ
男「人の輪に…ってのは大事な事…だがしかぁし!」
ボク子「」ビクッ
男「顔色伺って生きるのとは…違うんでねの?」
ボク子「!」
男「まぁ、取り敢えずパン買い行こうぜ」
友「んだな〜」
ボク子「…」
男「おい、お前が居ないと何買うのか判んないだろ」
ボク子「えっ…」
友「かなり出遅れたからな〜…」
ボク子「て、手伝って、くれる…の?」
男「俺は紳士だからな」
友「…紳士が人を盾にするのか」
ボク子「…」
78:
〜教室〜
男「あったな〜、ンな事も」パクパク
友「ま結果的に俺らとツルむ事になっちまったけどな」モグモグ
ボク子「いいよいいよ。何か無理しなくなったら、普通に友達も出来たし」ニコッ
友「それにしても…あん時ゃヒデェ目にあったぜ…」ムシャムシャ
ボク子「ごめんごめん」ケラケラ
男「胸を張れ。あの時のお前はゲシュマイデ○ッヒ・パンツ○ーだった」ポン
友「嬉しかねぇよ!」
娘「」クスクス
ボク子「ごめんね〜?変な人ばかりで」
娘「いいえ。楽しいです」ニコッ
男「変な人ばかり…って…」ウーン…
ボク子「違った?」
男「紳士、オナベ、変態…一人、いや、オナベを入れて二人か…」ブツブツ
ボク子「」ピクピク
友「」ビキビキ
娘「」クスクス
79:
〜放課後〜
娘「げーせん…?」
男「そう。ゲームセンターのこと」
友「帰りに寄っちゃダメだから、着替えてからになるけど…」
ボク子「どうする?」
男「あ、来るんなら仕切りのあるトコには近付くなよ?」
ボク子「動物園とか言われてるからね〜…」
娘「動物園…」
友「まぁ、俺らはそこ行くんだけど」
娘「行きます」
男「んーじゃ公園に17時なー」
娘「はい」
ボク子「了〜解」
友「かぁ〜!楽しみだぜ!」
80:
〜ゲーセン 夜〜
ワイワイ ガヤガヤ
男「こぉの役立たずが!」
友「何おぅ!お前こそしっかりカットしてくれや!」
娘「」オロオロ
ボク子「あー…大丈夫。いつもの事だから」
男「主に星を取らせずして何がファテ○マか!」
友「誰がファ○ィマか!」
友「…第一それ、自分で言うから名台詞なんであって…」
男「む。確かに」
友「他人から言われたら、単純にダメな子が叱られてるみたいだろ」
男「…つまり」
友「」ウンウン
男「この場合は正しいワケだな?」
友「」
マテコラァァ! コッチヨォ キャッキャッ
娘「え、えーと…」
ボク子「あっちで待ってよっか」ハァ…
100:
イケメン「お」
ボク子「あ」ペコッ
娘「…こんばんは」ペコッ
イケメン「いやぁ〜奇遇だね」キラッ
ボク子「はあ」
娘「…」
元カノ「お待たせ〜。はい、コーラ」スッ
イケメン「サンキュ。ほら、同じクラスの」
元カノ「あ、本当だ」
イケメン「今からダンスるんだけど、見てく?」キラッ
ボク子「いえ、友達と来てるんで…」
イケメン「呼んじゃいなよ。一緒に見せたげるから」キラキラ
ボク子「(ウザいなぁ〜…)」
娘「…」
イケメン「で?俺のダンスを拝める、友達の女の子達は?」キョロキョロ
男「…見たいか?」
友「別に…」
プギャー
イケメン「」
101:
イケメン「(ムカつく奴らだな…んん?)」
男・友「?」
イケメン「…」ニヤッ
イケメン「あれ?もしかして君…」
男「はい?」
イケメン「男君じゃないかい?」
男「はい」
イケメン「そうかそうか。いやぁ〜、悪かったね」ハハハ
男「はあ」
イケメン「まあでもほら、好いた惚れたは人の自由だからね」ギュッ
元カノ「せ、先輩!?もう!///」
男「ご尤もです」
イケメン「…(何だ?効いてない…?)」
男「そろそろ帰ろうってトコなんで、これで」ペコッ
イケメン「そ、そうかい」
友「じゃ、これで」ペコッ
ボク子「さよーなら」
娘「…」ペコッ
102:
〜帰路〜
友「やるじゃない」ニコッ
男「何が?」
ボク子「華麗なスルーだったね〜」
男「ああ、さっきのか」
ボク子「うんうん」
男「これも紳士のなせる業よ」フッ
娘「…」
友「しっかし、ヤな奴だったな〜」
ボク子「顔は良いんだけどね〜」
男「まあイイじゃねーか。ほっといてやろーぜ」
友「いや、まあ…」
娘「あの…」
男「ん?」
娘「さっきの人は…」
男「あ〜…、ま要するに…」
カクカク シカジカ
男「よくある話だろ?」ハハハ
娘「…」
友「タフだな…」
男「まぁな」
ボク子「…」
103:
〜自宅〜
男「ただいまっと…」バタン
男「さて」
〜近所〜
─ア゙ア゙ア゙ァァァァァ─
主婦A「」ビクッ
主婦B「」ビクッ
主婦A「ちょっと聞きました!?奥さん!」
主婦B「ええ!ええ!聞きましたとも!」
主婦A「まるでどこかの初号機が暴走した時のような!」
主婦B「早く帰りましょ!何だか怖いわ!」スタスタ
主婦A「そうね!」スタスタ
〜自室〜
男「(スッキリ)」フゥ…
男「(イイんだ…これで…)」フッ…
男「…」
男「……」
男「…………」
男「ぶるるおあぁぁぁぁぁ!!」ジタバタ
111:
〜翌日〜
担任「…というワケでな。人の可能性のテストみたいなモンだ」
…ザワ…ザワ…
友「要するに伝言ゲームだろ?」
男「他に何て言うんだよ?」
友「何で態々…」
男「暇なんだろ」
友「期末終わってるしな」
男「じゃあ帰らせろってんだよな」
友「気のきかねぇ野郎だよな」
担任「オラァ!さっさとやれー!」バァン
キャー
112:
男「えーと…俺は娘から聞いて、友に伝えるのか」
友「しっかり頼むぜ?」
男「『うわっ、君、耳臭いなー』とか言ったら泣く?」
友「泣くかよw」
ボク子「おーい」
男「おう、もう俺の番か」
友「いてらー」
ボク子「あのね?ちょっと耳に挟んだんだけど…」
男「?」
ボク子「途中でフザけた人がいて、正確な答えは解らないんだって」
男「ま、暇潰しみたいなモンだろうし…」
ボク子「…だね」クスッ
男「えーと、あそこ行きゃいいんだな?」
ボク子「そそ。いてらー」
113:
娘「あ、こっちです」
男「あいよー」
娘「じゃあ、その…耳を…///」
男「うむ」ズイッ
娘「…///」
男「…何をやっとるのかね?」
娘「!い、いえ…///」コホン
娘「じゃあ、いきます」
男「フン…カモォン」キリッ
娘「時間とは単に、変化と不変とを意味する一時的な繋がりの、逆転出来ない順番の事」ヒソヒソ
男「(なげー…)」
娘「…以上です」
男「…了解」
男「おーい!友ー!」
友「あいあーい!」タタタッ
男「耳貸せ」
友「おう」
男「由美かおるはサイボーグ」ヒソヒソ
友「覚えやすいなw」
男「だろ?」
121:
〜15分後〜
担任「よーし、答え合わせターイム!」
ハーイ
担任「遡って合わせていきゃあ、誰がおバカさんだったか判るってモンだ」ハハハ
担任「ちなみに答えはだな、時間に関する事だ」
男「(…?)」
担任「ちょっと長めだったからな。ちゃんと伝わってっかな?w」ゲラゲラ
男「(まさか…娘から聞いた答えで合ってるのか?)」
男「(妙だな…たしかボク子は、途中フザけた人がいたみたいで…とかナントカ)」ウーン…
担任「よーし、最後の奴は誰だー?」
男子Z「俺っス」
担任「してその方、何と聞いた?」
男子Z「『由美かおるはサイボーグ』っス」
担任「」ビキッ
男子Z「」
122:
担任「初めてですよ…」
男子Z「」
担任「この私をここまでコケにしたおバカさん達は…」ビキビキッ
男子Z「う、うっス、男子Yから聞いただけっス」
担任「Yぃぃ?」ユラッ
男子Y「ちょ、ちょりーっス!俺は友から同じく!」
担任「友ぉぉ?」キリキリキリ…
友「お、俺は男から同じく!」
担任「男ぉぉ?」ゴキゴキッ
男「伝えた事と違うようですが…」
担任「ほほぉう…何と伝えた?」
男「俺は、『時間とは単に、変化と不変とを意味する一時的な繋がりの、逆転出来ない順番の事』…と」
友「はぁ!?」
担任「正解!」
男「何よりです」
担任「という事は、だな…」ギギギ…
友「」
担任「オゥハーハハ!おバカさん!」
友「ちょっ!待っ!」
オラオラオラオラオラオラ!!
123:
〜昼休み〜
友「…」
男「だから悪かったって。ほらヤキソバパン」
友「ぬぅ…」パクパク
男「いや、ボク子から正確な答えは伝わってないっぽいって聞いてたからよ?」
ボク子「そう言えば、どうやって答え知ったの?」
男「娘から聞いたダケだぞ?」
ボク子「本当に?娘ちゃん、ボクのいくつか後だったけど…」
男「…ちょっと待て。お前は何て聞いてたんだ?」
ボク子「『月光は俺のイレギュラーナンバー』って」
友「…」
男「…最初、担任の答え聞いてたとかか?」
ボク子「教室の隅で耳打ちだよ?聞こえるワケないじゃん」
男「う〜ん…」
タッタッタッ
娘「お待たせしました。飲み物、混んでて…」
男「お、おう」
ボク子「ね、ねぇ」
娘「?はい」
124:
〜放課後〜
男「(『偶々聞こえて…』ね)」ピッ
ガタン
男「(どんだけ耳イイんだ…ウサギかっつーの)」パキッ
ズズッ
男「(ウサギと言やあ、アレは元気にやってんのかね)」ホゥ…
娘「あ」
男「おう」ズズッ
娘「コーヒー、ですか?」
男「そそ。帰る前の一服」
娘「寒いですからねー…」
男「んだんだ」ズズッ
娘「…」ジー…
男「…欲しいのかね?」
娘「…一口///」
男「えっ」
娘「えっ」
男「い、いや、別の買うよ」ゴソゴソ
娘「い、1本は多いので///」
男「いや、でもなぁ…」
娘「お金も勿体ないですよ?」
男「…む。たしかに」
娘「はい」ニコニコ
男「んでは」スッ
娘「…頂きます///」
133:
〜翌朝 教室〜
元カノ「先輩、クッキー焼いてみたの///」スッ
イケメン「お、サンキュ♪」チュッ
元カノ「やぁん///」
イチャイャ キャッキャッ
ボク子「…」
友「…」
娘「…」チラッ
男「?…どうした?」
友「いんやぁ…何かこう、ちみっとくらいイラッとしないの?」
男「フッ…去る者は追わず、よ」
友「…そか」
ボク子「(う〜ん…)」
娘「…」ヒシッ
男「お、どうした?」
娘「いえいえ。寒いので///」スリスリ
友「こっち!ね、こっちでもカマンバッチグーよ!?」
娘「結構です」ニコッ
友「照れなくてもイイのよ?///」
男「ポジティブだなおい」
ボク子「…」ハァ…
134:
〜昼〜
男「(今日が土曜日であったことを、神に感謝しよう)」
男「(大丈夫、家に帰って、リフレッシュして…)」ブツブツ
ツンツン
男「んん?」
元カノ「あの、ね?」
男「」
元カノ「ちょっと、いい?」
男「も、もーま…ゴホン、おう。何?」
元カノ「…娘ちゃんってさ」
男「…」
元カノ「男の…何かな?」
男「(こ、これは…!)」
元カノ「付き合ってるの?」
男「フッ、惜しくなったのか?だが心配は
元カノ「ナンか先輩が『可哀想な後輩に女紹介してやりたいから、聞いてみて』って」
男「………さいで」
135:
元カノ「ふぅん。ま、だいたい分かったわ」
男「そうか」
元カノ「…紹介も要らないのね?」
男「ああ」
元カノ「っと、そろそろ行かないと。じゃーねー」
男「いてらー」
タッタッタッ…
男「…」
男「くっ…くぐっ…」orz ガクッ
友「…男」
男「お、おう、遅かったな。帰るか」スッ
友「お前、やっぱり…」
男「いやなに、ちょっと腰がな」ハハハ
友「…家寄れよ。イイ物貸してやっから」
男「…おう」
150:
〜友宅〜
友「いやぁ〜、女の子入れたの久し振りだわ///」
ボク子「え、親しい子いたんだ?」
男「へぇ、いつの話よ?」
友「…夏休みの勉強会以来」
男「それって…」
ボク子「…ごめん。もう聞かない」
友「」
男「涙拭けよ。また冬休みやるか?」ニコッ
娘「」クスクス
友「と、取り敢えずお湯沸かすわ」
男「おう」ガサガサ
ボク子「ボクはこれね」スッ
娘「…お願いします」スッ
友「あいよ〜、任されて〜♪」
151:
友「そう言やぁよ?」ズルズル
男「んー?」ズーッ
友「クリスマスどーするよ?」モグモグ
ボク子「あっ…そっか」フーフー
娘「…」ツルツル
男「…去年通りでイイじゃない」ハフハフ
娘「…?」
ボク子「娘ちゃんは知らないよね。あのね…」
友「男の家でLet's Party! Yeah Ha!」
男「…来るか?」
娘「はい!」ニコッ
友「いやぁ〜、楽しみですなぁ///」ニヤニヤ
男「お前は一人でゲーム大会な」
友「」
男「しかもドラン○レイグ巡礼」
友「…せめてロー○ランにしてくれ」
152:
〜自宅 夜〜
男「友のヤツ…」フゥ…
男「(何が『コレで元気100倍!』だ)」カタッ
男「(むぅ…しかし…)」マジマジ
男「(女教師、ナース、ブルマ…か)」
男「出来ておるのう…友は///」キリッ
ウィィーン ガシャッ
男「どぉれ…」
〜30分後〜
男「…何故だ」
男「(どうしてこんな事に…)」
男「(これ系は服装で8割が決まる…)」
男「(なのに…ッ!)」ググッ
男「脱いだら意味無いだろうがぁぁ!!」バァン
男「何で全部脱ぐんだよ!」
男「必要なトコだけ出しゃイイだろうが!」
男「必要な!」
男「トコだけ!」
男「出してヤればイイだろうが!!」
男「…」ハァハァ…
男「(…大事な事なんでな…)」
男「…寝よう」グスン
164:
〜翌朝〜
チンポーン
男「…ぅ」パチッ
男「(紳士の休日に水を差すとは…)」
チンポーン
男「はいはい、今行きますがな…」
ガチャッ
友「よ!」
男「おお、おはよーさん」
友「昨夜はお楽しみでしたねぇ?///」
男「」ブチッ
メメタアッ
アッー!
〜お茶の間〜
友「え〜…、ダメだった?」
男「ダメ。全然ダメ」
友「むぅ…」
男「脱いだら意味無いだろ…」
友「あー…」
男「そもそもアパートのドア開けたらナースが…って…」
友「あー…」
男「もっとこうシチュエーションと言いますか…」
チンポーン
男「んん?」
友「何?客?」
男「いや?誰とも約束してないが…」
スタスタ
ガチャッ
娘「おはようございます」ペコッ
165:
娘「ご飯、まだですよね?」ガサガサ
男「ああ」
娘「よかった」ニコッ
友「え?何?作るの?」
娘「はい」グッ
男「いや、そいつは助かるが…」
娘「あ、迷惑…ですか?」
男「そんなことも無いが…」ウーン…
娘「…」
男「…じゃあ、お願い」
娘「はい///」
スタスタ
友「…」ツンツン
男「?」
友「お邪魔かしら?///」ヒソヒソ
男「いやいやいや…」ヒソヒソ
チンポーン
友「千客万来だな」
男「今度は何だ…」スタスタ
ガチャッ
ボク子「おっはよー!」
166:
娘「出来ました」コトッ
男「おお…日本の朝って感じだな」
娘「///」
ボク子「良い匂い〜」
男「俺は今、猛烈に感動している!」
友「カップ麺ばっかだったから尚更だな」
男「コラコラ、いくら俺でもカップ麺ばかりじゃないぞ?」
ボク子「昼のパンとかはナシだよ?」
男「」
友「たまに仕込んでるカロリー○イトとかもナシだぜ?」
男「」
娘「さ、どうぞ」クスクス
167:
〜昼前〜
男「ところで俺の相棒を見てくれ。コイツをどう思う?」
友「すごく…長いです…///」
男「狭路の物干し竿は鬼だな」
ブシャシャ ア゙ア゙ァァァ…
ボク子「…」ハァ…
娘「?」
友「お、もうこんな時間か」
男「昼は外で食うか?」
ボク子「ひ、昼はさ…」
男「?」
ボク子「ボクが作るよ///」
男「何…だと…?」
友「作れるのか?」
ボク子「もーまんたい!任せてよ」ニコッ
娘「…」
男「むぅ…腐っても女の子なんだな」
ボク子「まず腐ってないから!///」
176:
〜スーパー〜
ボク子「えーと、コレとコレ…あとは…」
娘「何を作る予定ですか?」
ボク子「シチューだよー」
娘「じゃあ、私はサラダでも」
ボク子「うんうん」ニコニコ
ボク子「…って、男と友は?」
娘「たしかあっちに…」
ワイワイ ガヤガヤ
男「どぉですか友さん、コレ」
友「コレは…実に引き裂きたくなるパンストですね」
男「でしょお?」
友「でも…お高いんでしょう?」
男「ところが!このパンストに同じ物を2つお付けして!」ガサガサ
友「…」ゴクリ
男「お値段何と!」
ボク子「いくら?」ニコニコ
男「」
友「」
娘「…好きなんですか?///」
男「…ほんのりと」
177:
〜自宅 昼〜
ボク子「今から作るから、ちょっと待つことになっちゃうけど…」
男「もーまんたい」
友「ゲームでもしてよーぜ」
ボク子「ごめんねー」カチャカチャ
娘「じゃあ、私はこっちで」
ボク子「うんー」
タンタンタン ジャー…
友「そう言や、折れ直縛りどうなった?」
男「…アルト○ウスの大剣になった」
友「…意味無いじゃん」
男「…そうね」
友「久し振りに?でもやる?」
男「それやるくらいならナイン○レイカーやるわ」
友「…そうね」
男「他には…」ガサガサ
友「よし!じゃあA・○・E:Rやろうぜ!持ってんだろ?w」
男「売った」
友「…やっぱり?」
男「ああ。購入翌日にな」
友「やっぱりかあぁぁぁ!」
プギャー
ボク子「騒がしいなぁ…」
娘「賑やかですね」クスクス
178:
〜昼過ぎ〜
ボク子「出来たよー!」カンカンカン
男「腹へった〜…」
娘「お皿出します」カチャカチャ
友「お、娘ちゃんのサラダも美味そうだな〜」
娘「ありがとうございます」ニコッ
ボク子「おかわりもあるからね〜」コトッ コトッ
男「スゲー…」
イタダキマース
男「うまうま」ガツガツ
友「あつ、うま」モグモグ
ボク子「煮込むともっと美味しいんだけどね」カチャ パク
娘「…ニンジン///」パクパク
ボク子「ニンジン好きなの?」
娘「はい///」
男「君はウサギか何かかね」ハフハフ
娘「!」
男「?…どったの?」
娘「い、いえいえ!美味しいですね///」カチャ
180:
追記
すまん>>169、ハニーが『来世もダメです』って///
俺の事は諦めてくんろ///
205:
男「そうそう、ウサギと言やあ」カチャカチャ
友「お、どうした?」ハグハグ
男「ほれ、先週…」
ボク子「一人キャンプ?」
男「…」orz
ボク子「ご、ごめん…」
娘「…」
男「…まあ、そん時にな?」
友「ウサギは寂しいと死んじゃうのよ!?」
男「はいはい。でな?」
友「」
ボク子「うんうん」
男「エライ可愛らしいウサギ見付けてな?」
娘「!///」
ボク子「え〜、見てみたい〜」
友「ウサギ、美味いらしいしな」
娘「」
男「いや食う気は起きなかったが…」
娘「き、気に入ったんですか?///」
男「おう。パッと見…」
娘「///」ドキドキ
男「泥まみれで小汚い狸か何かかと思ったが」
娘「」
206:
〜夜〜
男「じゃ、気ぃ付けてな」
友「おー、また明日ー」
ボク子「まったねー!」ブンブン
娘「また明日」ペコッ
バタン
男「(んん…そうだな…)」
男「(年が明ける前に、もう一回行ってみるか)」
男「(こう、何と言うか…)」
男「…」ウーン…
男「(ペット飼う人の気持ちが解るような気がする…そう、言うならば…)」
男「ココロのスキマ、お埋めします」ドーン!
男「(…虚しい)」
男「(馬鹿やってないで風呂入って寝よう)」
207:
〜翌日〜
オハヨーゴザイマース!
担任「ん、おはよう」
日直「着席」
ガタタッ
担任「もう少しで冬休みだな」
ワイワイ
担任「頼むから、警察のお世話になるような事はするなよ?」
ガヤガヤ
担任「聞いてんのかね…まったく。はい注目!」パンパン
シーン
担任「今先生が言った事を言ってみなさい。はい女子Z」
女子Z「ごめんなさーい」テヘッ
担任「まったく…じゃあ女子Y」
女子Y「やぁん先生〜堪忍して?」ニコッ
担任「…仕様の無い…友」
友「あン、許してぇ〜///」クネッ
担任「立ってろ」
友「」
担任「男、お前はどうだ?」
男「はい、えーとですね…」ガタッ
担任「…」
男「…」チラッ
娘「…?」
男「(担任、何て、言ったか、教えて)」スッ ミミー パクパク ミミー
娘「!」コクコク
娘「…」カキカキ スッ
208:
〜昼休み〜
男「苦しゅうない。近う」
娘「…?///」オズオズ
男「勝利のヤキソバパンを君に!」ズイッ
娘「あ、ありがとうございます///」
友「あーいーなー、ソレ欲しーなー」
ボク子「自分のパン食べなよ…」
男「ま、礼ってことで」
娘「あ、じゃあ…」カタッ
男「うん?」
娘「お弁当、食べませんか?///」スッ
男「よかったのか?ホイホイ差し出したりして。俺は他人の弁当だって、かまわないで食っちまう人間なんだぜ?」
友「アッー!///」
プギャー
娘「???」
ボク子「…」ハァ…
249:
〜帰路〜
男「おお、そろそろプレゼント交換用の買わなきゃな」
友「意外と悩むんだよな〜」
ボク子「去年の菓子パン詰め合わせは凹んだよ…」
男「いやほら、ボク子って言ったらパンだったしな…」
友「知り合って1ヶ月くらいだったし…」
ボク子「今年は頼むからね?」
男「…善処する」
友「…多分」
娘「楽しみですね」ニコニコ
ボク子「それとなく欲しい物とか呟いた方が良いかも?」
男「カップ麺」
友「彼女」
ボク子「」
娘「(何にしよう…?)」
250:
〜翌日〜
担任「うむ。今日は、皆の想像力を試そう」
…ザワ…ザワ…
担任「ここに『イワンのバカ』という本がある」
ワイワイ ガヤガヤ
担任「はい静粛に!静粛に!」パンパン
シーン
担任「なかなかインパクトのある題名だろう?内容を知ってる者は?」
シーン
担任「結構。では、班ごとに別れ、どういう内容か想像し、発表しなさい」
エェェー!
男「またワケの解らん事を…」
友「アレで務まるんなら、俺でも教師になれそうだ…」
娘「でも、面白そうです」ニコッ
友「だよね!///」
ボク子「…で、どうするの?」
男「題名から想像すりゃイイんだろ?」
ボク子「う〜ん…」
友「任せるぜ!俺はまとめ役な!」
男「リーダー気取りかよ…」
娘「まぁまぁ」ニコニコ
251:
〜20分後〜
担任「うむ。では1班から」
1班「はい。これは男女間の…」
担任「ふむふむ」
1班「…別れる時にヒロインが発した『イワンのバカ!』が題名になったのではないかと」
担任「甘酸っぱいねぇ。75点!」
オォー! ワイワイ ガヤガヤ
担任「次。2班」
2班「はい。これはですね…」
担任「ほう…ふむ…」
2班「で、若さ故の過ちを犯したイワンが、自分自身に対して『イワンのバカ!』って。はい」
担任「認めたくないモノを認めて、か。80点!」
オォォー! ヤンヤヤンヤ
担任「えー、次は…」
ナノデ…ツギ…フム…
担任「次。ラスト」
男「はい。まず、皆深く考え過ぎだと思います」
担任「ほぉ…」
男「イワンがバカなんです」
担任「ふむ。で、どんな話になる?」
男「えっ」
担任「えっ」
252:
担任「…さて、最下位である男の班には罰を与えよう」
男「先生」
担任「何だ?」
男「連帯責任はご尤もですが、こちらには転校して日の浅い者がいます」
担任「む…」
男「従って、今回に限り、リーダーのみがその責を負う…という形にして頂きたく思います」
担任「男…天晴れだ!」
男「では…」
担任「んん。今回はそうしよう」
男「ありがとうございます。おい、リーダー!」
友「呼んだ〜?///」
担任「」
259:
〜昼休み 廊下〜
男「しかしアレだな」スッ
友「…」モグモグ
男「実際、廊下に立たされるのってさ、キツくない?」スッ
友「…」チュー
男「皆何事かと立ち止まり、振り返り…なぁ?あ、次カレーパン?」スッ
友「…」モグモグ
男「何より両手にぶら下げたバケツがまたなぁ…」スッ
友「…」チュー
男「しっかしまぁ、紳士である俺が…」スッ
友「…」モグモグ
男「友達で良かったな?」ニコッ
友「……シネ」
〜教室〜
担任「パンを食わせてやってるのか…実に微笑ましい」ウンウン
ボク子「(…絶対楽しんでる)」
娘「(一緒に食べたかったな…)」
260:
〜放課後〜
ガラララ…
イケメン「えーっと…」キョロキョロ
イケメン「ああ、男君」
男「はい」
イケメン「元カノ知らないかな?」
男「…さあ?」
イケメン「そっかw」
男「?」
イケメン「ちゃんと帰ったか」ウンウン
イケメン「じゃ」
男「はあ」
〜廊下〜
男「(何だったんだ?一体?)」
友「へいお待ち!」シュタッ
男「おお、反省文OK出たか?」
友「…ああ」ピクッ
男「転校間もないレディのために、か。かっくいぃ〜」
友「そ、そう?」
男「ああ。クラスの女は皆お前にバキュンさ」
友「や、やぁめぇろぉよぉ〜///」
男「何か腹へったな」
友「コンビニ行く?肉まんくらいなら奢るぜ//」
男「さっすがリーダー」
友「や、やめろってぇ〜///」
261:
〜翌日 放課後〜
ボク子「いよいよ明日だねー」
男「また飾り付けとかすんの?」
友「アレ何気にめんどいよな…」
ボク子「す・る・の!///」
娘「頑張りましょう」ニコッ
友「アイマム!///」ビシッ
男「あいよ〜…」
ボク子「その代わり、料理は期待していいからさ」ニコッ
娘「ですです」ニコニコ
キャッキャッ
男「へいへ…ん?」
友「どしたー?」
男「いや…」
男「(今、イケメンと派手な女が歩いてたような…)」
男「(まさか…いや)」ブンブン
男「(人を悪し様に捉えるは下衆の極みよ)」
男「(見間違い…もしくは姉とか妹、だろう)」
友「おい、まさか…」
男「!(友も見たのか…?)」
友「痔だな?コノヤロー!w」
男「…俺の右手が光ってドリルぜ」
友「」
アッー
269:
〜自宅 夜〜
男「えーと…」ゴソゴソ
男「(たらい回しじゃなくて、総当たりだからな)」
男「(ま、増えたと言っても一人だから大差は無いが…)」
男「(友用の…さだまさし)」イッテェ〜シマイマスカァ〜
男「(ボク子用に手袋。ちょっとキューティー)」ガサッ
男「(問題は娘だったが…ま、無難なマフラー、っと)」ウンウン
男「んん…完璧だな」
男「(何気に友のが一番高いんだよな…)」ゴロン
男「期待してるぜ?兄弟…」フワァ〜…
男「」zzz…
270:
〜翌朝〜
チンポーン
男「おお、来たか」ガタッ
ガチャ
娘「おはようございます」
男「おはよーさん。丁度コーヒー淹れるトコだ。飲んでくか?」
娘「はい///」
コポコポ… カチャカチャ
男「お待っとお」コトッ
娘「ありがとうございます」
男「そうそう、夜の準備はバッチリか?」ズズッ
娘「た、多分…はい」
男「そっか。ま、楽しくやろう」
娘「はい」ニコッ
271:
〜昼休み〜
ボク子「楽しみだね〜」パクパク
男「男性陣は飾り付け。女性陣は料理、と」モグモグ
娘「頑張ります///」グッ
友「こいつはアレだな」ガツガツ
男「?」
友「腹ペコにして行かねーとだな」モリモリ
男「…」ジー…
友「あン、照れるじゃない///」バクバク
男「生き易いものだな…羨ましいよ」
友「」
〜放課後〜
男「さて…」ガタッ
男「クリスマス・フォーメーションだッ!!」アップ
友・ボク子・娘「「「OK!男!」」…サン」カットイン
男「満足だ…」
ボク子「じゃ、行こっか」ハァ…
娘「(ちょっと恥ずかしいかも)///」
友「男、次は俺な///」
男「アレは俺の物だ…俺だけの物だ…」
友「1回でいーからー」
ワイワイ
272:
〜自宅〜
ガサガサ ペタペタ
男「左舷!弾幕薄いぞ!何やってんのー!」ビシッ
友「要するにコッチをもうちょい、と…」イソイソ
男「やるじゃない」ニコッ
友「ま、僕と君との仲だから…ってヤツ?」
男「むぅ…」ウンウン
友「例えば…隔壁!消火剤防御!」ビシッ
男「いや意味解んねー」
友「はあ!?」
ギャーギャー ワーワー
〜台所〜
ボク子「ちゃんと飾り付けやってるのかな〜…」タンタン
娘「男さんと友さん、仲良いですね」カタッ
ボク子「中学の時からみたいだよ」
娘「そんなに前から…」
ボク子「?娘ちゃんの方が古いんじゃないの?」
娘「!」
娘「ど、どうでしょう?」ニコッ
ボク子「…」
288:
〜夜〜
男「激しい『喜び』はいらない…そのかわり深い『絶望』もない…」
娘「…」
男「『植物の心』のような人生を…」
ボク子「…」
男「そんな『平穏な生活』こそ私の目標だったのに…」
友「…」
男「ウソなワケだが。メリークリスマス」パーン
ズルッ
娘「メ、メリークリスマス」パーン
ボク子「クリスマース!」パーン
友「ヒィーハァー!」パーン
男「腹へった…」
友「結構真面目に飾り付けしたしな〜」
ボク子「お疲れー。ささ、食べて食べて」
娘「おかわりもありますよ」ニコニコ
イタダキマース!
289:
男「さらに出来るようになったな。ボク子」ハフハフ
ボク子「そ、そかな?///」
友「前のシチューもンマかったが、今日のはさらに」ガツガツ
娘「美味しいですね」カチャ
男「娘のサンドイッチもこれまた美味い」バクバク
娘「あ、ありがとう、ございます…///」
ボク子「玉子ふわふわ〜」パクパク
友「俺もふわふわ〜///」
男「お前は年中ふわふわじゃないか…」
友「ひでぇ!w」
娘「」クスクス
ボク子「冬休みも楽しくなりそうだね」
娘「はい」ニコッ
友「なぁ男…」ヒソ…
男「んん?」ズズッ
友「本当に心当り無いのか…?」ヒソヒソ
男「…うむ」ヒソ…
290:
友「あんな可愛子ちゃん忘れるかね…?」ヒソヒソ
男「『ガンプラと女の子、どっちが欲しい?』って聞かれたら、『ガンプラ』って答えてた頃の話なのかもな」ヒソヒソ
友「なるほど…」ヒソ…
ボク子「こらー!レディを差し置いて何やってんの?」
男「いやなに、少年の頃、追い求めていた夢の事を。な?」
友「…まぁ、概ね」
ボク子「本当に?」
男「ああ。あ、そうそう、土曜日なんだけどさ」
ボク子「土曜日?」
娘「終業式ですね」
友「何かやんの?」
男「ああ。も1回キャンプを、と考えてるんだが…」
ボク子「えー!その日はダメだよ。親戚たくさん来るから」
友「終業式の日は流石に…通知表で、な?」
男「むぅ…(あとは…)」チラッ
娘「…///」ドキドキ
男「…仕方がない。一人で行くか」
娘「」
296:
男「んじゃ、お待ちかねのプレゼント交換しますかね」
友「お!」
ボク子「キター!///」
娘「…///」
ワイワイ ガサガサ
男「…全員渡ったか?」
友「おう!」
ボク子「手触りでパンじゃないって分かったよ♪」
娘「大丈夫です」ニコニコ
男「んでは…開封!」ビリッ
ワイワイ ビリビリ カワイー オオー
男「(まずは…友の)」チラッ
友「…///」バチーン
男「(ウインク…?まぁいいや)」パカッ
─肩叩き券─
男「…」
ドンッ
友「あン///」
男「…」ガッシ
友「肩パンじゃなくて肩叩きね///」
男「お前に贈ったCD、3000円したんだぞ…?」ビキビキ
友「逆に考えるんだ。『あげちゃってもいいさ』と考えぶべらぁっ!!」バターン
297:
男「まったく…」ガサガサ
男「お、ブーツ」
ボク子「使ってくれると嬉しいな」
男「ボク子か。喜んで使わせてもらうぜ」
ボク子「ボクもコレ、今日から使わせてもらうよ///」キュッ
男「おお、キュートさが2ミリアップしたな」
ボク子「それは高いのかな…?」
男「まぁまぁ、となると…コレが娘からか」パカッ
娘「…」ドキドキ
男「何と…キャンプクックセット」
娘「出来れば、その…使ってもらえたら…」
男「今使ってるヤツ、取手が取れそうだったからな…スゲー助かる」
娘「いえいえ。こちらこそ、マフラー、大事に使わせてもらいます///」
男「おう。まだまだ寒い日が続くからな〜」
娘「はい」ニコッ
298:
〜玄関〜
友「今年も楽しかったぜw」
男「…何よりだ」
娘「本当に、あとは…」
男「ああ。あとは洗い物くらいだしな」
ボク子「でも…」
男「さすがにもう暗いしな。気にすんな」
男「友、頼むわ」
友「守りたくて守るんじゃない、守ってしまうのがナイト」キリッ
男「…お前が一番危ないような気もするが」
友「」
男「冗談だ。じゃ、気ぃ付けてな」
友「おう!また明日!」
ボク子「お休みー」ブンブン
娘「お休みなさい」ペコッ
男「あいよ。また明日なー」
309:
男「掃除もこんなもんか」フゥ…
男「あとはさっとティッシュで一拭き…」ハッ
男「(何てこった…ティッシュが無い)」
男「(ティッシュは万能だからな…鼻をかんだり、ちょっとしたモノを拭いたり…)」
男「(…男の子のデリケートな部分を優しく拭いたり)」
男「…買ってくるか」
〜大通り〜
男「よしよし」ガサッ
男「しっかし冷えるな〜」
キャッキャッ
男「…うん?」
イケメン「…お」
派手女「知り合い〜?」
310:
男「…どうも」ペコッ
イケメン「やぁやぁ、クリスマスなのに一人かい?w」
派手女「やめなよぉ〜」クスクス
男「いえ、皆でパーティーを…」
イケメン「そかそかw」
男「そちらは…先輩のお姉さんとかですかね?」
派手女「はぁ?w」
イケメン「ンなワケないだろw」
男「…」
イケメン「彼女だよ」ギュッ
派手女「あン///」
男「…」
イケメン「アイツには内緒なwまぁ、言ったところで俺の言うことしか信じないけどなw」
派手女「ちょっとぉ、また遊んでるのぉ?」
イケメン「モテる男は色々と大変なんだよ」フッ…
男「…つまり、元カノは知らない、と?」
イケメン「ああ」
派手女「ひっどw」
男「そうですか」
ゴキィッ
311:
〜翌日 屋上〜
元カノ「…何それ?信じると思ってんの?」
男「…」
元カノ「先輩から全部聞いてるのよ?」
元カノ「先輩殴ったうえに、そんな嘘までついて…最っ低!」
男「…俺は嘘はあんまり言わない」
元カノ「…」
男「それに殴ってはいない」
元カノ「…まだ嘘を重ねるの?」
男「本当だ。飛び膝蹴りはカマしたが」
元カノ「…もういいわ」
スタスタ
バタン
男「(こうなるわな…)」フゥ…
男「(親父…そう、確か…)」
312:
〜回想〜
父「いいかー、男ー」
男(7才)「なにー?」
父「男の価値はな、顔で決まるんじゃないんだ。じゃあ、何で決まると思う?」
男「んー…」
父「それはな…心だ」
男「こころー?」
父「そうだ」
男「うん、わかったー」
父「すまん、嘘だ」
男「」
〜現実〜
男「(親父…やっぱり顔だったよ…)」
男「(いや待て。そんな事より)」
男「(イケメン敵に回すって事は…女子からの扱いも悪くなるんだろうか…?)」
男「いいか?俺は面倒が嫌いなんだ」キリッ
男「(…虚しい)」
男「(まあいい…どうせもう、暫く女は勘弁だし…)」
321:
〜昼休み 屋上〜
男「(何となく…微妙に、だが…)」パクパク
男「(教室、居心地が悪かったような)」フゥ…
男「(まぁいいさ…俺には強い絆で結ばれた友人達が…)」チュー
友「あらヤだわ!尖ったナイフがご飯食べてる!」
男「」
友「よう!閃光魔術師!w」ゲラゲラ バンバン
男「」
ボク子「やっちゃったねぇ」ポン
娘「元気出してください」
友「君の眩しい笑顔に♪早く会いたいから〜♪」
男「…まったく」フフ
322:
男「ふ〜ん…やっぱ女性陣からは、クソミソに言われてんのか」
友「他には?」
ボク子「あとは…『イケメン様の顔を傷付けたから、引っこ抜いてやる!』とか…」
男「引っこ抜く!?」
友「な、何をだんべぇ!?」
男「だから…ナニをだろう?」
ボク子「///」
友「男…明日には、ある意味ニュータイプになってるのか…」
男「冗談ではない!」キリッ
娘「」オロオロ
ボク子「大丈夫だよ。『そんな事したらネジ込む』って言っておいたから」
男「ネジ込む!?」
友「な、何をっスか!?///」
男「だから…ナニを」
友「ひぎぃ!///」
ボク子「」ハァ…
娘「(す、少しは慣れた方がいいのかな…?)///」
323:
男「しっかしお前、そんな事言ったら立場悪くならないか?」
ボク子「大丈夫」
男「いやしかしだな、ただでさえ、何と言うか…」
ボク子「ボクはキミの味方だ」ニコッ
男「…」
友「あ、今好感度上がったわよ、この子」
男「バ、バカ言うない!///」スパーン
ボク子「も、もう!///」ドカッ
娘「!」ペチッ
友「」
〜放課後〜
イケメン「(あ〜…顎が痛いぜ…)」ズキズキ
イケメン「(今日くらいは、久しぶりに元カノと帰るか)」
イケメン「お(あの可愛子ちゃんは!)」
娘「(はぁ…まだまだ、みたい…)」トボトボ
娘「(どうしたら…)」ハァ…
イケメン「Baby、死んでいたのさ…お前の瞳に恋するまでは」
娘「(でも…ううん…)」トボトボ
イケメン「」ポツーン
336:
イケメン「い、いやいやいや!」ダッ
娘「…」トボトボ
イケメン「ノックしてもしもお〜し」ズンチャッ
娘「…何でしょう?」
イケメン「何かあったのかい?」キラッ
娘「いえ、何も。では」ペコッ
スタスタ
イケメン「何…だと…?」
イケメン「(…まあいいさ。ああいうのをオトすのが、たまらなくイイんだからな)」
イケメン「(まずは情報収集からだな)」ニヤニヤ
元カノ「あ、先輩!」
イケメン「よう。今日は一緒に帰らないか?」
元カノ「う、うん///」
イケメン「(さぁて…)」
337:
〜翌日〜
担任「さて、終業式も無事終了…あとは」ゴソゴソ
…ザワ…ザワ…
担任「皆お待ちかね!通知表ターイム!」バーン
イヤアァァァ! キャー ガヤガヤ
担任「よーし、男子A!」
男子A「はい」ガタッ
スタスタ
担任「ほい。お疲れ」スッ
男子A「はあ」ペコッ
担任「次。女子A」
女子A「は〜い」ガタッ
スタスタ
担任「うん。頑張ったな」
女子A「えへへ〜」
男「何かつまらない事するかもと思ったが…」ヒソヒソ
友「…ああ。普通だな」ヒソ…
担任「次。男子C」
ハーイ
男「ま、流石に学期末くらいは
担任「ゴミが」ペッ
男「」
友「」
338:
男「…なるほど」
友「ヤッベー…俺絶対何か言われるよ」アワアワ
男「だから言ったろう?『男は常日頃から紳士たれ』と」
友「ギギギ…」
男「なに、あの担任の事だ。ちょいと気合の入った芸でもだな…」
友「ふむ…ふむ…」
担任「次。友」
友「う、うっす!」ガタッ
スタスタ
担任「これを見ろ」ピラッ
友「?…あれ?数字が…」
担任「そうだ。これから入れる」
友「」ハッ
担任「察しがいいな。どれ、ひとつ芸をしろ。つまらなかったら…分かってるな?」
友「(男…サンキューな)」チラッ
男「(気にすんな)」フッ…
担任「何だ?やらないのか?」ン〜?
友「喋らねーでくれますか?俺の前でよ…」
担任「」
友「息が、臭ぇからよ…」カッ
バチコーン
353:
〜帰路〜
男「そっちの『気合い』じゃねーよ…」
友「…ですよねー」ヒリヒリ
娘「」クスクス
ボク子「息が、臭ぇからよ…」カッ
プギャー
男「ヤメろ…もうヤメてやれ…」ヒィヒィ
友「…」orz シクシク
娘「そう言えば、今日から…でしたっけ?」
男「明日には帰ってると思うけどな」
ボク子「お土産よろしく」
男「おう。活きのイイ松ぼっくりでも拾ってくるわ」
ボク子「い、いい。要らない」
友「俺には?」
男「お前には肉厚でぷっくりとした…ああ、でも旬は過ぎてるな」
友「何ナニなに?///」
男「ツキヨタケっていう、調理すると椎茸のようなキノコをな」ウンウン
友「マジで!?キノコ?よっしゃー!」
娘「そ、それって…」
ヤッター!イエーイ!
男「…ツッコミを期待した俺が馬鹿だった」
ボク子「」ハァ…
354:
〜?〜
?「(一緒に行きたかったな…)」ハァ…
?「(…ボク子さんや、友さんの『おまけ』みたいな扱いなのかな…)」
?「(仕方無い、のかな…まだ日も浅いし…)」
?「(キャンプ…多分、あそこ…)」
?「(うぅ〜、前の……だったら、多分、遠慮無く傍に…)」
?「…?」
?「…」ポクポクポク…
?「!」チーン
?「うん…///」
?「(そうと決まれば…!)」ダッ
355:
〜山中 夕方〜
男「山中よ!私は帰ってきたあぁぁ!」
キター…キター…キター…
男「(昔は親父の『お、誰か居るぞ』に騙されたモンだ)」
男「(…それにしてもボク子め。なかなか良いブーツくれたもんだ)」ジャリッ
男「(さて…)」カチカチ…
─Bonfire Lit─
男「(…今、テロップが見えたような)」
男「いやいやいや…」ゴシゴシ
男「(どれ。娘から貰ったクックセットでコーヒーでも)」カチャ
男「しかし…」キョロキョロ
男「(野生のモノが、そんなポコポコ出てくるワケ無いか)」フゥ…
363:
カタカタカタ…
男「お、沸いたか」
コポコポ…
カチャカチャ
男「…」ズズッ
男「ゥンまああ〜いっ!」ダンッ
男「コーヒーがクリープを!クリープがコーヒーを引き立てるッ!ハーモニーっつーんですかあ〜、味の調和っつーんですか〜っ!例えるなら
ガサッ
男「聞こえるだろう…?」
ガササッ
男「ギロチンの鈴の音がさぁぁ!」ビュッ
ポクッ
キー…キー…
男「(げ。本当に何か居るのか…?)」
男「…小便は済ませたか?神様にお祈りは?」ザッザッ…
男「部屋の隅でガタガタ震えて、命乞いをする心の準備は
バサッ
ウサギ「」キー キー
男「」
364:
男「す、すまん。殆どわざとだが、そんなつもりは無かった」
ウサギ「」フンフン
男「?…おお!そのハンカチは!」
トットットッ
ウサギ「」スリスリ
男「おうおう、愛い奴愛い奴」ナデナデ
男「そうかそうか…覚えていてくれたか」
ウサギ「」スリスリ
男「腹へってないか?こんな事もあろうかと、懐でニンジンを温めていた」スッ
ウサギ「」カリコリカリ
男「ほれぇ、落ちついで食えぇ」
男「こんな事もあんべかと、もう一本あるでぇ」スッ
ウサギ「」
365:
〜夜〜
男「しかしアレだな。お前、友達いないのか?」
ウサギ「…」タシッ
男「おお!怒ったらそうやって後ろ足で表すんだってな!」
ウサギ「…」
男「とは言え、言葉は解らんだろうし…まさか雰囲気で判るのか?」
ウサギ「…」
男「分かった分かった。悪かったよ」グリグリ
ウサギ「」スリスリ
男「何かアレだな」
ウサギ「?」スリ…
男「You○ubeにあった、ボブキャットの全力スリスリを思い出すな…」
ウサギ「」
373:
〜翌朝〜
男「ぬぅっふふふ、そちも悪よのう」
男「何を仰います。お代官様こそ、お人が悪い」ニヤニヤ
男「ぬぅっふふふ、いやいやいや…」
男「さささ、あとはごゆるりと…」ニタァ
男「さぁて…」
ウサギ「…」スヤスヤ
男「お止めくださいまし!お止めくださいまし!(裏声)」
男「よいではないか、よいではないか〜」グリグリ
ウサギ「…」ピクッ スヤスヤ
男「あ〜れ〜(裏声)」
男「おうおう、たわわに実っておるわぁ〜」グリグリ
ウサギ「…」スヤスヤ スリスリ
男「おぉっふはは、これはこれは…
男「」ハッ
男「(何をやっているんだ俺は…!)」
男「(し、紳士にあるまじき行い…だがしかぁし!)」
男「も、もう少しだけ///」グリグリ
374:
〜昼過ぎ〜
男「なぁ…」ズズッ
ウサギ「?」
男「私と共に、逝く気は無いか?」キリッ
ウサギ「!」
男「…って通じないよな」ハハハ
ウサギ「…」
男「ほれぇ、いっぺ食べでぇ、大っきゅうなれぇ」スッ
ウサギ「…」コリコリ…
男「さて、そろそろ下りないとマズイな」
ウサギ「…」
男「また来るからな〜」ナデナデ
ウサギ「」スリスリ
男「ええんか?ん?ええんか?」グリグリ
ウサギ「」
男「ココがええのんか?んん?正直に…
男「」ハッ
ウサギ「…」
男「す、すまねぇ…最近の俺は、色々と余裕が…」ガクッ
ウサギ「」スリスリ
男「…ありがとうな」
375:
〜街 夜〜
イケメン「(あの可愛子ちゃん、基本的な事以外殆ど分からず終いだったな)」
イケメン「(元カノ、元カノの同級生の女の子達、その他諸々聞いてみたが…)」
イケメン「(あ〜、イライラするぜ)」チッ
派手女「考え事?」
イケメン「まあな」
派手女「また別の子に、ちょっかい出す気なんでしょ」
イケメン「付き合い付き合いw」
派手女「本当に〜?」
イケメン「本当だって…一番好きなのはお前だよ」フッ
派手女「はいはい///」
イケメン「じゃ、飯でも行こっか?」
派手女「うん///」ギュッ
イケメン「(ちょれえモンだな)」
派手女「ほら早くぅ〜」
イケメン「わかったわかったw」
388:
〜翌朝 自宅〜
男「(カップ麺と話す姉のコピペ…あれ、分かる気がするんだ…)」ペリペリ
男「(だが俺は紳士だ)」
男「(もっとスマートに…且つ、エレガントに…)」ガタッ
男「い、いや!ヤメて!注がないでぇ!(裏声)」
男「子供の名前でもぉ!」チョロ…
男「考えておくんだなぁ!!」ジョボボ…
ボク子「」
男「(で、箸を…)」クルッ
男「」
ボク子「…や、やっほ」
男「い、いつから…?」
ボク子「鍵、開いてたし、声がしたから…」
男「…」
ボク子「その…///」
389:
男「…君は、松ぼっくりを知っているかね?」
ボク子「えっ!?う、うん」
男「松ぼっくり、もしくは松ぼくり…まあ、松かさのことだな」
ボク子「」コクコク
男「で、だ。古くは松ふぐり、と言っていたのは知っているかね?」
ボク子「…知らない」
男「OK。漢字で書くと松『陰嚢』と書く。つまり…」
カキカキ
ボク子「…」
男「…恐らく、松ぼっくりさんも、こんな事は知られたくなかっただろう」
ボク子「…」
男「松ぼっくりさんだけではない…それは人間だってそうだ」
男「忘れなさい…そして、世に平穏のあらん事を…」
ボク子「わ、忘れるよ。うん。松ぼっくりは松ぼっくりだよ!」
男「バカヤロウ!松ぼっくりなんざどうでもいいんだよ!」
ボク子「」
390:
男「…して用件は?」
ボク子「無事に帰ってきたかな?って」
男「電話でいいだろ」
ボク子「まぁまぁ、折角だからさ」
男「赤の扉を選ぶのか?」
ボク子「…何?」
男「いや…」
〜1時間後〜
男「…で、こうなるのか」
友「今RTAしてんだから話しかけるなよ?」カチカチ
男「人ん家でやるなよ…」
娘「まぁまぁ」ニコニコ
ボク子「お昼、また一緒に作ろっか?」
娘「はい」
キャッキャッ
男「(まぁ、賑やかなのもイイじゃないか)」
友「パリィ!…あれ?ここ…?違う?ふんぬ!…あれ?」
男「…」
友「見えた!…あれ?おりゃ!…むぅ。ん?男、どうした?」
男「哀れだよ…炎に向かう蛾のようだ」
友「」
396:
〜公園前 夜〜
イケメン「(はぁ〜、今日も冷えるぜ)」スタスタ
イケメン「(さっさと暇してる奴と…んん?)」
娘「(楽しかった)///」スタスタ
娘「(また、一緒に色々…
ポン
娘「…?」
イケメン「やあ」キラッ
娘「…こんばんは」
イケメン「何してんの?一人?飯でも行かない?」
娘「いえ、帰るところなので…」
イケメン「家近く?」
娘「はい」
イケメン「悪いんだけどさ、ちょっと上げてくれないかな?」
娘「…ごめんなさい」ペコッ
イケメン「(手強いねぇ〜…だが!)」
娘「では
イケメン「ほら、もう手なんかこんなに冷え…」スッ
娘「」ビクッ ズザザッ
イケメン「」
娘「失礼します…!」ダッ
イケメン「」ポツーン
397:
イケメン「(…よくよく考えりゃ、男って奴の知り合い?だからな…)」
イケメン「(色々吹き込まれてんのかもな)」チッ
イケメン「(…まあいい。恋は障害があるほど燃える…ってね)」
イケメン「(とりあえず、家はこの近く…)」キョロキョロ
イケメン「(あのマンションか?ふむ…ま、明日にしますか)」スタスタ
〜物陰〜
元カノ「…」ギリッ
398:
〜翌日 自宅〜
男「(明日は大晦日か)」ズルズル
男「(…明日は年越しカップ蕎麦だな)」フー ズルズル
男「侘しいねぇ…」
友「そんな哀っしっい〜、眼をしないで〜♪」クルクル
男「」
友「かわ
ゴキィッ
友「イター!」バターン
男「どっから湧いて出た…」
友「…普通に玄関から」サスリサスリ
男「チャイムは?」
友「鳴らしたぞ?」
男「(…気付かなかった)…鍵は?」
友「君と僕の間に、必要かな?///」
男「とっても」
友「」
399:
〜商店街〜
男「正月はどっか行くのか?」
友「均一なるマトリクスの、裂け目の向こうにな…」フッ
男「達者でな」
友「」
友「ゴホン、お前は?」
男「俺は…まぁ、挨拶とか…」
友「へぇ。どこ?」
男「…エレー○アスとか」
友「…気を付けてな」
男「…ああ」
友「話変わるけどよ、明日は暇か?」
男「…まあ」
友「ガン○ム納め行かない?」
男「またかよ」
友「嫌…なの?///」
男「…///」ブンブン
409:
〜男宅 昼〜
チンポーン
娘「…」
チンポーン
娘「…」
娘「(…留守、みたい)」
娘「(あまり頻繁に…は、嫌われるかも…ですし)」
娘「(今日は…
グイッ
娘「痛っ!」
元カノ「ココで張ってて正解だったわ」
娘「アナタは…」
元カノ「ちょっと話があるの。いいわよね?」ギリッ
娘「…」
元カノ「ほら、こっちよ」グイッ
娘「…!」
410:
〜路地裏〜
元カノ「なに人の彼氏にちょっかい出してんのよ!」
娘「男さんとは、別れたと…」
元カノ「そっちじゃないわ!」
娘「…?」
元カノ「イケメン先輩の事よ!」
娘「わ、私は…別に…」
元カノ「」イラッ
元カノ「ふざけないで!」ドンッ
娘「あ…!」ズデッ
元カノ「ずっと前から好きで…やっと…!」グイッ
娘「…!」
ヒラッ
娘「あ…」
元カノ「何これ?ハンカチ?」ヒョイ
娘「それは…返してください」
元カノ「何?返してほしいの?」ニヤニヤ
娘「はい」
元カノ「こんなボロ布みたいなのを?」グッ
娘「やめて!」ダッ
〜大通り〜
男「(大漁の50円カップ麺…これならば、あと10年は戦える)」ガサガサ
───!
男「…?」
男「(はて…?聞き覚えのある声が聞こえたような)」
411:
〜路地裏〜
元カノ「きゃっ!」ズデッ
娘「返してください!それは大事な…!」
元カノ「こんの…ッ!」ビリッ
娘「」プチッ
ガブッ
元カノ「ひぎぃっ!」
男「待てマテまて!」ガッシ
娘「あ…」
元カノ「か、噛むなんて信じらんない!」
男「こんな事もあろうかと、赤チンと包帯を懐で温めているが…」ゴソゴソ
元カノ「要らないわよ!」タタタッ
男「むぅ…やはり消毒用アルコールに変えるべきだったか」
娘「…」
男「一体何が…うん?」ヒョイ
娘「!」
男「これは…」
娘「あ、あの…それは…えと」アワアワ
男「(…間違いない。半日がかりで刺繍した『gentleman』『OTOKO』)」
男「…とりあえず、家に」
娘「…はい」
422:
〜自宅〜
男「…とりあえず、コーヒーでも」コトッ
娘「…ありがとうございます」
男「…」
娘「…」
男「(真実は一つ、か…)」
娘「(もう、正直に…でも…)」
男「(…そう。確か───)」
─所詮この世は弱肉強食。強ければ生き、弱ければ死ぬんだなあ ししを─
男「…」ジワッ
娘「!」
男「お前がウサギを!ウサギを殺したぁ!!」ブワワッ
娘「」
男「…美味かったか?」
娘「ち、違
男「不味かったのかぁ!!」
娘「お、落ち着いてください。食べたりなんか…」オロオロ
男「何ィ…?」
娘「本当です。ただ
男「で、では貴様…面白半分で殺したと言うのかぁ!?」
娘「」
423:
〜10分後〜
娘「…落ち着きました?」
男「あ、ああ。すまねぇ」
娘「…あの、ですね
男「俺を…覚えててくれた、可愛いヤツだったから…つい、な?」
娘「!」
男「そうか…もう…」
娘「…///」ニコニコ
男「何が可笑しい!!」クワッ
娘「」
〜さらに10分後〜
男「…すまん。もう大丈夫だ」
娘「い、いえいえ。あの、ですね…実は…」
男「…」
娘「そのウサギは、実は…その」
男「いいんだ。もう覚悟完了だ。はっきり言ってく
娘「私、です」
男「…」
娘「…」
男「…真面目に話す気は無い。と?」ピククッ
娘「」
424:
娘「ほ、本当です」
男「んなバカな…」
娘「…」ガタッ
男「(いや、待てよ…罪悪感から『私がウサギの代わりになります』と言う…)」ウーン…
パアァ…
男「(そういう事なのか…?)」
スリスリ
男「(バカな。レディにそこまで思い詰めさせるなど、紳士として…)」
スリスリ
男「(ああ!エールよ…!……ん?)」
スリスリ
男「こらこら。ちょっと考え事してるんだから、ほら」グリグリ
ウサギ「」スリスリ
男「お、此奴め。ハハハ」グリグリ
ウサギ「」ピスピス
男「…」
ウサギ「」スリスリ
男「うわらば」バタン
ウサギ「」
435:
〜?〜
男「(ここは…?)」キョロキョロ
男「(…まさか!)」ハッ
男「(死後、紳士のみが招かれると言う…あの…!)」
父「おお男よ、倒れてしまうとは情けない」
男「(なんだ夢か)…おもさげながんす」
父「冗談だ冗談。なかなか楽しくやってるようじゃないか」
男「…見てたり?」
父「お前が左手でマウスを操作しだしたら止めるけど」
男「」
父「じゃーなー」ブンブン
男「何しに来たんだー!」
436:
〜夜〜
男「…ハッ!」ガバッ
兎娘「あ、気がつきました?」
男「…」ジー…
兎娘「…///」
男「ここは誰?私はどこ?」フラフラ
兎娘「」
男「…じゃなくて」ゴホン
兎娘「は、はい」
男「ワ、ワンモアプリーズ」
兎娘「はい」パアァ…
ウサギ「…」
男「何事も…夢幻と思い知る…」フラッ
ウサギ「」スリスリ
男「身には憂いも…喜びも…無し」バタン
ウサギ「」
437:
男「神は言っている…ここで死ぬ運命(さだめ)ではないと──」ガバッ
兎娘「あ、あの…」
男「お、おう」
兎娘「嫌なら、私は…大丈夫…ですから、その…」ジワッ
男「…誰も嫌とは言ってないだろ」
兎娘「あ…」パァッ
男「ただちょっと待て。整理させてくれ。俺のスタンドもそう言ってる」
兎娘「すたんど…?ですか?」
男「you、流す。OK?」
兎娘「は、はい」
男「えーと、つまり…」ブツブツ
兎娘「…」ドキドキ
438:
男「俺を知っていると言ったのは…つまり…」
兎娘「はい」
男「ふむ…で?目的は?恩返しか?」
兎娘「…半分は」
男「…残りの半分は?」
兎娘「傍に居たいな、と…///」
男「…飼えと?」
兎娘「その方が良いのであれば…それでも
男「いや待て…そもそも君は何者かね?」
兎娘「う、兎人間?のようなモノです?」
男「…」
兎娘「…」
男「…まぁ、とりあえず今日はもう遅い。送ろう」
兎娘「足が、その…ほら、元カノさんと…で、痛いな〜って…」
男「…ここまで歩いてきたよな?」
兎娘「あ、あとから来るタイプだったようで…」
男「…」
兎娘「…」
男「…客間、用意してくるわ」ガタッ
兎娘「ありがとうございます…///」
444:
〜翌朝 自室〜
男「…マッハで…蜂の巣に…してやんよ…」ムニャムニャ
兎娘「(朝ごはんが出来たので、起こしに来ましたが…)」
男「」zzz…
兎娘「(もう少しだけ眺めても…)///」
男「」グーグー
兎娘「(…暖かそうです)」
兎娘「…」ツンツン
男「…まだです…私のヨロイモグたんは…」ムニャムニャ
兎娘「(…この部屋、寒いですし)」
兎娘「(少しだけ…足だけ…)///」イソイソ
兎娘「(ぬくぬくです…)///」
男「」グーグー
兎娘「(…足も腰も変わりません…よね?)」
ゴソゴソ
兎娘「…///」ハァ…
兎娘「(…腰までも胸までも変わらないような…ええ)」
ゴソゴソ
兎娘「(…幸せです)///」スリスリ
445:
〜自宅前〜
チンポーン
友「…」
チンポーン
友「………?」
友「まだ寝てんのか」ヤレヤレ
友「(しゃーねえ。電話すっか……いや)」
友「(えーと、確かポストの裏…)」ゴソゴソ
チャリ…
友「(あったあったw)」
友「今行くぜシンデレラw」
ボク子「白雪姫じゃないの?」
友「」
ボク子「入らないの?」
友「いつの間に…」
ボク子「ついさっき。ほら、寒いから入ろ」
友「お、おう…」ガチャリ
友「お邪魔しまーす」ボソボソ
ボク子「…寝起きドッキリだよね?」
友「そそw」
ボク子「か、感心しないな〜///」ススス…
友「先陣切ってスニーキングしながら言っても説得力皆無だぞ?」
ボク子「まぁまぁ///」
446:
〜自室前〜
ボク子「写真撮るまで起こさないでよ?」ヒソヒソ
友「写真?何で?」ヒソ…
ボク子「あ、あとで何かに使えるかもしれないから///」ヒソヒソ
友「…へいへい」
ガチャッ
ボク子「(…なんてね。誰にも見せない
男「」グーグー
兎娘「」スヤスヤ
ボク子「」
友「おい、もういいか?」コソコソ
友「」
────ッ!
兎娘「!」ビクッ
ボク子「な、ななな、何、で…?」
男「…何を…言ってる…乗るんだ…」ムニャムニャ
友「男!おい男!」ベシベシ
男「…ぅ…んー…?」パチッ
兎娘「おはようございます///」スリスリ
男「」
友「こ、こいつぁ一体…」
男「…さよなら、中尉」ニコッ
バタン
友「男…じゃなくて!」
ボク子「」ガクーン
兎娘「(うっかり眠ってしまったようです…)」
458:
〜お茶の間〜
男「…というワケで、足を痛めた者を帰らすワケにもいかず…」
兎娘「助かりました」ペコッ
友「なるほど。お泊まりの経緯は分かった」
ボク子「何で一緒に寝てたのさ」
男「そこだ」
ボク子「…?」
男「そこのところが俺にも分からん」
兎娘「…///」
友「…どゆこと?」
男「俺は客間を用意してグッナイした」
ボク子「…」
男「多分、一番驚いているのは俺だ」
友「フッ、止せ。見苦しい」
男「」
兎娘「…ごめんなさい。その件はですね…」
カクカク シカジカ
兎娘「…以上です///」
友「いやぁ〜、実はそうじゃないかな〜って…///」
メメタア ドグチアッ
友「あン///」ガクッ
ボク子「(ホッとしたような、しないような…)」ハァ…
459:
〜公園 昼〜
イケメン「(昨日、今日と、マンションの知り合いに聞き込んだが…)」
イケメン「(この近くだと…他には
元カノ「先輩、お待たせー!///」
イケメン「お!今日も可愛いね」キラッ
元カノ「も、もぉ〜///」
イケメン「あ、そうだ。あの転校生の事で、何か新しい話とかない?」
元カノ「…」
イケメン「?」
元カノ「…どうして?」
イケメン「いやほら、あんな野蛮な奴が居るグループとツルんでるんだろ?」
元カノ「…」
イケメン「自分の彼女の同級生だし、何か気になってさ」
元カノ「…私、あの子に噛まれた」
イケメン「」
元カノ「野蛮人同士、気が合うんじゃない?私は何も知らない」
イケメン「そ、そうかい?じゃあこの話はヤメ。ね?」
元カノ「…はい」
460:
〜ゲーセン〜
友「見て見て!今んとこノーダメよ?ノーダメ!///」
男「凄い凄い」
友「どうよ!?切り替えシールド!」
男「偉い偉い」
友「やっべ!ニュータイプ並みの回避!」
男「強い強い」
友「ここで華麗なキャンセル落下!」
男「もらったぁ!」ズキュン
カキョッ
友「あ」
ベベベベベ
友「アッー!」
男「ワリ、誤射った」テヘッ
友「今『もらったぁ!』って…」プルプル
男「いや、射線上で丁度重なってたから」
友「しゃーねーか…頼むぜ?」
男「任せろ」
友「よっしゃー!始動入った!美しすぎるコンボいくぜ!」
男「そこぉ!」
ガキーン
友「」
男「あれー?」
友「お前は一体どっちの味方だー!」
プギャー
〜仕切り裏〜
兎娘「!」
ボク子「…あっちはダメだよ」
461:
〜夕方〜
男「そうそう。で、もちっとこっち」
ボク子「はーい///」ピトッ
男「近すぎじゃないか?イイ匂いがするぞ?」
ボク子「か、嗅がないでよ!///」バシッ
兎娘「…」ギュッ
男「おい、腕を抱くな。照れるだろうが」
兎娘「…まーきんぐ///」スリスリ
友「(…旅に出たい)」
男「友、いいかー?」
友「お、おー」
男「ポチッとな」ポチッ
ピッ…ピッ…ピッ…
カシャッ
ボク子「さすがに狭かったねー」
男「何かオプションとかスゲーな」
ボク子「知らなかった?」
男「そらプリクラとか滅多に使わないしな」
ボク子「それもそっか」
ウィィー…
男「お、出てきたぞ」
ボク子「OK、分けるよー」
ピリ…ピリピリ…
友「賑やかなガダム納めになっちまったな」
男「だがそれがいい」
プギャー
473:
〜帰路〜
友「遊んだ〜」
ボク子「明日はお年玉〜」
男「…そう言や、どうやって生活してるんだ?」ヒソヒソ
兎娘「公園の近くに巣穴を作って…」ヒソヒソ
カクカク シカジカ
男「…」
兎娘「巣穴にイタズラする子供もいて、なかなか…」ヒソヒソ
男「…」ウーン…
兎娘「(もう一押し、でしょうか…?)」
兎娘「(…卑怯、かな…?でも…好機を逃すくらいなら…)」
兎娘「(……やります)」グッ
男「…しかし…むぅ…」ブツブツ
兎娘「たまにイタチとかも出ますし、そろそろ引っ越しを、と…」ヒソヒソ
男「…仕方がないか」フゥ…
兎娘「!///」
男「おーいボク子
ガバッ
男「」モゴモゴ
ボク子「?呼んだ?」クルッ
兎娘「い、いえいえ『おー、イボヌ』って…」
ボク子「そ、そう」
兎娘「はい」ニコッ
474:
男「…やっぱ俺ん家?」ヒソ…
兎娘「色々、ご飯とか買い物とか…恩返しし易いですし///」ヒソヒソ
男「(うぅむ…)」
友「おーい、さっきから二人でなぁにコソコソしてんだー?」
男「…」
友「?」
男「…」ジー…
友「お、おいィ?///」
男「ダメだな。餓えたハイエナの前に、動けないウサギを置くようなモンだ」
友「な、何の話だ!?」
男「いやなに、いつかはお前にも誰か好きな人が出来てだな…」
友「なーる。大丈夫!俺、そーゆートコは紳士だからw」
男「えっ」
兎娘「えっ」
ボク子「えっ」
友「」
475:
男「大丈夫。分かってる。信じてるから」ポンポン
友「お、男…///」グスッ
ボク子「へー、どれくらい?」
男「…王人の『死亡確認』くらい?」
友「いやああぁぁぁ!!」キャアァァァ
男「お、おい」
タッタッタッ…
ボク子「…行っちゃった」
男「じゃ、家来るか?」
兎娘「はい///」
ボク子「!?」
〜自宅 夜〜
ボク子「…家賃の仕送りが遅れてて閉め出された、ねぇ…」
男「まぁ、色々事情もあるようで」
兎娘「…ここだけの話、という事に。どうか」ペコッ
ボク子「…」
476:
〜客間〜
男「…で、こうなるのか」
兎娘「…」
ボク子「大丈夫!家にも電話したし」
男「俺が親だったらいっぱい泣くぞ」
ボク子「応援、してくれてるから…///」ボソッ
兎娘「…」
男「うん?何?」
ボク子「お、お父さん達、夜通し飲んで騒ぐから…避難も兼ねて、ね」
男「あー…なるほど」
兎娘「あの、コーヒーでも淹れましょうか?」
男「お、ワリーな。布団も運んだし、茶の間で年越そう」
ボク子「はいはーい」
〜友宅〜
友「(男…テメーは俺を怒らせた)」ゴゴゴゴゴ
友「(俺にだって、『武器』はあるんだぜ?)」
友「世界中の美女を空想の世界で汚してやるー!」ワアァァァァ
483:
〜自宅〜
ボーン ボーン ボーン…
男「大変!魔法が解け
兎娘「明けまして」
ボク子「おめでと〜」
男「…ああ、おめでと」
兎娘「挨拶も済みましたし、そろそろ眠いので…お休みなさい」ペコッ
男「あいよ。お休み〜」
ボク子「えっ、もう寝るの?」
男「まぁ、起きててもやる事ないしな」
ボク子「ちょ、ちょっと話とかさ…色々…」
男「そうねぇ…でも、夜更かしはお肌に悪いわ」
ボク子「…何でオネエ口調なのさ」
男「こまけぇこたーイイんだよ。ほれ、夜更かしすっべ」
ボク子「やた!」
兎娘「…じゃあ、私も」
484:
〜朝〜
バァン
友「Happy New
男「…僕は…人間ですよね…」ムニャムニャ
兎娘「」スヤスヤ スリスリ
ボク子「」クゥクゥ スリスリ
友「イヤアァァァァ!」
〜10分後〜
友「コブラクダのこぶ…コブラクダのこぶ…」ブツブツ
男「マズイ…友が壊れた」
ボク子「ほっときゃ治るよ」
兎娘「目玉焼き出来ました」
男「友ー、ご飯出来たぞー」
友「」ブツブツ
ボク子「娘ちゃんの手作りだよー」
友「頂きます」パン
男「」
485:
男「…で、話してるうちに寝落ちしただけだってばよ」
友「…」
兎娘「男さん、動かせなかったので…毛布かけて考えてるうちに…///」
友「…」
ボク子「…それ見て暖かそうだなーとか考えてたら…///」
友「…」
男「ま、気にすんな」ポン
友「…も……り……か…」
男「あ〜?聞こえんな?」
友「俺もお泊まりしたかったぁぁぁ!」ブワワッ
男「」
ボク子「ま、また今度やろーよ」
友「」シクシク
兎娘「今回で最後じゃないですし」
友「そだねー///」
男「」
ボク子「」
493:
〜神社〜
ガラガラガラ パンパン
男「(今年も紳士的に過ごせますように)」
友「…女…彼女…嫁…」ブツブツ
男「漏れてる漏れてる」
友「う…すまん」
ボク子「神様も呆れてたりして」
兎娘「」クスクス
男「いいか、友よ」
友「お、おう」
男「追うから逃げるんだ。寄ってくるような紳士になれ」フッ
友「ぐ、具体的にはどうすれば?」
男「え?…そりゃあ、アレよ。こう…何だ、つまり…」
友「…」ドキドキ
男「…来世とか」
友「」
ボク子「お、御神籤行こうか!」
男「お、おー」
兎娘「はい」
友「神様ー!神様ー!」ワアァァァァ
兎娘「あ、男さん」
男「んー?」
兎娘「あのですね…」
494:
〜公園前 昼〜
イケメン「(くっそ〜、ここで張っててもダメか)」チッ
イケメン「(実家?に帰った可能性もあるしな…)」
イケメン「(しゃーねえ。今日はハニー達からお年玉貰って…)」
兎娘「…」スタスタ
イケメン「」
兎娘「(早く荷物を移さないと…お昼ごはんが遅れてしまいます)」
兎娘「(ボク子さんと友さんがいなければ、男さんと二人で来れたんだけど…)」
ポン
イケメン「愛に、気付いてください」キリッ
兎娘「ごめんなさい。急いでます」ペコッ
イケメン「」
兎娘「…」スタスタ
ガッシ
イケメン「ま、まーまー、何か用事?手伝うよ?」
兎娘「お気持ちだけ」ペコッ スタスタ
イケメン「」イラッ
ガッシ
イケメン「そういうの、感心しないな〜」
兎娘「…」
495:
イケメン「大丈夫、大丈夫。ちょっとお話するだけだから」ギリギリ
兎娘「!…離してください」
イケメン「どうしてそんなに嫌うかな〜?」
兎娘「アナタみたいな人…嫌です…!」
イケメン「あそう」グイッ ギリギリ
兎娘「!」
ガシッ
男「おうイケメン…」カッ
イケメン「!?」
男「その汚ねー手を…オレ達の兄弟から離しなぁ…」ミシッ
イケメン「」パッ
兎娘「!」タタタッ
イケメン「あ」
兎娘「///」ヒシッ
男「き、君、あまり引っ付くとだね?迸る熱いナニカがだね…」
兎娘「…///」スリスリ
イケメン「」ビキビキ
496:
イケメン「疼くんだよぅ…」
男「荷物は?」
兎娘「まだです」
イケメン「接いだハズの男(ヤツ)に蹴られ
男「手伝おうか?」
兎娘「いえ、直ぐですから」ニコッ
イケメン「無視すんじゃねぇ!」チャッ
男「あーあ…」
兎娘「!」
イケメン「輪切りのソ○ベにしてやろうか?…土下座すりゃ
男「先輩、臆病なうえに短気ですか…」フゥ…
イケメン「ああ?」
男「ナイフ持って、強くなったつもりですか?いやはや情けない」
イケメン「ハッタリだと思って
男「じゃ、そういう事で」
お巡りさん「ご協力、ありがとうございました」
イケメン「」
兎娘「…いつから?」
男「言い争う君達、そこ、派出所」スッ クイッ
兎娘「」
男「戦いとは常に、二手三手先を読んで行うものだ」キリッ
兎娘「///」ポー…
506:
〜自宅 昼過ぎ〜
男「…そこで俺が颯爽と登場してだな」
友「うんうん」ワクワク
男「道を誤ったのだよ。貴様のようなイケメンのなりそこないは…」フッ
男「粛正される運命なのだ!分かるか!?」クワッ
友「おお〜///」
男「…そして奴は崩れ落ち、悔恨の涙に濡れ…」
ボク子「…本当は?」
兎娘「…お巡りさんが」
男「」
友「」
男「…寒い時代だとは思わんかね?」
友「ガッカリだよぉぉぉ!」
ボク子「」ハァ…
兎娘「」クスクス
チンポーン
男「んー?」
友「お客さん?邪魔なら帰るぞ?」
ボク子「あ、ボクもお年玉貰いに帰らないと」
チンポーン チンポーン
友「早く出ろってさ」
男「まだよ。焦っちゃダメ///」
チンポチンポチンポーン
男「」
507:
男「慌てるナントカは貰いが少ないっつーだろうに」ガチャ
担任「遅い!」
男「俺が遅い?俺がスロウリィ!?」
担任「…」ビキビキ
男「…」
バタン ガチャリ
アケロコラー! ガチャガチャ ダンダンダン
男「い、居ません!」
ナメトンノカー! ダンダン
男「…立ち向かって行くしかないのよ…逃げ込む場所なんか、何処にも無いんだから」
アケナインダナー? イインダナー!?
男「(まだ慌てるような時間じゃない…)」
担任「どっせぇい!」バターン
男「」
担任「…言い遺すことは?」
男「貴方は…良い人ですね」
担任「無駄ァッ!」
男「」
ウリィィィィ
508:
〜お茶の間〜
男「…どぞ」コトッ
担任「ん」ズズッ
男「…本日のご用は何でせう?」
担任「イケメンの事でな」
男「数時間前、お巡りさんに引っ張って行かれた…あの?」
担任「そうだ」ズズッ
男「はあ」
担任「いつもモテモテで、ちょっと顔が良くて、女の子取っ替え引っ替えしてたイケメンだ」
男「は、はあ」
ボク子「何か憎しみ入ってない?」ヒソヒソ
男「そらお前、先生もうすぐ40だろ?そりゃあ…」ヒソヒソ
友「浮いた話も聞かねーし…」ヒソヒソ
担任「教師として、非っ常に残念だが…イケメンのヤツな?」プッ…ププ…
兎娘「…」
担任「退学だってさー!w」ゲラゲラ バンバン
男「(…まぁ、婦女暴行未遂?に銃刀法違反だからな。しかし…)」
担任「男、グッジョブ!」グッ
男「(コレで教師か…)」
519:
〜玄関〜
担任「じゃーなー!」スキップ
ヒーホー! カレーライスニコロサレルー
ボク子「一応、事情聴取が目的みたいだったけど…」
男「スゲーな。新年の挨拶も無かったぞ」
友「いんでねの?長々と居座られるよりは」
ボク子「だね〜」
兎娘「(教師って…一体…)」
ボク子「じゃ、ボクも帰るよ」
男「…お年玉回収か」
ボク子「…///」コクン
男「おお、そうだ。俺も、叔母さんに挨拶の電話くらいしなきゃな」
友「意外にマメね〜。んーじゃ、俺も帰るか」
男「気ぃ付けてな」
ボク子「ほーい」
友「またなー」
520:
〜夕方〜
男「うぅむ。あの二人がいなくなると静かだな」
兎娘「…ですね」
男「晩飯どうしよう?」
兎娘「何が食べたいですか?」ニコッ
男「カップ麺」
兎娘「」
〜ボク子宅〜
ボク子母「はあ?んーなのお前が腰抜けだから出し抜かれたんだよ?」
ボク子「…」
ボク子母「待ってりゃ振り向いてくれる未来でも見えたのかい?超能力者じゃないんだからさ」ハハハ
ボク子「…」ジワッ
ボク子父「お前〜ヒック、もう少し言葉をだな〜ヒック///」フラフラ
ボク子母「呑んだくれは黙ってな!」
ボク子父「はい」
ボク子「」
ボク子母「ほらほら!バカと親戚の相手で忙しいんだから、今日もどっか他所泊まってきな!」
ボク子「!…ありがと」
ボク子母「」フン
521:
〜自宅 夜〜
チンポーン
男「」ビクッ
兎娘「…さすがに、先生じゃないと思いますけど」
男「いーや分からん。アイツは暇人だからな…」
スタスタ
男「…本日の営業は終了しました。また後日
ガチャリ
男「」
ボク子「こんばんはー」ガチャ
男「…何で当たり前のように合鍵を使うんだ」
ボク子「気にしない気にしない」ポンポン
男「ちゃんとポストの裏に戻したか?」
ボク子「うん」
パタパタ
兎娘「あ、こんばんは」
ボク子「や。まーた宜しくー」
男「?…今日も泊まるのか?」
ボク子「追い出されちゃって」テヘ
兎娘「…?」
男「お年玉の額が不満で、カツアゲ紛いの凶行に及んだらしい」
兎娘「」
ボク子「サラッと捏造しない!///」
522:
〜脱衣所〜
ボク子「いやー、いい湯だったよー///」ホコホコ
…マッ…ウゥ…
ボク子「!」
…ウオッ…ソコハ…
ボク子「(まさか…そんな…!)」
カチャ… キィィ…
ボク子「…」ソー…
兎娘「あ、動かないでください」
男「待っ!ちょっ待っ!」
兎娘「もう少しです」コリコリ
男「アッー!」
ボク子「(耳掻き…)」ガクッ ズルズル
兎娘「あ、ボク子さん、湯加減はどうでした?」
ボク子「う、うん…ホッとしたよ」ハハ…
兎娘「良かった」ニコッ
カリカリ
男「あ痛、イタタタ!」
ボク子「頑張れー…」
534:
〜客間 深夜〜
ボク子「…ねぇ、起きてる?」
兎娘「はい」
ボク子「男は…娘ちゃんの事、思い出してくれた?」
兎娘「…はい///」
ボク子「!…そ、そう…」
兎娘「…ボク子さんは」
ボク子「んー?」
兎娘「男さん、好きですか?」
ボク子「そ、そりゃあ…まあ、友達だし…」ワタワタ
兎娘「…」
ボク子「えっと、だから…」
兎娘「…普段は臆病なウサギさんも」
ボク子「…」
兎娘「やるときはやる、みたいですよ」
ボク子「…バレバレ、かなぁ」
兎娘「」ニコッ
ボク子「…好き///」
535:
ボク子「男ね?一年生の時から、元カノちゃんに気があったみたいで…」
兎娘「…」
ボク子「元カノちゃんも、満更でもなかったみたいで…」ゴロン
ボク子「なんかトントン拍子にさ…」
兎娘「…」
ボク子「嫌な奴って思われるかもだけど…」ゴロン
ボク子「元カノちゃんが、イケメン先輩とくっついた時…喜んじゃった」
兎娘「…」
ボク子「…だからね?」グッ
ボク子「ボク、今度は…もう…」
兎娘「ふふ」
ボク子「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!だ!///」
兎娘「」
536:
〜?〜
男「俺は男。ボーナス60、生まれながらのロードさ」フッ
男「さあ行こう、ボーナス9、ボーナス5」
ボク子「はーい」
友「ボーナス5って…もう少し粘ってくれよ」orz
男「む!敵だ!」
─ウサギ 1(1)─
友「不確定名ウサギ?楽勝楽勝w」ダッ
ボク子「経験値〜♪」
キィン!
─友は首を刎ねられた!─
男「えっ」
ボク子「えっ」
男「…主よ、お憐れみを友に」クルッ
─逃げられない!─
男「」
ボク子「」
キィン!
─ボク子は首を刎ねられた!─
男「…思い出した!可愛い外見で人を惑わす、最悪の齧歯族!ボー○ルバニー!」
─逃げられない!─
男「あ」
〜自室 朝〜
兎娘「朝御飯が出来
男「…ウ、ウサギ…」ムニャムニャ…
兎娘「!///」
男「…怖い」ガタガタ
兎娘「」
546:
〜お茶の間〜
キャッキャッ アーン ワッ!ヨセ マーマー
友「いや驚かねーし」
男「おお、いらっしゃあい」クイッ
友「…慣れたし」
ボク子「あ、おはよう。…ささ、男、次は…」スッ
友「…羨ましくないし」
兎娘「おはようございます。あ、次は私ですよ」カチャ
友「(憎しみで人が殺せたら…!)」
男「もう勘弁。腹いっぱいだ」ゲフーリ ポンポン
兎娘「残念です…」
友「あ、じゃあ続きは俺が///」
兎娘「…」モグモグ
ボク子「…」パクパク
友「」
男「…しゃーねーなー。ほれ、あ〜ん」スッ
友「…」ブワワッ
男「」
547:
〜大通り 昼過ぎ〜
ボク子「…うん…うん。大丈夫……うん。じゃ」ポチッ
男「親御さんか?」
ボク子「うん」
友「うちの娘をたぶらかして!この!この!」パンパン
男「誤解です!俺は娘さんの事を真剣に…!」
ボク子「///」
兎娘「…」ムッ
友「私というものがありながら!」パンパン
男「…」
友「…」
男「…どろっどろだな」
友「…そうね」
兎娘「///」ヒシッ
男「…利き腕を人に預けるほど、俺は自信家じゃない…」キリッ
友「照れ隠しね///」
男「…柔らかくしなきゃあな」バババ
イタタ イタ イタタタタ
兎娘「///」スリスリ
ボク子「」ムッ
548:
〜公園前 夕方〜
友「何だかんだでもうこんな時間か…」
男「昔から言うだろ?楽しい時間は…」
ボク子「あっという間だね〜」
兎娘「」コクコク
ドレーダケーナミダヲーナーガセバー
男「!」
友「アナ〜タを〜忘れられるだろう〜♪…ってまさか…」
男「…」ピッ
ボク子「…」
兎娘「…」
男「…ああ……今からか?…んん……分かった。じゃ」ポチッ
友「…なあ」
男「ワリぃ。ちょっと用が出来た」
友「…」
男「先に帰って、飯の支度頼めるか?」
兎娘「…はい」
男「じゃ、行くわ。またなー」タッタッタッ
ボク子「…」
560:
〜オープンカフェ〜
男「…お待たせ」
元カノ「…」
店員「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」
男「コーヒー」
店員「畏まりました」ペコッ スタスタ
男「…」
元カノ「…」
男「…イケメン先輩の事か?」
元カノ「…退学だって」
男「まあ、仕方ないだろ」
元カノ「他にも…色々、聞いたわ」
男「…」
元カノ「たくさん…女の子囲ってたとか」
男「…」
元カノ「たくさん…貢がせてたとか」
男「…」
元カノ「…男の言った通りだったわ」
男「…」
元カノ「…ねえ、男」
男「うん?」
元カノ「今でも、私のこと…好き?」
561:
〜物陰〜
ボク子「ここが限界かな」ヒソヒソ
兎娘「…やってみます」ヒソ…
友「よろしく」ヒソ…
兎娘「(盗み聞きはどうかと…でも…)」
ボク子「(気になって仕方ないよ…)」
友「(…なんかチ○ポの位置が悪い)」ゴソゴソ
兎娘「…!」
ボク子「何て言ってる?」ヒソヒソ
友「(ズボンの上から…こう、どうにか…)」ゴソゴソ
兎娘「えと…」ヒソ…
カクカク シカジカ
ボク子「…」
友「(…直った)」フゥ…
562:
〜オープンカフェ〜
男「それ…聞いてどうするんだ…?」
元カノ「な、なんだったら、また…付き合っても…って」
男「(『なんだったら』…か。やっぱりな…)」フゥ…
元カノ「…どうかな?男も、その…だから、色々言ってくれたんでしょ?」
男「…」
元カノ「ね?」
男「…お前が可哀想だと思ったから」
元カノ「やっぱり///」
店員「お待たせしました」カチャ
男「すんません。もうさげてください」
店員「はい?」
男「帰りますんで」
元カノ「」
店員「は、はあ」
男「ああ、お金は払います」ガタッ
元カノ「ちょ、ちょっと!」ガシッ
男「…ワリぃ。無理だ」
元カノ「」
スタスタ…
575:
〜物陰〜
兎娘「…」
ボク子「どう?どうなった?ねえ」ヒソヒソ
友「落ち着けって(あ…また位置が…)」ゴソゴソ
兎娘「…///」グッ
ボク子「えっ」
友「えっ(…上向きじゃないと落ち着かない)」ゴソゴソ
兎娘「大丈夫みたいです///」
ボク子「そ、そう…///」
友「(あ、半勃ちになっちゃった)///」ゴソゴソ
兎娘「さ、そろそろ帰らないと…」クルッ
兎娘「え゙」
ボク子「?」クルッ
友「(だから上向けって、My son)///」ゴソゴソ
ボク子「イヤー!ニヤニヤしながら股間いじってるー!」
友「ち、違っ、これは!」
ワーワー
576:
アーダ コーダ
友「…解った?」ゼェゼェ
ボク子「わ、解ったよ…」
兎娘「…」コクコク
友「第一…そんなに騒ぐとバレるぞ?」
ボク子「う、うん」
友「アイツはくだらない事には敏感なんだから」
男「誰が?」
友「男、男w」
兎娘「」
ボク子「」
友「」
男「…君とはイイ友人だったが…」ボキボキ
友「み、右…?…左…?…ま、まさか…オラオラ…?」
男「デアボ○カル・ナグルファー」ニコッ
友「」
ブンブブン
ピギャァァァァ…
577:
〜自宅 夜〜
男「まったく…」
兎娘「ごめんなさい…」
ボク子「ごめんなさい」
友「反省」ウキッ
スパーン
男「はい、これでお終い。飯にしよう…って、今からか」
兎娘「急いで作ります」パタパタ
ボク子「手伝うよ」ガタッ
男「(ま、反省してるようだし…こんなモンでいいだろ)」
友「男ー!ゲームしようぜー!///」
男「お前だきゃあホンマ…」グリグリ
友「ギブ、ギブー!」
〜台所〜
兎娘「」クスクス
ボク子「ふふ、さ、頑張ろー」
兎娘「はい」ニコッ
603:
男「食った〜…」ゲフーリ
ギャグマンガビヨリィ〜
友「お」ピッ
男「親御さんなら泊まる事伝えとけよ?」
友「おK、いやいや…うん…そうそう……うん。じゃ」
男「OKか?」
友「もち///」
男「おう、徹ゲーすっか?オラワクワクしてきたぞ///」
友「今夜は寝かさない///」
ボク子「ス○ブラとかする?」
兎娘「賑やかですね」ニコニコ
友「いんや?ダー○ソウルRTA」
男「…だから家でやれよ」
ワイワイ アーダコーダ
604:
〜深夜〜
兎娘「…限界」ウトウト
ボク子「ボクも〜…」ウトウト
男「無理すんなよ?夜更かしはお肌の天敵らしいぞ」
ボク子「うん〜…」ウツラウツラ
友「さぁ〜やって来ました!『何でこんなトコ警備してんの?』な奈落の梁!」
男「この梁走れない人はRTAヤメてくだっさい」キリッ
友「似てるw」
兎娘「…客間…客間に…」ウツラウツラ
ボク子「う〜ん…」パタッ
男「あ、こら!……あ〜あ」
友「次俺な〜…って、ボク子大胆///」
男「フッ、男の胸は女に貸すために広く厚いのさ…おーい」ペチペチ
兎娘「…」ジー…
男「ボク子の霊圧が…消えた…?」
友「寝てんじゃね?」
ボク子「(わざとじゃないんだけど…寝たふりしとこ)///」
兎娘「(…いいなぁ)」
605:
〜客間〜
兎娘「お布団…お布団…」フラフラ
ゴソゴソ ポスポス
男「ありがとな」
兎娘「…///」フルフル
男「うーむ…友なら『V○B、パージ!』ってブン投げるんだけどな…」
ボク子「(…なかなか酷い)///」
男「仕様の無い…おぜうさん、下ろしますよ?」
ボク子「はーい///」
男「…」
兎娘「…」
ボク子「…え、えへ///」
男「パージ!」ブン
ボスッ
ヒードーイー ウルセー ワーワー
〜お茶の間〜
友「(…楽しそうね)」
友「(…寂しくなんかない…俺にはソラ○ルさんがいる…)」カチカチ
友「(寂しくなんか、ない…これで、いい…)」グスン
613:
〜未明〜
友「…なあ」カチカチ
男「…んー?」フワァ〜…
友「…どうするよ?」
男「…女神の騎士はお礼貰ったら突き落とせ」
友「いやそうじゃなくて」
男「…?」
友「どっちにするとか決めてんのかって事」
男「…金ち○んかな」
友「…ラーメンの話でもなくてね?」
男「…?」
友「(待てよ…まさかこいつ…)」
男「コーヒーでも淹れようか?」
友「なあ」
男「どうした?」
友「…ボク子ってさ、好きな奴とかいんのかな?」
男「どうかね〜?」
友「い、以外と身近に居たりしてなw」
男「俺は違うとして…お前?」
友「」
男「まさか担任か!?」
友「…いや、もういい」
男「?…ま、コーヒー淹れてくるわ」
友「おーう(…恐ろしい子)」
614:
友「(俺ぁ…娘ちゃんには悪いが…)」
友「(男とボク子がくっついたらイイと思ってるんだけどな…)」フゥ…
友「(…元カノと付き合うってなった時、こっそり泣いてたしなー)」
オーイサトウイルノカー?
友「5つー!///」
〜客間〜
コーヒーイレテクルワ オーウ
ボク子「…」orz
兎娘「(重症です…どちらも)」タヌキ
ボク子「(お母さん…)」
─待ってりゃ振り向いてくれる未来でも見えたのかい?─
ボク子「(それ以前だったよ…)」グスン
615:
〜お茶の間 昼〜
男「…教えてくれ…零…あの時もお前は…○風の声を…」ムニャムニャ
友「…チィンチチンチン…ぅおっぱぁい…ボインボイーン…」ムニャムニャ
ボク子「…ま、こうなるよね」
兎娘「朝、既に幽鬼みたいでしたからね…」
ボク子「…お昼、どうしよっか?」
兎娘「もしかしたら2〜3時間で起きるかもしれませんし、作り置き出来る物にしませんか?」
ボク子「そだね」ニコッ
〜台所〜
兎娘「んーと…」ガコッ
ボク子「う〜ん…まずは買い物行かなきゃだね」
兎娘「ですね」
ボク子「じゃ、早行こー」
兎娘「はい」ニコッ
623:
〜大通り〜
ボク子「…そう言やさ」
兎娘「はい」
ボク子「前に、男…思い出したって…」
兎娘「はい///」
ボク子「…やっぱり、内緒…かな…?」
兎娘「…ごめんなさい」
ボク子「う、ううん!いいよいいよ!」ワタワタ
兎娘「なかなか、特殊なので」
ボク子「そっか〜…(気になる〜…)」
〜自宅〜
男「……ぅむ」パチッ
男「…」キョロキョロ
友「…アンパンマン…新しい…ゴムだよ…」ムニャムニャ
ゴスッ アベシー!
友「な、何だ!」ガバッ
男「悪夢(ゆめ)は見れたかよ?」キリッ
友「」
624:
友「ありゃ?」キョロキョロ
男「?」
友「俺のハニー達は?」
男「そんなの生まれた時から居ないだろ」
友「」
男「あの二人なら買い物でも行ったんじゃないか?」
友「…テメェ、ちょっと彼女いたからって…余裕ぶっこきやがって…」ビキビキ
男「フッ…止せよ。0は何倍したって0なんだ…」
友「は!3日坊主ならぬ3日彼女が!w」
男「」
友「ぐうの音も出まいが」フフン
男「…」ガシッ
友「お、それは土産の木刀じゃないか」
男「リアルメイクライしようぜ」ニコッ
友「」
男「俺バ○ジルな。ほれダ○テ、そこのリベリオンを拾え」
友「ペットボトルだろこれぇぇ!」
ダーイ イヤアァァァ
625:
兎娘「…散らかってますね」
ボク子「出る前、せっかく綺麗にしたのに…」
男「とんでもない野郎だ」
友「お前のせいだろ!」
男「まーまー。昼作ってる間に掃除しようぜ」
友「…しゃーねーなー」ブツブツ
ボク子「(良いなあ…こういうの)」クスクス
ボク子「(…でも、ずーっとは無理、だよね。いつか
兎娘「ボク子さん、私達も取り掛かりましょ」
ボク子「え!あ、うん」
兎娘「…?」
ボク子「さ、さー!張り切っていこー!」グッ
兎娘「は、はい」
663:
〜夜〜
ボク子「さてと…そろそろ帰らないと」
男「んーじゃ見送りでも」スッ
友「…平気で、立つんだな」
男「!」
友「分かっているのか。お前とボク子を、狙ってるんだ。ありったけの寒さが!」
兎娘「?」
友「そんな中に出ていって…どうなるって、言うんだ!」ガターン
友「どうしてお前が行かなきゃならない!それともお前…英雄にでも、なったつもりか!」
男「…行かせてくれ、友」
友「…きっとお前は…そう言うと、思ったよ…」
男・友「ダハハハハハw」
兎娘「???」
ボク子「」ハァ…
664:
〜帰路〜
ボク子「さっむいな〜…」ハァ…
友「よしよし、俺が暖めてやろう」
ボク子「ノーサンキュー」
友「男ならカモンバッチグーのくせに…」
ボク子「て、手袋暖かいなー///」
友「俺の袋は寒いとカチカチに…」
ボク子「…」
友「…サーセン」
ボク子「ボクは慣れたモンだけどさ、娘ちゃんにはヤメといた方がいいよ?」
友「ですよねー☆」
ボク子「…」ハァ…
友「おいおい、ため息の数だけ幸せ逃げちゃうんだぜ?」
ボク子「…誰のせい?」
友「まぁまぁ。それに…男もお前の笑顔は好きだって言ってたしよ」
ボク子「ほ、本当!?///」ガシッ
友「お、おう…(本当は『笑ってた方がイイ』くらいだったけど…)」
ボク子「そっかそっか…///」ウンウン
友「(まぁいっか)」
665:
〜自宅〜
コポコポ
兎娘「どうぞ」コトッ
男「あんがと…そう言やさ」ズズッ
兎娘「はい」
男「以前、傍に居たいとか言ってたよな?」
兎娘「!…はい///」
男「う〜む…そんなにか…」
兎娘「…///」ドキドキ
男「んん。好きなだけ居ればいい」
兎娘「!…つ、つまり、それは…///」
男「食物連鎖の下っ端だもんな…」
兎娘「」
男「苦労してたんだな…」ジワッ
兎娘「あ、あの…」
男「人になれるっつっても、野犬とか熊とかは怖いだろうし…」ウンウン
兎娘「え、えっとですね…」
男「最初に会った時も怪我してたしな…」
兎娘「…」
674:
〜ボク子宅〜
ボク子母「お帰り。バッチリキメてきたかい?」
ボク子「な、何を…?」
ボク子父「そ、そりゃあオメェ、なあ?///」
ボク子母「はぁ…本当にアンタは私の子かい?」
ボク子「お母さんはさ、どんな風に、お父さんと…その…」
ボク子母「んー?ハッキリお言い!」バン
ボク子「馴れ初めとか…どんな感じで…とか…」
ボク子父「よ、止せボク子。そいつは参考にもなら
ボク子母「首根っこ取っ捕まえて押し倒して跨がったダケだよ」ハハハ
ボク子「」
ボク子父「い、一応補足しとくが、お互い
ボク子母「好きあってんのは四捨五入すりゃ100%だったのにさ、グジグジウダウダ…まぁ、待ちはしたんだよ?」
ボク子「ど、どれくらい?」
ボク子母「3日」
ボク子「」
675:
〜翌朝 自宅〜
タンタンタン…
兎娘「(かなりストレートに…)」カチャカチャ
兎娘「(あ、愛情表現、してきたつもりだったけど…)///」
兎娘「(今は女性に嫌気がさしている…とかでしょうか…?)」ウーン…
ガチャ
男「おはよー…」フワァ〜…
兎娘「あ、おはようございます。ご飯、出来てますよ」ニコッ
男「…イイもんだな」ウーム…
兎娘「?」
男「いやなに、今までインスタント物ばかりでも、特に何とも思わなかったが…」ストン
男「やっぱちゃんと作られた物と、挨拶があるってのはさ」
兎娘「…///」
男「んじゃ、遠慮なく」
兎娘「はい。たんと」ニコニコ
676:
〜昼前〜
男「ワリぃなぁ、色々やってもらってばかりで」
兎娘「いえいえ」
男「昼はどっか食いに行くか?」
兎娘「はい」ニコッ
兎娘「(…焦らなくても、地道に…少しずつ、でもいいかも…)」
─兎は亀に抜かれてしまいましたとさ─
兎娘「」ハッ
男「?…どうした?」
兎娘「い、いえいえ」
チンポーン
男「お。まーた友の奴かな?」スタスタ
男「はーい」ガチャッ
友「…来ちゃった///」
男「…本当暇なんだな」
バタン
友「ボク子も来たりして」
男「さすがにそこまで
チンポーン
友「…」ドヤァ…
男「やれやれだぜ」スタスタ
男「愚か者の名を聞こう」ガチャッ
担任「…お前は北斗七星の脇に輝く蒼星を見たことがあるのか?」
男「」
バタン ガチャリ
ガクシュウシロー! ダンダンダン
681:
〜お茶の間〜
ダダダダッ
友「そんなに慌ててどうしたよ?」
男「逃げるぞ!」
兎娘「」
バターン
男「」ビクッ
ワルイコハイェーガー!
友「さ、最近のナマハゲって、アニメとか見るんだ…」
男「馬鹿言ってんじゃないよ!」
友「お前の事だけは〜♪」
スパーン
兎娘「勝手口なら…でも
男「行くぞ!」グイッ
友「お、俺関係あるの!?」
男「お前が『絶対アイツは素人童貞』って言ってたのバレたらしい」
友「マジで!?冬休みだってーのに暇な野郎だな!」
男「まったくだ(目眩ましくらいにはなるだろう)」
友「…で、お前は何したの?」
男「ちょっと意思の疎通が…」
兎娘「…」←聞いてた
682:
〜路地裏〜
タッタッタッ…
男「!」ピキーン
友「どったの?」
男「(あの先…影が見えたような…待ち伏せか!?)」
男「二手に別れよう!」
友「あいよー!」
男「お前あっちな!」
友「おーう!」
タッタッタッ…
担任「見ぃ付けたぁ〜」ガッシ
友「」
担任「友ぉ〜…男はどこだぁ?」
友「え、お、男っスか?」
担任「正直に言えば幸せになれるぞぉ〜?」
友「向こうです」ビシッ
担任「(フン…どうこう言っても男とは親友だ。…となると、反対側か)」
ウラギリモノォォォ
友「ごめーん!///」
担任「」
683:
〜お茶の間〜
男「…粗茶で御座います」コトッ
担任「んむ。苦しゅうない」
友「すまん男…俺、自分が可愛くて可愛くて…」
男「…」
担任「まったく…まぁ何だ。ちょっと様子を見にな」
兎娘「様子を、ですか」
担任「ああ。どうこう言っても未成年の独り暮らしだからな」
男「…どうも」ペコッ
担任「ま、問題無くやってるようで何よりだ」
友「男〜、板垣あ○さ、他に無いのか〜?」ガサガサ
男「」
担任「…イイ趣味してんじゃねーか///」
男「…ど、どうも///」
684:
〜夕方〜
男「また追い出された?」
ボク子「」コクン
男「まぁ別に構いはせんが…」
ボク子「ありがと」
友「…(気ぃ利かして今日は早目に帰るかね)」
友「あ、男。俺、今日
男「はいはい。お前は俺の部屋な」
友「」
〜夜〜
男「一番風呂は譲れない」
兎娘「ごゆっくり」ニコッ
スタスタ
ボク子「…ね、ねぇ、友」
友「んー?」ズズッ
ボク子「男ってさ、元カノちゃん以外で…その…」
兎娘「…」
友「無い無いw」
兎娘「」ホッ
ボク子「そ、そっかそっか」
友「この前、『暫く女はいいや』とか言ってたくらいだからw」
兎娘「えっ」
ボク子「えっ」
友「あ」
704:
〜深夜 自室〜
男「…という点から、ジ○ムとはだな」
友「いやでもさ、それなら…」
アーダコーダ
男「…お、もうこんな時間か」
友「お肌に悪いわ///」
男「寝るべ。布団敷くべ」
友「手伝うぜ」
ゴソゴソ
男「お休み、パパ…お休み、ママ…もう眠たくて…」
友「…な、なあ、男」
男「んー?」ゴロン
友「お前ってさ、今はフリーなワケじゃん?」
男「…ああ」
友「誰か、『あの子イイな〜』とか…無いの?」
男「…」
友「いや別に付き合うとかじゃなくてもさ」
男「…前に話したが、俺は、暫くは…」
友「…ワリぃ」
705:
〜翌朝〜
兎娘「おはようございます」ニコッ
男「おはよーさん」
友「おっはよー!笑顔で挨拶!堪りませんなぁ!///」
ボク子「…朝から能天気だね〜」
男「若いのさ…」
友「」
兎娘「ささ、お席に」
男「いつもすまないねぇ…」ゴホゴホ
兎娘「」クスクス
ボク子「好きだねぇ…」ハァ…
友「それは言わない約束でしょう、おとっつぁん」サスリサスリ
男「出来ておるのう…友は///」
友「未だ極め尽くさぬ身の上なれど///」
兎娘「」
ボク子「」
706:
〜商店街〜
ワイワイ ガヤガヤ
男「どこもかしこも新年セールだな」
友「ゲーセン無理だわ。入れねー」
男「残念」
兎娘「せっかくですから、色々見て回りましょ///」ガシッ
男「くっつき過ぎじゃないのか…お金取るぞ?」
兎娘「まぁまぁ///」スリスリ
ボク子「じゃー控え目に///」ニギッ
男「おのれ〜…デッドウェイト共が」グリグリ
キャッキャッ
友「(何この疎外感…)」
友「(俺…空気になれてますか…?オッツ○ルヴァさん…)」
712:
〜ファミレス 昼〜
男「買い物は最後にするとして…このあと何するよ?」モグモグ
友「ゲーセンは無理みたいだしな〜」ハグハグ
ボク子「映画とかどうかな?」
男「何か面白そうなのやってんの?」
ボク子「行ってから決めよ」
友「行き当たりバッタリ、もたまにはイイかもな」
男「んだな」
兎娘「楽しみですね」
ボク子「問題は入れるかどうかだけど」
男「混んでたら全裸の友を突っ込ませるさ」
友「フザけんな!」
男「さすがに冗談だ」
友「寒いだろ!」
男「…そこかよ」
ボク子「…映画館では静かにね」ハァ…
兎娘「」クスクス
713:
〜映画館〜
男「(…何でホラーなんだ)」
友「…無理…マジ無理…」
兎娘「…怖い///」ヒシッ
ボク子「ドキドキするねー///」ガシッ
男「おーよしよし(そんなにビビるシーンかね…?)」ナデナデ
友「帰りたい…色んな意味で…」ブツブツ ガタガタ
男「(…しかしまぁ、女の子ってホラーが好きなのかね?)」
兎娘「(上手くいきました)///」
ボク子「(イイね〜。大成功)///」
友「(楽しい事を考えるんだ、楽しい事を…)」ブツブツ
男「何だ?お前ホラー苦手か?」
友「捨てられて雨に濡れたエロ本のエロさ」
男「」
兎娘「」
ボク子「」
714:
〜帰路 夕方〜
男「気持ちは解る。解るがしかし…」
友「サーセン…」
ボク子「頭が痛くなるよ」
男「まぁまぁ…ところで、今日は何作るんだ?」
兎娘「今日はおでんにしようかと」
友「イイね〜」
男「味の染みた大根とか堪らんよな」
ボク子「ボクは厚揚げかな」
友「何を言う、玉子に決まってる」
兎娘「(ニンジン…はダメ、かな…?)」
男「そうそう、今日も泊まってくんだろ?」
友「んー…(また徹夜したかったが…)」
友「…いや、ちょっと用事があってさ」
男「何だ、そうか…」
友「おう(んー…あとは本人達次第って事で)」
720:
〜夜〜
男「じゃ、気ぃ付けてな」
友「おう!いつもタダ飯ごちそーさん。またなー!」ブンブン
兎娘「さようなら」
ボク子「またねー!」
バタン
男「風呂入ってくるわ」
兎娘「バスタオル、出しておきます」
男「頼むわ。じゃ」
ボク子「旦那、お背中でも流しましょうか?///」
男「ジェントルメェンは…一人静かに半身浴からなのさ」パードンミー
ボク子「…いてら」
スタスタ
カラララ… ピシッ
ボク子「まったく動じないとか…」orz
兎娘「…仮に、ですけど…」
ボク子「?」
兎娘「『頼むわ』って言われたら、どうしますか?」
ボク子「!…そ、それは…///」ウーン…
兎娘「…」
ボク子「ち、ちなみに…娘ちゃんなら?」
兎娘「……多分、はい///」
ボク子「」
721:
〜お茶の間〜
アーダコーダ ワイワイ
男「…なるほど。いいだろう」
兎娘「あの…本当に…?」
男「紳士とは、真っ向から挑まれた勝負に背を向けてはならないのだ」フフン
ボク子「あとさ、ゲームはあまり…だからこっちは二人で良いよね?」
男「よかろう」
ボク子「負けた方は何でも言うことをきく、だからね?」
男「口説い」
兎娘「あ、何でもって言っても…」
男「さすがに分かるわ。死ねと言われたら死ぬのか、だろ?」
兎娘「」コクコク
722:
ボク子「で、勝負するゲームはね…」
男「(愚かな…俺は買って気に入ったゲームは全てやり込む派だ)」
ボク子「えーっと…」
男「(そして気に入らない物はさっさと売る…つまり!)」ニヤッ
男「(ここにあるゲームは、全て俺の得意なゲームなんだよ!)」
ΩΩΩ(脳内)「な、何だってー!!」
男「早く決めたまえ。ダ○ソRTAやEXV○FBなら更にハンデをやろうじゃないか」ハハハ
ボク子「あったあった…はい、ビー○ニ」
男「えっ」
兎娘「100円コーナーにあったやつです」ニコッ
男「ちょ、ちょっと待て!そんなのズルイぞぉう!」
ボク子「…紳士に二言は無いんじゃないの?」
男「ぬぅ…」
735:
〜1時間後〜
男「燃えたよ…燃え尽きた……真っ白になぁ…」ガクーン
ボク子「作戦成功、だね」
兎娘「これ、簡単ですね」ニコニコ
男「…常にジャストタイミングだったな」
ボク子「うんうん。娘ちゃんに感謝だ」ニコッ
兎娘「いえいえ///」
男「…して其の方ら、何を望む?」
ボク子「えっとねー…」
男「くっ、殺せ!」
ボク子「いやいや…」ハァ…
兎娘「あの、ですね…それぞれ、別々になりますけど…」
男「?」
ボク子「だから──」
736:
〜翌日 公園〜
男「(遅い…)」
男「(ボク子め、『帰って着替えてくるから』なんて言ってたが…)」ウーン…
男「(寝てんじゃないのか…?)」
男「(……『二人で遊びたい』ねぇ…)」
男「…」ウーン…
?「だーれだ?」ピトッ
男「いや、ボク子だろ」クルッ
?「バレバレだったかな?」キラキラ
男「ど、どちらさまでせう?」
ボク子「さっき当てたじゃん」
男「何…だと…?」
ボク子「(お母さん…大成功みたい)///」
男「ま、馬子にも衣装+化粧か///」フン
ボク子「ん〜?キミ、照れてるね?///」
男「ほ、ほんのりとな!ほんのりとダケな!」
ボク子「さー、今日キミは1日ボクの物だ///」ガシッ
男「や、優しくして///」
737:
〜喫茶店 昼〜
男「コーヒーとサンドイッチを。ボク子は?」
ボク子「同じでいいよ」
男「じゃ、2セット」
店員「畏まりました」ペコッ スタスタ
男「…にしても…そうか…」ブツブツ
ボク子「どうしたのさ?」
男「いや…お前、女の子だったんだなって」
ボク子「」
男「いや性別とかの話じゃなくてな?何て言うか…」ウーン…
ボク子「大丈夫。何となく解るよ」ニコッ
男「ぐはっ」ガクッ
ボク子「ちょ、大丈夫?」
男「も、もーまんたい…」
ボク子「そ、そう?」
男「(…調子狂うじゃない)」
ボク子「(お母さんが『アタシに任せな!』って言った時は、『ザク○ロみたいにされるー!』って思ったけど…)」
男「ま、まあアレだ。イイ、ぞ」
ボク子「ありがと///」
760:
〜商店街〜
ボク子「今日は大根が安いねー」
男「有名な句にな、『大根足、大根で道を教えけり』というのがあってな」
ボク子「…」
男「流石小林一茶…手の塞がった大根足娘が、その大根足で道を示す様が目に浮かぶ…」
ボク子「そ、それ…『大根ひき』だよ」
男「」
ボク子「もう…」クスクス
〜遊園地 夕方〜
ボク子「今日は引っ張り回して悪かったね」
男「いや、なかなか楽しかった」
ボク子「…ね、ねぇ」
男「んー?」
ボク子「最後に、アレ…いいかな?」
男「イイともー!」
ボク子「ありがと」ニコッ
男「!」
男「次に、生まれてくるときは…桜咲く、男○の校庭で…///」ガクッ
ボク子「…何でさ」
761:
〜観覧車〜
男「昼と夜の一瞬の隙間…短い間しか見れないから…キレイ…」キリッ
ボク子「う、うん…そだね///」
男「…しかし、こう見晴らしが良いと…」
ボク子「(うん、この流れ…雰囲気なら…)///」グッ
ボク子「お、おと
男「見ろぉ!人がゴミのようだ!」ハハハ
ボク子「」
男「…どうした?」
ボク子「あの…だから…(さっきので削がれちゃったよ…)///」ゴニョゴニョ
男「あ〜?聞こえんな!」
ボク子「(でも…好機は逃せない…!)」グッ
男「おいィ?」
ボク子「好き!///」
男「」
762:
男「…」
ボク子「…///」
ガチャッ
係員「あ、もう一周ですね」
男「えっ」
ボク子「はい///」
バタン ガチャリ
男「い、一応…確認、させてくれ」
ボク子「///」コクン
男「…何が?」
ボク子「男が///」
男「…さらに誰が?とか聞いてみたり」
ボク子「ボクが///」
男「…加えて何で?とか聞いてみちゃったりなんかしちゃったりして」
ボク子「何でだろうね?///」フフ
男「…」
ボク子「…///」
男「え、ええぇぇぇぇ!?」
ボク子「///」 👀
770:
〜自宅 夜〜
男「…」モソモソ
兎娘「口に、合いませんか…?」
男「ん?いや…」
兎娘「…(これは…多分…)」
男「美味いぞー」バクバク
兎娘「そうですか」ニコッ
男「(むぅ…いかんいかん)」フルフル
男「(辛く、苦しい時こそ、普段のように振る舞ってこそ紳士よ)」フッ…
兎娘「?」
男「大丈夫だ。問題無い」キリッ
兎娘「は、はあ…」
男「さて、次は其の方の願いの番だな」
兎娘「…///」
男「苦しゅうない。申してみよ」ン〜?
兎娘「あ、あの…///」
771:
〜自室 深夜〜
男「(『山に行きたいです』か…)」ゴロン
男「(やっぱ故郷の水がイイのかね…?)」
男「(…で、だ)」
男「(なぁボク子よ…たしかに今日のお前は、普段と違って…こう、何と言うか…)」
男「(だがしかぁし!)」クワッ
男「…」
男「(違う、ような…しかしどこか、嬉しい…よう、な…)」
男「…」
男「(…待て。待てまてマテ)」ゴロゴロ
男「(嬉しいって何だ。そりゃあ可愛子ちゃんに好きって言われて喜ばない紳士が…)」
男「(…だから待て。可愛子ちゃんって…ああ、もう!)///」バンバン
男「(…寝よう。とりあえず明日は山だ)」
男「(体力が必要だからな。早目に寝ないとな)」ウンウン
男「(返事は急がないって言ってたしな)」ウンウンウン
男「(…気分転換にも良いだろう)」ゴロン
772:
〜翌朝〜
男「んじゃ行きますか」
兎娘「はい」ニコニコ
男「そんな装備(格好)で大丈夫か?」
兎娘「大丈夫です。問題ありません」ニコッ
男「俺は今、猛烈に感動しているぞ///」ナデナデ
兎娘「(勉強した甲斐がありました)///」
〜山中 昼前〜
男「…何か色々思い出すな」
兎娘「…はい///」
男「大した道具も無いが、飯、任せてもいいのか?」
兎娘「色々、やりようはあります」ニコッ
男「おお、頼もしいな。んーじゃ俺は薪拾いに専念しよう」
兎娘「お願いします」
773:
〜崖〜
男「おお…これは高いな」ゴクリ
男「(いかんな。山はただでさえテンションが上がる…)」
男「(『それでイイのかもな!』とか歌いながら飛び降りたくなるぜ)」
男「バカ言ってないでそろそろ戻…うん?」
男「綺麗な花だ…」
男「(アレをゲットしてだな、こんな事もあろうかと、懐に仕舞ってある手品セットに…)」
〜想像〜
ポンッ
兎娘「わぁ…///」
男「今はこれが精一杯…」
〜現実〜
男「イイぞ!無敵の未来が見えてきたって感じだ!」ハハハ
男「んでは!」ガバッ
男「よっ…ふんっ…!」
男「(もうちょい、もうちょい…)」ノビーッ
ガラッ
男「うん?」
782:
〜昼過ぎ〜
パチパチ…
兎娘「(とりあえず、その辺の枯れ枝で火は起こしたけど…)」
兎娘「」キョロキョロ
兎娘「(…遅いですね)」
兎娘「…」ヒョイ パチパチ…
兎娘「(変だな…男さん、この辺りは分かる筈だし…)」
兎娘「(集中…)」
シーン…
兎娘「…」
兎娘「(…ちょっと探してみようかな)」スッ
ザッザッザッ…
783:
〜?〜
男「さ、寒ぃ…ここは…?」
父「いらっしゃあい!」クイッ
男「何だ夢か」
父「いいか男」
男「うん?」
父「冬の山で眠る、というのはな?一歩間違えば自殺行為に等しい」
男「知ってるよ」
父「まぁ、ちゃんとしたテントで、寝袋にでもくるまっていれば問題は無いがな」ハハハ
男「なぁ、親父」
父「どうした?My son」
男「今、夢の中だってぇのに、猛烈に寒いのと関係ある?」
父「…そこはかとなく」
男「」
父「じゃ頑張れよー!」スキップ
男「ろくでなしー!」
784:
〜崖 夜〜
男「……ハッ!」ムクッ
男「」キョロキョロ
男「(…なるほど。崖の中腹か…にしても寒ぃ)」ガタガタ
男「(マズイな…娘、心配してるだろうな)」
男「えどっこいせ…!」グッ
ズデッ
男「…むー?」
男「…」チラッ
男「スゲー…右足の間接が一つ増えてる…」
男「(でも痛くない…血は凄いが…)」ハッ
男「(…落ち着け。紳士とドイツ軍人は狼狽えたりはせん)」
男「(そう。アレは確か──)」
〜回想〜
母「…まったく」パンパン
父「…ずびばぜん…はい、もう二度と…はい…」
男(5歳)「だいじょうぶー?」ツンツン
父「…痛みがあるうちは…まだ…望みがある…」
男「そーなの?」
父「ああ…本気でヤバイと…脳が、ブレーカー…落とすんだ…」
男「ふーん」
父「今の…パパみたいにな…」
男「」
785:
〜現実〜
男「だ、大丈夫ダイジョーブ!親父もあのあと普通に生きてたし!」クルクル ギュッ
ヒュウゥ〜…
男「…」ガタガタ
男「(中腹の一枚岩に乗っかって、動けない現状…火を起こすのは無理)」
男「(携帯は…)」ゴソゴソ
携帯「じゅ、充電してよね!///」
男「…」
男「マズイ…眠い……」ハッ
男「いかんいかん!」ブンブン
男「(どうすりゃ…体暖めようにも…)」ウトウト
男「い、いかーん!」ブンブン
男「(しっかりしろ!そうだ、歌だ!)」パンパン
男「(歌は眠気を防ぎ、体も暖まる!歌!えーと…歌…)」ウトウト
男「(…君の歌は好きだったがね…)」ウツラウツラ
男「」ハッ
男「み、みみみみっちゃんみちみちンコたれてえぇぇぇ!」
797:
〜山中〜
…カーミ…カラ…フイテー…
兎娘「!」
兎娘「(集中…)」
モッタイナイカラナーメチャッター
兎娘「」ズルッ
兎娘「(でも…間違いないみたい…!)」ダッ
〜崖〜
男「(…歌…歌…他に、何か…歌える、歌…)」ウツラウツラ
男「」ハッ
男「チ、チェイストォォ!!」パンパンパン
男「…」ゼェゼェ…
男「…ヒゲば生えた…天使が見えっど…」ボー…
男「…ふふ、最後は…チェス○島津か…」
男「……嫌だ」ガクッ
798:
〜テント〜
男「…ぅ」パチッ
兎娘「」スヤスヤ スリスリ
男「何…だと…?」
男「」キョロキョロ
男「(ここは…テント、だな。うむ)」
ズキーン
男「うーっはぁッ!」
男「(い、痛い…あ、そうか。足…)」ソー…
男「(真っ直ぐになってる…)」
男「(…とりあえず、申し訳無いが起こすしかないな)」
男「おーい」ペチペチ
兎娘「…ぅ…」スリスリ
男「これ、おぜうさん」ペチペチペチ
兎娘「…」パチッ
男「お、すまん」
兎娘「良かった…」ニコッ
男「ちょいと聞きたいことが…」
兎娘「…朝に…今は…」フラフラ
兎娘「ごめんなさい…」カクッ
男「」
799:
〜朝〜
兎娘「おはようございます…」
男「おお、おはよう。珍しくゆっくりだな」
兎娘「ごめんなさい、昨夜、かなり無理をしたので…」
男「とりあえず、もう少しでコーヒー出来るから」
兎娘「はい」
コポコポ…
男「お待っとぉさん」スッ
兎娘「ありがとうございます」ニコッ
男「…」ズズッ
兎娘「」フー フー ズズッ
男「…で、昨夜の件だが」ズズッ
兎娘「…大変でした」
男「う…す、すまん」
兎娘「耳を頼りに、何とか見付けましたけど…」
男「…」
兎娘「意識もない上に、足も折れてて…」
男「面目無い…」
兎娘「一先ず足を。で、ロープと…滑り止めに岩を使って、ゆっくり下まで降ろして…」
男「ちょ、ちょっと待て」
兎娘「?」
800:
男「どうやって治したんだ?痛みはあるが、明らかに治るのが早すぎるぞ?」
兎娘「えと…そういう力が、ですね…」ゴニョゴニョ
男「何と」
兎娘「そう何度もは無理ですし…今回ので空っぽに近くなりましたけど…」
男「…重ねてすまん」
兎娘「いえいえ」ニコニコ
男「?…何か嬉しそうだな」
兎娘「本当に、ここぞという時にしか使えないモノを…」
男「…」
兎娘「男さんのために使えましたから///」
男「…恩返しなんだろうけどな?何かこっちが心苦しくなるな」
兎娘「…それだけでは、ないですけど///」
男「?」
兎娘「好きな人のために、でしたから///」
男「…」
809:
〜山中 昼前〜
男「空が高いぜよ…○海さん…」
男「(……困った)」
男「(いや、異性からの好意自体は…まあ、うん…嬉しい、モンだ)」
男「(それに、娘の方は…何となく…『もしかして』くらいには考えてた)」
男「(ただ…)」ウーン…
男「(『返事は急ぎません』と言われてもだな…)」
男「(何てこった…)」ハァ…
男「(気分転換どころか、一難去らずしてもう一難じゃないか…)」
男「(俺は一体…どう…)」
男「…」
男「(そのアルカナは示した…)」キリッ
男「(心の奥から響く声なき声…それに耳を傾ける意義を…)」
─ヨォベイビィ…オレッチノデカインダゼ─
男「シャアラァァップ!!」
810:
〜昼〜
パチパチ…
兎娘「出来ました」
男「おお、ただの袋ラーメンが見違えるな」
兎娘「便利ですよね」
男「だろ?俺がインスタント物好きだから買ってたってのもあるけどな」
兎娘「たまには良いかもしれません」ニコッ
男「んでは、さっそく」フーフー ズルズル
兎娘「」フー フー…
男「んまい!塩ラーメンに野菜は鉄板だな」ズルズル
兎娘「ニンジン、ニンジン…///」ハムハム
男「どれ、今回は迷惑をかけたからな。ほれ、ニンジン」スッ
兎娘「」アーン
男「いや器にだな…まぁ、いいか」
兎娘「///」パクッ モグモグ
男「うまうま」ズルズル
兎娘「お返し、です///」スッ
男「海老?いいのか?」
兎娘「///」コクコク
男「有り難く!」パクッ
兎娘「(幸せ、です…)///」
811:
〜夕方〜
兎娘「これで全部ですね」
男「んむ。立つ鳥跡を濁さず、だな」
兎娘「はい」ニコッ
男「(しかしまあ…ううん…)」
男「…思えば」
兎娘「?」
男「君、結構ストレートにきてたのね」
兎娘「…はい///」
〜自宅 夜〜
男「風呂空いたぞー///」ホコホコ
友「寂しかったぞぉぉぉ!!」
男「」
兎娘「つい先ほど…」
友「で?土産は?」
男「…真心を、君に///」
友「…つまり無いのね?」
男「///」コクン
友「」ブワワッ
男「ほ、ほら!今日は徹ゲー付き合うから!」
友「しょ、しょうがないわね///」
男「バカやってないで部屋行くぞ」
友「はいはーい」
兎娘「あとでお茶を」ニコッ
男「おーう」
友「待ってるー!///」
816:
〜ボク子宅〜
ボク子「(…もう、帰ってきてる…かな?)」ボー…
ボク子「(電話…してみよっか?)」スッ…
ボク子「(…でも…)」ハァ…
ボク子母「辛気くさいねぇ。フられでもしたのかい?」
ボク子「え、縁起でもないこと言わないでよ!///」
ボク子母「気持ちは伝えたんだろう?だったら…」
ボク子父「まぁまぁ…返事待ちだから辛いんだろう」
ボク子母「そうなのかい?」
ボク子「…」コクン
ボク子母「こんバカタレぇ!」
ボク子「」ビクッ
ボク子父「」ビクッ
ボク子母「相手が悩んでるんなら押し切る好機だろう!?」
ボク子父「い、いやお前、それはちょっと…」
ボク子「そ、そうだよ…そんな…」
ボク子母「とっとと行ってアピールしてきな!」ドカッ
ボク子「非道い〜!」
817:
〜自室〜
男「…という事がな」
友「ふーん…で、罰ゲームにそれぞれデートしてきたのか」
男「い、いやデートじゃなくてだな?何だ、その…///」
友「…?」
男「どうした?」
友「いや…告白でもされたか?」
男「」
友「何つーか、反応がな…意識してるっつーか…」
男「…やるな、ブラ○ト」
友「まぁまぁ…で、どっちからよ?」
男「…言いふらすなよ?」
友「任せろって(さすがにボク子か?いや…娘ちゃんも積極的なトコが…)」ニヤニヤ
男「…両方」
友「」
男「結構悩んでんだわ」フゥ…
友「…」ポチポチポチ…
男「何やってんだ?」
友「お前の個人情報と短所を2000以上あげ連ね、ネットの海に流してやる」ポチポチポチ…
男「ざけんなカスがぁ!!」ガバッ
ハナセー ヤメロー ワーワー…
818:
友「…まぁ冗談なワケだが」
男「本当かよ」
友「本当だって。遅かれ早かれこうなると思ってたしな〜」
男「…」
友「…二人同時にくるとは思ってなかったけどな」
男「…意外に鋭いじゃないか」
友「お、お前が鈍いだけだよ…」
男「」
コンコン
男「…おーう、娘か?遠慮なく入って。どうぞ」
兎娘「お待たせしました。お茶とお菓子です」ニコッ
友「ありがとねー!娘ちゃんも一緒に
兎娘「それと…」
男「?」
ボク子「こ、こんばんは///」キラキラ
男「」
友「…誰?」
824:
友「大きな星が…点いたり消えたりしている…///」ボー…
男「おーい、帰ってこーい」フリフリ
ボク子「そ、そんなに…違うかな?///」
友「そんな!声まで変わって!」
ボク子「いやいやいや…」
男「…お前、面白CM集見ただろ?」
友「…///」コクン
ボク子「男も初めて見たとき、気付かなかったよね?」
男「…うむ」
兎娘「私も最初驚きました」
ボク子「…普段と、どっちが良いかな?///」
男「…まぁどっちでもボク子だしなぁ」
ボク子「」
男「どっちもイイ、としか…」
ボク子「〜!///」ダキッ
男「」
友「」
兎娘「!」
825:
〜深夜〜
カチカチ チュドーン ドーン
友「…んで?」カチカチ
男「何よ?」カチカチ
友「どっちにするんですかい?お代官様ぁ」グリグリ
男「…」
友「まさか…どっちも気に入らないのか?」
男「いや…」
友「…あんま待たせるのもどうかと思うぜ?」
男「…おう」
友「なーんてな、彼女出来たことねー俺が言っても説得力ねーけどな!w」
男「…」
友「(あかん…こらマジで悩んでるわ)」
男「…」ハァ…
友「あ、あのな、男…」
男「畜生…普通こういう時って、恋愛経験豊富なツレがあれこれ言ってくれるトコじゃないのか…」
友「」
男「どうして俺にはこんな…」ガクッ
友「何かすんません…」
826:
〜新学期〜
友「始業式眠すぎ…」
男「寝たら担任がウキウキしながら来るからな…」
ボク子「昼で帰れるから気分は楽だけどね」
兎娘「お昼、どうしましょう?」
男「お、そうだ。皆でどっか行くか?」
友「イイね〜」
ボク子「新しく出来た店があるみたいだよ」
男「行ってみるか?」
兎娘「はい」
ボク子「じゃ、公園で待ち合わせだね」
友「あいよ〜」
担任「おお、男、友」
男「?」
友「?」
担任「冬休みの宿題、出てなかったぞ?持ってくるの忘れたか?」
男「」
友「」
ボク子「」ハァ…
担任「…まさか存在を忘れてたワケじゃあないよな?」
男「め、滅相も!」ブンブン
友「ありません!」ブンブン
担任「そっか。じゃ、明日は忘れるなよ〜」スタスタ
男・友「は、はーい」
841:
〜自宅 昼過ぎ〜
男「ええと…ここがこうで…」カリカリ
兎娘「あ、そこは…こうですね」カキカキ
男「お、そうかそうか」
友「こ、これは面妖な…何故数学にアルファベットが…」
ボク子「キミいくつだよ…」ハァ…
男「お前…九×九=八十八とか言うなよ?」
友「違うのか?」
男「」
兎娘「」
ボク子「」
タザワー! ナンデェェ!
ワーワー
ボク子「お茶でも淹れて、休憩しよっか」ハァ…
兎娘「はい」クスクス
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