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妹「全部じゃん?」


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1:
兄「あーやっぱり姉の淹れるお茶が一番うまいなぁ」ゴクゴク
姉「お兄さん、話があるの」
兄「おー?なんだ、改まって」
姉「落ち着いて聞いて」
兄「ふむ、最善は尽くそう。 とりあえず、言ってみなさい」コトン
姉「私、この家を出たいの」
兄「」ポカーン
姉「それで、一緒に暮らしたい人がいるます」
兄「・・・・・・そうか」ゴク
兄「ってなにそれええええええええええぇえええええぇえぇぇっぇぇ」
5:
姉「ちょっ、お兄さん! だから落ち着いてきいt」
兄「これが落ち着いてられっかあぁぁ! ででっでで出ていきたいだとぉぉ?」
姉「お兄さん、ご近所さんに迷惑だから静かにs」
兄「なぜだ? なぜなんだ!? そんないきなり・・・」
姉「私の話全然聞いてないんだね・・・」
兄「なんで・・・ お、俺がうっとうしいからか?? それとも臭いからか?! それともキモいからなのかあぁぁぁ??!!」
妹「全部じゃん?」
姉「あ、妹ちゃん。 お帰りー」
妹「ただいま。 何騒いでんの、外まで丸聞こだってのー恥ずかしいなぁ」
7:
姉「うん、えっとね」
兄「姉は俺に嫌気がさしたらしい!! こんな家からは一刻も早く出ていきたいんだと言われたああぁぁぁ! 俺たちは捨てられるんだああぁぁぁぁ!!!」
妹「まあ、気持ちは分らんでもない」
姉「違う! そんなこと言ってないじゃない!」
妹「で、実際なんだって?」
兄「だからあぁぁっ」
妹「にーちゃんは黙ってて」
兄「あ、はい」
8:
姉「その、えっと、大切な人ができたの」
妹「! ・・・へぇ」
姉「それでその人と一緒に、いたいの。 だから彼と暮らしたいなー、と」
妹「つまり、結婚を考えている、と」
姉「え! 結婚・・・うん、そうね、したいかな、私は」モジモジ
妹「ふーん、プロポーズはまだなんだ?」
兄「許さんぞ!」バンッ
姉「え?」
9:
兄「姉には幸せになってもらいたいからな! 俺がこの目で相手えお見極めるまでは断じて許さん!」キリッ
妹「できんの?」
兄「当たり前だ! 一度家に連れてきんしゃい、コテンパンにしちゃる!」
妹「こてんぱんって・・・」
姉「うん・・・みんなには一度会ってもらいたいと思っているよ!」
兄「つつつ連れてくんのかぁぁ!?」
妹「自分から言ったくせに」
姉「妹ちゃん日曜はおうちにいる?」
妹「・・・んー部活があるよ」
10:
姉「そっかぁ・・・じゃあ違う日に」
妹「あたしは別にいいよ、にーちゃん昼間は日曜しか家にいないじゃん。 その人にゆっくりしてってもらえば会えるだろーし。日曜にしてもらって」
姉「そう、わかったわ」ニコリ
妹「にーちゃん聞いてた?」
兄「えっ!? なに?! 腹筋やってて聞こえない!」フンッフンッハンッ
妹「日曜にねーちゃんの彼氏来るってさ!」
兄「なに! もうそんな話まで・・・! くそっ、鍛えまくってやる!!」ダッ
――バタンッ
妹「あーあ、ありゃランニング行ったな。 しばらく帰ってこなそう」
姉「ねぇ、妹ちゃん・・・」
12:
姉「妹ちゃんも、その、反対なの?」ドキドキ
妹「・・・んー、まぁ家事とかあたしがやらなきゃだしなぁ・・・」
姉「そうね・・・」
妹「でも、それは今までねーちゃんに任せっきりだったからね。 テキトーににーちゃんと分担すればいいことだし。 反対てことはないよ、・・・相手がいい人ならだけど」
姉「そっか!あと、その、寂しいなーとかは?」ニコ
妹「は?」
姉「ですよね・・・」シューン
妹「うそうそ! ・・・それなりに、寂しいよ」
13:
姉「え! 本当? えへへっ!」
妹「ニヤニヤしないで」
姉「ごめんごめん! でもね、ちょくちょく家には顔出そうと思ってるよ。 私の方が妹ちゃんに会えなくて寂しいもの」
妹「・・・じゃあ出てかなきゃいいじゃん」ボソッ
姉「ん? 今なんt」
妹「何でもないよっ、じゃあ部屋戻ってるね」
姉「あ、うん。 ご飯できたらよぶね」
妹「よろしく」
14:
――妹の部屋――
妹「・・・ふー」
妹(そうか、ねーちゃんも22だもんね・・・結婚を考える人くらい・・・)
妹(でも、いつから付き合ってんだろ?)
妹(・・・そんなすぐに結婚したいなんて思うもの?)
妹(もしかしてずっと前から付き合ってたとか?)
妹(そんな空気全くなかったのに・・・)
妹(・・・こんなこと考えても仕方ないっての・・・あーもうっ!)
携帯電話「着信:幼馴染」ピロリンコピロリンコ
妹「なんであたしがグルグルしなきゃならんのだ!」ピッ
幼馴染『いきなりだな』
15:
幼馴染『もっと普通に電話出れないの』
妹「はい、もしもし」
幼馴染『もう遅いってー。 どうしかしたの? 何か悩みごとですか』
妹「別に悩んでなんかない! 全然!」
幼馴染『の、わりにはムキになんてますねぃ』
妹「・・・なんの用?」
幼馴染『あーうん、数学の課題の範囲ってどこまでだっけ?』
妹「ちょっと待って、・・・・・・前回から114までだって」ガサガサペランチョ
幼馴染『そうか、ありがとう』
妹「ちゃんと話聞いときなよね」
幼馴染『努力する』
17:
妹「じゃっ」
幼馴染『本当に何もないの? 大丈夫か?』
妹「・・・ないことは、ないかもしれない」
幼馴染『そう』
妹「でも、大したことじゃない。 大丈夫だよ」
幼馴染『そうか、ならいいけどねー』
妹「・・・どうも」
幼馴染『こっちこそどうも、じゃあまた学校で』
妹「うん、じゃ」ピッ
妹「・・・・・・日曜かぁ」
18:
兄「ふいー!」
姉「あ、お兄さん、お帰りなさい」
兄「おーただいま! 夜に走るのも悪くないな、いろんな人がいて面白い」ニコニコ
姉「そう、でも寒いんだから風邪には気をつけてね」
兄「ははは、分っているさ! そのためのランニングではないか!」
姉「ふーん、あ、そろそろご飯できるからねぇ」
兄「おう! ん、そういえば妹はどうした?」
姉「部屋に戻ったよー」
兄「ははーん、あやつめ拗ねてやがるのだな。 まったく子供なんだからっ」
姉「? なんのこと?」
兄「え? ええ? あーいやいや、何でもないさ」
20:
姉「妹ちゃーーん、ご飯できたよー」
妹「はーい」
―ガチャ
妹「あ! おでんだ!」キラッ
姉「妹ちゃんおでん好きよね」ニコニコ
妹「んーまあまあ・・・あ、にーちゃん帰ってたんだ、お帰り」
兄(妹は素直じゃない・・・ が、姉は逆に素直すぎる)
妹「は? なにシカト?」
兄(まぁそれがお互いのいいとろであり)
兄「かわいいところでもあるんだけどねー」ナデナデ
妹「やめて」パシッ
21:
――日曜日――
兄「うーわ、昼過ぎてんじゃん」
―ガチャ
姉「おはよー」
兄「おう、はよー。 寝過ぎたな」
姉「お仕事忙しいからね、たまにはいいじゃない」
兄「そう言ってくれると嬉しいな・・・腹減った」
姉「お掃除してたら時間なくて、昨日のカレーでもいいかな?」
兄「いいともいいとも、姉のカレーなら4日は食える」
姉「ならよかった」ニコ
22:
兄「あーうめぇな、2日目はさらにうまくなる」
姉「じゃあ夜もでいい? 作りすぎちゃって」アセアセ
兄「もちろん! 妹も喜ぶなーあいつドロドロしたカレー好きだかんな!」
姉「ふふ、そうね。 昔は1日めは食べないで2日めから食べてたもんね」
兄「ははは! ん、それにしても部屋がめちゃくちゃ綺麗だな! お前も普段仕事してんだから、そんな掃除ばかりせんでもいいぞ。 ゆっくりしなくちゃ」
姉「お客様ってわけじゃないけど、一応綺麗にしとこうと思って! 一応ね、えへへ」ポポッ
兄「ん? 誰か来るのか?」モグモググ
姉「・・・え?」
兄「え?」
25:
姉「えっと、その、連れて来るって言ったよね?」
兄「んん、あー例の人ね。 そういや日曜日に・・・って今日じゃねぇぇか!!」ガタンッ
姉「ご、ごめん、そんな忘れてると思わなくて」アセアセ
兄「何時だ!! 何時に来るのだ!!?」
姉「2時頃来てって言っといたけど」
兄「もう1時間切ってるじゃん!! やべ!! 支度しないと!!!」
姉「支度ってー別に何もないj」
兄「あるだろう! 髭剃ったり、服着替えたり、髭剃ったり!」
姉「2回もヒゲそるの?」
兄「俺は濃いからな!!!」
26:
兄「ねぇねぇ、服どうしよう! スーツか? スーツを着用した方が・・・」ブツブツ
姉「お兄さんは普通でいいの! なんなら今のままでも」
兄「馬鹿言え!! 兄の威厳ってもんがなくなるだろう!?」
姉「ごめんなさい・・・(もういや)」
兄「時間が足りねーよう」
姉「服なら私が出しておくよ?」
兄「いや! なんていうか心の準備的なものが?!」
姉「そんなの要らないのにー・・・あ、電話しようか?もう少しおそk」
兄「だめぇぇ!それはらめぇぇぇ!!」
姉「うん、わかったから落ち着こうよ」
27:
姉「じゃあ、近くまで迎えに行ってくるね」
兄「ねね、これおかしくない?」
姉「ん? カジュアルなシャツとセーターで無難にしたつもりだけど・・・」
兄「や、そうじゃなくて・・・アゴんところ」
姉「・・・うん、切れてるね(焦ってヒゲ剃るから・・・)」
兄「目立つかな!?」
姉「それくらい大丈夫だって!」
兄「威厳なくならない!?」
姉「なくならない! じゃあ行ってきます」ヒラヒラ
29:
姉(まったく大袈裟なんだからー)
姉(ま、それだけ意識してくれてるってことだから嬉しいけど・・・)
姉(認めてもらえるといいなぁ)
姉「あ! 男くん」
男「こんにちは」ニコ
姉「」キュン
姉「あ!ごめんね、待った?」
男「ぜーんぜん!」
姉「よかった! じゃあ行こう」
30:
男「やっぱり緊張するねぇ」
姉「ちょっと変わってるけど・・・優しいから、そんな気負いしないで」
男「ありがとう、ほんとお兄さんのこと大好きだよね」
姉「んーそうね、自慢の兄かな! えへへ」
男「そっかそっか! いやーますます緊張しちゃうな・・・あ、手土産これ大丈夫かな?」ガサッ
姉「(ようかん?)うん、何でも喜ぶよ! お兄さん甘いもの好きだから」
男「そうならよかったよー妹さんも好きかな?」
姉「うん、大好きだよ」
男「そっかー・・・あー妹さんにも会えるといいなぁ」
31:
姉「お兄さーん、ただいま」
男「こんにちは!」
シーーーン
姉「・・・あがって」
男「え? いいの?」
姉「いいよ、大丈夫!」
男「お邪魔します」
―ガチャ
姉「いないのー?っているじゃない、ただいま」
男「お邪魔いたします」
兄「・・・うむ、座んなさい」
32:
男「失礼します」
兄「まぁ、そんな堅苦しい感じにしなくていいよ(余裕がある俺カコイイ)」チラッ
男「ありがとうございます!」ニコ
兄(思ったより好青年!)キュン
兄「キュンってなんだーーーーー!!!」
姉「な、何言ってんの! お兄さんしっかりして!」
男「ごめんなさい、お言葉に素直に甘え過ぎてしまいましたか?」
兄「ああ、い、いや、何でもないよ。 はははは」
男「あ、アゴ切れていますよ! 絆創膏とかはった方が」
兄「・・・・・・」
男「? あ、えっと、こっちのほうに」
兄「ぎゃあーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」」
34:
兄「やっぱり目立つんだぁぁぁ!! 威厳が! 威厳があぁぁぁ!!!」
姉「お兄さん! 落ち着いて、全然大丈夫だから! 男くんも余計なこと言わない!」
男「え、でも貼ったほうが早くなおr」
兄「うぎゃあーーーーーーーー!!!!!!」
姉「お兄さん! しっかりして!」
―ガチャ
妹「うるさい! 外まで響くって何回言ったら・・・あ」
姉「あー妹ちゃん! ちょうどいいところに!」
男「妹さん?」
妹「ちはー」
男「こんにちは!」ニコ
35:
男「兄さん、妹さん。 はじめまして、姉さんとお付き合いさせて頂いてる男と申します」ペコリ
妹「・・・どうも(この人周り見えてないのかな)」
兄「何でこんな時に切っちまったんだよおおおお!!」
姉「ほんと目立たないから! 大丈夫だから!」
男「あ、これ詰まらないものですが、よかったら皆さんでお食べ下さい」ガサッ
妹「おい、タイミング」
男「?」
兄「うわああぁぁぁぁん!!!!」
妹「にーちゃん、うるさいよ!」
兄「あ、はい」
36:
――――
兄「取り乱してすまなかったね、男くん」
男「いえ、こちらこそ無神経なこと言ってs」
姉「もういいよ、そのことは」
男「改めまして、これ、良かったら皆さんで召し上げってください」
兄「では、遠慮なく・・・(ようかん?しぶいな)」
妹「あーこれ知ってるよ、おいしいって有名」
兄「そうなのか」
姉「じゃあさっそくみんなで食べましょうか! 切ってくるね」
ぱたぱたぱた・・・
37:
妹「ねーちゃん」
姉「ん? 妹ちゃんも食べるでしょう?」
妹「うん、でもその前にご飯食べたい。 なんかある?」
姉「昨日のカレーでもいい?」
妹「うん」
姉「お昼食べてないの?」
妹「・・・うん。 ちょっと食べれなかった」
姉「あらあら、すぐあっためるからね」
妹「・・・うん」チャクセキ
38:
姉「はい、おまたせ」コト
妹「どうも」
姉「私戻るけど、妹ちゃんも食べ終わったらおいで」
妹「うん」
姉「男くん、妹ちゃんにも会いたがってたのよ」ニコニコ
妹「・・・そう」
姉「じゃあ、待ってるね」
ぱたぱたぱた・・・・・・・
妹「・・・うまい」モグモグ
39:
兄「男くんはどのような仕事を?」
男「主に自動車の修理をしています」
兄「あの下に潜ってやるやつ?」
男「はい。 あ、もし何か車のトラブルがあったときはお声かけてください!」ニコ
兄(やばい、かなり感じのいい人じゃないか! 清潔感あるし、イケメンまではいかないが男のくせに愛嬌がある・・・)
姉「おまたせ! はい、おいしそうだよー」
男「僕までいいの?」
兄「もちろんだ、みんなでいただこう」パク
兄(ちょーうまい)
41:
―――――
―――
妹「ようかん」ストン
姉「はーい、どうぞ」
妹「ん(うまいな)」モグモグ
男「妹さんと姉さんはやっぱり似てますねぇ」ニコニコ
妹「・・・そうですか?」
姉「あ、男くん、あのね」
妹「そんなこと言われても血ぃ繋がってないからなぁ」シレッ
兄・姉「!!!!!」
姉(話しとけばよかった! 私のばか!! ばかっ!!)
42:
男「そうなんですか、全然そんな感じないなー! 目が大きいところとか、髪の色とかすごく似てるのに!」
妹「! ・・・そう?」
男「うん、それにみなさん仲良しだから」ニコ
妹「・・・男さん、兄弟は?」
男「僕は一人っ子です。 だからすごく羨ましいなぁ」
妹「ふーん」
兄(妹のこの顔・・・機嫌はそこねなかったようだな。・・・なかなかやりおる)
姉(よ、よかった・・・!)
43:
兄「ちなみに、ご両親は?」
男「両親も、いないです」
兄「そうか・・・」
妹「まぁ、うちもいないしね」
姉「そうね」
男「僕の両親はとてもだめな人たちで・・・姉さんたちのご両親とは違います」
兄「ま、まぁ、いろいろな家庭があるよね! 過去はそんなに気にすることないさ!!」
男「両親のことで悪く言われることたくさんあったもで、そう言ってもらえると嬉しいです」ニコ
兄(あれ、なんで俺フォローしてんだろう?)
44:
兄「と、ところで男くん?」
男「はい!」
姉「?」
兄「姉とのことは、どう考えているんだ?」
男「・・・今後のこと、ということでしょうか」
兄「左様」
姉「(左様?)お兄さん! 今日はそんな話じゃなくて、ただ紹介を」
兄「姉にはこの前、一緒に暮らしたい、結婚を考えている人がいると聞いたが」
兄「君は、どうなんだ?」
47:
姉「お兄さんってば! それは、本当にまだ」
兄「男くん、どうなんだ」
男「僕m」
兄「なにいいいいいいいいいいぃぃぃぃ!!」
妹「はい、ストップ。 突っ込むのが早すぎる」
兄「あ、はい」
姉「妹ちゃん!」アセアセ
妹「男さん、続き」
男「はい・・・」
男「僕も姉さんと同じ気持ちです。 大切な時間を共に過ごしていきたいです。 ・・・将来、結婚を申し込みたいと、考えております」
48:
姉「・・・男くん」
妹「・・・」
兄「・・・」
妹「はい、にーちゃん。 ここで一言でしょ」ポンッ
兄「え、えっと・・・ばっっっっきゃもおおおおぉぉぉぉぉんんん!!!!!」
姉(ばきゃもん?)
男「はい、もちろん今のままではできません。 僕はまだまだ1人前には程遠いです。 ですが、必ず力をつけて、姉さんを幸せにします」
兄「・・・そうか」
50:
姉「お兄さん、私は今すぐ彼と暮らしたい」
兄「なに!?」
妹「!」
男「姉、それは昨日・・・」
姉「彼が言う1人前になるまでも、そばで支えたいの!」
姉「お願いします」ペコリ
男「姉ちゃん・・・」
妹(ねーちゃん、本当に男さんのこと好きなんだな)
姉「お兄さん・・・」
妹(たしかに、男さんならきっと・・・でも・・・)
51:
兄と姉どっちが年上なのか分からない
52:
男「その話は、僕が1人前になって結婚を認めてもらってからにしようって」
姉「でも、私は!」
男「気持ちはすごくうれしいけど、急すぎる話だから兄さんや妹さんだって心配なさるよ」
姉「・・・・・・」
妹(だめ・・・)
兄「・・・姉、お前本気なのだな」
姉「はい」
兄「そうか・・・」
妹(やだ・・・!)
妹「ねぇ!ちょっといい?」
54:
兄「なんだ?」
妹「男さん、すごくいい人だと思うよ。 まぁ若干空気読めてないところあるけど」
男「わ、ありがとう(やっぱり僕って空気読めてないんだ)」
兄「お前が人を褒めるなんてめずらしいなーははは! まぁ、妹がそこまでいうなr」
妹「でも」
姉「?」
妹「言いたいことがあるの、言っていい?」
男「僕に? いいよ」
姉(・・・)
妹「普段はスーツ着ないの?」
55:
男「え? どうして」
妹「なかなかしっかりしたスーツだけど・・・それサイズ合ってないよね?」
兄「そうか?」
妹「少しだけど、裾が短い気がする。 もしかしてそれ貰いものなんじゃない?」
男「はい、実は先輩からもらったものなんだ。 僕のスーツあまりいいものじゃなくて」
姉「サ、サイズなんていいじゃない! 気にならない程度なんだし」アセアセ
妹「・・・そうだね」ジロッ
姉「!」ナンカイヤナヨカン・・・
兄(妹のやつ、いきなり何んだ?)
56:
妹「あとさ、そのYシャツ絶対にトップ●リューでしょ」
妹「よくよく見ると髪の毛が微妙にまばらだよね。 美容室じゃなくて素人の友達に切ってもらってるんじゃない?」
妹「その時計も、ずいぶんふるいデザインだね。 物を長く使うのっていいことだけど、もう少し丁寧に使わないと」
妹「もしかしたら財布も誰かからのもらいものなんじゃないの?」
姉「妹ちゃん!」
兄「ちょ、お前何言っての?」
男「おー全部当たってる、すごいなぁ!」
男「財布はおじさんにもらったものです。 確かに時計には無理させてるから、財布はもっと丁寧に使うようにしなきゃだよね」ニコニコ
兄(バカなの?)
57:
妹「・・・つ、つまり何が言いたいかっていうと!男さんって貧乏でしょ?」
姉「!」サーッ
妹(・・・今、あからさまに顔色をかえた)
兄「おい! なんて言い方するんだ!!」
男「いえ、それも当たっています。 言っておかなければいけない大事なh」
姉「い!妹ちゃんったら! そんなハッキリ言わなくてもいいじゃないっ、」
兄「本当だぞ、この若さで金持ちなんて滅多にいるもんじゃないさ」
姉「お兄さんだって苦労してるものね? ふふふ」
兄「お前ねぇ」
妹(変に男さんの話遮った・・・もしかして)
58:
妹「男さん、借金あるでしょ?」
兄「え?」
姉「!!」
男「・・・はい」
妹「(マジ?!)や、やっぱり! そんな人との結婚なんか認めないよ! ね、にーちゃん?」
兄「それは聞き捨てならないな・・・本当なのか?」
男「はい、親のことがまだ少し残っております。 以前、いろんなところで親類に借りていたようで、今返している最中です」
兄「そうか・・・」
59:
姉「でも、それは男くんが悪いわけじゃないでしょう? 今は関係ないわ!」
妹「! あ、あるよ!」
兄「妹、」
妹「別に貧乏が悪いってわけじゃないよ、うちだって裕福じゃないんだから。 でも借金は別でしょ! マイナスだよ?!」
妹「そんなの、苦労するにきまってるじゃん! だめだめ、絶対だめ!」
姉「・・・それでもいいの。 たとえ苦労するとしても彼のためなら、がんばれる」
妹(なんだよ・・・そんなにその人がいいの? 何よりも大切なの?)
姉「お兄さん、妹ちゃん、お願い分って。 彼はいつもにこにこしてるけど、本当は大変なはずなの・・・支えてあげたいの・・・」
兄「姉・・・」
妹(家族よりも大切なの・・・?)
61:
妹「あたし、認めないから!」
―バタンッ
姉「あ、妹ちゃん・・・」グズグズ
兄「ったく」
男「申し訳ありません、僕が来たばかりに・・・」
兄「いや、気にしないでくれよ! あいつは姉のことが大好きなだけなんだ、相手が誰だろうとこうなったさ」
男「妹さんが姉さんを好きな気持ち、すごく伝わります」
姉「じゃあ何であんなひどいこと・・・」グズッ
男「姉のことが大切なんだよ。 どんな男なのか気になるのは当然だし、借金なんかがあれば怒るのも当たり前だよ」
姉「おとこくん・・・ごめんね、ごめんね」
男「謝らないで、何も悪いことなんてないよ」
67:
男「全部しっかり返して、今以上に収入が増やして・・・必ず、経済的にも精神的にも姉さんを支えられるような人間になります」
姉「男くん・・・」
男「それまで、精進いたします。 なので・・・」
兄「わかった、顔あげて。 ・・・今度くる時はそうなっているようにしなさい」
姉「! お兄さん!」パァッ
男「ありがとうございます!」
姉「よかったね!」
男「うん! 早く妹さんに認めてもらえるように頑張るね」
兄「・・・・・・」
男「もちろん、兄さんにも!」ニコッ
兄「」キュン
69:
―帰り道―
姉「今日は疲れたでしょう? ・・・ごめんね」
男「ぜんぜん! ご家族に会えてよかったよ」ニコッ
姉「でも・・・」
男「こういう大切なのことは時間をかけないと、ね?」
姉「・・・うん! でも妹ちゃん様子がおかしかったな・・・」
男「心配するのは当然だよ、大切なお姉ちゃんなんだから」
姉「そうかもしれないけど、いつもはもっと冷静で、でも優しくて・・・」シュン
男「僕ね、」
姉「? なぁに?」
男「空気は読めないけど、妹さんの気持ちはわかるかもしれないなーって」ニコッ
71:
――次の日――
幼馴染「妹、おはよう」
妹「・・・はよ」
幼馴染「元気ないなー、やっぱり昨日なんかあったんしょ」
妹「・・・」
幼馴染「突然家に来たと思ったらいきなり帰るし・・・だいたい昨日は部活じゃなかった?サボって大丈夫なわけ」
妹「うるっさいなー・・・今日はちゃんと行くもん」
幼馴染「(機嫌わりぃな)なんだよ、これでも心配してやってんのに」
妹「大丈夫だよ、夜に走ったから。体はなまってない」
幼馴染「そう(そっちの心配じゃないっつの)」
72:
妹(授業暇だー・・・)
携帯「受信:ねーちゃん」ピロリンコピロリンコ
先生「おーい、携帯誰だぁ?」
妹(なんだろ・・・)ピコ
先生「妹、堂々と携帯いじるな! しまいなさい、それとちゃんとマナーにしろ!」
妹「はーい」ピコピコ
先生「・・・おい、泣くぞ」
携帯「今日は遅くなります。冷凍庫にハンバークのタネがあるの焼いて食べてね」
妹(・・・ふーん)
妹「はぁ・・・」
73:
――放課後――
妹「げ」
幼馴染「よ、お疲れ!」
妹「何でいんの」
幼馴染「こっちも部活だったんでねぃ」
妹「・・・待ってたの?」
幼馴染「まーね」
妹「ストーカー」
幼馴染「はははっ、バレた? お前のこと好きだからね」
妹「うっざ」
妹(今日部活なんてなかったくせに・・・嘘付き)
74:
ぽてぽてぽてぽて・・・・・・
幼馴染「じゃっ、また明日」
妹「おい」
幼馴染「なんでしょうか」
妹「今日おばさんは帰り早い?」
幼馴染「ん?今日は夜になるっていってたかな」
妹「腹減ってる?」
幼馴染「おーそれなりに・・・ってなんだ、一緒にご飯食べに行く?」
妹「1時間くらいしたら戻るから、部屋で待ってて」
幼馴染「? 了解です」
妹「じゃっ」プイッ
幼馴染(なんなの)
77:
――――――
―ガチャ
兄「ただいまー! ・・・妹?」
妹「お帰り」
フライパン「ぐつぐつ」
兄「冷凍庫にハンバーグあるって言ってたぞ」
妹「しってるよ、これは幼馴染のご飯」
兄「幼ちゃん? なんで?」
炊飯器「ぴぴぴぴぴ」
妹「ん、炊けた」
兄「いい匂いだなー・・・それにしても、お前が飯作ってんの初めてみたぞ!やればできるじゃないか!!」
妹「・・・別に。 ただの親子丼だよ、中学校の時習ったやつ」
78:
兄「俺も食べていい?」
妹「だめ、幼馴染のだから」
兄「なんだよ!! いいじゃん!! にーちゃんだって食いたいよ!!」
妹「・・・勝手にして」
兄「ん」パク
妹「・・・」
兄「うっま!! なかなかやるではないか!!!」
妹「・・・幼馴染のとこいってくる」
兄「いってらっしゃい!」
―ガチャ
80:
―ガチャ
幼馴染「おお、早かったね」
妹「はい」ガチャン
幼馴染「わざわざご飯作ってきてくれたの」
妹「うん、食べて」
幼馴染「(意図がよめない)あい、いただきます」
妹「・・・」
幼馴染「自分のは?」モグモグ
妹「私は帰ってハンバーグ食べるから」
幼馴染「そーですかい(ますますわからん)」モグモグ
82:
妹「なんか言ってよ・・・」
幼馴染「え? ああ、うまいよ」
妹「・・・」
幼馴染「いつも家事は姉ちゃんやってるから、もっとできないと思ってた。 普通に、すごくうまい」
妹「・・・」
幼馴染「これからは家でもたまに作れば? 姉ちゃんも喜ぶとおm」
妹「うるさいっ!!」
幼馴染「(えー・・・)・・・どした」
妹「もういい、帰る」
幼馴染「え、なんか悪いこと言った? 褒めたじゃん!」
―バタン
84:
妹(意外に料理って簡単だ・・・)
妹(そりゃおいしく作ったり、毎日するから大変だろうけど)
妹(それなりにできるもんだな・・・)
妹(他の家事もなんだかんだで出来ちゃうし・・・)
妹(ねーちゃんが家出てくときに不安になる種なんてないのかも)
妹(あたしたちより、親のせいで苦労してる男さんの方が心配に決まってる)
妹(・・・あれ食べたら、ねーちゃんは安心して家を出て行くのかな)
妹「はーあ」
86:
―ガチャ
兄「おーおかえり!」
妹「ただいま」
兄「? あ、幼ちゃんd」
妹「はぁ?」
兄「・・・いや、ハンバーグ焼いたから一緒に食べよう」
妹「うん」
兄「よし!にーちゃんがご飯よそってやろう!!」
妹「ありがと。 クソ大盛りでお願い」
兄「(幼のヤツ何しやがった!)はいよっ」
87:
――――――
姉「ただいまー」
兄「おお、お帰り!」
姉「あ、妹ちゃんは・・・?」
兄「もう風呂入って部屋に行ったよ」
姉「そう」シュン
兄「まーそう落ち込むな! いいものあるから!」
姉「なぁに?」
兄「ちょっと座って待ってろぃ」
姉「?」
88:
兄「ほい!」コトン
姉「いい匂い・・・親子丼?」
兄「おうよ!」
姉「おいしそう! お腹すいてたの、いただきまーす」
姉「おいひい!」モグモグモググ
兄「だろだろ」
姉「お兄さんが作ったの?」
兄「いいや、妹だよ」
姉「え? 妹ちゃんが?」
90:
兄「おう、幼ちゃんの夜ご飯に作ったらしくてな。 本人はお前のハンバーグ食ってたけど!」
姉「そうなんだ・・・すごくおいしい」
姉(こんなにおいしく作れたんだ・・・そうよね、妹ちゃんもいつまでも子供じゃないのよね)
兄「残り物にしては、量が多くてな」
姉「え・・・あ、そっか! これ幼くんに作ったんだもんね」
兄「ああ。 俺も夕飯に食べたんだが、残りがちょうど1人分くらい残っててさ。 ・・・なんだか、初めから3人分作ってあったみたいだなって思って」ニコッ
兄(ほんと、素直じゃねぇ・・・)
姉「・・・おいしいなぁ」グズッ
92:
―――――
―――
――
――学校――
幼馴染「妹ー」
妹「もう部活行く」
幼馴染「分ってるってー今日何時ごろ終わるの?」
妹「ん、6時くらいじゃん」
幼馴染「じゃあそのあと飯食いに行こうよ、この間のお礼に奢ってやんよ」
妹「げ、また待ってんの?」
幼馴染「いーでしょ!」
妹「まぁ奢りなら」
幼馴染「ん、じゃっ部活頑張れー」
すたすたすたすた・・・・・・
妹(この間のお礼って・・・あたしが勝手に怒っただけじゃん。ばかやろう)
93:
――お店――
妹「スパゲティ・・・今日はマ●ドじゃないんだ」
幼馴染「バイト代が入ったからね。 マ●クが良かった?」
妹「いや、そうじゃないけど・・・」
幼馴染「妹はカルボナーラでしょ?」
妹「もちろん!」キラキラ
幼馴染「あ、店員さん」
店員「はい」
幼馴染「カルボナーラとこのボンゴレのやつ。サラダセットでひとつずつ」
店員「お飲み物はいかがなさいますか?」
幼馴染「紅茶のストレートとアイスコーヒーで」
95:
妹「・・・おい」
幼馴染「なんでしょうか」
妹「こないだは、その、ごめん」
幼馴染「・・・え?」ポカーン
妹「ほんと嫌な奴だな」イライラ
幼馴染「だって謝るんだもん! びっくりするじゃん」
妹「それすごく失礼」
幼馴染「あはは、まぁ全然気にしてないよ! うまかったことには変わりないし」ニコニコ
妹「あそ」
妹「・・・・・・あのさ、話、聞いてくんない?」
97:
――――
幼馴染「へーえ、姉ちゃんが結婚か」
妹「うん・・・」
幼馴染「そりゃ荒れるわけですねぃ」
妹「・・・うっせ」
幼馴染「で、相手に八つ当たりしちゃって反省してんだ」
妹「ちょっとね!」
幼馴染「ふーん、ならいいじゃん。 今度会ったとき謝れば」
妹「軽いなぁ・・・だっていろいろ言ったし、その、言いづれぇの!」
幼馴染(ちょっとかわいい)
100:
幼馴染「大丈夫だって! 深く考えずに言い過ぎてごめんなさいって言やいいさ。 相手は大人だし、たぶん分ってると思うよ」
妹「何が?」
幼馴染「ん、妹が姉ちゃん大好きなこと」ニコニコ
妹「・・・」
幼馴染「だからさー」
妹「あたし、おかしいかな?」
幼馴染「?」
妹「こんなに、その、シスコンっていうかその・・・」ゴニョゴニョ
幼馴染「そんなことないよ。 きょうだいだもん、全然ふつう!」
妹「血ぃつながってないのに?」
幼馴染「そんなの関係ないってのは妹が一番分かってるでしょ」ニコ
102:
つーか幼馴染、俺の友人にすげぇ似てるwww
104:
幼馴染「好きすぎて悪いことなんてないよ」
妹「・・・」
幼馴染「自分はこのサラダに入ってるようなミニトマトが好きです!」グサッ
妹「急になに?」
幼馴染「好きだから食べる、好きだからいっぱい食べる、でも悪いことなんかないでしょ?」
妹「・・・幼馴染がミニトマト食べ過ぎて他の人が食べれなくなるかも」
幼馴染「ノー! そんなことは物理的にありえないし、できたとしてもそんなことはしないよ。 他の人にもこのおいしさを知ってほしいもんね。 こう思うのは好きだから故、ほら全然悪くない!」
妹「そう思わない人だっているよ、一人占めしたいとか・・・」
幼馴染「その気持ちは分かるけど、それってトマトのためによくないじゃん? 好きなもののマイナスになることなんてしたいと思わないよ」
106:
幼馴染「好きだから他の人にも食べてもらいたい」
幼馴染「好きだからこそ、自分の好きな人にも食べてもらいたい」コロン
妹「・・・」
幼馴染「あげる」ニコ
妹「あげた人は、嫌いかも」
幼馴染「嫌い?」
妹「・・・好きだけど」
幼馴染「よかった! 好きな人には、喜ぶことしてあげたいからね。 こう思うのも好きだからだよ、ほら全然悪くない」
妹「・・・お前の例えらしき話はいつも的を得てないよ、おまけにすげー意味不明」モグモグ
幼馴染「そーいうなって!」
107:
妹「ごち」
幼馴染「んーじゃ帰ろっか」
妹「うん・・・・・・あ、」
幼馴染「んん?」
妹「ちょっと先帰ってて!!」ダダダッ
幼馴染「え、どこ行くの!」
妹「幼馴染!」クルッ
幼馴染「あー?」
妹「今日はありがと!」
たったったったったったっ・・・・・・
幼馴染「アイツほんと足はえーなぁ・・・・・・かーえろっと」ニヤニヤ
108:
妹(やっぱり男さんだ!)
妹(でもなんでいるんだろ・・・この辺が仕事場なのかな、って私服だ)
妹(謝りに、行きたいな)
「ねーねー!なぁにやってんの!」
ガシッ
妹「!」
不良「そんなコソコソしちゃって! 探偵ごっこ?」
チャラ「うけるんですけどーwwwそれよりおんらとカラオケ行かね?」
妹(幼馴染も連れてくるんだった・・・)
109:
妹「行かないよ」
不良「えー! 釣れないなぁ! いいじゃんいいじゃん、行こうって!」
チャラ「ツンデレじゃんwwwwwオレもオラニャンだからwwwww相性バツグンwwww」
妹(オラニャン(笑))
不良「あん? 無視しちゃうわけ?」
チャラ「ちょwww不良怒ると怖いぞwwwww」
妹(行かないって言ったじゃん!)
不良「チッ、まぁいいや! はやく行こう」グイッ
妹「いたっ!」
チャラ「行くべイくべwwwwwwwwww」
「待って!」
111:
男「手離してくれる?」
不良「ああん?! なんだよオメー」
チャラ「何wwwコイツwww無駄に爽やかwwwww」
妹「男さん!」
男「僕の大切な人なんだ。 手離して」
不良「はーあ?」
チャラ「口出しすんなよ、俺らが何しようと勝手だろ」ドンッ
男「何してもいいけど、この人はだめだ。 他に当たって」
不良「うるせーよっ」ボコッ
妹「男さん!」
112:
妹「大丈夫ですか!?」
男「うん、平気平気! 妹さんは?」
妹「あたしなんか・・・どうしよう、頬腫れちゃう!」
男「大丈夫、大丈夫だよ」ポンッ
妹「・・・おとこさん」
不良「あー気分ワルッ! 行こうぜ」
チャラ「だなwwwあっ!しょうがねーから金はもらってってやるよwwwwww」
妹「はぁ? お前何言っt」
男「まぁまぁ」
115:
男「悪いけど、僕お金ないんだよ本当に」
チャラ「はーん?じゃ確認しまwwwすwwww」バッ
妹「!」
チャラ「・・・本当に入ってないんだな」
不良「ひくわー・・・まぁ、財布自体はいいやつみたいだから、これもらっとけば?」
チャラ「だなwwwwじゃっいただきwwwますwww」
妹「それはっ」
男「妹さん、僕らも移動しようか」
116:
――公園――
男「いやー格好悪いことろ見せてしまいました」
妹「これ・・・ハンカチ」
男「ありがとう、あ! 汚れちゃうね・・・」
妹「別に、いいよ」
男「じゃあ遠慮なく」ニコッ
妹「財布・・・」
男「ああ、気にしないで! 本当に入ってなかったんだ、300円くらいしか・・・って、あれが全財産なわけじゃないよ? 家にはちゃんと」
妹「おじさんがくれたものなんでしょ? 大切なものなんでしょ」
117:
男「うん・・・でももっと大切なことだったから」
妹「?」
男「僕にとっては、好きな人の大事な妹を守ることの方が大切なんだ」
妹「男さん」
男「って守ったなんて言えることじゃないね! 殴られちゃってるし、ははは!」
妹「・・・ごめんなさい」
男「いいよ、本当に気にしないで」
妹「今日もだけど・・・この間のことも」
男「・・・謝らないで、妹さんは何も悪いことしてないんだから」ニコ
118:
妹「あたし、シスコン・・・ってやつみたいで」
男「仲良しだね」
妹「ねーちゃんが家出てくの嫌だったんだ」
男「うん」
妹「だから、そのどうにか止めなきゃって思って・・・あんなこと言って・・・男さんは悪くないのに」
男「ううん、動揺させた僕が悪いよ。 ごめんね」
妹「そんなことない」フルフル
妹「たぶん男さんみたいにいい人じゃなかったら・・・もっとひどいことしてたもん」
119:
男「姉の言った通りだ」
妹「? なにが?」
男「妹さんは優しいって。 本当にその通りだ!・・・姉が羨ましいなぁ」ニコッ
妹(真っ直ぐだなぁ・・・)
妹(なんとなくだけど)
妹(この人なら、ねーちゃんを幸せにできるんだろうな)
妹「好きな人には、喜ぶことをしてあげたい」ボソッ
男「んん?」
妹「男さんの妹になってあげてもいいよって言ったの!」
男「ほんと!?」キラキラ
120:
妹「じゃあまた家着てよ」
男「ん・・・それは」
妹「なんで?」
男「次来るときは1人前になってからって兄さんと約束したからなぁ・・・」
妹「えー・・・」
妹(真面目だなぁ)
妹「ん、じゃあさ」
男「?」
122:
―――――
妹「ただいまー」
姉「妹ちゃん!」ガバッ
妹「ぎゃ! なに急に!」
姉「大丈夫!? けがはないの!? お腹はすいてない!?」
妹「はぁ?」
兄「ううっ・・・だって、幼ちゃんに帰りの途中にひとりでどっか行ったって聞いて!」
妹「それが?」
兄「こんな時間にひとりで歩いてたら危ないだろうがぁぁぁっぁ!!!!!」
姉「心配してたのよぉ?」グズッ
妹「二人で泣かないでよ」
姉・兄「だってだってぇ?」
123:
妹「・・・ねーちゃん、心配した?」
姉「当たり前じゃないっ! こんな可愛いんだから何があってもおかしくないのよぉ!?」
妹「なにさ、家出てくとか言ってたくせにぃー」
姉「あれは・・・男くんとよく話してなしにした・・・」
妹「え?」
姉「だって、今まで通りだって気持ちは変わらないし、支えられるのも」
妹「・・・本当にいいの? あたしのせいで」
姉「せいなんかじゃないわ! 本当にちゃんと話し合ったのよ」
姉「それに、こんな状態で出てくのは無理があるわ! 私、もう心配で死んじゃうわよぉ」グズグズ
124:
妹「ねぇ・・・あたしのこと大切?」
兄「当たり前だろぉぉぉがぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
妹「にーちゃんに聞いてないっ」
兄「うぉぉぉぉぉぉぉんんん!!!!!!」
妹「うるさい!」
兄「うぉぉぉぉぉぉぉんんん!!!!!!」
姉「・・・当然でしょぉ、おばか!私は妹ちゃんが好きで好きで・・・」グズッ
妹「・・・ふーん」
126:
妹「あたしもね」
姉・兄「?」
妹「あたしも二人のこと好きだよ!」ニコッ
兄・姉「えっ!!!妹(ちゃん)がデレた・・・!?」
妹「は?」
兄・姉「いえ、なんでもないです」
妹「よし。 ちょっと幼馴染に用事あるから部屋で電話してくる」
姉「はーい、幼くんによろしく」
妹「あ、それからね! 今度の日曜日だけど・・・」
129:
――日曜日――
ピーンポーン
「はいはーい」
―ガチャ
姉「こんにちは!」
男「いらっしゃい」ニコ
姉「」キュン
兄「やぁ、元気か!」
男「お兄さんも来てくれたんですね、よかった!」ニコッ
兄「」キュン
妹「おかしいだろ」
130:
男「妹さんも、来てくれて嬉しいよ」ニコ
妹「・・・この間のようかん買ってある?」
男「もちろん! さ、あがってあがって! 狭いところだけど」
妹「お邪魔します」
姉「今日の夜ご飯は私と妹ちゃんと作るの!」ガサッ
兄「楽しみだなぁ」ワクワク
男「僕もです」ニコ
妹「あ、そうだこれ」ポンッ
男「これ! 僕の財布・・・ どうしてもってるの?」
妹「んー・・・ナイショ?」
おわり
131:
以上です。
すみません次はもっと頑張ります。
起きている人がいたら、寝るときは風邪ひかないようにあったかくしてね。
おやすみなさい。
133:
おつ
家族構成がうちと同じでふいたw
139:
乙!
142:
妹スレかと思ったのに…
だが良し。>>1乙なんだぜ。
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NTRの破壊力wwwwwwwwwwww

定額預金について詳しいやつかもん!

うち会社はパートを大切にがモットー。おしゃべりタイムとか出勤欠勤も自由。当然仕事は終わらない

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