デーモン閣下「シンデレラプロジェクト?」【後半】back

デーモン閣下「シンデレラプロジェクト?」【後半】


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9:
第8話 I want you to know my true colors.
?シンデレラプロジェクトルーム?
閣下「私物の持ち込み?まあ、いいんじゃない?」
未央「ホント!?やったー!」
みく「仕事に関係無いものは必要ないと思うにゃ」
未央「そう?みんなの個性がみえて、いいかと思ったんだけど…」
閣下「みくの言うことにも一理ある、ここは仕事場であって遊び場ではない」
閣下「常識的に考えれば、私物の持ち込みなど言語道断である」
李衣菜「さっきはいいって言ってたのに、この手のひらの返しよう…」
閣下「だが、わg」
凛「『だが、我輩悪魔に人間の常識は関係ない、むしろ神が作った常識を破ってこその悪魔教である』、そんなとこ?」
閣下「…………である」
卯月「凛ちゃん、閣下さんの言いたいことがわかっちゃうんですね!」
凛「べ、別に……」
閣下「私物の持ち込みは許可する、だが一人一つまでとする」
莉嘉「えー、なんで一個だけなのー?」
閣下「……ダミアン浜田陛下は地獄でも有数の潔癖でな、あまり散らかすと全員揃って正座で説教だぞ?」
蘭子「高貴なる魔王が通りし後は、ただ荒野が残るのみということね」
杏「一つならなんでもいいの!?」
閣下「非神三原則に反しない限りは」
智絵里「ひ、かみ…?」
閣下「神を信じない、神を信じさせない、神を持ち込まない、悪魔教の基本原則である」
美波「えっと、聖書とか十字架とかでなければいいということですか?」
閣下「うむ!悪魔教の教えに則った諸君らの個性あふれる品を楽しみにしているぞ、フハハハハ!」
170:
未央「やったー!」
みりあ「何にしようかなー!」
莉嘉「シールとか?」
かな子「お菓子は、みんなで食べきればまた0個ってことになるのかな?」
きらり「きらりは、カワイイものー!」
閣下「…………」
閣下「盛り上がっているところ申し訳ないが、諸君らに報告がある」
閣下「昨日陛下より、真泥霊羅プロジェクト教典デビュー第二弾の御下知を賜った」
アーニャ「CD…」
李衣菜「デビュー…?」
みく「こ、今度は、誰と誰がデビューするにゃ!?」
莉嘉「はいはーい!アタシアタシ!」
みりあ「私も!」
閣下「うむ……今回の教典デビューは、神崎蘭子」
蘭子「……え?私?」
閣下「うむ、蘭子にはソロで歌ってもらう」
蘭子「…………えっと」
みく「蘭子ちゃん、ファイトにゃ!」
みく「デーちゃん、みく達は待ってるから、忘れないでね」
閣下「無論だ、フハハハハ!」
閣下「では蘭子、一緒に来てくれ」
蘭子「…………っ、我が闇の力、今こそ開放せん!」
171:
?執務室?
閣下「蘭子よ、実は今回お前に歌ってもらおうと思っている曲が複数あってな」
蘭子「フフ、魔王が選び抜いた珠玉の魂、魔力の波動を感じるわ…」
閣下「いや、だから我輩は元・副大魔王であって魔王はこちらに」
陛下「呼んだか?」
閣下「ああ、いえ、なんでもありません」
陛下「うむ、そうか」
閣下「まあよい、お前のイメージにあったものを選んだつもりだ、気に入ったものを選んでくれ」
蘭子「…………」ドキドキ
「人間狩り」
「怪奇植物」
「鬼」
蘭子「」
閣下「いや、正直我輩もアイドル向けの曲というのは毎回悩むのだがな」
閣下「お前は魔女、人間の中でも我ら悪魔と近い嗜好の持ち主ということで割りとすぐに決まったのだ」
蘭子「い、今紡がれし波動が我が根源の調べに…?」
閣下「うむ!今回は活動絵巻も作る予定でな、内容としてはこんな感じで血飛沫が舞い腸が飛び散るそれは美しいものに…!」
蘭子「」
閣下「魔女と悪魔、我らが手を組めばこの世で最も恐ろしい絵巻が出来るであろうな!フハハハハハハハ!」
蘭子「き、教祖よ……」
閣下「フハハハハ、お前も血が滾ってきたか?」
蘭子「い、否!」
閣下「む、ではどうしたのだ?」
蘭子「既に魔力は満ち、闇の眷属たる時は終わりを告げた…」
蘭子「今こそ、封じられし翼を解き放ち、魂を開放させる時!!」
閣下「なんだと……」
蘭子「……き、共鳴できたか?」
172:
閣下「蘭子よ、今お前はなんと言った……」
蘭子「え?」
閣下「闇の眷属たる時は終わりを告げた?それはもしや貴様、我々を裏切りゼウスの配下に…!!!」
蘭子「」
閣下「ジードだけでは飽きたらずまたもや我輩の仲魔を、ゼウスめ……!!!!」
蘭子「ち、ち、違くて……」
閣下「む、一体どういうことなのだ?」
蘭子「えと、あの、この企画が、その…」
閣下「企画?この企画に何か問題があるというのか?」
蘭子「!」コクコク
閣下「そうか…………はっ、もしや!」
蘭子「っ!」パァァ
閣下「ちひろ君!この絵巻の構想を作ったのは346プロの関係者か!?」
ちひろ「え?ああ、いえ、これは外注のはずです…」
閣下「なるほど、そういうことか、蘭子よ……すまなかった」
蘭子「あ、謝ることはないわ、貴方は我が片翼なのだから…」
閣下「我輩ともあろう悪魔がよもやこんなことにすら気づけぬとは……」
蘭子「……!」
閣下「この絵巻を計画したものはゼウスの手先、そういうことだったのか!!」
蘭子「」
閣下「『既に魔力は満ち、闇の眷属たる時は終わりを告げた』、なるほど、悪の信者であったものがゼウスによる洗脳を受けたということだったのか…」
閣下「『今こそ、封じられし翼を解き放ち、魂を開放させる時』、奴らは我々がその事実に気づいていることを知らない、今のうちに奴らを根絶やしにするため奇襲をかけろ、と」
閣下「さすが蘭子、これほど極悪非道な作戦はなかなか思いつけるものではない」
蘭子「あ、あの、だから、違くて…」
閣下「む、これも違うというのか?」
閣下「もしかして、企画自体に問題があるとか?」
蘭子「っ!」ブンブン
173:
閣下「あ?、そういうことね、いややっぱりBear Bookの方言は難しいねえ」
閣下「じゃあ、どういうのがいいわけ?」
蘭子「!」バッ!
蘭子「――かつて崇高なる使命を帯びて!」
蘭子「――無垢なる翼が黒く染まり……」
蘭子「――やがて真の魔王への覚醒が……!!」
閣下「なるほど、わかった」
蘭子「っ!!」パアァ
閣下「そういえば、最初から蘭子はそうであったな…、いや、これは我輩が悪かった…」
蘭子「瞳を持つ者よ…!」
閣下「つまり――陛下に御出演いただきたいと」
蘭子「」
閣下「なるほど、神々の血統を継いでいながら堕天したルシファーの子孫であるダミアン浜田陛下にそれほどまでに憧れていたとは…」
蘭子「あの…わから、ないですか…?」
閣下「いや、十分お前の熱い思いは伝わった、我輩が直々に陛下に……蘭子?」
蘭子「ワガママ言って、ごめんなさい、もう、いいです…」トボトボ
閣下「蘭子……?」
?翌日 シンデレラプロジェクトルーム?
閣下「諸君、おはよう!今日も悪しき一日にしようではないか!」
アーニャ「キレイな花ですね……あ、カッカ、おはようございます」
蘭子「っ!」
閣下「うむ、皆さっそく持ってきたようだな」
閣下「なるほど、この花は凛か」
凛「うん、涼しげになるかと思って」
閣下「奇遇だな、実は我輩も花を持ってきたのだ」
卯月「閣下さんはどんなお花を?」
閣下「これだ」
凛「……見たことない、なんて花?」
美波「とってもキレイですね」
174:
閣下「見たことがないのも仕方あるまい、これは千年香妃花」
凛「やっぱり、聞いたことない」
閣下「中国の山奥に千年に一度だけ咲く花だからな」
未央「さ、さすが悪魔…」
閣下「この花を煎じて飲めばどんな病もたちどころに治り、どんな悩みもすぐに消し飛ぶという」
閣下「ただ、その薬には一つだけその効果に見合うだけの大きな問題があってな……」
美波「すごい副作用があるとか…?」
閣下「いや、副作用は何もない」
アーニャ「いったい、どんな……?」
閣下「――――ものすごく、不味いのだ」
未央「……………………へ?」
閣下「たとえ悪魔が鼻をつまみ一息に飲んでものた打ち回るほどに、恐ろしく不味い」
美波「へ、へえ?、それは、ちょっと嫌ですね……」
閣下「ちょっとどころでは済まされぬほどに不味いのだ……」
卯月「そ、そういえば!あの扉にかかってるのは誰が持ってきたんですか?」
未央「ランランだよね!一番最初に持ってきたんだ?」
卯月「これって、なんですか?」
凛「馬の蹄鉄だね」
アーニャ「ていてつ?」
凛「馬の足に嵌めるものだけど、扉にかけておくと魔除けや、幸運のお守り……に、も…って、蘭子、これ不味いって!」
蘭子「へ?………………あっ」
閣下「」
未央「ち、ちょっと、閣下?」
閣下「…………う、馬の……蹄鉄……」
蘭子「あ、あの……その…」
凛「もしかして、やっぱりああいう魔除けって体に悪いの…?」
閣下「い、いや、我輩も高位の悪魔、人間が作った魔除け程度ではどうともならん……」
未央「なんだ?、脅かさないでよ?」
閣下「だが、ようはあれ、『悪魔はこの中に入ってくるな』『この部屋悪魔の立ち入りを禁ず』ってことだろう…?」
美波「そ、そんなことはないですよ…」
閣下「……これが悪魔にとってどういうことか、見せてやろう…」ポパピプペ
閣下「……もしもし?我輩だが、ちょっと来てくれ…」
175:
卯月「あ、あの、閣下さん、そんなに落ち込まなくても…」
美波「蘭子ちゃんも、気づかなかったのよね?」
長官「閣下?、呼びました…………蹄…鉄……」ガチャ
未央「あ、エーちゃん……」
長官「お、俺、何かしたかな、みんなにそんな、あの…」
アーニャ「エース、違います!」
長官「で、で、で、デリカシーのない悪魔ですみませんだしたああああああああああああ!!!!」ダッ
凛「ち、ちょっと待って!!」
卯月「行っちゃいました…」
閣下「簡単に言えば、親しい者の家に言ったら玄関に名指しで『帰れ』と手紙が置かれてるようなものだ……」
蘭子「あ、あの……」
閣下「蘭子よ、我輩はお前にそこまで言われるようなことをしてしまったのだろうか……」
蘭子「ち、違うの……」
閣下「それにな、なぜ蹄鉄が魔除けになるか知っているか?」
凛「知らないけど、この流れでは聞きたくない…」
閣下「昔々、あるところに馬で旅をする一匹の悪魔がいました……」
未央「だから聞きたくないって!」
閣下「乗っている馬の蹄鉄が壊れてしまったので鍛冶屋を探していると、とある教会の司教がかつて鍛冶屋を営んでいたという話を悪魔は耳にしました……」
アーニャ「カッカ?もういいですよ?」
閣下「そこで悪魔は世を忍ぶ仮の姿で司教に修理を頼みましたが、まだ未熟だったために正体がバレてしまいました……」
美波「なんだか、嫌な予感が…」
閣下「するとなんと酷いことに、逃げようとする悪魔の足に司教は蹄鉄を打ち付けたのです……!」
蘭子「ヒイッ!」
閣下「あまりの痛みに逃げることも出来ず泣き叫ぶ悪魔を司教は『扉に蹄鉄がかかっている時に入ってみろ、またこうしてやる』と何度も痛めつけました…」
卯月「こ、怖いです…」
閣下「必死の思いでその言いつけを承諾し、悪魔は痛む足で逃げ出しました……」
閣下「こうして、馬の蹄鉄は扉にかけておくと魔除けの力を発揮するようになったのです……めでたくない、めでたくない」
閣下「蘭子、お前はそんなにも怒っていたのだな……」
凛「だから、違うって……そうでしょ、蘭子?」
蘭子「その、ごめん、なさい……」
閣下「いいのだ、この蹄鉄がある時は我輩も入らないようにしよう……」トボトボ
閣下「では、諸君、蹄鉄のかかっていない時に、また会おう……」トボトボ
176:
美波「い、行っちゃった…」
未央「あんな小さな背中の閣下初めて見た…」
アーニャ「ええっと、こういうの、日本語では……そうです!」
「「「「「世話のやける……」」」」」
蘭子「っ…………」
殿下「おーい、今、閣下がすごい落ち込みながら歩いてきたが何かあったの?」
卯月「あ、殿下さん、実は……?」
殿下「ん?これは蹄鉄じゃないか、誰かが持ってきたのか?」
殿下「冗談でもこういうことをするもんじゃないぞ、全く」
未央「実はね、ライライ、カクカクシカジカで…」
殿下「マルマルウマウマというわけか、なるほど」
凛「ライデンさんは、蹄鉄を見ても平気なの?」
殿下「我輩は悪魔ではなく雷神族だからな、魔除けは効かないのだ」
未央「そうなんだ…」
和尚「ねえねえ、今エースが咽び泣きながら走り去っていったんだけどどうかしたの?」
和尚「あ、蹄鉄だ、なるほどそういうことか」
卯月「お、和尚さんは蹄鉄を見ても平気なんですか!?」
和尚「たぶん、誰かが良かれと思って掛けたんでしょ?」
和尚「悪気があってやったならともかく、みんながそういうことをする子じゃないって知ってるからねえ」
美波「で、でもエースさんと閣下さんは……」
和尚「ああ、このイタズラね、めちゃくちゃデリケートな悪魔にはすごい効果的なんだよ、精神面で」
和尚「蘭子ちゃんも気にしなくて大丈夫だからね?」
殿下「なんだ、蘭子くんが持ってきたのか?」
蘭子「わ、私は同胞達に、祝福を授けようと…」
和尚「うんうん、大丈夫だからねー」
殿下「だけど、蘭子くんはもっとホラーなものを持ってくると思っていたんだけど意外だねえ」
和尚「何言ってんのライデン、蘭子ちゃんはホラーとかグロテスクなものは苦手なんだから」
未央「え、そうなの!?」
美波「ちょっと意外かも…」
アーニャ「ランコは、昨日もコウメに誘われたホラー映画も、怖くて見ませんでした」
和尚「まあ、閣下もそのことには気づいてないみたいだけどねー」
蘭子「うぅ……」
177:
?深夜 ダミアンの館?
陛下「それで、お前らはいつまでここにいるつもりだ?」
閣下「しょうがないじゃないですか浜田さん、我輩達、シンデレラプロジェクトルームに入れないんですから…」
陛下「浜田さんって言うな、陛下って呼べ」
長官「そうっすよ……ここしか居場所がないんですよ…」
閣下「それにここは346プロから近いし…」
陛下「ここはお前達の居場所ではない」
長官「ちゃんと手を洗ってから入ったしいいじゃないですか?、あ、ちょっとトイレかりますね…」
陛下「わかっているとは思うけど、横に掛かってるタオルは風呂で使うやつだから、それで手をふかないように」
長官「わかってますよ?、毎回聞いてるんだから?」トボトボ
陛下「全く…おいデーモン」
閣下「…なんですか?」
陛下「あいつを連れてさっさと帰れ」
閣下「でも、蹄鉄が…」
陛下「まだそんなことを言ってるのか、おおかた蘭子くんも良かれと思って深く考えなかっただけだろうに」
閣下「ですが、この前の作戦会議の時も、奴は何故か途中で出て行ってしまい…」
閣下「きっと我輩に何か不満が…」
陛下「デーモンよ、そんなことでどうするのだ!!」
閣下「っ!」
陛下「お前は以前のニュージェネレーションズの件で、彼女らから逃げず共に歩むことを誓ったのだろう!」
陛下「それなのに、このようなところで何をウダウダと!」
閣下「……そうであった、我輩は奴らと向き合うと決めたのだ」
閣下「申し訳ありません陛下、このデーモンは行かねばならぬところがあります」
陛下「うむ、行くのだデーモン!エースを連れて!」
閣下「はっ!」ピューン
陛下「いや、エースも連れていけってば…」
長官「あっれー?閣下は帰っちゃったんですかー?」
陛下「私はコイツと一夜を過ごすのか……」
長官「あっ、陛下ー、間違って横のタオル使っちゃいましたーww」
陛下「」
長官「いやあ、ちょうどいいところにあったもんだからついwwww」
陛下「デーモンは減給……」
長官「え、閣下何かしたんすか?」
陛下「ああ、そしてエース、貴様は……」
長官「なんすかなんすかwwwwもしかしてボーナスとかww」
陛下「――処刑だ」
長官「」
178:
?翌日 346プロ?
蘭子「…………」カキカキ
閣下「おはよう、蘭子よ!」
蘭子「ヒッ!!!!」
閣下「昨日はすまなかった、だが我輩はお前と改めて話が…」
蘭子「で、で、で……」
閣下「…ん?どうしたのだ?」
蘭子「で――――デスティニー!!」
閣下「…………」
蘭子「…………」
閣下「…………」
蘭子「…………」
閣下「…………」
蘭子「………あ」
蘭子「アーッハッハッハッハ!!」スタスタ
閣下「――――我輩が、何をしたというのだ…」
閣下「蘭子よ!」
蘭子「あぅっ!」
閣下「頼む、今一度、我輩にチャンスを!」
蘭子「その、で、で……」
閣下「……今度はなんだ…?」
蘭子「――デトネーション!!!」
閣下「……車などの内燃機関内で発生する、日本語では爆轟とも表記される異常燃焼現象が、何か…?」
蘭子「…………」
閣下「…………」
蘭子「………あ」
蘭子「アーッハッハッハッハ!!」スタスタ
閣下「だから、何だというのだ……」
閣下「蘭子!」
蘭子「ディザスター!」
閣下「……蘭子!」
蘭子「デオドラント!!」
閣下「……蘭子?」
蘭子「で、でも、デモンストレーション…」トボトボ
凛「……何やってんの?」
179:
?執務室?
閣下「わからん……蘭子の考えていることが全くわからん…」
凛「今、ちょっといい?」コンコン
閣下「凛か、うむ、入るが良い」
凛「うん」ガチャ
閣下「どうしたのだ?」
凛「蘭子と、ちゃんと話せてる?」
閣下「…………どうやら、やはり蘭子は我輩のことを嫌いなようだ……」
凛「はあ、違うよ」
閣下「だが、お前とて見たのだろう、我輩が話しかける度に何か一言『デ』で始まる言葉を叫んで高笑いし去っていく姿を!」
凛「それは、まあ、見たけど…」
閣下「それにあの、扉にかけられた蹄鉄…………」
凛「いつまで気にしてるの……」
凛「何度も言ったでしょ、蘭子はただの幸運のお守りとして持ってきただけで魔除けのつもりなんてないんだって」
凛「というかそもそも、魔除けだって知らなかったんじゃない?」
閣下「そんなはずはない……」
凛「どうして?」
閣下「奴ほどの有能な魔女が、魔除けについて熟知していないわけがないのだ…!」
凛「…………魔女?」
閣下「そうか、お前は気づいていなかったのか、実は奴の言葉は地獄のBear Bookの訛りに非常に近い……」
閣下「つまり、奴は地獄の悪魔と交流のある邪悪な魔女だったのだ!!!!」
凛「…………蘭子が、自分でそう言ったの?」
閣下「いや、だがあの喋り方は他に考えようが……」
凛「…………全く、世話がやけるんだから」
180:
凛「あのね、蘭子は魔女じゃないよ」
閣下「そんなはずはない、あの喋り方は…」
凛「ああいう芝居がかった言葉が好きなだけ」
閣下「それにあの戦闘服…」
凛「ただの趣味でしょ」
閣下「それに、よく呪文とか魂とか輪廻とか…」
凛「あれ、本当はちゃんと意味があって全部普通の会話なんだってさ」
閣下「闇に、飲まれよ、って……」
凛「お疲れ様です、ってことみたいだけど?」
閣下「それに、あと、他にも…………………マジか」
凛「うん、マジ」
閣下「蘭子って魔女じゃないのか」
凛「うん」
閣下「我輩と共にこの世を恐怖のドン底に突き落とすというのは嘘だったのか……」
凛「そもそもそんなこと絶対言ってないから…」
凛「あのね、蘭子は、少し変わった喋り方のああいう服とか小物とかが好きな礼儀正しい優しい普通の女の子だよ」
閣下「我輩は、なんという間違いを……」
凛「あとね、プロデューサー」
閣下「なんだ、もうこれ以上はさすがに驚けんぞ」
凛「蘭子って、ホラーとかグロテスクなものが大の苦手なんだってさ」
閣下「」
閣下「え、今なんて……?いや、だって…」
凛「プロデューサーはさ、蘭子のことをよく見てあげたら?」
凛「蘭子は、本当はもっとプロデューサーと話したいって思ってるんじゃないかな」
閣下「…………だが、」
凛「恥ずかしがり屋だから、うまく言えないだけだよ」
閣下「あ奴は、恥ずかしがり屋、だったのか…」
凛「まだプロデューサーは蘭子のこと全然知らないんだよ」
凛「でも蘭子からは中々近づけない、なら、プロデューサーから近寄ってあげないと」
凛「蘭子が手を伸ばせば届く場所まで」
凛「私達を連れ去ってくれた時くらい近くまで、ね?」
181:
?346プロ ロビー?
閣下「蘭子!!」
蘭子「えぅっ!で、データベース……」
閣下「少し、我輩と一緒に来てはくれないだろうか」
蘭子「………え?」
?庭園?
閣下「夕日が美しいな、地獄では逢魔が時は丑三つ時と並び大変縁起が悪いとされる素晴らしい時間なのだ」
蘭子「灼熱の業火が、我が身を焦がす…」
閣下「そうだな、今日は日差しが強い、そうだ、前に地獄で吸血鬼の若者がな……」
蘭子「…………魔の者にこの陽はあまりにも残酷ね」サッ
閣下「ありがとう、だが問題ない、我々悪魔は夜行性でこそあるが日光を恐れたりはせん」
蘭子「……この極彩色の魔法石を受け取るがいい」
閣下「フハハハハ、ありがとう、お礼に今度お前には本物の魔法石というものを見せてやろう」
閣下「もっとも、お前がくれたこの魔法石の方が、何万倍も美しいがな……」パク
蘭子「…………」
閣下「うむ、実に美味い」
閣下「なあ、蘭子よ、お前は本当は魔女ではなかったらしいな」
蘭子「……肯定するわ」
閣下「その言葉も、地獄の訛りなどではないのだな」
蘭子「っ…………」
閣下「ハンバーグが、好きなのだそうだな?」
蘭子「っ!え、あぅ!」
閣下「皆から聞いた、全て、教えてもらったことだ」
蘭子「な、何を…我が禁忌に触れようというのか!」
閣下「蘭子、今度、長官オススメのハンバーグ屋に行ってみようか」
蘭子「ふぇ?」
閣下「安心しろ、奴は聖飢魔II随一の食通、奴の情報網を逃れられる店は存在しない」
蘭子「……?」
閣下「だから、今度そこへ行って、お前のことを少しずつ教えてくれ」
閣下「我輩は、お前のことを何も知らん」
閣下「休みの日は何をするのか、どんな音楽を好むか、好きな力士は、最も嫌いな神は?」
閣下「我輩は、何も知らん」
183:
閣下「正直な、今もお前が何を喋っているのかニュアンスしか伝わってきておらん」
蘭子「…………」
閣下「それだけではない、卯月も、凛も、未央も、美波も、アーニャも、きらりも、莉嘉も、杏も、みくも、他の者も全員、何も知らんし、何を考えているのか我輩は全くわからん」
閣下「だがな、聖飢魔IIは違う、奴らが考えていることは何となくだが確かにわかる」
閣下「それは、我々が少しずつ、一歩ずつお互いを知り合い、教え合ってきたからだ」
閣下「だから、我輩はお前達ともゆっくりわかりあっていきたいと、そう思うのだ」
蘭子「………わ、私は」
蘭子「いつも、何を言ってるか、わかんないって言われます……」
蘭子「変な子だって、言われます……」
閣下「だが、お前はその喋り方が好きなのだろう?」
蘭子「…………」
閣下「飾り立てた言葉で格好良くきめる自分が、好きなのだろう?」
蘭子「…………はい」
閣下「なら良いではないか」
閣下「他人に合わせて生きるのは、美しい」
閣下「自らの欲望を抑制して生きるのは、知的だ」
閣下「そうやって、喜怒哀楽の私的感情を抑えこまれ科学技術の歯車となることを強いられたこの近代科学文明では、」
閣下「悲しい時に泣き、楽しい時に笑える場所が刻一刻と消えていっている」
閣下「我輩は、そんな中で自らのやりたいことを貫き通すお前の姿をとても尊く思うのだ」
閣下「蘭子よ、我ら悪魔がこの世を支配した時、世界中の全ての人間がお前を羨み目指すであろう」
閣下「その日まで、決して自分を曲げるな」
閣下「そしていつか、お前が本当に自分の思いでその言葉を捨てさる日が来たのなら」
閣下「その時お前は、何にも染まらず負けない自分を見つけることが出来るであろう」
蘭子「このままで、いいんですか?」
閣下「うむ、少なくとも我輩は、お前の喋り方をかっこいいと思うぞ」
蘭子「………っ!!」
蘭子「あ、あの、あの!!」
閣下「なんだ、どうした?」
蘭子「で、でー、で、でーも、で、で!!」
蘭子「――デーモン閣下!!!」バッ!
184:
蘭子「い、言えた……!」
閣下「……なんだ、そんな、ことだったのか」
蘭子「あの!これ!」バッ!
閣下「これは……スケッチブックか…」パラ
蘭子「…………」
閣下「…………」パラ
蘭子「………っ」
閣下「…………」パラ
蘭子「??っ!」
閣下「…………」パラ
蘭子「あ、あの」
閣下「これは、お前がやりたい絵巻の案であるか?」
蘭子「なっ!!」
蘭子「…………」コク
閣下「なるほどな……だが、よくわからん」
蘭子「……っ!」
閣下「だからお前の言葉で、教えて欲しいのだ」
蘭子「! よ、よかろう!」バッ!
蘭子「聞くが良い、我が下僕、いや、我が友よ!!」
蘭子「今こそ魂を共鳴させる時!!」
蘭子「既に魔力は満ち、闇の眷属たる時は終わりを告げ…」
蘭子「かつて無垢なる翼は黒く染まり、封じられし12の翼は一度道を誤れば…」
蘭子「やがて真の魔王への覚醒が!!」
閣下「……なるほどな、聖なる存在が堕天し、邪悪な存在に変わり、ゆくゆくは魔王へと…」
閣下「これで、あっているか?」
蘭子「!」
蘭子「はい!!」
閣下「フハハハハ!これは面白い!!だが、さすがに人間が仮初めとはいえ大魔王の真似をするとなると……」
蘭子「あっ、……ダメ、でしょうか」
閣下「いや、陛下に掛け合おう」
蘭子「! 感謝する!我が友よ!!」
閣下「だが蘭子、この案は次回の教典でも良いだろうか」
蘭子「?」
閣下「実はな、我輩の中でお前に渡したい曲が決まったのだ」
閣下「聞いてくれるか?」
蘭子「――うむ!」
「MASQUERADE」
185:
?後日 シンデレラプロジェクトルーム?
未央「ランラン、この間のPV撮影どうだった??」
蘭子「ふっ、造作も無きこと、図らずも戯れに興じてしまったわ」
凛「えっと、楽しかった、ってこと?」
蘭子「しかり」
卯月「よかったですね、お疲れ様です!」
李衣菜「でも、この部屋も賑やかになったよね?」
杏「ねえねえ、このゲームどんなの??」
殿下「お、やってみるか?」
アーニャ「キレイな絵ですね…」
和尚「僕が昔描いたんだよ」
みりあ「すご?い!」
美波「この本は、エースさんが?」
長官「そ、一つって言われたから本棚一つ丸ごと持って来ちゃったー」
智絵里「これ…なんですか?」
参謀「室内で自転車の練習ができる固定ローラーだよ?」
きらり「うきゃー!きらりもやってみゆー☆」
凛「ホント、賑やかになったね…」
かな子「なんで悪魔の皆さんまで…」
未央「あれ?ランランが持ってきたやつ、逆さまになってるよ?」
卯月「ホントだ、直しておきますね」
みく「あれ?というか、悪魔さんがいる時は外しておくようにしたんじゃ…」
蘭子「あれで良い」
蘭子「あれこそが、封印から解き放たれし真の姿…」
かな子「そうなの?」
凛「あ、そういえば、逆さの蹄鉄の意味は…」
蘭子「!」ギク
未央「えっ、なになに?」
凛「ふふ、扉に蹄鉄をかけると魔除けや幸運のお守りになる」
凛「でもね、逆さにすると、その意味も逆さになるの」
卯月「つまり?」
凛「――不運を呼び寄せ、悪魔を集める、かな」
「フハハハハ!おはよう諸君、今日も元気に悪事を働くぞ、フハハハハハハハハハハ!!!」
第8話 I want you to know my true colors. 終
188:
第9話 "sweet" is a magical word to make you "un"happy!
?都内 CDショップ?
卯月「あの、かな子ちゃん達のCD発売イベントの会場ってここであってますよね?」
凛「うん、そのはずだけど……」
卯月「でも、どこにもいないよ?」
美波「ラブライカとニュージェネレーションズ、あと蘭子ちゃんで時間の空いている者は来るようにって言ってたし…」
凛「うーん…」
――♪ジャズズ、ジャズズ、ジャズ、ズジャジャジャジャジャ…♪
卯月「な、なんですか!?」
美波「もしかして…」
凛「…………はあ」
「フハハハハハハハハハハ!!」
閣下「諸君!たった今、このレコード屋は我々Candy Islandが占拠した!フハハハハ!」
かな子「Candy Islandでーす……///」
智絵里「よ、よろしく、お願いします……」
杏「よろしくお願いしまーす!」
卯月「あ、閣下さんとみんなです!!」
美波「みんな、あの格好で外を歩いてきたのかしら……」
閣下「おい、そこの店員よ!」ビシッ
店員「は、はい!」
閣下「まさかこの店には我々Candy Islandの教典が置かれていない、などということはないだろうな」
店員「ハ、ハ、ハイ、あ、あります…」
閣下「よろしい、売れ行きはどうだ?」
店員「え、ええ、売れてます、ハイ…」
かな子「よ、よかったあ…」
智絵里「四つ葉のクローバー、いっぱい集めたからかな、エヘヘ」
美波「閣下さんと他の子の温度差が…」
店長「あ、あの、なんの騒ぎですか?」
卯月「あ、店長さんがきましたよ!」
凛「店長が来るって、どっちの挨拶なの、もう……」
閣下「お前が店長か?」
店長「ハ、ハイ」
閣下「Candy Islandの教典は、当然この店の”ご推薦”レコードになっておるんだろうな、どうなんだ?」
店長「ハイ、ぬかりありません、ハイ」
杏「ありがとうございまーす!」
189:
閣下「ほう、これか……フハハハハ!気に入った!!」
かな子「私達のポスターだよ、智絵里ちゃん!」
智絵里「手描きのポップまである…」
閣下「この店に褒美を取らせよう、ここにCandy Islandのサインを入れてやる」
店長「あ、ありがとうございます」
かな子「これからも、Candy Islandをよろしくお願いします!」カキカキ
智絵里「よ、よろしく、です!」カキカキ
杏「よろしくー!」カキカキ
店長「こ、こちらこそ…?」
閣下「よろしい、これからも励めよ、さもないとこの店は呪われるぞ、わかったな」
店長「ハ、ハイ、励みます」
閣下「フハハハハ!我輩は大変機嫌がいい、今日は特別にここでCandy Islandによる教典お渡しの儀を執り行う!!」
店長「はあ、ではあちらにブースを用意しておりますので……」
閣下「ほう、準備がいいではないか、気に入った!」
凛「ああ、こういう段取りだったんだ…」
美波「それにしては店長さん、本当に驚いてたけどね…」
閣下「今日は特別に世を忍ぶ仮の姿でこの店に潜入しているラブライカとニュージェネレーションズのお渡し会も行ってやろう!!」
店長「……え!?」
凛「はあ!?」
卯月「私達もですかあ!?」
美波「こ、困ります、私服ですし…」
閣下「問題ない、Sgt.ルーク篁!」パチン
参謀「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!!」
参謀「みんなの戦闘服、持ってきたぜ!!」
凛「」
卯月「」
美波「」
店長「あ、あの、あちらに更衣用のスペースがありますので……」
閣下「この場にいる者は、皆悪魔の餌食となるのだ!フハハハハ!!」
190:
?イベント終了後 CDショップ控え室?
閣下「諸君!教典お渡しの儀、御苦労であった!」
智絵里「す、すごく緊張しました……」
かな子「でも、いろんな人に買ってもらえてよかったね!」
杏「これで夢の印税生活にまた一歩……!」
凛「…………」
卯月「…………」
美波「…………」
閣下「む、どうしたお前達、元気がないぞ?」
凛「……何も、聞いて、なかったんだけど?」
閣下「フハハハハ!それは無論、サプライズだったからな!」
卯月「私達はともかく、店長さんも驚いてました…」
美波「呼ばれたのが私達だけなのが不思議だったけど、こういうことだったんですね…」
閣下「敵を騙す時はまず味方から、ということだな」
智絵里「みんなが来てくれたから、緊張したけど、ちゃんと最後まで出来ました…」
かな子「みんな、ホントにありがとう!」
凛「この2人に笑顔で言われると、何も言えなくなる…」
杏「ちなみに、杏達はみんなも参加することはお店まで歩いてくる途中で聞いてたから知ってたよ」
美波「そんなの……というか、その格好でお店まで歩いてきたの…?」
卯月「それは、ちょっと楽しそうですね!」
閣下「戦闘服で歩いていればそれだけで宣伝になるからな、我輩も聖飢魔IIの巡礼ではよくやったものだ」
凛「というか、早く出て行ってくれない?いい加減着替えたいんだけど…」
閣下「む、着替えるとはどういうことだ?」
美波「いや、私達、衣装のままなので…」
閣下「何を言っている、今日はこの後3件ほど巡礼するのだぞ?」
凛「」
美波「」
卯月「私達も一緒に行っていいんですか!?」
閣下「無論だ、既にレコード屋にも連絡してある」
美波「あ、あの、閣下さん……」
凛「それって、移動用の車とかは……」
閣下「フハハハハ、さすがに距離があるからな、現地までは車で移動だ」
美波「よかった……」
閣下「レコード屋に歩いて10分くらいの駐車場に止めてそこから宣伝がてら歩いていく」
凛「」
美波「」
191:
?後日 シンデレラプロジェクトルーム?
未央「そ、そんなことがあったんだ…」
凛「ホント、大変だったよ…」
美波「いろんな人に、見られちゃった…」
アーニャ「アー、お疲れ様でした…」
卯月「とっても楽しかったです!」
未央「しまむーは、いつまでもそのままでいてね……」
卯月「? はい!そういえば、Candy Islandのみんなにテレビ出演が決まったみたいですよ」
未央「おお、さっそく宣伝の効果が…」
凛「なんて番組だっけ」
美波「たしか、『頭脳でドン!ブレーンキャッスル』って番組だったと思うよ」
アーニャ「クイズ、番組ですね」
未央「なるほど、それで…」
凛「うん、それで、ああいうことに…」
閣下「はい、じゃあ次の問題いってみよう!」
杏「えー、まだやるのー?」
殿下「次の問題に正解できればライデンの特製ケーキだ」
かな子「ケーキ…!」
長官「じゃあ智絵里ちゃん、ウィーンの3大作曲家といえばモーツアルト、ハイドンとあと一人は誰?」
智絵里「え、えっと…」
凛「クイズ番組の出演が決まった途端、本人達よりもやる気出しちゃって…」
美波「『我々がいる以上、勝利は決まったも同然だ!』って」
アーニャ「みんな、とっても頭いいですね?」
卯月「すごいです!」
未央「あれ?でもCandy Islandってこの後…」
トレ「お前達!いつまで待っても来ないと思えばこんなところで!」ガチャ
かな子「と、トレーナーさん!」
殿下「む、まだ問題の途中だぞ」
トレ「……いい大人が雁首揃えて、小娘捕まえて何を遊んでるんですか?」
閣下「いや、我々は大人ではなく大悪魔であって」
トレ「どうでもいい!」
長官「ヒィッ!」
192:
トレ「Candy Islandはこれからダンスレッスン、いいですね?」
陛下「だが、もう収録は明日で…」
トレ「いいですね!?」バン!
陛下「はい」
トレ「はあ…お前達もさっさと行くぞ」
杏「でも、杏はダンスレッスンよりこっちの方が…」
トレ「行くぞ?」バン!
杏「はい」
?レッスン後 執務室?
閣下「ふむ、各ユニットどれも教典の売れ行きは好調か…」
閣下「やはり巡礼に参加させたのは正解であったな、その分蘭子の不在が惜しまれるところだが…」
閣下「まあ仕事だったからこその不在、伸びている証拠であろう」
未央「閣下?、ちょっといい?」コンコン
閣下「む、入るが良い」
未央「あのさ、ちょっと手伝って欲しいんだけど」ガチャ
閣下「?」
?シンデレラプロジェクトルーム?
智絵里「でも、大勢の人の前だと緊張しちゃって…」
かな子「やっぱり、緊張するよね…」
みく「みくなら絶対楽しむにゃ!お客さんも楽しませるにゃ!」
李衣菜「だね!」
?「あの…」
かな子「? どなた、ですか?」
みく「346プロの人?」
李衣菜「見たことないけど…」
智絵里「も、もしかして、怖い人…?」
李衣菜「え!?不審者!?」
193:
?「いえ、違います、怪しい者ではありません」
?「私、小暮ヨシノブと申します」
みく「ヨシノブ?やっぱり聞いたことないにゃ」
かな子「あ、もしかして明日の収録のスタッフさんですか?」
ヨシノブ「いいえ、そうではなく…」
智絵里「じゃあ、やっぱり、怖い人ですか…?」
未央「……ぷっ、アハハハハハハハハハ!!」
李衣菜「み、未央ちゃん!?」
未央「ダメだ、面白すぎる!アハハハ!!」
かな子「小暮さん、未央ちゃんのお知り合い?」
未央「いや、あの、アハハハハハハ!!」
みく「笑ってちゃわかんないにゃ!!」
未央「ゴメンゴメン、でもさ、アハハ」
未央「ではでは改めて、ご紹介しましょう!!」
未央「こちらにおわすをどなたと心得る、ええい頭が高い控えおろう!」
智絵里「あ、ごめんなさい…」
未央「いや、そのままでいいからね、この方こそ、悪魔教教祖、デーモン閣下の世を忍ぶ仮の姿…」
未央「小暮ヨシノブ様であらせられるぞー!!」
ヨシノブ「どうも、小暮ヨシノブです」ペコリ
李衣菜「………え?」
かな子「い、今、デーモン閣下って……」
未央「本日は、明日の練習のためにお客さん役として来てくださいました、よろしくお願いします」ペコリ
ヨシノブ「いやいや、こちらこそよろしくお願いします」ペコリ
みく「も、もしかして、デーちゃん…」
智絵里「でも、全然……」
ヨシノブ「本日は皆さんの練習相手を務めさせていただきます」
ヨシノブ「ということで、これより恐怖の特訓を執り行う、フハハハハハハハハハ!!!!」
「「「「えええええええええええええええ!!!!!?????」」」」
194:
みく「ちょっとデーちゃん、どういうこと!?」
ヨシノブ「先ほど言った通り、練習相手を頼まれてな」
李衣菜「そういうことじゃなくって、その格好は…」
ヨシノブ「この姿を見せるのは初めてだったか、これは我輩が人間界で正体を隠すための世を忍ぶ仮の姿だ」
かな子「全然気づきませんでした…」
智絵里「すごい、ただのおじさんみたい……」
未央「私も最初は被り物でもしてもらおうかって思ったんだけどさあ」
ヨシノブ「出来る限り実際に寄せた方がいいだろうと思ってな」
みく「というか、いつもその格好で仕事すればいいんじゃ…」
ヨシノブ「それはできん相談だ」
李衣菜「なんでですか?」
ヨシノブ「覆面を被って仕事をするサラリーマンはいないだろう?それと同じだ」
かな子「わかるようなわからないような……」
ヨシノブ「それに、一度この姿に変身すると本来の姿に戻るまで2時間ほど瞑想が必要になるのだ」
智絵里「悪魔さんも大変なんですね…」
ヨシノブ「だが今日は他でもないお前達の願いとあってこの姿で来てみた次第だ」
かな子「ありがとうございます!」
智絵里「が、がんばります!」
ヨシノブ「その意気やよし!だが、観客が一人ということもないだろうしなあ…」
未央「他の聖飢魔IIも呼ぶ?」
ヨシノブ「いや、それには及ばん……ハァッ!!」
ヨシノブ2「これでよし」
ヨシノブ8「もう少し多いほうが良くないか」
ヨシノブ25「だが部屋の広さを考えるとこれくらいが限界じゃないか?」
ヨシノブ43「それもそうか」
かな子「」
智絵里「」
みく「悪魔って、なんでもありなの…?」
李衣菜「これも、ロック…?」
未央「いや、違うと思うよ」
ヨシノブs「「「「「では始めるとしよう!!フハハハハハハハハハ!!」」」」」
195:
?翌日 楽屋?
かな子「ええっと、信長、秀吉、光秀、家康…」
智絵里「お客さんはみんな小暮さん、お客さんはみんな小暮さん、お客さんはみんな……」
杏「……まあ、後はなるようになるよ」
智絵里「うん…」
かな子「陛下さんや未央ちゃん達も見に来てくれるって言ってたし、頑張ろうね!!」
かな子「…………」
智絵里「…………」
幸子「おはようございまーす!」ガチャ!
幸子「もう前の現場が長引いちゃって、これもボクがカワイイからですかね??」
かな子「こ、輿水幸子ちゃん…!」
智絵里「うわぁ…!」
幸子「あ、あれ、部屋を間違えましたか?」
「――悪魔の森の奥深く…」
幸子「こ、この声は!」
「――省略!」
幸子「ヒイッ!」
閣下「お前も蝋人形にしてやろうかァ!!」
幸子「??????!!!!や、やめてください!こんなにカワイイボクはもう十分お人形さんみたいにカワイイですからわざわざ蝋人形にしなくても十分カワイイですぅ!!」
閣下「む、お前はいつだか長官のレッスンを受けていた娘ではないか」
幸子「そ、そうですよ、輿水幸子です!」
閣下「ついつい知らん声が聞こえてきたので気合いを入れて入室してしまった、フハハハハ」
幸子「だいたい何なんですか貴方は!毎回こんなにカワイイボクを驚かして!」
幸子「皆さんも何か言ってあげてください!」
かな子「あ、閣下さん、おはようございます!」
智絵里「今日は、よろしくお願いします…」
杏「とりあえず飴ちょうだーい」
幸子「だからなんでみんなそんなに反応薄いんですか!!」
196:
閣下「そりゃあ我輩はコイツらのプロデューサーなんだから当然だろう」
幸子「そ、それはそうですけど…」
紗枝「幸子はん?」
友紀「ここにいたんだ?」
紗枝「声がするなあ思たら、何してはるんどすか?」
友紀「ライバルに宣戦布告とか??」
幸子「紗枝さん、友紀さん!聞いてください、この人が!」
閣下「人ではない、悪魔である!」
幸子「あっ、ごめんなさい、えっと、この悪魔が!」
閣下「うむ」
紗枝「ああ、貴方が地獄から来やはったゆうプロデューサーはんどすか?」
紗枝「うち、小早川紗枝いいます、よろしゅう」ペコリ
友紀「ああ、あの噂の!アタシ姫川友紀、よろしくね!」
閣下「デーモンである!よろしく頼むぞ、フハハハハ!」
幸子「だからなんでみんな歓迎ムードなんですか!」
閣下「これはお近づきの印の大教典だ、受け取るがいい」
紗枝「おおきに?、うわあ、みんなごっつい格好してはりますなあ」
友紀「ねえねえ閣下、地獄には大物野球選手とかいないの?」
閣下「もちろん大勢いるぞ、悪魔が地上を制圧した暁には、球界も地獄の最恐球団が席巻することであろう」
友紀「へえ!やっぱ魔球とかあるのかなあ!」
閣下「せいぜい怯えているがいい、フハハハハ!」
幸子「なんで世間話してるんですかあ!」
閣下「ところで、貴様らも今日の出演者か?」
幸子「無視しないでください!」
友紀「そうだよ!」
紗枝「よろしゅうお手柔らかに」
閣下「そうか、それはすまなかった」
閣下「おい、お前達、先輩方がわざわざ楽屋に来てくれたぞ」
197:
かな子「は、はい!三村かな子です、よろしくお願いします!」
智絵里「お、緒方智絵里です、よろしくお願いします!」
杏「双葉杏、よろしくお願いします…」
紗枝「今日は怪我せんように気ぃつけまひょ」
友紀「収録ハードだけど、頑張ろうね!」
智絵里「は、はい…」
杏「怪我?ハード?クイズ番組でしょ?」
幸子「え?知らないんですか?」
友紀「今回から、体を使ったアクションバラエティに変更になったんだよ」
「「「ええええええ!!??」」」
紗枝「それに、今回は特別編やゆうて……」
閣下「……む?」
『悪魔とドン!Devil castle!!』
未央「…………何これ」
?本番?
瑞樹&愛梨「悪魔とドン!」
参謀&和尚&殿下「「デビルキャッスル!!」」「いえ?い!」
閣下「……どういうことですかな、これは」
陛下「番組プロデューサーに頼まれてな、面白そうだったから承諾した」
閣下「はあ……」
陛下「大丈夫、ゼウスの方はエースが全力で警備してる、一人で」
閣下「ならよいのですが…」
瑞樹「さあ、装いも新たに生まれ変わりましたこの番組」
愛梨「悪魔の皆さんがアイドルと一緒に大活躍する、他では絶対に真似出来ない番組になってまーす」
瑞樹「まあ、そりゃあ無理でしょうね…」
198:
愛梨「ではこの番組を一緒に盛り上げる悪魔の皆さんに、自己紹介をしていただきましょう!」
参謀「お茶の間のマダム、こんにちは、貴方の永遠のアイドル、ルーク篁です」
瑞樹「は?い、篁さん、よろしくお願いしま?す」
参謀「今日はみんなで盛り上がっていこうぜえええええええええ!!!!」
観客s「「「「「「Yeaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaahhh!!!!!!」」」」」」
愛梨「では次はこの方でーす」
殿下「ライデン湯澤です、ぶっひょ!!」
観客s「「「「ぶっひょ!!」」」」
殿下「ぶっひょ!!」
観客s「「「「「ぶっひょ!!」」」」」
殿下「ぶっひょ!!」
観客s「「「「「「ぶっひょ!!」」」」」」
瑞樹「わからない、わからないわ……」
愛梨「最後はこの方でーす」
和尚「先日ニュージェネレーションズと出たラジオが好評で大変安心しました、ゼノン石川です」
瑞樹「よかった…、彼はマトモそうね…」
殿下「おい、石川くん、君じゃイマイチお客さんが盛り上がってないよ」
和尚「ええ、そんなことないでしょう」
参謀「このままだと次にいけないから、早くいえ?いのおじさんに来てもらった方がいいよ」
愛梨「いえ?いのおじさんって誰ですか?」
参謀「お、愛梨ちゃん気になる?」
愛梨「はい?」
殿下「ほら、出待ちしてるから早くしなさいよ」
和尚「アイツが出ると、笑いが全部もってかれちゃうんだもの」
愛梨「?」
和尚「でも、ああ、ダメだ、アイツが来る、来てしまうー」
瑞樹「ああ、なんだか嫌な予感ね、わかるわ…」
和尚「――――いえ?????????い!!!!」
観客s「「「「「「いええええええええええええええええええええええいいい!!!!!」」」」」」
和尚「やあみんな、いえ?いのおじさんだよ」
瑞樹「わからない、悪魔って何、わからないわ……」
和尚「これ以上喋っても放送の尺の関係で全部カットされると思うからさっさと次に繋げるよ」
和尚「はい、瑞樹ちゃん愛梨ちゃん、どうぞ」
愛梨「はーい、皆さんよろしくお願いしまーす」
瑞樹「進行のこととかはちゃんと気を使ってくれるのね」
199:
閣下「やはり、いえ?いのおじさんが来てしまったか…」
陛下「鉄板だからな」
卯月「あ、閣下さん、陛下さん!」
閣下「おお、お前達、撮影中だあまりうるさくするなよ?」
未央「は?い」
凛「でも、大丈夫なの、あれ?」
陛下「聖飢魔IIの構成員は皆バラエティには慣れている、問題ない」
閣下「参謀など下手なコメディアンよりよっぽど喋れるからな」
未央「それもそれでどうなの?」
瑞樹「さあ、それでは、アピールタイムを賭けて対決するアイドルの登場です!」
愛梨「まずは最多出場の、いつもの面々です!」
幸子「フフーン!」
紗枝「いぇい!」
友紀「いっくぞー!」
愛梨「いらっしゃーい、ではチーム名をどうぞ!」
幸子「カワイイボクと!」
友紀「野球!」
紗枝「どすえチーム、どすえ?」
瑞樹「はい、では続いては!」
愛梨「シンデレラプロジェクトが送り込んだ刺客、今日がテレビ初というフレッシュな3人です!」
瑞樹「いらっしゃい、チーム名をどうぞ?」
かな子「は、はい!せーのっ」
かな子「き、キャンディ アイランドです!」
杏「Candy Islandですっ!」
智絵里「きっ……」
愛梨「ふふっ、初々しいですね?」
瑞樹「さあ、早どうでしょうか、審査員のルーク篁さん?」
参謀「そうですね、ユニット名を言うだけで笑いを取る、こういうシンプルなことがね、なかなか出来ないんですよ」
参謀「素晴らしいと思います」
瑞樹「おおっと、Candy Island早くも大絶賛!10P!」
幸子「ええ?!?ち、ちょっと!!」
瑞樹「何か?」
幸子「まだ、ボク達何も喋ってないんですけど!」
殿下「では、輿水幸子のマイクパフォーマンス、どうぞ!!」
幸子「え!?あ、えっと、その……」
幸子「……次、いきましょう」
200:
スタッフ「はい、オッケーです!」
閣下「ふむ、やはり緊張しているな…」
陛下「まあルーク達が上手く捌くだろう」
未央「緊張する新人を優しくフォローする悪魔……」
凛「悪魔ってなんだっけ……」
瑞樹「お疲れ様です、閣下」
閣下「おお、瑞樹か」
瑞樹「ご無沙汰しております、あら、みんなも久しぶりね」
卯月「お、覚えててくれたんですか!」
瑞樹「もちろんよ、一緒にイベントを作った仲間だもの」
未央「そんな、あ、ありがとうございます!」
閣下「うちの新人が世話になっているな、あとうちのバカが若干数名」
瑞樹「アイドルのみんな、ちょっと緊張気味ですがそれをなんとかするのもMCの腕の見せどころですから」
閣下「頼もしい限りだな、フハハハハ」
瑞樹「それにしても、悪魔の皆さんも随分慣れていますね」
瑞樹「これは、推薦したかいがありました」
閣下「あいつらを推薦とは、なかなか無茶をするのだな…」
瑞樹「いえいえ、番組プロデューサーにちょっとだけ、シンデレラプロジェクトはアイドルも周りのスタッフも面白い、って話しただけですよ」
閣下「もしや、うちのアイドルにオファーが来たのも…」
瑞樹「そういうことを聞くのは、野暮というものですよ?」
閣下「フハハハハ!これは失礼した!」
201:
瑞樹&愛梨「「風船割り対決?!!」」
瑞樹「ルールは簡単!相手の頭上の風船を早く割った方の勝ち!」
愛梨「普通の風船割り対決なら空気入れで膨らませるところですが、悪魔とドン!はひと味違います!」
瑞樹「空気入れではなく専用の自転車を漕ぐことで、風船が膨らんでいきます!」
愛梨「まずは見本を見せてもらいましょう!挑戦するのはこちらの方!」
参謀「俺こそが、聖飢魔IIのステージ下手で輝く美しき青きチャリンコライダー、ルーク篁だ!!」
愛梨「篁さんは、自転車移動が趣味だそうです?」
瑞樹「そして、風船の下には動かざること山の如し、ゼノン石川和尚がスタンバイしています」
和尚「僕の立ち位置は見本を置く必要があるのでしょうか」
瑞樹「あります」
和尚「そうですか、なら仕方ない」
愛梨「なお、ルークさんは悪魔ということで、風船も特大サイズで用意しました?」
和尚「別に普通のでいいんじゃないでしょうか」
愛梨「いえいえ?」
和尚「そうですか、なら仕方ない」
瑞樹「では、チャレンジスタートです!」
参謀「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」ガシャガシャ
愛梨「ルークさん、凄まじいさでペダルをこいでいます!」
殿下「自転車が壊れないギリギリのラインで力を入れているな」
参謀「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」ガシャガシャ
参謀「うおりゃあああああああああ!!!!!」パアン!!!!!
和尚「!」ビクッ!
瑞樹&愛梨「…………」
殿下「…………」
KBYDチーム「「「…………」」」
C・Iチーム「「「…………」」」
参謀「ハア………ハア…」ゼエゼエ
観客s「…………」
瑞樹「…………う」
瑞樹「動きましたああああ!!!!」
観客s「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」」」」
愛梨「動かざること山の如し、ステージ上でも何があろうと動かないと言われるあのゼノンさんがビクッとしました!」
瑞樹「これは、いかがでしょうか、湯澤さん」
殿下「非常に貴重な映像ですね、是非とも地獄の彼の両親にも見せてやりたいです」
愛梨「ルークさん、いかがですか?」
参謀「最後は、自分との戦いでした、諦めないことの大事さをテレビの前のちびっ子に少しでも届けたい、それだけでした」
瑞樹「石川さんは?」
和尚「若さが出ました」
202:
卯月「参謀さん、すごいですね!」
閣下「まさかあの和尚を動かすとは…」
陛下「ルークもまだまだ、進化しているということだな」
未央「いや、ホントにチョビっと動いただけだし…」
凛「そもそもリアクションとしては失敗なんじゃ…」
瑞樹「では、続いてはアイドル達のチャレンジです!」
愛梨「尺の関係で、今のゼノンさん達よりも美味しい絵が撮れなかった場合はナレーションベースになるので、頑張ってくださーい」
かな子「えええっ!?」
幸子「テストがノーカットで本番がナレーションってあり得ないでしょう!」
愛梨「では、用意、スタート!!」
――――序盤こそ同じペースで始まった両者、しかし体力的に姫川友紀を擁するKBYDチームが若干有利に試合を運ぶ
――――そして約1分後、C・Iチームの風船は無残にも破裂
――――まだまだ初々しいC・Iチームは悪魔たちを超えることができなかった
――――そう、このナレーションベースも全て放送枠と新人アイドルを利用した悪魔たちの残虐極まりない作戦だったのである
瑞樹「はい、では罰ゲーム!」
愛梨「負けたキャンディチームには、こちらの健康茶を飲んでもらいます!」
瑞樹「ちなみに、こちらの提供は健康食品兵器に詳しいルーク篁さんです」
参謀「お前も血液サラサラにしてやろうかぁ!」
友紀「一気にいったほうがいいよー!」
杏「無理無理無理!!」
紗枝「ふふっ」
智絵里「うぅ……苦い、です…」
卯月「あれって…もしかして……」
凛「卯月、知ってるの?」
卯月「私が熱を出して寝込んだ時に入ってたんですけど……」
未央「けど?」
卯月「すっっっっごく、苦かったです……」
凛「そうなんだ…」
未央「でも、おいしいリアクション取れてるじゃん!」
閣下「というかあいつら、アイドルが画面に出る時間を奪ってどうするのだ…」
陛下「あとで説教だな」
203:
瑞樹&愛梨「続いては?マシュマロキャッチ対決?!」
愛梨「こちらのお手本をするのは?」
殿下「ぶっひょ!」
瑞樹「ライデン湯澤さんです!」
愛梨「マシュマロガンを撃つのはゼノンさんでーす」
和尚「いえ?い」
瑞樹「モンスターリズムセクションとも呼ばれる抜群のコンビネーションを持つこの2人、さあ、スタートです!」
殿下「さあ来い!」
和尚「えいさ!」ポン
殿下「ほいさ!」パク
愛梨「おお?!」
紗枝「お上手どすなぁ」パチパチ
友紀「ナイスキャッチ!」
幸子「フフーン!カワイイボクだってあのくらい余裕ですよ!」
瑞樹「見事なキャッチです!KBYDチームもナレーションベースを恐れてか、ついついコメントが多くなります!」
殿下「たりなひ」モグモグ
和尚「えいさ!」ポン
殿下「ほいさ!」ピョーン
かな子「美味しそう…」
智絵里「わ、私達もなにか喋らないと…!」
杏「え?え?っと、杏もあんな風に上手にキャッチしたいな!」
瑞樹「さあ、選手の間ではお手本の間にいかにカメラに映るかという場外乱闘が繰り広げられています!」
殿下「たりなひ」モグモグ
和尚「えいさ!」ポン
殿下「ほいっ!」バッ
愛梨「おおっと、ライデンさん、魔力を使ってマシュマロを空中でキープ!そして…」
瑞樹「や、焼いています!雷を使ってマシュマロを弱火でじっくり焼いています!!」
殿下「うまひ」モグモグ
愛梨「終了!!」
瑞樹「素晴らしいチャレンジでしたが、篁さん、いかがでしたか?」
参謀「2人のコンビネーションももちろん素晴らしかったですが、最後の一投は特に驚かされましたね」
参謀「芸術点もかなりの高得点が期待できるのではないでしょうか、ええ」
204:
瑞樹「ありがとうございます!では続いてアイドル達のチャレンジです!」
愛梨「もちろん、ナレーションベースの可能性もあるので頑張ってくださーい」
友紀「いやいや、あれより面白いことするのは無理でしょ!」
幸子「最後のなんですか!?焼きマシュマロ作ってましたよ!?」
かな子「とっても美味しそうでしたぁ…」
紗枝「せやなぁ、収録終わったら作ってもらいまひょか?」
杏「というか、みんな反応してなかったけど普通に飛んでたよね」
智絵里「私、飛べないから取れそうにないかも…」
杏「いやいや、普通飛べないから」
瑞樹「アイドル達がナレーションが始まる前に喋るのに必死です!」
愛梨「今回の挑戦者は、友紀ちゃん&幸子ちゃん、かな子ちゃん&智絵里ちゃんのコンビです!」
幸子「フフーン!こんなにカワイイボクが出るんですから、飛ばされるわけがないじゃないですか!」
友紀「よ?し!いつでもいいよ?!」
友紀「うぐぁ!」ベチッ!
友紀「幸子?!」
殿下「少し距離が近すぎたな」
智絵里「みんな小暮さん、みんな小暮さん……」ブツブツ
智絵里「えいっ!」ポン
かな子「え、あ、ああ!」ポト
かな子「ま、マシュマロが?!」
参謀「食べたい気持ちに体がついてこない、あるんですよね、こういうこと」
友紀「よ?し、オーライ!」
友紀「ほっ、と」パク
友紀「よっしゃあ!」
和尚「ついに点差が着きましたね、姫川選手、いい意味で若さが出ました」
かな子「ここで取れなかったら…、智絵里ちゃん、いいよ!」
智絵里「はいっ」
智絵里「えいっ!」ポン
かな子「あ、あ………あっ!」ズテーン
かな子「あうぅぅぅぅ」パク
かな子「? あ、ほ、ふぉれまひは?!」
智絵里「よ、よかったぁ…」
かな子「美味しいです?!」モグモグ
205:
瑞樹「今回の対決はなんと引き分けです!そして……」
友紀「…………」
かな子「…………」
愛梨「たった今、ディレクターさんからナレーションベースは無しとの報告がありました!」
智絵里「や、やったぁ!!」
幸子「フフーン!当然ですね!!カワイイボクが映ってるんですから!!」
瑞樹「ただし、放送はディレクターズカットバージョンとなります」
愛梨「ノーカット版はウェブにて後日公開されるそうです!」
幸子「そうなんですか、ディレクターさん、切るようなところがあったんでしょうか?」
卯月「かな子ちゃん、やりました!」
未央「まるでお菓子の神様が味方していたようだったね?」
凛「さっきの見本、普通に宙に浮いてたけどいいの?」
閣下「我輩も昔は火を吹いてみたり生き血を飲んだり色々したが問題なかったし大丈夫じゃない?」
陛下「そもそも、悪魔が本来の姿で電波にのっている事実に比べれば大したことではない」
凛「……あれ、もしかして私がおかしいの?」
瑞樹「オシャレ、それは女の子が常日頃から磨き、鍛えあげなければならない筋肉…」
瑞樹「ということで続いては、私服ファッションショー!!」
愛梨「まず最初はもちろんこの方!」
愛梨「白に銀の全身タイツが魅せる美しいボディライン!地獄のヒバリーヒルズからお越しのルーク篁さんです!」
参謀「待たせたね、僕の可愛い子猫ちゃん達」
愛梨「ルーク篁さんの一番のアピールポイントは、何といってもタイツの下に隠されたTバックだそうです!」
殿下「パッと見ただけでは見えないところにまで気を配る、オシャレの基本だな」
参謀「愛してるぜええええええええええ!!!!」
愛梨「そして、アイドルの登場です、まずはこちら!」
愛梨「北海道からやって来た妖精、双葉杏ちゃん!」
杏「いぇい!」
愛梨「Tシャツにスパッツというラフな格好、小脇にはいつも一緒のウサギさん!」
愛梨「Tシャツの文字は、彼女のポリシーか!?」
和尚「”働かない”という言葉から人を抜くと”動かない”になるんだよね」
和尚「”働いたら負け”という人間の彼女と、”動いたら負け”である悪魔の僕、何か強いシンパシーを感じずにはいられません」
206:
愛梨「続いてはこちら!」
愛梨「京都という地に舞い降りた天女、小早川紗枝ちゃん!」
愛梨「今日はいつもの和服を脱ぎ捨てて、学生服でイメージチェンジ!」
紗枝「今日は学校から直接やったから…///」
長官「セーラー服さいこおおおおおおおおおおおおおおおおおううううう!!!!」
瑞樹「だ、誰!?」
愛梨「た、たった今、はるか上空から雄叫びが聞こえてきました!」
殿下「きっと、この会場の外にいる彼もリビドーを抑えきれなかったのでしょう」
和尚「精神の黒幕は無意識の世界で心を操るのです」
瑞樹「か、会場の外まで盛り上げた小早川選手に60P!」
紗枝「だ、誰だかわかりませんけど、おおきに?」
卯月「い、今の声って…」
閣下「…………我輩は何も聞いておらん」
凛「いや、でも…………」
閣下「あーあー、聞こえないのである」
未央「閣下も大変だね…」
陛下「4人まとめて説教だな」
瑞樹「いよいよ次が最後のチャレンジ!勝った方は栄光のアピールタイム!」
愛梨「だけど負けちゃったチームには罰ゲームが待ってまーす!」
瑞樹「美しい渓谷でのダイビングよ!!」
幸子「バンジージャンプじゃないんですか!?」
瑞樹「ヒモがないんだから、バンジージャンプとは呼べないわよねえ」
杏「いや、死んじゃうでしょ」
瑞樹「大丈夫!下では悪魔の皆さんが待機していてみんなをキャッチしてくれるから!」
友紀「ぜ、全然大丈夫に聞こえないんだけど…」
愛梨「更に、万が一の時に備えて魔力で直撃を確実に防ぐ安心設計!!」
智絵里「ま、万が一……」
瑞樹「従来のバンジージャンプよりもよっぽど怖くてよっぽど安全だとスタッフの間でも大評判よ!」
紗枝「さっきから思っとったんやけど、ここのスタッフはん、みんなおかしない?」
愛梨「ということで、みんな安心してダイブしてくださいね?」
かな子「む、無理です…」
207:
スタッフ「はい、オッケーです!」
かな子「ど、どうしよう……」
杏「閣下、杏、無理だと思うよ」
閣下「そうはいっても、もはや引き返せるものではない、どんなものにも試練はあるということだ」
かな子「でも……」
智絵里「……っ」クラッ
閣下「! 智絵里!」バッ
?楽屋?
閣下「大丈夫か?」
智絵里「はい、すみませんでした……」
閣下「ゼウスの妨害か…!」
杏「ただの緊張だって、さっき言われたじゃん」
閣下「だが…」
閣下「…智絵里、収録はいけそうか?」
智絵里「は、はい…」
智絵里「私、この3人で、最後まで一緒にやりたいです!」
かな子「うん!私も、バンジージャンプ怖いけどみんな一緒なら大丈夫だよ!」
杏「ふふん、杏、バンジー嫌だから、逆転希望しまーす!」
かな子「そ、そっか!逆転すればいいんだ!」
智絵里「それで、一緒に歌、届けよう!」
杏「そうだよね、閣下?」
閣下「…………」
杏「……閣下?」
閣下「……フ、フハハハハ!無論である!」
閣下「ここまではゼウスの妨害もあったが、陛下を筆頭とした地獄のコーチ陣の恐ろしい特訓を乗り越えたお前達に敵うものなどありはしない!」
杏「いや、だからゼウスの妨害なんてないから」
閣下「さあ、行くのだ!そしてお前達の恐ろしさを視聴者共に教えてやれ!フハハハハ!」
かな子「Candy Island、いくぞ?!」
「「「おお?!!」」」
閣下「…………」
208:
?スタジオ?
陛下「彼女たちは大丈夫か?」
閣下「はい、むしろここから逆転しようとしています」
陛下「……そうか」
閣下「陛下、我輩は奴らを甘く見ていたようです」
閣下「我輩は、あの3人をいかに鼓舞するかをずっと考えておりました」
閣下「ですがあの3人は、悪魔の力など借りずとも自分達の力で一歩を踏み出したのです」
陛下「それを見てお前はどう思った、デーモンよ」
閣下「最初は少しばかり頼りないユニットだと思い、巡礼も我輩が先頭に立ち、他の構成員にも同伴してもらいました」
閣下「それがいつの間にか、我輩が奴らの背を見ている」
閣下「もしかすると、真泥霊羅プロジェクトにおいて一番悪魔教の真理に近いのは、あの者達かも知れませぬな」
陛下「それは頼もしいことだ」
閣下「では、共に見守りましょう、あの者達の歩みを…」
瑞樹「それではいっちゃいましょう!最後の対決は??」
愛梨「筋肉と頭脳の融合!」
瑞樹&愛梨「「すべり台クイズ?!」」
瑞樹「最後の最後で、以前のクイズ番組に逆戻り!」
愛梨「知力と体力、両方が試されるこの試合、ライデンさんはどう見ますか?」
殿下「体力的には第1試合でも見たようにKBYDチームに分がある」
殿下「だが、C・Iチームはクイズ番組用の猛特訓を積んできたとの情報がある、まさしく知力と体力のぶつかり合い、読めない!」
愛梨「ありがとうございまーす、ところで、悪魔の皆さんはこの対決には参加されないんですか?」
参謀「内容的にお手本も何もありませんからね、致し方ないでしょう」
愛梨「そうですか!では、第一問、芸能の10P!」
『大相撲の力士の番付における最高位の称号は?』
幸子「横綱!」ピンポーン
愛梨「幸子ちゃん正解!」
瑞樹「ここで解説の石川さん!」
和尚「はい、ご存知の通り、力士の番付の最高位である横綱、語源は横綱だけが腰に締めることを許されている白麻製の綱の名称に由来します」
愛梨「そうなんだ?!詳しいんですね?!」
和尚「元地獄文化局長ですから」
209:
未央「へえ?、そうだったんだ?」
凛「ゼノンさん、すごいね」
卯月「物知りですね?!」
閣下「…………ちなみに、横綱は全ての力士を代表する存在であると同時に神の依り代であることの証とされている」
未央「そ、そうなんだ…」
閣下「ふん、横綱についてはまだまだ語り足りんが、せめてこの程度は説明してもらわんと物知りとは言えんなあ」
和尚「…………あ、忘れてました、横綱は全ての力士の代表なので土俵入りは病気・故障等の場合を除き、現役横綱の義務とされています」
瑞樹「へ、へえ?」
閣下「…………更に言えば、横綱のことを天下無双であるという意味を込めて『日下開山』と呼ぶこともあるぞ」
凛「なんで張り合ってるの……」
和尚「…………あ、これを言うのを忘れてた、現在最も横綱在位数が多いのは北の湖敏満d」
瑞樹「は、はい!ゼノン石川さんありがとうございました!」
閣下(ふん、さすがは和尚、やるではないか)
和尚(元地獄文化局長ですから)
凛「なんでゼノンさんはこの距離で聞こえるの…?」
卯月「デビルイヤーは!」
未央「地獄耳!」
閣下「そういうことだな」
陛下「うむ」
和尚「いえ?い」
凛「頭痛い……」
愛梨「では幸子ちゃん、次の問題は?」
幸子「芸能の20Pです!」
『『しあわせは歩いてこないだから歩いてゆくんだね』でお馴染みの365歩のマーチを歌う水前寺清子さんのニックネームは?』
かな子「え、えーっと……」
紗枝「あっ、チータ!」ピンポーン
瑞樹「正解!」
和尚「ちなみにこの愛称は、作詞家の星野哲郎氏が『ちっちゃなたみこ』を縮めてチータと呼んだことから由来します」
210:
愛梨「では、C・Iチームのすべり台が更にあがりま?す!」
瑞樹「じゃあ紗枝ちゃん、次の問題をどうぞ!」
紗枝「ほんなら、スポーツの10Pでお願いします?」
『ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャと並び、俗にグランツールと呼ばれる世界最大の自転車レースは?』
智絵里「わ、わからないです……」
友紀「ツール・ド・フランス!!」ピンポーン
瑞樹「友紀ちゃんお見事!」
友紀「えへへっ、スポーツならまっかせてよ!野球ならもっと大歓迎だよ!」
参謀「ちなみにツール・ド・フランスは『フランス一周』を意味するフランス語で、23日かけて約3300kmを走りぬきます」
愛梨「では、C・Iチームのすべり台が更にあがりま?す!」ググッ
かな子「きゃっ!」
智絵里「うぅ…」
杏「む、無理?」ズルッ
かな子「杏ちゃん!」
智絵里「一緒に、頑張ろう!」ギュッ!
杏「う、うん…」グッ
幸子「フフーン!次で決めますよ!歴史の10P!」
『永禄3年5月19日、今川軍4万に対しわずか3千の兵で挑み、いずれ天下をその手に掴み取らんとしていた戦国武将は?』
幸子「………へ?」
幸子「え、えっと…」
かな子「お、織田信長!!」ピンポーン
智絵里「かな子ちゃん、すごい!」
かな子「えへへっ、特訓の成果が出たみたい!」
未央「おおっ!!」
卯月「やりました!」
閣下「このうつけ者めがああああああああああ!!!!」
凛「な、何!?」
閣下「すまん、つい」
凛「!?」
211:
瑞樹「さあ、キャンディチームは起死回生のチャンスよ??」
杏「――科学の30P」
愛梨「おお?!!」
瑞樹「き、キャンディチームは、勝負に出ましたね…」
かな子「あ、杏ちゃん…」
杏「負けないためには、これしかないよ!」
杏「……そうでしょ?」
閣下「……うむ!」
杏「……ふふっ」
『スカイツリーのてっぺんから林檎を落とすと、落下直前の度はいくらになりますか?スカイツリーは634メートル。重力加度は9.8とします』
陛下「秒111.474mだな」
未央「早っ!!」
閣下「時の方がよいのでは?」
陛下「じゃあ時401.306kmか」
卯月「す、すごいです…」
陛下「? 高校2年生くらいで習うだろう」
凛「いや、だからってそのさで……」
卯月「私、わかりません……」
凛「普通だから……」
未央「だ、大丈夫だよ、しまむーはまだ新2年生だから!」
卯月「うう…がんばります…」
瑞樹「さあ、わかる方はいますか??」
幸子「え、ええと、えと…」
杏「……時401.306km!!」ピンポーン
瑞樹「せ、正解!」
愛梨「すご?い!!」
陛下「よかった、間違ってたらどうしようかと思った」
閣下「陛下が間違えるはずがないでしょう」
陛下「それもそうか」
陛下&閣下「「フハハハハ!」」
未央「悪魔って…」
212:
杏「アニメの30P!」ピンポーン
紗枝「も、もう、あきまへん…」ドサーッ
杏「スペシャルの30P!」
『江戸時代のオランダ貿易でガラス製品の緩衝材として持ち込まれた外来種、花言葉に幸運、約束などがある花は?』
智絵里「!」
かな子「智絵里ちゃん、わかるの!?」
智絵里「う、うん!」
杏「じゃあ杏は疲れたから、あとは譲るよ」
智絵里「し、シロツメクサ、クローバーです!!」ピンポーン
瑞樹「智絵里ちゃん、お見事!」
友紀「も、もう無理いいぃぃ!!」ドサーッ
幸子「ううううぅぅううぅぅぅうぅう!!」ズルズルドサーッ
愛梨「おおっと、KBYDチーム、ここで全員脱落です!」
瑞樹「はーい、ということで、キャンディチームの勝ち!!」
智絵里「え…?」
かな子「勝った…?」
杏「うん…」
かな子「やったぁ!私達、勝ったよ!」ガバッ
杏「ち、ちょ!」ズルッ
智絵里「ああっ!」ドサーッ
瑞樹「あらあらキャンディチーム、勝ったのに粉まみれです」
愛梨「解説のライデンさん、この勝負いかがでしたか?」
殿下「全く出番がなかったが、とてもいい試合だった!」
愛梨「ありがとうございました!それでは、結果発表!」
『120:
瑞樹「なんと、同点です!」
愛梨「ということで、みんななかよくアピールタイムを半分こ!」
瑞樹「罰ゲームも、仲良く半分こね!」
「「「「「「え、ええええええええええ!!!???」」」」」」
213:
瑞樹「それでは、アピールタイムスタート!」
かな子「皆さん、はじめまして!せーのっ」
「「「Candy Islandです!」」」
かな子「これから聞いていただくのは、先日発売された私達の1stシングルです!」
智絵里「みんなが幸せな気持ちで眠れるように、心を込めて歌います!」
杏「いい曲なので聞いてください!」
かな子&智絵里「「聞いてください!!」」
閣下「この曲を聞かない愚か者は、我々悪魔が夢に出るぞぉ!」
かな子&智絵里&杏「「「なんでやねん!」」」
閣下「フハハハハ!フハハハハハハハハハ!!!」
「Goodnight Merodies」
第9話 "sweet" is a magical word to make you "un"happy! 終
219:
第10話 Our world is full of panic!!
莉嘉「うわあ、すご?い!」
みりあ「できたんだ!」
きらり「かわいいにぃ☆」
閣下「フハハハハ!なかなか良い出来、いや、悪い出来ではないか!」
みりあ「? 悪いの?」
きらり「この悪いっていうのは、悪魔さんの言葉でとってもハピハピって意味だよ?」
みりあ「そっかぁ!」
みく「あ、ピカピカポップにゃ!」
みく「みんな、ピカピカポップと何かするの?」
莉嘉「アタシ達、このブランドとコラボするんだ?☆」
みりあ「グッズも出るんだよ?!」
みく「えぇ?、いいにゃ?…」
きらり「これも、CDの宣伝なんだよね!」
閣下「その通り、だがそれだけではない!」
みく「? 他にどんな目的があるにゃ?」
閣下「マスメディアを制する者が世界を制する、つまりこれは世界征服の始まりにすぎんのだ、フハハハハ!」
莉嘉「世界征服!?すご?い!」
みりあ「世界征服したら、どうなるの?」
閣下「もちろん、神によって創られた秩序と調和の世界は消え去り、我々悪魔が支配する狂気と混沌に彩られた素晴らしい世界が訪れるのだ!」
みりあ「? よくわかんない…」
莉嘉「デーくんってば、時々わけわかんないよねー」
きらり「大丈夫!デーちゃんは、きらり達の嫌がることはしないにぃ!」
閣下「いや、我輩は悪魔だから、人間に不幸を与えるのが使命であって…」
みりあ「? かっか、私達にイジワルするの?」
閣下「いや、そういうわけではないのだが…」
きらり「デーちゃんは優しい悪魔さんだから、ダイジョーブ!」
閣下「わ、我輩は血も涙もない……」
莉嘉「ええ!?デーくん、悪魔って血がないの!?」
閣下「そういうわけではなくだな……」
みく「3人が純粋すぎてつけいる隙もないにゃ…」
220:
閣下「そ、そうであった、実はお前達にピカピカポップとの共同黒ミサに出演してもらうことになった」
みりあ「イベント!?」
莉嘉「ライブ!?」
閣下「残念ながら御話の儀だ、会場が狭く踊れたものではない」
莉嘉「ええ?、地味?!」
みく「お仕事があるだけ幸せにゃ、ワガママいわないの」
みりあ「トークショーって?」
きらり「どんな話をしたらいいんだろうねぇ?」
みりあ「かっか、どういうお話すればいいの?」
閣下「そうだな、ピカピカポップについてとか、コラボグッズの魅力についてがいいんじゃないのか?」
みく「普通に普通にゃ」
閣下「それでいて、お前達の魅力が十二分に伝われば何も問題はない!」
莉嘉「そんなの、ラクショーに決まってるじゃん!」
みりあ「私もがんばる!」
きらり「じゃあ、きらり達みーんなで、ハッピハピだにぃ!」
?数日後 御話の儀終了後 控え用テント?
閣下「諸君、御話の儀、真に御苦労であった!」
きらり「おっつおっつ☆」
莉嘉「デーくん、どうだった?」
みりあ「ちゃんとできてたかな?」
閣下「うむ、信者達もきっと満足したであろうな」
美嘉「初めてにしては、及第点だったんじゃない?」バサッ
莉嘉「あ、お姉ちゃん!」
閣下「美嘉よ、部屋に入る時は中にいる者に一声かけるのが礼儀だ」
美嘉「知らない仲じゃないんだしいいじゃん?」
閣下「親しき仲にも礼儀ありというであろう」
美嘉「はいはい」
莉嘉「お姉ちゃん、今日は仕事って言ってたのになんで?!?」
美嘉「ちょっと時間出来たから寄ってみただけだって」
美嘉「それにしても莉嘉、閣下の方をチラチラ見過ぎ!」
莉嘉「え?、そんなことないよ?」
美嘉「きらりちゃんとみりあちゃんは、もっと前に出ていっても大丈夫じゃない?」
美嘉「閣下はその辺りどう思った?」
閣下「そうだな、既存のファンや信者だけでなく、通りすがりの者も巻き込めるようなミサを出来れば尚素晴らしいであろうな」
莉嘉「たしかに、スルーされるのは辛かったもんね?」
みりあ「どうすればいいのかな??」
きらり「うにゅ?…」
閣下「それは、お前達が悩みぬいて決めることだ、さあ、次の現場に向かうぞ」
「「「は?い」」」パタパタ
221:
美嘉「ねえ、次のステージ、どうするつもり?」
閣下「どうするもなにも、奴らの好きにさせるさ」
美嘉「何それ、丸投げ?」
閣下「誰かに言われれるがままステージに立つよりよっぽどいいと思うが?」
美嘉「そりゃあ、ある程度慣れてればそうかもしれないけど、まだみんなどうすればいいのかもわかってないんだよ?」
閣下「だからこそだ、自ら考え行動するのに早過ぎるということはない」
閣下「それに、傀儡になってからでは遅すぎる」
閣下「なに、奴らは一人ではないのだ、問題はない」
美嘉「まあ、責任を取るのはアンタだし別にいいけど…」
閣下「うむ、任せておれ」
?移動中 車内?
きらり「ん?、みんなでハピハピ、むむぅ?」
みりあ「みんな、お話聞いてください、って言ったら聞いてくれるかなあ?」
莉嘉「セクシーに言ったらいいんじゃない?」
きらり「きらりはセクスィーよりも、きゃわいくいきたいにぃ?」
みりあ「う?ん」
莉嘉「もお?、デーくん、ヒント!」
閣下「ヒントか、そうだねえ…」
きらり「そうだ、みんなでどっかお出かけ、行っちゃう?!?」
みりあ「お出かけ!?」
きらり「みんなでお散歩して甘?いもの食べたらウッキャーっていいアイデア浮かんじゃうかも!」
みりあ「楽しそう!」
莉嘉「デーくん、みんなでお出かけしてもいい?」
閣下「ふむ、なるほどいい案だ」
閣下「時間は少しだけだが、まあ問題ないだろう」
みりあ「ホント?やったぁ!」
222:
?原宿?
閣下「到着である!」
みりあ「すご?い!大きなお菓子だ!」
きらり「この街にはいっぱいおいしいお菓子があるんだにぃ!」
莉嘉「あ、そうだ、写真撮ろうよ!それで、シンデレラプロジェクトのブログに載せるの!」
閣下「ほう、それはいい案だな!」
きらり「ブログでも1番になって、きらり達でブログで世界征服、やっちゃう??」
みりあ「じゃあ、い?っぱい写真撮らないとね!」
きらり「ウッキャー!じゃあ、きらりん御一行様?、ご案内?!!」
莉嘉「見てみて?!この服、蘭子ちゃんが着てそう!」
みりあ「ホントだー!あ、エースさんが着てるのもあるよ!」
閣下「フハハハハ!これもこの街に既に悪魔の手先が入り込んでいるからに違いない!」
きらり「うゆ??きらりんのお庭にデーちゃんのお友達がいゆの??」
閣下「悪魔は身近なところにこそ潜んでいるものだからな」
みりあ「じゃあここは、きらりちゃんとかっかのお庭だね!」
きらり「おお?!!きらりんとデーちゃん、コンビ組んじゃう?組んじゃう??」
莉嘉「え?!きらりちゃんはアタシ達のユニットだもん!」
みりあ「あ、ぞっどくんだ!!」
閣下「…………ホントに原宿でブームになっていたとは」
莉嘉「あれ、デーくん、ぞっどくん知ってるの?」
きらり「さっすがきらり達のプロデューサー、時代を先取りしてるにぃ!」
閣下「いや、実はな……」
莉嘉「ええ?!?ぞっどくんってデーくんが地獄から持ってきたの!?」
みりあ「いいなぁ?、私も欲しい?」
きらり「じゃあ今度きらりと一緒に、ゼノちゃんに頼んでみよっか☆」
閣下「そのうち、シンデレラプロジェクトとぞっどくんのコラボを企画してもいいのかもしれんな…」
莉嘉「それやりたい!」
きらり「じゃあじゃあ、凸レーションのコラボ第2弾は、ぞっどくんに決定?!」
莉嘉&みりあ「「いえ?い!!」」
223:
莉嘉「ねえねえデーくん、アタシがこ?んなセクシーな下着つけてたらどう思う??」
みりあ「莉嘉ちゃんすごーい!」
きらり「莉嘉ちゃんには、こーいうのはまだ早いよぉ」
閣下「きらりの言うとおり、子供が過ぎた背伸びをするものではない」
莉嘉「ええ?、アタシもう子供じゃないもん!」
閣下「フハハハハ!我輩のような10万年を生きる悪魔からしてみれば人間など皆赤ん坊と同じだ」
莉嘉「ちぇ?、デーくんもアタシにメロメロになるかと思ったのに?」
閣下「外見ではなく内面の魅力で我輩をぜひとも虜にしてほしいものであるな」
みりあ「そっかぁ、10万歳ってことは、かっかは私のお爺ちゃんよりお爺ちゃんなんだね?」
閣下「……いや、それは」
みりあ「だって、そうでしょ?」
閣下「いやその、悪魔と人間では年のとり方が違うから、我輩はまだお爺さんと呼ばれるほどでは……」
みりあ「?」
閣下「……人間の純粋無垢な眼差しは、いつだって悪魔を弱らせるのだ」
きらり「この勝負ぅ?、みりあちゃんの勝ちぃ?!!」
みりあ「え?え?私、何かした?」
莉嘉「デーくんったら、アタシを子供扱いしたからバチが当たったんだよ!」
みりあ「ご、ごめんね?かっかは、お爺さんじゃないよね?」
閣下「……もう勘弁してくれ」
莉嘉「たのしいね?!」
きらり「莉嘉ちゃんは、この辺来るのはじめて??」
莉嘉「うん!アタシ、池袋派だから!」
みりあ「…あ!甘い匂いがする!」
きらり「あそこのクレープ屋さんだにぃ!」
莉嘉「クレープ!?」
みりあ「食べた?い!」
閣下「あ?、じゃあ、好きなの選んだら我輩が買ってくるから君たち待ってなさい」
莉嘉「いいの!?」
閣下「ただし、一人一個ね、あんまり食べると晩ご飯入らなくなっちゃうから」
きらり「デーちゃん、さっきからちょっとホントにオジさんみたいだにぃ…」
閣下「まあ、10万と50数歳って悪魔もだいぶ中年だからね、実際」
みりあ「中年って?」
きらり「きらり達のパパくらいってことだよ?☆」
莉嘉「そうなんだ?!」
みりあ「じゃあ、私達は娘ってことだね!」
閣下「むぅ、まあ父親なら祖父に比べればまだ悪くはないか…」
224:
閣下「ほら、みんなこぼさないようにね」
莉嘉「デーくん、ありがとー!」
みりあ「おいしそう!ありがとうございます!」
きらり「そうだ!デーちゃんパパ、一口食べゆ?」
莉嘉「あ、アタシも!」
みりあ「かっか、あーん!」
閣下「いや、我輩はいいから、お前達で食べなさい」
きらり「そお?じゃあ、いっただきま?す☆」
莉嘉「おいし?い!」
みりあ「んん??!」
閣下「ああ、もう、ほら口の横についてるから」ゴシゴシ
みりあ「え、えへへへ…」
莉嘉「もー、デーくんったらホントにパパみたい」
閣下「じゃあ娘達よ、ちょっと離れた写真が欲しいから我輩はちょっと遠くから撮ることにするから」
莉嘉「おお!離れてても見守ってるってことだね!」
きらり「それじゃホントにパパみたいだよぉ」
閣下「ふむ、凸レーションは見ていて本当に子を見守る親のような心境になってしまうな……」ア、コレカワイイ!
閣下「悪魔が見るにはもったいないほどの純粋さである」コッチモカワイイニィ!
警察官「あ、あの……」スナップ?
閣下「む、なんであるか?」キラリチャンダケズルイ!
警察官「で、デーモン閣下!本物だ!」アタシモトッテ!
警察官「自分、閣下に洗脳された渋谷駅前の交番にいる警官の同期なんです!」カメラカッコイイ!
閣下「おお、あの時の警官の」ソウデース!
警察官「警官を洗脳し、泣く子を黙らせ、その後いたいけな少女を攫った閣下の悪行、このあたりの警察の間ではもはや伝説ですよ!」凸レーション1stシングルハツバイチュウ!
閣下「フハハハハ!この地上に来て最初の悪行だからな、伝説になるのも仕方あるまい!」ヨロシクオネガイシマース!
警察官「今となっては洗脳された奴がサインを求められるくらいで、あの、握手していただいてもいいですか!?」ニッゲロー!
閣下「うむ、我輩は大変機嫌が良い、特別に御魔直手触の儀を行ってやろう」ス、スミマセン!フタリトモマッテー!
警察官「ありがとうございます!」
閣下「フハハハハ!我輩はいつでも信者には寛容なのだ!」
閣下「では、我輩は公務の途中なのでこれで失礼す………る……」
225:
警察官「? どうされましたか?」
閣下「あ、あいつらはどこへ行った…」
警察官「? ああ、あそこにいた女の子3人組なら向こうの方へ走っていきましたけど…」
警察官「ま、まさかあの子たちを誘拐するんですか!?」ワクワク
閣下「………これも、ゼウスの妨害か…!」
警察官「あの…?」
閣下「! まさか貴様も信者を騙る神の回し者か!?」
警察官「は!?」
閣下「我々を引き裂くばかりか信者を名乗り我輩を騙すとは……」
警察官「いや、あの…」
閣下「―――お前も…」
警察官「こ、これはもしかして伝説の…!」
閣下「―――お前も蝋人形にしてやろうかァ!」ロウニンギョー!
?346プロ?
長官「――何ぃ!?閣下が迷子!?」
美波「はい、今、莉嘉ちゃんから電話があって…」
長官「うっひゃあwwwwなんだその面白えのww今夜の酒はべらぼうに美味いでこりゃwwwww」(それは大変だな!どうにかこちらからも手を打たないと!)
和尚「エース、逆だよ、逆」
殿下「おーい、なんか閣下から電話来たよー」
凛「手が空いているもの三名とルークさんは原宿のイベント会場まで至急向かうようにって」
蘭子「ククク、我が意を得たり…」
殿下「あと、こっちはもう動いてるから心配するなってさ」
和尚「はいよ?」
?原宿?
閣下「まさかこんなところで妨害にあうとは……おのれゼウス…!」
閣下「先ほどきらりに電話したがつながらなかった……こんなときは…」
閣下「――――メールだ!」
莉嘉「あ!デーくんからメール!」
みりあ「ホント!」
閣下『凸レーション殿 前略 只今どちらにおられますでしょうか?またこの度は我輩の不注意により大変なご迷惑おかけしておりますこと深く陳謝いたします。 草々不一 小暮伝衛門』
莉嘉「…? 何これ」
きらり「あ、もう一通来たよ!デーちゃん、今きらり達を空から探してくれてるって!」
227:
閣下「……きらり達からの返信はまだ来ないか…」
閣下「む、あれは……」
閣下「――美嘉!」ピューン
美嘉「! 閣下、何やってるのさ!」
閣下「どうしてお前がここに?」
美嘉「アンタがしっかりしないから、莉嘉が電話してきて…!」
閣下「なるほど、すまなかった」
美嘉「謝ってるヒマがあったら、さっさとあの子たちを見つけてよ!」
美嘉「莉嘉は、ずっとアンタに呼ばれるのを待ってたんだから…!」
美嘉「莉嘉だけじゃない、これ以上、あの子たちを待たせないでよ!」
閣下「……心配ない、だからそんな顔をするな」
閣下「既にこの街には我輩の使い魔を無数に放っている、更に和尚の千里眼で捜索も行っている」
閣下「…………ほれ見たことか、奴らの居場所がわかった」
美嘉「ホント!?」
閣下「ああ、では我々も向かおう、もう時間もない」ガシッ
美嘉「へ?ち、ちょ、この手は何!」
閣下「我輩に向かって啖呵を切ったのだ、まさかここで帰るとはいうまい?」ニヤリ
美嘉「で、でも、これ…」
閣下「地上を行っては時間がかかって仕方がない、ここは直線コースだ、フハハハハ!」ピューン!
美嘉「い、いやああああああああああああ!!!!!」
きらり「デーちゃん!!」
閣下「待たせたな!皆揃っているか!!」
美嘉「もう……お嫁にいけない……」
みりあ「かっか、莉嘉ちゃんが…!」
美嘉「! 莉嘉!?」
莉嘉「あ、アタシなら、大丈夫だから…」
閣下「ふむ、足を擦りむいておるな、これでは歩くのも辛いだろう」
きらり「……きらりが、無理に歩かせちゃったから…」
みりあ「きらりちゃん……」
莉嘉「ち、違うよ!アタシは全然平気!」
きらり「きらりが、デーちゃん探そって言ったり、そもそもお出かけしようなんて言ったからいけなかったんだよね…」
きらり「ごめんね?きらり、一番お姉さんなのに……」
美嘉「きらりちゃん……」
閣下「フハハハハ!きらりよ、言いたいことはそれだけか!?」
228:
きらり「デーちゃん…?」
閣下「よく聞け、我々がはぐれたのも莉嘉が足に傷を負ったのも全てはゼウスの妨害によるもの!」
閣下「断じてお前の責任などではない!全てゼウスが悪い!いや、ゼウスが良い!」
美嘉「な、何それ…」
閣下「そして、一番お姉さんだと? ふん、たかだか10年そこらしか生きていない人間が歳を騙るなど10万年早い!」
閣下「お前も、莉嘉も、みりあも、我輩から見れば可愛い赤ん坊だ、お前達は同様に我輩に甘えてよいのだ」
閣下「困った時、自分だけではどうしようもない時、素直に我輩に頼ればよいのだ」
閣下「お前はまだまだ小さな子供なのだからな」
閣下「莉嘉よ、まだ足は痛むか?」
莉嘉「え?あれ、そういえばちっとも痛くない!」
美嘉「どういうこと?」
閣下「フハハハハ!説法の間に我輩の魔力で治しておいたのだ!」
みりあ「かっか、すごーい!」
閣下「だが、このままではミサの会場までは間に合いそうもないが……どうする、きらりよ?」
きらり「…………デーちゃん、きらり達を、助けてくれる?」
閣下「フハハハハ、無論だ!そういえば、お前達のユニット名はお前達が自ら考えたものだったな?」
閣下「身長も年齢も、きらりが飛び出してるから凸レーション、なるほど、悪くない」
閣下「だがな、年齢はもちろん、悪魔の前ではお前達の身長差すらも誤差にすぎんのだ!」ゴゴゴ
美嘉「ち、ちょっと!何それ!!」
莉嘉「デーくん、大きくなってる!!」
閣下「悪魔は身長も自在に操れるのだ!!」ドーン!
閣下「さあ!乗るが良い!会場までの直行便だ!」
美嘉「……というか私も!?また飛ばされるの!?」
閣下「フハハハハハハハハハ!!さあ、いくぞ!!」ピューン!
きらり「男の人の背中に乗っかるなんて、小さい時にパパにおんぶしてもらって以来だにぃ……」
きらり「デーちゃん、ありがと……」
229:
?黒ミサ会場?
閣下「諸君、待たせたな!」バンッ
美波「閣下さん、みんな!」
凛「よ、よかった…間に合って…」
蘭子「さすがは我が友、当然の理ね…」
参謀「おっ!みんな集まってるね!よ?し、それじゃ急いで準備しちゃおっか!!」
閣下「……お前達もせっかくなら参加したら?」
蘭子「っ! 福音の時!」
凛「絶対イヤ!」
美嘉「さあ、みんな準備できたら行ってきな!」
「「「はい!!」」」
美嘉「……さっきは取り乱しちゃってゴメン」
閣下「それは、飛行中のことか?」
美嘉「そうじゃなくって! もう!」
閣下「フハハハハ、何、気にするな」
閣下「お前だって、我輩の娘も同然なのだ、いつでも怒り、吠えるがいい」
閣下「我輩はいつだって、それを真正面から受け止める覚悟である」
美嘉「全く、もう……ふふっ」
莉嘉「今日は大変なことがいっぱいあったね?」
みりあ「でも、いつでも笑顔でいなきゃ!」
きらり「ハピハピなことも、いっぱい逃げてっちゃうにぃ!」
美嘉「みんな、いい笑顔だね」
閣下「当然だな、フハハハハ!」
美嘉「閣下も、少しは爽やかに笑ってみたら?」
閣下「我輩は悪の限りに笑ってこそである!フハハハハハハハハハハハハハ!!!」
「夏休み」
第10話 Our world is full of panic!! 終
230:
第11話 Can you hear the scream of young girl?
?346プロ 執務室?
みく&李衣菜「ユニットデビュー!?」
閣下「うむ、陛下直々のお達しである」
李衣菜「私達2人で?」
みく「なんで、ありえないにゃ!」
李衣菜「絶対あわないと思うんですけど!」
閣下「そう?我輩は結構おもしろいユニットだと思うけどねえ」
みく「みくはキュートでポップな猫耳アイドルを目指してるんだから!ロックなんてお断りにゃ!」
李衣菜「こ、こっちだって猫耳なんてお断りだしっ!!」
みく&李衣菜「「ふんっ!!」」
閣下「そうか、曲も決まってるんだがなあ…」
みく「み、みく達の曲!?」
李衣菜「どんな曲ですか!?」
閣下「いや、お前達がユニットを組まないのならば仕方ない……この曲は見送ろう…」
閣下「お前達がユニットとしてしばらく試験期間を見るというのならば聞かせても良いのだが…どうしたものか」
みく「むむぅ?、背に腹は代えられんにゃ…」
李衣菜「わ、わかりましたよ、試しにちょっとだけみくちゃんとお仕事してみますから…」
閣下「ホントだな?」
みく「やる!やるから曲を聞かせて欲しいにゃ!」
閣下「李衣菜もいいんだな?」
李衣菜「ロックに二言はありませんからね!」
閣下「フハハハハ!では決まりだ、よろしく頼むぞ!」
李衣菜「あの、それで私達の曲は…」
閣下「ああ、実はアレンジをどうするかマツザキ様と検討中でな、まだ聞かせられる段階ではない」
みく「はあ!?何それ!!」
李衣菜「さっきはユニット組むなら聞かせてくれるって!」
閣下「無論、アレンジの方向性が定まり次第デモ音源を聞かせよう」
李衣菜「騙したんですか!?」
閣下「悪魔だからな!フハハハハ!」
閣下「だが、ロックに二言はないんだろう?」
李衣菜「う、うぐぐ…」
みく「ロックに二言はなくてもみくにはあるにゃ!」
閣下「フハハハハ!聞く耳も猫耳ももたん!」
みく「なんにゃそれー!」
閣下「お前達を選んだ陛下も、そして指示を受けた我輩も、お前達は必ずやいいコンビになると見込んでおる」
閣下「まあやるだけやってみろ、話はそれからだ」
231:
?数日後 346プロ?
閣下「……で、営業先でことごとく諍いを起こしていると」
みりあ「うん、5分に1回くらいはケンカしてるー」
閣下「まあ、仕事先にギリギリ迷惑はかけていないようだから叱りはせんがなあ…」
未央「ねえねえ、なんでダミヤンと閣下はあの2人を組ませたの?」
閣下「んー、だってあの2人が組んだらおもしろそうじゃない?」
卯月「おもしろそう、ですか?」
閣下「ああ、お前達はそうは思わんか?」
未央「うーん、凸凹というにはちょっとねえ…」
閣下「我輩達は満場一致で決定だったんだけどねえ」
莉嘉「ねえねえデーくん、それより、さっきパソコンで作ってたアイドルフェスってなんのこと!?」
閣下「ああ、あれはまだ企画中でな」
みりあ「みんなで出られるの!?」
閣下「もちろんだ、正式に決まったらまた報告するから、他の者にはまだ内緒だぞ?」
みく「い、今、誰かアイドルフェスって!!」ガチャ!
李衣菜「みんなでライブやるんですか!?」
閣下「みく、李衣菜、外から帰ったらまずは挨拶!そして手洗いうがい!」
みく「あ、ただいまにゃ」
李衣菜「今戻りましたー」
卯月「おかえりなさい!」
閣下「うむ、御苦労であった」
みく「そ、それよりライブってみく達も出られるの!?」
閣下「まだ予定ね、予定、あと手洗いうがい」
みく「後でやるにゃ!ライブ…!これで一気に猫耳ブーム到来にゃ…!」
李衣菜「ロックの魅力をみんなに伝えるチャンスかも!」
みく&李衣菜「「………ふんっ!!」」
未央「とことん気が合わないねえ…」
莉嘉「でも、みくちゃんと李衣菜ちゃんのコンビが上手くいかなかったら、2人は出られないんじゃない?」
みりあ「えーっ、みんなで出ないのー?」
李衣菜「い、いや、まさか…」
みく「さすがにみく達だけ出れないにゃんて…」
未央「……そうか、2人はまだ、エーちゃんのレッスンを受けてないんだね…」
李衣菜「へ?」
みりあ「エースさん、すっごく厳しかったよね……」
莉嘉「きらりちゃん、何回も口調が変になってたもんね……」
みく「そ、そんな、大げさにゃ……」
卯月「ニュージェネレーションズも何回も、このままじゃライブには出さないって言われてました……」
未央「あ、なんか思い出しただけでテンション下がってきた……」
閣下「長官の鬼コーチはもはや真泥霊羅プロジェクトの名物となりつつあるからな」
閣下「ま、ミサがやりたきゃ仲良くやんなさい、ということだな」
みく&李衣菜「そ、そんな……」
232:
?翌日 執務室?
閣下「で、なんだって?」
みく「だから!」
李衣菜「ユニットじゃなくて、ソロでデビューさせてください!」
閣下「昨日の今日でこれか……」
みく「そもそも、なんで組ませようとおもったの?」
李衣菜「余ってる2人だからってこと?」
閣下「そんなわけがないだろう、何度も言っているように、お前達が組めばきっと面白いに違いないと思ったからこそだ」
みく「面白そうって……」
李衣菜「だから、それがどういうことなのかって……」
閣下「悪魔の第六六六感がそう感じたのだ、こればかりは信じてもらうしかないな」
閣下「だが李衣菜よ、ロックに二言はないのではなかったのか?」
李衣菜「いや、それは…」
閣下「みくも、一度やると決めたのならやり通すのがプロではないのか?」
みく「それは、そうだけど…」
閣下「……はあ、だが、やりたくないものを無理強いしても仕方がないな」
みく「! それじゃあ!」
李衣菜「私達はソロで!」
閣下「うむ、ただし、曲のアレンジなどが全て振り出しに戻るため教典デビューは先送りである」
李衣菜「えっ、じ、じゃあライブは…」
閣下「間に合わんのだから見送る他ないな」
みく「……あーっ、考えてみたらユニットも悪くないかもしれないにゃ!もう一回試してみようかなーって!」
李衣菜「そ、そうそう!私達、お互いのことをよくわかってないと思うし?」
みく「うんうん!コミュニケーション不足にゃ!」
閣下「なるほど、もっと互いを知り合う機会さえあればいいのか」
李衣菜「その通り!」
みく「時間をかければわかりあえるにゃ!」
閣下「……ふむ」
233:
? ? ?
みく「…………ここ、どこ?」
李衣菜「私達、346プロにいたはずじゃ…………」
閣下「ということで、悪魔の森の奥深くにある一見何の変哲もない古い屋敷にやってきたのである?」
みく「はあ!?」
李衣菜「悪魔の森!?」
閣下「うむ!先ほど入ってきた扉と悪魔の森を繋げてみたのだ」
閣下「お前達にはしばらくこの館でルームシェアをしてもらう!」
みく「そ、そんないきなり…」
閣下「これはプロデューサーとしての決定事項だ、生活に必要最低限のものだけ後で各々もってくるといい」
李衣菜「でも、こんな広い屋敷に2人って…」
閣下「ん?この屋敷で暮らすのはお前達2人だけではないぞ?」
みく「どういうこと?」
李衣菜「も、もしかして他の子もここで!?」
閣下「紹介しよう、この館を管理する謎の老人だ」
謎の老人「…………」グッ!
みく「ひいいっ!い、いつの間に!」
閣下「そしてお前達を温かく見守る蝋人形の皆さんだ」
蝋人形s「「「「…………」」」」グッ!
李衣菜「怖ぁっ!!!」
閣下「困ったときは謎の老人に頼るといい」
謎の老人「…………」イエーイ
閣下「あと、蝋人形達は夜な夜な元に戻せと泣き叫ぶがあまり気にしなくていい、そういう年頃なのだ」
蝋人形s「「「……///」」」テレテレ
みく「いや、こんなところで生活とか無理に決まってるにゃ!!」
李衣菜「そうですよ!コミュニケーション以前の問題です!」
閣下「そうか?住めば都というであろう」
234:
みく「まず住むのが無理なの!」
李衣菜「私達が蝋人形にされちゃったらどうするんですか!」
閣下「大丈夫、昨今は蝋人形にしてほしいという奴があまりにも多いせいで地獄の蝋人形工場はそりゃもう大忙しのてんやわんやさ」
閣下「わざわざ嫌がる少女を捕まえているヒマも無いくらいさ」
閣下「よって――――お前達は蝋人形にはしてやらない」
みく「…………」
李衣菜「そりゃあ、どうも……」
閣下「では、あとは若い二人に任せて我輩は行くとしよう」
みく「え、デーちゃん、行っちゃうの!?」
李衣菜「そんな、これからどうすれば…」
閣下「ここでのことは謎の老人に聞け、住めば都だが、郷に入りては郷に従え、仲良くな」
みく「ちょっ!」
李衣菜「そんな……」
謎の老人「…………」チョンチョン
みく「ひっ!」
李衣菜「な、なに!?」
謎の老人「…………」アッチアッチ
みく「え? あっちに何かあるの?」
李衣菜「そういえば、なんか美味しそうな匂いが…」
謎の老人「…………」
みく「ポンクシチュー……晩ご飯、用意してくれてるの?」
謎の老人「…………」ウン
李衣菜「そういえば、お仕事終わってから今日はまだ何も食べてないっけ……」
謎の老人「…………」イッパイアルヨ
みく「…………とりあえず、デーちゃんへの文句はご飯を食べてから考えるにゃ」
李衣菜「…………そうだね」
みく「ポンクシチューって何が入ってるの?お魚は入ってない?」
李衣菜「え、みくちゃんって魚ダメなの? ネコキャラなのに」
みく「それとこれとは話が別なの、みくはお魚が大の苦手にゃ」
謎の老人「…………」
235:
?翌日 執務室?
閣下「モ・ナ・リッザもお?♪ミロのっヴィーナスぅ?もぉ♪」
みく「デーちゃん、ここにいたにゃあ!ただいま!」バーン!
李衣菜「私達の話はまだ終わってないですよ!今戻りましたぁ!」
閣下「おお、今日もご苦労だったな」
閣下「どうだ、調子は」
みく「どうもこうもないにゃあ!」
李衣菜「寝てる最中ずっと隣の部屋からすすり泣きが聞こえて怖くて眠れませんよ!」
閣下「フハハハハ!楽しそうで何より!」
閣下「そうだ、我輩もちょうどお前達を呼ぼうと思っていたのだ」
閣下「今日からお前達を鍛えるスペシャルコーチ陣を用意した」
みく&李衣菜「「……コーチ?」」
?レッスンルーム?
閣下「今日諸君らに集まってもらったのは他でもない、お前達のコンビネーションについてだ」
閣下「みく、お前はどんなアイドルになりたい」
みく「何度もいってるけど、キュートでポップなアイドルにゃ!それ以外考えられないにゃ!」
閣下「李衣菜は?」
李衣菜「やっぱ、クールでロックなアイドルでしょ!」
閣下「と、この通り、お前達は全く方向性の合わないコンビに見える」
みく「その通りにゃ!」
李衣菜「正直、みくちゃんとは音楽性があいませんよ…」
閣下「だが、我輩はこう思うのだ、『なぜ、最初から二つを分けて考えるのか』、とな」
閣下「お互いのやりたいことが違うなら、一緒にやってしまえばよいではないか」
閣下「『キュートでポップでクールでロックな』アイドルを目指せばいいだけの話だ!」
李衣菜「そんな無茶な……」
閣下「これは断じて無茶などではない、ただ先人がおらんだけだ」
閣下「つまり、お前達は史上初、唯一無二のアイドルユニットとなるのだ!」
みく「そういう風に聞くと、なんかそれっぽいけど…」
閣下「一つの道を極めるのは確かに容易ではないし立派なことだ、現に日本には『八方手を出す人は身が持てぬ』という諺もある」
閣下「だが、我輩はその考え方は断じて気に食わん!」
閣下「みくよ、アイドルとはなんだ?」
みく「見てる人を、楽しませる人?」
閣下「その通り、アイドルとはエンターテイナーであり、その目的とは相手を楽しませること、これに尽きる」
閣下「そのためだったら何をやってもいいし、どんな努力も惜しまない、どんな新しいことをしても許される、いや斬新であるほど評価されるべき、それがアイドルだ」
閣下「キュートでポップ、クールでロック、なるほど似つかわん、だがそれを合体させてはいかんと誰が決めた」
閣下「神か? ならば余計それをぶち破ってこその真泥霊羅プロジェクトである!」
236:
閣下「陛下と我輩がお前達を組ませたのは、お前達ならばきっと既存のアイドル像をぶち壊し、新たな面白すぎるアイドル像を生み出せると思ったからだ」
閣下「我輩の話を聞いてもなお、お前達はコンビが不可能だと思うか?」
みく「デーちゃんの言いたいことはわかったにゃ、でも……」
李衣菜「いきなり私達の考えを合体させるって言われてもどうすればいいのか……」
閣下「心配ない、そのためのスペシャルコーチ陣を用意した、入るがいい」
殿下「失礼する!」コンコンガチャ
殿下「閣下から話は聞いた! 新しい道を踏み出す覚悟、我輩は素晴らしいと思うぞ!」
ジェイル「どうも?」
閣下「紹介しよう、ご存知ライデン湯澤殿下と、こちらははじめましてだな、ジェイル大橋代官だ!」
李衣菜「ライデンさん!」
みく「こ、こっちの人……じゃなくて悪魔さんは?」
閣下「この2名はそれぞれ聖飢魔IIのキュートとロック担当だ」
閣下「殿下は普段は力強いが食事中や普段の動きが非常に可愛らしいと評判なのでキュート担当」
殿下「いやあ、なんかそういう風に聞くと照れるね」
閣下「そして、我々の方向性に反発し禁じられし人間との恋に落ち聖飢魔IIを追放され単身アメリカに渡りギター一本で戦った代官はロック担当」
ジェイル「俺も改めて言われると照れるわ」
李衣菜「す、すごい……ロックだ…」
みく「李衣菜ちゃんが霞んで見えるほどにロックにゃ……」
李衣菜「あ、あの! ロックってなんですか!」
みく「ついに聞いちゃったにゃ……」
ジェイル「尖り続けることかな」
李衣菜「か、かっこいい……」
みく「ロックにゃ……」
ジェイル「ま、俺も最近は音楽の中でだけ尖ればいいやって感じだけどね?」
李衣菜「し、師匠と呼ばせてください!」
ジェイル「いいよ?」
みく「…………ねえ、ライちゃん、キュートって何?」
殿下「振り向かないことじゃないか?」
みく「それは若さにゃ」
閣下「こういうところも殿下のキュートなところだな」
閣下「ともあれ、この2名はまるでタイプの違う音楽家でありながらステージの上では抜群のコンビとなる」
閣下「お前達に渡す曲は偶然にも2名のコンビネーションが冴え渡る曲、その極意を盗み出してみせろ」
殿下「よろしくな!」
ジェイル「言っておくけど、俺はエースより厳しいからね?」
237:
?蝋人形の館?
みく「た、ただいまにゃ……」
李衣菜「おかえり…………ただいまー」
みく「おかえりにゃ……疲れた…………」
蝋人形s「…………」オカエリ
謎の老人「…………」ゴハンデキテルヨ
みく「デーちゃん、やることはめちゃくちゃだけど、ちゃんとみくたちの事考えてくれてるにゃ」カチャカチャ
李衣菜「うん、方向性が違う私達をちゃんとまとめて、私達がやりたいこともちゃんとさせてくれようとしてる…」モグモグ
みく「ねえ、李衣菜ちゃんは、キュートでポップでクールでロックなアイドル、出来ると思う?」パク
みく「みくは、やっぱりそれってスゴく難しいと思うにゃ、デーちゃんは簡単に出来るっていうけど誰にでもできることじゃないって思うにゃ――――でも」
李衣菜「ん?、確かに私もそう思うけど、だからこそやってみたいって、思うかな」
みく「!」
李衣菜「私達を信じてくれる閣下や、師匠達の期待に応えたい、それって、結構ロックかなーって」
李衣菜「あ、ゴメンみくちゃん、なんか言ってる途中だった?」
みく「…………ううん、明日からもがんばるにゃ!」
?数日後 シンデレラプロジェクトルーム 執務室?
閣下「ふむ、歌えるアイドル、ですか」
陛下「うむ、2日後のミサでメインアクトを務める予定の者が急遽出られなくなったらしくてな」
陛下「346プロで演者を探しているというから枠を奪ってきた」
閣下「また急な……」
陛下「誰か出られるものはいないか?」
閣下「確認はしてみますが……」
みく「あ、あの!」コンコン!
陛下「ん? 入るが良い」ガチャ
閣下「どうした?」
238:
みく「あの!そのイベント、みくたちにやらせてもらえませんか!」
李衣菜「え…?」
閣下「……だが、お前達はまだ合わせて歌ったこともないだろう」
李衣菜「そ、そうだよ…」
みく「でも……でも!」
陛下「……決定だな」
閣下「陛下! さすがに…!」
陛下「やってみせるのだろう?」
みく「はい!ありがとうございます!」
陛下「よい、私はアニマルプリントが好きだからな」
陛下「みく君、次は猫耳ではなくジャガー耳をつけるといい」
陛下「ではデーモン、後は任せたぞ」
閣下「…………はっ!」
ジェイル「へ?、そんなことがねえ」
殿下「まあ陛下らしい話だね」
李衣菜「なんであんなこと言ったの?」
李衣菜「閣下も言ってたけど、私達まだ2人で歌ったこともないのに…」
みく「……ごめんなさい、でも、チャンスを無駄にしたくなかったの」
李衣菜「……チャンス?」
みく「みくはもう、待ってるだけはいやなの」
閣下「…………」
みく「ようやく選ばれて、でもユニットは上手くいってなくて……」
みく「でも、なんとなく良くなるのを待つのは嫌なの!」
李衣菜「みくちゃん……」
みく「これは、チャンスだと思う、みくたちがなりたいアイドルになるための、第一歩を掴むチャンスだと思う」
みく「確かに、大変だと思う、けど、これしきのことも出来ないんじゃキュートでポップでクールでロックなアイドルになんてなれっこない」
みく「だから……」
殿下「――――素晴らしい!」
みく「っ!」
殿下「みくくん、李衣菜くん、生きていく上で最も大切なことは何かわかるか?」
李衣菜「………?」
殿下「それはな、自分の力を信じることだ」
239:
殿下「自分の力を信じ一歩を踏み出すこと、これが本当に大事なんだ」
殿下「みくくんは、今まさにそれを行っているところだ、我輩はそれを本当に素晴らしいと思う!」
殿下「Go Ahead!! 我輩に出来ることならなんでもしよう!前進あるのみ!」
みく「ライちゃん……」
ジェイル「そうだね、でも、李衣菜ちゃんはまだちょっと怖い?」
李衣菜「はい、だって上手にできるかもわからないし……」
ジェイル「うんうん、わかるわかる」
ジェイル「でも、じゃあさ、いつになったら李衣菜ちゃんは上手にできるの?」
李衣菜「そ、それは……」
ジェイル「ライブってさ、そういうことじゃないと思うんだよね」
ジェイル「そりゃあ失敗して笑われて馬鹿にされるのはいつだって怖いよ」
ジェイル「でもそれでもステージに飛び込んでって、俺をバカにしようとする奴らは全員音楽でやっつけてやる」
ジェイル「で、ぶん殴ってぶん殴られてるうちに気づいたらちょっと上手くなってりゃいいやっていうのがロックってもんでしょ」
李衣菜「師匠……」
ジェイル「それに、仲魔を見捨てるのはロックじゃないしなにより…」
ジェイル「後先考えずに尖っていくのがロッカーだろ?」
李衣菜「……はい!」
閣下「…………」
李衣菜「閣下、私からもお願いします!」
閣下「2人の思いはわかった、だが、実際問題として音源がまだ出来上がっておらん」
李衣菜「なら、今回だけ他の子の歌を…!」
閣下「いや、それは許可できん」
みく「そんな……」
閣下「よって、お前達は再編曲一切無しの聖飢魔IIの音源で歌ってもらう」
みく「えっ? それって……」
ジェイル「おお?」
閣下「大魔王を前にあれだけの大見得を切ったのだ、それくらいはこなしてくれるのだろう?」ニヤリ
李衣菜「……や、やってやりますよ!」
みく「ちょ、李衣菜ちゃん!」
李衣菜「私だって、ホントはみんなよりずっとライブとかやりたかったんだから!」
李衣菜「目の前にぶら下がってるのに、黙って諦められないっての!ウッヒョー、燃えてきたぁ!」
閣下「そうだ、真泥霊羅プロジェクトの中でもお前達は最も熱い思いを解き放つことも出来ず燃やし続けてきた2人」
閣下「そんなお前達がその手で勝利を呼ばんとすることを阻める者はない!」
閣下「戦闘服もこちらでなんとかしよう、お前達は今から即レッスンだ!」
みく&李衣菜「「はい!」」
閣下「殿下、ジェイル、2人を頼むぞ」
殿下「おうよ!」
ジェイル「オッケー!」
閣下「さあ、諸君、進撃である!」
240:
?2日後 黒ミサ会場?
閣下「練習時間は僅か、戦闘服は急拵え、音源は昨日突貫でレコーディングを行ったばかり、だが客入りは上々、つまり状況は最悪!フハハハハ!素晴らしい!」
みく「なんで最悪なのに喜んでるにゃ…」
閣下「悪魔にとって最悪とは最高ということだからだ!」
李衣菜「そうなんだ、なんかロック…」
閣下「ここに来ている誰一人、お前達のこともお前達の歌も全くしらん」
閣下「お前達が盛り上げようとしてもなかなか盛り上がらんだろうし、盛り上げても覚えてもらうユニット名もまだない」
閣下「そのくせきっと失敗すれば白い目で見られるだろう………だが!」
閣下「このステージを成功させた暁には、間違いなくお前達の目の前には勝利者への道が写っていることだろう!」
閣下「みくよ、今回の曲はお前が望んだポップな曲ではない」
みく「全然平気にゃ!どんな曲でもみくのネコちゃんパワーで可愛くしてみせるにゃ!」
閣下「李衣菜よ、今回の戦闘服はロックなものを用意することが出来なかった」
李衣菜「へへっ!ロックはハート、この衣装じゃ包みきれない私の熱いソウルを見せちゃいますよ!」
閣下「フハハハハ!それでよい!」
閣下「さあ行くのだ!そして、アイドルとはかくあるべきと固定概念に囚われた者達に史上最低最悪、最強のアイドルの姿を見せてやれ!!」
みく&李衣菜「「はい!」」
李衣菜「緊張、してる?」
みく「もちろん、でも、それと同じくらい楽しみにゃ」
李衣菜「曲名、ホントにあれでいいの?」
みく「一応ライちゃん達の許可は取ったし、たまにはみく達がデーちゃんを驚かるにゃ!」
李衣菜「そっか、うん、そうだね!」
みく「みくたちは悪魔のロックな曲でも――」
李衣菜「――キュートでポップに歌いあげちゃう、そんなアイドルになるんだからね!」
みく「じゃあそろそろいくにゃ!」
李衣菜「うん!
「「いえ?い!!みく&李衣菜です!!私達の歌、聞いてください!!」」
「OωOverture?Winyar!!」
第11話 Can you hear the scream of young girl? 終
243:
?数日後 執務室?
閣下「それにしても、まさか曲名を変えられるとは……」
李衣菜「もういいじゃないですか?」
みく「そうそう、いつまでも細かいところに拘ってたらダメにゃ」
閣下「まあいい、で、このユニットで教典デビューということでよいのだな?」
李衣菜「はい、2人で最強のアイドル、目指すのもいいかなって」
みく「やりたいこと全部やって、一番みく達らしいユニットにするにゃ!」
閣下「そうか、お前達ならきっとできるだろう」
閣下「なにせ、悪魔の曲まで自分たちの色に染めてしまうのだからな!フハハハハ!」
ちひろ「失礼します」コンコンガチャ
ちひろ「閣下、アイドルフェスの企画書を提出したいので、みくちゃんと李衣菜ちゃんのユニット名をそろそろ決めていただきたいのですが…」
閣下「おお、そうだった!今日はそれを発表しようと思っていたのだ」
李衣菜「ユニット名、決まったんですか!ウッヒョー!」
みく「なになに!?」
閣下「Astarisk――ラテン語で小さな星、という意味だ」
李衣菜「アスタリスク……なんかロックかも!」
みく「可愛くていい感じにゃ!」
ちひろ「なるほど、ではユニット名はアスタリスクで提出しますね」
閣下「フハハハハ!これでユニット名も決まり、本格スタートだ!」
閣下「改めて、Astarisk、進撃である!」
「「はい!」」
第11話 Can you hear the scream of young girl? 終
245:
第12話 The curse needed for a flower to bloom.
?346プロ シンデレラプロジェクトルーム?
閣下「来たる346プロ夏の大黒ミサに向けて、地獄の魔改造合宿を行う!」
みりあ「合宿!? 何するの!?」
閣下「無論、血も凍るようなそれはそれは恐ろしい拷問の日々が…!」
かな子「一日中練習かあ……ちょっと大変そうかも…」
智絵里「で、でも、みんなが一緒なら大丈夫だよ!」
閣下「この魔改造合宿を終えた時、諸君らはもはや今の姿を保ってはいられんだろうなあ…!」
きらり「うきゃー!スーパーアイドルきらりん誕生!?やばーい!」
莉嘉「アタシももーっとセクシーになっちゃうってこと!?」
閣下「もはや崩壊の時はすぐ側にまで迫っているぞ、フハハハハ!」
杏「あー、もうフェスまで時間もないもんねー」
閣下「…………ということで、保護者や学校への手配はこっちで済ませたから、みんなは準備しておいてね」
アーニャ「合宿、楽しみ、ですね」
未央「それにしても、みんな随分と悪魔の扱いにも慣れたよね?」
みく「デーちゃん、なんか蘭子ちゃんみたいだったにゃ…」
蘭子「ククク、さすがは我が友、魂の波動を同じくする存在…」
李衣菜「でも合宿かー、何持って行こうかなー」
卯月「お菓子はいくらまでなんでしょうか?」
凛「卯月、遊びに行くんじゃないんだよ?」
閣下「今日の連絡事項は以上、あとは配布した資料に目を通しておくように」
美波「『悪い子のための世にも恐ろしい魔改造合宿のしおり』、悪魔さんっていちいちこういう言葉を挟まないと気がすまないのかしら…?」
閣下「ああ、あと美波は執務室まで来るように」
美波「え? あ、はい!」
みく「美波ちゃん、なんかしたの?」
美波「ううん、特に見に覚えはないけど…」
莉嘉「もしかして、愛の告白とか!?」
きらり「キャー!やばーい!はっずかすぃー!」
アーニャ「……美波?」
美波「……ま、いいわ、閣下さんのことだし、心配することもないでしょう」
246:
?執務室?
美波「失礼します」コンコンガチャ
閣下「おお、来たな、まあ座れ」
美波「はい、あの閣下さん、どうして私だけ呼ばれたのでしょうか?」
閣下「うむ、それはだね、あ、ちひろくん、梨でも剥いてあげなさい」
ちひろ「そういえば、この間いただいたのがありましたね、はい、わかりました!」
美波「そんな、気を使っていただかなくても!」
閣下「まあまあ、茶も入れたてだ、飲むが良い!」
?シンデレラプロジェクトルーム?
莉嘉「デーくん達、なんの話してるんだろ?」
未央「むむむ、これは事件の香り!」
卯月「莉嘉ちゃん、未央ちゃん、盗み聞きなんてダメですよ!」
未央「いいじゃんいいじゃん?、どうせ後でミナミンに聞けばわかるんだからさ?」
みく「じゃあ余計聞き耳を立てる必要ないにゃ」
莉嘉「こういうのは、お約束、って奴なの!」
みりあ「私もやりた?い!」
きらり「みりあちゃんは、ダ?メ!」
みりあ「ええ?、なんで?」
未央「しっ!静かに!」
莉嘉「何か聞こえるよ!」
『……閣下…どうした……の?』
『…………それは…ね…………』
『そんな……』
『ままあ……茶…入れ…て…!』
未央「」
莉嘉「」
卯月「ど、どうしたんですか!?」
みりあ「なになに??」
未央「か、かかか、閣下が………」
莉嘉「美波ちゃんのこと、『ママ』って呼んでた………」
みく「え、色々酷くない?」
きらり「き、きっと聞き間違いだにぃ!」
莉嘉「そんなこと…!」
長官「――そんなことはない!」
247:
未央「エーちゃん、いつの間に!?」
長官「実は、そうなんだ、みんな……!」
卯月「そう、って?」
長官「閣下は実は、地獄一のマザコン野郎なんだ!」
みりあ「まざこん、って何?」
卯月「さあ…?」
きらり「ママのことがだ?い好きって意味だよ☆」
みりあ「そっかぁ!じゃあ、私もマザコンだね!」
卯月「あ、なら私も! 島村卯月、マザコンです!」
長官「以前の梨剥いて事件では悪魔は皮ごと食べるという特性から決定打には至らなかった……駄菓子菓子!」
長官「今回のお茶は言い訳のしようがない! それに相手は未だ19歳の美波ちゃん!」
長官「これは週刊誌に高く売れるwwwwww」
未央「あ、あの、エーちゃん、そのくらいにしておいたほうが……」
莉嘉「そ、そうだよ……だってこの流れは……」
長官「いいや、今回ばかりは俺の勝ちだね!このレコーダーを売れば、閣下の権威も失墜して…!」
閣下「ほう、これがそのレコーダーとやらか」グシャ
長官「あ!ちょっと何するんすか!それを壊したら証拠が!」
閣下「おお、それは悪いことをしたな」
長官「まあいいですけどね、俺が直々に出版社までいけばいいだけなんでwwwww」
閣下「そうか、で、長官よ」
長官「はい」
閣下「我輩があの一件で大いに地獄の笑い者にされたのは知っているな?」
長官「はい」
閣下「地獄一の寛大さを誇る我輩が、あの一件に関しては非常に憤慨したのも知っているな?」
長官「はい」
閣下「で、貴様は今から出版社に行くのか?」
長官「行きません」
閣下「ではほとぼりが冷めた頃に行くのか?」
長官「は………いいえ」
閣下「そうかそうか、では許そう」
長官「ありがとうございます」
閣下「特別に処刑は免除だ、嬉しいか?」
長官「はい」
閣下「うむ、貴様が嬉しいと我輩も嬉しいぞ」
長官「はい」
閣下「では、長々とやってしまったがこの辺でいいか」
長官「……はい」
閣下「――――あれだけ言ったのに、まだわからんのかあああああああああああああああああ!!!!!!」ロウニンギョー!
長官「」
248:
?執務室?
閣下「全く、あの阿呆は……」
美波「あ、あはは……」
閣下「話が脱線してしまったな、美波よ、お前にする話というのは他でもない魔改造合宿のこと」
閣下「実は、今回の魔改造合宿では全体曲を新たに入れ、その練習も行ってもらおうと思っている」
美波「全体って、ユニットのみんなで歌うってことですか?」
閣下「その通り、346プロ夏の大黒ミサは必ずや真泥霊羅プロジェクトの今後を決める大一番となるであろう」
閣下「プロジェクトの全員が初めて共に歌うのにこれほど相応しい舞台はないだろうよ」
美波「……あの、なんでそんな大事な話を私だけに?」
閣下「うむ、実はな、その全体での練習におけるまとめ役をお前に頼みたいのだ」
美波「私が、ですか?」
閣下「ああ、プロジェクトの最年長であり皆の信頼も厚く真面目で努力家、包容力もある」
美波「そんな、私はそんなに大したことは」
閣下「いや、これまでお前をずっと見てきたからこそそう思い、また頼みたいと思ったのだ」
閣下「頼めるか?」
美波「…………」
閣下「……不安か」
美波「……いえ、まとめ役をするのはいいんですけど……」
美波「全体曲のことが気になって……」
美波「フェスまであまり時間もないですし、今からだと大変じゃないかって……」
閣下「無論、とてつもなく大変だろうな」
閣下「だが、お前はラブライカにおいてそのとてつもなく大変なことを乗り越えた」
閣下「お前だけではない、他の者も皆乗り越えて、その先には素晴らしい景色を見たのではないか?
美波「…………」
閣下「我輩は、今度はお前達全員と、またあの素晴らしい黄金の都を見たいのだ」
美波「……閣下さん」
閣下「そして我輩は、お前はその船頭になれる器だと確信しているぞ」
美波「わ、わかりました、新田美波、まとめ役やらせていただきます!」
閣下「うむ、頼むぞ、美波」
閣下「何、心配することはない、逆らうものは皆蝋人形にしてしまえ!フハハハハ!」
美波「わ、私はそんなことできませんっ!」
閣下「ああ、あと我輩は合宿のうち数日間は参加できん」
美波「? どうしてですか?」
閣下「ここのところプロデューサー業務が忙しくて地獄での仕事が山積みでな…」
美波「な、なるほど」
閣下「大丈夫、もし何かあったらすぐに連絡すれば、地獄の果てからだろうと駆けつけるさ」
美波「……ふふっ、閣下さんが言うと、冗談に聞こえませんね、それっ」
249:
?数日後?
閣下「フハハハハ!着いたぞ、魔改造合宿の行われる村、略して『魔改村』!」
凛「その呼び方、大丈夫なの?」
閣下「フハハハハ!大丈夫でなくとも悪魔には問題ないことである!」
アーニャ「今日の閣下、いつもより元気です」
李衣菜「合宿で浮かれてんじゃない?」
みりあ「ねえねえ、海だよ!」
莉嘉「すごーい!行ってみよ!」
閣下「待て!まずは宿舎に行って現地の方々に挨拶をした後、荷物を置き各自部屋の位置などの確認をしたら体育館に集合するのだ!」
杏「しおりを見ても思ったけど、なんでそんなに体育会系なのさ」
智絵里「でも合宿後半には『布教のための現地の人々との触れ合い体験』とか、『山や海における現地球の生態系調査』とかもあったよ?」
かな子「『人間による他生物の奴隷化状況の調査』では採れたての新鮮なミルクでアイスクリームが作れるんだって!」
未央「ハードなスケジュールの中でもレクリエーションや小さい子達の思い出作りに余念がない、閣下、なんて酷い悪魔なんだ…!」
閣下「我々悪魔がこの地を支配した時、情報が足りんようでは恐怖政治に差し支えるからな」
卯月「えへへっ、どれもとっても楽しみです!」
閣下「それと、置き去りにされた者への施し代を忘れた者はいないな?」
蘭子「ここまで辿りつけなかった者たちへの祈りに何を捧げるか、悩ましいわね…」
きらり「きらりは、パパとママにいーっぱいお土産買ってあげゆ!」
閣下「あと、宿舎の方の親切で我々がこの地を支配した証を残せる運びとなった」
みく「ああ、だから急にサインの練習をするようにいったのにゃ」
閣下「フハハハハ!恐怖の魔改造合宿は今より始まる!一同、解散!」
250:
?夜?
閣下「一同、集合!」
閣下「諸君、魔改造合宿初日ご苦労であった」
閣下「諸君らにはこの調子で更なる発展を期待している」
未央「まっかせてよ!絶対にいいライブにするから!」
閣下「うむ、大いに楽しみである」
閣下「だが諸君らには申し訳ないことに、我輩は数日の間だが一時帰獄することとなった」
みりあ「かっか、帰っちゃうの!?」
閣下「すぐに戻ってくる予定だ、心配することはない」
閣下「そして我輩がいない間のまとめ役を設けることにした、美波」
美波「はい」
閣下「我輩がいない間は美波が代わりに諸君らをまとめる」
閣下「では美波、最初の仕事を」
美波「はい、今度のフェスではユニット曲の他に、私達全員で新曲を歌います!」
莉嘉「楽しそう!」
杏「また仕事が増える…」
美波「明日から、ユニット練習は午前まで、午後からは新曲の練習します」
閣下「全員で歌うのは大変だろうが、諸君ならできると信じているぞ」
閣下「美波、では後のことは任せたぞ」
美波「はい!じゃあみんな、今日はゆっくり休んで、明日からまた頑張りましょう!」
「「「「「はい!」」」」」
251:
?翌日 346プロ?
ムハハハハハ!デーモンである!
今までと笑い方が違うだと?そんなことはどうでもよい!
ところで諸君、我輩は今地上の346プロというところにいる。
ここまでよく付き合って読んできた真面目な信者諸君ならば「オメエは地獄に帰ったんじゃねえのかよ」とツッコミを入れていることだろう。
確かに、我輩は昨夜魔改村においてアイドル達に一時帰獄すると言った、だが、あれは実は真っ赤な嘘だったのだ、悪魔が嘘をつくのは当然だろう、グワッハッハッハ。
そして、我輩がどうして嘘をついてまで346プロに戻ってきたかと言うと、それは今とある極秘計画が水面下で行われているからに他ならない。
聖飢魔II構成員が346プロでの世を忍ぶ仮の仕事を終え駅前の居酒屋で飲んでいた時のこと、
「いやあ、それにしてもアイドルの娘達はみんな真面目な子ばかりだねえ」
「ライブもすごい熱心に楽しそうにやってるよねー」
「俺達も久々にライブやりたいよねー」
という感じの話をしていた。
今は恐怖の黒幕としてアイドルを裏から操る我々ではあるが、やはりステージにかける思いは人一倍、いや悪魔一倍強いものがある。
そして誰かがふと言ったのだ。
「じゃあ、今度の大黒ミサで聖飢魔IIも出ちゃいます?」と。
最初は「いやあ、アイドルのイベントに俺達が出るのもねえ」「サイリウム投げられたらどうすんだよ」とか皆口々に言っていたのだが、
また誰かが「でも、正直俺ら、アイドルのライブに出るよりアウェーなこといっぱいやってきたよな…」とこぼしたのである。
そうなるともう止まらない、よし決めた、出よう、という流れになり我々は翌日すぐに346プロのアイドルフェスを管轄する部署に行き
「俺達を出しやがれ」と打診にしたのである。
252:
ちなみに余談だが、我輩は346プロにおいて”真泥霊羅プロジェクト 恐怖のプロデューサー”という肩書を名乗っている。
しかしこれは決して346プロに雇われているわけではない、むしろ逆で我々が346プロに対して「お前らを悪魔の活動拠点にしてやる」と言って牛耳っているのだ。
そう、何を隠そう346プロは悪魔教会だったのである!
よって、以前キャンディアイランドが出演した番組に我々悪魔が出演したのも全ては教会をあげての布教活動だったのである、ガッハッハ。
つまり346プロは基本的には我々の支配下にあるのだが、さすがに悪魔がイベント出演というのには「いやあ、さすがに勘弁してください…」と断られてしまった。
正直、かなり無茶を言っているのはわかっていたし、1日明けて酔いも冷めていた我々もそれ以上強気にはなれず、「そこをなんとかお願いできないですかねえ」と頼み込んだ。
すると、「本番中はさすがに無理ですけど、イベントが終わってお客さんが完全にはけた後でしたら少しだけなら…」と言うではないか!
実はこの妥協こそ悪魔の罠、あえて下手に出ることで譲歩案を引っ張りだす作戦だったのである、あのスタッフ見事に騙されやがって、ヘッヘッヘッ。
「客がいねえんじゃただの練習じゃねえか」とも思ったのだが、「まあアイドルやスタッフ達に見てもらえばいいか」ということになり、
見事ここに超期間限定・再集結聖飢魔IIが誕生したのである、ウァッハッハッハッハッハ。
で、「せっかくならアイドルのみんなには内緒にしようか」ということになり此度の極秘計画ができたのである。
不運なことに(人間で言うところの「幸運なことに」)346プロは社内にスタジオ設備も充実しており、
その環境は構成員が皆仕事終わりに空いている部屋で毎日勝手に演奏をおっぱじめるレベルのものが揃っていたため、
「じゃあわざわざ地獄で練習する必要もないね」と仕事終わりに集まりそのまま346プロで練習しているのだ。
ただ、他の者と違い、今はアイドル達もおらず夜まで時間を持て余しているのが現実、
よって、今回は特別に我輩が346プロで真泥霊羅プロジェクト以外のアイドルに対してどのような布教を行っているのかを一つご覧に入れよう。
253:
閣下「それにしてもやることがない、そうだ、録画していた相撲中継でも見るか」
?「そ、そのベルトは…!!」
閣下「む?」
南城光「ね、ねえ!そのベルトってBLACKのベルトだよね!?」
閣下「フハハハハ!よく気づいたな!」
閣下「いかにも! これは我輩が奴を倒した証として奪い取ったものだ!」
光「奪……った……?」
閣下「その通りだ」
光「う、嘘だ!BLACKが負けるはずがない!」
閣下「このベルトが何よりの証拠だろう?」
光「だって……光太郎はこの世に太陽がある限り何度でも蘇るって……」
閣下「奴は非常に手強いライダーであった、だが勝ったのは我輩だ」
光「もしかして、アンタが悪魔のプロデューサー…?」
閣下「いかにも、我輩こそ真泥霊羅プロジェクトの恐怖のプロデューサー、デーモンである」
光「……返せ!そのベルトを返せ!それは、悪が持ってちゃいけないものだ!」
光「子供達の夢を守り、希望の光を照らす正義のヒーローの証なんだ!」
閣下「……娘、お前の名は?」
光「南城光、未来の正義のヒーローだ!」
閣下「ふむ、光よ、貴様は神の作った正義を信じる者か?」
光「神も悪魔も関係ない!誰かの笑顔のために、誰かの役に立つ為に戦うのがアタシの正義だ!」
閣下「……フハハハハハハハハハハ!」
光「な、何がおかしい!」
閣下「いや、すまん、バカにしたのではない」
閣下「それで、我輩を倒すか? 我輩はお前より間違いなく強いぞ?」
光「強くても倒す!」
閣下「きっと負けるぞ?」
光「負けても立ち上がる!」
光「正義の味方は挫けない!」
閣下「――見事だ、小さなヒーローよ」
254:
閣下「正義の味方を名乗る以上、貴様は間違いなく我輩の敵である」
閣下「だが、だからこそ言わせて欲しい、その魂、敵ながら天晴であると」
閣下「光よ、いつでも我輩にかかってくるがいい」
閣下「貴様が勝った時は、このベルトはお前に渡そう」
光「絶対勝つ!」
閣下「フハハハハ!楽しみにしているぞ!」
閣下「それにベルトの1つくらい惜しくはない」
光「どういうことだ?」
閣下「我輩はこのベルトの他にアマゾンとスカイライダーとスーパー1のベルトも持っているからな」
光「ほ、ホント!?」
閣下「ああ、今度持ってこようか?」
光「見たい!」
閣下「よし、ではそのうち屋敷から持ってこよう」
光「ありがとう!」
閣下「フハハハハ!しかし光よ、その歳でこのベルトに気がつくとは、貴様かなりのヒーロー好きだな?」
光「うん! あと怪獣映画とかも好き!」
閣下「おお!それはいい、実は我輩は地獄において怪獣の声研究家という肩書も持っているのだ!」
光「おお、閣下も怪獣好きなの?」
閣下「もちろんだ! 知ってるか、ゴモラには声帯が二つあるのだ」
光「そうなの!?」
閣下「フハハハハ!これは我輩しか知らない事実だ」
閣下「だが、光よ、なぜヒーローを目指す貴様がアイドルを名乗っているのだ?」
光「だって、アイドルでもヒーローでも、誰かの力になれればいいんだ! そうだろ?」
閣下「……フハハハハ!お前は強敵になりそうだな!」
255:
ガハハハハハハハ、いかがであろうか?
南条光、悪魔を前にしても折れることなく正義を信じるその姿、まことに敵ながら天晴である!
ちなみに、光とはその後、ライダーグッズ鑑賞対決や怪獣映画評論対決など幾度と無く決戦を繰り広げている。
未だに我輩が全勝中だがな、ムハハハハハ!
しかし一見、我々とは真っ向から反するように見える奴の正義の心も実はそんなことはないのである。
我々悪魔の施政方針は「君臨すれども統治せず」、諸君ら人間は創られた規律に従うのではなく、一人一人が自ら考え判断しなくてはならない世の中になるのである。
そして光はまさに、誰に言われたわけでもなく自分の意志で自由に正義の味方を目指している。
言ってしまえば、自分勝手にやりたいことを我武者羅にやっているというわけだ。
これは実に素晴らしいことである、後はこのまま正義の味方から悪の味方になってくれれば言うことなしだ、ウァッハッハッハッハッハ。
む、美波から電話か……
256:
?魔改村?
卯月「うぅ?、全体曲、難しいですね……」
凛「まだ一回練習しただけでしょ」
未央「そうだよ?」
美波「みんな、いる?」コンコン
卯月「あ、は?い!」
凛「どうしたの?」
美波「一応、今日の感想とか聞いておきたいと思ってね」
卯月「私は、振り付けを覚えるのに精いっぱいで…」
未央「でも、難しくても絶対成功させないとね!」
美波「未央ちゃんは、今回すごい気合が入ってるわよね?」
未央「うん、私、CDデビューの時のステージを台無しにしちゃったから…」
未央「だから今度こそ、今度は私からみんなに、笑顔を届けたいんだ」
卯月「私も、最後まで笑顔でいられなかったのがすごく残念で…」
美波「そっか…」
凛「さっきね、話してたんだ、私達のライブはまだちゃんと終わってないのかもって」
凛「だから私達、ユニット曲も全体曲も、やれるだけやってみたいんだ」
卯月「見に来てくれるみんなの為に」
未央「それと、また私達をステージにあげてくれる閣下の為に!」
美波「そう……うん、みんなの気持ちはわかったわ」
美波「私もがんばるから、一緒に最高のステージにしましょう」
「「「うん!」」」
杏「一曲歌うだけでも大変なのに、もう一曲増えるなんて大丈夫かなあ」
美波「杏ちゃんは、全体曲には反対?」
杏「まあ、それを言ったら杏は仕事は全部反対なんだけどねー」
かな子「けど、それだけたくさんお仕事できるわけだし」
かな子「私は、みんなと一緒にステージに立てる時間が増えるの、うれしいよ?」
杏「でも今日やってわかったじゃん、今からみんなで全体曲を合わせるのは難しくない?」
智絵里「…………」
かな子「それは、そうかもしれないけど…」
杏「無理に詰め込んで、本番で失敗、なんてことになったら…」
智絵里「っ!」
美波「智恵理ちゃんは、不安なのね?」
智恵理「…………はい」
杏「どうすんの?」
美波「……まだ、もう少しみんなでやってみましょう」
美波「大丈夫、きっとうまくいくわ」
杏「…………」
258:
みりあ「えー!みくちゃん、全体曲には反対なの?」
みく「反対ってわけじゃないけど、ちょっと難しいんじゃないかって…」
李衣菜「うん…それに私達、ユニット曲もまだ完璧じゃないし…」
莉嘉「あれ? 2人のユニットって解散したんじゃないの?」
みく&李衣菜「「してない!」」
李衣菜「というか、今はユニットの方を大事にしたいんだよね」
みく「みくたちは、一番最後だったから…」
李衣菜「私達は最後だったから仕方ないとか、閣下達に思わせたくないんだ…」
みりあ「ううん…」
莉嘉「そっかぁ…」
美波「…………………」
蘭子「あの……美波さん…」
美波「あら、どうしたの?」
蘭子「今日、練習、ごめんなさい……」
美波「どうして謝るの、蘭子ちゃん、とっても頑張ってたじゃない!」
蘭子「私、みんなと全然合わせられなくって……」
蘭子「やっぱり私だけ、誰かとステージに立ったことがないから……」
美波「そんなことないわ、きっとすぐに合うようになるわよ」
蘭子「…………」
美波「きらりちゃん」
きらり「あ、美波ちゃん……」
美波「どうしたの? 元気ないみたいだけど」
きらり「…………あのね、全体曲なんだけど」
美波「…………うん」
きらり「きらりはね、みんなで歌うのって、楽しいかなーって思ったんだけどぉ……」
きらり「でも、ユニット曲も両方上手くできるか不安な子もいるんだなあって考えたら……」
美波「全体曲をやるのが本当にいいのか、わからなくなったのね?」
きらり「……………うん」
きらり「デーちゃんは、きらりもみんなも、デーちゃんに甘えていいんだよーって言ってたけど……」
きらり「デーちゃんは、いっつも優しくて力持ちだから、みんなのこといーっぱい助けてくれるけど……」
きらり「今はデーちゃんがいないから、どうしたらいいのかなあ……」
美波「………………」
259:
アーニャ「美波?」
美波「はあ……」
アーニャ「どうしました、美波?」
美波「みんな、それぞれ全然違う考えがあって、どれも間違ってないのよね……」
アーニャ「全体曲の、ことですか?」
美波「うん……」
美波「私がまとめ役だから、みんなを引っ張っていかないといけないのに……」
アーニャ「…………美波、閣下は、すごいですね」
美波「?」
アーニャ「みんな、考える事、やりたいこと、違います」
アーニャ「でも閣下は、全部やらせてくれて、いっつも笑ってます」
アーニャ「閣下は、すごいですね」
美波「うん、こんなに大変なことを、ずっとしてくれてたんだなあって思うと…」
美波「私達が困った時は、いつでも導いてくれて……」
アーニャ「私達がどんな不安になっても、いつも後ろで笑ってくれます」
美波「私は、どうしたらいいのかな……」
アーニャ「ねえ、美波、閣下に電話しましょう」
美波「え? でも…」
アーニャ「大丈夫です、閣下は絶対に、助けてくれます」
美波「…………」
アーニャ「実はもう、電話、しちゃいました」ポパピプペ
美波「え!? ち、ちょっとそれ、私の携帯!」
アーニャ「あ、繋がりました」
アーニャ「はい、美波」
美波「え…………あの…」
『もしもし、デーモンである』
260:
美波「あ、閣下さん…」
『どうかしたのか? もしや、ゼウスの妨害が…!?』
美波「いえ、違います!そうじゃなくて…」
『ふむ……ある者は全体曲を成功させたいと言い、またある者はユニットに専念したいと言い』
『更にある者は失敗するくらいならやめるべきだと言い、自分はやりたいが他の者が不安ならばやらなくてもいいと言う奴がいる、そんなところか』
美波「! どうして…」
『フハハハハ!お前達ならどう思うか、手に取るようにわかるさ』
『そしてお前は、みんなの考えをどうまとめるかを悩んでいるというわけだ』
美波「……はい」
『そんなこと、悩む必要はない』
『皆、好き勝手ワガママにやりたいことをただ言っているのだ』
『なら、お前も自分のやりたいことをただやればいい』
美波「でも、私はみんなのまとめ役だから……」
『我輩がお前にまとめ役を任せたのはな、美波よ』
『お前ならば、自分のやりたいことを通してもなお、皆が目指す場所へ辿り着けると信じているからだ』
『――傷つけ合う相手も知れない白い夜の世界で時の渦に身を任すだけで虹をかけられるのか』
『お前の手にあるのは鎖ではない、それはお前を縛るものでも仲魔を縛るものでもない』
美波「はい……」
『さあ、今日はゆっくり寝るといい、お休み』
美波「はい、ありがとう……ございます…っ!」
アーニャ「……美波、もう、大丈夫ですか?」
美波「……うん、でも…」
アーニャ「まだちょっと怖いですか?」
美波「…………」コクン
アーニャ「じゃあ、今日はこうして寝ましょう」ギュ
アーニャ「手をつなげば、怖くありません、ね?」
美波「……うん!」ギュ
261:
?数日後?
閣下「フハハハハ!諸君、今戻ったぞ!」バーン!
莉嘉「デーくん!」
みりあ「おかえりなさい!」
閣下「おお、放っておいて悪かったな!」
凛「地獄のお仕事は、もう大丈夫なの?」
閣下「うむ、お前達も楽しみにしているといい」
未央「楽しみ?」
みりあ「ねえねえ、私達の全体曲みて!」
莉嘉「いーっぱい練習したんだよ!」
閣下「うむ、後でゆっくり見せてもらおう」
みりあ「えー、今見てくれないのー?」
閣下「皆すでに疲れているだろうし、何より…」
閣下「お前達の努力は、わざわざ見るまでもなくその力強い表情を見れば伝わってくるさ」
閣下「それと、美波よ」
美波「……はい」
閣下「話は聞いた、事前に伝えておいたスケジュールを破棄し、一日中遊んでた日があったそうだな」
美波「……はい」
閣下「それは、お前の指示ということでよいのだな?」
美波「はい」
美波「みんなが一つになるために必要なことでした」
未央「閣下、ミナミンを責めないであげてよ」
李衣菜「そ、そうです、美波ちゃんのおかげで、私達まとまれたんです!」
閣下「うむ、確かにお前達はしっかり上達したようだ」
閣下「だが、それはまとめ役を務めるものがその責を放棄できる言い訳にはならん」
262:
閣下「美波よ、これらは全てお前の独断で、我輩がたてた緻密なレッスンスケジュールを破棄し構成員を巻き込んでおこなったのだな?」
美波「はい、その通りです」
閣下「そうか…」
閣下「美波、この独断専行の責任は重い、よって、シンデレラプロジェクトまとめ役としての地位を剥奪する」
閣下「よいな?」
美波「……はい」
かな子「ち、ちょっと、いくらなんでも言い過ぎじゃ…」
閣下「これでよい」
閣下「ところで諸君、一つ提案がある」
閣下「諸君らがここまで育てた今回の全体曲、それを歌う上でのステージ上での主宰、リーダーを決めようと思う」
閣下「自薦他薦は問わん、だがそうだな、出来ればリーダーは他のメンバーの意見を自ら率先して聞ける者がよい」
閣下「更に言えば、それらを理解した上で全体を導くための自身の意見を通せる者」
閣下「そのためには我輩の恐怖政治も恐れずに意志を貫ける者、この全ての要素が揃った者はいるか?」
智絵里「そ、それって……」
アーニャ「はい、閣下」
閣下「おお、誰か適任者がいるか?」
アーニャ「私は、美波がいいと思います」
閣下「ふむ、他に意見のある者は? いないな?」
閣下「では、美波よ、やってくれるか?」
美波「………っ……っ!」
美波「私で、いいんでしょうか……っ」
閣下「無論、我輩は反対であるが自薦他薦は問わんと言ってしまったし、他にやりたい者もおらんのでは致し方ない」
アーニャ「美波、リーダー、やってくれますか……?」
美波「……みんなが許してくれるなら」
閣下「――お前は、お前のやりたいことをやればいい」
美波「っ!」
美波「……やりたい、です」
美波「やらせて……っ…いただきます!」
第12話 The curse needed for a flower to bloom.  終
263:
第13話 It' about time to start new century!
?大黒ミサ会場?
美波「他に気になるところや気づいたところはある?」
みく「出ハケ、まだちょっとバタバタしてるかも!」
李衣菜「やっぱ人数多いと……」
美波「そうね、少し余裕を持って動きましょう!」
美波「他に……閣下さんの方からは、何かありますか?」
閣下「ん?我輩?まあ、大丈夫じゃない?」
みく「も?、なんで今日に限ってのんびりモードなの?」
閣下「フハハハハ、それだけお前達を信頼しているということだ」
閣下「そうだねえ、強いて言えば、もっと肩の力を抜くんだな」
閣下「こんな感じに」
殿下「腹減った……」
和尚「…………」ボーッ
長官「あれ、俺のタバコどこ?」
参謀「知らないよ、ポケットの中は?」
長官「あ、あった」
凛「力抜けすぎじゃない…?」
閣下「このくらいでちょうどいいんだよ」
美嘉「ヤッホー★」ガチャ
閣下「ノック」
美嘉「もー、いいじゃんー」
莉嘉「お姉ちゃん!」
未央「美嘉姉!」
美波「今日は、よろしくお願いします!」
「「「「「「よろしくお願いします!」」」」」」
264:
美嘉「うん!がんばろうね!」
未央「美嘉姉、見ててね!この前より絶対、一歩進んで見せるから!」
美嘉「……一歩じゃ、わかんないかもね?」
未央「ええっ…」
閣下「フハハハハ!美嘉の言うとおり、一歩と言わず空を飛んで進むくらいの気概でないとな!」
卯月「空をですか!? が、がんばります!」
かな子「あっ、卯月ちゃんのがんばります、久々に聞いた気がする!」
卯月「ええっ、そうでしょうか……うう、も、もっとがんばります!」
美波「じゃあ、閣下さん、私は出ハケのことをスタッフさんと話してきますね!」
閣下「それくらいだったら我輩がやるよ?」
美波「いえ、私がリーダーですから!」
みりあ「あ、美波ちゃん、全体曲で確認したいところがあるんだけど…」
美波「じゃあ、後で一緒に確認しましょう」
みりあ「ありがとう!」
和尚「……美波ちゃん、がんばるねー」
閣下「……力み過ぎな気もするけどねえ」
?ステージ裏?
楓「閣下、ご苦労さまです」
閣下「おお、楓か、そちらの調子はどうだ?」
楓「調子は上々です、朝食も、しっかり取ってきましたから、ふふっ」
閣下「フハハハハ!その分なら問題なさそうだな!」
楓「そういえば、閣下にステージを見ていただくのはこれが初めてでしたね」
閣下「噂にはかねがね聞いておる、素直に、楽しみにしていると言わせてもらおう」
楓「ふふっ、これは失敗できませんね」
閣下「うちの構成員もよろしく頼むぞ」
楓「はい、おまかせください」
かな子「……す、すごいね」
智絵里「う、うん……っ」
美波「大丈夫?お水飲む?」
智絵里「あっ…」
美波「待っててね!」
265:
卯月「ちょっと熱いですね……」パタパタ
美波「スタッフさんに言ってこようか!」
アーニャ「美波、お手伝いしましょうか?」
美波「ううん、これくらい全然平気!」
瑞樹「みんな、揃ってるー?」
「「「「「はーい!」」」」」
瑞樹「お客さんはもちろん、私達も、スタッフさんも全員安全に楽しく、今日のフェスをこの夏一番盛り上げていくわよ!」
「「「「「はい!」」」」」
瑞樹「じゃあ、円陣組むわよ!」
瑞樹「掛け声はー……」
楓「―――閣下、お願いします」
未央「ええっ!?」
閣下「ん?我輩?」
楓「はい、ぜひ」
瑞樹「んー、まあ、面白そうだからいっか!」
楓「では閣下、お願いします」
閣下「ふむ……では、失礼して……」
閣下「―――諸君、諸君らはWinner…勝利者になりたいのか?」
閣下「それとも、敗者に、お甘んじるか?」
閣下「長いものに巻かれていれば、敗者にはならずに済むかもしれない」
閣下「だが、勝利者にも、なれないがなあ」
閣下「どうやら、諸君達には戦う意志が残っていると思われるが……どうかな?」
李衣菜「これって……」
かな子「初めて会った時の……」
閣下「我輩はこの地上に来て、諸君らの戦いぶりをずっと見させてもらった」
閣下「我輩は諸君らがただの歯車ではないことを知っている」
閣下「この346プロ夏の大黒ミサはこれまでの諸君らの全てが決まる大一番」
閣下「栄光に笑うのか、屈辱に泣くか、それはもはや神も悪魔も知らぬ」
閣下「今こそ自らの牙で、鎖を解き放つ時が来たのだ、既に戦いは始まっている」
閣下「武器を取れ!そして戦え!」
閣下「自らの命を、守るために」
閣下「では、全構成員に告ぐ!」
閣下「346プロ総進撃を開始せよ!」
「「「「「「「おお!!!!」」」」」」」」
266:
閣下「とうとう、始まったな」
参謀「みんな今日まで頑張ってきたからねー!」
長官「でも、コンサートが始まってもずっと裏で待機してるってのも慣れないよな?」
和尚「まあ裏方ってそういうもんだからねー」
殿下「気持ちはわからんでもないけどねえ」
和尚「でも始まっちゃったらもう僕らにできることはないからね」
閣下「だからと言っておっさんが集まってモニター見ながら煎餅食べてるのもどうかと思うよ?」
殿下「たりなひ」
長官「あ、もう無くなってる!」
参謀「はやいよwwwww」
殿下「たりなひ」
閣下「まあまあ、さっき饅頭もらったからそれでも……」
ちひろ「閣下!!」バンッ!
閣下「おお、ちひろくん、どうしたの?」
ちひろ「美波ちゃんが倒れました!」
閣下「何!?」
?救護室?
智絵里「リハーサル室で、練習、付き合ってもらってたんです…っ……」
智絵里「そしたら、急に気分が悪いって…!」
ちひろ「風邪ではないそうですが、極度の緊張で、発熱が…」
閣下「…………」
アーニャ「美波はリーダー、とてもがんばっていました……」
閣下「医者は、なんと言っている……」
ちひろ「この熱では、とてもステージには……」
美波「もう、大丈夫です…っ…」
閣下「…………」
閣下「美波、お前をステージに立たせるわけにはいかん」
美波「…………っ!」
閣下「すまん、我輩の責任だ」
美波「っ! 閣下さんは、悪くありません!私が!」
閣下「そうではない! 我輩の責任なのだ……」
陛下「入るぞ」ガチャ
閣下「陛下、ご覧のとおりです」
陛下「……うむ」
ちひろ「どういう、ことですか?」
閣下「これは、ただの発熱などではない」
閣下「正真正銘の、ゼウスによる妨害だ」
267:
ちひろ「そ、そんな!」
陛下「この夏の大黒ミサは346プロの一大イベント、成功すれば真泥霊羅プロジェクトの信者も指数関数的に上昇する」
閣下「ゼウスが見逃すはずがなかったのだ……」
陛下「そして奴は、真泥霊羅プロジェクトのリーダーである美波くんを標的にしたのだ」
智絵里「そんな……神様が…なんで……」
アーニャ「酷い……」
陛下「昔から、そういう奴だ」
閣下「美波の症状は、人間の医者には治せん」
閣下「神の仕業である以上、我々悪魔の魔力も及ばん」
美波「そ、そんな………」
長官「美波ちゃん!」バンッ!
参謀「ゼウスの妨害だって!?」
陛下「病人がいるのだ、騒ぐのではない」
長官「閣下、美波ちゃんはミサに出られるだよな!?」
参謀「あんだけ頑張ってきたんだからさあ!」
閣下「……見ての通りだ」
参謀「…………ふっざけんなああああ!!!!!」バサッ!
長官「あの糞ジジイ!!」バサッ!
陛下「どこへ行くつもりだ」ガシ
長官「決まってるでしょう!アイツをぶっ殺してやるんですよ!」
参謀「そうだ!それで美波ちゃんもよくなる!」
閣下「無駄だ、今からでは間に合わん」
長官「でも、だからって!」
閣下「完全に我々のミスだ、もはや打つ手が……」
和尚「―――閣下!」バンッ!
268:
閣下「和尚……?」
和尚「話は聞いた!今すぐ動くよ!」
閣下「だが、今からでは……」
和尚「大丈夫!エースはすぐにシンデレラプロジェクトルームに行って!」
長官「なんでそんなとこに……」
和尚「あそこには千年香妃花がある!!」
長官「! そ、そっか!」バッ!
和尚「あとは地獄の僕の屋敷にまだ残ってたはずだからルークはそれをお願い!」
参謀「オッケー!!」バッ!
和尚「諦めないで、閣下、今ライデンに魔女RYO子を呼びにいってもらってる」
和尚「ありったけの魔女の秘薬を持ってきてくれるってさ」
美波「……私、ライブに、出られる、んですか?」
和尚「まだわからない、だけど、絶対に出す」
美波「っ!」
アーニャ「よかった、よかったです、美波…!」
閣下「……すまん、和尚」
和尚「前にも言ったけど、僕の力が必要な時はいつでも動くよ」
和尚「聖飢魔IIのためなら、僕はなんだってする」
閣下「ありがとう、恩に着る」
陛下「そっちはなんとかなりそうだな」
閣下「はい、必ずや」
陛下「では、私は失礼する」
閣下「……御武運を」
269:
陛下「なんだ、諸君も来ていたのか」ガチャ
未央「ミナミンは!?」
陛下「今デーモン達が全力で治療している」
凛「……アンタは、どこに行くの?」
陛下「野暮用でな、出かけてくる」
凛「こんな大事な時に!?」
陛下「悪いが、通してもらうぞ」
凛「アンタ達は、仲魔を大事にするんじゃないの?」
陛下「無論だ、だから行くのだ」
閣下「凛、陛下をお通ししろ」
凛「でも!」
閣下「その御方は大魔王サタン45世 ダミアン浜田陛下、我ら悪魔の頂点に君臨する御方だ」
閣下「そしてその御方が、仲魔を傷つけられ黙っているはずがないだろう」
陛下「安心するがいい、これ以上、君達のミサの邪魔はさせん」
凛「邪魔はさせんって、まさか…」
陛下「うむ、天上で胡座をかいてニヤついているあのクソジジイには蝋人形すら生温い、よって私自らの手で…」
陛下「―――処刑だ」バサッ!
閣下「……相手は全知全能の神を自称するゼウス、更に天使共も相手取るとなればそれができるのは陛下ただ一人」
閣下「陛下は、お前達の怒り全てを背負って戦いにいかれたのだ」
270:
長官「おまたせ!」
和尚「ちゃんと来るまでに煎じてきた?」
長官「おう! こ、これで大丈夫?」
和尚「…………うん、問題なさそうだね」
和尚「美波ちゃん、先に言っておくけど、これはすごく不味い」
和尚「悪魔が鼻を摘んで一息に飲んでものたうち回るくらい不味い」
美波「…………」
和尚「でも、どんな病にもすぐに効く、正直、これ以外に手はない」
美波「……お水を、ください」
和尚「…………」スッ
美波「……………………………っ!!」ゴクッ!
美波「………………???????????????っ!!!!!!!!」
美波「??????っ…………っ」バタッ
長官「ちょ! 美波ちゃん! 衛生兵!衛生兵!!」
和尚「大丈夫、あまりの不味さに気絶しただけだよ」
長官「それ大丈夫じゃねえだろ!」
和尚「しばらく安静にしていれば目を覚ますはず」
和尚「ただ、ラブライカのステージにはまず間に合わない」
長官「そんな、話が違うじゃねえか!」
和尚「せめて、最後の全体曲に間に合わせるための方法だからね、これしかなかった」
和尚「あとは、閣下がどうするか決めてよ」
閣下「…………うむ」
271:
未央「代役……?」
みく「ちょっとならできるけど……」
李衣菜「練習時間はほとんどないよね……」
閣下「頼む、どうにかできる者はおらんか」
蘭子「………………あ、あの!」
閣下「蘭子……?」
蘭子「っ、だ、第二形態より先は、未知の……」
蘭子「あの! 合宿の時、3人で……スペシャルプログラムで………その……」
蘭子「―――誰かと一緒に、何かをするって、すごく、ドキドキしました…」
蘭子「だから、その、やってみたいんです!!」
アーニャ「……閣下?」
閣下「…………お前の力に、頼ってもよいか」
蘭子「…………はい!!」
?ステージ裏?
閣下「…………時間だ」
閣下「今、この場にいる全ての者がそれぞれの戦いの中にいる」
閣下「まだ誰も、この戦いから欠けてはおらん」
閣下「よって誰一人、欠けてはならぬ」
閣下「諸君らは我々が選んだ地球最恐のアイドルである!」
閣下「胸を張って、行ってこい」
「「「「「「「はい!!!」」」」」」」
「MASQUERADE」
272:
みく「蘭子ちゃん、いい感じにゃ!」
李衣菜「じゃあ、このまま私達がMCで繋いできます!」
閣下「任せたぞ!」
蘭子「ハア、ハア、閣下!」
閣下「蘭子、素晴らしいミサであった」
蘭子「ま、まだ…………終焉の時、未だ来たらず!!」
閣下「うむ!お前が生み出した焼け跡に今一度火を放て!」
アーニャ「蘭子、ありがとう」
蘭子「ううん、私も、ありがとう!」
「ARCADIA」
ちひろ「閣下! 美波ちゃんの意識が!」
閣下「! ようやく帰ってきたか…!」
?医務室?
美波「強く願うなら、きっと一緒に、辿り着けるさ……」
閣下「美波!」
魔女RYO子「美波さんの容態はかなり順調に回復しています」
閣下「RYO子、すまんな」
RYO子「とんでもありません、一応いくつかの秘薬も飲んでもらったので、直によくなるかと思います」
美波「閣下さん……」
閣下「美波、すまなかった」
閣下「チャンスはあと一度だけだが、お前の輝く美しい姿を、我輩に見せてくれるか?」
美波「……はい!!」
長官「閣下! ここにいたのか!」
閣下「どうした?」
長官「あのクソジジイ、強行手段に出やがった!!」
273:
?ステージ裏?
未央「閣下、どうしよう! 雨だよ!」
卯月「雷まで落ちてます!」
智絵里「さっきまで、あんなにいいお天気だったのに……きゃっ!」バーン!
李衣菜「て、停電!?」
閣下「…………」
みく「デーちゃん、どうするにゃ!?」
みりあ「ライブ、おしまいになっちゃうの…?」
閣下「……そんなことはさせん」
凛「……プロ、デューサー?」
閣下「寛大な我輩も、そろそろ我慢の限界である……」
閣下「ちひろくん、後は任せたぞ」
ちひろ「……はい」
閣下「安心するがいい、諸君らのステージは我々が守る」
閣下「準備はいいな?」
長官「…………」
参謀「…………」
和尚「…………」
殿下「…………」
閣下「―――聖飢魔II、進撃する!!」
「「「「おう!!!」」」」
274:
?ステージ?
スタッフ「落雷の為、一時建物の中に避難してください!!繰り返します!!」ガヤガヤ
「フハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!その必要はない!!!!」
閣下「諸君、突然だが、このステージは我々悪魔が占拠した!フハハハハハハハハハハ!!」
閣下「さっきから何やら喧しい雷もなっているようだが、こんなものはこうだ、殿下!!」
殿下「おうよ!」
殿下「雷神の息子を相手に雷とか舐めてんのかああああああああああ!!!!!!!」バーン!
閣下「ようし、これで電気は元に戻ったな、フハハハハ!」
閣下「実はな諸君、ラブライカの新田美波がゼウスの妨害に遭い、今は病に伏している」
閣下「そして、この雷、これも全ては卑劣なるゼウスの妨害に他ならぬ!」
閣下「だが、我々悪魔にこの程度の妨害はなんの意味もない、フハハハハ!」
閣下「現に、既に我らが新田美波はもはや全快へと向かっており、奴のご自慢の雷攻撃もこのザマだ、ざまあねえなあ!!」
閣下「それどころか、奴は我々がステージを占拠する機会まで与えてくれたのだから感謝しなくてはな!フハハハハ!」
「引っ込め―!」「アイドル出せー!」「もうお前らいらねえだろ!」
閣下「フハハハハ!諸君らの罵声が実に心地よい!」
閣下「だが折角の機会だ、せいぜい聞いていくがいい!フハハハハハハハハハハ!」
「TIME STALKER」
閣下「諸君、我々のミサは、不夜城の舞踏会はまだ始まったばかりである!」
閣下「これは、この地に生ける全ての者へ贈る歌である!」
閣下「アイドル諸君、スタッフ各位も今はただただ聞くが良い」
「BRAND NEW SONG」
275:
閣下「さて、ご機嫌はいかがかな、諸君?」
信者s「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
閣下「フハハハハ!盛り上がってきたじゃあないか!」
李衣菜「すごい……」
未央「め、めちゃくちゃ盛り上がってるじゃん……」
楓「あれが、みんなのプロデューサーの本当の姿なのね」
智絵里「はうっ!」
かな子「た、高垣楓さん…!」
瑞樹「でも、私達より盛り上げるのは、ちょーっと勘弁してほしいわね…」
閣下「それでは、諸君らがこれからどんどん魂を開放し、我々の宴に溶け込んでいけるために素晴らしいものを用意したよ?」
閣下「へっへっへっへっへ、林檎だぁ!」
信者s「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
閣下「ここに取り出したのは、一見何の変哲もない林檎」
閣下「そして、林檎の中でも特に酸味が強いことで知られる品種に、紅玉というものがある」
閣下「この紅玉のことを、青森県南部地方及び岩手県地方においてはなんと呼ぶか、知っているか!!」
信者s「知らなあああああああああああああああああああい!!!」
閣下「知りたいか!!」
信者s「知りたあああああああああああああああああああい!!!」
閣下「なんと!!紅玉のことを青森県南部地方及び岩手県地方においては…!」
卯月「なんて言うんですか?」
かな子「さあ…?」
瑞樹「そういえば、まゆちゃんは宮城出身よね、岩手近いし知ってる?」
まゆ「さあ、さすがに知りませんねえ…」
莉嘉「お姉ちゃん知ってるー?」
美嘉「知るわけないじゃーん」
閣下「青森県南部地方及び岩手県地方においては、紅玉のことをなんと!!」
閣下「―――『まんこう』と呼ぶ」
276:
凛「…………最低」
みく「…………変態にゃ」
卯月「…………///」
美嘉「//////////」
みりあ「? ねえねえ、なに、まん」
きらり「それ以上はダメ!!」バッ!
閣下「フハハハハ!まさかアイドルのイベントでこんな言葉を聞くとは夢にも思わなかっただろう!!」
閣下「悪魔には放送コードも倫理規定もR指定もないのだ!フハハハハ!」
閣下「それでは諸君達に問う!!」
閣下「青森県南部地方及び岩手県地方においては紅玉のことを、なんと呼んでいるのだ!!??」
信者s「まあああああああああああああんこおおおおおおおおおおおおおおおおう!!!!!」
閣下「フハハハハ!では、ステージ裏に控えているアイドル諸君に聞いてみるぞおおおお!!」
信者s「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
かな子「は、ええええ!!??」
李衣菜「い、言えるわけ無いじゃん!!」
茜「おお!大声出していいんですね!?いきますよー!!」
美穂「ダメええええええ!!!!!」
閣下「青森県南部地方及び岩手県地方においては紅玉のことを…………」
閣下「これもファンサービスだぞ?」ニヤリ
閣下「なんと呼んでいるんだ!!!!」
みりあ「まああ きらり「にょわーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」」
莉嘉「まああああn 美嘉「だめええええええええええええええええええ!!!!!!」」
茜「まあああああああああああああああああああんk 輝子「ヒャッハーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」」
閣下「フハハハハ!現在ステージ裏は阿鼻叫喚である!!」
閣下「では全員で!!お前ら今一番欲しいものはなんだ!!!」
信者s「まあああああああああああああんこおおおおおおおおおおおおおおおおう!!!!!」
閣下「アイドルが持っているのにしゃぶりつきたいそれはなんだ!!!」
信者s「まあああああああああああああんこおおおおおおおおおおおおおおおおう!!!!!」
閣下「フハハハハ!フハハハハハハハハハハ!!!」
閣下「あ?ん」パクッ モグモグ
閣下「林檎の名前を叫ぶと、アイドルたちに蔑みの目で見られるだろう?」
閣下「それはこれが、悪魔の実だからだ!!」
「アダムの林檎」
(5:30くらいまでは閣下による説法)
277:
凛「ジェイルさん!」
李衣菜「師匠!!ウッヒョー!!ロックだぜー!!」
閣下「紹介しよう、Mr.ジェイル大橋!!」
ジェイル「イェーイ」
信者s「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
閣下「昨今、我輩がこの地上にやってきてからというものの、『おめえら悪魔なのに全然悪いことしねえじゃねえか』という声が後を絶たない」
閣下「諸君らの見ていないところで、ちゃんと悪事は行われている」
閣下「ただ、最近プロデューサー業務で忙しいから我輩は我慢をしているだけなのだ」
閣下「我輩が我慢をしても、コイツが我慢できるかなあ?」
「ゾッドだああああああああああああああああああああ!!!!!」
信者s「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
ゾッド「ぶっ殺してやる!!!!」
未央「ホッシー!?」
きらり「ゾッドくんだ!!」
莉嘉「本物だ!!」
小梅「か、かわいい、かも…」
幸子「え…」
閣下「―――悪魔の森の奥深く、一見何の変哲もない古い屋敷」
閣下「だが、その一室からは、毎夜、毎晩……」
閣下「少女の悲鳴にも似た叫び声が、聞こえるとか、聞こえないとか……」
閣下「ここはアイドルのイベント会場、今日は若い女がたくさんいるなあ……」
閣下「お前ら全員、蝋人形にしてやろうかぁ!!!」
「蝋人形の館」
278:
閣下「フハハハハ!この場の征服は完了した!では諸君、また会おう!」
閣下「フハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!」
?ステージ裏?
閣下「フハハハハ!諸君、今戻ったぞ!」
かな子「…………」
未央「…………むー」
閣下「おい、なんだその顔は」
参謀「智絵里ちゃーん、どうだったー?」
智絵里「…………」サッ
参謀「あ、あれ?」
閣下「どうしたのだ………ま、まさかまたゼウスの妨害が!?」
凛「…………何、あのMC」
閣下「ん? フハハハハ!素晴らしかったであろう?」
凛「…………最ッッッッッッ低」
長官「ありがとうございます!!」
瑞樹「さすがに、あれはちょっとねえ……」
美嘉「そ、そうだよ!あんな………あんな///」
李衣菜「師匠!!」タッタッタ
ジェイル「おお、李衣菜ちゃん、どうだったー?」
李衣菜「もう最っ高にロックでした!私、ウッヒョー!ってなっちゃいました!」
ジェイル「そっかー、じゃあよかったよ」
ジェイル「凛ちゃんも、久しぶりー」
凛「うん、久しぶり」
ジェイル「どう?かっこよかった?」
凛「まあ、悪くなかったかな」
ジェイル「厳しいね、凛ちゃん達はこの後だよね?」
凛「うん、見てて、もう迷わないから」
未央「ホッシー!!」
ゾッド「おお、未央!」
未央「ホッシー最高だったよ!お客さんもすっごく喜んでた!」
ゾッド「そ、そうか?」
みりあ「未央ちゃん、ぞっどくんと知り合いなの!?」
未央「え、ああ、うん、まあね」
みりあ「?」
ゾッド「未央、吾輩は閣下を信じて頑張った、今度はお前の番だぞ」
未央「うん!!」
279:
閣下「ニュージェネレーションズ、準備はいいな?」
卯月「はい!」
閣下「我々が繋いだとはいえ、ゼウスの妨害の余波で一部の客はまだ戻ってきておらん」
未央「そうなの?」
閣下「うむ、聖飢魔IIが出る前に退避した者もいたからな」
未央「そっかあ……」
凛「でも、やるしかない」
卯月「うん! 見てくれる人を」
未央「みんな笑顔にする!」
閣下「フハハハハ、そうだ!その通りである!」
卯月「はい!閣下さん達が守ってくれたステージ、いっぱい楽しんできます!」
凛「今度は最後まで笑顔で、ね」
未央「目指せ、打倒聖飢魔II!!」
閣下「それは面白い!さあ、行ってこい!」
「掛け声、どうする?」
「さっきの、あれがいいです!」
「じゃあ、あれでいこうか」
「よーし、いっくよー!」
「お前らみんな!」
「蝋人形に!」
「して!」
「「「やろうかー!」」」
「SAVE YOUR SOUL ?美しきクリシェに背を向けて?」
280:
未央「閣下! どうだった!?」
卯月「最後まで、笑顔で出来てましたか!?」
閣下「うむ、そうだな……3人共、楽しかったか?」
凛「……うん!」
閣下「ならば、それが答えだ」
閣下「ニュージェネレーションズの逆襲、大成功である!!」
未央「……や、」
「「「やったー!!!」」」
かな子「凛ちゃん達、すごかったね……」
智絵里「うん、見ててドキドキした……」
かな子「私達も、あんな風にできるのかな……」
杏「あんな風っていうのは卯月ちゃん達? それとも、閣下達?」
かな子「ええ!? いや、閣下さん達のはすごかったけど……」
智絵里「お客さん、ちょっと怖かったかも……」
杏「じゃあさ、せっかくだし、杏達はニュージェネレーションズも聖飢魔IIも、両方超えちゃおうよ」
杏「それで晴れて、夢の印税生活だ!」
智絵里「できるかな…?」
杏「さあ?」
かな子「……でも、できたらすごいよね!」
智絵里「……うん!」
かな子「よし!キャンディアイランド、ファイトー!」
「「「おー!!!」」」
「Goodnight Melodies」
281:
莉嘉「キャンディアイランド終わったよ!」
みりあ「じゃあいよいよ、私達の番だね!」
きらり「よーし、じゃあきらりん御一行様出発だにぃ!」
みりあ「ねえねえ、私達はどんなライブにする?」
きらり「んー、楽しいことぜーんぶやれば、おっけ!!」
莉嘉「そんなのでいいの?」
きらり「大丈夫!きらり達はお客さんといーっぱいハピハピするのがお仕事なんだよ?」
きらり「困ったことやつらーいことは、デーちゃんにポイしちゃうんだにぃ!」
みりあ「そっか!」
莉嘉「デーくんなら、絶対になんとかしてくれるもんね!」
きらり「それじゃあ、凸レーション、しゅっぱーつ!!」
「「「おー!!」」」
「夏休み」
282:
みく「待ちに待ったアイドルフェス、だけど美波ちゃんは倒れちゃって、さらに悪天候で一時中断……」
李衣菜「でも今日は私達のことを知ってるお客さんも、アイドルのみんなも、閣下や師匠達もみんなが見てるから絶対に失敗できない……」
みく「……つまり?」
李衣菜「今日のコンディションは最高にロックだぜ!」
みく「コンディションがロックってどういうことにゃ……」
李衣菜「んー、わかんないかなあ?」
みく「ま、ニュアンスは伝わってきたから、それでいいにゃ」
李衣菜「ドントシンク、フィール!」
みく「じゃ、そろそろいくにゃ」
李衣菜「うん、それじゃあ今日はどんな感じでいく?」
みく「キュートにゃ」
李衣菜「クールでしょ」
みく「ポップが一番にゃ」
李衣菜「ロック最高!」
みく「…………」
李衣菜「…………」
みく「……仕方ないにゃ」
李衣菜「じゃあ今日もいつも通りで……」
「「キュートでポップでクールでロックに決めちゃうにゃ!!」」
「OωOverture?Winyar!!」
283:
美波「―――閣下さん!!」
閣下「待っていたぞ、美波よ」
閣下「これでようやく、全員が揃ったな」
閣下「諸君、諸君らはアイドルとしての階段を今まさに登っている最中だ」
閣下「その階段は、きっと輝きなど何もない、乾いたアスファルトで出来ていて、諸君らは孤独と不安を背負いながら歩いているのだろう」
閣下「振り返ればきっと、アイドルになるなんて思いもしない自分がいて、そいつはきっとキレイな服を着て、傷つくこともないのだ」
閣下「そこには今お前達が抱えてる悩みなどなく、愛に溢れているのだろう」
閣下「だが、諸君は知っているはずだ、生きている限り、敵はいつも自身の中にいるということを」
閣下「だからこそ、自らの手で武器を取り、鎖を解き放ち自らの足を踏み出したのだろう」
閣下「自らの命を、守るために」
閣下「そして今宵、時代は変わる」
閣下「雨は止み、明日からは日ざしを浴びて諸君らの思いのまま走れる時代がついにやってくるのだ」
閣下「さあ、出発の時間だ、後ろ髪を断ちきって世紀末を駆け抜けろ!」
閣下「諸君らの時代はすぐそこまで来ているのだから!!」
美波「―――みんな、待っててくれてありがとう!」
美波「真泥霊羅プロジェクト、ファイト!!!」
「「「「「「「「「「「「「「おおーーーーーーー!!!!!」」」」」」」」」」」」」」
閣下「―――さあ14人のシンデレラよ、早くゆけ、早くゆけ、見失わないうちに」
「DEPARTURE TIME」
284:
?大黒ミサ終了後?
卯月「あっという間だったなあ?」
かな子「なんだか、まだフワフワしてる…」
智絵里「うん…」
閣下「ミサの後とは、そういうものだ」
殿下「お?い!みんな?!」
みりあ「あ、ライデンさん!」
和尚「いえ?いのおじさんもいるよぉ?」
参謀「みんなにいいもの持ってきたぞ!!」
莉嘉「何々!?」
長官「みんな宛に、信者の便りがこんなに来てるんだよ!」ドサッ
参謀「会場で配布してた密告書もあるぜぃ!」
閣下「ほう、これほどまでに信者を集めていたとは!フハハハハ、素晴らしい!」
みく「ファン、レター……」
卯月「すごい、アイドルみたいですね…………あ」
未央「あはは、アイドルだよっ!」
殿下「よーし、じゃあ順番に配っていくからな!」
和尚「みんな個人宛てのと、全員への便り、どっちもいっぱいあるよ?」
285:
長官「閣下、閣下!」
閣下「ん、どうした?」
長官「陛下からの便りが入ってました!」
閣下「本当か! どれ……」
『地獄で会おう』
閣下「ご無事で何よりだ……」
長官「魔力をかなり消耗したからしばらくは地獄で休むそうです」
閣下「そうか、では我々が陛下の分まで励まねばな」
未央「閣下、エーちゃん!!」
閣下「おお、どうした?」
未央「……私、アイドルやめなくてよかった!」
閣下「…………そうか」
長官「そっか……俺も……」
長官「未央ちゃんがやめなくてよかったよおおおおおおおおおお!!!!」バッ
未央「ちょっ!エーちゃん!」
長官「未央ちゃあああああああああああん!!」ビエーン
未央「ちょっと閣下!なんとかして!」
長官「よかったよおおおおおおおおおお!!!!」ウワーン
未央「もー、エーちゃん!!鼻水ついちゃうから!!」
閣下「うむ、いい顔だな、未央」
未央「…………えへへっ!」
長官「いい話だよおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」ダバー
286:
閣下「―――凛」
凛「……なんか、すごいね」パサッ
閣下「今宵のミサは、どうだった?」
凛「楽しかった………と、思う」
閣下「なんだ、煮え切らんな」
凛「うん、楽しかったのと、あとは、嬉しかったかな」
閣下「というと?」
凛「美波が倒れて、突然雨が降ってきて、すごく不安だった」
凛「みんなで歌えないかもとか、それ以前にイベントが終わっちゃうかもしれないとか、ホントはすごく怖かった」
凛「でも、ちゃんとプロデューサーは私達を助けてくれたから」
凛「私達に道を示してくれて、ステージに立つ勇気もくれた」
凛「それが、凄く嬉しかったんだ」
閣下「約束、だからな」
凛「うん―――ありがとう、デーモン閣下」
凛「これからも、私と一緒に走ってね」
閣下「フハハハハ、当たり前だ、今更泣いても逃げることは出来んぞ?」
凛「何それ、泣かないから……」
凛「変なの、ふふっ」
閣下「……それはそうと凛よ」
凛「何?」
閣下「お前、今初めて我輩の名を呼んだな?」
凛「なっ…!」
閣下「いやあ、感慨深いものがあるなあ」
凛「べ、別にいいでしょ!」
閣下「プロデューサーからついにランクアップ、いや実に長かった」
閣下「ほれ、もう一度呼んでみろ、せーの」
凛「……もう絶対言わない」
閣下「良いではないか?、減るもんでもないし?」
凛「絶対、言わない」
閣下「ほらほら、我輩もしぶりんって呼ぶから」
凛「やめて!」
287:
未央「お!閣下としぶりんがイチャついてる!」
凛「イチャ…!? そんなんじゃないから!」
卯月「そういえば久々ですね?」
凛「卯月まで、久々とかないから!」
長官「何ぃ!?閣下だけズルい!」
李衣菜「何々、どうしたの?」
杏「閣下とエースがまた対決だってさ」
みく「えー、またー?」
殿下「お、勝負か!」
アーニャ「け、ケンカはいけません」
美波「いいのよ、アーニャちゃん、あれは止めなくても」
きらり「2人とも、とーっても仲良しさんだにぃ!」
和尚「仲良きことは美しきかな」
蘭子「魂のぶつかり合いによって磨かれる宝石、その輝きは永遠ね!」
莉嘉「あ、エースくん負けた」
みりあ「いつも通りだねー」
長官「」カチンコチン
かな子「あ、あの、大丈夫ですか?」
参謀「案外昔の家電とかと一緒で叩けば戻るんじゃない?」
智絵里「ち、チョップですか?」
閣下「フハハハハ!悪魔は地にいまし、すべて世はこともなし!」
閣下「我ら真泥霊羅プロジェクトの侵略はこれより始まるのだ、フハハハハ!フハハハハハハハハハハ!」
第13話 It' about time to start new century!  終
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