【艦これ】提督「三日月が可愛すぎてつらい」菊月「……うむ」back

【艦これ】提督「三日月が可愛すぎてつらい」菊月「……うむ」


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1:
〈司令室〉
提督「…………」 カリカリ
菊月「…………」 カリカリ
提督「――うわあああああああああッ!!」
菊月「!? ど、どうしたんだ……?」
提督「……つらい」
菊月「は?」
提督「三日月が可愛すぎてつらいんだよぉ!!」
菊月(なんだ、いつもの司令官か)
※三日月ちゃんは天使。
2:
菊月「それで、いつも通りの事ではあるがなんでいきなりそんな当たり前のことを言い始めたんだ……?」
提督「いやさ、書類書いてる途中で三日月の『もっと、頑張らないと、ですね』ボイスを脳内で永遠リピート再生させてたんだけど、我慢が出来なくなった」
菊月「……そうか」 プイ
提督「もっと興味持ってぇ!!」
菊月「今は仕事中だ。そんな時に司令官の発作の相手をしている暇はない」
提督「発作じゃねぇよ。我慢できなくなってるだけだ。三日月成分の補給が必要なんだよ」
菊月「病気だそれは」
提督「……では菊月よ」
提督「……この司令室の扉の前に、三日月がいたと想定しよう」
菊月「……で?」
提督「そこで偶然、さっきの俺の叫び声を三日月が聞いてしまった事を想像してみろ」
菊月「…………」
3:
 ―――――――――――――――――――――
提督『三日月が可愛すぎてつらいんだよぉ!!』
三日月『……へ?』
三日月『し、ししし……司令官!? 何を言って――』 ドアノブギュッ
三日月『……わ、私が……か、可愛すぎて……?』 ギュー
三日月『そ、そんなこと……ありえない、です……』
三日月『…………///』 カァァァァ
三日月『……えへへ……嬉しいなぁ……』 ニッコリ
三日月「ハッ!?」 キョロキョロ
三日月『だ、誰も見てないよね』
三日月『…………ふふ』 ニコニコ
三日月『――!! だ、ダメ!』
三日月『ついつい……に、にやけちゃう!』 タッタッタッタ
 ―――――――――――――――――――――
菊月「うぐっっはぁ!!」 ガタッ
提督「ふっ……その様子から察するが、貴様も見たようだな……」
菊月「……くっ、この菊月……この程度では沈ま――」
提督「素直になるんだ。楽になるぞ」
菊月「あー、私の妹はなんであんなに可愛いんだろうか!」
提督「本当だよ! 羨ましいよお前が!」
菊月「……でもな司令官……」
提督「ん?」
菊月「姉妹同士だと……ケッコンはできないんだよ……」
提督「つら」
4:
提督「でもさ、姉妹だって良いことあるじゃん」
菊月「まぁそうだが……例えば?」
提督「一緒にお風呂は入れるとか、さ」
 ピポパポピポ prrrr
菊月「あっ、もしもし憲兵か? はい、はい。いつもお世話になっているが――」
提督「待てーい!! 電話するのはまだ早いぞ!!」 パシッ、ガチャ
菊月「いや、あまりにも司令官の発言が気色悪すぎてな。ついつい」
提督「ついついで憲兵を呼ばないでくれ」
菊月「いや、うちの妹に何かされてからでは遅いしな……」
提督「手は出さないよ。駆逐艦は見て愛でるものだ」
菊月(きっしょ)
5:
提督「んでさ、一つ気になることがあるんだけどさ」
菊月「ん?」
提督「お風呂入ってる時って……三日月のアホ毛ってどうなっているんだ?」
菊月「ずっと立ちっぱなしだぞ。水で濡らしてもあのアンテナは健在だ」
提督「なんだ、俺のアンテナと同じじゃないか」
菊月「通報するぞ」
提督「すんませんした」
菊月「……三日月はクセっ毛をだいぶ気にしているからな。お風呂入ってる時や髪を乾かす時はずっと『うぅ……クセっ毛直らないかなぁ』とちょっと落ち込んでいる」
提督「なんだ、そんなことで悩んでいるのか。三日月はあのクセっ毛が可愛いんだよなぁ」
菊月「わかる。しかし、三日月も女だ。悩みはあるさ」
提督「せやな」
菊月「うむ」
提督・菊月「「…………」」
提督「三日月成分をまだまだ身体が欲している」
菊月「……うむ」
提督「まだまだ語り合おうではないか……同士菊月よ」
菊月「……」 b
6:
提督「何よりも三日月はあの謙虚さが素晴らしいよな。『私が強いだなんて、そんな……あり得ないです!』って言ってるけど夜戦カットインで400ダメージ与えた奴が言うなよぉっていつも思う。抱きしめて朝までなでなでしたい」
菊月「しかも頑張り屋さんなとこも妹ながら素晴らしいと思っている。優しく、周りを気遣いながら、自分にも厳しい。……なでなでしたい」
提督「でも、ちょっと頑張り過ぎちゃう面もあるよな」
菊月「司令官の言う通りだ。三日月は自分に厳しすぎる。疲れていても平気で『もっと、頑張らないと、ですね』と言ってしまう」
提督「まぁ、最近はメリハリ付けられるようになってきたけどな。それでもまだ頑張り屋さん過ぎる」
菊月「うむ」
提督「でも、補給させるたびに律儀に『ありがたく、いただきますね』と言ってきちゃう辺りまだまだ気を使ってるよな。もっと『へい! いっただくぜぇ??』ニコニコ、みたいな感じでいいのに」
菊月「私はそんな三日月嫌だがな」
提督「ギャップ萌えってやつだ。あんな礼儀正しくていい子で可愛くて天使な子がある日突然そんなこと言いだしてみ?」
菊月「……三日月ならそのあと『い、今のは忘れてください! 違うんですー!!』って顔を真っ赤にさせながら走っていきそうだな。卯月辺りが罰ゲームでやらせたと想定して」
提督「……良い」
菊月「……うむ」
7:
提督「そういえばこの前さ」
菊月「うむ」
提督「三日月を秘書官にしたときについつい愚痴を零してしまったんだよ。どんだけ書類送ってくんだよ?ってさ」
菊月「あまり部下に聞かせていい愚痴ではないな」
提督「あぁ、今では反省してる」
菊月「で? 続きは?」
提督「あぁ、その時三日月がさ、俺の手をいきなり握り始めてさ」
三日月『司令官、ちょっとお休みしましょうか? ゆっくりいきましょう……それでいいんです』 ニッコリ
提督「そう言ってくれたんだ」
菊月「……尊い」
提督「もうね、この子とケッコンしよって誓ったよね」
提督「しかも、めっちゃ顔赤くしながらだったからね。頑張って安心させようと手を握ってくれたんだなぁって思ったよね。ありがとうって言って握り返したら恥ずかしそうだったけどいい笑顔で「いえいえ!」って言ってくれて……はぁ……」
菊月「……」 カリカリ
提督「……」 カリカリ
菊月「三日月を無個性だと言うやつは無能だな」
提督「それは人の感性によるから、仕方ないさ。俺はそう思わないし思いたくもないけどな」
8:
菊月「……先刻、三日月が大怪我したとき急いで入渠させた時があったよな」
提督「……あったな。本当にすまなかった」
菊月「いや、司令官は悪くないさ。悪いのはこの戦争だ。気にするな」
提督「……あぁ」
菊月「あの時、三日月がこう言っていたんだ」
三日月『私の努力が足りなくて……ごめんなさい』
提督「お前努力しまくってるじゃんかよぉぉ!! もう、無茶すんなよおおおおお!! あの戦艦ル級許さねぇ!!」
菊月「……この子は絶対に守らなきゃって誓った」
提督「それは良いことだが、自分自身の事も大切にしろよ。菊月がいなくなったら俺泣くぞ」
菊月「……ふっ、泣き虫司令官め」
提督「泣き虫でいいよ。大切な人がいなくなって泣かない方がおかしい」
菊月「……///」 プイ
提督「ん? どうした? 菊月」
菊月「う、うるさい! こっち見るんじゃない!」
提督「お、おう……うぅ、なんなのさ」
菊月「……私の台詞を取るな……バカ」 ボソ
9:
提督「……」 カリカリ
菊月「……」 カリカリ
提督「……」 カリカリ
菊月「……」 カリカリ
提督「なぁ、菊月」
菊月「なんだ?」
提督「三日月がよく言うセリフの中で一番好きなの教えてくれないか?」
菊月「……なぜ?」
提督「なんとなく」
菊月「こわ」
提督「そんなこと言うなよ?。いいからほらほら」
菊月「そうだな……」
菊月「全部好きだが……あえて言うと……」
提督「おう」
三日月『負けたくはありません……! 戦いなんですから……!』
菊月「これだな」
提督「あぁ……いいな……」
菊月「うむ」
菊月「なんというか……幼い見かけなのに戦わなければいけないんだと言う確固たる意志を感じる。そこには負けたくもないと言う思いも込められていて、三日月の心の強さを……感じる」
提督「わかる」
10:
菊月「司令官は?」
提督「え?」
菊月「私は教えたんだ。司令官も教えるのが常識だろう」
提督「……まぁ、それもそうだな」
提督「……引くなよ?」
菊月「何を今さら」
提督「そうか。じゃあ言うぞ?」
三日月『お知らせがあるようですよ?』
菊月「は?」
提督「いやだから」
三日月『お知らせがあるようですよ?』
菊月「いやそれは分かったよ」
菊月「……何でそこなんだ? 夜戦突入ボイスとかが来るかと思ったんだが……」
提督「いやさ、なんかめっちゃ好きなんだよねあの声」
提督「今戦果どんくらいかなぁって確認しようとする度に聞いてたらさ、めっちゃ好きになっちゃたんだよね」
提督「丁寧にお知らせと言っているところでポイント高くて、最後の『よ?』の部分でほんのちょ?と上がってるのが癖になっちゃってな。録音して永遠に聞いてたい」
菊月「レ級よりも怖いな司令官は」
提督「人間をやめたつもりはない」
11:
 ガラガラ!
如月「三日月の電波を受信したわ」 スッ
提督・菊月「「なんだお前!?」」
如月「ふふふ?、皆の大天使如月よ?」 ニッコリ
菊月「色魔の間違いだろ」
如月「菊月、夜覚えておきなさいよ?」
菊月「ひぃ!!」
提督「というかなぜ窓から入ってきたんだ? 普通に扉からくれば良かったのに」
如月「……ひぃーみーつ。うふふふ?」
如月「んで、三日月の話で盛り上がってたみたいだけれど、私も混ぜてぇ?」
提督「おう、いいよ」
菊月「R?18はなしだからな」
如月「分かってるわぁ」
提督「さっきまでかくかくじかじかな話題で盛り上がっていたんだ。如月もぜひ教えてくれ」
如月「うふふ、いいわよぉ?」
12:
三日月『ふわぁっ!?』
提督「へ?」
菊月「は?」
如月「もしくはぁ?」
三日月『ひやぁっ!?』
提督「え!? どこの部分それ!?」
如月「もぉう、司令官たら観察甘いわよ?」
提督「う、すまん」
如月「小破した時に出ちゃう声に決まってじゃない?」
 ガシ
菊月「おい貴様……可愛いかわいい妹が傷ついてる時のボイスが一番好きなのはどういう了見だ?」
如月「もちろん、あの子を傷つけた相手は当然楽にしてあげてるけど、可愛いものは可愛いわよ?」
如月「だって、普段はしっかりとした、真面目そ?な声でしゃべってる三日月がついついあげちゃう甘い声なのよ? それにちょっと服が破けちゃったのか恥ずかしさと驚きが混ざったかのような声だし。……可愛くない?」
菊月「常に三日月の声は可愛いだろう! しかもそんなに甘い声ではない。貴様のえっちぃ甘い声と一緒にするんじゃない」
如月「もぉう、つれないわねぇ?」
提督(ちょっと如月に同意してしまったのは内緒にしとこう)
13:
如月「まぁ、真面目に答えるとあれかしらね?」
三日月『新しい仲間ですね! 嬉しいっ!』
提督・菊月「「うむ!」」
如月「あれ本当に可愛いわよねぇ?」
提督「いい笑顔で言ってくるんだよなぁあれ。本当に嬉しそうなのがとてもいい」
菊月「両手でぐーを作りながら言ってるとこも更にポイント高いな」
提督「……あぁ、三日月は本当に可愛いよなぁ?」
如月「もぉう、司令官たら?。それは分かるけど、私と菊月もここにいるのよぉ?? ちょっと嫉妬しちゃうじゃない?」
提督「あぁ、すまない。如月と菊月ももちろん可愛いぞ?」
如月「うふふ、嬉しいわぁ。好きよ?」
提督「おう、ありがとうな。俺も菊月の事は好きだぞ? もちろん菊月もな」
菊月「……ふん」 プイ
菊月「……///」 カァァァァ
如月(かわいいわ?) ホホエマー
提督「まぁ、我々三日月党(クレッセントウ)で語り合って、三日月成分は純分回復できた。良い時間だったぞ」
如月「え? もう終わりなの?」
菊月「まぁ、如月が来るだいぶ前から盛り上がってたしな」
如月「ふぅ?ん。なるほどねぇ」 チラ
提督(……なぜ扉の方を見てるんだ如月は)
14:
提督「如月、どうしたんだ?」
如月「え? ん?、まぁ色々と、ね?」 チラ
提督「???」
菊月「……まさか……」 スタスタスタスタ
 ガチャ
三日月「あっ///」
菊月「」
提督「」
如月「?????っ!!」 プルプル
三日月「……え、えと……こ、こんばん、はです……///」
菊月「…………今はまだお昼前だ」
三日月「そ、そうだったわね……うん」
 スタスタスタスタ
提督「あ、あの……三日月さん?」
三日月「!? は、はひ! な、ななな、何でしょうしれいかん!///」
提督「ぜ、全部聞いてたの?」
三日月「……ぜ、全部ではないですよ?」
三日月「ただ、司令室の前にちょっと立ち寄ったら、司令官の……その……わ、私がか、かわいすぎてつらい……というお世辞のお言葉が聞こえてきて……そ、それで……い、一回離れちゃったんですけど……も、戻ってきたら私の髪の毛の話になってて、その……」 モジモジ
提督「」
菊月(妄想が実は現実だった瞬間だ死にたい)
如月「う、うふふふ……!!」 プルプル
菊月(き、貴様全部知っていたな!?)
如月(はい)
菊月(貴様ぁぁぁぁぁぁ!! 後で覚えておけよ!!)
15:
菊月「み、三日月……これは、その……私は司令官に付き合っていただけだからな!?」
提督(な!? 菊月お前何一人で逃げようとしてるんだ!?)
菊月(当たり前だろう!! 私たち姉妹は絆が命なんだ! 変な誤解受けたらまずいんだ!)
提督(俺もだよ!!)
三日月「……しかったですよ?」
提督・菊月「「え?」」 キョトン
三日月「嬉しかった……ですよ?」
三日月「確かに二人の会話は聞いててものすごく恥ずかしかったですけれど……すごく、嬉しかったです」
三日月「私の事……大切に思ってくれているんだなぁとも思いました」 ニッコリ
提督「天使……」
三日月「三日月です」
提督「三日月……」
菊月「……三日月」
三日月「け、けど、本当に恥ずかしかったですからね!?」
菊月「す、すまなかった」
提督「ご、ごめん」
如月「扉の前で顔真っ赤にしてる三日月、可愛かったわよぉ??」
三日月「き、如月!!」 プンスカ
如月「うふふ?」
菊月(如月が窓から入ってきた理由はそういう事だったのか……)
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