絵里「にこってやっぱり立派ね」にこ「急に何言ってんの?バカ?」 Part2back

絵里「にこってやっぱり立派ね」にこ「急に何言ってんの?バカ?」 Part2


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2:
海未「……」
花陽「……」ソワソワ
海未「…………」
花陽「………」キョロキョロ
海未「……………」
花陽「…………」
海未「………………」
花陽(あぅー……)
花陽(き、気まずいです……)
花陽(部室に来たら海未ちゃん、なんか黙ってるし……)
花陽(花陽が来たことなんか気にもせずに目瞑ってる……)
花陽(心無しかぴりぴりしてるし……)
花陽(……そんなわけで花陽は今、困っています)
63:
花陽(………なんだか緊張するぅ)ドキドキ
海未「…………」
花陽「………」ゴクリ
海未「………………」
花陽「…………」
海未「…………………」
花陽「……」
花陽(あわわ……)
花陽(花陽のさっきの唾を飲む音で海未ちゃんが動いたらどうしようかと思ったよー……)
花陽(………)
花陽(でも………海未ちゃん、なんで動かないんだろう?)
花陽(……海未ちゃんって改めて見るとやっぱり美人さんだなー)
花陽(それにかっこいいし)
花陽(えへへ。花陽とは大違いです)
69:
花陽「………」カリカリ
海未「…………」
花陽「……できたー」
海未「……………」
花陽「……」
花陽(海未ちゃん、全然動かないなー)
花陽(……花陽、宿題終わっちゃったよ)
花陽(でも……)
花陽(部室でこんなに静かに過ごせるのって初めてかも…)
花陽(ふふ……いつもみんな賑やかだからな)
花陽(そういえば……)
花陽(みんなどうして来ないんだろう?)
海未「………ふぅ」
花陽「ぴゃあっ!?」
海未「ん?」
71:
海未「おや。花陽じゃないですか」
花陽「あ…う、うん」ドキドキ
海未「いつ来たのですか?」
花陽「えっと……30分前くらいかな」
海未「そうですか。全然気付きませんでした」
花陽「海未ちゃん、すごく集中してた」
海未「あ……すみません。少し黙想を……」ポリポリ
花陽「もく……そう?」
海未「はい……心を休ませるために」
花陽「すごーい。さすが海未ちゃんだー」
海未「普段騒がしいのでこうひま時間は貴重なのです」
花陽「そう。みんな来ないから静かなの」
海未「おや?聞いてないのですか?」
花陽「なにを?」キョトン
海未「今日はみんな来ませんよ」
花陽「そうなの?」
海未「えぇ」
72:
海未「というわけで今日は私と花陽以外はお休みです」
花陽「そうだったんだ。それにしても凛ちゃん、一言花陽にも言ってくれればよかったのに」
海未「恥ずかしかったのではないですか?まだ少しスカートには抵抗があるみたいですし」
花陽「んー…でも花陽もことりちゃんと一緒に凛ちゃんの衣装考えたかったよー」
海未「ふふ。凛はまるで着せ替え人形みたいですね♪」
花陽「そ、そういうつもりじゃ……」
海未「冗談ですよ。でもきっと凛は花陽に一番に見せてくれますよ」ニコッ
花陽「えへへ。そうかな?」
海未「はい。きっとそうです」ナデナデ
花陽「えへへ……♪」
73:
海未「ん?それは……?」
花陽「うん。今日出た宿題だよ」
海未「偉いですね。さすが花陽です」
花陽「そんなことないよ。花陽は真姫ちゃんみたいじゃないから毎日少しずつやらないとダメだもん」
海未「それが偉いんですよ。自分で決めたことをコツコツ続けることは中々できるものじゃありません」
花陽「……海未ちゃん」
海未「私は努力ができることは才能だと思っています」
花陽「海未ちゃんに褒められると嬉しいな♪」
海未「大袈裟ですよ。私なんて……」
花陽「ダメだよ。海未ちゃんみたいな人が『私なんて』って使ったら」
海未「花陽……」
花陽「海未ちゃんはすっごいんだからっ!」
海未「ふふ。そういうことにしておきましょうか」
花陽「もうっ!」
海未「ありがとうございます、花陽♪」ニコッ
花陽「……へへ♪」
74:
花陽「でもこの宿題分からないところがあったの」
海未「ふむ。私でよければ見て差し上げますよ」
花陽「お願いしてもいい?」
海未「はい。遠慮することはありませんよ」
花陽「じゃあここなんだけど…」
海未「英語ですか」
花陽「うん。最近の習った文法なんだけど……」
海未「えぇと……ここはですね」
76:
海未「……ということです」
花陽「なるほど!これは前の文にかかってるんだね?」
海未「そうですね。私も習いたての頃は苦手でした」
花陽「ありがとー、海未ちゃん♪」
海未「いえいえ。私にできることをしたまでです」
花陽「えへへ♪やっぱり海未ちゃんは頼りになるなー」
海未「ふふ♪嬉しいですね、そう言ってもらえると」
花陽「さすが海未ちゃんだよっ!」
海未「褒めても何も出ませんよ?」
花陽「えへへ♪」
海未「ふふ♪」
77:
花陽「んー……」
海未「どうしました?」
花陽「いや。みんな来ないなら暇だなーと思って」
海未「そうですね。練習する予定でしたから尚の事やることもありませんし」
花陽「二人で練習はできないしー」
海未「他に二人でできることと言えば……」
花陽「………そうだ!」
海未「何か見つかりましたか?」
花陽「掃除しようよっ!掃除っ!」
海未「なるほど。それはいいかもしれませんね」
花陽「うんっ!それがいいっ!」
海未「では早始めますか」
花陽「うんっ♪」
81:
花陽「と言って始めてみたものの……」
海未「にこの私物だらけじゃないですか、まったく」
花陽「こんなにあったなんて知らなかったよ」
海未「棚の表面だけでなくその奥にもあるだなんて」
花陽「あはは……」
花陽(い、言えない……にこちゃんのももちろんたくさんあるけど)
花陽(花陽の私物も少し増えてきてるなんて……)
海未「さて!続きに取り掛かりましょう!」
花陽「う、うんっ!」
85:
海未「ふぅ……こんなところですかね?」
花陽「うん。埃なしっ!」
海未「棚の私物はさすがに勝手に捨てるわけにもいかないのでそのままですが」
花陽「あはは。たくさんあったねー」
海未「にこには後日きつく言っておかないと…」
花陽(そのときに打ち明けよう……)
海未「それでも普段の掃除で行き届かないところまでしっかり掃除できたのは大きいですね」
花陽「そうだね。綺麗になると気持ちいいよー」
海未「んー……」
花陽「どうしたの、海未ちゃん?」
海未「やはり掃除当番を設けた方がいいかなと思いまして」
花陽「あっ!それ賛成っ!」
ポタッ
海未「ちょっ!花陽!」
花陽「ふぇ……?」
海未「鼻血が……!」
花陽「ふわ……ほんとだ…」タラー
86:
花陽「ふぇぇー……」タラー
海未「ちょっと待ってください。ティッシュを……」ゴソゴソ
花陽「あぅ……」タラー
海未「ありました!」
花陽「ありがと……海未ちゃん…」
海未「動かないでください。制服についたら面倒ですから」
花陽「……ん」
海未「…よし。これで大丈夫でしょう」
花陽「ありがとー」
海未「上を向いてはダメですよ。恥ずかしいかもしれませんが鼻に詰めたままで放置しておいてください」
花陽「うん。でもなんで急に出てきちゃったのかな?」
海未「私も専門家ではないので詳しくは分かりませんね……血圧の問題でしょうか?」
花陽「花陽、血圧高いのかなー?」
海未「それとも頭に血が昇ったか?」
花陽「んー……よくわかんないねー」
海未「まぁ自然に治まるのを待ちましょう」
93:
海未「そのまま安静にしていてくださいね」
花陽「うん。ありがと、海未ひゃん」
海未「ふふ。鼻を塞いでいるからか変な声ですね♪」
花陽「あぅ……//」
海未「おっと…床に鼻血が垂れてますね」
花陽「あっ……花陽が拭くよ」
海未「おっと、ダメですよ。今は安静にと言ったでしょう?」
花陽「でも……」
海未「でも、ではありません。こんなときこそ私に頼ってください」
花陽「海未ちゃん……」
海未「そもそもちょっと拭くくらいなんですから手間じゃありませんし」
花陽「ありがとー、海未ちゃん」ニコッ
海未「いえいえ。どういたしまして」
94:
花陽「でもこんなときって言っても花陽達は海未ちゃんに頼りっぱなしな気がするなー」
海未「そんなことありませんよ」
花陽「えー?そんなことあるよー」
海未「私だってみんなに助けてもらってばっかりです」
花陽「んー?そうかなー?」
海未「融通が効かない私を穂乃果や凛は持ち前の明るさで上手く誘導してくれますし」
海未「絵里やにこにはいつもμ'sを引っ張って行ってもらっています」
海未「それに真姫とはいつも曲の相談をしてもらっていますし」
海未「希はいつも見えないところでみんなが上手く行くように尽力してくれています」
海未「ことりは得意の裁縫で素敵な衣装を作ってくれます」
花陽「海未ちゃん……」
海未「それに花陽は場の空気をほんわか暖かな物にしてくれます♪」
花陽「そ、そんなこと……」
海未「謙遜してはダメですよ。みんな私には出来ないことです。尊敬しています」
花陽「……ふふ♪」
95:
花陽「海未ちゃんだって練習メニューを考えたりとか!」
海未「そうですね。ですが……」
花陽「もうっ!ですがじゃないのっ!」バンッ
海未「……花陽?」
花陽「海未ちゃんは立派なのっ!花陽
も尊敬してるんだからっ!」
海未「………」
花陽「海未ちゃんがいないとμ'sは成り立たないし他の誰が欠けてもダメなのっ!」
海未「…………ふふ。そうですね」
花陽「だから絶対『私なんか』なんて使わないで!」
海未「はい。気をつけましょう」
花陽「絶対だよっ!花陽との約束っ!」
海未「はい♪」
花陽「んっ!」
海未「指切り……ですか?」
花陽「そうっ!」
96:
海未「わかりました。では…」
花陽「ゆーびきーり、げんまん!」
海未「ウソついたら針千本のーます」
うみぱな「「ゆーびきった」」
花陽「えへへ♪」
海未「ふふ♪さすが花陽ですね」
花陽「?」キョトン
海未「花陽はやはりみんなを導く力があります」
花陽「そ、そんなこと……」
海未「おや?早、約束破りですか?」ニコッ
花陽「あぅ……」
海未「花陽は強いです。とても頼りになります」ナデナデ
花陽「………///」
97:
花陽「海未ちゃんだって優しいしお姉ちゃんみたいだしかっこいいし!///」
海未「そんなこと……」
花陽「あぁっ!約束!」
海未「む……」
花陽「ふふん♪」
海未「花陽は困った娘です」
花陽「えへへ♪」
海未「ふふ♪」
9

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