村雨「スタンバイオーケーよ♪」【艦これ】back

村雨「スタンバイオーケーよ♪」【艦これ】


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1:
村雨「はいはーい! 白露型駆逐艦「村雨」だよ。みんな、よろしくね!」
提督「随分とまた明るい娘が来たな。白露型と言うと、五月雨の……」
村雨「そ。私がお姉さんね」
提督「ははは、お姉さんか」
 「見ての通り、私はまだ着任したばかりで艦娘も駆逐艦ばかりだ」
 「お姉さんの働きに期待してるよ」
2:
提督「ふぅ。やっと第3艦隊が解放されたぞ」
村雨「お疲れ様、提督」
提督「ありがとう。これも村雨達が出撃や遠征を頑張ってくれているおかげだ」
村雨「うふふ。いい感じにレベルも上がってるしね」
 「来週の村雨にも、期待してね♪」
提督「来週もだが、今週はまだ1日あるからそっちも頑張ってほしいな」
村雨「はーい」
3:
村雨「提督、連絡が入ってるよ」
提督「また演習の誘いか……」
村雨「たまには受ければいいのに」
提督「向こうは大和型まで持っているんだぞ。戦艦すらいないウチがどうやって勝てと」
村雨「勝てなくても、経験は得られるでしょ? この先、深海棲艦の戦艦とも戦うんだし。演習はあくまで演習なんだから、あまり気にしなくていいと思うな」
提督「……それもそうだな」
 「じゃあ村雨旗艦、僚艦抜きの一隻編成で出しておこう」
村雨「ちょ、待っ!」
4:
◇改造
村雨改「村雨、パワーアーップ!」
提督「おお、鎖付きの錨を持つようになったか。これで深海棲艦を狩れるようになったな」
村雨「あ、私達は砲撃戦が主だからこれはあまり使わないよ?」
提督「そ、そうか……でも強くなったっぽいからよかったな」
夕立「ぽい?」
提督「夕立も、改おめでとう」ナデナデ
夕立「うん! 提督さん、もっとほめて?!」スリスリ
村雨「あらあら、夕立もすっかり提督に懐いたわね」
5:
◇敗北
村雨「ごめんなさい……」ボロッ
夕立「ぽい?……」ボロッ
春雨「すみません……」ボロッ
提督「まぁ、駆逐艦だけの編成だったし、俺もまだまだ提督として甘かったってことだ」
 「だから気にするな。それより、皆無事でよかった」
夕立「提督さ?ん……」
提督「それより3人とも、入渠して来い。傷を癒して、明日から猛特訓だ」
春雨「はい!」
村雨「あ、私は後でもいいよ。他の娘達もまだ入ってるだろうし」
夕立「そう? じゃ、春雨行こ!」
春雨「あ、待ってください! 夕立姉さん!」
6:
村雨「……さて、と」
提督「……」
村雨「村雨でよかったら、お話聞くよ?」
提督「……自分の無能さに苛立って来るよ。俺の指揮の甘さが、村雨達を傷付けた」
村雨「提督は無能なんかじゃないよ。だって、私達のことちゃんと考えてくれてるじゃない」
提督「村雨……」
村雨「私達も、提督も、まだまだ頑張れる。だから、一緒に頑張ろう?」
提督「……あぁ」
7:
◇勝利
村雨「これで!」チュドーン!
春雨「やりましたね、村雨姉さん!」
夕立「これで、敵全滅っぽい!」
提督「ほ、本当か!? やった、海域攻略だ! よくやったぞ、村雨!」
村雨「艦隊が勝利できてよかったです! 白露型駆逐艦の力、あなどれないでしょ?」
春雨「はい!」
夕立「ぽい!」
提督「本当、よくやったよ……」
村雨「それと、ウチの提督もなかなか、あなどれないでしょ?」
夕立「当然っぽい!」
提督「ははは……」
8:
提督「はぁ……」
村雨「なになに? 溜息なんか吐いちゃって。私に何の相談かしら?」
提督「いや、まだ相談するとは……」
村雨「いいからいいから♪」
提督「……新しく来た駆逐艦がいるだろ?」
村雨「曙のこと?」
提督「顔を合わせただけで――」
曙「こっち見んな! このクソ提督!」
提督「――って」
村雨「あらあら」
提督「俺、嫌われるようなことしたっけか……」
村雨「あの娘、気性の荒いタイプだからね?」
9:
村雨「けど、それはまだ提督のことを知らないからよ」
提督「知らない相手にクソまで付けるか?」
村雨「それは……きっと、何か別の理由があるのよ」
 「それとも、ただの照れ隠しとか」
提督「照れ隠し?」
村雨「ああいう娘はどうしても照れ隠しで口が悪くなっちゃうのよ」
 「嫌ってるんじゃなくて、ただの愛称だと思えば、ね?」
提督「……分かった。ありがとう、村雨」
村雨「どういたしまして♪」
11:
◇後日
提督「お疲れ様、曙」
曙「私に十分感謝しなさい、このクソ提督!」
提督「ああ、いつも感謝してるよ」
曙「っ! わ、分かればいいのよ! クソ提督!」
村雨「あらあら、すっかり仲がいいのね。妬けちゃうな?」
曙「だっ! 誰がこんなクソ提督と!///」
提督「え、違うのか?」
曙「アンタまで何言ってるの!」
提督「仲良くなきゃ感謝なんて出来ないだろ? 俺と村雨はお互い感謝してるからこんなに仲良しだぞ」
村雨「ねー」
曙「う、うっさい!」
12:
◇放置
提督「ここがこうだから……」カキカキ
村雨「……」
提督「戦艦、いや燃費を考えて重巡か?」カキカキ
村雨「……提督ー」
提督「制空権を考えると、そこまで烈風は必要じゃないか」カキカキ
村雨「提督―」
提督「だがこの編成は火力が難点だな。ボスは夜戦で」
村雨「……そーですかー。この村雨を放置ですかー」ムギュ
提督「うおっ」
村雨「村雨そんな趣味ないから、構ってー!」
提督「分かった、分かったから離れてくれ!///」
 (背中に当たる膨らみがヤバい! 本当に駆逐艦か?)
13:
村雨「はいはーい♪」
村雨「村雨でよかったら、お話聞くよ?」
村雨「村雨のちょっといいとこ、見せてあげる♪」
村雨「提督♪」
14:
◇村雨嬢の魅力
食堂
提督「村雨って可愛いよなぁ」
夕立「提督さん、惚気っぽい?」
春雨「どうかしたんですか?」
提督「いや、最近仕事が忙しくなって村雨を構ってやれない時があるんだ」
夕立「私達も寂しいっぽい?」
提督「よしよし、今度遊ぼうな」
夕立「約束だよ!」
春雨「それで?」
提督「あぁ、その度に村雨が構ってくれって迫るんだよ。だから、普段の何気ないこととかを相談するんだ」
夕立(やっぱり惚気っぽい)
春雨(村雨姉さん、秘書官やってる時は活き活きしてますからね。提督の面倒見るのが楽しいって)
15:
提督「で、どんな話も嫌な顔せずに聞いてくれるんだ」
夕立「村雨は聞き上手っぽい」
提督「料理も上手いし」
春雨「私も村雨姉さんから教わったんですよ」
提督「エロいし」
夕立&春雨「「……」」ジー
提督「……こほん!」
 「とにかく、かれこれ長い付き合いだけど、今更になって魅力に気付いたわけだ」
夕立「提督さん、鈍感」
提督「……夕立、何故ぽいを付けない」
春雨「司令官さん……」
提督「やめてくれ春雨。その憐れむような視線は俺に効く」
16:
◇檜風呂
提督「ただいま。3日も留守にしてて悪かったな」ガチャ
村雨「あ、おかえりなさい?」バシャ
提督「……」バタン
村雨「ちょっ、何で出てくの!?」
提督「いいから着替えろ! 大体、何で執務室が風呂場になってるんだ!」ガチャ ←目を瞑っている
村雨「提督が出張中にちょっと、家具職人さん達にね♪」
提督「確かに家具コインは好きに使ってもいいとは言ったが、まさか風呂場になってるとは……」
村雨「提督も入らない?」
提督「憲兵に捕まるだろうが」
村雨「冗談よ、冗談♪」
17:
◇カウンターバー
村雨「という訳で、バー仕様に変えてみました」
家具職人「 (`・ω・´)d」
提督「執務室とは一体」
村雨「まぁまぁ。出張帰りで疲れてるでしょう? さ、一杯どうぞ」
提督「ワインにチーズとはまた洒落てるな」
村雨「でしょう? 提督はビールや日本酒の方が良かった?」
提督「いや、こういうのもアリだな」
村雨「よかった?。私は飲めないけど、おつまみを作ったりは出来るからね」
提督「すまないな、村雨」
村雨「うふふ。楽しんでね、お客さん♪」
提督「本当にバーみたいだな……」
18:
◇実は
提督「村雨と夕立って双子だったのか」
村雨「そうよ?」
夕立「提督さん、半年以上も一緒にいて気付かなかったっぽい?」
提督「すまん……けど、そこまで似てるわけじゃないんだな」
 「双子と言えば、雷と電が真っ先に思い付いてしまう」
村雨「あの二人ほどじゃないけど、私達もちゃんと似てるところがあるのよ?」
提督「例えば?」
夕立「リボンは一緒だよ!」
提督「そういえばそうだな」
村雨「髪の色も近いし」
提督「濃さはともかく、金髪系統ではあるな」
夕立「村雨も、結構戦闘は好きっぽい!」
村雨「夕立ほどじゃないわよ。どっちかといえば輸送任務の方が好きかな」
提督「でも艦娘の中じゃ珍しく近接武装持ってるんだよな」
村雨「そうねぇ、あとは……こことか?」ポヨン
夕立「ぽい?」ポヨン
提督「!?///」
村雨「ねぇ提督、触って確かめてみる?」
夕立「えぇ!? やだ、どうしよう! でも提督さんなら///」
提督「断る!///」
19:
◇ケッコンカッコカリ
夕立「提督さん、まだしないの?」
提督「何がだ? 大型建造ならヒャッハーされたけど」
春雨「村雨姉さんとのケッコンです」
提督「ブッ!? け、ケッコン!? 村雨と!?」
夕立「十中八九、相手は村雨だろうって言われてるけど」
春雨「私達は、応援してますから!」
提督「ま、待て。何でそんな話が?」
夕立「暇を持て余した青葉さんが記事を作ってたっぽい」
提督「夕立。青葉を捕まえてきたらドーナツをあげよう」
夕立「行ってきます!」ビュン!
春雨「あはは……それで、本当のところはどうなんです? 村雨姉さんもレベルは十分ですし、そろそろ考えてもいいんじゃないですか?」
提督「……」
20:
夕立『提督さんが誰を選んでも、私達は文句ないっぽい!』モグモグ
春雨『司令官さん、頑張ってください!』
提督「そう言われても……」
 「一応、指輪はあるんだよな」ゴソッ
村雨「はいはーい!」
提督「!」ビクッ!
村雨「あ! 提督、今何か隠したでしょ? この村雨の目は誤魔化せないよ!」
提督「い、いや、何でも……」
村雨「……あ! 瑞鶴さんがこっちに艦載機飛ばしてきた!」
提督「何っ!? 村雨、伏せろ!」バッ!
村雨「隙あり!」ガサッ!
提督「しまった!?」
村雨「……え? 指輪と、ケッコン書類?」
提督「……」
村雨「……そっか。想い、伝えられるといいね」
提督「……え?」
村雨「それで、相手は? 金剛さん? 加賀さん? あ、駆逐艦の誰か?」
提督「いや」
21:
村雨「あ、分かった! 夕立でしょ! あの娘、改二になってグングン活躍するようになったし!」
 「それとも、春雨? あの娘は器量もいいし、いい子だからいいパートナーになるよ! 誰が相手でも、村雨が相談に」
提督「そうじゃなくて! 聞け、村雨!」
村雨「え?」
提督「遅くなったけど、これをお前に渡したい」スッ
村雨「……」ポカーン
提督「俺とケッコンして欲しい」
23:
村雨「……わ、私?」
 「だって、駆逐艦だよ? 改二じゃないし、そこまで強くもないよ?」
提督「だからどうした」
村雨「そんな……本当に私でいいの? もっとよく考えた方が」
提督「俺は村雨だから選んだんだ。これ以上考えても、結果は変わらない」
 「ずっと、お前を見て来たんだから」
村雨「……」
提督「嫌、か?」
村雨「えと、その……ふ、不束者ですが、よろしくお願いします!」
提督「こちらこそ、これからもよろしく頼む」
村雨「……」
提督「……」
村雨「……んもう! こういう時はキスしなきゃダメでしょ!///」
提督「そ、そうか。すまない」
村雨「んもう……んっ!」チュッ
提督「ん……!」
青葉「青葉、聞いちゃいました!」
 「でも、縛られてる上に目隠しまでされてるから撮れませんでした……」
24:
◇その後、バーでの2人
村雨「提督は、ずっと可愛い弟のようなものだと思ってた」
提督「外見は俺の方が年上だがな」
村雨「あら、艦の年齢を入れればちゃんと私が年上よ?」
提督「分かった。それで?」
村雨「けど、提督と2人でいる時は楽しかった。夕立や春雨達といる時よりも」
提督「村雨……」
村雨「ね、私達って相性いいのかな?」
提督「……そうだな。俺が傍に置けるのは村雨ぐらいなものだ」
村雨「ふふっ。それじゃ、新しい私達に」
提督「ああ、これからの俺達に」
提督&村雨「乾杯」
31:
◇翌朝
提督「ん……朝か……?」
村雨「おはよう。提督」
提督「あ、あぁ。おはよう村雨……?」
 (そうか、ケッコンカッコカリをして、その後バーで飲んで――あれ? どうしたんだっけか)
村雨「……」ジー
 「昨日の提督、激しかったなぁ///」ポッ
提督「」
村雨「なんちゃって。ふふっ、驚いた? 昨日はバーで酔い潰れちゃったから寝かせただけだよ♪」
提督「し、心臓に悪い冗談はやめてくれ」
村雨「けど……私はいつでもいいからね?」
提督「!?」
村雨「じゃ、夕立達を起こしてくるね!」
提督「……」
青葉「いいお嫁さんですね」
提督「お前まだいたのか」
青葉「縛られて動けないんです! 助けてください!」
提督「……記事」
青葉「書きませんから!」
32:
夕立「提督さん、おめでとう! お祝いするっぽい!」
春雨「村雨姉さん、おめでとうございます!」
村雨「ありがと♪」
提督「二人の後押しのおかげだしな。何か礼をしないと」
夕立「……提督さん、これってカッコカリっぽい?」
提督「まぁ、そうだな」
夕立「……ジュウコンカッコカリもありっぽい?」
提督「ブッ!?」
春雨「ちょ、夕立姉さん!」
夕立「冗談っぽい」
提督「だからそういう心臓に悪い冗談は」
村雨「提督? 言っておくけど、ジュウコンしたら……ねぇ?」ゴゴゴゴゴゴゴ
提督「ちょ、村雨! 分かったから鎖を振り回すな!」
村雨「これも冗談っぽい♪」
提督「頼むからそこはぽいを外してくれ」
33:
◇シンコンフウフカッコカリ
村雨「提督、はいお茶」
提督「ありがとう」カキカキ
村雨「こうして見ると、ケッコンしても大して変わらないものね」
提督「そう簡単に変わるものじゃないさ。それとも、目に見えて変わった方が良かったか?」
村雨「ううん。こっちの方が落ち着くもの」
提督「俺もだ。さて、そろそろ大本営に向かう時間だ」
村雨「あ、待って提督」
提督「どうした?」
村雨「んっ」チュッ
提督「」
村雨「はいっ! どう? 元気出た?」
提督「あ、あぁ……///」
村雨「じゃ、頑張ってね♪」
提督「行ってくる……///」ガチャ
<ヘーイ、テイト…ワッツ!? カオ、アカイデース!?
34:
提督「ただいま、村雨」ガチャ
村雨(エプロン姿)「おかえりなさい、提督。ご飯にする? お風呂にする? それとも……」
提督「……!」
村雨「あら? どうしたの、そんなところで蹲って」
提督「お前はどうしてそう、男のツボを突いてくるんだ」
村雨「え? だって、私達ケッコンしたじゃない? だから、妻らしいことをしてみようかなって」
 「それとも、嫌だった?」
提督「そういう訳じゃないが……何だかムズ痒くてな///」
村雨「あ、因みに今のは家具で全部再現できるよ? ちゃぶ台に檜風呂に煎餅布団」
提督「……じゃあ、ご飯で」
村雨「はいはーい♪」
36:
◇新春
村雨「提督、謹賀新年です」
提督「あぁ。明けましておめでとう、村雨」
村雨「今年も村雨の、ちょっといいとこ、見せてあげる♪」
提督「あぁ、期待してるよ」
 (毎回思うんだが、ちょっとどころじゃないんだよなぁ)
村雨「ところで、何か渡すものがあるんじゃないの??」
提督「……意外だな。やっぱり村雨もお年玉が欲しいのか」
村雨「うん。とびっきりのをね」ギュッ、チュッ!
提督「んんっ!?///」
村雨「今年初のキス、頂いちゃいました♪」
提督「……全く、始めからこれじゃ今年が終わる頃にどれくらいしてるか分からないな」
村雨「ダメ?」
提督「いや、寧ろ歓迎だ」
ガチャ
夕立「提督さん! お正月っぽーい!」
春雨「今年もよろし――ひゃあああ!?///」
夕立「あー! 村雨ばっかりズルいっぽい! 夕立も提督さんと――わっ!?」
春雨「お、お邪魔しましたぁぁぁぁ!」ガシッ! バタン!
37:
◇節分
白露「福はー、内! 鬼はー、外! ふふっ、楽しいかも節分! 村雨的にはどうなの?」
村雨「はいは?い、節分ね。この行事って、いつからあるのかしら?」
提督(こういうイベントは、やはり駆逐艦が盛り上がるな。あ、夕立が時雨に豆ぶつけた)
村雨「ねぇ、提督」
提督「ん? 節分か。詳しくは俺もよく知らないな」
村雨「そう? あ、恵方巻き作ったの、食べる?」
提督「頂くよ。今年は西南西だったな」
白露「私もー!」
38:
◇バレンタイン
村雨「提督、今日は何の日か知ってます?」
提督「今日? 2月14日だが」
村雨「はい」
提督「……あぁ、バレンタインか?」
村雨「出て来るのが遅いよ?」
提督「済まない。こういうことに縁がなくてな」
村雨「今は?」
提督「え?」
村雨「……村雨の、ちょっといいチョコ、食べてみる?」
提督「!」
村雨「甘くて、少ーし苦いんです。うふふ♪」
提督「……本当に、含みのある言い方が好きだな」
村雨「さぁ、何のことでしょう?」
提督(そういうところが可愛いんだけど)
39:
◇ホワイトデー
提督「村雨、ちょっといいか」
村雨「ん? どうしたの?」
提督「その、だな。お前は好きなお菓子とかないか? いや、特に他意はないんだが」
村雨「……ふーん、バレンタインのお返し?」
提督「なっ!?///」
村雨「いい感じいい感じ♪ 村雨、ちょっと期待しちゃうなー♪」
提督「……」
村雨「けど、私は提督がくれるものなら何でも嬉しいなー」
提督「またお前は……」
村雨「ね、今から前借りってことで……いい?」
提督「前借りなら、仕方ないな」スッ
村雨「んっ……///」
春雨「ただいま戻りました、提督! 遠征は大成功です!」
 「って、し、失礼しましたぁ?!///」タタタタッ!
40:
◇梅雨
提督「ふむ、最近は雨が多くなってきたな。あ、村雨」
村雨「あ、春雨? ……じゃなかった、提督? どなたかお探し?」
提督「いや、そういう訳じゃないんだ」
村雨「あ、ちがうの? なぁに? 村雨でよかったら、お話聞くよ? なになに?」
提督「……」
村雨「提督?」
提督「いや、村雨はいつも明るいな、と思ってな」
村雨「そう?」
提督「あぁ。春雨からもよく慕われてるんだろう? 俺に対しても世話を焼いてくれるし、こんなに雨が多い季節でも明るく振る舞っている」
 「そういうところに、俺は惚れたんだなぁ……と、今のは流石に恥ずかしかったか?」
村雨「///」カァァァ…
提督「……村雨、照れてるのか?」
村雨「提督はたまに不意打ちしてくるよね」
提督「村雨に言われたくないな」
44:
◇ダメ提督製造機
提督「演習は戦術的敗北か……もっと俺の指揮が適格なら、戦術的勝利を狙えたんだがな」ハァー
雷「元気ないわねー、そんなんじゃ駄目よ!」
提督「雷……」
村雨「提督。元気ない時は、村雨が元気分けてあげるから」
提督「村雨……」
雷「もーっと私に頼っていいのよ!」
村雨「村雨はいつでもスタンバイオーケーよ!」
提督「ありがとう……うん、元気出て来た」
村雨「あ、じゃあお茶、用意するね!」
雷「お茶菓子も用意しないと!」
提督「あ、ああ……」
45:
村雨「村雨の、ちょっといいとこ見せてあげる♪」
雷「雷、司令官の為に出撃しちゃうね♪」
提督「……頼んだぞ、2人とも」
<ッテー!
 ヤッチャウカラネー!>
提督「……大淀」
大淀「何です?」
提督「俺が知ってる駆逐艦は錨をブン回したり鎖で締め上げる艦種ではなかったはずだが」
大淀「そこは……まぁ、あの2人が特別ということで」
提督「……そうか」
46:
提督「……」カキカキ
村雨「……提督?」
雷「……司令官?」
提督「……ん? 呼んだか?」
雷「えっと、特にやることはないの?」
村雨「この村雨を放置ですかー?」
提督「そうだな。暫くは待機で」
雷「……もっと私に頼ってもいいのよ?」
村雨「村雨も、もっと構ってー!」
提督「……」ハァー
47:
春雨「えと……これはどういう状況?」
夕立「ぽい?」
電「なのです?」
時雨「村雨と雷、どっちが提督の世話を出来るかで張り合っちゃって」
響「一日、秘書艦を2人でやることになったんだ」
時雨「けど、2人とも面倒見が良すぎて、仕事が無くなっちゃったんだ」
雷「やるわね、村雨!」ガシッ
村雨「あなたもね、雷!」ガシッ
提督(危うく、ダメ提督になるところだった……)
48:
夕立「村雨も雷も似た者同士っぽい」
響「どちらも三番艦だね」
時雨「近接装備も持ってるし……」
春雨「双子の妹がいるところもそっくりです」
夕立「そういえば」
電「そうなのです」
響「ところで、雷は巷じゃ「ダメ提督製造機」と呼ばれてるらしいけど」
時雨「ダメ提督?」
響「提督の世話を焼きすぎるあまり、依存性が高くてついたあだ名らしいけど」
時雨「……何となく分かる気がするね」
響「その「ダメ提督製造機」が駆逐艦の中にまだいるらしくて」
夕雲「提督? 夕雲にも甘えてくれても、いいんですよ?」
浦風「うちに任しとき!」
提督「……」
響「あ、全員揃ったみたいだね」
春雨「分かる気がします、はい……」
49:
◇四水戦
那珂「艦隊のアイドル、那珂ちゃんだよー!」
提督「……那珂は四水戦のセンターだったんだよな?」
那珂「そう! 第四水雷戦隊のセンター!」
村雨「そして! 村雨!」
夕立「夕立!」
春雨「は、春雨!」
五月雨「五月雨!」
那珂「那珂ちゃん! 皆揃って!」
5人「第四水雷戦隊! 参上!」ドカーン!
提督「……」
那珂「で、これが17人全員揃うと」
提督「分かった。分かったからもういい」
50:
那珂「それで、提督はどの娘推し? やっぱり那珂ちゃん?」
提督「村雨」
那珂「即答!?」
村雨「もう、提督ったら///」
夕立「日に日にバカップルになってるっぽい」
那珂「那珂ちゃん、センターの座がピンチ!?」
 「でも! 那珂ちゃんは負けないもん!」
夕立「あ、でも村雨、一度だけ四水戦の旗艦になったっぽい」
春雨「姉さん、シーッ!」
那珂「」
51:
村雨「や、正式には由良さんが那珂さんの跡を継ぎましたし、私はすぐに朝雲に譲ったので」
由良「二駆の皆には迷惑かけちゃったね」
夕立「そんなことないよ!」
春雨「由良さんは悪くないです!」
五月雨「私達は由良さんを尊敬してますから!」
由良「皆……」
提督「……由良の方が慕われているような」
那珂「」
52:
◇記念日
村雨「はぁー、休まりますねぇ……」
提督「もう俺がいても堂々と檜風呂に浸かってるな」
村雨「そりゃ、ケッコン済みですもの」
 「提督も、一緒に入ろうよ。ね?」
提督「……そうだな。たまには」ヌギヌギ
村雨「お背中流しますよ?」
提督「ありがとう」
村雨「……提督の背中、広いね」バシャア、ゴシゴシ
提督「鍛えてるからな、これでも。ただ、最近は鈍ってるかもしれないが」
村雨「それもあるけど、艦娘皆の面倒を見てるから、広く感じちゃうのかもね」
提督「そう、か?」
村雨「うん。お疲れ様です」ゴシゴシ
53:
提督「村雨の背中も流してやる」
村雨「やん♪」
提督「……今更そんな反応するな」
村雨「でも、本当はちょっと恥ずかしいんだよ?///」
提督「俺もだ。痛くないか?」ゴシゴシ
村雨「うん、平気」
提督「……綺麗な肌だな。玉のようだ」ゴシゴシ
村雨「いきなりそんなこと言われると、本当に困るんですけどー、うぁん……///」
提督「さっきのお返しだ」
54:
村雨「はい、どうぞ」
提督「風呂に浸かりながらの一杯も、中々だな」グイッ
村雨「逆上せないでよ?」
提督「もう逆上せ上がってるよ、村雨に」
村雨「ほ、本当にもう酔ってるの?///」
提督「はは、どうだろうな」
村雨「……今日は大事な日。提督、ちゃんと覚えてた?」
提督「勿論。村雨と初めて会った日だ」
村雨「うん、忘れられてたらどうしようかと」
提督「忘れるもんか」
村雨「本当? よかった」
提督「これからもよろしくな。村雨」
村雨「こちらこそ、提督。……それだけ?」
提督「……愛してるぞ///」
村雨「私も愛してます、あなた♪///」
55: ◆pG/vw.lNn

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