P「春香のリボンをこっそりかんぴょうとすり替えた」back

P「春香のリボンをこっそりかんぴょうとすり替えた」


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1:
春香「おはようございます!プロデューサーさん!」
P「ああ、春香おはよう。あれ?なんかいつもと雰囲気違わないか?」
春香「え?別にいつも通りですけど…?」
P「そ、そうか…じゃあ俺の思い過ごしかな」
春香「あはは、きっとそうですよ!私はいつもの天海春きゃっ!?」ドシーン
千早「春香!大丈夫?」
春香「えへへ…転んじゃった」
千早「まったく…ああ、服や頭にほこりがたくさん…取ってあげるからそのままでいて」
春香「ありがとう千早ちゃん」
千早「…リボンにたくさんゴミやほこりがついているわね…どうしてかしら?…はい、もういいわよ」
春香「ごめんね千早ちゃん」
千早「気にしないでいいわ。…ちょっと手を洗ってくるわね。何だかお醤油みたいな匂いがするから」
春香「お醤油?誰かこぼしたのかもね」
P「…何で気づかんのだろう」
3:
P「今度は律子のメガネのつるをかんぴょうとすり替えておいたぞ」
律子「おはようございます、プロデューサー」
P「あ、ああ、おはよう律子…」
律子「…?どうしたんですか、こっちをじっと見たりして…」
P「い、いや…別に」
律子「そう…ですか」
亜美「りっちゃんおはよー!」
真美「おっはよー!」
律子「おはよう二人とも」
亜美「あれ?りっちゃんメガネズレてない?」
真美「ホントだー!大村昆みたいー!」
律子「え?あらヤダ私ったら…はい、これでいいでしょ」
真美「あっ!またズレたよー!」
律子「また?何なのよもう…帰りにメガネ屋行って直してもらおうかしら」
P「…」
9:
P「貴音が出前で頼んだラーメンの麺をかんぴょうとすり替えたぞ。これは気付くだろう」
貴音「ああ、電話をするだけで美味なるらぁめんが届けられるとは…文明の進歩とは素晴らしいものですね」
P「そうだな」
貴音「いただきます」
ズルズルズルッ
ズッ、ズズッ、ズルズルッ
モニュ…モニュ…
P「…うまいか?」
貴音「ええ。たいへん美味です。ただ…」
P「ただ!?」
貴音「私は味噌らぁめんを頼んだのですが…醤油の味が少し強いかと。お店の方が間違えたのかもしれませんね」
P「そう…か…」
貴音「ふぅ…ごちそうさまでした」
P「…食感とかで気付けよ…」
13:
P「美希の枕の中のそばがらをかんぴょうとすり替えた!」
美希「ぐー」
P「安眠しとる…」
美希「すかー」
P「…まあ予想はしてたけどな」
美希「むにゃむにゃ…ハニー…」
P「…寝言か?」
美希「…こんなにかっぱ巻きばかり食べられないの…むにゃむにゃ」
P「…かんぴょう巻きの夢を見ろ!」
16:
P「お茶っ葉をかんぴょうとすり替えておいた!」
雪歩「あ…プロデューサー、おはようございますぅ」
P「おはよう雪歩。早で悪いんだがお茶を淹れてくれないか?」
雪歩「わかりました。待っててくださいね」
P「すまんな…さて」
雪歩「お待たせしました、プロデューサー」ゴトッ
P「…茶色い…」
雪歩「今日はほうじ茶にしてみたんですよー」
P「重い…」
雪歩「すみません、ちょっと多めに淹れてきちゃって…」
P「わかった、ありがとう…いただきます」
雪歩「それじゃあ私行きますね」
P「…甘じょっぱい…」
21:
P「あずささんにかんぴょう農家を事務所の場所だとすり込ませておいた」
P「あずささんがかんぴょう農家に行ったらかんぴょう農家の岡部さんから連絡が来る手はずだ」
あずさ「おはようございます?」
P「あれっ!?」
小鳥「あら、あずささん今日は早いんですね。いつもより早く家を出たんですか?」
あずさ「いえ…いつも通りの時刻に家を出たのだけれど…どうしてなのかしら??」
P「さーあ…どうしてなんすかねぇー…」
26:
P「舞台上のスタンドマイクをかんぴょう巻きとすり替えた」
千早「プロデューサー、次、私の出番です」
P「そうだな。よし、行ってこい千早」
千早「はい。全力で歌ってきます。それでは」
P「頑張れよ…さて」
千早「プロデューサー!私…駄目かもしれません…!」
P「ど、どうしたんだ千早!?」
千早「私の歌…お客さんに全く届いていないみたいで…!」
P「そ、それは…」
千早「どんなに心を込めて、声を張り上げても…お客さんはざわついたりキョロキョロしたりするばかりで…」
P「ま、まあそんな日もあるさ。気にするな!次はきっと上手くいくさ!」
千早「…くっ」
P「(悪いことしちゃったかもしれないぞ…)」
30:
P「真が定期購読してる少女漫画誌を『季刊ゆうがお』とすり替えた!さすがに気付くさね」
真「お疲れ様でーす!」
P「おーお疲れー。何だ、ずいぶん機嫌がいいじゃないか」
真「へへっ、毎月買ってる漫画の今月号が出たんですよ!ボクの大好きな漫画が先月いいところで終わったんで楽しみにしてたんです!」
春香「男装のお姫様が活躍するやつだよね」
真「そうそう!さあ、読むぞー!」パラパラッ
真「…そんな…嘘…でしょ…!?」
P「ど、どうした真!?」
真「し…死んじゃった…カンピョレが…銃で…撃たれて…!」
P「そ、そうか…季刊ゆうがおには一コマ漫画しか載ってないはずなんだが…」
32:
P「やよいの買ったもやしを全てかんぴょうとすり替えたが…」こそこそ
やよい「さあ、今日はもやし祭りだよー!じゃんじゃん食べてねー!」
一同「いただきまーす!」
モニュモニュ
長介「あれ?やよい姉ちゃん?」
やよい「なーに長介?」
長介「なんか今日のもやし…いつもと違わない?」
P「!!」こそこそ
かすみ「うん、なんだかちょっと違うよね」
やよい「ふふふー、気付いた?実はねー」
P「…」ドキドキ
やよい「今日のもやしはいつものもやしより17円も高いもやしなんだよ!」
かすみ「じゅ、17円!?」
長介「すごいぜいたくじゃん…!」
P「…不憫な一家だ…」こそこそ
35:
P「伊織のウサちゃんをふくべ細工とすり替えた!これなら気付くはず!」
伊織「何一人で大声出してんのよバカプロデューサー」
P「おお、伊織おはよ…う…」
伊織「何よ、言葉に詰まったりして。私の顔に何かついてるわけ?」
P「いや…別に…」
伊織「…何か様子が変よ?どっか悪いんじゃない?」
P「し、心配してくれてるのか?」
伊織「だっ、誰がアンタの心配なんかするもんですか!行くわよウサちゃん!」
ふくべ細工「…」
P「…絶対持ちにくいぞあれ」
37:
P「ハム蔵とかんぴょうをすり替えておいた。これで気付かなきゃ嘘だ」
響「はいさい!おはようだぞプロデューサー!」
P「響、相変わらず元気だな!」
響「そんなの当り前さー!元気がいいのが自分の取り柄だぞ!なあ、ハム蔵!」
かんぴょう「…」くたっ
響「えー!?元気が良すぎるのも考えもの、だって?何だよハム蔵、ひどいぞー」
かんぴょう「…」くたっ
響「そんなことわかってるさー!だから自分、今日もがんばるぞー!ね、プロデューサー?」
P「あ、ああ…そうだな…」
響「よーし!じゃあ自分、打ち合わせ行ってくるね!行くぞハム蔵ー!」
かんぴょう「…」くたっ
P「いってらー…会話してたよな…かんぴょうと」
40:
P「亜美とかんぴょう農家の岡部さんをすり替えておいた。これが最後のチャンスだ!」
真美「おっはよー兄ちゃん!」
岡部さん「おはようねぇ、お兄ちゃん」
P「お、おお…おはよう真美に亜美…」
真美「あれれ??何か兄ちゃん元気ないっぽいね」
岡部さん「もしかしたら恋の病とかかもしんねえべな」
真美「恋!?もしかして兄ちゃん誰かに片思いチューとか!?誰々!おせーてよー!」
岡部さん「んだな、亜美にも教えてけれや」
P「いや、べ、別にそんなんじゃないぞ!ちょっと考え事してただけだ!」
真美「なーんだ、つまんないの…あ!亜美、そろそろ時間だよ!?」
岡部さん「んだな。ちょっくら行ってくるべ」
P「行くって…どこへだ?」
真美「亜美はこのあと竜宮小町でロケがあるんだってさ」
岡部さん「したら行ってくるからねい、土産さ待っててけれや!」
P「い、いってらっしゃい…」
48:
P「…というわけで、結局誰もかんぴょうに気が付かなかったわけだ」
春香「そっかぁ…この前から小バエがたかってくると思ったらそういうことだったんだ」プ?ン
律子「このメガネのせいでずっと仕事しづらかったんですからね、プロデューサー!」ズルッ
貴音「つまりあれはらぁめんではなかったのですか…あんなにも美味であったのに」
美希「ぐー」
雪歩「は、恥ずかしいですぅ!私、穴掘って埋まってますぅ!」
あずさ「あらあら?、それであれ以来事務所に迷わず来られるようになったんですね?」
千早「プロデューサー、後で事務所裏に一人だけで来てください」
真「よかったぁ?、カンピョレはまだ生きてるんだ…!」
やよい「うっうー!じゃあ私の買ったもやし返してくださいー!」
伊織「嘘!?じゃあこれウサちゃんじゃないっていうの!?」
響「嘘!?じゃあこれハム蔵じゃないのか!?」
真美「うそぉ!?じゃあこれ亜美じゃないの!?」
岡部さん「嘘つくでねぇ!じゃあオラは誰なんだべ!」
52:
伊織「ちょっとバカプロデューサー!何でこんなことしたのよ!納得のいく説明してくれるんでしょうね!?」
律子「そうですよ!まさかただのイタズラなんて言いませんよね…!」
P「もちろんちゃんと理由はあるさ。実はな、ある大企業の社長がわが765プロのスポンサーになろう、と言ってくれたんだ」
春香「すごーい!それってうまくいけばお仕事がぐっと増えますよね!」
P「ただし、その社長はあるテストを提示してきた。そのテストをクリアすればスポンサーになる、というわけだ」
真「…まさか!」
P「そう。そのテストとは『所属アイドルがどれだけかんぴょうを愛しているか』だ」
P「だから俺はみんなの周りにさりげなくかんぴょうを置いたりしたんだ。その反応を見るためにな」
P「しかし…誰一人としてかんぴょうに気付く者はいなかった!」
一同「…」
P「これでは…きっと結果は見えているだろうけど…結果を発表してくれますか、岡部さん」
岡部さん「…わかったよ、お兄ちゃん」
54:
真美「や…やっぱり亜美じゃなかったんだ!」
岡部さん「ごめんねぃ、真美ちゃん。騙すつもりはねかったんだけんど。というか今さっき自分がかんぴょう農家だって思い出したんだけんど」
P「紹介しよう。かんぴょう農家にして日本有数のかんぴょうメーカーの社長、岡部さんだ」
岡部さん「みんなのかんぴょうへの思いはしっかり見さしてもらったかんね」
一同「…」
P「それで、結果は…」
岡部さん「…合格!」
一同「!!」
P「ほ、本当ですか!?でも我々は…!」
岡部さん「確かに誰もかんぴょうに気付かなかったけんど…でもそれは、かんぴょうを嫌いだからでねえ、好きだからだ」
岡部さん「好きだから、そばにあっても気づかねえ。かんぴょうがおかしなとこにあってもおかしいと思わねかったんだ」
岡部さん「だから合格だ!オラ、おめえたつのスポンサーさなってやるべよ!」
P「あ…ありがとうございます!ありがとうございます!やったぞ、みんな!」
一同「ワーッ!!」
59:
かくして765プロは『岡部のかんぴょう』をスポンサーにつけたことにより、事業を大きく拡大させた
アイドルとのタイアップかんぴょうはライブでの物販だけでなくスーパーなどにも置かれるようになった
『季刊ゆうがお』は765プロアイドルのグラビアや連載を多数掲載することにより発行部数を大幅に伸ばした
アイドル達の似顔絵が描かれたふくべ細工は大人気を博し、生産が追い付かないほどの売り上げを記録した
アイドルとかんぴょう…一見相容れないようなこの二つが、まさに絆で結ばれ、時代を席巻したのである
これからも彼女たち765プロのアイドルは前へと進むのだろう、腰にふくべ細工とかんぴょうをぶら下げて…
おわり
60:

イイハナシカナー?
62:
おつ
おい亜美は何処行ったんだよ!
6

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