提督「ゲームをしよう」川内「ゲーム?」back

提督「ゲームをしよう」川内「ゲーム?」


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1:
提督「最近、お前が夜五月蠅いっていう苦情が増えてな」
川内「だって、提督が夜戦に連れてってくれないんだもん」
提督「資材とか色々事情があるんだよ。で、お前は夜戦を諦める気はないんだろ?」
川内「もっちろん!」
提督「というわけで、ゲームをしよう」
2:
提督「俺が勝ったら、夜戦を諦めろ………とまでは言わないが、他の人に迷惑がかからないようにすること」
川内「私が勝ったら?」
提督「夜戦に連れってやろう」
川内「本当!?」
提督「ああ。その代り、お前が負けたらちゃんと守れよ?」
川内「分かってるって!提督が勝ったら、夜静かにする。私が勝ったら、提督が私のお願いを聞く。こういうことでしょ?」
提督「そういうことだ」
3:
川内「で、何のゲームをするの?」
提督「何、一瞬で終わる簡単なものさ」スッ
川内「トランプってことは、ポーカーとか?」
提督「いや、それよりもっと単純だ」
提督「俺が引いたカードが、スペードのAかどうか。簡単な二択だよ」
川内「それ全部がスペードのAとかはやめてよ?」
提督「心配するな、新品だ」
川内「ならいいよ!早くやろ!」
提督「なんだ?自身満々だな」
川内「まーねっ!」
提督「手加減はしないぞ?」
川内「当然でしょ!」
8:
提督「じゃあ、やろうか」
 そう言って俺は封を切り、箱を開け、山をそのまま出す。
 そして、その山の一番下のカードを引いた。
提督「さあ、これはスペードのAかどうか。どっちに賭ける?」
川内「ふぅん……シャッフルはしないんだね?」
 『お前の企みは全て分かっている』とでも言いたげな表情を浮かべる川内。
 それに対してこちらは視線を落とし、黙り、焦る―――――そういう風に見せる。
9:
提督(あの様子じゃ、新品のトランプの初期位置については知ってるかな。まあ、知ってても知らなくてもとる行動は一緒だろう)
 このゲームはただの運勝負じゃない。
 新品のトランプの初期配置は大体決まっていて、スペードのAは一番下にある。
 スペードのAを取る確率なんて、普通に考えれば52分の1、約1.92%。
 しかし、それが新品のトランプだった場合は全く異なり、100%に変わる。
提督(—――――と思ってるんだろうなぁ)
10:
 そう思いながら、引いたカード―――ジョーカーをチラリとみる。
 そう、確かに新品のトランプでスペードのAは一番下にある。
 ただ、それはあくまでジョーカーを抜いた場合の話だ。
提督(俺は一言もジョーカーを抜くなんて言ってないし、実際に抜かなかった)
提督(俺の勝率は一見1.92%、だがドランプが新品ならば俺は100%スペードのAを引ける。それに気づいたからこそ、シャッフルについて言及したんだろう。そして、それに俺は焦る演技で応えた。これで川内は俺のカードがスペードのAだと信じて疑わないだろうな)
11:
提督(ふふっ、川内の悔しがる顔が楽しみだ………)
川内「……うん、決めたよ」
提督「……………どっちだ?」
 緊張しているように見せながら、それに応じる。
 表面上はそう取り繕いながらも、内心は川内に言う決め台詞を考える。
川内「提督の持ってるカードは―――――」
提督(川内には悪いが、ここはかっこつけさせてもらおう)
12:
川内「—――――スペードのAじゃない!」
提督(………………………………………は?)
 我ながらよく声に出さなかったと思う。
 この時点ではまだ川内のブラフの可能性もあるため、演技を継続して応える。
提督「それで、いいのか?」
川内「もちろん!」
 ……暗に『このままだと俺が勝つぞ』というニュアンスを込めた一言も、笑顔で返されてしまった。
13:
川内「で、答えは?」
 そう急かされて、おずおずと手に持つジョーカーを机に置いた。
川内「ジョーカー……ってことは、私の勝ちだねっ!」
 笑顔で勝ちを喜ぶ川内。
 対照的に、俺は放心状態と言っても過言ではなかった。
提督「……………理由を聞いてもいいか?」
川内「ん?理由?そんなの……………」
提督「……そんなの?」
14:
川内「秘密!」
提督「なっ!?……………どうしても?」
川内「どうしても」
 川内に一泡吹かせてやろうと思って考え、自身があったゲームを破られたのみならず、その理由も分からないまま………
 控えめに言って、ちょっと泣きそうになった。
15:
川内「ねえ、提督。私が勝ったんだから、約束守ってくれるんだよね?」
提督「ああ……夜戦だったな。理由が気になるところだが、負けは負けだ。じゃあ、明日にでも艦隊を組んで―――――」
川内「え、何言ってるの?」
 キョトンとした顔で尋ねる川内。
提督「え?何って、賭けで」
川内「私は『提督が私のお願いを聞く』としか言ってないよ?」
 そう言われて、ゲーム開始前のやり取りを思い出す。
16:
提督『俺が勝ったら、夜戦を諦めろ………とまでは言わないが、他の人に迷惑がかからないようにすること』
川内『私が勝ったら?』
提督『夜戦に連れってやろう』
川内『本当!?』
提督「ああ。その代り、お前が負けたらちゃんと守れよ?』
川内『分かってるって!提督が勝ったら、夜静かにする。私が勝ったら、提督が私のお願いを聞く。こういうこと?』
提督『そういうことだ』
17:
提督「なぁっ!?だ、だが俺が『夜戦に連れってってやる』って言った時喜んだだろ!?」
川内「確かに喜んだけど、賭けの内容はその後きちんと決めたよね?」
提督「ぐっ………」
 やられた。
 自分から心理戦を仕掛けておいて、最初—――ゲームを開始する前から駆け引きで負けていた。
 これは完敗だ………と、川内の要求を聞こうとして気づく。
 夜戦じゃないなら、川内は何を頼むんだ?
18:
 
 提督として情けないことだが、正直全く予想出来ない。
 秘書艦である川内とは普段から一緒にいるが、考えてみれば夜戦以外で頼み事をされたことは無かった。
 川内は夜戦、夜戦と五月蠅いから勘違いされがちだが、その一点を除けば文句なしに優秀なのだ。
 戦闘面、指導、書類仕事、家事に至るまでさらりとこなす。
 基本的に一人で大抵のことをこなせる川内だからこそ、俺に頼み事ということはあまりなかった。
19:
提督(結果だけ見れば、良かったのかもな)
 艦娘のわがままを聞くのも提督の仕事。
 いつも頑張ってくれている川内の頼みなら、何でも聞いてやろう―――――
川内「それじゃ―――――」
28:
提督「……で、これはどういうことだ?」
川内「あれ、気持ちよくなかった?」
提督「いや、確かに柔らくて気持ちいいが………なんで、俺は膝枕されてるんだ?」
川内「お願い、聞いてくれるんでしょ?」
提督「いや、まあそうなんだが……こんなことでいいのか?」
29:
川内「まあね。最初はこんなものでしょ」
提督「最初?……お前次も勝つつもりか?今度は絶対に俺が」
川内「提督、何言ってるの?最初のお願いって意味だよ?」
提督「え」
川内「だって、私お願いの数の指定しなかったでしょ?」
提督「」
川内「だから、最初は軽めでね♪」
30:
…………………………………
川内「あ?っ、もうちょっと強くてもいいかも………んっ、そんな感じ?」
提督「……マッサージなら、俺より明石の方が上手いと思うんだが………」
川内「ん??私はこっちの方が好きかな?」
提督「まあ、これくらいならいつでもやってあげるけどさ」
川内「あ、言ったね?」
提督「……仕事に支障が出ない程度で頼む」
31:
…………………………………
川内「あ?んっ………美味しい?!流石間宮さんのアイスだね!」
提督「……お前が軽巡で良かったよ」
川内「あはは、まあ空母とか戦艦の人達だったらどうなるかは………うん、簡単に想像できるね」
提督「そうだろ?多分……いや、確実に俺の財布が死ぬ」
川内「だろうね?で、提督が食べないのもそういう理由?」
提督「いや、ただ単に今はそんな気分じゃないってだけだ」
川内「そうなの?こんなに美味しいのに」パクッ
川内「……………」
32:
川内「……ねぇ、提督も一口食べれば?」
提督「俺はいいよ」
川内「まーまー、そういわずにさ」ズイッ
提督「んー……じゃ、一口貰うよ」パクッ
川内「美味しいでしょ?」
提督「うん、美味いな」
川内「そっか」パクッ
33:
川内「………さっきより、美味しくなったかも」
提督「なんで?」
川内「……さあ、なんでだろ?」
提督「あ、なるほど」
川内「分かったの?」
提督「一人で食べるより、二人で食べた方が美味しくなるってやつだろ?それじゃ、俺も何か頼んどけばよかったかな」
川内「……そうだねー」
34:
…………………………………
川内「提督、夜戦しよっ!」
提督「……まあ、数の指定なしって言われた時からいつかくるとは思ってたよ。明日でいいか?」
川内「そっちじゃなくて、二人で出来る方!」
提督「ああ、そっちな。じゃ、風呂入ったら俺の部屋で」
川内「うん!」
42:
川内「んっ……あっ!ダメっ!!」
川内「提督っ!もっ………もうやめっ……………!」
提督「駄目だ」
川内「ちょっ、まっ…………ああっ!!」
43:
川内「くそー、また負けたぁー!!」
提督「はっはっは、テレビゲームなら負けんぞ!」
川内「やってる年数が違うもんね?……ね、もう一回しよ?」
提督「いいぞ………って、あ、もうすぐアニメ始まる」
川内「本当だ。じゃあ、終わってからね」
提督「りょーかい」
< トビラヒラケバ ネジレタヒルノヨル
川内「お、始まったね」
提督「うん、相変わらずかっこいいOPだな」
川内「だよね?」
44:
…………………………………
『恋愛はねぇ?、押して、押して、押しまくった方が勝つのよぉ?!!』
提督「いや?、こおろぎさんの声は素晴らしいな………中毒になりそうだ」
川内「……………」
45:
…………………………………
< チョウテンペンチイミタイナキョウソウニモナレテ
提督「今回も凄い出来だったな!恋愛要素も強まって来たし、続きが待ち遠しいな!!」
川内「……………」
提督「……って、川内?どうしたんだ?」
川内「……………うん、決めた」
提督「決めた?何を?」
46:
川内「提督さ、私がゲームに勝てた理由、知りたい?」
提督「ん?そりゃもちろん」
川内「……私が勝てたのはね、相手が提督だったからだよ」
提督「俺だったから?……あー、俺が心理戦に弱いってことか………」
川内「ううん、そうじゃなくて」
提督「え、違うのか?」
47:
川内「……私はずっと提督のこと見てきたから。提督の考えならちょっとは分かるんだ」
提督「ああ、そういうことか。ま、川内は古参組で、ずっと秘書艦だしだしな」
川内「そうなんだけど、そういうことじゃなくて………」
提督「?」
川内「すー………はー…………よし」
49:
川内「私は、提督の事が好きなんだ」
58:
提督「え……?そ、それは上官として?この鎮守府で暮らす家族として?それとも」
川内「一人の男性として、好きなの」
提督「そう……なのか………」
川内「……………ごめんね、いきなりこんなこと言われても困るよね。その……返事は後ででもいいから」
提督「あー……うーん……………」
59:
提督「……………頼みがある」
川内「なに?」
提督「今の告白、無かったことにしてくれないか?」
60:
川内「っ!!」
川内「そ、そうだよね………本当、ごめんね……………」
提督「あぁっ、違うんだ!すまん、言い方が悪かった!!といっても、なんて言えばいいのか………」
提督「あー……とにかく、理由は聞かずにあと4日待ってくれないか?」
川内「………うん、分かった」
61:
―4日後―
―――――コンコン
川内「……提督、来たよ」
提督「ああ、入ってくれ」
―――――ガチャ
提督「えーっと……まずは、待ってくれたお礼だな。ありがとう」
川内「ううん、いいよ。それで………」
提督「あー……そうだな……………」
62:
提督「なあ、川内。俺がお前にゲームを持ち掛けた理由、分かるか?」
川内「そんなの、私が五月蠅かったからでしょ?」
提督「じゃあ聞くが、お前は賭けでもしないと騒ぐのをやめないのか?」
川内「そ、そんなの注意されれば控えるけど…………」
提督「だろ?別に苦情を解決するだけなら、お前に注意するだけでもよかったんだ。それでも、俺はお前にゲームを仕掛けた。その理由は―――――」
63:
提督「—――――他でもない、お前と、一緒にいる時間を増やしたかったからだ」
川内「え…………」
提督「本当は今日、これが届き次第言おうと思ってたんだが……先を越されちまってな。待たせてすまなかった」パカッ
提督「川内、俺とケッコンしてくれ」
64:
川内「……そっか……嫌われてるとかじゃ、なかったんだねっ…………!」
提督「俺の考え分かるんじゃなかったのか?嫌いなわけないだろ」
川内「うんっ………良かっ、たぁっ……………!」
提督「……それで、この指輪、受け取ってもらえるか?」
川内「もちろんっ!!」
65:
――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――
――――――――――――――――
提督「……………」
川内「どうしたの、提督?何か悩んでるの?」
提督「ああ……艦娘達から苦情が届いてな………」
川内「え?私最近そんな五月蠅かったかな?」
提督「いやー……そのー……………」
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殺し屋「半殺しにはしたんですから報酬半額くださいよぉ!」

やたら腹下すやつwwwwwwwwwwwwww

デスパイネ5打数5安打www

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