凛「猫さん、ありがとう。」back

凛「猫さん、ありがとう。」


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1:
下校中
凛「あ!ねえねえ、かよちん!あそこ!猫さんだにゃー!」ダダダ
花陽「え?ま、待ってよぉ凛ちゃーん!」タッタッタ
凛「かっわいーいにゃー!」
花陽「ハァ…ハァ…もう、凛ちゃんいよぉ」
凛「あはは、ごめんねかよちん♪」
猫「………」チョコン
花陽「あ、でもホントに可愛いね!この猫ちゃん」
凛「うん!………でも…」シュン
花陽「…この猫ちゃん、多分、捨て猫さんみたいだね」シュン
凛「………」
2:
凛「よし!凛、この猫さんを飼う!お持ち帰りするにゃ!」
花陽「ええ!ダ、ダメだよぉ…凛ちゃん、猫アレルギーでしょ?」アセアセ
凛「う」ギクッ
凛「そうだったにゃ。ホントは触るのも、ちょっとキツイにゃー…」
花陽「私も飼ってあげたいけど、やっぱり急には家に連れて帰れないし…」
凛「うーん、そうだよねー」ガックシ
花陽「茶トラ?って言うのかなぁ?綺麗な毛色だし、こんなに可愛いんだから、誰かが見つけて飼ってくれるよ。…きっと」ネコナデナデ
凛「………」
花陽「ね?凛ちゃん?」
凛「…そうだね。仕方ないにゃ」
猫「………ニャ?」
凛花陽「や、やっぱりかわいい!」ヌハゥッ
花陽「この破壊力!危うくホントにお持ち帰りしちゃうところだったよぉ!」グハァ
凛「た、大変にゃ!かよちん、しっかりするにゃー!」
3:
花陽「…あ、もうこんな時間」
凛「え?…あ、ホントだ」
花陽「今日の部活、少し長引いちゃったもんね」
凛「そろそろ帰ろっかー」
花陽「そうだね、それじゃ凛ちゃん。私はこっちだから、また明日ね!」バイバーイ
凛「うん!かよちんまた明日!」バイバーイ
4:
凛「……………はぁ。」
凛(凛が猫アレルギーじゃなかったらなぁ)シミジミ
凛「よし、それじゃあ凛もかーえろっと」スタスタ
猫「………」ジー
凛「?」クルッ
凛「…ごめんね猫さん、またね」クルッスタスタ
猫「………もう、…帰っちゃうの?」
凛「え!?」バッ
5:
猫「………」チョコン
凛「は、ははは、ま、まさかね?」クルッ
猫「凛ちゃん。」
凛「にゃ!?」バッ
猫「飼ってくれるんじゃ、なかったの?」
凛「…え、え?………えええええええええ!?」
猫「びっくりしす…
凛「か、かかかよちん!ね、猫さんが!しゃ、しゃべ!しゃべっ!」アセアセ
猫「」
8:
凛(…あ、かよちんはもう帰ったんだった………)チーン
猫「ちょっと落ち着いてよ…」
凛「ぉお落ち着いてられないよ!か、会話が!猫さんと話が出来…
猫「【μ's】の、星空凛ちゃん」
凛「っんにゃあああ!?」ビクゥッ
猫「音ノ木坂学院1年生、15歳11月1日生まれ、さそり座A型、身長155?体重○○?、好きな食べ物はラーメン、スリーサイズは上から75………」
凛「」
10:
凛「っは…」プルプル
猫「?」
凛「っは、はは、っははははははははははははははははは」
猫「」
凛「ゆ、夢かにゃ?っそ、そうか!これは夢!夢に違いないにゃー!」バタバタ
猫「夢じゃないよ。僕は凛ちゃんのことなら何でも知ってるよ?」
凛「…ヌ」
猫「ぬ?」
凛「ぬおおおおおおおおおおおおおおっ!!」アタマブンブン
猫「」
11:
凛「はぁ…はぁ…」ゼーゼー
猫「お、落ち着いた?」
凛「ちょ、ちょっとだけ…」
猫「そう。…なら、話を良く聞いてね?」
凛「?…う、うん?」キョトン
猫「凛ちゃんは僕が捨てられてて、可哀想な猫だなーって思ったよね?」
凛「うん」コクコク
猫「じゃあさ、こんな可哀想に道に捨てられてる僕を、凛ちゃんの家に連れて帰ってよ」ニコッ
凛「い、意味がわからないよ…」
猫「そこをなんとか」
凛「ああ、頭がぁ、頭が割れそうにゃああ………」フラフラ
12:
凛「それよりなんで喋ってるの!?なんで凛のこと知ってるの!?」
猫「内緒」
凛「えぇぇ…」
猫「で、…どうなの?可哀想でしょ?連れて帰ってよ」
凛「そう喋られると、全っ然可哀想に見えないにゃ」
凛「それに、自分で自分を可哀想とか言う人って、余計に可哀想に思えないにゃ」
凛(あ、人じゃなくて猫だったにゃ)
猫「……………ふーん」
凛「あと、凛は猫アレルギーだか…
猫「じゃあ、自分で自分を女の子らしくない、とか言っちゃう人のことは、どう思う?」
凛「!?」ビクッ
猫「…自分で自分は女の子っぽい格好は似合わない、とか言っちゃう人のことは?」
凛「………え?」
猫「僕の言ってること、何かおかしいかな?」
凛「………な、なんで…?」
猫「そこまで知ってるかって?言ったでしょ、僕は凛ちゃんのことなら何でも知ってるよ」
14:
凛「…どうしてそこまで、知ってるの?」
猫「内緒」
凛「………」
猫「はい、もうこの話はおしまい」
凛「…え?」
猫「内緒とは言ったけど、その内、必ずわかることだから」
猫「それに僕は、別に、凛ちゃんをいじめたいわけじゃないしね」
凛「………」
15:
猫「で?どう?僕を飼ってくれる?」
凛「………い、嫌だにゃ」
猫「どうして?」
凛「急に喋って、凛のことは何でも知ってるとか言って、飼ってくれなんて…」フルフル
猫「………」
凛「いいよって言う方がおかしいにゃ…」
猫「でも、僕を飼って近くに置いておけば、どうして君のことを良く知っているか、わかるかも知れないよ?」
凛「そんなの、………関係ないにゃ…」
16:
猫「じゃあさ、これはどう?凛ちゃんの猫アレルギーを僕が治せたら、僕を連れて帰ってよ」
凛「…そ、そんなこと出来るの?」
凛(そう言いながらも、凛はホントにこの猫さんなら出来ると思った)
猫「もちろん」
凛(喋る猫だし、凛のこと何でも知ってるみたいだし)
猫「やってみせようか?」
凛(でも、それでも、嫌だとは言えたのに)
凛「………出来るのなら、やってみればいいにゃ…」
凛(どうして、凛はそう答えたのかな)
17:
猫「それじゃ、早」
凛「………」ドキドキ
猫「ホレ」
凛「………にゃ?」キョトン
猫「僕を抱いてみてよ。ほら」テマネキ
凛「…猫アレルギーを治すんじゃなかったのかにゃ?」シラー
猫「いいから早く」
凛「………嫌だよ、凛くしゃみでちゃうもん。」
猫「もう、しつこいなあ。大丈夫だから、さあ早く」ホレホレ
凛「猫さんの方がしつこいにゃ!」
猫「じゃないと話が進まないよ」
凛「………!もう!なんかあったら責任とって欲しいにゃ!」ダキッ
19:
凛「!?」
猫「…どう?」
凛「………あ…」
猫「?」
凛「…あったかい。」ツー
凛(あれ?)
猫「…ね?」
凛「……………ヒック…」ポロ
凛(どうして…凛は…)
猫「大丈夫だったでしょ?」
凛「ホントだ…くしゃみも出ない。どこも、かゆくならない…」ポロポロ
凛(凛は…泣いているんだろう)
猫「…これから少しの間、よろしくね。凛ちゃん。」
凛「…え?決定なのかにゃ!?」ゴシゴシ
猫「え?駄目なの?うっそ、アレルギーまで治したのに?」
凛「もう!わ、わかったにゃ!」
猫「…じゃ、よろしくね」ニコッ
凛(こうして凛は、この喋る不思議な猫さんを、飼うことになった)
20:
続く
23:
次の日、登校中
凛「ねえ、ほ、ホントに学校に連れてって大丈夫なのかにゃ?」
猫「大丈夫だってば。昨日言ったでしょ?」
凛「うーん、じゃあ信じるけど。やっぱりちょっとドキドキするにゃ…」
猫「ヘーキヘーキ」
前日星空宅
………………………
………………
………
24:
猫「僕はね、凛ちゃんにしか見えないし、声も聞こえないんだよ」
凛「え?そうなのかにゃ?」
猫「う、うん、そうなんだけど…」
凛「………?」キョトン
猫「あんまり疑わなくなったね」
凛「まあ、そりゃあ、ねえ…」シラー
猫「だからお母さんに猫を飼うとかも、別に言わなくても良かったんだよ?」クスクス
凛「え?…あー、だからなんだかお母さんの様子が変だったのかにゃ…」
猫「お母さんからすれば、君が変だったんだよ。その猫が見えてないわけだしね」クスクス
凛「あれ?でも、かよちんには見えてたよね?」
猫「………そうだね。見えてたみたいだね。でも、見えるだけで、僕の声は聞こえないかな」
凛「なんで?」
猫「内緒」
凛「あーもう!ややこしいにゃ…」プシュー
25:
凛「じゃあ、凛とかよちんにだけ、見える猫さんなの?」
猫「そうなるね」
凛「どうして?見えるとか聞こえるとか、この差は何が違うの?」
猫「…本当にわからない?」
凛「え?うん、わからないにゃ」キョトン
猫「…そっか」
凛「お、教えてくれないのかにゃ?」ガーン
猫「内緒。それに最初にも言ったけど、その内、全部わかることだから」
凛「ず、ずるいにゃー…」ガックシ
猫「そんなに知りたいなら、僕を音ノ木坂に連れて行ってみれば?」
凛「え?」
猫「色々わかるかも知れないよ?…大丈夫、僕のことは、多分誰にも見えないから」
26:
………
………………
………………………
凛「平気とは言っても…」ビクビク
猫「心配しすぎだよ…」
凛「だって、学校に猫を連れてきてるんだよ?変な子に見えるにゃあ。」ドキドキ
猫「だから、僕も見えないし、変な子にも見えないってば。普通にすればいいんだよ」
凛「わ、わかったにゃ…」
27:
部室前
凛「朝練、少しだけ遅れちゃったにゃ…」
猫「平常心、平常心。はい深呼吸」
凛「う、うん。スゥーハァー、スゥーハァー」ギューッ
猫「い、痛い痛い…」
29:
部室
凛「お、おはよー…」ガチャ
希「お!凛ちゃんおはよー」
ことり「おはよう凛ちゃん♪」
絵里「あら、凛、おはよう」
海未「凛、おはようございます」
穂乃果「りーんちゃん!おっはよー!」
にこ「ぉおっそい!何?今日の一年生組は!たるんでるわよ!」
凛「ご、ごめんねにこちゃん。おはよーにゃー…」
凛(ほ、ホントにみんな猫さんが見えてないみたい…)ドキドキ
ことり「…凛ちゃん?なんだか、元気がない気がするけど…」
凛「だ、大丈夫にゃ!凛はいっつも元気にゃー!」
凛「ってあれ?かよちんと真姫ちゃんは?」
希「花陽ちゃんは、飼育係の都合で今日の朝練はお休みや。」
絵里「真姫はまだ来てないみたい。そろそろ来るんじゃないかしら?」
凛「そっかー」
凛(かよちんに一番話したかったのに、練習お休みかあ)
32:
にこ「まったく!アイドルとして遅刻なんてありえないわ!ほら、凛も早く着替えなさい」
凛「ご、ごめんにゃー…」ヌギヌギ
ことり「にこちゃん、もうそこまでにしようよー」オロオロ
穂乃果「そうだよ!少しの遅刻ぐらい別にいいじゃん!」
海未「…いったい、どの口が言っているのですか…?」チラ
穂乃果「っは!」ビクッ
海未「今日も私とことりが起こさなければ、穂乃果も遅刻だったでしょう!」バンッ
穂乃果「あー!ごめんなさーい!」
絵里「…ふふ。さ、そこまでにして、みんな練習に行くわよ」パン
凛「………」
凛(いつもと変わらない。ホントに誰にも見えてないんだ…)
希「…?凛ちゃん?どうしたん?」キョトン
凛「あ、ううん。…なんでもないにゃ」
希「…?そう?」
34:
ガチャ
真姫「おはよう。あら、もうみんな来てたのね。すぐに着替えるわ」
にこ「んおっそい!真姫まで遅刻なんて!しっかりしなさいよね!」
ことり「真姫ちゃんが遅刻なんて、めずらしいね」
穂乃果「ほら、ね!海未ちゃん!遅刻は誰にでもあるんだよ!」
海未「穂乃果は多すぎるんです!」
真姫「ちょっと!違うわ!一番に来てたわよ!少し早く来過ぎちゃったから音楽室でピアノ弾いてたの!」
絵里「あら、そうだったの?」
真姫「そうよ!まったくもう!」カミノケクルクル
にこ「…へー。一番に、ねー」フフフ
真姫「な、何よ//!悪い//!?」プンプン
にこ「んー?べっつにー」プププ
希「まあまあ、時間もまだあるんやし、そろそろ屋上行こかー」
35:
真姫「ええ、でもそれより、凛」
凛「…ん?何かにゃ真姫ちゃん?」
真姫「…さっきから気になってたんだけど」ジー
凛「………?」
真姫「………あなたって、猫アレルギーじゃなかったっけ?」
凛「!?」ビクゥッ
猫「………」
ほのうみことえりのぞにこ「………?」
真姫「…その抱いてる猫、いったいどうしたの?」
36:
続く
41:
真姫「…その抱いてる猫、いったいどうしたの?」
凛「ま、真姫ちゃ…
海未「真姫?どうしたのですか?」
真姫「え?なに?」
穂乃果「猫って、なんのこと?」キョトン
真姫「なんのことって…別に、凛が抱いてる猫が少し気になっただけよ」
ほのうみことえりのぞにこ「………」
凛(やっぱり!真姫ちゃんには見えてる…どうして…?)
凛「ま、真姫ちゃん、あ、あのね?これは…
にこ「………」プププ
42:
真姫「ちょっと、なんなの?みんなどうしたのよ?」
にこ「真姫が、プププ…電波ちゃんに、フフ…なっちゃった」ケラケラ
真姫「はあ!?何言ってるのよイミワカンナイ!!」
にこ「意味わかんないのは真姫の方でしょー?」ケラケラ
絵里「ちょっと真姫、大丈夫?…具合でも悪いの?」
真姫「エリーまで!何?ちょっと遅れたからって、みんなで私をからかってるの!?」バンッ
ことり「ま、真姫ちゃん…?」オロオロ
真姫「え?」
にこ「………真姫、ふざけてたんじゃないの?」
真姫「なんで私がふざけないと行けないのよ!?」
にこ「………あんた、ホントにどうしちゃったのよ?」
真姫「」
43:
凛「………」
真姫「ちょ、ちょっと凛!黙ってないで説明して!」
凛「う、うん!えっと、えーっと…」
凛(…あれ?これ…なんて言えばいいんだろ…)
真姫「……………ハァ…」
真姫「ねえ、…海未?」
海未「…は、はい、なんでしょうか?」
真姫「いま、凛が抱いているのは、…何?」
海未「………すみません、真姫の言っていることが、私には本当にわかりません…」
真姫「ふざけてるんじゃないのね…」
海未「申し訳ありあせん…」
真姫「…穂乃果はわかる?」
穂乃果「ごめん、真姫ちゃん…」
真姫「…そう」
45:
真姫「ごめん。なんだか私疲れてるみたい。悪いけど、今日の朝練休むわね」
穂乃果「あ、待って真姫ちゃ…ガチャッバタン
穂乃果「行っちゃった…」
ことり「…真姫ちゃん、どうしちゃったんだろう」
海未「心配です…」
希「そやなー、…じゃあ、凛ちゃんに説明してもらおかなあ」チラ
ほのうみことえりにこ「………」チラ
凛「あ、あのね?凛にも、よくわからないんだけど………」モジモジ
凛「ごめん!凛も朝練お休みするね!」ダダダ
にこ「ちょ、凛!待ちなさ…ガチャッバタン
穂乃果「凛ちゃんまで…」
絵里「二人とも、どうしちゃったのかしら…」
46:
廊下
凛「真姫ちゃん!ゼェゼェ…真姫ちゃん待って!」ダダダ
真姫「…凛」
真姫(やっぱり、抱いてるわよね?…猫)
凛「あの、さっきはごめんね。何も言えなくて」
真姫「凛、後にしてくれる?私いま疲れが溜まってるみた…
凛「待って!話を聞いて!」
真姫「……………ハァ…」
真姫「ねえ。最後にもう一度だけ聞くけど、それ、…猫よね?」
凛「そ、そうだよ!ホントに真姫ちゃんには見えてるんだね。どうして?」
真姫「どうしてって何よ。やっぱりみんなで私をからかってたの?」
凛「ち、違うの!この猫ね、誰にも見えない猫なの!」
真姫「」
凛「ま、真姫ちゃん?」
真姫「………凛。あなた、ふざけてるの?」
凛「もう!ちゃんと聞いて!あのね?………」
54:
「………………………………………」
真姫「で、その話、信じろって言うの?」
凛「で、でも、みんな嘘ついてる感じじゃなかったでしょ?」
真姫「まあ、確かにそうだけど…」
凛「みんなにはやっぱり見えてないんだよ。この猫さんのこと」
真姫「…そう」
真姫「本当に自分がおかしくなったのかと思ったわ。…て言うかこれ、どっちがおかしいのかわからないけど」
凛「し、信じてくれるの?」
真姫「まあ、信じてあげてもいいわよ。凛も嘘ついてるようには見えないし」
凛「…ま」
真姫「ま?」
凛「真姫ちゃん…」ウルウル
真姫「へ?」
55:
凛「まきちゃんまきちゃんまきちゃーん!」スリスリ
真姫「ちょ//も、もう凛//」ヤメナサイヨ
凛「え、えへへへ…」ヘタヘタ
真姫「り、凛…平気?」
凛「うん、平気。良かったにゃー。信じてもらえて」
真姫「まったく、しっかりしなさいよ//」ホラタッテ
凛「なんだかすっごくホッとしちゃって」テレ
真姫「だからってそんなにベタベタしないの//」
真姫「………それよりも」
凛「にゃ?」
58:
真姫「さっきの凛の話だと、花陽もこの猫が見えてたんでしょ?」
凛「うん!もうがっつり!なでなでまでしてたにゃ!」
真姫「そう。なら、花陽にもこのことを話してみましょ」
凛「それもそうだね!よーし、じゃあかよちんのところまで急ぐにゃー」ダダダ
真姫「…ハァ、まったくもう、急に元気ね」
真姫(…でも、本当にあの猫、ホントにいったいなんなのかしら)
59:
>>56
どんな想像してるかわからないがやめてくれww
60:
アルパカ小屋前
凛「かーよちーん!てあれ?いないにゃ」
真姫「もう係の仕事終わらせて部室に行ったのかも」
凛「入れ違いかー。…にゃ?」チラ
真姫「戻ってみま…
凛「あー!真姫ちゃん!かよちん中庭の方にいたよ!おーいかーよちーん!」ダダダ
真姫「ちょ、ちょっと凛!」タッタッタ
中庭
花陽「あ!凛ちゃん真姫ちゃん、おはよう。…あれ?朝練はどうしたの?」
凛「それよりもかよちん、あのね」
真姫「花陽に少し話があるんだけど…」
花陽「私に?うん、いいけど…凛ちゃん、その猫ちゃんどうしたの?」
真姫「!?」
61:
真姫(ほ、ホントに花陽には見えてる…!)
花陽「これ、昨日の猫ちゃんだよね…アレルギーなのに連れて帰って来ちゃったの?」
花陽「………あれ?凛ちゃん、猫アレルギーなのにどうして抱っこしてるの?」キョトン
凛「かよちん!」
真姫「花陽!」
花陽「ビクッ!え…な、なに?」
まきりん「ちょっと着いて来て!」ウデグイー
花陽「ええ!?ちょ、ま、待って…ぅぅ…」
花陽「ダレカタスケテー!!」
74:
音楽室
「………………………………………」
花陽「そうなんだ…」
真姫「こんな話なのに、すぐに信じるのね…」
花陽「うん、だって…凛ちゃんと真姫ちゃんが言うことだもん」
凛「か、かよちん…」カンゲキ
花陽「でも、どうして私たちだけにしか見えないのかなあ…」
花陽「他のみんなには、見えてなかったんでしょう?」
凛「そうなの!不思議な猫さんだにゃー」
凛「この猫さんも、凛とかよちんには見えるーって行ってたけど…」
真姫「あ…」
凛「まさか、真姫ちゃんにまで見えるなんて、言ってなかったし………?」
花陽「………」
凛「…二人ともどうしたにゃ?」キョトン
花陽「そう言えば…」
真姫「この猫、…ホントに喋るの?」
75:
凛「えぇ!喋るよ!ね?猫さん?」
猫「………」
凛「あ、あれ?」
真姫「さっきから、全然喋らないじゃない」
凛「猫さんどうしたのかにゃ?さっきまではすっごく流暢に喋ってたのに」
真姫「凛、…流暢なんて言葉、知ってたのね…」
凛「んな!少しは凛にだってわかるよ!」プンプン
真姫「まあいいわ。まずは一度整理しましょう」
花陽「そうだね…えーっと…」
花陽「この猫ちゃんは、昨日の帰り道で私と凛ちゃんが見つけた猫ちゃんで…」
真姫「何故か、私と凛と花陽しか見えなくて」
凛「しゃべる!」ドーン
まきぱな「………」
76:
真姫「…そして、どうして私たちにしか見えないのか」
花陽「不思議だよねえ…何か理由があるのかな?」
凛「喋るのホントなのに…」
真姫「別に、嘘だとは思ってないけど…」
花陽「実際、凛ちゃんの猫アレルギーも治してもらってるんだもんね?」
凛「そう!猫アレルギーを治してあげるって言われたんだにゃ!」
真姫「…それはちゃんと聞いたわよ。でも」
凛「?」
真姫「私と花陽は、まだその猫が喋るところ、見てないから…」
花陽「…どうして喋らないんだろう」
凛「………あ、…思い出したにゃ」
77:
………………………
猫『でも、見えるだけで、僕の声は聞こえないかな』
凛『なんで?』
猫『内緒』
凛『あーもう!ややこしいにゃ…』プシュー
………………………
凛「って、言ってたにゃ」
真姫「何よそれ…イ
凛「イミワカンナイ?」
真姫「!?」キッ
凛「ごごごめんにゃ真姫ちゃん…」ブルブル
花陽「あ、アハハ…り、凛ちゃん…猫ちゃん他には何か言ってなかった?」
凛「他にはー」
凛「凛のことなら何でも知ってる。って言ってたよ?」
まきぱな「なにそれ怖い」
凛「だ、だよねー」ハハハ
79:
真姫「とにかくこのことは、他のみんなには話さなくてもいいわよね?」
凛「どうして?」
花陽「誰も信じてくれないとは思わないけど、実際、私たちにしか見えてない訳だし…」
真姫「話してもややこしくなるだけな来がするわ」
凛「そっかー」
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
花陽「とりあえず、放課後はみんなに朝練サボっちゃったことは謝らないと…」
真姫「そうね。…もう授業が始まるわ」
真姫「ほら、教室に行きましょう」
花陽「話はまた後で、だね」
81:
授業を終えて、放課後の部室
凛「みんなごめんにゃー。練習サボっちゃって…」
にこ「…いいわよそんなの。二人とも、具合はもう大丈夫なの?」
真姫「もう平気よ。ごめんねにこちゃん」
にこ「だから、もういいって言ってるでしょ?」
花陽「ご、ごめんなさい…」
にこ「あんたたち…し、しつこいわねえ…」
にこ「ま、大丈夫そうで良かったわ。みんな心配するんだから、何かあったときはすぐに誰かに言いなさいよ?」
まきりんぱな「…に、にこちゃん」ウルウル
83:
ことり「キラキラしてる…か、かっこいい!」
海未「ええ…立派な部長です…」カンゲキ
希「にこっちも、ええとこあるやん」
穂乃果「うわあ!眩しい!にこちゃんが輝いて見えるよ!」
絵里「は、ハラショー…」
にこ「ぅうるさいわよあんたたち//!」
にこ「朝練はまともに出来なかったんだから!ほら!早く着替えて屋上に行くわよ//!」プンプン
84:
部活を終えて、下校中
真姫「結局この猫、今日は喋らなかったわね」
凛「うーん、どうしてかな?」
花陽「でも、喋ったとしても、私と真姫ちゃんには猫ちゃんの声が聞こえないんじゃ…」
真姫「そ、そうだったわね。…これじゃ何もやりようがないじゃないの」ハァ
真姫「凛、もしまたこの猫が喋ったときは、色々と聞いておくのよ?」
凛「もちろん!そうするにゃー!」
花陽「…じゃあ二人とも、また明日ね」ニコッ
凛「かよちんまったねー!」バイバーイ
真姫「私もこっちだから…」
凛「うん!真姫ちゃん、今日はホントに色々とありがとね」ニコッ
真姫「べ、別に…//また何かあったら話してよね!じゃあね//!」プイ
凛「ふふ、照れなくてもいいにゃ。また明日ねー」バイバーイ
凛「………」
凛(…猫さん、なんで喋らないんだろ?)ネコツンツン
90:
星空宅
凛「ただいまー」
凛ママ「お帰りなさーい」
猫「ただいまー」
凛「お帰りなさーい………ぬお!?」ビクゥッ
凛ママ「ん?凛、どうしたの?」
凛「にゃにゃにゃんでもにゃい!」アセアセ
凛ママ「変な子ねえ…ご飯は?」
凛「…あ、後で食べるにゃー!」ダダダガチャバタン
猫「www」ケラケラ
凛「ハァー…ハァー…」ゼェゼェ
猫「ぬお!?…ってwww」ヒィーヒィー
凛「笑わないでよ!さっきまで喋らなかったのになんで急に!」
猫「www」ケラケラ
凛(く…こいつ…腹立つにゃ…)
91:
凛「猫さん!聞きたいことが山ほどあるにゃ!」
猫「フゥー笑った…で、なあに凛ちゃん?」
凛「…なんでみんなと会ってからは一言も話さなかったにゃ!?」
猫「言ったでしょ?僕の声はキミにしか聞こえない。喋っても意味ないからだよ」
凛「じゃあ明日!絶対に喋ってね!聞こえなくてもいいから!」
猫「意味ないと思うけどなあ…」
凛「…あと、他のみんなには見えないのに、どうして真姫ちゃんにも見えたの?」
凛「と言うより、どうしてかよちんと真姫ちゃんにしか見えないの!」
猫「内緒」
凛「…ちょっと、パンチしてもいいかにゃ?」
猫「ひーwひどいにゃーw」ケラケラ
凛(こ、こいつ…)
92:
猫「…じゃ、パンチは嫌だから少しだけ」
凛「ほ、ホント!?」パァァ
猫「凛ちゃんに僕が見えるのは当然のことで」
猫「かよちんに見えるのは嬉しいことで」
猫「真姫ちゃんにも見えるのは意外…かな?」
凛「…な、なぞなぞかにゃ?難易度たかいにゃー」ヘタヘタ
猫「なぞなぞじゃないけど、何度も言ってるけどその内わかるから…」
凛「いまので終わり!?」
猫「うん。終わりだよ?」
凛(このやろう…結局わからないし、かよちんって馴れ馴れしく呼びやがって…)
猫(………なんか怖いな)ブルッ
93:
凛「かよちんに見えてるのは嬉しいことって、…それならみんなには見えてない。っていうのは良いことではないの?」
猫「…そういうことではないんだけどね」
凛「…う」
猫「う?」
猫(…って、あ、これ)
凛「うにゃああああああああああああああああああ!!!」アタマブンブン
猫(やっぱり…)
凛「!!!」クルッ
猫「」ビクッ!!
凛「凛にしか声が聞こえないって言うのは!?」机バァンッ
猫「…ま、まあ当然のこと…としか言えないね…」
凛「ウオオオオオかよちーん!!!ンンンンンンまっきちゃああん!!!」枕ドスドス
猫「ば、バグった…」
97:
凛「もうわかったにゃ!その内わかることなんでしょ?」プイ
猫「そうだよ。もうそろそろ、ちゃんとわかること………」
凛「?」
猫「…気付く。…こと」
凛「………」
猫「僕がどうして凛ちゃんの前に出てきたのかも」
凛「!?」
猫「…すぐにわかるよ」
凛「………」
猫「ホントはもう、少し心当たり…いや、…なんでもない」
凛(…この日はもう、凛は猫さんに何も聞かなかった)
104:
次の日、登校中
凛「昨日の話、かよちんと真姫ちゃんにどう説明したらいいのかにゃー…」
猫「………」
凛「難しいにゃー」
猫「………」
凛「もう!猫さん、聞いてるの!?」
猫「…凛ちゃん」
凛「なに?」
猫「…今日は、学校休もう」
105:
凛「え?何言ってるにゃ!今日はかよちん達の前で喋るって約束したにゃ!」
猫「ごめん、嘘ついてた。僕の声、ちゃんとあの二人には聞こえるんだ」
凛「え?」
猫「喋らなかったのには理由があった。少しずつ、僕の存在に慣れて欲しかった」
凛「…よく意味がわからないよ」
猫「慣れてきたら喋るつもりだったんだ。だから僕はあんまり口を開かなかった」
凛「どうして?」
猫「今日休んでくれたら全部話す…いいかな?」
凛「おおう、まさかの展開にゃ…でも駄目だよ学校をお休みなんて…
猫「いまは行っちゃ駄目なんだ!!」
凛「」ビクッ
106:
猫「ご、ごめん…」
凛「猫さん、どうしたの?」
猫「………」
凛「…わかったにゃ。今日は帰るから、全部話してね?」
猫「出来れば…」
凛「?」
猫「出来れば、かよちんと真姫ちゃんも…」
凛「………休ませろってこと?」
猫「…」コク
凛「もう、聞くの怖いよ…嫌な予感しかしないにゃ…」
猫「…凄く大事な話があるからって、二人と合流して欲しい」
凛「…わかった」
108:
西木野宅
真姫「まさか学校サボって私の家に集まるなんて…」
花陽「凛ちゃん、大事な話ってなに?」
真姫「学校休んでまで話すことなの?」
凛「うん…あのね…」
猫「やあ、おはよう二人とも」
まきぱな「!!!」
真姫「え?なに!?ホントに喋ってるじゃない!」
花陽「あわわわわわわわわわわ」
猫(…まだ喋るべきじゃなかったのに)
猫(これからの話、信じてくれるかな…)
猫「…大事な話ってのは僕からの話なんだけど」
109:
真姫「ちょっと待って、頭が混乱してきたわ」
花陽「ダレカタスケテー!」
凛「そんな反応になるよね!?凛にはその気持ち、すっごくわかるよ!」
猫「ちゃんと聞けぇ!!!」
まきりんぱな「」ビクッ
猫「いまから話すことは、全部本当のことだから」
猫「信じてもらう為に、ゆっくり時間を掛けて少しずつ理解していって欲しかったから…」
猫「だから、僕はいままで黙ってた」
まきりんぱな「………」
猫「でも、急だけどもう話さなきゃいけないことになった。予想外の展開だよ…聞いてくれるかな?」
真姫「ま、まあ、別に聞いてあげないこともないけど…」
花陽「わかった…私もちゃんと聞くね」
凛「………」
111:
猫「まず僕はね、猫股っていう化け猫なんだ。…いまは普通の猫に化けてるけどね」
猫「自分で言うのも何だけど、僕は人を襲ったりしないから安心して」
猫「…そしていま、僕のような存在がもう一匹、音ノ木坂にいる」
まきりんぱな「!?」
猫「その一匹は、僕と違ってかなり邪悪な存在…」
猫「そいつがいま、他のμ'sのメンバーに憑いている」
真姫「………だ、誰に?」
猫「質問は後、時間がない。いまは黙って聞いて欲しい」
まきりんぱな「………」
猫「で、僕が凛ちゃんの前に現れたのは、未来の凛ちゃんに頼まれたからなんだ」
凛「!?」
猫「未来の凛ちゃんの記憶を持ってね。だから、凛ちゃんのことは何でも知ってるんだよ」
凛「し、信じられないにゃー…」
猫「そう言うのはわかってたから、まだ何も言わなかったんだ。でも、聞いて欲しい」
112:
猫「…これから音ノ木坂にいるもう一匹が、とんでもないことをする」
まきりんぱな「…と、とんでもないこと?」
猫「そう…だから、そいつを止めて欲しいとお願いされた」
まきりんぱな「………」
猫「かよちんにも僕が見えるのは、かよちんは未来で凛ちゃんの力になってくれたからだよ」
花陽「………」
猫「だから、真姫ちゃんは意外だった。それほど凛ちゃんの力にはなってないのに…」
猫「こればっかりはどうしてなのか、僕にもわからない」
真姫「………」
113:
猫「前に、本当にわからない?って聞いたこと覚えてる?」
猫「あれは、少しだけど僕と凛ちゃんの記憶が同化してるからなんだ」
猫「でも、どうやら僕の力はまだ完全には足りてなかったみたいだけどね…」
………………………
凛『じゃあ、凛とかよちんにだけ、見える猫さんなの?』
猫『そうなるね』
凛『どうして?見えるとか聞こえるとか、この差は何が違うの?』
猫『…本当にわからない?』
凛『え?うん、わからないにゃ』キョトン
猫『…そっか』
………………………
猫「初めて僕を抱いたとき、泣いたからほんの少しだけ記憶が蘇ったのかと思ったよ」
凛「………」
猫「で、だ。その一匹が誰に憑いてしまったのかなんだけど………」
124:
――――――――――――――――――――
放課後の屋上
希「……………」
海未「穂乃果!またあなたは!」
穂乃果「うわーん!ことりちゃん助けてよー!」
ことり「うーんでもー、これは穂乃果ちゃんが悪いと思うな♪」ニコッ
穂乃果「えええ!ことりちゃんまでー!」
真姫「まったく、いつまでやってるの?さっさと練習始めたいんだけど」
にこ「真姫の言う通りよ。さ、練習するわよ!」
絵里「ほーら、まずは各自準備体操からよ」
凛「穂乃果ちゃんはいっつも海未ちゃんに怒られてるにゃー」
花陽「わ、私もつまみ食いとか気をつけないと…」
希「……………」ポロ
絵里「!?」
125:
絵里「ちょっと希?どうして泣いてるの?」オロオロ
希「え、えりち…」
穂乃果「の、希ちゃん?」
海未「いったいどうしたのですか?」
希「穂乃果ちゃん…海未ちゃん…」
にこ「ちょっと、あんた大丈夫?」
真姫「大丈夫には見えないけど…」
希「にこっち…真姫ちゃん…」
花陽「な、何かあったの?」
凛「どこか痛いの?」
ことり「保健室まで行く?」
希「花陽ちゃん…凛ちゃん…ことりちゃん…」
希「ウチ…ウチ………戻ってこれたんや…」ポロポロ
126:
絵里「の、希?」
希「……………」ゴシゴシ
希「な、何でもないよ?ごめんなー心配かけて」
絵里「…ホントに?」
希「平気!なんかちょっと目にゴミが…」
凛「すっごく嘘くさいにゃー」
希「嘘ちゃうよー。あ、なあにこっち、いまって何月?」
にこ「11月も終わるってとこだけど…ってあんた何月か忘れるってどういうことよ…」
希「!?」
にこ「?」
希「…11月なん?」
にこ「あんたやっぱり保健室に…」
希「うん、そうする。ごめんな、一人で行けるから…」ガチャバタン
絵里「………希…」
127:
保健室
希「保健の先生は留守か…」
希「…もう卒業まで4ヶ月もない、まだ足らん…」
希「………もう一回や…」
狸(無理だね)
希「…どうして?」
狸(俺の力が不完全だったから、戻りきらなかったんだ)
希「でも、これじゃまたすぐに卒業…」
狸(足りない力があるなら、補給すればいい)
希「…どうやって?」
狸(俺が希に化けて力を蓄える。その間、お前は寝てればいい)
128:
希「…そんなこと出来るの?」
狸(出来るさ。だから気にしなくていい)
狸(フフフ…少し俺がお前に入り込んで力を溜め、もう一度戻るんだ)
希「……………」
狸(楽しみたかったんじゃないのか?三年生を最初から…)
希「…信じてもええの?」
狸(もちろんさ…)フフ
希「わかった、信じる…あり…が…とう…」スヤスヤ
希「……………」
希「」ガバッ
希「フフ、やっと体を借りることが出来たぜ…」
希「さて、約束だし、あいつらでも食って力を溜めるか…」
129:
屋上
希「………」ガチャ
絵里「希!もう平気なの?」
希「………」
絵里「…希?」キョトン
穂乃果「希ちゃん心配したよー。もう大丈夫なの?」
希「………」スッ
穂乃果「…?…タロット?」
希「ハッ!」
穂乃果「え?………!?」ドンッ!!
穂乃果「………カハッ」
ことり「ホノカチャン!!!」
海未「ほ、穂乃果!?」ダダッ
真姫「穂乃果が…と、突然吹き飛んだ…?」
130:
にこ「なに!?何が起きたの!?」
穂乃果「…カフッ…ウ!オェェェェッ」ビチャビチャ
ことり「!?」
海未「穂乃果!?しっかりして下さい!!」オロオロ
にこ「なに!?どういうことよこれ!?」
花陽「」ガタガタガタガタ
絵里「希!あなたいま穂乃果に何かしたの!?」
希「フフフ…少し体を借りるだけでこの力か…」ゾクゾク
にこ「…の、希?」
希「………」スッ
花陽「…え?………!?」ドンッ!!
凛「!!!!!」
花陽「…ゴフッ」ドサ
凛「か、かよちん…?」フルフル
131:
真姫「な、何よこれ…」
希「…フハハハハハ!!」
真姫「どうなってるのよ!!」
絵里「希!あなたいったい…」
希「…俺は希ではない。俺は…風狸(ふうり)。いまからお前達を食うことで、力を手に戻すのだ」
絵里「なにがどうなってるの…」
海未「よ、よくも…」ポロポロ
真姫「!?」
海未「よくも穂乃果をおおおおおおおおおお!!」ダダダ
ことり「待って海未ちゃん!!!」
希「ただの人間に俺に勝つことは出来ない」スッ
海未「………!?」ドンッ!!
海未「ガハッ…オェェ」ビチャビチャ ドサ
132:
真姫「ちょ、…さ、三人とも、息してないわよ!!!」
ことり「!?」
絵里「穂乃果…花陽…海未…」
絵里「あなた誰!?希は?本物の希はどこに行ったの!?」
希「黙れ…」スッ
絵里「………!?」ビクッ
にこ「絵里!!!」
真姫「エリー!!!」
希「…ウ!…グゥ…あああああああああああ」
絵里「な、なに!?」
希「何故邪魔をする…希ィィ!!!」
希「」バタッ
絵里「……………」
にこ「…倒れた?」
真姫「なに…どういうことなの…」
133:
凛「…かよちん」ユサユサ
花陽「」
凛「かよちん…かよちん…」ユサユサ
花陽「」
凛「ねえ…かよちん………ねえってば!かよちん!!」ポロポロ
花陽「」
凛「う……うわあああああああああああ」
えりにこまき「!?」
凛「…」キッ
希「」
凛「………」スタスタスタ
真姫「待ちなさい凛!…何するつもり…?」
凛「…どいて真姫ちゃん」
134:
真姫「どくわけには行かないわ…あなたが何するかわからな…
凛「どいてって行ってるでしょ!!!」
真姫「」ビクッ
ことり「………」ダダダ
にこえり「!?」
希「」
にこ「ことり!待ちなさい!あれは希じゃ
絵里「危ない!」ダダダ ガバッ
――ガッ!!!
ことり「………絵里ちゃん、どうして庇うの?」
絵里「…これは、希の姿だけど、希じゃないわ…」ポタポタ
ことり「…グス…ヒック…穂乃果ちゃん…海未ちゃん…」ドサ
135:
にこ「気を失ってるわ…」
真姫「ことり…」
絵里「………」ポタポタ
凛「………なにこれ」
真姫「…凛」
凛「穂乃果ちゃんも、海未ちゃんも、かよちんも…」
凛「あはははは。…死んだのかにゃ?」ポロポロ
穂乃果「」
海未「」
花陽「」
えりにこまき「………」
凛「…ねえ!!!」
猫(…死んでないよ)
凛「!?」
136:
猫(やはり遅かったか…クソ、ここまで暴れてくれやがって…)
凛「………」
猫(…死んでないけど、このままじゃもう助からない)
猫(助かる方法は一つ、過去に飛んで、あのクソ狸が暴れる前に止めるしかない)
凛「はははは…猫さん誰?何言ってるの?凛、もう頭おかしくなったのかな」
猫(信じろ、みんなを助けたくないのか?)
凛「………」
猫(僕の頭に手を置け、僕にキミの記憶を植え付けてやる)
凛「…こんなことにならないで済むの?かよちんもみんな助かるの?ホントに戻せるの?」
猫(もう一度言う。信じろ、あのクソ狸は僕が止める)
真姫「…凛」
絵里「いったい、誰と喋ってるのかしら…」
にこ「もう、終わりね。わたしたち…意味もわからないまま」
凛「………もう、こんなことになってるんだ!どうにでもなれ!」バッ
―――キィィィィン
猫(……………ちっ)
137:
猫(くそ、あのクソ狸と同じで僕も力が足りない…このままじゃ記憶の植え付けが不十分に…)
花陽「カフッ…凛ちゃん…」
凛「!?」
凛「か、かよちん!!!」
花陽「…手」ギュ
凛「かよちん…?」
花陽「凛ちゃんの…何かが…困ってるみた…い…だから」
花陽「わからない…けど…私の…少しの力…も…」キィィィン
猫(………これはすごいな…)
凛「ど、どういうこと?」
猫(自分のことよりなにより、キミを想っている人間なんだ。この娘は…いまから死ぬかも知れないというのに…)
猫(僕のこと、見えてないはずなのにな。本当に大切なんだねキミが…キミも、お互いに…)
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【悲報】ツイカス「シナモン死ねくたばれ」「反日かよ死ね」「ナイフで自殺しろ」

千葉県の古墳から出土したムササビ型の埴輪がムササビに見えない

割高に感じるもの1位は「NHKの受信料」 2位「携帯電話代」 3位「電気代」

岐阜県(笑)

フられて大泣きなんだがwwwww

【悲報】「ガキ使」、お荷物扱いwwwwwwwwww

魚を食べようとした男性がカモメに横取りされてしまう決定的瞬間にビックリ!!

わいが結婚して失った物で打線組んだで・・・

■大阪都構想 賛成57.7%反対42.3%…合計:50,383票 ネットでは賛成派優勢

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職場の女性にフォンダンショコラを貰ったので常温で一晩置いて食べたら異臭がした。今トイレの守り神

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