【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『総集編』back

【閲覧注意】死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?『総集編』


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【芽殖孤虫】(Sparganum proliferum)
人体寄生虫の一種。
「孤虫」の名は成虫が正体不明であることによる。そのため生活史も不明。
はっきりしたことはわかっていないが、日本での感染報告例が多い。
摘出されたことのある虫体は数mm程度の大きさ。
主な感染症状は臓器の破壊。その際には胸痛や下痢などを起こすという。
皮下で増殖すると皮膚が膨れるという。
幼虫のままで宿種体内で分裂増殖する。
人の体内では成虫になれないためであるが、
ならば他に宿主が存在するはずであるのに全く不明である。
不明な点が多すぎ、治療法は確立していない。
手術で取り出す以外にないと言われるが、分裂しているため実際は困難で、
現在のところ致死率100パーセント。感染した患者を救命できた報告は無い。
さて、今から50年ぐらい前に、九州の天草というところに24歳の女性が住んでいたそうです。
この女性の下半身に奇妙なブクブクした皮下の膨らみが現れました。
この膨らみは、徐々にですが、確実に増えて行きました。
誰も診たことのない不思議な膨らみに、意を決したある医師が、思い切ってメスを入れてみました。
すると……
膨らみは皮下に出来た水の入った袋で、中に長さ数cmの白いクネクネした虫が入っていました。
袋はたくさんあり、中にそれぞれ虫が入っている様です。
なんということか!!
 
早、何という虫か調べられましたが、条虫(扁形動物)の幼虫らしいのですが、
何の幼虫か、さっぱりわかりません。
この虫は、恐ろしいことに、幼虫でありながら、人の体内で分離して増えているようです。
日本で当時4例目、芽殖孤虫出現す!!!
どこから来たのか、幼虫は人の体内に入り、
人固有の寄生虫でないためか成長せずに皮下をさまよい、
そして自分の周囲に水の入った袋を作り、
中で植物が発芽するように枝分かれして増殖し、増えた幼虫はまたさまよい増殖する。
治すには、一匹残らず手術で取らなくちゃいけませんが、
すでに大変な数だったらしく、残念なことにその患者さんは亡くなってしまいました。
化け物……
ヒトを喰い尽くす虫と書きましたが、実際に人を喰っているわけではないと思います。
しかし、増殖する虫が全身を這い回れば、
大変な臓器出血か臓器不全を引き起こすのは必定で、間違いなく命が危ない疾患です。
1990年、50年近い沈黙を破って、芽殖孤虫は忽然と東京に現れました。
さまざまな感染経路が考えられ調査されたそうですが、
結局、虫の正体も感染経路もはっきりしないまま、今日を迎えています。
その後、報告はありませんが、次はいつどこでこの虫は現れるのでしょうか?
感染経路が分からない以上、あなたでないと、誰も言えないのです……
殖孤虫、今の所「皮膚科」で見つかることが多いそうです。
虫さされ程度のポチッとしたふくらみで、赤みもかゆみのないのですが気になって皮膚科に行ったところ、
芽殖孤虫であることが分かるといったケースが相次いでいるようです。
当然ながら皮膚科ではどうすることもでいないので、然るべき医療機関に送られるわけですが、
それは皮膚科の医師が芽殖孤虫の症例を知っていた場合の幸運なケースで、ほとんどの場合は、
何らかの虫刺されやかぶれなどと診断されてしまい、芽殖孤虫とは気づかないままらしい。
またそれ以上に、痛くもかゆくもなく、赤くもなってないごくごく小さな腫脹程度では、
せいぜい市販薬を塗ったりするくらいで気にしない、気づかないという人がほとんどだろう。
寄生から増殖を始めるまで約三ヶ月、最近妙なポツポツができたという人はいませんか?
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ちょっと違うけど私の従妹がボランティアで南米だかに行った時のこと。
現地の人に外に干したものは必ずアイロンかけてくれって言われたそうな。
ところが従妹はそれを忘れて直接Tシャツかなんか着てしまった。
実はその地方にはおかしな虫がいて、成虫が干してある洗濯物にタマゴを産む。
その幼虫は植え付けられた衣類から、人間の体温等で孵化し、人間の肉を食って成虫になるらしい。
そのタマゴを殺すためにアイロンかけろ、って言われたわけで。
(ちなみに現地の人は黒人で肌が硬いから平気らしい)
従妹は後日、腕の下を妙な幼虫がはいずるようになったそうです。
その虫は従妹の身体を食いあらして、つめで押すとぷちっと出てきたらしい。
結局殺虫剤入り塗り薬で直したらしいけどそんなこと焼肉やで言わないでくれよ…。
気持ち悪くて喰えなくなっちゃったじゃないか。
694:
サンゴ玉
うちの父親は三年前に肺がんで亡くなったんだが、生前は骨董集めを趣味としていた。
といってもうちにそんなに金があるはずもなく、骨董市などで買った安い小物ばかりで
値の張る皿物や掛け軸なんかはなかった。
父がもういけないというとき、病院のベッドで長男だった俺に「骨董は仏間の押し入れに
まとめてあるから○○(なじみの骨董屋)に下げ渡してやってくれ、まあいくらにもならんだろうが・・・。
それから、風呂敷に一つ小物の骨董をまとめてあるから、これは俺の初七日
あたりにでも坊さんに渡して、お炊きあげしてもらってくれ。」と奇妙なことを言った。
俺が「どうしてだい、それはお金にならないものかもしれないけど、ただ捨てるだけで
いいんじゃないか。」と問うと、父は「いや風呂敷の中のものは、よくない骨董なんだ。
長年かかってさわりを押さえる方法を覚えたんだけども、お前らには無理だろうから。
必ずそうしてくれよ。」と、病みついても冗談ばかりだったのに、いつになく真剣な顔でそう言った。
695:
父の葬式が済んでやっと落ち着いた頃に、骨董屋を呼んで処分を任せたが、
たしかにいくらにもならなかった。押し入れには父の言っていたとおり風呂敷包みがあり、
中には煙草の根付けやらべっこうの櫛やら時代がかった小物がいくつか入っていた。
念のためにと思って骨董屋にそれも見せると、骨董屋は少し首をかしげ
「はああ、故人もかなりこの趣味がこうじとったようですわな。よくわかってらっしゃった。
これはうちでも扱えまへんから、言われたようにお寺さんに任せるがよろしいでしょ。」と言った。
俺は初七日のおりに、坊さんに事情を話してお寺に持って行ってもらったが、
一つ赤いサンゴ玉らしい煙草の根付けを風呂敷から抜いてポケットに入れてしまった。
そのときにどうしてそんな気持ちになったのかは今でもわからない。
後で宝石店にでも持って行こうと思ったのか。
・・・そのサンゴ玉は仏間の金庫に入れておいた。
次の日からがたいへんだった。長く忌引きをもっらっていた会社に出勤したものの机の上は仕事の山。
そして午後、会社に小学校から電話が入り、6年生の長男が校庭のブランコから落ちて
下あごを骨折したという連絡があった。すぐさま病院に駆けつけたが、
医者に命に別状はないものの大きな手術が必要だと言われた。
698:
やっとのことで家に戻ったその夜、寝室にいると下の3年生の娘が血相を変えて飛び込んできた。
仏間に女の人がいる、と言う。トイレに行こうとして二階から降りてきたときに物音がしたので、
仏間を覗くと着物姿の昔の女の人がぼうっと白く光りながら立っていた、と言うのだ。
いっしょに仏間を見にいこうとしたが、娘は怖がって妻にしがみついて離れない。
そこで一人で見に行くことにした。と言っても二間ほど離れた家の中なのだが。
仏間に入るとすぐに、ものすごく生臭いにおいを感じた。蛍光灯をつけるとむろん誰もいなかったが、
畳の上に、なぜか金庫に入れたはずの赤いサンゴ玉が落ちていた。
それはまるで血のしずくのようにも見えた。
拾い上げて金庫にしまおうとしたが、てのひらの中でその玉がうきゅきゅっと動いたように感じた。
その朝方、娘が40度の熱を出して叫びだし、痙攣を起こして救急車を呼ぶ騒ぎになった。
父の死に続いて子供二人が入院するはめになり、妻もかなりまいってしまったようだった。
長男と同じ病院に娘をうつしてもらい、内科と整形外科での治療となったが、
介護のために妻はパートをやめざるをえなかった。
その後は悪いことばかりが続いた。欠勤が続いて俺は会社に迷惑をかけ、
たまに出勤した日には大きなミスをした。
・・・そして娘は父の四十九日の日に死んだ。原因不明の熱病だった。
700:
娘が死んだ夜、一人で自宅に戻り玄関の鍵を開けると、真っ暗な中に和服の女が上がり口に立っていた。
昔の遊女のような姿だった。
女は顔をあげてこちらを見つめ「あなたのお父様にはおさえられておりましたが、
これでどうやらのぞみを果たせました。」というようなことを言った。
耳で聞いたのではなく、頭の中に響いてきた。そして手から何かを落として消えた。
俺は呆然としていたが、明かりをつけて見るとそれは金庫の中にあるはずのサンゴ玉で、
鮮やかな赤い色だったものが色が濃くなってほとんど
どす黒いといえる色に変わっていた。
779:
喪服の女
高校生の頃、俺達のクラスに短期交換留学生が2人やってきた。
そいつらとの出来事を書こうと思う。
そいつらが来てから暫らくして、クラスの女子たちが留学生2人の事を軽く無視し始めた。
その時は原因は良く解らなかったが、俺たちはとくに深く考えず、
差別するのも良くないと留学生2人と仲良くしていた。
2人ともいいやつで、日本のことも好きだというし、
ぶっちゃけ当時はなんで女子から嫌われていたのか解らなかった。
そんな事が続いた夏休み少し前のある日、俺たちは以前から
気になっていた、廃墟になっている空き家へ肝試しに行こうと計画をした。
行くメンバーは、俺、A、B、Cと、留学生のD、Eの6人。
DとEは当初メンバーに入っておらず、一緒に行きたいと言われたときも、
あまり人数が多くなるとゴタゴタしそうなので断ったのだが、
迷惑はかけないからと押し切られて連れて行く事にした。
当日土曜の夜8時頃、俺たちは空き家から一番近いBの家に泊まる
という名目で集合し、そのままBの家で10時まで時間を潰してから現地へと向かった。
少し山道を登った先にある廃墟の空き家は、懐中電灯に照らされてやけに
大きく見え、昼間見るのとは桁違いに不気味だったのを覚えている。
空き家に近付くと、どこから仕入れてきたのか、
Aが「裏の勝手口のドアの鍵が壊れてて、そこから入れるらしいぞ」と言ってきた。
雑草を掻き分け裏に回ると、勝手口ではなくただの裏口っぽかったが、
たしかに鍵の壊れた扉があり、みんな一瞬躊躇したが中へ入る事にした。
続く
780:
>>779の続き
ドアを開けて中に入ると、そこには先が真っ暗でよく見えない廊下が続いていた。
以前にも誰かが侵入した事があるようで、埃まみれの板張りの床には
いくつか靴跡も確認できる。やはりここは有名なようで、
俺たちのように肝試しにやってくるやつは結構いるようだった。
廊下を進むと、すぐに板張りされて更に何か色々と荷物が置かれて封鎖されている玄関に出た。
玄関の左手には和室らしき部屋が、右側は暗くてよく見えないが、
ガラス張りの戸になっているので恐らく台所だろうか、そして、台所のあるらしき側の
壁に二階へと続く階段がある。
俺たちはまず左手の和室らしき部屋に入る事にした。
中に入ると結構広く、8畳くらいの部屋が2つ、真ん中を襖で仕切る構造に
なっている。家具類は一切無いが、なぜかぼろぼろの座布団が一枚だけ落ちていたのを覚えている。
とくに何も無さそうなので、俺たちが外に出ようとするとCが何かを見つけたらしく
「ここ開くっぽいぞ」と床の間の辺りにしゃがみこんだ。
俺も言われて気付いたのだが、床の間の板張りの部分が一部ずれていて、
どうもそこの板だけ取り外せるようになっているようだった。
先に部屋から出ていたA、Bと留学生2人も戻ってきたところで、
最初にみつけたCが板を外してみた。
板を外すと、そこには幅40cmくらい、深さ30cmくらいの空間があり、中にこげ茶色の木の箱があった。
Cが板をあけた時の勢いのまま木箱を取り出し蓋を開けると、中には更に小さい
桐製と思われる小さな小箱が納められている。小箱そのものは何年も放置
されていたせいか黒く変色しカビらしきものも生えているが、明らかに高そうな
品物を入れているっぽいつくりだった。
続く
781:
>>780の続き
Cも流石に躊躇したのか、桐の小箱に伸ばした手が一瞬とまった。
が、Bの「早くしろよ」という言葉におされてそのまま箱の中から小箱を取り出し、
蓋を開け中身を取り出した。
中には素人目にも高そうに見える懐中時計が入っていた。
そのとき、さっきまであまり喋っていなかった留学生の片割れのDが、カタコトの
日本語で「それ、高いの?」と聞いてきた。
俺は「よくわかんないけど、たぶん高いんじゃないかな、なんか金っぽい装飾も
あるし、骨董品っぽいし」と返すと、DもEもそのことに興味津々っぽいようだった。
でも俺たちは当然持ち帰る気は無かった、当たり前の事だがこんな怪しい場所に
明らかに「隠されてた」ようなものだ、当然相応の理由があるはずだ。
そんな話をしていると、BとCの「…うわ」という声がした、何かにどん引きしているようだ。
2人の見ているほうを見ると、どん引きしているものの正体にすぐに気付いた。
最初のでかい方の木箱が入っていたスペース、箱を出した時は気付かなかった
のだが、底のほうに明らかにお札と解る、変色した紙くずが大量に落ちている。
Bが「この時計やばいって…早く戻して帰ろう…」というと、
Cも「だな、ちょっと洒落にならんわ…」と、時計を箱の中に戻した。
その時
メキメキメキッ!
と大きな音がして、Aが胸の辺りまで下に落っこちた。
どうもAのいた辺りの畳と床板が腐っていたらしい。
Aは「いった?」と声をあげて暫らく痛そうな顔をしていたが、怪我は無さそうで
「足が地面につかないから上に上がれない、引き上げてくれよ」と元気そうに言ってきた。
どうやら下はすぐに地面では無く結構深いらしい、Aは開いた穴にぶら下がるような形になっているようだ。
続く
782:
>>781
俺たちはそのマヌケな姿にさっきまでの気味の悪さから来る恐怖心も吹っ飛び、
Aを「かっこわる?」とAを指差しながらゲラゲラ笑った。
この間、DとEは殆ど俺たちと絡まず、2人でずっと何か話していた。
こういう状況なのに妙におとなしいのを、少し怪しむべきだったかもしれない。
が、そのままにしておくわけにはいかないので、俺とBとCがAの背後と左右にまわり引っ張り
あげようとした。
しかし、どうも床板の部分が“かえし”のようになってしまているらしく、力ずくで引っ張り
あげようとしても無理そうな感じだった。
さてどうしようかと考えていると、Aが「ちょっと静かに、なんか上から聞こえる」と言ってきた。
耳を澄ますと、微かだが二階のほうから何か聞こえてくる。
カリ…カリ…カリ…
壁か床を爪で引っ掻くような、そんな感じの音だ。
DとEはお札にはあまり反応しなかったのだが、流石にこの状況の異常さはきついらしく、
かなり不安そうな顔をしている。
というか、よくみると男同士なのに手を繋いでいる…
音はなおも二階から聞こえている。
Cが「ここ、俺たち以外誰もいないはずだよな…上に誰かいるってことは無いよな…?」
というと、Bが俺に「なあ、2人でちょと確認に行かないか…」と言ってきた。
Aがかなり不安そうに「俺このままかよ!」というと、
「CとDとEでAを引き上げてくれ、俺たち見に行ってくる」と俺を誘って部屋を出た。
まず言いだしっぺのBが階段を上り、俺がその後に続いたのだが、Bが階段を登りきる
辺りで立ち止まり動かなくなった。
続く
783:
>>782の続き
俺が「おいBどうした?何かいたのか?」というと、Bは「しっ!静かに」といって階段を登りきった
先のほうを凝視している。
暫らくするとBは「おい、ゆっくりだ、騒がずゆっくり逃げるぞ」と小声で言い、
俺に後ろに下がるように言ってきた。
どうもBは二階に何かを見たらしい。
俺が「なんだ、何かいたのか?」というと、Bは「後で話す、ここはヤバイ、早く逃げよう」とだけ言った。
そして俺が降り始めたとき、突然Bが
「こっち見た!やばい!早く下りろ!」
と叫び出した。
何がなんだか解らずおれは階段を駆け下り、A達のところに向かうと、まだAは引き上げられていなかった。
Bが「何やってんだ!早くしろって!ここから逃げるぞ!」というと、AもCも事態がつかめず、
「なんだよB、何があったんだ?」と不安そうに聞いてきた。
その時、天井から聞こえていた何かを引っ掻く音が
ガリガリガリガリガリ!
と急に激しい音になり、次いで
…ギシ…ギシ
と二階を誰かが歩く音が聞こえてきた。
足音はゆっくりとだが階段の方へ向かっているように聞こえる。
続く
784:
>>783の続き
流石に俺とA、Cも何かヤバイという事が解り、無理矢理にでもAを引き上げようと力いっぱい引っ張る事にした。
その時、ふと俺が顔を上げたとき、床の間の方に信じられないものを見た。
なんと、DとEが懐中時計の入った箱を手に持ち、俺たちを置いて逃げようとしている。
俺は「おいD、Eお前ら何やってんだ!そんな事してる場合じゃないだろ、こっちきて
A助けるの手伝えよ!」というと、2人は一瞬こちらを振り向いたが、そもまま部屋を出て
逃げて行ってしまった。
ありえない、この状況でこんな事できる神経が信じられなかった。
一瞬俺とBが2人を追いかけようとしたが、まずはAを助けるのが先と気付き追うのをやめた。
そして、“かえし”になっている床板部分が問題という事で、急いでその部分を踏みつけて
崩していると、とうとう足音が階段の近くまでやってきた。
そして、また
ガリガリガリガリガリ!
と激しく壁か床を引っ掻く音が聞こえてくる。
俺たちはかなり焦っていた、夏場で熱いのもあるが、明らかにそれとは違ういやな汗を
かいていた。
…ミシ
足音はとうとう階段を下り始めた。
そのとき、やっとの事でAを引き上げることに成功した。
俺たちは大急ぎで部屋を出ると、もと来た廊下を戻り外に出た。
その時、俺は一瞬だが階段のところに人の足を見た、一瞬だったので
良く解らなかったが、白い足袋を履いているように見えた。
そして全員裏口から外に出ると、そのまま外に停めてあった自転車に乗り、
全力でBの家まで逃げ帰った。
続く
785:
>>784の続き
Bの部屋に入ると、Bがやっと廃屋の二階で見た事を話し始めた。
階段を登りきる辺りで、Bは何かを引っ掻くような音が二階の部屋ではなく
二階にある壁そのものから聞こえている事に気付いたらしい。
そして、音のする壁がどこなのか探していると、月明かりに照らされた一番
奥の壁に何か黒っぽいしみのようなものがあるのを発見した。
音はどうやらその壁から聞こえてきているようだったという。
ここまで聞いて、俺は「それだとその壁のある部屋の中から聞こえているって
可能性もあるんじゃね?」と聞くと、Bは「いや、それなら音が少しこもるから
解るだろ、まあ説明するから聞いてくれ」といって話を続けた。
黒い沁みのようなものを凝視していると、まず壁から人の手が伸びてきて
壁を引っ掻き出し、次に顔、体、足という順に喪服を着てガリガリに痩せた
老婆?のような人影が出てきたらしい。
そしてその老婆は、完全に壁から出てくると廊下に正座し、壁をガリガリと
また引っ掻き出したんだという。
Bはここまで話すと一瞬身震いして右手で左腕の肩の辺りを触りながら、
「俺、それをじっとみてたんだよ、そしたらさ、その婆さんがこっちを振り返って
ニヤニヤって感じで笑ったんだよ…」
それで俺に「こっち見た、早く逃げろと」
言った部分に繋がるらしい。
Bは続けて「あのニヤニヤ顔はヤバかった…月明かりだけで薄暗かったけど、
『悪意のある顔』ってのがどういうものか、俺はほんと良く解ったよ…」と、そして
「あの顔一生忘れられねーよ…」と頭を抱えて黙ってしまった。
Bの態度を見て全員沈黙してしまったのだが、暫らくしてAが「そんな事より
DとEだ、あいつら最悪だろ!俺たち見捨てて逃げやがった!」とかなり
怒っている。
続き
786:
>>785の続き
Aは自分が一番危ない状況だったのだから当たり前だが。
そして俺が「あいつら見捨てて逃げただけじゃないぞ、あの時見つけた懐中時計
を盗んで逃げやがった、しんじらんねぇよ…」と、懐中時計が盗まれている事も皆に教えた。
その日はそのままBの家に泊まり、DとEに文句言うのは月曜ということになった。
月曜日、俺たちが学校へ行くと、DとEは予想通り俺たちを避けていた。
文句を言おうにも授業が終ると教室の外へ行き、次の授業まで帰ってこない、
そんな状態が暫らく続いた。
その間俺たちは、DとEの話をクラスのみんなに話したのだが、その時初めて
何故女子が無視していたのかを知った。
なんとDとEは、女子相手にクラスの男子の陰口や自分達の自慢話をしていて、それで
嫌われていたらしいのだ。
その結果、3日もしないうちにDとEはクラスで完全に孤立した。
それから数日後、俺たちはこの事件がまだ終わっていない事を思い知らされた。
最初の変化はBのところに現れた。
Bによると、夜中寝ているとBの部屋の窓のところに老婆が現れ、一晩中ガラスを引っ掻いていたらしい。
そして、同じ事それから一日後にAと、更に1日あけて俺ところにもやってきた。
ただ、窓辺に立って引っ掻く音を立てるだけで、実害らしい実害はなかったが、
空き家であれの顔を見ていたBはかなり怯えていた。
俺のところに老婆がやってきた翌朝、その事を教室で話していると、
Aが「もしかして…」と携帯を弄り始めた。
何かと思ってみていると、Aは携帯の地図を見せながら「ここがBの家で、ここが空き家で…」
と説明し始めたのだが、俺はその意味がすぐに解った。
「問題の空き家から近い順に回っている?でもなんで?」Bが答えると、
Aは「解らないけど、もしかして例の懐中時計を探しているとか…?」と言った。
続く
787:
>>786の続き
たしかに可能性はある、でも、懐中時計を持っていったのはDとEで俺たちは関係が無い、
Cもそう思ったのか「俺たち関係ねーじゃん、なんで付き纏われるんだよ」という。
たしかに、懐中時計が原因だとすると凄く理不尽だ。
そして肝心のDとEなのだが、2人がホームステイしている家はあの日のメンバー
の中で一番空き家から遠い、俺たちが考えている通りならば、まだ留学生2人のところにも
来る可能性はあった。
とにかく次は距離的にCのところに老婆が来る可能性が凄く高いので、
一応部屋に盛り塩をして警戒しようという話になった。
何かあるにしてもそれはDとEに対してであって、Cのとろこに来ても俺たち3人に起きた
程度のことだろうとタカを括っていたからだった。
Cの家に来る予定だった日の翌朝、学校へ行くとCが入院したと言う話を聞かされた。
詳しく聞いてみると、入院と行ってもすぐに退院できる程度らしいが…
放課後俺たちが病院へ行くと、擦り傷だらけで真っ青な顔のCがベットに横になっていた。
意識もあるしぱっと見怪我も大した事無さそうだが、精神的に相当まいっているようだ。
俺たちはCに何があったのか事情を聞いた(以下はCの話)
Cが夜寝ていると、俺たちのときと同じように窓のあたりから
…カリ…カリ
と何かを引っ掻くような音が聞こえてきたらしい。
Cはとにかく気にしないように、窓とは反対方向を向いて寝ていたのだが、はじめ
外から聞こえていた引っ掻く音が、暫らくすると「部屋の中」から聞こえるようになった。
なにかおかしい。
そう思ったCが寝返りをうつ振りをして窓の方を見たとき、なんと自分の顔のすぐ横にやつの顔があり、
やつはニヤニヤという感じの明らかに悪意のある顔でCを覗き込んでいた。
続く
788:
>>787の続き
びっくりして布団から飛びのくと、そのままやつはニヤニヤと笑いながら両手を
伸ばして近付いてきたらしい。盛り塩なんて何の役にも立たなかったとCは言っていた。
Cは部屋から飛び出して1階まで逃げたのだが、やつはCをずっと追いかけてきた。
それでパニックになり、Cは玄関から飛び出して外に逃げ出した。
ただ、その時は勢いで外に逃げ出したので、その後どうすればいいか全く考えて
おらず、とにかくあても無く夜道を走り続け、ふと目に付いた小さな神社に逃げ込んだ。
そして、拝殿の中に逃げ込みそのまま朝まで篭城するつもりだったらしい。
だが、Cの目論みは外れてしまった。
神社の中なら大丈夫だろうと思っていたらしいが、暫らく拝殿の周囲を歩き回って
いたがやつは何なく拝殿の扉をすり抜け
ハハハハハ!ヒュー…
ハハハハハ!ヒュー…
と喘息患者みたいな呼吸と笑い声を上げながらCに近付くと、Cの首を絞め始めた。
Cは「あ、俺こんな事で死ぬのか…」と思いながら気を失ったらしい。
翌朝、Cは神社に掃除に来たお爺さんに発見され、そのまま救急車で病院へ運ばれ今に至ると。
病室でCは続けてこう言った「あいつ婆さんじゃなかった…ガリガリに痩せてたから
ぱっと見婆さんに見えたけど、声は明らかに若かった…たぶん20代くらいなんじゃ
無いかと思う」と。
色々とんでもない話だったが、一番とんでもなかったのはCが殺されかけたって
事で、話を聞いて相当ショックを受けた。
俺たちとCに何か違いがあったのか、それとも俺達はただ偶然助かっただけ
なのか、原因がさっぱり解らない。
Cは体に異常は無いとうことらしく、その日1日入院するだけで退院できた。
続く
789:
>>788の続き
翌日は1学期の終業式で授業もなく学校が早く終った。
しかし、俺たちは担任に生徒指導室へと呼ばれた。
担任の話はこうだった。
俺たちがDとEを連れて空き家に肝試しに行き、そこでDとEを置き去りにしたと、
そして、学校に来てからも2人を泥棒呼ばわりしてクラス全員で無視していると。
しんじられん、最悪だ。
それが俺の率直な感想だった。
DとEがやけに最近余裕そうな顔をしていると思ったら、ある事無いこと担任にチクって
俺たちを完全に悪者にしていたのだ。
そして担任は、DとEをこれから呼ぶからお前たちは2人に謝罪しろと言い出した。
俺もAもBもCも相当ムカついたが、まずは誤解を解かないといけないので担任に
あの日あった事をすべてありのままに話した。が、まったく取り合ってくれない。
挙句に「D君とE君が嘘をついているとでも言うのか!」と逆切れし始めた。
どうやらこっちの話ははじめから聞く耳持たないらしい。
それどころか、謝罪しないなら内申にも響くし、親を呼んで生徒指導をするとまで言い出した。
その一言で俺たちも完全にぶち切れ担任と口喧嘩になり、「親呼ぶなら呼べば良い
じゃないですか!」と捨て台詞を残してそのまま生徒指導室を出た。
翌日、なぜか親は呼ばれなかったが、俺たちは学校に再び呼び出された。
生徒指導室に入ると、担任はみょうにヘラヘラしていて、昨日あれだけ喧嘩したのにやけに馴れ馴れしい。
担任の話はこうだった「D君E君とお前たちの意見に行き違いがあったらしいから、
昨日の話はなかった事にする。ただ、2人を肝試しに連れて行った責任はお前たちにも
あるから、これはお前たちが責任もって返してきてくれ」そういうと担任は例の桐の小箱
にはいった懐中時計を長机に置いた。
意味が解らない。
続く
790:
>>789の続き
後から知ったのだが、こんな事を言い出した事の顛末はこうだった。
予想通り、DとEのところにあのガリガリに痩せた喪服の女が現れたのは確実のようだ、
そして、恐らくCがあったの以上に酷い目にあったのだろう。
ビビりまくったDとEは、その日の朝に駅の近くにある質屋に懐中時計を持ち込んで売ろうと
したのだが、当然の事だが店主に怪しまれ、それで騒ぎとなり担任やホームステイ先の人たち
まで質屋に呼び出され、逃げられなくなって事の真相をゲロったらしい。
それで今、それでも2人の肩を持とうとする担任がこんな都合のいい話をし始めたと。
当然の事だが、ここまでバカにされて言う通りにする義理など俺たちには無い。
Aがキレ気味に「なら先生が返しに行けば良いんじゃないっすか、俺たちがそこまでしてやる義理ないし」
というと、そのまま生徒指導室を出て行ってしまった。
俺もBもCも顔を見合わせ、Aのあとをついて生徒指導室を出た。
この後、俺たちにはとくに何もなかったのだが、3つ後日談がある。
まず一つ目。
担任のその後なのだが、休みが明けると学校には来ておらず、
始業式では病気療養のため長期入院する事になったと言っていた。
あの懐中時計を持っていたのだから、恐らく何かあったのだろう事だけは容易に想像が付いた、
何があったのかは解らないが、学校にこれなくなるほどだから余程の事があったのだろう。
出家したなんて噂もあったが、真相は解らない。
その後卒業まで担任は学校に戻ってくる事はなく、結局別の教師が俺たちを受け持つ事になった。
ちなみに、懐中時計に関してはその後どうなったのか完全に不明だった、三つ目の後日談に
関わるので後で書くが、少なくとも空き家には戻されていなかったのが確実だからだ。
続く
791:
>>790の続き
二つ目
問題の留学生2人なのだが、やつらは予定を切り上げて夏休み中に母国へ帰国した。
で、その見送りに生徒会の役員が何人か行ったらしいのだが、
そいつらの話だとDとEは明らかに様子が変で、げっそりとやつれて常に周囲を
キョロキョロと挙動不審に見ていて、ちょっとした物音にも過剰に反応したとか。
そして、なぜか2人とも両手をぐるぐる巻きに包帯で巻いていたらしい。
あとホームステイ先の家もかなり異常なことになっていて、なにか建物中から
線香のような臭いがたちこめ、玄関のところにはあからさまにでかでかとお札が貼ってあり、
明らかに「家そのものに何かあったのは確実」だったとか。
それと、DとEは両親が迎えに来ていたのだが、それ以外に首からロザリオ?を下げた
神父か牧師のような人が付き添っていて、一緒に車に乗って帰って行ったそうだ。
ちなみに、その牧師か神父のような人も、日本語が通じていなかったっぽいので
DとEと同じ国の人のようだったと言っていた。
三つ目
俺は高校卒業後進学して地元を離れたので知らなかったのだが、今年のGWに戻ったときに
あの空き家が道路拡張のために取り壊されたという話を聞いた。
そして、同じく帰って来ていたAから聞いたのだが、どうもAの中学校時代の友達がその
解体に関わっていたらしく、Aが変なことなかったか色々聞いていたらしい。
それで聞いた話によると、解体中何度か「喪服を着た女」を
見かける人がいたようで、当時少し噂になったとか。
Aの友達も夕方帰る時に見かけたらしい。そこで俺はあれ?と思ってAに聞いてみた。
「あのさ、俺たちあいつがガリガリに痩せてたから婆さんと見間違ったんだよな?でも話
聞く限り容姿が違わないか?」と、
すると、Aもそれを不思議に思って友達に聞いたらしいのだが、
その友達曰く「普通の女だった」とかでガリガリでも老婆っぽくもなかったと、
その友達ははっきり言っていたのだという。
続く
792:
>>791の続き
それと肝心の懐中時計なのだが、友達曰く「そんなものはなかった」とのこと。
そういうものが現場で見付かれば普通は話題になるのだが、誰もそんな話はしていなかったし、
床の間のスペースや箱などは珍しいつくりだったので友達も覚えていたのだが、中は空っぽ
で何も入っていなかったとの事だった。
途中から後から聞いた伝聞を繋ぎ合わせた内容なので、
かなり中途半端で変な話になってしまいました、ごめんなさい。
以上でこの話は終わりです。
長々とおつきあい、ありがとう御座いました。
793:
おー、凄く良かったよ!いいもの読ませてくれて有難うございます。
794:
乙、久々いい話が聞けた
812:
Cが喪服の女に引っかかれたのは盛り塩なんか置いたからではないのだろうか?
836:
>>812
話を読む限り、時計に触ったのが4人のなかでCだけだから
被害がでかかったんじゃね?
839:
爪切り
今朝の話。
昨晩は中華+ビール3杯で、21時にはコテンと寝てしまった。その深い眠りから、ふと目が覚めた。
「パチン、パチン」という異音に起こされたみたいだった。
寝ぼけながら、「あー、嫁が爪切ってるんだな」と思いつつ、再び寝直そうと毛布をかぶったものの、
いつまで経っても、「パチン、パチン」という音が止まない。
だんだんイライラしてきて「どんだけ爪切ってんだよ!」と怒鳴ったら、ピタッと音が止んだ。
それからすぐに、「なに?寝言?」と嫁が隣りの布団から身体を起こしてきた。
僕「爪切ってた?」
嫁「もちろん寝てた。」
僕「あぁ、そう」
まぁ、聞き間違いか、とにかく気のせいということにして、再び夢の中へ。
で、今朝、外の空気を入れようと窓を開けたら、ベランダに黒ずんだ大きめの爪が散乱してた。。。
しかも普通の「爪切り」行為では、発生しないハンパない量が。
死ぬほど怖かったけど、嫁は僕の100倍怖がりなので、
見つからないうちにサササッと排水溝に掃き出しておいた。
ウチは2Fだから、忍び込めないこともないんだけど、現在進行形でちょっと怖い
835:
赤い女
深夜、コンビニで酒とつまみを買おうと自宅のマンションの部屋からエレベーターで一階に降りようとしたら
エレベーターの中に長い黒髪の赤い服の女が俺に背を向いて立っていた。
それも鮮やかな真紅の服で黒髪も深い色だった。コントラストがなんとも言えない、そして微妙だにしない。
俺は深夜に女性一人でエレベーターに乗ってることに始め驚いたが
その異様な雰囲気とその場の空気に不快感を覚えく一階に出たかった。
気をまぎらわすため、好きなテレビ番組を思い出していたら気付いてはいけないことに気づいてしまった。
何気に目線を女の足元にやると、俺は目をギョッとして心臓に冷水が一気に流れこんだ。
靴がこちらを向いていた。
つまり、俺に背を向けていたわけでなくずっとこちらを向いていた。
リングの貞子のように長い髪の毛を顔から胸に垂らしてこちらに向いていた。
冗談じゃない、こんな所にいられるかと思い3階に飛び出すように降りた。
そのまま、近くのコンビニへ駆け込んだ。夜に虫が光に群がる気持ちが分かったような気がした。
ふと、冷静に考えてさっきの出来事を考えると、変なところに思考がいった。
両腕は、女の異様に気づく前は両腕をへその下の辺りで結んでいるのかと思ったが
実際はお尻の辺りで両腕を結んでいた。こちらを向きながら・・・
もしかして、俺を凝視しながら背後に隠した刃物とかで殺してやろうかと思っていたのだろうか?
全身に鳥肌がたち、寒気と同時に一瞬体が麻痺した。
837:
俺は幽霊を信じない達なので、精神異常の女が夜中フラフラしているのかと思った。
つまみとか買える気分じゃない。まだマンションの中をうろついているのかもしれない。
とうまきにマンションの外から様子を見ようと思い、気持ちを整えてからコンビニをでた。
マンションの前まで来たら・・・女が外に出ていた。
長い髪の毛を顔から垂らしながら、かなりの猫背の股を開いた
ガリマタの姿勢でなにかを探す素振りをしていた。
もしかして俺を探してるのか?目の前の風景に血の気が引いて
石の棒のようにぼっと突っ立ってて体が動かない。
マンションの無機質な照明の光に照らされ、それは激しく頭を揺らしながら
聞き取れない笑い声のような声を出していた。
腕の部分は始め暗くてはっきり見えなかったが、照明よって照らしだされた。
錆びた出刃包丁を持っている。
これはだめだ。はやく警察に電話しないとと思ってる最中、女と目があった。
エレベーターでは顔が見えなかったが、見開いた狂って笑ってる目がはっきり見えた。
張りつめた弦が切れるように俺はマンションを背にして逃げた。
まるでいつもの風景が異界に迷いこんだかのように変化している雰囲気がした。
840:
暗い夜道を必死になってもがきながら逃げた。後ろから女が大股で頭を揺らしながら追いかけてくる。
とりあえず、さっきのコンビニに逃げよう、店員に保護してもらって警察に電話してもらおう
そう思いながらも必死に走った。女は大股で出刃包丁を振りかざしながらおってきたがさほど早くない
これなら振り切れられる。コンビニは、自宅から十分くらいのところにある。もうすぐだ。
心の中に少しだけの安堵が芽生えたが、後ろから気持ち悪い笑い声が耳障りだった。
そして、おかしなことに気づくのにそう時間はかからなかった。
844:
走ってきた道や建物は認知出来、あとどれくらいでコンビニに着くのかは分かるけれども
うまい言い方ができないが走っているのに止まっている感じがした。
もうコンビニに着いてもいいはずなのに絶対おかしい。
不安がどんよりと体を包むなか、後ろを振り向くとそんなに早くないのに
笑い声をあげた女がさっきより近くに来ている。まるで余裕があるかのように
全身を針で刺されたような悪寒に包まれ、死んでしまうという恐怖が支配した。
顔がくしゃくしゃになって回りの風景が目に入らない。黒い霧のなかを走っているようだ。
笑う女がちかずくごとに視野が狭くなる。恐怖で自分が今走っていることもわからなくなる。
どんよりとした真夜中の空気と一体化した気分だった。
もう後ろを見たくない。振り向くと目と鼻の先にあいつの顔があったら俺はどうにかなりそうだ。
笑い声は近づいてきて、俺の耳まで息がかかるまで来た。
俺は目を瞑り、夢ならさめてくれ、頼むと祈った。
次の瞬間、俺は横転した。やつに押されたのか、バランスを崩してこけたのかはわからない。
尻をついて前を見るとその女がこちらを見ていた。
849:
女は、長い髪の間から口を覗かせ狂った目を輝かせてニタニタと笑っていた。
出刃包丁を手首で回しながら俺に顔を近づけてくる。
放心状態の中、俺は直感で女の顔をはっきり見てはいけないことはわかり目を強く瞑る。
女は、指で目を開かそうとする。そして俺は気絶した。
次の日、コンビニの近くで倒れていたところを通行人の人がおこしてくれた。
俺はすぐにそのマンションから引っ越しした。これで終わりではないような気がする。
いつあの女に出くわすか、脅える毎日だ。
984:
首刈り地蔵
小学生の頃、両親が離婚し俺は母親に引き取られ母の実家へ引っ越すことになった。
母の実家は東北地方のある町でかなり寂れている。
家もまばらで町にお店は小さいスーパーが一軒、コンビニもどきが一軒あるだけ。
その町の小学校へ通うことになったが全学年で20人弱同級生は自分を含めて4人しかいなかった。
越してきて1年半ほど経ったある日、一学年上の子にいじめられるようになった。
原因はなんだったか思い出せない。まぁたいしたことじゃないと思う。
とにかくその子のことが大嫌いでいなくなって欲しかった。
その時、首刈り地蔵のことを思い出した。
首刈り地蔵のことは越してきたときにじいちゃんに教えてもらった。
小さな公園の奥の林の中にある首のない3体のお地蔵様。
絶対にお供え物をしてはいけないと言われた。
理由は教えてくれなかったが、越してきてしばらくして同級生に教えてもらった。
このお地蔵さまにお供え物をして「○○を殺してください」とお願いすると、その相手を殺すことができる。
985:
首刈り地蔵にお願いしよう。そう思った。
週1回のお弁当の日。おにぎり2つを食べないで我慢して
学校の帰りに首刈り地蔵にお供えし、お願いした。
その日の夜、寝ていると足音が聞こえた。ガチャ、ガチャと鎧を着て歩いているような音。
「足りない」そう聞こえた。ああ、そうか。お地蔵様は3体だった。
おにぎりがひとつ足りなかったか。
翌朝、おにぎりを一つ持って登校した。
登校途中にある首刈り地蔵のもとへ行くと2つのおにぎりはそのままある。
持ってきたおにぎりをお供えしようとすると、「こんのクソガキが!なにやってんだ。」と怒鳴り声が聞こえる。
後ろから顔見知りのおじさんが走ってきて、おもいっきり殴られた。
986:
引きずるように自分の家に連れて行かれ、じいちゃん、ばあちゃんに怒鳴り声でなにか言い帰っていった。
夕方になるとたくさんの大人が家へやって来た。
じいちゃん、ばあちゃんはとにかく謝っている。
東北弁がきつく、何を言ってるかわからなかったが俺も一緒になって謝った。
とにかく大変なことになってしまったらしい。
何日か話し合いがされ、うちは村八分ということになった。
首刈り地蔵にお供え物をした一家は村八分。昔からそうらしい。
実際、村八分がどういうものか知らないけどそれ以上だったかもしれない。
うちの人間とは一切会話が禁止され、スーパー・コンビニで何も売ってもらえなくなり、
母は町の病院で看護師をしていたが解雇され、俺は学校に通わせてもらえなくなった。
母と一緒に町役場に抗議しに行ったが話を聞いてもらえない。
どうにもならない。ここではとても生きていけない。
987:
東京にでも引っ越そうと話したがじいちゃん、ばあちゃんはここを離れたくないという。
生まれてからずっとこの町で過ごしてきた。
死ぬ時もこの町で死にたいと。自分たちは大丈夫だから二人で東京へ行きなさいと。
母はかなり心配していたがここにいては俺は学校へ通えないし母も働くところがない。
生活がまともに出来ない。
母と俺は東京へ引っ越すことにした。
実家にはまめに電話をし食品など荷物を送っていたが、しばらくして
電話線を切られたらしく電話が通じなくなった。
町に買い物に出たときに公衆電話でこっちにかけてくる以外は手紙が連絡手段になってしまった。
帰省した時電話線を直そうといったが、じいちゃん達はこのままでいいという。
たぶん他にも何かされていたと思うけど、
何かすべてをあきらめているというか受け入れているというかそんな感じだった。
988:
それから何年か経ち俺は高校に入学した。高校生になってもあの町のことが頭にあった。
とんでもないことをしてしまったとかじいちゃん達に悪いことをしたとかいう理由ではなく、
あれ以来あの足音と声が未だに聞こえるからだ。
別になにか起こるわけじゃない。ただ聞こえるだけ。
それでもやはり不気味でいい気分じゃない。
ある日、運送会社から電話がかかってきた。実家に荷物を送ったが何度行っても留守だと。
嫌な予感がした。というよりも半分ぐらいそうなんじゃないかと思っていた。
何かあれば電話をしてくるはずなのに
何度行っても留守。すぐに実家に行くことになった。
家についたのは夜遅くなのに、家に明かりはない。玄関を叩くが応答がない。
玄関は引き戸で簡単に外すことができる。
ドアを外し一歩家に足を踏み入れた瞬間に確信した。ものすごい腐臭がする。
母を見ると少し嗚咽を漏らし震えていた。
989:
中に入り明かりをつける。どこだろう。寝室かな?玄関を入り右へ進んだ突き当たりが寝室だ。
寝室へ行く途中の左の部屋のふすまが開いていた。
仏間だ。ちらっと見るとばあちゃんが浮いていた。首を吊っている。じいちゃんは同じ
部屋で布団の中で死んでいた。母は子供のように泣いた。
とりあえず外に出ようと言っても動こうとしない。警察を呼ぼうとしたが、
まだ携帯が普及し始めた頃でそこは圏外だったので最寄りの交番まで歩いて行った。
じいちゃんは病死、ばあちゃんは自殺と警察から説明された。
じいちゃんの跡を追ってばあちゃんが自殺をした。そういうことらしい。
葬儀はしないこととし、お坊さんを霊安室に呼んでお経を上げてもらい火葬した。
家に帰る日、写真などを持って帰りたいから実家によってから帰ることにした。
財産はこの家以外に何もないから相続しないらしい。
990:
この町に来るのはこれで最後。母がいろいろやっている間、俺はなつかしい道を歩いた。
学校へ登校する道。公園でブランコに乗りながら考えた。
どうしようか。もうこの町と一片の関わりも持ちたくない。
このまま帰ったほうがいいか。でもあの足音と声がある。
そうすることこそがこの町との関わりをなくすことなんじゃないかと思った。
林の中へ入り首刈り地蔵へ持ってきたおにぎりをひとつお供えした。
何を願おう。誰を。すぐに思いつく名前はなかった。俺は誰を殺したいんだろう。・・・・・・
(この町の人間全員を殺してください。)そう願った。
公園の方を向くと5,6人の人がこっちを見ていた。見知った顔もある。
向こうも俺が誰だかすぐに分かったと思う。
俺が近づいていくと目を逸らし誰も何も言ってこなかった。
俺も何も言わず無言ですれ違った。
足音と声は聞こえなくなった。
あの町の人達がどうなったのかはわからない。
773:
花嫁
もうずいぶんと前のこと。
なくなった爺さんの13回忌で田舎(信州の松本)に帰った。
実家はすでになくなっていたので、法事の前夜
母と俺は松本のすぐ近場にある温泉街のホテルに泊まることにした。
温泉は24時間いつでも入れる。俺は広い風呂が久しぶりで楽しく、
真夜中に一人湯船で泳いだりして遊んでいた。
気がつくと午前1時を回っていた。これはいくらなんでも遅すぎる、
明日の法事に差し支えるというので部屋に戻って眠ることにした。
風呂場は半地下にあり、俺の部屋は3階だった。
もうホテル内の照明は落とされており、足元を照らす薄暗い常夜灯があるばかり。
人気の完全に途絶えたエレベーターホールからエレベータに乗り、3階で降りた。
そこを左に曲がると、まっすぐな廊下があって俺の部屋はその廊下の真ん中から少し手前くらい。
長さにして20メートルほどだったか?廊下の突き当たりは、非常階段に通じる鉄の扉。
薄暗いその廊下に一歩足を踏み出したとたん、俺はその場に凍りついた。
廊下の向こうの端に、文金高島田というのかとにかく和装の、花嫁さんが立っていたからだ。
そしてその花嫁さんは、ゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。
俺もその場に立ち止まっているのもおかしいと思い、自分の部屋に向かって歩き出した。
花嫁さんはこちらに進み、俺はそちらに向かって歩いてゆく。
すれ違った瞬間、花嫁さんは小さく会釈をした。白粉の匂いと衣擦れの音がした。
俺は自分の部屋にたどり着き、花嫁さんのほうを振り返った。
ちょうどエレベーターホールのほうに曲がっていったところだった。
結構大きなホテルだったし、翌日は日曜日だから結婚式のリハーサルでもあったのかなあ、と漠然と感じた。
とにかく恐怖感はなかった。
翌日の法事も無事に済み、東京に戻った俺は友人(女)に
「こんなことがあった」
と真夜中の花嫁さんの話をした。
774:
友人はこの話に異常に食いつき、そのときの状況を絵に描いて説明しろという。
20メートルの廊下。
俺の部屋はその真ん中から少し手前。
花嫁さんが最初に立っていたところは、非常階段に通じる鉄扉の前。
「あんた、その人とすれ違った、っていったわよね」
「うん」
「おかしくない?廊下のむこうとこっちから歩き始めたなら、どこですれちがうっていうの?
だって、あんたの部屋、廊下の真ん中より手前にあったのよね」
「・・・うん」
「あんた、よほどゆっくり歩いていたの?」
「いや・・・そんなことはないけど・・・」
「あのね。花嫁衣裳ってとてもきつくて重くて、ゆっくりしか歩けないのよ。
 まして頭まで作ってあったんなら、重たくて一人でバランスをとって歩くことも難しいんだから。
 なんでそんな格好をした人がそんなに早く歩けるの?」
787:
>>774
なかなかいいぞ!
その花嫁が、まさか非常階段から鉄扉を開けて?とそそられるのも良い。
久しぶりの佳作認定。
775:
続き、続きはあるの?
776:
続きというか、俺が最初想像していた
結婚式のリハーサルのようなものではないかというのも友人にばっさり否定された。
夜中に白粉なんか塗っていたら翌日本番があるとして肌がぼろぼろになるという。
結局良くわからない。
このホテル、今でもやってる。
781:
>>776
ものすごく怖かった
文金高島田、こえええ
786:
>>781
怖がってくれてありがとう。
花嫁さんとすれ違ったときは特になんとも思わなかったのだが、
後日の友人の検証により背筋がぞっとしてしばらく眠れなくなってしまった。
まず、花嫁さんの移動度が検証すればするほど異常なことに気づいた。
俺は部屋の前で花嫁さんが廊下を曲がって行くのを確かに見た。
俺が花嫁さんとすれ違ったこと自体異常なのだが、確か俺はその直後に部屋についたはず。
しかしふっと見た花嫁さんはすでに廊下の影。
時間の進み方がおかしくなっていたのではないか。
だが一番恐ろしいのが、あの花嫁さんはどこから来たのか、ということだ。
最初に書いたとおり、廊下の突き当たりは非常階段の鉄扉。
まさかそのむこうからやってきたのだろうか。
585 :バアさんの憎悪1/4:
バアさんの憎悪
去年の夏に、俺は目の手術で入院していた。
その時相部屋だったバアさんが、洒落にならんぐらい怖かった。
俺が入院していた2週間、バアさんには誰一人面会が来なかった。
病室に来たのは息子夫婦だけ、それも入院初日の1度だけだったらしい。
バアさんはそれをすごく怒っていて、俺によく愚痴をもらした。
しかし、俺のところには、友人だの親戚だのが心配してぞろぞろと来てくれる。
バアさんにはそれがおもしろくなかったのか、それともやっかんだのか、
「うちの子は薄情だねぇ」ぐらいだったバアさんの愚痴は、たった2週間で、
予想を超えてどんどんエスカレートしてしまった。」
「あたしが死んだら怨霊になって、もうみん?っな、殺すわ、殺すんじゃ」
「○○も、○○も、○○も、○○も、みん?な殺すんじゃ」(○○は人の名前、息子や親戚の名前だと思う)
「子供もみんな殺しちゃる、見たやつみん?っな、殺すっ、あかんぼもじゃ」
「どうやって殺しちゃろか、ヒヒッ、ヒッヒッ」
特に印象が強かったのだけ挙げるとこれぐらい。
586 :バアさんの憎悪2/4:
これには看護婦も手を焼いていた。
優しく諭すのだが、とたんにバアさんは「てめーも呪うからな!さっさと行けッ!」と逆ギレ。
看護婦も、主任やら担当やらが数名がかりでも全然ダメだった。
バアさんはここには書けないぐらい酷い言葉を終始怒鳴り散らしていた。
そして、多分病院側が呼んだんだろう。息子夫婦とおぼしき中年カップルが来た。
「母さん、あんまり人に迷惑かけちゃだめだよ」などと言っている。きっと息子だろう。
カーテンで仕切ってしまって見えなかったが、バアさんはとても静かだった。
しかし、バアさんの『発作』は、その日の夜が一番ひどかった。
夜何時か分からないが、真夜中であったのは確かだと思う。
隣のベッドからの声で俺は目が覚めた。
「うぅ????うぅ????、に??く??い?」
「こ?ろ?し?て?や?る?」
などと、うなされる様につぶやくバアさんの声。
俺は暗い病室に響く呪いの言葉に恐ろしい思いをしながら、
『忘れろ、早く寝ちまえ』と自分に言い聞かせながら、耳をふさいで目をつぶっていた。
587 :バアさんの憎悪3/4:
その時、何かふと違和感を感じたんだ。
恐る恐る薄目を開けたら、
俺のベッドのカーテンを少しだけ開けて俺を覗き込む、バアさんのひんむいて丸々とした目玉が見えた。
すんっげぇ見てる。俺を。
首をひょこひょこと動かしながら、俺の様子を伺ってる。
冗談じゃない、怖すぎる。
「○○ぅ?」
俺の名前じゃなく、おそらく息子の名前を呼ぶ。
違います、俺は○○じゃないですよ!
飛び起きてそう言いたかったけど、怖くて出来ない。
「○○ぅ?、にくいいい」
バアさんがしくしくと泣く。
頼むから俺を見ながら泣かないでくれ。怖い。
「○○ぅ?、おめさん、死ぬぞぉ?」
怒っているのだろうか、声が震えている。
588 :バアさんの憎悪4/4:
その後バアさんは、息子への悪口を俺に向かってしこたま吐き出すと、
自分のベッドに戻り、ゴニョゴニョ言ったあとに、
何か小さいモノを数個カーテンに向かってぽすっ、ぽすっと投げつけ、静かになってグーグー寝ちまった。
ちょうどこの明くる日が俺の退院日だった。
入院生活の最後の最後に、もっとも恐ろしい目に遭った。
とりあえず、俺はこれを最後にバアさんの呪縛から助かったのだが、
俺が居なくなったので、きっと別の患者が何らかの被害にあってるだろうと思う。
そして最後に、バアさんが俺のベッドのカーテンに投げつけたものが、歯であることが退院する時に分かった。
バアさんの口元は血だらけ、カーテンの下には黄ばんだ細い歯が数個…
もう絶対に入院なんかゴメンだと思った。
867:
這いずる
母の知り合いの弟の20年位前の話。
地元のとある私鉄の線路沿いの借家に、弟さんは一人暮らしをし始めた。
平屋建ての小さな古い一軒家で、すぐ横はフェンスを挟んで線路のためか、とても安かった。
田舎なので電車の本数は少なく、夜もあまり通らないので騒音はあまり気にならなかったそうだ。
引越して数日たった夜、敷地内の砂利を踏む様な音に弟さんは目を覚ました。
泥棒かと確認しようかとも思ったそうなのだが、施錠をしっかりしてあり安心だったので、
仕事の疲れもありその日はそのまま寝たそうだ。
数日後、また夜にあの音が聞こえた。
↓に続く
868:
続き
また無視をしようかとしたが、おかしなことに気がついた。
歩いているというより、ずっているような音だった。
奇妙に感じ、音の聞こえる方をサッシ越しにみた。
数メートル先の砂利の上を、下半身の無い人が這っていた。
ぐるぐるとその場を回っている。
驚いて弟さんは悲鳴を上げてしまった。
するとそれが此方を向いた。
パニックになった弟さんはカーテンをしめ、ベッドに戻り布団を被った。
気がつくと外の音は無くなっていた。
ズサッ…
部屋の中から聞こえる。
弟さんは布団の隙間から音のする方を恐る恐る見た。
あれは部屋の中に入って来ていた。
老夫が上半身のみの姿でニタニタ笑いながら這いずり回っていた。
弟さんは、あまりの恐ろしさに震えながら布団の中で耐え続けた。
朝方になり音は消えた。
だがそれは時々出て、ただ這いずり回るだけなので、弟さんは2年間そこに住み続けた。
141:
トカゲの尻尾
私が中学生の時の話だけど、
夏休みの自由研究で、トカゲの尻尾の再生についてやった子がいた。
尻尾を切ると、「芽」みたいのが最初に出来るらしい。
この「芽」がもとの尻尾になっていくので、
Aのトカゲの尻尾の切断面にBのトカゲの「芽」を移植すると、
Bのトカゲの尻尾が生える、というような事を発表してた。(うろ覚えだけど)
で、最後に『足を切って「芽」を移植し、胴体から5本の尻尾のはえたトカゲを作った』
と言って、クラス中を震撼させた…
子供の夏休みの自由研究に困ると、これを思い出す。
ほんとにそんなトカゲが出来るのか試したい気もする…
息子に話したら、絶対にやってしまうから、話したいけど話せない。
181:
黒い草
小学校での水泳の授業
その日授業を休んだ俺は友達と一緒にプールの裏手の草むしりをしていた。
他愛のない話をしながら、ダラダラとこなしていると、友達が突然俺を呼んだ。
駆け寄ってみると、友達の指差す先に雑草に混じって黒い草が生えている。
いや、黒い草というより髪の毛だ。
不気味さより好奇心が勝り、抜いてみることになった。
じゃんけんで負けた俺が、髪の毛をつかみ一思いに引っ張ると、意外に簡単に抜けた。
地面に生えていた草のような髪の毛の先は束ねられており、さらにその先に首があった。
玉ねぎほどの大きさのしわくちゃでカラカラに乾いた首だった。
目や鼻、口も確認できる。とても小さいが間違いなく人間の首だった。
俺たちは驚いた。えらいものを掘ってしまった、と慌てふためき、すぐに大声をあげ、先生を呼んだ。
駆けつけてきたのは先生ではなく、近くで同じように草むしりをしていた女子一人。
首を見て半泣きで逃げていった。
俺たちもそれに続き、グラウンドで体育の授業中だった一つ下の学年の先生に事の次第を報告した。
先生は話を聞き終える前にすぐに現場に向かった。
しかし、俺たち四人が現場に到着したとき、その首は忽然と消えていた。その間わずか五分ほどだった。
あとに残るのは掘り起こした穴と、引っ張った際に首からちぎれた髪の毛だけ。
先生は悪ガキの俺たちがかついだのではないか、と怒りはじめたが、
成績優秀で学級委員でもあった女子が目撃証言をしてくれたおかげで、
俺たちの話に信憑性を感じてくれたようだった。
昼休みに先生方総出で捜索していたが、首は見つからなかった。
あとに残ったちぎれた髪の毛は警察に届けたという。
結局この事件に関してはその後なにも進展せず、徐々に風化した。
しかし俺たち三人が首を見たのは事実だ。
まったく不可解な出来事だった。
182:
しかし、本当に驚いたのはそれから数年後のことだ。
俺は六歳上の彼女と付き合い始めた。
彼女は俺と同じ小学校を卒業していた。
俺が首の話をすると、
まだその噂残っていたんだ、
と言う。
聞くと、彼女が小学校に通っていたころ、プール裏に生首が埋まっているという怪談があったらしい。
俺が友人とそれを本当に堀当てた、という話をすると、真っ青になっていた。
あの話は本当だったのかと。
結局あの首はなんだったのかわからない。
今も小学校では首の怪談が受け継がれているのだろうか。
523 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/04/14 19:23
出産
あたしが中学の頃の話。元担任の先生妊娠して出産することになった。
だけど、出産予定日が過ぎても、他の先生たちも何も言わない。
あたしとしては赤ちゃんが気になったから、「男の子?女の子?」ってききまくってたんだけど、
どの先生も曖昧に笑うだけでやっぱり答えてくれない。もしかして流産とかかな?って思った。
元担任のメアドは知ってたから、挨拶程度のメールを送ってみた。先生に何ヶ月もあってなかったし。
本当は赤ちゃんのことを詳しく聞きたかったんだけど、
もし流産だったんならヤバいなってちょっと文のはじに書いとくだけにした。
数日後返信がきた。
メール見たときゾッとした。
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61

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